JP6341220B2 - エンジンの冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン冷却用の冷却液が循環する冷却回路を有するエンジンの冷却装置に関し、特に、冷却回路に混入した空気を抜くための機能を備えたエンジンの冷却装置に関する。
ラジエータ、当該ラジエータとエンジンとを接続する配管、およびポンプからなる冷却回路を含み、冷却水(冷却液)を循環させることにより、エンジンを継続的に冷却するエンジンの冷却装置が周知である。エンジンの冷却装置では、冷却水を冷却回路に注入する際に、冷却水と共に冷却回路内に空気が混入し易い。冷却回路内に混入した空気がラジエータに流れ込んだ場合には、冷却水とラジエータとの伝熱面積が減少するので、冷却水の熱がラジエータで十分に放熱されず、エンジンの冷却効率が低下するおそれがある。
そこで、例えば特許文献1には、放熱コア(ラジエータコア)の両側に上流側ラジエータタンク(入口タンク部)および下流側ラジエータタンク(出口タンク部)を備えた、いわゆるクロスフロー型のラジエータにおいて、入口タンク部の内側上部に、円筒状の仕切り部材によって気液分離空間を形成したものが提案されている。このラジエータによれば、冷却水が仕切り部材の内周面に沿って旋回しながら降下し、その過程で空気が分離されて、上流側タンクの天井部に接続された空気抜き配管を介して外部に排出される。そのため、冷却水の循環中に、冷却回路から空気を抜き出すことが可能となる。
特開2006−336575号公報
しかし、ラジエータの小型化、構造の簡素化および低廉化などの要請により、車両によっては、上記のような気液分離空間を有するラジエータを搭載することが難しい場合があり、その場合でも、冷却回路に混入した空気を良好に抜き出せるようにする必要がある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、クロスフロー型ラジエータを備えたエンジンの冷却装置において、比較的簡単な構成で効果的に冷却回路内の空気抜きを行える技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、ラジエータコアの左右両側に入口タンク部および出口タンク部を備えるとともにラジエータコアに対面するラジエータファンを備えたクロスフロー型のラジエータと、前記入口タンク部に繋がって前記ラジエータに冷却液を導入する入口配管とを有する冷却回路を備えた、エンジンの冷却装置において、前記入口配管は、前記入口タンク部よりも上方の位置でラジエータに沿って水平に延びる水平管部と、この水平管部の途中に形成された上向きに凹むエア溜め部と、前記水平管部の下流側の端部と前記入口タンク部の上端部とを繋ぐ配管部と、前記エア溜め部に溜まった空気を排出する排気部とを備え、前記配管部を第3配管部と定義したときに、前記入口配管は、前記水平管部の上流側の端部に繋がる第1配管部と、前記水平管部の途中であって前記ラジエータの左右方向中間部の位置から分岐して前記ラジエータファンに沿って斜め下向きに延びる分岐管部と、前記入口タンク部における前記第3配管部の接続位置よりも下方の位置で当該入口タンク部に接続されることによって当該入口タンク部と前記分岐管部とを繋ぐ第2配管部とをさらに備え、前記エア溜め部は、前記水平管部のうち、前記分岐管部が分岐する位置に設けられているものである。
この構成によれば、空気はその浮力で上昇するので、冷却液が水平管部を流れると、その過程で空気がエア溜め部に溜まる。また、水平管部は入口タンク部よりも上方に位置するので、エンジン停止中には、入口タンク部に入り込んだ空気が配管部を通じて水平管部
に移動することによりエア溜め部に溜まる。そして、エア溜め部に溜まった空気は、排気部から外部に排気されることとなる。そのため、入口タンク部に従来(背景技術の特許文献1)のような気液分離空間を設けることなく、簡単な構成で冷却回路の空気抜きを行うことが可能となる。
また、例えばラジエータの構造的な制約により、入口タンク部の上端部に口径の大きな配管部を接続できないような場合に有用な構成となる。つまり、この構成によれば、冷却液は、主に第2配管部を通じて入口タンク部に導入されるための、ラジエータに対する冷却液の流通が阻害されることがない。しかも、第3配管部によって水平管部と入口タンク部の上端部とが繋がっているので、エンジン停止中には、入口タンク部に入り込んだ空気が水平管部に移動(エア溜め部)することとなる。そのため、入口タンク部の上端部よりも低い位置で当該入口タンク部に冷却液を導入しながら、これによる弊害、すなわち入口タンク部に空気が溜まることを抑制することが可能となる。
また、ラジエータに付設されるファンシュラウドのファンシールドと分岐管部とが干渉することを避けながら、ラジエータの周囲にコンパクトに入口配管を配索することが可能となる。
また、エア溜め部に溜まった空気が、冷却水の流れによってかき乱されて再び冷却水と共に流通することを抑制することが可能となる。
より具体的には、前記エア溜め部は、前記冷却回路へ冷却液を注入するための筒状の注入口部であり、前記排気部は、前記注入口部を開閉可能なキャップであってかつ前記冷却回路内の圧力が特定の圧力よりも高くなると開弁して前記空気を外部に排気するバルブ付きキャップである。
この構成によれば、冷却液を注入するための注入口部がエア溜め部を兼ね、この注入口部を開閉可能なキャップが前記排気部を兼ねる合理的な構成が達成される。そのため、冷却回路の構成が複雑化することや、コスト高を伴うことを抑制しながら、当該冷却回路の空気抜きを良好に行うことが可能となる。
