JP6362515B2 - Egrクーラー及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の排気の一部を冷却して吸気系に戻すことで内燃機関の燃焼温度を低下させ、窒素酸化物(NOx)の生成、排出を抑制する排気再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)に係り、吸気系に戻す排気を冷却するEGRクーラー及びその製造方法に関する。
従来、自動車の排気再循環で吸気系に戻す排気を冷却するEGRクーラーが用いられている。EGRクーラーには、排気系の分岐経路に大径で略直方体形のクーラーユニットを設け、クーラーユニットにおいて排気と冷却水の熱交換を行うクーラーユニットタイプがある。このクーラーユニット内には、排気管に接続される多数の排気小管が間隔を開けて形成され、その周囲に冷却水が流れる冷却水通路が設けられており、排気小管を流れる排気が周囲の冷却水と熱交換を行うことで排気が冷却されるようになっている(特許文献1参照)。
また、別タイプのEGRクーラーとして、直線状の内管と直線状の外管を離間して設け、内管に排気、外管と内管との間に冷却水を流通させ、内管を流れる排気と周囲の冷却水との熱交換で排気を冷却する二重管タイプがある(特許文献2、図1、図2、段落[0001]〜[0002]参照)。
更に、二重管タイプのEGRクーラーとして、伝熱面積を増加させる横断面放射状の波形の伝熱フィンを内管の内側に設け、内管と外管を離間する曲がり部として形成し、内管と外管のいずれか一方に排気、他方に冷却水を流すものも提案されている(特許文献2参照)。このEGRクーラーの内管と外管が離間する曲がり部は、内管と外管の双方に水を充満させて流出不可に閉じ、水を氷にした状態で曲げ加工を行って形成するとされている。
特開2013−113243号公報 特開2000−79417号公報
ところで、クーラーユニットタイプのEGRクーラーにおけるクーラーユニットは、排気管よりかなり大径の略直方体形で大きな設置スペースを必要とするため、レイアウト上の制約となる。また、直線状の二重管タイプのEGRクーラーでも、離間する内管と外管の直線部分を配置するスペースが必要となるため、同様にレイアウト制約の問題が生ずる。
これに対して、特許文献2の曲がり部の二重管タイプのEGRクーラーでは、離間する内管と外管を曲がり部とすることで、レイアウト上の制約を少なくすることが可能であるが、内管の内側に別部材の波形の伝熱フィンを挿入して蝋付けで固定する作業等が必要になる。そのため、製造コストの増加、製造効率の低下という別の問題を生ずる。
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、熱交換性とレイアウト性に優れると共に、低い製造コストと高い製造効率で得ることができるEGRクーラー及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のEGRクーラーは、曲がり形状で形成され、一方の開口端を冷却水の給水側、他方の開口端を冷却水の排水側に連通される内管と、曲がり形状で形成され、両端の縮径部でそれぞれ前記内管の外周面に溶接され、溶接部の間で前記内管と離間するように設置される外管と、前記離間による空間の開口となるように前記外管の一方の端部近傍に形成された排気流入穴と連通し、前記外管の前記排気流入穴の周縁と溶接して固定されている排気流入管と、前記離間による空間の開口となるように前記外管の他方の端部近傍に形成された排気流出穴と連通し、前記外管の前記排気流出穴の周縁と溶接して固定されている排気流出管とを備え、冷却水が流れる前記内管の内部が中空になっており、前記外管の一方の端部の前記縮径部の先端寄りに、冷却水導入管が前記内管と非接触で嵌め込まれて、前記外管と溶接されていると共に、前記外管の他方の端部の前記縮径部の先端寄りに、冷却水導出管が前記内管と非接触で嵌め込まれて、前記外管と溶接されていることを特徴とする。
