JP2021167577A - 回転機械のハウジング構造体、及び、回転機械のハウジング構造体の製造方法 - Google Patents

回転機械のハウジング構造体、及び、回転機械のハウジング構造体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】回転機械のハウジング構造体における温度分布による熱変形を抑制する。【解決手段】回転機械のハウジング構造体は、本体と、伝熱部材とを備える。伝熱部材は、本体より熱伝導率が高い材料を含む。また伝熱部材は、本体の第1面及び前記第2面から圧縮荷重を受けながら、第1面及び前記第2面の間に挟まれることで、本体に生じ得る温度分布を緩和し、熱変形を抑制する。【選択図】図2

Description

本開示は、回転機械のハウジング構造体、及び、回転機械のハウジング構造体の製造方法に関する。
例えばタービン動翼を有する回転体を収容する車室のような回転機械のハウジング構造体が知られている。この種のハウジング構造体は、その内部にクリアランスを介して回転体を収容し、取り扱う流体にもよるが内部を流れる流体と外気との間に生じる温度差によって、少なからず温度分布が生じる。このような温度分布は、ハウジング構造体に不均一な変形をもたらし、局所的にクリアランスが減少することによって、内部に収容する回転体と接触する一因となる。
このようにハウジング構造体に生じる熱変形を抑制するための技術として、例えば特許文献1がある。この文献には、回転部材を取り囲むケーシングに対して、その表面を覆うように優れた熱伝導率を有するグラフェンシートを設けることで、ケーシングに生じる温度分布を緩和し、ケーシングの熱変形を抑制する技術が開示されている。
特開2017−129132号公報
上記特許文献1で用いられるグラフェンシートは、ボルトのような締結部材を用いてケーシングの表面に固定され、又は、接着剤を介して固定されている。しかしながら、グラフェンシートを締結部材を用いて固定する場合、ケーシングの表面とグラフェンシートとの間に少なからず隙間が生じることにより両者間の熱抵抗が増加し(熱伝導率が低下し)、ケーシングに生じる温度分布を十分に緩和できないおそれがある。また接着剤を介してグラフェンシートを固定する場合、接着剤の成分にもよるが、同様に両者間の熱抵抗が増加し(熱伝導率が低下し)、ケーシングに生じる温度分布を十分に緩和できないおそれがある。
本開示の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、温度分布による熱変形を良好に抑制可能な回転機械のハウジング構造体、及び、回転機械のハウジング構造体の製造方法を提供することを目的とする。
本開示の少なくとも一実施形態に係る回転機械のハウジング構造体は、上記課題を解決するために、
回転体を少なくとも部分的に囲む回転機械のハウジング構造体であって、
互いに対向する第1面及び第2面を有する本体と、
前記本体より熱伝導率が高い材料を含み、前記第1面及び前記第2面から圧縮荷重を受けながら、前記第1面及び前記第2面の間に挟まれる伝熱部材と、
を備える。
本開示の少なくとも一実施形態に係る回転機械のハウジング構造体の製造方法は、上記課題を解決するために、
回転体を少なくとも部分的に囲む回転機械のハウジング構造体の製造方法であって、
互いに対向する第1面及び第2面を形成するように、本体を加工する本体加工工程と、
前記第1面及び第2面の間に形成される隙間より厚さが大きな伝熱部材を、前記隙間に挿入する伝熱部材挿入工程と、
を備える。
本開示の少なくとも一実施形態によれば、温度分布による熱変形を良好に抑制可能な回転機械のハウジング構造体、及び、回転機械のハウジング構造体の製造方法を提供できる。
本開示の少なくとも一実施形態に係る回転機械を示す模式図である。 第1実施形態に係るハウジング構造体を示す斜視図である。 図2のA断面図である。 第1実施形態に係るハウジング構造体の製造方法を工程毎に示すフローチャートである。 図4に対応する製造行程図である。 潰しスペースを含む隙間を示す断面図である。 第2実施形態に係るハウジング構造体を示す斜視図である。 図7のB断面図である。 図7のハウジング構造体を上方から示す平面図である。 図8の変形例である。 第2実施形態に係るハウジング構造体の製造方法を工程毎に示すフローチャートである。 図11に対応する製造行程図である。 基本構造体に対する隙間の形成例を示す断面図である。 基本構造体に対する隙間の形成例を示す断面図である。 基本構造体に対する隙間の形成例を示す断面図である。 基本構造体に対する隙間の形成例を示す断面図である。 図8の他の変形例である。 第3実施形態に係るハウジング構造体を軸方向から示す断面図である。 第3実施形態に係るハウジング構造体の変形例の斜視図である。 第4実施形態に係るハウジング構造体の斜視図である。 第5実施形態に係るハウジング構造体の斜視図である。 図18の連通穴近傍の軸方向に垂直な断面図である。 図19の変形例である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は本開示の少なくとも一実施形態に係る回転機械1を示す模式図である。回転機械1は、回転可能な回転体2と、回転体2を内部に収容可能なハウジング構造体3とを備える。本実施形態では、回転機械1としてタービン機械を例示的に説明する。回転体2は、回転軸8と、回転軸8上に周方向に沿って設けられた複数のタービン動翼10とを有するタービンロータであり、タービン車室であるハウジング構造体3に収容されている。