なお、上記冷却装置においては、前記第2配管部の径が前記第3配管部の径よりも大きいものであってもよい。
なお、上記冷却装置のさらに具体的な構成として、前記入口配管は、前記水平管部、前記エア溜め部および前記分岐管部を一体的に備えた継手部材と、前記水平管部にそれぞれ接続されて前記第1、第3配管部を構成する第1、3配管と、前記分岐管部に接続されて前記第2配管部を構成する第2配管とから構成され、前記継手部材は、前記水平部の上流側の端部に設けられて前記第1配管が接続される第1継手ポート部と、前記水平部の下流側の端部に設けられて前記第3配管が接続される第3継手ポート部と、前記分岐管部の端部に設けられて前記第2配管が接続される第2継手ポート部とを有するものである。
この構成によれば、継手部材および第1〜第3配管といった比較的少ないパーツで上記のような入口配管を構築することが可能となる。そのため、当該冷却装置の生産性を高める上で有用なものとなる。
この場合、前記継手部材は、車両前部に備えられるシュラウドパネルへの取付部をさらに備えているのが好適である。
この構成によれば、ブラケット等の専用の取付部材を別途用いることなく、配管部材を直接シュラウドパネルに取り付けることが可能となる。そのため、冷却装置の車両への組付作業性が向上する。
なお、このようなエンジンの冷却装置は、以下のような製造方法に基づくことで、金型を共通化しながら合理的に、かつ効率良く製造することが可能とある。
すなわち、本発明のエンジンの冷却装置の製造方法は、前記第1継手ポート部および前記第3継手ポート部の一方をメインポート部、他方をサブポート部と定義するとともに、前記水平管部の一方側の端部を第1端部、他方側の端部を第2端部と定義したときに、前記水平管部、前記注入口部、前記分岐管部および前記第2継手ポート部を成型する母型と、この母型に着脱可能な金型であって前記メインポート部を前記水平管部の第1、第2端部のうち何れかに選択的に成型するための交換型とを含む第1金型を用いて、前記水平管部、前記注入口部、前記分岐管部、第2継手ポート部および前記メインポート部を含み、かつ前記水平管部の前記第1端部に前記メインポート部が形成された第1成型体を成型する第1成型工程と、前記第1金型を用いて、前記水平管部、前記注入口部、前記分岐管部、第2継手ポート部および前記メインポート部を含み、かつ前記水平管部の前記第2端部に前記メインポート部が形成された第2成型体を成型する第2成型工程と、前記第1金型とは異なる第2金型を用いて、前記サブポート部を成型する第3成型工程と、前記第1成型体における水平管部の前記第2端部に前記サブポート部を接合することにより、前記水平管部の第1端部にメインポート部を、第2端部にサブポート部をそれぞれ備えた第1継手部材を組み立てる第1組立工程と、前記第2成型体における前記水平管部の前記第1端部に前記サブポート部を接合することにより、前記水平管部の第1端部にサブポート部を、第2端部にメインポート部をそれぞれ備えた第2継手部材を組み立てる第2組立工程と、前記第1継手部材又は前記第2継手部材の何れか一方を用いて、前記冷却回路を構築する回路構築工程と、を含む。
また、本発明の他の一の局面に係るエンジンの冷却装置の製造方法は、ラジエータコアの左右両側に入口タンク部および出口タンク部を備えたクロスフロー型のラジエータと、前記入口タンク部に繋がって前記ラジエータに冷却液を導入する入口配管とを有する冷却回路を備え、前記入口配管は、前記入口タンク部よりも上方の位置でラジエータに沿って水平に延びる水平管部と、この水平管部の途中に形成された上向きに凹むエア溜め部と、前記水平管部の下流側の端部と前記入口タンク部の上端部とを繋ぐ配管部と、前記エア溜め部に溜まった空気を排出する排気部とを備え、前記配管部を第3配管部と定義したときに、前記入口配管は、前記水平管部の上流側の端部に繋がる第1配管部と、前記水平管部の途中から下向きに分岐する分岐管部と、前記入口タンク部における前記第3配管部の接続位置よりも下方の位置で当該入口タンク部に接続されることによって当該入口タンク部と前記分岐管部とを繋ぐ第2配管部とをさらに備え、前記第2配管部の径が前記第3配管部の径よりも大きく、前記入口配管は、前記水平管部、前記エア溜め部および前記分岐管部を一体的に備えた継手部材と、前記水平管部にそれぞれ接続されて前記第1、第3配管部を構成する第1、3配管と、前記分岐管部に接続されて前記第2配管部を構成する第2配管とから構成され、前記継手部材は、前記水平管部の上流側の端部に設けられて前記第1配管が接続される第1継手ポート部と、前記水平管部の下流側の端部に設けられて前記第3配管が接続される第3継手ポート部と、前記分岐管部の端部に設けられて前記第2配管が接続される第2継手ポート部とを有する、エンジンの冷却装置の製造方法であって、前記第1継手ポート部および前記第3継手ポート部の一方をメインポート部、他方をサブポート部と定義するとともに、前記水平管部の一方側の端部を第1端部、他方側の端部を第2端部と定義したときに、前記水平管部、前記注入口部、前記分岐管部および前記第2継手ポート部を成型する母型と、この母型に着脱可能な金型であって前記メインポート部を前記水平管部の第1、第2端部のうち何れかに選択的に成型するための交換型とを含む第1金型を用いて、前記水平管部、前記注入口部、前記分岐管部、第2継手ポート部および前記メインポート部を含み、かつ前記水平管部の前記第1端部に前記メインポート部が形成された第1成型体を成型する第1成型工程と、前記第1金型を用いて、前記水平管部、前記注入口部、前記分岐管部、