これによれば、曲がり形状の内管と外管の間に排気を流し、内管、外管の壁面や曲がり形状で複雑に乱流化させながら排気を流通させ、中空の内管内を流れる冷却水で十分に排気を冷却することが可能となり、優れた熱交換性を得ることができる。また、内管と外管が曲がり形状であることから、設置スペースの柔軟性が高く、優れたレイアウト性を実現することができる。また、曲がり経路ごと熱交換器とすることで、別途のクーラーユニットが不要となることから、製品や車体の軽量化を図ることができると共に、熱交換面積を拡大することができる。また、内管の内部が中空であることから、内管内部に別部材の波形伝熱フィン等を固定する作業等が不要であり、低い製造コストと高い製造効率で製造することができる。また、排気流入管、排気流出管を外管に溶接し、これらの溶接による応力から内管を独立させることにより、内管の肉厚を薄くすることが可能となり、これにより熱交換性を一層高めることができる。また、冷却水導入管、冷却水導出管を外管に溶接して内管に非接触にし、冷却水導入管、冷却水導出管の溶接による応力から内管を独立させることにより、内管を外管との溶接箇所以外の外部応力から独立させ、内管の肉厚をより薄くすることが可能となり、これにより熱交換性をより一層高めることができる。
本発明のEGRクーラーの製造方法は、曲がり形状で形成され、一方の開口端を冷却水の給水側、他方の開口端を冷却水の排水側に連通される内管と、曲がり形状で形成され、両端の縮径部でそれぞれ前記内管の外周面に溶接され、溶接部の間で前記内管と離間するように設置される外管と、前記離間による空間の開口となるように前記外管の一方の端部近傍に形成された排気流入穴と連通し、前記外管の前記排気流入穴の周縁と溶接して固定されている排気流入管と、前記離間による空間の開口となるように前記外管の他方の端部近傍に形成された排気流出穴と連通し、前記外管の前記排気流出穴の周縁と溶接して固定されている排気流出管とを備え、冷却水が流れる前記内管の内部が中空になっているEGRクーラーの製造方法であって、前記外管の母材である外直管の両端部を縮径加工する第1工程と、前記内管の母材である内直管を前記外直管の内側に挿入し、縮径部の間に形成される前記内直管と前記外直管との間の空間に充填材を充填するようにして、前記縮径部において前記内直管と前記外直管を溶接する第2工程と、前記充填材で前記内直管と前記外直管との離間を確保しながら、溶接した前記内直管と前記外直管に曲げ加工を施して、曲がり形状の前記内管と前記外管を形成する第3工程と、前記外管に前記排気流入穴と前記排気流出穴を形成し、前記排気流入穴と前記排気流出穴から前記充填材を排出する第4工程と、前記外管の前記排気流入穴の周縁に前記排気流入管、前記外管の前記排気流出穴の周縁に前記排気流出管をそれぞれ溶接する第5工程とを備えることを特徴とする。
これによれば、曲がり形状の内管と外管の間に排気を流し、内管、外管の壁面や曲がり形状で複雑に乱流化させながら排気を流通させ、中空の内管内を流れる冷却水で十分に排気を冷却することが可能となり、優れた熱交換性を得ることができる。また、内管と外管が曲がり形状であることから、設置スペースの柔軟性が高く、優れたレイアウト性を実現することができる。また、曲がり経路ごと熱交換器とすることで、別途のクーラーユニットが不要となることから、製品や車体の軽量化を図ることができると共に、熱交換面積を拡大することができる。また、内管の内部が中空であることから、内管内部に別部材の波形伝熱フィン等を固定する作業等が不要であり、低い製造コストと高い製造効率で製造することができる。また、排気流入管、排気流出管を外管に溶接し、これらの溶接による応力から内管を独立させることにより、内管の肉厚を薄くすることが可能となり、これにより熱交換性を一層高めることができる。また、充填材で内直管と外直管との離間を確保しながら曲げ加工を施すことで、相互の離間が確実に確保された曲がり形状の内管と外管を形成することができる。また、排気流入管、排気流出管を溶接する前に曲げ加工を施すことができるので、曲げ加工を施す箇所を柔軟に設定することができ、例えば排気流入管、排気流出管の溶接を行う箇所により近い位置での曲げ加工も、特殊な曲げ加工装置を使わずとも容易に行うことができる。
