JP6360310B2 - 物品収納棚 - Google Patents

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Description

本発明は、物品収納棚の棚段に載置した書籍などの物品が、地震等の振動により落下するのを防止し得るようにした物品収納棚に関する。
一般的な物品収納棚としては、左右に立設した支柱の上下方向に列設された係止孔に、後端にフックを有するブラケットを係止し、ブラケットにより棚板を支持することで、上下に物品を載置収納可能な複数の棚部を構成するものがある。このような物品収納棚には、地震等による強い揺れにより、棚板から物品が滑り落ちる虞があるため、感震式の物品落下防止装置を備えたものが開発されている。従来の感震式物品落下防止装置としては、例えば特許文献1に開示されているように、棚間口面に沿って水平に指向するストッパーと、ストッパーを係脱自在に支持する係合支持機構と、振り子などの感震作動手段を備え、感震作動手段が振動に対し反応した際、係合支持機構の係合を解いてストッパーを物品の落下を防止できる所定位置に降下移動させ、棚板に載置した物品の落下を防止し得るようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−173170号公報(第3頁、第6図)
物品収納棚の下方側の棚部にかけて特許文献1に示されるような感震式落下防止装置を取付ける場合がある。しかし地震等の発生時において揺れ幅が小さく、感震作動手段である振り子の十分な移動が瞬時に得られず、例え感震式落下防止装置が適正に作動したとしても、物品の棚板からの飛び出しタイミングにストッパーの移動が間に合わず、物品落下を効果的に防止することができないといった事態が発生していた。
また物品の棚板からの飛び出しタイミングにストッパーの移動タイミングを合わせるために感震式落下防止装置の感震感度を高めると、利用者による接触等の小さな衝撃で誤作動を起こす虞があり、利用に供することが現実的ではない。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、収納された物品を確実に落下防止できるようにした物品収納棚を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の物品収納棚は、
左右に立設した支柱の上下方向に複数の棚板を有し、前記棚板に対して該棚板上の物品の落下を防止する感震式落下防止装置を配置した物品収納棚であって、
前記物品収納棚の少なくとも所定高さ以上に位置するゾーンの棚板に対しては、前記感震式落下防止装置が配置され、前記ゾーンの下方に位置する各棚板は、該各棚板の後端側が低くなるように傾斜して前記支柱に支持されており、
前記物品収納棚は、前記支柱に上下方向に列設された係止孔に、後端に複数の係止片を上下方向に有するブラケットが係止されることで、該ブラケットにより前記棚板を支持可能となっており、
上下方向の下端側に位置する前記係止片は、略下向コ字状の係止部を備え、
上下方向の中央側に位置する前記係止片は、下方に開口する第1係止部と、該第1係止部より前方かつ上方に位置し、前記第1係止部の上端と連続する略下向コ字状の第2係止部と、を備え、
上下方向の中央側に位置する前記係止片の前記第2係止部と上下方向の下端側に位置する前記係止片の前記係止部とを前記係止孔にそれぞれ係止させた状態が、上下方向の中央側に位置する前記係止片の前記第1係止部を前記係止孔に係止させた状態に比べて、前記棚板が該棚板の後端側がより低くなる角度で支持された状態となることを特徴としている。
この特徴によれば、物品収納棚の所定高さより上に位置するゾーンは、地震等の発生時における揺れ幅が大きいため、確実に感震作動手段が作動し物品の落下が防止することができ、加えて前記ゾーンの下方に位置する各棚板は、各棚板の後端側が低くなるように傾斜して前記支柱に支持されていることから、物品が後方に傾けられているため急な振動に対しても棚からの落下が常時阻止され、物品収納棚に上下に渡って収納された物品の落下を確実に防止することができる。
前記ゾーンの下方に位置する前記各棚板は、上下方向の中央側に位置する前記係止片の前記第2係止部を前記係止孔に係止させた状態の前記ブラケットに支持されており、前記各棚板の後端側が水平より略4度低くなるように傾斜していることを特徴としている。
