JP6344416B2 - ターボ過給機付エンジン - Google Patents

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Description

本発明は、エキゾーストマニホールドが連結された多気筒型のエンジン本体に、ターボ過給機が付設されたターボ過給機付エンジンに関する。
エキゾーストマニホールドは、多気筒型のエンジン本体に連結される。エキゾーストマニホールドの入気側はシリンダヘッドの排気ポートに接続され、出気側は触媒装置等を備えた排気経路に接続される。ターボ過給機付エンジンでは、エンジンの排気エネルギーが利用される。この場合、エキゾーストマニホールドの出気側は、ターボ過給機のタービン室に接続される。
エンジンの駆動時、エキゾーストマニホールドは高温になるため、周辺部品に熱的な影響を及ぼし得る。例えば、シリンダヘッドの上方に装着されるシリンダヘッドカバーは、軽量化のため樹脂材料製とされる場合があり、熱的影響を受け易い。従って、遮熱のため、エキゾーストマニホールドの周囲はヒートインシュレータ(マニホールドインシュレータ)で覆われる。特許文献1には、シリンダヘッドとエキゾーストマニホールドとの接続部に介在されるガスケットの上端に延長部を設け、該延長部でエキゾーストマニホールドの上方を覆うようにした遮熱構造が開示されている。
特開2013−076252号公報
マニホールドインシュレータでエキゾーストマニホールドを覆ったとしても、該インシュレータ内に熱気を完全に閉じ込めることはできない。予期せぬ隙間からマニホールドインシュレータ内の熱気が漏れ出し、周辺部品に熱害を与えてしまうことが起こり得る。特許文献1に開示された遮熱構造においても、インシュレータ内の熱気を如何に逃がすべきかについては言及されていない。
本発明の目的は、周辺部品に熱害を与えることなく、インシュレータ内の熱気を逃がすことができるターボ過給機付エンジンを提供することにある。
本発明の一局面に係るターボ過給機付エンジンは、多気筒型のエンジン本体と、前記エンジン本体に対して設けられるエンジン本体インシュレータと、前記エンジン本体に連結されるエキゾーストマニホールドと、前記エキゾーストマニホールドから排気が供給されるタービン室を備えたターボ過給機と、前記タービン室の周囲を覆うタービンケースと、前記エキゾーストマニホールドの周囲を覆うマニホールドインシュレータと、を備え、前記マニホールドインシュレータは、前記エンジン本体側に配置される第1インシュレータ片と、前記ターボ過給機側に配置される第2インシュレータ片との組合せからなり、前記第1インシュレータ片は、前記多気筒の気筒配列方向に直交する断面において、前記エンジン本体の側面に沿って上下方向に延びる第1立ち壁部と、該第1立ち壁部から前記エキゾーストマニホールドの上方に向けて横方向に延出する第1上壁部とを備える逆L字型の形状を備え、前記第2インシュレータ片は、前記気筒配列方向に直交する断面において、前記ターボ過給機の側面に沿って上下方向に延びる第2立ち壁部と、該第2立ち壁部から前記エキゾーストマニホールドの上方に向けて横方向に延出する第2上壁部とを備える逆L字型の形状を備え、前記第1インシュレータ片と前記第2インシュレータ片とは、前記第1上壁部と前記第2上壁部とが上下方向において一部が重なり合うように組み合わされ、前記マニホールドインシュレータは、前記重なり合う部分における前記第1上壁部と前記第2上壁部との間隙が、前記気筒配列方向の所定位置において他の位置よりも相対的に広くされた、熱気逃がし用の開口部を備え、前記開口部は、前記タービンケースと前記エンジン本体インシュレータとの間の空間を指向していることを特徴とする。
このターボ過給機付エンジンによれば、マニホールドインシュレータは、第1インシュレータ片及び第2インシュレータ片の2つの分割片の組合せによって形成される。2つの分割片を組み合わせる場合、不可避的に両片の合わせ目が出来る。上記構成では、前記第1上壁部と前記第2上壁部とが上下方向において一部が重なり合うように組み合わされ、両者の間隙が他の位置よりも相対的に広くされた、熱気逃がし用の開口部が形成される。また、前記第1上壁部及び前記第2上壁部は、マニホールドインシュレータの上方に位置する部分である。従って、第1、第2インシュレータ片の組合せ構造を利用して、マニホールドインシュレータの上方部位から前記開口部を通して、積極的にマニホールドインシュレータ内の熱気を逃がすことができる。これにより、マニホールドインシュレータと他の部材との隙間等から熱気がランダムに逃げ出して、周辺部品に熱害を与えるというような不具合を防止することができる。
上記のターボ過給機付エンジンにおいて、前記所定位置は、前記エキゾーストマニホールドと前記ターボ過給機との接続部位に対応する位置であることが望ましい。
エキゾーストマニホールドにおいてターボ過給機との接続部位は、エンジン本体の排気ポートから排出される排気ガスが集中的に通過する部位であるので、最も高温となり易い。このような高温部位に対応して前記開口部を配置することで、マニホールドインシュレータ内の熱気を、自然対流を利用して効果的に逃がすことができる。
上記のターボ過給機付エンジンにおいて、前記エンジン本体は、排気ポートが形成されたシリンダヘッドを備え、前記第1立ち壁部は前記シリンダヘッドに締結固定され、前記第2立ち壁部は前記エキゾーストマニホールドに締結固定されていることが望ましい。
このターボ過給機付エンジンによれば、第1インシュレータ片について、例えばエンジン本体とエキゾーストマニホールドとの連結部を利用することで、強固な固定構造を実現することができる。一方、第2インシュレータ片についても、エンジン本体に固着されているエキゾーストマニホールドを利用することで、同様に強固な固定構造を実現することができる。
