JP6349652B2 - 円筒型タンクの構築方法、側板搬送装置 - Google Patents

円筒型タンクの構築方法、側板搬送装置 Download PDF

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本発明は、円筒型タンクの構築方法及び側板搬送装置に関する。
内槽と外槽とを有する二重殻構造の円筒型タンクは、LNG(液化天然ガス)やLPG(液化石油ガス)等の低温液体の貯蔵に用いられている。特許文献1には、金属製の内槽とコンクリート製の外槽とを有する円筒型タンクが開示されている。
特許文献1には、円筒型タンクの工期の短縮を図るため、金属製の内槽とコンクリート製の外槽とを同時に施工する手法が開示されている。具体的には、外槽の底部にジャッキ架台を立設させ、ジャッキアップ装置を所定高さに支持させる(特許文献1の図4(b)参照)。そして、外槽の側壁工事を行うときに、外槽の底部上で内槽屋根と外槽屋根とを組み立て、次いで、上記ジャッキアップ装置により内槽屋根と外槽屋根とを上昇させながら、内槽屋根に内槽側板を最上段のものから最下段のものへと順々に取り付けることで、金属製の内槽とコンクリート製の外槽との同時施工を実現している。
特開平7−62924号公報
ところで、上記従来手法においては、ジャッキアップ装置によって上昇した内槽側板の下側の空間に、次に取り付けるべき内槽側板を工事口から取り込み、内外槽間に設置したレールに沿って走行するテルハで内槽側板を吊り、この内槽側板を内外槽間で所定の据え付け位置まで搬送している。
しかし、内槽側板は重量が大きく、大型のテルハを使用する必要があるため、内外槽間のクリアランスが必要となり、部材のサイズにも制限が出るという問題がある。また、内槽側板の搬送時には立ち入りを制限したりテルハと干渉する仮設物を一時的に解体する等の必要が生じるという問題がある。さらに、内槽側板を一枚ずつしか搬送できず、次の側板を搬送する際にテルハを工事口位置まで戻すために作業時間が掛かるという問題がある。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、二重殻構造の円筒状タンクの構築方法及び側板搬送装置において、内槽側板を最上段のものから最下段のものへと順々に取り付けるジャッキアップ工法を採用しながら、内外槽間で内槽側板を効率よく搬送可能として工期の短縮を図ることを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、コンクリート製の外槽の内側で、ジャッキアップ装置による内槽側板の上昇と、前記ジャッキアップ装置により上昇した内槽側板の下側への次の段の内槽側板の取り付けと、を交互に繰り返して金属製の内槽を段階的に組み立てる円筒型タンクの構築方法であって、前記内槽側板を前記外槽内に起立状態で搬入し、前記外槽の内側で架台に敷設されたガイドに沿って前記起立状態の内槽側板をタンク周方向で移動可能とする側板搬入工程と、前記起立状態の内槽側板を移動可能とする移動装置及び前記架台の少なくとも一方に設けた駆動装置により、前記起立状態の内槽側板をタンク周方向で所定の据え付け位置まで移動させる側板移動工程と、を有することを特徴とする。
本発明は、前記起立状態の内槽側板の上端部を、前記上昇した内槽側板の下端部に倒れ防止装置を介してタンク周方向で移動可能に係止させる倒れ防止工程を有する構成でもよい。
また、本発明は、コンクリート製の外槽の内側で、ジャッキアップ装置による内槽側板の上昇と、前記ジャッキアップ装置により上昇した内槽側板の下側への次の段の内槽側板の取り付けと、を交互に繰り返して金属製の内槽を段階的に組み立てる円筒型タンクの構築に用いられる側板搬送装置であって、前記外槽の内側で架台に敷設されるガイドと、前記外槽内に起立状態で搬入した前記内槽側板を、前記ガイドに沿ってタンク周方向で移動可能とする移動装置と、前記移動装置及び前記架台の少なくとも一方に設けられ、前記起立状態の内槽側板をタンク周方向で所定の据え付け位置まで移動させる駆動装置と、を有することを特徴とする。