ハウジング構造体3は、回転体2が収容される内側空間4と、内側空間4より径方向外側にある外側空間6とを隔離するように構成される。内側空間4には、回転体2を回転駆動するための作動ガスとして、不図示の燃焼器によって生成された高温ガスが導入される。回転体2は、タービン動翼10によって作動ガスを受けることで回転駆動される。外側空間6は例えば外気であり、回転機械1の動作時において、高温な作動ガスが導入される内側空間4は外側空間6に比べて高温となる。そのためハウジング構造体3には、内側空間4及び外側空間6の温度差に応じて所定の温度分布が生じ得る。
ハウジング構造体3は半円筒形状を有しており、2つのハウジング構造体3が互いに組み合わされることで回転体2を全周にわたって囲んでいる。図1では、回転軸8の軸方向に垂直な断面が示されており、上半分を占めるハウジング構造体3と、下半分を占めるハウジング構造体3とが互いに組み合わされることにより、内側空間4及び外側空間6が隔離されている。
これら2つのハウジング構造体3の本体12は、軸方向に垂直な断面において、周方向に沿って延在する湾曲部14と、湾曲部14の両端にそれぞれに設けられたフランジ部16と、を含んで構成される。2つのハウジング構造体3は、互いのフランジ部16が対向する状態で、フランジ部16同士がボルト及びナットなどの締結部材18によって互いに締結されることで連結されている(フランジ部16同士の連結は、締結部材18に代えて、又は、加えて、溶接によって行われてもよい)。
尚、以下の説明では、主に、2つのハウジング構造体3の一方に着目して述べるが、特段の記載がない限りにおいて、他方の構成は同一である。
<第1実施形態>
図2は第1実施形態に係るハウジング構造体3を示す斜視図であり、図3は図2のA断面図である。ハウジング構造体3の本体12は、図3に示すように、径方向(厚さ方向)において互いに分割された外径側分割体12a及び内径側分割体12bから構成される。外径側分割体12a及び内径側分割体12bは、湾曲部14からフランジ部16にわたって、互いの厚さが略等しくなるように分割されている。
外径側分割体12aは内周側に第1面20を有し、内径側分割体12bは外周側に第2面22を有する。第1面20及び第2面22によって規定される隙間25には、伝熱部材24が挟まれる。伝熱部材24は本体12より熱伝導率が高い材料を含む。本実施形態では、伝熱部材24として、面内方向において高い熱伝導率を有するグラフェンシートが積層されてなる伝熱シートが用いられている。
尚、伝熱部材24に使用可能な他の材料例としては、例えば、金属(銅、アルミニウム、鉄、ニッケル等のいずれか一つ以上)と結晶性炭素材(黒鉛、フラーレン、カーボンナノチューブ、ダイヤモンド等のいずれか一つ以上)との複合材のように、成形が容易で、且つ、優れた熱伝導率を有するものが好ましい。
伝熱部材24は、第1面20及び第2面22から圧縮荷重を受けた状態で、第1面20及び第2面22の間に挟まれる。外径側分割体12a及び内径側分割体12bの間に伝熱部材24を挟むための隙間25は、当該隙間25に挟まれる前の伝熱部材24(例えば大気中にあることにより圧縮荷重を受けていない伝熱部材24)の厚さに比べて狭くなるように設定される。これにより、隙間25に伝熱部材24を圧縮しながら挟むことで、第1面20及び第2面22から圧縮荷重を受けた状態で伝熱部材24が隙間25に配置される。このように伝熱部材24が圧縮荷重を受けた状態で隙間25に挟まれることにより、伝熱部材24が本体12に対して良好に接触し、両者間の熱抵抗が軽減される。その結果、伝熱部材24によってハウジング構造体3に生じ得る温度分布を緩和し、熱変形を効果的に抑制できる。
また伝熱部材24は、本体12よりヤング率が小さな材料を含んで構成されてもよい。この場合、外径側分割体12a及び内径側分割体12bの間に伝熱部材24を挟んで圧縮荷重を印加した際に、外径側分割体12a及び内径側分割体12bより先に伝熱部材24が圧縮変形する。これにより、隙間25に挟まれる伝熱部材24に圧縮荷重を効果的に作用させることができる。
また伝熱部材24は、本体12より線膨張係数が大きい材料を含んで構成されてもよい。これにより、回転機械1の運転時に周辺温度が上昇すると、本体12に比べて伝熱部材24が大きく膨張するため、隙間25に挟まれる伝熱部材24に圧縮荷重を効果的に作用させることができる。
