JP6341188B2 - 加熱炉の炉温制御方法および炉温制御装置 - Google Patents

加熱炉の炉温制御方法および炉温制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、工業用の加熱炉に好適な加熱炉の炉温制御方法および炉温制御装置に関する。
一般的な連続式加熱炉は、複数の制御帯(例えば予熱帯、加熱帯、均熱帯)を有し、一の制御帯には、通常、連続式バーナまたは蓄熱式バーナのいずれか一種のバーナが装備される。そして、一の制御帯においては、単一種のバーナによる燃料流量制御の下で、炉温が目標温度になるようにバーナの燃焼量を調整して炉温を制御している。例えば特許文献1、2には、加熱炉内の熱バランスを計算し、各制御帯での燃焼量を決定する技術が開示されている。
特開2011−162804号公報 特開2007−308777号公報
しかし、特許文献1、2に記載の技術のように、熱バランスから各バーナの燃料流量を決定する場合、一般的な加熱炉に比べて計算負荷が高く、また、サイズや装入・抽出温度が異なる被加熱材が炉内にあると、計算精度が低くなって燃料を過剰に消費する可能性がある。
また、一の制御帯における従来の炉温制御技術は、一の制御帯に連続式バーナを装備している場合であっても、あるいは、一の制御帯に蓄熱式バーナを装備している場合であっても、単一種のバーナによる燃料流量制御の下でバーナの燃焼量を調整して炉温を制御する点は同様であり、これら二種のバーナそれぞれの長所を十分に生かす上で未だ検討の余地が残されている。
すなわち、蓄熱式バーナは、燃焼と排気とを交互に繰り返す交番燃焼が可能であり、蓄熱体に排気熱を蓄えることにより、連続式バーナよりも高効率な燃焼が可能である。しかし、パイロットバーナを有しない蓄熱式バーナは、別途にメインパーナを点火する必要があり、通常のバーナと比較して導入コストがかさむという問題がある。一方、パイロットバーナを有する連続式バーナは連続的に燃焼可能なので、炉温の状態によらずに燃焼状態を管理できるが、燃焼効率の点では蓄熱式バーナに劣るという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、連続式バーナと蓄熱式バーナとの効果的な運用により、一の制御帯での消費燃料を抑制しつつ目標炉温を達成し得る加熱炉の炉温制御方法および炉温制御装置を提供することを課題とする。
[発明1]
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る加熱炉の炉温制御方法は、独立して炉温を制御可能な複数の制御帯を備え、前記複数の制御帯のうちの一の制御帯に、パイロットバーナを有して連続的に燃焼可能な連続式バーナと、パイロットバーナを有しないで燃焼と排気とを交互に繰り返す交番燃焼が可能な蓄熱式バーナとが設置された加熱炉の炉温を制御する方法であって、前記一の制御帯において、前記一の制御帯に供給すべき燃料流量の総流量Qまたは炉温Tに基づいて、前記連続式バーナのみを稼働させる単独制御および前記連続式バーナと前記蓄熱式バーナとを共に稼働させる併用制御のいずれか一方を選択して炉温を制御することを特徴とする。
[発明2]
ここで、本発明の一態様に係る加熱炉の炉温制御方法において、炉温Tが燃料の自己着火する第一管理温度T1未満の場合には、前記単独制御により炉温を制御することは好ましい。
[発明3]
また、本発明の一態様に係る加熱炉の炉温制御方法において、炉温Tが前記第一管理温度T1を超えた場合であって、前記一の制御帯に供給すべき燃料流量の総流量Qが、第一管理流量Q1未満の場合(Q<ΣA+ΣC)には、前記単独制御により炉温を制御し、第一管理流量Q1以上の場合(Q≧ΣA+ΣC)には、前記併用制御により炉温を制御することは好ましい。但し、第一管理流量Q1とは、連続式バーナの総燃料流量の最小値ΣAと蓄熱式バーナの総燃料流量の最小値ΣCとの和である。
