JP6342812B2 - 鉄関連障害を診断および治療するための組成物および方法 - Google Patents
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Description
本出願は、EFS−WebによりASCIIフォーマットにおいて提出されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれている配列表を含む。2013年2月13日に作成された前記ASCIIのコピーは、029996−1767−WOO1_SL.txtと命名され、105,782バイトのサイズである。
一態様では、本発明は、反発性ガイダンス分子c(Repulsive Guidance Molecule c)(「RGMc」)に結合する単離された抗体またはこの抗体断片に関する。抗体は(a)配列番号3のアミノ酸配列を含む可変重ドメイン領域、(b)配列番号4のアミノ酸配列を含む可変軽ドメイン領域、(c)配列番号5のアミノ酸配列を含む可変重ドメイン領域、(d)配列番号6のアミノ酸配列を含む可変軽ドメイン領域、(e)配列番号7のアミノ酸配列を含む可変重ドメイン領域、(f)配列番号8のアミノ酸配列を含む可変軽ドメイン領域、(g)配列番号9のアミノ酸配列を含む可変重ドメイン領域、(h)配列番号10のアミノ酸配列を含む可変軽ドメイン領域、(i)配列番号11のアミノ酸配列を含む相補性決定領域(CDR)1、配列番号12のアミノ酸配列を含むCDR2および配列番号13のアミノ酸配列を含むCDR3を含む可変重鎖、(j)配列番号14のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号15のアミノ酸配列を含むCDR2および配列番号16のアミノ酸配列を含むCDR3を含む可変軽鎖、(k)配列番号17のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号18のアミノ酸配列を含むCDR2および配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR3を含む可変重鎖、(l)配列番号20のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR2および配列番号22のアミノ酸配列を含むCDR3を含む可変軽鎖、(m)配列番号23のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号24のアミノ酸配列を含むCDR2および配列番号25のアミノ酸配列を含むCDR3を含む可変重鎖、(n)配列番号26のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号27のアミノ酸配列を含むCDR2および配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR3を含む可変軽鎖、(o)配列番号29のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号30のアミノ酸配列を含むCDR2および配列番号31のアミノ酸配列を含むCDR3を含む可変重鎖、(p)配列番号32のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号33のアミノ酸配列を含むCDR2および配列番号34のアミノ酸配列を含むCDR3を含む可変軽鎖、(q)配列番号11のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号12のアミノ酸を含むCDR2および配列番号13のアミノ酸配列を含むCDR3を含む可変重鎖ならびに配列番号14のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号15のアミノ酸配列を含むCDR2および配列番号16のアミノ酸配列を含むCDR3を含む可変軽鎖、(r)配列番号17のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号18のアミノ酸配列を含むCDR2および配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR3を含む可変重鎖ならびに配列番号20のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR2および配列番号22のアミノ酸配列を含むCDR3を含む可変軽鎖、(s)配列番号23のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号24のアミノ酸配列を含むCDR2および配列番号25のアミノ酸配列を含むCDR3を含む可変重鎖ならびに配列番号26のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号27のアミノ酸配列を含むCDR2および配列番号28のアミノ酸配列を含むCDR3を含む可変軽鎖、(t)配列番号29のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号30のアミノ酸配列を含むCDR2および配列番号31のアミノ酸配列を含むCDR3を含む可変重鎖ならびに配列番号32のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号33のアミノ酸配列を含むCDR2および配列番号34のアミノ酸配列を含むCDR3を含む可変軽鎖からなる群から選択されるドメインまたは領域を含む。抗体は、免疫グロブリン分子、ジスルフィド連結したFv、親和性成熟した抗体、scFv、キメラ抗体、単一ドメイン抗体、CDR移植抗体、ダイアボディ、ヒト化抗体、ヒト抗体、多重特異性抗体、Fab、二重特異性抗体、DVD、Fab’、二特異性抗体、F(ab’)2およびFvであってもよい。抗体または抗体断片は、モノクローナル抗体、ヒト化抗体またはヒト抗体である、請求項2に記載の単離された抗体または抗体断片。抗体または抗体断片は、ヒトIgM定常ドメイン、ヒトIgG4定常ドメイン、ヒトIgG1定常ドメイン、ヒトIgE定常ドメイン、ヒトIgG2定常ドメイン、ヒトIgG3定常ドメインおよびヒトIgA定常ドメインからなる群から選択される重鎖免疫グロブリン定常ドメインを含む。
a.対象由来の試料中の膜結合性RGMcまたは可溶性RGMcのレベルを測定するステップ、および
b.試料中のRGMcのレベルを正常な対照または較正物質のRGMcのレベルと比較するステップであって、RGMcの変化したレベルが、対象が鉄関連障害を有することを示す、ステップ、および
c.対象が鉄関連障害を有すると診断するステップ
を含む。対象と比較して変化したレベルのRGMcが、対象が鉄関連障害を有することを示し得る。上記の方法において、正常な対照のRGMcレベルと比較して減少したレベルの膜結合性RGMcが、対象が鉄過剰負荷に関連する鉄関連障害を有することを示す。上記の方法において、正常な対照のRGMcレベルと比較して減少したレベルの膜結合性RGMcが、対象が鉄過剰負荷に関連する鉄関連障害を有することを示す。上記の方法において、正常な対照のRGMcレベルと比較して増加したレベルの膜結合性RGMcが、対象が鉄欠乏に関連する鉄関連障害を有することを示す。上記の方法において、正常な対照のRGMcレベルと比較して減少したレベルの可溶性RGMcが、対象が鉄欠乏に関連する鉄関連障害を有することを示す。上記の方法において、正常な対照のRGMcレベルと比較して増加したレベルの可溶性RGMcが、対象が鉄過剰負荷に関連する鉄関連障害を有することを示す。上記の方法において、対象は、癌、急性感染症、慢性感染症、自己免疫疾患、肝疾患および慢性腎疾患からなる群から選択される障害と以前に診断されているまたは診断されている場合がある。上記の方法において、試料は血液試料および血清試料からなる群から選択されてもよい。上記の方法において、ステップa)は酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)などのイムノアッセイである。
a.捕捉抗体/RGMc(またはこの断片)複合体を形成するように、試験試料を、RGMc(またはこの断片)上のエピトープに結合する、少なくとも1つの捕捉抗体と接触させるステップ、
b.捕捉抗体/RGMc(またはこの断片)/検出抗体複合体を形成するように、捕捉抗体/RGMc(またはこの断片)複合体を、検出可能な標識を含み、捕捉抗体が結合しないRGMc(またはこの断片)上のエピトープに結合する、少なくとも1つの検出抗体と接触させるステップ、および
c.(b)において形成される捕捉抗体/RGMc(またはこの断片)/検出抗体複合体中の検出可能な標識により生成されるシグナルに基づいて試験試料中のRGMc(またはこの断片)の存在、量または濃度を決定するステップ
をさらに含んでもよく、それにより、試験試料中のRGMc(またはこの断片)の存在、量または濃度が決定される。
a.捕捉抗体/RGMc(またはこの断片)複合体を形成するように、試験試料を、RGMc(またはこの断片)上のエピトープに結合する、少なくとも1つの捕捉抗体と接触させ、同時にまたはいずれかの順序で連続して、試験試料を、少なくとも1つの捕捉抗体に結合するための試験試料中の任意のRGMc(またはこの断片)と競合できる、検出可能に標識されたRGMc(またはこの断片)と接触させるステップであって、試験試料中に存在する任意のRGMc(またはこの断片)および検出可能に標識されたRGMcが互いに競合して、捕捉抗体/RGMc(またはこの断片)複合体および捕捉抗体/検出可能に標識されたRGMc(またはこの断片)複合体をそれぞれ形成する、ステップ、および
b.(b)において形成される捕捉抗体/検出可能に標識されたRGMc(またはこの断片)複合体中の検出可能な標識により生成されるシグナルに基づいて試験試料中のRGMcの存在、量または濃度を決定するステップをさらに含んでもよく、捕捉抗体/検出可能に標識されたRGMc(またはこの断片)複合体中の検出可能な標識により生成されるシグナルが試験試料中のRGMcの量または濃度に反比例し、それにより、試験試料中のRGMcの存在、量または濃度が決定される。上記の方法は、ヘプシジンについて試験試料をアッセイするステップをさらに含んでもよい。
a.対象由来の第1の試料中の膜結合性RGMcまたは可溶性RGMcのレベルを測定するステップ、
b.対象由来の第2の試料中のヘプシジンのレベルを測定するステップ、
c.第1の試料中のRGMcのレベルを正常な対照または較正物質中のRGMcのレベルと比較するステップ、および
d.第2の試料中のヘプシジンのレベルを正常な対照または較正物質中のヘプシジンのレベルと比較するステップであって、変化したレベルのRGMcおよびヘプシジンの各々が、対象が鉄関連障害を有することを示す、ステップ、および
e.対象が鉄関連障害を有すると診断するステップ
を含む。
本明細書に使用される専門用語は、特定の実施形態を説明する目的のためだけであり、限定することを意図していない。本明細書および添付の特許請求の範囲に使用される場合、単数形「一つの(a)」、「および(and)」および「その(the)」は、文脈が他に明確に記載していない限り、複数の参照も含む。
本明細書に使用されている場合、「約」とは、記載した値からおおよそ+/−10%の変動を指すことができる。このような変動は、特定の参照がなされているか否かに関わらず、本明細書に提供されている任意の所与の値に常に含まれることが理解される。