この特徴によれば、4度の傾斜角とすることにより、効果的に物品の飛び出しを防止しながら、ゾーン内の棚板が利用者の目線より低い場合であっても物品を視認しやすくすることができる。
実施例における物品収納棚の斜視図である。 所定高さ以上に位置するゾーンαに位置する棚部と、その下方のゾーンβに位置する棚部を示す一部拡大斜視図である。 (a)は、感震式物品落下防止装置の作動待機状態を示す破断拡大側面図であり、(b)は、同じく破断拡大正面図である。 (a)は、感震作動手段が作動し、前方の感震作動手段が支持部の前方側に当接した様子を示す破断拡大側面図であり、(b)は、横杆部が所定位置への回動を開始した状態を示す図である。 ブラケット及び棚板を示す破断拡大側面図である。 棚板が支柱に対して垂直となるようにブラケット及び棚板が支柱に支持された状態を示す破断拡大側面図である。 ブラケット及び棚板が支柱に対して傾斜して支持された状態を示す破断拡大側面図である。 物品収納棚に対して地震などの振動が加わった場合におけるゾーンβに位置する棚板に書籍が収納された状態を示す破断拡大側面図である。
本発明に係る物品収納棚を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例に係る物品収納棚につき、図1から図8を参照して説明する。図1に示される物品収納棚(以下、棚という)1は、左右に立設される支柱2,2と、支柱2,2の前後面に上下複数段設けられた棚部3,3,…と、を備えている。この棚部3,3,…には、複数の書籍15(図3参照)が収容可能となっている。
図1及び図2に示されるように、支柱2,2は、押出成形により断面視矩形状に形成された金属製の剛性部材であり、支柱2の前後面には、上下に係止孔2a,2a,…が複数設けられている(図6参照)。棚部3は、支柱2の係止孔2aに係合可能な係止片9A,9B,9C,9D(図5参照)を備えたブラケット10,10と、ブラケット10,10の間に配置され、図示しない固定手段によりブラケット10,10に左右両端部を固定される棚板11とからなり、このブラケット10の係止片9A,9B,9C,9Dを適宜選択した支柱2の係止孔2a,2a,…に係止させることで任意の高さに棚部3を形成できるようになっている。尚、本実施例において物品収納棚1は、書籍15が収容された書棚として説明するが、これに限らず例えばボトルや箱等の物品を陳列するための什器等であってもよい。更に尚、物品収納棚1は、金属製に限らず木製や合成樹脂等により構成されていてもよい。
図1及び図2に示されるように、棚1の所定高さ以上に位置するゾーンαの棚部3,3,…には、感震式落下防止装置4,4,…が配置されている。感震式落下防止装置4は、図2に示されるように、側面視略矩形をなす左右1対の支持体7,7と、ストッパー部材6とを備えており、ストッパー部材6は、両支持体7の内部より前端部が突出する左右1対のアーム部8,8と、両アーム部8の前端部の対向面に左右両端が固着された横杆部18とを備えている。
左右の各支持体7,7は、平板状の外側板7Aと、それとほぼ同じ大きさで対向する内側板7Bとを備えている。外側板7Aは上下端部が内側に屈曲されて上部屈曲部12及び下部屈曲部14が形成されてスペーサとして機能するようになっており、これら上部屈曲部12及び下部屈曲部14に、内側板7Bの対向面を当接させ、複数のボルト・ナット13,13,…を、各留穴(図示せず)を介してそれぞれ螺合させることにより、外側板7Aと内側板7Bとは、それらの対向面間に所要の空間が形成されるようにして連結されている。また、内側板7Bの下端に形成された屈曲片70が棚板11上に当接するようになっており、図示しない固定手段により各支持体7,7と棚板11とが固定されている。
支持体7,7の内部には、横杆部9を昇降させるための各種の部材が組み込まれている。以下、支持体7,7の内部の構造について説明する。尚、以下の説明においては、図2における画面右側の支持体7の構造を説明し、他方の支持体7の説明を省略する。
図3(a)に示されるように、上述したアーム部8は、支持体7の内部における上下方向中央よりやや上方側に配置されるとともに、後端部を枢軸16により外側板7Aに対して軸支されており、枢軸16を支点として上下方向に回動し得るようになっている。
