JP6353447B2 - 熱電デバイスを形成するためのシステム及び方法 - Google Patents

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Description

相互参照
[0001] 本出願は、2012年8月17日に出願された米国仮特許出願第61/684,681号の優先権を主張し、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
[0002] 毎年全世界で15テラワットを超える熱が、主たる熱量源として石油を必要とする熱機関によって環境から失われている。これは、これらの機関が石油の化学エネルギーのうちわずか約30〜40%しか有効な作業に変換していないためである。無駄な発熱は、熱力学第2法則の避けられない結果である。
[0003] 「熱電効果」という用語は、ゼーベック効果、ペルティエ効果、及びトムソン効果を含む。熱電効果に基づく固体の冷却及び発電は、典型的には、発電及び熱ポンピングに対してゼーベック効果又はペルティエ効果を採用する。しかしながら、こうした従来の熱電デバイスのユーティリティは、典型的には、それらの低成績係数(COP)(冷凍適用例の場合)又は低効率(発電適用例の場合)によって制限される。
[0004] 熱電デバイス性能は、いわゆる熱電性能指数、Z=Sσ/kによって捕捉可能であり、この式で「S」はゼーベック係数、「σ」は導電率、「k」は熱伝導率である。Zは典型的には、熱電デバイスのCOP及び効率のインジケータとして採用され、すなわちCOPはZに対応する。熱電デバイス性能を数値化するために無次元性能指数ZTが採用可能であり、ここで「T」は、デバイスの高温側と低温側の平均温度とすることができる。
[0005] 他の冷凍技術を介して提供する多くの利点にもかかわらず、低性能指数の結果として、従来の半導体熱電冷却器の適用例はむしろ制限されている。冷却の際、性能指数の小さい従来の熱電材料から作られた熱電デバイスの低効率は、効率的な熱電冷却を提供する際にそれらの適用例を制限する。
[0006] 本明細書では、改良された熱電材料及びそれらを製造するための方法が求められていることを認識されよう。より具体的には、改良された性能指数を示す熱電材料が求められている。
[0007] 熱電デバイスは、熱電デバイスの電極間に配設されたメッシュ(例えば複数のホール)を有する半導体基板を含むことができる。メッシュの穴は、およそナノメートルの寸法を有し得る。いくつかのケースにおいて、ホールは介在物を提供するための金属材料、半導体、又は絶縁体によって充填可能である。介在物は、およそナノメートルの寸法を有し得る。
[0008] いくつかのケースにおいて、熱電デバイスは半導体基板、及び、ワイヤ又はホールなどのナノ構造の配列を含むことができる。ワイヤ又はホールは、およそナノメートルの寸法を有し得、例えばナノワイヤ又はナノホールであり得る。ナノ構造は高アスペクト比を有し得、単分散であり得る。いくつかのケースにおいて、ナノ構造はシリコン基板などの半導体基板に固定される。
[0009] 本開示は、熱電デバイスを形成するための気相法を提供する。いくつかのケースにおいて、熱電デバイスは気相の反応種を用いて形成される。他のケースにおいて、熱電デバイスは気相及び液相の反応種を用いて形成される。
[0010] 本開示の熱電デバイスの性能は、デバイスの熱電素子のホール及び/又はワイヤの特性及び特徴に関するものとすることができる。いくつかのケースにおいて、最適なデバイス性能は、ホール又はワイヤを有する素子について達成され得、個々のホール又はワイヤは、透過電子顕微鏡法(TEM)によって測定すると、約0.1nmから50nm、又は1nmから20nm、又は1nmから10nmの間の表面粗さを有する。いくつかのケースにおいて、熱電素子は、X線光電子分光法(XPS)によって測定すると、約0.000001%から25%の間の残留金属含有量を有し得る。こうした金属は、熱電素子のホール又はワイヤの露出面などの熱電素子の表面に吸着され得る。
[0011] 本開示の態様において、熱電デバイスを形成するための方法は、基板に隣接するマスクを形成することを含み、マスクは高分子マトリクスに分散されるか又は他の方法で提供される3次元構造を有する。いくつかのケースにおいて、熱電デバイスは、マスクと基板との間に1つ又は複数の介在層(例えば酸化物層)を含むことができる。いくつかのケースにおいて、3次元構造は高分子マトリクスで相分離され得る。その後、3次元構造又は高分子マトリクスは、基板の一部を露出させるために除去される。次に、基板の露出部分に隣接するエッチング層が堆積される。エッチング層は金属材料などのエッチング材料を含むことができる。その後、基板が酸化剤及び化学エッチング剤(本明細書では「エッチング剤」とも言う)を使用して触媒エッチングされる。エッチング層及び基板は、ガス相曝露を介して酸化剤及び/又はエッチング剤に曝露することができる(例えば、酸化剤及び/又はエッチング剤が気相内に提供される)。
[0012] 実施形態において、3次元構造は高分子マトリクスに関して選択的に除去される。別の実施形態において、基板の触媒エッチングは基板内にホールを形成する。別の実施形態において、エッチング層を堆積させる前に基板の露出部分上にエッチブロック層が堆積され、マスクが除去される。別の実施形態において、エッチブロック層は、エッチブロック層に隣接する基板の一部のエッチング速度を低下させる材料を含む。別の実施形態において、エッチブロック層は、クロム、モリブデン、タングステン、チタン、ニオブ、又はそれらの組み合わせを含む。別の実施形態において、基板の触媒エッチングは基板内にワイヤを形成する。別の実施形態において、基板の触媒エッチングは基板内にホールを形成する。別の実施形態において、エッチング層は金、銀、プラチナ、クロム、モリブデン、タングステン、パラジウム、及び/又は他の貴金属を含む。いくつかの実施形態において、エッチング層は、金、銀、プラチナ、クロム、モリブデン、タングステン、パラジウム、及び/又は他の貴金属の任意の組み合わせ又は合金を含む。別の実施形態において、3次元構造は高分子材料から形成される。別の実施形態において、3次元構造はブロック共重合体から形成される。別の実施形態において、マスクは基板の一部を露出させるために除去される。別の実施形態において、基板は1つ又は複数の半導体を含む。別の実施形態において、基板は1つ又は複数の半導体の層と、層に隣接する1つ又は複数の介在層とを含む。
[0013] 本開示の更に別の態様において、熱電デバイスを形成するための方法は、基板に隣接する高分子マトリクスを提供することを含み、高分子マトリクスは内部で相分離された3次元構造を有する。次に、(i)高分子マトリクスの複数のホール、又は(ii)基板に隣接して配設された3次元構造を含む、マスクを提供するために、3次元構造及び高分子マトリクスのうちの1つが互いに関して選択的に除去される。マスクは基板の一部を露出させる。マスクは、複数のホール又は3次元構造の分散によって特徴付けられるパターンを有する。次にパターンは、基板を酸化剤及び化学エッチング剤に曝露することによって、触媒によって基板に転写される。酸化剤及び化学エッチング剤のうちの1つ又は両方を、気相曝露を介して基板に曝露することができる(例えば酸化剤及び/又はエッチング剤は、ガスとして基板に接触させることができる)。
[0014] 本開示の別の態様は、(a)反応空間内に基板を提供することであって、基板は基板に隣接する金属材料のパターンを有し、金属材料は基板の酸化を触媒するように構成される、提供すること、及び、(b)基板内のホール又は基板からのワイヤを形成するために、酸化剤及び化学エッチング剤を有するガスに金属材料を曝露することを含む、熱電素子を形成するための方法を提供する。いくつかのケースにおいて、ホール及びワイヤの両方を基板内に形成することができる。
[0015] 本開示の別の態様は、(a)反応空間内に基板を提供することであって、基板は基板に隣接する金属材料のパターンを有し、金属材料は基板の酸化を触媒するように構成される、提供すること、及び、(b)基板内のホール又は基板からのワイヤを形成するために、金属材料と気相酸化剤及び気相化学エッチング剤とを接触させることを含む、熱電素子を形成するための方法を提供する。
[0016] 本開示の別の態様は、少なくとも約20:1のアスペクト比で、少なくとも約0.1ナノメートル/秒のエッチング速度で、基板内のホール又は基板からのワイヤを形成するために、基板に隣接する金属材料と気相酸化剤及び気相化学エッチング剤とを接触させることを含む、熱電要素を形成するための方法を提供する。
[0017] 本開示の別の態様は、熱電デバイス又はシステム内で使用するために採用可能な熱電素子を形成するための方法を提供する。方法は、(a)反応空間内に基板を提供することであって、基板は半導体材料を含み、基板は基板に隣接する金属材料のパターンを有し、金属材料は基板の酸化を触媒するように構成される、提供すること、(b)金属材料を気相酸化剤及び気相化学エッチング剤に曝露すること、及び、(c)基板内のホール又は基板からのワイヤを形成するために、少なくとも約0.01マイクロメートル/秒のエッチング速度で基板をエッチングし、それによって熱電素子を形成することを含む。いくつかの実施形態において、それぞれのホール又はワイヤは少なくとも約20:1のアスペクト比を有する。いくつかの実施形態において、それぞれのホール又はワイヤは少なくとも約1000:1のアスペクト比を有する。いくつかの実施形態において、金属材料は約30秒から60時間までの期間、ガスに曝露される。いくつかの実施形態において、ガス内の酸化剤と化学エッチング剤との比率は少なくとも約2:1である。いくつかの実施形態において、基板は約−50℃から200℃の間の温度まで加熱される。いくつかの実施形態において、ガスは約−50℃から200℃の間の温度まで加熱される。いくつかの実施形態において、金属材料は、金、銀、プラチナ、クロム、モリブデン、タングステン、パラジウム、又はそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、基板は少なくとも約0.1マイクロメートル/秒のエッチング速度でエッチングされる。いくつかの実施形態において、動作(a)は、基板に隣接するマスクを提供すること、マスク内にホールのパターンを形成することであって、個々のホールは基板に隣接する酸化物層を露出させる、形成すること、酸化物層を除去するために酸化物層を気相エッチング剤に曝露すること、基板に隣接する金属材料を堆積させること、及び、マスクを除去することを、更に含む。いくつかの実施形態において、気相エッチング剤はフッ化水素酸である。いくつかの実施形態において、金属材料は気相堆積を介して堆積される。いくつかの実施形態において、方法は、基板のエッチングに先立って、基板の下面にパッシベーション層を形成することを更に含む。いくつかの実施形態において、方法は、基板をエッチングしている間に基板全体にわたって電界を印加することを更に含む。いくつかの実施形態において、基板は気相酸化剤及び気相化学エッチング剤に同時に曝露される。いくつかの実施形態において、基板は気相酸化剤及び気相化学エッチング剤に交互及び順番に曝露される。いくつかの実施形態において、気相酸化剤及び気相化学エッチングは超臨界相にある。いくつかの実施形態において、気相酸化剤は、O、O、NO、及びHからなるグループから選択される。いくつかの実施形態において、気相化学エッチング剤は、HF、HCl、HBr、及びHIからなるグループから選択される。いくつかの実施形態において、熱電素子は少なくとも約0.5の性能指数を有する。
[0018] 本開示の他の態様は、熱電デバイス又はシステムで使用するために採用可能な熱電素子を形成するための方法を提供する。方法は、熱電素子を形成するために少なくとも約0.1ナノメートル/秒のエッチング速度で基板内のホール又は基板からのワイヤを形成するために、基板に隣接する金属材料と気相酸化剤及び気相化学エッチング剤とを接触させることを含み、ホール又はワイヤは少なくとも約20:1のアスペクト比を有し、ホール又はワイヤによって曝露される基板の表面は、透過電子顕微鏡法によって測定すると、ホール又はワイヤ全体にわたって約0.5ナノメートル(nm)から50nmの間の粗さを有する。いくつかの実施形態において、少なくとも約1000:1のアスペクト比。いくつかの実施形態において、個々のホール又はワイヤは、X線光電子分光法(XPS)によって測定すると、少なくとも約0.000001%の金属含有量を伴う表面を有する。いくつかの実施形態において、基板は、気相酸化剤及び気相化学エッチング剤と同時に接触される。いくつかの実施形態において、基板は、気相酸化剤及び気相化学エッチング剤と交互に及び順番に接触される。いくつかの実施形態において、気相酸化剤は、O、O、NO、及びHからなるグループから選択される。いくつかの実施形態において、気相化学エッチング剤は、HF、HCl、HBr、及びHIからなるグループから選択される。いくつかの実施形態において、熱電素子は少なくとも約0.5の性能指数を有する。
[0019] 本開示の別の態様は、熱電デバイス又はシステムで使用するために採用可能な熱電素子を形成するための方法を提供する。方法は、(a)基板に隣接する金属材料の粒子を提供することであって、金属材料の粒子はそれぞれ2より小さいオイラー標数を有する、提供すること、及び、(b)基板内のホール又は基板からのワイヤを形成するために、少なくとも約0.01マイクロメートル/秒のエッチング速度で基板を触媒エッチングするために、粒子を酸化剤及び化学エッチング剤に曝露し、それによって熱電デバイスの熱電素子を形成することを含む。いくつかの実施形態において、動作(a)は、基板に隣接するマスクを提供することであって、マスクはホールの配列を有する、提供すること、マスク及び基板の曝露部分に隣接する金属材料の層を堆積すること、及び、基板に隣接する金属材料の粒子を提供するためにマスクを除去することを、更に含む。いくつかの実施形態において、マスクを提供することは、基板に隣接するマスクを形成することであって、マスクは高分子マトリクスで相分離された3次元構造を有する、形成すること、及び、3次元構造を除去し、それによって高分子マトリクスに基板の一部を曝露するホールを提供することを、更に含む。いくつかの実施形態において、金属材料は、金、銀、プラチナ、クロム、モリブデン、タングステン、パラジウム、又はそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、粒子は、気相における酸化剤及びエッチング剤に曝露される。いくつかの実施形態において、酸化剤及びエッチング剤は超臨界相にある。いくつかの実施形態において、金属材料の粒子のそれぞれはゼロに等しいオイラー標数を有する。いくつかの実施形態において、酸化剤は、O、O、NO、及びHからなるグループから選択される。いくつかの実施形態において、化学エッチング剤は、HF、HCl、HBr、及びHIからなるグループから選択される。いくつかの実施形態において、熱電素子は少なくとも約0.5の性能指数を有する。
[0020] 本開示の別の態様は、1つ又は複数のコンピュータプロセッサ(「プロセッサ」)と、1つ又は複数のコンピュータプロセッサによる実行時に上記又は本明細書の他の場所で方法のいずれかを実装する機械実行可能コードを含むメモリ(又はメモリ位置)とを備える、熱電素子を形成するためのシステムを提供する。
[0021] 本開示の別の態様は、1つ又は複数のコンピュータプロセッサによる実行時に上記又は本明細書の他の場所で方法のいずれかを実装する、機械実行可能コードを提供する。