本発明は、前記起立状態の内槽側板の上端部を、前記上昇した内槽側板の下端部にタンク周方向で移動可能に係止させる倒れ防止装置を有する構成でもよい。
本発明によれば、タンク内での内槽側板の搬送に大型のテルハを使用する必要がなくなるため、内外槽間のクリアランスや部材のサイズに対する制限が無くなる。また、内槽側板の搬送時に立ち入りを制限したりテルハと干渉する仮設物を一時的に解体する等の必要も無くなる。さらに、内槽側板の重量は架台で支持することとなり、大型のテルハで吊下する場合と比べて移動装置を複数設け易く、かつ移動装置をタンク内で周回させることで、移動装置を工事口位置まで戻すための作業時間が削減される。
また、内槽側板搬送中の倒れを防止して作業効率の向上及び安全性の向上を図るとともに、上昇した内槽側板の下端部をガイドとして利用することで、別途ガイドを設けることなく内槽側板上端部の搬送軌道を確保することができる。
このように、二重殻構造の円筒状タンクの構築方法及び側板搬送装置において、内槽側板を最上段のものから最下段のものへと順々に取り付けるジャッキアップ工法を採用しながら、内外槽間で内槽側板を効率よく搬送可能として工期の短縮を図ることができる。
本発明の実施形態における構築方法の第1工程を示す説明図である。 上記構築方法の第2工程を示す説明図である。 上記構築方法の第3工程を示す説明図である。 本発明の実施形態における工事口周辺を示す要部拡大図である。 上記構築方法の第4工程を示す説明図である。 上記構築方法の第5工程を示す説明図である。 上記構築方法の第6工程を示す説明図である。 本発明の実施形態における側板搬送装置の第一実施形態の説明図である。 上記側板搬送装置の変形例を示す説明図である。 上記側板搬送装置の他の変形例を示す説明図である。 上記側板搬送装置の第二実施形態の説明図である。 図11の側板搬送装置の要部をタンク径方向から見た説明図である。 図12のXIII矢視図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態では、LNG(液化天然ガス)を貯蔵するPC(プレストレストコンクリート)二重殻貯槽としての円筒型タンクに適用した例を説明する。
<円筒型タンクの構築方法の実施形態>
先ず、図1に示すように、略円板状の基礎版1の工事を行う。基礎版1の外周縁部には、PC壁2(外槽)を組み立てる基礎部3を凸設する。また、基礎部3の内側に沿って内槽アンカーストラップ4を設置する。基礎部3上にPC壁2を打設する際は、その内側と外側の両方に足場5を設け、不図示の型枠を設置する。
次に、基礎版1上に底部ライナー6を敷設する。また、基礎版1の中央部に屋根架台7を組み立てる。PC壁2の基端部には、起立状態の内槽側板9を一枚ずつ取り込むための工事口8を形成する。また、PC壁2の基端部の内側には、内槽側板9組立用の門型架台10を複数設置する。門型架台10は、内槽側板9を複数組み合わせて円筒状の内槽30(図6参照)を構成したときにこれを基礎版1上に最終的に下ろすべき領域であるアニュラー領域Xを跨ぐように設置される。
図4を併せて参照し、タンク内方には、工事口8から起立状態で搬入した内槽側板9をタンク周方向に沿って所定の据え付け位置まで搬送する側板搬送装置31が設けられる。側板搬送装置31は、複数の門型架台10に渡って敷設されるレール33と、起立状態の内槽側板9の下端部を支持してレール33に沿って走行するクレーンサドル等の搬送装置本体32と、搬送装置本体32に搭載した内槽側板9の上端部を上昇させた内槽側板9の下端部にタンク周方向で移動可能に係止させる倒れ防止装置34と、を有する。
門型架台10上では、円筒状の内槽30を複数段に分けて段階的に施工するための環状の単位壁30aを、上段側から順に形成する。具体的には、内槽側板9を搬入し、これを所定の据え付け位置まで搬送し、タンク周方向で隣り合う内槽側板9の側縁同士を溶接する作業を繰り返すことで、複数の内槽側板9を環状に繋ぎ合わせて前記単位壁30aを形成する。
