JP6356991B2 - 蓋体及び容器 - Google Patents

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本発明は、蓋体及びこの蓋体を有する容器に関する。
従来、バターやマーガリン、ジャムやヨーグルト等、半固形のゲル状食品を収容する容器として、ゲル状食品を掬うためのバターナイフやへらなどの食卓用小刀であるナイフを容器本体に入れたまま、蓋体にて開口部を閉塞できるように、平面矩形状の蓋体の外周縁部にナイフ口を設けた構成が広く利用されている。
ナイフ口は、使用にあたり、蓋体の外周縁部のうち短辺部に矩形状に形成された線状の薄肉部を切り取って形成される。
ゲル状食品が容器に収容された商品を工場等から小売店に搬送し、小売店で棚に陳列する際に、商品の落下等、蓋体の天板部に予期しない外圧が容器本体に向けて加わると、耐衝撃性が十分でない容器の場合は容器の一部に亀裂が生じることがある。つまり、外圧によって天板部が押されると、蓋体の外周縁部のうち主に短辺部を外側に押し出す力が生じる。外周縁部のうち短辺部には、ナイフ口を形成するための線状の薄肉部が外周縁部の外縁まで設けられているので、外周縁部に外側に向けて押し出す力が生じると、線状の薄肉部の端部からナイフ口を形成する部位に沿って外周縁部に亀裂が生じることになり、この亀裂は、場合によっては天板部まで達することになる。このように、容器の耐衝撃性が十分でないと、容器に収納された商品の商品価値が下がることがある。
耐衝撃性を付与した容器の従来例として、天部と、天部の縁に沿って形成された蓋体側壁と、蓋体側壁の下縁に形成され容器の本体と係合する蓋体係合縁と、蓋体係合縁と蓋体側壁とに設けられ天部まで達する切込部と、を備え、天部の切込部近傍をその周縁より肉厚に形成した蓋体がある(特許文献1)。
特開2012−91837号公報
特許文献1で示される従来例では、本体側壁に形成された蓋体が係合される本体係合縁の高さを低くしても、蓋体の補強を確実に行えるので、耐衝撃性を付与することができる。
しかし、特許文献1の従来例では、天部の切込部近傍をその周縁より肉厚に形成する必要があるため、蓋体の構造が複雑となるという課題がある。
本発明の目的は、簡易な構造で耐衝撃性を付与できる蓋体及び容器を提供することにある。
本発明の蓋体は、開口部が形成された容器本体に着脱自在に取り付けられ前記開口部を開閉する樹脂製の蓋体であって、前記開口部を覆う天板部と、前記天板部の外周縁に設けられ先端部が開口された外周縁部とを有し、前記外周縁部には、ナイフの柄部分が保持されるナイフ口を形成するためのナイフ口形成部が線状に設けられるとともに、前記天板部に外圧がかかった際に、前記天板部の平面方向の変位を許容する切欠部が形成され、前記ナイフ口形成部と連続して前記切欠部が設けられていることを特徴とする。
この構成の本発明では、天板部の平面に外圧がかかると、天板部から外周縁部の先端側に向けて力が働くことになる。すると、外周縁部の先端部に対して、天板部の平面方向からみて外方に外周縁部を押し出す力が働くことになる。本発明では、外周縁部に切欠部が設けられているため、外周縁部の切欠部を境とした両側部が蓋体の径方向に沿った外方と、外周縁部の周方向に沿って互いに離れる方向とに変位することになる。そのため、蓋体にかかる大きな力は、切欠部を境とした外周縁部の部位が変位することで分散され、特定の部位に大きな力が集中することが回避されるため、耐衝撃性が向上する。そして、耐衝撃性の付与は、蓋体の外周縁部に切欠部を設けるという簡易な構成で達成される。
また、この構成では、蓋体を開封した後、外周縁部にナイフ口を形成する際に、線状のナイフ口形成部を切断するが、このナイフ口形成部が切欠部と連続して形成されているので、切断作業を容易に行うことができる。なお、ナイフ口形成部は、例えば、薄肉部から形成される。
前記ナイフ口形成部は、前記天板部と平行に形成された第一線部と、前記第一線部の両端からそれぞれ前記先端部に向けて形成された第二線部とを有し、前記第二線部の先端にそれぞれ連続して前記切欠部が設けられた構成が好ましい。
この構成では、外周縁部に力がかかった際に、破断しやすい2つの第二線部の先端にそれぞれ切欠部を成形したので、耐衝撃性を効果的に付与することができる。
