JP2006275038A - 熱回収器 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱回収器において、沸騰ガスの内部滞留を防止する。
【解決手段】使用状態における排出ポート15と外筒2の接続部を、導入ポート14と外筒2の接続部に対して高位置に設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関等の排気通路に介装され排気ガスの熱と冷却媒体を熱交換する熱回収器に係る。
従来、内燃機関や燃焼装置等の排気管の途中に横置き介装され、排気ガスの熱を冷却媒体へ回収する熱交換器(以下、熱回収器と言う)が知られている。回収された熱は、冷却媒体を介して車両等の必要箇所まで配送され、あるいは途中で別の冷却媒体と二次的な熱交換をされて、最終的に暖房や暖機促進や油脂類加熱に供される。
この種の熱回収器の構造としては、同軸状に重なる複数管間の環状空隙を流路とし、軸方向に亘って熱交換を行う多重管式が一般的である。多重管式熱回収器、特に熱交換を行う流路とバイパス流路とを選択的に切り換え得るタイプとして、実開昭63−110615号公報に記載のものが知られており、図5は同公報に記載の代表的な構造を示す。外筒101と中間筒103と内筒102は同軸状に配されており、内筒102内は第1排気通路106に、内筒102と中間筒103の間隙は第2排気通路107に、中間筒103と外筒101の間隙は冷却媒体通路108に、夫々画定されている。そして上流側には内筒106前端を略開閉自在な弁体104が設けられ、閉塞時には排気ガスを熱回収路たる第2排気通路107へ主体的に誘導した後、小孔群105から第1排気通路内へ還流し器外へ排出する。一方、開放時には、排気ガスはバイパス流路たる第1排気通路106へ主体的に誘導・排出され、圧損の増加が抑えられている。このように熱回収要否に応じ弁体104を開閉駆動して、主体流路を適宜選択している。なお、流路切り換え手段を内装しないタイプにおいても、熱回収器としての基本構造は同じである。
実開昭63−110615号公報
一般的に熱回収器は、搭載時や設置時、あるいは使用途中のサービス時などに冷却媒体を内部に充填するが、その際、真空吸引を用いても冷却媒体通路(ウオータージャケット)の一部分に空気が滞留し、熱回収器の使用時に沸騰ガスとなる場合がある。また、熱回収器の使用状況によっては、器内の冷却媒体通路で局所的な微小沸騰が発生し、沸騰ガスを生む場合もある。これら沸騰ガスが自身の浮力により冷却媒体通路内に滞留すると、冷却媒体が排除された部分に局部的高温化を招き、熱回収率の悪化や、ひいては熱回収器自体への熱的な影響が懸念される。然るに特許文献1に記載の熱回収器においては、冷却媒体の導入及び導出ポート位置は不明であるが、冷却媒体通路108に沸騰ガスを排出するための手段を有しないので、水平使用状態であれば沸騰ガスは冷却媒体通路108の上方x,y,zに亘って滞留することとなる。あるいは、図左方が高い傾斜配置であればx部分に集合的に滞留し、逆傾斜であればz部分に集合的に滞留することとなる。従って、本発明の目的は、沸騰ガスを冷却媒体通路から積極的かつ確実に排出し滞留させない熱回収器を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は請求項1記載のように、排気通路に介装され排気ガスと冷却媒体を熱交換する熱回収器の、冷却媒体通路と排気通路を外筒に内装し、冷却媒体通路と連通する冷却媒体の導入ポート及び排出ポートを外筒に接続して、使用状態における排出ポートと外筒の接続部を、前記導入ポートと前記外筒の接続部より高位置となるようにした。
そして、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の熱回収器において、排出ポートと外筒との接続部を、冷却媒体通路の略最高位置に設けた。
さらに、請求項3に記載の発明のように、請求項2に記載の熱回収器を、外筒の軸心が水平面に対して傾斜するように配するとよい。
また、請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の熱回収器において、冷却媒体通路が外筒内に同軸状かつ環状に延在する第1冷却媒体通路と第2冷却媒体通路から成り、排出ポートが第1冷却媒体通路を貫通し第2冷却媒体通路に開口するとともに、排出ポートの第1冷却媒体通路に臨む途中部位に小孔を穿設した。