「親和性成熟した抗体」は、1つ以上のCDRにおいて1つ以上の変化を有する抗体を指すために本明細書において使用され、変化を有さない親抗体と比較して標的抗原のための抗体の親和性(すなわちKD、kdまたはka)の向上を生じる。例示的な親和性成熟した抗体は標的抗原に対してナノモル濃度またはさらにピコモル濃度の親和性を有する。親和性成熟した抗体を生産するための種々の手段は当該技術分野において公知であり、バイオディスプレイを使用して調製されている組合せ抗体ライブラリーのスクリーニングを含む。例えば、Marksら、BioTechno1ogy、10:779−783(1992)は、VHおよびVLドメインシャフリングによる親和性成熟を記載している。CDRおよび/またはフレームワーク残基のランダム変異導入法は、Barbasら、Proc.Nat.Acad.Sci.USA、91:3809−3813(1994);Schierら、Gene、169:147−155(1995);Yeltonら、J.Immunol.、155:1994−2004(1995);Jacksonら、J.Immunol.、154(7):3310−3319(1995);およびHawkinsら、J.Mol.Biol.、226:889−896(1992)に記載されている。活性増強アミノ酸残基を有する選択的変異誘発位置および接触または超変異位置における選択的変異は米国特許第6,914,128B1号に記載されている。
本明細書に使用されている場合、「抗体」および「複数の抗体」は、モノクローナル抗体、多特異的抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体(完全または部分的にヒト化された)、動物抗体(例えば、限定されないが、トリ(例えば、カモまたはガン)、サメ、クジラおよび非霊長類(例えば、ウシ、ブタ、ラクダ、ラマ、ウマ、ヤギ、ウサギ、ヒツジ、ハムスター、モルモット、ネコ、イヌ、ラット、マウスなど)を含む哺乳動物または非ヒト霊長類(例えば、サル、チンパンジーなど)、組換え抗体、キメラ抗体、一本鎖Fvs(「scFv」)、一本鎖抗体、単一ドメイン抗体、Fab断片、F(ab’)断片、F(ab’)2断片、ジスルフィド連結したFvs(「sdFv」)および抗イディオタイプ(「抗Id」)抗体、二重ドメイン抗体、二重可変ドメイン(DVD)または三重可変ドメイン(TVD)抗体(二重可変ドメイン免疫グロブリンおよびこれらを作製する方法は、Wu,C.ら、Nature Biotechnology、25(11):1290−1297(2007)およびPCT国際出願WO2001/058956に記載されており、これらの各々の内容は参照により本明細書に組み込まれている。)ならびに上記のいずれかの機能的に活性なエピトープ結合断片を指す。特に、抗体は、免疫グロブリン分子および免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な断片、すなわち、検体結合部位を含有する分子を含む。免疫グロブリン分子は、任意の種類(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、IgAおよびIgY)、クラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1およびIgA2)またはサブクラスであってもよい。簡潔化するために、検体に対する抗体は、本明細書において頻繁に、「抗検体抗体」または単に「検体抗体」(例えば、抗RGMc抗体またはRGMc抗体)のいずれかであると称される。
本明細書に使用されている場合、「抗体断片」は抗原結合部位または可変領域を含むインタクトな抗体の一部を指す。この一部は、インタクトな抗体のFc領域の定常重鎖ドメイン(すなわち、抗体アイソタイプに応じてCH2、CH3またはCH4)を含まない。抗体断片の例には、限定されないが、Fab断片、Fab’断片、Fab’−SH断片、F(ab’)2断片、Fd断片、Fv断片、ダイアボディ、一本鎖Fv(scFv)分子、一本の軽鎖可変ドメインのみを含有する一本鎖ポリペプチド、軽鎖可変ドメインの3つのCDRを含有する一本鎖ポリペプチド、一本の重鎖可変領域のみを含有する一本鎖ポリペプチドおよび重鎖可変領域の3つのCDRを含有する一本鎖ポリペプチドが含まれる。
「結合定数」は本明細書に記載されている。本明細書に使用されている場合、「会合速度定数」、「kon」または「ka」という用語は、この標的抗原に対する抗体の結合速度または以下の式:
抗体(Ab)+抗原(Ag)→Ab−Ag
により示されるような抗体と抗原との間の複合体形成の速度を示す値を指す。
抗体(Ab)+抗原(Ag)←Ab−Ag
により示されるような遊離抗体および抗原へのAb−Ag複合体の経時的な分離を示す値を指す。
「結合タンパク質」は、例えば、ポリペプチド、抗原、化学化合物もしくは他の分子または任意の種類の基質などの結合パートナーを有する複合体に結合し、これを形成する単量体タンパク質または多量体タンパク質を指すために本明細書において使用されている。結合タンパク質は結合パートナーに特異的に結合する。結合タンパク質には、抗体およびこの抗原結合断片ならびに当該技術分野において知られているおよび本明細書の以下に記載されている他の種々の形態およびこれらの誘導体ならびに抗原分子または抗原分子上の特定の部位(エピトープ)に結合する1つ以上の抗原結合ドメインを含む他の分子が含まれる。したがって、結合タンパク質には、限定されないが、抗体、四量体免疫グロブリン、IgG分子、IgG1分子、モノクローナル抗体、キメラ抗体、CDR移植抗体、ヒト化抗体、親和性成熟した抗体および抗原に結合する能力を保持している任意のこのような抗体の断片が含まれる。
「二特異性抗体」は、クアドローマ技術(Milsteinら、Nature、305(5934):537−540(1983)を参照のこと)により生成される、2つの異なるモノクローナル抗体の化学的コンジュゲーション(Staerzら、Nature、314(6012):628−631(1985))により生成されるまたはFc領域において変異を導入し、複数の異なる免疫グロブリン種(このうちの1つのみが機能的二特異性抗体である)をもたらす「ノブイントゥホール(knob−into−hole)」もしくは同様のアプローチ(Holligerら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、90(14):6444−6448(1993)を参照のこと)により生成される完全長抗体を指すために本明細書において使用されている。二特異性抗体は、この2つの結合アームのうちの1つ(1対のHC/LC)において1つの抗原(またはエピトープ)に結合し、この第2のアーム(異なる対のHC/LC)において異なる抗原(またはエピトープ)に結合する。この定義により、二特異性抗体は、(特異性およびCDR配列の両方において)2つの別個の抗原結合アームを有し、これが結合する各抗原に対して一価である。
「CDR」は、抗体可変配列内の「相補性決定領域」を指すために本明細書において使用されている。重鎖および軽鎖の可変領域の各々において3つのCDRが存在し、これらは可変領域の各々について「CDR1」、「CDR2」および「CDR3」と指定されている。本明細書に使用されている場合、「CDRセット」という用語は、抗原に結合する単一の可変領域において生じる3つのCDRの群を指す。これらのCDRの正確な境界は異なるシステムに従って異なって定義されている。Kabatにより記載されている系(Kabatら、Sequences of Proteins of Immunological Interest(National Institutes of Health、Bethesda,Md.(1987)および(1991))は、抗体の任意の可変領域に適用可能な明白な残基番号付けシステムを提供するだけでなく、3つのCDRを定義する正確な残基境界も提供する。これらのCDRは、「Kabat CDR」と称されることもある。Chothiaおよび共同研究者(ChothiaおよびLesk、J.Mol.Biol.、196:901−917(1987);ならびにChothiaら、Nature、342:877−883(1989))は、Kabat CDR内の特定の下位部分が、アミノ酸配列のレベルで大きな多様性を有するにもかかわらず、ほぼ同一のペプチド骨格立体構造をとることを見出した。これらの下位部分は、「L1」、「L2」および「L3」または「H1」、「H2」および「H3」と指定され、ここで、「L」および「H」は、軽鎖領域および重鎖領域をそれぞれ指定する。これらの領域は、「Chothia CDR」と称されることもあり、これは、Kabat CDRと重複する境界を有する。Kabat CDRと重複するCDRを定義する他の境界は、Padlan、FASEB J.、9:133−139(1995)およびMacCallum、J.Mol.Biol.、262(5):732−745(1996)により記載されている。さらに他のCDR境界定義は、本明細書のシステムの1つを厳密にたどらない場合もあるが、それでも、Kabat CDRと重複するが、これらは、特定の残基または残基の群または全CDRでさえ、抗原結合に大幅に影響を与えないという予測または実験的知見を踏まえて、短くされる場合も、長くされる場合もある。本明細書において使用されている方法は、これらのシステムのいずれかに従って定義されたCDRを利用し得るが、特定の実施形態は、KabatまたはCothiaによって定義されているCDRを使用する。
「成分」、「複数の成分」または「少なくとも1つの成分」は、概して、本明細書に記載されている方法および当技術分野で公知の他の方法に従って、試験試料、例えば、患者尿、血清または血漿試料をアッセイするためにキット中に含まれ得る、捕捉抗体、検出またはコンジュゲート較正物質、対照、感度パネル、容器、バッファー、希釈液、塩、酵素、酵素についての補因子、検出試薬、前処理試薬/溶液、基質(例えば、溶液として)、停止溶液などを指す。いくつかの成分は、溶液中にあるまたはアッセイにおいて使用するための再構成のために凍結乾燥され得る。
本明細書に使用されている場合、「コンセンサス」または「コンセンサス配列」は、特定の抗原の複数のサブタイプのアラインメントの分析に基づいて構築される合成核酸配列または対応するポリペプチド配列を指す。この配列は特定の抗原の複数のサブタイプまたは血清型(sertype)に対する広範な免疫力を誘導するために使用され得る。融合タンパク質などの合成抗原がコンセンサス配列(またはコンセンサス抗原)に操作されてもよい。
本明細書に使用されている場合、「対照」は、対象の検体、例えばRGMc(膜結合性RGMc、可溶性RGMc、膜結合性RGMcの断片、可溶性RGMcの断片、RGMc(膜結合性RGMcまたは可溶性RGMc)のバリアントまたはこれらの任意の組合せなど)を含有しないことが知られている組成物(「陰性」)または対象の検体、例えばRGMc(膜結合性RGMc、可溶性RGMc、膜結合性RGMcの断片、可溶性RGMcの断片、RGMc(膜結合性RGMcまたは可溶性RGMc)のバリアントまたはこれらの任意の組合せなど)を含有することが知られている組成物(「陽性対照」)を指す。陽性対照は既知の濃度のRGMcを含んでもよい。「対照」、「陽性対照」および「較正物質」は、本明細書において交換可能に使用されてもよく、既知の濃度のRGMcを含む組成物を指す。「陽性対照」はアッセイ性能特性を確立するために使用されてもよく、試薬(例えば検体)の完全性の有用な指標である。「正常な対照」は、鉄関連疾患または障害を含んでいない試料または対象を指すことができる。
本明細書に使用されている場合、抗体の「誘導体」は、純粋な抗体または親抗体と比較してこのアミノ酸配列に対する1つ以上の修飾を有する抗体を指すことができ、修飾されたドメイン構造を示す。誘導体は依然として、天然抗体およびアミノ酸配列に見られる典型的なドメイン配置をとることができ、特異性で標的(抗原)に結合できる。抗体誘導体の典型例は、他のポリペプチドに結合される抗体、再配列された抗体ドメインまたは抗体の断片である。誘導体はまた、少なくとも1つのさらなる化合物、例えばタンパク質ドメインを含んでもよく、前記タンパク質ドメインは共有結合または非供給結合により連結される。連結は当該技術分野における公知の方法に従った遺伝子融合に基づき得る。本発明に従って利用される抗体を含む融合タンパク質に存在する追加ドメインは、好ましくは、柔軟性のあるリンカー、有益にはペプチドリンカーにより連結されてもよく、前記ペプチドリンカーは、さらなるタンパク質ドメインのC末端と抗体のN末端またはその逆の間の距離に及ぶのに十分な長さの複数の親水性のペプチド結合アミノ酸を含む。抗体は、生物活性または例えば固体支持体、生物学的に活性な物質(例えばサイトカインまたは成長ホルモン)、化学剤、ペプチド、タンパク質または薬物との選択的結合に適した配置を有するエフェクター分子に連結されてもよい。