第2継手ポート部および前記メインポート部を含み、かつ前記水平管部の前記第2端部に前記メインポート部が形成された第2成型体を成型する第2成型工程と、前記第1金型とは異なる第2金型を用いて、前記サブポート部を成型する第3成型工程と、前記第1成型体における水平管部の前記第2端部に前記サブポート部を接合することにより、前記水平管部の第1端部にメインポート部を、第2端部にサブポート部をそれぞれ備えた第1継手部材を組み立てる第1組立工程と、前記第2成型体における前記水平管部の前記第1端部に前記サブポート部を接合することにより、前記水平管部の第1端部にサブポート部を、第2端部にメインポート部をそれぞれ備えた第2継手部材を組み立てる第2組立工程と、前記第1継手部材又は前記第2継手部材の何れか一方を用いて、前記冷却回路を構築する回路構築工程と、を含む。
以上説明したように、本発明によれば、クロスフロー型ラジエータを備えたエンジンの冷却装置において、比較的簡単な構成で効果的に冷却回路内の空気抜きを行えるようになる。
本発明の第1実施形態に係るエンジンの冷却装置の要部斜視図である。 上記冷却装置の入口配管の背面図である。 上記入口配管の断面図である。 本発明の第2実施形態に係るエンジンの冷却装置の要部斜視図である。 上記冷却装置の入口配管の背面図である。 上記入口配管の断面図である。 第1実施形態の変形例における入口配管の要部背面図である。 第2実施形態の変形例における入口配管の要部背面図である。 冷却装置の製造方法を説明する模式図である。 冷却装置の製造方法を説明する模式図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の一形態について詳述する。
(冷却装置の全体構造)
図1は、本発明の第1実施形態に係るエンジンの冷却装置の要部斜視図である。エンジンの冷却装置(以下、単に冷却装置と称す)は、自動車等の車両に搭載されるものであり、シリンダブロックおよびシリンダヘッドを有する図外のエンジン本体の内部に冷却水(冷却液の一つ)を循環させることにより、エンジン本体の各部の温度を適切な温度内に維持するものである。
冷却装置は、エンジン本体の内部に形成されるウォータージャケットと、エンジン本体に組付けられた図外のウォーターポンプと、ラジエータ10と、エンジン本体とラジエータ10とを繋ぐ配管12と、ラジエータ10とウォーターポンプとを繋ぐ配管14とからなる冷却回路1を有する。前記ウォーターポンプは、エンジンにより駆動され、エンジン本体とラジエータ10との間で冷却水を循環させる。すなわち、冷却水は、ウォーターポンプの駆動によりエンジン本体のウォータージャケットに圧送され、エンジン本体の内部を流れた後、配管12を通じてラジエータ10に流れ込む。ラジエータ10に流れ込んだ冷却水は、車両前方のエアダクトから取り込まれる冷却風との間で熱交換を行うことにより冷却された後、配管14およびウォーターポンプを介してエンジン本体に還流される。これにより、エンジン本体の内部に継続的に低温の冷却水が循環するようになっている。
図1は、車両に搭載された状態の上記冷却装置(冷却回路1)の一部、具体的には、ラジエータ10とこれに接続された配管12、14を示している。
なお、以下の説明中で使用する「方向」は、特に言及する場合を除き、車両の前後左右(図1中の指標)に基づくものとする。また、「上流側」、「下流側」というときには、特に言及する場合を除き、冷却水の流動方向を基準とする。
ラジエータ10は、前面視長方形状のラジエータ本体10Aと、このラジエータ本体10Aの背面(後側面)に固定されたラジエータファン10Bとを備えている。
ラジエータ本体10Aは、左右方向の中央部に位置するラジエータコア20と、その右側で当該ラジエータコア20に沿って上下方向に延びる入口タンク部22と、ラジエータコア20の左側で当該ラジエータタンク20に沿って上下方向に延びる出口タンク部24とを有する、いわゆるクロスフロー型ラジエータにより構成されている。ラジエータ本体10Aおよび各タンク部22、24の上下方向の寸法は略同等である。
ラジエータ本体10Aは、その上端部の左右側面(各タンク部22、24の側面)に、各々外向きに延びる軸状の上側突起部11aを有するとともに、その下面の左右両端に、下向きに延びる軸状の下側突起部11bとを備えている。各上側突起部11aは、車両前部に設けられた図外のシュラウドパネル(ラジエータサポートパネルともいう)にブラケットおよびラバーマウントを介して支持され、各下側突起部11bは、前記シュラウドパネルに形成されたサポート穴にラバーマウントを介して挿入されている。これにより、ラジエータ10(ラジエータ本体10A)は、シュラウドパネルに対して吊り下げ状態で支持されている。つまり、当例では、当該ラジエータ10は、車両のダイナミックダンパとして機能するようにシュラウドパネルに組み付けられている。
詳細図を省略しているが、前記ラジエータコア20は、上下方向に互いに平行に配列されて、各々両タンク部22、24を連絡する複数のチューブと、隣接する上下のチューブの間に介設された冷却フィンとを備えており、入口タンク部22から各チューブを通じて出口タンク部24に冷却水が流れる間に、冷却フィンを通過する冷却風と冷却水との間で熱交換を行わせるように構成されている。
前記入口タンク部22は、上下方向に延びた内部空間を有しており、当該入口タンク部22の後側面には、メインインレット22aおよびサブインレット22bが備えられている。メインインレット22aは、主に冷却水をラジエータ本体10Aに導入するためのインレットであり、入口タンク部22の上下方向中間部よりもやや上方の位置に設けられている。一方、サブインレット22bは、後述する通り、入口タンク部22に溜まる空気をエンジン停止時に抜くためのインレットであり、入口タンク部22の上端部に設けられている。
