JP6352102B2 - 空調システム及びその消費電力量制御装置並びに消費電力量制御方法 - Google Patents

空調システム及びその消費電力量制御装置並びに消費電力量制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、空調システムに係り、特に、空調システムの消費電力量制御装置及び消費電力量制御方法に関するものである。
従来、空調設備の消費電力量を目標値以下に制限する消費電力量制御が知られている。例えば、特許文献1には、デマンド率を調整することにより、空調機の空調能力が室内負荷より小さい場合であっても、確実に消費電力量が低減されるように出力を制御する技術が開示されている。
特開2013−164192号公報
上記特許文献1に開示されている方法によれば、確実に消費電力量を低減することが可能となる。しかしながら、室内温度と設定温度との差を常に一定値以上に設定しているので、室内気温が設定温度に到達せず、ユーザによっては快適性が損なわれる可能性があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、経済性だけではなく快適性を考慮した電力量の制御を行うことのできる空調システム及びその消費電力量制御装置並びに消費電力量制御方法を提供することを目的とする。
本発明の第1態様は、年間の目標消費電力量を用いて第1期間ごとに設定された第1目標消費電力量が格納された記憶手段と、前記第1期間における消費電力量が前記第1目標消費電力量以下となるように、前記第1期間単位で消費電力上限値を設定する設定手段と、冷房期間において、前記第1期間よりも短い判定周期で、室内温度から設定温度を減算した温度差が冷房偏差閾値以上であるか否かを判定する第1判定手段と、暖房期間において、前記判定周期で、設定温度から室内温度を減算した温度差が暖房偏差閾値以上であるか否かを判定する第2判定手段と、前記第1判定手段によって前記温度差が前記冷房偏差閾値以上であると判定された場合、または、第2判定手段によって、前記温度差が前記暖房偏差閾値以上であると判定された場合に、次の判定周期における前記消費電力上限値を増加させる電力上限値調整手段とを具備する空調システムの消費電力量制御装置である。
本態様の消費電力量制御装置によれば、第1期間における消費電力量が第1目標消費電力量となるような消費電力上限値が設定手段により設定される。そして、冷房期間においては、判定周期(判定周期<第1期間)で、室内温度から設定温度を減算した温度差が冷房偏差閾値以上であるか否かが判定され、この温度差が冷房偏差閾値以上であると判定された場合に、次の判定周期における消費電力上限値が増加させられる。また、暖房期間においては、判定周期で、設定温度から室内温度を減算した温度差が暖房偏差閾値以上であるか否かが判定され、この温度差が暖房偏差閾値以上であると判定された場合に、次の判定周期における消費電力上限値が増加させられる。このように、室内温度が設定温度からある程度離れてしまった場合には、次の判定周期における消費電力上限値が増加させられるので、室内温度を設定温度に近づけることができる。この結果、消費電力量を目標消費電力量に抑制する制御を行いつつも、快適性をある程度保つことが可能となる。
上記空調システムの消費電力量制御装置は、前記第1期間ごとに、直前の第1期間における実消費電力量と該第1期間における前記第1目標消費電力量との差分を演算し、前記差分を次以降の第1目標消費電力量に配分することによって前記第1目標消費電力量を修正する修正手段を備えることとしてもよい。
このように、第1期間ごとに、過去の実績を加味して、将来の目標消費電力量を調整するので、年間目標消費電力量を達成しやすくすることができる。
上記空調システムの消費電力量制御装置において、前記記憶手段には、前記第1期間よりも長い期間である第2期間ごとに設定された第2目標消費電力量が格納され、前記第2期間ごとに、直前の第2期間における実消費電力量と該第2期間における前記第2目標消費電力量との差分を演算し、前記差分を次以降の第2目標消費電力量に配分することによって前記第2目標消費電力量を修正する修正手段を備えることとしてもよい。
このように、第2期間ごとに、過去の実績を加味して、将来の目標消費電力量を調整するので、年間目標消費電力量を達成しやすくすることができる。
上記空調システムの消費電力量制御装置は、ユーザによって選択された経済性重視モードまたは快適性重視モードの情報を取得する入力情報取得手段と、ユーザによって選択されたモードを前記第2期間ごとに判定するモード判定手段と、前記モード判定手段によって前記経済性重視モードが選択されていると判定された場合に、前記修正手段によって修正される直前の前記第2目標消費電力量の次周期以降の総和に対する、前記修正手段によって修正された前記第2目標消費電力量の次周期以降の総和の比が、予め定められた経済性基準値Ke(0<Ke<1)以下である場合に、前記冷房偏差閾値及び前記暖房偏差閾値を増加させる経済性調整手段とを具備することとしてもよい。
このように、経済性重視モードがユーザによって選択されていた場合において、修正後の第2目標消費電力量の次周期以降の総和が、今まで設定されていた第2目標消費電力量の次周期以降の総和に比べて所定量以上減少していた場合には、冷房偏差閾値及び暖房偏差閾値を増加させることにより、電力上限値調整手段による消費電力上限値の増加をさせにくくする。これにより、快適性は多少損なわれるが、年間目標を達成しやすくすることが可能となる。また、ユーザの選択により、経済性と快適性のどちらを重視するかを決定し、その決定に基づいた制御を行うため、ユーザからのクレーム等を低減することができる。