内側板7Bには、前記下部屈曲部14とアーム部8の中央下端部とに架けて支持部としての巻バネ20が配置され、巻バネ20の下端は下部屈曲部14の上面14aにボルト21により固定されている。また巻バネ20が伸長せずに鉛直線上に配置された状態では、巻バネ20を形成する線材が隙間の無い筒状を構成することから、巻バネ20は、アーム部8の中央下端部8b側で受ける前記ストッパー部材の荷重を広い筒断面で安定して支持できるようになっている。
図3(a)及び(b)に示されるように、内側板7Bには、感震移動部としての振り子部材30,30’が巻バネ20の前後に軸支されている。振り子部材30,30’は、棒状部31と、その下方端に固定されたウエイト部32とからなり、この棒状部31の上方端が内側板7Bに対して固定された軸部33,33にそれぞれ枢支されていることにより、この軸部33を支点として前後方向Yに揺動し得るとともに、平常時は自重により垂直に垂下するようになっている。尚、これら振り子部材30,30’と軸部33,33とにより感震作動手段17が構成されている。更に尚、振り子部材30’は、振り子部材30と同一構成であるため説明を省略する。
次に、上記実施例の落下防止装置1の作用及び使用方法について図4を用いて説明する。地震等の所定以上の揺れにより、棚1が前方向に振動した場合、図4(a)に示すように、書籍15が後方側の下方角部15Bを中心として後方側に倒れこむようになるとともに、振り子部材30,30’のウエイト部32,32’がその場に残るようして振り子部材30,30’が同調した状態で後方向に振れることになる。これにより、巻バネ20前方側に配置された振り子部材30の規制解除部32aが巻バネ20の前方側中央部に衝突する。
図4(b)に示されるように、巻バネ20は規制解除部32aの衝突により巻バネ20の一部が屈折変形し、ストッパー部材6の移動力のベクトルXが異なる方向にそれぞれ分断される。これにより、支持部である巻バネ20による支持機能が喪失する。こうして巻バネ20による支持力を失ったストッパー部材6が自重で枢軸16を支点として回動し、横杆部18が下方向に回動され、地震などの揺れによる書籍15の前方方向への飛び出しを防止できる。
また、ここでは詳述しないが、棚1が後方向に振動した場合は、振り子部材30,30’が前方向に振れ、巻バネ20の後方側に設置された振り子部材30’のウエイト部32’が前方向に揺動され、規制解除部32a’が巻バネ20の後方側中央部に衝突し、ストッパー部材6が作動され、書籍15の飛び出しを防止することができる。
図1及び図2に示されるように、棚1の所定高さ以上に位置するゾーンαの下方のゾーンβに位置する棚部3,3,…には、感震式落下防止装置4,4,…が配置されておらず、代わりに各棚板11,11,…の後端側が低くなるように傾斜して支柱に支持されている。詳しくは、図5に示されるように、棚板11が固定されるブラケット10は、後端に上下に亘り複数の係止片9A,9B,9C,9Dが形成されている。尚、図6から図8の画面左側を正面、画面右側を背面として説明する。ブラケット10の後端には、所定間隔離して係止片9A,9B,9C,9Dが構成されるようになっている。
図5に示されるように、最上位の係止片9Aは、ブラケット10の後端から後方に向け延出する係止片の基部9aと、基部9aの後端から上方に向け延出する上方突出部9bとを有している。また、基部9aの下縁9cは、図6に示すように棚板11の載置面11aが支柱2に対して垂直である状態において、係止孔2aの底面2dと面当りし、ブラケット10,10及び棚板11の垂直荷重が支柱2に支持される。
基部9aの下縁9cには、下方に開口する係止部9dが形成されている。係止部9dは、図7に示すように棚板11が、その載置面11aが支柱2に対して傾斜して支持される状態において、係止孔2aの底面2dに係止され、ブラケット10,10及び棚板11の垂直荷重が支柱2に支持される。
また、係止片9Aは、基部9aの後端の高さ寸法と上方突出部9bの突出分の高さ寸法とを合わせた寸法が前記した係止孔2aの高さ方向の寸法と略同寸となるように設計されている。そのため、ブラケット10を支柱2より取り外すには、上方突出部9bの前方側を支柱2の内面2bに近接または当接させ、係止片9Aを支点とした状態でブラケット10の下側を上方に回転させるようにすることで、係止孔2a,2a,2aから係止片9B,9C,9Dを抜くことができるようになっている。これによれば、上記したような人為的な操作以外の、例えば地震等の衝撃によっては、上方突出部9bが係止孔2aを構成する支柱内面2bに当接し、ブラケット10の支柱2からの脱落が防止されることになる。
