JP6360719B2 - 圧電素子の振動制御装置 - Google Patents

圧電素子の振動制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6360719B2
JP6360719B2 JP2014103122A JP2014103122A JP6360719B2 JP 6360719 B2 JP6360719 B2 JP 6360719B2 JP 2014103122 A JP2014103122 A JP 2014103122A JP 2014103122 A JP2014103122 A JP 2014103122A JP 6360719 B2 JP6360719 B2 JP 6360719B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
power supply
voltage
signal
power
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014103122A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015219744A (ja
Inventor
山田 克夫
克夫 山田
大場 佳成
佳成 大場
忠 竹内
忠 竹内
恵美子 石田
恵美子 石田
正彦 赤岸
正彦 赤岸
高橋 一夫
一夫 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FDK Corp
Original Assignee
FDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FDK Corp filed Critical FDK Corp
Priority to JP2014103122A priority Critical patent/JP6360719B2/ja
Publication of JP2015219744A publication Critical patent/JP2015219744A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6360719B2 publication Critical patent/JP6360719B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は圧電素子を振動させるための制御装置に関する。
多機能携帯電話機(スマートフォン)やタブレット型コンピュータ、あるいは銀行のATMなどの情報処理装置では、利用者の手指による押圧動作を入力情報として受け付けるとともに、その入力情報の処理結果を表示出力するタッチパネルを備えている。そして、最近のタッチパネルには、利用者による押圧動作に応じた何らかの情報が確実に情報処理装置に入力されたことを利用者に伝えるために、振動を出力情報として発生させる「触感フィードバック装置」「触感伝達装置」などと呼ばれるユーザインタフェース装置(以下、触感伝達装置と言う)が搭載されている。
周知のごとく、触感伝達装置は、圧電素子や電磁モータに偏心カムを組み合わせた機構(偏心モータ)などを振動源として用い、その振動源を駆動することでタッチパネルを構成するガラス基板などを振動板として振動させている。なお、圧電素子を振動源としてその圧電素子の振動状態を制御するための技術については、例えば、以下の特許文献1に記載されたタッチパネル式入力装置などがある。
特開2009−169612号公報
触感伝達装置では、例えば、利用者がタッチパネルに表示されているボタンなどの「ある物」の図案に触れた瞬間に振動を出力することで、利用者は図案に確実に触れたという事実を認知することができる。したがって触感伝達装置における振動源には、入力信号に対して高速に応答できる特性を備えている必要がある。また触感伝達装置は、スマートフォンやタブレット端末などの携帯型情報端末に搭載されることが多いことから、触感伝達装置には消費電力が低い振動源を採用することも必要となる。
さらに、振動の状態についても周波数や振幅が一律の単純な振動を出力するより、利用者がタッチパネル上で触れる位置や図案によって周波数や振幅などを異ならせて複数種類の振動を発生させる機能も必要になってきている。利用者は、この機能により、手指に伝わる振動の種類によってタッチパネルの位置や図案を確実に認知することが可能となる。そして、振動源の振動状態を制御するために駆動源に印加する駆動信号を生成するための電子回路(以下、振動制御装置)には、入力信号の電圧値などに応じ、振動の種類が異なる複数種類の駆動信号を発生できるような構成を備えていることも望まれる。
