JP6356198B2 - プレス機械のダイクッション装置 - Google Patents

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Description

本発明はプレス機械のダイクッション装置に係り、特にプレス機械の高速化に対応できるプレス機械のダイクッション装置に関する。
従来、ダイクッション装置を有するプレス機械において、クッションパッドを支持する油圧シリンダのヘッド側油圧室の油圧(ダイクッション力)を、ヘッド側油圧室に接続された油圧ポンプ/モータを駆動するサーボモータを用いて制御するダイクッション装置が知られている(特許文献1)。
特許文献1に記載のダイクッション装置は、ダイクッション力作用工程で(間接的に)プレス・スライドにより油圧シリンダが押し下げられる為、サーボモータには、スライド速度に比例した回転数が発生する。
サーボモータの最大回転数は(一般的に2000〜3000[rpm]の)制限がある為、一般的に、プレス機械が発揮可能なスライド最大速度下では使用不可能な場合が多く、対応スライド速度制約を設けている場合が多い。これは、プレス機械の特徴でもある生産性を妨げる欠点である。
これを改善する為に、サーボモータの容量をアップすると、コスト高を招くという問題がある。
一方、サーボモータの速度制約上の問題点と、サーボモータの容量をアップすることに伴うコスト上の問題点とを解決すべく、油圧比例流量制御弁(あるいはサーボ弁)を、サーボモータと併用するダイクッション装置が提案されている(特許文献2)。
特許文献2に記載のダイクッション装置は、油圧シリンダのヘッド側油圧室(下室)と低圧力源の間に油圧ポンプ/モータとサーボ弁とを並列に接続し、油圧ポンプ/モータの回転軸に接続されたサーボモータのトルクを制御するとともに、サーボ弁の開度を制御することにより、ダイクッション力作用時に油圧シリンダの下室から押し退けられる油量のうちの一部の油量を油圧ポンプ/モータを介して低圧力源に放出し、残りの油量をサーボ弁を介して低圧力源に放出するようにしている。
特開2006−315074号公報 国際公開第2010/058710号
特許文献1に記載のダイクッション装置は、プレス・スライドが高速となり、サーボモータの回転数が最大回転数(例えば、3000[RPM])を越える場合には、ダイクッション装置として使用することができず、プレス・スライドの高速化に対応できるようにサーボモータの容量をアップすると、コスト高を招くという問題がある。
一方、特許文献2に記載のダイクッション装置は、ダイクッション力(圧力)を制御する為に、サーボモータとサーボ弁とを協調制御する必要があり、制御システムが複雑化し、機械の調整工数が増大化する問題や、保守が複雑化するという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、プレス機械の高速化に対応することができ、かつ装置の複雑化及び高コスト化を抑制することができるプレス機械のダイクッション装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の一の態様に係るプレス機械のダイクッション装置は、クッションパッドを支持し、プレス機械のスライドの下降中にダイクッション力を発生させる液圧シリンダと、前記液圧シリンダの下室と低圧力源との間にそれぞれ並列に接続された絞り部及び液圧ポンプ/モータと、前記液圧ポンプ/モータの回転軸に接続された電動モータと、前記電動モータのトルクを制御することにより前記ダイクッション力を制御する制御部と、を備え、前記制御部によりトルクが制御される前記電動モータの回転方向が、前記ダイクッション力の発生期間中に、前記液圧ポンプ/モータが液圧モータとして作用する第1の回転方向から前記液圧ポンプ/モータが液圧ポンプとして作用する第2の回転方向に切り換わる、ことを特徴とする。
本発明の一の態様によれば、ダイクッション力作用時に液圧シリンダの下室から押し退けられる液量を、絞り部及び液圧ポンプ/モータを介して低圧力源側に放出することができるため、特に液圧シリンダの下室から押し退けられる液量が多い期間(スライドの速度が速い期間)において、液圧ポンプ/モータの回転軸に接続された電動モータの回転数を、絞り部が存在しない場合に比べて大幅に低減することができる。即ち、電動モータの容量をアップすることなく、絞り部を追加するだけで(殆ど製造原価を増加させることなく)、プレス機械の高速化(許容スライド速度の高速化)に対応することができる。また、制御部は、電動モータのトルクを制御することによりダイクッション力を制御し、ダイクッション力を制御するために絞り部の絞り開度を制御しないため、制御システムが複雑化することがない。尚、ダイクッション力を制御するために絞り部の絞り開度を制御しないため、スライドが下死点に近づき、液圧シリンダの下室から押し退けられる液量が少なくなると、液圧ポンプ/モータが液圧モータとして作用する第1の回転方向から液圧ポンプ/モータが液圧ポンプとして作用する第2の回転方向に切り換わり、その結果、絞り部から低圧力源に放出される液量(即ち、ダイクッション力)が保持される。
本発明の他の態様に係るプレス機械のダイクッション装置において、前記絞り部は、少なくとも前記ダイクッション力の発生期間におけるダイクッション圧力指令が一定の場合、前記ダイクッション力の発生期間中の絞り開度が一定である。即ち、ダイクッション圧力指令が一定の場合、ダイクッション力の発生期間中の絞り開度も一定であり、絞り部の絞り開度が切り換えられることはない。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のダイクッション装置において、前記電動モータの前記第1の回転方向から前記第2の回転方向への切り換わりは、少なくとも前記スライドが前記クッションパッドに衝突してから下死点に達するまでの前記クッションパッドの1ストローク中の下側半分以下の領域で生じることを特徴とする。クッションパッドの1ストローク中の下側半分以下のスライドの速度は、スライドがクッションパッドに衝突する時のスライドの速度に比べて大幅に低下する。そして、スライドの速度が低下すると(液圧シリンダの下室から押し退けられる液量が少なくなると)、電動モータの回転方向が第1の回転方向から第2の回転方向に切り換わり、液圧ポンプ/モータから圧液が絞り部に供給され、絞り部から低圧力源に放出される液量(即ち、ダイクッション力)が保持される。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のダイクッション装置において、前記クッションパッドを支持する前記液圧シリンダは、単数又は複数配備され、前記液圧ポンプ/モータ及び前記電動モータは、1つの前記液圧シリンダに対して単数又は複数配備されていることを特徴とする。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のダイクッション装置において、前記絞り部は、オリフィス又は絞り弁であることを特徴とする。オリフィス又は絞り弁は、ダイクッション力の発生期間中の絞り開度が一定のものとして使用される。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のダイクッション装置において、前記絞り部は、前記オリフィス又は絞り弁と直列に接続された電磁開閉弁を含むことを特徴とする。ダイクッション力の発生期間中のみ電磁開閉弁を開くことにより、オリフィス又は絞り弁をダイクッション力の発生期間中のみ使用できるようにしている。また、前記電磁開閉弁を閉じることにより、実質的に絞り部のないダイクッション装置として機能することができる。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のダイクッション装置において、前記絞り部は、前記液圧シリンダの下室と前記低圧力源との間に並列に複数配備されることを特徴とする。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のダイクッション装置において、前記制御部は、ダイクッション力作用開始時の近傍で前記電磁開閉弁を開き、ダイクッション力作用終了時の近傍で前記電磁開閉弁を閉じる制御を行うことを特徴とする。即ち、ダイクッション力の発生期間中のみ電磁開閉弁を開くことにより、オリフィス又は絞り弁をダイクッション力の発生期間中のみ使用できるようにしている。逆にプレスストローク中のダイクッション力の発生期間以外の期間(ダイクッション位置制御期間)には電磁開閉弁を閉じることにより、オリフィス又は絞り弁がダイクッション位置制御の妨げにならないようにすることができる。尚、ダイクッション力作用開始時の近傍及びダイクッション力作用終了時の近傍とは、スライドがクッションパッドに衝突する時、及び下死点に到達する時、及びそれぞれの前後0.2秒間を意味する。また、0.2秒は、電磁開閉弁の開閉の応答性を考慮した時間である。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のダイクッション装置において、前記制御部は、前記複数配備された前記絞り部の電磁開閉弁のうちの1つ以上の電磁開閉弁をダイクッション力作用開始時の近傍で同時に開き、前記開いた前記電磁開閉弁をダイクッション力作用終了時の近傍で同時に閉じる制御を行うことを特徴とする。複数配備された絞り部の電磁開閉弁(複数の電磁開閉弁)のうちの1乃至複数を選択的に開閉することにより、実質的に絞り部での絞り開度を設定可能にしている。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のダイクッション装置において、前記制御部は、前記複数配備された前記絞り部の電磁開閉弁のうちの1つ以上の電磁開閉弁をダイクッション力作用開始時の近傍で開き、ダイクッション力作用中のダイクッション圧力指令の変更に基づいて前記開いた電磁開閉弁のうちの少なくとも1つの電磁開閉弁を閉じ、又は閉じている電磁開閉弁のうちの少なくとも1つの電磁開閉弁を開き、前記開いている電磁開閉弁をダイクッション力作用終了時の近傍で閉じる制御を行うことを特徴とする。複数の電磁開閉弁のうちの少なくとも1つの電磁開閉弁を、ダイクッション力作用中のダイクッション圧力指令の変更に基づいて開閉することにより、絞り部から低圧力源に放出される液量を変更できるようにしている。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のダイクッション装置において、前記絞り部は、比例流量制御弁であることを特徴とする。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のダイクッション装置において、前記制御部は、ダイクッション力作用開始時の近傍で閉じている前記比例流量制御弁の弁開度が一定の弁開度になるように制御し、ダイクッション力作用終了時の近傍で前記比例流量制御弁を閉じる制御を行うことを特徴とする。前記比例流量制御弁は、ダイクッション力作用開始時及びダイクッション力作用終了時の近傍で開閉されるが、ダイクッション力の発生期間中には前記比例流量制御弁の絞り開度は制御されない。即ち、前記制御部は、ダイクッション力の発生期間中には前記比例流量制御弁の絞り開度を制御せず、前記電動モータのトルクを制御することによりダイクッション力を制御する。ダイクッション力(圧力)を制御するための制御対象は電動モータのみであるため、比例流量制御弁を使用する場合でも制御システムが複雑化せず、機械の調整工数が増大したり、保守が複雑化することもない。