以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
(第一実施形態)
図1は本実施形態に係る基板処理装置SPAを示す平面図である。
基板処理装置SPAは、例えばX方向に一列に配置されたローダ・アンローダLU、塗布現像処理部CD、インターフェース部IF及び制御部CONTを備えている。基板処理装置SPAは、塗布現像処理部CDがローダ・アンローダLUとインターフェース部IFによって挟まれて配置された構成になっている。制御部CONTは、基板処理装置SPAの各部を統括的に処理する。
(ローダ・アンローダ)
ローダ・アンローダLUは、複数の基板Gを収容するカセットCの搬入及び搬出を行う部分である。ローダ・アンローダLUは、カセット待機部10及び搬送機構11を有している。
カセット待機部10は、例えば基板処理装置SPAの−X側の端部に配置されており、複数のカセットCを収容する。カセット待機部10に収容されたカセットCは、例えばY方向に配列されるようになっている。カセット待機部10は、−X側に不図示の開口部が形成されており、当該開口部を介して基板処理装置SPAの外部との間でカセットCの受け渡しが行われるようになっている。
搬送機構11は、カセット待機部10の+X側に配置されており、カセットCと塗布現像処理部CDとの間で基板Gの搬送を行う。搬送機構11は、例えばY方向に沿って2つ配置されており、当該2つの搬送機構11は例えば同一の構成となっている。−Y側に配置される搬送機構11aは、ローダ・アンローダLUから塗布現像処理部CDへ基板Gを搬送する。+Y側に配置される搬送機構11bは、塗布現像処理部CDからローダ・アンローダLUへ基板Gを搬送する。
搬送機構11は搬送アーム12(12a、12b)を有している。搬送アーム12は、ガラス基板を保持する保持部を有し、例えば一方向に伸縮可能に設けられている。搬送アーム12は、θZ方向に回転可能に形成されている。搬送アーム12は、例えばθZ方向に回転することで、カセット待機部10と塗布現像処理部CDとのそれぞれの方向に向かせることが可能になっている。搬送アーム12は、搬送アーム12を伸縮させることで、カセット待機部10及び塗布現像処理部CDのそれぞれにアクセス可能になっている。
(塗布現像処理部)
塗布現像処理部CDは、基板Gにレジスト塗布及び現像を含む一連の処理を施す部分である。塗布現像処理部CDは、スクラバユニットSR、脱水ベークユニットDH、塗布ユニットCT、プリベークユニットPR、インターフェース部IF、現像ユニットDV、紫外線処理ユニットUV及びポストベークユニットPBを有している。
塗布現像処理部CDは、Y方向に分割された構成になっており、−Y側の部分では、ローダ・アンローダLUからの基板Gがインターフェース部IFへ向けて+X方向に搬送されるようになっている。+Y側の部分では、インターフェース部IFからの基板Gがローダ・アンローダLUへ向けて−X方向に搬送されるようになっている。
スクラバユニットSRは、ローダ・アンローダLUの下流に接続されており、基板Gの洗浄を行うユニットである。スクラバユニットSRは、ドライ洗浄装置41、ウェット洗浄装置42及びエアナイフ装置43を有している。ドライ洗浄装置41の−X側及びエアナイフ装置43の+X側には、それぞれコンベア機構CV1、CV2が設けられている。コンベア機構CV1、CV2には、基板Gを搬送する不図示のベルト機構が設けられている。
ドライ洗浄装置41は、例えば基板Gにエキシマレーザなどの紫外線を照射することにより、基板G上の有機物を除去する。ウェット洗浄装置42は、例えば不図示のスクラビングブラシを有している。ウェット洗浄装置42は、洗浄液及び当該スクラビングブラシを用いて基板Gを洗浄する。エアナイフ装置43は、例えば不図示のエアナイフ噴射機構を有している。エアナイフ装置43は、エアナイフ噴射機構を用いて基板G上にエアナイフを形成し、基板G上の不純物を除去する。
脱水ベークユニットDHは、スクラバユニットSRの下流に接続されており、基板G上を脱水するユニットである。脱水ベークユニットDHは、加熱装置44、HMDS装置46及び冷却装置45を有している。加熱装置44及びHMDS装置46は、Z方向に重ねられた状態で配置されている。Z方向視で加熱装置44及びHMDS装置46に重なる位置にコンベア機構CV3が設けられており、Z方向視で冷却装置45に重なる位置にコンベア機構CV4が設けられている。加熱装置44及びHMDS装置46と、冷却装置45との間には、基板Gを搬送する搬送機構TR1が設けられている。搬送機構TR1については、例えばローダ・アンローダLUに設けられた搬送機構11と同一の構成とすることができる。
加熱装置44は、例えば基板Gを収容可能なチャンバ内にヒータを有する構成になっている。加熱装置44は、Z方向に例えば複数段配置されている。加熱装置44は、基板Gを所定の温度で加熱する。HMDS装置46は、HMDSガスを基板Gに作用させて疎水化処理を施し、塗布ユニットCTにおいて基板Gに塗布するレジスト膜と基板Gとの密着性を向上させる装置である。冷却装置45は、例えば基板Gを収容可能なチャンバ内に温調機構を有し、基板Gを所定の温度に冷却する。
塗布ユニットCTは、脱水ベークユニットDHの下流に接続されており、基板G上の所定の領域にレジスト膜を形成する。塗布ユニットCTは、塗布装置47、減圧乾燥装置48、周縁部除去装置49を有している。塗布装置47は、基板G上にレジスト膜を塗布する装置である。塗布装置47としては、例えば回転式塗布装置、ノンスピン式塗布装置、スリットノズル塗布装置などが用いられる。これら各種の塗布装置を交換可能な構成であっても構わない。減圧乾燥装置48は、レジスト膜を塗布した後の基板Gの表面を乾燥させる。周縁部除去装置49は、基板Gの周縁部に塗布されたレジスト膜を除去し、レジスト膜の形状を整える装置である。
プリベークユニットPRは、塗布ユニットCTの下流に接続されており、基板Gにプリベーク処理を行うユニットである。プリベークユニットPRは、加熱装置50及び冷却装置51を有している。加熱装置50に重なる位置にコンベア機構CV5が設けられている。冷却装置51に重なる位置にコンベア機構CV6が設けられている。加熱装置50と冷却装置51とは、搬送機構TR2を挟むようにY方向に沿って配置されている。
現像ユニットDVは、プリベークユニットPRの冷却装置51の−X側に接続されており、露光後の基板Gの現像処理を行う。現像ユニットDVは、現像装置55、リンス装置56及びエアナイフ装置57を有している。現像装置55は、基板Gに現像液を供給して現像処理を行う。リンス装置56は、現像後の基板Gにリンス液を供給し、基板Gを洗浄する。エアナイフ装置57は、基板G上にエアナイフを形成し、基板G上を乾燥させる。現像装置55の+X側にはコンベア機構CV9が設けられており、エアナイフ装置57の−X側には搬送機構TR4が設けられている。