上記空調システムの消費電力量制御装置は、経済性重視モードおよび快適性重視モードのいずれか一方をユーザに選択させるための入力手段と、前記第2期間ごとに、ユーザによって選択されたモードを判定するモード判定手段と、前記モード判定手段によって前記快適性重視モードが選択されていると判定された場合に、今までの目標消費電力量の総和に対する実消費電力量の総和の比が、予め定められた快適性基準値Kc(Kc>1)以上である場合に、前記第2目標消費電力量を増加させる快適性調整手段とを具備することとしてもよい。
過去の電力消費量が目標消費電力量をかなり上回っていた場合には、現状に対してかなり厳しめの目標が設定されていると考えられ、このままでは電力量制御自体が破たんしかねない。そこで、このような場合において、快適性重視モードがユーザによって選択されていた場合には、以降の目標電力量を増加させることとしている。これにより、現状に見合った電力量調整とし、快適性を提供しながら、可能な限り年間目標消費電力量を達成させることが可能となる。
上記空調システムの消費電力量制御装置において、前記快適性調整手段による前記第2目標消費電力量の変更回数は、所定回数以内に制限してもよい。
快適性調整手段による第2目標消費電力量の変更回数を制限することで、年間における調整後の目標消費電力量が当初の目標消費電力量から大幅に乖離することを防止することが可能となる。
上記空調システムの消費電力量制御装置において、前記第1期間は、20分から40分の間で設定されることが好ましい。
例えば、温度差(室内温度と設定温度との差)の時間変化よりも第1期間が小さく設定された場合(例えば、5分)には、消費電力量上限値を増加させた後、温度差が冷房(暖房)偏差閾値内に収まる前に、第1期間の時間が経過してしまい、消費電力量上限値が更に増加されるおそれがある。この結果、消費電力量上限値の変動が大きくなり、制御が不安定になる可能性がある。また、第1期間を極端に大きくした場合(例えば、4時間〜5時間)には、実消費電力量と目標消費電力量との差分を以降の目標消費電力量に配分しにくくなり、目標通り消費電力量を制御することが困難となる。第1期間を、20分から40分の間に設定することにより、制御の安定性を保ちながら、消費電力量制御の精度低下を抑制することができる。
上記空調システムの消費電力量制御装置において、前記第2期間は、例えば、1時間から数か月の範囲で設定される。また、上記経済性調整手段や快適性調整手段による調整が行われる場合には、この第2期間は、例えば、約15日から1ヶ月であることが好ましい。
本発明の第2態様は、上記消費電力量制御装置を備える空調システムである。
本発明の第3態様は、年間の目標消費電力量を用いて第1期間ごとに設定された第1目標消費電力量を格納する工程と、前記第1期間における消費電力量が前記第1目標消費電力量以下となるように、前記第1期間単位で消費電力上限値を設定する工程と、冷房期間において、前記第1期間よりも短い判定周期で、室内温度から設定温度を減算した温度差が冷房偏差閾値以上であるか否かを判定する工程と、暖房期間において、前記判定周期で、設定温度から室内温度を減算した温度差が暖房偏差閾値以上であるか否かを判定する工程と、前記第1判定手段によって前記温度差が前記冷房偏差閾値以上であると判定された場合、または、第2判定手段によって、前記温度差が前記暖房偏差閾値以上であると判定された場合に、次の判定周期における前記消費電力上限値を増加させる工程とを含む空調システムの消費電力量制御方法である。
本発明によれば、経済性だけではなく快適性を考慮した電力量制御を行うことができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る空調システムの全体構成を示した図である。 図1に示した消費電力量制御部の概略構成を示した図である。 各月ごとに設定された係数aについて説明するための図である。 冷房評価係数特性及び暖房評価係数特性の一例について示した図である。 月ごとの目標消費電力量の一例を示した図である。 冷房期間における、ある日の9:50amから11:05amにおける設定温度Ts、室内温度Ta、実消費電力Pr、及び消費電力上限値Ptとの関係の一例を示した図である。 本発明の一実施形態に係る消費電力量制御処理のフローチャートを示した図である。 本発明の一実施形態に係るイニシャル処理のフローチャートを示した図である。 本発明の一実施形態に係るループ処理を構成する各処理の処理周期を示した図である。 本発明の一実施形態に係る破たん回避処理のフローチャートを示した図である。
以下、本発明の一実施形態に係る空調システム及びその消費電力量制御装置並びに消費電力量制御方法について、図面を参照して説明する。
空調システム1は、図1に示すように、空気調和機3と、空気調和機3を制御する集中監視装置8とを備えている。本実施形態において、空気調和機3は、ビル用パッケージエアコンであり、1台の室外機4と複数台の室内機5とを備える。室外機4と各室内機5とは、冷媒配管6を介して接続される。なお、図1に示される室外機4と室内機5の台数は一例であり、この台数に限定されない。また、集中監視装置8によって監視制御される空気調和機3は複数台あってもよい。この場合、一の空気調和機3が備える室外機及び室内機の台数は、他の空気調和機3が備える室外機及び室内機の台数と異なっていてもよい。
空気調和機3は、例えば、ビル2に設けられ、室外機4が屋上等に設置され、室内機5が各階における部屋の天井内部などに設置されている。
各室外機4及び各室内機5は、それぞれマイクロコンピュータなどのコントローラ(制御部)を内蔵しており、室外機4、室内機5、及び集中監視装置8との間で制御指令値等を通信するための空調制御ネットワーク9が構成されている。例えば、この空調制御ネットワーク9で用いる通信規格には、空気調和機メーカごとの独自の専用通信プロトコルが用いられている。