ここで高速応答特性や低消費電力特性の観点から振動源の種類について検討してみると、振動源には圧電電素子や偏心モータがあるが、偏心モータは応答速度が遅いため触感に大きな違和感が生じる。また偏心モータは消費電流が大きく省電力化も難しい。したがって、振動源としては圧電素子を用いることが好ましい。
振動の種類については、振動源の種類によってその振動の制御方法が異なる。偏心モータを用いた触感振動装置では、モータの回転数を制御することで比較的容易に振動数や振幅を制御することができる。一方、圧電素子を用いた触感伝達装置では、圧電素子に印加する電圧とその印加電圧の周波数を個別に生成し、電圧と周波数を組み合わせる回路構成が必要となる。上記特許文献1に記載のタッチパネル式入力装置では、デジタルシグナルプロセッサを用いて異なる種類の振動を発生させている。しかしこのタッチパネル式入力装置では高価なデジタルシグナルプロセッサを用いているため、低価格化が難しいという問題がある。
そこで本発明は、高速応答特性や低消費電力化に優れている圧電素子を振動源として用いた触感伝達装置において、簡素な構成で複数種類の振動を発生できる圧電素子の振動制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するための本発明は、圧電素子を振動させるための駆動信号を生成する制御装置であって、
入力信号の電圧値に応じてn(n≧2)種類の電圧レベル検出信号を出力する電圧レベル検出回路と、
前記電圧レベル検出部が出力するn種類の電圧レベル検出信号のそれぞれに応じて電圧値が異なるn種類の直流電源信号を生成する電源回路と、
前記電源回路から出力される前記n種類の直流電源信号のそれぞれの電圧値に応じて振幅と周波数の組み合わせが異なるn種類の駆動信号のいずれかを生成する駆動回路と、
を備え、
前記駆動回路は、前記電源回路からの前記直流電源信号が入力されると発振するマルチバイブレータ回路を含んで構成されて、前記直流電源信号の電圧値を前記駆動信号の振幅とするとともに、当該直流電源信号の電圧値に応じた前記マルチバイブレータ回路の発振周波数を前記駆動信号の周波数とする、
ことを特徴とする圧電素子の振動制御装置としている。
前記電圧レベル検出回路は、入力した信号の電圧値に応じて順次オン状態となるn系統のスイッチング回路を備え、
前記電源回路は、それぞれが異なる電圧値の定電圧直流信号を出力するn系統の定電圧電源回路を備え、
前記n系統のスイッチング回路が順次オン状態になるのに連動して前記n系統の定電圧電源回路が順次動作することで、動作中の前記定電圧電源回路からの前記定電圧直流信号が前記直流電源信号として出力される、
ことを特徴とする圧電素子の振動制御装置とすることもできる。
また前記電源回路は、前記n系統のスイッチング回路と個別に対応して各スイッチング回路からの出力信号を個別に入力するとともに、前記n系統の定電圧電源回路に個別に電源を供給するn個の電源制御用スイッチング素子を含んで構成され、
前記n個の電源制御用スイッチング素子は、所定の電圧値の回路電源に接続され、
当該回路電源の電圧は、前記n系統の定電圧電源回路のそれぞれが発生する電圧のうち、最も高い電圧よりも高く、
前記電源制御用スイッチング素子は、対応する前記スイッチング回路がオン状態になると前記回路電源からの直流電圧信号を対応する前記定電圧電源回路の動作電源として供給し、
前記定電圧電源回路は、対応する電源制御用スイッチング素子から動作電源が供給されている期間中のみ動作して前記直流電源信号を出力する、
ことを特徴とする圧電素子の振動制御装置としてもよい。
上記いずれかの圧電素子の振動制御装置は、前記駆動回路は、前記マルチバイブレータ回路が発生する信号を矩形波に整形するための波形整形回路を備えていてもよい。さらに前記波形整形回路が互いに位相が反転した2系統の前記駆動信号を出力するブリッジ回路であればより好ましい。
本発明に係る圧電素子の振動制御回路によれば、簡素な構成を備えつつ、圧電素子に対して複数種類の振動を発生させることができる。
本発明の実施例に係る圧電素子の振動制御装置の機能ブロック構成を示す図である。 上記振動制御装置の回路図である。 上記振動制御装置を構成する回路の各点P1〜P11に発生する信号波形を示す図である。 本発明のその他の実施例に係る振動制御装置の回路図である。
