JP6361322B2 - 電池 - Google Patents

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Description

本発明は、極低温環境において使用するための加熱手段を有する電池に関する。
電解液を有する電池は、極低温環境において電解液が凍結してしまうため、発電することができなくなる。電解液を解凍するために周囲にヒータを設けて温めることも想定されるが、外周部だけ解凍された状態で電池が使用されてしまうと、外周部と内部との充電状態(SOC)に差が生じる。充電状態に差を生じたまま電池が全体的に解凍されると、電池内部で短絡を起こす要因にもなる。
凍結した電解液を内部から融解させるために、電池の集電箔をコンデンサのように利用して集電箔の内部にのみ高周波の交流電流を流すことで電池を予熱する方法が知られている。例えば、特許文献1に記載された二次電池の昇温装置は、二次電池に接続されたリップル生成装置と、このリップル生成装置を制御する制御装置とを備える。リップル生成装置は、制御装置によって制御され、二次電池のインピーダンスの周波数特性に基づく所定周波数のリップル電流を二次電池に発生させることによって、二次電池を内部から昇温する。
特許第5293820号公報
しかしながら、特許文献1に記載された方法で凍結した二次電池を昇温する場合、そのリップル電流を供給するために数kHzの交流電流を安定して発生させるための高周波電源や高周波発生回路が必要になる。また、特許文献1ではこの二次電池を駆動モータのエネルギー源として車両に搭載する場合、リップル電流を生成するためのエネルギー源としても二次電池を利用している。したがって、極低温環境において二次電池が凍結してしまうとリップル電流も発生できなくなるので車両を起動させることができない。
そこで、本発明は、簡単な構造で内部から加熱することで極低温環境においても電力供給できる電池を提供する。
本発明に係る一実施形態の電池は、セパレータを介して正極及び負極を複数交互に積層したコアを電解液とともに容器に収納した電池であって、少なくとも1つの正極は、少なくとも2枚の正極集電箔と高抵抗部材とを含む。高抵抗部材は、正極集電箔よりも大きい抵抗を有し、正極集電箔どうしの間に配置される。高抵抗部材は少なくとも2層の高抵抗材層で構成され、正極は2層の高抵抗材層の間に配置され高抵抗材層よりも抵抗が小さい加熱用電極箔を備える。正極集電箔及び加熱用電極箔は、電池に電流を供給する電流供給源に直列に接続されて、高抵抗材層に電流を供給する。
して正極集電箔及び加熱用電極箔は、外部電源に直列に接続されて、高抵抗材層に電流を供給する。内燃機関及び発電機を備える車両にこの電池が搭載される場合、正極集電箔及び加熱用電極箔は、発電機に直列に接続されて、高抵抗材層に電流を供給する。
また、高抵抗部材は、外部電源に直接接続されて電流を供給されてもよい。内燃機関及び発電機を備える車両にこの電池が搭載される場合、高抵抗部材は発電機に直接接続されて電流を供給される。
た、高抵抗材層は、加熱用電極箔の外周縁を包む縁部を有する。高抵抗部材として、金属粉を練り込まれた合成樹脂、導電性樹脂、導電性のセラミックス、または温度上昇に伴い抵抗値が増大するPTCサーミスタ、のいずれか1つを採用する。また、高抵抗部材は、電解液に接触しないように耐食性部材で覆う。
本発明に係る電池によれば、少なくとも1つの正極が、少なくとも2枚の正極集電箔と、正極集電箔よりも抵抗が大きくこれらの間に挟まれた高抵抗部材とを有しているので、高抵抗部材に電流を流して発熱させることができる。したがって、電解液が凍結する程度の極低温環境であっても、高抵抗部材に電流を流して電池の内部から電解液を解凍することができるので、電池から電力を供給できるようになる。この電池が二次電池である場合には、充電することもできるようになる。高抵抗部材を抵抗加熱によって発熱させるための電力は、商用電源でも他のバッテリーや発電機でもよく、直流でも交流でもよい。そして、高抵抗部材に外部電源を接続して電流を供給する発明の電池によれば、極低温環境においても外部電源を確保することによって比較的簡単に電池を利用可能な状態にすることができる。
また、高抵抗部材が少なくとも2層の高抵抗材層で構成され、正極が2層の高抵抗材層の間に配置され高抵抗材層よりも抵抗が小さい加熱用電極箱をさらに備える発明の電池によれば、正極集電箔と加熱用電極箔との間に高抵抗材層が配置されることになる。つまり、正極集電箔と加熱用電極箔とに外部電源を接続することで、抵抗の大きい高抵抗材層の厚み方向に電流が流れ、抵抗加熱によって正極全体を均質に発熱させることができる。