「二重特異性抗体」は、この2つの結合アームの各々(1対のHC/LC)(PCT公開WO02/02773を参照のこと)における2つの異なる抗原(またはエピトープ)に結合できる完全長抗体を指すために本明細書において使用されている。したがって、二重特異性結合タンパク質は、同一の特異性および同一のCDR配列を有する、2つの同一の抗原結合アームを有し、これが結合する各抗原に対して二価である。
「二重可変ドメイン」は、二価(2つの抗原結合部位)、四価(4つの抗原結合部位)または多価結合タンパク質であり得る、結合タンパク質における2つ以上の抗原結合部位を指すために本明細書に使用されている。DVDは、単一特異的であってもよい、すなわち、1つの抗原(または1つの特異的エピトープ)と結合できるまたは多特異的であってもよい、すなわち、2つ以上の抗原(すなわち、同じ標的抗原分子の2つ以上のエピトープまたは異なる標的抗原の2つ以上のエピトープ)と結合できる。好ましいDVD結合タンパク質は2つの重鎖DVDポリペプチドおよび2つの軽鎖DVDポリペプチドを含み、「DVD免疫グロブリン」または「DVD−Ig」と称される。したがって、このようなDVD−Ig結合タンパク質は四量体であり、IgG分子を連想させるが、IgG分子より多くの抗原結合部位を提供する。したがって、四量体DVD−Ig分子の各半分はIgG分子の半分を連想させ、重鎖DVDポリペプチドおよび軽鎖DVDポリペプチドを含むが、単一抗原結合ドメインを提供するIgG分子の1対の重鎖および軽鎖とは異なり、DVD−Igの1対の重鎖および軽鎖は2つ以上の抗原結合部位を提供する。
「エピトープ」または「複数のエピトープ」または「対象のエピトープ」は、認識され、この特異的結合パートナーにおける相補的部位に結合できる任意の分子における部位を指す。分子および特異的結合パートナーは特異的結合対の一部である。例えば、エピトープは、ポリペプチド、タンパク質、ハプテン、糖鎖抗原(限定されないが、糖脂質、糖タンパク質またはリポ多糖など)または多糖上にあってもよい。この特異的結合パートナーは、限定されないが、抗体であってもよい。
本明細書に使用されている場合、「フレームワーク」(FR)または「フレームワーク配列」は、可変領域からCDRを引いた残りの配列を意味し得る。CDR配列の正確な定義は異なるシステム(例えば、上記を参照のこと)により決定され得るので、フレームワーク配列の意味は、異なる解釈に対応して依存する。6つのCDR(軽鎖のCDR−L1、−L2および−L3ならびに重鎖のCDR−H1、−H2および−H3)はまた、軽鎖および重鎖におけるフレームワーク領域を各鎖における4つのサブ領域(FR1、FR2、FR3およびFR4)に分け、CDR1はFR1とFR2との間に位置し、CDR2はFR2とFR3との間に位置し、CDR3はFR3とFR4との間に位置する。特定のサブ領域をFR1、FR2、FR3またはFR4と特定せずに、他に称されるフレームワーク領域は、単一の天然に生じる免疫グロブリン鎖の可変領域内の組合わされたFRを表す。本明細書に使用されている場合、FRは4つのサブ領域のうちの1つを表し、FRsはフレームワーク領域を構成する4つのサブ領域の2つ以上を表す。
本明細書に使用されている場合、「機能的抗原結合部位」は、標的抗原を結合できる結合タンパク質(例えば抗体)における部位を意味し得る。抗原結合部位の抗原結合親和性は、親結合タンパク質、例えばこの抗原結合部位が由来する親抗体ほど強力でなくてもよいが、抗原に結合する能力は、タンパク質、例えば抗原に結合する抗体を評価するために知られている種々の方法のいずれか1つを使用して測定可能でなければならない。さらに、本明細書における多価タンパク質、例えば多価抗体の抗原結合部位の各々の抗原結合親和性は定量的に同じである必要はない。
「ヒト化抗体」は、非ヒト種(例えばマウス)由来の重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体を示すために本明細書に使用されているが、VHおよび/またはVL配列の少なくとも一部は、十分に「ヒト様」である、すなわちヒト生殖細胞可変配列と十分に類似するように変化されている。「ヒト化抗体」は、抗体またはこのバリアント、誘導体、類似体もしくは断片であり、対象の抗原に免疫特異的に結合し、実質的にヒト抗体のアミノ酸配列を有するフレームワーク(FR)領域および実質的に非ヒト抗体のアミノ酸配列を有する相補性決定領域(CDR)を含む。本明細書に使用されている場合、CDRに関して「実質的に」という用語は、非ヒト抗体CDRのアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%または少なくとも99%同一のアミノ酸配列を有するCDRを指す。ヒト化抗体は、少なくとも1つ、典型的に2つの可変ドメイン(Fab、Fab’、F(ab’)2、FabC、Fv)のうちの実質的に全てを含み、CDR領域の全てまたは実質的に全ては非ヒト免疫グロブリン(すなわちドナー抗体)のCDR領域に対応し、フレームワーク領域の全てまたは実質的に全てはヒト免疫グロブリンコンセンサス配列のフレームワーク領域である。一実施形態では、ヒト化抗体はまた、免疫グロブリン定常領域(Fc)の少なくとも一部、典型的にヒト免疫グロブリンの少なくとも一部も含む。一部の実施形態では、ヒト化抗体は、軽鎖および重鎖の少なくとも可変ドメインを含有する。抗体はまた、重鎖のCH1、ヒンジ、CH2、CH3およびCH4領域を含んでもよい。一部の実施形態では、ヒト化抗体のみがヒト化軽鎖を含有する。一部の実施形態では、ヒト化抗体のみがヒト化重鎖を含有する。特定の実施形態では、ヒト化抗体のみが軽鎖および/またはヒト化重鎖のヒト化可変ドメインを含有する。
2つ以上のポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列に関して本明細書に使用されている場合、「同一」または「同一性」は、配列が特定の領域にわたって同じである特定のパーセンテージの残基を有することを意味し得る。パーセンテージは、2つの配列を最適に並べ、特定の領域にわたって2つの配列を比較し、一致した位置の数を得るために同一の残基が両方の配列において存在する位置の数を決定し、一致した位置の数を指定した領域における位置の総数で割り、この結果に100を掛けることにより計算されて、配列同一性のパーセンテージを得ることができる。2つの配列が異なる長さを有するまたはアラインメントが1つ以上の交互の端部を生成し、比較の指定した領域が単一配列のみを含む場合、単一配列の残基は計算の分子ではなく、分母に含まれる。
本明細書に使用されている場合、「単離されたポリヌクレオチド」は、この起源によって、(例えば、ゲノム、cDNAもしくは合成起源またはこれらの組合せの)ポリヌクレオチドを意味することができ、単離されたポリヌクレオチドは、「単離されたポリヌクレオチド」がそれと共に天然に見られるポリヌクレオチドの全てまたは一部と会合していないか、天然では連結していないポリヌクレオチドに作動可能に連結されているか、またはより長い配列の一部として天然には存在していない。
本明細書に使用されている場合、「標識」および「検出可能な標識」は、抗体と検体との間の反応を検出可能にするために抗体または検体と結合している部分を指し、このように標識された抗体または検体は「検出可能に標識された」と称される。標識は、視覚による手段または機器による手段により検出可能であるシグナルを生成できる。種々の標識には、シグナル生成物質、例えば、色原体、蛍光化合物、化学発光化合物、放射性化合物などが含まれる。標識の代表的な例には、光を生成する部分、例えばアクリジニウム化合物および蛍光を生成する部分、例えばフルオレセインが含まれる。他の標識が本明細書に記載されている。これに関して、部分それ自体は検出可能でなくてもよいが、さらに別の部分と反応すると検出可能になってもよい。「検出可能に標識された」という用語の使用は、このような標識を包含することを目的とする。
「連結配列」または「連結ペプチド配列」は、対象の1つ以上のポリペプチド配列(例えば、完全長、断片など)に接続される天然または人工ポリペプチド配列を指す。「接続される」という用語は、対象のポリペプチド配列に対する連結配列の結合を指す。このようなポリペプチド配列は好ましくは1つ以上のペプチド結合により結合される。連結配列は約4から約50個のアミノ酸の長さを有してもよい。好ましくは、連結配列の長さは約6から約30個のアミノ酸である。天然の連結配列は、人口連結配列を作製するためにアミノ酸の置換、付加または欠失により修飾されてもよい。例示的な連結配列には、限定されないが、(i)対象のポリペプチドおよび抗体の単離および精製を容易にするための連結配列として有用である、HHHHHHのアミノ酸配列(配列番号197)を有する、6X Hisタグ(配列番号197)などのヒスチジン(His)タグ;(ii)対象のタンパク質および抗体の単離および精製に使用されているHisタグのようなエンテロキナーゼ切断部位が含まれる。多くの場合、エンテロキナーゼ切断部位は対象のタンパク質および抗体の単離および精製においてHisタグと一緒に使用されている。種々のエンテロキナーゼ切断部位は当該技術分野において公知である。エンテロキナーゼ切断部位の例には、限定されないが、DDDDKのアミノ酸配列(配列番号198)およびこの誘導体(例えば、ADDDDK(配列番号199)など)が含まれ;(iii)種々雑多な配列が、一本鎖可変領域断片の軽鎖および/または重鎖可変領域を連結または接続するために使用されてもよい。他の連結配列の例は、Birdら、Science 242:423−426(1988);Hustonら、PNAS USA85:5879−5883(1988);およびMcCaffertyら、Nature 348:552−554(1990)に見出され得る。連結配列はまた、薬物の付着または固体支持体への付着などのさらなる機能のために修飾されてもよい。本開示に関して、モノクローナル抗体は、例えば、Hisタグ、エンテロキナーゼ切断部位またはこの両方などの連結配列を含有してもよい。
「多価結合タンパク質」は、2つ以上の抗原結合部位(本明細書において「抗原結合ドメイン」とも称される)を含む結合タンパク質を指すために本明細書において使用されている。多価結合タンパク質は、好ましくは、3つ以上の抗原結合部位を有するように操作され、一般に天然に存在する抗体ではない。「多特異的結合タンパク質」という用語は、同じ標的分子の2つ以上の異なるエピトープに結合できる結合タンパク質を含む、2つ以上の関連するまたは関連しない標的に結合できる結合タンパク質を指す。
「所定のカットオフ」および「所定のレベル」は、一般に、所定のカットオフ/レベルに対するアッセイ結果を比較することによって診断/予後/治療効果の結果を評価するために使用されているアッセイカットオフ値を指し、所定のカットオフ/レベルは常に、種々の臨床パラメータ(例えば、疾患の重症度、進行/非進行/改善など)と関係または関連している。本開示は例示的な所定のレベルを提供する。しかしながら、カットオフ値はイムノアッセイの性質(例えば、利用される抗体など)に応じて変化し得ることは周知である。さらに、本開示に基づいてこれらの他のイムノアッセイについてのイムノアッセイ特異的カットオフ値を得るために他のイムノアッセイに本明細書の開示を適応させることは十分に当業者の範囲内である。所定のカットオフ/レベルの正確な値はアッセイ間で変化し得るが、本明細書に記載されている関係が全体的に適用可能であるはずである。
