JP6353243B2 - 金属空気電池 - Google Patents

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Description

本発明は、充電可能な3極方式の金属空気二次電池であって、且つ第3の電極である補助極で燃料供給可能な燃料電池としても使用できる装置に関する。
金属空気電池は、電気化学的な反応により、亜鉛、鉄、マグネシウム、アルミニウム、ナトリウム、カルシウム、リチウムに代表される金属が金属酸化物に変化する過程で得られる電気エネルギーを取り出すことが可能な電池である。金属空気電池は、空気極、金属極(以降、金属を燃料と捕らえ燃料極とも表記する)、電解液等の電解質などから構成される。
例えば、亜鉛の金属空気電池である場合、放電時には燃料極、空気極で次の反応が起こる。
燃料極では、亜鉛と水酸化物イオンが反応し、水酸化亜鉛が生成されると共に、電子が放出され空気極へ流れる。水酸化亜鉛は、更に酸化亜鉛と水に分解され、水は電解質内にもどる。
空気極では、空気中に含まれた酸素と、燃料極より受け取った電子が、空気極触媒により水と反応し、水酸化物イオンに変化する。水酸化物イオンは、電解質中をイオン伝導し、燃料極へ到達する。
これらのサイクルにより、空気極から取り込んだ酸素を利用し、燃料極の亜鉛を燃料とすることで酸化亜鉛を形成する中で連続的な電力取り出しを実現している。この原理を利用することにより、補聴器用のボタン電池(一次電池)などが既に実用化されている。
一方、金属空気電池の二次電池化に関しては、様々な研究が取組まれているが、2極式に関しては、充電によって金属極(燃料極)は再生されるものの、空気極が酸化消耗してしまい寿命が短くなることが一般に知られており、充放電反応の両方に適した安価な空気極の実現が困難であるなどの課題からいまだ実用化されていない。
上記充電の課題を解決するために、例えば3電極方式や、メカニカルチャージ(機械式充電)の金属空気二次電池が技術提案されている。
3電極方式とは、2電極方式における空気極劣化の問題を解決するために、充電時に空気極を使わず、第3の電極を用いる方式である。例えば、特許文献1では、3電極方式を用いた二次電池として、円筒型の金属空気電池が提案されている。
特許文献1について、図5をもとに具体的に説明する。図5に特許文献1の金属空気電池を簡略化して示す。(a)に垂直断面図を、(b)に平面図を示す。第1電解質層911に配されている正極層902と負極層903間での放電反応により電力を供給する。また、第2電解質層912に配されている負極層903と補助電極層904とに電圧を印加して充電反応を行わせ、負極層903に金属を析出させることで充電を行う。
別の手法として、燃料極を丸ごと交換するメカニカルチャージ(機械式充電)による電気自動車(大型バスなど)の実証実験も過去行われていた。メカニカルチャージの例として、特許文献2では、負極である金属部(金属極)を安全に交換する方式が提案されている。
特開2012−209020(平成24年10月25日公開) 特開2004−362869(平成15年6月3日公開)
しかしながら、例えば、特許文献1などの二次電池に代表される蓄電装置では、装置自身は発電機能を有しておらず、装置外部から電力の供給を受けることで蓄電・充電が可能となっている。つまり、系統電力の供給を受けることができない非常時には、予め充電しておいた電力を使いきってしまうと、電力供給装置として機能しなくなるという課題があった。
また、特許文献2などの発電装置では、系統からの電力供給を受けることができない非常時に、燃料を消費することで電力供給装置として使用可能であるが、安価な系統電力を活用して充電することができないため、専用の燃料を都度購入する必要があり、ランニングコストが高い、装置コストの回収が難しいという課題があった。
