JP6352029B2 - 抗疲労剤 - Google Patents

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Description

本発明は、霊芝抽出物、あるいは霊芝抽出物と食酢とを含有することを特徴とする抗疲労剤に関する。
疲労とは「身体的または精神的活動の後に続く、仕事量の減少、遂行の非効率化などを特徴とする状態」あるいは「身体的または精神的活動の結果として生じる機能的な能力が一時的に低下した状態」と定義されている。一般的には身体的疲労、精神的疲労に分類されるが、これらは独立したものではなく、密接に関わりあい疲労という状態を生み出している。通常ならば、疲労は休息・睡眠などにより回復するとされているが、身体的または精神的活動の程度、疲労の遷延、さらにストレスなど他の要素が加わることにより、疲労の慢性化、あるいは疲れやすくなる易疲労性、更には疲労が回復しづらくなる疲労回復困難性が引き起こされる。疲労はQOL(Quality of Life)を低下させる大きな要因であり、健康的な生活を送る上での阻害要因である。また、現代社会が抱える社会的な競争激化、コンピューター社会、超高齢化社会などの問題が、疲労を訴える人を年々増加させていることからも、疲労を解消する方法が今まで以上に強く求められている。
疲労の原因は、エネルギー不足、強度・長時間の負荷による細胞のエネルギー産生機能低下、脳の調整力の失調、セロトニン等による中枢性疲労など様々な要因が挙げられるが、主たる原因はエネルギー不足、エネルギー産生機能低下であると考えられる。
エネルギー不足、エネルギー産生機能低下を解消するには、ミトコンドリアへの脂肪酸の取り込みおよび分解に関わる酵素の活性化が必須である。細胞での、脂肪を利用したエネルギー産生経路は以下の通りである。脂肪の構成成分である脂肪酸は、カルニチンと結合することでミトコンドリア内膜に取り込まれ、アシル−CoA脱水素酵素により分解されてアセチル−CoAとなる。産生されたアセチル−CoAはトリカルボン酸サイクル(TCAサイクル)を経由して電子伝達系へ電子を供給することでアデノシン三リン酸(ATP)を合成する。このATPが生体内でエネルギーとして利用される。
よって、抗疲労剤の効果を検証するには、多量のエネルギーを必要とする筋肉、肝臓、脳などの細胞を使って、ミトコンドリアへの脂肪酸の取り込みおよび分解に関わる酵素の遺伝子発現の変化を測定することが重要である。この様な働きをする酵素としては、ミトコンドリアへの脂肪酸の取り込みに関わる酵素として脂肪酸とカルニチンを結合するカルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ(CPT1)、ミトコンドリアへ取り込まれた脂肪酸を分解する酵素として中鎖脂肪酸を短鎖脂肪酸へ分解する中鎖アシル−CoA脱水素酵素(MCAD)、これら脂肪酸代謝に関連する酵素群の遺伝子発現を調節するペルオキシソーム増殖剤応答性因子α(PPARα)等が挙げられる。これらの酵素群の遺伝子発現を高め、ATPの産生量を亢進して、エネルギー不足、エネルギー産生機能低下を解消することで、抗疲労作用を達成することができる。
従来から、抗疲労を目的として非常に多くの素材や成分が食品や医薬部外品に配合されている。例えば、種々の生薬またはそのエキス、ローヤルゼリー、ビタミン類(ビタミンC、ビタミンB群、ビタミンEなど)、ミネラル、カフェイン、酢酸などの有機酸またはその塩(特許文献1)などがある。また、ラクトフェリンを有効成分として含有する抗疲労剤(特許文献2)が提案されているが、段落「0004」および「0005」において、抗疲労作用を発揮する作用機序として、エネルギー産生促進が重要であることが記載されている。また、抗疲労効果を上昇させる目的で、いろいろな成分を組み合わせることも提案されており、コエンザイムQ10、カルニチンおよび有機酸を含有する抗疲労組成物(特許文献3)、カフェインとクエン酸、リンゴ酸や酒石酸などの有機酸を含有する疲労改善組成物(特許文献4)が提案されている。
