JP6349961B2 - 樹脂フレーム付き膜電極接合体の製造装置および製造方法 - Google Patents

樹脂フレーム付き膜電極接合体の製造装置および製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池の樹脂フレーム付き膜電極接合体の製造装置および製造方法に関する。
燃料電池の単セルに含まれる膜電極接合体(MEA:membrane electrode assembly)は、触媒層が配置された高分子電解質膜である膜−触媒接合体と、ガス拡散層と、を有する。薄膜状の高分子電解質膜を保護し、取り扱い性を高めるために膜電極接合体の周囲を保持する樹脂フレームを設けることが開示されている(たとえば、特許文献1)。このような、樹脂フレーム付き膜電極接合体を一対のセパレータで挟持して燃料電池セルを構成する。また、一般的に、触媒層に供給される燃料ガスおよび酸化剤ガスが外部にリークするのを防止するために高分子電解質膜の触媒層を包囲するように膜−触媒接合体の両面に枠状のガスケット層を設けることが知られている。
特開2013−125680号公報
樹脂フレームと、膜電極接合体のガスケット層とは、接着剤によって接合される。このとき、接合部を加熱する必要があり、加熱時の熱の影響により樹脂フレームが膨張し、乾燥により電解質膜が収縮してしまう。これにより、接合部における樹脂フレームとガスケット層の位置にずれが生じてしまう。この位置ずれが生じた状態で、加熱後の冷却時には樹脂フレームが収縮し、湿度が増加することにより電解質膜が膨張する。その結果、電解質膜に皺が生じてしまう。
そこで、本発明は、上記課題を解決するために、接合部における樹脂フレームとガスケット層の位置ずれを防止することで、電解質膜に皺の発生を抑制することが可能な樹脂フレーム付き膜電極接合体の製造装置および製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明は、膜−触媒接合体の周縁部分を挟持するガスケット層と、前記ガスケット層の外側周縁部分を保持する樹脂フレームと、を接着剤によって接合する樹脂フレーム付き膜電極接合体の製造装置である。該製造装置は、前記ガスケット層と前記樹脂フレームとの間を接着剤によって接合する接合部のみを加熱する加熱部と、前記接合部の加熱時に膜電極接合体周りを水蒸気により加湿する加湿部と、前記膜電極接合体周りの湿度を検出する検出部と、前記検出部からの信号に基づいて前記膜電極接合体周りの湿度を予め定められた湿度範囲とするように前記加湿部の作動を制御する制御部と、を有することを特徴とする。
また、上記目的を達成する本発明は、膜−触媒接合体の周縁部分を挟持するガスケット層と、前記ガスケット層の外側周縁部分を保持する樹脂フレームと、を接着剤によって接合する樹脂フレーム付き膜電極接合体の製造方法である。該製造方法では、前記ガスケット層と前記樹脂フレームとの間に接着剤を塗布し、その後、接着剤を塗布した接合部のみを加熱する。前記接合部の加熱時に、膜電極接合体周りを水蒸気により加湿することにより湿度を制御することを特徴とする。
本発明に係る樹脂フレーム付き膜電極接合体の製造装置および製造方法によれば、ガスケット層と樹脂フレームとの間を接着剤によって接合する接合部のみを加熱するので、熱の影響による樹脂フレームの膨張および電解質膜の乾燥による収縮を防止できる。その結果、接合部における樹脂フレームとガスケット層の位置ずれを防止し、接合により生じる電解質膜の皺の発生を防止することが可能となる。また、膜電極接合体周りの湿度を制御することで、湿度変化による電解質膜の変形を抑制できる。その結果、接合部における樹脂フレームと膜電極接合体との位置ずれを一層防止でき、電解質膜により一層皺が生じないようにガスケット層と樹脂フレームを接合することが可能となる。