[0022] 本開示の別の態様は、(a)基板を保持するように構成された基板ホルダを有する反応空間と、(b)反応空間と流体連結している第1の蒸気源であって、酸化剤を供給する第1の蒸気源と、(c)反応空間と流体連結している第2の蒸気源であって、化学エッチング剤を供給する第2の蒸気源と、(d)機械可読命令を実行するようにプログラミングされたコンピュータプロセッサを有するコントローラであって、プロセッサによって実行された場合、本明細書に提供された方法のいずれかを単独又は組み合わせて実装可能な、コントローラと、を備える、熱電素子を形成するためのシステムを提供する。いくつかの例において、機械可読命令は、(i)反応空間内の基板に隣接するエッチング層を、第1の蒸気源からの気相酸化剤と接触させること、及び(ii)エッチング層を、第2の蒸気源からの化学エッチング剤と接触させることを含む、方法を実装する。
[0023] 当業者であれば、本開示の追加の態様及び利点は、本開示の単なる例示の実施形態が図示及び説明されている以下の詳細な説明から容易に明らかとなろう。理解されるように、本開示は他の及び異なる実施形態を実行可能であり、そのいくつかの細部は、すべて本開示から逸脱することなく様々な明白な点で修正を実行可能である。したがって、図面及び説明は事実上例示的であり、限定的ではないものとみなされるものである。
[0024] 本明細書で言及されるすべての公開、特許、及び特許出願は、あたかも各個の公開、特許、又は特許出願が参照により組み込まれるものと具体的且つ個別に示されたのと同じように、参照により本明細書に組み込まれる。
[0025] 本発明の新規の特徴は、添付の特許請求の範囲に詳細に示されている。本発明の特徴及び利点は、本発明の原理が利用される例示の実施形態を示す以下の詳細な説明及び添付の図面を参照することによって、より良く理解されよう。
[0026]熱電デバイスを示す図である。 [0027]本開示の実施形態に従った、熱電素子を示す概略斜視図である。 [0028]本開示の実施形態に従った、図2の熱電素子を示す概略上面図である。 [0029]本開示の実施形態に従った、図2及び3の熱電素子を示す概略側面図である。 [0030]本開示の実施形態に従った、熱電素子を示す概略斜視上面図である。 [0031]本開示の実施形態に従った、図5の熱電素子を示す概略斜視上面図である。 [0032]本開示の実施形態に従った、ワイヤの配列を有する素子を備える熱電デバイスを示す概略斜視図である。 [0033]本開示の実施形態に従った、ホールの配列を有する素子を備える熱電デバイスを示す概略斜視図である。 [0034]本開示の実施形態に従った、ベクトルVに対して垂直に配向されたホールの配列を有する素子を備える熱電デバイスを示す概略斜視図である。 [0035]本開示の実施形態に従った、熱電デバイスを形成するためのプロセスを示す図である。 [0036]本開示の実施形態に従った、ホールの配列を触媒的に形成するためのプロセスを示す概略図である。 [0037]本開示の実施形態に従った、ホールのパターンを形成するためのプロセスを示す概略図である。 [0038]本開示の実施形態に従った、ワイヤのパターンを形成するためのプロセスを示す概略図である。 [0039]本開示の実施形態に従った、熱電デバイスを形成するためのシステムを示す概略図である。 [0040]様々なオイラー標数を伴う触媒粒子を示す図である。
[0041] 本明細書では本発明の様々な実施形態を図示及び説明しているが、当業者であれば、こうした実施形態が単なる例として提供されていることは明らかとなろう。当業者は、本発明から逸脱することなく多数の変形、変更、及び置換が実行可能である。本発明の実施に当たり、本明細書で説明される本発明の実施形態に対する様々な代替が採用可能であることを理解されたい。
[0042] 本明細書における領域の開示は、すべての値、及び領域に与えられた終了点を含む領域全体の中の更に分割された領域の開示を含む。
[0043] 「ナノ構造」という用語は、本明細書で使用される場合、一般に、サイズが約1マイクロメートル(「ミクロン」)未満の第1の軸に沿った第1の寸法(例えば幅)を有する構造を指す。こうしたナノ構造は、第1の軸に対して直角の第2の軸に沿った、ナノメートル又はそれ以下からミクロン、ミリメートル又はそれ以上の第2の寸法を有することができる。いくつかのケースにおいて、第1の寸法(例えば幅)は約1000ナノメートル(「nm」)、又は500nm、又は100nm、又は50nm、又はそれ以下より小さい。ナノ構造は、基板材料内に形成されたホールを含むことができる。ホールはまとめて、ホールの配列を有するメッシュを形成することができる。他のケースにおいて、ナノ構造は、ワイヤなどの棒状構造、円柱、箱状構造を含むことができる。棒状構造は、円形、楕円形、三角形、正方形、長方形、五角形、六角形、七角形、八角形、九角形、又は他の断面を有することができる。
[0044] 「ナノホール」という用語は、本明細書で使用される場合、一般に、約1000ナノメートル(「nm」)、又は500nm、又は100nm、又は50nm、又はそれ以下より小さい幅又は直径を有する、充填されているか又はされていないホールを指す。金属、半導体、又は絶縁材料で充填されたナノホールは、「ナノ介在物」と呼ぶことができる。
[0045] 「n型」という用語は、本明細書で使用される場合、一般に、n型ドーパントで化学的にドープ(「ドープ」)された材料を指す。例えばシリコンは、リン又はヒ素を使用してn型ドープすることができる。
[0046] 「p型」という用語は、本明細書で使用される場合、一般に、p型ドーパントでドープされた材料を指す。例えばシリコンは、ホウ素又はアルミニウムを使用してp型ドープすることができる。
[0047] 「金属」という用語は、本明細書で使用される場合、一般に金属特性を示す物質を指す。金属材料は1つ又は複数の元素金属を含むことができる。
[0048] 「単分散」という用語は、本明細書で使用される場合、一般に、互いに同様の形状、サイズ(例えば、幅、断面、体積)、又は分布(例えば最近傍間隔、中心間間隔)を有するフィーチャを指す。いくつかの例において、単分散フィーチャ(例えばホール、ワイヤ)は、互いに最大でも約20%、15%、10%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、又は0.1%逸れた、形状又はサイズを有する。いくつかのケースにおいて、単分散フィーチャは実質的に単分散である。
[0049] 「エッチング材料」という用語は、本明細書で使用される場合、一般に、エッチング材料に隣接する基板(例えば半導体基板)のエッチングを容易にする材料を指す。いくつかの例において、エッチング材料は、エッチング材料を酸化剤及び化学エッチング剤に曝露する際に、基板のエッチングを触媒する。「エッチング層」という用語は、本明細書で使用される場合、一般にエッチング材料を含む層を指す。
[0050] 「エッチブロック材料」という用語は、本明細書で使用される場合、一般に、エッチブロック材料に隣接する基板のエッチングをブロック又は他の方法で妨げる材料を指す。エッチブロック材料は、エッチング材料に関連付けられた基板エッチング速度に対して、低減されたか又は大幅に低減された基板エッチング速度を提供することができる。「エッチブロック層」という用語は、本明細書で使用される場合、一般に、エッチブロック材料を含む層を指す。
[0051] 「反応空間」という用語は、本明細書で使用される場合、一般に、熱電デバイス又は熱電デバイスの構成要素の形成に好適な任意の環境を指す。反応空間は、基板に隣接する材料膜又は薄膜の堆積、或いは材料膜又は薄膜の物理的特徴の測定に好適とすることができる。反応空間は、複数のチャンバを有するシステム内のチャンバとすることが可能な、チャンバを含むことができる。システムは、複数の流体的に分離された(又は隔離された)チャンバを含むことができる。システムは複数の反応空間を含むことが可能であり、各反応空間は別の反応空間から流体的に分離されている。反応空間は、基板又は基板に隣接して形成された薄膜上での測定の実行に好適とすることができる。
[0052] 「隣接」又は「隣接する」という用語は、本明細書で使用される場合、「隣の」、「接する」、「接触する」、及び「近接する」を含む。いくつかのインスタンスにおいて、隣接する構成要素は1つ又は複数の介在層によって互いに分離される。1つ又は複数の介在層は、約10マイクロメートル(「ミクロン」)、1ミクロン、500ナノメートル(「nm」)、100nm、50nm、10nm、1nm、0.5nm、又はそれ以下よりも薄い厚みを有することができる。例えば、第2の層に隣接する第1の層は、第2の層に直接接触することができる。別の例として、第2の層に隣接する第1の層は、少なくとも第3の層によって第2の層から分離することができる。
[0053] いくつかの実施形態は熱電素子を有する熱電デバイスを提供し、各素子はナノ構造の配列を有する。個別の熱電素子は互いに電気的に接続することができる。ナノ構造の配列は、ナノ構造の配列を有する熱電素子を形成するために、テンプレート内に提供されたパターンをテンプレートに隣接する基板に転写することによって形成される。ナノ構造の配列は、複数のホール(例えばナノホール)又は、ワイヤ(例えばナノワイヤ)などの細長い構造を含むことができる。
熱電デバイス
[0054] 本開示は、加熱及び/又は冷却適用例或いは発電などの様々な適用例で使用するために採用可能な、熱電デバイスを提供する。本開示の熱電デバイスは、最適な熱電デバイス性能に好適であることが可能な、大幅に高いアスペクト比、ホール又はワイヤの均一性、及び性能指数ZTなどの、様々な非限定的な利点及び特典を有する。性能指数に関して、Zは熱電デバイスの成績係数(COP)及び効率のインジケータとすることが可能であり、Tは熱電デバイスの高温側及び低音側の平均温度とすることが可能である。いくつかの実施形態において、熱電素子又は熱電デバイスの性能指数(ZT)は、少なくとも約0.01、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、又は3.0である。いくつかのケースにおいて、性能指数は約0.01から3、又は0.1から2.5、又は0.5から2.0の間である。
[0055] 図1は、本開示の実施形態に従った熱電デバイス100を示す。熱電デバイス100は、熱電デバイス100の第1の電極セット103と第2の電極セット104との間に配設された、n型101及びp型102の熱電素子(本明細書では「素子」とも呼ぶ)を含む。第1の電極セット103は、図に示されるように、隣接するn型101及びp型の素子を接続する。
[0056] 電極103及び104は、それぞれ高温側材料105及び低温側材料106と接触している。いくつかの実施形態において、高温側材料105及び低温側材料106は電気的には絶縁しているが、伝熱性である。電極103及び104に電位を印加することで電流が流れ、熱電デバイス100全体にわたって温度勾配(ΔT)を生成する。温度勾配(ΔT)は、高温側材料105の第1の温度(平均)T1から低温側材料106の第2の温度(平均)T2にわたり、T1>T2である。温度勾配は加熱及び冷却に使用可能である。
[0057] 熱電デバイス100のn型101及びp型102の素子は、ナノ構造を備えるか又はナノ構造から形成され得る。いくつかの状況において、ナノ構造はホール又は介在物であり、ホールの配列(例えばメッシュ)で提供可能である。他の状況において、ナノ構造は、ナノワイヤなどの棒状構造である。いくつかのケースにおいて、棒状構造は互いに横方向に分離される。
[0058] いくつかのケースにおいて、n型101及び/又はp型102の素子は、温度勾配の方向に沿って配向されたワイヤ又はホールの配列から形成される。すなわち、ワイヤは第1の電極セット103から第2の電極セット104へと延在する。他のケースにおいて、n型101及び/又はp型102の素子は、温度勾配に対して約0°から90°の間の角度の方向に沿って配向されたホールの配列から形成される。例では、ホールの配列は温度勾配に対して直角である。
[0059] 図2は、本開示の実施形態に従った、ホールの配列201を有する熱電素子200の概略斜視図である。ホールの配列は、本明細書では「ナノメッシュ」と呼ぶことができる。図3及び4は、熱電素子200の上面及び側面の斜視図である。素子200は、本明細書の他の場所で説明されるように、n型又はp型の素子とすることができる。ホールの配列201は、数ナノメートル又はそれ以下からミクロン、ミリメートル又はそれ以上までの幅を有することが可能な、個々のホール201aを含む。いくつかの実施形態において、ホールは、約1nmから500nm、又は5nmから100nm、又は10nmから30nmの間の幅(又は円形の場合は直径)(「d」)を有する。ホールは、約数ナノメートル又はそれ以下からミクロン、ミリメートル又はそれ以上までの長さ(「L」)を有することができる。いくつかの実施形態において、ホールは約0.5ミクロンから1センチメートル、又は1ミクロンから500ミリメートル、又は10ミクロンから1ミリメートルの間の長さを有する。
[0060] ホール201aは基板200a内に形成される。いくつかのケースにおいて、基板200aは、例えばカーボン、シリコン、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、ヒ化アルミニウムガリウム、シリサイド、シリコンゲルマニウム、テルル化ビスマス、テルル化鉛、酸化物(例えばSiO、ここで「x」はゼロより大きい数である)、窒化ガリウム、及びテルリウム銀ゲルマニウムアンチモン(TAGS)含有合金などの、固体材料である。基板200aは、1つ又は複数の半導体を含む半導体材料から形成することができる。半導体材料は、n型又はp型の素子用に、それぞれn型又はp型ドープすることができる。
[0061] いくつかのケースにおいて、ホール201aは、He、Ne、Ar、N、H、CO、O、又はそれらの組み合わせなどの、ガスで充填される。他のケースにおいて、ホール201aは真空下である。代替として、ホールは半導体材料、絶縁(又は誘電)材料、又はガス(例えばHe、Ar、H、N、CO)で充填(例えば部分的に充填又は完全に充填)することができる。
[0062] 素子200の第1の端部202及び第2の端部203は、シリコン又はシリサイドなどの半導体含有材料を有する基板と接触することが可能である。基板は、各端部202及び203での電極との電気的接触の提供を助けることができる。代替として、基板は排除可能であり、第1の端部202及び第2の端部203はそれぞれ第1の電極(図示せず)及び第2の電極(図示せず)と接触することが可能である。
[0063] いくつかの実施形態において、ホール201aは実質的に単分散である。単分散ホールは実質的に同じサイズ、形状、及び/又は分布(例えば断面分布)を有することができる。他の実施形態において、ホール201aは様々なサイズのホールの領域内に分布されるため、ホール201aは必ずしも単分散ではない。例えばホール201aは多分散とすることができる。いくつかの状況において、デバイス200は、第1の直径を伴う第1のホールセット及び第2の直径を伴う第2のホールセットを含む。第1の直径は第2の直径よりも大きい。他のケースにおいて、デバイス200は異なる直径を伴う2つ又はそれ以上のホールセットを含む。
[0064] ホール201aは様々なパッキング配置構成を有することができる。いくつかのケースにおいて、ホール201aは、上から見た場合(図3を参照のこと)、六方最密配置構成を有する。
[0065] いくつかの実施形態において、ホールの配列201内のホール201aは、約1nmから500nm、又は5nmから100nm、又は10nmから30nmの間の中心間間隔を有する。いくつかのケースにおいて、中心間間隔は同じであり、これは単分散ホール201aの場合であり得る。他のケースにおいて、中心間間隔は、様々な直径及び/又は配置構成を伴うホールのグループについて異なる場合がある。