本発明の実施例について、以下に添付図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明に用いた図面において、同一または類似の部分に同一の符号を付して重複する説明を省略することがある。図面によっては説明に際して不要な符号を省略することもある。
===実施例===
本発明の実施例に係る圧電素子の振動制御装置(以下、制御装置)は、タッチパネルに対する利用者の押圧動作に応じて圧電素子を振動させるための駆動信号を発生するものである。本実施例では、タッチパネルは、押圧された圧力に応じた電圧の信号を出力することとしている。もちろん、タッチパネルが押圧された位置に応じて異なる電圧値の信号を出力するように構成されていてもよい。いずれにしても、制御装置は異なる電圧値の信号を入力し、その電圧値に対応する異なる種類の駆動信号を生成し、その駆動信号によって圧電素子を振動させる。
===機能ブロック構成===
図1は、本実施例の制御装置1の機能ブロック構成を示している。図示したように、タッチパネルTPは、利用者の押圧動作を電気信号に変換してその電気信号を制御装置1に向けて出力する感圧素子2と、制御装置1にて生成された駆動信号によって振動する圧電素子(以下、振動素子)3とを個別に備えている。感圧素子2は圧電素子であってもよいし、薄膜抵抗素子などであってよい。いずれにしても、利用者の押圧操作に応じた電気信号が出力されればよい。そして制御装置1は、増幅回路10、電圧レベル検出回路20、電源回路30、および駆動回路40を含んで構成されている。
増幅回路10は、感圧素子2が出力する信号を増幅し、電圧レベル検出回路20は、増幅回路10からの信号の電圧値を検出し、その検出した電圧値に応じてn種類の信号(以下、電圧レベル検出信号とも言う)を出力する。本実施例では増幅回路10が出力する信号の電圧値に応じて3種類の電圧レベル検出信号を出力することとしている。すなわち電圧レベル検出回路20は、増幅回路10からの信号レベルを3段階の電圧範囲に分類し、その3段階の電圧範囲に応じて3種類の信号のいずれかを出力する。
電源回路30は、出力電圧が異なる三つの定電圧電源を備えて、電圧レベル検出回路20かが出力する3種類の信号のそれぞれに応じ、所定の定電圧電源が出力する一定電圧の直流信号(以下、直流電源信号とも言う)を出力する。駆動回路40は、電源回路30から供給された直流電源信号の電圧値に応じて3種類の駆動信号を生成する。本実施例では、周波数と振幅(電圧)の組み合わせが異なる3種類の駆動信号を生成する。そして振動素子3は、制御装置1の駆動回路40からの駆動信号によって3種類の振動を発生する。次に、制御装置1の具体的な回路構成と動作について説明する。
===制御装置の回路構成と動作===
図2は、本実施例に係る制御装置1の回路図である。図3(a)〜(i)および(j)は、それぞれ図2における点P1〜P9の各点における信号波形、および点P10とP11間の電圧Vs、すなわち振動素子3に印加される信号の波形を示している。そして、図3(a)に示したように、利用者のタッチパネルTPに対する押圧動作に伴って感圧素子2から電圧値が異なる3種類の信号s1a、s2a、3aのいずれかがP1点に発生した場合を想定して、図3(b)〜(i)および(j)に示したように、各点P2〜P9およびP10、P11間には、各信号s1a、s2a、3aの発生に伴って、それぞれs1b〜s1iおよびs1j、s2b〜s2iおよびs2j、s3b〜s3iおよびs3jが発生する。以下に制御装置1全体の回路構成の概略と、各回路(10、20、30、40)の具体的な構成と動作について説明する。
<全体的な構成>
本実施例の制御装置1は、15v以上の直流電源を回路電源Vccとし、制御装置1が備えるオペアンプopやトランジスタTr1〜Tr12は、当該回路電源Vcc、あるいは、定電圧電源(レギュレータ:Rg、Rg1〜Rg3)が当該回路電源Vccを起源として生成する電源電圧により動作する。以下では、タッチパネルTPを構成する感圧素子2が図3(a)に示した入力信号(s1a〜s3a)のいずれかを点P1に発生させた場合に、回路上の各点P2〜P9およびP10、P11間に発生する電圧信号の波形に基づいて、各回路(10、20、30、40)の動作について説明する。なお、図2において、実質的に同じ信号が発生する点P3〜P5については、それぞれ回路上の複数の箇所に同じ符号を記している。