上記のターボ過給機付エンジンにおいて、前記エンジン本体は、シリンダヘッドの上方に配置されたシリンダヘッドカバーを備え、前記シリンダヘッドカバーと前記タービンケースとは空間を介して横方向に隣接しており、前記シリンダヘッドカバーの前記タービンケースと対向する側面には前記エンジン本体インシュレータが配置されていることが望ましい。
このターボ過給機付エンジンによれば、マニホールドインシュレータ内で生じる熱気は、前記開口部を通して、タービンケースとエンジン本体インシュレータとの間の空間に逃がされる。当該空間を区画する上記の部材は、本来的に優れた耐熱性を有する部材である。つまり、前記熱気を耐熱性に優れる空間に誘導して該熱気を逃がす構造が実現されるので、周辺部品への熱害を効果的に抑制することができる。
この場合、前記第1上壁部が前記第2上壁部の上方に位置し、前記第1上壁部が延出する方向は、前記タービンケースに向かう方向であることが望ましい。
このターボ過給機付エンジンによれば、前記開口部は、自ずとタービンケース側を指向する。これにより、エンジン本体インシュレータの主たる遮熱対象物であるシリンダヘッドカバーから遠ざかる方向に、前記熱気を前記開口部から放出させることができる。従って、シリンダヘッドカバーとして、耐熱グレードが低い部材、例えば樹脂にて形成された部材を用いることが可能となる。
本発明によれば、周辺部品に熱害を与えることなく、インシュレータ内の熱気を逃がすことができるターボ過給機付エンジンを提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るターボ過給機付エンジンの斜視図である。 図2は、図1に示すエンジンの上面図である。 図3は、図1に示すエンジンから、排気ガス浄化装置とヒートインシュレータとを取り外した状態の斜視図である。 図4は、上記エンジンの要部を一部破断して示す斜視図である。 図5は、図1のV−V線断面図である。 図6は、図5の要部拡大断面図である。 図7は、マニホールドインシュレータ(ヒートインシュレータ)が付設されたエキゾーストマニホールドの斜視図である。 図8は、ターボ過給機側のインシュレータを取り外した状態のエキゾーストマニホールドの斜視図である。 図9は、エンジン本体側のインシュレータを取り外した状態のエキゾーストマニホールドの斜視図である。 図10は、マニホールドインシュレータの組立体の斜視図である。 図11は、図10のマニホールドインシュレータの側面図である。 図12は、変形実施形態に係るマニホールドインシュレータを示す概略的な側面図である。 図13は、他の変形実施形態に係るマニホールドインシュレータを示す図であって、図13(A)は上面図、図13(B)及び(C)は、概略的な断面図である。 図14は、他の変形実施形態に係るマニホールドインシュレータを示す概略的な断面図である。
[エンジンの全体構成]
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態に係るターボ過給機付エンジンを詳細に説明する。先ずは、当該エンジンの全体構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るターボ過給機付エンジン1の斜視図、図2は、エンジン1の上面図、図3は、エンジン1から、排気ガス浄化装置と各種ヒートインシュレータとを取り外した状態の斜視図である。また、図4は、エンジン1の要部を一部破断して示す斜視図、図5は、図1のV−V線断面図である。なお、図5においては、エンジン本体10を簡略的に示している。これら図1〜図5、及び他の図面において、前後、左右、上下の方向表示を付している。これは説明の便宜のためであり、実際の方向を必ずしも示すものではない。
ターボ過給機付エンジン1は、多気筒型のエンジン本体10と、エンジン本体10の左側面に連結されたエキゾーストマニホールド2と、エンジン本体10の左方に配置されたターボ過給機3と、エキゾーストマニホールド2の周囲を覆うマニホールドインシュレータ4とを含む。
エンジン本体10は、直列四気筒のエンジンであり、シリンダブロック11と、シリンダブロック11の上面に取り付けられたシリンダヘッド12と、シリンダヘッド12の上方に配置されたシリンダヘッドカバー13とを備えている。シリンダブロック11は、気筒毎の燃焼室を形成する4つのシリンダボア111(図5にその一つが示されている)を備えている。シリンダボア111の配列方向は、前後方向である。すなわち、本実施形態において気筒配列方向は、前後方向となる。
シリンダヘッド12は、各シリンダボア111の上端と吸気弁を介して連通する複数の吸気ポート(図示せず)と、排気弁を介して連通する複数の排気ポート121(図5)とを備える。前記吸気ポートの取り付け口にはインテークマニホールド(図には表れていない)が連結されている。一方、排気ポート121の取り付け口122にはエキゾーストマニホールド2が連結されている。シリンダヘッドカバー13は、樹脂製のカバーであり、シリンダヘッド12が備える動弁機構を覆うよう、シリンダヘッド12の上面に取り付けられている。
エンジン本体10の左側面であってターボ過給機3(タービンケース)に対向する位置には、エンジン本体インシュレータ14が配置されている。エンジン本体インシュレータ14は、アルミメッキ鋼鈑若しくは該鋼鈑を含む合板の絞り加工品等からなる遮熱板である(以下で説明する他のインシュレータも同じ)。エンジン本体インシュレータ14は、シリンダヘッドカバー13の左側方に隣接し、上下方向に延びる概ね平板状のインシュレータである。エンジン本体インシュレータ14は、専らエンジン本体10から排出される高温の排気ガスが流通するエキゾーストマニホールド2及びターボ過給機3から発せられる熱から、シリンダヘッドカバー13、ハーネス、センサ類を保護する。