図5に示されるように、係止片9Bは、ブラケット10の後端から後方に向け延出する係止片の基部9eを有している。基部9eの下縁9fには、第1切欠き9gと、第1切欠き9gの正面側に第1切欠き9gより上方まで切り欠かれた第2切欠き9hが形成され、これら第1切欠き9g及び第2切欠き9hにより第1係止部9iと第2係止部9jとが構成されている。
第1係止部9iは、図6に示すように棚板11の載置面11aが支柱2に対して垂直である状態において、係止孔2aの底面2d及び支柱2の内面2bに当接した係止状態となり、ブラケット10,10及び棚板11の垂直荷重が支柱2に支持されるとともに、ブラケット10,10及び棚板11の正面側が下方に倒れこむような回転移動が規制されることになる。
第2係止部9jは、図7に示すように棚板11が、その載置面11aが支柱2に対して傾斜して支持される状態において、係止孔2aの底面2d及び支柱2の内面2bに当接した係止状態となり、ブラケット10,10及び棚板11の垂直荷重が支柱2に支持されるとともに、ブラケット10,10及び棚板11の正面側が下方に倒れこむような回転移動が規制されることになる。
図5に示されるように、係止片9Cは係止片9Bとほぼ同様の形状であり、基部9kの下縁9mには、第1切欠き9nと、第1切欠き9nの正面側に第1切欠き9nより上方まで切り欠かれた第2切欠き9pが形成され、これら第1切欠き9n及び第2切欠き9pにより第1係止部9rと第2係止部9sとが構成されている。
そして、図6に示すように棚板11の載置面11aが支柱2に対して垂直である状態においては、係止孔2aの底面2d及び支柱2の内面2bに第1係止部9rが当接した係止状態となり、図7に示すように棚板11が、その載置面11aが支柱2に対して傾斜して支持される状態においては、係止孔2aの底面2d及び支柱2の内面2bに第2係止部9sが当接した係止状態となる。尚、係止片9Cの第1係止部9rにおける係止孔2aの底面2dに当接する面90aは、係止片9Bの第1係止部9iにおける係止孔2aの底面2dに当接する面90bに比べて当接面積が小さく形成されている。
図5に示されるように、係止片9Dは、ブラケット10の後端から後方に向け延出する係止片の基部9tを有している。基部9tの下縁9uには、第1切欠き9vと、第1切欠き9vの後方側に第1切欠き9vより上方まで切り欠かれた第2切欠き9wが形成され、これら第1切欠き9v及び第2切欠き9wにより第1係止部9xと第2係止部9yとが構成されている。
第1係止部9xは、図6に示すように棚板11の載置面11aが支柱2に対して垂直である状態において、係止孔2aの底面2dと面当りし、ブラケット10,10及び棚板11の垂直荷重が支柱2に支持される。第2係止部9yは、図7に示すように棚板11が、その載置面11a支柱2に対して傾斜して支持される状態において、係止孔2aの底面2d、支柱2の内面2b及び支柱2の外面2cに当接した係止状態となる。そのため、ブラケット10,10及び棚板11の正面側が下方に倒れこむような回転移動を、第2係止部9yが支柱2の内面2b及び支柱2の外面2cと当接することによって効果的に規制することができる。
図5に示されるように、ブラケット10の後端における、係止片9Aと係止片9B,係止片9Bと係止片9Cとをそれぞれ繋ぐ辺部10a,10bは正面側に倒れるような略同角度の傾斜を有している。また、図6に示すように棚板11の載置面11aが支柱2に対して垂直である状態において、係止片9Aの係止部9dと辺部10aとが交わる部分が、係止片9Bの第2係止部9jと辺部10bとが交わる部分に比べ正面側に位置するように設計されている。また、係止片9Cと係止片9Dを繋ぐ辺部10cと、係止片9Dの下方に位置する辺部10dとは、図6に示すように棚板11の載置面11aが支柱2に対して垂直である状態において、支柱2に対して略平行となるように設計されている。