[発明4]
また、本発明の一態様に係る加熱炉の炉温制御方法において、炉温が前記第一管理温度T1を超えた場合であって、前記一の制御帯に供給すべき燃料流量の総流量Qが、前記第一管理流量Q1以上第二管理流量Q2未満の場合(ΣA+ΣC<Q<ΣA+ΣD)には、前記併用制御として、前記連続式バーナの燃料流量を最小値Aで燃焼させつつ、前記蓄熱式バーナの燃料流量をその最小値Cから最大値Dの範囲で制御する第一の併用制御により炉温を制御することは好ましい。但し、第二管理流量Q2とは、連続式バーナの総燃料流量の最小値ΣAと蓄熱式バーナの燃料流量の最大値ΣDとの和である。
[発明5]
また、本発明の一態様に係る加熱炉の炉温制御方法において、炉温が前記第一管理温度T1を超えた場合であって、前記一の制御帯に供給すべき燃料流量の総流量Qが、前記第二管理流量Q2以上である場合には、前記併用制御として、前記蓄熱式バーナの燃料流量を最大値Dで燃焼させつつ、前記連続式バーナの燃料流量をその最小値Aから最大値Bの範囲で制御する第二の併用制御により炉温を制御することは好ましい。
[発明6]
また、本発明の一態様に係る加熱炉の炉温制御方法において、前記加熱炉が炉温の目標温度TUに達する前の昇温過程にあっては、炉温が前記第一管理温度T1を超え且つ前記目標温度TU未満の第二管理温度T2に達するまでは、前記単独制御により炉温を制御し、前記加熱炉が前記昇温過程にある場合に、炉温が前記第二管理温度T2を超えたときには、前記併用制御により炉温を制御し、前記加熱炉が炉温の目標温度TU自体を下げる降温過程にあっては、炉温が前記第一管理温度T1に達するまでは、前記併用制御により炉温を制御し、炉温が前記第一管理温度T1未満になったときには、前記単独制御により炉温を制御することは好ましい。
[発明7]
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る加熱炉の炉温制御装置は、独立して炉温を制御可能な複数の制御帯を備え、前記複数の制御帯のうちの一の制御帯に、パイロットバーナを有して連続的に燃焼可能な連続式バーナと、パイロットバーナを有しないで燃焼と排気とを交互に繰り返す交番燃焼が可能な蓄熱式バーナとが設置された加熱炉の炉温を制御する炉温制御装置であって、前記一の制御帯内の炉温を検出する炉温計と、前記連続式バーナの燃料流量を検出する連続式バーナ用流量計と、前記蓄熱式バーナの燃料流量を検出する蓄熱式バーナ用流量計と、前記炉温計、連続式バーナ用流量計および蓄熱式バーナ用流量計の検出値が入力されるとともに、前記一の制御帯での前記連続式バーナと前記蓄熱式バーナの燃焼状態および燃料流量を制御可能な制御部とを備え、前記制御部は、前記一の制御帯に供給すべき燃料流量の総流量Qまたは炉温Tに基づいて、前記連続式バーナのみを稼働させる単独制御および前記連続式バーナと前記蓄熱式バーナとを共に稼働させる併用制御のいずれか一方を選択して炉温を制御することを特徴とする。
[発明8]
ここで、本発明の一態様に係る加熱炉の炉温制御装置において、前記制御部は、炉温Tが燃料の自己着火する第一管理温度T1未満の場合には、前記単独制御により炉温を制御することは好ましい。
[発明9]
また、本発明の一態様に係る加熱炉の炉温制御装置において、前記制御部は、炉温Tが前記第一管理温度T1を超えた場合であって、前記一の制御帯に供給すべき燃料流量の総流量Qが、第一管理流量Q1未満の場合(Q<ΣA+ΣC)には、前記単独制御により炉温を制御し、第一管理流量Q1以上の場合(Q≧ΣA+ΣC)には、前記併用制御により炉温を制御することは好ましい。上記のように、第一管理流量Q1とは、連続式バーナの総燃料流量の最小値ΣAと蓄熱式バーナの総燃料流量の最小値ΣCとの和である。