本発明に係る樹脂フレーム付き膜電極接合体を示す斜視図である。 樹脂フレームおよび膜電極接合体を構成部材毎に分解して示す斜視図である。 図1の3−3線に沿う断面図である。 実施形態に係る樹脂フレーム付き膜電極接合体の製造装置を示す断面図である。 実施形態に係る樹脂フレーム付き膜電極接合体の製造工程を示すフローチャートである。 図6は、樹脂フレーム付き膜電極接合体の製造方法を説明するための図であって、図6(A)は、ガスケット層に接着剤を塗布する手順を示す断面図であり、図6(B)は、ガスケット層を膜−触媒接合体(CCM)に接合する手順を示す断面図であり、図6(C)は、ガスケット層が接合された膜−触媒接合体(CCM)に、ガス拡散層を接合する手順を示す断面図である。 図7は、樹脂フレーム付き膜電極接合体の製造方法を説明するための図であって、図7(A)は、樹脂フレームに接着剤を塗布する手順を示す断面図であり、図7(B)は、膜電極接合体(MEA)に、樹脂フレームを接合する手順を示す断面図である。 変形例に係る樹脂フレーム付き膜電極接合体の製造装置を示す断面図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、以下の記載は特許請求の範囲に記載される技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1〜図3は、本発明に係る樹脂フレーム付き膜電極接合体の構成を示す図であり、図4は、本発明の実施形態に係る樹脂フレーム付き膜電極接合体の製造装置を示す図であり、図5〜図7は、樹脂フレーム付き膜電極接合体の製造方法を示す図である。
以下、実施形態に係る樹脂フレーム付き膜電極接合体1の各部の構成を説明する。
図1〜図3に示すように、実施形態に係る樹脂フレーム付き膜電極接合体1は、膜電極接合体10と、膜電極接合体10が有するガスケット層30の外側周縁部分を保持する樹脂フレーム40と、を有する。なお、ガスケット層30は、アノード側ガスケット層30aおよびカソード側ガスケット層30cの総称である。ガスケット層30と、樹脂フレーム40とは、接着剤60によって接合される。膜電極接合体10は、膜−触媒接合体20と、膜−触媒接合体20の周縁部分を挟持するガスケット層30と、膜−触媒接合体20のアノード側に配置されたアノード側ガス拡散層14aと、膜−触媒接合体20のカソード側に配置されたカソード側ガス拡散層14cと、を有する。以下、詳述する。
膜電極接合体(MEA:membrane electrode assembly)10は、供給された酸素と水素を化学反応させて電力を生成する。
膜−触媒接合体(CCM:Catalyst Coated on Membrane)20は、電解質膜11と、アノード側電極触媒層12と、カソード側電極触媒層13と、を有する。電解質膜11は、たとえば、固体の高分子材料からなり、薄板状に形成している。固体高分子材料には、たとえば、水素イオンを伝導し、湿潤状態で良好な電気伝導性を有するフッ素系樹脂を用いている。アノード側電極触媒層12およびカソード側電極触媒層13は、導電性の担体に触媒成分が担持された電極触媒と高分子電解質を含んでいる。
ガスケット層30は、厚み方向に貫通した穴からなる窓部32が中心部分に形成された枠形状を有している。ガスケット層30は、アノード側ガスケット層30aおよびカソード側ガスケット層30cにより一対に形成され、膜−触媒接合体20を挟持するように配置され、接着剤61により接合される。ガスケット層30は、気体、特に酸素ガス、水素ガスに対して不透過性を示すものであれば特に限定されない。たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、PI(ポリイミド)等の熱可塑性樹脂や樹脂を繊維強化した複合材料等により形成することができる。また、電解質膜11上に配置されるので、溶媒による電解質膜11の膨潤を避けるために、溶媒を使用しないことが望ましい。繊維強化複合材料に用いる繊維は、樹脂を含浸させることから、使用する樹脂との親和性が高いものが望ましい。また、ガスケットとしての用途を考慮し、電気的短絡を防ぐために、電気絶縁性であることが求められることから、ガラスペーパー等のガラス繊維やアルミナ繊維が望ましい。
アノード側ガス拡散層14aおよびカソード側ガス拡散層14cは、たとえば、充分なガス拡散性および導電性を有する炭素繊維からなる糸で織成したカーボンクロス、カーボンペーパ、またはカーボンフェルトにより構成することができる。