前記切欠部は、角部が前記ナイフ口形成部と接続された逆V字形状である構成が好ましい。
この構成では、逆V字形状は簡単な形状であるため、切欠部が形成しやすくなる。しかも、第二線部の先端が逆V字形状の角部と接続されるので、第二線部を先端から第一線部に向けて破断する際に、力が第二線部の先端にかかることになり、ナイフ口を形成しやすくなる。
前記切欠部は、円周部の一部が前記ナイフ口形成部と接続された円弧状である構成が好ましい。
この構成では、円弧状は簡易な形状であるため、切欠部を形成しやすいという効果を奏することができる。
前記外周縁部は、前記天板部の外周縁と一端が接続された立上部と、この立上部の他端と接続され前記先端部を有する蓋側フランジ部とを備え、前記切欠部は、前記蓋側フランジ部と前記立上部とに形成されている構成が好ましい。
この構成では、外圧がかかっても蓋側フランジ部の全体で容器本体に支持されることになるので、この点からも耐衝撃性を向上させることができる。蓋体にかかる外圧が大きい場合には、蓋側フランジ部から立上部にかけて形成された切欠部によって、外周縁部の相対変位が許容されることで、耐衝撃性を効果的に付与することができる。
本発明の容器は、前述の構成の蓋体と、前記蓋体が着脱自在に取り付けられる容器本体とを備え、前記蓋体の先端部は前記容器本体に当接することを特徴とする。
この構成では、容器本体に装着された蓋体の天板部に容器本体に向けた大きな力が働いた際に、前述と同様に、蓋体の外周縁部に切欠部を設けることで外周縁部が変位し、蓋体にかかる力が吸収される。そのため、前述の効果と同様の効果を奏することができる。
本発明の第1実施形態にかかる容器の斜視図。 容器の要部を示す斜視図。 蓋体の要部を示す正面図。 蓋体が変位した状態を説明する正面図。 本発明の第2実施形態にかかる容器の蓋体の要部を示す正面図。 本発明の第3実施形態にかかる容器の蓋体の要部を示す正面図。 本発明の第4実施形態にかかる容器の蓋体の要部を示す正面図。 本発明の変形例を示す蓋体の要部の正面図。
[第1実施形態]
以下、本発明の容器に係る実施形態について図面を参照して説明する。ここで、各実施形態の説明において、同一構成要素は同一符号を付して説明を省略もしくは簡略にする。
本発明の第1実施形態を図1から図4に基づいて説明する。
[容器の構成]
図1には、容器の全体構成が示されている。
図1に示される通り、容器1は、例えばマーガリンなどの粘性を有するゲル状食品である食材を収容する容器である。容器1は、上面に開口部21が形成された有底筒状の容器本体2と、容器本体2に着脱可能に取り付けられ開口部21を開閉する蓋体3とを備えている。
容器本体2は、略長方形で四隅が円弧状の底板部(図示せず)と、底板部の外周縁に鉛直方向の上方に向けて拡径するように屈曲形成された側板部23と、側板部23の上端縁から外方に向けて鍔状に屈曲形成されたフランジ部26と、フランジ部26が設けられた側板部23の上端部から上方に向けて屈曲形成された立壁部25とを備えている。開口部21は立壁部25の上端縁に形成されている。
立壁部25は、上方に向けて次第に厚み寸法が薄くなるようにテーパー状に形成されている。立壁部25の外周面には、四隅に位置して外方に突出する係止爪部27が設けられている。
立壁部25には、容器本体2の長手方向の両端縁の略中央に位置して、例えば、図示しないナイフとしてバターナイフの柄部分を保持するためのナイフ保持口28が設けられている。なお、バターナイフは、金属製、木製、磁器製など、各種部材のものを対象とすることができ、収容された食材を掬い取る各種食器が含まれる。本実施形態では、ナイフとしてバターナイフを例示するが、各種食卓用小刀やへらなど、容器本体2に収容されたゲル状物などの収容物を取り出し可能な各種小刀状の物が利用できる。
容器本体2は、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリスチレン、PET(ポリエチレンテレフタラート)などの樹脂原料により、射出成形にて形成される。
蓋体3は、開口部21を覆う天板部31と、天板部31の外周縁から下方に向けて屈曲形成された外周縁部32とを有し、下方に開口するドーム状とされる。
蓋体3は、容器本体2と同様の合成樹脂にて射出成形にて形成されている。