このような伝熱部材24は第1面20及び第2面22と直接接触する。すなわち、伝熱部材24は接着剤のような層を介在することなく、本体12に隣接配置される。これにより、伝熱部材24と本体12との間の熱抵抗を軽減し、ハウジング構造体3に生じ得る温度分布を効果的に緩和できる。
また本体12のうち伝熱部材24が接触する第1面20及び第2面22は、熱伝導率を向上させるための各種構成を含んでもよい。このような構成として、例えば、第1面20及び第2面22の粗度が適宜調整されていてもよい。例えば、第1面20及び第2面22の粗度を大きく調整することにより、圧縮荷重を印加した際の局所面圧を増加し、強く確実にメタルとグラフェンとを接触させることで、熱伝導率を向上させてもよい。また第1面20及び第2面22の粗度を小さく調整することにより、接触熱抵抗を減少させることで、熱伝導率を増加させてもよい。このような粗度の調整は、第1面20及び第2面22に対して所定の表面処理を実施することにより行われてもよい。
第1実施形態では、伝熱部材24は周方向に沿って延在する。これにより、内側空間4及び外側空間6の温度差によって本体12に生じ得る周方向に沿った温度分布を良好に緩和できる。特に、フランジ部16を有する本体12では、フランジ部16の近傍において湾曲部14に比べて熱容量が変化することで温度分布が生じやすいが、本体12のうち湾曲部14からフランジ部16に至るまで伝熱部材24を設けることで、フランジ部16を含めた本体12全体にわたって周方向に沿った温度分布を緩和できる。
尚、伝熱部材24はフランジ部16には形成せず、湾曲部14のみに形成されてもよい。この場合、フランジ部16に関する上記効果は少なくなるものの、締結部材18によってフランジ部16同士を締結する際に、間に伝熱部材24が介在しないため、締結力の管理が容易になる。
また伝熱部材24は軸方向にも沿って延在することで、軸方向に沿った温度分布もまた良好に緩和できる。伝熱部材24の軸方向に沿った長さは任意でよいが、例えば、軸方向における温度分布が小さいことが要求される仕様である場合には、伝熱部材24の軸方向に沿った長さを大きくすることで、軸方向に沿った温度分布を良好に緩和できる。逆に、軸方向に沿った温度分布が小さいことが要求されない仕様である場合には、伝熱部材24の軸方向に沿った長さを小さくしてもよい。
続いて上記構成を有する第1実施形態に係るハウジング構造体3の製造方法について説明する。図4は第1実施形態に係るハウジング構造体3の製造方法を工程毎に示すフローチャートであり、図5は図4に対応する製造行程図である。
まずハウジング構造体3の本体12を構成する基礎となる基本構造体12’を用意する(ステップS100)。基本構造体12’は、外径側分割体12a及び内径側分割体12bに分割される前の本体12に相当する構造体であり、外径側分割体12a及び内径側分割体12bに分割した際に各々が十分な強度を確保可能なように構成される。
続いてステップS100で用意した基本構造体12’に、伝熱部材24を挟むための隙間25を形成する(ステップS101)。ステップS101における隙間25の形成は、例えば、基本構造体12’を径方向に分割することにより、内周側に第1面20を有する外径側分割体12aと、外周側に第2面22を有する内径側分割体12bに分割することにより行われてもよい。
尚、ステップS101における隙間25の形成は、例えば、外径側分割体12a及び内径側分割体12bをそれぞれ別部材として予め製造し、これらを組み合わせた際に、外径側分割体12a及び内径側分割体12bの間に隙間25が形成されるように設計することで行われてもよい。
続いて伝熱部材24を用意し(ステップS102)、隙間25に挿入する(ステップS103)。ステップS102で用意される伝熱部材24の厚さLt(径方向長さ)は、運転時に伝熱部材24が膨張変形することにより、第1面20及び第2面22に対して接触するように設定され、例えば、隙間25の大きさをL、本体12の線膨張係数をαmetal、伝熱部材24の線膨張係数をαとすると、次式により得られる。
Lt≧L×αmetal/α
そして隙間25に伝熱部材24が挿入された状態で、外径側分割体12a及び内径側分割体12bを締結部材18によって締結する(ステップS104)。これにより隙間25に挿入された伝熱部材24に対して、第1面20及び第2面22から圧縮荷重が印加される。
尚、隙間25の大きさは、上式により設計される厚さLtを有する伝熱部材24が挿入され、運転時に伝熱部材24が膨張変形された際に、伝熱部材24が第1面20及び第2面22に対して密に接触するように設定される。図5ではフランジ部16に至るまで伝熱部材24が設けられる場合を例示しているが、伝熱部材24を湾曲部14にのみ設け、フランジ部16には設けない場合には、運転時にフランジ部16における第1面20及び第2面22が互いに接触するように設計されてもよい。