紫外線処理ユニットUVは、現像ユニットDVの+Z側に配置されており、搬送機構TR4の+X側に接続されている。紫外線処理ユニットUVは、現像後の基板Gに例えば所定の波長の光を照射する。搬送機構TR4は、エアナイフ装置57からの基板Gを紫外線処理ユニットUVに搬送し、紫外線処理ユニットUVからの基板GをポストベークユニットPBへと搬送する。搬送機構TR4は、基板Gを保持しつつZ方向に昇降可能なロボットアームを有している。
ポストベークユニットPBは、搬送機構TR4の下流側に接続されており、光処理後の基板Gをベークする。ポストベークユニットPBは、加熱装置59及び冷却装置60を有している。加熱装置59と冷却装置60との間には搬送機構TR5が設けられている。搬送機構TR5は、加熱装置59から冷却装置60へ基板Gを搬送する。加熱装置59は、現像後の基板Gにポストベークを行う。冷却装置60は、ポストベーク後の基板Gを冷却する。
インターフェース部IFは、露光装置EXに接続される部分である。インターフェース部IFは、バッファ装置52、搬送機構TR3、コンベア機構CV7、CV8及び周辺露光装置EEを有している。バッファ装置52は、プリベークユニットPRの搬送機構TR2の+X側に配置されている。バッファ装置52の+X側には、搬送機構TR3が設けられている。
バッファ装置52は、基板Gを一時的に待機させておく装置である。バッファ装置52には、基板Gを収容する不図示のチャンバや、当該チャンバ内の温度を調整する温調装置、チャンバ内に収容された基板GのθZ方向の位置を調整する回転制御装置などが設けられている。バッファ装置52のチャンバ内では、基板Gの温度を所定の温度に保持できるようになっている。コンベア機構CV7、CV8は、プリベークユニットPRの冷却装置51をX方向に挟むように配置されている。
(紫外線処理ユニット)
図2は、紫外線処理ユニットUVを−Z方向に向かって見たときの構成を示す図である。図3(a)及び図3(b)は、紫外線処理ユニットUVを+Y方向に向かって見たときの構成を示す図である。図4(a)、(b)は紫外線処理ユニットUVを+X方向に向かって見たときの構成を示す図である。図5は紫外線処理ユニットUVの要部である集光部材の構成を示す図である。なお、図2〜図5においては、図を判別しやすくするため、それぞれ一部の構成を省略して示している。
図2、3に示すように、紫外線処理ユニットUVは、予備装置80及び紫外線照射装置81を有している。
予備装置80は、チャンバ82、減圧機構83及び昇降機構84を有している。予備装置80は、例えば紫外線照射装置81に搬送する基板Gを一時的に収容する予備室として設けられている。勿論、他の用途であっても構わない。予備装置80は、例えば+Y側に基板搬出入口80aを有している。予備装置80では、減圧機構83によってチャンバ82内を減圧させた状態で基板G収容することができるようになっている。減圧機構83としては、例えばポンプ機構などが用いられる。
昇降機構84は、Z方向に移動可能に設けられている。昇降機構84の+Z側には、例えば複数の支持ピン84aが設けられている。複数の支持ピン84aの+Z側の端部は、例えばXY平面に平行な同一面内に設けられている。このため、複数の支持ピン84aによって基板GがXY平面に平行に支持されるようになっている。昇降機構84は、チャンバ82内に収容される基板Gを支持しつつ、当該基板Gをチャンバ82内のZ方向に搬送するようになっている。
紫外線照射装置81は、予備装置80に接続され、基板Gに対して紫外線の照射を行う装置である。紫外線照射装置81は、チャンバ85、照射ユニット86、ステージ87、受け渡し機構88、搬送機構(基板搬送部)89、加熱機構90及び吸引機構91を有している。紫外線照射装置81は、例えば+X側に基板搬出入口81aを有している。
当該基板搬出入口81aは、予備装置80の−X側に接続されていて、予備装置80に対して基板Gの搬入及び搬出を行う。また、チャンバ82の+X側の面には、現像ユニットDVに接続するための接続部80bが設けられている。接続部80bは、チャンバ82を現像ユニットDV側に物理的に接続すると共に、チャンバ82の電気的な配線等を接続させることで、チャンバ82と現像ユニットDVとを電気的にも接続している。
チャンバ85は、紫外線の照射処理が行われる基板Gを収容する。チャンバ85は、平面視で矩形に形成されており、例えば一方向が長手となるように形成されている。チャンバ85の天井部85aには、紫外線照射用の開口部85bが設けられている。開口部85bは、平面視ではチャンバ85のうち照射ユニット86に対応する位置に設けられている。また、チャンバ85の天井部85aには、蓋部85cが設けられている。蓋部85cは、複数箇所、例えば平面視でチャンバ85の長手方向に沿って3箇所に設けられている。蓋部85cは、チャンバ85の天井部85aのうち開口部85bから外れた位置に設けられている。
チャンバ85内には、開口部85bを挟む位置に遮光部材85dが設けられている。遮光部材85dは、例えばチャンバ85の天井部85aに取り付けられ、照射ユニット86からの紫外線を遮光する板状部材である。遮光部材85dは、例えばチャンバ85内を区切る位置に形成されている。以下、チャンバ85内のうち遮光部材85dによって区切られた部分を、それぞれ第1基板搬送部85F、処理部85P及び第2基板搬送部85Sと表記する。第1基板搬送部85Fは、チャンバ85内のうち予備装置80側の部分である。処理部85Pは、開口部85bが形成された部分である。第2基板搬送部85Sは、予備装置80から最も遠い部分である。
照射ユニット86は、チャンバ85の開口部85bに取り付けられている。照射ユニット86は、紫外線(例えばi線など)を射出する照射部86aと、該照射部86aから射出される紫外線を基板G上に集光する集光部材86bと有する。照射部86aは、例えばメタルハライドランプなどから構成される。
ここで、集光部材86bの構成について図5を参照して説明する。図5(a)は、集光部材86bを+Z方向から視た状態の形状(以下、平面形状と称す)を示す図であり、図5(b)は集光部材86bを−Y方向から視た状態の形状(以下、側面形状と称す)を示す図であり、図5(c)が集光部材86bを+X方向から視た状態の形状(以下、正面形状と称す)を示す図である。
図5(a)、(b)、(c)に示されるように、集光部材86bは側面形状および正面形状が略台形であり、平面形状が矩形である。
図6は照射ユニット86の断面構成を示す図であり、図6(a)は照射ユニット86を+X方向から視た状態の正面側断面図であり、図6(b)は照射ユニット86を−Y方向から視た状態の側面側断面図である。
図6(a)に示すように、照射部86aは、下面(−Z方向側)側に紫外線を放射状に照射する光照射面86a1が形成されている。なお、光照射面86a1に波長が300nmよりも低い成分をカットするフィルタを設けても良い。これによれば、照射部86aは、このフィルタを介して光を射出するため、照射部86aから射出される紫外線の波長は300nm以上となる。このように紫外線の波長を300nm以上とすることにより、紫外線の照射によって基板Gの温度が上がり過ぎるのを防ぐことができる。