天板部31は、立壁部25の外周縁を覆う大きさを有し、短辺部と長辺部とからなる平面矩形状の板部である。天板部31の四隅は円弧状に形成されている。
外周縁部32は、天板部31の外周縁と一端が接続された立上部33と、立上部33の他端と接続され容器本体2の本体側フランジ部26に下面が当接する先端部としての蓋側フランジ部34と、を有する。
立上部33は、天板部31の外周縁を段階的に外側に拡げる構成となっている。
立上部33は、容器本体2の立壁部25の外周側に重なるように形成されている。立上部33の内面には、容器本体2の係止爪部27に係脱自在とされた図示しない係合爪部が設けられている。第1実施形態では、天板部31と立上部33とには、蓋体3を補強するための図示しないリブが設けられているものでもよい。
外周縁部32のうち1つの短辺部には、2箇所の切欠部41と、これらの切欠部41に連続したナイフ口形成部5とがそれぞれ形成されている。ナイフ口形成部5は、蓋をした際に、容器本体2のナイフ保持口28に対応する外周縁部32の位置に設けられている。
これらの切欠部41とナイフ口形成部5とは図2及び図3に拡大して示されている。
図2は容器の要部を示し、図3は蓋体の要部を示す。
[切欠部の構成]
図2及び図3において、切欠部41は、蓋側フランジ部34の外周縁から立上部33の途中高さ位置まで形成されている。
切欠部41は、それぞれ逆V字形状に形成され、これらの逆V字形状は、それぞれ頂部41Tから立上部33の下方に向けて末広がりになった2つの斜辺41L,41L’を有する。これらの斜辺41L,41L’の端部が蓋側フランジ部34の外周縁まで達する。
2本の斜辺41L,41L’の下端同士の寸法は、例えば、4〜6mm程度である。
以上の構成の切欠部41を立上部33に形成するために、ナイフ口形成部5を従来通り形成した後、カッター等を用いて切断することや、蓋体3を射出成形するための金型に切欠部41を形成するための突起を設けることを採用することができる。
外周縁部32のうち2つの切欠部41に挟まれた中央領域32Cと、中央領域32Cとは切欠部41を挟んで反対側に位置する側部領域32A,32Bとは、容器本体2に向けて蓋体3が押されて外周縁部32が外に押し出された際に、天板部31の平面中心部から離れる方向(径方向外側)に変位可能である(図2の想像線参照)。
[ナイフ口形成部の構成]
ナイフ口形成部5は、ナイフの柄部分が保持される平面矩形状のナイフ口5Aを形成するためのものであり、天板部31と平行に形成された第一線部51と、第一線部51の両端からそれぞれ立上部33の下端に向けて形成された第二線部52とを有する。2本の第二線部52の下端は、それぞれ切欠部41の頂部41Tと一致する。
2本の第二線部52は互いに平行に設けられており、これらの間隔は、容器本体2のナイフ保持口28の幅寸法に対応する。ナイフ口形成部5から形成されるナイフ口5Aの大きさは、従来のナイフ口の大きさと同じであってもよい。
第一線部51と第二線部52とは、立上部33に線状の切り込みを設ける等して形成された線状の薄肉部である。ナイフ口5Aを形成するには、2本の第二線部52を下端から上端にかけて切断した後、第一線部51を回動中心として中央領域32Cを外側に開くか、あるいは、第一線部51も切断して平面矩形状に開口する。なお、図1から図3では、第一線部51及び第二線部52は薄肉部から形成されているが、第1実施形態では、薄肉部ではなくミシン目から形成するものであってもよい。
ここで、本実施形態では、図3に示される通り、切欠部41を構成する斜辺41L,41L’のなす角度をθとすると、角度θは、容器を製造するための金型の耐久性の観点から90°以上(90°≦θ)、より好ましくは、110°以上である。角度θが90°未満(θ<90°)であると、金型の合わせ部分を鋭角となっているため、金型の耐久性が極端に低下する。つまり、切欠部41を形成するために用いる金型の先端が鋭角になると、金型の繰り返し使用による摩耗によって、耐久性が低下することになる。
さらに、中央領域32Cの摘める長さ(2つの切欠部41のうち互いに近接する斜辺41Lの下端縁同士の寸法)をaとし、ナイフ口5Aの幅(第一栓部51の長さ)をbとし、ナイフ口5Aの高さをcとし、切欠部41を構成する2つの斜辺41L,41L’のうちナイフ口成形部5に近接した斜辺41Lの長さをfとし、他の斜辺41L’の長さをgとすると、長さgとfとの和が大きいほど蓋体3の耐衝撃性に寄与する。図3の実線では、斜辺41L’は斜辺41Lより長く設定されているが、図3の想像線に示される通り、斜辺41Lの長さfと斜辺41L’の長さeとが同じでもよい。