このように製造されたハウジング構造体3は、伝熱部材24が圧縮荷重を受けた状態で第1面20及び第2面22の間に挟まれることにより、伝熱部材24が本体12に対して良好に接触させられ、両者間の熱抵抗が軽減される。その結果、伝熱部材24によってハウジング構造体3に生じ得る温度分布が緩和され、熱変形が効果的に抑制される。
尚、ステップS101で形成される隙間25のサイズは、隙間25に挿入される伝熱部材24の厚さや、伝熱部材24が受けるべき圧縮荷重の大きさに基づいて設定される。当該隙間25のサイズには、伝熱部材24を圧縮する際に消滅する潰しスペース27が含まれてもよい。図6は潰しスペース27を含む隙間25を示す断面図である。図6では、外径側分割体12a及び内径側分割体12bの間に伝熱部材24が挿入された際に、伝熱部材24が配置されていない領域において、所定の厚さを有する潰しスペース27が設けられる。この潰しスペース27は、ステップS104において、外径側分割体12a及び内径側分割体12bが締結されることにより伝熱部材24が圧縮された際に、潰しスペース27がともに圧縮されることで消滅するように設計される。これにより、隙間25において伝熱部材24が受ける圧縮荷重をより容易に管理することが可能となる。
尚、潰しスペース27は径方向から見た際に任意の形状を有することができ、例えば、スリット状に設けられてもよいし、格子状に設けられてもよい。
<第2実施形態>
図7は第2実施形態に係るハウジング構造体3を示す斜視図であり、図8は図7のB断面図であり、図9は図7のハウジング構造体3を上方から示す平面図である。
第2実施形態のハウジング構造体3では、本体12が外径側分割体12a及び内径側分割体12bに分割されておらず、径方向及び周方向に沿ってスリット状に延びる隙間25に伝熱部材24が挟まれるように構成される。隙間25は、その内側に互いに対向する第1面20及び第2面22によって規定される隙間として形成される。隙間25には、当該隙間25と同様に径方向及び周方向に延在する伝熱部材24が、第1面20及び第2面22から圧縮荷重を受けながら挟まれる。これにより、内側空間4及び外側空間6の温度差によって本体12に生じ得る径方向及び周方向に沿った温度分布を良好に緩和できる。
また隙間25に挟まれる伝熱部材24は、図7及び図9に示すように、軸方向に沿って複数設けられてもよい。この例では、複数の伝熱部材24は、本体12の中心軸Oに対して左右側に、軸方向に沿って交互にそれぞれ配置される。これにより軸方向に沿って生じ得る温度分布についても良好に緩和できる。
図10は図8の変形例である。前述の図8では隙間25及び伝熱部材24は、本体12に対して外径側に形成されているが、図10に示す変形例のように、内径側に形成してもよい。
ここで上記構成を有する第2実施形態に係るハウジング構造体3の製造方法について説明する。図11は第2実施形態に係るハウジング構造体3の製造方法を工程毎に示すフローチャートであり、図12は図11に対応する製造行程図である。
まず、第1実施形態のステップS100と同様に、ハウジング構造体3の基礎となる基本構造体12’を用意する(ステップS200)。そしてステップS200で用意した基本構造体12’を加工することにより、伝熱部材24を挟むためのスリット状の隙間25を形成する(ステップS201)。本実施形態では、本体12に対して径方向及び周方向に沿って延在する隙間25が軸方向に沿って外径側から複数形成される。
ここでステップS201における隙間25の形成は、基本構造体12’の強度が十分確保されるように行われる。ここで基本構造体12’に印加される面外荷重が予め判明している場合を例に、具体的に説明する。図13A〜図13Dは基本構造体12’に対する隙間25の形成例を示す断面図である。尚、図13A〜図13Dでは、説明をわかりやすくするために基本構造体12’の形状を簡略化して示している。
図13Aは隙間25が形成されていない基本構造体12’の初期状態が示されており、仕様上要求される強度に対応する基準厚さL0を有している(基準厚さL0は、例えば、基本構造体12’に印加される面外荷重に応じて設定される)。図13Bは図13Aに示す基本構造体12’に対して、所定深さLs(径方向長さ)を有するスリット状の隙間25が形成された様子が示されている。この場合、基本構造体12’のうち隙間25が形成された箇所の残り厚さは(L0−Ls)となり、図13Aに示す基本構造体12’の初期状態に比べて強度が低下してしまうため好ましくない。
図13Cは、図13Aに示す基本構造体12’に対してスリット状の隙間25が形成される外径側に、隙間25の深さLsに相当する厚さを追加した場合を示している。この場合、基本構造体12’の厚さL1は、図13Aに示す本来の基本構造体12’の厚さL0に対して、外径側に隙間25の深さLsを加えているため十分な強度を確保できるものの、サイズや重量が過大になってしまう点が不利である。