正極集電箔及び加熱用電極箔は、外部電源に直列に接続されて、高抵抗材層に電流を供給する発明によれば、正極集電箔と加熱用電極箔の間に配置される高抵抗材層に厚み方向に電流を供給することができるので、正極全体が均質に発熱する。また、高抵抗材層の外側に正極集電箔が配置されるので、普段の使用においても発電効率が低下することはない。その結果、電解液が凍結するような極低温環境において電池を使用する場合でも、電池の内部から電解液を均質に解凍でき、電池を利用可能な状態にすることができる。
内燃機関及び発電機を備える車両に搭載されて正極集電箔及び加熱用電極箔が発電機に直列に接続されて高抵抗材層に電流を供給する発明の電池によれば、極低温環境において内燃機関を始動して発電機から電力を供給することで、高抵抗材層の板厚方向に電流を流し、抵抗加熱によって正極全体を均質に加熱することができる。
また、高抵抗部材を外部電源に直接接続して電流を供給する発明の電池によれば、高抵抗部材に沿って直接電流が流れるので、高抵抗部材を効率よく抵抗加熱によって発熱させることができる。そして、内燃機関及び発電機を備える車両に搭載されて高抵抗部材に発電機を直接接続して電流を供給する発明の電池によれば、極低温環境において内燃機関を始動して発電機から電力を供給することで、高抵抗部材に沿って電流を流すので効率よく抵抗加熱によって発熱させることができる。
高抵抗部材が正極集電箔及び正極材料の外周縁よりも大きく形成される発明の電池によれば、組み立てる際に正極が曲がっても、正極集電箔と加熱用電極箔とが接触することを防止できる。また、高抵抗材層が加熱用電極箔の外周縁を包む縁部を有する発明の電池によれば、正極集電箔と加熱用電極箔とが接触することを確実に防止できる。
高抵抗部材として金属粉を練り込まれた合成樹脂、導電性樹脂、導電性のセラミックスのいずれか1つを採用する発明の電池によれば、高抵抗部材の電気伝導度(電器抵抗値)を所望する値に設定できる、すなわち、高抵抗素材層の発熱量を設定することができる。また、高抵抗部材として温度上昇に伴い抵抗値が増大するPTCサーミスタを含む発明の電池によれば、電極の温度が高くなると抵抗値が増大し電流量を抑えるので、電極の温度が高くなりすぎることはない。また高抵抗部材が電解液に接触しないように耐食性部材で覆う発明の電池によれば、高抵抗部材が電解液によって腐食されない。
本発明に係る第1の実施形態の電池の断面図。 図1の電池の正極を拡大した断面図。 本発明に係る第2の実施形態の電池の正極を拡大した断面図。 本発明に係る第3の実施形態の電池の正極を拡大した断面図。 本発明に係る第4の実施形態の電池の正極を拡大した断面図。 本発明に係る第5の実施形態の電池の正極を拡大した断面図。 本発明に係る第6の実施形態の電池の断面図。 本発明に係る第7の実施形態の電池の断面図。 図8の電池の正極の端部を拡大した断面図。
本発明に係る第1の実施形態の電池1について、図1及び図2を参照して説明する。図1に示す電池1は、セパレータ20を介して正極21及び負極22を複数交互に積層したコア2を電解液Wとともに容器3に収納している。正極21は正極集電箔211の両面に正極材料212が形成され、負極22は負極集電箔221の両面に負極材料222が形成されている。正極集電箔211は、アルミニウム製であり、負極集電箔221は、銅製である。
このとき、正極21のうち少なくとも1つは、図2に示すように少なくとも2枚の正極集電箔211とこれらの間に挟まれる高抵抗部材214とを含む。高抵抗部材214は、正極集電箔211よりも電気抵抗が大きい。本実施形態の電池1の場合、積層方向にコア2の中央に配置された正極21Hは、正極集電箔211と正極材料212と加熱用電極箔213と高抵抗部材214とを含む。正極集電箔211は、正極21の厚み方向に、高抵抗部材214の外側に配置され、正極材料212はさらにその正極集電箔211の外側に形成される。正極集電箔211の外周縁から延びた正極21の端子211Aは、図1及び図2に示すように互いに接合されている。これにより2枚の正極集電箔211は、電気的に接続されるように形成される。
高抵抗部材214は、少なくとも2層の高抵抗材層214Sで構成される。この正極21Hは、さらに加熱用電極箔213を有している。この加熱用電極箔213は、高抵抗材層214Sの間に配置され、高抵抗材層214Sよりも電気抵抗が小さい。すなわち、加熱用電極箔213は、正極21の厚み方向にほぼ中心に配置される。本実施形態では、高抵抗部材214(高抵抗材層214S)としてステンレス鋼を採用している。また、加熱用電極箔213は、正極集電箔211と同じ材料、すなわちアルミニウム製である。
