JP6353769B2 - タービンハウジング - Google Patents

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本発明は、ターボチャージャーにおける排気タービン用のハウジング(タービンハウジング)に関し、特に水冷ジャケット付きのタービンハウジングに関する。
従来の一般的なタービンハウジングは、鋳造による鋳物製品である。鋳物製ハウジングの長所は、形状設定の自由度が大きく生産性が良好なこと、並びに、耐熱鋼の使用および高剛性化が容易で耐久性に優れることである。近年、エンジンの燃費向上に伴い排気ガス温度が高温化しているため、オーステナイト等の鉄系材料を使用する傾向にある。ただし、オーステナイトは耐熱性等に優れるものの、コストが高いという欠点がある。また、鉄系の鋳造品は重く、薄肉化するにも限界があるという欠点がある。
タービンハウジングを従来よりも軽量化及び低コスト化するための試みとして、ハウジング本体のステンレス板金製化や、水冷ジャケット付きアルミニウム合金製(以下単に「水冷アルミ製」という)化が提案されている。しかしながら、ステンレス板金製のタービンハウジングには、高精度加工が必要な部位の製造上の問題や薄肉化による変形のために、機能(耐久信頼性等)とコストとの両立が非常に難しいという欠点がある。他方、水冷アルミ製のタービンハウジングによれば、水冷ジャケットを併設することでアルミ材の使用が可能となり、オーステナイトに比べて材料コストを低減できるというメリットがある。ただし、アルミは鋳鉄に比べて熱伝導率がかなり大きい(300℃におけるアルミの熱伝導率:233W/m・Kに対し、300℃における鋳鉄の熱伝導率:31W/m・K)。このため、タービンハウジング内を流れる排気ガスの熱がアルミ製のハウジング壁を介して水冷ジャケットに過度に伝わり、排気ガスの冷え過ぎによる熱又は運動エネルギーの減少、ひいては過給性能の低下を招く結果となっている。
なお、特許文献1は、水冷ジャケット付きのタービンハウジングの一例を開示する。特許文献1によれば、タービンハウジング(10)の本体は、アルミニウム合金又は他の金属からなる鋳造部品である。該ハウジング本体の周囲に中空室(12)を形成するために、二つのシェル部材(14,16)が設けられており、これらシェル部材によって冷却ジャケット(18)が構成されている。シェル部材(14,16)は、金属、プラスチック、または繊維複合材で形成されており、溶接、ロウ付け、ねじ止め、および/または接着によって、ハウジング本体と接続されている。
国際公開WO2009/106166号公報
本発明は、従来の鋳物製タービンハウジングの長所を生かしつつ、従来の水冷アルミ製タービンハウジングの欠点を克服することを意図したものである。即ち、本発明の目的は、従来の鋳物製と同等の生産性と耐久信頼性を維持しながら、従来よりも小型化、軽量化されたタービンハウジングをより安価に提供することを目的としている。
本発明は、排気タービンの収容室およびそれを取り囲む排気ガス流路を内部に区画形成するスクロール本体部と、前記スクロール本体部の外側に配設され、前記スクロール本体部の外壁面との間に水冷ジャケットを区画形成するシェルとを備えたタービンハウジングであって、
前記スクロール本体部は、鋳物として構成され、
前記シェルは、樹脂で構成され、
緩和材が前記スクロール本体部の全ての開口部と前記シェルの端縁部との間に配設されており、前記シェルが前記緩和材を介してスクロール本体部に接合され
前記緩和材の一方の周端部が前記スクロール本体部と接合されており、且つ前記緩和材の他方の周端部が前記シェルの端縁部と接合されており、
前記緩和材の前記シェルとの接合位置から前記スクロール本体部との接合位置までの間の領域は、前記シェル及び前記スクロール本体部の熱変形の影響を緩和する緩和領域であることを特徴とするタービンハウジングである。
ここで、前記スクロール本体部の熱膨張率は10〜25(10 −6 /℃)であり、前記シェルの熱膨張率が約50〜200(10 −6 /℃)であり、
前記緩和材は、熱膨張率が前記スクロール本体部よりも大きく且つ前記シェルよりも小さい部材であることが好ましい。
前記緩和材は、金属、ゴム、またはシリコーンからなることが好ましい。
[作用]