また、比例流量制御弁は、絞り開度を無段階に調整可能であるため、設定するダイクッション力(圧力)に適した絞り開度にすることができる。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のダイクッション装置において、前記制御部は、ダイクッション力作用開始時の近傍で閉じている前記比例流量制御弁の弁開度が一定の弁開度になるように前記比例流量制御弁を制御し、ダイクッション力作用中にダイクッション圧力指令の変更に基づいて前記比例流量制御弁の弁開度を変更し、ダイクッション力作用終了時の近傍で前記比例流量制御弁を閉じる制御を行うことを特徴とする。比例流量制御弁の弁開度は、ダイクッション力作用中にも変更されるが、ダイクッション力作用中にダイクッション圧力指令が変更される場合、その変更に応じて比例流量制御弁の弁開度が変更されるため(ダイクッション力を制御するための弁開度の変更ではないため)、制御システムが複雑化することがない。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のダイクッション装置において、予め設定されたダイクッション圧力指令を出力するダイクッション圧力指令器と、前記液圧シリンダの下室の圧力を検出する圧力検出器と、前記液圧シリンダの下室から押し退けられる圧液の一部を含み、前記絞り部を介して前記低圧力源に放出される圧液の流量を直接又は間接的に検出する流量検出器と、を備え、前記制御部は、前記ダイクッション圧力指令、前記圧力検出器により検出された圧力及び前記流量検出器により検出された流量に基づいて、ダイクッション圧力が前記ダイクッション圧力指令に対応する圧力になるように前記電動モータのトルクを制御することを特徴とする。絞り部から低圧力源に放出される液量は、ベルヌーイの定理に沿いダイクッション圧力の平方根に比例するため、電動モータによりトルク制御される液圧ポンプ/モータと絞り部との併用は、ダイクッション圧力のサージ圧(オーバーシュート)の抑制に大きく寄与する。尚、流量検出器は、絞り部を介して低圧力源に放出される圧液の流量を直接検出するものでもよいし、ダイクッション圧力及び絞り部の絞り開度に基づいてベルヌーイの定理に基づいて算出(間接的に検出)するものでもよい。流量検出器により検出された流量を使用することにより、ダイクッション圧力制御における圧力精度を高めることができる。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のダイクッション装置において、前記スライドの速度を検出するスライド速度検出器と、前記電動モータの角速度を検出する角速度検出器と、を更に備え、前記制御部は、前記ダイクッション圧力指令、前記圧力検出器により検出された圧力、前記流量検出器により検出された流量、前記スライド速度検出器により検出された速度、及び前記角速度検出器により検出された角速度に基づいて、前記プレス機械のダイクッション作用時に、ダイクッション圧力が前記ダイクッション圧力指令に対応する圧力になるように前記電動モータのトルクを制御することを特徴とする。スライド速度検出器により検出されたスライド速度を使用することにより、ダイクッション圧力制御における圧力精度を確保することができる。また、角速度検出器により検出された角速度を使用することにより、ダイクッション圧力制御における動的安定性を確保することができる。
本発明の更に他の態様に係るプレス機械のダイクッション装置において、ダイクッション力作用開始時の前記スライドの速度が所定の速度以下の場合、前記ダイクッション力の発生期間中の前記絞り部は全閉とされることを特徴とする。ダイクッション力作用開始時のスライドの速度が所定の速度以下であり、液圧シリンダの下室から押し退けられる液量の全てを液圧ポンプ/モータを介して低圧力源に放出可能な場合には、絞り部を全閉とし、絞り部から低圧力源に圧液を放出しないことが好ましい。
本発明によれば、ダイクッション力作用時に液圧シリンダの下室から押し退けられる液量を、絞り部及び液圧ポンプ/モータを介して低圧力源側に放出するため、特に液圧シリンダの下室から押し退けられる液量が多い期間において、液圧ポンプ/モータの回転軸に接続された電動モータの回転数を、絞り部が存在しない場合に比べて大幅に低減することができ、電動モータの容量をアップすることなく、絞り部を追加するだけで(殆ど製造原価を増加させることなく)、プレス機械の高速化(許容スライド速度の高速化)に対応することができる。
また、制御部は、電動モータのトルクを制御することによりダイクッション力を制御し、ダイクッション力を制御するために絞り部の絞り開度を制御しないため、制御システムの複雑化及び高コスト化を抑制することができる。
更に、絞り部から低圧力源に放出される液量は、ベルヌーイの定理に沿いダイクッション圧力の平方根に比例するため、電動モータによりトルク制御される液圧ポンプ/モータと絞り部との併用は、ダイクッション圧力のサージ圧(オーバーシュート)の抑制に大きく寄与する。
図1は本発明に係るプレス機械のダイクッション装置の模式図 図2は本発明に係るプレス機械のダイクッション装置の他の模式図 図3はスライド位置、ダイクッション位置及びダイクッション力を示す波形図 図4は本発明に係るプレス機械のダイクッション装置の第1の実施形態を示す構成図 図5は図4に示した第1の実施形態のダイクッション装置における制御部の実施形態を示すブロック図 図6は従来のダイクッション装置におけるスライド位置及びダイクッション位置を示す波形図 図7は従来のダイクッション装置におけるスライド速度及びダイクッション速度を示す波形図 図8は従来のダイクッション装置におけるダイクッション力指令及びダイクッション力を示す波形図 図9は従来のダイクッション装置におけるサーボモータの回転数を示す波形図 図10は本発明の第1の実施形態のダイクッション装置におけるスライド位置及びダイクッション位置を示す波形図 図11は本発明の第1の実施形態のダイクッション装置におけるスライド速度及びダイクッション速度を示す波形図 図12は本発明の第1の実施形態のダイクッション装置におけるダイクッション力指令及びダイクッション力を示す波形図 図13は本発明の第1の実施形態のダイクッション装置におけるサーボモータの回転数を示す波形図 図14は本発明の第1の実施形態のダイクッション装置における電磁開閉弁をON/OFFさせる指令信号を示す波形図 図15は本発明の第1の実施形態のダイクッション装置における油圧シリンダ、油圧ポンプ/モータ、及びオリフィスから流出入する油量を示す波形図 図16は、ダイクッション力(圧力)及び各電磁開閉弁ON/OFF毎の放出流量及び許容最大スライド速度を示す図表 図17は本発明に係るプレス機械のダイクッション装置の第2の実施形態を示す構成図 図18は図17に示した第2の実施形態のダイクッション装置における制御部の実施形態を示すブロック図 図19は本発明に係るプレス機械のダイクッション装置の第3の実施形態を示す構成図 図20は図19に示した第3の実施形態のダイクッション装置における制御部の実施形態を示すブロック図 図21は本発明に係るプレス機械のダイクッション装置の第4の実施形態を示す構成図 図22は図21に示した第4の実施形態のダイクッション装置における制御部の実施形態を示すブロック図
以下添付図面に従って本発明に係るプレス機械のダイクッション装置の好ましい実施形態について詳説する。
[本発明の原理]
まず、図1乃至図3を使用して本発明を原理的に説明する。
図1及び図2はそれぞれ本発明に係るプレス機械のダイクッション装置の模式図であり、図3はスライド位置、ダイクッション位置及びダイクッション力を示す波形図である。
図1に示すダイクッション装置10は、主としてクッションパッド2を支持し、プレス機械のスライドの下降中にダイクッション力を発生させる液圧シリンダ(油圧シリンダ)3と、油圧シリンダ3のクッション圧発生側加圧室(下室)3cと低圧力源として機能するタンク9との間にそれぞれ並列に接続された絞り部(オリフィス)52及び液圧ポンプ/モータ(油圧ポンプ/モータ)4と、油圧ポンプ/モータ4の回転軸に接続された電動モータ(サーボモータ)5と、サーボモータ5のトルクを制御することによりダイクッション力を制御する制御部(図示せず)とから構成されている。
このダイクッション装置10は、プレス機械のスライドにより間接的にクッションパッド2が押し下げられ、クッションパッド2の下降に伴って油圧シリンダ3の下室3cから作動油が押し退けられる。油圧シリンダ3の下室3cから押し退けられた作動油は、サーボモータ5により駆動される油圧ポンプ/モータ4を介してタンク9へ放出されるが、作動油の一部は、油圧ポンプ/モータ4を介してタンク9に放出する系統と並列に設けられた、オリフィス(固定穴)52を介してタンク9へ通じる、別系統の油路を介してタンク9に放出される。
本例では、サーボモータ5のトルクを制御することにより、図3に示すように所定のダイクッション位置で待機しているクッションパッド2にスライドが間接的に衝突する時点(ダイクッション力作用開始時点)からダイクッション力作用終了時点(プレス下死点)までの期間、一定のダイクッション力が作用するように制御する。
スライド速度が速い(油圧シリンダ3からの押し退け油量が多い)ダイクッションストローク前半は、図1に示すように押し退け油量は、油圧ポンプ/モータ4とオリフィス52とを介してタンク9に放出される。このとき、トルク制御されるサーボモータ5(=油圧ポンプ/モータ4)の回転方向は第1の回転方向(例えば、正転側)であり、油圧ポンプ/モータ4は油圧モータとして作用し、サーボモータ5の回転数はダイクッション力作用開始時点で(正転側の)最大回転数になる。
そして、スライド速度が遅い(油圧シリンダ押し退け油量が少ない)ダイクッションストローク後半は、図2に示すように押し退け油量と、油圧ポンプ/モータ4による圧入油量との合算油量が、オリフィス52を介してタンク9に放出される。このとき、トルク制御されるサーボモータ5(=油圧ポンプ/モータ4)の回転方向は第2の回転方向(逆転側)であり、油圧ポンプ/モータ4は油圧ポンプとして作用し、サーボモータ5の回転数はダイクッション力作用終了時点(プレス下死点)で(逆転側の)最大回転数になる。
つまり、オリフィス52(固定穴)を併設することで、ダイクッション力作用工程の始終において、正−逆最大回転数の範囲(一方向のみの最大回転数の2倍の回転数)で、サーボモータ5を余すところ無く使用可能になる。オリフィス52は、後述するように電磁開閉弁と組み合わせて、ダイクッション力作用工程にのみ使用可能にし、ダイクッション圧力、スライド速度に応じて、複数パターン準備すれば良く、安価に構築でき(電磁開閉弁をサイクルで1回ON/OFFさせるだけであり)、システムも単純である。
[技術的証明]
次に、サーボモータ5の回転数が正−逆最大回転数の範囲(実質的に2倍の回転数の範囲)で使用可能になる技術的証明を行う。
いま、ダイクッション装置10の各部のパラメータを下記の通り定義する。
[具体例]
q[cc/rev]:サーボモータで駆動する油圧ポンプ/モータの押し退け容積 40
NMot-max[rpm] :サーボモータの最大回転数 3000
S[cm2] :油圧シリンダ断面積 63.62
Pr[kg/cm2] :目標ダイクッション圧力 240.4
P[kg/cm2] :ダイクッション圧力 240.4
QMot-max[l/min] :油圧ポンプ/モータが処理可能な最大油量
