JP6342547B1 - エレベータの乗りかごおよび伝送線の敷設方法 - Google Patents

エレベータの乗りかごおよび伝送線の敷設方法 Download PDF

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Abstract

【課題】乗りかごの側面に伝送線の敷設が必要な場合に、意匠性を低下させることなく、他の構成要素との干渉に関する配慮が不要な乗りかごを提供する。【解決手段】実施形態のエレベータの乗りかごは、かご枠と、固定部材と、を備える。かご枠は、昇降路の昇降方向に延設されたガイドレールに沿って移動可能で、下梁と、上梁と、下梁の端部と上梁の端部とを接続する昇降方向に延びる立枠と、を含む。固定部材は、かご枠に支持されるかご室に設けられたかご側機器と外部機器との間を電気的に接続するための伝送線の一部を、立枠とガイドレールとで形成される隙間における立枠側に固定して、伝送線を立枠の一方端側から他方端側に配索する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、エレベータの乗りかごおよび伝送線の敷設方法に関する。
従来、エレベータの乗りかごには、照明装置、移動階を指定するための操作盤、表示装置、防犯カメラ等の各種機器が搭載されている。これらの機器への電力の供給や信号の送受は、乗りかごが昇降する昇降路に設けられた制御盤や昇降路の上端領域等に設けられた機械室内の制御盤と電気的に接続する伝送線(例えば、テールコードと称される)を介して行われる。一般的には、昇降路を昇降する乗りかごに対してストレス無くテールコードを接続できるように、テールコードの一部は、乗りかごの下枠等で支持されている。そこから、例えば、乗りかごの側面等に設けたパイプ材等の中を通し、各機器への接続が比較的容易な乗りかごの上枠側に配索されている乗りかごがある(例えば、特許文献1、特許文献2)。
特開平10−226472号公報 特開平11−263556号公報
しかしながら、展望仕様のエレベータの場合、昇降路をガラス張りとすると共に、乗りかごの側壁がガラス張りであったり展望窓を備えたりするため、乗りかごの利用者が、乗りかごの側面に直接敷設されたテールコードや敷設用のパイプ材等を目にしてしまうことがあり、意匠性を低下させてしまう虞があった。また、テールコードをパイプ材等の中を通して乗りかごの側面に敷設する場合、乗りかごの外面に突出部分が生じ、他の構成要素との干渉を考慮する必要があり、設計が煩雑になるという問題があった。例えば昇降路に設けられたガイドレールとの隙間を規定量以上に確保するような昇降路や乗りかごのサイズの見直しが必要になったり、車いす用の操作盤を備える場合、乗りかごの外面の突出等を避けるような配索設計が必要になったりする場合があった。したがって、乗りかごの側面にテールコードの敷設が必要な場合に、意匠性を低下させることなく、他の構成要素との干渉に関する配慮が不要な乗りかごが提供できれば、構造設計の自由度が向上するとともに、意匠設計の自由度が向上して有意義である。
実施形態のエレベータの乗りかごは、例えば、かご枠と、固定部材と、を備える。かご枠は、昇降路の昇降方向に延設されたガイドレールに沿って移動可能で、下梁と、上梁と、下梁の端部と上梁の端部とを接続する昇降方向に延びる立枠と、を含む。固定部材は、かご枠に支持されるかご室に設けられたかご側機器と外部機器との間を電気的に接続するための伝送線の一部を、立枠とガイドレールとで形成される隙間における立枠側に固定して、伝送線を立枠の一方端側から他方端側に配索する。
図1は、実施形態のエレベータの乗りかご、および乗りかごの運行に関連する構成要素の一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、実施形態のエレベータの乗りかごをかご扉側から見た側面図である。 図3は、実施形態1のエレベータの乗りかごのかご枠を構成する立枠の一例を示す斜視図である。 図4は、実施形態1のエレベータの乗りかごにおいて、図3に示す立枠に装着するテールコード押え(固定部材)の一例を示す斜視図である。 図5は、実施形態1のエレベータの乗りかごにおいて、立枠の開口部にテールコードを通して、屈曲部が膨れ上がっている状態の一例を示す斜視図である。 図6Aは、実施形態1のエレベータの乗りかごにおいて、膨れ上がったテールコードの屈曲部を抑えるコード押込板(押圧部)の構成の一例を示す分解斜視図である。 図6Bは、図6Aに示すコード押込板の組立状態の一例を示す斜視図である。 図7は、実施形態1のエレベータの乗りかごの立枠に、テールコード押えを固定した状態の一例を示す斜視図である。 図8は、実施形態1のエレベータの乗りかごにおいて、テールコードがテールコード押えにより固定された立枠とガイドレールとの位置関係の一例を示す上面図である。 図9は、実施形態2のエレベータのかご枠を構成する立枠の一例を示す斜視図である。 図10は、実施形態2のエレベータの乗りかごにおいて、図9に示す立枠に装着するテールコード押え(固定部材)の一例を示す斜視図である。 図11Aは、実施形態2のエレベータの乗りかごにおいて、膨れ上がったテールコードの屈曲部を抑えるコード押込板(押圧部)の構成の一例を示す分解斜視図である。 図11Bは、図11Aに示すコード押込板の組立状態の一例を示す斜視図である。 図12は、実施形態2のエレベータの乗りかごの立枠に、テールコード押えを固定する例を示す斜視図である。 図13は、実施形態2のエレベータの乗りかごにおいて、テールコードがテールコード押えにより固定された立枠とガイドレールとの位置関係の一例を示す上面図である。 図14は、実施形態3のエレベータの乗りかごに適用する分割テールコード押え(分割固定部材)の一例を示す斜視図である。