図13Dは、基本構造体12’の厚さL2が図13Bと図13Cの中間になるように設計された場合を示している。図13Dの基本構造体12’の厚さL2は、厚さL0に対して隙間25が形成される外径側に追加厚さLs’(0<Ls’<Ls)を有する。これにより、隙間25を形成した際の基本構造体12’の強度を適度に確保しながら、サイズや重量を抑制することが可能となる。
続いてステップS201でスリット状の隙間25が形成された本体12に対して、伝熱部材24を用意し(ステップS202)、隙間25に挿入する(ステップS203)。ステップS202で用意される伝熱部材24の厚さLt(径方向長さ)は、運転時に伝熱部材24が膨張変形することにより、第1面20及び第2面22に対して接触するように設定され、例えば、隙間25の大きさをL、本体12の線膨張係数をαmetal、伝熱部材24の線膨張係数をαとすると、次式により得られる。
Lt≧L×αmetal/α
またステップS203における隙間25への伝熱部材24の挿入は、本体12を加熱、又は、伝熱部材24を冷却することにより行われる。前者の場合、例えば、本体12を加熱することで隙間25を伝熱部材24の厚さ以上に一時的に拡張させながら伝熱部材24を挿入し、その後、全体を冷却する(いわゆる焼嵌めを行う)。また後者の場合、例えば、伝熱部材24を冷却することで隙間25の厚さ未満に一時的に収縮させて隙間25に挿入し、その後、全体を常温に戻す(いわゆる冷やし嵌めを行う)。これにより、隙間25より厚さが大きな伝熱部材24を隙間25に的確に挿入するとともに、隙間25に挿入された伝熱部材24に対して隙間25を構成する第1面20及び第2面22から圧縮荷重を効果的に作用させることができる。
図14は図8の他の変形例である。この変形例では、スリット状の隙間25が径方向及び軸方向に沿って延在することで、当該隙間25に挿入される伝熱部材24もまた径方向及び軸方向に沿って延在している。これにより、内側空間4及び外側空間6の温度差によって本体12に生じ得る径方向及び軸方向に沿った温度分布を良好に緩和できる。また図14では、このような構成を有する伝熱部材24及び隙間25が、更に、周方向に沿って複数設けられることによって、周方向に沿った温度分布についても緩和できる。
<第3実施形態>
図15は第3実施形態に係るハウジング構造体3を軸方向から示す断面図である。第3実施形態に係るハウジング構造体3が備える伝熱部材24は、前述の第1実施形態と同様に周方向及び軸方向に沿って延在する第1伝熱部材24Aと、前述の第2実施形態と同様に径方向及び軸方向に沿って延在する第2伝熱部材24Bとを含む。これにより、内側空間4及び外側空間6の温度差によって本体12に生じ得る周方向、径方向及び軸方向に沿った温度分布をそれぞれ良好に緩和できる。
第1伝熱部材24A及び第2伝熱部材24Bがグラフェンシートを積層してなる伝熱シートから構成される場合、グラフェンシートは面内方向に沿った熱伝導率が高くなる異方性を有する。そのため、第1伝熱部材24Aは、面内方向が周方向及び軸方向に沿うグラフェンシートを径方向に積層されてなる伝熱シートを用いることで周方向及び軸方向に沿った温度分布を良好に緩和できる。また第2伝熱部材24Bは、面内方向が径方向及び軸方向に沿うグラフェンシートが周方向に積層されてなる伝熱シートを用いることで径方向及び軸方向に沿った温度分布を良好に緩和できる。このように伝熱部材24は、熱伝導率に異方性を有する積層材料を用いる場合には、延在方向によって積層方向を異なるように構成してもよい。
また第1伝熱部材24A及び第2伝熱部材24Bは互いに別部材として構成されていてもよいし、互いに一体的に構成されていてもよい。図16は第3実施形態に係るハウジング構造体3の変形例の斜視図である。この変形例では、第1伝熱部材24A及び第2伝熱部材24Bは互いに別部材として構成されており、且つ、第1伝熱部材24A及び第2伝熱部材24Bの軸方向位置が互いに交互になるように形成されている。このような構成においても、内側空間4及び外側空間6の温度差によって本体12に生じ得る周方向、径方向及び軸方向に沿った温度分布をそれぞれ良好に緩和できる。
<第4実施形態>
図17は第4実施形態に係るハウジング構造体3の斜視図である。第4実施形態では、伝熱部材24が軸方向に沿って伝熱方向が互いに異なる複数の伝熱シート40から構成される。具体的には、伝熱部材24は、第1伝熱シート40aと、軸方向に沿って第1伝熱シート40aに隣接する第2伝熱シート40bとが繰り返し配置されて構成される。第1伝熱シート40aは、面内方向が周方向及び軸方向に沿ったグラフェンシートが径方向に積層されて構成されており、周方向及び軸方向に沿って良好な伝熱特性を有する。第2伝熱シート40bは、面内方向が周方向及び径方向に沿ったグラフェンシートが軸方向に積層されて構成されており、周方向及び径方向に沿って良好な伝熱特性を有する。
このように伝熱方向が異なる複数の伝熱シート40を組み合わせて伝熱部材24を構成することで、様々な方向における温度分布を緩和し、効果的に熱変形を抑制可能なハウジング構造体3を実現できる。