<増幅回路>
増幅回路10は、オペアンプopを備えた一般的な増幅回路であり、この例では、感圧素子2から出力される信号(s1a〜s3a)を2倍に増幅した信号を点P2に発生させる。図3(b)に各入力信号(s1a〜s3a)に応じて増幅された信号波形(s1b〜S3b)を示した。ここでは、感圧素子2は最大電圧値が1.0Vの信号s1a、1.5Vの信号s2a、2.0Vの信号s3aいずれかの信号を発生した場合を想定し、増幅回路10は、信号s1a〜s3aをそれぞれ2倍に増幅することで、最大電圧値が2.0Vの信号s1b、3.0Vの信号s2b、4.0Vの信号s3bを出力することとしている。
<電圧レベル検出回路>
増幅回路10からの出力信号(s1b〜s3b)は、電圧レベル検出回路20に入力される。電圧レベル検出回路20は、増幅回路10からの入力信号(s1b〜s3b)の電圧値に応じて個別にオン、オフする3系統のスイッチング回路21を備えている。
各スイッチング回路21は、それぞれNPN型トランジスタ(Tr1〜Tr3)を含んで構成され、増幅回路10からの出力信号(s1b〜s3b)は抵抗分割されて各トランジスタ(Tr1〜Tr3)のベース電極に入力されるように構成されている。それによって、各トランジスタのベース電極には点P2の電圧が同じでもベース電極を中間点とした抵抗分割によって異なる電圧が印加される。そのため、各スイッチング回路21は、点P2の電圧に対して異なる閾値電圧でスイッチング動作する。この例では、トランジスタTr1は、図3(c)に示したように点P2の電圧が1.0Vになった時点t11でオフ状態がオン状態となり、1.0V以下となる時点t12までの期間T1中は、コレクタ電極の電圧がオン状態であるLレベルとなる。
トランジスタTr2およびTr3は、それぞれ図3(d)および(e)に示したように、点P2が2.5Vとなった時点t21および3.5Vとなった時点t31でオン状態となるように設定されている。そしてトランジスタTr2は点P2の電圧が2.5V以下となる時点t22までの期間T2においてコレクタ電極からの出力はLレベルを維持する。トランジスタTr3は3.5V以下となる時点t32までの期間T3においてLレベルを維持する。このように電圧レベル検出回路20は、三つのトランジスタTr1〜Tr3のそれぞれのコレクタ電極を信号の出力点P3〜P5とし、点P2の電圧レベルに対応して点P3〜P5に接続された3系統の出力信号経路の電圧レベルが順次L状態になることによって3種類の電圧レベル検出信号を出力する。具体的には、点P2の電圧に応じて点P3、P4、P5の電圧レベルが、(H、L、L)、(H、H、L)、(H、H、H)となる電圧レベル検出信号を出力する。なお点P2の電圧が1.0V未満のときは点P3〜P5が全てLレベルであり、電圧レベル検出信号が出力されない。すなわち、後段の電源回路30と駆動回路40が動作せず、振動素子3は振動しない。
<電源回路>
本実施例において、電源回路30は電源制御回路31と直流電源回路と32から構成されている。電源制御回路31は、電圧レベル検出回路20の三つのトランジスタ(以下、レベル検出用トランジスタとも言う:Tr1〜Tr3)のそれぞれに対応する三つのトランジスタ(以下、電源制御用トランジスタとも言う:Tr4〜Tr6)を含んで構成されている。この例では電源制御用トランジスタ(Tr4〜Tr6)としてPNP型トランジスタを用いているが、MOS−FET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)であってもよい。
三つの電源制御用トランジスタ(Tr4〜Tr6)は、エミッタ電極に制御装置1の回路電源Vccが接続されているとともに、ベース電極が対応するレベル検出用トランジスタ(Tr1〜Tr3)のコレクタ電極に接続されている。したがって、三つの電源制御用トランジスタ(Tr4〜Tr6)は、対応するレベル検出用トランジスタ(Tr1〜Tr3)のオン、オフ状態に連動し、オン状態ではコレクタ電極の電圧が回路電源Vccの電圧レベルとなる。