[0066] ホール201の寸法(長さ、幅)及びパッキング配置構成、並びに素子200の材料及びドーピング構成(例えばドーピング濃度)は、素子200及び素子200を有する熱電デバイスに所定の導電性及び伝熱性をもたらすように選択可能である。例えば、ホール201の直径及びパッキング構成は伝熱性を最小にするように選択可能であり、ドーピング濃度は素子200の導電性を最大にするように選択可能である。
[0067] ホールの配列201は、少なくとも約1.5:1、又は2:1、又は5:1、又は10:1、又は20:1、又は50:1、又は100:1、又は1000:1、又は5,000:1、又は10,000:1、又は100,000:1、又は1,000,000:1、又は10,000,000:1、又は100,000,000:1、又はそれ以上のアスペクト比(例えば素子200の長さ割る個々のホール201aの幅)を有することができる。
[0068] いくつかの実施形態において、熱電素子はワイヤの配列を含むことができる。ワイヤの配列は、例えば棒状構造である個々のワイヤを含むことができる。
[0069] 図5は、本開示の実施形態に従った、熱電素子500の概略斜視上面図である。図6は、熱電素子500の概略斜視上面図である。熱電素子500は、本明細書で提供されるデバイス、システム、及び方法と共に使用可能である。素子500は、個々のワイヤ501aを有するワイヤの配列501を含む。いくつかの実施形態において、ワイヤは、約1nmから500nm、又は5nmから100nm、又は10nmから30nmの間の幅(又は、円形の場合は直径)(「d」)を有する。ワイヤは、約数ナノメートル又はそれ以下からミクロン、ミリメートル又はそれ以上までの長さ(「L」)を有することができる。いくつかの実施形態において、ワイヤは約0.5ミクロンから1センチメートル、又は1ミクロンから500ミリメートル、又は10ミクロンから1ミリメートルの間の長さを有する。
[0070] いくつかの実施形態において、ワイヤ501aは実質的に単分散である。単分散ワイヤは実質的に同じサイズ、形状、及び/又は分布(例えば断面分布)を有することができる。他の実施形態において、ワイヤ501aは様々なサイズのワイヤの領域内に分布されるため、ワイヤ501aは必ずしも単分散ではない。例えばワイヤ501aは多分散とすることができる。
[0071] いくつかの実施形態において、ワイヤの配列501内のワイヤ501aは、約1nmから500nm、又は5nmから100nm、又は10nmから30nmの間の中心間間隔を有する。いくつかのケースにおいて、中心間間隔は同じであり、これは単分散ワイヤ501の場合であり得る。他のケースにおいて、中心間間隔は、様々な直径及び/又は配置構成を伴うワイヤのグループについて異なる場合がある。
[0072] いくつかの実施形態において、ワイヤ501aは、例えばシリコン、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、ヒ化アルミニウムガリウム、シリサイド合金、シリコンゲルマニウムの合金、テルル化ビスマス、テルル化鉛、酸化物(例えばSiO、ここで「x」はゼロより大きい数である)、窒化ガリウム、及びテルリウム銀ゲルマニウムアンチモン(TAGS)含有合金などの、半導体材料から形成される。ワイヤ501aは、n型ドーパント又はp型ドーパントでドープすることができる。
[0073] いくつかの実施形態において、ワイヤ501aは、素子500の第1の端部502及び第2の端部503で半導体基板に取り付けられる。半導体基板は、個々のワイヤ501aのn型又はp型のドーピング構成を有することができる。他の実施形態において、第1の端部502及び第2の端部503のワイヤ501aは半導体基板には取り付けられないが、電極には取り付けることができる。例えば、第1の電極(図示せず)は第1の端部502と電気的に接触可能であり、第2の電極は第2の端部503と電気的に接触可能である。
[0074] 図6を参照すると、ワイヤ501a間の空間504は真空又は様々な材料で充填され得る。いくつかの実施形態において、ワイヤは、二酸化ケイ素、二酸化ゲルマニウム、酸化ガリウムヒ素、スピンオンガラス、及び、例えば化学気相堆積又は原子層堆積などの気相堆積を使用して堆積された他の絶縁体などの、電気的絶縁材料によって互いに横方向に分離される。他の実施形態において、ワイヤは、真空、或いはHe、Ne、Ar、N、H、CO、O、又はそれらの組み合わせなどのガスによって、互いに横方向に分離される。
[0075] ワイヤの配列501は、少なくとも約1.5:1、又は2:1、又は5:1、又は10:1、又は20:1、又は50:1、又は100:1、又は1000:1、又は5,000:1、又は10,000:1、又は100,000:1、又は1,000,000:1、又は10,000,000:1、又は100,000,000:1、又はそれ以上のアスペクト比、すなわち素子500の長さ割る個々のワイヤ501aの幅を、有することができる。いくつかのケースにおいて、素子500の長さ及び個々のワイヤ501aの長さはほぼ同じである。
[0076] 本明細書で提供される熱電素子は、冷却及び/又は加熱時、及びいくつかのケースでは発電に使用するために、熱電デバイス内に組み込むことが可能である。いくつかの例において、デバイス100は発電デバイスとして使用可能である。例では、デバイス100は、デバイス100の電極及び熱電素子全体にわたって温度勾配を提供することによって、発電に使用される。
[0077] 図7は、本開示の実施形態に従った、n型素子701及びp型素子702を有する熱電デバイス700を示す。n型素子701及びp型素子702は、それぞれナノワイヤなどのワイヤの配列を含む。ワイヤの配列は複数のワイヤを含むことができる。n型素子701はn型(又はnドープされた)ワイヤを含み、p型素子702はp型ワイヤを含む。ワイヤは、ナノワイヤ又は他の棒状構造とすることができる。
[0078] 隣接するn型素子701及びp型素子702は、それらの端部で電極703及び704を使用して互いに電気的に接続される。デバイス700は、素子701及び702の両端にある、第1の伝熱性の電気的絶縁層705、及び第2の伝熱性の電気的絶縁層706を含む。
[0079] デバイス700は、電極703及び704と電気的に通信している端子707及び708を含む。端子707及び708にわたる電位の印加は、それぞれn型及びp型の素子701及び702内に電子の流れ及びホールを生成し、これが素子701及び702にわたる温度勾配を生成する。第1の伝熱性の電気的絶縁層705はデバイス700の低温側であり、第2の伝熱性の電気的絶縁層706はデバイス700の高温側である。低温側は高温側よりも冷たい(すなわち、より低い動作温度を有する)。
[0080] 図8は、本開示の実施形態に従った、n型素子801及びp型素子802を有する熱電デバイス800を示す。n型素子801及びp型素子802は、それぞれn型及びp型の半導体基板内に形成される。各基板は、ナノホールなどのホールの配列を含むことができる。ホールの配列は、それぞれ複数のホールを含む。個々のホールは、n型又はp型の素子の長さにわたることができる。ホールは単分散とすることが可能であり、この場合、ホールの寸法及び中心間間隔はほぼ一定とすることができる。いくつかのケースにおいて、ホールの配列は、異なる可能性のある中心間間隔及びホール寸法(例えば幅又は直径)を伴うホールを含む。こうしたケースでは、ホールは単分散でない場合がある。
[0081] 選択するn型素子801及びp型素子802は、それらの端部で電極803及び804を使用して互いに電気的に接続される。デバイス800は、素子801及び802の両端にある、第1の伝熱性の電気的絶縁層(「第1の層」)805、及び第2の伝熱性の電気的絶縁層(「第2の層」)806を含む。
[0082] デバイス800は、電極803及び804と電気的に通信している端子807及び808を含む。端子807及び808にわたる電位の印加は、それぞれn型及びp型の素子801及び802内に電子の流れ及びホールを生成し、これが素子801及び802にわたる温度勾配を生成する。第1の伝熱性の電気的絶縁層805はデバイス800の低温側であり、第2の伝熱性の電気的絶縁層806はデバイス800の高温側である。低温側は高温側よりも冷たい(すなわち、より低い動作温度を有する)。
[0083] 熱電デバイス800は、第2の伝熱性の電気的絶縁層806から第1の伝熱性の電気的絶縁層805への温度勾配を有する。いくつかのケースにおいて、ホールは、第1の層805から第2の層806へと配向されたベクトルに平行に配設される。他のケースにおいて、ホールはベクトルに対して0°よりも大きい角度で配設される。例えばホールは、ベクトルに対して少なくとも1°、10°、20°、30°、40°、50°、60°、70°、80°、又は90°の角度で配設可能である。
[0084] 図9は、n型素子901及びp型素子902を有する熱電デバイス900を示し、素子はn型及びp型の素子の基板内に形成されたホールを有する。ホールは、デバイス900の電極903及び904に直角のベクトル(「V」)に垂直に配向される。
[0085] 本明細書で提供される熱電素子のワイヤ又はホールは基板内に形成され得、電極などの支持構造に対して実質的に逆平行に配向され得る。いくつかの例において、ワイヤ又はホールは、支持構造に対して0°、又は10°、又は20°、又は30°、又は40°、又は50°、又は60°、又は70°、又は80°、又は85°よりも大きい角度で配向される。例では、ワイヤ又はホールは支持構造に対して約90°の角度で配向される。電極は熱電デバイスの電極とすることができる。いくつかのケースにおいて、ワイヤ又はホールは電極に対して実質的に平行に配向することができる。
熱電デバイスを形成するための方法
[0086] 本開示の別の態様は、基板内のホール又は基板からのワイヤを形成するための方法を提供する。いくつかのケースにおいて、方法は、金属材料の助けにより、基板に転写されるパターンを定義すること、及び基板内にパターンを定義するために基板を触媒エッチングすることを含む。
[0087] 複数のホール又はワイヤを有する熱電デバイスは、基板に隣接するマスク(又はテンプレート)を初期に形成することによって形成することができる。マスクは、内部に分散されるか又はその他の方法で提供された3次元構造を有する高分子マトリクスを備えることができる。いくつかの例において、3次元構造は高分子マトリクスで相分離される。いくつかの例において、高分子マトリクスで相分離された3次元構造は高分子マトリクスで不混和である。3次元構造は高分子マトリクスで凝集(合体)することができる。3次元構造は、高分子マトリクスを含む材料とは異なる高分子材料から形成可能である。いくつかのケースにおいて、3次元構造はブロック共重合体から形成される。3次元構造は、それぞれブロック共重合体から形成され得る。いくつかの例において、個々の3次元構造は3次元の棒又は円柱を含む。棒又は円柱は、マスクを通って延在可能である。
[0088] 次に、3次元構造は、基板の一部を曝露する複数のホールを提供するために除去される。基板の曝露された部分は、基板を反応空間に直接曝露するか、又は、例えば基板を含む材料の酸化物(例えば自然酸化物)などの基板と反応空間との間の1つ又は複数の介在層を曝露する。いくつかのケースにおいて、3次元構造は、高分子マトリクスに関して3次元構造を選択的にエッチングすることによって除去される。複数のホールはパターンを定義した。次に、エッチング層が、マスク及び基板の曝露部分に隣接して堆積される。エッチング層は、基板のエッチングを容易にするエッチング材料を含む。エッチング層は、例えば物理気相堆積(PVD)(例えばスパッタリング、蒸着、電子ビーム蒸着)、化学気相堆積(CVD)、又は原子層堆積(ALD)などの、任意の気相堆積技法を使用して堆積することができる。その後、エッチング層を残すためにマスクは除去される。エッチング層は、基板に隣接するエッチング材料の粒子(例えば金属粒子)を含むことができる。粒子はパターンに従って分散可能である。その後、エッチング層は、基板内にホールを形成するために酸化剤及び化学エッチング剤(本明細書では「エッチング剤」とも呼ばれる)に曝露される。酸化剤、化学エッチング剤、又はその両方は、ガス相内のエッチング層と接触させることができる。酸化剤は、1つ又は複数の酸化薬品を含むことができる。いくつかのケースにおいて、エッチング層は、酸化剤、化学エッチング剤、及び水(例えば水蒸気)に曝露される。ホールは、本明細書の他の場所で説明するような形状、サイズ、及び分布を有することができる。いくつかのケースにおいて、ホールは、およそナノメートルからマイクロメートルまでの寸法を有する。いくつかのケースにおいて、ホールはナノホール又はナノ介在物である。ホールはナノメッシュを定義することができる。
[0089] いくつかのケースにおいて、エッチング層の粒子は、マスクを使用せずにPVDなどの気相堆積技法を使用して、基板上又は基板に隣接して堆積させることができる。粒子は、基板表面全体にわたってランダムに分布させるか、又は、堆積温度及び/又は圧力を制御することによって、粒子の秩序分布を提供するように粒子の分布を制御することができる。粒子は、化学エッチング剤(例えばHF)及び酸化剤(例えばH)に曝露される時に基板エッチングを触媒可能な、金属材料を含むことができる。いくつかの例において、触媒材料の十分に薄い層が基板上又は基板に隣接して堆積されるため、結果として触媒材料は、環境条件(例えば約298Kの温度)下で、又は高温(例えば、約300K、400K、500K、又は600Kより大きいか又は等しい温度)での焼きなまし下で、アイランド及びクラスタに分裂又は自己集合することになる。平均的な粒子の直径及び形状、並びに粒子分布は、堆積又は焼きなましの温度及び圧力などの焼きなまし条件で制御することができる。マスクなしの手法の別の例は、組成、サイズ、形状、表面電荷、及び粒子間距離にわたる実質的に精密な制御を用いて調製可能な、触媒金属粒子をコロイド粒子として堆積させること(例えば、浸漬コーティング、スプレーコーティング、ドロップ鋳造)を含む。加えて、入念に制御された表面電荷を用いるある粒子調製は、層ごとの堆積、並びに堆積される金属粒子膜の表面被覆及び厚み全体にわたる精密な制御を実行可能にすることができる。これらの粒子は、非制御の粒子凝集を防止する際の助けとなり得る、キャッピング表面配位子又は層を有することができる。キャッピング表面配位子又は層は、本明細書の他の場所で説明されるような化学エッチング剤及び酸化剤を含むエッチング剤混合物に対して触媒粒子を曝露する前に、焼きなまし又はプラズマ洗浄工程によって除去することができる。
[0090] 代替として、パターンは、基板内にワイヤを形成するために反転させることができる。いくつかの例において、エッチング層を堆積させる前に、マスク内のホールを介して曝露された基板の一部上にエッチブロック層が堆積される。エッチブロック層は、CVDなどの気相堆積技法を用いて堆積することができる。エッチブロック層は、基板を容易に感知できるようにエッチングしない、又は、いくつかのケースでは、エッチング材料が基板をエッチングする速さに対して、より低速な又は大幅に減速されたエッチング速度で基板をエッチングする、エッチブロック材料を含むことができる。いくつかの例において、エッチブロック層は基板のエッチングを防止する。次に、高分子マトリクスは基板の一部を曝露させるために除去される。基板の曝露部分上には、例えば酸化物(例えば基板の酸化物)の層などの、1つ又は複数の介在層を有することができる。