以下に、実施形態に係るエレベータの乗りかごおよび伝送線(以下、テールコードと称する)の敷設方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態における構成要素には、当業者が置換可能、且つ、容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれ、以下の実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<共通構成>
図1は、実施形態のエレベータの乗りかご10、および乗りかご10の運行に関連する構成要素の一例を模式的に示す斜視図である。また、図2は、乗りかご10を構成するかご室12のかご扉12a側から見た側面図である。
乗りかご10は、図示しない建物(ビルやマンション等)に設置される昇降路に設けられたガイドレール14にガイドされながら上下方向に昇降し、各階に設けられた乗り場の間を移動する。乗りかご10のかご室12は、利用者や荷物を乗せることが可能な例えば箱形状である。具体的には、かご室12は、天井面12b、床面12c、側壁面12dおよび、かご室12の内部と乗り場との間で、利用者や荷物の出入りを可能にする開閉自在なかご扉12aで構成されている。なお、図1に示す乗りかご10のかご室12は、かご扉12aが乗りかご10の一面に設けられている例であるが、かご扉12aが複数の面、例えば対向面の二カ所に形成されていてもよい。また、本実施形態のかご室12を構成する側壁面12dは、例えば、展望仕様であってもよい。例えば、側壁面12dの一部または全面がガラス張りであり、同様にガラス張り仕様の昇降路を介してかご室12(乗りかご10)の利用者は、かご室12の内部から外部の景色等を見ることができるようになっている。
乗りかご10のかご室12を支持するかご枠16は、下梁18、上梁20、および下梁18の端部と上梁20の端部とを接続する立枠22とを含む。また、立枠22には床受枠24が固定されている。この床受枠24には支柱26が固定され、上梁20と立枠22には接続腕部材28が固定されている。また、支柱26と接続腕部材28にドアマシン台30が固定されている。床受枠24の上面には、防振ゴム32が配置され、当該防振ゴム32の上面に床枠34が固定されている。床枠34の上面にはかご室12が設けられている。したがって、防振ゴム32は、乗りかご10の運行時等にかご枠16からかご室12に振動が伝わりにくくしている。一方、床受枠24の下面にはシーブ梁36が固定されている。このシーブ梁36の両端には、シーブ38が設けられている。下梁18および上梁20の両端部には、それぞれ例えば三個のガイドローラ40が固定され、断面が略T字形状のガイドレール14を三方向から挟み込むように接触し、乗りかご10が昇降方向にスムーズに移動できるように案内する。そして、シーブ38を介して巻上機(不図示)に接続されたメインロープ42が移動することにより、乗りかご10がガイドレール14に沿って昇降移動する。
かご室12の内部には、照明装置、表示装置、操作盤、防犯カメラ等の各種かご側機器が搭載されている。これらの機器への電力の供給や信号の送受は、乗りかご10が昇降する昇降路に外部機器として設けられた制御盤や昇降路の上端領域等に設けられた機械室内に外部機器として設けられた制御盤と電気的に接続する伝送線としてのテールコード44を介して行われる。テールコード44は、例えば、ゴム材や樹脂、繊維等で被覆された柔軟性を有するケーブル束とすることができる。テールコード44は、その一部が床受枠24に設けられたテールコード受け46によって乗りかご10の下面に固定されている。テールコード44が乗りかご10から垂れ下がることにより当該テールコード44の存在が乗りかご10の昇降動作に影響しないようになっている。
本実施形態において、テールコード44は、図2に示されるように、床受枠24と床枠34の隙間を通され、さらに、立枠22とガイドレール14との間に形成される隙間に通され、上梁20に設けられたケーブルダクト48に導入され、かご側機器機のそれぞれに電源を供給するとともに、各種制御信号の送受を行う。その結果、乗りかご10の運行が実現する。
本実施形態の乗りかご10は、立枠22とガイドレール14との間に形成される隙間に通されるテールコード44を、他の構成部材と干渉すること無く、また、見栄えを損なうことなくテールコード44を固定する固定部材として、テールコード押え50およびコード押込板52を備える。以下、テールコード押え50およびコード押込板52の構成を詳細に説明する。
<実施形態1>
図3は、ガイドレール14に相対することにより、テールコード44を通す隙間を形成する立枠22の斜視図である。図3の場合、立枠22の外側(ガイドレール14に相対する面側、図1参照)が見えている斜視図である。また、図4は、立枠22に沿って通されたテールコード44を当該立枠22に押さえ込み固定するテールコード押え50の斜視図および固定用の締結部材(例えば溶接ナット50c)の固定位置を示す部分拡大図である。なお、図4は、テールコード押え50において、図3の立枠22に相対する面(テールコード44を押さえ込む面)が見えている斜視図である。