直流電源回路32は、電源制御回路31の三つの電源制御用トランジスタ(Tr4〜Tr6)のそれぞれに個別に対応する3端子レギュレータからなる三つの定電圧電源(Rg1〜Rg3)を含んで構成されている。これら三つの定電圧電源(Rg1〜Rg3)は、それぞれ出力電圧が異なっており、電源端子が対応する電源制御用トランジスタ(Tr4〜Tr6)のコレクタ電極と接続されている。そして定電圧電源Rg1、Rg2、およびRg3は、電源制御用トランジスタTr4、Tr5、よびTr6のコレクタ電極から入力される回路電源Vccと同じ電圧を、それぞれ5V、10V、および15Vの電圧に変換して出力する。以下に電源回路30の動作についてより具体的に説明する。
各電源制御用トランジスタ(Tr4〜Tr6)のベース電極は、それぞれ三つのレベル検出用トランジスタ(Tr1〜Tr3)のコレクタ電極と接続されており、例えば、図2に示した回路図中の点P2の電圧が2.0Vであるときは、図3(b)に信号s2aとして示したように、レベル検出用トランジスタTr1のみがオン(L)状態となり、このLレベルの信号が電源制御用トランジスタTr4のベース電極に印加され、電源制御回路31では、当該電源制御用トランジスタTr4のみがオン状態となる。
オン状態にある電源制御用トランジスタTr4は、回路電源Vccの電圧をコレクタ電極より出力する。そして、このコレクタ電極は定電圧電源Rg1の電源端子に接続されている。そのため、直流電源回路32では、図3(f)〜(h)における信号s1f〜s1hに示したように、定電圧電源Rg1のみが動作して電圧値が5Vの直流信号を出力する。その結果、図3(i)の信号s1iに示したように、直流電源回路32はこの定電圧電源Rg1からの5Vの直流信号のみが点P6に発生し、駆動回路40はこの5Vの直流信号を電源として動作することになる。
点P2の電圧が3.0Vであるときは、図3(c)〜(e)に示したように、レベル検出用トランジスタTr1およびTr2が、それぞれが閾値を超える時点(t11およびt21)でオン状態となり、点P3とP4がLレベルの電圧となる。すなわち電源制御用トランジスタTr4およびTr5のベース電極がLレベルとなりオン状態となる。すなわち電源制御回路31では、当該トランジスタTr4とTr5のみが回路電源Vccの電圧をコレクタ電極より出力することになる。そして電源制御用トランジスタTr5のコレクタ電極は直流電源回路32における定電圧電源Rg2の電源端子に接続されていることから、図3(f)〜(h)における信号s2f〜s2hに示したように、直流電源回路32では、期間T1では定電圧電源Rg1が5Vの直流信号を出力し、期間T2では定電圧電源Rg2が10Vの直流信号を出力する。
本実施例では、各定電圧電源Rg1〜Rg3の信号出力端にダイオードD1〜D3が順方向接続されており、定電圧電源Rg1とRg2のそれぞれから出力される一定電圧の直流信号は、図3(i)の信号s2iに示した波形で出力される。すなわち、時点t11では定電圧電源Rg1による5Vの電圧となり、時点t21にて定電圧電源Rg2による10Vの電圧となり、当該定電圧電源Rg2に電源制御用トランジスタTr5から電源電圧が供給されている期間中T2はこの10Vの電圧となる。その後時点t12までは再び定電圧電源Rg1からの5Vの電圧となる。
同様に点P2での電圧が4.0Vであるときは、図3(i)の信号s3iに示したように電源制御用トランジスタTr4〜Tr6のそれぞれがHレベルを維持している期間T1〜T3に応じ、定電圧電源Rg1、Rg2、Rg3のそれぞれからの5V、10V、15Vの各電圧の直流信号が直流電源回路32より出力される。
このように、電源回路30は、三つの定電圧電源Rg1〜Rg3を個別にオン、オフさせるように構成されており、感圧素子2が押圧されて点P1に電圧が発生したときだけ定電圧電源Rg1〜Rg3のいずれかが動作する。そのため、待機時の消費電力を抑制することができる。さらに点P1に発生する電圧が低い場合には、全ての定電圧電源Rg1〜Rg3が同時に動作しないため、必要最小限の電力しか消費しない。
<駆動回路>
駆動回路40は、図3(i)に示したように電源回路30の信号出力経路である点P9に発生する直流信号(以下、直流電源信号とも言う:s1i〜s3i)を電源として動作する。駆動回路40は振動素子3の駆動信号を発生するための発振回路であり、本実施例ではその発振回路としてマルチバイブレータ回路41を備えている。