樹脂フレーム40は、ガスケット層30の外側周縁部分を保持することにより膜電極接合体10を保持する。樹脂フレーム40は、たとえば、電気絶縁性を有する樹脂からなる。図2に示すように、樹脂フレーム40は、内縁部分に保持部40hを有する。カソード側ガスケット層30cの外周は、保持部40hのアノード側と接着剤60により接合され、樹脂フレーム40に長方形の板状に一体成形される。樹脂フレーム40は、その長手方向の一端に、カソードガス供給口40j、冷却流体供給口40k、およびアノードガス供給口40lを、それぞれ貫通孔で形成している。樹脂フレーム40は、長手方向の他端に、アノードガス排出口40m、冷却流体排出口40n、およびカソードガス排出口40oを、それぞれ貫通孔で形成している。
接着剤60に使用される接着剤としては、主に熱可塑性樹脂系接着剤と熱硬化性樹脂系接着剤の2つが挙げられる。接着のしやすさ、正確な接着位置および長時間接着力などの観点から熱可塑性樹脂系のホットメルト系接着剤が好ましく使用される。ホットメルト系接着剤を使用する際のホットメルト系接着剤の溶融温度は、ガスケット層30への含浸のしやすさ、接合部50の形成しやすさ等の取り扱い性、電解質膜11の劣化温度、燃料電池としての使用温度での耐久性などを考慮すると、25〜150℃、より好ましくは70〜120℃であることが好ましい。なお、接着剤はホットメルト型接着剤に制限されず、これ以外にもたとえば、熱可塑性樹脂系接着剤としては、α−オレフィン系接着剤、アクリル系接着剤等、熱硬化性樹脂系接着剤としては、エポキシ樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤等を適宜用いることができる。なお、ガスケット層30と膜−触媒接合体20とを接合する接着剤61は、接着剤60と同様の接着剤を使用することができる。
次に、図4を参照して実施形態に係る膜−触媒接合体20の周縁部分を挟持するガスケット層30と、ガスケット層30の外側周縁部分を保持する樹脂フレーム40と、を接着剤60によって接合する製造装置100を説明する。製造装置100は、ガスケット層30と樹脂フレーム40との間を接着剤60によって接合する接合部50のみを加熱する加熱部110を有する。加熱部110により加熱することにより、ホットメルト型接着剤を用いた場合は接着剤60が溶着することで接合し、熱硬化性樹脂系接着剤を用いた場合は接着剤60が硬化することで接合部50が接合される。
加熱部110は、接合部50のアノード側/カソード側両面に向かい合うように枠状に取り付けられている。加熱部110は、加熱手段として誘導加熱コイルと、高周波発生装置と、を有する。誘導加熱コイルは、たとえば、電線を螺旋状に巻いて構成した後で機械加工することによって形成されており、鋳鉄部品素材の軸部が挿入される。高周波発生装置は、誘導加熱コイルに接続されており、誘導加熱コイルに電流を流すことによって、誘導加熱コイルの内側に位置する軸部を加熱する。加熱された軸部により接合部50が加熱される。
次に、実施形態に係る樹脂フレーム付き膜電極接合体1の製造方法を説明する。なお、以下の説明においては、図3に示す樹脂フレーム付き膜電極接合体1の片側端部の拡大断面図により、各手順を説明する。
樹脂フレーム付き膜電極接合体1の製造方法は、膜電極接合体10を形成する工程および樹脂フレーム40に膜電極接合体10を接合する工程の大きく分けて2つの工程から構成される。図5に示すように、膜電極接合体10を形成する工程は、膜−触媒接合体20を形成する工程(ステップS11)と、膜−触媒接合体20の外周縁部分をガスケット層30により挟持し、接合する工程(ステップS12)と、膜−触媒接合体20の両面にアノード側ガス拡散層14aおよびカソード側ガス拡散層14cを接合し、膜電極接合体10を形成する工程(ステップS13)と、を有する。樹脂フレーム40に膜電極接合体10を接合する工程は、樹脂フレーム40に接着剤を塗布する工程(ステップS21)と、ガスケット層30の外周縁部分と樹脂フレーム40の保持部40hとが重なるように配置する工程(ステップS22)と、接合部50のみを加熱し、接着剤60を溶着(硬化)させる工程(ステップS23)と、を有する。
図6を参照して膜電極接合体10を形成する工程を説明する。