[発明10]
また、本発明の一態様に係る加熱炉の炉温制御装置において、前記制御部は、炉温が前記第一管理温度T1を超えた場合であって、前記一の制御帯に供給すべき燃料流量の総流量Qが、前記第一管理流量Q1以上第二管理流量Q2未満の場合には、前記併用制御として、前記連続式バーナの燃料流量を最小値Aで燃焼させつつ、前記蓄熱式バーナの燃料流量をその最小値Cから最大値Dの範囲で制御する第一の併用制御により炉温を制御することは好ましい。上記のように、第二管理流量Q2とは、連続式バーナの総燃料流量の最小値ΣAと蓄熱式バーナの総燃料流量の最大値ΣDとの和である。
[発明11]
また、本発明の一態様に係る加熱炉の炉温制御装置において、前記制御部は、炉温が前記第一管理温度T1を超えた場合であって、前記一の制御帯に供給すべき燃料流量の総流量Qが、前記第二管理流量Q2以上である場合には、前記併用制御として、前記蓄熱式バーナの燃料流量を最大値Dで燃焼させつつ、前記連続式バーナの燃料流量をその最小値Aから最大値Bの範囲で制御する第二の併用制御により炉温を制御することは好ましい。
[発明12]
また、本発明の一態様に係る加熱炉の炉温制御装置において、前記制御部は、前記加熱炉が炉温の目標温度TUに達する前の昇温過程にあっては、炉温が前記第一管理温度T1を超え且つ前記目標温度TU未満の第二管理温度T2に達するまでは、前記単独制御により炉温を制御し、前記加熱炉が前記昇温過程にある場合に、炉温が前記第二管理温度T2を超えたときには、前記併用制御により炉温を制御し、前記加熱炉が炉温の目標温度TU自体を下げる降温過程にあっては、炉温が前記第一管理温度T1に達するまでは、前記併用制御により炉温を制御し、炉温が前記第一管理温度T1未満になったときには、前記単独制御により炉温を制御することは好ましい。
本発明によれば、一の制御帯に、パイロットバーナを有して連続的に燃焼可能な連続式バーナと、パイロットバーナを有しないで燃焼と排気とを交互に繰り返す交番燃焼が可能な蓄熱式バーナとを設置しており、一の制御帯に供給すべき燃料流量の総流量または炉温に基づいて、連続式バーナのみを稼働させる単独制御および連続式バーナと蓄熱式バーナとを共に稼働させる併用制御のいずれか一方を選択して炉温を制御するので、連続式バーナと蓄熱式バーナとの効果的な運用により、一の制御帯での消費燃料を抑制しつつ目標炉温を達成できる。
本発明の一態様に係る炉温制御装置を備える加熱炉の一実施形態の模式図であり、同図(a)はその正面図、(b)は平面図である。 炉温制御装置の構成を説明するブロック図である。 炉温制御装置が実行する炉温制御処理のフローチャートである。 炉温制御装置が実行する炉温制御処理のフローチャートである。 炉温制御処理に基づく炉温制御の一例を示すグラフであり、横軸は時間、縦軸は炉温を示す。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。なお、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。
図1に示すように、この工業用の加熱炉10は、複数の制御帯Z1、Z2、Z3を有する(同図(b)参照)。本実施形態の例は、スラブ、ビレット、ブル−ム等の被加熱材Sをウォーキングビーム(不図示)等の搬送装置により搬送し、被加熱材Sを抽出目標温度に加熱して下流側の圧延機等に送出する連続式加熱炉である。
本実施形態の加熱炉10は、複数の制御帯として、被加熱材Sの搬送方向Hに沿って上流側から順に、予熱帯Z1と、加熱帯Z2と、均熱帯Z3とを有する。なお、上流側となる予熱帯Z1には装入口10aが設けられ、下流側の均熱帯Z3には抽出口10bが設けられている。
各制御帯Z1、Z2、Z3には、複数のバーナが適所に設けられており、各制御帯Z1、Z2、Z3は、独立に炉温制御可能になっている。なお、本実施形態では、各制御帯Z1、Z2、Z3は、1つの帯(ゾーン)で形成されているが、複数の帯から構成してもよい。