本実施形態では、斜辺41L’の斜辺41Lに対する長さの差にかかわらず、斜辺41L,41L’の長さの和が大きければよい。しかし、斜辺41Lの長さfを長くすると、中央領域32Cの摘める長さaが短いものなるため、中央領域32Cが摘めにくくなり、ナイフ口4Aが形成しにくいものとなる。そのため、斜辺41L’の長さgを斜辺41Lの長さfより長くすることで、ナイフ口4Aを形成しやすくするとともに、蓋体3の耐衝撃性を向上させることができる。
耐衝撃性の向上のために、切欠部41の高さhは大きい方が好ましい。しかし、高さhを大きくすることで、容器本体2の立壁部25の高さを超えると、切欠部41から容器内部が見えてしまうので、外観上好ましくないだけではなく、食品が収納された容器1の内部が外部と連通してしまうので、衛生上も好ましくはない。
そのため、切欠部41の高さhは、容器1自体のサイズ、容器本体2の立壁部25の高さ、ナイフ口5Aの高さc等によって設定されるが、耐衝撃性の向上を考慮すると、1mm以上かつナイフ口5Aの高さc以下である(1mm≦h≦c)。具体的には、ナイフ口5Aの高さcが4mm以上8mm以下とし、角度θが90°以上である場合には、高さhは1mm以上、好ましくは、1.5mm以上となる。高さhが1.0mm程度であれば、角度θを110°にすれば、斜辺41L,41L’の長さの和(f+g又はf+e)が長くなるため、耐衝撃性を高めることができる。
中央領域32Cの摘める長さaは、摘みやすさの観点から5mm以上あることが好ましく、7mm以上13mm以下がより好ましい(5≦a<b)。なお、中央領域32Cの摘める長さaは、ナイフ口5Aの幅bが10mm以上15mm以下、高さcが4mm以上8mm以下であるナイフ口5Aを対象する。
なお、切欠部41の形状は、後述するように、円弧状や四角形であってもよい。切欠部41の形状を円弧状や四角形とした方が逆V字形状に比べて、切欠部を構成する辺の長さを長くできるので、金型の摩耗による耐久性の対策上、好ましい。しかし、金型の位置合わせ(成形性)は逆V字形状が他の形状よりよいので、総合的に判断すると、逆V字形状が好ましい。
[作用]
第1実施形態の作用を図4も参照して説明する。図4は蓋体3が変位した状態を示す。
第1実施形態では、蓋体3が容器本体2に装着された容器1に、商品の落下等に伴って、予期しない力が上方から蓋体3の天板部31に加わると、図2及び図4に示される通り、蓋体3に容器本体2に向けた力Pが作用する。力Pに伴って、天板部31から蓋側フランジ部34に向けて外周縁部32に力が働き、容器本体2の本体側フランジ部26と当接した蓋側フランジ部34に天板部31の平面中心部から離れる方向(径方向の外側に向かう方向)に押し広げられようとする(図2及び図4の想像線参照)。
ここで、蓋側フランジ部34から立上部33にかけて2箇所の切欠部41が形成されているため、2箇所の切欠部41で挟まれた中央領域32Cは径方向外側Q1に向けて変位し、中央領域32Cと切欠部41を挟んで設けられた側部領域32A,32Bは、径方向外側Q1及び互いに離隔する方向Q2に変位するので、蓋体3にかかる大きな力を分散することができる。
また、蓋体3が容器本体2に装着されていない状態でも、蓋体3が容器本体2に装着された場合と同様の作用を生じる。
つまり、容器本体2に装着する前の蓋体3を、例えば、台に置くことがあるが、この台に置かれた蓋体3に物が落下する等、大きな力が働くことがある。蓋体3の天板部31に力が働いた場合、台と当接した外周縁部32が天板部31の平面中心部から離れる方向(径方向の外側に向かう方向)に押し出されようとするが、切欠部41を境とした外周縁部32の部位が外方に変位して、蓋体3にかかる大きな力が吸収される。
[実施形態の効果]
従って、第1実施形態では次の効果を奏することができる。