まず、図6(A)に示すように、電解質膜11および一対のアノード側電極触媒層12およびカソード側電極触媒層13を一体化した膜−触媒接合体20と、一対のガスケット層30とを準備する。
カソード側ガスケット層30cのアノード側の面31cおよびアノード側ガスケット層30aのカソード側の面31aに接着剤61を塗布する。接着剤61の塗布は、公知の塗布装置600を使用して行う。
次に、図6(B)に示すように、各ガスケット層30において接着剤61が塗布された部分を膜−触媒接合体20の外周縁部分に向かい合わせて圧接し、各ガスケット層30と膜−触媒接合体20とを接合する。この際、カソード側に配置されるカソード側ガスケット層30cとアノード側に配置されるアノード側ガスケット層30aとにより膜−触媒接合体20の外周縁部分を挟持させる。
各ガスケット層30の窓部32は、膜−触媒接合体20の略中央部分に位置合わせして配置する。膜−触媒接合体20の中央部分は、各ガスケット層30の窓部32を介して外部に露出した状態とする。
枠状に構成された各ガスケット層30により膜−触媒接合体20を挟持して一体化させているため、膜−触媒接合体20がばらついたり、よれたりするのを防止できる。このため、製造段階における膜−触媒接合体20の取り扱いが容易になり、製造作業を迅速に進めることが可能になる。
その後、図6(C)に示すように、膜−触媒接合体20の両面にアノード側ガス拡散層14aおよびカソード側ガス拡散層14cを配置する。アノード側ガス拡散層14aおよびカソード側ガス拡散層14cは、各ガスケット層30の窓部32を介してアノード側電極触媒層12またはカソード側電極触媒層13に直接的に接するように配置する。そして、膜−触媒接合体20に一対のアノード側ガス拡散層14aおよびカソード側ガス拡散層14cを接合することにより、膜電極接合体10を製造する。膜−触媒接合体20とアノード側ガス拡散層14aおよびカソード側ガス拡散層14cとの接合は、たとえば、ホットプレス等の公知の方法により行うことができる。
カソード側電極触媒層13に接合するカソード側ガス拡散層14cは、アノード側電極触媒層12に接合するアノード側ガス拡散層14aよりも、外形寸法を小さく形成している。このため、カソード側ガス拡散層14cの外周端部が、アノード側ガス拡散層14aの外周端部よりも膜−触媒接合体20の中央部分寄りに配置されて、カソード側ガスケット層30cの上面側が露出した状態となる。カソード側ガスケット層30cにおいて露出した部分は、樹脂フレーム40が接合される接合部50を形成する。
次に、図7を参照して樹脂フレーム40に膜電極接合体10を接合する工程を説明する。
まず、図7(A)に示すように、樹脂フレーム40を準備する。そして、樹脂フレーム40の保持部40hのアノード側に接着剤60を塗布する。接着剤60が塗布された部分は、カソード側ガスケット層30cのカソード側に接合される接合部50を形成する。
図7(B)に示すように、樹脂フレーム40において接着剤60が塗布された部分を、アノード側に配置する。次に、樹脂フレーム40とガスケット層30との間に接着剤60が塗布された接合部50をアノード側/カソード側両面から圧接し、その状態を保持したまま接合部50のみ加熱部110により加熱する。
本実施形態の作用効果を述べる。
本実施形態に係る製造装置100および製造方法では、膜−触媒接合体20の周縁部分を挟持するガスケット層30と、ガスケット層30の外側周縁部分を保持する樹脂フレーム40と、を接着剤60によって接合する際に、ガスケット層30と樹脂フレーム40との間を接着剤60によって接合する接合部50のみを加熱する。
このように構成した製造装置100および製造方法によれば、ガスケット層30と樹脂フレーム40との間を接着剤60によって接合する接合部50のみを加熱するので、熱の影響による樹脂フレーム40の膨張および電解質膜11の乾燥による収縮を防止できる。その結果、接合部50における樹脂フレーム40とガスケット層30の位置ずれを防止し、接合により生じる電解質膜11の皺を防止することが可能となる。
以上、実施形態を通じて樹脂フレーム付き膜電極接合体の製造装置および製造装置100および製造方法を説明したが、本発明は実施形態において説明した構成のみに限定されることはなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