二段目以降の単位壁30aを形成する際、タンク内方では先に形成した単位壁30a(内槽側板9)をジャッキアップ装置18により予め上昇させる。この上昇した単位壁30aの下側へ次の段の内槽側板9が搬入される。前記上昇した内槽側板9(以下、内槽側板9Aと称することがある。)の下端部には、前記次の段の内槽側板9(以下、内槽側板9Bと称することがある。)の上端部が、前記側板搬送装置31における倒れ防止装置34を介して係合し、内槽側板9Bの倒れを防止するとともに、内槽側板9Bの上端部のタンク周方向の移動を案内する。
搬送装置本体32上には、起立状態の内槽側板9の下端部が支持され、この内槽側板9が立ったままでPC壁2の内側に沿ってタンク周方向で搬送される。搬送装置本体32は、自身を走行させるための電動モーター等を含む駆動装置35を一体に有し、この搬送装置本体32の走行により内槽側板9が所定の据え付け位置まで搬送される。
次いで、図2に示すように、門型架台10上において最上段の単位壁30aを形成した後、その上端部にナックルプレート11を組み付ける。また、門型架台10の下のアニュラー領域Xにパーライトコンクリートブロックや構造用軽量コンクリートブロック等のアニュラー部13(図4参照)の構成部材12を仮置きする。本実施形態では、屋根架台7上に内槽屋根14を組み立て、この内槽屋根14の外周縁部にナックルプレート11を介して内槽側板9を組み付ける。
内外槽間15(PC壁2と内槽側板9との間)において、ナックルプレート11よりも上方のPC壁2には、吊側ジャッキ架台16(吊り点)をタンク周方向で複数設置する。ナックルプレート11には、複数の吊側ジャッキ架台16に対応する複数のナックル補強材17を設置する。吊側ジャッキ架台16とナックル補強材17との間には、これらに渡ってジャッキアップ装置18を設置する。ジャッキアップ装置18はセンターホールジャッキであり、装置本体を吊側ジャッキ架台16に設置し、ジャッキアップロッド19の下端部をナックル補強材17に取り付ける。
次いで、図3に示すように、ジャッキアップ装置18を設置した後に屋根架台7を除去し、ジャッキアップ装置18によってナックルプレート11を吊り上げることで、内槽側板9を上昇させる。ジャッキアップ装置18により、ジャッキアップロッド19の1ストローク分(本実施形態では内槽側板9単体の上下幅(単位壁30aの上下幅)に相当)だけ上昇させた後、このジャッキアップにより内槽側板9の下部にできた空間に、次の内槽側板9を搬入する。図中符号39は底部冷熱抵抗緩和材を示す。
図4に示すように、工事口8には、タンク外方から外搬送装置36で内槽側板9が搬送される。外搬送装置36は、工事口8からタンク外方へタンク径方向に沿うように水平に延びる外レール37と、外レール37に沿って水平移動可能な搬送台車38と、を有する。搬送台車38は、内槽側板9を立てた状態で支持して搬送する。外搬送装置36により搬送された内槽側板9は、工事口8を通じてタンク内方の搬送装置本体32に載せ替えられる。
なお、外搬送装置36が工事口8からタンク外方へタンク接線方向に沿うように延びる外レール37を有してもよい。このとき、外レール37をタンク内方のレール33に接続するとともに、搬送台車38と搬送装置本体32とを共通にし、内槽側板9の載せ替え無しにこれをタンク内方に搬入可能とする構成としてもよい。
工事口8から搬入した次の内槽側板9は、搬送装置本体32の駆動によりタンク周方向に搬送される。このとき、内槽側板9の転倒防止のために、その上端部には、ジャッキアップされた内槽側板9の下端部に倒れ防止装置34を介して係止される。倒れ防止装置34は、内槽側板9Bの上端部に例えばバイスにより固定され、上方に開放した断面コ字形状のチャンネル鋼材を内槽側板9Aの下端部にタンク周方向で移動可能に係止させる。内槽側板9は、その上段側よりも下段側の方が重量や内圧等に耐え得るように段階的に厚くなっている。
倒れ防止装置34を用いることで、内槽側板9Bをタンク周方向に搬送する際に、内槽側板9Aの下端部が搬送レールとして利用される。すなわち、内槽側板9Aは複数環状に溶接されて単位壁30aを形成し、この単位壁30aの下端部を搬送レールとして利用することで、別途レール部材を設けることなく、タンク全周にわたって内槽側板9Bの搬送軌道が確保される。また、内槽側板9Aを搬送レールとして利用することで、溶接対象となる内槽側板9Aに沿って内槽側板9Bを搬送できるため、所定の溶接位置における上下の位置決めも容易になる。