[0091] 次に、基板の曝露部分にエッチング層が堆積される。エッチング層は、エッチブロック層にも堆積させることができる。エッチング層の一部は、エッチブロック層と少なくとも部分的に位置合わせすること(又はその逆)が可能である。いくつかの例において、その後、エッチブロック層は、エッチブロック層に対して選択的なエッチングの化学作用を用いるなど、上を覆うエッチング層と共に除去することができる。エッチングの化学作用は、気相エッチングの化学作用とすることができる。次に、エッチング層は、基板からのワイヤを形成するために、酸化剤及びエッチング剤に曝露される。酸化剤及びエッチング剤はガス相で提供可能である。酸化剤は、1つ又は複数の酸化薬品を含むことができる。いくつかのケースにおいて、エッチング層は、酸化剤、化学エッチング剤、及び水(例えば水蒸気)に曝露される。エッチング剤は、ワイヤを形成するための触媒として働くことができる。ワイヤは円柱形とすることができる。いくつかのケースにおいて、ワイヤはおよそナノメートルからマイクロメートルまでの幅(又は直径)を有する。ワイヤはナノワイヤとすることができる。
[0092] エッチング層は、1つ又は複数の元素金属を有する金属材料を含むことができる。例えばエッチング層は、金、銀、プラチナ、クロム、モリブデン、タングステン、オスミウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、銅、ニッケル、及び他の金属(例えば貴金属)、及びそれらの任意の組み合わせから選択された、1つ又は複数の金属を有する金属材料を含むことができる。いくつかの例において、エッチング材料は、金、銀、プラチナ、パラジウム、及び他の貴金属から選択することができる。他の例において、エッチング材料は、例えば銅、ニッケル、又はそれらの組み合わせなどの、化学酸化剤の分解を触媒可能な非貴金属を含むことができる。本明細書の他の場所で考察されるように、ある実施形態において、エッチング層は、金、銀、プラチナ、クロム、モリブデン、タングステン、パラジウム、及び/又は他の貴金属の任意の組み合わせ又は合金を含む、金属材料を含むことができる。
[0093] いくつかの実施形態において、エッチング材料は半導体基板のエッチングを容易にする。例えば、エッチング材料は、半導体基板のエッチングを触媒的に容易にすることができる(例えば図11及び12を参照のこと)。半導体基板のエッチングは、基板の表面に平行な軸に沿ったエッチング速度よりも速い、基板の表面に直角な軸に沿ったエッチング速度を有する、異方性とすることができる。いくつかの例において、エッチング材料は、半導体の酸化物(例えばSiO)への半導体基板の酸化を触媒することができる。
[0094] いくつかの例において、エッチング層を備える基板がエッチングチャンバ内に配置され、エッチング剤混合物は、基板エッチングを誘導するために選択可能な組成(例えば分圧)、圧力、及び/又は温度で、基板に対して曝露される。エッチング層は、触媒粒子のパターンを含むことができる。エッチングチャンバ及び/又はエッチング剤混合物の組成(例えば分圧)、圧力、及び/又は温度は、基板のエッチング速度が少なくとも約0.1ナノメートル(nm)/秒(s)、0.5nm/s、1nm/s、2nm/s、3nm/s、4nm/s、5nm/s、6nm/s、7nm/s、8nm/s、9nm/s、10nm/s、20nm/s、30nm/s、40nm/s、50nm/s、100nm/s、1000nm/s、又は10,000nm/sであるように、選択することができる。エッチング剤混合物はガス相で供給可能である。代替として、エッチング剤混合物は超臨界相で(又は超臨界流体として)供給可能である。エッチング剤混合物は、化学エッチング剤(例えばフッ化水素、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素)、酸化剤(例えば過酸化水素、酸素)、及び希釈剤(例えばヘリウム、アルゴン、窒素、一酸化炭素、水蒸気、エタノール)を含むことができる。
[0095] エッチング層は、エッチブロック層が基板(例えば半導体基板)をエッチングする速度よりも速い速度での基板のエッチングを容易にすることができる。いくつかのケースにおいて、例えば、エッチブロック材料を酸化剤及びエッチング剤に曝露するときに、エッチブロック材料に隣接する基板の一部のエッチングは、ごくわずかに感知されるか、又は全く感知できない。
[0096] いくつかの実施形態において、エッチブロック材料は、元素金属、半金属、非金属、高分子化合物、及びそれらの組み合わせから選択可能である。エッチブロック材料層として使用するための元素金属の例は、クロム、モリブデン、タングステン、チタニウム、ニオブ、及びそれらの組み合わせを含むが、限定されない。非金属は、エッチブロック材料として使用するために、カーボン、半導体(例えばシリコン、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム)、複合材料、それらの誘導体(例えば酸化物、窒化物)、又はそれらの組み合わせを含むことができる。非金属の例は、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化ガリウム、窒化ガリウム、ヒ化ガリウム、それらの誘導体(例えばシリサイド)、及びそれらの組み合わせを含むが、限定されない。エッチブロック材料として使用するための反金属の例は、ボロン、シリコン、ゲルマニウム、ヒ素、アンチモン、テルリウム、及びそれらの組み合わせを含むが、限定されない。エッチブロック材料として使用するための高分子化合物の例は、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びそれらの組み合わせを含むが、限定されない。
[0097] エッチブロック層のエッチブロック材料及びエッチング層のエッチング材料は、エッチブロック層及びエッチング層を酸化剤及び化学エッチング剤に曝露する時に、エッチング層が、エッチブロック層の基板エッチング速度に対してより速い速度(基板エッチング速度)での半導体基板のエッチングを容易にするように、選択することができる。いくつかの例において、エッチング層に隣接する基板の一部のエッチング速度の、エッチブロック層に隣接する基板の一部に対する比率は、少なくとも約1:2:1、1.3:1、1.4:1、1:5:1、2:1、3:1、4:1、5:1、10:1、100:1、500:1、1000:1、10,000:1、100,000:1、1,000,000:1である。
[0098] いくつかの実施形態において、複数のホール又はワイヤを有する熱電デバイスを形成するための方法は、基板に隣接するマスク(又はテンプレート)を形成することを含み、マスクは高分子マトリクスの3次元構造を有する。3次元構造は、高分子マトリクスで相分離することができる。いくつかのケースにおいて、3次元構造はブロック共重合体から形成される。3次元構造は、それぞれブロック共重合体から形成することができる。次に、高分子マトリクスが(例えば、3次元構造に対して高分子マトリクスをエッチングすることによって)除去され、それによって基板の一部を曝露し、基板に隣接する複数の独立3次元構造を提供する。マトリックスは、高分子マトリクスに対して選択的なエッチングの化学作用、例えば3次元構造のエッチング速度より大幅に速い高分子マトリクスのエッチング速度を提供する化学作用を用いて除去することができる。マスクの複数の独立3次元構造は、基板に転写するためのパターンを定義することができる。その後、エッチング層がマスク及び基板の曝露部分に隣接して堆積される。本明細書の他の場所で説明するように、基板の曝露部分は、基板を反応空間に直接曝露するか、又は、例えば基板を含む材料の酸化物(例えば自然酸化物)などの、基板と反応空間との間の1つ又は複数の介在層を曝露することができる。その後、独立3次元構造が除去され、基板からのワイヤを形成するためにエッチング層が酸化剤及びエッチング剤に曝露される。エッチング層の材料は、ワイヤを形成するための触媒として働くことができる。ワイヤは円柱形とすることができる。いくつかのケースにおいて、ワイヤは、およそナノメートルからマイクロメートルまでの幅(又は直径)を有する。ワイヤはナノワイヤとすることができる。
[0099] 代替として、パターンは基板内にホールを形成するために反転させることができる。いくつかの例において、エッチング層を堆積させる前に、基板及び独立3次元構造に隣接してエッチブロック層が堆積される。エッチブロック層は、エッチング層のエッチング材料が基板をエッチングする速度よりも遅いか又は大幅に低減された速度で基板をエッチングする、エッチブロック材料から形成される。いくつかのケースにおいて、エッチブロック層は基板のエッチングを防止する。次に、基板の一部を曝露するために、独立3次元構造が除去される。独立3次元構造は、例えば化学機械研磨又は平坦化(CMP)などの化学エッチング及び/又は機械エッチングを用いて、除去することができる。基板の曝露部分の上に、自然酸化物などの酸化物の層を形成することができる。その後、基板の曝露部分にエッチング層が堆積される。エッチング層はエッチブロック層上にも堆積させることができる。次に、エッチング層は、基板内にホールを形成するために酸化剤及びエッチング剤に曝露される。エッチング層の材料は、ホールを形成するための触媒として働くことができる。ホールは円柱形とすることができる。いくつかのケースにおいて、ホールはおよそナノメートルからマイクロメートルまでの幅(又は直径)を有する。ホールはナノホールとすることができる。
[00100] いくつかの状況において、テンプレート(又はマスク)は第1の高分子材料から形成され、パターンを定義する3次元構造は第2の高分子材料から形成される。第2の高分子材料は、第1の高分子材料からなるマトリックス内に埋め込まれる。
[00101] 第1の高分子材料は、少なくとも約1キロダルトン(kDa)、又は2kDa、又は3kDa、又は4kDa、又は5kDa、又は6kDa、又は7kDa、又は8kDa、又は9kDa、又は10kDa、又は20kDa、又は30kDa、又は40kDa、又は50kDa、又は100kDa、又は200kDa、又はそれ以上の分子量を有する材料から形成可能である。いくつかの状況において、第1の高分子材料は、約10kDaから80kDa、又は20kDaから60kDa、又は30kDaから50kDaの間の、分子量を有する。いくつかの実施形態において、第1の高分子材料はポリスチレンである。
[00102] 第2の高分子材料は、少なくとも約1kDa、又は2kDa、又は3kDa、又は4kDa、又は5kDa、又は6kDa、又は7kDa、又は8kDa、又は9kDa、又は10kDa、又は20kDa、又は30kDa、又は40kDa、又は50kDa、又は100kDa、又はそれ以上の分子量を有する材料から形成可能である。いくつかの状況において、第2の高分子材料は、約5kDaから40kDa、又は10kDaから30kDa、又は15kDaから25kDaの間の、分子量を有する。いくつかの実施形態において、第2の高分子材料はブロック共重合体である。いくつかのケースにおいて、第2の高分子材料は、ポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)、ポリ(スチレン−b−ジメチルシロキサン)(PS−b−PDMS)、ポリ(スチレン−b−エチレンオキシド)(PS−b−PEO)、ポリ(スチレン−b−4−ビニルピリジン)(PS−b−P4VP)、ポリ(スチレン−ブロック−.2−ビニルピリジン)(PS−b−P2VP)、又はそれらの混合物から選択可能である。
[00103] 第2の高分子材料は、第2の高分子材料及びいくつかのケースでは第1の高分子材料を含む材料に基づいて選択することができるエッチング化学作用を用いて、除去することが可能である。例えば、PS−b−PDMSから形成される第2の高分子材料は、フッ化水素を使用してエッチングすることができる。別の例として、PS−b−PEOから形成される第2の高分子材料は、ヨウ化水素を使用してエッチングすることができる。PMMAは酢酸を使用してエッチングすることができる。様々な高分子材料に関するエッチング化学作用は、例えば、参照により全体が本明細書に組み込まれた、Silverstein,M.S.,Cameron,N.R.,& Hillmyer,M.A.(2011), Porous Polymers, New Jersey:John Wiley & Sons,Inc.で見つけることができる。
[00104] テンプレートは、ホール又は棒状構造のパターンを形成するために使用することができる。ホールの配列は、基板に隣接する粒子(例えばナノ粒子)の配列を定義するために、テンプレートのホール内に金属材料を提供することによって、基板内に形成することができる。金属材料の助けにより、ホールの配列を有する熱電素子を形成するために基板をエッチングすることができる。代替として、棒状構造の配列は、金属材料の助けにより、棒(又はワイヤ)の配列を有する熱電素子を形成するために、基板に隣接する金属粒子に対して基板をエッチングすることによって、基板から形成することができる。
[00105] いくつかの実施形態において、熱電素子は、半導体(例えばシリコン)基板などの基板に隣接するテンプレートを提供することによって形成される。テンプレートは、共重合体(例えばブロック共重合体)などの高分子材料から形成することができる。例において、テンプレートは、ブロック共重合体を提供すること、及びテンプレートを定義するためにブロック共重合体内に円柱の配列を形成することによって、形成される。
[00106] いくつかの状況において、テンプレート(又はマスク)は、第1の高分子材料及び第2の高分子材料を有する高分子混合物を提供すること、並びに、半導体基板を覆って高分子混合物をスピンコーティングすることによって、形成される。スピンコーティング及び熱焼きなましの際に、第2の高分子混合物は、テンプレート内のパターンを定義する3次元構造(例えば円柱構造)の領域に相分離する。こうした相分離は、領域内に凝集する3次元構造を含むことができる。3次元構造は、第1の高分子材料を有する高分子マトリクスに堆積される。次に、基板内にホールの配列を形成するために(例えば図2を参照のこと)、3次元構造は基板を顕現させるためにエッチング可能であり、ホールの配列は基板内にホール(又は介在物)の配列を提供するために基板に触媒的に転写可能である。
[00107] 代替として、基板からワイヤ(又は棒)の配列を形成するために(例えば図5を参照のこと)、高分子マトリクスは、基板を覆う3次元構造の配列を提供するためにエッチングすることができる。3次元構造の配列によって定義されたパターンは、その後、基板から形成されたワイヤの配列を提供するために、基板に触媒的に転写することができる。
[00108] 別の代替として、基板からワイヤ(又は棒)の配列を形成するために(例えば図5を参照のこと)、3次元構造は基板を顕現させるためにエッチング可能である(例えば図16を参照のこと)。エッチブロック材料の第1の層は、高分子マトリクス内に形成されたホールを含む高分子マトリクス上に堆積される。その後、高分子マトリクスは除去され、半導体基板に隣接する第1の層から粒子の配列が残される。粒子の配列はパターンを定義する。エッチング材料の第2の層は、その後、半導体基板上に堆積される。エッチブロック材料は、エッチング材料によって容易にされる半導体基板のエッチングを制限又は防止するためのマスクとして働く。粒子の配列によって定義されたパターンは、その後、半導体基板から形成されたワイヤの配列を提供するために、基板に触媒的に転写される。
[00109] 態様において、基板内のホール又は基板からのワイヤを形成するための方法は、気相酸化剤及び/又は気相化学エッチング剤を用いてホール又はワイヤを形成することを含む。いくつかのケースにおいて、方法は、気相酸化剤及び気相化学エッチング剤を使用することを含む。気相酸化剤は、1つ又は複数の酸化薬品を含むことができる。いくつかのケースにおいて、エッチング層は、酸化剤、化学エッチング剤、及び水(例えば水蒸気)に曝露される。