そして、請求項5に記載の発明のように、請求項1乃至請求項4に記載の何れかの熱回収器において、外筒の後流端に接続するテーパ部の大径端の最下部を、小径端の最下部以上の位置に設けるとよい。
請求項1記載の発明によれば、使用状態においては、冷却媒体及び沸騰ガスを排出させる排出ポートが、冷却媒体を流入させる導入ポートに対して相対的高位に存在するため、沸騰ガス自体の浮力と冷却媒体の流れによって排出ポート付近に沸騰ガスが集まるので、排出ポートを介して排出され、冷却媒体通路における沸騰ガスの滞留を防止できる。
請求項2記載の発明によれば、使用状態における冷却媒体通路の最高位置かその近傍に排出ポートを設けたので、沸騰ガス自体の浮力によって排出ポート付近へ確実に集まるので、一層確実に冷却媒体通路における沸騰ガスの滞留を防止できる。
請求項3記載の発明によれば、使用状態において、更に外筒自体を傾斜させることによって、沸騰ガスの排出ポート方向への移動を促進できるので、更に確実に冷却媒体通路における沸騰ガスの滞留を防止できる。また、熱交換による排気ガス温度低下に伴い発生する凝縮水も、確実に排出方向へ移動促進できる。
請求項4記載の発明によれば、同軸状に重なる環状の2つの独立した冷却媒体通路を有し、冷却媒体が外側冷却媒体通路から内側冷却媒体通路へと流下する構造であっても、排出ポートの外側冷却媒体通路に臨む途中部分に小孔を穿設することによって、沸騰ガスを小孔から排出ポート内に導入できるので、確実に滞留を防止できる。
請求項5記載の発明によれば、使用状態の姿勢に拘らず凝縮水のテーパ部における重力落下を促進でき、沸騰ガスだけでなく凝縮水をも、確実かつ積極的に排出できる。
本発明を実施するための最良の形態を図1乃至図4に示す実施例に基づいて説明する。なお、各実施例の図は全て熱回収器として機能し得るように設計された最適使用状態、即ち自動車への適用であれば搭載状態、据置式であれば設置状態の各姿勢を現している。従って、実際の搭載あるいは設置状態を待たずとも、使用状態を想定した熱回収器単体設計が本発明の構成を満たすのであれば、それは本発明に包含されるものである。因みに、各図の左右方向は3次元空間における水平方向であり、天地方向が同鉛直方向に一致する。また、各実施例において、排気ガスは上流側である図左方から、後流側である図右方へ流下する。
図1に示す第1の実施例の熱回収器1において、熱回収部は本体たる外筒2に内包され、外筒2の上流側には、上流側に向かって徐々に縮径するテーパ部3と、その先端には上流排気管7を嵌合固定する接続部5とが一体形成されている。また、外筒2の後流側にも同様にテーパ部4と接続部6が一体形成され、後流排気管8を嵌合固定している。テーパ部4と接続部6の下方は、外筒2の一般面を仮想的に後方へ延長した筒状面(図示しない)の外へ張り出している。そして、外筒2の上流側テーパ部内には内筒11が嵌合固定され、内筒11は外筒2内へ延在する。外筒2には、冷却媒体(冷却水)の導入ポート14と排出ポート15を夫々貫通固定している。本実施例において熱回収器1は、外筒2の傾斜配置、即ち水平面(地表面)αに対して外筒2の軸芯が3次元的に傾斜した姿勢(使用状態)において、最適機能を発揮するように設計されている。
そして、内筒11の下流端には排気ガス圧により開閉される弁体10がブラケット19を介して軸支されており、図示しない付勢手段によって常時は内筒11後端を閉塞している。また、内筒11の上流側には小孔群12が穿設されており、弁体10による閉塞時には、排気ガスが第1排気通路16から第2排気通路17へ誘導される。以上の構成部材は、全て金属製である。なお、図示しない上流排気管7あるいは後流排気管8は、通常は接続部5,6に内嵌されて溶接固定されるが、外嵌でも突合せでも接合は任意であり、内筒11自体を上流に延出して上流排気管としてもよい。また、上流排気管や後流排気管とはフランジ継手等を介して締結してもよい。