エキゾーストマニホールド2は、各気筒の排気ポート121から排出される排気ガスを一つの流路に集合させる排気通路20(図5)を内部に備えている。上述の通り、エキゾーストマニホールド2の入気側はシリンダヘッド12に連結され、出気側はターボ過給機3に接続されている。本実施形態では、エキゾーストマニホールド2は、気筒配列方向である前後方向が長手方向となる部材である。
マニホールドインシュレータ4は、エキゾーストマニホールド2から発せられる熱によって周辺部品が熱害を受けないよう遮熱するインシュレータである。本実施形態ではマニホールドインシュレータ4は、エキゾーストマニホールド2の左右側面と、上面とを覆っている。また、マニホールドインシュレータ4は、当該インシュレータ4内の熱気を積極的に外部へ逃がすための第1開口部G1及び第2開口部G2を備えている。これら、エキゾーストマニホールド2及びマニホールドインシュレータ4については、図6以下を参照して後記で詳述する。
ターボ過給機3は、エンジン本体10から排出される排気エネルギーを利用して、エンジン本体10の吸気を過給する装置である。ターボ過給機3は、低速域乃至は中速域から高速域において作動して吸気を過給する大型ターボ3Aと、低速域のみで作動して吸気を過給する小型ターボ3Bとを備えている。本実施形態では、大型ターボ3Aの下方に小型ターボ3Bが連設されている。大型ターボ3A及び小型ターボ3Bは各々、前方側に配置されるタービン室と、後方側に配置されるコンプレッサ室とを備える。タービン室にはタービン翼車が、コンプレッサ室にはブロワー扇車がそれぞれ配置されている。タービン翼車とブロワー扇車とは軸部材で連結され、両者は軸回りに一体回転する。
図5には、大型ターボ3Aの大タービン室31A及び小型ターボ3Bの小タービン室31Bが示されている。大タービン室31Aは、エキゾーストマニホールド2よりも上方に配置されたタービン室である。一方、小タービン室31Bは、エキゾーストマニホールド2よりもやや下方に配置されている。これら大タービン室31A及び小タービン室31Bには、エキゾーストマニホールド2から排気ガスが供給される。
ターボ過給機3は、大タービン室31A及び小タービン室31と、排気ガスの通路となるガス通路とを区画するタービンハウジング32を備えている。タービンハウジング32は、タービンヘッド321、大型ターボハウジング33及び小型ターボハウジング34を含む。タービンヘッド321は、エキゾーストマニホールド2から供給される排気ガスを、大タービン室31A及び小タービン室31Bに導くガス通路を内部に有している。
大型ターボハウジング33は、大タービン室31Aの空間を区画する部材である。大型ターボハウジング33の下端には、フランジ形状を有するハウジングベース331が取り付けられている。小型ターボハウジング34は、小タービン室31Bの空間を区画する部材であり、タービンヘッド321と一体的に成形されている。タービンヘッド321の上端には、支持フランジ322が設けられている。支持フランジ322の上にハウジングベース331が載置され、両者がボルト締結されている。
タービンハウジング32の周囲は、タービンインシュレータ37によって覆われている。本実施形態においては、タービン室の周囲を覆うタービンケースとして、タービンハウジング32とタービンインシュレータ37とを含む。大型ターボ3Aが配置されたターボ過給機3の上方部分では、大型ターボハウジング33がタービンスクロール部の空間及びタービン翼車を収容する空間を区画し、タービンインシュレータ37は、大型ターボハウジング33の外周面に対して空間を置いて、当該大型ターボハウジング33の周囲を覆っている。タービンインシュレータ37は、エンジン本体10(シリンダヘッドカバー13)と対向する側に、上下方向に平板状に延びる対向壁部37Aを有する。対向壁部37Aの下端は、マニホールドインシュレータ4の上面近傍まで延びている。
タービンインシュレータ37とシリンダヘッドカバー13とは、空間を介して左右方向(横方向)に略同じ高さ位置で隣接している。シリンダヘッドカバー13の、タービンインシュレータ37の対向壁部37Aと対向する側面には、エンジン本体インシュレータ14が配置されている。このため、共に平板状の対向壁部37Aとエンジン本体インシュレータ14とが、空間を挟んで左右方向において対向している。この空間は、エキゾーストマニホールド2の上方において上下方向(前後方向)に延びる帯状空間であり、本実施形態では該空間をマニホールド上方空間S1という。
大型ターボハウジング33は、略円筒型の大タービン室31Aの形状に沿って円筒型の外形形状を有している。一方、対向壁部37Aは平板状の部材である。対向壁部37Aは、大型ターボハウジング33の最も右方に突出した部分に対して、左右方向に所定間隔を有するように配置されている。大型ターボハウジング33とタービンインシュレータ37(対向壁部37A)との間の空間を、本実施形態では過給機内空間S2という。
ターボ過給機3は、タービン側フランジ部35及び排気装置側フランジ36(図4)を備えている。タービン側フランジ部35は、タービンヘッド321の入気側に設けられ、エキゾーストマニホールド2の出気側に接続されるフランジ部である。マニホールド上方空間S1は、タービン側フランジ部35の配置位置を前後方向の略中心として、上方に延びている。排気装置側フランジ36は、排気経路の下流側配管に接続されるフランジ部である。
