JP6357299B2 - 導電性発泡ゴムローラの製造方法および画像形成装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、導電性発泡ゴムローラの製造方法、および当該導電性発泡ゴムローラを転写ローラとして組み込む工程を含む画像形成装置の製造方法に関するものである。
例えばレーザープリンタや静電式複写機、普通紙ファクシミリ装置、あるいはこれらの複合機等の、電子写真法を利用した画像形成装置においては、概略下記の工程を経て、紙(OHPフィルム等のプラスチックフィルムを含む。以下同様。)の表面に画像が形成される。
まず、光導電性を有する感光体の表面を一様に帯電させた状態で露光して、当該表面に、形成画像に対応する静電潜像を形成する(帯電工程→露光工程)。
次いで、微小な着色粒子であるトナーを所定の電位に帯電させた状態で、先の感光体の表面に接触させる。そうするとトナーが、静電潜像の電位パターンに応じて感光体の表面に選択的に付着されて、静電潜像がトナー像に現像される(現像工程)。
次いで、このトナー像を紙の表面に転写し(転写工程)、さらに定着させることにより(定着工程)、かかる紙の表面に画像が形成される。
また転写工程では、感光体の表面に形成したトナー像を、紙の表面に直接に転写させる場合だけでなく、像担持体の表面に一旦転写(一次転写工程)させたのち紙の表面に再転写させる(二次転写工程)場合もある。
さらに、転写が終了した感光体の表面に残留するトナーを除去する(クリーニング工程)ことにより、一連の画像形成が終了する。
以上で説明した各工程のうち感光体の帯電工程、現像工程、転写工程、およびクリーニング工程には、それぞれの用途に応じた導電性を付与するとともに発泡させたゴムの筒状体からなり、感光体の表面に接触される導電性発泡ゴムローラが広く用いられている。
導電性発泡ゴムローラの製造方法としては、導電性、架橋性、および発泡性を有するゴム組成物を、押出機のヘッドの口金を通して連続的に筒状に押出成形し、押出成形した筒状体をカットせずに長尺のまま、マイクロ波架橋装置、次いで熱風架橋装置を通過させて連続的に発泡、および架橋させたのち所定の長さにカットするとともに、筒内に芯金を挿通、固定し、さらに外周面を研磨して製造する製造方法(以下「連続法」とする場合がある。)が知られている(特許文献1〜3等)。
特開2007−322654号公報 特開2008−0900237号公報 特開2010−145920号公報
ところが連続法によって製造される従来の導電性発泡ゴムローラは、研磨後の外周面が大きくがさつきやすく、当該がさつきが生じた導電性発泡ゴムローラを、例えば転写ローラとして画像形成装置に組み込んで画像形成すると、形成画像に細かな白点の画像不良を生じやすいという問題がある。
本発明の目的は、連続法によって、外周面のがさつきが小さいため、例えば転写ローラとして画像形成装置に組み込んで画像形成した際に、形成画像に細かな白点の画像不良を生じにくい導電性発泡ゴムローラを製造するための製造方法、および当該導電性発泡ゴムローラを転写ローラとして組み込む工程を含む画像形成装置の製造方法を提供することにある。
本発明は、導電性、架橋性、および発泡性を有するゴム組成物を連続的に筒状に押出成形する工程、押出成形した筒状体をカットせずに長尺のまま、マイクロ波架橋装置、次いで熱風架橋装置を通過させて連続的に発泡、および架橋させる工程、ならびに外周面を研磨する工程を経て、切断時伸びが200%以上、230%以下、100%伸長時のモジュラスが500kPa以上で、かつ外径の最大値D max と最小値D min との差ΔDが0.15mm以下である筒状の導電性発泡ゴムローラを製造することを特徴とする導電性発泡ゴムローラの製造方法である。
発明者の検討によると、研磨後の導電性発泡ゴムローラの外周面が大きくがさつくのは、当該導電性発泡ゴムローラが柔らかくかつ脆いため、研磨の力に耐えきれずに粗く削られてしまうのが原因である。
これに対し、製造する導電性発泡ゴムローラの切断時伸びを200%以上、230%以下、100%伸長時のモジュラスを500kPa以上とすると、当該導電性発泡ゴムローラの靭性と、それによる研磨の力に対する耐性とを向上して、研磨によって粗く削れられるのを抑制できる。そのため、研磨後の外周面のがさつきの度合いを示す、外径の最大値D max と最小値D min との差ΔD(=D max −D min )を0.15mm以下として、当該外周面のがさつきを極力小さくできる。
したがって、例えば転写ローラとして画像形成装置に組み込んで画像形成した際に、形成画像に細かな白点の画像不良等を生じにくい導電性発泡ゴムローラが得られる
なお切断時伸び、および100%モジュラスを、本発明では、先に説明した連続法の工程を経て製造した導電性発泡ゴムローラから切り出し、その引張試験方向が導電性発泡ゴムローラの軸方向と一致するように打ち抜いて作製したダンベル状7号形試験片を用いて、温度23±1℃の環境下、試験速度200mm/minの条件で、日本工業規格JIS K6251:2010「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」所載の試験方法に則って測定した値でもって表すこととする。
前記導電性発泡ゴムローラは、ゴム分と、前記ゴム分の総量100質量部あたり5質量部以上のカーボンブラックとを含み、可塑剤を除くゴム組成物によって形成するのが好ましい。
カーボンブラックは、周知のようにゴム分の補強材として、導電性発泡ゴムローラの靭性を向上するために機能する。一方、可塑剤はゴム分を軟化させて、逆に靭性を低下させるために機能する。
そのためカーボンブラックの配合割合をゴム分の総量100質量部あたり5質量部以上と多くすることと、可塑剤を除く(含まない)こととの相乗効果により、導電性発泡ゴムローラの切断時伸び、および100%モジュラスを、それぞれ先に説明した範囲内でもできるだけ大きくして、研磨後の外周面のがさつきを極力小さくできる。