本発明のEGRクーラーの製造方法は、曲がり形状で形成され、一方の開口端を冷却水の給水側、他方の開口端を冷却水の排水側に連通される内管と、曲がり形状で形成され、両端の縮径部でそれぞれ前記内管の外周面に溶接され、溶接部の間で前記内管と離間するように設置される外管と、前記離間による空間の開口となるように前記外管の一方の端部近傍に形成された排気流入穴と連通し、前記外管の前記排気流入穴の周縁と溶接して固定されている排気流入管と、前記離間による空間の開口となるように前記外管の他方の端部近傍に形成された排気流出穴と連通し、前記外管の前記排気流出穴の周縁と溶接して固定されている排気流出管とを備え、冷却水が流れる前記内管の内部が中空になっており、前記外管の一方の端部の前記縮径部の先端寄りに、冷却水導入管が前記内管と非接触で嵌め込まれて、前記外管と溶接されていると共に、前記外管の他方の端部の前記縮径部の先端寄りに、冷却水導出管が前記内管と非接触で嵌め込まれて、前記外管と溶接されているEGRクーラーの製造方法であって、前記外管の母材である外直管の両端部を縮径加工する第1工程と、前記内管の母材である内直管を前記外直管の内側に挿入し、縮径部の間に形成される前記内直管と前記外直管との間の空間に充填材を充填するようにして、前記縮径部において前記内直管と前記外直管を溶接する第2工程と、前記充填材で前記内直管と前記外直管との離間を確保しながら、溶接した前記内直管と前記外直管に曲げ加工を施して、曲がり形状の前記内管と前記外管を形成する第3工程と、前記外管に前記排気流入穴と前記排気流出穴を形成し、前記排気流入穴と前記排気流出穴から前記充填材を排出する第4工程と、前記外管の前記排気流入穴の周縁に前記排気流入管、前記外管の前記排気流出穴の周縁に前記排気流出管をそれぞれ溶接する第5工程とを備えることを特徴とする。
これによれば、曲がり形状の内管と外管の間に排気を流し、内管、外管の壁面や曲がり形状で複雑に乱流化させながら排気を流通させ、中空の内管内を流れる冷却水で十分に排気を冷却することが可能となり、優れた熱交換性を得ることができる。また、内管と外管が曲がり形状であることから、設置スペースの柔軟性が高く、優れたレイアウト性を実現することができる。また、曲がり経路ごと熱交換器とすることで、別途のクーラーユニットが不要となることから、製品や車体の軽量化を図ることができると共に、熱交換面積を拡大することができる。また、内管の内部が中空であることから、内管内部に別部材の波形伝熱フィン等を固定する作業等が不要であり、低い製造コストと高い製造効率で製造することができる。また、排気流入管、排気流出管を外管に溶接し、これらの溶接による応力から内管を独立させることにより、内管の肉厚を薄くすることが可能となり、これにより熱交換性を一層高めることができる。また、冷却水導入管、冷却水導出管を外管に溶接して内管に非接触にし、冷却水導入管、冷却水導出管の溶接による応力から内管を独立させることにより、内管を外管との溶接箇所以外の外部応力から独立させ、内管の肉厚をより薄くすることが可能となり、これにより熱交換性をより一層高めることができる。また、充填材で内直管と外直管との離間を確保しながら曲げ加工を施すことで、相互の離間が確実に確保された曲がり形状の内管と外管を形成することができる。また、排気流入管、排気流出管を溶接する前に曲げ加工を施すことができるので、曲げ加工を施す箇所を柔軟に設定することができ、例えば排気流入管、排気流出管の溶接を行う箇所により近い位置での曲げ加工も、特殊な曲げ加工装置を使わずとも容易に行うことができる。
本発明のEGRクーラーの製造方法は、前記第5工程において、前記外管の一方の端部の前記縮径部の先端寄りに、冷却水導入管を前記内管と非接触で嵌め込んで前記外管と溶接すると共に、前記外管の他方の端部の前記縮径部の先端寄りに、冷却水導出管を前記内管と非接触で嵌め込んで前記外管と溶接することを特徴とする。
これによれば、冷却水導入管、冷却水導出管を溶接する前に曲げ加工を施すことができるので、中間品の構造を単純化して曲げ加工の容易性を確保することができる。