集中監視装置8は、消費電力量制御部(消費電力量制御装置)10を備える他、消費電力量制御部10によって生成される消費電力上限値を超えないように空気調和機3を制御する運転制御部30、及び外部との通信を行うための通信部40等を備えている。通信部40は、空気調和機3との間で空調制御ネットワーク9を介した通信を行う機能およびインターネットを介して外部のサーバとの間で通信を行う機能などを備えている。
集中監視装置8は、例えば、コンピュータであり、図示しないCPU(中央演算装置)、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置、補助記憶装置、キーボードやマウスなどの入力装置、及びディスプレイやプリンタなどの出力装置、外部の機器と通信を行うことにより情報の授受を行う通信装置などを備えている。
補助記憶装置は、コンピュータ読取可能な記録媒体であり、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等である。この補助記憶装置には、各種プログラム(例えば、消費電力量制御プログラム)が格納されており、CPUが補助記憶装置から主記憶装置にプログラムを読み出し実行することにより、上述した消費電力量制御部10、運転制御部30等による種々の処理を実現させる。
すなわち、後述する消費電力量制御部10の各部によって実現される処理は、CPUが補助記憶装置に格納されている消費電力量制御プログラムを主記憶装置に読み出し、実行することにより、実現されるものである。
図2は、消費電力量制御部10の概略構成(機能ブロック)を示した図である。図2に示されるように、消費電力量制御部10は、例えば、入力情報取得部11、記憶部12、設定部13、第1判定部15、第2判定部16、電力上限値調整部17、修正部18、及び破たん回避部20を備えている。
入力情報取得部11は、ユーザからの入力指令を受け付ける。例えば、ユーザによって図示しない入力部が操作されることにより入力された年間目標消費電力量並びに快適性重視モード及び経済性重視モードの選択情報を受け付ける。入力部については、集中監視装置8が備えていてもよいし、遠隔地に設置された入力部から通信媒体を介して通信部40が受け付け、この情報が入力情報取得部11に入力されることとしてもよい。
記憶部12には、後述する設定部13が、月ごと、日ごと、1時間ごとの目標消費電力量を設定する際に参照される各種データ、及び設定部13によって設定された月ごと、日ごと、1時間ごとの目標消費電力量及び消費電力上限値等が格納される。
例えば、記憶部12には、図3に示すように、各月ごとに設定された係数a(a1〜a12)が格納されている。係数aは、足した値が1(a1+a2+・・・+a12=1)になるように設定される。係数aは、年間の気温変化、過去の消費電力量の実績値などに基づいて予め設定されている。例えば、年間の月ごとの気温変化及び過去の消費電力量の実績値の月ごとの変化に基づいて、消費電力量が多いほど、係数aが大きな値となるように設定される。
また、この係数aは、空気調和機3が設置されているビル2の構造的要因等によって調整されてもよい。例えば、日射熱取得率の高いガラス張りの構造の場合、日光が大量に室内に差し込むことから、夏場の室温は50℃近くになることが予想される。したがって、このような場合には、例えば、6月から8月の係数を他の月よりも大きめに調整するとよい。また逆に、断熱性の高い構造の場合には、夏期と冬期の室内の環境が他の月に比べて劇的に変化しないため、夏期、冬期の係数と他の月(例えば、春、秋)の係数との差を通常よりも少なめに設定することとしてもよい。
また、係数aは、延床面積、階層、形状、建物の向き、種類(オフィス、マンション、店舗、ホテル、学校、病院など)、屋上緑化、築年数などを考慮して調整されてもよい。また、この係数aは、所定の期間(例えば、1年ごと)に更新されることとしてもよい。
また、記憶部12には、図4(a)、(b)に一例が示されるように、日ごとの目標消費電力量を設定するために用いられる冷房評価係数特性及び暖房評価係数特性が格納されている。
図4(a)に示される冷房評価係数特性は、例えば、過去の最高気温と1日における消費電力量との関係から導出された関数であり、最高気温が高いほど冷房評価係数α_coolが大きな値に設定されている。
図4(b)に示される暖房評価係数特性は、例えば、過去の最低気温と1日における消費電力量との関係から導出される関数であり、最低気温が低いほど暖房評価係数α_heatが大きな値に設定されている。
また、記憶部12には、上記の各種データを用いて、月ごと、日ごと、1時間ごとの目標消費電力量を設定するための演算式が格納されており、これらの演算式に上記各種データから得た係数α、冷房評価係数α_cool、暖房評価係数α_heat等を用いることにより、月ごと、日ごと、1時間ごとの目標消費電力量が後述する設定部13によって設定される。
設定部13は、記憶部12に格納されている各種データ及び演算式及び入力情報取得部11によって取得された年間目標消費電力量Porg_yに基づいて、月ごと、日ごと、1時間ごとの目標消費電力量を演算する。以下、設定部13による目標消費電力量の演算手順について説明する。
〔月ごとの目標消費電力量Porg_mについて〕
設定部13は、図3に示した係数a(a1〜a12)を年間目標消費電力量Porg_yに乗算することにより、各月の目標消費電力量Porg_mを算出する。図5に、各月の目標消費電力量Porg_mの一例を示す。