そのため、図6及び図7に示されるように、辺部10a及び辺部10bの設定角度と、辺部10c及び辺部10dの設定角度との差分だけ、棚板11の載置面11aが支柱2に対して垂直である状態と、棚板11が、その載置面11aが支柱2に対して傾斜して支持される状態と、の角度差を生じさせることができる。尚、棚板11の載置面11aが支柱2に対して垂直である状態時には、棚板11の後端11bが支柱2の外面2cに当接して、ブラケット10,10及び棚板11の正面側が下方に倒れこむような回転移動を規制するようになっている。
続いて、棚板11の載置面11aが支柱2に対して垂直である状態から、支柱2に対して傾斜した状態へ変更する場合の手順について図6及び図7を用いて説明する。図の矢印で示すように、作業者がブラケット10,10及び棚板11の正面側を上に持ち上げると、ブラケット10,10及び棚板11が後方に倒れこむように回転する。これにより、係止片9A,9B,9C,9Dの係止状態がそれぞれ以下のように切り替わる。
・係止片9Aにおいては、前記ブラケット10,10及び棚板11の正面側を上に持ち上げる動作により後方側に移動し、基部9aの下縁9cが係止孔2aの底面2dからから外れ、ブラケット10,10及び棚板11の自重により係止部9dが係止孔2aの底面2dに係止される。
・係止片9Bにおいては、前記ブラケット10,10及び棚板11の正面側を上に持ち上げる動作により後方側に移動し、第1係止部9iが支柱2の内面2b及び係止孔2aの底面2dから外れ、ブラケット10,10及び棚板11の自重により第2係止部9jが支柱2の内面2b及び係止孔2aの底面2dに係止される。
・係止片9Cにおいては、前記ブラケット10,10及び棚板11の正面側を上に持ち上げる動作により後方側に移動し、第1係止部9rが支柱2の内面2b及び係止孔2aの底面2dから外れ、ブラケット10,10及び棚板11の自重により第2係止部9sが支柱2の内面2b及び係止孔2aの底面2dに係止される。
・係止片9Dにおいては、前記ブラケット10,10及び棚板11の正面側を上に持ち上げる動作により正面側に移動し、第1係止部9xが係止孔2aの底面2dから外れ、ブラケット10,10及び棚板11の自重により第2係止部9yが支柱2の内面2b及び支柱2の外面2cに係止される。
このように、ゾーンαの下方のゾーンβに位置する各棚部3,3,…のブラケット10,10及び棚板11の後端側を低くするように傾斜させる際には、ブラケット10,10及び棚板11の自重により係止状態が傾斜状態に簡単に切り替わるようになっており、反対に棚板11の載置面11aが支柱2に対して傾斜した状態から垂直である状態へ切り替える際には、ブラケット10,10及び棚板11を一旦持ち上げる必要があるため、地震等の振動によってブラケット10,10及び棚板11が傾斜させた状態から垂直である状態へ切り替わることがない。そのため、物品が落下を防止する角度を維持することができる。また、ブラケット10,10及び棚板11の後端側を低くするように傾斜させる際には、ブラケット10,10及び棚板11の自重により係止状態が簡単に切り替わることから、地震等の振動により棚板11が、その載置面11aが支柱2に対して垂直である状態から前記傾斜した状態へ自動的に切り替わるため、支柱2に対して垂直である状態に設定しておいた棚板11の載置面11aからの書籍15の落下を効果的に防止することができる。
次に、棚1に対して地震等の所定以上の揺れや衝撃があった場合における、棚1の所定高さ以上に位置するゾーンαの下方のゾーンβに位置する棚部3,3,…即ち、棚板11が支柱2に対して傾斜して支持された状態の棚部3,3,…上に収納された書籍15の挙動について図10を用いて説明する。
図8に示されるように、棚板11,11,…は、その載置面11aが棚1の背面側に傾斜するように支持されているため、書籍15の重心Oが、棚板11の載置面11aが支柱2に対して垂直である状態時に比べて棚1の後方寄りに位置することになる。そのため、図8に示されるように書籍15に対して前方側の下方角部15Aを中心とした正面方向に倒れ込むような移動力が加わった場合においては、重心の寄った書籍15の後方側を持ち上げるような大きな力が働かない限りは、書籍15が正面側に倒れることがなく、効果的に書籍15の落下を防止することができる。