排気経路の下流側配管には、排気ガス浄化装置が取り付けられている。排気ガス浄化装置は、排気ガス中に含まれる有害物質を除去する触媒装置である。排気ガス浄化装置の配置位置は、エンジン本体10の左側方であって、ターボ過給機3の前方である。図1及び図2では、遮熱のために前記排気ガス浄化装置の上面を覆うCATA上インシュレータ51と、側面を覆うCATA横インシュレータ52とを示している。
CATA上インシュレータ51の後端部分がタービンインシュレータ37の前端部分の上方に重なるように、両者が組み付けられている。但し、両インシュレータ37、51は、タービンハウジング32及び排気ガス浄化装置の組立体の上面を完全に覆ってはおらず、エンジン本体10寄りの位置には上面開口53が設けられている。
[熱気逃がし構造の詳細]
上述の通り、マニホールドインシュレータ4は、周辺部品への熱害防止のためにエキゾーストマニホールド2の周囲を覆っている。しかし、エキゾーストマニホールド2を覆ったとしても、マニホールドインシュレータ4内に熱気を完全に閉じ込めることはできず、予期せぬ隙間から前記熱気が漏れ出し、周辺部品に熱害を与えることが想定される。そこで、本実施形態のマニホールドインシュレータ4は、熱気逃がし用の開口として、第1開口部G1及び第2開口部G2を備えている。第1開口部G1は、マニホールド上方空間S1に向けて開口し、第2開口部G2は過給機内空間S2に向けて開口しており、これら空間S1、S2へマニホールドインシュレータ4内の熱気を積極的に逃がす構造が備えられている。以下、当該熱気逃がし構造について、図6〜図11を参照して詳述する。
図6は、図5の要部拡大断面図である。図7は、マニホールドインシュレータ4が付設されたエキゾーストマニホールド2の斜視図である。本実施形態では、マニホールドインシュレータ4が、2つの分割片の組合せによって構成される。マニホールドインシュレータ4は、エンジン本体10側に配置される第1インシュレータ片41と、ターボ過給機3側に配置される第2インシュレータ片42との組合せからなる。
図8は、第2インシュレータ片42が取り外された状態のエキゾーストマニホールド2の斜視図、図9は、第1インシュレータ片41が取り外された状態のエキゾーストマニホールド2の斜視図である。図10は、第1インシュレータ片41と第2インシュレータ片42との組合体(マニホールドインシュレータ4)の斜視図、図11は、図10に示した組立体の側面図である。
<エキゾーストマニホールド>
エキゾーストマニホールド2は、マニホールド型の排気通路20が形成された本体部のエンジン本体10側に入気側フランジ部21を(図9参照)、ターボ過給機3側に出気側フランジ部22を(図8参照)、それぞれ備えている。入気側フランジ部21はシリンダヘッド12に接続され、出気側フランジ部22はタービンヘッド321に接続される。このエキゾーストマニホールド2により、排気ポート121から排出される排気ガスが、ターボ過給機3の大タービン室31A及び小タービン室31Bに導かれる。
入気側フランジ部21には、排気通路20のマニホールド開口端となる4つの入気開口231、232、233、234が、前後方向に並んで設けられている。このため入気側フランジ部21は、前後方向に長尺の形状を有している。これら入気開口231〜234は、各気筒の排気ポート121の取り付け口122に対応して配列されている。入気側フランジ部21の外周縁には、複数の膨出部211が突設されている。これら膨出部211には、それぞれ貫通孔212が穿孔されている。なお、入気側フランジ部21の前後方向中央付近に配置されている2つの膨出部211は、とりわけ上方へ大きく突出しており、これによりエキゾーストマニホールド2の上面の高さが前記中央付近において他の部分よりも高い高上面部25となっている。
出気側フランジ部22には、ターボ過給機3に対する排気経路の連通開口となる1つの出気開口24が設けられている。出気側フランジ部22は、左方からの側面視で略直角三角形の形状を有しており、その上面には前端から後端に向けて下る斜辺部221が備えられている。前記直角三角形の3つの角部付近には、それぞれフランジスタッド222が左方に向けて突設されている。なお、上述の高上面部25と出気側フランジ部22とは、左右方向において対峙する位置関係にある。つまり、高上面部25は、ターボ過給機3に対する接続部位の近傍に位置している。
入気側フランジ部21は、各排気ポート121の取り付け口122と入気開口231〜234とが位置合わせされた状態で、シリンダヘッド12に突き合わせ接続される。この接続の際、締結ボルト26が、それぞれ貫通孔212を通してシリンダヘッド12のネジ孔に螺合されることにより、エキゾーストマニホールド2がシリンダヘッド12に締結固定される。
入気側フランジ部21の端面(右面)とシリンダヘッド12における取り付け口122の配列面との間には、入気側ガスケット21Gが介在される。入気側ガスケット21Gは、積層型のメタルガスケットであり、当該接続部において排気ガスのシールを行う。図9には、入気側ガスケット21Gの右面が表出している。
なお、本実施形態では、マニホールドインシュレータ4の第1インシュレータ片41が、入気側ガスケット21Gと一体化されている例を示している。第1インシュレータ片41は、積層型メタルガスケットからなる入気側ガスケット21Gの、最も右側の層(勿論、最も右側でなくとも良い)を構成しており、図9は入気側ガスケット21Gの第1インシュレータ片41が取り除かれた面が露呈している状態を示している。