立枠22は、例えば、溝形鋼(チャンネル)で構成することができる。立枠22は、上下端部に一対の開口部として下端開口部22aと上端開口部22bを備える。前述したように、下端開口部22aは、立枠22の下端で接続された下梁18に固定されたテールコード受け46に支持されたテールコード44を立枠22の外側(ガイドレール14に相対する面側)に引き出す。また、上端開口部22bは、立枠22に沿って通されたテールコード44を当該立枠22の上端で外側から内側に引き込み、ケーブルダクト48に接続可能にしている。図3の場合、下端開口部22aおよび上端開口部22bは、二本のテールコード44を通すことができるように短手方向に並ぶ二個の貫通穴として形成されている。なお、本実施形態の場合、テールコード44は、例えば扁平な帯状のケーブルとして構成される例が示され、図3の場合、下端開口部22aおよび上端開口部22bは、テールコード44の形状に対応させて矩形の貫通穴が示されている。テールコード44の断面形状が例えば円形の場合、下端開口部22aおよび上端開口部22bは円形の開口部とされてもよい。また、立枠22において、下端開口部22aの上方の近傍位置と上端開口部22bの下方の近傍位置、および長手方向(図3の上下方向)には、等間隔で例えば丸形の複数の貫通穴54が形成され、図4に示すテールコード押え50を固定する締結部材、例えばボルトが挿通可能になっている。図3の場合、貫通穴54は長手方向に五カ所形成され、かつ短手方向に例えば三個形成されている。また、下端開口部22aを挟んで上下の位置には、コード押込板52(図1、図6B参照)を固定するボルトが挿通可能な貫通穴56が短手方向に例えば三個ずつ形成されている。
図4に示すテールコード押え50は、例えば、鉄、ステンレス、アルミニウム等の金属や樹脂等の板材で形成することができる。テールコード押え50を金属で形成する場合には、曲げ加工等により、図4に示されるようなテールコード44の収納溝50aが、例えば、短手方向に二列形成されている。なお、テールコード押え50を樹脂で形成する場合には、樹脂形成時に収納溝50aを形成可能である。テールコード押え50の長手方向の長さは、立枠22に形成された下端開口部22aと上端開口部22bとに挟まれた領域を覆う長さ、つまり、立枠22にテールコード押え50を装着した場合に、下端開口部22aと上端開口部22bとが露出可能な長さとすることができる。また、テールコード押え50の短手方向の幅は、立枠22を形成する溝形鋼の溝幅より小さく、テールコード44を押さえつつ、溝に嵌め込み可能な幅となっている。また、収納溝50aの深さは、例えば、テールコード44の厚みより僅かに深い寸法として、テールコード44を立枠22の溝(コード敷設面22c)に通した場合に、コード敷設面22cからテールコード押え50の突出量が必要最小限となるように設定されることが望ましい。テールコード押え50には、図3に示す立枠22に設けられた貫通穴54に対応する位置に同様な貫通穴50bが形成されている。図4の場合、貫通穴50bは、例えば、立枠22と向かい合う面側から見た場合の凸状部、すなわち収納溝50a以外の凸状部分に形成されている。また、貫通穴50bの裏側、つまり、テールコード押え50を立枠22に装着した場合にガイドレール14に相対する面側に例えば溶接ナット50cがそれぞれ固定されている。したがって、締結部材として例えばボルト等を用いて、立枠22に対してテールコード押え50を固定することができる。
図5は、下端開口部22aおよび上端開口部22bにテールコード44を通して、立枠22に沿って敷設した状態を示す拡大斜視図である。図5に示されるように、テールコード44が下端開口部22aを通り立枠22の外側(ガイドレール14に相対する面側)に出てきた部分では、テールコード44の延在方向が大きく変化して屈曲する。同様に、テールコード44が上端開口部22bを通り立枠22の外側から内側に入り込む部分で、テールコード44は屈曲する。その結果、テールコード44の屈曲部44aはガイドレール14側に膨れ上がり、立枠22にテールコード押え50を密着させにくくしてしまう場合がある。また、密着できるように、テールコード押え50の収納溝50aの深さを深くする、つまり、テールコード押え50のガイドレール14側への突出量を増加させるような設計が必要になる場合がある。そこで、テールコード44の屈曲部44aに掛かる負荷を抑制しつつ、テールコード44を押さえ込むように、下端開口部22aおよび上端開口部22bに図6A、図6Bに示すようなコード押込板52を装着する。つまり、コード押込板52は、立枠22の一方端側と他方端側に設けられた一対の開口部(下端開口部22a、上端開口部22b)を貫通してガイドレール14側に膨らむテールコード44の屈曲部44aを立枠22に押し付ける押圧部として機能する。