マルチバイブレータ回路41では、直流電源信号が入力されると二つのトランジスタTr7とTr8が相補的にオン、オフし、点P9における電圧を振幅としつつ、当該トランジスタTr7とTr8のそれぞれのベース電極の電位とベース、コレクタ間に接続されているコンデンサーC1とC2によって規定される周波数で振動する信号を出力する。本実施例では、トランジスタTr7のベース電位は点P9の電圧を可変抵抗R3と固定抵抗R1によって降下させることで決定され、トランジスタTr8のベース電位は点P9の電圧を可変抵抗R4と固定抵抗R2によって降下させることで決定される。そして本実施例ではR1=R2=1kΩ、C1=C2=4.7μFであり、可変抵抗R3とR4の抵抗値は、点P9における電圧が5〜15Vの範囲にあるときに、マルチバイブレータ回路41が実際にタッチパネルTPを触れる人が振動を明確に認知し易い周波数の信号を出力するように調整されている。ここでは、点P9での直流電源信号の電圧値が5V、10V、15Vであるときに、それぞれ120Hz,158Hz,254Hzとなるように調整されている。このように駆動回路40では、電源として入力した直流電源信号の電圧値に応じてマルチバイブレータ回路41により周波数と振幅の組み合わせが異なる3種類の波形の信号のいずれかがトランジスタTr8のコレクタ電極から出力される。
なお制御装置1は、マルチバイブレータ回路41が発生する信号で振動素子3を直接駆動してもよいが、周知のごとく、マルチバイブレータ回路41が発生する信号波形は、方形のパルス信号列からなる矩形波状ではなく、パルスの立ち上がりと立ち下がりに「なまり」がある。そこで本実施例では、MOS−FET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)を用い、マルチバイブレータ回路41からの「なまり」のある出力信号を矩形波からなる駆動信号に整形している。ここでは、図2に示したように、マルチバイブレータ回路41の後段に四つのMOS−FET(Tr9〜Tr12)を備えたブリッジ回路42を接続している。
ブリッジ回路42はマルチバイブレータ回路41が出力する信号を矩形波に整形する波形整形回路として機能するとともに、振動素子3により明確な触感振動を発生させるための機能も備えている。具体的には、ブリッジ回路42は、その出力端であるP10とP11から互いに位相が反転した直流の矩形波を駆動信号として出力するため、その位相が異なる二つの駆動信号を振動素子3の正負両極に対応する二つの電極のそれぞれに印加することで、振動素子3は、図3(j)に示した双極性パルスからなる信号によって駆動され、駆動回路40に入力された直流電源信号の2倍の電圧値の矩形波が印加されることになる。それによって振動素子3は、マルチバイブレータ回路41が出力する信号に対して振幅が二倍の信号で駆動されることになり、この振動素子3によって振動するタッチパネルTPに触れる利用者の手指には制御装置1が発生する3種類の振動の差異がより明確となるように伝達される。
なお、本実施例に係る制御装置1では、振動素子3の駆動信号を簡素な回路構成のマルチバイブレータ回路41を用いて生成しているため、制御装置1をより安価に提供できるという効果も得られる。
===その他の実施例===
上記実施例では増幅回路10を備えていたが、感圧素子2からの入力信号が電圧レベル検出回路20におけるトランジスタTr1〜Tr3を動作させるのに十分な電圧であれば、増幅回路10を省略してもよい。電源制御回路31は、電源制御用トランジスタTr4〜Tr6を用いた構成とせず、コンパレータ、OPアンプ、あるいはADコンバータを用いて構成してもよい。いずれにしても、制御装置1は、振動素子3の駆動信号を派生するマルチバイブレータ回路41を備え、そのマルチバイブレータ回路41を動作させる電圧を選択的に変えることで、振幅と周波数の組み合わせが異なる複数種類の駆動信号を発生するように構成されていればよい。したがって、マルチバイブレータ回路41以外の回路構成は図2に示した構成に限らず適宜置換が可能である。
ここで、図2に示した制御装置1とは異なる回路構成を備えた制御装置の一例を挙げる。図4にその一例に係る制御装置100の回路図を示した。図4に示した制御装置100では、電源制御回路131における電源制御用トランジスタ(Tr4〜Tr6)としてMOS−FETを用いている。また直流電源回路132は、5Vおよび10Vの直流信号を出力する定電圧電源Rg1およびRg2の二つを備え、15Vの直流信号を出力する定電圧電源Rg3が省略されている。その代わり、15Vの直流信号が電源制御回路131における電源制御用トランジスタTr6から直接出力されるようになっている。すなわち、図4に示した制御装置では、制御用トランジスタTr6が15Vの直流信号を出力する定電圧電源としても機能している。