出気側フランジ部22は、タービンヘッド321の入口側に設けられているタービン側フランジ部35と突き合わせ接続される。この接続の際、フランジスタッド222がタービン側フランジ部35に穿孔されている貫通孔を貫通し、ボルト締めによって両フランジ部22、35が固定される(図4参照)。出気側フランジ部22の接合面22S(左面)とタービン側フランジ部35との間には、出気側ガスケット22Gが介在される。この出気側ガスケット22Gも、積層型メタルガスケットである。なお、第2インシュレータ片42は、両フランジ部22、35には挟み込まれておらず、出気側フランジ部22の接合面22Sは露呈している(図7参照)。
<マニホールドインシュレータ>
マニホールドインシュレータ4は、エキゾーストマニホールド2の形状に合わせて、前後方向に長い形状を有している。また、エキゾーストマニホールド2が前後方向中央付近に高上面部25を有していることから、マニホールドインシュレータ4もまた、その前後方向中央付近に、高上面部25を覆うように上方へ突出した凸状部43を有している。なお、本実施形態では、マニホールドインシュレータ4の底面にはインシュレータ機能を果たす壁部が存在しない例を示しているが、前記底面にも壁部を設けるようにしても良い。
既述の通り、マニホールドインシュレータ4は、第1インシュレータ片41と第2インシュレータ片42との組合体からなる。エンジン本体10側に配置される第1インシュレータ片41は、第1立ち壁部411と第1上壁部412とを含み、前記気筒配列方向に直交する断面(図5及び図6)において、逆L字型の形状を備えている。第1立ち壁部411は、エンジン本体10(シリンダヘッド12)の左側面に沿って上下方向に延びる壁部である。第1上壁部412は、第1立ち壁部411の上端からエキゾーストマニホールド2の上方に向けて左横方向に延出する壁部である。
ターボ過給機3側に配置される第2インシュレータ片42は、第2立ち壁部421と第2上壁部422とを含み、第1インシュレータ片41と同様に、気筒配列方向に直交する断面において、逆L字型の形状を備えている。第2立ち壁部421は、ターボ過給機3の側面に沿って上下方向に延びる壁部である。第2上壁部422は、第2立ち壁部421の上端からエキゾーストマニホールド2の上方に向けて右横方向に延出する壁部である。
第1インシュレータ片41と第2インシュレータ片42とは、第1立ち壁部411と第2立ち壁部421とが互いに対向し、第1上壁部412と第2上壁部422とが上下方向において一部が重なり合うように組み合わされている。本実施形態では、第1上壁部412の一部が第2上壁部422の上方に覆い被さる態様で、両者が組み合わされている。
第1インシュレータ片41の第1立ち壁部411には、複数の窓部413及び複数のボルト孔414が穿孔されている。窓部413は、排気ガスの通過口となる開口であり、エキゾーストマニホールド2の入気開口231〜234に位置合わせされた開口である。ボルト孔414は、締結ボルト26が挿通される貫通孔212に位置合わせされた孔である。第1立ち壁部411(第1インシュレータ片41)は、締結ボルト26によって、シリンダヘッド12に締結固定される。
なお、第1立ち壁部411は、入気側ガスケット21Gの最も右側の層を構成する部材でもあり、図9に示す入気側ガスケット21Gの右面に取り付けられる。換言すると、第1インシュレータ片41は、入気側ガスケット21Gの積層金属板のうちの一つの金属板の上端に、横方向に延び出す延長部(上壁部)を連設した部材である。従って、第1インシュレータ片41は、入気側ガスケット21Gと一体となって、入気側フランジ部21とシリンダヘッド12の排気ポート121のフランジ部との間に挟まれた状態で、シリンダヘッド12に締結固定される。
第2インシュレータ片42の第2立ち壁部421には、複数のボルト挿通孔423が穿孔されている(図10)。ボルト挿通孔423は、エキゾーストマニホールド2の左面側に設けられた、ネジ孔を有するボス部に対応して穿孔されている。第2立ち壁部421(第2インシュレータ片42)は、ボルト挿通孔423を通して前記ボス部に螺合される締結ボルト27によって、エキゾーストマニホールド2に締結固定されている。なお、締結ボルト27による固定部は、第2インシュレータ片42の振動抑制のためにフローティング構造を採用することが望ましい。
第1インシュレータ片41と第2インシュレータ片42とを組み合わせるに際し、両者が接触する状態とすると、車両運転時の振動によって異音が発生し得る。このため、上下方向に重なり合う第1上壁部412と第2上壁部422との間には、所定間隔の間隙Gが確保されている(図10参照)。本実施形態では、前記間隙Gが、マニホールドインシュレータ4の前後方向中央付近に存在する凸状部43の位置(所定位置)において、他の位置よりも広くされている。この間隙Gが広くされた部分が、マニホールドインシュレータ4内の熱気を逃がす第1開口部G1である。
詳しくは、第1上壁部412は、前後方向中央付近において上方に膨出した中央部分412Cを有し、同様に第2上壁部422も上方に膨出した中央部分422Cを有する。これら中央部分412C、422Cが重なり合う部分において、両者間の間隙Gが他の部分の間隙Gよりも相対的に広くされることによって、熱気を積極的に逃がすことが可能な第1開口部G1が形成されている。第1開口部G1は、エキゾーストマニホールド2とターボ過給機3との接続部位となる出気側フランジ部22の上方に位置している。
図6を参照して、第1立ち壁部411は、エンジン本体インシュレータ14の下方に連なるように配置されている。本実施形態では、エンジン本体インシュレータ14の下端からやや右方にシフトした位置から、第1立ち壁部411は下方に延びている。第1上壁部412は、第1立ち壁部411に連なる基端部T1と、延出方向の先端(左端)である端縁部T2とを備えている。端縁部T2は、第1開口部G1の一部を区画している。第1上壁部412が延出する方向は、タービンケース(タービンインシュレータ37)に向かう方向である。第1上壁部412は、端縁部T2が基端部T1よりも高くなるよう、上方に傾斜している、これにより、第1上壁部412と第2上壁部422との間隔が拡げられている。第1開口部G1は、タービンインシュレータ37とエンジン本体インシュレータ14との間の空間を指向するように、つまり、マニホールド上方空間S1に向けて開口している。