霊芝は、マンネンタケ科(Ganodermataceae)マンネンタケ属(Ganoderma)に属する担子菌であり、古来より不老不死の霊薬と知られており、中国の薬学古書である「本草綱目」や「神農本草経」には、赤霊芝(赤芝)、黒霊芝(黒芝)、紫霊芝(紫芝)、青霊芝(青芝)、黄霊芝(黄芝)及び白霊芝(白芝)が存在すると記載されている。霊芝は、いわゆる「健康食品」として、高脂血症時の血中コレステロール濃度の改善、動脈硬化予防、血圧降下作用、糖尿病改善、老人性認知症の改善などの目的で用いられてきた。また、霊芝成分を含有し、有酸素運動に効力を示すものであることを特徴とする持久力改善飲食品(特許文献5)が提案されているが、エネルギー産生促進については記載されていない。
食酢は、食品に酸味を付与または増強し、味を調え、清涼感を増すために用いられる液体調味料の一つで、酢酸を3〜5%含んでいる。日本農林規格(JAS)の食酢品質表示基準では、食酢の中でも果実の搾汁が300g/L以上使用されているものを果実酢という。古くから調味料として利用されてきたものであるが、近年、健康増進面からも注目を集めている。例えば、食酢の抗疲労効果や、糖尿病、高血圧、高脂血症等の生活習慣病に対する効果が報告されている(非特許文献1、2)。また酢酸を有効成分として含有する慢性疲労に対する抗疲労効果(特許文献1)、骨格筋における脂肪代謝促進効果(特許文献6)が提案されている。しかし、霊芝と食酢を組み合わせることで抗疲労効果が増強されるということは記載されていない。
特開2007−204445号公報 特開2007−22989号公報 特開2005−97161号公報 特開平09−059161号公報 特開平5−123135号公報 特開2010−111585号公報 醸造協会誌、第85号第3号、134−141頁、1990年 醸造協会誌、第97号第10号、693−699頁、2002年
本発明の目的は、筋肉細胞でのエネルギー産生を促すことにより抗疲労効果を発揮する、日常的に服用可能で安全性の高い抗疲労剤を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、霊芝抽出物、あるいは霊芝抽出物と食酢とを組み合わせることにより、筋肉細胞でのエネルギー産生促進を著しく高めることで、抗疲労効果を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明に関わる霊芝はマンネンタケ科に属する全てのキノコを用いることができるが、好ましくは赤霊芝(赤芝)、黒霊芝(黒芝)、紫霊芝(紫芝)、青霊芝(青芝)、黄霊芝(黄芝)及び白霊芝(白芝)であり、さらに好ましくは赤霊芝(Ganoderma lucidum)、黒霊芝(Ganoderma sinense、Ganoderma japonicum、Ganoderma atrum)を用いることが望ましい。
本発明に用いる霊芝は、子実体、菌糸体、天産物、栽培物、及び培養物などを問わず使用することができ、広く中国や日本市場などで流通しているものを用いることができる。また、必要に応じてそのままの状態、破砕物、或いは乾燥物などを適宜選択して抽出操作に付することができる。
本発明に用いる霊芝の抽出物を得る抽出溶媒としては、例えば、水、低級アルコール類(メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールなど)、液状多価アルコール(1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)、アセトニトリル、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、炭化水素類(ヘキサン、ヘプタン、石油エーテルなど)、エーテル類(エチルエーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエーテルなど)が挙げられる。これらの溶媒は一種でも二種以上を混合して用いても良い。