前記出口タンク部24は、上下方向に延びた内部空間を有しており、当該出口タンク部24の後側面であってその上下方向中間部には、ラジエータ本体10Aから冷却水を導出するためのアウトレット24aが設けられている。
前記ラジエータファン10Bは、上記の通りラジエータ本体10Aの背面(後側面)に固定されている。ラジエータファン10Bは、ラジエータ本体10A側から冷却風を吸い込むことにより、ラジエータコア20の熱交換を促進させるものであり、図外の水温センサが検出する冷却水温度が所定温度を超えたときに作動するように制御される。
ラジエータファン10Bは、電動モータ27を有するファン本体26と、このファン本体26を支持するファンシュラウド28とを有している。ファンシュラウド28は、前記タンク部22、24の後側面に設けられた取付部にボルト締結されており、これにより、ラジエータファン10Bがラジエータ本体10Aに一体的に固定されている。
ラジエータ本体10Aには、エンジン本体から導出された冷却水を当該ラジエータ本体10Aに導入するための前記配管12(インレット配管12と称す/本発明の入口配管に相当する)と、当該ラジエータ本体10Aから導出される冷却水を、ウォーターポンプを介してエンジン本体に送るための前記配管14(アウトレット配管14と称す)とが接続されている。
インレット配管12は、後述する通り、2つに分岐して、入口タンク部22の各インレット22a、22bにそれぞれ接続されており、アウトレット配管14は、出口タンク部24のアウトレット24aに接続されている。
インレット配管12は、図1に示すように、概略的には、車両の後方(エンジン本体側)からラジエータ10の左側上部に向かって延び、当該左側上部で右方に屈曲してラジエータ10の上辺に沿って延びている。そして、ラジエータ10の左右方向中間部で二つに分岐し、右方に各々延びて各インレット22a、22bに接続されている。
インレット配管12は、ラジエータ10の左右方向中間部よりやや右寄りの位置に配置される継手部材30と、この継手部材30の上流側に接続される第1配管32(本発明の第1配管部に相当する)と、継手部材30の下流側にそれぞれ接続される第2、第3の配管34、36(本発明の第2、第3配管部に相当する)とを含む。継手部材30は、金属又は硬質の樹脂材料で構成されており、第1〜第3の配管32〜36は、可撓性を有する樹脂材料で構成されている。
継手部材30は、図2に示すように、ラジエータ10に沿って左右方向に水平に延びる円筒状の水平管部42と、この水平管部42の途中に形成された上向きに延びる円筒状の注入口部46と、この注入口部46を開閉可能なキャップ47と、水平管部42の途中から当該水平管部42に沿って右下向きに分岐する円筒状の分岐管部44と、一対の取付アーム部48とを備えている。
前記一対の取付アーム部48は、水平管部42の左右両端の上部に、当該水平管部42から前方に向かって延在しており、前記シュラウドパネルにボルト・ナットで締結されている。これにより、継手部材30は、図1に示すように、ファンシュラウド28に形成された円筒状のファンシールド28a(ファンを外側から覆おう部分)の上方であって、少なくとも水平管部42が入口タンク部22よりも上方に位置するように配置されている。
水平管部42のうち、上流側の端部には、上記第1配管32が接続される第1継手ポート部42aが設けられ、下流側の端部には、上記第3配管36が接続される第3継手ポート部42cが設けられ、分岐管部44の端部には、上記第2配管34が接続される第2継手ポート部42bが設けられている。各配管32〜36は、それぞれ、継手ポート部42a〜42cに外嵌された状態で、当該継手ポート部42a〜42cに配管バンドで固定されている。
ここで、水平管部42と分岐管部44とは同等の径(内径)を有している。また、第1配管32と第2配管34とは同等の径(内径)を有している。一方、第3配管36の径(内径)は、第1、第2の配管32、34のそれより小さく、例えば第1、第2の配管32、34の2分の一又はそれよりやや小さい値に設定されている。これにより、第1配管32を流れる冷却水は、主に第2配管34を通じてラジエータ10に導入される。
図1に示すように、第2配管34は、分岐管部44の端部から略水平に右方に延び、ラジエータ10の右側端部の位置で下方に屈曲して下方に延びて、前記メインインレット22aに接続されている。一方、第3配管36は、水平管部42の端部から若干下方にオフセットされ、ラジエータ10の右側端部まで略水平に延びて前記サブインレット22bに接続されている。そして、それぞれ配管バンドによりインレット22a、22bに固定されている。
前記注入口部46は、冷却回路1に冷却水を注入するとともに、後述するように、冷却回路1に混入した空気を溜めるための本発明のエア溜め部を兼ねるものである。注入口部46は、水平管部42のうち、分岐管部44が分岐する位置に設けられている。注入口部46は、上向きに開口する概略筒状を成している。注入口部46の右側面には、ノズル状の接続ポート部46aが水平管部42に沿って突設されており、この接続ポート部46aと図外のリザーブタンクとがホース38を介して接続されている。これにより、注入口部46の内部(冷却回路1)とリザーブタンクとが連通している。