本発明によれば、高精度な加工が必要なスクロール本体部を鋳物で構成し、且つスクロール本体部の外側に樹脂製のシェルを配置して水冷ジャケットを区画形成している。このため、スクロール本体部の材料に従来ほどの耐熱性を備える必要がなくなり、より安価な材料を使用することが可能となる。この結果、高い生産性と耐久信頼性とを確保しつつ製造コストの削減を図ることができる。同時に、樹脂製のシェルによる水冷ジャケットを提供することで、十分な冷却機能を発揮させると共に、タービンハウジング全体としての小型化、軽量化を図ることができる。
また、本発明のタービンハウジングでは、シェルが緩和材を介してスクロール本体部に接合されている。緩和材は、樹脂製のシェルと鋳物製のスクロール本体部と間の熱膨張率の差による引っ張りや圧縮の発生を緩和し、シェルとスクロール本体部との接合箇所の応力集中を回避して亀裂や破損の発生を事前に防止するので、タービンハウジングの耐久信頼性を高めることができる。
なお、緩和材を、熱膨張率がスクロール本体部よりも大きく且つシェルよりも小さい部材で形成し、シェル及びスクロール本体部とそれぞれ異なる位置で接合することによって、この緩和材のシェルとの接合位置からスクロール本体部との接合位置までの間の領域をシェルとスクロール本体部の熱変形の影響を緩和する緩和領域として機能させ、使用時の接合箇所の亀裂や破損を好適に防止することができる。
緩和材を、スクロール本体部のフランジに配置されたOリングとして構成し、Oリングの外側にシェルを配設し、シェルの更に外側にクランプを配設して、クランプがシェルとスクロール本体部とをOリングを介して接合することによってもまた、シェルとスクロール本体部の熱変形の影響を緩和して、使用時の接合箇所の亀裂や破損を好適に防止することができる。
本発明のタービンハウジングによれば、従来の鋳物製と同等の生産性と耐久信頼性とを維持しつつ、従来よりも小型化及び軽量化を実現し、さらに製造コストの削減を図ることができる。
図1及び図2は本発明の一実施形態に従う水冷ジャケット付きタービンハウジングの全体像を示しており、図1の(A)は正面図、(B)は右側面図である。 図2の(A)は背面図、(B)は平面図(上面図)である。 図3の(A)は図1(B)のX−X線での概略断面図を示し、図3の(B)及び(C)は緩和材を介したシェルの接合箇所の部分拡大図である。 図4は、図3のY−Y線での概略断面図である。 図5は、参考例の緩和材を介したシェルとの接合箇所の断面を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1〜図4に示すように、本発明の一実施形態に従う水冷ジャケット付きタービンハウジングは、鋳物製のスクロール本体部10、樹脂製の第1及び第2のシェル21、22、並びに、第1,第2及び第3の緩和材51,52,53を備える。またスクロール本体部10は、入口フランジ30、出口フランジ40を備える。水冷ジャケット23は、第1及び第2のシェル21,22の内壁面とスクロール本体部10の外壁面との間に、区画形成される。
特に図3及び図4に示すように、スクロール本体部10は、その中心域に排気タービン(図示略)の収容室11を区画形成すると共に、その排気タービン収容室11を取り囲む位置に略環状(より具体的には略渦巻き状)の排気ガス流路12を区画形成することを基本形状(この基本形状自体は公知)とする中空な鋳物部品である。スクロール本体部10の正面サイド(図4の左側)には、車両エンジンからの排気ガスを排気ガス流路12に導入するための入口ポート13が設けられている。また、スクロール本体部10の一方側面の中央付近(図3の右側)には、排気ガス流路12を経て排気タービン収容室11に集められた排気ガスを車両の排気系(触媒コンバータやマフラー等)に向けて排出するための出口ポート14が設けられている。スクロール本体部の左右の外壁面15上には、それぞれ一条の流路仕切り部(流路仕切り突条)16が設けられている。流路仕切り部16は、供給された冷却水を水冷ジャケット23の最奥域にまで導いた後で、そこから導出口に向けて帰還させるべく、水冷ジャケット23内を入側と出側の二つの流路に仕切るための突条である。