図7に示すように、第2開口部G2は、第2インシュレータ片42の第2立ち壁部421に設けられている。第2立ち壁部421には、出気側フランジ部22の接合面22Sを露出させる切り欠き部44が設けられている。切り欠き部44は、左面視で直角三角形の形状を有する出気側フランジ部22の前側辺223と対向する垂直縁441と、上側の斜辺部221と対向する傾斜縁442とを備える。なお、ここで例示している切り欠き部44は、出気側フランジ部22の底辺と対向する縁部を持たない解放型の切り欠きであるが、前記底辺を対向する縁部を具備する窓型の切り欠きとしても良い。
切り欠き部44は、本来的には出気側フランジ部22の接合面22Sを露出させ、タービン側フランジ部35との接合を実現させる役目を果たす。このため、切り欠き部44の切り欠き縁と出気側フランジ部22の外周縁との間隔、具体的には前側辺223と垂直縁441との間隔並びに斜辺部221と傾斜縁442との間隔は、走行振動の発生時に接触が生じない程度の間隔が設定されていれば良い。しかし、本実施形態では、斜辺部221と傾斜縁442との間隔が、他の位置の間隔(前側辺223と垂直縁441との間隔)よりも相対的に広くされている。すなわち、傾斜縁442の大部分が、斜辺部221から離間するように上方へ凸状に窪んでいる。これにより、出気側フランジ部22の上方であって斜辺部221と傾斜縁442との間には、当該斜辺部221に沿った開口部が形成されている。かかる開口部が、第2開口部G2である。
図6に示されているように、第2開口部G2は、タービンハウジング32(大型ターボハウジング33)とタービンインシュレータ37との間の過給機内空間S2に向けて開口している。切り欠き部44は、タービンインシュレータ37の対向壁部37Aよりも左方に位置している。つまり、対向壁部37Aが第2立ち壁部421の上方に位置するよう両者が上下方向に並び、且つ、第2立ち壁部421が対向壁部37Aよりもタービンハウジング32に接近する側に配置されている。このような第2立ち壁部421に、切り欠き部44が設けられている。
<熱気の流れ>
図6を参照して、エンジン本体10における高温燃焼で生じた排気ガスがエキゾーストマニホールド2を通過すると、当該エキゾーストマニホールド2の外周面から熱気が発生する。エキゾーストマニホールド2の上方は、第1インシュレータ片41と第2インシュレータ片42との組合体によって覆われているので、前記熱気は周辺に無秩序には放散されない。前記熱気は、エキゾーストマニホールド2内において対流によって上昇するが、エキゾーストマニホールド2の上部には第1開口部G1及び第2開口部G2が設けられているので、これら開口部から前記熱気は外部に逃げ出すことになる。
第1開口部G1からは、熱気F1がマニホールド上方空間S1に向けて放出される。第1上壁部412の一部が第2上壁部422の上方に覆い被さっており、第1上壁部412は端縁部T2が上向きとなるよう傾斜している。このため、熱気F1は、タービンインシュレータ37の下端付近に向かい、その後、耐熱性に優れた空間であるマニホールド上方空間S1を上方に向かうことになる。つまり、第1上壁部412が樹脂製のシリンダヘッドカバー13に決して熱気F1が漏れ出すことがないよう熱気F1をガイドしていると言うことができる。なお、熱気F1は、マニホールド上方空間S1を抜けた後、ボンネットフード(図示せず)内において四散する。
第2開口部G2からは、熱気F2が過給機内空間S2に向けて放出される。切り欠き部44は、タービンハウジング32と対峙する第2立ち壁部421に設けられている。このため、熱気F2はタービンハウジング32側に向けて放出され、その後、過給機内空間S2を上方に向かう。過給機内空間S2もまた、耐熱性に優れた空間であるので、熱気F2の流通によって熱害が発生しない。しかる後、熱気F2は、タービンインシュレータ37の上面に突き当たり、このタービンインシュレータ37とCATA上インシュレータ51との間の上面開口53(図2参照)から上方へ放散される。
[作用効果]
以上説明した本実施形態に係るターボ過給機付エンジン1によれば、次のような作用効果を奏する。マニホールドインシュレータ4は、第1インシュレータ片41及び第2インシュレータ片42の2つの分割片の組合せによって形成される。2つの分割片を組み合わせる場合、不可避的に両片の合わせ目(間隙G)が出来る。第1、第2インシュレータ片41、42は、第1上壁部412と第2上壁部422とが上下方向において一部が重なり合うように組み合わされ、両者の間隙Gが他の位置よりも相対的に広くされた、熱気逃がし用の第1開口部G1が形成されている。また、第1上壁部412及び第2上壁部422は、マニホールドインシュレータ4の上方に位置する部分である。
従って、第1、第2インシュレータ片41、42の組合せ構造を利用して、マニホールドインシュレータ4の上方部位から第1開口部G1を通して、積極的にマニホールドインシュレータ4内の熱気を逃がすことができる。これにより、熱害発生の不具合、例えばマニホールドインシュレータ4と他の部材との隙間等から前記熱気がランダムに逃げ出して、周辺部品に熱害を与えるというような不具合、を防止することができる。