前記注入口部46の開口は、前記キャップ47(本発明の排気部に相当する)によって開閉される。キャップ47は、従来周知のラジエータキャップと同様に、冷却回路1内の圧力に応じて開閉するバルブを備えたバルブ付きキャップであり、当該冷却回路1を循環する冷却水の量を一定に保つ機能を有している。すなわち、詳細図を省略するが、キャップ47は、プレッシャバルブとバキュームバルブとを備えており、冷却水温度が上がって冷却回路1内が特定圧力以上になると、その圧力によってプレッシャバルブが開き、冷却水を前記接続ポート部46aからホース38を介してリザーブタンクに移動させる一方、冷却水温度が下がって冷却回路1内の圧力が前記特定圧力よりも下がると、この圧力低下(負圧の発生)に伴い、バキュームバルブを開いてリザーブタンク内の冷却水を冷却回路1内に引き戻すように構成されている。
(冷却装置の作用効果)
上記冷却装置では、エンジン本体から導出された冷却水は、インレット配管12を通じてラジエータ10に導入される。この際、図3中の実線矢印に示すように、冷却水の大部分は、第2配管34を通じて入口タンク部22に導入され、一部は、第3配管36を通じて入口タンク部22に導入される。この場合、冷却回路1に空気が混入していると、空気はその浮力で上昇するため、図3中の破線矢印に示すように、インレット配管12の流通過程でその上壁面に沿って流動し、冷却水が前記水平管部42を通過する際に注入口部46に入り込むこととなる。つまり、ウォーターポンプの駆動中(エンジンの駆動中)は、空気は冷却水と共に冷却回路1を循環するため、継手部材30の前記水平管部42を通過する際に前記注入口部46に入り込み、ここに留まることとなる。
一方、注入口部46に入り込まずにここを通過した空気は、主に第2配管34を通じて入口タンク部22へ導入される。この場合、第2配管34は、入口タンク部22の上端部よりも下側の位置で当該入口タンク部22に接続されているため、空気は、入口タンク部22の上部に溜まることとなるが、このような空気は、ウォーターポンプの停止時(エンジンの停止時)に、第3配管36を通じて水平管部42に移動し、注入口部46に入り込むこととなる。つまり、入口タンク部22の上端部は第3配管36を介して継手部材30の水平管部42に繋がっており、水平管部42は入口タンク部22よりも上方に配置されているため、ウォーターポンプが停止して冷却水の流れが止まると、入口タンク部22に溜まった空気は、自ずと第3配管36を通じて水平管部42に移動し、注入口部46に留まることとなる。
なお、このように注入口部46に溜まった空気は、上記キャップ47を通じて排気される。詳しくは、エンジンの駆動中、冷却水の温度が上がって冷却回路1内の圧力が一定圧力以上になると、上記の通り、キャップ47のプレッシャバルブが開くため、このとき入口タンク部22に溜まった空気は、ホース38を通じてリザーブタンクに移動し、リザーブタンクのキャップに形成された通気口を介して排気されることとなる。
このように、上記冷却装置によれば、冷却回路1に混入した空気を、インレット配管12の途中に設けられた注入口部46に集めながら排気することができる。そのため、従来の冷却装置(背景技術の特許文献1)のような気液分離空間を入口タンク部22に設けることなく、比較的簡単な構成で効果的に冷却回路1の空気抜きを行うことができる。
特に、上記冷却装置によれば、冷却水を注入するための注入口部46に空気を溜め、この注入口部46を開閉するキャップ47の機能を利用して空気を外部に排気するため、空気を溜めるためのエア溜め部として注入口部46を兼用し、エア溜め部に溜まった空気を抜く排気部としてキャップ47を兼用した非常に合理的な構成が達成される。そのため、冷却回路1の構成を複雑化することや、コスト高になることを抑制しながら、冷却回路1の空気抜きを合理的に行うことができるという利点がある。
また、この冷却装置では、ラジエータ本体10Aをダイナミックダンパとして機能させるべく、各タンク部22、24の上端側面に形成された上側突起部11aを介して、当該ラジエータ本体10Aがシュラウドパネルに吊り下げ状態で支持されるが、上記実施形態のような構成によれば、このようにダイナミックダンパとして利用されるラジエータ本体10Aの支持剛性を確保しつつ、冷却回路1の空気抜きを良好に行うことができるという利点もある。すなわち、入口タンク部22の上端側面に上側突起部11aを有するラジエータ本体10Aでは、上側突起部11aとその周囲の強度を確保する必要があるため、入口タンク部22の隔壁を厚肉にし、さらにメインインレット22aの位置を上側突起部11aの位置から下方に離すことにより、上側突起部11aの周囲に、強度低下を招くような大きな開口が形成されることを避ける必要がある。このような構成では、メインインレット22aの位置が必然的に低くなるため、入口タンク部22の上部に溜まった空気は第2配管34を通じて水平管部42に戻ることができず、仮にサブインレット22b及び第3配管36が無いとすれば、当該入口タンク部22内の空気抜きが困難となる。しかし、上述の通り、入口タンク部22には、メインインレット22aとは別に、当該メインインレット22aよりも小径のサブインレット22bが入口タンク部22の上端部に設けられており、ウォーターポンプの停止中に、入口タンク部22に溜まった空気がサブインレット22b及び第3配管36を通じて上記注入口部46に移動するようになっている。つまり、上側突起部11aの周囲に大きな開口が形成されることを避けながら、入口タンク部22内に溜まった空気を抜くことができる。そのため、上記実施形態の冷却装置によれば、上記の通り、ラジエータ本体10Aの支持剛性を確保しつつ、冷却回路1の空気抜きを良好に行うことができるという利点がある。