本明細書に記載されている診断アッセイに使用されている場合、「前処理試薬」、例えば、溶解、沈殿および/または可溶化試薬は、試験試料中に存在する任意の細胞を溶解するおよび/または任意の検体を可溶化する試薬である。前処理は、本明細書にさらに記載されている全ての試料について必要というわけではない。特に、検体(すなわち、RGMc(膜結合性RGMc、可溶性RGMc、膜結合性RGMcの断片、可溶性RGMcの断片、RGMc(膜結合性RGMcまたは可溶性RGMc)のバリアントまたはこれらの任意の組合せなど))の可溶化は、試料中に存在する任意の内因性結合タンパク質由来の検体の放出を伴う。前処理試薬は均一(分離ステップを必要としない)または不均一(分離ステップを必要とする)であってもよい。不均一の前処理試薬を用いて、アッセイの次のステップに進む前に試験試料から任意の沈殿した検体結合タンパク質が除去される。前処理試薬は場合によって、(a)1種以上の溶媒および塩、(b)1種以上の溶媒、塩および洗浄剤、(c)洗浄剤、(d)洗浄剤および塩または(e)細胞溶解および/または検体の可溶化に適した任意の試薬または試薬の組み合わせを含んでもよい。
本明細書に記載されているイムノアッセイおよびキットに関して「品質管理試薬」には、限定されないが、較正物質、対照および感度パネルが含まれる。「較正物質」または「標準物」(例えば、複数などの1つ以上)は典型的に、抗体または検体などの検体の濃度を補間するための較正(標準)曲線を確立するために使用されている。代替として、所定の陽性/陰性カットオフ近くの単一の較正物質が使用されてもよい。「感度パネル」を含むように、複数の較正物質(すなわち、1つより多い較正物質または種々の量の抗生物質)が一緒に使用されてもよい。
「組換え抗体」および「複数の組換え抗体」は、組換え技術により適切な発現ベクター内で1つ以上のモノクローナル抗体の全てまたは一部をコードする核酸配列をクローニングし、適切な宿主細胞内で抗体を後で発現するステップを含む、1つ以上のステップにより調製される抗体を指す。この用語には、限定されないが、(i)本明細書に記載されている抗体断片、二価抗体、ヘテロコンジュゲートAbs、DVD−Ig(登録商標)および他の抗体から形成された、組換え生産されたモノクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体(完全または部分的にヒト化された)、多特異的または多価構造が含まれる(二重可変ドメイン免疫グロブリンおよびこれらを調製する方法は、Wu,C.ら、Nature Biotechnology、25:1290−1297(2007)に記載されている)。本明細書に使用されている場合、「二価抗体」という用語は、1つの抗原部位に対して特異性を有する第1のアームおよび異なる抗原部位に対して特異性を有する第2のアームを含む抗体を指す。すなわち、二価抗体は二重特異性を有する。
「試料」、「試験試料」および「患者試料」は、本明細書において交換可能に使用されてもよい。尿、血清、血漿、羊水、脳脊髄液、胎盤細胞または組織、内皮細胞、白血球または単球の試料などの試料は、患者から得た場合、直接使用されてもよいまたは濾過、蒸留、抽出、濃縮、遠心分離、干渉成分の不活性化、試薬の添加などにより前処理されて、本明細書に記載されているまたは別様で当該技術分野において公知であるいくつかの方法で試料の特徴を修飾させてもよい。
「一連の較正組成物」は、既知の濃度のCys−RGMcCを含む複数の組成物を指し、この組成物の各々は、Cys−CRGMcの濃度により連続して他の組成物と異なる。
「固相」は、不溶性であるまたは後の反応により不溶性になり得る任意の物質を指す。固相は、捕捉剤を引きつけ、固定するこの固有の能力について選択されてもよい。代替として、固相は、捕捉剤を引きつけ、固定する能力を有する連結剤をこの固相に付着させることができる。連結剤は、例えば、捕捉剤自体または捕捉剤にコンジュゲートされた帯電物質に対して逆帯電されている帯電物質を含んでもよい。一般に、連結剤は、固相に固定(付着)され、結合反応を介して捕捉剤を固定する能力を有する任意の結合パートナー(好ましくは特異的)であってもよい。連結剤は、アッセイの実施の前またはアッセイの実施の間、固相物質に対する捕捉剤の間接結合を可能にする。固相は、例えば、プラスチック、誘導体化されたプラスチック、磁性金属または非磁性金属、ガラスまたはシリコンであってもよく、例えば、試験管、マイクロタイターウェル、シート、ビーズ、微粒子、チップおよび当業者に公知の他の構造を含む。
本明細書に使用されている場合、「特異的結合」または「特異的に結合する」は、第2の化学種との抗体、タンパク質またはペプチドの相互作用を指すことができ、この相互作用は、化学種における特定の構造(例えば、抗原決定基またはエピトープ)の存在に依存し、例えば、抗体は、一般に、タンパク質以外の特異的タンパク質構造を認識し、これに結合する。抗体がエピトープ「A」に特異的である場合、標識された「A」および抗体を含有する反応において、エピトープA(または遊離の未標識A)を含有する分子の存在は、抗体に結合された標識されたAの量を減少させる。
「特異的結合パートナー」は特異的結合対のメンバーである。特異的結合対は、化学的または物理的手段を介して互いに特異的に結合する2つの異なる分子を含む。したがって、一般的なイムノアッセイの抗原および抗体特異的結合対に加えて、他の特異的結合対は、ビオチンおよびアビジン(またはストレプトアビジン)、炭水化物およびレクチン、相補的ヌクレオチド配列、エフェクターおよび受容体分子、補因子および酵素、複数の酵素および酵素阻害剤などを含んでもよい。さらに、特異的結合対は、元の特異的結合メンバーの類似体、例えば検体類似体であるメンバーを含んでもよい。免疫反応性特異的結合メンバーには、単離されているか組換えにより生産されているかに関わらず、抗原、抗原断片ならびにモノクローナルおよびポリクローナル抗体を含む抗体ならびにこれらの複合体および断片が含まれる。
「ストリンジェントな条件」は、約45℃での6×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)中でフィルタが結合したDNAとのハイブリダイゼーション、続いて、約50−65℃での0.2×SSC/0.1%SDS中の1回以上の洗浄を示すために本明細書において使用されている。「高度にストリンジェントな条件下」という用語は、約45℃での6×SSC中のフィルタが結合した核酸とのハイブリダイゼーション、続いて、約68℃での0.1×SSC/0.2%SDS中の1回以上の洗浄または他のストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下を指す。例えば、Ausubel,F.M.ら編、1989、Current Protocols in Molecular Biology、Vol.I、Green Publishing Associates,Inc.およびJohn Wiley & Sons,Inc.、New York、6.3.1−6.3.6および2.10.3ページを参照されたい。
「治療する」、「治療している」または「治療」は、各々、このような用語が適用される疾患またはこのような疾患の1つ以上の症状の進行を後退させる、軽減または阻害することを示すために本明細書において交換可能に使用されている。対象の状態に応じて、この用語はまた、疾患を予防することを指し、疾患の発症を予防することまたは疾患に関連する症状を予防していることを含む。治療は緊急または習慣的の様式のいずれかで実施されてもよい。この用語はまた、疾患による苦痛の前にこのような疾患に関連する疾患または症状の重症度を減少させることを指す。罹患の前の疾患の重症度のこのような予防または減少は、疾患に罹患している投与の時点ではない対象に対する本発明の抗体または医薬組成物の投与を指す。「予防している」はまた、疾患またはこのような疾患に関連する1つ以上の症状の再発を予防することを指す。「治療」および「治療的に」は、「治療している」が上記に定義されているように、治療の作用を指す。
本明細書に使用されている場合、「トレーサー」は、フルオレセイン部分にコンジュゲートしたCys−CRGMcなどの標識にコンジュゲートした検体または検体断片を指し、標識にコンジュゲートした検体は、検体に特異的な抗体における部位について検体と効果的に競合できる。
「バリアント」は、アミノ酸の挿入、欠失または保存的置換によってアミノ酸配列と異なるが、少なくとも1つの生物活性を保持しているペプチドまたはポリペプチドを示すために本明細書において使用されている。「生物活性」の代表的な例には、特異的抗体が結合する能力または免疫応答を促進する能力が含まれる。バリアントはまた、少なくとも1つの生物活性を保持しているアミノ酸配列を有する参照タンパク質と実質的に同一であるアミノ酸配列を有するタンパク質を示すために本明細書において使用されている。アミノ酸の保存的置換、すなわち、アミノ酸を類似した性質(例えば、親水性、荷電領域の程度および分布)の異なるアミノ酸に置換することは、典型的にわずかな変化を含むものとして当該技術分野において認識される。これらのわずかな変化は、当該技術分野において理解されているようにアミノ酸の疎水性親水性指標を考慮することにより部分的に識別され得る。Kyteら、J.Mol.Biol.157:105−132(1982)。アミノ酸の疎水性親水性指標は、この疎水性および帯電の考慮に基づく。類似した疎水性親水性指標のアミノ酸は置換されてもよく、タンパク質機能をさらに保持できることは当該技術分野において公知である。一態様では、±2の疎水性親水性指標を有するアミノ酸が置換される。アミノ酸の親水性もまた、生物学的機能を保持しているタンパク質を生じる置換を明らかにするために使用されてもよい。ペプチドに関してアミノ酸の親水性の考慮により、抗原性および免疫原性と十分に相関すると報告されている有用な評価基準である、このペプチドの最も大きい局所平均親水性の算出が可能となる。米国特許第4,554,101号は参照により完全に本明細書に組み込まれている。類似した親水性値を有するアミノ酸の置換は、当該技術分野において理解されている、生物活性、例えば免疫原性を保持しているペプチドを生じ得る。置換は互いに±2以内の親水性値を有するアミノ酸を用いて実施されてもよい。アミノ酸の疎水性親水性指標および親水性値の両方はこのアミノ酸の特定の側鎖による影響を受ける。この観察と一致して、生物学的機能と適合するアミノ酸置換は、アミノ酸の相対的類似性、特に、疎水性、親水性、電荷、大きさおよび他の性質により表されるこれらのアミノ酸の側鎖に依存することが理解される。「バリアント」はまた、アミノ酸配列における抗RGMc抗体の対応する断片と異なるが、依然として抗原性反応であり、RGMcとの結合について抗RGMc抗体の対応する断片と競合できる抗RGMc抗体の抗原性反応断片を指すために使用され得る。「バリアント」はまた、タンパク質分解、リン酸化または他の翻訳後修飾などにより異なって処理されているが、この抗原反応性をまだ保持しているポリペプチドまたはこの断片を示すために使用されてもよい。
「ベクター」は、これが連結されている別の核酸を輸送できる核酸分子を示すために本明細書に使用されている。1つの種類のベクターは「プラスミド」であり、これは環状二本鎖DNAループを指し、この中でさらなるDNAセグメントがライゲーションされてもよい。別の種類のベクターはウイルスベクターであり、さらなるDNAセグメントがウイルスゲノム内でライゲーションされてもよい。特定のベクターは、これらが導入される宿主細胞内で自己複製できる(例えば、細菌の複製起点を有する細菌ベクターおよびエピソーム性哺乳動物ベクター)。他のベクター(例えば、非エピソーム性哺乳動物ベクター)が、宿主細胞への導入時に宿主細胞のゲノム内に組み込まれてもよく、それにより、宿主ゲノムと共に複製される。さらに、特定のベクターは、これらが作動可能に連結した遺伝子の発現を誘導することができる。このようなベクターは、本明細書において「組換え発現ベクター」(または単に「発現ベクター」)と称される。一般に、組換えDNA技術において有用な発現ベクターは、多くの場合、プラスミドの形態である。プラスミドがベクターの最も一般的に使用されている形態であるので、「プラスミド」および「ベクター」は交換可能に使用されてもよい。しかしながら、等価機能を果たすウイルスベクター(例えば、複製欠損レトロウイルス、アデノウイルスおよびアデノ関連ウイルス)などの発現ベクターの他の形態が使用されてもよい。これに関して、ベクターのRNA型(RNAウイルスベクターを含む)もまた、本開示の状況で使用されていることが見られ得る。