排気ガス圧によって開閉する弁体10は、排気装置においては周知の所謂動圧式可変バルブであるので詳細説明を省くが、内筒3内の排気ガス動圧が一定以下の時は閉塞しており、一定値以上で付勢に抗して開き始め、動圧の増大に応じ開度を増す。これに伴い、弁体10が開いた時点で主流は第2排気通路17から第1排気通路16へと換わり、熱回収優先から排気ガスの流出(通過)優先へと換わる。従って、熱回収を基本としつつも、内燃機関等の高出力時(大流量時)には熱回収をバイパスさせ、低抵抗にて排気ガスを通過させることができる。また、切り換え制御を排気ガス圧に依存せず任意に行いたい場合には、弁体10の駆動軸を外筒2外へ気密に延出し、それを周知のアクチュエータ等により強制駆動制御してもよい。強制開閉によれば、排気ガスが動圧として弁体を開ける分の仕事が不要となるので、バイパス時の低圧損要求に一層適う。また、動圧式、強制開閉式ともに弁体10は、フラップ式以外にも、バタフライ式、スライド式、閉塞体移動式等、周知の弁方式を援用すればよい。アクチュエータに関しては、電気式、油圧式、空圧式などが周知だが、熱に応じてストロークするサーモワックスや形状記憶合金等を動圧式可変バルブに組合せて、排気ガスや冷媒の温度に応じた補助制御を加えてもよい。もちろん、必要なければ、バイパス流路及び切り換えシステムを備えなくても構わない。
外筒2の内面には、軸方向に延在する環状の冷却媒体通路18が画定されるように中間筒9が、その両端部によって密着固定されている。導入ポート14から流入した冷却媒体(水)は冷却媒体通路(ウオータージャケット)18を満たし、上流へ流れながら排気ガスと熱交換し、熱を持って排出ポート15から流出する。このように軸方向に対向して流れて熱回収が実施される過程で熱交換面積をより多く確保するために、中間筒9には螺旋溝状の凹凸13が形成されているが、これによって冷却媒体と排気ガスに乱流が発生し境界層を活性化して、一層熱交換が促進され熱回収効率が向上する。
使用条件によっては、冷却媒体通路(ウオータージャケット)18内で冷却媒体の微小沸騰が起こり沸騰ガスが発生することもあろ。その場合においても、冷却媒体と沸騰ガスを排出する排出ポート15が冷却媒体通路に接続開口している位置が、導入ポート14が冷却媒体通路に接続開口している位置に対して相対的高位(反重力方向)に存在し、かつ、冷却媒体通路18の最上部に排出ポート15が開口しているため、沸騰ガス自体の浮力によって排出ポート15入口のd部に沸騰ガスが積極的に集合し、冷却媒体の流れに乗り排出ポート15を介して確実に排出される。
また、熱回収においては、排気ガス温の降下により第2排気通路17内で凝縮水も生成される。凝縮水は排気ガス圧に押されてテーパ部4に到達する。すると、テーパ部4の底部(図下方)の(板内側)大径端の最下部aが、同じくテーパ部16の(板内側)小径端の最下部bよりも落差cだけ高位に位置するので、排気ガス圧と重力により凝縮水はテーパ部4内を後流側へ積極落下し、確実に排出される。特に、小径端の最下部bが外筒2下面よりも更に下方へ張り出しているので、外筒2の形状や姿勢に拘らず、落差cを強制的に現出可能である。なお、大径端の最下部aと小径端の最下部bは、共に板内側の屈曲点同士が好ましい。そして、板内側であれ板外側であれ、大径端の最下部a及び小径端の最下部bは、面の変局部に現れる3次元の屈曲線の最底部(最下方)に位置するものである。更に、大径端の最下部aと小径端の最下部bは必ずしも同一鉛直面内に存在する必要はなく、大径端の最下部aと小径端の最下部bの間のテーパ4形状も3次元的に任意設定して構わない。
以上の構成によって、沸騰ガスだけでなく凝縮水も確実に器外へ排出される。さらに、外筒2内の第2排気通路17及び冷却媒体通路18が傾斜配置されていることにより、沸騰ガスの排出ポート15方向への移動を促進できるとともに、凝縮水のテーパ部4方向への移動も促進できる。
なお、各ポートはパイプ状に限らず、熱回収器から冷却媒体を出し入れ可能で器外配管に接続可能であるなら、その形状、材質、製法、接続固定方法は問わない。また、各筒の横断面形状は円に限らず任意の異形断面、例えば所謂花びら形状でもよいし、同軸配置に限らず相互に偏芯(オフセット)配置されていても構わない。また、外筒2とテーパ部3,4を一体形成する場合は、パイプから成る外筒2内に内装物を挿入後、両端をスピニング加工やスエージング加工等、周知の塑性加工法を適用しネッキングすると良い。また、モナカ半体の溶接物から成る別体テーパ部を溶接等で接続しても構わないし、外筒2とテーパ部全体をプレス部品から成る溶接組付体としても構わない。スピニング加工を適用する場合には、特許登録第2957153号の偏芯スピニング加工法や、特許登録第2957154号の傾斜スピニング加工法を用いるとよい。特に本実施例のようにテーパ小径端の最下部bが外筒2一般面よりも外方に張り出す形状には、特開2002−205124号の張出スピニング加工法を適用するのが好適である。