QMot-max=1/1000×NMot-max×q・・・・・・・・・・・・・・ (式1) 120
V1max[cm/s] :従来対応可能な最大スライド速度
V1max=1000/60×QMot-max/S・・・・・・・・・・・・・・・(式2) 31.34
d[mm] :オリフィス径
d=(QMot-max/(0.424×Pr1/2)1/2 ・・・・・・・・・・・・ (式3) 4.27
Qorifice[l/min] :オリフィスが処理可能な油量
Qorifice=0.424×d2×P1/2 ・・・・・・・・・・・・・・・(式4) 120
(式3)、(式4)はベルヌーイの定理に基づく。定数は実験値を引用する。(定数は作動油の種類等条件によって変動する為、ここでは本値として仮定する。)
QCyl[l/min] :油圧シリンダの押し退け油量
QMot[l/min] :油圧ポンプ/モータの処理油量
QCyl=Qorifice+QMot ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(式5)
ここでQMotはQMot-max〜-QMot-maxまで制御可能な為、 120〜-120
QCyl=Qorifice + QMot-max〜Qorifice - QMot-maxまで制御可能である。 240 〜 0
QCyl-max = Qorifice + QMot-max
V2max[cm/s] :本発明で対応可能な最大スライド速度
V2max=1000/60×(Qorifice + QMot-max)/S ・・・・・・・・(式6) 62.68
V2min[cm/s] :本発明で対応可能な最小スライド速度
V2min=1000/60×(Qorifice -QMot-min)/S ・・・・・・・・ (式7) 0
(式3)、(式4)、(式6)より、V2max=1000/60×2×QMot-max/S
結局V2max=2×V1maxとなり、対応スライド速度は、オリフィス52を有する別系統を設けない場合の2倍になる。
[第1の実施形態]
図4は本発明に係るプレス機械のダイクッション装置の第1の実施形態を示す構成図である。
図4に示すプレス機械100は、ベッド102、コラム104及びクラウン106でフ
レームが構成され、スライド101は、コラム104に設けられたガイド部108により
鉛直方向に移動自在に案内されている。スライド101は、図示しない駆動手段によって
回転駆動力が伝達されるクランク軸112及びコンロッド113を含むクランク機構によって、図4上で上下方向に移動させられる。
また、クランク軸112には、クランク軸112の角度及び角速度を検出するためのエンコーダ24が設けられている。
スライド101には上型201が装着され、ベッド102上(のボルスタ上)には下型202が装着されている。
上型201と下型202の間には皺押さえ板(ブランクホルダ)203があり、皺押さえ板203の下側が複数のクッションピン1を介してクッションパッド2で支持され、上側には材料30がセットされる(接触する)。
ダイクッション装置10−1は、主としてクッションパッド2を支持する油圧シリンダ3と、油圧シリンダ3のクッション圧発生側加圧室(以下「下室」と称す)3cと低圧力源として機能するアキュムレータ6との間にそれぞれ並列に接続された油圧ポンプ/モータ4及び二点鎖線で囲んだ絞り部(電磁開閉弁51,53,55,オリフィス52,54,56)と、油圧ポンプ/モータ4の回転軸に接続された電動(サーボ)モータ5と、油圧シリンダ3の下室3cの圧力を検出する圧力検出器21と、サーボモータ5及び電磁開閉弁51,53,55を制御する制御部300−1(図5参照)とから構成されている。
クッションパッド2は、油圧シリンダ3のピストンロッド3aに連結され、油圧シリンダ3によって支持され、クッションパッド2(あるいは油圧シリンダ・ピストンに連動する部分)には、クッションパッド2の位置を検出するダイクッション位置検出器23が設置されている。
油圧シリンダ3のクッション圧発生側加圧室(以下「下室」と称す)3cに接続された高圧側の配管(高圧ライン)80には、下室3cの圧力を検出する圧力検出器21が接続されるとともに、油圧ポンプ/モータ4の一方の吐出口が接続されている。
油圧シリンダ3の下降側加圧室(以下「上室」と称す)3bに接続された低圧側の配管(低圧ライン)82には、油圧ポンプ/モータ4の他方の吐出口が接続されるとともに、アキュムレータ6が接続されている。
また、油圧シリンダ3の下室3cに接続された高圧ライン80には、リリーフ弁(安全弁)7が接続され、このリリーフ弁7の低圧ライン(戻りライン)はアキュムレータ6に接続されている。更に、油圧シリンダ3の上室3bと下室3cとを接続する配管上にはチェック弁(逆止弁)8が配設されている。
また、油圧シリンダ3の下室3cに接続された高圧ライン80から分岐した高圧ライン84には、高圧ライン84を流れる圧油の流量を検出する流量検出器27が配備されるとともに、3つの電磁開閉弁51,53,55が並列に配備され、3つの電磁開閉弁51,53,55にそれぞれ直列にオリフィス52,54,56が配備され、オリフィス52,54,56の出口側は、それぞれアキュムレータ6に接続されている。尚、本例のオリフィス52,54,56の穴径は、それぞれ4.3mm,1.0mm,2.0mmである。
油圧ポンプ/モータ4の回転軸にはサーボモータ5の駆動軸が接続され、サーボモータ5には、サーボモータ5の回転角速度を検出するための角速度検出器22が設けられている。
[ダイクッション力(圧力)制御の原理]
ダイクッション力は、油圧シリンダ3の下室3cの圧力とシリンダ面積の積で表すことができるため、ダイクッション力を制御することは、油圧シリンダ3の下室3cの圧力を制御することを意味する。また、油圧シリンダ3の下室3cの圧力は、油圧シリンダ3の下室3cにそれぞれ接続されたオリフィス52,54,56の絞り開度、及び油圧ポンプ/モータ4のトルクを制御することにより発生する。
いま、油圧シリンダ3の下室3cの断面積:A
油圧シリンダ3の下室3cの体積:V
ダイクッション圧力:P
油圧ポンプ/モータ4のトルク:t
サーボモータ5のトルク:T
サーボモータ5の慣性モーメント:I
サーボモータ5の粘性抵抗係数:DM
サーボモータ5の摩擦トルク:fM
油圧ポンプ/モータ4の押し退け容積:Q
スライド101から油圧シリンダ3のピストンロッド3aに加わる力:F
スライド101に押されて発生するクッションパッド2のパッド速度:v
油圧シリンダ3のピストンロッド3a+クッションパッド2の慣性質量:M
油圧シリンダ3の粘性抵抗係数:DS
油圧シリンダ3の摩擦力:fS
圧油に押されて回転するサーボモータ角速度:ω
作動油の体積弾性係数:K
比例定数:k1、k2、k3
オリフィス52,54,56を通過する油量:q
オリフィス径(または絞り開度):dor
とすると、静的な挙動は(式8)及び(式9)で表すことができる。
P=∫K{(v・A−k1Q・ω−q)/V}dt ・・・・・・・(式8)
t=k2・PQ/(2π) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(式9)
q=k3・dor(P)1/2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(式10)
また、動的な挙動は(式8)、(式9)、(式10)に加えて(式11)、(式12)で表すことができる。
PA−F=M・dv/dt+DS・v+fS・・・・・・・・・・・・(式11)
t−T=I・dω/dt+DM・ω+fM ・・・・・・・・・・・・(式12)
上記(式8)〜(式11)が意味するもの、即ち、スライド101からクッションパッド2を介して油圧シリンダ3に伝わった力は、油圧シリンダ3の下室3cを圧縮し、ダイクッション圧力を発生させる。そして、ダイクッション圧力とオリフィス径に依存した油量がオリフィス52、54、56から出される。さらに、油圧シリンダ3からの押し退け油量が多いダイクッションストローク前半は、ダイクッション圧力によって油圧ポンプ/モータ4を油圧モータ作用させ、この油圧ポンプ/モータ4に発生する回転軸トルクがサーボモータ5の駆動トルクに抗じたところで、サーボモータ5を正転(回生作用)させ、ダイクッション圧力が所定のダイクッション圧力(ダイクッション圧力指令)になるように、圧力の上昇が抑制される。また、油圧シリンダ3からの押し退け油量が少ないダイクッションストローク後半は、油圧ポンプ/モータ4を油圧ポンプ作用させ、この油圧ポンプ/モータ4に発生する回転軸トルクにサーボモータ5の駆動トルクが抗じたところで、サーボモータ5を反転させ、ダイクッション圧力が所定のダイクッション圧力(ダイクッション圧力指令)になるように、圧力の低下が抑制される。
一定のダイクッション力(圧力)が作用するように制御する場合、ダイクッション圧力が一定であるため、オリフィス52、54、56から放出される油量は一定量となり、結局、ダイクッション圧力は、サーボモータ5の駆動トルクに応じて決定される。ダイクッション圧力制御工程中は、油圧ポンプ/モータ4が油圧モータ作用する逆転動作から油圧ポンプ作用する正転動作と共に、サーボモータの回転数は連続的に変化するため、ダイクッションション圧力は安定化し易い。
[制御部の実施形態]
図5は、図4に示した第1の実施形態のダイクッション装置10−1における制御部300−1の実施形態を示すブロック図である。
図5に示す制御部300−1は、主としてダイクッション制御器310−1と、PWM(Pulse Width Modulation)制御器を含むサーボアンプ380と、交流電源382と、電力回生機能付きの直流電源384とから構成されている。
ダイクッション制御器310−1は、ダイクッション圧力指令器322及び圧力制御補償器324を有する圧力制御器320と、ダイクッション位置指令器332及び位置制御補償器334を有する位置制御器330と、絞り制御器340と、信号演算器350、352と、トルク指令選択器360とから構成されている。
信号演算器350には、クランク軸112に設けられたエンコーダ24からエンコーダ信号(パルス信号)が加えられており、信号演算器350は、入力するエンコーダ信号からクランク軸角度信号及びクランク角速度信号を生成し、信号演算器352に出力する。信号演算器352は、信号演算器350から入力するクランク軸角度信号及びクランク角速度信号を、スライド位置信号及びスライド速度信号に変換し、変換したスライド位置信号をそれぞれ圧力制御器320、位置制御器330及び絞り制御器340に出力し、変換したスライド速度信号をそれぞれ圧力制御器320及び位置制御器330に出力する。
尚、本例では、エンコーダ24及び信号演算器350、352が、スライド位置検出器及びスライド速度検出器として機能するが、これに限らず、プレス機械100のスライド101とベッド102との間にスライド101の位置及び速度を検出するスライド位置検出器及びスライド速度検出器を設けるようにしてもよい。
また、圧力制御器320には、図4に示した圧力検出器21により検出されたダイクッション圧力を示すダイクッション圧力信号、角速度検出器22により検出されたサーボモータ5の角速度を示すサーボモータ角速度信号、及び流量検出器27により検出された作動油の流量(高圧ライン80から分岐した高圧ライン84(オリフィス52、54、56))を通過する作動油の流量を示す流量信号が加えられている。