〔日ごとの目標消費電力量Porg_dについて〕
設定部13は、年間の日ごとの予想最高気温データ及び予想最低気温データ、図4に示した冷房評価係数特性及び暖房評価係数特性、各月の目標消費電力量Porg_mを用いて、一日ごとの目標消費電力量Porg_dを算出する。
年間の日ごとの予想最高気温データ及び予想最低気温データは、例えば、通信部40を介してインターネット上にある所定のサーバから取得可能である。
設定部13は、冷房期間(例えば、5月から10月)については、図4(a)に示した冷房評価係数特性から日ごとの予想最高気温に対応する冷房評価係数α_coolを取得する。
そして、取得した日ごとの冷房評価係数α_cool、その月の目標消費電力量Porg_m、その月の冷房評価係数の総和Σα_coolを以下の(1)式に代入することにより、その月の日ごとの目標消費電力量Porg_dを設定する。
Porg_d(i)=Porg_m×(α_cool(i)/Σα_cool)
(1)
上記式において、(i)は演算対象日、Porg_mは演算対象日が属する月の目標消費電力量、α_cool(i)は演算対象日の冷房評価係数、Σα_coolは演算対象日が属する月の冷房評価係数の総和である。
なお、上記冷房評価係数α_coolに、ビル2における空調稼働率に応じた係数を乗じることにより冷房評価係数α_coolを補正し、補正後の冷房評価係数α_coolを用いて、日ごとの目標消費電力量Porg_dを演算することとしてもよい。
例えば、オフィスなどの場合には、平日に比べて、土曜日、日曜日、及び祝日における空調稼働率が低下する。したがって、この場合には、それらの曜日の冷房評価係数α_coolに1未満の係数(例えば、1/4)を乗じて、冷房評価係数α_coolを補正することとしてもよい。
設定部13は、暖房期間(例えば、11月から4月)については、図4(b)に示した暖房評価係数特性から日ごとの予想最低気温に対応する暖房評価係数α_heatを取得する。
そして、取得した日ごとの暖房評価係数α_heat、その月の目標消費電力量Porg_m、その月の冷房評価係数の総和Σα_heatを以下の(2)式に代入することにより、その月の日ごとの目標消費電力量Porg_dを設定する。
Porg_d(i)=Porg_m×(α_heat(i)/Σα_heat)
(2)
上記式において、(i)は演算対象日、Porg_mは演算対象日が属する月の目標消費電力量、α_heat(i)は演算対象日の暖房評価係数、Σα_heatは演算対象日が属する月の暖房評価係数の総和である。
また、上述した冷房期間と同様に、暖房期間については、空調稼働率を用いて暖房評価係数α_heatを補正し、補正後の暖房評価係数α_heatを用いて、日ごとの目標消費電力量を演算することとしてもよい。
なお、上述したような予想気温データが取得できない場合には、各月の目標消費電力量Porg_mをその月の日数で割った値を日毎の目標消費電力量Porg_dとして設定してもよい。または、過去における年間の日ごとの予想最高気温データ及び予想最低気温データを代用してもよい。また、この場合において、各曜日における稼働率を加味してもよい。
〔1時間ごとの目標消費電力量Porg_hについて〕
設定部13は、年間の1時間ごとの予想最高気温データ及び予想最低気温データ、図4に示した冷房評価係数特性及び暖房評価係数特性、日ごとの目標消費電力量Porg_dを用いて、1時間ごとの目標消費電力量Porg_hを算出する。
1時間ごとの目標消費電力量Porg_hの演算手法については、上述した日ごとの目標消費電力量の演算手法と同様なので、説明を省略する。
〔30分ごとの目標消費電力量Porg_jについて〕
設定部13は、1時間ごとの目標消費電力量Porg_hを2分割し、30分ごとの目標消費電力量Porg_jを設定する。
〔消費電力上限値の設定について〕
設定部13は、例えば、30分ごとの目標消費電力量Porg_jを空調制御のサンプリング周期で割ることにより、1サンプリング周期あたりの消費電力上限値(瞬時消費電力上限値)を設定する。消費電力上限値は、この消費電力上限値で空調運転を行った場合に、30分間における消費電力量がその30分間に対応付けられている目標消費電力量以下となるように設定される。
設定部13によって設定された、月ごとの目標消費電力量Porg_m[Wh]、日ごとの目標消費電力量Porg_d[Wh]、1時間ごとの目標消費電力量Porg_h[Wh]、30分ごとの目標消費電力量Porg_j[Wh]、及び30分間隔(30分単位)で設定された消費電力上限値Pt[W]は、記憶部12に格納される。
第1判定部15は、冷房期間において、所定の判定周期で、室内温度Taから設定温度Tsを引いた値(以下、「温度差ΔT_cool」という)が冷房偏差閾値Tt_cool以上であるか否かを判定する。ここで、室内温度Taは、例えば、室内機5の室内吸込温度が用いられる。
上記判定周期は、設定部13によって設定される最小区間の消費電力量の周期、すなわち、30分よりも短い時間に設定される。本実施形態では、判定周期は5分に設定されているが、この例に限られず、例えば、10分、15分であってもよい。
設定温度Tsは、例えば、集中監視装置8が空調スケジュールに基づいて空気調和機3の運転制御を行う場合であれば、空調スケジュールから取得した値が用いられる。また、このような空調スケジュールに基づく運転制御が行われない場合には、例えば、リモートコントローラにおいてユーザによって設定された値であってもよい。このように、設定温度Tsの取得方法については限定されない。
冷房偏差閾値Tt_coolは、初期値として3℃が設定されている。この値は、例えば、ユーザが快適でないと感じ始める室内温度と設定温度との温度差に基づいて予め決められる値である。また、この冷房偏差閾値Tt_coolは、後述する経済性調整部22によって変更可能とされている。