内槽側板9Bの搬送中、門型架台10の下方でアニュラー部13の保冷工事を並行して行う。アニュラー部13の保冷工事が完了したら、アニュラー部13よりもタンク内側に配置されていた脚部10cをアニュラー部13上に挿げ替える。このような挿げ替えによって、アニュラー部13よりもタンク内側に干渉物がなくなり、基礎版1上の中央部の保冷工事を行うことが可能となる。
次いで、図5に示すように、内槽屋根14上で外槽屋根22を組み立てる。外槽屋根22は、内槽屋根14と不図示の連結材で連結され、内槽屋根14と一体的に組み立てられる。PC壁2が組み上がると、その頂部にジャッキアップ装置18を設置する。門型架台10上では、環状に配置した複数の内槽側板9同士を溶接して単位壁30aとし、その後に上下に並ぶ単位壁30aの各内槽側板9同士を肌合わせして溶接する。これにより、環状の単位壁30aを段階的に組み上げて円筒状に形成する。このように、ジャッキアップ装置18による内槽側板9の上昇と、上昇した内槽側板9の下側への次の内槽側板9の取り付けと、を交互に繰り返し、内槽側板9を最上段のものから最下段のものまで順々に取り付ける。図中符号40は底部冷熱抵抗緩和材39上の泡ガラスを示す。
次いで、図6に示すように、内槽側板9の最下段までの取り付けが終了したら、門型架台10を撤去し、内槽側板9の最下段の下端部をアニュラー部13上に降ろし、基礎版1に設置された内槽アンカーストラップ4に取り付ける。これにより、内槽30が完成する。また、内槽屋根14と共にジャッキアップした外槽屋根22は、不図示の連結材による内槽屋根14との連結を解除し、最上段まで組み立てられたPC壁2の上端部に据え付ける。PC壁2の内壁面には側ライナー2aを貼り付ける。PC壁2の外部には昇降階段23を設け、外槽屋根22には屋根階段24を設ける。また、タンク内方にポンプバレル25を搬入する。
次いで、図7に示すように、ナックル補強材17を切除してジャッキアップ装置18を撤去し、さらにPC壁2の緊張工事を行う。そして、工事口8の閉鎖、ポンプバレル25の設置を経た後、水張りをして耐圧・気密試験を実施する。
最後に、内外槽間15に保冷材26を配置し、また、内槽屋根14の裏側にも保冷材26を配置して保冷工事を行い、その後、塗装工事、配管保冷工事を経て円筒型タンクが構築される。
<側板搬送装置の第一実施形態>
図8は、本発明の側板搬送装置の第一実施形態を示し、図9、図10は、前記第一実施形態の変形例を示す。
図8に示すように、本実施形態の側板搬送装置31は、複数の門型架台10に渡って敷設されるレール33と、起立状態の内槽側板9の下端部を支持してレール33に沿って走行する搬送装置本体32と、搬送装置本体32に搭載した内槽側板9の上端部を上昇させた内槽側板9の下端部にタンク周方向で移動可能に係止させる倒れ防止装置34と、を有する。搬送装置本体32は、レール33上を転動するローラー41に駆動力を付与して自身を走行させる電動モーター等を含む駆動装置35を有し、搭載した内槽側板9をタンク周方向で所定の据え付け位置まで移動可能とする。
レール33は、汎用レール又は断面I字やH字の型鋼からなり、その上面に搬送装置本体32のローラー41を転接させる。ローラー41の両端部には脱線防止用のフランジ41aが設けられる。なお、フランジ41aに代わりレール33側面に転接するガイドローラーを設けてもよい。搬送装置本体32の上面には、内槽側板9の下端部に形成された開先形状9aに応じたV字状の受け面を有する受け部材42が設けられる。これにより、開先形状9aにかかる局部荷重を小さくし、開先形状9aを潰すことなく内槽側板9を搬送可能とする。
上記側板搬送装置31において、内槽側板9の支持レベル(下端高さ)は、レール33及び搬送装置本体32の各高さを足したものとなる。
ここで、内槽屋根14の組み立てレベルは、内槽側板9の支持レベルに依存する。内槽屋根14の組み立てレベルが高くなると、PC壁2の内側に設けられた足場5等と干渉し易く、PC壁2と内槽屋根14の同時施工が困難になる。しかし、側板搬送装置31による内槽側板9の支持レベルを下げることで、内槽屋根14の組み立てレベルを下げて内槽屋根14の組み立て作業への影響が抑えられる。