[00110] いくつかの実施形態において、熱電素子を形成するための方法は反応空間内に基板を提供することを含む。基板は、基板に隣接する金属材料のパターンを含むことができる。金属材料は、本明細書の他の場所で説明するように、基板の酸化を触媒するように構成可能である。次に、金属材料は、基板内のホール又は基板からのワイヤを形成するために、酸化剤及び化学エッチング剤を有するガスに曝露される。ガスは、約1%から99%(モル%)の間の酸化剤、及び約1%から99%の間の化学エッチング剤を含むことができる。
[00111] いくつかの実施形態において、熱電素子を形成するための方法は、反応空間内に基板を提供することを含む。基板は、基板に隣接する金属材料のパターンを含むことができる。金属材料は、本明細書の他の場所で説明するように、基板の酸化を触媒するように構成可能である。次に、金属材料は、基板内のホール又は基板からのワイヤを形成するために、気相酸化剤及び気相化学エッチング剤と接触させることができる。金属材料は、気相酸化剤及び化学エッチング剤を反応空間内に向けて送ることによって、気相酸化剤及び気相化学エッチング剤と接触させることができる。
[00112] いくつかのケースにおいて、金属材料は、気相酸化剤及び気相化学エッチング剤と同時に接触される。代替として、金属材料は、気相酸化剤及び気相化学エッチング剤と交互に及び順番に接触させることができる。
[00113] ガスは、キャリヤガスを含む気相混合物とすることができる。キャリヤガスは、H、N、He、Ne、Ar、CO、及びそれらの組み合わせから選択することができる。
[00114] 金属材料は、約30秒から60時間の間の期間、ガスに曝露することができる。いくつかのケースにおいて、金属材料は、少なくとも約0.01秒、0.1秒、1秒、10秒、20秒、30秒、1分、2分、3分、4分、5分、10分、20分、30分、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、12時間、1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、又は1か月の期間、ガスに曝露される。
[00115] いくつかのケースにおいて、ガス中の化学エッチング剤に対する酸化剤の比率(例えばモル比)は、少なくとも約0.1:1、0.5:1、1:1、1.5:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、100:1、1000:1である。他のケースにおいて、ガス中の酸化剤に対する化学エッチング剤の比率は、少なくとも約0.1:1、0.5:1、1:1、1.5:1、2:1、3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1、10:1、100:1、1000:1である。
[00116] いくつかの例において、ガスに対する基板の曝露中、基板は約−50℃から200℃の間の温度まで加熱することができる。いくつかのケースにおいて、ガスは約−50℃から200℃の間の温度まで加熱することができる。
[00117] いくつかの例において、ガスに対する金属材料の曝露は、25℃で少なくとも約0.1ナノメートル(nm)/秒(s)、0.5nm/s、1nm/s、2nm/s、3nm/s、4nm/s、5nm/s、6nm/s、7nm/s、8nm/s、9nm/s、10nm/s、20nm/s、30nm/s、40nm/s、50nm/s、100nm/s、1000nm/s、又は10,000nm/sのエッチング速度で、基板をエッチングする。いくつかのケースにおいて、エッチング速度は高温でより遅い場合がある。
[00118] 基板内のホール又は基板からのワイヤを形成するための方法は、加法又は減法とすることができる。加法手法は、基板に隣接する触媒材料(例えば銀)の粒子を堆積させること、及び、上記で説明したように、基板内のホール又は基板からのワイヤを形成することを含む。減法パターニングにおいて、触媒材料(例えば銀)は、基板を覆うブランケットのように堆積させ、その後、基板を覆う触媒パターンを生成するために、所望の位置又はその他の所定の位置で除去することができる。1つの非限定的手法において、触媒材料はウェーハ上に堆積され、マスキング材料は触媒材料を覆って堆積される。その後、マスキング材料は、(例えば反応性イオンエッチングによって)マスキング材料内に転写されるレジストパターンを提供するために、レジストマスク(例えばフォトリソグラフィ、電子ビームリソグラフィ、ナノインプリントリソグラフィ、ブロック共重合体リソグラフィ)でパターニングされ、下にある触媒材料(例えばイオンミリング、反応性イオンエッチング)をエッチングするためのハードマスクとして働くことが可能である。その後、触媒材料の曝露部分は、ウェーハをエッチングするためにエッチング剤混合物(例えばHF及びH)と接触される。エッチング剤混合物に対する触媒材料の曝露時に、マスキング材料が触媒材料に対する選択性を伴うウェーハを介した方向性エッチングを提供するように、及び、マスキング材料を除去するための後続のイオンミリング又はエッチング工程中に犠牲マスクとして働くことが強固であるように、マスキング材料を選択することができる。いくつかの例において、マスキング材料は酸化ケイ素、窒化ケイ素、及び酸窒化ケイ素から選択される。代替の減法パターニング手法として、マスキング材料は、PVD(例えば蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング)、又はCVD(例えばプラズマ助長、低圧、又は気圧)を使用して、ウェーハ上に堆積させることができる。その後、マスキング材料はレジストマスクでパターニングされる。その後、触媒材料は、PVD、CVD(例えば有機金属化学気相堆積、電子又はイオンビーム誘導堆積)、電気化学堆積、又は無電解堆積を使用して、いくつかのケースでは過度に堆積される。その後、例えば化学機械研磨工程及び/又はイオンミリング工程を使用して、過剰材料があれば除去される。その後、ウェーハをエッチングするために、触媒材料の曝露部分はエッチング剤混合物(例えばHF及びH)と接触される。エッチング剤混合物に対する触媒材料の曝露時に、マスキング材料がウェーハに対する選択性を伴うウェーハの方向性エッチングを提供するように、及び、触媒材料の堆積中に非反応性であり、化学機械研磨又はイオンミリングなどを使用した除去中に十分堅固であるように、マスキング材料を選択することができる。マスキング材料は、二酸化ケイ素などの酸化ケイ素とすることができる。マスキング材料が二酸化ケイ素の場合、湿式又は乾式のウェーハ酸化が実行可能である。
[00119] 図10は、本開示の実施形態に従った、熱電デバイスを形成するためのプロセス1000を示す。第1の動作1001で、3次元構造1001bを有するマスク(又はテンプレート)1001aが基板1001cを覆って提供される。基板1001cは、シリコン基板(例えばnタイプ又はpタイプシリコン)などの、半導体基板とすることができる。3次元構造1001bは円柱(又は棒)とすることができる。代替として、3次元構造1001bは、例えば三角形、正方形、又は長方形などの、他の形状を有することができる。3次元構造1001bは、様々なサイズ及び分布を有することができる。いくつかの状況において、3次元構造1001bは、約1ナノメートル(「nm」)から500nm、又は5nmから100nm、又は10nmから30nmの間の幅(又は直径)を有する。3次元構造1001bは、約1nmから500nm、又は5nmから100nm、又は10nmから30nmの間の中心間間隔を有することができる。いくつかの実施形態において、3次元構造1001bは3次元構造の配列内で分布される。いくつかの例において、配列内の3次元構造1001bは単分散である。
[00120] いくつかの状況において、3次元構造1001bは、六方最密配置構成などの最密配置構成である。他の状況において、3次元構造1001bはランダム配置構成である。いくつかのケースにおいて、3次元構造1001bはグループに配置構成される。各グループは、所定の分布の3次元構造を有することができる。3次元構造1001bは、幅(又は直径)よりも長さの方が長い非対称とすることができる。
[00121] マスク1001aはポリスチレンなどの第1の高分子材料から形成可能であり、3次元構造1001bはPMMAなどの第2の高分子材料から形成可能である。マスク1001aは、第1及び第2の高分子材料を含む混合物を提供すること、並びに、例えば浸漬コーティング装置、インクジェット印刷、スプレーコーティング、ドロップコーティング、ラングミュア−ブロジェットトラフを使用する層ごとのコーティングなどの、半導体製造の際に使用可能な、例えばスピンコーティング装置又は他のシステム及びデバイスを使用して、基板1001c上に混合物をコーティングすることによって、形成される。いくつかのケースにおいて、スピンコーティング装置は、基板1001c上に混合物をコーティングするために使用される。スピンコーティング装置は、少なくとも約1秒、2秒、3秒、4秒、5秒、10秒、15秒、20秒、25秒、30秒、35秒、40秒、45秒、50秒、55秒、1分、5分、10分、30分、1時間、12時間、24時間、又はそれ以上の期間、毎分約100回転(RPM)から10,000RPM、又は1000から4000RPM、又は2000から3000RPMの間で、動作可能である。
[00122] いくつかの実施形態において、第2の高分子材料は、3次元構造を形成するために第1の高分子材料のマトリックス内で相分離する。マスク1001aは、第1の高分子材料及び第2の高分子材料を有するブロック共重合体から形成することができる。
[00123] いくつかの実施形態において、基板1001cに混合物が塗布(例えばスピンコーティング)された後、基板は約100℃から300℃、又は150℃から250℃、又は180℃から210℃の間の温度で、少なくとも約1秒、又は10秒、又は30秒、又は1分、又は10分、又は20分、又は30分、又は1時間、又は2時間、又は3時間、又は4時間、又は5時間、又は6時間、又は12時間、又は24時間、又は48時間の期間、焼きなますことができる。その後基板に、少なくとも約1分、又は2分、又は3分、又は4分、又は5分、又は10分、又は15分、又は20分、又は25分、又は30分の間、紫外線光(例えば254nmのUV光)を照射することができる。
[00124] 次に、第2の動作1002で、第1の高分子材料に対して第2の高分子材料(3次元構造1001bを含む)がエッチングされる。第2の高分子材料は、例えば硝酸、酢酸、フッ化水素(HF)、塩化水素(HCl)、臭化水素(HBr)、又はヨウ化水素(HI)、或いはオゾン又は水酸化ナトリウム(NaOH)などの他のエッチング化学などの、酸を用いてエッチングすることができる。例において、第2の高分子材料がPMMAから形成される場合、第2の高分子材料は酢酸を使用してエッチング可能である。酸は、キャリヤガスなどの助け(例えばHFを含む溶液を介してキャリヤガスを泡立てる)により、ガス相内に導入することができる。代替として、例えばO、CF、CHF、又はそれらの組み合わせなどを使用する、例えば反応性イオンエッチングなどのガス相エッチングが実行可能である。高分子材料をエッチングすることで、マスク内にホールを生成する。ホールはマスク1001aに隣接する基板1001cの表面を曝露することができる。曝露された表面は、基板1001cがシリコンから形成された場合、酸化ケイ素(例えば二酸化ケイ素)などの(自然又は熱成長した)酸化物の層を含むことができる。酸化物層は、マスク及び基板1001cの曝露部分を、酸化ケイ素をエッチングするように構成された酸化エッチング剤に曝露することによって除去される。例において、基板1001cのマスク及び曝露部分は、CF/O及び/又は緩衝酸化物エッチング(又は緩衝フッ化水素エッチング、「BHF」)に曝露される。いくつかの例において、マスク及び基板の曝露部分は、ガス相のフッ化水素(HF)などの気相酸に曝露される。
[00125] BHFは、フッ化アンモニウム(NHF)などの緩衝剤とフッ化水素酸(HF)との混合物とすることができる。いくつかのケースにおいて、不溶性製品を溶解するために、HClがBHF溶液に加えられる。例において、緩衝酸化物エッチング溶液は、水分中約40%のNHF対水分中49%のHFの6:1の体積比を含む。この溶液は、25℃で少なくとも約0.1ナノメートル(nm)/秒(s)、0.5nm/s、1nm/s、2nm/s、3nm/s、4nm/s、5nm/s、6nm/s、7nm/s、8nm/s、9nm/s、10nm/s、20nm/s、30nm/s、40nm/s、50nm/s、100nm/s、1000nm/s、又は10,000nm/sの速度で、熱成長酸化物をエッチングすることができる。マスク及び基板1001cの曝露部分を酸化エッチング剤に曝露することで、基板1001cの曝露部分から酸化物層を除去することができる。
[00126] いくつかの実施形態において、第2の動作1002中、第2の高分子材料(例えばPMMA)を除去し、第1の高分子材料を有するマトリックスを架橋するために、酸(例えば酢酸、HF、HI)に対して少なくとも約1分、又は2分、又は3分、又は4分、又は5分、又は10分、又は15分、又は20分、又は25分、又は30分の期間、及び、水に対して少なくとも約1秒、又は10秒、又は30秒、又は1分、又は2分、又は3分、又は4分、又は5分の期間、基板を曝露させることが可能である。酸は、いくつかのケースでは、マスク1001aを除去又は実質的に除去することなく、基板上のいずれの自然又は熱成長された酸化物をも除去することができる。
[00127] 次に、第3の動作1003で、金属材料の層がマスク1001a及び基板1001cの曝露部分に堆積される。いくつかの実施形態において、金属材料の層は1つ又は複数の元素金属を含む。例えば、金属材料の層は、金、銀、プラチナ、クロム、モリブデン、タングステン、オスミウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、銅、ニッケル、及び他の金属(例えば貴金属)、並びにそれらの任意の組み合わせから選択された、1つ又は複数の金属を含むことができる。他の例において、金属材料の層は、銅、ニッケル、又はそれらの組み合わせなどの、非貴金属を含むことができる。
[00128] 金属材料の層は、化学エッチング剤の分解を触媒可能な材料を含むことができる。金属材料の層は、物理気相堆積(例えばスパッタリング、蒸発堆積)、化学気相堆積(CVD)、原子層堆積(ALD)、又は電気めっきなどの、様々な堆積技法の助けによって堆積可能である。いくつかの実施形態において、金属材料の層は、形成された場合、約1nmから500nm、又は5nmから100nm、又は10nmから30nmの間の厚みを有する。金属材料の層は、マスク及び基板1001cの曝露部分上に形成される。
[00129] 次に、第4の動作1004で、マスク1001aは、基板1001c上の金属材料1004aの配列(又はパターン)を残すために除去される。いくつかの実施形態において、金属材料の配列は単分散である。
[00130] 次に、第5の動作1005で、金属材料1004a及び基板1001cは、酸化剤(例えばO、NO、H)及びエッチング剤(例えばHF)に曝露される。酸化剤及びエッチング剤のうちの1つ又は両方は、ガス相内を送達され(例えば、酸化剤、エッチング剤、及びキャリヤガスを有する気相混合物を介して)、金属材料1004a及び基板1001cに曝露されることが可能である。酸化剤及びエッチング剤は、ポンプなどの蒸気送達システムを使用して送達することができる。