つまり、蓄電装置と発電装置の両方の機能を兼ね備えたものは提案されていない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、通常時は二次電池として使用し、系統からの電力供給が無くなった場合でも、継続的な発電が可能となるシステムの提供を目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る金属空気電池は、燃料極、空気極、補助極の3つの電極で構成される3極方式の電池セルからなる金属空気電池であって、補助極は、保持構造を備える円筒形状からなり、電解質透過性を有し保持構造は、発電のための燃料となる金属材料を保持することを特徴としている。
また、本発明の金属空気電池は、燃料極は、金属空気電池の中央に配され、補助極は、燃料極を囲むように配され、空気極は、補助極を囲むように配されることが好ましい。
また、本発明の金属空気電池は、燃料極、補助極、空気極が、いずれも共通の中心軸を有する同軸円筒形状からなることが好ましい。
また、本発明の金属空気電池は、金属空気電池は、金属材料を保持構造へ均等に分配するための投入機構をさらに備えることが好ましい。
また、本発明の金属空気電池は、金属材料は亜鉛であることが好ましい。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものである。すなわち、蓄電装置の機能と発電装置の機能とを兼ね備えることにより、通常時は二次電池として使用し、ピークシフトに利用することで本体価格の償却を行い、非常時には、発電部を切替えて補助極の燃料を利用することで、系統からの電力供給が無くなった場合でも、継続的な発電が可能となるシステムが実現できる。
実施例1を示すものであって、金属空気電池を模式的に示す図である。 実施例1を示すものであって、金属空気電池に燃料を投入した状態を模式的に示す図である。 金属空気電池の補助極の形状と、燃料を投入した状態を比較するための斜視図である。 金属空気電池に燃料を投入する機構の例を示す断面図である。 3極方式を用いた金属空気電池の従来構成例を模式的に示す図である。
本発明の実施形態に係る実施例1の金属空気電池について図面を参照し説明すれば以下の通りである。
本発明の金属空気電池は、電池セルと電極切替装置からなるが、電極切替装置については従来の3極式金属空気二次電池と構造上の差異はないため図示せず、電池セルのみ示すものとする。
図1に、実施例1の金属空気電池の概略図を示す。(a)に垂直断面図を、(b)に平面図を示す。
実施例1の金属空気電池は、電解質11中に浸漬されて配されている燃料極12、補助極13および空気極14の3つの電極で構成される3極方式の金属空気二次電池セルからなる。これらの電極が、燃料極12、補助極13および空気極14の順で中央から外縁部に向けて円筒形状に配されている。補助極13は径の異なる同心円の円筒形状の壁面に囲まれており(同軸二重円筒)、その壁面は金属メッシュなどの多孔形状からなる。空気極14側をメッシュ13a、燃料極側をメッシュ13bとする。このメッシュ構造により、電解質11がメッシュ構造の内外を行き来できる電解質透過性を実現している。この電解質透過性により、メッシュ13aとメッシュ13bの空間にも実際には電解質11が満たされているが、図1では(a)(b)ともに説明の便宜上空白としている。補助極13の底面は、燃料金属を保持する構造となっており、板状もしくは壁面と同様の金属メッシュなどの多孔形状などいずれであってもよい。また図1(a)において、補助極13の上部は、燃料金属を投入するために開口形状としているが、実際には、通常使用において不要なものが入り込まないように蓋を備えていてもよい。
各電極について詳細を説明する。
燃料極12は、例えばステンレスや銅、鉄、ニッケル、アルミニウムを用いることができる。また、表面に燃料金属である亜鉛を有することで放電用の燃料極として使用できる。また、予めメッキなどにより表面に亜鉛が付与されていてもよいし、充電によって表面に燃料金属(実施例1では亜鉛とする)が析出していてもよい。
補助極13は、3極式金属空気二次電池の補助極として、非酸化性の多孔質金属材料などが用いられる。例えばニッケル製の多孔質体や、ニッケル/ニッケル合金/SUSを用いることもできる。
空気極14は、例えば基材として多孔質の炭素材料が使用され、反応をより活性化させるための触媒や電解質の漏れを防ぐためのフッ素系撥水材がその表面にコーティングされている。そして、片面が空気に、他面が電解質11に接するように設けられる。