図9、図10は、上記側板搬送装置31に対して、内槽側板9の支持レベルをさらに下げた側板搬送装置31‘’,31”をそれぞれ示す。
図9の側板搬送装置31’は、上方に開放する断面コ字状の受けフレーム43の両側に、レール33及び搬送装置本体32をそれぞれ配置するとともに、両搬送装置本体32で受けフレーム43両側の支持フランジ43aをそれぞれ支持する。これにより、内槽側板9の支持レベルは、受けフレーム43の底部の厚さと受けフレーム43及び門型架台10間のクリアランスとを足した程度に抑えられる。受けフレーム43の底部上には受け部材42が設けられる。
図10の側板搬送装置31”は、例えば断面L字状の一対のガイド33”を門型架台10上に敷設し、これら一対のガイド33”の各立壁間で例えばチルローラー等の搬送装置本体32”を走行させる。これにより、内槽側板9の支持レベルは、搬送装置本体32”の高さ分のみに抑えられる。搬送装置本体32”も電動モーター等を含む駆動装置35”を有する。搬送装置本体32”上には受け部材42が設けられる。
図9、図10の倒れ防止装置34’は、内槽側板9Bの上端部を挟み込む一対のガイド部材45a,45bを有する。タンク内側の第1のガイド部材45aは、内槽側板9Aの内向き板面9A1に転接するガイドローラー46と、内槽側板9Bの内向き板面9B1に予め溶接したキーナット47に着脱可能に固定される連結突部48と、を有する。なお、内槽側板9Aの内向き板面9A1にもキーナット47が溶接される。キーナット47は、内槽側板9の4辺のそれぞれに適宜設けられ、上下左右に隣り合う内槽側板9同士を溶接する際の肌合わせに用いられる。タンク外側の第2のガイド部材45bは、内槽側板9Aの外側に不図示の固定具を介して固定される。
ところで、内槽側板9は、その上段側よりも下段側の方が重量や内圧等に耐え得るように段階的に厚くなっている。すなわち、内槽側板9Bよりも内槽側板9Aの方が厚みが薄く、第1のガイド部材45aのガイドローラー46は、上下側板の厚みの差分を埋めるように突出して上段側の内槽側板9に転接する。
以上説明したように、上記実施形態における円筒型タンクの構築方法は、コンクリート製の外槽(PC壁2)の内側で、ジャッキアップ装置18による内槽側板9の上昇と、前記ジャッキアップ装置18により上昇した内槽側板9の下側への次の段の内槽側板9の取り付けと、を交互に繰り返して金属製の内槽30を段階的に組み立てるものであって、前記内槽側板9を前記外槽内に起立状態で搬入し、前記外槽の内側で門型架台10に敷設されたガイド(レール33、ガイド33”)に沿って前記起立状態の内槽側板9をタンク周方向で移動可能とする側板搬入工程と、前記起立状態の内槽側板9の上端部を、前記上昇した内槽側板9の下端部に倒れ防止装置34,34’を介してタンク周方向で移動可能に係止させる倒れ防止工程と、前記起立状態の内槽側板9を移動可能とする搬送装置本体32,32”及び門型架台10の少なくとも一方に設けた駆動装置35,35”により、前記起立状態の内槽側板9をタンク周方向で所定の据え付け位置まで移動させる側板移動工程と、を有するものである。
また、上記構築方法に用いられる側板搬送装置31,31’,31”は、前記外槽の内側で門型架台10に敷設されるガイド(レール33、ガイド33”)と、前記外槽内に起立状態で搬入した内槽側板9を、前記ガイドに沿ってタンク周方向で移動可能とする搬送装置本体32,32”と、前記搬送装置本体32,32”及び門型架台10の少なくとも一方に設けられ、前記起立状態の内槽側板9をタンク周方向で所定の据え付け位置まで移動させる駆動装置35,35”と、前記起立状態の内槽側板9の上端部を、前記上昇した内槽側板9の下端部にタンク周方向で移動可能に係止させる倒れ防止装置34,34’と、を有するものである。