中間筒9も同様に一体形成でも別体組立品でも構わないが、外筒2内面への固定においては、両端の密着部を気密に溶接固定する必要があり、全周ろう付けやレーザー溶接を適用するとよい。あるいは、軸方向の相対熱膨張差を吸収するために、外筒2及び/又は中間筒9の一部を蛇腹構造としても良いし、密着部に気密性の緩衝部材を嵌合させてもよい。さらに、中間筒9表面に設ける凹凸13については、螺旋等の線条溝、突起、ディンプル、全体の緩やかな起伏等、その形状や配列や大きさは任意である。熱交換促進と流体抵抗増加という背反を適宜バランスさせるように、設定すればよい。
図2に示す第2の実施例の熱回収器20は、冷却媒体通路(ウオータージャケット)を2層にして、その間を排気通路とすることで熱回収効率を高めた構造である。外筒21の両端にはテーパ部22,23及び接続部24,25が一体形成され、夫々上流排気管26と後流排気管27を嵌合固定している。外筒21内には同軸状かつ環状の第1冷却媒体通路38及び第2冷却媒体通路37を有し、両通路間の環状間隙によって第2排気通路34が形成されている。内側の第1冷却媒体通路37と外側の第2冷却媒体通路38は複数の連通パイプ39によって連通され、冷却媒体が自由に流通可能となっている。導入ポート35は第2冷却媒体通路を貫通して第1冷却媒体通路に開口しており、排出ポート36は第2冷却媒体通路の最上部に開口している。内筒21の下流端には排気ガス圧により開閉される弁体30が設けられ、第1の実施例と同様の開閉動作を行う。また、内筒28の上流側には小孔群29が穿設されており、弁体10による閉塞時には、排気ガスが第1排気通路33から第2排気通路34へ誘導される。そして、外筒21は水平面βに対して、上流側を下にして傾斜配置されており、排出ポート36は導入ポート35より高位、かつ、第2冷却媒体通路38の最高部に接続されている。
冷却媒体は、導入ポート35を経て内側の第1冷却媒体通路37内へ供給され、第1冷却媒体通路37から連通パイプ39を通って第2冷却媒体通路38内へ流下し、排出ポート36から器外へ排出される。ここにおいて、両冷却媒体通路内で沸騰ガスが発生したとしても、排出ポート36が導入ポート35に対して相対的高位(反重力方向)に存在し、かつ、第2冷却媒体通路38の最上部に開口しているため、沸騰ガス自体の浮力と冷却媒体通路媒体の流れによって排出ポート35入口のe部に沸騰ガスが積極的に集まり、冷却媒体の流れに乗り排出ポート15を介して確実に排出される。こうして、冷却媒体通路が多層であっても、沸騰ガスを排出可能である。
図3に示す第3の実施例の熱回収器40は、冷却媒体通路と内筒間をフローティング構造とするとともに、第2の実施例とは冷却媒体通路の流下順序を逆にしたものである。外筒41の両端にはテーパ部42,43及び接続部44,45が一体形成され、夫々上流排気管46と後流排気管47を嵌合固定している。外筒41内には環状の第1中間筒51,第2中間筒52,第3中間筒53が同軸状に配され、それらによって、第1冷却媒体通路57,第2冷却媒体通路58及び両通路間の環状間隙である第2排気通路56が隔定されている。第3中間筒53は第2中間筒の内側を閉塞する形で固定されるとともに、リング状の緩衝材(ワイヤメッシュ)54を介して内筒48を摺動自在にフローティング保持している、これによって、内筒48内を高温ガスが流通し熱膨張で内筒48が軸方向、周方向に延びても、第3中間筒53はそれに追従せずに済む。従って、第1中間筒51,第2中間筒52,第3中間筒53は、内筒48の熱膨張による応力の影響を免れる。また、第3中間筒53と内筒48に囲まれた空間63が断熱空気層を形成し、高温の内筒48から第3中間筒53への熱伝達を緩和し、バイパス時の冷却媒体の過昇温を防ぐことができる。