図6Aは、コード押込板52の分解斜視図、図6Bは、コード押込板52の組立斜視図である。図6Aに示すように、コード押込板52は、テールコード押え50と同様な形状のベース部材52aと、当該ベース部材52aに形成された装着溝58に装着可能なアタッチメント52bとで構成されている。ベース部材52aは、テールコード押え50と同様に、例えば、鉄、ステンレス、アルミニウム等の金属や樹脂等の板材で形成することができる。なお、テールコード押え50を形成する過程で、テールコード押え50の一部(例えば端部)を切断してベース部材52aとしてもよい。また、ベース部材52aには、図3に示す立枠22に設けられた貫通穴56に対応する位置に同様な貫通穴58aが形成されている。図6Aの場合、貫通穴58aは、例えば、装着溝58以外の凸状部(立枠22と向かい合う面側から見た場合の凸状部)に形成されている。また、貫通穴58aの裏側、つまり、コード押込板52を立枠22に装着した場合にガイドレール14に相対する面側に溶接ナット58bがそれぞれ固定されている。したがって、締結部材として例えばボルト等を用いて、立枠22に対してベース部材52a(コード押込板52)を固定することができる。アタッチメント52bには、立枠22に沿って一方の開口部、例えば下端開口部22aから他方に開口部、例えば上端開口部22bに向かうのにつれて立枠22に近づくように傾斜した傾斜押圧面60が形成されている。傾斜押圧面60の角度は、傾斜押圧面60の端部に形成され装着溝58と例えば直交する方向に延びる脚部60aの長さと装着溝58の長さを適宜調整することにより設定することができる。傾斜押圧面60の角度は、テールコード44の屈曲部44aの膨れ上がりを過剰に押圧しすぎることなく、テールコード44が立枠22のコード敷設面22c(図3参照)に倣うような角度に試験等により決定することが望ましい。アタッチメント52bは、ベース部材52aと同様に、例えば、鉄、ステンレス、アルミニウム等の金属や樹脂等の板材で形成することができる。
そして、ベース部材52aの装着溝58にアタッチメント52bを嵌め込む。この場合、ベース部材52aおよびアタッチメント52bが金属で形成されている場合は、溶接等により接合することができる。また、ベース部材52aおよびアタッチメント52bが樹脂で形成されている場合、または両者が異なる材質で形成されている場合は、接着剤等を用いて接合することができる。この他、ネジ等の締結部材を用いて接合してもよい。なお、図6Bに示すように、脚部60aの最大長さは、装着溝58の深さより短く、ベース部材52aにアタッチメント52bを装着した場合でも、テールコード44の屈曲部44aを矯正しつつ収納する空間が形成されるように設定される。
図7は、上述した立枠22に、テールコード押え50およびコード押込板52を用いてテールコード44を敷設した状態を示す斜視図である。また、図8は、立枠22にテールコード44がテールコード押え50(コード押込板52)により固定された状態を示す断面図(図2におけるテールコード押え50部分を示すX−X断面図またはコード押込板52部分を示すY−Y断面図)である。以下、主として図7、図8を参照しながら実施形態1におけるテールコード44の敷設方法を説明する。
まず、昇降路の昇降方向に延設されたガイドレール14に沿って移動可能のかご枠16の下梁18の端部と上梁20の端部とを接続する立枠22に設けられた一対の開口部(下端開口部22aと上端開口部22b)に、テールコード44を通す。そして、テールコード44の一部を立枠22とガイドレール14とで形成される隙間に配索する(配索工程、図5参照)。続いて、テールコード押え50で立枠22のコード敷設面22cに倣うテールコード44を押さえ込む(押圧工程)。そして、ボルト22dを立枠22に形成された貫通穴54およびテールコード押え50に形成された貫通穴50bに挿通させ、溶接ナット50cに螺合させることで、テールコード44の平坦部を立枠22に倣わせた(押圧した)状態で、立枠22にテールコード押え50を固定する(固定工程、図8参照)。同様に、テールコード44を下端開口部22aおよび上端開口部22bを貫通させて配索したときに、ガイドレール14側に膨らむテールコード44の屈曲部44aを、コード押込板52の傾斜押圧面60(図6B参照)で押さえ込む(押圧工程)。そして、ボルト22eを立枠22に形成された貫通穴56およびベース部材52aに形成された貫通穴58aに挿通させ、溶接ナット58bに螺合させることで、テールコード44の屈曲部44aを立枠22に押圧した状態で、立枠22にコード押込板52を固定する(固定工程、図8参照)。
なお、上述した押圧工程と固定工程の順序は一例であり、テールコード44が配索された立枠22に対して、先にコード押込板52を装着して屈曲部44aの膨らみを押さえ、後からテールコード押え50を装着してもよい。また、別の例では、下端開口部22a側のコード押込板52、テールコード押え50、上端開口部22b側のコード押込板52の順に装着してもよいし、その逆でもよい。
このように、テールコード44は、下端開口部22aおよび上端開口部22bを貫通することで、溝形鋼等で構成される既存の立枠22の溝内部に配索可能となり、テールコード押え50およびコード押込板52で固定される。つまり、図8に示すように、テールコード44を既存の立枠22の溝形鋼の溝内部にコンパクトに敷設することができる。その結果、テールコード44は、乗りかご10に搭乗する利用者から視認できないようにすることができるので、意匠性の低下、見栄えの低下を容易に回避することができるとともに、意匠設計の自由度を向上させることができる。また、図8に示すように、テールコード44が立枠22のコード敷設面22cに敷設された場合でも、テールコード44は、立枠22のコード敷設面22cに実質的に密着状態で敷設できる。したがって、下梁18および上梁20の端部(両端)に形成されたガイドローラ40とテールコード44とが干渉しないようにすることができる。さらに、テールコード押え50(コード押込板52)が、ガイドレール14の先端部を逃がす構造となっているため、テールコード44およびテールコード押え50(コード押込板52)がガイドレール14と干渉することがなく、立枠22とガイドレール14との隙間を安定して確保することができる。