第2判定部16は、暖房期間において、所定の判定周期で、設定温度Tsから室内温度Taを引いた値(以下「温度差ΔT_heat」という)が暖房偏差閾値Tt_heat以上であるか否かを判定する。判定周期及び設定温度Ts等については、上述した第1判定部15と同様である。
暖房偏差閾値Tt_heatは、例えば、初期値が3℃に設定されている。この暖房偏差閾値Tt_heatは、後述する経済性調整部22により変更可能とされている。また、暖房偏差閾値Tt_heatと冷房偏差閾値Tt_coolとは、異なる値に設定されていてもよい。
電力上限値調整部17は、冷房期間においては、第1判定部15によって、温度差ΔT_coolが冷房偏差閾値Tt_cool以上であると判定された場合、暖房期間においては、第2判定部16によって、温度差ΔT_heatが暖房偏差閾値Tt_heat以上であると判定された場合に、次の判定周期、すなわち、本実施形態においては、次の5分間における消費電力上限値Ptを所定量増加させる。
図6は、冷房期間における、ある日の9:50amから11:05amにおける設定温度Ts、室内温度Ta、実消費電力Pr、及び消費電力上限値Ptとの関係の一例を示した図である。例えば、時刻10:30、10:35において、設定温度Tsと室内温度Taとの温度差ΔT_coolが冷房偏差閾値Tt_cool以上になっている。このため、10:30及び10:35における消費電力上限値Ptは所定量増加されることとなる。なお、図6における白丸は、30分ごとの目標消費電力量Porg_jに基づいて設定された消費電力上限値Ptであって、電力上限値調整部17による電力増加が行われる前の消費電力上限値Ptを示している。
修正部18は、第1修正部25、第2修正部26、第3修正部27、第4修正部28を有している。
第1修正部25は、1時間における前半30分の実消費電力量[Wh]と目標消費電力量Porg_j[Wh]との差分を演算し、この差分をその時間における後半30分の目標消費電力量に加算することによって、目標消費電力量Porg_j[Wh]を修正する。
第2修正部26は、過去1時間の実消費電力量[Wh]と目標消費電力量Porg_h[Wh]とを比較し、その差分を以降の同日1時間ごとの目標消費電力量Porg_h[Wh]に等分加算することにより、同日1時間ごとの目標消費電力量Porg_h[Wh]を修正する。
第3修正部27は、過去1日間の実消費電力量[Wh]と目標消費電力量Porg_d[Wh]とを比較し、その差分を同月の翌日以降の目標消費電力量Porg_d[Wh]に等分加算することにより、同月の日ごとの目標消費電力量Porg_d[Wh]を修正する。
第4修正部28は、過去1ヶ月間の実消費電力量と目標消費電力量Porg_m[Wh]とを比較し、その差分を同年の翌月以降の目標消費電力量Porg_m[Wh]に等分加算することにより、同年の月ごとの目標消費電力量Porg_m[Wh]を修正する。
破たん回避部20は、モード判定部21、経済性調整部22、及び快適性調整部23を備えている。
例えば、きびしめの年間目標消費電力量がユーザによって設定された場合や、予想外の気象異常等で実消費電力量が例年に比べてかなり増加している場合などには、実消費電力量が設定部13によって設定された月々の目標消費電力量Porg_m[Wh]を大幅に上回るおそれがある。このような場合、修正部18、例えば、第4修正部28による月ごとの目標消費電力量Porg_m[Wh]の修正により、そのしわ寄せが翌月以降の目標消費電力量Porg_m[Wh]に重くのしかかり、消費電力量制御が破たんするおそれがある。破たん回避部20は、このような場合において、消費電力量の制御が破たんすることを回避するための調整を行うものである。以下、具体的に説明する。
まず、モード判定部21は、ユーザによって選択されたモード、すなわち、経済重視モードが選択されているのか、快適性重視モードが選択されているのかを判定する。
経済性調整部22は、第4修正部28によって修正される直前の本年における翌月以降の各月の目標消費電力量Porg_mの総和ΣPorg_m[Wh]に対する、第4修正部28によって修正された本年における翌月以降の各月の目標消費電力量Porg_m´[Wh]の総和ΣPorg_m´[Wh]の比(ΣPorg_m´/ΣPorg_m)が、予め定められた経済性基準値Ke(0<Ke<1)以下である場合に、冷房偏差閾値Tt_cool及び暖房偏差閾値Tt_heatを増加させる。
一例としては、以下の(3)、(4)式を用いてこれらを調整する。
Tt_cool´=Tt_cool×c (3)
Tt_heat´=Tt_heat×d (4)
(3)式、(4)式において、Tt_cool´、Tt_heat´は変更後の値であり、係数c、dは、1よりも大きな値に設定された係数である。
例えば、c、dは、比(ΣPorg_m´/ΣPorg_m)に反比例するような値に設定されており、比が小さいほど、c、dが大きな値をとるように設定されている。例えば、このような特性を有する関数またはテーブルを予め用意しておき、この関数またはテーブルを用いて、比に応じた係数c、dを用いて冷房偏差閾値Tt_cool及び暖房偏差閾値Tt_heatを調整する。
例えば、経済性基準値Keが1/3であり、ΣPorg_m´/ΣPorg_mが1/3以下である場合は、冷房偏差閾値を2℃増加させるものとし、経済性基準値Keが2/3であり、ΣPorg_m´/ΣPorg_mが2/3以下、1/3以上である場合は、冷房偏差閾値を1℃増加させるものとし、経済性基準値に応じて冷房偏差閾値を調整する。冷房偏差閾値は、多くの場合、3℃程度とされているため、上記例においては、冷房偏差閾値Tt_coolは3℃から5℃の間で変化する。