本発明によれば、熱交換性とレイアウト性に優れると共に、低い製造コストと高い製造効率で製造することができるEGRクーラーを得ることができる。
本発明による実施形態のEGRクーラーを示す正面図。 本発明による実施形態のEGRクーラーを示す一部縦断正面図。 図1のA−A線拡大断面図。 (a)は実施形態のEGRクーラーにおける内管と外管の給水側の端部近傍を示す縦断面図、(b)はその排水側の端部近傍を示す縦断面図。 実施形態のEGRクーラーの製造工程において両端部を縮径した外直管に内直管を挿入する工程を示す断面説明図。 実施形態のEGRクーラーの製造工程において内直管と外直管との間の空間に充填材を充填して両端部を溶接した状態を示す断面図。 実施形態のEGRクーラーの製造工程において内直管と外直管との間の空間への充填材の充填を説明する断面説明図。 実施形態のEGRクーラーの製造工程において内直管及び外直管に曲げ加工を施して形成した内管及び外管を示す断面図。 実施形態のEGRクーラーの製造工程において内管に溶接された外管に排気流入穴及び排気流出穴を形成した状態を示す断面図。
〔実施形態のEGRクーラー及びその製造方法〕
本実施形態のEGRクーラー1は、図1〜図4に示すように、内部が中空で、曲がり形状で形成され、一方の開口端を冷却水の給水側、他方の開口端を冷却水の排水側に接続される内管2と、内管2に略倣うように曲がり形状で形成され、内管2の外周に設けられる外管3を有する。本例の内管2、外管3はそれぞれ略円筒形で、外管3の内径が内管2の外径よりも大きくなっており、外管3は内管2と略同心円状に設けられる。
外管3の両端部には、それぞれ先端に向かって漸次縮径するテーパー部32と、テーパー部32の先端側にスリーブ状に縮径された縮径部31が設けられている。更に、外管3の両端部においては、それぞれ縮径部31の内周面の一部に内管2の端部の外周面が周状に当接するように配置されており、この当接箇所を溶接して両端部に形成された周状の溶接部W1により、内管2と外管3が固定されている。
両端部の溶接部W1・W1の間、或いは両端部の縮径部31・31との間では、外管3は内管2から離間して設置されており、この離間で内管2と外管3との間に空間が形成されている。この空間は、後述するように排気流通用の空間である。
外管3の一方の端部近傍には、内管2と外管3との間の空間の開口となるように排気流入穴33が当該空間と連通して形成されており、排気流入穴33には排気流入管4が取り付けられている。排気流入管4は外管3の排気流入穴33の周縁と溶接されて周状の溶接部W2で外管3に固定されている。排気流入管4の排気導入側には、排気系の分岐管と接続するための取付フランジ41が設けられている。
また、外管3の他方の端部近傍には、内管2と外管3との間の空間の開口となるように排気流出穴34が当該空間と連通して形成されており、排気流出穴34には排気流出管5が取り付けられている。排気流出管5も外管3の排気流出穴34の周縁と溶接されて周状の溶接部W2で外管3に固定されている。排気流出管5の排気導出側には、吸気系の管路と接続するための取付フランジ51が設けられている。即ち、排気流入管4から内管2と外管3との間の空間に排気が導入され、排気は断面視リング状の当該空間を流通して、排気流出管5から排出されて吸気系に導入されるようになっている。
外管3の一方の端部において、縮径部31の先端寄りの内周面には冷却水導入管6の外周面が当接するように嵌め込まれて配置され、この当接箇所を溶接して形成された周状の溶接部W3により、外管3と冷却水導入管6が固定されている。溶接部W3で固定された冷却水導入管6は、内管2と非接触で配置される。冷却水導入管6の給水側には、冷却水の供給経路と接続するための取付フランジ61が設けられている。この冷却水導入管6から給水される冷却水は、内管2と外管3との間の空間と溶接部W1で隔絶された中空の内管2内を流れるようになっている。