血漿中の鉄濃度および種々の組織に対する鉄の分布を直接調節する、RGMcに結合し、ヘプシジンの正常な発現を遮断する抗体が本明細書に提供されている。
本明細書において以前に説明されているように、RGMcは、筋肉、網膜および門脈周囲肝細胞において発現されたグリコシルホスファチジルイノシトール(「GPI」)アンカー膜タンパク質である。RGMcは、身体における鉄恒常性を維持するためにシグナル伝達タンパク質を介してヘプシジンと共に作用する。ヘプシジンは、哺乳動物の排他的鉄輸送体である、フェロポーチンに結合することによって全身の鉄代謝を調節する小さなペプチド(20−25個のアミノ酸)である。これらの細胞はもはや鉄を血液中に放出できないので、慢性疾患の貧血(「ACD」)が一般的な結果である。フェロポーチンのヘプシジンにより誘導される分解は、300mg/l超のヘプシジン、325mg/l超のヘプシジン、350mg/l超のヘプシジン、375mg/l超のヘプシジン、400mg/l超のヘプシジン、425mg/l超のヘプシジン、450mg/l超のヘプシジンまたは475mg/l超のヘプシジンのレベルで起こり得る。
抗体は、ヒトRGMc(膜結合性RGMc、可溶性RGMc、膜結合性RGMcの断片、可溶性RGMcの断片、RGMc(膜結合性RGMcまたは可溶性RGMc)のバリアントまたはこれらの任意の組合せなど)に結合する抗体である。抗体は、抗RGMc抗体の断片またはこのバリアントもしくは誘導体であってもよい。抗体はポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体であってもよい。抗体は、キメラ抗体、一本鎖抗体、ヒト化抗体、完全なヒト抗体または抗体断片、例えばFab断片またはこれらの混合物であってもよい。抗体は、免疫グロブリン分子、ジスルフィド連結したFv、親和性成熟した抗体、scFv、キメラ抗体、単一ドメイン抗体、CDR移植抗体、ダイアボディ、ヒト化抗体、完全なヒト抗体、多特異的抗体、Fab、二重特異性抗体、DVD、Fab’、二特異性抗体、F(ab’)2またはFvであってもよい。抗体断片または誘導体はF(ab’)2、FvまたはscFv断片を含んでもよい。抗体誘導体はペプチド模倣薬により生産されてもよい。さらに、一本鎖抗体を生産するために記載されている技術が、一本鎖抗体を生産するために当該技術分野において公知の方法に従って適応されてもよい。また、トランスジェニック動物がヒト化抗体または完全なヒト抗体を発現するために使用されてもよい。
抗体は、RGMc(膜結合性RGMc、可溶性RGMcまたはこれらの組合せ)、この断片またはこのバリアントに免疫特異的に結合でき、少なくとも約1.0×10−3s−1、少なくとも約1.0×10−4s−1、少なくとも約1.0×10−5s−1、少なくとも約1.0×10−6s−1のkoff(またはkd)を有するまたは約1.0×10−3s−1から約1.0×10−6s−1、約1.0×10−3s−1から約1.0×10−5s−1もしくは約1.0×10−3s−1から約1.0×10−4s−1の範囲であるkoff(またはkd)を有する。断片は配列番号2であってもよい。
(a)可変重鎖および軽鎖領域ならびに重鎖および軽鎖CDR
抗体は、RGMc、この断片またはこのバリアントに免疫特異的に結合でき、表1に示した可変重鎖および/または可変軽鎖を含む。抗体は、RGMc、この断片またはこのバリアントに免疫特異的に結合でき、表1および/または表2にも示した重鎖または軽鎖CDR配列の1つ以上を含む。
抗体は種々の技術のいずれかにより調製され得る。一般に、抗体が組換え体であり得る抗体の生産を可能にするために、抗体は、従来技術によるまたは適切な細菌もしくは哺乳動物細胞宿主内への抗体遺伝子、重鎖および/もしくは軽鎖のトランスフェクションによるモノクローナル抗体の生成を含む、細胞培養技術により生産され得る。「トランスフェクション」という用語の種々の形態は、原核または真核宿主細胞内への外因性DNAの導入のために一般に使用されている多種多様の技術、例えば、エレクトロポレーション、リン酸カルシウム沈殿、DEAE−デキストラントランスフェクションなどを包含することを意図する。原核または真核宿主細胞のいずれかにおいて本発明の抗体を発現することは可能であるが、真核細胞における抗体の発現が好ましく、哺乳動物宿主細胞における抗体の発現が最も好ましい。なぜなら、このような真核細胞(特に哺乳動物細胞)が、適切に折り畳まれ、免疫学的に活性な抗体を構築し、分泌する可能性が原核細胞より高いからである。
上記のように、モノクローナル抗体は、ハイブリドーマ、組換え体およびファージディスプレイ技術またはこれらの組合せの使用を含む当該技術分野において公知の多種多様な技術を使用して調製され得る。例えば、モノクローナル抗体は、当該技術分野において公知であり、例えば、Harlowら、Antibodies:A Laboratory Manual、第2版、(Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、1988);Hammerlingら、In Monoclonal Antibodies and T−Cell Hybridomas、(Elsevier、N.Y.、1981)に教示されているものを含むハイブリドーマ技術を使用して生産されてもよい。また、本明細書に使用されている場合、「モノクローナル抗体」という用語は、ハイブリドーマ技術により生産された抗体に限定されないことに留意されたい。「モノクローナル抗体」という用語は、任意の真核生物、原核生物またはファージクローンを含む、単一クローンに由来する抗体を指し、これが生産される方法を指すわけではない。
組換え抗体は、米国特許第5,627,052号;PCT公開番号WO92/02551;およびBabcookら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、93;7843−7848(1996)に記載されているような選択リンパ球抗体法(SLAM)のような当該技術分野において参照される手順を使用して単一の単離されたリンパ球から生成され得る。この方法において、対象の抗体を分泌する単一細胞、例えば、Section I.A.1(上記)に記載されている免疫化動物のいずれか1つに由来するリンパ球は、抗原RGMc、RGMcのサブユニットまたはこの断片が、ビオチンなどのリンカーを使用してヒツジ赤血球に結合され、RGMcに対して特異性を有する抗体を分泌する単細胞を同定するために使用される、抗原特異的溶血プラークアッセイを使用してスクリーニングされる。対象の抗体分泌細胞の同定後、重鎖および軽鎖可変領域cDNAは逆転写酵素−PCR(RT−PCR)により細胞から回収され、次いでこれらの可変領域は、COSまたはCHO細胞などの哺乳動物宿主細胞中で適切な免疫グロブリン定常領域(例えば、ヒト定常領域)に関連して発現され得る。次いで、インビボで選択したリンパ球に由来する、増幅した免疫グロブリン配列をトランスフェクトした宿主細胞は、さらなる分析および例えば、RGMcに対する抗体を発現する細胞を単離するためにトランスフェクトした細胞をパニングすることによるインビトロでの選択を受け得る。増幅した免疫グロブリン配列は、インビトロ親和性成熟法などにより、インビトロでさらに操作されてもよい。例えば、PCT公開番号WO97/29131およびPCT公開番号WO00/56772を参照されたい。
抗体はまた、ヒト免疫グロブリン遺伝子座の一部または全てを含む非ヒト動物をRGMc抗原で免疫化することにより生産され得る。一実施形態では、非ヒト動物は、ヒト免疫グロブリン遺伝子座の大きな断片を含み、マウス抗体産生を欠いた操作したマウス株である、XENOMOUSE(登録商標)トランスジェニックマウスである。例えば、Greenら、Nature Genetics、7:13−21(1994)ならびに米国特許第5,916,771号;同第5,939,598号;同第5,985,615号;同第5,998,209号;同第6,075,181号;同第6,091,001号;同第6,114,598号;および同第6,130,364号を参照されたい。また、PCT公開番号WO91/10741;WO94/02602;WO96/34096;WO96/33735;WO98/16654;WO98/24893;WO98/50433;WO99/45031;WO99/53049;WO00/09560;およびWO00/37504を参照されたい。XENOMOUSE(登録商標)トランスジェニックマウスは完全にヒト抗体の成体様ヒトレパートリーを産生し、抗原特異的ヒトモノクローナル抗体を生成する。XENOMOUSE(登録商標)トランスジェニックマウスは、ヒト重鎖遺伝子座およびx軽鎖遺伝子座のメガ塩基対サイズの生殖細胞構造YAC断片の導入によりほぼ80%のヒト抗体レパートリーを含有する。Mendezら、Nature Genetics、15:146−156(1997)、GreenおよびJakobovits、J.Exp.Med.、188:483−495(1998)(これらの開示は参照により本明細書に組み込まれている。)を参照されたい。
インビトロ方法もまた、抗体を作製するために使用されてもよく、抗体ライブラリーは所望のRGMc結合特異性を有する抗体を同定するためにスクリーニングされる。組換え抗体ライブラリーのこのようなスクリーニング方法は当該技術分野において周知であり、例えば、米国特許第5,223,409号(Ladnerら);PCT公開番号WO92/18619(Kangら);PCT公開番号WO91/17271(Dowerら);PCT公開番号WO92/20791(Winterら);PCT公開番号WO92/15679(Marklandら);PCT公開番号WO93/01288(Breitlingら);PCT公開番号WO92/01047(McCaffertyら);PCT公開番号WO92/09690(Garrardら);Fuchsら、Bio/Technology、9:1369−1372(1991);Hayら、Hum.Antibod.Hybridomas、3:81−85(1992);Huseら、Science、246:1275−1281(1989);McCaffertyら、Nature、348:552−554(1990);Griffithsら、EMBO J.、12:725−734(1993);Hawkinsら、J.Mol.Biol.、226:889−896(1992);Clacksonら、Nature、352:624−628(1991);Gramら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、89:3576−3580(1992);Garrardら、Bio/Technology、9:1373−1377(1991);Hoogenboomら、Nucl.Acids Res.、19:4133−4137(1991);Barbasら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、88:7978−7982(1991);米国特許出願公開第2003/0186374号;およびPCT公開番号WO97/29131(これらの各々の内容は参照により本明細書に組み込まれている。)に記載されている方法を含む。