このようにして、冷房偏差閾値Tt_cool及び暖房偏差閾値Tt_heatが調整された場合には、第1判定部15、第2判定部16は、調整後の冷房偏差閾値Tt_cool´及び調整後の暖房偏差閾値Tt_cool´を用いて、上記判定を行う。
このように、経済性重視モードでは、経済性重視の観点から目標消費電力量を増加させることができないので、冷房(暖房)偏差閾値を大きくする方向に調整することにより、快適性を多少犠牲にしても経済性を確保する。
快適性調整部23は、本年における前月までの月ごとの目標消費電力量の総和ΣPorg_mに対する本年における前月までの月ごとの実消費電力量の総和ΣPr_mの比(ΣPr_m/ΣPorg_m)が、予め定められた快適性基準値Kc(Kc>1)以上である場合に、今月以降の各月の目標消費電力量Porg_mをγ倍(γ>1)する。
例えば、快適性基準値Kcが1.2であり、(ΣPr_m/ΣPorg_m)が1.2以上である場合は、γを1.1とし、今月以降の目標消費電力量Porg_mを1.1倍して、目標消費電力量を緩和する。
ここで、快適性重視モードにおいては、各月の目標消費電力量Porg_mを調整する回数の上限を決めておき、この上限を超えた場合には、上記条件を満たしている場合でも、それ以上の目標消費電力量Porg_mの調整を行わないようにしてもよい。
例えば、上限を2回までとし、3回目以降は目標消費電力量Porg_mの調整を行わないようにしてもよい。
このように、快適性重視モードの場合には、快適性重視の観点から冷房(暖房)偏差閾値を大きくすることができないので、目標消費電力量を緩和させることで、制御破綻を回避し、快適性を確保する。
次に、上述した構成を有する消費電力量制御部10によって実行される消費電力量制御処理の手順について図7−図9を参照して説明する。
図7に示すように、消費電力量制御処理は、イニシャル処理とループ処理とを有している。イニシャル処理は、例えば、ユーザによって年間目標消費電力量が入力されたとき、または入力された年間目標消費電力量が変更された場合に実行される処理であり、主に、設定部13によって行われる。以下、イニシャル処理について、図8を参照して説明する。図8は、イニシャル処理のフローチャートを示した図である。
まず、入力情報取得部11によって年間目標消費電力量Porg_yが受け付けられると(ステップSA1)、受け付けた年間目標消費電力量Porg_yが記憶部12に格納される(ステップSA2)。
次に、設定部13により、年間目標消費電力量Porg_yから月ごとの目標消費電力量Porg_mが設定され(ステップSA3)、この目標消費電力量Porg_m等を用いて、一日ごとの目標消費電力量Porg_dが設定され(ステップSA4)、この一日ごとの目標消費電力量Porg_d等を用いて1時間ごとの目標消費電力量Porg_hが設定され(ステップSA5)、この1時間ごとの目標消費電力量Porg_hを用いて30分ごとの目標消費電力量Porg_jが設定される(ステップSA6)。
更に、設定部13により、30分ごとの目標消費電力量Porg_jから消費電力上限値Pt[W]が30分単位で設定される(ステップSA7)。
このようにして設定された、月ごとの目標消費電力量Porg_m[Wh]、日ごとの目標消費電力量Porg_d[Wh]、1時間ごとの目標消費電力量Porg_h[Wh]、30分ごとの目標消費電力量Porg_j[Wh]、及び30分単位で設定された消費電力上限値Pt[W]は、記憶部12に格納される(ステップSA8)。
このように記憶部12に各目標消費電力量や消費電力上限値Pt[W]が格納されると、以降においては、記憶部12に格納された最新の目標電力量等に基づいて空気調和機3の監視制御が行われる。具体的には、運転制御部30は、消費電力量制御部10によって設定された30分単位の消費電力上限値Ptを取得し、瞬時消費電力が取得した消費電力上限値Pt以下となるように空気調和機3の制御を行う。
次に、消費電力量制御処理におけるループ処理について説明する。
ループ処理では、図9に示すように、5分間隔で電力上限値調整部17により電力上限値調整処理が実行され、第1修正部25により、各時間の前半30分経過時(例えば、0時30分、1時30分等)に第1修正処理が実行され、第2修正部26により、1時間間隔(例えば、毎時55分)で第2修正処理が実行され、第3修正部27により、1日間隔(例えば、毎日23時55分)で第3修正処理が実行され、第4修正部28により、1月間隔(例えば、毎月最終日の23時55分)で第4修正処理が実行される。また、第4修正処理が終了すると、破たん回避部20による破たん回避処理が行われる。以下、各処理について具体的に説明する。
電力上限値調整処理では、冷房期間においては、所定の判定周期(5分間隔)で、室内温度Taと設定温度Tsとの温度差ΔT_coolが演算され、温度差ΔT_coolが冷房偏差閾値Tt_cool以上である場合に、次の判定周期(5分間隔)における消費電力上限値Pt[W]が所定量増加される(図6の時刻10:30、10:35を参照)。
第1修正処理では、前半30分の実電力消費量ΣPr[Wh]とその30分における目標電力消費量Porg_jとの差分が演算され、その差分がその時間の後半30分の目標電力消費量Porg_jに加算される。例えば、ある1時間において、前半30分の実電力消費量P_j[Wh]がその時間の目標電力消費量Porg_jよりも大きければ、後半30分の目標電力消費量Porg_jは、その差分だけ小さな値とされ、変更後の目標電力消費電力量Porg_jに基づいて後半30分の消費電力上限値Pr[W]が再設定される。