図5に示したように、集光部材86bは、光照射面86a1から基板Gに向かう開口部Kを有した筒状の部材である。開口部Kは、光照射面86a1から基板側に向かう紫外線が通過する空間を形成するものであって、光照射面86a1から基板Gに向かうにつれて開口面積が拡大している。
図6(a)、(b)に示すように、集光部材86bは、その内面側に、紫外線Lを反射する反射板86b1が設けられている。反射板86b1は、例えば、SUS、アルミニウム等の金属部材から構成されており、紫外線Lを鏡面反射するミラーである。
光照射面86a1の平面形状は、搬送機構89による基板Gの搬送方向であるX方向(第一方向)と交差するY方向(第二方向)に沿う長辺の幅が基板GのY方向の幅(以下、基板幅方向)に対応した矩形である。また、光照射面86a1のX方向のサイズは基板Gよりも小さい。すなわち、光照射面86a1はY方向に長細い形状を呈する。
そのため、照射ユニット86は、照射部86aを走査させること無く(移動させること無く)、基板幅方向の全域に紫外線を照射するとともに、照射部86aをX方向に走査することで基板GのX方向の全域に紫外線を照射するようになっている。
図7は光照射面86a1からの紫外線の拡がりを説明するための図である。
光照射面86a1は放射状に紫外線を照射する。そのため、図7に示すように、光照射面86a1と基板Gとの間に集光部材86bが配置されない場合、光照射面86a1から射出された紫外線Lは基板幅方向において基板Gの外部に拡散してしまう。
これにより、基板幅方向に長細い形状の光照射面86a1から基板G上に照射された紫外線Lは、基板幅方向において両端部が中央部に比べて相対的に照度が低くなるといった照度分布差が生じていた。これにより、基板Gに紫外線処理を均一に行うことができていなかった。
これに対して本実施形態の照射ユニット86は、光照射面86a1側に集光部材86bを備える。そのため、図6(a)に示すように、光照射面86a1から放射状に拡がった紫外線Lの一部は、集光部材86bの内面に形成された反射板86b1で反射されて基板G上に照射される。
したがって、集光部材86bは、従来、基板Gの外部に拡散されていた紫外線を反射することで基板G上に取り込むことが可能である。よって、基板G上のY方向において紫外線Lの照度を均一化することができる。
図8は集光部材86bによる効果(実施例)を示したグラフである。図8には集光部材86bを備えない場合(比較例)も示した。なお、図8において、横軸は基板Gの幅方向における座標(単位;mm)であり、縦軸は基板上の紫外線照度(単位;mW/cm2)である。なお、横軸0mmの座標位置とは、基板Gの幅方向の中心座標を意味し、該中心座標に対して一方側を+座標で規定し、他方側を−座標で規定した。
図8によれば、集光部材86bを設けない場合の照度が89mW/cm2(平均値)に対し、集光部材86bを設けた場合の照度が142mW/cm2(平均値)となることが確認できた。すなわち、集光部材86bにより紫外線照度が向上することが確認できる。これは、集光部材86bにより紫外線が基板G上に集光されたことで照度が向上したためである。
また、図8の比較例によれば、集光部材86bを設けない場合に所望の照度(89mW/cm2以上)が得られる基板幅方向における座標範囲(以下、紫外線有効照射幅と称す)E1が−100mm〜100mmの範囲に対し、集光部材86bを設けた場合に所望の照度(142mW/cm2以上)が得られる紫外線有効照射幅E2が−125mm〜125mmの範囲となることが確認できた。
すなわち、集光部材86bにより紫外線有効照射幅E2が拡大することが確認できた。これは、集光部材86bが基板外部に拡散していた紫外線成分を反射して基板端部に照射することで、基板幅方向において生じていた紫外線照度のバラツキ(基板中央部に比べて基板両端部の照度が相対的に低い状態)を緩和したためである。
以上述べたように、本実施形態において、照射部86aからの紫外線は、集光部材86bによって照度分布が均一化された状態で処理部85Pに照射される。処理部85Pに照射された紫外線は、遮光部材85dによって遮光されるようになっている。したがって、照射ユニット86からの照度が均一な紫外線は、第1基板搬送部85F及び第2基板搬送部85Sに照射されること無く、処理部85Pのみに照射されることになる。
ステージ87は、チャンバ85内に収容され、チャンバ85の長手方向に沿って形成された板状部材である。ステージ87は、第1基板搬送部85F、処理部85P及び第2基板搬送部85Sに亘って配置されている。ステージ87は、第1開口部87a、第2開口部87bを有している。第1開口部87aは、第1基板搬送部85Fに配置される部分に形成されている。第2開口部87bは、ステージ87のほぼ全面に亘って形成されている。第2開口部87bは、例えば不図示のエア供給機構及び吸引機構に接続されている。このため、第2開口部87bからはエアが噴出されるようになっており、当該エアによってステージ87上の全面にエアの層が形成されるようになっている。この吸引機構として、例えば吸引機構91を接続させる構成であっても構わない。
受け渡し機構88は、基板保持部材88a、伝達部材88b、駆動機構88c及び昇降機構88dを有している。受け渡し機構88は、予備装置80と紫外線照射装置81との両方の装置間を移動可能に設けられている。
基板保持部材88aは、櫛状部100及び移動部101を有している。櫛状部100は、例えばY方向において櫛部分が対向するように設けられている。櫛状部100には基板Gが保持されるようになっている。櫛状部100の根元部分は移動部101に接続されている。移動部101は、チャンバ85の+Y側及び−Y側の壁部を貫通するように設けられている。移動部101は、チャンバ85の+Y側及び−Y側に固定機構102を有している。移動部101は、固定機構102を介して上記伝達部材88bに固定されている。
伝達部材88bとしては、例えばワイヤーなどの線状部材が用いられている。伝達部材88bは、少なくともチャンバ85の+Y側及び−Y側の側部に接するように環状に形成されている。伝達部材88bは、当該チャンバ85の+Y側及び−Y側においてはX方向に沿って設けられている。
図2及び図4(b)に示したように、伝達部材88bは、チャンバ85の−X側の角部においてそれぞれプーリ部88f、88gによってY方向に引き回されている。図4(b)に示すように、チャンバ85の−X側端面にはプーリ部88hが複数設けられている。伝達部材88bは、チャンバ85の−X側端面において当該プーリ部88hを介して駆動機構88cに接続されている。また、伝達部材88bの+X側においては、図2及び図3(b)に示すように、チャンバ85の+X側の角部に設けられるプーリ部88i、88jに掛けられている。