<第5実施形態>
図18は第5実施形態に係るハウジング構造体3の斜視図であり、図19は図18の連通穴50近傍の軸方向に垂直な断面図である。第5実施形態に係るハウジング構造体3では、本体12の内部に圧縮荷重を受けながら配置された伝熱部材24と外側空間6とを連結するように連通穴50が形成される。これにより、伝熱部材24には連通穴50を介して外側空間6の外気が導入されることで熱交換が促進され、伝熱部材24の温度が安定化される。これにより、前述の伝熱部材24による温度分布の緩和をより効果的に行うことができる。
このような連通穴50は本体12上に複数形成されてもよい。この場合、連通穴50は、内側空間4及び外側空間6の温度差に応じて本体12に生じ得る温度分布に応じて配置されてもよい。
尚、図18及び図19では本体12のうち外径側に連通穴50を形成した場合を例示しているが、連通穴50は本体12の内径側に形成してもよい。この場合、連通穴50を介して内側空間4から高温の作動ガスを導入することで、伝熱部材24の温度が安定化され、前述の伝熱部材24による温度分布の緩和をより効果的に行うことができる。
図20は図19の変形例である。この変形例では、連通穴50は本体12に加えて伝熱部材24に至るまで形成されている。これにより、伝熱部材24の温度をより効果的に安定化できる。
以上説明したように前述の各実施形態によれば、伝熱部材24は圧縮荷重を受けた状態で、本体12の第1面20及び第2面22の間に挟まれる。これにより、伝熱部材24が本体12に対して良好に接触させられ、両者間の熱抵抗が軽減される。その結果、伝熱部材24によってハウジング構造体3の温度分布を緩和し、熱変形を効果的に抑制できる。
その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態を適宜組み合わせてもよい。
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
(1)一態様に係る回転機械のハウジング構造体は、
回転体(例えば上記実施形態の回転体2)を少なくとも部分的に囲む回転機械(例えば上記実施形態の回転機械1)のハウジング構造体(例えば上記実施形態のハウジング構造体3)であって、
互いに対向する第1面(例えば上記実施形態の第1面20)及び第2面(例えば上記実施形態の第2面22)を有する本体(例えば上記実施形態の本体12)と、
前記本体より熱伝導率が高い材料を含み、前記第1面及び前記第2面から圧縮荷重を受けながら、前記第1面及び前記第2面の間に挟まれる伝熱部材(例えば上記実施形態の伝熱部材24)と、
を備える。
上記(1)の態様によれば、伝熱部材は圧縮荷重を受けた状態で、本体の第1面及び第2面の間に挟まれる。これにより、伝熱部材が本体に対して良好に接触させられ、両者間の熱抵抗が軽減される。その結果、伝熱部材によってハウジング構造体の温度分布を緩和し、熱変形を効果的に抑制できる。
(2)他の態様では、上記(1)の態様において、
前記伝熱部材は、前記回転機械の周方向に沿って延在する。
上記(2)の態様によれば、伝熱部材を回転機械の周方向に沿って設けることで、ハウジング構造体の周方向に沿って生じ得る温度分布を良好に緩和できる。
(3)他の態様では、上記(2)の態様において、
前記第1面及び前記第2面は、前記回転機械の径方向において分割された前記本体の内表面である。
上記(3)の態様によれば、径方向において分割された本体の内表面の間に伝熱部材を周方向に沿って挟み込むことで、ハウジング構造体の周方向に沿って生じ得る温度分布を良好に緩和できる。
(4)他の態様では、上記(2)又は(3)の態様において、
前記本体は、
前記回転体を部分的に囲む湾曲部(例えば上記実施形態の湾曲部14)と、
前記湾曲部の端部に設けられたフランジ部(例えば上記実施形態のフランジ部16)と、
を含み、
前記伝熱部材は、前記湾曲部から前記フランジ部に至るまで設けられる。
上記(4)の態様によれば、ハウジング構造体がフランジ部を有する場合には、フランジ部に至るまで伝熱部材が設けられる。フランジ部の近傍では湾曲部に比べて熱容量が変化することで温度分布が生じやすいが、このように伝熱部材を設けることで、フランジ部を有するハウジング構造体においても温度分布を効果的に緩和できる。
(5)他の態様では、上記(1)から(4)のいずれか一態様において、
前記伝熱部材は、前記回転機械の径方向に沿って延在する。
上記(5)の態様によれば、伝熱部材を回転機械の径方向に沿って設けることで、ハウジング構造体の径方向に沿って生じ得る温度分布を良好に緩和できる。
(6)他の態様では、上記(5)の態様において、
前記第1面及び前記第2面は、前記本体に形成されたスリット状に形成された隙間(例えば上記実施形態の隙間25)の内表面である。
上記(6)の態様によれば、本体にスリット状に形成された隙間に伝熱部材が挟まれることによって、ハウジング構造体の強度低下を抑えつつ、ハウジング構造体の径方向に沿って生じ得る温度分布を良好に緩和できる。