このように、中央に配置された正極21Hは、アルミニウムとステンレス鋼のそれぞれ箔を積層させた5層構造のクラッド材で作られた集電電極の両面に正極材料212が形成された状態である。このときステンレス鋼として、日本工業規格でSUS310と称される重量成分比率でクロム(Cr)25%、ニッケル(Ni)20%の耐酸化性に優れた材料を使用する場合、電気抵抗は、7.9×10−7[Ω・m]であり、アルミニウムの電気抵抗が2.65×10−8[Ω・m]であることに比べて約30倍大きい。
そこで、図1に示すように正極集電箔211と加熱用電極箔213とに直列に外部電源100を接続し、高抵抗材層214Sの厚み方向へ電流が流れるように電流を供給することによって、抵抗加熱で高抵抗材層214Sを発熱させることができる。
電解液Wが凍結するような極低温環境、例えば−40℃以下の状況でこの電池1を使用する場合、そのままでは電解液Wが凍結しているため発電及び充電を行なえないが、本実施形態の電池1の場合、正極集電箔211及び加熱用電極箔213に外部電源100を接続して高抵抗材層214Sの厚み方向に電流を流すことで、高抵抗材層214Sに抵抗加熱による熱が生じ、電池1を内部から均質に加熱することができる。
供給する電流は、図1に示すように直流電流でもよいし、交流電流でもよい。直流電流を供給する場合、通常の電池の使用条件に相当する電力3〜4[V]、50[A]で発熱することが望ましい。効率よく発熱させるためには、電気抵抗の大きな素材を選択すればよい。10cm×10cm位の面積の電極を備える30Ah級の積層型電池の場合であれば抵抗は0.1[Ω]程度が望ましい。
以上のように高抵抗材層214Sに電流を供給すると、電解液Wが解凍されるので、極低温環境において電池1から電力を供給するまたは電池1に充電することができるようになる。直流電流を通電するだけであるので、複雑な周辺機器を必要とせず、簡単な構成で実施可能である。
高抵抗部材214としてステンレス鋼以外に、タングステン、ニッケル、鉄、ニクロムなどの金属箔だけでなく、導電性を有したセラミックスや金属粉が練り込まれたセラミックス、または焼結金属等を採用してもよい。またこれら以外に、導電性樹脂、金属粉が練り込まれて導電性を有した合成樹脂、温度上昇に伴い抵抗値が増大するPTCサーミスタなどで造られていてもよい。
第1の実施形態では、電池1の中央に配置された正極21Hをヒータとして利用して電解液Wを解凍した後、正極21,21H及び負極22の間で、発電及び充電することができる。図2に示すように、高抵抗材層214Sの外側に正極集電箔211が配置されており、これらは互いに電気的に接続されている。正極21Hにおいて発電及び充電の際には、電流が正極集電箔211を通る。つまり、高抵抗材層214Sの影響を受けることなく、他の正極21と同様に機能する。したがって、電解液Wが凝固しない通常の温度環境において、電池1は、これまでと同じ性能を発揮するとともに、極低温環境においては電解液Wを内部から加熱して解凍することで、電池1から電力を供給する又は電池1に充電することができるようになるまでの時間が短縮される。
この電池1は、内燃機関及び発電機を備える車両に搭載される場合、すなわちPlug-in Hybrid Electric Vehicle(PHEV)の電池として車両に搭載される場合、正極集電箔211及び加熱用電極箔213を発電機に直列に接続し高抵抗部材214に電流を流す。極低温環境において電解液Wが凍結した場合には、内燃機関を始動して発電機から電力を供給し、正極集電箔211と加熱用電極箔213の間の高抵抗材層214Sに電流を流すことで電池1を内部から温めて電解液Wを解凍することができる。以上のように、この電池1は、簡単な構造で内部から加熱することができるため、極低温環境においても電力供給できる。
以下に、本発明に係る第2から第7の実施形態の電池1について、それぞれ図を参照して説明する。第2から第7の実施形態の電池1において、第1の実施形態の電池1と同じ機能を有する構成は、各実施形態の説明及び図中において同一の符号を付し、その説明は第1の実施形態の対応する記載を参酌するものとする。
本発明の第2の実施形態の電池1の少なくとも1つの正極21Hは、図3に示すように、高抵抗材層214Sが正極集電箔211及び正極材料212よりも一回り大きく形成され、さらに加熱用電極箔213の外周縁213Aを包む縁部214Aを有している。このように構成されていることによって第2の実施形態の電池1は、組立工程において、正極集電箔211の端子211Aが曲がることがあっても加熱用電極箔213に正極集電箔211が接触してしまうことを防止できる。極低温環境において電池1を温める場合に、必ず高抵抗材層214Sを通るように電流が流れる。