ダイクッション圧力指令器322は、入力するスライド位置信号に基づいてダイクッション圧力指令信号を圧力制御補償器324に出力する。本例の場合、ダイクッション圧力指令器322は、例えば、ステップ状のダイクッション圧力指令信号を出力し、スライド位置信号に基づいてダイクッション圧力指令信号の出力タイミング等を制御する。
圧力制御補償器324は、ダイクッション圧力制御状態の場合、ダイクッション圧力指令器322から出力されるダイクッション圧力指令信号、ダイクッション圧力信号、スライド速度信号、流量信号、及びサーボモータ角速度信号に基づいて、サーボモータ5を駆動するためのトルク指令信号を生成する。即ち、圧力制御補償器324は、ダイクッション圧力指令器322から加えられるダイクッション圧力指令信号どおりにダイクッション圧力を制御するために、ダイクッション圧力信号を圧力フィードバック信号として使用してトルク指令信号を生成する。圧力制御補償器324は、サーボモータ角速度信号をダイクッション圧力の動的安定性を確保するために、スライド速度信号や流量信号をダイクッション圧力の制御精度を向上させるために、フィードバックあるいはフィードフォワード信号として使用する。
尚、圧力制御器320は、ダイクッション位置制御状態(ダイクッション待機位置(保持)制御状態)からダイクッション圧力制御状態に制御が切り換えられると、ダイクッション圧力指令信号、ダイクッション圧力信号、スライド速度信号、流量信号、及びサーボモータ角速度信号に基づいてトルク指令信号を生成し、トルク指令選択器360に出力する。
位置制御器330には、信号演算器352からスライド位置信号及びスライド速度信号が加えられ、図4に示したダイクッション位置検出器23により検出されたクッションパッド2の位置を示すダイクッション位置信号、及び角速度検出器22により検出されたサーボモータ5の角速度を示すサーボモータ角速度信号が加えられている。
ダイクッション位置指令器332には、ダイクッション位置指令生成の起点を把握したり、スライドとの干渉を防止したりするためにスライド位置信号が、ダイクッション位置指令の初期値を生成するためにダイクッション位置信号が加えられており、ダイクッション位置指令器332は、スライド101が下死点に到達し、ダイクッション力作用終了後に、製品ノックアウト動作を行うとともに、クッションパッド2を初期位置であるダイクッション待機位置に待機させるために、ダイクッション位置(クッションパッド2の位置)を制御するダイクッション位置指令信号を生成し出力する。
位置制御補償器334は、ダイクッション位置制御状態の場合、ダイクッション位置指令器332から出力されるダイクッション位置指令信号、ダイクッション位置信号、サーボモータ角速度信号及びスライド速度信号に基づいてトルク指令信号を生成する。即ち、位置制御補償器334は、ダイクッション位置指令器332から加えられるダイクッション位置指令信号どおりにダイクッション位置を制御するために、ダイクッション位置信号を位置フィードバック信号として使用して、トルク指令信号を生成する。位置制御補償器334は、サーボモータ角速度信号をクッションパッド2の位置の動的安定性を確保するために、スライド速度信号をクッションパッド2の位置の応答性を改善するために、フィードバックあるいはフィードフォワード信号として使用する。
トルク指令選択器360には、圧力制御器320により生成されたトルク指令信号、又は位置制御器330により生成されたトルク指令信号が加えられ、トルク指令選択器360は、スライド位置信号、及びダイクッション位置信号に基づいてスライド101がダイクッション力制御工程、主に成形工程の領域にあるか、又はダイクッション位置制御工程、主に非成形工程の領域にあるかを判断し、スライド101が成形工程の領域にある場合には、圧力制御器320による生成されたトルク指令信号を選択出力し、スライド101が非成形工程の領域にある場合には、位置制御器330により生成されたトルク指令信号を選択出力する。
絞り制御器340には、信号演算器352からスライド位置信号が加えられており、絞り制御器340は、スライド位置信号に基づいて電磁開閉弁51、53、55を開閉(ON/OFF)させる指令信号を出力する。本例の絞り制御器340は、ダイクッション力の発生期間中、オリフィス52,54,56を組み合わせた絞り開度が一定になるように、電磁開閉弁51,53,55をON/OFFさせる指令信号を出力し、ダイクッション力の発生期間以外の期間、クッションパッド2の位置制御を可能にするために、全ての電磁開閉弁51,53,55をOFFさせる指令信号を出力する。
ダイクッション制御器310−1は、トルク指令選択器360からサーボモータ5をトルク制御するトルク指令を、サーボアンプ380を介してサーボモータ5に出力するとともに、絞り制御器340から電磁開閉弁51,53,55をON/OFFさせる指令信号を出力する。
スライド101の衝突時(スライド101が、直接または間接的にクッションパッド2に接触する時)以降は、スライド101の動力によって、金型・皺押さえ板203、クッションピン1、クッションパッド2を介して、油圧シリンダ3に圧力が発生し、油圧シリンダ3から作動油が押し退けられる。
スライド速度が速い(油圧シリンダ3からの押し退け油量が多い)ダイクッションストローク前半は、油圧シリンダ3から押し退けられた油量の一部は、電磁開閉弁51,53,55及びオリフィス52,54,56のうちのONされている電磁開閉弁及びその電磁開閉弁に直列に接続されたオリフィスを介して低圧力源側に放出され、油圧ポンプ/モータ4を油圧モータ作用させて押し退けて回転させる。
このとき、トルク制御されるサーボモータ5(=油圧ポンプ/モータ4)の回転方向は正転側であり、油圧ポンプ/モータ4に発生する回転軸トルクがサーボモータ5の駆動トルクに抗じたところで、サーボモータ5を回転(回生作用)させる。即ち、サーボモータ5によって発電された電力は、サーボアンプ380、及び電力回生機能付きの直流電源384を介して交流電源382に回生される。
また、スライド速度が遅い(油圧シリンダ押し退け油量が少ない)ダイクッションストローク後半(クッションパッドの1ストローク中の下側半分以下の領域)では、トルク制御されるサーボモータ5(=油圧ポンプ/モータ4)の回転方向は反転側に切り換わり、油圧ポンプ/モータ4に発生する回転軸トルクにサーボモータ5の駆動トルクが抗じたところで、サーボモータ5を反転させる。油圧ポンプ/モータ4が油圧ポンプ作用して油圧ポンプ/モータ4から吐出される圧入油量と、油圧シリンダ3から押し退けられた油量との合算油量が、電磁開閉弁51,53,55及びオリフィス52,54,56のうちのONされている電磁開閉弁及びその電磁開閉弁に直列に接続されたオリフィスを介して低圧力源側に放出される。
一方、スライド101が下死点に到達(プレス成形が終了)すると、ダイクッション制御器310−1は、ダイクッション圧力制御状態からダイクッション位置(保持)制御状態に切り換えられる。
このダイクッション位置制御状態では、位置制御器330から出力されるトルク指令信号が、トルク指令選択器360及びサーボアンプ380を介してサーボモータ5に出力され、サーボモータ5がトルク制御される。
この時、位置制御器330は、スライド101が上昇を開始してから一定時間、ダイクッション装置を停止させ、スライド101と成形品とダイクッション装置が干渉して成形品を破損させる事故の無いようにし、その後、油圧シリンダ3(クッションパッド2)を上昇させ、下型202に密着した成形品をノックアウトし、初期位置(待機位置)に戻し、次サイクルに備える。このダイクッション位置(保持)制御状態時には、電磁開閉弁51、53、55は全てOFFにされ、オリフィス52,54,56から圧油が放出されることがない。
[比較例]
本発明の第1の実施形態のダイクッション装置10−1と特許文献1に記載の従来のダイクッション装置(以下、単に「従来のダイクッション装置」という)とを比較し、両者の作用効果の相違点について説明する。
従来のダイクッション装置は、主として図4に示した第1の実施形態のダイクッション装置10−1のうちの二点鎖線で囲んだ絞り部(電磁開閉弁51,53,55、オリフィス52,54,56)が設けられていない点で、第1の実施形態のダイクッション装置10−1とは構成が異なる。
<従来のダイクッション装置の作用>
図6から図9を用いて、従来のダイクッション装置の作用を説明する。
図6から図9は、従来のダイクッション装置における各物理量の変化を示す波形図であり、図6はスライド位置及びダイクッション位置を示す波形図、図7はスライド速度及びダイクッション速度を示す波形図、図8はダイクッション力指令及びダイクッション力を示す波形図、及び図9はサーボモータの回転数を示す波形図である。
プレス機械はクランク式であり、スライドのストロークは200mmであり、クッションパッドのストローク(ダイクッションストローク)は、80mmに設定されている(図6)。また、ダイクッション力指令は150kNに設定され(図8)、プレス機械をスライドストローク数30spmで駆動し(図6)、クッションパッドを連動させた状態を示す。
クッションパッドが待機位置である80mmmに待機している状態で、スライドが上死点から下降すると、衝撃を緩和させる為に(衝突時の対スライド相対速度を低下させる為に)スライドが下死点上約90mmmに達した時点から、下方にプリ加速されているクッションパッドに衝突する(図6、図7)。プリ加速後、約75mmの位置でクッションパッドにスライドが衝突した時点で、ダイクッション力制御が開始される(図6)。このように制御しても、サーボモータ(とそれに連動する)の回転軸を急激に角加速する際の応答遅れの影響によって、ダイクッション力にはサージ(オーバーシュート)が生じる(図8)。
ダイクッション速度(=クッションパッドの速度=油圧シリンダの速度)は、ダイクッション力制御工程中(80mmから下死点(0mm)に至る区間)は終始スライド速度に沿っている(図7)。つまり、ダイクッション速度は、スライド速度に依存し、サーボモータの回転数(図9)は、ダイクッション速度に比例している。
ダイクッション力制御開始時点では、ダイクッション速度が最も速くなり、本例では、サーボモータの回転数は許容限界値の約3000min-1を示している。一方、ダイクッション力制御終了時点(プレス下死点)では、0を示している。このダイクッションストロークでは、開始時点の回転数に依存して、これ(30spm)以上にスライドストローク数を増加させることができない。
<第1の実施形態のダイクッション装置の作用>
図10から図15を用いて、図4に示した本発明の第1の実施形態のダイクッション装置10−1の作用を説明する。
図10から図15は、本発明の第1の実施形態のダイクッション装置10−1における各物理量の変化を示す波形図であり、図10はスライド位置及びダイクッション位置を示す波形図、図11はスライド速度及びダイクッション速度を示す波形図、図12はダイクッション力指令及びダイクッション力を示す波形図、図13はサーボモータの回転数を示す波形図、図14は電磁開閉弁51,53,55をON/OFFさせる指令信号(0と1)を示す波形図、及び図15は油圧シリンダ3、油圧ポンプ/モータ4、及びオリフィス52から流出入する油量を示す波形図である。
図4に示すようにプレス機械100は、クランク式であり、スライド101のストロークは200mmであり、クッションパッド2のストローク(ダイクッションストローク)は、80mmに設定されている(図10)。また、ダイクッション力指令は150kNに設定され(図12)、プレス機械100をスライドストローク数60spm(従来例の2倍)で駆動し(図11)、クッションパッド2を連動させた状態を示す。