例えば、図6においては、9:55から10:25までの実消費電力量Pr_jが演算され、この実消費電力量Pr_jと、9:55から10:25までの30分における目標消費電力量Porg_jとの差分が演算される。そして、この差分が10:25から10:55までの30分間における目標消費電力量Porg_jに加算される。図6の例では、9:55から10:25までの30分間における実消費電力量Pr_jは、目標消費電力量Porg_jよりも大きいため、その差分(図6におけるハッチング領域)が10:25から10:55までの30分における目標消費電力量Porg_jに反映されることとなり、目標消費電力量Porg_jが当初の値よりも小さい値に修正される。なお、図6では、第1修正処理による修正後の目標消費電力量に基づく消費電力上限値が白丸として表されている。
第2修正処理では、過去1時間の目標消費電力量Porg_hと、実消費電力量Pr_h[Wh]との差分が演算され、その差分を以降の同日1時間ごとの目標消費電力量Porg_hに等分加算し、修正後の目標消費電力量Porg_hを記憶部12に格納する。これにより、過去1時間における実消費電力量Pr_h[Wh]が目標消費電力量Porg_h未満であれば、以降の同日1時間ごとの目標消費電力量Porg_hが増加し、逆に、過去1時間における実消費電力量Pr_h[Wh]が目標消費電力量Porg_hを上回っていた場合には、以降の同日1時間ごとの目標消費電力量Porg_hが減少する。
第3修正処理では、過去1日の目標消費電力量Porg_dと、実消費電力量P_d[Wh]との差分を演算し、その差分を以降の同月の1日ごとの目標消費電力量Porg_dに等分加算し、修正後の日ごとの目標消費電力量Porg_dを記憶部12に格納する。これにより、過去1日における実消費電力量P_d[Wh]がその日の目標消費電力量Porg_d未満であれば、以降の同月の日ごとの目標消費電力量Porg_dが増加し、逆に、目標消費電力量Porg_dを上回っていた場合には、以降の同月の日ごとの目標消費電力量Porg_dが減少する。
第4修正処理は、過去1ヶ月の目標消費電力量Porg_mと、実消費電力量P_m[Wh]との差分を演算し、その差分を以降の同年の月ごとの目標消費電力量Porg_mに等分加算し、修正後の月ごとの目標消費電力量Porg_mを記憶部12に格納する。これにより、過去1ヶ月における実消費電力量P_m[Wh]がその月の目標消費電力量Porg_m未満であれば、以降の同年の月ごとの目標消費電力量Porg_mが増加し、逆に、目標消費電力量Porg_mを上回っていた場合には、以降の同年の月ごとの目標消費電力量Porg_mが減少する。
破たん回避処理では、図10に示すように、ユーザによって経済性重視が選択されているか否かが判定され(ステップSB1)、経済性重視の場合には(SB1において「YES」)、経済性重視の回避処理条件を満たすか否かが判定される。具体的には、第4修正部28によって修正される直前の本年における翌月以降の各月の目標消費電力量Porg_mの総和ΣPorg_m[Wh]に対する、第4修正部28によって修正された本年における翌月以降の各月の目標消費電力量Porg_m´[Wh]の総和ΣPorg_m´[Wh]の比(ΣPorg_m´/ΣPorg_m)が、予め定められた経済性基準値Ke(0<Ke<1)以下であるか否かが判定される(ステップSB2)。
この結果、上記比が経済性基準値Ke以下である場合には(ステップSB2において「YES」)、その比に応じて冷房温度偏差ΔTt_cool及び暖房温度偏差ΔTt_heatが変更され(ステップSB3)、変更後の値が記憶部12に格納され、以降の処理で用いられる。
一方、ステップSB1において、快適性重視の選択がされていた場合には(ステップSB1において「NO」)、快適性重視の回避処理条件を満たすか否かが判定される。具体的には、本年における前月までの月ごとの目標消費電力量の総和ΣPorg_mに対する本年における前月までの月ごとの実消費電力量の総和ΣPr_mの比率(ΣPr_m/ΣPorg_m)が快適性基準値Kc(Kc>1)以上であるか否かが判定される(ステップSB4)。
この結果、上記比率が快適性基準値Kc以上である場合には(ステップSB4において「YES」)、目標消費電力量の修正回数が上限値に達しているか否かが判定され(ステップSB5)、上限値に達していなければ(ステップSB5において「YES」)、記憶部12に格納されている各月の最新の目標消費電力量Porg_mをγ倍(γ>1)する(ステップSB6)。
なお、ステップSB2において経済性重視の回避処理条件を満たさなかった場合、ステップSB4において快適性重視の回避処理条件を満たさなかった場合、またはステップSB5において修正回数が既に上限値に達していた場合には、そのまま処理を終了する。
以上、説明してきたように、本実施形態に係る消費電力量制御部10によれば、年間目標消費電力量Porg_y[Wh]に基づいて、月ごと、日ごと、1時間ごと、30分ごとの目標消費電力量Porg_m[Wh]、Porg_d[Wh]、Porg_h[Wh]、Porg_j[Wh]を設定し、30分ごとの目標消費電力量Porg_j[Wh]から消費電力上限値Pt[W]設定する。そして、瞬時電力がこの消費電力上限値Pt[W]を上回らないような制御が行われる。また同時に、所定の判定周期(例えば、5分)で、設定温度Tsと室内温度Taとの差が演算され、これらの差が所定の温度偏差閾値以上である場合には、次の判定周期における消費電力上限値が増加する方向に調整される。
このように、設定温度と室内温度との関係に応じて、消費電力上限値を調整することにより、消費電力量を目標消費電力量に抑制する制御を行いつつ、快適性をある程度保つことが可能となる。