入口フランジ30は、車両エンジンの排気マニホルド及び冷却系統と、当該水冷ジャケット付きタービンハウジングとを連結するためのフランジ部である。図3及び図4に示すように、本実施形態の入口フランジ30は、スクロール本体部10の入口ポート13に一体化して配置されている。出口フランジ40は、排気マニホルドよりも更に下流側にある車両の排気系(触媒コンバータやマフラー等)と、当該水冷ジャケット付きタービンハウジングとを連結するためのフランジ部である。図3に示すように、出口フランジ40は、スクロール本体部の出口ポート14に一体化して配置されている。すなわち、本実施形態において、スクロール本体部10と、入口フランジ30と、出口フランジ40とは一体で鋳造された鋳物で構成されている。以下では、入口フランジ30と出口フランジ40の両方を指して、フランジ30,40とも称する。本実施形態のタービンハウジングは、スクロール本体部10とフランジ30,40とからなる一体化した鋳物部品によって必要な剛性を得ている。
図1(A)及び図4から見て取れるように、入口フランジ30には、その中央域において前記入口ポート13と連通する排気ガス用の中央開口31が形成され、その中央開口31の下及び上の各位置に冷却水導入口32及び冷却水導出口33がそれぞれ形成されている。冷却水導入口32及び冷却水導出口33は、水冷ジャケット23内に設定された冷却水流路と連通する。入口フランジ30が車両エンジンの排気マニホルド等に連結されると、前記冷却水導入口32及び冷却水導出口33が車両エンジンの冷却系統(ラジエータを含む)に接続されることになる。
本実施形態では、スクロール本体部10とフランジ30,40とは、金属を鋳造した鋳物部品として構成されている。鋳物材料として、鉄系材料である鋳鉄(球状黒鉛鋳鉄、ねずみ鋳鉄など)、鋳鋼、アルミニウム、又はアルミニウム合金を、好適に用いることができる。これらの熱伝導率の異なる鋳物材料を好適な温度条件下で用いるために、入口フランジ30の冷却水導入口32の断面積を調節すること、スクロール本体部10の外側に配設される第1及び第2のシェル21,22の形状を適宜調整すること、接続される車両エンジンの冷却系統の水圧を調整すること等により、供給する冷却水の流量を適宜調整する。
図1〜図4に示すように、スクロール本体部10の外側には、第1のシェル21及び第2のシェル22が配設されている。これら第1及び第2のシェル21,22は、スクロール本体部10の左側半部及び右側半部を覆うようなカバー状の部材としてそれぞれ形成されており、第1及び第2のシェル21,22が溶着、接着、嵌合等の方法で組み合わされて結合されることで、スクロール本体部10が両シェル内に包み込まれる。そして、第1及び第2のシェル21,22がスクロール本体部10に装着されることで、両シェルの内壁面とスクロール本体部の外壁面との間には、水冷ジャケット23が区画形成されて、冷却水流路が提供される。
第1及び第2のシェル21,22には、常用耐熱温度が150℃以上の高耐熱性樹脂が使用される。第1及び第2のシェル21,22に使用可能な高耐熱性樹脂の例としては、芳香族ポリアミド、芳香族ポリイミド、スーパーエンジニアリング・プラスチック、エンジニアリング・プラスチック等が挙げられる。
第1及び第2のシェル21,22に利用される上記の高耐熱性樹脂は、熱膨張率が約50〜200(10−6/℃)である。一方、スクロール本体部10とフランジ30,40とを構成する鋳物の熱膨張率は、鉄系材料が使用されている場合で10〜20(10−6/℃)、アルミニウム系材料が使用されている場合で15〜25(10−6/℃)である。高耐熱性樹脂の熱膨張率が鋳物の熱膨張率の約10倍であるため、第1及び第2のシェル21,22とスクロール本体部10又はフランジ30,40とを直接接合した場合、使用中の温度変化によりそれぞれの部材ごとに異なる量の熱変形が発生し、部材の接合箇所に引っ張り力または圧縮力が作用する可能性が高い。その結果、接合箇所の応力集中により亀裂が発生する可能性がある。そこで、図3〜図4に示すように、第1及び第2のシェル21,22とスクロール本体10及びフランジ30,40とは、部材間の熱膨張差を緩和し熱変形による応力集中を解消するための、第1,第2,及び第3の緩和材51,52,53のいずれかを介してそれぞれが接合される。
第1,第2,及び第3の緩和材51,52,53には、金属、ゴム等の弾性体、またはシリコーン等からなる低剛性の材料の中から、スクロール本体部を構成する鋳物材料よりも熱膨張率が大きく、且つシェルを構成する高耐熱性樹脂よりも熱膨張率の小さい材料が選択される。第1,第2,及び第3の緩和材51,52,53は、スクロール本体10と第1及び第2のシェル21,22との間の間隙を閉鎖して水冷ジャケット23を提供するように配設される。