前記ゴム分は、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エピクロルヒドリンゴム、およびエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)を含んでいるのが好ましい。
ゴム分として、かかる3種のゴムを併用することにより、導電性発泡ゴムローラに適度のイオン導電性を付与しながら、その切断時伸び、および100%モジュラスを、それぞれ先に説明した範囲内でもできるだけ大きくして、研磨後の外周面のがさつきを極力小さくできる。
すなわちエピクロルヒドリンゴムは、イオン導電性ゴムとしてゴム組成物、ひいては導電性発泡ゴムローラにイオン導電性を付与するために機能する。
またNBRは、架橋性ゴムとしてゴム組成物に架橋性を付与して、先に説明した連続法による架橋、および発泡後の導電性発泡ゴムローラの切断時伸び、および100%モジュラスを向上するために機能する。
さらにEPDMは、同様に架橋性ゴムとしてゴム組成物に架橋性を付与して、導電性発泡ゴムローラの切断時伸び、および100%モジュラスを向上するために機能するとともに、当該導電性発泡ゴムローラの、画像形成装置内での耐オゾン性を向上するためにも機能する。
ゴム分は、さらにスチレンブタジエンゴム(SBR)を含んでもよい。SBRは、導電性発泡ゴムローラのイオン導電性や耐オゾン性に影響のあるエピクロルヒドリンゴムやEPDMの配合割合を変化させないために、NBRの一部を置換する形で配合するのが好ましい。NBRの一部をSBRで置換すると、切断時伸びはわずかに低下する傾向があるが、100%モジュラスや良好なイオン導電性は維持できる上、当該SBRが汎用で入手が容易な材料であることから、導電性発泡ゴムローラの生産性を向上し、生産コストを低減できるという利点がある。
本発明によって製造される導電性発泡ゴムローラは、発泡セル径の分布の度合いを規定する、外周面近傍の発泡セル径φ、および内周面近傍の発泡セル径φの比φ/φが0.5以上、2以下であるのが好ましい。
比φ/φを0.5以上、2以下とすることで、導電性発泡ゴムローラを、内周面から外周面までほぼ均質な構造を有するものとして、当該導電性発泡ゴムローラの切断時伸び、および100%モジュラスを、先に説明した範囲内でもできるだけ大きくできる。
なお本発明では、発泡セル径の比φ/φを、下記の測定方法でもって測定した結果で表すこととする。
研磨後の導電性発泡ゴムローラを軸方向の3箇所でカットしてその断面を露出させ、それぞれの断面において、外周面に最も近い発泡セル10個ずつ、計30個、および内周面に最も近い発泡セル10個ずつ、計30個の発泡セル径を測定し、それぞれ平均値を求めて、外周面近傍の発泡セル径φ、および内周面近傍の発泡セル径φとし、両者の比φ/φを求める。
また本発明では、差ΔDを、下記の測定方法でもって測定した結果で表すこととする。
すなわち研磨後の導電性発泡ゴムローラの、軸方向の所定の位置における外径の最大値Dmaxと最小値Dminとを、レーザー測定器を用いて測定する操作を、当該軸方向の10mm間隔おきに実施してそれぞれ差ΔDを求め、当該差ΔDの最大値を、その導電性発泡ゴムローラの、外径の最大値Dmaxと最小値Dminとの差ΔDとする。
本発明は、本発明の製造方法によって製造された導電性発泡ゴムローラを、転写ローラとして組み込む工程を含む画像形成装置の製造方法である。
本発明によれば、外周面のがさつきの小さい導電性発泡ゴムローラを転写ローラとして組み込むにより、形成画像に細かな白点の画像不良を生じにくくすることができる。
本発明によれば、連続法によって、外周面のがさつきが小さいため、例えば転写ローラとして画像形成装置に組み込んで画像形成した際に、形成画像に細かな白点の画像不良を生じにくい導電性発泡ゴムローラを製造するための製造方法、および当該導電性発泡ゴムローラを転写ローラとして組み込む工程を含む画像形成装置の製造方法を提供することができる。
本発明の製造方法によって製造される導電性発泡ゴムローラの、実施の形態の一例の外観を示す斜視図である。 図1の例の導電性発泡ゴムローラを連続法によって製造するための、製造装置の一例を説明するブロック図である。 本発明の実施例、比較例で製造した導電性発泡ゴムローラ内の、発泡セル径の測定方法を説明する断面図である。
《導電性発泡ゴムローラの製造方法
図1は、本発明の製造方法によって製造される導電性発泡ゴムローラの、実施の形態の一例の外観を示す斜視図である。
図1を参照して、この例の導電性発泡ゴムローラ1は、導電性、架橋性、および発泡性を有するゴム組成物により、単層構造の筒状に形成され、中心の通孔2にシャフト3が挿通されて固定されるとともに、外周面4が研磨されたものである。
導電性発泡ゴムローラ1は、本発明では、先に説明したように、切断時伸びが200%以上、230%以下である必要がある。すなわち導電性発泡ゴムローラ1の切断時伸びをこの範囲とすることで、当該導電性発泡ゴムローラ1の靭性と、それによる研磨の力に対する耐性とを向上して、研磨によって粗く削れられるのを抑制できるため、研磨後の外周面4のがさつきを極力小さくできる。
なお、かかる効果をより一層向上することを考慮すると、導電性発泡ゴムローラ1の切断時伸びは205%以上、中でも210%以上、特に220%以上であるのが好ましい。
切断時伸びの上限が230%とされるのは、この範囲を超える場合には、却って研磨後の外周面4のがさつきが大きくなってしまうためである
導電性発泡ゴムローラ1は、本発明では、100%伸長時のモジュラスが500kPa以上である必要があり、中でも510kPa以上であるのが好ましい。
これにより導電性発泡ゴムローラ1の靭性をさらに向上して、研磨によって粗く、大きく削れられるのをより一層確実に防止でき、研磨後の外周面4のがさつきをさらに小さくできる。
100%モジュラスの上限は特に限定されないが、780kPa以下、特に750kPa以下であるのが好ましい。100%モジュラスがこの範囲を超える場合には、導電性発泡ゴムローラ1が硬くなって、例えば転写ローラ等としての使用に適さなくなるおそれがある。