[00131] 金属材料1004aは、金属基板インターフェースでの基板1001cの触媒酸化を容易にし、それによって金属材料1004aと基板1001cとの間に酸化物を形成することができる。その後、エッチング剤が酸化物を除去する。後続の基板の酸化及び金属材料と基板との間に形成された酸化物の除去により、基板内にホールが生成される。いくつかの実施形態において、ホール1005aは、ホール1005aの幅(又は直径)よりも長い長さを有する(すなわち、ホール1005aは異方性である)。金属材料は、その後、基板1001c内にホールを残すために、エッチング剤を用いて除去することができる。
[00132] いくつかのケースにおいて、テンプレート化されたレジスト(又はマスク)は、例えばナノインプリント、ブロック共重合体リソグラフィ、フォトリソグラフィ、eビームリソグラフィなどによって、基板上に定義することができる。金属触媒堆積の前に、基板に隣接して形成された自然酸化物(例えば二酸化ケイ素)は、例えばHF、HCl、HBr、HI、又はそれらの組み合わせなどの、気相化学エッチング剤によって除去可能である。気相エッチング剤は、レジストテンプレートの劣化及び不明瞭な触媒形状につながる可能性のある湿式エッチング剤(例えばHF(aq))に比べて、レジストテンプレートを保持することができる。
[00133] 代替として、第3の動作1003で、第1の金属材料の層をマスク1001a及び基板1001cの曝露部分上に堆積させることが可能である。第1の材料はエッチブロック材料とすることができる。いくつかのケースにおいて、第1の金属材料の層は、クロム、モリブデン、及びタングステンから選択された1つ又は複数の金属を含む。第4の動作1004で、マスク1001aは、前述のように基板1001cを曝露するために除去可能である。次に、第2の金属材料の層を、第1の金属材料の層及び基板1001c上に堆積させることができる。第2の材料はエッチング材料を含むことができる。第2の金属材料の層は、その後、基板1001c内に円柱を形成するために、酸化剤(例えばO、NO、H)及びエッチング剤(例えばHF)に曝露することができる。酸化剤及びエッチング剤は、ガス相内で送達(例えば反応空間に送達)し、第2の材料の層及び基板1001cに曝露することができる。その後、基板1001cから形成された円柱(例えば独立円柱)を残すために、円柱上の第1及び第2の金属材料の層を除去することができる。いくつかの状況において、円柱のベースが基板1001cに取り付けられる。
[00134] 図11A〜Cは、本開示の実施形態に従った、シリコン基板を触媒的にエッチングするためのプロセスを概略的に示す。図示されたプロセスは、様々な半導体材料に適用可能である。図11Aでは、シリコン基板上に銀触媒が堆積され、シリコン基板及び触媒が過酸化水素(H)などの酸化剤に曝露されて二酸化ケイ素を形成し、その後これが、二酸化ケイ素を除去するためにフッ化水素酸(HF)などの化学エッチング剤と接触される(図11B)。酸化剤及び化学エッチング剤は、いくつかのケースではキャリヤガス(例えばHe、N、Ar、H、CO)の助けにより、ガス相内でシリコン基板及び触媒に曝露することができる。酸化剤及び化学エッチング剤に対するシリコン基板及び触媒の追加の曝露により、図11Cに示すように、シリコン基板内にホールの配列が形成される。いくつかの状況において、シリコン基板及び触媒は酸化剤及び化学エッチング剤と同時に接触され、他の状況では、シリコン基板及び触媒は酸化剤及び化学エッチング剤と交互及び順番に接触される。
[00135] 図11A〜11Cのプロセスを使用して、半導体、絶縁、又は金属基板などの基板内にホール又はワイヤのパターンを形成することができる。
[00136] 金属触媒は様々な形状及びサイズを有することができる。いくつかの実施形態において、金属触媒は、円柱形又は球形、或いは部分円柱形又は部分球形などの、ほぼ対称形である。例えば個々の触媒粒子は、円柱形又はほぼ円柱形とすることができる。別の例として、個々の触媒粒子は半球形又はほぼ半球形とすることができる。代替として、触媒粒子はアニュラス形状(又はリング形状)とすることができる。こうしたケースでは、基板(例えばシリコン)の化学エッチングは、触媒粒子の互いの集塊又は凝集を低減又は最小化しながら、垂直方向に進行させることができる。アニュラス内の中央開口部は、化学エッチング剤の構成物質(例えば、化学エッチング剤がフッ化水素酸の場合、フッ化物及びヒドロニウムイオン)に集中させることが可能であるため、結果として基板のエッチングはより均一となり、反応物質濃度の変動にはそれほど依存しなくなる。
[00137] いくつかの例において、アニュラス形状の触媒粒子は、基板に隣接するマスクを提供すること、リング形状のホールを(例えばリング形状のフィーチャを有するレチクルを介してマスクを光に曝露させることによって)基板内に形成すること、ホール内に金属材料を堆積させること、及びマスクを除去することによって、形成される。
[00138] 例えば、熱電デバイスを形成するための方法は、基板に隣接する金属材料のリング形状の粒子を提供すること、並びに、基板内のホール又は基板からのワイヤを形成するために、少なくとも約0.01マイクロメートル/秒のエッチング速度で基板を触媒的にエッチングするために、リング形状の粒子を酸化剤及びエッチング剤に曝露することを含む。リング形状の粒子は、基板に隣接するマスクを提供すること(例えばマスクをスピンコーティングすること)、マスク内にリング形状のホールの配列を(例えばフォトリソグラフィによって)定義すること、マスク及び基板の曝露部分に隣接する金属材料の層を堆積すること、及び、基板に隣接する金属材料のリング形状の粒子を提供するためにマスクを除去することによって形成可能である。いくつかのケースにおいて、マスクは高分子マトリクス内で相分離された3次元構造を含むことが可能であり、リング形状のホールは、高分子マトリクス内にリング形状のホールを提供するために、高分子マトリクスに関して3次元構造を選択的に除去することによって形成可能である。ホールは基板の一部を曝露する。
[00139] ホール又はワイヤを形成するための基板エッチングは、ほとんどの表面積が基板に接触している方向に沿って進めることができる。好ましいエッチング方向でない(例えば基板の表面に対して垂直な方向に沿った)粒子表面の部分の粗さ(又は突起)は、好ましいエッチング方向以外の方向でのエッチングの可能性を増加させる可能性がある、例えば、エッチングの方向的な垂直性を低減させる可能性がある。(例えばオイラー標数によって定義された)触媒トポロジは、垂直状態で役目を果たすことができる。例えば触媒内にホールを開けることで、液体内の反応物質(例えば酸化剤及び化学エッチング剤)がエッチング面にアクセスできるようにし、それによってホールが存在する場所(例えば縁部ではなく触媒の中央)にエッチングを集中させることができる。これによって、反応物質が存在する触媒の中央に下方エッチングを集中させることで、垂直性を向上させることができる。主要な細孔内でのエッチングに集中させること、及び反応副産物のエッチング面から遠くへの移送を増加させることによって、2次的な多孔性を減少させることも可能であり、後者は同時に、最大エッチング深さを増加させる。
[00140] いくつかの例において、エッチングを強化する(例えば垂直性を強化する)ために構成された触媒粒子は、オイラー標数(又はオイラー−ポアンカレ標数)が2より小さい形状を有する(因みに、円柱はオイラー標数が2である)。例において、触媒粒子はオイラー標数がゼロの環状体(又はアニュラス)である(図15A)。別の例において、触媒粒子はオイラー標数が−2の2重環状体である(図15B)。別の例において、触媒粒子はオイラー標数が−4の3重環状体である(図15C)。こうした形状の触媒粒子は、例えば、マスク内にホールのパターンを定義するためにフォトリソグラフィを使用すること、及び触媒粒子を形成するためにホール内に金属粒子を堆積することによって、形成可能である。
[00141] 基板とエッチング剤との間での仕事関数の格差は、結果として、基板とエッチング剤との間の境界で電荷キャリヤ(エッチング材料内のイオン、ホール、又は電子)の減損を生じさせる可能性がある。触媒と基板との間での仕事関数の格差は、エッチング材料内及び流体内の両方で、a)基板のドーピングに依存可能なエッチング材料の仕事関数、及びb)いずれの金属が触媒として使用されるかに依存可能な触媒の仕事関数に、制限なしに応じて、キャリヤの集中を変化させる可能性がある。仕事関数が基板よりも低い(すなわちより負である)触媒を使用することで、結果として細孔/ホールのエッチフロントに電子ホールを集中させることになる。仕事関数が同等の触媒を使用することで、結果として細孔エッチフロントでの電子ホールの集中を均一又はほぼ均一に分布させることになる。仕事関数が基板よりも高い(すなわちより負でない)触媒を使用することで、結果として、基板内の集中に比べて電子ホールの減損を増加させる可能性がある。
[00142] いくつかの実施形態において、金属触媒と基板(例えばp型シリコン)との間の仕事関数の関係は、エッチング垂直性を最適化し、2次的な多孔性の形成、例えば、エッチング方向に対して角度のある(例えば垂直な)方向に沿って形成されたホールを、最小化するように、制御可能である。金属触媒は、H又は他の酸化剤の減少を触媒し、エッチングされる材料(例えばシリコン)とのショットキー接合を形成することが可能であり、これによって、細孔エッチフロントの接合に電子ホールを集中させ、更に電子ホールを遠ざけることでフロントを減損させるか、又は抵抗接点を形成することができる。例えばPt−Siなどの触媒を採用し、Pt−Siが高度にドープされたシリコンよりもわずかに低い(すなわちより負である)仕事関数を有するものとすれば、高度にドープされたp型シリコンをエッチングすることができる。これによって、細孔/ホールのエッチフロントでの電子ホールの集中をわずかに増加させることが可能であり、エッチングの進行に好ましい場所に反応物質(電子ホール)を提供することができる。しかしながら、低度にドープされたp型シリコンと共にPt−Siを使用することで、2次細孔の形成が増加するように、シリコン基板とエッチング剤との間に形成される減損領域内の電子ホールの集中を増加させることが可能である。したがって、基板及び触媒の仕事関数のバランスを取ることが好ましい可能性がある。いくつかの例において、触媒材料は、基板よりも低い仕事関数を有するように選択される。他の例において、触媒材料は、基板よりも大きいか又は等しい仕事関数を有するように選択される。仕事関数の選択は、少なくとも部分的に、触媒と基板との間のインターフェースでの電子ホールの望ましい集中に基づくものである。
[00143] 触媒エッチングの前に、基板(例えばシリコンウェーハ)は、基板の下面がエッチング剤混合物(例えばHF及びH)によってエッチングされるのを防止することが可能なパッシベーション材料を含むパッシベーション層でコーティングすることができる。これにより、大幅に高い均一性及びアスペクト比を伴うホール又はワイヤを提供し、ホール又はワイヤに対して角度のある細孔の形成を最小限にすることに役立つことが可能である。パッシベーション材料は、酸化物、窒化物、硫化物、炭化物、又はそれらの組み合わせとすることができる。いくつかの例において、パッシベーション材料は、基板の曝露された水素終端面を、アルコール、アルデヒド、ハロゲン化アルコキシ、ケトン、アルカン、アルケン、又はアルキンなどの、炭化水素と反応させることによって提供される炭化物である。例において、アルケン又はアルキンなどの不飽和炭化水素を使用して、フッ化水素エッチングを介して調製された水素終端シリコンと反応させることができる。このヒドロシリル化反応は、パッシベーション種とシリコンとの間にカーボン−シリコン接着を形成するために、水素終端シリコンの紫外線照射によって熱的に実行するか又は触媒することができる。シリコン−カーボン接着は、パッシベーション層を提供することが可能であり、フッ化水素による攻撃に対してより安定させることが可能できる。代替として、アルコール、ハロゲン化アルコキシ、及び同様の分子を使用して、同じくパッシベーション層として働くことが可能な、シリコン−酸素−カーボン接着を形成するために、水素終端シリコンと反応させることが可能である。いくつかの状況において、チオールなどの有機硫黄化合物は、触媒作用に逆に干渉する可能性があるため、回避するか、又は触媒作用に逆に干渉しないように選択された濃度で使用するべきである。このパッシベーション反応は、触媒エッチング中又は前に実行可能である。エッチング中のパッシベーションの場合、パッシベーション種をエッチング媒体に追加することができる。
[00144] パッシベーション種は、炭素含有化合物(例えば炭化水素)、窒素含有化合物(例えばNH、N)、硫黄含有化合物(例えばHS)、及び酸素含有化合物(例えばO、O、H、アルコール)を含む。
[00145] 代替として、材料は、原子層堆積、プラズマ助長CVD、低圧CVD、スパッタリング、蒸着、又はスピンオン処理などの技法を使用して、触媒粒子間に堆積させることができる。好適な材料は、窒化ケイ素、酸化ケイ素、ポリシリコン、非晶質シリコン、スピンオンガラス、スピンオンドーパントなどの、誘電体;フォトレジスト、電子ビームレジスト、又はポリイミド、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチルなどの他の高分子化合物などの、有機材料;或いは、クロム又はタンタルなどの、非触媒金属を含むが、限定されない。
[00146] 代替として、基板(例えばシリコン)は、基板内の電子ホールキャリヤ密度を低減させるために、n型ドープすることができる。電子ホールはエッチングを担うことが可能であり、その密度を低減させることで、エッチング剤中での基板の望ましくないエッチングを低減させることができる。例において、こうしたドーピングは、完全なn型ドープ基板(例えばn型ドープされたシリコンウェーハ)を生成するために基板ソース材料に追加することによって、基板の製造プロセス中に達成される。別の例において、基板の表面は高度にn型ドープすることが可能であるが、基板の大部分はp型又はn型のままである。これは、イオン注入、固体ソースドーピング、スピンオンドーピング、又は半導体epi成長によって達成可能である。
[00147] ホール又はワイヤの形成に続き、パッシベーション層を除去することができる。パッシベーション層を除去するために使用可能な技法の例は、湿式エッチング、乾式エッチング、反応性イオンエッチング、化学機械研磨、及びイオンミリングを含む。
[00148] いくつかの状況において、エッチング中、エッチング方向に沿うなど基板全体にわたって、電界(又は電圧)を提供することができる。電界は、エッチング方向に垂直の基板の反対面に隣接する電極ペアを使用して提供することができる。いくつかの例において、少なくとも約0.1V、0.5V、1V、2V、3V、4V、5V、6V、7V、8V、9V、10V、20V、30V、40V、50V、60V、70V、80V、90V、又は100Vの電圧が、エッチング中に基板全体にわたって提供される。