図3(C)は、緩和材51を介して出口フランジ40と第2のシェル22とを接合した箇所の部分拡大断面図を示している。第1の緩和材51は、中央部に段差を設けた円筒形状を有する部材である。第1の緩和材51は、第2のシェル22の端縁部と出口フランジ40との間に配設されており、一方の周端部が第2のシェル22と接合され他方の周端部が出口フランジ40と接合されている。第2のシェル22との接合位置から出口フランジ40との接合位置までの中間部の領域は、第2のシェル22及び出口フランジ40のそれぞれの熱変形の影響を緩和する緩和領域51aとなっている。すなわち、緩和領域51aが変形することによって、第1の緩和材51が接合する第2のシェルと出口フランジとの間に、互いの引っ張り力または圧縮力が直接作用せず、各部品の接合箇所の亀裂や破断の発生が好適に防止される。
図3(B)は、緩和材52を介してスクロール本体部10の開口部(出口フランジ40とは反対側の開口、図示しない排気タービンのシャフト配置側開口)と第1のシェル21とを接合した箇所の部分拡大断面図を示している。第2の緩和材52は、単一の直径を有する円筒状の部材である。第2の緩和材52は、スクロール本体部10と第1のシェル21との間に配設されており、一方の周端部が第1のシェル21と接合され他方の周端部がスクロール本体部10と接合されている。第1のシェル21との接合位置からスクロール本体部10との接合位置までの第2の緩和材52の中間部の領域は、スクロール本体部10と第1のシェル21の使用中の熱変形に対する緩和領域として機能する。
図4は、第3の緩和材53を介して、入口フランジ30と第2のシェル22とを接合した箇所の断面図を示している。第3の緩和材53は、タービンハウジングの左側半部では入口フランジ30と第1のシェル21とを接合する。第3の緩和材53は、中央部に段差を設けた円筒形状を有する部材であって、入口フランジ30と第1のシェル21との間、または入口フランジ30と第2のシェル22との間に配設されており、これらの部材を接合する。第1または第2のシェル21,22との接合位置から入口フランジ30との接合位置までの中間部の領域は、緩和領域として機能する。なお、第3の緩和材53については、第1のシェル21に接合する部分材と第2のシェル22に接合する部分材とからなる複数の部材として構成し、それぞれのシェルと緩和材との接合完了後に、環状に結合することも可能である。
このように、第1,第2,及び第3の緩和材51,52,53のそれぞれが、スクロール本体部10およびフランジ30,40と、第1及び第2のシェル21,22とを接合することで、第1及び第2のシェル21,22がスクロール本体部10の外側に装着されて、水冷ジャケット23が区画形成される。
なお、本実施形態では、第1の緩和材51及び第3の緩和材53について中央部に段差を設けた円筒状の緩和材を適用しており、第2の緩和材52について単一の直径の緩和材を適用した形態を示しているが、緩和材の形状と寸法については、スクロール本体10及びフランジ30,40と、第1及び第2のシェル21,22との位置関係に応じて、適宜変更が可能である。
スクロール本体10及びフランジ30,40と、第1及び第2のシェル21,22とを接合する方法を、第1の緩和材51を介して第2のシェル22と出口フランジ40とを接合する方法を例にして説明する。最初に、予め第1の緩和材51を第2のシェル22の成型型へセットしておき、シェルの材料である高耐熱性樹脂を射出成形し、第1の緩和材51と第2のシェル22とが接合した中間組立体を製造する。次に、中間区組立体の緩和材51に、出口フランジ40を接合する。この接合工程は、第1の緩和材51が金属で形成されている場合には溶接が最も好適な方法である。緩和材が他の材料で形成されている場合には、溶着、接着等の方法が好適に行われる。
本実施形態のタービンハウジングでは、スクロール本体部10及びフランジ30,40を一体化して鋳物で製造している一方で、スクロール本体部10の外壁面との間に水冷ジャケット23を区画形成する第1及び第2のシェル21,22を樹脂で形成して接合している。このような構成により、十分な剛性を有するスクロール本体部を高い生産性で生産することができると同時に、樹脂製の軽量化されたシェルを接合して用いることでタービンハウジング全体としての小型化、軽量化を図っている。また、スクロール本体部10に従来ほどの耐熱性を要求されないため、鋳物材料が鉄系材料に限定されない。このため、より安価な原料を用いることで、製造コストの削減を図ることができる。