導電性発泡ゴムローラ1の切断時伸びや100%モジュラスを以上で説明した範囲に調整するには、先に説明したように、そのもとになるゴム組成物を構成するゴム分の種類や組み合わせ、さらには配合割合を調整したり、補強材としてのカーボンブラックの配合割合を調整したり、可塑剤を除くことを規定したり、架橋成分の種類や組み合わせ、あるいは配合割合を調整したり、ゴム組成物の架橋度を調整したり、あるいは発泡セル径の分布の度合いを規定する、研磨後の外周面近傍の発泡セル径φ、および内周面近傍の発泡セル径φの比φ/φなどを調整したりすればよい。
当該発泡セル径の比φ/φは0.5以上、2以下であるのが好ましい。
比φ/φを0.5以上、2以下とすることで、導電性発泡ゴムローラを、内周面から外周面までほぼ均質な構造を有するものとして、当該導電性発泡ゴムローラの切断時伸び、および100%モジュラスを、先に説明した範囲内でもできるだけ大きくできる。
なお、かかる効果をより一層向上することを考慮すると、比φ/φは0.7以上であるのが好ましく、1.4以下であるのが好ましい。
比φ1/φ2をかかる範囲に調整するには、例えば発泡剤の種類と配合割合を調整したり、後述する連続法による製造工程の条件を調整したりすればよい。
導電性発泡ゴムローラ1は、研磨後の外周面のがさつきの度合いを示す、外径の最大値Dmaxと最小値Dminとの差ΔDが0.15mm以下である必要がある。これにより、外周面のがさつきを極力小さくできる。
差ΔDを調整するには、先に説明した切断時伸びや100%モジュラスを調整すればよい。
シャフト3は、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼等の金属によって一体に形成されている。
シャフト3は、例えば導電性を有する接着剤を介して導電性発泡ゴムローラ1と電気的に接合されるとともに機械的に固定されるか、あるいは通孔2の内径よりも外径の大きいものを通孔2に圧入することで、導電性発泡ゴムローラ1と電気的に接合されるとともに機械的に固定されて、一体に回転される。
《連続法》
図2は、図1の例の導電性発泡ゴムローラを連続法によって製造するための、製造装置の一例を説明するブロック図である。
図1および図2を参照して、この例の製造装置5は、ゴム組成物を連続的に筒状に押出成形するための押出機6、押出成形した長尺の筒状体7をカットせずに長尺のままで、図示しないコンベア等によって連続的に搬送する搬送途上に順に配設された、マイクロ波架橋装置8、および熱風架橋装置9、ならびに筒状体7を一定の速度で引き取るための引取機10を備えている。
かかる製造装置5を用いた製造工程では、まず導電性発泡ゴムローラ1のもとになるゴム組成物をリボン状等に形成したものを押出機6に連続的に供給しながら、当該押出機6を動作させることで、長尺の筒状体7を連続的に押出成形する。
次いで、押出成形された筒状体7をコンベア、および引取機10によって一定の速度で連続的に搬送しながら、まずマイクロ波架橋装置8を通過させることでマイクロ波を照射して、筒状体7を形成するゴム組成物をある程度の架橋度まで架橋させる。またマイクロ波架橋装置8内を一定温度に加熱して、架橋とともに、発泡剤を分解させてゴム組成物を発泡させることもできる。
次いで、さらに搬送を続けながら熱風架橋装置9を通過させて熱風を吹き付けることで、発泡剤を分解させてゴム組成物をさらに発泡させるとともに、ゴム組成物を所定の架橋度まで架橋させる。
次いで、図示しない冷却水中等を通過させることで筒状体7を冷却して、当該筒状体7の発泡および架橋を完了させる。
このあと、発泡、および架橋させた筒状体7を所定の長さにカットし、必要に応じて熱風オーブン中等で加熱して二次架橋させた後、通孔2にシャフト3を挿通して固定し、さらに外周面4を研磨することで、図1に示す導電性発泡ゴムローラ1が製造される。
なお研磨は、任意の時点で実施できるが、上で説明したように所定の長さにカットし、シャフト3を挿通して固定した図1の状態で、シャフト3を中心として回転させながら研磨するのが、作業性を向上し、なおかつ外周面4のフレを抑制する上で好ましい。
また発泡、および架橋させた筒状体7を、例えば図示しない巻取機に巻き取る等して一旦保管しておき、需要に応じて順次、カット以降の工程に送って導電性発泡ゴムローラ1を製造するようにしてもよい。
先に説明したようにシャフト3を、導電性を有する接着剤を介して導電性発泡ゴムローラ1と電気的に接合し、かつ機械的に固定する場合は、例えば熱風オーブン中で加熱して接着剤を硬化させる際に、同時に導電性発泡ゴムローラ1を二次架橋させてもよい。
マイクロ波架橋装置8、および熱風架橋装置9の詳細は、例えば先に説明した特許文献1ないし3等に記載のとおりである。
図2の製造装置5によれば、押出機6において筒状体7を押出成形する際のヘッド圧力、筒状体7の搬送速度、マイクロ波架橋装置8で照射するマイクロ波の線量、熱風架橋装置9の設定温度や長さ(それぞれ複数の部分にわけて段階的に変化させることもできる)等を設定することで、ゴム組成物の架橋度や発泡セル径の比φ/φ等が所定値に調整された筒状体7を連続的に得ることができる。
また、筒状体7の全体でマイクロ波の照射線量や加熱の度合いをできるだけ均一化して、架橋度や発泡セル径の分布を極力一定にするため、搬送途中の筒状体7に捻りを加えるようにしてもよい。
かかる製造装置5を用いた連続法を実施することにより、生産性を向上して導電性発泡ゴムローラ1の生産コストをさらに圧縮できるという利点もある。
《ゴム組成物》
〈ゴム分〉
ゴム分としては、導電性発泡ゴムローラ1にイオン導電性を付与するためのイオン導電性ゴムと、当該導電性発泡ゴムローラ1に架橋性を付与して、その切断時伸び、および100%モジュラスを向上するための架橋性ゴムとを併用するのが好ましい。
(イオン導電性ゴム)
イオン導電性ゴムとしては、エピクロルヒドリンゴムが好ましい。