本発明に関わる食酢は、例えば、米酢、黒酢、玄米酢、麦芽酢、大豆酢、酒粕酢等の穀物酢、果実酢、合成酢、粉末酢、調味酢等を用いることができる。飲料にする場合は、風味の点から、果実を原料として醸造されたりんご酢、ぶどう酢、ざくろ酢、ブルーベリー酢、ローズヒップ酢、アプリコット酢、プラム酢、ライム酢、レモン酢のような果実酢、および黒酢が好ましい。
本発明に関わる筋肉細胞は、筋肉幹細胞、筋芽細胞、筋管、成熟筋繊維のいずれも対象とすることができる。
本発明に関わる抗疲労剤には、発明の効果を損なわない範囲において、生薬、ビタミン、ミネラル、アミノ酸などの他に、乳糖、デンプン、セルロース、マルチトール、デキストリンなどの賦形剤、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどの界面活性剤、ゼラチン、プルラン、シェラック、ツェインなどの被膜剤、小麦胚芽油、米胚芽油、サフラワー油などの油脂類、ミツロウ、米糠ロウ、カルナウバロウなどのワックス類、ショ糖、ブドウ糖、果糖、ステビア、サッカリン、スクラロースなどの甘味料、並びにクエン酸、リンゴ酸、グルコン酸などの酸味料などを適宜配合することができる。生薬としては、高麗人参、アメリカ人参、田七人参、プロポリス、アガリクス、ブルーベリー、イチョウ葉及びその抽出物などが挙げられる。ビタミンとしては、ビタミンA、D、E、Kなどの油溶性ビタミン、ビタミンB1、B2、B6、B12、C、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンなどの水溶性ビタミンが挙げられる。
本発明に関わる霊芝抽出物および食酢の摂取量は、形態、症状、年齢、体重などによって異なる。成人1日当り霊芝抽出物は、キノコ乾燥物に換算して1〜20000mg、好ましくは5〜5000mgの範囲で1日1回から数回経口投与できる。上記投与範囲より少ない量で十分な場合もあるし、また、範囲を超えて投与する必要がある場合もある。食酢は酢酸として10mg〜4500mgが好ましく、50mg〜2000mgが特に好ましい。
本発明に関わる抗疲労剤は、医薬品、医薬部外品、又は食品のいずれにも用いることができる。投与方法としては、経口投与(内服剤)及び経皮投与(外用剤)等が挙げられるため、製剤形態は種々のものを選択できるが、特に内服剤が好ましい。例えば、散剤、顆粒剤、錠剤、糖衣錠剤、カプセル剤、シロップ剤、丸剤、懸濁剤、液剤、乳剤等の通常の医薬品の形態、飲料、ガム、チョコレート、飴、麺、パン、ケーキ、ビスケット、羊羹、ゼリー、缶詰、レトルト食品、畜肉食品、水産練食品、マーガリン、バター、マヨネーズ等の通常の食品の形態を採用することができる。中でも、摂取量を調節しやすいカプセル剤、錠剤、顆粒剤、飲料等が好ましい。外用剤としては、ローション、クリーム、乳液、浴用剤、注射薬、座薬等の剤型が挙げられる。
本発明によれば、筋肉細胞でのエネルギー産生を促すことで、抗疲労効果を発揮する、日常的に服用可能で安全性の高い抗疲労剤を提供することができる。
製造例1 赤霊芝熱水抽出物
赤霊芝の乾燥物20gに400mLの精製水を加え、95〜100℃で2時間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥して赤霊芝熱水抽出物を1.4g得た。
製造例2 黒霊芝熱水抽出物
黒霊芝の乾燥物20gに400mLの精製水を加え、95〜100℃で2時間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥して黒霊芝熱水抽出物を1.3g得た。
製造例3 赤霊芝エタノール抽出物
赤霊芝の乾燥物100gに900mLのエタノールを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、赤霊芝エタノール抽出物を1.6g得た。
製造例4 黒霊芝エタノール抽出物
黒霊芝の乾燥物100gに900mLのエタノールを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、黒霊芝エタノール抽出物を1.5g得た。