電解質11には、水酸化カリウム水溶液等を用いることができる。
次に、図1に基づき、実施例1の金属空気電池の二次電池動作について詳しく説明する。
ここで、電極切替装置は、外部負荷の正極・負極及び外部電源の正極・負極と、燃料極12・補助極13・空気極14と配線を通じて電気的に接続されており、制御部のコントロールにより外部負荷・外部電源の各電極と電池セルの各電極との接続切替を行う機能を有する。この制御については手動操作あるいは自動判定のいずれによって実現しても構わない。
二次電池としての充電について説明する。充電は燃料極12と補助極13を用いて行う。具体的には補助極13と外部電源の正極とを接続し、燃料極12と外部電源の負極とを接続すると共に、外部電源から電圧を印加する。これにより、金属空気電池内部で電気分解が発生し、燃料極12に燃料金属(実施例1では亜鉛)が析出する形で充電する。これにより、例えば、安価である夜間電力の時間帯になった際に充電すれば、安価に充電することが可能である。
二次電池としての放電について説明する。放電は、充電により亜鉛の析出された燃料極12と空気極14を用いて行う。具体的には空気極14と外部負荷の正極とを接続し、燃料極12を外部負荷の負極とを接続する。これにより、空気極(+)燃料極(−)の電池として電力を供給する。
上記では図1に基づいて実施例1の二次電池動作について説明してきた。次に図2に基づいて実施例1の燃料電池動作について説明する。
図2に、実施例1の金属空気電池に燃料電池動作のための燃料を投入した状態を示す。図1と同様に(a)に垂直断面図を、(b)に平面図を示す。図1で説明した補助極13、具体的にはメッシュ13a、13bに囲まれた空間に、燃料金属としての亜鉛ペレット13cが投入された状態を示している。亜鉛ペレット13cはメッシュ13a、13bの孔径よりも大きい径のペレット状に加工成形されたものが用いられ、図示しないペレット貯蔵容器から搬送装置(例えばスクリュー)によって補助極13に供給される。
燃料電池としての発電は、図2のように亜鉛ペレット13cを保持した補助極13と、空気極14を用いて行う。具体的には空気極14と外部負荷の正極とを接続し、補助極13を外部負荷の負極とを接続する。これにより、空気極(+)補助極(−)の電池として電力を供給する。燃料電池としての発電は、これまで説明してきた二次電池動作において、予め溜めていた電力を使いきってしまった際に、本来の燃料極12の代わりに、第3の電極である補助極13に亜鉛ペレット13cの供給を受けて発電を行う。
図5に示した特許文献1に記載の従来例では、負極層903(本願では燃料極)が補助電極層904(同補助極)と正極層902(同空気極)の間に位置している点、負極層903と補助電極層904間の第2電解質層912と負極層903と正極層902間の第1電解質層911とが異なる点、補助電極層904が燃料金属の保持構造を持たず、発電に関与しない点が異なる。この図5の配置の場合、二次電池の放電時は、正極層902と負極層903により放電を行うが、その際、負極層903の正極層902に面した面が、補助電極層904に面した面より高活性となるので、より金属を消費しやすい。一方、二次電池の充電時には、補助電極層904と負極層903により充電を行うが、負極層903の補助電極層904に面した面が正極層902に面した面より高活性となり、補助電極層904に面した面がより金属を析出しやすい傾向となる。よって、総合的に見ると金属は、負極層903の正極層902に面した面で減りやすく、補助電極層904に面した面が増えやすいという環境を形成し、制御が困難になり、サイクル寿命を短くしてしまうという課題があった。
これに対し、実施例1の金属空気電池は、図1に示すように、空気極14と燃料極12の間に電解質透過性を有する補助極13を配置する。これにより、二次電池の放電時には、空気極14と燃料極12の間での放電を補助極13が阻害することなく行い、充電時には、補助極13と燃料極12で阻害要因がなく充電を行うことができる。よって、燃料極12において充放電ともに均等な反応となり制御しやすくなり、サイクル寿命を長くすることが可能となる。