エピクロルヒドリンゴムとしては、例えばエピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド二元共重合体(ECO)、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド二元共重合体、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル二元共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体(GECO)、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体、およびエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル四元共重合体等の1種または2種以上が挙げられる。
またエピクロルヒドリンゴムとしては、例示の中でもエチレンオキサイドを含む共重合体、特にECO、および/またはGECOが好ましい。
両共重合体においてエチレンオキサイド含量は、いずれも30モル%以上、特に50モル%以上であるのが好ましく、80モル%以下であるのが好ましい。
エチレンオキサイドは、導電性発泡ゴムローラ1の全体でローラ抵抗値を下げる働きをする。しかしエチレンオキサイド含量がこの範囲未満では、かかる働きが十分に得られないため、ローラ抵抗値を十分に低下できないおそれがある。
一方、エチレンオキサイド含量が範囲を超える場合には、エチレンオキサイドの結晶化が起こり分子鎖のセグメント運動が妨げられるため、逆にローラ抵抗値が上昇する傾向がある。また、発泡、および架橋後の導電性発泡ゴムローラ1の硬度が上昇したり、架橋前のゴム組成物の、加熱溶融時の粘度が上昇したりするおそれもある。
ECOにおけるエピクロルヒドリン含量は、エチレンオキサイド含量の残量である。すなわちエピクロルヒドリン含量は20モル%以上であるのが好ましく、70モル%以下、特に50モル%以下であるのが好ましい。
またGECOにおけるアリルグリシジルエーテル含量は0.5モル%以上、特に2モル%以上であるのが好ましく、10モル%以下、特に5モル%以下であるのが好ましい。
アリルグリシジルエーテルは、それ自体が側鎖として自由体積を確保するために機能することにより、エチレンオキサイドの結晶化を抑制して、導電性発泡ゴムローラ1のローラ抵抗値を低下させる働きをする。しかしアリルグリシジルエーテル含量がこの範囲未満では、かかる働きが得られないため、ローラ抵抗値を十分に低下できないおそれがある。
一方、アリルグリシジルエーテルは、GECOの架橋時に架橋点として機能するため、アリルグリシジルエーテル含量が範囲を超える場合には、GECOの架橋密度が高くなり、分子鎖のセグメント運動が妨げられるため、却ってローラ抵抗値が上昇する傾向がある。また導電性発泡ゴムローラ1の切断時伸びや100%モジュラス、疲労特性、耐屈曲性等が低下するおそれもある。
GECOにおけるエピクロルヒドリン含量は、エチレンオキサイド含量、およびアリルグリシジルエーテル含量の残量である。すなわちエピクロルヒドリン含量は10モル%以上、特に19.5モル%以上であるのが好ましく、69.5モル%以下、特に60モル%以下であるのが好ましい。
GECOとしては、先に説明した3種の単量体を共重合させた狭義の意味での共重合体のほかに、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体(ECO)をアリルグリシジルエーテルで変性した変性物も知られており、本発明ではいずれのGECOも使用可能である。
エピクロルヒドリンゴムの配合割合は、ゴム分の総量100質量部中の5質量部以上、特に8質量部以上であるのが好ましく、80質量部以下、特に70質量部以下であるのが好ましい。
配合割合がこの範囲未満では、導電性発泡ゴムローラ1に良好なイオン導電性を付与できないおそれがある。
一方、範囲を超える場合には、相対的に架橋性ゴムの配合割合が少なくなって、次に説明する各種架橋性ゴムを配合することによる効果が十分に得られないおそれがある。
(架橋性ゴム)
架橋性ゴムとしてはNBR、およびEPDMが挙げられる。これらのゴムは良好な架橋性を有する上、発泡、および架橋後の導電性発泡ゴムローラ1に良好なゴム弾性や柔軟性を付与して、切断時伸びや100%モジュラスを所定値に調整する働きもする。またEPDMは、導電性発泡ゴムローラ1の、画像形成装置内で発生するオゾンに対する耐性を向上するためにも機能する。
また架橋性ゴムとして、さらにSBRを配合することもできる。SBRは、NBRの一部を置換する形で配合するのが好ましい。
(NBR)
NBRとしては、アクリロニトリル含量によって分類される低ニトリルNBR、中ニトリルNBR、中高ニトリルNBR、高ニトリルNBR、および極高ニトリルNBRがいずれも使用可能である。これらNBRの1種または2種以上を使用することができる。
NBRの配合割合は、ゴム分の総量100質量部中の10質量部以上、特に20質量部以上であるのが好ましく、85質量部以下、特に82質量部以下であるのが好ましい。
配合割合をこの範囲以上とすることで、先に説明したように導電性発泡ゴムローラ1の切断時伸びや100%モジュラスを、先に説明した範囲内でもできるだけ大きくできる。
だたし配合割合が範囲を超える場合には、相対的にエピクロルヒドリンゴムの配合割合が少なくなって、導電性発泡ゴムローラ1のイオン導電性が低下したり、EPDMの配合割合が少なくなって、当該導電性発泡ゴムローラ1の、オゾンに対する耐性が低下したりするおそれがある。
(EPDM)
EPDMとしては、エチレンとプロピレンに少量の第3成分(ジエン分)を加えることで主鎖中に二重結合を導入した種々のEPDMが、いずれも使用可能である。EPDMとしては、第3成分の種類や量の違いによる様々な製品が提供されている。代表的な第3成分としては、例えばエチリデンノルボルネン(ENB)、1,4−ヘキサジエン(1,4−HD)、ジシクロペンタジエン(DCP)等が挙げられる。重合触媒としてはチーグラー触媒を使用するのが一般的である。
EPDMの配合割合は、ゴム分の総量100質量部中の5質量部以上、特に8質量部以上であるのが好ましく、15質量部以下、特に12質量部以下であるのが好ましい。
配合割合がこの範囲未満では、導電性発泡ゴムローラ1の、オゾンに対する耐性が低下するおそれがある。