[00149] 本開示の金属触媒を使用して、ホールのパターンを基板に転写することなどにより、基板内のホール又は基板からのワイヤを形成することが可能である。図12は、パターンを基板1201に触媒的に転送するためのプロセスを概略的に示す。基板1201は、1つ又は複数の半導体材料から形成可能である。パターンは、基板1201上での金属材料の粒子1202の分布によって特徴付けられる。金属材料は、金、銀、プラチナ、クロム、モリブデン、タングステン、オスミウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、銅、ニッケル、及び他の金属(例えば貴金属)、並びにそれらの任意の組み合わせ、或いは、例えば銅、ニッケル、又はそれらの組み合わせなどの化学酸化剤の分解を触媒することが可能な任意の非貴金属のうちの、1つ又は複数を含むことができる。粒子1202は、本明細書の他の場所で説明するように、例えば、ホール(例えばナノホール)のパターンを用いてマスクを形成すること、金属を堆積させること、及びマスクを除去することなどによって、形成可能である。粒子1202は、基板1201上に直接、又は代替として、酸化物層などの基板1201上の1つ又は複数の介在層上に、堆積させることが可能である。金属粒子1202及び基板1201は、その後、化学エッチング剤及び酸化剤に曝露され、基板1201内にホール1203のパターンを提供するために基板1201を異方的にエッチングする。化学エッチング剤及び/又は酸化剤は、基板1201及びガス相の金属粒子1202に曝露することができる。その後、粒子1202は、金属材料に対して選択的なエッチング化学作用を用いるなどして、除去することができる。その後、ホール1203は、介在物を形成するために、半導体又は誘電材料などの2次材料で形成可能である。
[00150] ホール1203のパターンは、約5000ナノメートル(nm)、又は1000nm、又は500nm、又は400nm、又は300nm、又は200nm、又は100nm、又は50nm、又は40nm、又は30nm、又は20nm、又は15nm、又は10nm、又は5nm、又はそれ以下より小さいか又は等しい、ピッチ(例えば隣接ホール間の中心間間隔)1204を有することができる。各ホール1203の曝露表面は、透過電子顕微鏡法(TEM)によって測定すると、約0.5nmから50nm、又は1nmから20nm、又は1nmから10nmの間の粗さを有することができる。
[00151] 粒子1202からの金属材料の少なくともごく一部を、ホール1203の曝露表面上に堆積させることができる。これは、例えば粒子1202の除去後に、金属材料の残余量(又は残留物)が残っている場合に当てはめられる。いくつかのケースにおいて、曝露表面上の表面原子数に対するホール1203の曝露表面上に吸着された金属材料の割合は、X線光電子分光法(XPS)によって測定された場合、少なくとも約0.000001%、0.00001%、0.0001%、0.001%、0.01%、0.1%、1%、5%、10%、15%、又は20%である。しかしながら、他のケースにおいて、曝露表面上の表面原子数に対するホール1203の曝露表面上に吸着された金属材料の割合は、XPSによって測定された場合、多くとも約0.000001%、0.00001%、0.0001%、0.001%、0.01%、0.1%、1%、5%、10%、15%、20%、又は25%である。いくつかの状況において、曝露表面上の表面原子数に対するホール1203の曝露表面上に吸着された金属材料の割合は、XPSによって測定された場合、約0.000001%から25%の間である。
[00152] 図13は、パターンを基板1301に触媒的に転写するためのプロセスを概略的に示す。第1のステップで、本明細書の他の場所で説明するように、例えばホールのパターンを用いてマスクを形成すること、第1の層1302を堆積させること、及びマスクを除去することなどによって、エッチブロック材料を有する粒子の第1の層1302が基板1301上に形成される。第1の層1302は複数の粒子を含むことができる。第1の層1302の材料は、クロム、モリブデン、及びタングステンのうちの1つ又は複数を含むことができる。第1の層1302の粒子は、基板1301上に直接、又は代替として、酸化物層(例えば自然酸化物層)などの基板1301上の1つ又は複数の介在層上に、堆積させることが可能である。金属材料を有する第2の層1303は、その後、本明細書の他の場所で説明するように、第1の1302上に堆積される。第2の層1303の材料は、第1の層1302の材料とは異なるものとすることができる。第2の層1303の金属材料は、金、銀、プラチナ、クロム、モリブデン、タングステン、オスミウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、銅、ニッケル、及び他の金属(例えば貴金属)、並びにそれらの任意の組み合わせ、或いは、例えば銅、ニッケル、又はそれらの組み合わせなどの化学酸化剤の分解を触媒することが可能な任意の非貴金属のうちの、1つ又は複数を含むことができる。次に、第1の層1302及び第2の層1303は、化学エッチング剤及び酸化剤に曝露される。化学エッチング剤及び/又は酸化剤は、ガス相内で第1の層1302及び第2の層1303に曝露することができる。第1の層がマスク(又はエッチブロック層)として働く場合、第2の層1303の金属材料は、第2の層1303と接触している基板1301の部分をエッチングする。第1の層1302と接触している基板1301の部分はエッチングされない場合がある。これによって、基板1301内にワイヤ(例えばナノワイヤ)1304のパターンを提供する。第1の層1302及び第2の層1303を含む材料は、その後、金属材料に対して選択的なエッチング化学作用を用いるなどして除去することが可能であるが、基板1301を含む材料は除去されない。
[00153] ワイヤ1304のパターンは、約5000ナノメートル(nm)、又は1000nm、又は500nm、又は400nm、又は300nm、又は200nm、又は100nm、又は50nm、又は40nm、又は30nm、又は20nm、又は15nm、又は10nm、又は5nm、又はそれ以下より小さいか又は等しい、ピッチ1305を有することができる。各ワイヤ1304の曝露表面は、透過電子顕微鏡法(TEM)によって測定すると、約0.5nmから50nm、又は1nmから20nm、又は1nmから10nmの間の粗さを有することができる。
[00154] 第1の層1302及び/又は第2の層1303からの金属材料の少なくともごく一部を、ワイヤ1304の曝露表面上に堆積させることができる。これは、例えば、第1の層1302及び第2の層1303の除去後に、金属材料のうちの1つ又は両方の残余量がワイヤ1304の曝露表面上に残っている場合に当てはめられる。いくつかのケースにおいて、曝露表面上の表面原子数に対するワイヤ1304の曝露表面上に吸着された金属材料の割合は、XPSによって測定された場合、少なくとも約0.000001%、0.00001%、0.0001%、0.001%、0.01%、0.1%、1%、5%、10%、15%、又は20%である。しかしながら、他のケースにおいて、曝露表面上の表面原子数に対するワイヤ1304の曝露表面上に吸着された金属材料の割合は、XPSによって測定された場合、多くとも約0.000001%、0.00001%、0.0001%、0.001%、0.01%、0.1%、1%、5%、10%、15%、20%、又は25%である。いくつかの状況において、曝露表面上の表面原子数に対するワイヤ1304の曝露表面上に吸着された金属材料の割合は、XPSによって測定された場合、約0.000001%から25%の間である。
[00155] 本開示のホール又はワイヤは、最適化された熱電デバイスの性能に好適な表面粗さを有することができる。いくつかのケースにおいて、ホール又はワイヤの2乗平均平方根粗さは、約0.1nmから50nm、又は1nmから20nm、又は1nmから10nmの間である。粗さは、透過電子顕微鏡法(TEM)、或いは、原子間力顕微鏡法(AFM)、又は走査トンネル顕微鏡法(STM)などの、他の表面分析技法によって決定することができる。表面粗さは、表面波形によって特徴付けることができる。
[00156] ホール又はワイヤの曝露表面は、半導体酸化物、金属酸化物、又は半導体及び金属酸化物などの、酸化物の層でカバーすることができる。いくつかのケースにおいて、酸化物は、自然酸化物又はシリコン(例えばSiO)などの自然酸化物である。
[00157] 本開示の熱電素子のドーピング構成は、熱電素子を有する熱電デバイスの伝熱性及び熱起電力を制御するために選択することができる。伝熱性及び熱起電力は、熱電素子の寸法及びドーピングをそれぞれ制御することによって、熱電素子の導電性とは実質的に無関係に制御することができる。例として、ホール又はワイヤを含む熱電素子のp型又はn型ドーピングのドーピング濃度は、熱電素子の寸法(例えば長さ、ホール又はワイヤの直径)とは無関係に制御することができる。半導体ナノワイヤの伝熱性及び熱起電力を制御するための様々な手法は、参照により全体が本明細書に組み込まれた、米国特許公開第2009/0020148号(「METHODS AND DEVICES FOR CONTROLLING THERMAL CONDUCTIVITY AND THERMOELECTRIC POWER OF SEMICONDUCTOR NANOWIRES」)に記載されている。
[00158] 本明細書で説明する方法は、システムを超高真空、高真空、真空、低圧、大気圧、又は高圧で使用して実装可能である(以下を参照のこと)。いくつかのケースにおいて、熱電素子は、真空室を使用するなどして低圧で形成される。他のケースにおいて、熱電素子は空気中で形成される。代替として、熱電素子は不活性ガス(例えばHe、N、Ar、H、CO)雰囲気で形成可能である。
[00159] 本明細書で説明する方法は、本明細書で提供される方法を実装する機械実行可能コードを備えた記憶場所と、機械実行可能コードを実行するための1つ又は複数のプロセッサとを有するコンピュータシステムの助けにより、自動化することができる。
熱電素子を形成するためのシステム
[00160] 本開示の別の態様は、基板を保持するように構成された基板ホルダを有する反応空間と、反応空間と流体連結している第1の蒸気源とを備える、熱電素子を形成するためのシステムを提供する。第1の蒸気源は、反応空間内に酸化剤を供給することができる。システムは、反応空間と流体連結している第2の蒸気源を更に含むことができる。第2の蒸気源は、反応空間に化学エッチング剤を供給することができる。システムは、プロセッサによって実行された場合、本明細書で開示される方法のいずれかを実装する、機械可読命令を実行するようにプログラミングされたプロセッサ(又は複数のプロセッサ)を有する、コントローラを含むことができる。例えば、コントローラは、(i)反応空間内の基板に隣接するエッチング層を、第1の蒸気源からの気相酸化剤に接触させること、及び、(ii)エッチング層を第2の蒸気源からの化学エッチング剤に接触させることを含む方法を、実装することができる。第1の蒸気源及び第2の蒸気源は同じ蒸気源とすることができる。
[00161] いくつかの例において、システムは、反応空間と流体連結している圧力システムを含むことができる。圧力システムは、反応空間の圧力を調整するように構成することができる。いくつかの例において、圧力システムは、機械式ポンプ、回転翼ポンプ、ターボ分子ポンプ、イオンポンプ、クライオポンプ、及び拡散ポンプから選択された、1つ又は複数の真空ポンプを含む。圧力システムは、スロットルバルブなどのバルブを含むことができる。圧力システムは、反応空間の圧力を測定するため、及び、圧力システムの1つ又は複数の真空ポンプの助けによって圧力を調整することが可能なコントローラに圧力を中継するための、圧力センサを含むことができる。
[00162] 図14は、本開示の実施形態に従った、熱電デバイスを形成するためのシステム1400を示す。システム1400は、圧力システム1402と流体連結している反応空間1401を含む。システム1400は、1つ又は複数の基板(図示せず)が配設されたサセプタ(又は基板ホルダ)1403を含む。蒸気源1404は、第1及び第2の蒸気を反応空間1401内に提供する。サセプタ1403は、処理(すなわち熱電素子形成など)中に基板の温度を調整するための、1つ又は複数の加熱及び/又は冷却素子を含むことができる。図示された例において、蒸気源1404はシャワーヘッド1405に向けて送られ、これが基板ホルダ1403の上で蒸気源を分散させる。いくつかの状況では、シャワーヘッドを除外することができる。バルブ1406及び1407は、反応空間1401の内及び外への1つ又は複数の蒸気フローを調整することができる。反応空間1401、圧力源1402、及びバルブ1406及び1407に結合された(点線)コントローラ1408は、熱電デバイス形成の前、中、及び後の反応空間の圧力、蒸気源が反応空間1401に流れ込む速度、及びサセプタ1403の温度(例えば、処理中のサセプタ温度)を調整するのに役立つ。コントローラ1408は、コンピュータプロセッサ(本明細書では「プロセッサ」とも呼ぶ)又は複数のプロセッサ、メモリ(例えば読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ)、物理記憶媒体(例えばハードディスク、光媒体)、通信インターフェース(例えばネットワークカード)、及びディスプレイインターフェースを備える。コントローラは、例えばリモート処理のためにクラウド又は分散ネットワークに結合することができる。
[00163] システム1400は、複数の蒸気源を含むことができる。複数の蒸気源のそれぞれを、酸化剤又は化学エッチング剤を反応空間1401内に導入することができる。酸化剤及び化学エッチング剤は、いくつかのケースではキャリヤガス(例えばHe、N、Ar、H、CO)の助けにより、気相に導入可能である。蒸気源は、酸化剤源又は化学エッチング剤源と流体連結することが可能であり、酸化剤又は化学エッチング剤のそれぞれを液相で保持する容器であり得る。いくつかの例において、キャリヤガスは、酸化剤又は化学エッチング剤を有する蒸気を生成するために、酸化剤又は化学エッチング剤を液相で有する容器を介して送ることが可能であり、反応空間1401内に向けて送ることが可能である。
[00164] 反応空間1401内への蒸気源の組成は、例えば流量計、質量流量コントローラ、及び/又はガスソレノイドなどの様々なデバイスの助けにより、別々の蒸気源のフロー速度を制御することによって変化する可能性がある。蒸気混合物の温度は、蒸気混合物をガス加熱器又は冷却器に通すことによって変化する可能性がある。蒸気混合物の圧力は、例えば加圧ポンプ、コンプレッサ、又は真空ポンプを使用して、低真空から大気圧、高圧の間で制御することができる。
[00165] 基板ホルダ1403は、基板エッチング中に基板ホルダ1403上で基板を回転させるように構成可能である。基板ホルダ1403は、毎分少なくとも約1°、2°、3°、4°、5°、6°、7°、8°、9°、10°、20°、30°、40°、45°、50°、60°、70°、80°、90°、180°、又は360°の速度で基板を回転させることができる。代替として又は加えて、基板ホルダ1403はエッチング中に基板を振動させることができる。代替として又は加えて、基板ホルダ1403はエッチング中に基板を移転させる(例えば、反応空間1401の一方の側から他方の側へ)ことができる。
[00166] いくつかのケースにおいて、システム1400はスプレーエッチング用に構成される。反応空間1401は、エッチング剤混合物のスプレー又はミストを基板に送達するように構成された、1つ又は複数のスプレーノズルを含むことができる。ウェーハとして提供可能な基板は、基板内のホール又は基板からのワイヤの形成後に、熱電素子として使用することができる。いくつかの例において、触媒パターニングウェーハが、反応空間1401内の基板ホルダ1403上に配置される。化学エッチング剤(例えばHF)を含むエッチング剤混合物は、ウェーハが基板ホルダ1403上でスピン又は揺動されている間に、スプレーノズルを介してウェーハの表面に供給される。エッチング剤混合物は、パージガス(例えばヘリウム、アルゴン、窒素)及び/又は反応性ガス(例えばO、O、H)と共に反応空間1401内に提供することができる。混合物は、例えば水、水蒸気、又はエタノールなどの希釈剤成分とすることができる。