一旦配列決定されると、RGMcに特異的に結合するモノクローナル抗体(またはこの断片)などのポリペプチドは、例えば、排他的固相合成、部分的固相合成、断片縮合および古典的溶液合成などの当該技術分野において公知の方法を使用して合成され得る。例えば、Merrifield、J.Am.Chem.Soc.85:2149(1963)を参照されたい。固相上で、合成は典型的にアルファ−アミノ保護樹脂を使用してペプチドのC末端端部から開始する。適切な出発物質は、例えば、必要とされるアルファ−アミノ酸をクロロメチル化樹脂、ヒドロキシメチル樹脂またはベンズヒドリルアミン樹脂に付着させることにより調製されてもよい。1つのこのようなクロロメチル化樹脂は、Bio Rad Laboratories(Richmond、CA)によるBIO−BEADS SX−1という商標名で販売されており、ヒドロキシメチル樹脂の調製は、Bodonszkyら、Chem.Ind.(London)38:1597(1966)に記載されている。ベンズヒドリルアミン(BHA)樹脂は、PiettaおよびMarshall、Chem.Comm.650(1970)に記載されており、塩酸塩形態でBeckman Instruments,Inc.(Palo Alto、CA)から商業的に利用可能である。注文に応じてペプチドを作製するサービスと同様に、自動化ペプチド合成が商業的に利用可能である。
抗体は、対象(例えば、ヒトまたは非ヒトであってもよい患者)への投与に適した医薬組成物に組み込むことができる。典型的には、医薬組成物は、抗体および医薬として許容される担体を含む。本明細書で使用するとき、「医薬として許容される担体」には、任意のおよび全ての溶媒、分散媒体、被覆剤、抗菌剤および抗真菌剤、等張性吸収遅延剤、および生理学的に匹敵するようなものが含まれる。医薬として許容される担体の例としては、水、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水、デキストロース、グリセロール、エタノールなどの1つ以上、およびこれらの組み合わせが挙げられる。多くの場合において、組成物中に等張剤、例えば、糖類、ポリアルコール、例えばマンニトール、ソルビトールまたは塩化カリウムを含むことが好ましい。医薬として許容される担体は、抗体の寿命または有効性を増大させる湿潤乳化剤、防腐剤または緩衝剤などの最小量の補助物質をさらに含んでもよい。
いずれかの対象において、対象が、当該技術分野において公知の定型的な技術を用いて、鉄代謝関連障害を有するかどうかについて評価されてもよい(例えば、このような評価には、ヘモグロビンレベル、赤血球カウント、網状赤血球カウント、血清フェリチン、血清鉄、飽和血清トランスフェリン、血清ヘプシジン、血清RGMなどを決定するために1つ以上の試験が含まれ得る。)。対象が鉄欠乏または鉄過剰負荷に関連する鉄関連障害を有するかどうかについて評価されてもよく、従って、この評価は、予防的療法、維持療法または調節療法などの適切な治療方針を示すことができる。参考として、血液専門医は、患者が、正常なレベルの対応するパラメータを有することを示すために、以下の参照番号を用いることができる。表2を参照されたい。
鉄代謝の疾患または障害は、鉄恒常性が対象においてひどく乱れている任意の疾患または障害であってもよい。この恒常性は、適切な血漿鉄レベルの適切な調節に依存している。鉄は、細胞への鉄送達のためのビヒクルであるトランスフェリンに結合し、血漿中を循環する。血漿トランスフェリンは、通常、鉄で約30%飽和されている。したがって、トランスフェリン飽和は、鉄消費に関与する経路からの様々なシグナルに応じて、適切な生理学的レベルで維持されなければならない。
鉄代謝の疾患は、体内で鉄が非常に少ないものであり得る。例えば、血清鉄が60μg/dl以下、55μg/dl以下、50μg/dl以下、45μg/dl以下または40μg/dl以下であると判明された場合、対象は、鉄欠乏であると診断される場合がある。対象の総鉄結合能(「TIBC」)が50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%または10%よりも低い場合、鉄欠乏であると診断される場合がある。対象が、鉄欠乏でない対象と比較して、フェリチンレベルが増加している場合、鉄欠乏であると診断される場合がある。対象が、ヘモグロビンレベルが15.5、15、14.5、14、13.5、13、12.5、12、11.5、11、10.5、10、9.5、9、8.5、8、7.5、7、6.5または6g/dlよりも低い場合、鉄欠乏であると診断される場合がある。25%未満、20%未満、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%または7%未満のトランスフェリン飽和率は、鉄欠乏を指示することがある。対象は、上記される1つ以上の因子に基づいて、鉄欠乏症を有するものとして診断されてもよい。
鉄過剰負荷に関連する障害の例としては、慢性疲労、関節痛、腹痛、肝疾患(肝硬変、肝癌)、糖尿病、不規則な心臓リズム、心臓発作、または心不全、皮膚の色変化(青銅、灰色−灰色緑)、生理が止まる、セックスに対する関心の喪失、変形性関節症、骨粗鬆症、脱毛、肝肥大または脾臓肥大、インポテンス、不妊症、性腺機能低下症、甲状腺機能低下症、下垂体機能低下症、うつ病、副腎機能障害、早期発症神経変性疾患、高血糖、肝酵素の上昇、および鉄の上昇(血清鉄、血清フェリチン)が挙げられる。例えば、血清鉄が、150μg/dl超、155μg/dl超、160μg/dl超、165μg/dl超または170μg/dl超であると判断された場合、対象は鉄過剰負荷と診断されることがある。対象の総鉄結合能力(「TIBC」)が50%、55%、60%、65%、70%、75%または80%を超える場合、対象は鉄欠乏と診断されることがある。対象が、鉄欠乏症でない対象と比較して、フェリチンレベルが増加した場合、対象は鉄欠乏と診断されることがある。対象が、18.5、18、17.5、17、16.5、16、15.5、15、14.5、14、13.5、13、12.5または12g/dlを超えるヘモグロビンレベルを有する場合、対象は、鉄欠乏と診断されることがある。35%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、55%、60%、65%または70%を超えるトランスフェリン飽和率は、鉄過剰負荷を指示する場合がある。対象は、上記される1つ以上の因子に基づいて、鉄過剰負荷を有するものとして診断され得る。
貧血を伴う鉄過剰負荷(IOA)は、無セルロプラスミン血症とも呼ばれ、劣性疾患であり、貧血、鉄過剰負荷および神経変性によって特徴付けることができる。障害は、銅含有フェロキシダーゼセルロプラスミンをコードする遺伝子の突然変異によって引き起こされる。無セルロプラスミン血症を患っている患者は、フェロポーチン上の変異型セルロプラスミンの安定化機能がないために、低血清ヘプシジンレベルと肝臓におけるフェロポーチン発現の減少を有する。
対象は、ヒトまたは非ヒトであってもよい哺乳動物であり得る。対象は、化学療法を受けている救急患者、外科手術から回復中の救急患者であってもよく、または感染症、癌、自己免疫疾患もしくは障害、慢性臓器疾患および/もしくは炎症、および/もしくは固形臓器移植後の臓器の慢性的拒絶のリスクがあるまたはそれらを有してもよい。感染は急性または慢性であってもよい。感染は、ウイルス性、細菌性、寄生虫性、または真菌性であってもよい。癌は、血液腫瘍または固形腫瘍などのいずれかの癌であってもよい。自己免疫疾患は、関節リウマチ、全身性エリテマトーデスおよび結合組織疾患、血管炎、サルコイドーシスおよび炎症性腸疾患などのいずれかの自己免疫疾患であってもよい。慢性臓器疾患は、対象が透析を受けているまたは受けていなくてもよい、慢性腎疾患であってもよい。ウイルス感染は、B型もしくはC型肝炎ウイルス感染、またはヒト免疫不全ウイルス感染症であってもよい。疾患および障害のいずれかはACDの根本的な原因であり得る。外科的手術は、手術中または手術後であってもよい。外科手術は腫瘍外科手術であってもよい。
本明細書において、対象が鉄関連障害を有するかどうかを決定するための方法が提供される。膜結合性RGMcまたは可溶性RGMcのレベルは、対象由来の試料において測定することができ、対照試料中のRGMcレベルまたは較正物質、例えば一連の較正物質と比較してもよい。対照試料は、正常な組織または体液(例えば、全血、血清、血漿など)由来であってもよい。対照と比較してRGMcの変化したレベルは、対象が、鉄関連障害を有することを示すことができる。例えば、正常な対照中の膜結合性RGMcのレベルと比較して、膜結合性RGMcの減少したレベルは、対象が鉄過剰負荷に関連した鉄関連障害を有することを示すことができる。あるいは、正常な対照中の膜結合性RGMcのレベルと比較して、膜結合性RGMcの増加したレベルは、対象が鉄欠乏に関連した鉄関連障害を有することを示すことができる。さらに、可溶性RGMcまたはその可溶性断片の増加したレベルは、対象が鉄過剰負荷に関連した鉄関連障害を有していることを示すことができる。可溶性RGMcまたはその可溶性断片のレベルの低下は、対象が鉄欠乏に関連する鉄関連障害を有していることを示すことができる。RGMc(膜結合または可溶性)のレベルは、本明細書に記載されている抗体を用いて測定することができる。
試料は、対象の任意の組織試料であってもよい。試料は、対象のタンパク質を含んでもよい。
生体試料に存在するRGMc(膜結合性RGMc、可溶性RGMc、膜結合性RGMcの断片、可溶性RGMcの断片、RGMc(膜結合性または可溶性RGMc)の改変体またはこれらの任意の組み合わせ)の存在または量は、当該技術分野において公知の任意の適切なアッセイを用いて容易に決定され得る。例としては、限定されないが、イムノアッセイ、例えば、サンドイッチイムノアッセイ(例えば、放射性同位体検出(ラジオイムノアッセイ(RIA)を含むモノクローナル−ポリクローナルサンドイッチイムノアッセイ)および酵素検出(酵素イムノアッセイ(EIA)または酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)(例えば、Quantikine ELISAアッセイ、R&D Systems、Minneapolis、MN))、競合阻害イムノアッセイ(例えば、フォワードおよびリバース)、蛍光偏光イムノアッセイ(FPIA)、酵素増幅免疫測定法(EMIT)、生物発光共鳴エネルギー移動(BRET)および均一化学発光アッセイなどが挙げられる。SELDIベースのイムノアッセイにおいて、対象とするRGMc(またはその断片)に特異的に結合する捕捉試薬は、予め活性化されたタンパク質チップアレイなどの質量分析プローブの表面に付着される。RGMc(膜結合性RGMc、可溶性RGMc、膜結合性RGMcの断片、可溶性RGMcの断片、RGMc(膜結合性または可溶性RGMc)の改変体またはこれらの任意の組み合わせ)は、バイオチップ上に特異的に捕捉され、捕捉されたRGMc(膜結合性RGMc、可溶性RGMc、膜結合性RGMcの断片、可溶性RGMcの断片、RGMc(膜結合性または可溶性RGMc)の改変体またはこれらの任意の組み合わせ)は、質量分析によって検出される。あるいは、RGMc(膜結合性RGMc、可溶性RGMc、膜結合性RGMcの断片、可溶性RGMcの断片、RGMc(膜結合性または可溶性RGMc)の改変体またはこれらの任意の組み合わせ)は、捕捉試薬から溶出され、従来のMALDI(マトリックス支援レーザー脱離/イオン化)またはSELDIによって検出することができる。化学発光微粒子イムノアッセイ、特にARCHITECT(登録商標)自動分析装置(Abbott Laboratories、Abbott Park、IL)を使用するものは、好ましいイムノアッセイの一例である。他の方法には、例えば、本明細書に記載されているRGMcに対する抗体(モノクローナル、ポリクローナル、キメラ、ヒト化、ヒトなど)またはその断片を用いる質量分析および免疫組織化学(例えば、組織生検からの切片を用いる)が含まれる。抗RGMc抗体およびその断片は、上記されるように製造することができる。検出の他の方法には、例えば、各々が全体として参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,143,576号;同第6,113,855号;同第6,019,944号;同第5,985,579号;同第5,947,124号;同第5,939,272号;同第5,922,615号;同第5,885,527号;同第5,851,776号;同第5,824,799号;同第5,679,526号;同第5,525,524号;および同第5,480,792号に記載されているものが挙げられる。