上記構成によれば、タンク内での内槽側板9の搬送に大型のテルハを使用する必要がなくなるため、内外槽間15のクリアランスや部材のサイズに対する制限が無くなる。また、内槽側板9の搬送時に立ち入りを制限したりテルハと干渉する仮設物を一時的に解体する等の必要も無くなる。さらに、内槽側板9の重量は門型架台10で支持することとなり、大型のテルハで吊下する場合と比べて搬送装置本体32を複数設け易く、かつ搬送装置本体32をタンク内で周回させることで、搬送装置本体32を工事口位置まで戻すための作業時間が削減される。
しかも、内槽側板9搬送中の倒れを防止して作業効率の向上及び安全性の向上を図るとともに、上昇した内槽側板9の下端部をガイドとして利用することで、別途ガイドを設けることなく内槽側板9上端部の搬送軌道を確保できる。
このように、二重殻構造の円筒状タンクの構築方法及び側板搬送装置において、内槽側板9を最上段のものから最下段のものへと順々に取り付けるジャッキアップ工法を採用しながら、内外槽間15で内槽側板9を効率よく搬送可能として工期の短縮を図るができる。
<側板搬送装置の第二実施形態>
図11〜図13は、本発明の側板搬送装置の第二実施形態を示す。
第二実施形態の側板搬送装置131は、前記第一実施形態に対して、門型架台10にチルタンク等のローラーユニット133を設置し、複数のローラーユニット133(ひいては複数の門型架台10)で内槽側板9の重量を分散して支持するとともに、ローラーユニット133ではなく門型架台10に駆動源としての電動トロリ135を設ける点で特に異なる。その他の、前記実施形態と同一構成には同一符号を付して詳細説明は省略する。
図12(a)に示すように、門型架台10は、タンク周方向に並ぶ一対の架台本体10aと、一対の架台本体10aの上部間にわたる梁部10bと、を有する。梁部10bの上面は一対の架台本体10aの上面よりも下方に位置し、この梁部10bの上面にローラーユニット133が設置される。
図12(b)を併せて参照し、ローラーユニット133は、例えば複数の支持ローラー133aを無端状につなげてキャタピラー状にしたもので、重量物の搬送に好適とされる。本実施形態では、内槽側板9の重量を少なくとも四つのローラーユニット133(ひいては四つの門型架台10)に分散して支持する。
図13に示すように、各支持ローラー133aは、内槽側板9下端の開先形状9aに応じたV字状の外周面を有し、開先形状9aの潰れを防止する。このような各支持ローラー133aは、内槽側板9を搬送軌道に案内するガイドを兼ねる。そして、本実施形態でも、ローラーユニット133の位置を下げて内槽側板9の支持レベルを下げることで、内槽屋根14の組み立てレベルを下げて内槽屋根14の組み立て作業への影響を抑えている。
なお、支持ローラー133aに代わり、V字状に配置した一対の支持ローラーを設けた構成でもよい。また、支持ローラー133aの外周面は平坦とし、V字状の受け面を有する受け部材で開先形状9aを支持するとともに、前記受け部材を支持ローラー133aに転接させる構成でもよい。また、内槽側板9を搬送軌道に案内するガイドを別途設けてもよい。また、複数の支持ローラー133aをキャタピラー状につなげたローラーユニット133に代わり、支持ローラーを固定軸に支持したローラーユニットを用いてもよい。
図11に示すように、門型架台10上に起立するサポート10dの上部には、サポート10dに固定されてタンク周方向に延びる上サポートレール136と、上サポートレール136に沿って走行する電動トロリ135と、が設けられる。電動トロリ135は、起立状態でローラーユニット133上に支持した内槽側板9の上端部にワイヤーケーブルを介して連結される。
サポート10dの下部には、サポート10dに固定されてタンク周方向に延びる下サポートレール138と、下サポートレール138に沿って移動自在なプレントロリ137と、が設けられる。プレントロリ137は、前記起立状態の内槽側板9の下端部にワイヤーケーブルを介して連結される。
サポート10dの上下中間部には、前記起立状態の内槽側板9の上下中間部に向けて延び、内槽側板9に先端ローラーを転接させる支持アーム139が設けられる。
この構成において、電動トロリ135が走行することで、前記起立状態の内槽側板9がタンク周方向で所定の据え付け位置まで搬送される。