さらに、図2の制御装置1のブリッジ回路42に用いられていた四つのMOS−FET(Tr9〜Tr12)のうち、Tr9とTr12が省略され、当該ブリッジ回路42が二つのMOS−FET(Tr10、Tr11)からなる回路142に置換されている。この回路142も、マルチバイブレータ回路41が発生する「なまり」のある波形を矩形波に近い波形に整形する波形整形回路142として機能する。また、ブリッジ回路42と同様に、振動素子3に双極性のパルスを印加してマルチバイブレータ回路41にて発生した信号の振幅を実質的に2倍にしている。このように図4に示した制御装置100は、図2に示した制御装置1の回路構成に対してさらに簡素な構成となっており、発振回路をマルチバイブレータ回路41としたことによるコストダウンに加え、さらなるコストダウンも可能となっている。
1 触感振動制御装置、2 感圧素子、3 圧電素子(振動素子)、
10 増幅回路、20 電圧レベル検出回路、30 電源回路、
31,131 電源制御回路、32,132 直流電源回路、40 駆動回路、
41 マルチバイブレータ回路、42 ブリッジ回路(波形整形回路)、
142 波形整形回路

Claims (5)

  1. 圧電素子を振動させるための駆動信号を生成する制御装置であって、
    入力信号の電圧値に応じてn(n≧2)種類の電圧レベル検出信号を出力する電圧レベル検出回路と、
    前記電圧レベル検出部が出力するn種類の電圧レベル検出信号のそれぞれに応じて電圧値が異なるn種類の直流電源信号を生成する電源回路と、
    前記電源回路から出力される前記n種類の直流電源信号のそれぞれの電圧値に応じて振幅と周波数の組み合わせが異なるn種類の駆動信号のいずれかを生成する駆動回路と、
    を備え、
    前記駆動回路は、前記電源回路からの前記直流電源信号が入力されると発振するマルチバイブレータ回路を含んで構成されて、前記直流電源信号の電圧値を前記駆動信号の振幅とするとともに、当該直流電源信号の電圧値に応じた前記マルチバイブレータ回路の発振周波数を前記駆動信号の周波数とする、
    ことを特徴とする圧電素子の振動制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記電圧レベル検出回路は、入力した信号の電圧値に応じて順次オン状態となるn系統のスイッチング回路を備え、
    前記電源回路は、それぞれが異なる電圧値の定電圧直流信号を出力するn系統の定電圧電源回路を備え、
    前記n系統のスイッチング回路が順次オン状態になるのに連動して前記n系統の定電圧電源回路が順次動作することで、動作中の前記定電圧電源回路からの前記定電圧直流信号が前記直流電源信号として出力される、
    ことを特徴とする圧電素子の振動制御装置。
  3. 請求項2において、
    前記電源回路は、前記n系統のスイッチング回路と個別に対応して各スイッチング回路からの出力信号を個別に入力するとともに、前記n系統の定電圧電源回路に個別に電源を供給するn個の電源制御用スイッチング素子を含んで構成され、
    前記n個の電源制御用スイッチング素子は、所定の電圧値の回路電源に接続され、
    当該回路電源の電圧は、前記n系統の定電圧電源回路のそれぞれが発生する電圧のうち、最も高い電圧よりも高く、
    前記電源制御用スイッチング素子は、対応する前記スイッチング回路がオン状態になると前記回路電源からの直流電圧信号を対応する前記定電圧電源回路の動作電源として供給し、
    前記定電圧電源回路は、対応する電源制御用スイッチング素子から動作電源が供給されている期間中のみ動作して前記直流電源信号を出力する、
    ことを特徴とする圧電素子の振動制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記駆動回路は、前記マルチバイブレータ回路が発生する信号を矩形波に整形するための波形整形回路を備えていることを特徴とする圧電素子の振動制御装置。
  5. 請求項4において、前記波形整形回路は、互いに位相が反転した2系統の前記駆動信号を出力するブリッジ回路であることを特徴とする圧電素子の振動制御装置。