[00167] 本明細書で提供されるシステム及び方法の態様は、プログラミングで具体化することができる。技術の様々な態様は、典型的には、一種の機械可読媒体上で搬送されるか又は内部で具体化される、機械(又はプロセッサ)実行可能コード及び/又は関連付けられたデータの形の「製品」又は「製造品」とみなすことができる。機械実行可能コードは、メモリ(例えば読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ)、又はハードディスクなどの、電子ストレージユニット上に記憶可能である。「ストレージ」タイプの媒体は、ソフトウェアプログラミング用に持続性ストレージを常時提供することが可能な、コンピュータ、プロセッサなどの有形メモリ、又は、様々な半導体メモリ、テープドライブ、ディスクドライブなどのそれらの関連付けられたモジュールのうちの、いずれか又はすべてを含むことが可能である。ソフトウェアのすべて又は一部は、時折、インターネット又は様々な他の通信ネットワークを介して通信可能である。こうした通信は、例えば、コンピュータ又はプロセッサ間で、例えば管理サーバ又はホストコンピュータからアプリケーションサーバのコンピュータプラットフォームへ、ソフトウェアをロードすることができる場合がある。したがって、ソフトウェア要素を担持可能な別のタイプの媒体は、ローカルデバイス間で、有線及び光陸線ネットワークを介して、及び様々な無線を介して、物理インターフェースを横切って使用されるような、光波、電波、又は電磁波を含む。有線又は無線リンク、光リンクなどのこうした波動を伝搬する物理要素も、ソフトウェアを担持する媒体とみなすことができる。本明細書で使用される場合、持続性の有形「ストレージ」媒体に制約されていない限り、コンピュータ又は機械「可読媒体」などの用語は、実行のために命令をプロセッサに提供することに関与する任意の媒体を指す。
[00168] したがって、コンピュータ実行可能コードなどの機械可読媒体は、有形ストレージ媒体、搬送波媒体、又は物理伝送媒体を含むがこれらに限定されない、多くの形を取ることができる。不揮発性ストレージ媒体は、例えば、図面に示されたデータベースなどの実装に使用可能であるような、任意のコンピュータ内の任意のストレージデバイスなどの、光又は磁気ディスクを含む。揮発性ストレージ媒体は、こうしたコンピュータプラットフォームの主メモリなどの動的メモリを含む。有形伝送媒体は、コンピュータシステム内のバスを含むワイヤを含む、同軸ケーブル、銅線、及び光ファイバを含む。搬送波伝送媒体は、電気又は電磁の信号、或いは、無線周波数(RF)及び赤外線(IR)データ通信中に生成されるような音波又は光波の形を取ることができる。したがってコンピュータ可読媒体の一般的な形は、例えば、フロッピィディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の磁気媒体、CD−ROM、DVD、又はDVD−ROM、任意の他の光媒体、パンチカード紙テープ、ホールのパターンを伴う任意の他の物理ストレージ媒体、RAM、ROM、PROM、及びEPROM、FLASH−EPROM、任意の他のメモリチップ又はカートリッジ、データ又は命令を移送する搬送波、こうした搬送波を移送するケーブル又はリンク、或いは、コンピュータがプログラミングコード及び/又はデータを読み取ることが可能な任意の他の媒体を含む。これらの形のコンピュータ可読媒体の多くは、1つ又は複数の命令の1つ又は複数のシーケンスを実行のためにプロセッサに搬送することに関与することができる。
例1
[00169] キャリヤガス(例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素など)が、過酸化水素(酸化剤)及びフッ化水素(化学エッチング剤)の別々の溶液を介して、別々に泡立てられる。過酸化水素溶液は水分中約30wt.%の過酸化水素を含み、フッ化水素酸溶液は水分中約49wt.%のフッ化水素酸を含む。結果として生じるガスは、過酸化水素及びフッ化水素酸のそれぞれの蒸気で飽和され、気相混合物を生じるように混合された後、エッチング層を含むシリコン基板を有する反応室に向けて送られる。エッチング層は、シリコン表面にパターンで分布された銀粒子を含む。過酸化水素及びフッ化水素酸を含む気相混合物は、その後、基板及びエッチング層の銀粒子と接触される。気相過酸化水素は、銀表面で触媒的に分解し、下にあるシリコンを酸化し、次にこれが気相フッ化水素酸によって蒸気混合物から除去される。このようにして、シリコン基板内にワイヤが形成される。
例2
[00170] 触媒材料(例えば銀)がシリコンウェーハを覆うブランケットのように堆積され、その後、触媒パターンを生成するために所望又はその他の所定の場所で除去される。一手法において、触媒材料はウェーハ上に堆積され、マスキング材料がそれを覆って堆積される。その後、マスキング材料は、マスキング材料に転写されるレジストパターンを提供するために、(例えば反応性イオンエッチングによって)レジストマスク(例えば、フォトリソグラフィ、電子ビームリソグラフィ、ナノインプリントリソグラフィ、ブロック共重合体リソグラフィ)でパターニングされ、下にある触媒材料をエッチング(例えばイオンエッチング、反応性イオンエッチング)するためのハードマスクとして働くことが可能である。その後、触媒材料の曝露部分は、ウェーハをエッチングするためにエッチング剤混合物(例えばHF及びH)と接触される。触媒材料のエッチング剤混合物への曝露時に、マスキング材料が触媒材料に対する選択性を伴うウェーハを介した方向性エッチングを提供するように、及び、マスキング材料を除去するための後続のイオンミリング又はエッチング工程中に犠牲マスクとして働くことが強固であるように、マスキング材料を選択することができる。いくつかの例において、マスキング材料は酸化ケイ素、窒化ケイ素、及び酸窒化ケイ素から選択される。
[00171] 代替として、マスキング材料は第1に、PVD(例えば蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング)、又はCVD(例えばプラズマ助長、低圧、又は大気圧)を使用して、ウェーハ上に堆積される。その後マスキング材料は、レジストマスクでパターニングされる。その後、触媒材料は、PVD、CVD(例えば有機金属化学気相堆積、電子又はイオンビーム誘導堆積)、電気化学堆積、又は無電解堆積を使用して、いくつかのケースでは過度に堆積される。その後、例えば化学機械研磨工程及び/又はイオンミリング工程を使用して、過剰材料があれば除去される。その後、ウェーハをエッチングするために、触媒材料の曝露部分はエッチング剤混合物(例えばHF及びH)と接触される。エッチング剤混合物に対する触媒材料の曝露時に、マスキング材料がウェーハに対する選択性を伴うウェーハの方向性エッチングを提供するように、及び、触媒材料の堆積中に非反応性であり、化学機械研磨又はイオンミリングなどを使用した除去中に十分堅固であるように、マスキング材料を選択することができる。マスキング材料は、二酸化ケイ素などの酸化ケイ素とすることができる。マスキング材料が二酸化ケイ素の場合、湿式又は乾式のウェーハ酸化が実行可能である。
[00172] 本明細書では半導体基板を参照しながら様々な実施形態を説明してきたが、本明細書で説明する方法は、金属又は絶縁(誘電)材料から形成される基板などの、他のタイプの基板と共に使用するために採用することが可能である。
[00173] 本開示の熱電素子は、電子デバイス、自動車、又は筐体(例えば家庭、事務所)用の冷却システムなどの、冷却システムで使用するために採用することが可能である。冷却システムは、本開示の熱電素子を含み、本明細書で提供された方法に従って形成された、熱電デバイスと接触する流体フローパスを含むことができる。流体フローパスは、作動流体を熱電デバイスに送達することができる。いくつかのケースにおいて、冷却システムは、コンピュータプロセッサ又は他の熱エネルギー源などの熱源と、熱的に接触している。代替として、本開示の熱電素子は、発電システムで使用するために採用することが可能である。発電システムは、本開示の熱電素子を含み、本明細書で提供された方法に従って形成された、熱電デバイスを含むことができる。発電システムは、電子デバイス、送電網、及び/又はエネルギーストレージシステム(例えばバッテリ)などの、ロードに電気的に結合可能である。発電システムは、熱電デバイスの熱電素子全体にわたって温度勾配を適用する時に、電力を送達することができる。
[00174] 本明細書で提供されるデバイス、システム、及び方法は、参照により全体が本明細書に組み込まれた、Zhang等に対する米国特許第7,309,830号、Fukutani等に対する米国特許公開第2006/0032526号、Boukai等に対するPCT特許公開第WO/2013/109729号に記載されたデバイス及び/又は方法などの、他のデバイス、システム、及び方法と組み合わせるか、又はそれらによって修正することが可能である。
[00175] 上記から、特定の実装について例示及び説明してきたが、これらに対して様々な修正が実行可能であり、本明細書で企図されていることを理解されたい。本発明が、本明細書で提供された特定の例によって限定されることは意図されていない。本発明について前述の明細書を参照しながら説明してきたが、本明細書における本発明の実施形態の説明及び例示は、限定的な意味に解釈されるものとは意図されていない。更に、本発明のすべての態様は、様々な条件及び変数に依存する本明細書で示された特定の描写、構成、又は相対的比率に限定されないことを理解されたい。当業者であれば、本発明の実施形態の形式及び細部における様々な修正が明らかとなろう。したがって本発明は、任意のこうした修正、変形、及び等価物をもカバーするものであることが企図されている。

Claims (18)

  1. 熱電素子を形成するための方法であって、
    (a)反応空間内に基板を提供することであって、前記基板は半導体材料を含み、前記基板は前記基板に隣接する金属材料のパターンを有し、金属材料は前記基板の酸化を触媒するように構成される、提供すること、
    (b)前記金属材料を気相酸化剤及び気相化学エッチング剤を含むガスに曝露すること、及び、
    (c)前記基板内のホール又は前記基板からのワイヤを形成するために、少なくとも約0.01マイクロメートル/秒のエッチング速度で前記基板をエッチングし、それによって前記熱電素子を形成すること、
    を含み、
    前記基板をエッチングしている間に、前記基板の対向面に隣接して配置された一対の電極を使用して前記基板全体にわたって電圧が印加される、
    方法。
  2. 前記金属材料は、約30秒から60時間の期間前記ガスに曝露される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ガス中の化学エッチング剤に対する酸化剤のモル比率が、化学エッチング剤1部に対して酸化剤が少なくとも約2部である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記基板が、約−50℃から200℃の間の温度まで加熱される、請求項1に記載の方法。
  5. (a)は、
    前記基板に隣接するマスクを提供すること、
    前記マスク内にホールのパターンを形成することであって、個々のホールが前記基板に隣接する酸化物層を曝露する、形成すること、
    前記酸化物層を除去するために、前記酸化物層を気相エッチング剤に曝露すること、
    前記基板に隣接する前記金属材料を堆積すること、及び、
    前記マスクを除去すること、
    を更に含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記基板のエッチングに先立って、前記基板の下面にパッシベーション層を形成することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記基板は前記気相酸化剤及び前記気相化学エッチング剤に同時に曝露される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記気相酸化剤及び前記気相化学エッチング剤は超臨界相にある、請求項1に記載の方法。
  9. 前記熱電素子は少なくとも約0.5の性能指数を有する、請求項1に記載の方法。
  10. 熱電素子を形成するための方法であって、前記熱電素子を形成するために少なくとも約0.1ナノメートル/秒のエッチング速度で基板内のホール又は基板からのワイヤを形成するために、前記基板に隣接する金属材料と気相酸化剤及び気相化学エッチング剤とを接触させることを含み、前記基板をエッチングしている間に、前記基板の対向面に隣接して配置された一対の電極を使用して前記基板全体にわたって電圧が印加され、前記ホール又はワイヤは少なくとも約20:1のアスペクト比を有し、前記ホール又はワイヤによって曝露される前記基板の表面は、透過電子顕微鏡法によって測定すると、前記ホール又はワイヤ全体にわたって約0.5ナノメートル(nm)から50nmの間の粗さを有する、方法。
  11. 個々のホール又はワイヤは、X線光電子分光法(XPS)によって測定すると、少なくとも約0.000001%の金属含有量を伴う表面を有する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記基板は、前記気相酸化剤及び前記気相化学エッチング剤と同時に接触される、請求項10に記載の方法。
  13. 前記熱電素子は少なくとも約0.5の性能指数を有する、請求項10に記載の方法。
  14. 熱電デバイスを形成するための方法であって、
    (a)基板に隣接する金属材料の粒子を提供することであって、前記金属材料の前記粒子はそれぞれ2より小さいオイラー標数を有する、提供すること、及び、
    (b)前記基板内のホール又は前記基板からのワイヤを形成するために、少なくとも約0.01マイクロメートル/秒のエッチング速度で前記基板を触媒エッチングするために、前記粒子をガス相における酸化剤及び化学エッチング剤に曝露し、それによって前記熱電デバイスの熱電素子を形成すること、
    を含み、
    前記基板をエッチングしている間に、前記基板の対向面に隣接して配置された一対の電極を使用して前記基板全体にわたって電圧が印加される、
    方法。
  15. (a)は、
    前記基板に隣接するマスクを提供することであって、前記マスクはホールの配列を有する、提供すること、
    前記マスク及び前記基板の曝露部分に隣接する前記金属材料の層を堆積すること、及び、
    前記基板に隣接する前記金属材料の前記粒子を提供するために前記マスクを除去すること、
    を更に含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記マスクを提供することは、
    前記基板に隣接する前記マスクを形成することであって、前記マスクは高分子マトリクスで相分離された3次元構造を有する、形成すること、及び、
    前記3次元構造を除去し、それによって前記高分子マトリクスに前記基板の一部を曝露する前記ホールを提供すること、
    を更に含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記金属材料の前記粒子はそれぞれゼロに等しいオイラー標数を有する、請求項14に記載の方法。
  18. 前記熱電素子は少なくとも約0.5の性能指数を有する、請求項14に記載の方法。
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