(冷却装置の変形例等)
(1)上述した冷却装置は、図1に示すように、ラジエータ10の中央部よりも左側の位置で、エンジン本体からラジエータ10に向かって第1配管32(インレット配管12)が配索される場合に適した構成であり、例えば、ラジエータ10の中央部よりも右側の位置で、エンジン本体からラジエータ10に向かって第1配管32が配索されるような場合には、図4〜図6に示すような構成であってもよい。
図4〜図6に示す例では、継手部材30は、水平管部42の右端に第1継手ポート部42aが設けられ、左側に第3継手ポート部42cが設けられている。そして、図4に示すように、第3継手ポート部42cに接続された第3配管36は、水平管部42の左側端部の位置から下方に向かいながら右側にUターンし、第1配管32と第2配管34との間の位置をほぼ水平に右方に向かって延びて、入口タンク部22のサブインレット22bに接続されている。なお、図4等の例では、注入口部46の接続ポート部46aは、注入口部46の左側に設けられている。
この変形例の構成では、冷却水は、図6に示すように、水平管部42の右端部から継手部材30に流れ込み、冷却水の大部分は、鋭角に流れを変えながら第2配管34を通じて入口タンク部22に導入され、一部は、水平管部42の左端部(第3継手ポート部42c)から第3配管36を通じて入口タンク部22に導入される。この場合も、冷却回路1に混入した空気は、図1等に示した冷却装置と同様に、インレット配管12を流通する過程で注入口部46に入り込むことにより、キャップ47、ホース38及びリザーブタンクを介して排気されることとなる。従って、図1等に示した冷却装置と同等の作用効果を奏することができる。
このような図4等に示す構成によれば、ラジエータ10の中央部よりも右側の位置で、エンジン本体からラジエータ10に向かって第1配管32が配索されるような場合に、第1配管32をラジエータ10の後方で大きく引き回すことなくコンパクトにレイアウトすることができ、しかも、ラジエータ本体10Aの支持剛性を確保しつつ、冷却回路1の空気抜きを良好に行うという、図1等に示した冷却装置と同等の作用効果を享受することができる。
(2)図1〜図6の例は、ラジエータ本体10Aの右側に入口タンク部22が、左側に出口タンク部24がそれぞれ備えられた例であるが、ラジエータ本体10Aは、その左側に入口タンク部22が、右側に出口タンク部24がそれぞれ備えられた構成でもよい。
この場合、ラジエータ10の中央部よりも右側の位置で、エンジン本体からラジエータ10に向かって第1配管32(インレット配管12)が配索される場合には、図7に示すように、アウトレット配管14の構成を、図1等に示した例と左右対称な構成とすればよい。同様に、ラジエータ10の中央部よりも左側の位置で、エンジン本体からラジエータ10に向かって第1配管32(インレット配管12)が配索される場合には、図8に示すように、アウトレット配管14の構成を、図4等に示した例と左右対称な構成とすればよい。
このような構成によれば、ラジエータ本体10Aの左側に入口タンク部22が、右側に出口タンク部24がそれぞれ備えられる場合にも、図1〜6等に示した冷却装置と同等の作用効果を享受することができる。
(3)図2および図5に示すような冷却装置(冷却回路1)は、次のような製造方法を採用することにより合理的に、かつ効率良く構築することが可能となる。
この製造方法は、以下に説明する、第1成型工程、第2成型工程、第3成型工程、第1組立工程、第2組立工程および回路構築工程とを含む。なお、以下の説明では、水平管部42の端部のうち、分岐管部44の開口側と同じ側(図2の例では右側)に位置する端部を第2端部、これと反対側に位置する端部を第1端部と称する。
第1成型工程では、水平管部42、注入口部46、分岐管部44および第1継手ポート部42a(本発明のメインポート部に相当する)を成型する母型と、この母型に着脱可能な金型であって第1継手ポート部42aを水平管部42の第1、第2端部のうち何れかに選択的に成型するための交換型とを含む図外の第1金型を用いて、図9(a)に示すように、水平管部42、注入口部46、分岐管部44、第1継手ポート部42aおよび第2継手ポート部42bを含み、かつ水平管部42の第1端部(左端)に第1継手ポート部42aが形成された第1成型体31Aを成型する。
第2成型工程では、前記第1金型を用いて、図9(b)に示すように、水平管部42、注入口部46、分岐管部44、第1継手ポート部42aおよび第2継手ポート部42bを含み、かつ水平管部42の第2端部(右端)に第1継手ポート部42aが形成された第2成型体31Bを成型する。
第3成型工程では、前記第1金型とは異なる図外の第2金型を用いて、第3継手ポート部42c(本発明のサブポート部に相当する)を成型する。
第1組立工程では、図10(a)に示すように、第1成型工程で成型した前記第1成型体31Aの水平管部42の第2端部に、第3成型工程で成型した第3継手ポート部42cを超音波溶接等の接合方法により接合する。これにより、水平管部42の第1端部に第1継手ポート部42aが、第2端部に第3継手ポート部42cがそれぞれ備えられた第1継手部材30A(図2に示す継手部材30)を組み立てる。
第2組立工程では、図10(b)に示すように、第2成型工程で成型した前記第2成型体31Bの水平管部42の第1端部に第3継手ポート部42cを超音波溶接等の接合方法により接合する。これにより、水平管部42の第1端部に第3継手ポート部42cが、第2端部に第1継手ポート部42aがそれぞれ備えられた第2継手部材30B(図5に示す継手部材30)を組み立てる。