本発明の第3の実施形態の電池1の少なくとも1つの正極21Hは、図4に示すように、高抵抗材層214Sが金属粉23Aを練り込んだ合成樹脂23で形成されている。図4は、極低温環境において電池1を温めるために加熱用電極箔213と正極集電箔211とに外部電源を接続し、高抵抗材層214Sに電流を供給する状態を模式的に示す。図4に示すように、正極集電箔211及び加熱用電極箔213に電流を供給すると、高抵抗材層214S中で接触しあっている金属粉23Aを介して電流が流れる。
金属粉23Aの含有量や粒径を調整することによって、高抵抗材層214Sとしての電気抵抗率[Ω・m]を設定することができる。したがって、極低温環境において電解液Wが凍結してしまった場合にも、電池1を内部から効率よく加熱し短時間で解凍することができる。
本発明の第4の実施形態の電池1の少なくとも1つの正極21Hは、図5に示すように、高抵抗材層214Sの一部にPTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスタ24を含んでいる。PTCサーミスタ24は、その電気抵抗率に温度依存性があり、温度上昇に伴い抵抗値が増大する。PTCサーミスタ24は、一定の温度を超えると、PTCサーミスタ24が設けられた範囲以外の高抵抗材層214Sよりも電気抵抗率[Ω・m]が高くなることで、PTCサーミスタ24の部分には、電流が流れにくくなる。
図5は、極低温環境において電池1を温めるために加熱用電極箔213と正極集電箔211とに外部電源を接続して電流を供給することで、正極21が一定の温度以上になった状態を模式的に示す。正極21の温度が上がると、PTCサーミスタ24を設けた部分にほとんど電流が流れなくなるので、発熱が抑制される。
電池1の内部の温度を測ることは困難である。本実施形態のようにPTCサーミスタ24によって高抵抗材層214Sの発熱量、すなわち温度を制御することで、温度を計測することなく、部分的に温度が上がりすぎることを抑制することができる。
なお、一般に金属は高温になると抵抗も大きくなる傾向にあるので、第4の実施形態と同様に、第3の実施形態における電池1の場合でも、金属粉23Aを介して電流が流れる部分の温度が上がりすぎることを抑制することができる。また、金属粉23AやPTCサーミスタ24の代わりにケイ素やゲルマニウムといった半導体を用いてもよい。
本発明の第5の実施形態の電池1の少なくとも1つの正極21Hは、図6に示すように、正極集電箔211の間に設けられて加熱用電極箔213を挟む2層の高抵抗材層214Sを含む高抵抗部材214が電解液Wに触れないように覆う耐食性部材25を有している。高抵抗材層214Sが電解液Wによって腐食されない、すなわち高抵抗材層214Sが電解液Wに溶けて電解液Wの成分を変質させることはないので、電池1の性能を維持することができる。電解液Wに対する耐食性に優れた材料として、例えば、セパレータ20に使用されるポリオレフィン系の合成樹脂などを利用することができる。
本発明の第6の実施形態の電池1は、図7に示すように、すべての正極21Hに加熱用電極箔213及び高抵抗材層214Sを備える。各正極21Hにおいてそれぞれ直列に接続された加熱用電極箔213及び正極集電箔211は、外部電源100に対して並列に接続されている。極低温環境において電解液Wが凍結した場合でも、電池1の電力を利用するために、すべての正極21Hを同時に加熱することができる。電池1は、均質に効率よく内部から温められるので、短時間で電力を供給できる状態になる。
なお、電池1の内部を温めるために、高抵抗部材214を備える正極21Hのように、負極22を構成してもよい。すなわち、少なくとも1つの負極22に2枚の負極集電箔221を設け、これらの間に高抵抗部材214を配置する。この高抵抗部材214を2層の高抵抗材層214Sで構成し、さらにこれらの間に加熱用電極箔213を挿入する。負極集電箔221及び加熱用電極箔213に外部電源を接続し、高抵抗材層214Sに電流を流すことで、負極22を起点に電池1を温めることができる。高抵抗材層214S及び加熱用電極箔213を備えた負極22を正極21Hの代わりに設けてもよいし、正極21Hと同時に設けてもよい。但し、負極22に接続する外部電源は、正極21Hに接続する外部電源100から独立させて設ける。
本発明の第7の実施形態の電池1は、図8及び図9に示す。図8に示す電池1は、少なくとも1つの正極21Hに2枚の正極集電箔211を有し、これらの正極集電箔211の間に高抵抗部材214を配置している。この高抵抗部材214と正極集電箔211との間には、絶縁フィルム215が挿入される。電解液Wが凍結するような極低温環境において電池1を使用する場合、この正極21Hの高抵抗部材214は、外部電源100に対して直列に直接接続され、高抵抗部材214に電流が流される。高抵抗部材214は正極集電箔211よりも電気抵抗が大きいが、絶縁フィルム215によって正極集電箔211から絶縁されている。したがって、電流は、高抵抗部材214に沿ってこの高抵抗部材214を直接流れることになる。その結果、抵抗加熱によって高抵抗部材214が発熱し、電池1を内部から均質に温めることができる。