また、かご室12の側面に操作盤が設けられるタイプの乗りかご10や、かご室12の外面にかご外装パネル等が設けられるタイプの乗りかご10の場合でも、テールコード44は、既存の立枠22のコード敷設面22cに敷設できる。そのため、乗りかご10のタイプ(意匠)が異なる場合でもテールコード44の敷設位置に関して、設計検討が不要になるため乗りかご10の設計の簡略化が図れるとともに設計自由度の向上に寄与できる。また、テールコード44をパイプ材の中を通したり、かご外装で覆い隠したりしないため、テールコード44の交換作業性の向上にも寄与することができる。また、コード押込板52により、下端開口部22aおよび上端開口部22bの位置におけるテールコード44の屈曲部44aの膨らみを軽減することができる。その結果、テールコード44の屈曲部44aの膨らみがガイドレール14と干渉する(接触する)リスクを抑制することができる。同様に、立枠22のコード敷設面22cに敷設されるテールコード44の全体をテールコード押え50で押さえ込むので、テールコード44の直線配索部分での弛みや膨らみも抑制可能となり、ガイドレール14と干渉する(接触する)リスクを抑制することができる。
<実施形態2>
図9〜図13を用いて、実施形態2の立枠62、テールコード押え64およびコード押込板66を説明する。なお、実施形態2の立枠62、テールコード押え64およびコード押込板66は、立枠62に対するテールコード押え64およびコード押込板66の固定構造が異なるのみで、テールコード44を押さえ込むための基本的な構造は同じである。したがって、同様な構造または機能を示す部材には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図9は、ガイドレール14に相対することにより、テールコード44を通す隙間を形成する立枠62の斜視図である。図9の場合、立枠62の外側(ガイドレール14に相対する面側、図1参照)が見えている斜視図である。また、図10は、立枠62に沿って通されたテールコード44を当該立枠62に押さえ込み固定するテールコード押え64の斜視図および固定突起(例えば、爪部材70、および一部溶接ナット64c)の形成位置を示す部分拡大図である。なお、図10は、テールコード押え64において、図9の立枠62に相対する面(テールコード44を押さえ込む面)が見えている斜視図である。
立枠62は、立枠22と同様に、例えば、溝形鋼(チャンネル)で構成することができる。立枠62は、上下端部に一対の開口部として下端開口部62aと上端開口部62bを備える。図9の場合も、下端開口部62aおよび上端開口部62bは、二本のテールコード44を通すことができるように短手方向に並ぶ二個の貫通穴として形成されている。また、立枠62において、下端開口部62aの上方の近傍位置と上端開口部62bの下方の近傍位置、および長手方向(図9の上下方向)には、等間隔で複数の例えば矩形の固定穴68(貫通穴)が形成され、図10に示すテールコード押え64に形成された固定突起としての爪部材70が挿通可能になっている。図9の場合、固定穴68は下端開口部62aの上方の近傍中央位置と上端開口部62bの下方の近傍中央位置に一つずつ形成され、長手方向(図9の上下方向)のコード敷設面62cに等間隔で短手方向に例えば三個ずつ形成されている。なお、下端開口部62aの上方の近傍中央位置および上端開口部62bの下方の近傍中央位置に形成された固定穴68の短手方向の左右には、例えば丸形状の貫通穴72が形成され、図10に示すテールコード押え64を上下位置で締結固定する締結部材、例えばボルト62d(図12参照)が挿通可能になっている。同様に、立枠62において、短手方向に二つ形成された下端開口部62a(上端開口部62b)の間の位置には、図11Bに示すコード押込板66に形成された固定突起としての爪部材74を挿入可能な例えば矩形の固定穴76が一つ形成されている。また、下端開口部62a(上端開口部62b)の短手方向の左右側方位置には、例えば丸形状の貫通穴78が複数形成され、図11Bに示すコード押込板66を締結固定する締結部材、例えばボルト62e(図12参照)が挿通可能になっている。
図10に示すテールコード押え64は、例えば、鉄、ステンレス、アルミニウム等の金属や樹脂等の板材で形成することができる。テールコード押え64を金属で形成する場合には、曲げ加工等により、図10に示されるようなテールコード44の収納溝64aが、例えば、短手方向に二列形成されている。また、立枠62に形成された固定穴68に対応する位置には、爪部材70が曲げ加工等により形成されている。テールコード押え64の長手方向や短手方向の長さ、収納溝64aの深さ等は、実施形態1のテールコード押え50と同様とすることができる。爪部材70は、テールコード押え64の長手方向において、例えば、下向き(下端開口部62aに向かう方向)に開放端を有し、立枠62の長手方向に沿ってテールコード押え64が組み付けられる場合に固定穴68に挿入される。そして、テールコード押え64全体が下方に移動することにより、それぞれの固定穴68と爪部材70とが係合する。なお、テールコード押え64の下部の中央部および上部の中央部に設けられた爪部材70に対して短手方向の左右で、立枠62に設けられた貫通穴72に対応する位置には、同様な貫通穴64bが形成されている。図10の場合、貫通穴64bは、例えば、立枠62と向かい合う面側から見た場合の凸状部、すなわち収納溝64a以外の凸状部分に形成されている。また、貫通穴64bの裏側、つまり、テールコード押え64を立枠62に装着した場合にガイドレール14に相対する面側に溶接ナット64cがそれぞれ固定されている。したがって、締結部材として例えばボルト62d等を用いて、立枠62に対してテールコード押え64を固定することができる。なお、テールコード押え64において、爪部材70が短手方向に三個形成されている部分において、中央以外の爪部材70を貫通穴64bおよび溶接ナット64cに置き換えてもよい。ボルト62eで締結する位置をテールコード押え64の下端部および上端部のみとすることで、テールコード押え64の固定作業が簡略化される。一方、ボルト62eによる締結構造を、テールコード押え64の下部および上部以外の位置にも採用することにより、立枠62に対してテールコード押え64をさらに強固に固定することができる。