一方、範囲を超える場合には、相対的にNBRの配合割合が少なくなって、導電性発泡ゴムローラ1の切断時伸びや100%モジュラスを向上する効果が得られなくなったり、相対的にエピクロルヒドリンゴムの配合割合が少なくなって、導電性発泡ゴムローラ1のイオン導電性が低下したりするおそれがある。
なおEPDMとしては、伸展油で油展した油展EPDMと、伸展油を含まない非油展EPDMがあるが、伸展油は可塑剤として、導電性発泡ゴムローラ1の切断時伸びや100%モジュラスを低下させる機能をするため、先に説明したように可塑剤を除くことを考慮すると、EPDMとしては非油展EPDMを選択して用いるのが好ましい。
(SBR)
SBRとしては、スチレンと1,3−ブタジエンとを乳化重合法、溶液重合法等の種々の重合法によって共重合させて合成される種々のSBRがいずれも使用可能である。またSBRとしては、スチレン含量によって分類される高スチレンタイプ、中スチレンタイプ、および低スチレンタイプのSBRがいずれも使用可能である。
これらSBRの1種または2種以上を使用することができる。
SBRは、導電性発泡ゴムローラのイオン導電性や耐オゾン性に影響のあるエピクロルヒドリンゴムやEPDMの配合割合を変化させないために、NBRの一部を置換する形で配合するのが好ましい。NBRの一部をSBRで置換すると、切断時伸びはわずかに低下する傾向があるが、100%モジュラスや良好なイオン導電性は維持できる上、当該SBRが汎用で入手が容易な材料であることから、導電性発泡ゴムローラの生産性を向上し、生産コストを低減できるという利点がある。
SBRの配合割合は、当該SBRを配合することによる効果を十分に発現させることを考慮すると、ゴム分の総量100質量部中の15質量部以上、特に18質量部以上であるのが好ましい。
ただし導電性発泡ゴムローラ1の切断時伸びの低下を抑制することを考慮すると、ゴム分の総量100質量部中の60質量部以下、特に55質量部以下であるのが好ましい。
かかるSBRの配合分だけ、NBRを減らせばよい。
なおSBRとしては、EPDMと同様に、伸展油で油展した油展SBRと、伸展油を含まない非油展SBRがあるが、伸展油は可塑剤として、導電性発泡ゴムローラ1の切断時伸びや100%モジュラスを低下させる機能をするため、先に説明したように可塑剤を除くことを考慮すると、SBRとしては非油展SBRを選択して用いるのが好ましい。
(その他のゴム分)
ゴム分として、さらにクロロプレンゴム(CR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリルゴム(ACM)等の極性ゴムを配合して、導電性発泡ゴムローラ1のローラ抵抗値を微調整することもできる。
〈発泡剤成分〉
ゴム組成物には、当該ゴム組成物を発泡させるための発泡剤成分を配合する。
かかる発泡剤成分としては、加熱により分解し、気体を発生してゴム組成物を発泡させることができる発泡剤のみを、ゴム分の総量100質量部あたり1質量部以上、10質量部以下の割合で使用するか、または当該量の発泡剤と、ゴム分の総量100質量部あたり5質量部以下の発泡助剤とを併用するのが好ましい。
発泡剤成分として、発泡剤の分解温度を低くして発泡セルのセル径を細かくする働きをする発泡助剤を除く、すなわち発泡助剤を全く配合せずに、加熱によって分解して気体を発生する発泡剤のみを単独で使用するか、あるいは発泡助剤を配合するとしても、その配合割合を上で説明した範囲に制限して配合することにより、導電性発泡ゴムローラ1の全体で発泡セル径を大きくできる。
また発泡剤の配合割合をこの範囲とすることで、筒状体7を良好に発泡させるとともに、発泡、および架橋後の外周面4および内表面の断面形状をきれいな円形とし、かつ内径の寸法をできるだけ均一化し、しかも発泡セル径の分布をできるだけ均一化して、硬さや導電性のムラが小さい導電性発泡ゴムローラを製造できる。
なお、かかる効果をさらに向上することを考慮すると、発泡剤の配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり1.5質量部以上であるのが好ましく、8質量部以下であるのが好ましい。また発泡助剤は配合しないのが最も好ましい。
発泡剤としては、例えばアゾジカルボンアミド(HNOCN=NCONH、ADCA)、4,4′−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBSH)、N,N−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)等の1種または2種以上が挙げられる。
また、発泡助剤としては尿素が挙げられる。
〈架橋剤成分〉
ゴム組成物には、ゴム分を架橋させるための架橋剤成分を配合する。架橋剤成分としては、架橋剤、促進剤等が挙げられる。
このうち架橋剤としては、例えば硫黄系架橋剤、チオウレア系架橋剤、トリアジン誘導体系架橋剤、過酸化物系架橋剤、各種モノマー等の1種または2種以上が挙げられる。中でも硫黄系架橋剤が好ましい。
また硫黄系架橋剤としては、粉末硫黄や有機含硫黄化合物等が挙げられる。このうち有機含硫黄化合物等としては、テトラメチルチウラムジスルフィド、N,N−ジチオビスモルホリン等が挙げられる。特に粉末硫黄等の硫黄が好ましい。
硫黄の配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり0.2質量部以上、特に1質量部以上であるのが好ましく、5質量部以下、特に3質量部以下であるのが好ましい。
配合割合がこの範囲未満では、ゴム組成物の全体での架橋速度が遅くなり、架橋に要する時間が長くなって導電性発泡ゴムローラ1の生産性が低下するおそれがある。また範囲を超える場合には、発泡、および架橋後の導電性発泡ゴムローラ1の圧縮永久ひずみが大きくなったり、過剰の硫黄が導電性発泡ゴムローラ1の外周面4にブルームしたりするおそれがある。
促進剤としては、例えば消石灰、マグネシア(MgO)、リサージ(PbO)等の無機促進剤や、有機促進剤等の1種または2種以上が挙げられる。