駆動機構88cは、チャンバ85の外部であって当該チャンバ85の−Z側に設けられている。駆動機構88cは、不図示のモータを有しており、当該モータを回転させることによって伝達部材88bを駆動させる構成になっている。図3に示した昇降機構88dは、第1基板搬送部85Fの−Z側に設けられており、不図示のアクチュエータによってZ方向に移動可能に設けられている。昇降機構88dは、複数の支持ピン88eを有している。支持ピン88eは、ステージ87に設けられた第1開口部87aにZ方向視で重なる位置に配置されている。昇降機構88dがZ方向に移動することにより、支持ピン88eが第1開口部87aに対してステージ87上に出没するようになっている。
受け渡し機構88は、チャンバ85の外部に設けられる駆動機構88cによって伝達部材88bを駆動させることで、当該伝達部材88bを介して基板保持部材88aをX方向に移動するようになっている。このように、チャンバ85の外部に設けられる駆動機構88cの駆動により、チャンバ85の内部の基板保持部材88aを移動させることができるようになっている。また、受け渡し機構88では、昇降機構88dをZ方向に移動させることにより、櫛状部100に保持された基板Gを受け取ることができるようになっている。
搬送機構89は、基板保持部材89a、伝達部材89b及び駆動機構89cを有している。例えば図4(a)などに示すように、搬送機構89は、受け渡し機構88の−Z側に設けられている。
基板保持部材89aは、Z方向視L字型に形成されており、基板Gの角部に対応する位置に1つずつ、計4つ配置されている。基板保持部材89aは、基板Gの角部を保持可能になっている。より具体的には、基板保持部材89aは、基板Gの角部のうちX側及びY側の面(側面)と−Z側の面(底面)とを保持するようになっている。4つの基板保持部材89aは、支持用ワイヤー105に固定されている。支持用ワイヤー105は、X方向に沿って設けられているワイヤーが2本、Y方向に沿って設けられているワイヤーが4本の、計6本のワイヤーによって構成されている。支持用ワイヤー105は、全て張力が加えられた状態になっている。
X方向に沿って設けられている2本のワイヤー105Xは、4つの基板保持部材89aのうちX方向に沿って配置される基板保持部材89a同士を接続する。Y方向に沿って設けられている4本のワイヤー105Yは、チャンバ85をY方向に貫通して設けられている。4本のワイヤー105Yのうち最も+X側のワイヤー105Yは、支持部材106を介して+X側の2つの基板保持部材89aに接続されている。最も−X側のワイヤー105Yは、支持部材107を介して−X側の2つの基板保持部材89aに接続されている。
チャンバ85の+Y側には伝達部材89bに固定される2つの固定機構108が設けられている。ワイヤー105Yの+Y側端部は当該2つの固定機構108にそれぞれ接続されている。チャンバ85の−Y側には伝達部材89bに固定される2つの固定機構109が設けられており、ワイヤー105Yの−Y側端部は当該固定機構109にそれぞれ接続されている。
伝達部材89bとしては、例えばワイヤーなどの線状部材が用いられている。伝達部材89bは、例えば2本設けられている。上記の2つの固定機構108及び固定機構109は、各伝達部材89bに1つずつ固定されている。したがって、2つの伝達部材89bのうち1本が−X側の2つの基板保持部材89aに接続されており、伝達部材89bのもう1本が+X側の2つの基板保持部材89aに接続されている。
各伝達部材89bは、例えばチャンバ85の側部においてはX方向に沿って設けられている。また、各伝達部材89bは、少なくともチャンバ85の+Y側及び−Y側の側部に接するように環状に形成されている。各伝達部材89bは、当該チャンバ85の+Y側及び−Y側においてはX方向に沿って設けられている。
図2及び図4(b)に示すように、各伝達部材89bは、チャンバ85の−X側の角部においてそれぞれプーリ部89f、89gによってY方向に引き回されている。図4(b)に示すように、チャンバ85の−X側端面にはプーリ部89hが複数設けられている。各伝達部材89bは、チャンバ85の−X側端面において当該プーリ部89hを介して駆動機構89cに接続されている。プーリ部89f、89g及び89hにより、2本の伝達部材89bが絡まないように独立して移動可能になっている。
なお、プーリ部88f、89f、88g、89g、88h、89hの配置は、上記伝達部材88b及び2本の伝達部材89bがそれぞれ絡まないように独立して移動できる形態であれば、本実施形態で示した配置に限られることは無く、他の配置であっても勿論構わない。
伝達部材89bとしては、例えば伝達部材88bと同様、例えばワイヤーなどの線状部材が用いられている。図3(b)に示すように、搬送機構89に設けられる伝達部材89bは、受け渡し機構88に設けられる伝達部材88bに対して−Z側に配置されている。
また、図2等に示すように、伝達部材88bと伝達部材89bのうち、例えばチャンバ85に沿って設けられるそれぞれの部分は、Z方向視で重なるように配置されている。したがって、伝達部材88bと同様、伝達部材89bは、例えばチャンバ85の側部においてはX方向に沿って設けられている。
図2及び図4(b)に示すように、各伝達部材89bは、チャンバ85の−X側の角部においてそれぞれプーリ部89f、89gによってY方向に引き回されている。図4(b)に示すように、チャンバ85の−X側端面にはプーリ部89hが複数設けられている。
各伝達部材89bは、チャンバ85の−X側端面において当該プーリ部89hを介して駆動機構89cに接続されている。また、各伝達部材89bの+X側においては、図2及び図3(b)に示すように、チャンバ85の+X側の角部に設けられるプーリ部89i、89jに掛けられている。
駆動機構89cは、チャンバ85の外部であって当該チャンバ85の−Z側に設けられている。駆動機構89cは、不図示のモータを有しており、当該モータを回転させることによって各伝達部材89bを駆動させる構成になっている。駆動機構89cは、2つの伝達部材89bについて、それぞれ1つずつ設けられている。駆動機構89cを例えば同期制御することにより、4つの基板保持部材89aを等しい速度で移動させることができるようになっている。
搬送機構89は、駆動機構89cによって伝達部材89bを駆動させることで、当該伝達部材89bを介して基板保持部材89aをX方向に移動するようになっている。このように、チャンバ85の外部に設けられる駆動機構89cの駆動により、チャンバ85の内部の基板保持部材89aを移動させることができるようになっている。
加熱機構90は、例えばチャンバ85の処理部85Pの底部に設けられている。加熱機構90は、内部に例えば電熱線などの加熱部や、当該加熱部の加熱温度を調整する温度制御部などを有している。吸引機構91は、チャンバ85内を吸引する。吸引機構91としては、例えばポンプ機構などが用いられる。
(基板処理装置の製造方法)
上記基板処理装置SPAは、紫外線処理ユニットUVを搬送機構TR4の側部に接続させることにより、容易に製造することができる。この場合、チャンバ82の接続部80bを搬送機構TR4側に接続することで、紫外線処理ユニットUVと搬送機構TR4側との間を物理的に、かつ、電気的に接続することが可能となる。
(基板処理方法、紫外線照射方法)
以上のように構成された基板処理装置SPAを用いる基板処理方法を説明する。