(1)天板部31と、天板部31の外周縁に設けられ先端部が開口された外周縁部32とを有する蓋体3において、外周縁部32には、天板部31の平面中心部から離れる方向の変位を許容する切欠部41が形成されている。天板部31に外圧が加わると、切欠部41を境とした外周縁部32の両側部が径方向外側Q1とともに外周縁部の周方向沿って互いに離れる方向Q2に変位することになる。そのため、蓋体3にかかる力Pが切欠部41を設けることで分散され、耐衝撃性が向上する。そして、耐衝撃性の向上は、蓋体3の外周縁部32に切欠部41を切断や射出成形に伴って設けるという簡易な構成で達成される。
(2)外周縁部32には、ナイフ口5Aを形成するためのナイフ口形成部5が線状に設けられ、ナイフ口形成部5と連続して切欠部41が設けられている。そのため、外周縁部32にナイフ口5Aを形成するための切断作業を容易に行うことができる。また、切欠部41が設けられていることにより、利用者がナイフ口5Aを切り離すために指をかける位置がわかりやすくなる。
(3)ナイフ口形成部5は、天板部31と平行に形成された第一線部51と、第一線部51の両端からそれぞれ蓋側フランジ部34の端縁に向けて形成された第二線部52とを有する。第二線部52の先端にそれぞれ切欠部41を連続して設けた。そのため、外周縁部32に力がかかった際に、破断しやすい2つの第二線部52の先端にそれぞれ切欠部41を成形したので、外周縁部32にかかった力が特定の部位に集中することを抑え、耐衝撃性を効果的に向上させることができる。
(4)切欠部41は、角部がナイフ口形成部5と接続された逆V字形状であるから、切欠部41が形成しやすくなる。第二線部52の先端が逆V字形状の角部41Tと接続されるので、第二線部52を先端から破断する際に、力が第二線部52の先端にかかることになり、ナイフ口5Aを形成しやすくなる。
(5)外周縁部32は、天板部31の外周縁と一端が接続された立上部33と、立上部33の他端と接続された蓋側フランジ部34とを有するので、外圧がかかっても蓋側フランジ部34の全体で容器本体2に支持されることになり、この点からも耐衝撃性を向上させることができる。しかも、切欠部41は、蓋側フランジ部34と立上部33とに連続して形成されている。そのため、蓋体3にかかる外圧が大きい場合には、蓋側フランジ部34から立上部33にかけて形成された切欠部41によって、外周縁部32の相対変位が許容され、耐衝撃性を効果的に向上させることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図5に基づいて説明する。
第2実施形態は第1実施形態に比べて切欠部の形状が異なるもので、他の構成は第1実施形態と同じである。
図5は第1実施形態の図4に相当する図である。第2実施形態の容器の全体構成は図1及び図2に示される第1実施形態の容器1と同じである。
図5において、第2実施形態の切欠部42は、第1実施形態の切欠部41と同様に、ナイフ口形成部5と連続して設けられている。
切欠部42は、円周部の一部42Pがナイフ口形成部5の第二線部52と接続された円弧状線部42Cである。円弧状線部42Cの開放端は、蓋側フランジ部34の外周縁まで達する。円弧状線部42Cの高さ寸法は、第1実施形態と同様に、蓋体3の材質、厚み寸法、ナイフ口形成部5の大きさ、その他の条件によって適宜設定されるものであり、例えば、2〜3mm程度であり、開放端同士の寸法は、例えば、4〜6mm程度である。
第2実施形態では、第1実施形態と同様に、商品の落下等に伴って、蓋体3に容器本体2に向けた力が作用し、天板部31から蓋側フランジ部34に向けて外周縁部32に力が加わると、蓋側フランジ部34が径方向の外側に向かう方向に押し出されようとする。蓋側フランジ部34から立上部33にかけて2箇所の切欠部42が形成されているため、2箇所の切欠部42で挟まれた中央領域32Cは径方向外側Q1に向けて変位し、中央領域32Cと切欠部42を挟んで設けられた側部領域32A,32Bは、径方向外側Q1及び互いに離隔する方向Q2に変位し(図2参照)、蓋体3にかかる大きな力を分散することができる。
第2実施形態では、第1実施形態の(1)〜(3)(5)と同様の効果を奏することができる他、次の効果を奏することができる。
(6)切欠部42は、円周部の一部がナイフ口形成部5と接続された円弧状であるから、切欠部42を形成しやすいという効果を奏することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態を図6に基づいて説明する。