たとえば、本実施形態では、加熱部110は、加熱コイルを用いたが、接合部50の接着剤60を溶着(硬化)できる温度に加熱できればよく、加熱コイルの代わりにレーザーや熱風による加熱手段を用いてもよい。
(変形例)
図8には、上述した実施形態の変形例に係る製造装置200の断面図が示される。
製造装置200は、製造装置100と同様に、スケット層30と樹脂フレーム40との間を接着剤60によって接合する接合部50のみを加熱する加熱部110を有する。製造装置200は、接合部50の加熱時に膜電極接合体10周りを水蒸気により加湿する加湿部220と、膜電極接合体10周りの湿度を検出する検出部230と、検出部230から送られた信号に基づいて加湿部220の作動を制御する制御部240と、膜電極接合体10周りに閉じた空間を形成する壁部250と、をさらに有する。
加熱部110の説明は、製造装置100の説明において説明したので省略する。
加湿部220は、水蒸気供給部221と、水蒸気供給用配管222と、水蒸気供給用ノズル223とを有する。
水蒸気供給部221は、たとえば、ヒータと、水が貯蔵されたタンクとを有し、ヒータによって水を加熱することで、冷却用エアーの湿度を上昇させる水蒸気を発生させるように構成される。
水蒸気供給用配管222は、水蒸気供給部221と連結し、水蒸気供給部221から発生した水蒸気を水蒸気供給用ノズル223に搬送する。水蒸気供給用配管222は、壁部250の膜電極接合体10側に、膜電極接合体10に対応する面全体に格子状に張り巡らされるように取り付けられている。
水蒸気供給用ノズル223は、水蒸気供給用配管222によって搬送された水蒸気を膜電極接合体10周りに噴射する。水蒸気供給用ノズル223は、膜電極接合体10の全面積に対して均等に配置されている。噴射量を調整するための弁が設けられていてもよい。
壁部250は、加熱部110と一体となって構成され、接合部50および接合部50で囲まれた空間を覆うように設けられている。膜電極接合体10周りに閉じた空間を形成し、加熱部110により加湿された空間内の雰囲気を均一に保つ役割を果たしている。なお、壁部250は、膜電極接合体10周りに閉じた空間を形成できればよく、加熱部110と一体として構成されなくてもよい。
検出部230は、壁部250によって形成された閉空間内において膜電極接合体10周りの湿度を検出する。検出部230は、検出した結果を電気信号により制御部240に送信する。検出部230は、湿度測定機能以外に湿度測定のための温度測定機能を備えている。
制御部240は、膜電極接合体10周りの湿度を制御する。電解質膜11は、湿度が低い場合は乾燥により収縮し、湿度が高い場合は膨潤して伸長するという特性があるため、湿度を制御することにより電解質膜11の湿度変化による変形を抑制するためである。制御部240は、記憶部と、演算部と、入出力部と、を有する。記憶部は、ROMやRAMから構成される。記憶部は、加湿部220の動作に関するプログラムやデータが予め記憶されている。入出力部は、検出部230からの信号を記憶部に格納したり、演算部に入力したりする。演算部は、CPUを主体に構成され、記憶部から読み出したデータまたは入出力部を介して得られたデータを基に演算する。入出力部は、演算結果に基づく制御信号を加湿部220に出力する。このようにして、制御部240は、検出部230から送られた信号に基づいて加湿部220の作動を制御して、水蒸気供給部221から水蒸気供給用配管222を介して水蒸気を搬送する。膜電極接合体10周りの湿度が樹脂フレーム40や膜電極接合体10に使用する材料やそれらの形状等設計条件に基づき、電解質膜11の湿度変化による変形を抑制できるように予め定められた範囲内となるように、水蒸気供給用ノズル223により噴射される水蒸気の量を調整する。
変形例では、図5に示す製造工程において、接合部50のみを加熱し、接着剤60を溶着(硬化)させる工程(ステップS23)は、加熱時に膜電極接合体10周りを水蒸気により加湿することにより湿度を制御する工程をさらに有する。これにより、電解質膜11が水蒸気により加湿され、乾燥による収縮を防止できる。
変形例の作用効果を述べる。