まず、基板Gが収容されたカセットCをローダ・アンローダLUのカセット待機部10にロードする。カセットC内の基板Gは、搬送機構11を介してスクラバユニットSRへ搬送される。
スクラバユニットSRに搬送された基板Gは、コンベア機構CV1を介してドライ洗浄装置41へ搬送される。この基板Gは、ドライ洗浄装置41、ウェット洗浄装置42及びエアナイフ装置43と順に処理される。エアナイフ装置43から搬出された基板Gは、コンベア機構CV2を介して脱水ベークユニットDHへと搬送される。
脱水ベークユニットDHでは、まず加熱装置44によって基板Gの加熱処理が行われる。加熱後の基板Gは、例えばZ方向に搬送され、HMDS装置46においてHMDSガスによる処理が行われる。HMDS処理後の基板Gは、搬送機構TR1によって冷却装置45に搬送され、冷却処理が行われる。冷却処理後の基板Gは、コンベア機構CV4によって塗布ユニットCTに搬送される。
その後、基板Gは塗布ユニットCTにおいてレジスト膜の塗布処理が行われる。塗布処理後の基板GはプリベークユニットPRに搬送され、加熱装置50においてプリベーク処理が行われ、冷却装置51において冷却処理が行われる。プリベークユニットPRでの処理を完了させた基板Gは、搬送機構TR2によってインターフェース部IFに搬送される。
インターフェース部IFでは、例えばバッファ装置52において温度調整が行われた後、周辺露光装置EEにおいて周辺露光が行われる。周辺露光の後、基板Gは、搬送機構TR3によって露光装置EXに搬送され、露光処理が行われる。露光処理後の基板Gは、加熱処理及び冷却処理が行われた後、現像ユニットDVに搬送される。
現像ユニットDVにおいて、基板Gには現像処理、リンス処理及び乾燥処理が順に行われる。乾燥処理の後、コンベア機構CV10によって基板Gは紫外線処理ユニットUVへと搬送される。
紫外線処理ユニットUVでは、基板Gはまず予備装置80のチャンバ82内に搬送される。基板搬出入口80aを介してチャンバ82内に基板Gが搬送された後、基板搬出入口80aを閉塞してチャンバ82を密閉し減圧機構83を作動させて減圧処理を行う。減圧処理の後、昇降機構84を+Z側に移動させ、支持ピン84aによって基板Gを持ち上げた状態にする。このとき、受け渡し機構88の基板保持部材88aの高さよりも高い位置(+Z側の位置)まで基板Gを持ち上げる。
基板Gを持ち上げた後、基板保持部材88aの櫛状部100をチャンバ82内に挿入させ、櫛状部100を基板Gの−Z側に配置させる。櫛状部100が配置された後、昇降機構84を−Z側に移動させ、持ち上げた基板Gを−Z側に移動させる。基板Gの−Z側には櫛状部100が配置されているため、支持ピン84aから櫛状部100へと基板Gが渡される。
基板Gを受け取った後、駆動機構88cの駆動により伝達部材88bを介して基板保持部材88aを−X側に移動させ、基板Gをチャンバ85内に搬入する。基板Gの搬入後、チャンバ85内を密閉し、吸引機構91を作動させてチャンバ85内を減圧する。また、チャンバ85内を減圧しつつ駆動機構88cを更に駆動させ、第1基板搬送部85Fの第1開口部87aにZ方向視で重なるように基板Gを配置する。
基板Gの配置後、昇降機構88dを+Z側に移動させ、支持ピン88eを第1開口部87aから突出させる。支持ピン88eの+Z側には基板Gが配置されているため、基板保持部材88aから支持ピン88eへ基板Gが渡されることになる。基板Gが渡された後、駆動機構89cを駆動させ、基板Gの−Z側に基板保持部材89aを移動させる。このとき、4つの基板保持部材89aが基板Gの4つの角部にそれぞれZ方向視で重なるように駆動機構89cを駆動させる。
基板保持部材89aを配置させた後、昇降機構88dを−Z側に移動させ、基板Gを−Z側に移動させる。基板Gの−Z側には基板保持部材89aが配置されているため、支持ピン88eから基板保持部材89aへと基板Gが渡される。この基板Gが渡される際に、例えば不図示のエア供給部を作動させ、第2開口部87bにおいて所定の噴出量及び吸引量でエアを噴出及び吸引させ、ステージ87上にエアの層を形成しておく。基板Gが渡される際、基板Gとステージ87との間にはエア層が形成されているため、基板Gはエア層と基板保持部材89aとで保持されることになる。このため、基板保持部材89aが基板Gの角部のみを保持する構成であっても、基板Gが撓んだり割れたりすること無く安定して保持されることになる。
基板Gが基板保持部材89aに保持された後、駆動機構89cを駆動させて基板Gを処理部85Pへ搬送する。基板Gはエアの層上に浮上して搬送されることになるため、少ない駆動力で基板Gを搬送させることができる。このため、伝達部材89bの負担が小さくて済むことになる。基板Gが処理部85Pに搬送された後、当該基板Gを処理部85P内で−X側に搬送しつつ、照射ユニット86及び加熱機構90を作動させる。この動作により、処理部85Pでは、基板Gが搬送されかつ加熱された状態で照射ユニット86から基板Gの表面に紫外線が照射されることになる。処理部85Pの+X側及び−X側には遮光部材85dが設けられているため、紫外線が処理部85Pから漏れることなく処理が行われることになる。
処理部85Pでは基板Gを搬送させながら紫外線が照射されるため、基板Gは紫外線照射が完了した部分から徐々に第2基板搬送部85Sへ搬出されていく。基板Gの全部に対して紫外線照射が完了した場合、基板Gの全部が第2基板搬送部85Sに収容されることになる。紫外線照射が完了した後、照射ユニット86及び加熱機構90の作動を停止させ、基板Gを第1基板搬送部85Fへと搬送する。
第1基板搬送部85Fに搬送された基板Gは、搬送機構89から基板受け渡し機構88へと渡され、基板受け渡し機構88によってチャンバ85からチャンバ82へと搬送される。チャンバ82では、基板受け渡し機構88から昇降機構84へと基板Gが渡され、その後不図示の搬送機構を介して基板Gがチャンバ82内から基板搬出入口80aを介して紫外線処理ユニットUVの外部へ搬出される。
次に、基板Gは加熱装置59においてポストベーク処理が行われ、冷却装置60において冷却される。冷却処理後、基板Gは搬送機構11を介してカセットCに収容される。このようにして、基板Gに対して塗布処理、露光処理及び現像処理の一連の処理が行われることとなる。
以上のように、本実施形態によれば、紫外線処理ユニットUVにおいて、基板幅方向と同じ幅の照射部86aから紫外線を照射する場合であっても、集光部材86bにより基板幅方向に拡散する紫外線を基板G上に集光して照射することができる。これにより、基板幅方向において基板Gに照射される紫外線の照度分布を均一化することができる。
(第二実施形態)
続いて、本発明の第二実施形態について説明する。
本実施形態と上記実施形態との違いは、照射ユニットの構造である。そのため、以下では、光照射部の構成を主体に説明し、上記実施形態と同一又は共通の構成については同じ符号を付し、その詳細な説明については省略するものとする。