第3実施形態は、第1実施形態に比べて切欠部及びナイフ口形成部の形状が異なるもので、他の構成は第1実施形態と同じである。
図6は、第1実施形態の図4に相当する図である。第3実施形態の容器の全体構成は、図1及び図2に示される第1実施形態の容器1と同じである。
図6において、第3実施形態のナイフ口形成部5は、第一線部51と、第一線部51の一端から蓋側フランジ部34に向けて形成された1本の第二線部52とを備えて構成されている。第二線部52には第2実施形態の切欠部42が連続して形成されている。
第一線部51の他端部から蓋側フランジ部34の端縁にかけて切欠部43が設けられている。
切欠部43は、第二線部52と平行に設けられた長尺状の矩形開口部である。切欠部43の幅寸法は1〜2mm程度である。切欠部43の上部の短辺は第一線部51の線上にある。
第3実施形態では、第1実施形態と同様に、商品の落下等に伴って、蓋体3に容器本体2に向けた力Pが作用し、天板部31から蓋側フランジ部34に向けて外周縁部32に力が加わると、蓋側フランジ部34が径方向の外側に向かう方向に押し出される。蓋側フランジ部34から立上部33にかけて切欠部42,43が形成されているいため、これらの切欠部42,43で挟まれた中央領域32Cは径方向外側Q1に向けて変位し、中央領域32Cと切欠部42を挟んで設けられた側部領域32Aと、中央領域32Cと切欠部43を挟んで設けられた側部領域32Bは、それぞれ径方向外側Q1及び互いに離隔する方向Q2に変位し(図2参照)、蓋体3にかかる大きな力が吸収される。
第3実施形態では、第1実施形態の(1)(2)(5)と第2実施形態の(6)と同様の効果を奏することができる他、次の効果を奏することができる。
(7)切欠部43は、第一線部51の端部と接続された長尺状の矩形開口部であるため、ナイフ口形成部5を構成する第二線部52が1本のみとなる。そのため、ナイフ口5Aを形成するために、2本の第二線部52の切断が必要であったものが1本でよいことになるので、ナイフ口形成部5の切断作業が容易となる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態を図7に基づいて説明する。
第4実施形態は第1実施形態に比べて切欠部及びナイフ口形成部の形状が異なるもので、他の構成は第1実施形態と同じである。
図7は第1実施形態の図4に相当する図である。第4実施形態の容器の全体構成は図1及び図2に示される第1実施形態の容器1と同じである。
図7において、第4実施形態の切欠部44は、第1実施形態の切欠部41とは異なり、ナイフ口形成部とは別に設けられている。
即ち、第4実施形態では、切欠部44は、蓋側フランジ部34の外周縁から立上部33の途中高さ位置まで形成された長尺状の第一矩形開口部44Aと、第一矩形開口部44Aの上端部に連続して形成され天板部31と平行に延びて設けられた第二矩形開口部44Bと有する。第一矩形開口部44Aと第二矩形開口部44BとからL字状に開口される。
切欠部44とは異なる位置に設けられたナイフ口形成部は、図7での図示が省略されているが、第1実施形態のナイフ口形成部と同様に、第一線部と2本の第二線部とからなり、これらの第二線部の端部は、蓋側フランジ部34の外周縁に接続されている。
第4実施形態では、蓋側フランジ部34から立上部33にかけて切欠部44が形成されているいため、切欠部44の第一矩形開口部44Aで挟まれた側部領域32A,32Bは、それぞれ径方向外側Q1及び互いに離隔する方向Q2に変位し、蓋体3にかかる大きな力が吸収される。
第4実施形態では、第1実施形態の(1)(5)と同様の効果を奏することができる他、次の効果を奏することができる。
(8) 切欠部44は、蓋側フランジ部34の外周縁から立上部33の途中高さ位置まで形成された長尺状の第一矩形開口部44Aと、第一矩形開口部44Aの上端部に連続して形成され天板部31と平行に延びて設けられた第二矩形開口部44Bとを有する。そのため、外周縁部32の第一矩形開口部44Aを挟んだ両側の部位のうち、第二矩形開口部44Bの下方に位置する部位の変位量が大きいので、蓋体3に生じる大きな力を十分に吸収することができる。
[変形例]