また有機促進剤としては、例えばジ−o−トリルグアニジン、1,3−ジフェニルグアニジン、1−o−トリルビグアニド、ジカテコールボレートのジ−o−トリルグアニジン塩等のグアニジン系促進剤;2−メルカプトベンゾチアゾール、ジ−2−ベンゾチアジルジスルフィド等のチアゾール系促進剤;N−シクロへキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等のスルフェンアミド系促進剤;テトラメテルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム系促進剤;チオウレア系促進剤等の1種または2種以上が挙げられる。
促進剤としては、かかる種々の促進剤の中から、組み合わせる架橋剤の種類に応じて、最適な促進剤の1種または2種以上を選択して使用すればよい。例えば架橋剤として硫黄を使用する場合は、促進剤としてチウラム系促進剤、および/またはチアゾール系促進剤を選択して使用するのが好ましい。
また促進剤は、種類によって架橋促進のメカニズムが異なるため、2種以上を併用するのが好ましい。併用する個々の促進剤の配合割合は任意に設定することができるが、ゴム分の総量100質量部あたり0.1質量部以上、特に0.5質量部以上であるのが好ましく、8質量部以下、特に6質量部以下であるのが好ましい。
架橋剤成分としては、さらに促進助剤を配合してもよい。
促進助剤としては、例えば亜鉛華等の金属化合物;ステアリン酸、オレイン酸、綿実脂肪酸等の脂肪酸、その他従来公知の促進助剤の1種または2種以上が挙げられる。
促進助剤の配合割合は、ゴム分の種類および組み合わせや、架橋剤、促進剤の種類および組み合わせ等に応じて適宜設定することができる。
(その他)
ゴム組成物には、さらに必要に応じて各種の添加剤を配合してもよい。かかる添加剤としては、例えば受酸剤、劣化防止剤、充填剤、スコーチ防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料、帯電防止剤、難燃剤、中和剤、造核剤、共架橋剤等が挙げられる。
なお可塑剤系の成分、すなわち可塑剤や加工助剤、オイル(先に説明した伸展油等を含む)は、導電性発泡ゴムローラ1の切断時伸びや100%モジュラスを低下させる機能をするため、先に説明したように除く(含まない)のが好ましい。
受酸剤は、ゴム分の架橋時にエピクロルヒドリンゴムから発生する塩素系ガスの、導電性発泡ゴムローラ1内への残留と、それによる架橋阻害や感光体の汚染等を防止するために機能する。
受酸剤としては、酸受容体として作用する種々の物質を用いることができるが、分散性に優れていることからハイドロタルサイト類またはマグサラットが好ましく、特にハイドロタルサイト類が好ましい。
またハイドロタルサイト類等を酸化マグネシウムや酸化カリウムと併用するとより高い受酸効果を得ることができ、感光体の汚染をより一層確実に防止できる。
受酸剤の配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり0.2質量部以上、特に0.5質量部以上であるのが好ましく、5質量部以下、特に3質量部以下であるのが好ましい。
配合割合がこの範囲未満では、受酸剤を含有させることによる効果が十分に得られないおそれがある。また範囲を超える場合には、発泡、および架橋後の導電性発泡ゴムローラ1の硬さが上昇するおそれがある。
劣化防止剤としては、各種の老化防止剤や酸化防止剤等が挙げられる。
このうち酸化防止剤は、導電性発泡ゴムローラ1のローラ抵抗値の環境依存性を低減するとともに、連続通電時のローラ抵抗値の上昇を抑制する働きをする。酸化防止剤としては、例えばジエチルジチオカルバミン酸ニッケル〔大内新興化学工業(株)製のノクラック(登録商標)NEC−P〕、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル〔大内新興化学工業(株)製のノクラックNBC〕等が挙げられる。
充填剤としては、例えば酸化亜鉛、シリカ、カーボン、カーボンブラック、クレー、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム等の1種または2種以上が挙げられる。
充填剤を配合することにより、導電性発泡ゴムローラ1の切断時伸び、および100%モジュラスを向上できる。
また充填剤として導電性カーボンブラックを用いて、導電性発泡ゴムローラ1に電子導電性を付与することもできる。
特に充填剤としては、ゴムの補強材として機能して、切断時伸びや100%モジュラスを向上する効果に優れたシリカやカーボンブラック、特にカーボンブラックが好ましい。
カーボンブラックの配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり5質量部以上であるのが好ましく、30質量部以下、特に20質量部以下であるのが好ましい。
スコーチ防止剤としては、例えばN−シクロへキシルチオフタルイミド、無水フタル酸、N−ニトロソジフエニルアミン、2,4−ジフエニル−4−メチル−1−ペンテン等の1種または2種以上が挙げられる。特にN−シクロへキシルチオフタルイミドが好ましい。
スコーチ防止剤の配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり0.1質量部以上であるのが好ましく、5質量部以下、特に1質量部以下であるのが好ましい。
共架橋剤とは、それ自体が架橋するとともにゴム分とも架橋反応して全体を高分子化する働きを有する成分を指す。
共架橋剤としては、例えばメタクリル酸エステルや、あるいはメタクリル酸またはアクリル酸の金属塩等に代表されるエチレン性不飽和単量体、1,2−ポリブタジエンの官能基を利用した多官能ポリマ類、ジオキシム等の1種または2種以上が挙げられる。
このうちエチレン性不飽和単量体としては、例えば
(a) アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸類、
(b) マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのジカルボン酸類、