図9は本実施形態の照射ユニットの構成を示す図である。図9(a)は照射ユニット186の構成を示す斜視図であり、図9(b)は照射ユニット186を+X方向から視た状態の正面側断面図であり、図9(c)は照射ユニット186を−Y方向から視た状態の側面側断面図である。
図9(a)に示すように、本実施形態の照射ユニット186は、照射部186aと、集光部材186bと有する。照射部186aは、例えばメタルハライドランプなどから構成される。
本実施形態の集光部材186bは、正面板部111と、背面板部112と、右側面板部113と、左側面板部114と、駆動部115と、検出部116と、制御部117と、を含む。正面板部111及び背面板部112は、それぞれ平面形状が略矩形状であり、互いが平行となるように対向配置されている。右側面板部113および左側面板部114は、それぞれ平面形状が矩形状であり、正面板部111及び背面板部112間に挟持されるように配置されている。右側面板部113および左側面板部114は、正面板部111及び背面板部112の内面に密着した状態となっている。
なお、正面板部111及び背面板部112の平面形状は、右側面板部113および左側面板部114を内面に密着した状態に保持できれば特に限定されず、例えば、台形状であってもよい。
集光部材186bは、正面板部111、背面板部112、右側面板部113および左側面板部114が組み合わされることで、照射部186aの光照射面186a1から基板Gに向かう開口部K1を有する筒状の部材を構成する。開口部K1は、光照射面186a1から基板Gに向かって紫外線が通過する空間を形成するものであって、光照射面186a1から基板Gに向かうにつれて開口面積が拡大する。
本実施形態において、右側面板部113および左側面板部114は、上述のように開口部K1の開口面積を拡大させるように、正面板部111及び背面板部112に取り付けられている。
図9(b)、(c)に示すように、正面板部111及び背面板部112は、その内面側に、紫外線を反射する反射板101a、102aがそれぞれ形成されている。また、右側面板部(反射板)103および左側面板部(反射板)104は、その内面側に、紫外線を反射する反射板103a、104aがそれぞれ形成されている。反射板101a、102a、103a、104aは、例えば、SUS、アルミニウム等の金属部材から構成されており、紫外線を鏡面反射するミラーである。
右側面板部113および左側面板部114は、光照射面186a1側の側端部113a、114aが正面板部111及び背面板部112に軸支されることで回動可能とされている。駆動部115は、右側面板部113および左側面板部114を側端部113a、114aを中心に回動させることで、正面板部111及び背面板部112に対する右側面板部113および左側面板部114の取付角度を調整可能である。
すなわち、駆動部115は、反射板として機能する右側面板部113および左側面板部114の取付角度を調整する角度調整機構を構成する。
検出部116は、集光部材186bで集光された紫外線Lを検出するセンサーである。検出部116は、制御部117に電気的に接続されており、検出結果を制御部117に送信する。制御部117は、検出部116から送信された検出結果に基づいて、駆動部115の駆動を制御する。なお、制御部117は、基板処理装置SPAの各部を統括的に処理する制御部CONTの一部から構成されていても良い。
検出部116は、紫外線Lの検出を行わない場合、集光部材186bの下方から退避した位置で待機する。これにより、紫外線処理時に検出部116が紫外線を遮ってしまうことが防止される。
このような構成に基づき、集光部材186bは、図9中に示すYZ平面内において右側面板部113および左側面板部114を回動させることで、右側面板部113および左側面板部114の取付角度を所定値に設定する。これにより、基板Gの幅方向に拡散する紫外線の反射角度(集光度合い)を調整することが可能である。
ここで、右側面板部113および左側面板部114の取付角度は、照射部186aの特性(大きさ、形状、固体差等)に応じて変化する。そのため、右側面板部113および左側面板部114の取付角度は、照射部186aの特性に応じて最適化するのが望ましい。
本実施形態の照射ユニット186は、予め、取付角度を種々に設定した場合の紫外線の照度をそれぞれ計測しておき、その結果に基づいて紫外線の照度を最も均一化できる右側面板部113および左側面板部114の取付角度となるように駆動部115を駆動する。これによれば、基板Gの幅方向に拡散する紫外線の反射方向を任意に調整できるので、照射部186aの特性によらず、基板Gの幅方向における紫外線の照度分布を均一化することができる。
本実施形態においても、照射ユニット186は、照射部186aを走査させること無く(移動させること無く)、基板幅方向の全域に紫外線Lを照射することが可能である。一方、照射ユニット186は、照射部186aをX方向に走査することで基板GのX方向の全域に紫外線Lを照射する。
本実施形態において、照射ユニット186は、正面板部111及び背面板部112の取付角度が変化しないため、X方向において紫外線Lの照射方向を変更することはできない。照射ユニット186は、照射部186aをX方向に走査することで基板GのX方向の全域に紫外線Lを照射する。そのため、基板Gは、X方向において紫外線Lが重畳して照射されるため、照度バラツキの発生を抑制することができる。
(第三実施形態)
続いて、本発明の第三実施形態について説明する。
本実施形態と上記実施形態との違いは、紫外線処理ユニットの構造である。そのため、以下では、紫外線処理ユニットの構成を主体に説明し、上記実施形態と同一又は共通の構成については同じ符号を付し、その詳細な説明については省略するものとする。
図10は、本実施形態の紫外線処理ユニットUV1を+Y方向に向かって見たときの構成を示す図である。図10に示すように、紫外線処理ユニットUV1は、チャンバ180、照射ユニット86、第一ステージ182、第一搬送部183、第二ステージ184及び第二搬送部185を有している。チャンバ180は、直方体の箱状に形成されている。チャンバ180は、現像ユニットDVの側面(+Y側の面)に配置されている。なお、本実施形態において、紫外線処理ユニットUV1は、チャンバ180が現像ユニットDVの上面(+Z側の面)に配置されている。
チャンバ180の−X側の面(所定面)180fには、基板搬入出口180aが設けられている。基板搬入出口180aは、チャンバ180に対して基板Gの搬入及び搬出を行う。また、チャンバ180の所定面180fには、現像ユニットDVに接続するための接続部180bが設けられている。接続部180bは、チャンバ180を現像ユニットDV側に物理的に接続すると共に、チャンバ180の電気的な配線等を接続させることで、チャンバ180と現像ユニットDVとを電気的にも接続している。
本実施形態において、照射ユニット86は、チャンバ180の+Z側の面に取り付けられており、+Z側の端部がチャンバ180の外部に突出するように配置されている。