実施形態2の立枠62に、テールコード押え64を用いる場合でも、実施形態1で示す図5と同様に、テールコード44を下端開口部62aおよび上端開口部62bを通す場合に、屈曲部44aがガイドレール14側に膨れ上がる。そこで、実施形態2においても、実施形態1と同様に、押圧部として機能するコード押込板66を用いることができる。
図11Aは、実施形態2で用いるコード押込板66の分解斜視図、図11Bは、コード押込板66の組立斜視図である。コード押込板66も二列形成された装着溝80の間の位置に爪部材74が形成されている以外は、実施形態1のコード押込板52と基本構造は同じであり、ベース部材66aとアタッチメント66bとで構成され、アタッチメント66bには、傾斜押圧面82が形成されている。ベース部材66aは、例えば、鉄、ステンレス、アルミニウム等の金属や樹脂等の板材で形成することができる。同様に、アタッチメント66bは、例えば、鉄、ステンレス、アルミニウム等の金属や樹脂等の板材で形成することができる。ベース部材66aには、立枠62に設けられた貫通穴78に対応する位置に同様な貫通穴80aが形成されている。また、貫通穴80aの裏側、つまり、コード押込板66を立枠62に装着した場合にガイドレール14に相対する面側に溶接ナット80bがそれぞれ固定されている。したがって、締結部材として例えばボルト62e(図12参照)等を用いて、立枠62に対してベース部材66a(コード押込板66)を固定することができる。そして、ベース部材66aの装着溝80にアタッチメント66bを嵌め込み、溶接や接着等で接合することにより、図11Bに示すように、立枠62に装着可能なコード押込板66が完成する。
図12は、上述した立枠62に、テールコード押え64およびコード押込板66を用いてテールコード44を敷設する例を示す斜視図である。また、図13は、図8に対応する図であり、立枠62にテールコード44がテールコード押え64(コード押込板66)により固定された状態を示す断面図である。以下、主として図12、図13を参照しながら実施形態2におけるテールコード44の敷設方法を説明する。
まず、立枠62に設けられた一対の開口部(下端開口部62aと上端開口部62b)に、テールコード44を通す。そして、テールコード44の一部を立枠62とガイドレール14とで形成される隙間に配索する(配索工程、図12参照)。続いて、テールコード押え64で立枠62のコード敷設面62c(図9参照)に倣うテールコード44を押さえ込む(押圧工程、図12参照)。このとき、テールコード押え64に形成された爪部材70を立枠62に形成された固定穴68に挿入して、テールコード押え64全体を下方(下端開口部62a側)にスライドさせて、テールコード押え64を立枠62に仮止めする。そして、ボルト62dを立枠62に形成された貫通穴72およびテールコード押え64に形成された貫通穴64bに挿通させ、溶接ナット64cに螺合させることで、テールコード44の平坦部を立枠62に倣わせた(押圧した)状態で、立枠62にテールコード押え64を固定する(固定工程、図13参照)。同様に、テールコード44を下端開口部62aおよび上端開口部62bを貫通させて配索したときに、ガイドレール14側に膨らむテールコード44の屈曲部44aを、コード押込板66の傾斜押圧面82(図11B参照)で押さえ込むとともに、コード押込板66に形成された爪部材74を立枠62に形成された固定穴76に挿入して、コード押込板66全体を下方(下端開口部62a側)にスライドさせる。その結果、コード押込板66が立枠62に仮止めされると共に、屈曲部44aをコード敷設面62cに向かって押圧することができる(押圧工程)。そして、ボルト62eを立枠62に形成された貫通穴78およびベース部材66aに形成された貫通穴80aに挿通させ、溶接ナット80bに螺合させることで、テールコード44の屈曲部44aを立枠62に押圧した状態で、立枠62にコード押込板66を固定することができる(固定工程、図13参照)。
なお、上述した押圧工程と固定工程の順序は一例であり、テールコード44が配索された立枠62に対して、先にコード押込板66を装着して屈曲部44aの膨らみを押さえ、後からテールコード押え64を装着してもよい。また、別の例では、下端開口部62a側のコード押込板66、テールコード押え64、上端開口部62b側のコード押込板66の順に装着してもよいし、その逆でもよい。