また、外管3の他方の端部において、縮径部31の先端寄りの内周面には冷却水導出管7の外周面が当接するように嵌め込まれて配置され、この当接箇所を溶接して形成された周状の溶接部W3により、外管3と冷却水導出管7が固定されている。溶接部W3で固定された冷却水導出管7は、内管2と非接触で配置される。冷却水導出管7の排水側には、冷却水の排出経路と接続するための取付フランジ71が設けられている。中空の内管2内を流れる冷却水は、冷却水導出管7から外部に排水される。
本実施形態のEGRクーラー1を製造する際には、図5に示すように、本例では内管2の母材である円筒形の内直管2aと、外管3の母材である円筒形で内直管2aより大径の外直管3aを形成し、外直管3aの両端部にそれぞれ縮径加工を施して、テーパー部32とスリーブ状の縮径部31を形成する。一方の端部の縮径部31の内径は、内直管2aの外径及びこれと略対応する冷却水導入管6の外径よりも僅かに大きく、他方の端部の縮径部31の内径は、内直管2aの外径及びこれと略対応する冷却導出管7の外径よりも僅かに大きく形成する。
その後、図5〜図7に示すように、両端部に縮径部31・31を形成した外直管3aの内側に内直管2aを挿入し、縮径部31・31の間に形成される内直管2aと外直管3aとの間の空間に充填材FMを充填するようにして、縮径部31・31において内直管2aと外直管3aを溶接し溶接部W1・W1を形成する工程を行う。この工程は、本例では外直管3a内に挿入した内直管2aのいずれかの端部に溶接部W1を形成し、溶接部W1を形成していない側の内直管2aと外直管3aとの間の隙間から充填材FMを充填し、充填材FMの充填後に充填側の端部において溶接部W1を形成することにより行う。
この充填材FMは、内直管2aと外直管3aとの間の空間に充填可能で且つ曲げ加工後に排出可能であると共に、そのままの状態或いは温度変化により変化させた状態で曲げ加工時に縮径部31・31の間或いは内管2と外管3との当接部との間で内管2と外管3との離間を確保可能なものであれば、適宜のものを用いることが可能であり、例えば砂等の粒状物、水等の充填時に液相、曲げ加工時に固相、排出時に液相に変化させられる常温で液体の物質若しくは常温で固体の物質等を用いることができる。
その後、図6及び図8に示すように、充填材FMで内直管2aと外直管3aとの離間を確保しながら、両端部を溶接部W1・W1で溶接した内直管2aと外直管3aに曲げ加工を施し、曲がり形状の内管2と外管3を形成する。この曲げ加工は、例えば内直管2a内に芯金を挿入しながら、内直管2a及び外直管3aをロールで順次曲げるロール成形等により行う。尚、注入充填時に水等の液体である充填材FMを用いた場合には、曲げ加工時には充填材FMを氷等の固体にし、この状態で曲げ加工を行う。
その後、図9に示すように、外管3に排気流入穴33と排気流出穴34を穿孔して形成し、排気流入穴33と排気流出穴34から充填材FMを排出する。尚、曲げ加工時に氷等の固体とする充填材FMを用いた場合には、排出時には充填材FMを水等の液体にして排出する。
そして、図9、図1、図2、図4に示すように、外管3の排気流入穴33の周縁に排気流入管4、外管3の排気流出穴34の周縁に排気流出管5をそれぞれ溶接し、外管3に排気流入管4、排気流出管5をそれぞれ溶接部W2で固定する。
また、外管3の一方の端部において、縮径部31の先端寄りの内周面に外周面が当接し且つ内管2と非接触となるように冷却水導入管6を嵌め込んで配置し、溶接部W3で外管3と冷却水導入管6を固定すると共に、外管3の他方の端部において、縮径部31の先端寄りの内周面に外周面が当接し且つ内管2と非接触となるように冷却水導出管7を嵌め込んで配置し、溶接部W3で外管3と冷却水導出管7を固定する。これにより、本実施形態のEGRクーラー1が完成する。
本実施形態のEGRクーラー1によれば、曲がり形状の内管2と外管3の間に排気を流し、内管2、外管3の壁面や曲がり形状で複雑に乱流化させながら排気を流通させ、中空の内管2内を流れる冷却水で十分に排気を冷却することが可能となり、優れた熱交換性を得ることができる。また、内管2と外管3が曲がり形状であることから、設置スペースの柔軟性が高く、優れたレイアウト性を実現することができる。また、曲がり経路ごと熱交換器とすることで、別途のクーラーユニットが不要となることから、製品や車体の軽量化を図ることができると共に、熱交換面積を拡大することができる。また、内管2の内部が中空であることから、内管内部に別部材の波形伝熱フィン等を固定する作業等が不要であり、低い製造コストと高い製造効率で製造することができる。