さらに、マニホールドインシュレータ4は、過給機内空間S2に向けて開口する第2開口部G2を備える。過給機内空間S2もまた、タービンハウジング32とタービンインシュレータ37とによって区画された、耐熱性に優れる空間である。第1開口部G1に加え、上記のような第2開口部G2からも積極的に熱気を逃がすことで、周辺部品への熱害の発生を一層効果的に抑制することができる。
第1開口部G1は、エキゾーストマニホールド2とターボ過給機3との接続部位に対応する位置に設けられている。エキゾーストマニホールド2においてターボ過給機との接続部位となる出気側フランジ部22は、エンジン本体10の排気ポート121から排出される排気ガスが集中的に通過する部位であるので、最も高温となり易い。このような高温部位に対応して第1開口部G1を配置することで、マニホールドインシュレータ4内の熱気を、自然対流を利用して効果的に逃がすことができる。
マニホールドインシュレータ4の固定構造に関し、第1立ち壁部411はシリンダヘッド12に締結固定され、第2立ち壁部421はエキゾーストマニホールド2に締結固定されている。これにより、第1インシュレータ片41については、エンジン本体10とエキゾーストマニホールド2との連結部を利用して、強固な固定構造を実現している。特に、第1インシュレータ片41は入気側ガスケット21Gと一体構造物であるので、組み付けの作業性も良好である。一方、第2インシュレータ片42についても、エンジン本体10に固着されているエキゾーストマニホールド2を利用することで、同様に強固な固定構造を実現している。従って、振動に強いマニホールドインシュレータ4の固定構造が備えられている。
マニホールドインシュレータ4の第1開口部G1は、タービンインシュレータ37(タービンケース)とエンジン本体インシュレータ14との間の空間であるマニホールド上方空間S1を指向している。従って、マニホールドインシュレータ4内で生じる熱気は、第1開口部G1を通して、マニホールド上方空間S1に逃がされる。このマニホールド上方空間S1は、タービンインシュレータ37及びエンジン本体インシュレータ14という、本来的に優れた耐熱性を有する部材によって区画されている。つまり、エンジン1では、前記熱気を耐熱性に優れる空間に誘導して該熱気を逃がす構造が実現される。このため、周辺部品への熱害を効果的に抑制することができる。
また、第1上壁部412が第2上壁部422の上方に位置し、第1上壁部412が延出する方向は、タービンインシュレータ37に向かう方向とされている。このため、第1開口部G1は、自ずとタービンインシュレータ37を指向する。これにより、エンジン本体インシュレータ14の主たる遮熱対象物であるシリンダヘッドカバー13から遠ざかる方向に、前記熱気を第1開口部G1から放出させることができる。従って、シリンダヘッドカバー13として、耐熱グレードが低い部材、例えば樹脂にて形成された部材を用いることが可能となる。
[変形実施形態の説明]
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、次のような変形実施形態を取ることができる。
図12は、変形実施形態に係るマニホールドインシュレータ4Aを示す概略的な側面図(ターボ過給機3側から見た側面図)である。上記実施形態では、マニホールドインシュレータ4が凸状部43を有し、該凸状部43に第1開口部G1が形成される例を示した。図12では、上面に凸状部43のような隆起した部分が存在しないマニホールドインシュレータ4Aを例示している。
マニホールドインシュレータ4Aは、第1インシュレータ片41Aと第2インシュレータ片42との組合せからなる。両インシュレータ片41A、42Aは、側面視で矩形形状を有し、両者間に僅かな隙間が存在する状態で組み合わされている。この隙間が、第1上壁部412Aと第2上壁部422Aとの間であって、エキゾーストマニホールド2の出気側フランジ部22の配置位置で大きくなるよう、第2インシュレータ片42Aの第2上壁部422Aには凹部424が設けられている。この凹部424の形成部分が、マニホールドインシュレータ4A内の熱気F11を外部に逃がす開口部G11とされている。なお、開口部G11の形成位置は、出気側フランジ部22の配置位置に限られず、第2上壁部422Aの任意の位置に設けても良い。
図13は、他の変形実施形態に係るマニホールドインシュレータ4Bを示す図であって、図13(A)は上面図、図13(B)は図13(A)のB−B線の、図13(C)は、図13(A)のC−C線の各々概略的な断面図である。ここでは、第1上壁部412と第2上壁部422との間隙を相対的に広くするための他の例を示す。上記実施形態と同様に、エンジン本体10側の第1インシュレータ片41Bは、第1立ち壁部411B及び第1上壁部412Bを有し、ターボ過給機3側の第2インシュレータ片42Bは、第2立ち壁部421B及び第2上壁部422Bを有する。第1上壁部412Bは上方に傾斜した壁部であり、第2上壁部422Bの一部は第1上壁部412Bの下方に重なり合っている。第2上壁部422Bは水平に延びている。
第2上壁部422Bは、左右方向の幅が比較的狭い狭幅部425を前後方向中央部(B−B線の位置)に備える。狭幅部425の両側(C−C線の位置)には、左右方向の幅が比較的広い広幅部426が備えられている。図13(B)に示すように、B−B線の位置では狭幅部425が第1上壁部412Bと対向する。第1上壁部412Bは上傾斜しているので、当該箇所においては第1上壁部412B第2上壁部422Bとの間隙は広くなる。従って、当該箇所には、他の位置よりも間隙が広い開口部G12が形成される。
一方、図13(C)に示すように、C−C線の位置では広幅部426が第1上壁部412Bと対向するため、第1上壁部412B第2上壁部422Bとの間隙G0は比較的狭くなる。このため、マニホールドインシュレータ4B内の熱気F12は、専ら開口部G12を通して外部に放出されることになる。