第一ステージ182は、チャンバ180の内部に設けられている。第一ステージ182は、チャンバ180の内部に搬入される基板Gを支持する。第一ステージ182は、基板搬入出口180aの+X側に配置されており、基板搬入出口180aから搬入される基板Gを支持可能である。第一ステージ182は、基板GをX方向に搬送する不図示の搬送機構を有している。また、第一ステージ182は、Z方向に昇降可能である。第一ステージ182は、第一搬送部183に等しい高さ位置(Z方向上の位置)と、第二搬送部185に等しい高さ位置との間を移動可能である。第一ステージ182は、第二搬送部185に等しい高さ位置においては、第二搬送部185からの基板Gを支持可能である。また、第一ステージ182は、基板Gを支持した状態で昇降可能である。
第一搬送部183は、第一ステージ182から搬送される基板Gを搬送する。第一搬送部183は、搬送機構183a及び加熱機構183bを有している。搬送機構183aは、基板Gの姿勢を水平面(XY平面)に平行に保持したまま+X方向に搬送する。搬送機構183aの動作を停止させた状態では、基板Gの姿勢を保持したまま基板Gを支持することができるようになっている。加熱機構183bは、後に紫外線の照射を受けることになる基板Gの温度が適温となるように基板Gの温度を調整する。例えば、加熱機構183bは、基板Gの温度を100℃程度に維持する。
第二ステージ184は、チャンバ180の内部であって+X側の端部に設けられている。第二ステージ184は、第一搬送部183から搬送される基板Gを支持する。第二ステージ184は、基板GをX方向に搬送する不図示の搬送機構を有している。また、第二ステージ184は、Z方向に昇降可能である。第二ステージ184は、第一搬送部183に等しい高さ位置(Z方向上の位置)と、第二搬送部185に等しい高さ位置との間を移動可能である。また、第二ステージ184は、基板Gを支持した状態で昇降可能である。第二ステージ184は、第二搬送部185に等しい高さ位置に配置される場合、第二搬送部185へ基板Gを送り出すことが可能である。
第二搬送部185は、第二ステージ184から搬送される基板Gを搬送する。第二搬送部185は、第一搬送部183の+Z側に配置されている。第二搬送部185は、照射ユニット86に対向して配置されている。第二搬送部185は、搬送機構185a及び加熱機構185bを有している。搬送機構185aは、基板Gの姿勢を水平面(XY平面)に平行に保持したまま−X方向に搬送する。搬送機構185aの動作を停止させた状態では、基板Gの姿勢を保持したまま基板Gを支持することができるようになっている。加熱機構185bは、Z方向において照射ユニット86との間で基板Gを挟む位置に配置されている。加熱機構185bは、照射ユニット86によって光の照射を受ける基板Gを−Z側から加熱する。加熱機構185bは、搬送機構185aによって支持された基板Gを加熱する。搬送機構185aは、第二搬送部185の−X側に第一ステージ182が配置されている場合には、基板Gを第一ステージ182へ搬送可能である。
基板搬入出口180aから搬入された基板Gは、第一ステージ182及び第一搬送部183を経て第二ステージ184へと+X方向に搬送される。このように、チャンバ180内には、基板Gを一方向(+X方向)に搬送する第一基板搬送経路R1が形成されている。第二ステージ184に支持された基板Gは、当該第二ステージ184及び第二搬送部185を経て第一ステージ182へと−X方向に搬送される。このように、チャンバ180内には、基板Gを一方向(−X方向)に搬送する第二基板搬送経路R2が形成されている。第二基板搬送経路R2は、第一基板搬送経路R1に対して+Z方向に並んで配置されている。
本実施形態において、照射ユニット86は、光を照射される基板Gの搬送経路(第二基板搬送経路R2)に沿って移動可能とすることもできる。すなわち、照射ユニット86は、図10におけるX軸に平行な方向D1及び方向D2に移動可能とすることができる。例えば、チャンバ180に、照射ユニット86を水平移動させる水平移動機構を設けることができる。このような構成とすることで、照射ユニット86を方向D1又は方向D2に移動させながら基板Gに対して光を照射することができる。これにより、第二搬送部185上で−X方向に搬送されている基板Gと照射ユニット86との相対速度を自在に変更することができる。その結果、基板Gに対する光照射量やタクトタイムを自在に設定することができる。
具体的には、照射ユニット86を基板Gと同方向(方向D1)に移動させながら光照射を行うことで、基板Gに対する照射ユニット86の相対速度が低下するので、照射部86aの出力を上昇させなくとも基板Gに対する光照射量を増大させることができる。このことは、別の観点では、搬送速度を上昇させても基板Gに対する光照射量を同等に維持することができることになるため、装置内での基板Gの搬送速度を上昇させてスループットを向上させることもできる。
一方、照射ユニット86を基板Gと反対方向(方向D2)に移動させながら光照射を行うと、基板Gと照射ユニット86との相対速度が上昇するため、基板Gへの光照射に要する時間(タクトタイム)が短くなる。これにより、光照射工程がボトルネックである場合にはスループットの向上を図ることができる。また、照射ユニット86の移動速度を変更することで、基板Gの搬送速度や照射部86aの出力を変更することなく、基板Gに対する光照射量の調整が可能である。照射ユニット86を方向D2に移動させる場合には、基板Gに対する光照射量を低減する方向の調整が容易になる。
なお、照射ユニット86の移動方向と、第二搬送部185における基板搬送方向とは、概ね平行であればよい。具体的には、照射ユニット86の移動方向と、第二搬送部185における基板搬送方向との成す角度が30度以下であればよい。
続いて、本実施形態の紫外線処理ユニットUV1における紫外線照射処理について説明する。
図11乃至図13は紫外線処理ユニットUV1の動作説明図である。以下、紫外線処理ユニットUV1において、基板Gが複数搬入される場合、複数の基板を搬入された順にG1、G2、G3、…と表記する。
制御部CONTは、基板Gを保持するロボットアームを+Z方向に移動させ、図11(a)に示すように、基板G1を基板搬入出口180aからチャンバ180の内部に搬入させる。紫外線処理ユニットUV1では、第一ステージ182を第一搬送部183に等しい高さ位置に配置させておく。これにより、チャンバ180に搬入された基板G1が第一ステージ182に載置される。
次に、制御部CONTは、図11(b)に示すように、第一ステージ182に載置された基板G1を+X方向に搬送させ、第一搬送部183へと移動させる。制御部CONTは、第一搬送部183のX方向のほぼ中央部に基板G1を搬送させた後、搬送機構183aを一時停止させ、加熱機構183bを作動させる。この動作により、搬送機構183aに支持された基板G1は、加熱機構183bによって所望の温度に調整される。
基板G1を一定時間、予備的に加熱させた後、制御部CONTは、図11(c)に示すように、搬送機構183aによって基板G1を+X方向に搬送させる。基板G1は、第一搬送部183から第二ステージ184へ受け渡される。