製造例5 りんご酢凍結乾燥物
りんご酢100gを凍結乾燥してりんご酢凍結乾燥物を4.5g得た。
本発明を詳細に説明するため実施例を挙げるが、本発明は、これに限定されるものではない。実施例に示す%は重量%を示す。
飲料(6倍濃縮タイプ)
<処方> 配合量(%)
1.赤霊芝熱水抽出物(製造例1) 0.03
2.黒霊芝熱水抽出物(製造例2) 0.03
3.りんご酢(酢酸10%含有) 30.0
4.寒天オリゴ糖 0.01
5.はちみつ 60.0
6.精製水で全量を100とする
<製造方法>
成分6に成分1〜5を加え、攪拌溶解して濾過し、加熱殺菌して720mLガラス瓶に充填する。
<用法>
1日当り20mLを水で6倍に希釈して摂取する。
飲料(6倍濃縮タイプ)
<処方> 配合量(%)
1.赤霊芝熱水抽出物(製造例1) 0.03
2.黒霊芝熱水抽出物(製造例2) 0.03
3.寒天オリゴ糖 0.01
4.はちみつ 60.0
5.精製水で全量を100とする
<製造方法>
成分5に成分1〜4を加え、攪拌溶解して濾過し、加熱殺菌して720mLガラス瓶に充填する。
<用法>
1日当り20mLを水で6倍に希釈して摂取する。
飲料(6倍濃縮タイプ)
<処方> 配合量(%)
1.赤霊芝熱水抽出物(製造例1) 0.02
2.りんご酢(酢酸10%含有) 5.0
3.はちみつ 60.0
4.精製水で全量を100とする
<製造方法>
成分4に成分1〜3を加え、攪拌溶解して濾過し、加熱殺菌して720mLガラス瓶に充填する。
<用法>
1日当り20mLを水で6倍に希釈して摂取する。
飲料(ストレートタイプ)
<処方> 配合量(%)
1.赤霊芝熱水抽出物(製造例1) 0.1
2.ぶどう酢(酢酸10%含有) 4.0
3.ぶどう果汁 30.0
4.精製水で全量を100とする。
<製造方法>
成分4に成分1〜3を加え、攪拌溶解して濾過し、加熱殺菌して125mL紙容器に充填する。<用法>
本飲料を1日1本摂取する。
顆粒剤
<処方> 配合量(%)
1.赤霊芝エタノール抽出物(製造例3) 0.2
2.粉末米酢(酢酸10%含有) 30.0
3.乳糖 64.8
4.セルロース 5.0
<製造方法>
成分1〜4を乾式法により造粒し、顆粒剤を得る。
<用法>
1日当り3g摂取する。
軟カプセル剤
<処方>
成分 配合量(%)
1.黒霊芝エタノール抽出物(製造例4) 0.5
2.粉末りんご酢(酢酸20%含有) 25.0
3.米胚芽油 54.5
4.ミツロウ 10.0
5.ビタミンE 10.0
<製造方法>
成分1〜5を混合し、ゼラチン、グリセリン、カラメル色素で構成される被膜に、250mg充填し、乾燥後、軟カプセル剤を得る。
<用法>
1日当り4粒摂取する。
錠剤
<処方>
成分 配合量(%)
1.赤霊芝熱水抽出物(製造例1) 0.1
2.粉末酢(酢酸20%含有) 30.0
3.乳糖 36.9
4.還元麦芽糖水飴 30.0
5.ショ糖脂肪酸エステル 3.0
<製造方法>
成分1〜5を混合して打錠成型し、0.5gの錠剤を得る。
<用法>
1日当り2粒摂取する。
ゼリー
<処方> 配合量(%)
1.赤霊芝熱水抽出物(製造例1) 0.1
2.カラギーナン 1.0
3.ゼラチン 0.5
4.砂糖 20.0
5.精製水 68.4
6.ブルーベリー酢(酢酸10%含有) 10.0
<製造方法>
成分1〜5を混合し、加熱しながら煮詰める。冷却しながら、成分6を加え、ゼリーの型10個に流し込み、冷却する。
<用法>
1日当り1個(100g)を摂取する。
ドレッシング
<処方> 配合量(%)
1.黒霊芝熱水抽出物(製造例2) 0.01
2.りんご酢(酢酸10%含有) 20.0
3.穀物酢(酢酸10%含有) 14.0
4.オリーブオイル 17.99
5.濃口醤油 34.0
6.砂糖 14.0
<製造方法>
成分1〜6を混合し、攪拌溶解して濾過し、加熱殺菌して150mLガラス瓶に充填する。
<用法>
1日当り大さじ1杯(15mL)を摂取する。
比較例1 従来の飲料
実施例1の飲料において、赤霊芝熱水抽出物、黒霊芝熱水抽出物およびりんご酢を水に置き換えたものを従来の飲料とした。