RGMcおよび/またはそのペプチドもしくは断片(例えば、膜結合性RGMc、可溶性RGMc、膜結合性RGMcの断片、可溶性RGMcの断片、RGMc(膜結合性または可溶性RGMc)の改変体またはこれらの任意の組み合わせ)は、イムノアッセイを用いて分析されてもよい。RGMc(例えば、膜結合性RGMc、可溶性RGMc、膜結合性RGMcの断片、可溶性RGMcの断片、RGMc(膜結合性または可溶性RGMc)の改変体またはこれらの任意の組み合わせ)の存在または量は、本明細書に記載されている抗体を用いて、RGMcへの特異的結合を検出することによって決定することができる。例えば、抗体またはその断片は、配列番号1を含むポリペプチドまたはその断片に特異的に結合し得る。抗体またはその断片は、配列番号2を含むポリペプチドまたはその断片に特異的に結合し得る。所望であれば、本明細書に記載されている1つ以上の抗体は、市販されている1つ以上のモノクローナル/ポリクローナル抗体と組み合わせて使用することができる。このような抗体は、R&D Systems、Inc.(Minneapolis、MN)およびEnzo Life Sciences International,Inc.(Plymouth Meeting、PA)などの会社から入手可能である。
サンドイッチELISAは、抗体(すなわち、捕捉抗体(すなわち、少なくとも1つの捕捉抗体)と検出抗体(すなわち、少なくとも1つの検出抗体))の二層間の抗原量を測定する。捕捉抗体および検出抗体は、抗原、例えば、RGMc上の異なるエピトープに結合する。望ましくは、エピトープへの捕捉抗体の結合は、エピトープへの検出抗体の結合を妨害しない。モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体のいずれかは、サンドイッチELISAにおける捕捉抗体および検出抗体として使用されてもよい。
フォワード競争阻害フォーマットにおいて、既知濃度の標識されたRGMc(例えば、膜結合性RGMcペプチド、可溶性RGMcペプチド、膜結合性RGMcペプチドの断片、可溶性RGMcの断片、RGMc(膜結合性または可溶性RGMc)の改変体またはこれらの任意の組み合わせ)の分注液を用いて、RGMc抗体(例えば、抗体)への結合に対して試験試料中のRGMcと競合させる。
リバース競合アッセイにおいて、固定されたRGMc(例えば、膜結合性RGMcペプチド、可溶性RGMcペプチド、膜結合性RGMcペプチドの断片、可溶性RGMcの断片、RGMc(膜結合性または可溶性RGMc)の改変体またはこれらの任意の組み合わせ)は、逐次的にまたは同時に、試験試料および少なくとも1つの標識された抗体と接触され得る。好ましくは、抗体は、配列番号2の少なくとも3つのアミノ酸を含むエピトープに、またはRGMc(配列番号1)のアミノ酸5−13、5−12、5−11、5−10、5−9、5−8、5−7、6−13、6−12、6−11、6−10、6−9、6−8、7−13、7−13、7−11、7−10、7−9、8−13、8−12、8−11、8−10、9−13、9−12、9−11、10−13、10−12もしくは11−13を含むエピトープに特異的に結合する。
蛍光偏光アッセイにおいて、抗体またはその機能的に活性な断片は、最初に、RGMc(例えば、膜結合性RGMcペプチド、可溶性RGMcペプチド、膜結合性RGMcペプチドの断片、可溶性RGMcの断片、RGMc(膜結合性または可溶性RGMc)の改変体またはこれらの任意の組み合わせ)を含むと考えられる、標識されていない試験試料と接触されて、標識されていないRGMc−抗体複合体を形成してもよい。次に、標識されていないRGMc−抗体複合体は、蛍光標識されたRGMc(例えば、膜結合性RGMcペプチド、可溶性RGMcペプチド、膜結合性RGMcペプチドの断片、可溶性RGMcの断片、RGMc(膜結合性または可溶性RGMc)の改変体と接触される。標識されたRGMc(例えば、膜結合性RGMcペプチド、可溶性RGMcペプチド、膜結合性RGMcペプチドの断片、可溶性RGMcの断片、RGMc(膜結合性または可溶性RGMc)の改変体またはこれらの任意の組み合わせ)は、抗体またはその機能的に活性な断片への結合に対して、試験試料中の任意の標識されていないRGMc(例えば、膜結合性RGMcペプチド、可溶性RGMcペプチド、膜結合性RGMcペプチドの断片、可溶性RGMcの断片、RGMc(膜結合性または可溶性RGMc)の改変体またはこれらの任意の組み合わせ)と競合する。形成された標識されたRGMc−抗体複合体の量が決定され、試験試料中のRGMc(例えば、膜結合性RGMcペプチド、可溶性RGMcペプチド、膜結合性RGMcペプチドの断片、可溶性RGMcの断片、RGMc(膜結合性または可溶性RGMc)の改変体またはこれらの任意の組み合わせ)の量が標準曲線を用いて決定される。
質量分析(MS)は、単独でまたは他の方法と組み合わせて用いてもよい。他の方法には、イムノアッセイおよび特定のポリヌクレオチドを検出するために上記されるものが挙げられる。質量分析法は、1つ以上のバイオマーカーの存在および/または量を決定するために用いることができる。MS分析は、マトリックス支援レーザー脱離/イオン化(MALDI)飛行時間型(TOF)MS分析、例えば、指向型スポットMALDI−TOFまたは液体クロマトグラフィーMALDI−TOF分析を含んでもよい。いくつかの実施形態において、MS分析は、液体クロマトグラフィー(LC)ESI−MSなどのエレクトロスプレーイオン化(ESI)MSを含む。質量分析は、市販の分光計を使用して達成することができる。生体試料中のバイオマーカーペプチドの存在および量を検出するために、MALDI−TOF MSおよびESI−MSを含むMS分析を利用する方法を用いてもよい。例えば、ガイダンス用に米国特許第6,925,389号;同第6,989,100号;および同第6,890,763号を参照されたい。これらのそれぞれは参照により本明細書に組み込まれる。
対照試料または較正物質、例えば、一連の較正物質を含めることが望ましい場合がある。対照試料は、上記される対象由来の試料と同時に分析されてもよい。対象試料から得られた結果は、対照試料から得られた結果と比較することができる。標準曲線が提供され、それを用いて、生体試料についてのアッセイ結果が比較されてもよい。このような標準曲線は、アッセイユニットの関数として、すなわち、蛍光標識が用いられる場合、蛍光シグナル強度の関数としてレベルを提示する。複数のドナーから採取した試料を用いて、標準曲線は、正常組織におけるRGMcの対照レベルについて、ならびに、上述される特徴の1つ以上を有してもよいドナーから採取した組織中のRGMcの「危険に晒されている」レベルについて提供され得る。
(a)本明細書に記載されている方法または当該技術分野において公知である方法を使用して、対象からの試験試料中のRGMc(例えば、膜結合性RGMcペプチド、可溶性RGMcペプチド、膜結合性RGMcペプチドの断片、可溶性RGMcの断片、RGMc(膜結合性または可溶性RGMc)の改変体またはこれらの任意の組み合わせ)の濃度または量を決定するステップ;および
(b)ステップ(a)において決定されたRGMc(例えば、膜結合性RGMcペプチド、可溶性RGMcペプチド、膜結合性RGMcペプチドの断片、可溶性RGMcの断片、RGMc(膜結合性または可溶性RGMc)の改変体またはこれらの任意の組み合わせ)の濃度または量と所定のレベルとを比較するステップを含み、ここで、ステップ(a)において決定されたRGMcの濃度または量が所定のレベルに対して好ましい場合、対象は、本明細書において検討され、当該技術分野において公知である鉄関連障害を有さずまたはそのリスクがないと決定される。しかしながら、ステップ(a)において決定されたRGMcの濃度または量が所定のレベルに対して好ましくない場合、対象は、本明細書において検討され、当該技術分野において公知である鉄関連障害を有するまたはそのリスクがあると決定される。
(a)対象からの試験試料中のRGMc(例えば、膜結合性RGMcペプチド、可溶性RGMcペプチド、膜結合性RGMcペプチドの断片、可溶性RGMcの断片、RGMc(膜結合性または可溶性RGMc)の改変体またはこれらの任意の組み合わせ)の濃度または量を決定するステップ;
(b)対象から得られた後の試験試料におけるRGMcの濃度または量を決定するステップ;および
(c)ステップ(b)において決定されたRGMcの濃度または量をステップ(a)において決定されたRGMcの濃度または量と比較するステップを含み、ここで、ステップ(b)において決定された濃度または量が、ステップ(a)において決定されたRGMcの濃度または量と比較して変化していないまたは好ましくない場合、対象における疾患は継続、進行または悪化していると決定される。比較すると、ステップ(b)において決定されたRGMcの濃度または量が、ステップ(a)において決定されたRGMcの濃度または量と比較して好ましい場合、対象における疾患は消失、退行または改善していると決定される。
本明細書において、先に本明細書に記載されている鉄関連障害を患っている対象を治療し、または鉄関連障害を有するものと対象を診断するために使用され得るキットが提供される。
本明細書に記載されているイムノアッセイによって試験試料におけるRGMcの濃度を決定するキット(またはその成分)ならびに方法は、例えば、米国特許第5,089,424号および第5,006,309号に記載され、例えば、Abbott Laboratories(Abbott Park、IL)によってARCHITECT(登録商標)として商業的に販売されている(固相が微粒子を含むものを含めて)様々な自動化システムおよび半自動化システムにおける使用に適合させることができる。
抗体の親和性成熟および結合特性を決定するための方法
配列アラインメントは、RGMA抗体h5F9.23は、ヒト生殖系列VH3−23/JH3およびA17/Jk2と最も高い同一性を共有することを示す(h5F9親和性成熟設計文書の図を参照されたい)。RGMAに対するh5F9.23の親和性を改善させるために、超変異CDR残基は、生殖系列VH3−23およびA17に対しても高い同一性を共有するIgBLASTデータベースにおける他のヒト抗体配列から同定された。次に、対応するh5F9.23 CDR残基は、表面提示に適したscFvフォーマットにおける2つの抗体ライブラリーを作製するために、これらの位置での低い縮重を有するプライマーを用いたPCRによって限定的突然変異誘発に供された。
競合結合データ
表3と比較して、「(a)MSD」は、ストレプトアビジン−スルホ−タグと複合化されたビオチン化hRGMa−Fcの使用に対応し、細胞とともに室温にてインキュベートする。「bHCS」は、Cy3標識された抗Fc抗体と複合化されたhRGMa−Fcの使用に対応し、細胞とともに37℃にてインキュベートする。
ヒト化5F9.23は健常ラットにおける鉄代謝に影響を与える
ラットにおける鉄代謝におけるh5F9.23の影響を理解するために、様々なアッセイを行った。1用量あたり5匹の雌性Sprague−Dawleyラットが、4週間の期間、0、20、60または200mg/kg/週のh5F9.23で週1回、静脈内(IV)に処置された。最後の処置から7日後に動物を屠殺した。鉄代謝パラメータ(すなわち、遊離血清鉄、飽和トランスフェリン、不飽和鉄結合能(UIBC))を含む臨床病理評価用の血液を採取し、病理組織学的検査のために臓器(肝臓、脾臓、脳、膵臓、心臓、腎臓)を固定した。具体的には、鉄代謝パラメータは(すなわち、遊離血清鉄、飽和トランスフェリン、不飽和鉄結合能(UIBC))は、RANDOX Lab、Ltd.Crumlin、UKから市販されている比色アッセイを用いて(鉄および総鉄結合能について)決定された。測定されたパラメータのイオンとTIBCを用いてUIBCを計算した。フェリチンは、コバスシステム(Roche Diagnostics GmBH、Germany)に適合させた、社内の免疫濁度アッセイを用いて決定された。