このように、テールコード44は、下端開口部62aおよび上端開口部62bを貫通することで、溝形鋼等で構成される既存の立枠62の溝内部に配索可能となり、テールコード押え64およびコード押込板66で固定される。つまり、図13に示すように、テールコード44を既存の立枠62の溝形鋼の溝内部にコンパクトに敷設することができる。その結果、テールコード44は、乗りかご10に搭乗する利用者から視認できないようにすることができるので、意匠性の低下、見栄えの低下を容易に回避することができるとともに、意匠設計の自由度を向上させることができる。また、図13に示すように、テールコード44が立枠62のコード敷設面62cに敷設された場合でも、テールコード44は、立枠62のコード敷設面62cに実質的に密着状態で敷設できる。したがって、下梁18および上梁20の端部(両端)に形成されたガイドローラ40とテールコード44とが干渉しないようにすることができる。さらに、テールコード押え64(コード押込板66)が、ガイドレール14の先端部を逃がす構造となっている。また、立枠62とテールコード押え64(コード押込板66)との接合に、ガイドレール14側に突出しない爪部材70(爪部材74)を用いているため、テールコード44およびテールコード押え64(コード押込板66)がガイドレール14と干渉するリスクをさらに低減する。つまり、立枠62とガイドレール14との隙間をより安定して確保することができる。また、かご室12の側面に操作盤が設けられるタイプの乗りかご10や、かご室12の外面にかご外装パネル等が設けられるタイプの乗りかご10の場合でも、テールコード44は、既存の立枠62のコード敷設面62cに敷設できる。そのため、乗りかご10のタイプ(意匠)が異なる場合でもテールコード44の敷設位置に関して、設計検討が不要になるため乗りかご10の設計の簡略化が図れるとともに設計自由度の向上に寄与できる。また、テールコード44をパイプ材の中を通したり、かご外装で覆い隠したりしないため、テールコード44の交換作業性の向上にも寄与することができる。また、コード押込板66により、下端開口部62aおよび上端開口部62bの位置におけるテールコード44の屈曲部44aの膨らみを軽減することができる。その結果、テールコード44の屈曲部44aの膨らみがガイドレール14と干渉する(接触する)リスクを抑制することができる。同様に、立枠62のコード敷設面62cに敷設されるテールコード44の全体をテールコード押え64で押さえ込むので、テールコード44の直線配索部分での弛みや膨らみも抑制可能となり、ガイドレール14と干渉する(接触する)リスクを抑制することができる。
<実施形態3>
図14を用いて、実施形態3のテールコード44の敷設構造を説明する。実施形態3は、実施形態2の変形例であり、実施形態2において、固定部材であるテールコード押え64が、複数の分割テールコード押え84(分割固定部材)として構成されている点を除いて基本的な構成は同じである。したがって、同様の構成には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
分割テールコード押え84は、図10に示すテールコード押え64において、例えば、短手方向に並ぶ爪部材70の形成位置を中心として、長手方向に上下にずれた位置で、切断した形状である。図14の場合、分割テールコード押え84を三個装着する例を示しているが、分割テールコード押え84の数は適宜設定可能であり、例えば、立枠62のコード敷設面62cにおけるテールコード44の弛み程度やコード敷設面62cからの膨らみ程度等に応じて、分割テールコード押え84の装着数を増減してもよい。同様に、分割テールコード押え84の長手方向(立枠62の長手方向)の長さもテールコード44の弛みや膨らみ状態に応じて設定可能であり、例えば、コード押込板66のように立枠62の長手方向の長さを短くしてもよい。
分割テールコード押え84は、実施形態2のテールコード押え64と同様に、立枠62に装着することができる。すなわち、分割テールコード押え84に形成された爪部材70を立枠62に形成された固定穴68に挿入するとともに、分割テールコード押え84全体を長手方向の下方にスライドさせることで、爪部材70を固定穴68に引っ掛けるとともに、仮固定することができる。また、コード押込板66は、実施形態2のコード押込板66と同じものが利用可能であり、爪部材74と固定穴76とを係合させることで、立枠62に仮止めすることができるとともに、貫通穴78を介してボルト62eと溶接ナット80bとを螺合させることにより、テールコード44の屈曲部44aをコード敷設面62cに押圧する。なお、分割テールコード押え84は、立枠62のコード敷設面62cに配索されたテールコード44が当該コード敷設面62cから浮き上がったり、分割テールコード押え84が立枠62から脱落したりしなければよい。したがって、分割テールコード押え84は、爪部材70と固定穴68との係合で支持される構成でもよいし、ロック機構を設けて、装着強度を向上させてもよい。例えば、爪部材70に代えて分割テールコード押え84に開閉爪構造等を形成して固定穴68に挿入するとともに、開閉爪を開いて挿入姿勢(ロック状態)を維持するようにしてもよい。また、コード押込板66と同様に、中央の爪部材70を残して、左右の爪部材70をボルト固定する構造に変更してもよい。このような構成にすることにより乗りかご10が昇降移動する際に発生する振動等による分割テールコード押え84の脱落のリスクを低減することができる。
なお、分割テールコード押え84を用いてテールコード44を敷設する場合、コード押込板66、分割テールコード押え84の装着順序は問わないが、例えば、上端開口部62b側のコード押込板66を装着し、続いて、上側の分割テールコード押え84から順に装着して、最後に下端開口部62a側のコード押込板66を装着することにより、敷設途中でテールコード44に弛みが生じないようにすることができる。