回路構築工程では、第1組立工程で組み立てられた第1継手部材30A、又は第2組立工程で組み立てられた第2継手部材30Bの何れか一方を用いて冷却回路1を構築する。具体的には、ラジエータ10の中央部よりも左側の位置で、エンジン本体からラジエータ10に向かって第1配管32が配索されるような車両の場合には、第1継手部材30Aを用いて図1〜3に示すような冷却回路1を構築する。一方、ラジエータ10の中央部よりも右側の位置で、エンジン本体からラジエータ10に向かって第1配管32が配索されるような車両の場合には、第2継手部材30Bを用いて図4〜6に示すような冷却回路1を構築する。
このような冷却装置(冷却回路1)の製造方法によれば、第1継手部材30Aと第2継手部材30Bを、金型を共通化しながら製造することができる。そして、車両(第1配管32の経路)に応じて、これら第1、第2継手部材30A、30Bを使い分けることで、インレット配管12をコンパクトにラジエータ10の周囲に配索することが可能となる。従って、冷却装置(冷却回路1)を合理的に、かつ効率良く構築することが可能なる。
なお、図7、図8に示すような冷却装置(冷却回路1)についても、同様の製造方法に基づいて製造することが可能である。
(4)図1〜図8に示す継手部材30では、ラジエータ本体10Aの中央部にファンシールド28aを避けつつ継手部材30を配置するために、分岐管部44が、水平管部42に沿って斜め下向きに延びる構成であるが、例えば、継手部材30の位置がラジエータ本体10Aの中央部から右側、又は左側にオフセットされるような場合、すなわち、ファンシールド28aが分岐管部44の邪魔にならない場合には、継手部材30は、分岐管部44が水平管部42から真下に垂直に延びたT字型の構成であってもよい。この場合、前記取付アーム部48に代えて、例えば水平管部42の上部における注入口部46の左右両側の均等な位置に取付部を設け、当該取付部をシュラウドパネルから後向きに延ばした取付ブラケットに固定するように構成するのが好適である。この構成によれば、入口タンク部22と出口タンク部24とが互いに左右逆に配置される2種類のラジエータ本体10Aの間で、継手部材30を左右反転させて使用することが可能となる。そのため、2種類のラジエータ本体10Aの間で継手部材30を共通使いしながら、インレット配管12を合理的に構成できるという利点がある。
1 冷却回路
10 ラジエータ
10A ラジエータ本体(クロスフロー型ラジエータ)
10B ラジエータファン
12 インレット配管(入口配管)
14 アウトレット配管
20 ラジエータコア
22 入口タンク部
22a メインインレット
22b サブインレット
24 出口タンク部
24a アウトレット
30 継手部材
32 第1配管
34 第2配管
36 第3配管
42 水平管部
44 分岐管部
46 注入口部
47 キャップ(排気部)

Claims (7)

  1. ラジエータコアの左右両側に入口タンク部および出口タンク部を備えるとともにラジエータコアに対面するラジエータファンを備えたクロスフロー型のラジエータと、前記入口タンク部に繋がって前記ラジエータに冷却液を導入する入口配管とを有する冷却回路を備えた、エンジンの冷却装置において、
    前記入口配管は、前記入口タンク部よりも上方の位置でラジエータに沿って水平に延びる水平管部と、この水平管部の途中に形成された上向きに凹むエア溜め部と、前記水平管部の下流側の端部と前記入口タンク部の上端部とを繋ぐ配管部と、前記エア溜め部に溜まった空気を排出する排気部とを備え、
    前記配管部を第3配管部と定義したときに、
    前記入口配管は、前記水平管部の上流側の端部に繋がる第1配管部と、前記水平管部の途中であって前記ラジエータの左右方向中間部の位置から分岐して前記ラジエータファンに沿って斜め下向きに延びる分岐管部と、前記入口タンク部における前記第3配管部の接続位置よりも下方の位置で当該入口タンク部に接続されることによって当該入口タンク部と前記分岐管部とを繋ぐ第2配管部とをさらに備え、
    前記エア溜め部は、前記水平管部のうち、前記分岐管部が分岐する位置に設けられている、ことを特徴とするエンジンの冷却装置。
  2. 請求項1に記載のエンジンの冷却装置において、
    前記エア溜め部は、前記冷却回路へ冷却液を注入するための筒状の注入口部であり、
    前記排気部は、前記注入口部を開閉可能なキャップであってかつ前記冷却回路の内外が特定の圧力よりも高くなると開弁して前記空気を外部に排気するバルブ付きキャップである、ことを特徴とするエンジンの冷却装置。
  3. 請求項1又は2に記載のエンジンの冷却装置において
    記第2配管部の径が前記第3配管部の径よりも大きい、ことを特徴とするエンジンの冷却装置。
  4. 請求項乃至の何れか一項に記載のエンジンの冷却装置において、
    前記入口配管は、前記水平管部、前記エア溜め部および前記分岐管部を一体的に備えた継手部材と、前記水平管部にそれぞれ接続されて前記第1、第3配管部を構成する第1、3配管と、前記分岐管部に接続されて前記第2配管部を構成する第2配管とから構成され、
    前記継手部材は、前記水平部の上流側の端部に設けられて前記第1配管が接続される第1継手ポート部と、前記水平部の下流側の端部に設けられて前記第3配管が接続される第3継手ポート部と、前記分岐部の端部に設けられて前記第2配管が接続される第2継手ポート部とを有する、ことを特徴とするエンジンの冷却装置。