また、緊急時の発電において、燃料極12に燃料金属が一部残っていても、発電反応が起こる空気極14と補助極13の間ではないため、影響を最小限にした状態で発電ができる。また、補助極13を用いれば、取り扱いが容易で、且つ多セルの場合でも効率良く燃料金属を供給が可能である。
以上のように、本発明を構成する金属空気電池として、燃料極12、補助極13、空気極14の位置関係と、充電・放電・発電の各電極の反応の概要について説明してきた。次に補助極13の燃料金属保持構造を円筒形状とすることについての作用効果について図3および図4に基づいて説明する。
図3(a)に、実施例1の補助極13に亜鉛ペレット13cを投入した状態の垂直断面を含む斜視図を示す。図3(b)には比較例として補助極に平板形状空間の保持構造を適用した場合を示す。
図3(a)の実施例1の場合のように補助極13が円筒形状で、投入空間が円筒形状であれば、ペレット貯蔵容器から補助極13に亜鉛ペレット13cを投入する際に、例えばスクリューなどの搬送装置によって投入することができる。その結果、亜鉛ペレット13cは水平方向に均等になるように、つまり均一な高さに投入することができる。
これに対し図3(b)の比較例のように投入空間が平板形状の場合、亜鉛ペレット13cを水平方向に均等になるように、つまり均一な高さに投入することが困難であり、例えば図3(b)のように、中央付近で高く積み上がってしまうなど不均一となる。このように投入状況が均等でない場合、発電の際の電界が不均等となり、発電特性も悪化してしまう。
図4に亜鉛ペレット13cの投入機構の例を示す。図4(a)には実施例1に対して適用可能な投入機構の例を、図4(b)には比較例に対して適用可能な投入機構の例を示す。いずれも搬送用の搬送スクリュー15を回転させることで亜鉛ペレット13cを金属空気電池上まで搬送し、投入機構により補助極13に投入するものである。実施例1の投入機構17にはさらに円錐形状の落下制御部材18が設けられていることで、搬送スクリュー15から投入された亜鉛ペレット13cを補助極13の上部開口部分である円環状の全周に広げながら均等に分配する。以上のような簡単な構成により、実施例1においては図3(a)に示すように補助極13における亜鉛ペレット13cの投入高さが、水平方向の一周にわたってほぼ均等となる。
これに対し図4(b)の比較例に対して搬送スクリュー15のみを用いた場合、開口部16の一ヶ所からだけ搬送スクリュー15を投入することができる。その結果図4(b)のように、主に開口部16直下の一ヶ所に積み上がってしまう。もし開口部16を大きくしたとしても、開口部16の端の一点から投入されるという状況は変わらないため、比較例においてはその投入高さが水平方向にわたって不均一となる。
たとえば実施例1に、図4(b)の比較例に対するように搬送スクリュー15のみを適用した場合には、比較例と同様に開口部16直下の一ヶ所に積み上がってしまう。しかしながら、実施例1のように補助極13の上部開口部分および断面が円環状という、対称性が高く連続性を有する形状であることによって、例えば図4(a)の投入機構17を用いることができ、亜鉛ペレット13cをほぼ均等に投入することが可能である。比較例では、実施例1に比べて図3(b)の奥行き方向が狭くて対称性が低く、また連続性を有さないため、図4(a)のような投入機構17を用いることも困難であり、亜鉛ペレット13cを均等に投入することが困難である。
なお、図4(a)の投入機構17は、金属空気電池の燃料電池発電時に亜鉛ペレット13cをほぼ均等に投入することが目的であり、その着脱については特に限定するものではない。すなわち、補助極に固定されていてもよいし、取り外し可能であってもよい。あるいは、補助極と一体化していてもよい。また、落下制御部材18は、補助極13の保持構造へ亜鉛ペレット13cを均等に分配するために、その円錐形状の中心軸が、投入機構17の中心軸および補助極13の中心軸と一致していることが好ましい。