変形例に係る製造装置200および製造方法では、ガスケット層30と、樹脂フレーム40との接合部50のみを加熱する際に、膜電極接合体10周りを水蒸気により加湿することにより湿度を設計条件に基づき予め定められた範囲内に制御する。
このように構成した製造装置200および製造方法によれば、膜電極接合体10周りの湿度を制御することで、湿度変化による電解質膜11の変形を抑制できる。その結果、接合部における樹脂フレームと膜電極接合体との位置ずれを一層防止でき、電解質膜11により一層皺が生じないようにガスケット層30と樹脂フレーム40を接合することが可能となる。
また、変形例に係る製造装置200および製造方法では、膜電極接合体10周りに閉じた空間を形成する壁部250をさらに有し、膜電極接合体10周りの湿度を均一に保つ。
このように構成した製造装置200および製造方法によれば、電解質膜11周りの雰囲気を均一に保つことができ、湿度変化による電解質膜11の変形が均一になる。その結果、電解質膜11の皺をより一層防止できる。
以上、本発明の変形例を通じて樹脂フレーム付き膜電極接合体10の製造装置200および製造方法を説明したが、本発明は変形例において説明した構成のみに限定されることはなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
たとえば、変形例では、加湿部220が水蒸気供給部221と、水蒸気供給用配管222と、水蒸気供給用ノズル223とを有するとしたが、空間を加湿できる構成であればよく、これに限定されるものではない。
1 樹脂フレーム付き膜電極接合体、
10 膜電極接合体(MEA)、
11 電解質膜、
12 アノード側電極触媒層、
13 カソード側電極触媒層、
14a アノード側ガス拡散層、
14c カソード側ガス拡散層、
20 膜−触媒接合体(CCM)、
30 ガスケット層、
30a アノード側ガスケット層、
30c カソード側ガスケット層、
40 樹脂フレーム、
40h 保持部、
40j カソードガス供給口、
40k 冷却流体供給口、
40l アノードガス供給口、
40m アノードガス排出口、
40n 冷却流体排出口、
40o カソードガス排出口、
50 接合部、
60、61 接着剤、
100、200 製造装置、
110 加熱部、
220 加湿部、
221 水蒸気供給部、
222 水蒸気供給用配管、
223 水蒸気供給用ノズル、
230 検出部、
240 制御部、
250 壁部。

Claims (5)

  1. 膜−触媒接合体の周縁部分を挟持するガスケット層と、前記ガスケット層の外側周縁部分を保持する樹脂フレームと、を接着剤によって接合する製造装置であって、
    前記ガスケット層と前記樹脂フレームとの間を接着剤によって接合する接合部のみを加熱する加熱部と、
    前記接合部の加熱時に膜電極接合体周りを水蒸気により加湿する加湿部と、
    前記膜電極接合体周りの湿度を検出する検出部と、
    前記検出部からの信号に基づいて前記膜電極接合体周りの湿度を予め定められた湿度範囲とするように前記加湿部の作動を制御する制御部と、を有する樹脂フレーム付き膜電極接合体の製造装置。
  2. 前記膜電極接合体周りに閉じた空間を形成する壁部をさらに有する請求項に記載の樹脂フレーム付き膜電極接合体の製造装置。
  3. 前記加熱部は、加熱コイルを有する、請求項1または請求項2に記載の樹脂フレーム付き膜電極接合体の製造装置。
  4. 膜−触媒接合体の周縁部分を挟持するガスケット層と、前記ガスケット層の外側周縁部分を保持する樹脂フレームと、を接着剤によって接合する製造方法において、
    前記ガスケット層と前記樹脂フレームとの間に接着剤を塗布し、
    その後、接着剤を塗布した接合部のみを加熱し、
    前記接合部の加熱時に、膜電極接合体周りを水蒸気により加湿することにより湿度を制御することを特徴とする樹脂フレーム付き膜電極接合体の製造方法。
  5. 前記接合部の加熱時に、前記膜電極接合体周りの湿度を均一に保つことを特徴とする請求項に記載の樹脂フレーム付き膜電極接合体の製造方法。
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