以上説明したように、本実施形態における側板搬送装置131は、前記外槽の内側で門型架台10に敷設されるガイド(ローラーユニット133)と、前記外槽内に起立状態で搬入した内槽側板9を、前記ガイドに沿ってタンク周方向で移動可能とする移動装置(ローラーユニット133)と、前記移動装置及び門型架台10の少なくとも一方に設けられ、前記起立状態の内槽側板9をタンク周方向で所定の据え付け位置まで移動させる駆動装置(電動トロリ135)と、を有するものであり、第一実施形態と同様、二重殻構造の円筒状タンクの構築方法及び側板搬送装置において、内槽側板9を最上段のものから最下段のものへと順々に取り付けるジャッキアップ工法を採用しながら、内外槽間15で内槽側板9を効率よく搬送可能として工期の短縮を図るができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した手段及び各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記各実施形態では開先形状9aを支持する部材をV字状にしたが、これに限らず、内槽側板9に採用する開先形状(例えば、JIS規格のI形、V形、レ形、X形、U形、K形、J形、両面J形、H形の開先形状)に応じた構成であればよい。
内槽屋根14を有さないタンクの場合、最上段の内槽側板9のみ外槽屋根22の下で移動式クレーンを用いて組み立てる。このとき、二段目以降の内槽側板9には倒れ防止装置34,34’を利用することができる。
また、上記実施形態ではLNGタンクへの適用を例に説明したが、本発明はLNGタンク以外にもLPGタンク等のウォール形式(円筒型)の貯蔵タンクに適用可能である。
2 PC壁(外槽)
9 内槽側板
10 門型架台(架台)
18 ジャッキアップ装置
30 内槽
31,31’,31”,131 側板搬送装置
32,32” 搬送装置本体(移動装置)
33 レール(ガイド)
33” ガイド
34,34’ 倒れ防止装置
35,35” 駆動装置
133 ローラーユニット(ガイド、移動装置)
135 電動トロリ(駆動装置)

Claims (4)

  1. コンクリート製の外槽の内側で、ジャッキアップ装置による内槽側板の上昇と、前記ジャッキアップ装置により上昇した内槽側板の下側への次の段の内槽側板の取り付けと、を交互に繰り返して金属製の内槽を段階的に組み立てる円筒型タンクの構築方法であって、
    前記内槽側板を前記外槽内に起立状態で搬入し、前記外槽の内側に敷設されたガイドに沿って前記起立状態の内槽側板をタンク周方向で移動可能とする側板搬入工程と、
    前記起立状態の内槽側板を移動可能とする移動装置及び前記外槽の内側に設けた架台の少なくとも一方に設けた駆動装置により、前記外槽の内側に周状に敷設されたガイドを通じて前記起立状態の内槽側板をタンク周方向で所定の据え付け位置まで移動させる側板移動工程と、を有することを特徴とする円筒型タンクの構築方法。
  2. 前記起立状態の内槽側板の上端部を、前記上昇した内槽側板の下端部に倒れ防止装置を介してタンク周方向で移動可能に係止させる倒れ防止工程を有することを特徴とする請求項1に記載の円筒型タンクの構築方法。
  3. コンクリート製の外槽の内側で、ジャッキアップ装置による内槽側板の上昇と、前記ジャッキアップ装置により上昇した内槽側板の下側への次の段の内槽側板の取り付けと、を交互に繰り返して金属製の内槽を段階的に組み立てる円筒型タンクの構築に用いられる側板搬送装置であって、
    前記外槽の内側に設けられた架台上に周状に敷設されるガイドと、
    前記外槽内に起立状態で搬入した前記内槽側板を、前記ガイドに沿ってタンク周方向で移動可能とする移動装置と、
    前記移動装置及び前記外槽の内側に設けられた架台の少なくとも一方に設けられ、前記起立状態の内槽側
    板をタンク周方向で所定の据え付け位置まで移動させる駆動装置と、を有することを特徴とする側板搬送装置。
  4. 前記起立状態の内槽側板の上端部を、前記上昇した内槽側板の下端部にタンク周方向で移動可能に係止させる倒れ防止装置を有することを特徴とする請求項3に記載の側板搬送装置。
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