(c) (a)(b)の不飽和カルボン酸類のエステルまたは無水物、
(d) (a)〜(c)の金属塩、
(e) 1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロル−1,3−ブタジエンなどの脂肪族共役ジエン、
(f) スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼンなどの芳香族ビニル化合物、
(g) トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ビニルピリジンなどの複素環を有するビニル化合物、
(h) その他、(メタ)アクリロニトリルもしくはα−クロルアクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物、アクロレイン、ホルミルステロール、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトン
等の1種または2種以上が挙げられる。
また(c)の不飽和カルボン酸類のエステルとしては、モノカルボン酸類のエステルが好ましい。
モノカルボン酸類のエステルとしては、例えば
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、n−ぺンチル(メタ)アクリレート、i−ぺンチル(メタ)アクリレート、n−へキシル(メタ)アクリレート、シクロへキシル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、i−ノニル(メタ)アクリレート、tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸のアルキルエステル;
アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ブチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸のアミノアルキルエステル;
べンジル(メタ)アクリレート、ベンゾイル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレートなどの芳香族環を有する(メタ)アクリレート;
グリシジル(メタ)アクリレート、メタグリシジル(メタ)アクリレート、エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基を有する(メタ)アクリレート;
N−メチロール(メタ)アクリルアミド、γ−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、テトラハイドロフルフリルメタクリレートなどの各種官能基を有する(メタ)アクリレート;
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンジメタクリレート(EDMA)、ポリエチレングリコールジメタクリレート、イソブチレンエチレンジメタクリレートなどの多官能(メタ)アクリレート;
等の1種または2種以上が挙げられる。
以上で説明した各成分を含むゴム組成物は、従来同様に調製できる。すなわち、まずゴム分を所定の割合で配合して素練りし、次いで発泡剤成分、架橋剤成分以外の添加剤を加えて混練した後、最後に発泡剤成分、架橋剤成分を加えて混練することでゴム組成物が得られる。混練には、例えばニーダ、バンバリミキサ、押出機等を用いることができる。
《画像形成装置の製造方法
本発明の画像形成装置の製造方法は、本発明の製造方法によって製造した導電性発泡ゴムローラ1を転写ローラとして組み込む工程を含むことを特徴とするものである。かかる画像形成装置としては、例えばレーザープリンタや静電式複写機、普通紙ファクシミリ装置、あるいはこれらの複合機等の、電子写真法を利用した種々の画像形成装置が挙げられる。
〈実施例1〉
(ゴム組成物の調製)
ゴム分としてはNBR〔JSR(株)製のJSR N250 SL、非油展、低ニトリルNBR、アクリロニトリル含量:20%〕80質量部、EPDM〔住友化学(株)製のエスプレン(登録商標)EPDM505A〕、およびECO〔日本ゼオン(株)製のHYDRIN(登録商標)T3108〕10質量部を配合した。
そして、これらゴム分の総量100質量部に、下記表1に示す各成分を配合し、密閉式混練機を用いて80℃で3〜5分間混練してゴム組成物を調製した。
Figure 0006357299
表1中の各成分は下記のとおり。なお表中の質量部は、ゴム分の総量100質量部あたりの量である。
充填剤:カーボンブラックHAF〔東海カーボン(株)製の商品名シースト3〕
発泡剤:ADCA系発泡剤〔永和化成工業(株)製の商品名ビニホールAC#3〕
受酸剤:ハイドロタルサイト類〔協和化学工業(株)製のDHT−4A−2〕
架橋剤:粉末硫黄〔鶴見化学工業(株)製〕
促進剤DM:ジ−2−ベンゾチアジルジスルフィド〔大内新興化学工業(株)製のノクセラー(登録商標)DM〕
促進剤TS:テトラメチルチウラムジスルフィド〔大内新興化学工業(株)製のノクセラーTS〕
促進助剤:酸化亜鉛〔ハクスイテック(株)製〕
(導電性発泡ゴムローラの製造)
調製したゴム組成物を、図2に示す製造装置5の押出機6に供給し、ヘッドの口金を通して外径φ11mm、内径φ3.5mmの筒状に押出成形し、押出成形した筒状体7をカットせずに長尺のままで連続的に送り出しながら、マイクロ波架橋装置8と熱風架橋装置9を連続的に通過させることで連続的に架橋および発泡させたのち、冷却水中を通過させることで連続的に冷却させた。
マイクロ波架橋装置8の出力は10kW、槽内制御温度は160℃、熱風架橋装置9の槽内制御温度は250℃、加熱槽の有効長は8mとした。
発泡、および架橋させた筒状体7を長さ216mmにカットし、熱風オーブン中で160℃×1時間加熱して二次架橋させた後、通孔2に、外径φ6mmの金属(SUM−24L)製のシャフト3を圧入して電気的に接続するとともに機械的に固定した。