また、排気流入管4、排気流出管5、冷却水導入管6、冷却水導出管7を外管3に溶接して内管2に非接触にし、これらの溶接による応力から内管2を独立させることにより、内管2を外管3との溶接箇所以外の外部応力から独立させ、内管2の肉厚を格段に薄くすることが可能となり、これにより熱交換性をより一層高めることができる。
また、EGRクーラー1を製造する際に、充填材FMで内直管2aと外直管3aとの離間を確保しながら曲げ加工を施すことで、相互の離間が確実に確保された曲がり形状の内管2と外管3を形成することができる。また、排気流入管4、排気流出管5を溶接する前に曲げ加工を施すことができるので、曲げ加工を施す箇所を柔軟に設定することができ、例えば排気流入管4、排気流出管5の溶接を行う箇所により近い位置での曲げ加工も、特殊な曲げ加工装置を使わずとも容易に行うことができる。また、冷却水導入管6、冷却水導出管7を溶接する前に曲げ加工を施すことができるので、中間品の構造を単純化して曲げ加工の容易性を確保することができる。
〔実施形態の変形例等〕
本明細書開示の発明は、各発明や実施形態の構成の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な構成を本明細書開示の他の構成に変更して特定したもの、或いはこれらの構成に本明細書開示の他の構成を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な構成を部分的な作用効果が得られる限度で削除して特定した上位概念化したものを含むものである。そして、下記変形例も包含する。
例えば上記実施形態では、内管2、外管3を略円筒形にする例で説明したが、内管2、外管3の形状は管状であれば適宜であり、例えば断面視で六角形、八角形等の多角形状、異形断面の形状、一部分に異形断面を有するなど部分的な断面形状が異なる形状等とすることが可能である。また、上記実施形態では、冷却水導入管6、冷却水導出管7を外管3の縮径部31の内側に嵌め込んで内管2と非接触に配置する例について説明したが、冷却水導入管6、冷却水導出管7は外管3の縮径部31の外側に嵌め込んで内管2と非接触にし、溶接部W3で固定する構造とすることも可能である。
本発明は、自動車の排気再循環システムに用いるEGRクーラーとして利用することができる。
1…EGRクーラー 2…内管 2a…内直管 3…外管 3a…外直管 31…縮径部 32…テーパー部 33…排気流入穴 34…排気流出穴 4…排気流入管 41…取付フランジ 5…排気流出管 51…取付フランジ 6…冷却水導入管 61…取付フランジ 7…冷却水導出管 71…取付フランジ W1、W2、W3…溶接部 FM…充填材

Claims (4)

  1. 曲がり形状で形成され、一方の開口端を冷却水の給水側、他方の開口端を冷却水の排水側に連通される内管と、
    曲がり形状で形成され、両端の縮径部でそれぞれ前記内管の外周面に溶接され、溶接部の間で前記内管と離間するように設置される外管と、
    前記離間による空間の開口となるように前記外管の一方の端部近傍に形成された排気流入穴と連通し、前記外管の前記排気流入穴の周縁と溶接して固定されている排気流入管と、
    前記離間による空間の開口となるように前記外管の他方の端部近傍に形成された排気流出穴と連通し、前記外管の前記排気流出穴の周縁と溶接して固定されている排気流出管とを備え、
    冷却水が流れる前記内管の内部が中空になっており、
    前記外管の一方の端部の前記縮径部の先端寄りに、冷却水導入管が前記内管と非接触で嵌め込まれて、前記外管と溶接されていると共に、
    前記外管の他方の端部の前記縮径部の先端寄りに、冷却水導出管が前記内管と非接触で嵌め込まれて、前記外管と溶接されていることを特徴とするEGRクーラー。