  5. 請求項4に記載のエンジンの冷却装置において、
    前記継手部材は、車両前部に備えられるシュラウドパネルへの取付部をさらに備えている、ことを特徴とするエンジンの冷却装置。
  6. 請求項4又は5に記載のエンジンの冷却装置の製造方法であって、
    前記第1継手ポート部および前記第3継手ポート部の一方をメインポート部、他方をサブポート部と定義するとともに、前記水平管部の一方側の端部を第1端部、他方側の端部
    を第2端部と定義したときに、
    前記水平管部、前記注入口部、前記分岐管部および前記第2継手ポート部を成型する母型と、この母型に着脱可能な金型であって前記メインポート部を前記水平管部の第1、第2端部のうち何れかに選択的に成型するための交換型とを含む第1金型を用いて、前記水平管部、前記注入口部、前記分岐管部、第2継手ポート部および前記メインポート部を含み、かつ前記水平管部の前記第1端部に前記メインポート部が形成された第1成型体を成型する第1成型工程と、
    前記第1金型を用いて、前記水平管部、前記注入口部、前記分岐管部、第2継手ポート部および前記メインポート部を含み、かつ前記水平管部の前記第2端部に前記メインポート部が形成された第2成型体を成型する第2成型工程と、
    前記第1金型とは異なる第2金型を用いて、前記サブポート部を成型する第3成型工程と、
    前記第1成型体における水平管部の前記第2端部に前記サブポート部を接合することにより、前記水平管部の第1端部にメインポート部を、第2端部にサブポート部をそれぞれ備えた第1継手部材を組み立てる第1組立工程と、
    前記第2成型体における前記水平管部の前記第1端部に前記サブポート部を接合することにより、前記水平管部の第1端部にサブポート部を、第2端部にメインポート部をそれぞれ備えた第2継手部材を組み立てる第2組立工程と、
    前記第1継手部材又は前記第2継手部材の何れか一方を用いて、前記冷却回路を構築する回路構築工程と、を含む、ことを特徴とするエンジンの冷却装置の製造方法。
  7. ラジエータコアの左右両側に入口タンク部および出口タンク部を備えたクロスフロー型のラジエータと、前記入口タンク部に繋がって前記ラジエータに冷却液を導入する入口配管とを有する冷却回路を備え、
    前記入口配管は、前記入口タンク部よりも上方の位置でラジエータに沿って水平に延びる水平管部と、この水平管部の途中に形成された上向きに凹むエア溜め部と、前記水平管部の下流側の端部と前記入口タンク部の上端部とを繋ぐ配管部と、前記エア溜め部に溜まった空気を排出する排気部とを備え、
    前記配管部を第3配管部と定義したときに、
    前記入口配管は、前記水平管部の上流側の端部に繋がる第1配管部と、前記水平管部の途中から下向きに分岐する分岐管部と、前記入口タンク部における前記第3配管部の接続位置よりも下方の位置で当該入口タンク部に接続されることによって当該入口タンク部と前記分岐管部とを繋ぐ第2配管部とをさらに備え、
    前記第2配管部の径が前記第3配管部の径よりも大きく、
    前記入口配管は、前記水平管部、前記エア溜め部および前記分岐管部を一体的に備えた継手部材と、前記水平管部にそれぞれ接続されて前記第1、第3配管部を構成する第1、3配管と、前記分岐管部に接続されて前記第2配管部を構成する第2配管とから構成され、
    前記継手部材は、前記水平管部の上流側の端部に設けられて前記第1配管が接続される第1継手ポート部と、前記水平管部の下流側の端部に設けられて前記第3配管が接続される第3継手ポート部と、前記分岐管部の端部に設けられて前記第2配管が接続される第2継手ポート部とを有する、エンジンの冷却装置の製造方法であって、
    前記第1継手ポート部および前記第3継手ポート部の一方をメインポート部、他方をサブポート部と定義するとともに、前記水平管部の一方側の端部を第1端部、他方側の端部
    を第2端部と定義したときに、
    前記水平管部、前記注入口部、前記分岐管部および前記第2継手ポート部を成型する母型と、この母型に着脱可能な金型であって前記メインポート部を前記水平管部の第1、第2端部のうち何れかに選択的に成型するための交換型とを含む第1金型を用いて、前記水平管部、前記注入口部、前記分岐管部、第2継手ポート部および前記メインポート部を含み、かつ前記水平管部の前記第1端部に前記メインポート部が形成された第1成型体を成型する第1成型工程と、
    前記第1金型を用いて、前記水平管部、前記注入口部、前記分岐管部、第2継手ポート部および前記メインポート部を含み、かつ前記水平管部の前記第2端部に前記メインポート部が形成された第2成型体を成型する第2成型工程と、
    前記第1金型とは異なる第2金型を用いて、前記サブポート部を成型する第3成型工程と、
    前記第1成型体における水平管部の前記第2端部に前記サブポート部を接合することにより、前記水平管部の第1端部にメインポート部を、第2端部にサブポート部をそれぞれ備えた第1継手部材を組み立てる第1組立工程と、
    前記第2成型体における前記水平管部の前記第1端部に前記サブポート部を接合することにより、前記水平管部の第1端部にサブポート部を、第2端部にメインポート部をそれぞれ備えた第2継手部材を組み立てる第2組立工程と、
    前記第1継手部材又は前記第2継手部材の何れか一方を用いて、前記冷却回路を構築する回路構築工程と、を含む、ことを特徴とするエンジンの冷却装置の製造方法。
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