また、本実施形態のタービンハウジングでは、スクロール本体部10及びフランジ30,40と、第1及び第2のシェル21,22との間隙に第1,第2,及び第3の緩和材51,52,53のいずれかが配設されることで、シェルとスクロール本体部との全ての接合箇所で緩和材を介した接合が行われている。第1,第2,及び第3の緩和材51,52,53は、樹脂製の第1及び第2のシェル21,22と鋳物製のスクロール本体部10及びフランジ30,40との間の熱膨張率の差による使用時の引っ張りや圧縮の発生を緩和し、接合箇所の応力集中を回避して接合箇所の亀裂や破損の発生を事前に防止することで、タービンハウジングの信頼性を高めている。
図5は、スクロール本体部10及びフランジ30,40と、第1及び第2のシェル21,22との間の接合に、参考例の緩和材54を用いた構成を示す。参考例における緩和材54は、出口フランジ40に配置されたOリングである。緩和材54の外側に第2のシェル22が配設され、さらに第2のシェル22の外側に、クランプ55が配設されて第2のシェル22を外側から締め付けることで、第2のシェル22を出口フランジ40に接合する。参考例の緩和材54には、ゴム、樹脂等のシール機能を備えている材料が好適に用いられる。なお、図5には出口フランジ40と第2のシェルとの接合形態を示しているが、スクロール本体部10及びフランジ30,40と、第1及び第2のシェル21,22との接合箇所の全てに同様の構成を適用することができる。
参考例のタービンハウジングでは、鋳物製のスクロール本体部10及びフランジ30,40と、樹脂である第1及び第2のシェル21,22との間に配設される緩和材54をOリングとしたことで、熱膨張率の異なるスクロール本体部10と第1及び第2のシェル21,22との接合を一層容易に行うことができる。
[変更例]
上記実施形態では、水冷ジャケット23を形成するためのシェルを二つの部品(21,22)で構成したが、単一のシェル部品によって水冷ジャケット23を区画規定してもよい。また上記実施形態では、スクロール本体部10と入口フランジ30と出口フランジ40とを一体で鋳造する形態を例示したが、入口フランジ30または出口フランジ40のいずれか一方若しくは両方を別部材として形成し、ネジ止め等の方法によってスクロール本体部に取り付けることも可能である。
10 スクロール本体部
11 排気タービン収容室
12 排気ガス流路
15 スクロール本体部の外壁面
16 流路仕切り部(流路仕切り突条)
21 第1のシェル
22 第2のシェル
23 水冷ジャケット
24,25 冷却水流路
30 入口フランジ
40 出口フランジ
51,52,53,54 緩和材
51a 緩和領域(中間部領域)
55 クランプ

Claims (3)

  1. 排気タービンの収容室及びそれを取り囲む排気ガス流路を内部に区画形成するスクロール本体部と、
    前記スクロール本体部の外側に配設され、前記スクロール本体部の外壁面との間に水冷ジャケットを区画形成するシェルとを備えたタービンハウジングであって、
    前記スクロール本体部は、鋳物として構成され、
    前記シェルは、樹脂で構成され、
    緩和材が前記スクロール本体部の全ての開口部と前記シェルの端縁部との間に配設されており、前記シェルが前記緩和材を介してスクロール本体部に接合され
    前記緩和材の一方の周端部が前記スクロール本体部と接合されており、且つ前記緩和材の他方の周端部が前記シェルの端縁部と接合されており、
    前記緩和材の前記シェルとの接合位置から前記スクロール本体部との接合位置までの間の領域は、前記シェル及び前記スクロール本体部の熱変形の影響を緩和する緩和領域であることを特徴とするタービンハウジング。
  2. 前記スクロール本体部の熱膨張率は10〜25(10 −6 /℃)であり、前記シェルの熱膨張率が約50〜200(10 −6 /℃)であり、
    前記緩和材は、熱膨張率が前記スクロール本体部よりも大きく且つ前記シェルよりも小さい部材であることを特徴とする請求項1記載のタービンハウジング。
  3. 前記緩和材は、金属、ゴム、またはシリコーンからなることを特徴とする請求項1または2記載のタービンハウジング。
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