RGMcを介したBMPレポーターアッセイによるh5F9.23親和性成熟したmAbの特徴付け
RGMcは、BMP/Smadl/5/8シグナル伝達経路を介して、鉄調節ホルモンであるヘプシジンを制御する。BMPのための補助受容体として、膜結合RGMcはBMPシグナル伝達を強化する。h5F9.23親和性成熟したAbがBMP/Smadシグナル伝達をブロックするかどうかを試験するために、RGMcを介したBMPレポーターアッセイを開発した。
293HEK細胞は、10cmディッシュでBRE−lucレポーターおよびhRGMcを発現するベクターで一過性にトランスフェクトされ、24時間後、ウェルあたり105個の細胞密度で96ウェルプレートに播種された。24時間のインキュベーション後、細胞は、6時間、1%FBSを含むMEM中で血清飢餓状態にし、続いて、連続希釈した試験Abが添加された。さらに16時間のインキュベーション後、細胞を溶解し、プロメガルシフェラーゼアッセイシステムを用いてluc活性を測定した。
サルにおける慢性疾患の貧血の治療におけるRGM A/CおよびRGM C選択的抗体の使用
雌性カニクイザルは、4週間、週1回、静脈内に20mg/kg、60mg/kg、200mg/kgまたは皮下に60mg/kgのヒト化抗体5F9.23(本明細書において先に検討されているように、米国特許出願公開第2010/0028340号に開示され、その内容は、参照により本明細書に組み込まれる。)を投与された。22日目、霊長類の血清は、抗体適用(4回目の投薬)後の0.5時間、4時間、24時間で回収された。ヘプシジンレベルは、Kroot,J.J.Cら、Clinical Chemistry、57:12:1650−1669(2011)およびKroot,J.J.Cら、American Journal of Hematology、87:977−983(2012)に記載されている飛行時間型質量分析法を用いて測定された。図12に示されるように、ヒト化抗体5F9.23(h5F9.23)は、用量依存的に血中ヘプシジンレベルを低下させる。
ラットにおける慢性疾患の貧血の治療におけるRGM A/CおよびRGM C選択的抗体の使用
雌性Sprague Dawleyラットは、4週間、週1回、静脈内に2.5mg/kg、5mg/kg、10mg/kgまたは20mg/kgのh5F9.AM8を投与された。4週間の処置期間後、血清が回収され、鉄パラメータ(すなわち、遊離血清鉄、飽和トランスフェリン、不飽和鉄結合能)が決定された。具体的には、鉄代謝パラメータは(すなわち、遊離血清鉄、飽和トランスフェリン、不飽和鉄結合能(UIBC))は、RANDOX Lab,Ltd.Crumlin、UKから市販されている比色アッセイを用いて(鉄および総鉄結合能について)決定された。測定されたパラメータのイオンとTIBCを用いてUIBCを計算した。トランスフェリンは、コバスシステム(Roche Diagnostics GmBH、Germany)に適合させた、社内の免疫濁度アッセイを用いて決定された。図13Aおよび図13Bに示されるように、抗体AM8は遊離鉄レベルを増加させ、不飽和鉄結合能(UIBC)を減少させた。
ラットにおける慢性疾患の貧血の治療におけるRGM A/CおよびRGM C選択的抗体の使用
雌性Sprague Dawleyラットは、4週間、週1回、静脈内に0.02mg/kg、0.2mg/kg、2.0mg/kgまたは20mg/kgのh5F9.AM8を投与された。4週間の処置期間後、血清が回収され、鉄パラメータ(血清鉄、トランスフェリンおよびUIBC)は、Roche Diagnostics GmbH、Germanyから市販されている比色アッセイを用いて(鉄およびUIBCについて)決定された。トランスフェリンは、コバスシステム(Roche Diagnostics GmBH、Germany)上で免疫濁度アッセイを用いて決定された。0.2mg/kg/週で開始され、図14Aおよび図14Bに示されるように、抗体AM8は遊離鉄レベルを増加させ、不飽和鉄結合能(UIBC)を減少させた。0.02mg/kg/週では、効果は観察されなかった。
ラットにおける慢性疾患の貧血(ACD)の治療におけるRGM A/CおよびRGM C選択的抗体の使用
本実施例において、Theurlら(Theurlら、Blood、118:4977−94(2011))(その内容は、参照により本明細書に組み込まれる。)に記載されているラット関節炎モデルが使用された。8−10週齢の雌性Lewisラット(Charles River Laboratories、Germany、Sulzfeldから入手)は、標準的なげっ歯類の食餌(すなわち、Altromin、Lage、Germanyからの180mg鉄/kg、C1000)で維持され、ペプチドグリカン−多糖断片(PG−APS)の腹腔内注射を受けた(Theurlら、上述、からの適用)。ラットは食物と水を自由に摂取し、制度および政府のガイドラインに従って、12時間の明暗サイクルを行い、温度を20℃±1℃で飼育された。雌性Lewisラットは、0.85%生理食塩水に懸濁させたA群連鎖球菌ペプチドグリカン−多糖(PG−APS)(Lee Laboratories、Grayson、GA)の単回腹腔内注射を用いて0日目に接種され、全投薬量は15μgラムノース/g体重であった。PG−APS投与から3週間後、動物は、貧血の発症について試験され、同様のヘモグロブリンレベルを有する群に無作為化された。貧血を発症した(すなわち、基準値範囲から2g/dL超の低下を示した)ラットは、貧血ACDラットとした。
Claims (16)
- 配列番号17のアミノ酸配列を含む相補性決定領域(CDR)1、配列番号18のアミノ酸配列を含むCDR2及び配列番号19のアミノ酸配列を含むCDR3を含む可変重ドメイン領域、ならびに配列番号20のアミノ酸配列を含むCDR1、配列番号21のアミノ酸配列を含むCDR2及び配列番号22のアミノ酸配列を含むCDR3を含む可変軽ドメイン領域を含む単離されたモノクローナル抗反発性ガイダンス分子c(Repulsive Guidance Molecule c)(RGMc)抗体であって、前記可変重ドメイン領域は、配列番号5のアミノ酸配列と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含み、前記可変軽ドメイン領域は、配列番号6のアミノ酸配列と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含む、モノクローナル抗RGMc抗体。
- 親和性成熟した抗体又はヒト化抗体である、請求項1に記載の単離されたモノクローナル抗RGMc抗体。
- ヒトIgG定常ドメインを含む重鎖免疫グロブリン定常ドメインを含む、請求項1又は2に記載の単離されたモノクローナル抗RGMc抗体。
- ヒトIgG定常ドメインが、ヒトIgG1アイソタイプである、請求項3に記載の単離されたモノクローナル抗RGMc抗体。
- 可変重ドメイン領域が、配列番号5のアミノ酸配列を含み、可変軽ドメイン領域が、配列番号6のアミノ酸配列を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の単離されたモノクローナル抗RGMc抗体。
- 免疫接着(immunoadhesion)分子、造影剤及び治療剤からなる群から選択される作用物質をさらに含み、造影剤は、放射性標識、酵素、蛍光標識、発光標識、生物発光標識、磁気標識及びビオチンからなる群から選択され、放射性標識は、3H、14C、35S、90Y、99Tc、111In、125I、131I、177Lu、166Ho及び153Smからなる群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載のモノクローナル抗RGMc抗体。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載のモノクローナル抗RGMc抗体をコードする単離された核酸。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載のモノクローナル抗RGMc抗体を含む、医薬組成物。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載のモノクローナル抗RGMc抗体を含む、鉄欠乏に関連する鉄代謝疾患の治療のための医薬組成物。
- 鉄欠乏に関連する鉄代謝疾患が、慢性疾患の貧血(ACD)、鉄剤不応性鉄欠乏性貧血、慢性腎疾患の貧血及び赤血球生成促進剤に対する耐性からなる群から選択される、請求項9に記載の医薬組成物。
- 試料中のRGMcのレベルの変化を決定する方法であって、
(a)対象から単離された試料中の膜結合性RGMc又は可溶性RGMcのレベルを測定するステップ、及び
(b)試料中のRGMcのレベルを正常な対照と比較するステップ
を含み、
RGMcの変化したレベルは、対象が鉄欠乏又は鉄過剰付加に関連する鉄関連障害を有することを示し、
RGMcのレベルが、請求項1〜6のいずれか一項に記載のモノクローナル抗RGMc抗体を使用して測定される、方法。 - 癌、急性感染症、慢性感染症、自己免疫疾患、肝疾患及び慢性腎疾患からなる群から選択される障害と既に診断された対象から単離された試料における膜結合性RGMc又は可溶性RGMcのレベルが、ステップ(a)において測定される、請求項11に記載の方法。
- 試料が血液試料及び血清試料からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
- 正常な対照における膜結合性RGMcのレベルと比較して減少したレベルの膜結合性RGMcは、対象が鉄過剰負荷に関連する鉄関連障害を有することを示し、
正常な対照における膜結合性RGMcのレベルと比較して増加したレベルの膜結合性RGMcは、対象が鉄欠乏に関連する鉄関連障害を有することを示し、
正常な対照における可溶性RGMcのレベルと比較して減少したレベルの可溶性RGMcは、対象が鉄欠乏に関連する鉄関連障害を有することを示し、
正常な対照における可溶性RGMcのレベルと比較して増加したレベルの可溶性RGMcは、対象が鉄過剰負荷に関連する鉄関連障害を有することを示す、請求項11に記載の方法。 - 方法が、ヘプシジンの存在、量又は濃度について試験試料をアッセイするステップをさらに含み、(i)ヘプシジンについてアッセイされる試験試料がRGMcについてアッセイされる試験試料と同じである又は(ii)ヘプシジンについてアッセイされる試験試料がRGMcについてアッセイされる試験試料と異なる試験試料であるが、ヘプシジンについてアッセイされる試験試料源とRGMcについてアッセイされる試験試料源とが同じである、のいずれかであり、それにより、試験試料中のヘプシジンの存在、量又は濃度が決定され、
試験試料又は複数の試験試料が、RGMc及びヘプシジンについて同時に又はいずれかの順序で連続してアッセイされる、請求項11に記載の方法。 - RGMc又はこの断片について試験試料をアッセイするためのキットであって、RGMc又はこの断片について試験試料をアッセイするための少なくとも1つの成分及びRGMc又はこの断片について試験試料をアッセイするための指示書を含み、少なくとも1つの成分が、請求項1〜5のいずれか一項に記載のモノクローナル抗RGMc抗体を含む少なくとも1つの組成物を含み、抗体が任意選択的に検出可能に標識されている、キット。
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