(7)他の態様では、上記(1)から(6)のいずれか一態様において、
前記伝熱部材は、前記回転機械の軸方向に沿って延びる、又は、前記回転機械の軸方向に沿って複数配置される。
上記(7)の態様によれば、ハウジング構造体の軸方向に沿って生じ得る温度分布を効果的に緩和できる。
(8)他の態様では、上記(1)から(7)のいずれか一態様において、
前記本体は、前記伝熱部材と前記本体の外側空間(例えば上記実施形態の外側空間6)又は内側空間(例えば上記実施形態の内側空間4)とを連通する連通穴(例えば上記実施形態の連通穴50)を有する。
上記(8)の態様によれば、本体に連通穴を設けることで伝熱部材への熱伝達を促進し、ハウジング構造体生じ得る温度分布を効果的に緩和できる。
(9)他の態様では、上記(1)から(8)のいずれか一態様において、
前記伝熱部材は、前記第1面及び第2面と直接接触する。
上記(9)の態様によれば、伝熱部材が本体の第1面及び第2面に対して直接接触するため、熱抵抗を軽減し、ハウジング構造体の温度分布を効果的に緩和できる。
(10)他の態様では、上記(1)から(9)のいずれか一態様において、
前記第1面及び第2面は、前記本体の他の面より熱伝導率が高くなるように粗度が異なるように調整されている。
上記(10)の態様によれば、伝熱部材が接触する第1面及び第2面が本体の他の面と異なる粗度になるように調整することで、第1面及び第2面の熱伝導率を向上できる。これにより、伝熱部材と第1面及び第2面との間における熱抵抗を軽減し、ハウジング構造体の温度分布を効果的に緩和できる。
(11)他の態様では、上記(1)から(10)のいずれか一態様において、
前記伝熱部材は、前記本体より線膨張係数が大きい材料を含む。
上記(11)の態様によれば、例えば回転機械の運転時に温度が上昇した際に、本体に比べて伝熱部材が大きく膨張する。これにより、第1面及び第2面の間に挟まれる伝熱部材に対して本体側から圧縮荷重を良好に作用させることができる。
(12)他の態様では、上記(1)から(11)のいずれか一態様において、
前記伝熱部材はグラフェンシートが積層されてなる伝熱シートである。
上記(12)の態様によれば、伝熱部材として良好な熱伝達特性を有するグラフェンを含む伝熱シートを採用することで、ハウジング構造体に生じ得る温度分布を効果的に緩和できる。
(13)他の態様では、上記(1)から(11)のいずれか一態様において、
前記伝熱部材は、金属と結晶性炭素材との複合材を含む。
上記(13)の態様によれば、伝熱部材を金属(例えば、銅、アルミニウム、鉄、ニッケル等のいずれか一つ以上)と結晶性炭素材(例えば、黒鉛、フラーレン、カーボンナノチューブ、ダイヤモンド等のいずれか一つ以上)との複合材を含んで構成することで、成形が容易で、且つ、優れた熱伝導率を有する伝熱部材が得られる。
(14)他の態様では、上記(1)から(13)のいずれか一態様において、
前記ハウジング構造体は前記回転体としてタービン動翼(例えば上記実施形態のタービン動翼10)を収容するタービン車室である。
上記(14)の態様によれば、回転体としてタービン動翼を収容するタービン車室に生じ得る温度分布を効果的に緩和できる。これにより、温度分布に起因するクリアランス減少によってタービン動翼がタービン車室の内面に接触する事態を効果的に回避できる。
(15)一態様に係る回転機械のハウジング構造体の製造方法は、
回転体を少なくとも部分的に囲む回転機械のハウジング構造体の製造方法であって、
互いに対向する第1面及び第2面を形成するように、本体を加工する本体加工工程と、
前記回転機械の運転時に前記第1面及び第2面の間に形成される隙間がゼロになるように設定された厚さを有する伝熱部材を、前記隙間に挿入する伝熱部材挿入工程と、
を備える。
上記(15)の態様によれば、本体を加工することで形成された第1面及び第2面の間にある隙間に対して、伝熱部材が挿入される。伝熱部材の厚さは、回転機械の運転時に第1面及び第2面との間に形成される隙間がゼロになるように設定される。これにより、伝熱部材は本体側から圧縮荷重を受けた状態で隙間に挿入されることができる。
(16)他の態様では、上記(15)の態様において、
前記本体加工工程では、間に伝熱部材を挿入可能な隙間を形成可能な外側分割体及び内側分割体を用意し、
前記伝熱部材挿入工程では、前記外側分割体及び前記内側分割体の間に前記伝熱部材が挿入された状態で、前記外側分割体及び前記内側分割体を挟み込むことにより、前記伝熱部材を圧縮する。
上記(16)の態様によれば、外側分割体及び内側分割体の間に伝熱部材を挿入した状態で、外側分割体及び内側分割体を挟み込んで組み立てることで、伝熱部材に対して良好に圧縮荷重を作用することができる。
(17)他の態様では、上記(15)の態様において、
前記本体加工工程では、前記本体にスリット状の隙間を形成し、
前記伝熱部材挿入工程では、前記本体を加熱、又は、前記伝熱部材を冷却することにより、前記隙間に伝熱部材を挿入する。