図14は、さらに他の変形実施形態に係るマニホールドインシュレータ4Cを示す概略的な断面図である。ここでは上壁部の重なり合いが、上記実施形態と異なる例を示している。エンジン本体10側の第1インシュレータ片41Cは、第1立ち壁部411C及び第1上壁部412Cを有し、ターボ過給機3側の第2インシュレータ片42Cは、第2立ち壁部421C及び第2上壁部422Cを有する。上記実施形態とは逆に、第2上壁部422Cがエンジン本体10に向けて斜め上方向に延びており、第1上壁部412Cは水平方向に延びている。第1上壁部412Cの一部が第2上壁部422Cの下方に入り込んでいる。
第1上壁部412Cと第2上壁部422Cとが重なり合う部分において、開口部G13が形成されている。マニホールドインシュレータ4C内の熱気F13は、この開口部G13からマニホールド上方空間S1へ放出される。この変形実施形態では、熱気F13がエンジン本体10側に向かうことになるが、例えばエンジン本体インシュレータ14が十分にエンジン本体10の遮熱をしている場合、或いはシリンダヘッドカバー13が金属製の場合等には、当該変形実施形態を採用することができる。
以上、各種の開口部G11、G12、G13を示した通り、第1上壁部412と第2上壁部422とが上下に重なり合う部分に形成される限りにおいて、熱気逃がし用の開口部は種々の態様を取ることができる。また、上記実施形態では、マニホールドインシュレータ4に第1開口部G1及び第2開口部G2を設ける例を示したが、第2開口部G2を省略するようにしても良い。例えば、マニホールド上方空間S1が比較的広く、マニホールドインシュレータ4内の熱気の逃がし経路として十分な容積を具備している場合は、第1開口部G1を比較的広くする一方で、第2開口部G2を実質的に設けない態様とすることができる。
1 ターボ過給機付エンジン
10 エンジン本体
12 シリンダヘッド
13 シリンダヘッドカバー
14 エンジン本体インシュレータ
2 エキゾーストマニホールド
3 ターボ過給機
3A 大型ターボ
3B 小型ターボ
31A 大タービン室(タービン室)
31B 小タービン室
32 タービンハウジング(タービンケース)
37 タービンインシュレータ(タービンケース)
4 マニホールドインシュレータ
41 第1インシュレータ片
411 第1立ち壁部
412 第1上壁部
S1 マニホールド上方空間(空間)
G1 第1開口部(開口部)
G2 第2開口部

Claims (5)

  1. 多気筒型のエンジン本体と、
    前記エンジン本体に対して設けられるエンジン本体インシュレータと、
    前記エンジン本体に連結されるエキゾーストマニホールドと、
    前記エキゾーストマニホールドから排気が供給されるタービン室を備えたターボ過給機と、
    前記タービン室の周囲を覆うタービンケースと、
    前記エキゾーストマニホールドの周囲を覆うマニホールドインシュレータと、を備え、
    前記マニホールドインシュレータは、前記エンジン本体側に配置される第1インシュレータ片と、前記ターボ過給機側に配置される第2インシュレータ片との組合せからなり、
    前記第1インシュレータ片は、前記多気筒の気筒配列方向に直交する断面において、前記エンジン本体の側面に沿って上下方向に延びる第1立ち壁部と、該第1立ち壁部から前記エキゾーストマニホールドの上方に向けて横方向に延出する第1上壁部とを備える逆L字型の形状を備え、
    前記第2インシュレータ片は、前記気筒配列方向に直交する断面において、前記ターボ過給機の側面に沿って上下方向に延びる第2立ち壁部と、該第2立ち壁部から前記エキゾーストマニホールドの上方に向けて横方向に延出する第2上壁部とを備える逆L字型の形状を備え、
    前記第1インシュレータ片と前記第2インシュレータ片とは、前記第1上壁部と前記第2上壁部とが上下方向において一部が重なり合うように組み合わされ、
    前記マニホールドインシュレータは、前記重なり合う部分における前記第1上壁部と前記第2上壁部との間隙が、前記気筒配列方向の所定位置において他の位置よりも相対的に広くされた、熱気逃がし用の開口部を備え、
    前記開口部は、前記タービンケースと前記エンジン本体インシュレータとの間の空間を指向していることを特徴とするターボ過給機付エンジン。
  2. 請求項1に記載のターボ過給機付エンジンにおいて、
    前記所定位置は、前記エキゾーストマニホールドと前記ターボ過給機との接続部位に対応する位置である、ターボ過給機付エンジン。
  3. 請求項1又は2に記載のターボ過給機付エンジンにおいて、
    前記エンジン本体は、排気ポートが形成されたシリンダヘッドを備え、
    前記第1立ち壁部は前記シリンダヘッドに締結固定され、前記第2立ち壁部は前記エキゾーストマニホールドに締結固定されている、ターボ過給機付エンジン。
  4. 請求項3に記載のターボ過給機付エンジンにおいて、
    前記エンジン本体は、シリンダヘッドの上方に配置されたシリンダヘッドカバーを備え、前記シリンダヘッドカバーと前記タービンケースとは空間を介して横方向に隣接しており、
    前記シリンダヘッドカバーの前記タービンケースと対向する側面には前記エンジン本体インシュレータが配置されている、ターボ過給機付エンジン。
  5. 請求項4に記載のターボ過給機付エンジンにおいて、
    前記第1上壁部が前記第2上壁部の上方に位置し、
    前記第1上壁部が延出する方向は、前記タービンケースに向かう方向である、ターボ過給機付エンジン。
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