排出ポート60は第1冷却媒体通路57を貫通して第2冷却媒体通路58に開口するとともに、第1冷却媒体通路57に臨む部分に、小孔61が穿設されている。そして、外筒41は水平面Γに対して、上流側を上にして傾斜配置されており、排出ポート60は導入ポート59より高位、かつ、第1冷却媒体通路57の最高部に設けられている。内筒48の下流端には排気ガス圧により開閉される弁体50が設けられ、第1の実施例と同様の開閉動作を行う。また、内筒48の上流側には小孔群49が穿設されており、弁体10による閉塞時には、排気ガスが第1排気通路55から第2排気通路56へ誘導される。
冷却媒体は、導入ポート59を経て外側の第1冷却媒体通路57内へ供給され、第1冷却媒体通路57から連通パイプ62を通って内側の第2冷却媒体通路58内へ流入し、排出ポート60から器外へ排出される。ここにおいて、両冷却媒体通路内で沸騰ガスが発生したとしても、排出ポート60に穿設された小孔61が導入ポート59に対して相対的高位(反重力方向)に存在し、かつ、第1冷却媒体通路57の最上部に開口しているため、沸騰ガス自体の浮力と冷却媒体の流れによって小孔61周囲のf部に沸騰ガスが集まり、小孔61から排出ポート60内へ誘導され、冷却媒体の流れに乗り排出ポート60を介して器外へ排出される。こうして、冷却媒体通路が多層で、かつ、最内側の冷却媒体通路がら排出する構造であっても、沸騰ガスを確実に排出可能である。
図4に示す第4の実施例の熱回収器70は、水平状態での使用を前提としたものである。外筒71の両端にはテーパ部72,73及び接続部74,75が一体形成され、夫々中間筒78に外嵌されている。中間筒78は中央に螺旋状凹凸部85を有し、両端にはテーパ部79,80及び接続部81,82が一体形成され、夫々上流排気管76,後流排気管77を内嵌固定している。また、接続部81には緩衝部材93を介して内筒83が保持されるとともに、接続部82に内筒83後端が内嵌固定されている。そして、外筒71と中間筒78によって、冷却媒体通路90が隔定されている。
外筒71は軸方向で断面変化する形状で、本実施例では後流側(図の右方)へ行くに従って断面が拡大し、図の最上面及び最下面が傾斜している。従って、水平状態であっても、冷却媒体通路に軸方向で高低差が生まれる。そして、導入ポート91は外筒71の上流側下方に接続され、排出ポート92は外筒71の後流側上方、すなわち、冷却媒体通路90の最高部に接続されている。
内筒83の下流側には器外に延出した弁軸87の操作によって回転駆動される弁体86が内装されている。また、内筒83の上流側と後流側には小孔群84が穿設されている。そして、図示しない駆動手段により弁体87を閉操作(図の実線状態)すると、排気ガスは上流側小孔群84から第2排気通路へ誘導され、螺旋状凹凸部85を介して積極的に熱交換された後に、後流側小孔群84を通って第1排気通路に戻り、器外へ排出される。一方、弁体87を開操作(図の2点鎖線状態)すると、排気ガスは熱交換部をバイパスして、第1排気通路内を主体的に流下する。このように器外からの操作に従い、流路を任意に切り換えられる。なお、弁軸87は中空構造となっており、弁体86及び弁軸87自体を冷却する目的で、冷却媒体が内部を流通するようになっている。冷却媒体が弁軸87内を通過するのは、冷却媒体通路90を通過する前でも後でも構わないし、冷却媒体通路90を通過する流れとは並列に誘導してもよい。なお、弁軸87の駆動装置、及び、弁軸87への冷却媒体配管は、図示を省略している。
以上のような構成により、両冷却媒体通路90内で沸騰ガスが発生したとしても、排出ポート92が導入ポート91に対して相対的高位(反重力方向)に存在し、かつ、冷却媒体通路90の最上部に接続しているため、沸騰ガス自体の浮力と冷却媒体の流れによって排出ポート92の入口周囲のg部に沸騰ガスが集まり、排出ポート92を介して器外へ排出される。こうして、水平使用状態であっても導入ポートと排出ポートの位置関係を最適に設定でき、沸騰ガスを確実に排出できる。
なお、本実施例に限らず全ての実施例において導入ポートを下側に設けたが、排出ポートに対して相対的低位(重力方向)に接続部が位置するのであれば同じ上側に隣接させても構わない。しかし、両ポートの近接化による熱回収効率低下を勘案する必要がある。また、熱回収器は鈑金構造に限らず鋳造でもよいし、熱的に許容されるのであれば、樹脂を用いても構わない。更に、熱回収器の外にバイパス流路と切換え手段を設けてもよい。