上記(17)の態様によれば、本体にスリット状に形成された隙間に対して、本体を加熱、又は、伝熱部材を冷却することで伝熱部材を挿入することで、伝熱部材に対して良好に圧縮荷重を作用することができる。
1 回転機械
2 回転体
3 ハウジング構造体
4 内側空間
6 外側空間
8 回転軸
10 タービン動翼
12 本体
12´ 基本構造体
12a 外径側分割体
12b 内径側分割体
14 湾曲部
16 フランジ部
18 締結部材
20 第1面
22 第2面
24 伝熱部材
24A 第1伝熱部材
24B 第2伝熱部材
25 隙間
27 潰しスペース
40 伝熱シート
40a 第1伝熱シート
40b 第2伝熱シート
50 連通穴

Claims (17)

  1. 回転体を少なくとも部分的に囲む回転機械のハウジング構造体であって、
    互いに対向する第1面及び第2面を有する本体と、
    前記本体より熱伝導率が高い材料を含み、前記第1面及び前記第2面から圧縮荷重を受けながら、前記第1面及び前記第2面の間に挟まれる伝熱部材と、
    を備える、回転機械のハウジング構造体。
  2. 前記伝熱部材は、前記回転機械の周方向に沿って延在する、請求項1に記載の回転機械のハウジング構造体。
  3. 前記第1面及び前記第2面は、前記回転機械の径方向において分割された前記本体の内表面である、請求項2に記載の回転機械のハウジング構造体。
  4. 前記本体は、
    前記回転体を部分的に囲む湾曲部と、
    前記湾曲部の端部に設けられたフランジ部と、
    を含み、
    前記伝熱部材は、前記湾曲部から前記フランジ部に至るまで設けられる、請求項2又は3に記載の回転機械のハウジング構造体。
  5. 前記伝熱部材は、前記回転機械の径方向に沿って延在する、請求項1から4のいずれか一項に記載の回転機械のハウジング構造体。
  6. 前記第1面及び前記第2面は、前記本体に形成されたスリット状に形成された隙間の内表面である、請求項5に記載の回転機械のハウジング構造体。
  7. 前記伝熱部材は、前記回転機械の軸方向に沿って延びる、又は、前記回転機械の軸方向に沿って複数配置される、請求項1から6のいずれか一項に記載の回転機械のハウジング構造体。
  8. 前記本体は、前記伝熱部材と前記本体の外側空間又は内側空間とを連通する連通穴を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の回転機械のハウジング構造体。
  9. 前記伝熱部材は、前記第1面及び第2面と直接接触する、請求項1から8のいずれか一項に記載の回転機械のハウジング構造体。
  10. 前記第1面及び第2面は、前記本体の他の面より熱伝導率が高くなるように粗度が異なるように調整されている、請求項1から9のいずれか一項に記載の回転機械のハウジング構造体。
  11. 前記伝熱部材は、前記本体より線膨張係数が大きい材料を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の回転機械のハウジング構造体。
  12. 前記伝熱部材はグラフェンシートが積層されてなる伝熱シートである、請求項1から11のいずれか一項に記載の回転機械のハウジング構造体。
  13. 前記伝熱部材は、金属と結晶性炭素材との複合材を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の回転機械のハウジング構造体。
  14. 前記ハウジング構造体は前記回転体としてタービン動翼を収容するタービン車室である、請求項1から13のいずれか一項に記載の回転機械のハウジング構造体。
  15. 回転体を少なくとも部分的に囲む回転機械のハウジング構造体の製造方法であって、
    互いに対向する第1面及び第2面を形成するように、本体を加工する本体加工工程と、
    前記回転機械の運転時に前記第1面及び第2面の間に形成される隙間がゼロになるように設定された厚さを有する伝熱部材を、前記隙間に挿入する伝熱部材挿入工程と、
    を備える、回転機械のハウジング構造体の製造方法。
  16. 前記本体加工工程では、間に伝熱部材を挿入可能な隙間を形成可能な外側分割体及び内側分割体を用意し、
    前記伝熱部材挿入工程では、前記外側分割体及び前記内側分割体の間に前記伝熱部材が挿入された状態で、前記外側分割体及び前記内側分割体を挟み込むことにより、前記伝熱部材を圧縮する、請求項15に記載の回転機械のハウジング構造体の製造方法。
  17. 前記本体加工工程では、前記本体にスリット状の隙間を形成し、
    前記伝熱部材挿入工程では、前記本体を加熱、又は、前記伝熱部材を冷却することにより、前記隙間に伝熱部材を挿入する、請求項15に記載の回転機械のハウジング構造体の製造方法。
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