クッションパッド2が待機位置(80mm)に待機している状態で、スライド101が上死点から下降すると、待機位置(80mm)に達した時点で、クッションパッド2に衝突する(図10)。このとき、クッションパッド2は、衝突直前において、下方にプリ加速されていない。
衝突時点から、ダイクッション力制御が開始され(図12)。これとほぼ同時(本例では同時)に、電磁開閉弁51のみをONにする指令信号を出力する(図14)。尚、本例では、ダイクッション力制御期間中も電磁開閉弁53、55はOFFのままであり、電磁開閉弁51と直列に接続されたオリフィス52(穴径4.3mm)が、ダイクッション圧力の上昇に寄与する。
このように、スライド101が(上型、材料、皺押さえ板、クッションピン等を介して)、静止状態のダイクッション(クッションパッド2)に衝突しても、電磁開閉弁51がONされ、オリフィス52の穴径4.3mmから放出される油量の作用によりダイクッション圧力はサージ(オーバーシュート)が発生することなく安定する。サーボモータ(とそれに連動する)の回転軸を急激に角加速する際の応答遅れに伴う作動油の放出が遅れる影響を補う作用による。そのためサージを抑制するプリ加速が不要になり、プリ加速を行わないで済む分、ダイクッション圧力作用時点も早まる(図12)。
ダイクッション速度(=クッションパッドの速度=油圧シリンダの速度)は、従来のダイクッション装置の作用と同様にダイクッション力制御工程中(80mmから下死点(0mm)に至る区間)は終始スライド速度に沿っている(図11)。
このダイクッション速度は、サーボモータの回転数(図13)に比例せず、サーボモータの回転数相当の油量(油圧ポンプ/モータによる正又は負の圧入油量)と、オリフィスから放出される油量との和に比例する。ダイクッション力制御開始時点では、ダイクッション速度が最も速くなり、本例では、この時のサーボモータの回転数は許容限界に近い約3000min-1(図13)を示し、これに比例する油圧ポンプ/モータによる放出油量約-120 l/min(図15に示される油圧ポンプ/モータによる負の圧入油量)と、オリフィスから放出される油量約-120 l/min(図15)との和が、ダイクッション速度に比例して、油圧シリンダから押し退けられる油量-240 l/min(図15)と等しくなる。一方、プレス下死点近傍におけるダイクッション力制御終了時点では、ダイクッション速度が最も遅くなり、本例では、この時のサーボモータ回転数は、逆転側の許容限界に近い約-3000min-1(図13)を示している。
結局、第1の実施形態のダイクッション装置10−1は、従来のダイクッション装置の最大スライドストローク数(30spm)に対して2倍のスライドストローク数(60spm)に対応可能になっている。
ダイクッション力制御工程について、更に詳しく説明する。
本例では、ダイクッション力150kNに比例するダイクッション圧力240.4kg/cm2をダイクッションストローク全域で制御する(図12)。スライド101がダイクッション(クッションパッド2)に間接的に衝突し、ダイクッション力制御が開始される時点では、スライド速度約600mm/sに相当する油圧シリンダ押し退け油量約240 l/minを、サーボモータ回転に伴う油油圧ポンプ/モータ4から低圧ライン82に放出される油量-120 l/minと、電磁開閉弁51がON(開放)することで通じる直径4.3mmのオリフィス52から放出される油量約-120 l/minとが賄って(総合収支油量がほぼ0になって)いる。
電磁開閉弁51の指令は、ダイクッション力制御開始時の近傍(前後)でONさせ、ダイクッション力制御終了時の近傍(前後)でOFFさせる。使用する電磁開閉弁の応答性によって、ONタイミング、OFFタイミングを決定する。本例では丁度、ダイクッション力制御開始時点で指令をONさせ(図14)、電磁開閉弁51のスプール開度は、ON後約0.01s後に開放開始し、約0.06s後に開放完了する。電磁開閉弁51に直列に接続されたオリフィス52は、これに応じて0.01s後から機能を開始し、約0.05s後には穴径4.3mmに見合う機能に至る。
オリフィス52から放出される油量は、(式4)のに示したようにベルヌーイの定理に沿いダイクッション圧力の平方根に比例して決定し、ダイクッション力制御開始時点直後に所定のダイクッション圧力約240kg/cm2に至った時点では、約120 l/minとなる。この放出油量が、従来のダイクッション装置の油圧ポンプ/モータが単独で賄っていたサーボモータ最大回転(3000min-1)時の放出油量約120 l/minと相俟って、油圧シリンダ押し退け油量240 l/minを賄う為、従来のダイクッション装置に対して2倍のスライド速度に対応可能になる。
この時、ダイクッション圧力が所定値240kg/cm2を超過(オーバーシュート)しようとすると、ベルヌーイの定理によりオリフィス52から放出される油量も増加し、油圧ポンプ/モータ4から放出される油量との合計が、油圧シリンダ押し退け油量を超過しようとして、それ以上の油圧シリンダの容積圧縮(加圧)作用を妨げ、ダイクッション圧力を低下させる(反)作用が働く。この作用が、ダイクッション圧力のサージ(オーバーシュート)抑制に大きく寄与する。したがって、オーバーシュート抑制のために、従来必要であったクッションパッドの下方に対するプリ加速が不要になり、従来のダイクッション装置に対して、ダイクッション力制御開始時点が早まり、ダイクッション力作用時点が早まる。
スライド101が下降し、ダイクッションストロークが進むにつれて、スライド速度が低下し、油圧シリンダ押し退け油量は減少する。所定の圧力240kg/cm2を維持する為には、オリフィス52から放出される油量120 l/minを維持しなければならない為、総合収支油量が0になるように、サーボモータ5で駆動する油圧ポンプ/モータ4は、油圧シリンダ押し退け油量とオリフィス52から放出される油量との差分の油量を圧入する。この時、油圧シリンダ押し退け油量はスライド速度から演算推定することができ、オリフィス52から放出される油量は流量検出器27により検出することができる。本例では、オリフィス52から放出される油量(流量信号)をダイクッション圧力制御の補償に用いて、サーボモータ5のトルク指令を演算する。こうすることで、より平滑なダイクッション圧力の制御が可能になる。
本例に対して、流量検出器が装備されない場合は、圧力検出器21により検出される圧力、電磁開閉弁の指令ON/OFF信号とその応答性とオリフィス穴径から、演算推定する等、他の何らかの手段によって、オリフィスから放出される油量(流量信号)を演算する。
結局、油圧シリンダ押し退け油量とオリフィス52から放出される油量の差分として決定する油圧ポンプ/モータ4による放出油量は、ダイクッション力制御開始時点から徐々に減少し、スライド速度がダイクッション力制御開始時点(約600mm/s)の1/2(約300mm/s)に至った時点で0になる(図15の0.65s付近)。つまり、サーボモータ5の回転数は0になる(図13の0.65s付近)。この瞬間は、油圧シリンダ押し退け油量とオリフィス52から放出される油量とが等しい状態である。
これ(スライド速度が300mm/s以下になった)以降、サーボモータ5の回転数は逆転し、油圧ポンプ/モータ4の一方の吐出口(高圧ライン80に接続された吐出口)から圧油が吐出(圧入)され、オリフィス52から放出される油量約120 l/minが維持される結果、ダイクッション圧力約240kg/cm2が維持される。
スライド101が下死点に近づき、スライド速度が0に近づくにつれ、オリフィス52から放出される油量約120l/minを維持する為の、油圧ポンプ/モータ4による圧入油量が増加し、それに比例してサーボモータ5の回転数が増加する。そして、下死点では、スライド速度は0になり、油圧ポンプ/モータ4による圧入油量は、サーボモータ5の逆転側の最大回転数約-3000min-1に相当する120 l/minに至る。
このように、サーボモータ駆動・動力油圧媒体伝達式のサーボダイクッション装置において、ダイクッション力制御工程でのサーボモータ5が、正転側最大回転域から逆転側最大回転数域に至るまで連続的に機能する作用により、許容スライド速度を倍増させ、実質的にプレス・スライドストローク数の制約を不要にする。その手段は、電磁開閉弁を介して、油圧シリンダ3から低圧ライン82に通じる“穴”を(一つ)設ける簡単な変更によるもので有る為、既存の(既に製作された)サーボモータ駆動・動力油圧媒体伝達式のサーボダイクッション装置において、容易にスライド速度に倍速対応可能にすべくに改造可能である。
本例では、電磁開閉弁51をON/OFFさせることにより、一種類のオリフィス52(穴径4.3mm)のみを使用したが、ダイクッション圧力とスライド速度(最大スライド速度)に応じて、電磁開閉弁51,53,55を適時切り替えてオリフィス52,54,56を使用することを想定している。
基本的に、使用するダイクッション圧力が大きい程、使用するオリフィス径は小さくする。圧力が大きい程、オリフィスを流れる(から放出される)油量が増加する為である。そして、ダイクッション圧力毎に、オリフィスから放出される油量が丁度、サーボモータ5が最大回転数(あるいは、最大回転数に近いそれ以下の回転数)作用時に油圧ポンプ/モータ4から圧入される油量以下程度になるように(スライド速度が0の時に、ダイクッション圧力を維持する為にオリフィスから放出される油量を、油圧ポンプ/モータ4から圧入される油量で賄えるように)オリフィス径を決定することが望ましい。
図16に示す表は、ダイクッション力(圧力)及び電磁開閉弁51,53,55のON(1)/OFF(0)毎の放出流量及び許容最大スライド速度を示す。
上述した第1の実施形態のダイクッション装置10−1の使用例は、図16の表(1)の通り、ダイクッション圧力設定240.4kg/cm2に合わせて、電磁開閉弁51のみをONさせ、オリフィス穴径4.3mmを機能させて、スライド速度(ダイクッション開始時の最大スライド速度)600mm/sに対応可能にしているが、ダイクッション力(圧力)の設定値等に基づいて図16の表中の(1)〜(12)に示したように電磁開閉弁51,53,55のON/OFF(オリフィス径)を決定することが好ましい。
図16の表(2),(3)に示すように使用ダイクッション圧力が220.4 kg/cm2(表(2))、200.4 kg/cm2(表(3))と低下しても、電磁開閉弁51(穴径4.3mmのオリフィス作用)のONのみで、スライド速度600mm/sに対応可能である。
しかし、図16の表(4)に示すように使用ダイクッション圧力が180.4 kg/cm2(表(4))に低下すると、電磁開閉弁51(穴径4.3mmのオリフィス作用)のONのみでは、スライド速度600mm/sを維持する為にオリフィスから放出される油量が確保できない為、電磁開閉弁51に併せて、電磁開閉弁53を同時にONさせ、穴径1.0mmのオリフィス54も機能させる。
更に、図16の表(5)に示すように使用ダイクッション圧力が160.4 kg/cm2(表(5))に低下すると、電磁開閉弁51と53(穴径4.3mm,穴径1mmのオリフィス52,54)のONのみでは、スライド速度600mm/sを維持する為にオリフィス52,54から放出される油量が確保できない為、電磁開閉弁51と併せて、電磁開閉弁53の代わりに電磁開閉弁55を同時にONさせ、穴径4.3mmと穴径2.0mmのオリフィス52,56を機能させる。