以上に説明してきたように、実施例1の構成であれば、亜鉛ペレット13cを補助極13に空間的にほぼ均等となるように投入することができるので良好な発電特性を得ることができる。
加えて、亜鉛ペレット13cの投入高さ以外の実施例1の他の効果について説明する。例えば、補助極13や空気極14が中空直方体形状だった場合について考察する。このような構成においては、電極間距離が場所によって変わることから、劣化が早まると考えられる。また、電極間の距離が近い部分や、エッジ部が存在することにより電界集中が起こり、デンドライトが発生する可能性がある。これに対し、実施例1の構成であれば、燃料極12、補助極13、空気極14のいずれもが同軸円筒形状のため、実質的に各電極全面において電極間距離が等距離となるので、上記問題が発生しにくい。
つまり、実施例1の構成であれば、補助極13が円筒形状(もしくは同軸円筒形状)であることにより、1.発電の際の電界が均等となり良好な発電特性を得ることができる。2.亜鉛ペレット13cをほぼ均等な高さに投入でき、その結果、発電の際の電界が均等となり良好な発電特性を得ることができる。以上の相乗効果を奏する。
なお、実施例1において、燃料極12、補助極13および空気極14をいずれも円筒形状と表現した。実際には燃料極12は円柱形状であり、補助極13は同軸二重円筒形状であるが、円柱・円筒を基本とするいずれの形状であっても実質的に上記で説明した効果を得ることができる。つまり、本発明における円筒形状とは、円柱、円筒、二重円筒、中空円筒などの、円柱・円筒を基本とする種々の形状を含むものとする。電極の位置関係や燃料金属保持の役割に応じて、底面の有無含めて、適宜設計・適用されてよい。また上述のように各電極の円筒形状が同軸形状であれば、電極間距離が等距離となり好ましい。
実施例2では、実施例1において説明した補助極13の変形例として、次のものも考えられる。
(ア)円柱タイプ、すなわち「電極高さ>電極直径」という構造のもの。
(イ)円板タイプ、すなわち「電極高さ<電極直径」という構造のもの。
(ウ)円筒の壁面全てにメッシュを配置したもの。
(エ)円筒の壁面の一部にメッシュを配置したもの。
(エ)の具体例としては、上面から見て、時計でいえば1〜5時の位置と7〜11時の位置にメッシュを配置したものであり、メッシュの間には支持のためのフレームがある。支持フレームを設けることにより強度が確保され、補助極13の電解質透過性と強度の両立が実現できる。

本発明に係る金属空気電池は、燃料極、空気極、補助極の3つの電極で構成される3極方式の電池セルからなる金属空気電池であって、補助極は、保持構造を備える円筒形状からなり、電解質透過性を有し保持構造は、発電のための燃料となる金属材料を保持することを特徴としている。
従来の二次電池は、予め溜めていた電力を使いきってしまうと、電力供給できなくなるという課題がある。そのため、緊急時でも充分な電力を確保しておきたい場合には、二次電池の残量に注意して制約内で利用するか、別の電源をバックアップとして準備する必要があった。
また、系統電力からの電力供給が停止した場合、更に電力を使用するためには、内燃機関等による発電装置を利用することがあるが、これら発電装置は、不完全燃焼や燃料の危険性から屋内で使用することができないという課題もある。
一方、金属空気電池は、亜鉛等の物質を燃料として供給することで発電できる燃料電池でもあるが、この形態で日常利用した場合、系統電力等と比較した場合に充分なコストメリットが得られないため、非常用電源としての利用しかできず、装置コストの回収が難しいという課題があった。
上記構成によれば、3極方式の金属空気二次電池において、燃料極の物質が減少し充分な電力を得られなくなった時や、燃料極の物質を使い切った時でも、発電部を切替えて、補助極に設けられた保持構造に燃料金属を投入することで継続的に発電できるようになり、二次電池のように残量に注意することなく、安定的な電力供給が可能となる。
また、補助極を電解質透過性が良い形状とすることで、二次電池として利用する際の発電効率の低下を抑制し、高発電効率の電池セルを実現できる。
また、補助極を円筒形状の保持構造とすることで燃料金属を空間的に均等に投入することができるので良好な発電特性を得ることができる。