なお、2枚の正極集電箔211の間に絶縁フィルム215を介在させずに高抵抗部材214を配置し、2枚の正極集電箔211の一方にと他方とを外部電源100に直列に接続して高抵抗部材14の厚み方向に電流を流してもよい。このとき、電池1を充電または放電する場合、2枚の正極集電箔211を互いに導通させ、極低温環境において外部電源100を接続して電流を流す場合に2枚の正極集電箔211の間の導通を遮断するように切り替えるスイッチを設ける。
以上のように本発明のいくつかの実施形態を説明した。ただし、上述の実施形態は、一例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。上述の実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能である。すなわち発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部の構成要素の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらによって生じる実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、第1の実施形態の電池1の正極21Hに第2から第5の実施形態の電池1の正極21Hを適用するのと同様に、第2から第5の実施形態の電池1の正極21Hの構造を第6の実施形態の電池1の正極21Hに適用してもよい。
また、例えば、第1の実施形態では正極集電箔及び加熱用電極箔に直列に外部電源を接続し高抵抗材料に電流を流すとしているが、これに限られるものではなく、例えば、第7の実施形態のように正極集電箔内部に高抵抗部材だけを備え、高抵抗部材に直接電流を流すようにしてもよい。
1…電池、2…コア、3…容器、20…セパレータ、21,21H…正極、211…正極集電箔、212…正極材料、213…加熱用電極箔、214…高抵抗部材、214S…高抵抗材層、22…負極、221…負極集電箔、222…負極材料、23…合成樹脂、23A…金属粉、24…PTCサーミスタ、25…耐食性部材、100…外部電源、W…電解液。

Claims (8)

  1. セパレータを介して正極及び負極を複数交互に積層したコアを電解液とともに容器に収納した電池であって、
    少なくとも1つの前記正極は、少なくとも2枚の正極集電箔と、前記正極集電箔よりも抵抗が大きく前記正極集電箔どうしの間に配置される高抵抗部材と、を含み、
    前記高抵抗部材は、少なくとも2層の高抵抗材層で構成され、
    前記正極は、2層の前記高抵抗材層の間に配置され前記高抵抗材層よりも抵抗が小さい加熱用電極箔を備え、
    前記正極集電箔及び前記加熱用電極箔は、前記電池に電流を供給する電流供給源に直列に接続されて、前記高抵抗材層に電流を供給する
    ことを特徴とする電池。
  2. 前記正極集電箔及び前記加熱用電極箔は、外部電源に直列に接続されて、前記高抵抗材層に電流を供給する
    ことを特徴とする請求項に記載された電池。
  3. 内燃機関及び発電機を備える車両に搭載され、
    前記正極集電箔及び前記加熱用電極箔は、前記発電機に直列に接続されて、前記高抵抗材層に電流を供給する
    ことを特徴とする請求項に記載された電池。
  4. 前記高抵抗部材は、外部電源に直接接続されて電流を供給される
    ことを特徴とする請求項1に記載された電池。
  5. 内燃機関及び発電機を備える車両に搭載され、
    前記高抵抗部材は、前記発電機に直接接続されて電流を供給される
    ことを特徴とする請求項1に記載された電池。
  6. 前記高抵抗材層は、前記加熱用電極箔の外周縁を包む縁部を有する
    ことを特徴とする請求項又は請求項に記載された電池。
  7. 前記高抵抗部材は、金属粉を練り込まれた合成樹脂、導電性樹脂、導電性のセラミックス、温度上昇に伴い抵抗値が増大するPTCサーミスタのいずれか1つである
    ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載された電池。
  8. 前記高抵抗部材は、前記電解液に対して耐食性部材で覆われる
    ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載された電池。
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