  2. 曲がり形状で形成され、一方の開口端を冷却水の給水側、他方の開口端を冷却水の排水側に連通される内管と、
    曲がり形状で形成され、両端の縮径部でそれぞれ前記内管の外周面に溶接され、溶接部の間で前記内管と離間するように設置される外管と、
    前記離間による空間の開口となるように前記外管の一方の端部近傍に形成された排気流入穴と連通し、前記外管の前記排気流入穴の周縁と溶接して固定されている排気流入管と、
    前記離間による空間の開口となるように前記外管の他方の端部近傍に形成された排気流出穴と連通し、前記外管の前記排気流出穴の周縁と溶接して固定されている排気流出管とを備え、
    冷却水が流れる前記内管の内部が中空になっているEGRクーラーの製造方法であって、
    前記外管の母材である外直管の両端部を縮径加工する第1工程と、
    前記内管の母材である内直管を前記外直管の内側に挿入し、縮径部の間に形成される前記内直管と前記外直管との間の空間に充填材を充填するようにして、前記縮径部において前記内直管と前記外直管を溶接する第2工程と、
    前記充填材で前記内直管と前記外直管との離間を確保しながら、溶接した前記内直管と前記外直管に曲げ加工を施して、曲がり形状の前記内管と前記外管を形成する第3工程と、
    前記外管に前記排気流入穴と前記排気流出穴を形成し、前記排気流入穴と前記排気流出穴から前記充填材を排出する第4工程と、
    前記外管の前記排気流入穴の周縁に前記排気流入管、前記外管の前記排気流出穴の周縁に前記排気流出管をそれぞれ溶接する第5工程と
    を備えることを特徴とするEGRクーラーの製造方法。
  3. 曲がり形状で形成され、一方の開口端を冷却水の給水側、他方の開口端を冷却水の排水側に連通される内管と、
    曲がり形状で形成され、両端の縮径部でそれぞれ前記内管の外周面に溶接され、溶接部の間で前記内管と離間するように設置される外管と、
    前記離間による空間の開口となるように前記外管の一方の端部近傍に形成された排気流入穴と連通し、前記外管の前記排気流入穴の周縁と溶接して固定されている排気流入管と、
    前記離間による空間の開口となるように前記外管の他方の端部近傍に形成された排気流出穴と連通し、前記外管の前記排気流出穴の周縁と溶接して固定されている排気流出管とを備え、
    冷却水が流れる前記内管の内部が中空になっており、
    前記外管の一方の端部の前記縮径部の先端寄りに、冷却水導入管が前記内管と非接触で嵌め込まれて、前記外管と溶接されていると共に、
    前記外管の他方の端部の前記縮径部の先端寄りに、冷却水導出管が前記内管と非接触で嵌め込まれて、前記外管と溶接されているEGRクーラーの製造方法であって、
    前記外管の母材である外直管の両端部を縮径加工する第1工程と、
    前記内管の母材である内直管を前記外直管の内側に挿入し、縮径部の間に形成される前記内直管と前記外直管との間の空間に充填材を充填するようにして、前記縮径部において前記内直管と前記外直管を溶接する第2工程と、
    前記充填材で前記内直管と前記外直管との離間を確保しながら、溶接した前記内直管と前記外直管に曲げ加工を施して、曲がり形状の前記内管と前記外管を形成する第3工程と、
    前記外管に前記排気流入穴と前記排気流出穴を形成し、前記排気流入穴と前記排気流出穴から前記充填材を排出する第4工程と、
    前記外管の前記排気流入穴の周縁に前記排気流入管、前記外管の前記排気流出穴の周縁に前記排気流出管をそれぞれ溶接する第5工程と
    を備えることを特徴とするEGRクーラーの製造方法。
  4. 前記第5工程において、前記外管の一方の端部の前記縮径部の先端寄りに、冷却水導入管を前記内管と非接触で嵌め込んで前記外管と溶接すると共に、前記外管の他方の端部の前記縮径部の先端寄りに、冷却水導出管を前記内管と非接触で嵌め込んで前記外管と溶接することを特徴とする請求項2又は3記載のEGRクーラーの製造方法。
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