以上、本発明の実施例を説明してきたが、本発明は上述の実施例に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても、本発明に包含される。また、冷却媒体への熱回収を主目的とする狭義の熱回収器(所謂ヒートコレクタ)に限らず、排気ガスの冷却を主目的とする熱交換器(排気クーラ等)も本発明の熱回収器として包含する。冷却媒体通路はウオータージャケット式に限らず、多数本の伝熱パイプでも良いし、適宜周知の構造を援用できる。冷却媒体は水に限らず、最適な液体を適宜用いればよい。また、排気浄化装置及び/又は消音器を一体的に組合せても良い。更に、主たる排気管への装着のみならず、EGRガスクーラ等、傍流(枝流)排気管への適用も包含する。そして、適用対象は自動車等の内燃機関用に限定するものではなく、汎用エンジンや据置式燃焼装置等、あらゆる排気ガス発生装置の排気系に適用可能である。
第1の実施例の熱回収器を示す概略断面図である。 第2の実施例の熱回収器を示す概略断面図である。 第3の実施例の熱回収器を示す概略断面図である。 第4の実施例の熱回収器を示す概略断面図である。 従来例の熱回収器を示す概略断面図である。
符号の説明
1,20,40,70 熱回収器
2,21,41,71 外筒
3,4,22,23,42,43,72,73,79,80 テーパ部
5,6,24,25,44,45,74,75,81,82 接続部
7,26,46,76 上流排気管
8,27,47,77 後流排気管
9,78 中間筒
10,30,50,86 弁体
11,28,48,83 内筒
12,29,49,84 小孔群
13 凹凸
14,35,59,91 導入ポート
15,36,60,92 排出ポート
16,33,55,88 第1排気通路
17,34,56,89 第2排気通路
18,90 冷却媒体通路
19 ブラケット
31,51 第1中間筒
32,52 第2中間筒
37,57 第1冷却媒体通路
38,58 第2冷却媒体通路
39,62 連通パイプ
53 第3中間筒
54,93 緩衝材
61 小孔
63 空間
85 螺旋状凹凸部
87 弁軸
a 大径端の最下部 b 小径端の最下部 c 落差
d,e,f,g 沸騰ガスの集合部 α,β,Γ 水平面

Claims (5)

  1. 排気通路に介装され排気ガスと冷却媒体を熱交換する熱回収器であって、
    冷却媒体通路と排気通路を外筒に内装し、
    前記冷却媒体通路と連通する導入ポート及び排出ポートを前記外筒に接続し、
    使用状態における前記排出ポートと前記外筒の接続部を、前記導入ポートと前記外筒の接続部より高位置に設けたことを特徴とする熱回収器。
  2. 前記排出ポートと前記外筒の接続部を、前記冷却媒体通路の略最高位置に設けたことを特徴とする請求項1記載の熱回収器。
  3. 前記外筒の軸心が水平面に対し傾斜することを特徴とする、請求項2記載の熱回収器。
  4. 前記冷却媒体通路は、前記外筒内に同軸状かつ環状に延在する第1冷却媒体通路と第2冷却媒体通路から成り、
    前記排出ポートが前記第1冷却媒体通路を貫通し前記第2冷却媒体通路に開口するとともに、前記第1冷却媒体通路に臨む部位に小孔を有することを特徴とする請求項2又は請求項3記載の熱回収器。
  5. 前記外筒の後端に接続するテーパ部の大径端の最下部を、小径端の最下部以上の位置に設けたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の熱回収器。
JP2005125651A 2005-03-28 2005-03-28 熱回収器 Withdrawn JP2006275038A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009024565A (ja) * 2007-07-18 2009-02-05 Toyota Motor Corp 内燃機関の排熱回収装置
JP2010031671A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Toyota Motor Corp 排気熱回収器
WO2011104903A1 (ja) * 2010-02-25 2011-09-01 三菱重工業株式会社 中空エンジンバルブの製造方法及び中空エンジンバルブ

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