上述したように、本実施例の物品収納棚1は、所定高さより上に位置するゾーンαに位置する各棚部3,3,…は、地震等の発生時における揺れにより感震作動手段3が作動し、横杆部9が下方向に回動され、地震などの揺れによる書籍15の前方方向への飛び出しを防止でき、加えてゾーンαの下方のゾーンβに位置する各棚部3,3,…は、各棚板11,11,…の後端側が低くなるように傾斜して支柱2,2に支持されていることから、書籍15が後方に傾けられているため急な振動に対しても棚1からの落下が常時阻止され、物品収納棚1の上下に渡って収納された書籍15の落下を確実に防止することができる。
また、地震等の発生時以外、即ち平常時においては、ゾーンαの各棚板11,11,…に設けられた感震式落下防止装置4,4,…の横杆部9は書籍15の出し入れに干渉しないため、物品収納棚1の上下に渡って収納された書籍15の出し入れを行いやすい。
また、図7に示されるように、ゾーンαの下方のゾーンβに位置する各棚部3,3,…の各棚板11,11,…は、後端側が低くなるように棚板11が、その載置面11aが支柱2に対して垂直である状態より4度傾斜して支柱2,2に支持されており、これによれば、効果的に書籍15の飛び出しを防止しながら、ゾーンβ内の棚板11,11,…が利用者の目線より低い場合であっても書籍15の背表紙に記載された表題等の物品の前面を視認しやすくすることができる。載置面11aの傾斜角度は、支柱2に対して垂直である状態から4度とすることで、最もバランスよく物品の視認性と落下防止性能とを両立することができるという調査結果があるものの、棚板の高さや材質、棚の床に対する固定方法、棚が配置される建物内の高さ等、種々の条件によって適宜4度周辺で調整されることが好ましい。
また、ゾーンαは、棚1の所定高さ以上に位置する仮想の範囲を示しており、実施例では、図1に示されるように、上から4段分の棚部3として説明しているが、棚の高さや材質、棚の床に対する固定方法、棚が配置される建物内の高さ等、種々の条件により変動する範囲であり、棚の取付け条件の設計従事者等により、地震等の発生時における揺れ幅が、感震式落下防止装置4,4,…の感震作動手段17を確実に作動させる大きさとなると判断される場所を指すものである。
また、地震等の発生時における揺れ幅が感震式落下防止装置4,4,…の感震作動手段17を確実に作動させる大きさである場合、棚部3,3,…における棚板11,11,…の後端側が低くなるように傾斜しただけでは物品の落下を十分に防止できない。言い換えると、感震式落下防止装置4,4,…の感震作動手段17を確実に作動させることができない大きさの揺れ幅である場合は、棚部3,3,…における棚板11,11,…の後端側が低くなるように傾斜させることにより物品の落下を確実に防止することができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、巻バネ20の前後に振り子部材を1つずつ配置する態様について説明したが、これに限られず、巻バネ20の上下方向に沿って複数の打点を有するように、巻バネ20の前後に振り子部材を複数設けても構わない。
また、前記実施例において巻バネ20は、アーム部8の荷重を受けている状態で巻バネ20を構成する線材同士が上下方向に当接するようなバネを利用する態様で説明されているが、これに限らず、アーム部8の荷重を受けている状態で巻バネ20を構成する線材間が離間するようなバネを用いてもよい。更に、巻バネ20は、螺旋バネに限らず、線材を三角,四角等の角形状に巻いて形成されたものであってもよいし、巻バネ20は圧縮コイルバネでも引張コイルバネのどちらでもよい。
また、ストッパー部材6を支持する支持部は、ストッパー部材6に与えられた移動力のベクトルXに対しては固定的にストッパー部材6を支持するとともに、前記移動力のベクトルに対して異なる方向から加わる力によって移動力のベクトルXが異なる方向に分断されるような構造であれば前述した巻バネ20に限らない。
また、上述した実施例では、感震作動手段にウエイトを備えた振り子部材を用いて説明したが、感震機能とストッパー部材6の移動力のベクトルXを分断する機能とを有する構成であれば、その構造は振り子部材に限定されるものではなく、例えば支持体7内に底面を設け、その上でウエイトが直接水平移動するようにしてもよいし、感震により作動するピストンを用いて支持部におけるストッパー部材6の移動力のベクトルXを分断せしめるようにしてもよい。