なお、本発明を実施するための最良の構成等は、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。即ち、本発明は、主に特定の実施形態に関して説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
例えば、第1実施形態では、切欠部41を逆V字形状に形成し、その角部41Tが第二線部52の端部となったが、本発明では、図8で示される通り、切欠部45を矩形開口部とし、この上辺の中心点45Cを第二線部52の端部としてもよい。図8の構成によれば、蓋体3に大きな力がかかると、矩形状の切欠部45の2つの角部に力が集中することになり、これらの角部から離れた第二線部52の端部に力がかかりにくくなる。そのため、天板部31に大きな力がかかっても、第二線部52から破断することを効果的に防止することができる。
前記各実施形態では、切欠部41〜45は天板部31の平面中心部から離れる方向(径方向のうち外側の方向)の変位を許容するものであったが、本発明の切欠部は、天板部31の平面中心部に向かう方向(径方向のうち内側の方向)の変位を許容する構成であってもよい。
本発明では、立上部33のほぼ中間高さの位置に周方向に沿った段差部を有する構成としてもよい。この構成により、天板部31に力がかかった際に、段差部が弾性変形するので、この点からも、耐衝撃性を向上させることができる。
さらに、蓋側フランジ部34を省略するものでもよい。この場合、立上部33の開放端が外周縁部32の先端部となる。
本発明では、例えば、容器本体2に収容するものとして、マーガリンなどの粘性を有する食材としたが、例えば化粧クリーム、グリースなどの潤滑油、ビーズやクリップなどの粉粒物や固形物など、収容物を掬い取るために道具を用いる構成に適用できる。
容器本体2についても合成樹脂製としたが、例えばガラスや陶器製、金属製、木製などとしてもよい。
本発明は、食品、化粧品、工業品、玩具や文房具等の各種物品を収容する容器に最適である。
1…容器、2…容器本体、3…蓋体、31…天板部、32…外周縁部、33…立上部、34…蓋側フランジ部(先端部)、41,42,43,44,45…切欠部、5…ナイフ口形成部、5A…ナイフ口、51…第一線部、52…第二線部

Claims (6)

  1. 開口部が形成された容器本体に着脱自在に取り付けられ前記開口部を開閉する樹脂製の蓋体であって、
    前記開口部を覆う天板部と、前記天板部の外周縁に設けられ先端部が開口された外周縁部とを有し、
    前記外周縁部には、ナイフの柄部分が保持されるナイフ口を形成するためのナイフ口形成部が線状に設けられるとともに、前記天板部に外圧がかかった際に、前記天板部の平面方向の変位を許容する切欠部が形成され、前記ナイフ口形成部と連続して前記切欠部が設けられていることを特徴とする蓋体。
  2. 請求項に記載された蓋体において、
    前記ナイフ口形成部は、前記天板部と平行に形成された第一線部と、前記第一線部の両端からそれぞれ前記先端部に向けて形成された第二線部とを有し、前記第二線部の先端にそれぞれ連続して前記切欠部が設けられたことを特徴とする蓋体。
  3. 請求項1または請求項2に記載された蓋体において、
    前記切欠部は、角部が前記ナイフ口形成部と接続された逆V字形状であることを特徴とする蓋体。
  4. 請求項1または請求項2に記載された蓋体において、
    前記切欠部は、円周部の一部が前記ナイフ口形成部と接続された円弧状であることを特徴とする蓋体。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載された蓋体において、
    前記外周縁部は、前記天板部の外周縁と一端が接続された立上部と、この立上部の他端と接続され前記先端部を有する蓋側フランジ部とを備え、
    前記切欠部は、前記蓋側フランジ部と前記立上部とに形成されていることを特徴とする蓋体。
  6. 請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載された蓋体と、前記蓋体が着脱自在に取り付けられる容器本体とを備え、前記蓋体の先端部は前記容器本体に当接することを特徴とする容器。
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