また、制御部CONTは、現像ユニットDVから搬送される他の基板G2をチャンバ180に搬入させる。制御部CONTは、搬送機構TR4のロボットアームを基板搬入出口180aまで移動させ、基板G2を基板搬入出口180aからチャンバ180の内部に搬入させる。チャンバ180の内部に搬入された基板G2は、第一ステージ182に載置される。
次に、制御部CONTは、図12(a)に示すように、基板G1を支持した状態の第二ステージ184を+Z側へ移動させ、第二搬送部185の高さ位置に合わせる。また、制御部CONTは、第一ステージ182に載置された基板G2を+X方向に搬送させ、第一搬送部183へと移動させる。制御部CONTは、第一搬送部183のX方向のほぼ中央部に基板G2を搬送させた後、搬送機構183aを一時停止させ、加熱機構183bを作動させる。この動作により、搬送機構183aに支持された基板G2は、加熱機構183bによって所望の温度に調整される。
次に、制御部CONTは、図12(b)に示すように、第一ステージ182を+Z方向に移動させ、第二搬送部185の高さ位置に合わせておく。また、制御部CONTは、第二ステージ184に載置された基板G1を−X方向に搬送させ、第二搬送部185へと移動させる。制御部CONTは、第二搬送部185に搬送された基板G1に対して、照射ユニット86による紫外線照射を行わせる。制御部CONTは、搬送機構185aを作動させて基板G1を−X方向に移動させると共に、加熱機構185bを作動させ、基板G1の温度を100℃程度に維持する。
この状態で制御部CONTは、照射ユニット86から紫外線を射出させる。照射ユニット86から射出された紫外線は、基板G1に照射される。この動作により、搬送機構185aによって水平面に移動する基板G1に対して紫外線が照射される。紫外線の照射は、基板G1の全体が照射ユニット86を−X方向に通り過ぎるまで行われる。第二搬送部185によって−X方向に搬送された基板G1は、図12(c)に示すように、予め配置させておいた第一ステージ182に載置される。制御部CONTは、第一ステージ182に基板G1が載置された後、第一ステージ182を−Z方向に移動させ、第一搬送部183に高さ位置を合わせる。
次に、制御部CONTは、図13(a)に示すように、第一ステージ182及び搬送機構TR4のロボットアームを用いて、第一ステージ182上の基板G1を搬出させる。また、制御部CONTは、第一搬送部183で予備的な加熱を行っていた基板G2を+X方向に移動させ、第二ステージ184に載置させる。
次に、制御部CONTは、図13(b)に示すように、基板G2を支持した状態の第二ステージ184を+Z側へ移動させ、第二搬送部185の高さ位置に合わせる。また、制御部CONTは、第一ステージ182に載置された基板G3を+X方向に搬送させ、第一搬送部183へと移動させる。制御部CONTは、第一搬送部183のX方向のほぼ中央部に基板G3を搬送させた後、搬送機構183aを一時停止させ、基板G3を予備的に加熱する。
以降、制御部CONTは、上記同様に基板G2、基板G3に対して順に紫外線の照射を行い、基板搬入出口180aを介してチャンバ180から搬出させる。また、基板搬入出口180aを介して新たな基板をチャンバ180に搬入させ、紫外線Lの照射を行わせる。チャンバ180から搬出された基板G1〜G3は、搬送機構TR4を介してポストベークユニットPBに搬送される。以上の動作を繰り返し行わせることにより、現像ユニットDVを経た基板Gに対して光照射処理(キュア処理)を行うことができる。
以上のように、本実施形態によれば、基板Gの搬入及び搬出が可能な基板搬入出口180aが所定面180fに設けられ、この基板搬入出口180aを通過してチャンバ180の内部に搬入される基板Gが基板搬入出口180aを通過してチャンバ180の外部へ搬出されるようにチャンバ180の内部で基板Gが移動するため、基板Gの搬入及び搬出がチャンバ180の同一面側(所定面側)で行われることになる。これにより、既存の装置との間の基板Gの受け渡しに必要なスペースを節約することが可能となるため、フットプリントの小さい照射ユニット86を提供することができる。
また、本実施形態の紫外線処理ユニットUV1において、基板幅方向と同じ幅の照射部86aから紫外線を照射する場合であっても、基板幅方向において基板Gに照射される紫外線の照度分布を均一化することができる。
なお、図13(b)に示す光照射工程において、制御部CONTは、照射ユニット86を方向D1又は方向D2に移動させながら、基板G1に対して光を照射させることもできる。例えば、照射ユニット86を方向D1に移動させながら基板G1に対して光照射を行う場合、制御部CONTは、照射ユニット86を所定の移動開始位置に配置した状態で、第二ステージ184から第二搬送部185へ基板G1を搬入し、基板G1の先端が上記移動開始位置に達したときに、照射ユニット86を方向D1の移動を開始するとともに基板G1への光照射を開始する。制御部CONTは照射ユニット86を基板G1よりも遅い速度で移動させながら光を照射させる。制御部CONTは、基板G1に遅れて移動する照射ユニット86が基板G1の後端に達する位置で、照射ユニット86の移動を停止させる。その後、制御部CONTは、照射ユニット86を方向D2に移動させ、上記移動開始位置に戻す。
以上、本発明の実施形態について説明したが上記実施形態の内容に限定されることはなく、発明の主旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記第一実施形態においては、現像ユニットDV及びポストベークユニットPB間で基板Gの受け渡しを行う搬送機構TR4の側方(すなわち、基板Gの搬送ラインの側方)に紫外線処理ユニットUVが接続された場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限られることは無い。例えば、紫外線処理ユニットUVが第三実施形態のように現像ユニットDVの上面に配置されてもよい。また、第三実施形態の紫外線処理ユニットUV1が第一実施形態のように搬送機構TR4の側方に接続されていても良い。
また、紫外線処理ユニットUV、UV1は、現像ユニットDVの上面のみならず、例えば、例えば、塗布ユニットCTやポストベークユニット等といった他のユニット(関連装置)の上面に配置されていてもよい。このように紫外線処理ユニットUV、UV1が現像ユニットDVあるいは他のユニットの上面に配置された基板処理装置は、既存のラインを有する装置のうち現像ユニットDVあるいは他のユニットの上面に、紫外線処理ユニットUV、UV1を接続させることにより、容易に製造することができる。この場合、チャンバ82の接続部80bあるいはチャンバ180の接続部180bを現像ユニットDVあるいは他のユニット側に接続することで、紫外線処理ユニットUV、UV1と現像ユニットDVあるいは他のユニット側との間を物理的に、かつ、電気的に接続することができる。
また、第三実施形態の紫外線照射ユニットについて、第二実施形態の照射ユニットを適用しても良い。