このように実施形態3の分割テールコード押え84を用いた敷設構造の場合、分割テールコード押え84が実施形態1のテールコード押え50や実施形態2のテールコード押え64に比べて小型で軽量化が図れる。その結果、分割テールコード押え84の取り扱いが容易となり、テールコード44の敷設作業の労力軽減に寄与できる。また、実施形態1のテールコード押え50や実施形態2のテールコード押え64に比べて軽量化が図れるので、乗りかご10全体の重量の低減が可能で、運用コストの削減にも寄与できる。
なお、実施形態1について、テールコード押え50に代えて分割テールコード押え84と同様な分割固定部材を適用してもよい。この場合、分割テールコード押え84の爪部材70の部分に貫通穴50bおよび溶接ナット50cが設けられた構造となり、分割テールコード押え84の場合と同様な効果を得ることができる。
実施形態1においては、テールコード押え50とコード押込板52を別部品として構成する例を示したが、コード押込板52をテールコード押え50の一部として一体的に構成してもよい。この場合、部品点数の低減ができるので、テールコード44の敷設作業の簡略化ができるとともに、部品管理の簡略化、部品コストの削減等に寄与できる。実施形態2のテールコード押え64とコード押込板66についても同様であり、同様の効果を得ることができる。なお、実施形態3の場合は、コード押込板66と当該コード押込板66に隣接して装着される分割テールコード押え84とを一体化すればよく、同様の効果を得ることができる。
なお、テールコード44の屈曲部44aの膨れ上がりが問題にならない場合や、テールコード44の柔軟性を向上させる等の対策が施されて膨れ上がりが抑制されている場合は、コード押込板52(コード押込板66)を省略してもよい。
上述した各実施形態の乗りかご10は、かご室12内部から外部が見える展望仕様とする例を示した。この場合、テールコード44の敷設作業が簡略化できたり、テールコード44とガイドレール14との接触リスクを低減させたりできる等の効果を得られるとともに、意匠性が向上できる等の効果を得られる。このように、例えば、立枠22に対してテールコード押え50やコード押込板52を適用する構造は、非ガラス張りや展望窓のない非展望仕様の通常の乗りかごにも適用可能である。この場合、テールコード44の敷設作業が簡略化できたり、テールコード44とガイドレール14との接触リスクを低減させたりできる等の効果を得ることができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…乗りかご、12…かご室、14…ガイドレール、16…かご枠、18…下梁、20…上梁、22,62…立枠、22a,62a…下端開口部(開口部)、22b,62b…上端開口部(開口部)、40…ガイドローラ、44…テールコード(伝送線)、44a…屈曲部、50,64…テールコード押え(固定部材)、52,66…コード押込板(固定部材)、60,82…傾斜押圧面、68,76…固定穴、70,74…爪部材(固定突起)、84…分割テールコード押え。

Claims (5)

  1. 昇降路の昇降方向に延設されたガイドレールに沿って移動可能で、下梁と、上梁と、前記下梁の端部と前記上梁の端部とを接続する前記昇降方向に延びる立枠と、を含むかご枠と、
    前記かご枠に支持されるかご室に設けられたかご側機器と外部機器との間を電気的に接続するための伝送線の一部を、前記立枠と前記ガイドレールとで形成される隙間における前記立枠側に固定して、前記伝送線を前記立枠の一方端側から他方端側に配索する固定部材と、
    を備えるエレベータの乗りかご。
  2. 前記固定部材は、前記立枠の前記一方端側と前記他方端側に設けられた一対の開口部を貫通して前記ガイドレール側に膨らむ前記伝送線の屈曲部を前記立枠に押し付ける押圧部を備え、当該押圧部は、前記立枠に沿って一方の前記開口部から他方に前記開口部に向かうのにつれて前記立枠に近づくように傾斜した傾斜押圧面を含む請求項1に記載のエレベータの乗りかご。
  3. 前記固定部材は、前記立枠に設けられた固定穴に挿入可能な固定突起を備える請求項1または請求項2に記載のエレベータの乗りかご。
  4. 前記固定部材は、前記立枠に沿って装着可能な複数の分割固定部材で構成される請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のエレベータの乗りかご。
  5. 昇降路の昇降方向に延設されたガイドレールに沿って移動可能のかご枠の下梁の端部と上梁の端部とを接続する前記昇降方向に延びる立枠の一方端側と他方端側とに設けられた一対の開口部に、前記かご枠に支持されるかご室に設けられたかご側機器と外部機器との間を電気的に接続するための伝送線を通して、当該伝送線の一部を前記立枠と前記ガイドレールとで形成される隙間に配索する配索工程と、
    前記開口部を貫通させて配索したときに前記ガイドレール側に膨らむ前記伝送線の屈曲部を、前記立枠に沿って一方の前記開口部から他方に前記開口部に向かうのにつれて前記立枠に近づくように傾斜した傾斜押圧面が形成された押圧部を含む固定部材で前記立枠側に押さえ込む押圧工程と、
    前記固定部材を前記立枠に固定して、前記伝送線を前記立枠に沿って固定する固定工程と、
    を含む伝送線の敷設方法。
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