更に図16の表(7)に示すように使用ダイクッション圧力が120.4 kg/cm2(表(7))に低下すると、電磁開閉弁51,55(穴径4.3mm、穴径2mmのオリフィス52,56の作用)のONでは、スライド速度600mm/sを維持する為にオリフィスから放出される油量が確保できない為、表(7)に示すように電磁開閉弁51,53,55を同時にONさせ、穴径4.3mm、穴径1.0mm、穴径2.0mmのオリフィス52,54,56を機能させる。それでも、スライド速度が600mm/sの場合には放出される油量が不足する為、対応スライド速度は590mm/sに制限される。
更にまた、図16の表(8)〜(12)に示すように使用ダイクッション圧力が約100kg/cm2以下に低下すると、本例では、オリフィス穴径の作用形態が電磁開閉弁51,53,55のON/OFFの組み合わせに伴う(そのうち電磁開閉弁51のONは基本的に常用の為)4パターンに限られており、電磁開閉弁51,53,55を併用した(オリフィスから放出される総油量が最も大きくなった場合の)油量に応じて、許容最大スライド速度は低下する。それでも、オリフィスが設けられていない従来の許容最大スライド(300mm/s)に対しては(最大ダイクッション圧力に対して10%以下の20.4 kg/cm2作用時においても、430mm/sと)大きくなる。
本例では、3つの電磁開閉弁51,53,55に伴い、穴径4.3mm、1.0mm、2.0mmの3つのオリフィス52,54,56を装備したが、使用する電磁開閉弁(オリフィス)の数や、オリフィスの穴径は問わない。より小さいダイクッション圧力に対しても、許容最大スライド速度が低下しないように、電磁開閉弁の数(オリフィスによる絞り開度のパターン)を増加させることが望ましい。
本例では、最大ダイクッション圧力240.4 kg/cm2と、スライド速度600mm/sに対応可能な、電磁開閉弁51と穴径4.3mmのオリフィス52を基本機能用として装備し、ダイクッション圧力(設定)が低下する毎に、オリフィスから放出される油量を徐々に多く確保する為に穴径1.0mm,2.0mmを有する微調整用のオリフィス54,56を装備し、電磁開閉弁53,55のON/OFFにより基本径4.3mmを有するオリフィス52と微調整用のオリフィス54,56とを組み合せ、基本径4.3mm ,3mm+1.0mm ,4.3mm+2.0mm ,4.3mm+1.0mm+2.0mmのように4パターンの穴径の使用が可能な形態をとっている。ダイクッション圧力とスライド速度(許容最大スライド速度)に応じて、それぞれ1つの電磁開閉弁(と1つオリフィス穴径)が対応するようにしても良いが、同機能に対して電磁開閉弁の数が増加する分、非効率である。例えば、電磁開閉弁A(+穴径4.3mmのオリフィス)、電磁開閉弁B(+穴径4.4mmのオリフィス)、電磁開閉弁C(+穴径4.7mmのオリフィス)、及び電磁開閉弁D(+穴径4.8mmのオリフィス)の4パターンを装備すれば、図16に示した表(1)〜(3)の場合は電磁開閉弁AをONし、表(4)の場合は電磁開閉弁BをONし、表(5),(6)の場合は電磁開閉弁CをONし、表(7)〜(12)の場合は電磁開閉弁Dを機能させることが可能であるが、電磁開閉弁の数が1つ増加し、非効率である。
また、本例では、ダイクッション力制御工程で終始一定の(ダイクッション力に相当する)ダイクッション圧力を制御しているが、ダイクッション力制御工程(ダイクッションストローク)中に変圧させる場合は、変圧度合(変圧後のダイクッション圧力)に応じて、ダイクッション力制御工程(ダイクッションストローク)中に電磁開閉弁(オリフィス穴径)を変更する場合も(本発明では)想定している。
例えば、最初に(ダイクッション力制御開始時点で)ダイクッション圧力120.4 kg/cm2を作用させる場合は、表(7)より電磁開閉弁51,53,55全てをONさせるが、途中で(ダイクッションストローク半ばで)240.4 kg/cm2に変圧させる場合は、スライド位置信号に基づいて変圧させる時点で、電磁開閉弁53と55はOFFさせ(51のみONを継続させ)る。その時点とは、変圧時点であり、使用する電磁開閉弁の(ON)応答時間によっては、その時点を前後させることも想定している。こうする(電磁開閉弁53と55をOFFさせる)ことで、ダイクッション圧力(240.4 kg/cm2)を維持するために必要な(全ての)オリフィスから放出される総油量を、サーボモータ5が最大回転数時に油圧ポンプ/モータ4から圧入(供給)される油量範囲内に抑制するためである。こうしなければ(電磁開閉弁53と55をOFFさせなければ)、少なくともプレス下死点で、オリフィスから放出される油量は(式4)より((式4)を用いて、オリフィス径4.3mm,1.0mm,2.0mmそれぞれの場合の油量を演算し合算することにより)約153 l/minとなり、サーボモータ5の最大回転数時に油圧ポンプ/モータ4から圧入(供給)される油量範囲(120 l/min)を超過する為、ダイクッション圧力(240.4 kg/cm2)を維持不可能だからである。
また、例えば(上記と反対に)、最初に(ダイクッション力制御開始時点で)ダイクッション圧力240.4 kg/cm2を作用させる場合は、図16の表(1)より電磁開閉弁51のみをONさせるが、途中で(ダイクッションストローク半ば以降の20mmで)120.4 kg/cm2に変圧(降圧)させる場合は、その時点で、電磁開閉弁53と55はONさせる必要は無い。その時点では、スライド速度が300mm/s以下に低下しており、電磁開閉弁51のみの作用でダイクッション圧力(120.4 kg/cm2)を維持する為に必要なオリフィスから放出される油量は、(式4)より((式4)を用いて、オリフィス径4.3mmの場合の油量を演算することにより)約85 l/minとなり、サーボモータ5が最大回転数時に油圧ポンプ/モータ4から圧入(供給)される油量範囲(120 l/min)以下になる為、電磁開閉弁の作用を変更せずとも、ダイクッション圧力(120.4 kg/cm2)が維持可能だからである。
また、オリフィスの代わりに、手動絞り弁(図19)を使用することも本発明は想定している。固定穴径を有すオリフィスは、ダイクッション圧力に対してオリフィスから放出される油量を(微)調整出来ない(ダイクッション圧力に対してオリフィスから放出される油量を変更する為には、オリフィス(穴径)を変更する以外に方法は無く、調整が困難な問題を有す)。一方で、手動絞り弁を使用する場合は、ダイクッション圧力に対して手動絞り弁から放出される油量の(微)調整が容易に行える。実験的に油量を調整し、調整後に所望するオリフィス穴径に相当する絞り量を固定することが可能である。
また、オリフィスの代わりに、比例流量制御弁(図21)を使用することも本発明は想定している。比例流量制御弁を使用することで、弁数を減少させ、油圧装置における占有空間(設置スペース)を減少させることができる。ダイクッションション圧力とスライド速度(最大スライド速度)に応じた(オリフィス穴径に相当する)弁開度を、無段階で調整可能にする。更に、第1の実施形態のダイクッション装置10−1に示したように、オリフィス穴径は比較的小さくて良い為、それを比例流量制御弁に置き換える場合も、比較的小容(油)量を賄えれば良く、パイロット圧を必要としない(パイロット駆動用のより小容量の比例流量制御弁でパイロット圧を制御し、より大容量の比例流量制御弁を駆動する方式を必要としない)為、安価で高応答の直動式比例流量弁を利用可能である。
[第2の実施形態]
図17は本発明に係るプレス機械のダイクッション装置の第2の実施形態を示す構成図である。尚、図17において、図4に示した第1の実施形態のダイクッション装置10−1と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図17に示す第2の実施形態のダイクッション装置10−2は、第1の実施形態のダイクッション装置10−1には、高圧ライン84に流量検出器27が配備されているのに対し、第2の実施形態のダイクッション装置10−2は、高圧ライン84に流量検出器27が配備されていない点で相違する。
これは、電磁開閉弁51,53,55のうちのONされている電磁開閉弁に直列に接続されているオリフィスから低圧力源側に放出される流量は、ベルヌーイの定理(式4)に沿いダイクッション圧力の平方根に比例し、かつ使用されるオリフィスの開口面積(絞り部の絞り開度)に比例するため、ダイクッション圧力及びオリフィスの開口面積に基づいてベルヌーイの定理により算出することができるからである。
図18は、図17に示した第2の実施形態のダイクッション装置10−2における制御部300−2の実施形態を示すブロック図である。尚、図18において、図5に示した第1の実施形態のダイクッション装置10−1における制御部300−1と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図18に示す制御部300−2は、ダイクッション制御器310−2が、図5に示したダイクッション制御器310−1と相違し、特にダイクッション制御器310−2のうちの絞り制御器340−2が、図5に示した絞り制御器340と相違し、その他の構成は制御部300−1と共通する。
絞り制御器340−2は、図5に示した絞り制御器340と同様に電磁開閉弁51,53,55のON/OFFを制御するが、更にONした電磁開閉弁に接続されたオリフィスの開口面積(複数の電磁開閉弁をONした場合には、ONした複数の電磁開閉弁に接続された複数のオリフィスの開口面積の総和)とダイクッション圧力とに基づいて、ベルヌーイの定理によりオリフィスから低圧力源側に放出される流量を算出する。尚、ダイクッション圧力は、圧力検出器21の検出出力を使用することができる。
絞り制御器340−2は、圧力信号を入力し、算出した流量を示す流量信号を、圧力制御器320(圧力制御補償器324)に出力する。
[第3の実施形態]
図19は本発明に係るプレス機械のダイクッション装置の第3の実施形態を示す構成図である。尚、図19において、図4に示した第1の実施形態のダイクッション装置10−1と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図19に示す第3の実施形態のダイクッション装置10−3は、高圧ライン84と低圧ライン82との間に2つの油圧ポンプ/モータ4−1,4−2が並列に配設され、各油圧ポンプ/モータ4−1,4−2にそれぞれサーボモータ5−1,5−2、及び角速度検出器22−1,22−2が設けられている点と、オリフィス52,54,56の代わりに手動絞り弁62,64,66が設けられている点で、第1の実施形態のダイクッション装置10−1と相違する。
2組の油圧ポンプ/モータ及びサーボモータを、高圧ライン84と低圧ライン82との間に並列に設けることにより、1組の油圧ポンプ/モータ及びサーボモータと比較して2倍の流量の制御に対応することができる。
また、オリフィスの代わりに絞り弁(手動絞り弁)62,64,66を設けることにより、ダイクッション圧力に対して絞り弁62,64,66から放出される流量を、(微)調整することができる。
尚、絞り弁62,64,66から放出される流量は、絞り弁62,64,66の圧力損失を抑制するために、最小限にすることが好ましい。逆に、油圧ポンプ/モータ(+サーボモータ)をモータ作用させる際の流量は、ダイクッション作用に要したエネルギを電気エネルギとして回生するために、最大限にすることが好ましい。