比較例2 食酢のみ含有する飲料
実施例1の飲料において、赤霊芝熱水抽出物および黒霊芝熱水抽出物を水に置き換えたものを食酢のみを含有する飲料とした。
実験例1 筋芽細胞を用いたエネルギー産生促進試験
筋芽細胞であるC2C12(理研バイオリソースセンター)を、10%FBSを含むDMEM培地にて37℃、5%CO条件下で培養し、実験に用いた。12ウェルプレートに1ウェルあたり1.2×10個播種して4日間培養してサブコンフルエントの状態にした。製造例1で調製した赤霊芝熱水抽出物を0.15mg/mL、製造例5で調製したりんご酢凍結乾燥物を1.9mg/mLとなるように溶解させたDMEM培地に置換してから24時間培養し、遺伝子発現解析を行った。遺伝子発現解析は、筋芽細胞におけるエネルギー産生に関連する遺伝子であるCPT1、MCAD、PPARαの遺伝子発現変動をリアルタイムPCR法で評価した。赤霊芝熱水抽出物、りんご酢凍結乾燥物を添加していないものを1とした遺伝子発現量比を算出した。
エネルギー産生関連遺伝子の発現量比の結果を表1に示す。赤霊芝熱水抽出物を添加すると、エネルギー産生関連遺伝子であるCPT1、MCAD及びPPARαの遺伝子発現が亢進した。また、CPT1及びPPARαについては、赤霊芝熱水抽出物とりんご酢凍結乾燥物とを組み合わせて添加した時の遺伝子発現量は、それぞれを単独で添加した時の遺伝子発現増加量を足し合わせた場合よりも、著しい効果の増強が認められた。すなわち、霊芝抽出物と食酢とを組み合わせることで、それぞれ単独より、はるかに優れた抗疲労効果があることが示された。
尚、りんご酢凍結乾燥物をりんご酢(2mg/mL)に置き換えて試験を行った場合でも、同様の効果が認められた。また、りんご酢をぶどう酢、ざくろ酢、ブルーベリー酢、ローズヒップ酢、アプリコット酢、プラム酢、ライム酢、レモン酢のような果実酢、あるいは黒酢に置き換えた場合でも同様の効果が得られた。
実験例2 抗疲労効果の検討
日頃から疲労を自覚している男女40人(28〜55歳)を10名ずつ試験群1、試験群2、試験群3、試験群4に分け、試験群1には実施例1の霊芝抽出物と食酢とを含有する飲料、試験群2には実施例2の霊芝抽出物のみ含有する飲料、試験群3には比較例2の食酢のみ含有する飲料、試験群4には比較例1の従来の飲料を用いて、1日20mLを水で6倍に希釈して1日1回3ヶ月間摂取させ、試験開始時から終了時にかけての疲労感の変化をアンケートにより評価した。なお、アンケートでは試験開始時から終了時にかけて疲労感が「改善した」、「やや改善した」、「変化なし」、「悪化した」の4段階の回答を設けた。「改善した」を2点、「やや改善した」を1点、「変化なし」を0点、「悪化した」を−1点として、合計点数での比較を行った。
これらの試験結果を表2に示した。その結果、実施例2の霊芝抽出物のみ含有する飲料、比較例2の食酢のみ含有する飲料は、比較例1の従来の飲料に比べて疲労感を改善した。さらに実施例1の霊芝抽出物と食酢とを含有する飲料は、実施例1、比較例2よりも強い改善効果を示した。すなわち、霊芝抽出物と食酢とを組み合わせることで、それぞれ単独よりも優れた抗疲労効果があることが示された。なお、試験期間中、体調を崩した被験者は一人もなく、安全性においても問題なかった。また、処方成分の劣化についても問題なかった。
また、実施例1の飲料の代わりに、実施例5の顆粒、実施例6の軟カプセル剤を1日4粒、実施例7の錠剤を1日2粒飲用した場合にも同様に、抗疲労効果が認められた。
本発明は、霊芝抽出物を含有することを特徴とする抗疲労剤に関する。さらに、霊芝抽出物と食酢とを組み合わせることで、より優れた抗疲労効果を発揮する。よって、抗疲労を目的とする医薬品、医薬部外品、食品等に有用である。

Claims (2)

  1. 霊芝熱水抽出物及び食酢とを含有することを特徴とする肉体疲労改善剤。
  2. 食酢が、果実酢である請求項1記載の肉体疲労改善剤。
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