次いで円筒研削盤を用いて、筒状体7の外周面4を、研磨後の外径が12mmとなるようにトラバース研磨して、図1に示す導電性発泡ゴムローラ1を製造した。
〈実施例2、比較例1、2
充填剤としてのカーボンブラックの配合割合を、ゴム分の総量100質量部あたり10質量部(実施例2)、8質量部(比較例1)、および5質量部(比較例2)としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、導電性発泡ゴムローラ1を製造した。
〈実施例
ゴム分として、NBR60質量部、EPDM10質量部、およびECO10質量部に、さらにSBR〔JSR(株)製のJSR 1502〕20質量部を配合するとともに、充填剤としてのカーボンブラックの配合割合を、ゴム分の総量100質量部あたり10質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、導電性発泡ゴムローラ1を製造した。
〈比較例
充填剤としてのカーボンブラックの配合割合を、ゴム分の総量100質量部あたり10質量部とし、かつ可塑剤としてフタル酸ビス(2−エチルヘキシル)〔(株)ジェイプラス製のDOP〕5質量部を配合したこと以外は実施例1と同様にしてゴム組成物を調製し、導電性発泡ゴムローラ1を製造した。
〈引張特性試験〉
実施例、比較例で製造した導電性発泡ゴムローラ1の一部切り出し、その引張試験方向が、当該導電性発泡ゴムローラ1の軸方向と一致するように打ち抜いてダンベル状7号形試験片を作製した。
そしてこの試験片を用いて、温度23±1℃の環境下、引張試験機〔島津製作所製のオートグラフ(登録商標)AGS−5kNG〕により、試験速度200mm/minの条件で、日本工業規格JIS K6251:2010「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」所載の試験方法に則って引張試験を実施して、切断時伸び、および100%モジュラスを求めた。
〈発泡セル径測定〉
実施例、比較例で製造した導電性発泡ゴムローラ1を、軸方向と直交方向にカットして、図3に示すように、当該導電性発泡ゴムローラ1中の、外周面4に最も近い位置の発泡セルの発泡セル径φと、内周面11に最も近い位置の発泡セルの発泡セル径φとを測定した。
測定は、導電性発泡ゴムローラ1の軸方向の3箇所で、それぞれ外周面4に最も近い発泡セル10個ずつ、計30個、および内周面11に最も近い発泡セル10個ずつ、計30個の発泡セル径を測定し、それぞれ平均値を求めて、外周面近傍の発泡セル径φ1、および内周面近傍の発泡セル径φ2とし、両者の比φ1/φ2を求めた。
〈外径差測定〉
実施例、比較例で製造した導電性発泡ゴムローラ1の、軸方向の所定の位置における外径の最大値Dmaxと最小値Dminとを、レーザー測定器を用いて測定する操作を、当該軸方向の10mm間隔おきに20箇所で実施してそれぞれ差ΔDを求め、当該差ΔDの最大値を、その導電性発泡ゴムローラの、外径の最大値Dmaxと最小値Dminとの差ΔDとした。
以上の結果を表2に示す。
Figure 0006357299
表2の比較例1〜3の結果より、導電性発泡ゴムローラ1の切断時伸びが200%未満、または100%モジュラスが500kPa未満では、研磨後の外径の差ΔDが0.15mmを超え、表面のがさつきが大きいことが判った。
これに対し実施例1〜の結果より、導電性発泡ゴムローラ1の切断時伸びを200%以上、230%以下、100%伸長時のモジュラスを500kPa以上の範囲とすることで、研磨後の外径の差ΔDを0.15mm以下として表面のがさつきを抑制できることが判った。
また、実施例1〜の結果より、導電性発泡ゴムローラ1の切断時伸びは、205%以上、中でも220%以上であるのが好ましいこと、100%モジュラスは、10kPa以上であるのが好ましいことが判った。
さらに実施例2、の結果より、SBRを配合すると、切断時伸びはわずかに低下する傾向があるものの、100%モジュラスは維持できることが判った。
また表には記載していないが、SBRを配合すると、良好なイオン導電性を維持しながら、導電性発泡ゴムローラの生産性を向上し、生産コストを低減できることが確認された。
1 導電性発泡ゴムローラ
2 通孔
3 シャフト
4 外周面
5 製造装置
6 押出機
7 筒状体
8 マイクロ波架橋装置
9 熱風架橋装置
10 発泡セル
10 引取機
11 内周面
φ、φ 発泡セル径

Claims (6)

  1. 導電性、架橋性、および発泡性を有するゴム組成物を連続的に筒状に押出成形する工程、押出成形した筒状体をカットせずに長尺のまま、マイクロ波架橋装置、次いで熱風架橋装置を通過させて連続的に発泡、および架橋させる工程、ならびに外周面を研磨する工程を経て、切断時伸びが200%以上、230%以下、100%伸長時のモジュラスが500kPa以上で、かつ外径の最大値D max と最小値D min との差ΔDが0.15mm以下である筒状の導電性発泡ゴムローラを製造することを特徴とする導電性発泡ゴムローラの製造方法。
  2. 前記ゴム組成物は、ゴム分と、前記ゴム分の総量100質量部あたり5質量部以上のカーボンブラックとを含み、可塑剤を除く請求項に記載の導電性発泡ゴムローラの製造方法。
  3. 前記ゴム分は、アクリロニトリルブタジエンゴム、エピクロルヒドリンゴム、およびエチレンプロピレンジエンゴムを含む請求項に記載の導電性発泡ゴムローラの製造方法。
  4. 前記ゴム分は、さらにスチレンブタジエンゴムを含む請求項に記載の導電性発泡ゴムローラの製造方法。
  5. 外周面近傍の発泡セル径φ、および内周面近傍の発泡セル径φの比φ/φが0.5以上、2以下である導電性発泡ゴムローラを製造する請求項1ないしのいずれか1項に記載の導電性発泡ゴムローラの製造方法。
  6. 前記請求項1ないしのいずれか1項に記載の製造方法によって製造された導電性ゴムローラを、転写ローラとして組み込む工程を含むことを特徴とする画像形成装置の製造方法。
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