図20は、図19に示した第3の実施形態のダイクッション装置10−3における制御部300−3の実施形態を示すブロック図である。尚、図20において、図5に示した第1の実施形態のダイクッション装置10−1における制御部300−1と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図20に示す制御部300−3は、2つのサーボモータ5−1,5−2を独立して制御する構成になっている点で、1つのサーボモータ5を制御する制御部300−1(図5)と相違する。
即ち、図20に示す制御部300−3は、主としてダイクッション制御器310−3と、PWM制御器を含むサーボアンプ380−1,380−2と、交流電源382−1,382−2と、電力回生機能付きの直流電源384−1,384−2とから構成されている。尚、交流電源382−1,382−2は、共通するものでよい。
ダイクッション制御器310−3は、ダイクッション圧力指令器322及び圧力制御補償器324−3を有する圧力制御器320−3と、ダイクッション位置指令器332及び位置制御補償器334−3を有する位置制御器330−3と、絞り制御器340と、信号演算器350、352と、トルク指令選択器360−1,360−2とから構成されている。
圧力制御補償器324−3には、ダイクッション圧力指令信号、ダイクッション圧力信号、スライド速度信号及び流量信号が加えられるとともに、角速度検出器22−1、22−2により検出されたサーボモータ5−1、5−2の角速度を示すサーボモータ角速度信号(独立したサーボモータ角速度信号)が加えられており、圧力制御補償器324−3は、ダイクッション圧力制御状態の場合、これらの信号に基づいてサーボモータ5−1,5−2をそれぞれ駆動するためのトルク指令信号を生成する。サーボモータ5−1に対応して生成されたトルク指令信号は、トルク指令選択器360−1に出力され、サーボモータ5−2に対応して生成されたトルク指令信号は、トルク指令選択器360−2に出力される。
位置制御補償器334−3には、ダイクッション位置指令信号及びダイクッション位置信号及びスライド速度信号が加えられるとともに、角速度検出器22−1、22−2により検出されたサーボモータ5−1,5−2の角速度を示すサーボモータ角速度信号が加えられており、位置制御補償器334は、ダイクッション位置制御状態の場合、これらの信号に基づいてサーボモータ5−1,5−2をそれぞれ駆動するためのトルク指令信号を生成する。サーボモータ5−1に対応して生成されたトルク指令信号は、トルク指令選択器360−1に出力され、サーボモータ5−2に対応して生成されたトルク指令信号は、トルク指令選択器360−2に出力される。
トルク指令選択器360−1,360−2には、圧力制御器320−3により生成されたサーボモータ5−1,5−2に対応するトルク指令信号、又は位置制御器330−3により生成されたサーボモータ5−1,5−2に対応するトルク指令信号が加えられ、トルク指令選択器360−1,360−2は、スライド101が成形工程の領域にある場合には、圧力制御器320−3による生成されたトルク指令信号を選択し、サーボアンプ380−1,380−2に出力し、スライド101が非成形工程の領域にある場合には、位置制御器330−3により生成されたトルク指令信号を選択し、サーボアンプ380−1,380−2に出力する。
[第4の実施形態]
図21は本発明に係るプレス機械のダイクッション装置の第4の実施形態を示す構成図である。尚、図21において、図4に示した第1の実施形態のダイクッション装置10−1と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図21に示すプレス機械100’は、図4に示したプレス機械100と比較してスライド101’及び金型(上型201’、下型202’)等が異なり、大型化されている。図21に示す第4の実施形態のダイクッション装置10−4は、大型化されたプレス機械100’に対応して大きなクッションパッド2’、皺押さえ板203’等を有している。その結果、ダイクッション装置10−4は、クッションパッド2’を支持する左右一対の油圧シリンダ3−L,3−Rを備え、2つの油圧シリンダ3−L,3−Rに対応してそれぞれ2つの油圧ポンプ/モータ4−L,4−R,サーボモータ5−L,5−R,アキュムレータ6−L,6−R,リリーフ弁7−L,7−R,逆止弁8−L,8−R,圧力検出器21−L,21−R,角速度検出器22−L,22−R,ダイクッション位置検出器23−L,23−R,流量検出器27−L,27−R,及び比例流量制御弁71−L,71−Rを備えている。
尚、左右一対の油圧シリンダ3−L,3−R,油圧ポンプ/モータ4−L,4−R等を含む2つの油圧回路はそれぞれ左右で独立しており、これらの油圧回路は、図4に示した電磁開閉弁51,53,55及びオリフィス52,54,56の代わりに、比例流量制御弁71−L,71−Rが設けられている点で、図4に示した油圧回路と相違するが、その他の構成は同一である。
上記構成のダイクッション装置10−4の場合、各油圧シリンダ3−L,3−Rに作用するダイクッション圧を個別に制御することができ、これによりクッションパッド2’の左、右の形状に応じてダイクッション圧を発生させることができる。
また、図21に示す第4の実施形態のダイクッション装置10−4は、図4に示した電磁開閉弁51,53,55及びオリフィス52,54,56の代わりに、比例流量制御弁71−L,71−Rが設けられているため、電磁開閉弁が不要であり、かつ絞り開度(開口面積)を無段階に調整可能であるため、設定するダイクッション力(圧力)に適した絞り開度にすることができる。
尚、図21に示す第4の実施形態のダイクッション装置10−4は、2つの油圧シリンダ3−L,3−R及び油圧回路を備えているが、3つ以上の油圧シリンダ及び油圧回路を備えるものでもよい。
図22は、図21に示した第4の実施形態のダイクッション装置10−4における制御部300−4の実施形態を示すブロック図である。尚、図22において、図5に示した第1の実施形態のダイクッション装置10−1における制御部300−1と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図22に示す制御部300−4は、2つのサーボモータ5−L,5−Lを独立して制御する構成になっている点で、1つのサーボモータ5を制御する制御部300−1(図5)と相違する。
即ち、図22に示す制御部300−4は、主としてダイクッション制御器310−4と、PWM制御器を含むサーボアンプ380−L,380−Rと、交流電源382−L,382−Rと、電力回生機能付きの直流電源384−L,384−Rとから構成されている。尚、交流電源382−L,382−Rは、共通するものでよい。
ダイクッション制御器310−4は、ダイクッション圧力指令器322’及び圧力制御補償器324−L,324−Rを有する圧力制御器320−4と、ダイクッション位置指令器332及び位置制御補償器334−L,334−Rを有する位置制御器330−4と、絞り制御器340−4と、信号演算器350,352と、トルク指令選択器360−L,360−Rとから構成されている。
ダイクッション圧力指令器322’は、各油圧シリンダ3−L,3−Rに対して個別のダイクッション圧指令信号を圧力制御補償器324−L,324−Rに出力する。
圧力制御補償器324−Lは、ダイクッション圧力制御状態の場合、入力するダイクッション圧力指令信号、圧力検出器21−Lにより検出されたダイクッション圧力信号、スライド速度信号、流量検出器27−Lにより検出された流量信号、及び角速度検出器22−Lにより検出されたサーボモータ角速度信号に基づいて、サーボモータ5−Lを駆動するためのトルク指令信号を生成する。即ち、圧力制御補償器324−Lは、ダイクッション圧力指令器322’から加えられる油圧シリンダ3−L側のダイクッション圧力指令信号どおりにダイクッション圧力を制御するために、圧力検出器21−Lから加えられるダイクッション圧力信号を圧力フィードバック信号として使用してトルク指令信号を生成する。サーボモータ角速度信号をダイクッション圧力の動的安定性を確保するために、スライド速度信号や流量信号をダイクッション圧力の制御精度を向上させるために、フィードバックあるいはフィードフォワード信号として使用する。
同様に、圧力制御補償器324−Rは、ダイクッション圧力制御状態の場合、入力するダイクッション圧力指令信号、圧力検出器21−Rにより検出されたダイクッション圧力信号、スライド速度信号、流量検出器27−Rにより検出された流量信号、及び角速度検出器22−Rにより検出されたサーボモータ角速度信号に基づいて、サーボモータ5−Rを駆動するためのトルク指令信号を生成する。
圧力制御補償器324−Lによりサーボモータ5−Lに対応して生成されたトルク指令信号は、トルク指令選択器360−Lに出力され、圧力制御補償器324−Rによりサーボモータ5−Rに対応して生成されたトルク指令信号は、トルク指令選択器360−Rに出力される。
一方、位置制御器330−4のダイクッション位置指令器332は、ダイクッション位置(クッションパッド2’の位置)を制御するためのダイクッション位置指令信号を、それぞれ位置制御補償器334−L,334−Rに出力する。クッションパッド2’の位置制御は、クッションパッド2’を平行に維持しつつ位置制御を行うため、油圧シリンダ3−L,3−Rに対するダイクッション位置指令信号は、共通の位置指令信号が使用される。
位置制御補償器334−Lには、ダイクッション位置指令信号の他に、ダイクッション位置検出器23−Lにより検出されたクッションパッド2’の左側の位置を示すダイクッション位置信号と、角速度検出器22−Lにより検出されたサーボモータ5−Lの角速度を示すサーボモータ角速度信号とスライド速度信号とが加えられており、位置制御補償器334−Lは、ダイクッション位置制御状態の場合、これらの信号に基づいてサーボモータ5−Lを駆動するためのトルク指令信号を生成する。
同様に、位置制御補償器334−Rには、ダイクッション位置指令信号の他に、ダイクッション位置検出器23−Rにより検出されたクッションパッド2’の右側の位置を示すダイクッション位置信号と、角速度検出器22−Rにより検出されたサーボモータ5−Rの角速度を示すサーボモータ角速度信号とスライド速度信号とが加えられており、位置制御補償器334−Rは、ダイクッション位置制御状態の場合、これらの信号に基づいてサーボモータ5−Rを駆動するためのトルク指令信号を生成する。
位置制御補償器334−Lによりサーボモータ5−Lに対応して生成されたトルク指令信号は、トルク指令選択器360−Lに出力され、位置制御補償器334−Rによりサーボモータ5−Rに対応して生成されたトルク指令信号は、トルク指令選択器360−Rに出力される。
絞り制御器340−4には、信号演算器352からスライド位置信号が加えられており、絞り制御器340−4は、スライド位置信号に基づいて比例流量制御弁71−L,71−Rの弁開度を指令する指令信号を出力する。
ここで、絞り制御器340−4は、ダイクッション位置制御状態の場合には、弁開度を0にする指令信号を出力し、ダイクッション圧力制御状態の場合には、最大スライド速度、及びダイクッション圧力指令器322’により設定されるダイクッション圧力指令信号に適した弁開度を指令する指令信号を出力することが好ましい。