JP2014103122A 2014-05-19 2014-05-19 圧電素子の振動制御装置 Active JP6360719B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014103122A JP6360719B2 (ja) 2014-05-19 2014-05-19 圧電素子の振動制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014103122A JP6360719B2 (ja) 2014-05-19 2014-05-19 圧電素子の振動制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015219744A JP2015219744A (ja) 2015-12-07
JP6360719B2 true JP6360719B2 (ja) 2018-07-18

Family

ID=54779055

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014103122A Active JP6360719B2 (ja) 2014-05-19 2014-05-19 圧電素子の振動制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6360719B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2511577Y2 (ja) * 1987-04-14 1996-09-25 日本電気ホームエレクトロニクス株式会社 タツチパネルスイツチ
JP5652711B2 (ja) * 2010-07-14 2015-01-14 株式会社リコー タッチパネル装置
JP5640562B2 (ja) * 2010-08-26 2014-12-17 ミツミ電機株式会社 多出力電源装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015219744A (ja) 2015-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012022537A (ja) 圧電アクチュエータ駆動装置
CN107040845B (zh) 用于声学换能器供电的系统和方法
EP3343318B1 (en) Method and device for generating a haptic effect
JP4420364B2 (ja) タッチパネルの押圧感発生装置
JP4838280B2 (ja) タッチパネル式入力装置
JP5722439B2 (ja) 電子機器
JP6360719B2 (ja) 圧電素子の振動制御装置
JP2019036144A (ja) 制御装置、入力システムおよび制御方法
JPWO2015064007A1 (ja) 触感呈示装置及び触感呈示装置の制御方法
JP2012080714A (ja) モータの駆動装置、駆動方法および入力装置
JP2018124908A (ja) 制御装置、入力システムおよび制御方法
JP2001075539A5 (ja)
CN106028219B (zh) 信号转换电路以及电子设备
JP6425799B2 (ja) ブザー鳴動装置
JP2020032335A (ja) 振動アクチュエータの駆動装置、駆動方法及び操作装置
WO2009096078A1 (ja) 検出回路、検出方法
JP2014175881A (ja) 電圧制御型発振回路
WO2023204277A1 (ja) ハプティクスペン及びハプティクス制御波形生成方法
JP2005142983A (ja) 電力増幅回路
JP2017009877A (ja) 電池式報知装置
JP4602310B2 (ja) 電子治療器
JP2010193259A (ja) 高電圧出力型増幅器
US11013496B2 (en) Ultrasound diagnostic apparatus
JP2009238081A (ja) タッチパネル式入力装置
KR20150059017A (ko) 피에조 구동 장치 및 방법, 그를 이용한 피에조 구동 시스템

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180529

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180625

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6360719

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250