また、ストッパー部材6の移動力は、ストッパー部材6の荷重に限らず、例えばスプリングなどの付勢手段によるものでもよい。
また、物品の落下を防止する横杆部は棒状の部材に限らず、例えば落下防止機能の作動時に各棚板11の前面を覆うようなカバー部材としてもよい。更に、物品の高さ等の形状に合わせて横杆部の作動後の所定位置(高さ等)を調整可能としてもよい。
また、少なくとも所定高さ以上に位置するゾーンαの棚部3,3,…に感震式落下防止装置4,4,…が設けられていれば、ゾーンβの棚部3,3,…に対しても、感震式落下防止装置4,4,…を適宜設けてもよい。更に、少なくとも所定高さ以上に位置するゾーンβの棚部3,3,…における棚板11,11,…の後端側が低くなるように傾斜されていれば、ゾーンαの棚部3,3,…における棚板11,11,…も適宜傾斜状態としてもよい。
また、係止片の形状は、係止片の支柱2に対する係止状態により棚板載置面11aの角度が少なくとも2つの角度で選択できる形状であれば係止片9A,9B,9C,9Dのような形状に限られない。更に、選択できる角度は実施例に示した載置面11aが支柱に対して垂直となる状態と4度傾斜した状態との2つの角度に限定されず、3つ以上の多段に傾斜角度を選択できるようになっていてもよい。
また、実施例においては、全て同じ形状のブラケットを用いて棚1を構成するように説明したが、これに限らず、例えばゾーンαの棚部3,3,…に用いるブラケットには、ゾーンβに用いられるような係止片の構造を採用せず、支柱2に対する係止角度を調節できない形状の係止片を有する構造としてもよい。
1 物品収納棚
2 支柱
2a,2a,… 係止孔
2b 支柱内面
2c 外面
3,3,… 棚部
4A,4A 側板
4B 天板
5 棚板
6 ストッパー部材
7 支持体
7A 外側板
7B 内側板
8 アーム部
8b アーム中央下端部
9A,9B 係止片
9C,9D 係止片
9a,9e 係止片基部
9k,9t 係止片基部
9b 係止片上方突出部
9c,9f 基部下縁
9m,9u 基部下縁
9d 係止部
9i,9r,9x 第1係止部
9j,9s,9y 第2係止部
10,10 ブラケット
10a,10b 辺部
10c,10d 辺部
11,11,… 棚板
15 書籍
16 枢軸
17 感震作動手段
18 横杆部
20 巻バネ(支持部)
30,30’ 振り子部材(感震移動部)
32a,32a’ 規制解除部
X 移動力のベクトル
Y 前後方向のベクトル
α 所定高さ以上に位置するゾーン
β 下方に位置するゾーン

Claims (2)

  1. 左右に立設した支柱の上下方向に複数の棚板を有し、前記棚板に対して該棚板上の物品の落下を防止する感震式落下防止装置を配置した物品収納棚であって、
    前記物品収納棚の少なくとも所定高さ以上に位置するゾーンの棚板に対しては、前記感震式落下防止装置が配置され、前記ゾーンの下方に位置する各棚板は、該各棚板の後端側が低くなるように傾斜して前記支柱に支持されており、
    前記物品収納棚は、前記支柱に上下方向に列設された係止孔に、後端に複数の係止片を上下方向に有するブラケットが係止されることで、該ブラケットにより前記棚板を支持可能となっており、
    上下方向の下端側に位置する前記係止片は、略下向コ字状の係止部を備え、
    上下方向の中央側に位置する前記係止片は、下方に開口する第1係止部と、該第1係止部より前方かつ上方に位置し、前記第1係止部の上端と連続する略下向コ字状の第2係止部と、を備え、
    上下方向の中央側に位置する前記係止片の前記第2係止部と上下方向の下端側に位置する前記係止片の前記係止部とを前記係止孔にそれぞれ係止させた状態が、上下方向の中央側に位置する前記係止片の前記第1係止部を前記係止孔に係止させた状態に比べて、前記棚板が該棚板の後端側がより低くなる角度で支持された状態となることを特徴とする物品収納棚。
  2. 前記ゾーンの下方に位置する前記各棚板は、上下方向の中央側に位置する前記係止片の前記第2係止部を前記係止孔に係止させた状態の前記ブラケットに支持されており、前記各棚板の後端側が水平より略4度低くなるように傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の物品収納棚。
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