本発明は、上述の実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変形実施が可能である。
例えば、本実施形態においては、消費電力量制御部10が集中監視装置8に設けられている場合について説明したが、この例に限定されず、例えば、消費電力量制御部10はそれ自体単体、すなわち、消費電力量制御装置として存在することも可能である。この場合、例えば、集中監視装置8と消費電力量制御装置とは相互通信が可能な構成とされ、通信を介して上記のような各種処理を実現することとなる。
また、設定部13における各目標消費電力量の設定手法については一例であり、公知の他の手法を用いて各目標消費電力量を設定することとしてもよい。
1 空調システム
3 空気調和機
4 室外機
5 室内機
8 集中監視装置
10 消費電力量制御部
11 入力情報取得部
12 記憶部
13 設定部
15 第1判定部
16 第2判定部
17 電力上限値調整部
18 修正部
20 破たん回避部
21 モード判定部
22 経済性調整部
23 快適性調整部

Claims (9)

  1. 年間の目標消費電力量を用いて第1期間ごとに設定された第1目標消費電力量が格納された記憶手段と、
    前記第1期間における消費電力量が前記第1目標消費電力量以下となるように、前記第1期間単位で消費電力上限値を設定する設定手段と、
    冷房期間において、前記第1期間よりも短い判定周期で、室内温度から設定温度を減算した温度差が冷房偏差閾値以上であるか否かを判定する第1判定手段と、
    暖房期間において、前記判定周期で、設定温度から室内温度を減算した温度差が暖房偏差閾値以上であるか否かを判定する第2判定手段と、
    前記第1判定手段によって前記温度差が前記冷房偏差閾値以上であると判定された場合、または、第2判定手段によって、前記温度差が前記暖房偏差閾値以上であると判定された場合に、次の判定周期における前記消費電力上限値を増加させる電力上限値調整手段と
    を具備する空調システムの消費電力量制御装置。
  2. 前記第1期間ごとに、直前の第1期間における実消費電力量と該第1期間における前記第1目標消費電力量との差分を演算し、該差分を次以降の第1目標消費電力量に配分することによって前記第1目標消費電力量を修正する修正手段を備える請求項1に記載の空調システムの消費電力量制御装置。
  3. 前記記憶手段には、前記第1期間よりも長い期間である第2期間ごとに設定された第2目標消費電力量が格納され、
    前記第2期間ごとに、直前の第2期間における実消費電力量と該第2期間における前記第2目標消費電力量との差分を演算し、該差分を次以降の第2目標消費電力量に配分することによって前記第2目標消費電力量を修正する修正手段を備える請求項1に記載の空調システムの消費電力量制御装置。
  4. ユーザによって選択された経済性重視モードまたは快適性重視モードの情報を取得する入力情報取得手段と、
    ユーザによって選択されたモードを前記第2期間ごとに判定するモード判定手段と、
    前記モード判定手段によって前記経済性重視モードが選択されていると判定された場合に、前記修正手段によって修正される直前の前記第2目標消費電力量の次周期以降の総和に対する、前記修正手段によって修正された前記第2目標消費電力量の次周期以降の総和の比が、予め定められた経済性基準値Ke(0<Ke<1)以下である場合に、前記冷房偏差閾値及び前記暖房偏差閾値を増加させる経済性調整手段と
    を具備する請求項3に記載の空調システムの消費電力量制御装置。
  5. 経済性重視モードおよび快適性重視モードのいずれか一方をユーザに選択させるための入力手段と、
    前記第2期間ごとに、ユーザによって選択されたモードを判定するモード判定手段と、
    前記モード判定手段によって前記快適性重視モードが選択されていると判定された場合に、今までの目標消費電力量の総和に対する実消費電力量の総和の比が、予め定められた快適性基準値Kc(Kc>1)以上である場合に、前記第2目標消費電力量を増加させる快適性調整手段と
    を具備する請求項3に記載の空調システムの消費電力量制御装置。
  6. 前記快適性調整手段による前記第2目標消費電力量の変更回数は、所定回数以内に制限される請求項5に記載の空調システムの消費電力量制御装置。
  7. 前記第1期間は、20分から40分の間で設定される請求項2に記載の空調システムの消費電力量制御装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の消費電力量制御装置を備える空調システム。
  9. 年間の目標消費電力量を用いて第1期間ごとに設定された第1目標消費電力量を格納する工程と、
    前記第1期間における消費電力量が前記第1目標消費電力量以下となるように、前記第1期間単位で消費電力上限値を設定する工程と、
    冷房期間において、前記第1期間よりも短い判定周期で、室内温度から設定温度を減算した温度差が冷房偏差閾値以上であるか否かを判定する工程と、
    暖房期間において、前記判定周期で、設定温度から室内温度を減算した温度差が暖房偏差閾値以上であるか否かを判定する工程と、
    前記第1判定手段によって前記温度差が前記冷房偏差閾値以上であると判定された場合、または、第2判定手段によって、前記温度差が前記暖房偏差閾値以上であると判定された場合に、次の判定周期における前記消費電力上限値を増加させる工程と
    を含む空調システムの消費電力量制御方法。
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