また、絞り制御器340−4は、ダイクッション力(圧力)を制御するために比例流量制御弁71−L,71−Rの弁開度を制御するものではなく、設定されるダイクッション圧力指令信号に応じた弁開度を指令する指令信号を出力する。例えば、油圧シリンダの下室から押し退けられる油量の全てを、油圧ポンプ/モータを介して低圧力源に放出することができないスライドストローク数で運転する場合であって、かつ、設定されるダイクッション圧力指令信号が一定の場合、絞り制御器340−4は、一定のダイクッション圧力指令信号に対応した、一定の弁開度を指令する指令信号を出力し、設定されるダイクッション圧力指令信号が段階的に変化する場合、絞り制御器340−4は、段階的に変化するダイクッション圧力指令信号に対応した、段階的に変化する弁開度を指令する指令信号を出力することが好ましい。
更に、左右の油圧シリンダ3−L,3−Rに対して設定するダイクッション圧力が異なる場合には、絞り制御器340−4は、設定するダイクッション圧力に応じて異なる指令信号を比例流量制御弁71−L,71−Rに出力することが好ましい。
トルク指令選択器360−L,360−Rには、圧力制御器320−4により生成されたサーボモータ5−L,5−Rに対応するトルク指令信号、又は位置制御器330−4により生成されたサーボモータ5−L,5−Rに対応するトルク指令信号が加えられ、トルク指令選択器360−L,360−Rは、スライド101’が成形工程の領域にある場合には、圧力制御器320−4による生成されたトルク指令信号を選択し、サーボアンプ380−L,380−Rに出力し、スライド101’が非成形工程の領域にある場合には、位置制御器330−4により生成されたトルク指令信号を選択し、サーボアンプ380−L,380−Rに出力する。
[その他]
尚、プレス・スライドの最大スライド速度が所定の速度以下の場合(例えば、図6に示すようにプレス機械をスライドストローク数30spmで駆動する場合)であって、油圧シリンダの下室から押し退けられる油量の全てを、油圧ポンプ/モータを介して低圧力源に放出することができる場合には、ダイクッション圧力制御状態であっても、絞り部の絞り開度を全閉にする(全ての電磁開閉弁をOFF、又は比例流量制御弁の弁開度を0にする)ことが好ましい。油圧シリンダの下室から押し退けられる油量を、油圧ポンプ/モータを介して低圧力源に放出する場合、油圧ポンプ/モータが油圧モータとして作用し、油圧ポンプ/モータに発生する回転軸トルクがサーボモータの駆動トルクに抗じたところで、サーボモータを発電機として回転させ、ダイクッション作用に要したエネルギを電気エネルギとして回生することができるからである。
また、本発明は、第1の実施形態から第4の実施形態のダイクッション装置に限らず、第1の実施形態から第4の実施形態のダイクッション装置の構成要素を適宜組み合わせ、あるいは本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいことは言うまでもない。
また、本実施形態では、ダイクッション装置の作動液として油を使用した場合について説明したが、これに限らず、水やその他の液体を使用してもよい。即ち、本実施形態においては、油圧シリンダ、油圧ポンプ/モータを使用した形態で説明したが、これらに限定されるものではなく、水やその他の液体を使用した液圧シリンダ、液圧ポンプ/モータを本願発明において使用できることは言うまでもない。
1 クッションピン
2,2’クッションパッド
3,3−L,3−R 油圧シリンダ
3a ピストンロッド
3b 上室
3c 下室
4,4−1,4−2,4−L,4−R 油圧ポンプ/モータ
5,5−1,5−2,5−L,5−R サーボモータ
6,6−L,6−R アキュムレータ
7,7−L,7−R リリーフ弁
8,8−L,8−R 逆止弁
9 タンク
10,10−1,10−2,10−3,10−4 ダイクッション装置
21,21−L,21−R 圧力検出器
22,22−1,22−2,22−L,22−R 角速度検出器
23,23−L,23−R ダイクッション位置検出器
24 エンコーダ
27,27−L,27−R 流量検出器
30 材料
51.53,55 電磁開閉弁
52,54,56 オリフィス
62,64,66 絞り弁
71−L,71−R 比例流量制御弁
80,84 高圧ライン
82 低圧ライン
100,100' プレス機械
101,101' スライド
102 ベッド
104 コラム
106 クラウン
108 ガイド部
112 クランク軸
113 コンロッド
201,201' 上型
202,202' 下型
203,203' 皺押さえ板
300−1,300−2,300−3,300−4 制御部
310−1,310−2,310−3,310−4 ダイクッション制御器
320,320−3,320−4 圧力制御器
322,322' ダイクッション圧力指令器
324,324−3,324−L,324−R 圧力制御補償器
330,330−3,330−4 位置制御器
332 ダイクッション位置指令器
334,334−3,334−L,334−R 位置制御補償器
340,340−2,340−4 絞り制御器
350,352 信号演算器
360,360−1,360−2,360−L,360−R トルク指令選択器
380,380−1,380−2,380−L,380−R サーボアンプ
382,382−1,382−2,382−L,382−R 交流電源
384,384−1,384−2,384−L,384−R 直流電源

Claims (16)

  1. クッションパッドを支持し、プレス機械のスライドの下降中にダイクッション力を発生させる液圧シリンダと、
    前記液圧シリンダの下室と低圧力源との間にそれぞれ並列に接続された絞り部及び液圧ポンプ/モータと、
    前記液圧ポンプ/モータの回転軸に接続された電動モータと、
    前記電動モータのトルクを制御することにより前記ダイクッション力を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部によりトルクが制御される前記電動モータの回転方向が、前記ダイクッション力の発生期間中に、前記液圧ポンプ/モータが液圧モータとして作用する第1の回転方向から前記液圧ポンプ/モータが液圧ポンプとして作用する第2の回転方向に切り換わる、
    ことを特徴とするプレス機械のダイクッション装置。
  2. 前記絞り部は、少なくとも前記ダイクッション力の発生期間におけるダイクッション圧力指令が一定の場合、前記ダイクッション力の発生期間中の絞り開度が一定である請求項1に記載のプレス機械のダイクッション装置。
  3. 前記電動モータの前記第1の回転方向から前記第2の回転方向への切り換わりは、少なくとも前記スライドが前記クッションパッドに衝突してから下死点に達するまでの前記クッションパッドの1ストローク中の下側半分以下の領域で生じることを特徴とする請求項1又は2に記載のプレス機械のダイクッション装置。
  4. 前記クッションパッドを支持する前記液圧シリンダは、単数又は複数配備され、
    前記液圧ポンプ/モータ及び前記電動モータは、1つの前記液圧シリンダに対して単数又は複数配備されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のプレス機械のダイクッション装置。
  5. 前記絞り部は、オリフィス又は絞り弁であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のプレス機械のダイクッション装置。
  6. 前記絞り部は、前記オリフィス又は絞り弁と直列に接続された電磁開閉弁を含むことを特徴とする請求項5に記載のプレス機械のダイクッション装置。
  7. 前記絞り部は、前記液圧シリンダの下室と前記低圧力源との間に並列に複数配備されることを特徴とする請求項6に記載のプレス機械のダイクッション装置。
  8. 前記制御部は、ダイクッション力作用開始時の近傍で前記電磁開閉弁を開き、ダイクッション力作用終了時の近傍で前記電磁開閉弁を閉じる制御を行うことを特徴とする請求項6又は7に記載のプレス機械のダイクッション装置。
  9. 前記制御部は、前記複数配備された前記絞り部の電磁開閉弁のうちの1つ以上の電磁開閉弁をダイクッション力作用開始時の近傍で同時に開き、前記開いた前記電磁開閉弁をダイクッション力作用終了時の近傍で同時に閉じる制御を行うことを特徴とする請求項7に記載のプレス機械のダイクッション装置。
  10. 前記制御部は、前記複数配備された前記絞り部の電磁開閉弁のうちの1つ以上の電磁開閉弁をダイクッション力作用開始時の近傍で開き、ダイクッション力作用中のダイクッション圧力指令の変更に基づいて前記開いた電磁開閉弁のうちの少なくとも1つの電磁開閉弁を閉じ、又は閉じている電磁開閉弁のうちの少なくとも1つの電磁開閉弁を開き、前記開いている電磁開閉弁をダイクッション力作用終了時の近傍で閉じる制御を行うことを特徴とする請求項7に記載のプレス機械のダイクッション装置。
  11. 前記絞り部は、比例流量制御弁であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のプレス機械のダイクッション装置。
  12. 前記制御部は、ダイクッション力作用開始時の近傍で閉じている前記比例流量制御弁の弁開度が一定の弁開度になるように制御し、ダイクッション力作用終了時の近傍で前記比例流量制御弁を閉じる制御を行うことを特徴とする請求項11に記載のプレス機械のダイクッション装置。
  13. 前記制御部は、ダイクッション力作用開始時の近傍で閉じている前記比例流量制御弁の弁開度が一定の弁開度になるように前記比例流量制御弁を制御し、ダイクッション力作用中にダイクッション圧力指令の変更に基づいて前記比例流量制御弁の弁開度を変更し、ダイクッション力作用終了時の近傍で前記比例流量制御弁を閉じる制御を行うことを特徴とする請求項11に記載のプレス機械のダイクッション装置。
  14. 予め設定されたダイクッション圧力指令を出力するダイクッション圧力指令器と、
    前記液圧シリンダの下室の圧力を検出する圧力検出器と、
    前記液圧シリンダの下室から押し退けられる圧液の一部を含み、前記絞り部を介して前記低圧力源に放出される圧液の流量を直接又は間接的に検出する流量検出器と、を備え、
    前記制御部は、前記ダイクッション圧力指令、前記圧力検出器により検出された圧力及び前記流量検出器により検出された流量に基づいて、ダイクッション圧力が前記ダイクッション圧力指令に対応する圧力になるように前記電動モータのトルクを制御することを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載のプレス機械のダイクッション装置。
  15. 前記スライドの速度を検出するスライド速度検出器と、前記電動モータの角速度を検出する角速度検出器と、を更に備え、
    前記制御部は、前記ダイクッション圧力指令、前記圧力検出器により検出された圧力、前記流量検出器により検出された流量、前記スライド速度検出器により検出された速度、及び前記角速度検出器により検出された角速度に基づいて、前記プレス機械のダイクッション作用時に、ダイクッション圧力が前記ダイクッション圧力指令に対応する圧力になるように前記電動モータのトルクを制御することを特徴とする請求項14に記載のプレス機械のダイクッション装置。
  16. 前記絞り部が開閉機構を有し、ダイクッション力作用開始時の前記スライドの速度が所定の速度以下の場合、前記ダイクッション力の発生期間中の前記絞り部は全閉とされることを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載のプレス機械のダイクッション装置。
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