また、バックアップとなる二次電池や発電装置を別個に準備する必要がなく、1つの装置で二次電池の機能と燃料電池の機能を兼ね備えるため装置の数を少なくすることができる。
さらに、系統から供給される安価な夜間電力を二次電池の機能で日常的にピークシフト利用することで装置コストの償却を行いつつ、非常時にも補助極に燃料金属を投入することで大容量の電力を供給することが可能となるという効果を奏する。
また、本発明の金属空気電池において、燃料極は、金属空気電池の中央に配され、補助極は、燃料極を囲むように配され、空気極は、補助極を囲むように配されることが好ましい。
上記構成によれば、二次電池として利用する際に、空気極と燃料極、補助極と燃料極のいずれに反応においても、燃料極の消費/析出面を同一とできることで、消費/析出の制御がしやすくなる。また、緊急時の発電において、発電反応が起こる補助極と空気極の間に他の電極がないため、阻害要因がなく発電効率が高い。燃料極に燃料が一部残っていても、発電反応が起こる空気極と補助極の間ではないため、影響を最小限にした状態で発電ができるという効果を奏する。
また、本発明の金属空気電池において、燃料極、補助極、空気極が、いずれも共通の中心軸を有する同軸円筒形状からなることが好ましい。
上記構成によれば、実質的に各電極全面において電極間距離が等距離となるので、電界集中が起こりにくく、デンドライトが発生しにくく、劣化を抑制することができるという効果を奏する。
また、本発明の金属空気電池において、金属空気電池は、金属材料を保持構造へ均等に分配するための投入機構をさらに備えることが好ましい。
上記構成によれば、燃料金属を空間的に均等に投入することができるので良好な発電特性を得ることができる。ことができるという効果を奏する。
また、本発明の金属空気電池において、金属材料は亜鉛であることが好ましい。
上記構成によれば、金属空気電池に好適で広範囲に用いられている安価な亜鉛を燃料金属材料として用いることで、本発明の電池セルの設計が容易になり、所望の電池セルを容易に実現できる。
本発明に係る金属空気二次電池は、電力供給装置として使用する用途全般に広く適用することができる。
11 電解質
12 燃料極
13 補助極
13a メッシュ
13b メッシュ
13c 亜鉛ペレット
14 空気極
15 搬送スクリュー
16 開口部
17 投入機構
18 落下制御部材

Claims (6)

  1. 燃料極、空気極、補助極の3つの電極で構成される3極方式の電池セルからなる金属空気電池であって、
    前記補助極は、電解質に浸漬されて配置され、上方に開口部分および下方に底面を有する円筒形状をなす保持構造であって、非酸化性の多孔質金属材料で形成され
    前記補助極に燃料となる燃料金属が投入されるときに、
    前記補助極は、前記燃料金属を保持することが可能であることを特徴とする金属空気電池。
  2. 前記補助極は、前記燃料極と前記空気極の間に配置されることを特徴とする請求項1に記載の金属空気電池。
  3. 前記燃料極は、前記金属空気電池の中央に配され、
    前記補助極は、前記燃料極を囲むように配され、
    前記空気極は、前記補助極を囲むように配されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の金属空気電池。
  4. 前記燃料極、前記補助極、前記空気極が、いずれも共通の中心軸を有する同軸円筒形状からなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の金属空気電池。
  5. 前記金属空気電池は、前記燃料金属を前記保持構造へ均等に分配するための投入機構をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の金属空気電池。
  6. 前記燃料金属は亜鉛であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の金属空気電池。
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