本実施形態では、図1に示すように、予熱帯Z1には、パイロットバーナを有する複数の連続式バーナ2と、パイロットバーナを有しない複数の蓄熱式バーナ(リジェネバーナ)3とが併設されている。また、下流側の加熱帯Z2と均熱帯Z3とには、複数の連続式バーナ2が適所にそれぞれ設けられている。各制御帯Z2、Z3の連続式バーナ2は、炉内に燃焼ガスをフレ−ムとなして供給し、排ガスは予熱帯Z1側に流れて不図示の煙道から煙突を経て大気中に放出される。
蓄熱式バーナ3は、バーナ本体と蓄熱体とを備える交番燃焼式バーナである。本実施形態の例では、対向する2つの蓄熱式バーナ3を一対として使用して、燃焼と排ガス吸引を交互に繰り返すように構成されている。各蓄熱式バーナ3は、排ガスを吸引する際に蓄熱体に排ガスの熱を蓄積させ、この蓄積した熱を燃料とともに供給する空気(燃焼用空気)の予熱に利用することにより、燃焼用空気を昇温させて熱効率を向上することができる。これに対し、連続式バーナ2は、蓄熱体を備えておらず交番燃焼を行わない通常のバーナである。連続式バーナ2は、パイロットバーナを有するので連続的に燃焼可能であり、炉温の状態によらずに燃焼状態を管理できる。
以下、上記予熱帯Z1についてより詳しく説明する。
図1に示すように、予熱帯Z1には、炉の上部中央等の適所に炉温計1が設けられており、炉温計1により随時の炉温が測定可能になっている。また、予熱帯Z1の各連続式バーナ2と各蓄熱式バーナ3には、図示を省略する燃料配管に、流量計と、燃料供給量を調整可能な調整弁とがそれぞれ付設されており、各連続式バーナ2と各蓄熱式バーナ3の随時の燃料流量が流量計により測定可能になっている。
図2に示すように、炉温計1で測定された随時の炉温情報と、各連続式バーナ2と各蓄熱式バーナ3の随時の燃料流量情報とは、予熱帯Z1を独立に炉温制御可能な制御部5に入力される。制御部5は、炉温制御処理を実行し、随時の炉温情報と燃料流量情報とに基づいて、予熱帯Z1の炉温Tが目標温度TU(例えば1000℃)になるように、各連続式バーナ2と各蓄熱式バーナ3の調整弁により燃料流量を制御して炉温Tを制御可能になっている。
詳しくは、制御部5は、以下不図示の、演算およびシステム全体を制御するCPUと、炉温制御処理を含む制御プログラム等のデータを所定領域に予め格納している記憶装置およびROMと、記憶装置およびROM等から読み出したデータやCPUの演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAMと、表示装置、入力装置およびデータベース等を含む外部装置並びに加熱炉10全体を管理する上位コンピュータに対してデータの入出力を媒介するインターフェースとを備えて構成され、これらは、データを転送するための信号線であるバスで相互にかつデータ授受可能に接続されている。
制御部5は、加熱炉10全体を管理する上位コンピュータからの予熱帯Z1の目標温度TUを設定する制御指令に応じて炉温制御処理を実行する。制御部5で炉温制御処理が実行されると、図3に示すように、まずステップS11に移行して、上記炉温計1からの炉温情報、各連続式バーナ2と各蓄熱式バーナ3からの燃料流量情報をそれぞれ取得してステップS12に移行する。ステップS12では、炉温Tが第一管理温度T1(例えば760℃)に達している否かを判定する。ここで、第一管理温度T1は、燃料の自己発火点以上の温度が予め設定されている。
炉温Tが第一管理温度T1未満であれば(No)ステップS14に移行し、炉温Tが第一管理温度T1以上であれば(Yes)ステップS13に移行する。ステップS13では、炉温が第二管理温度T2(例えば800℃)に達している否かを判定する。第二管理温度T2は、蓄熱式バーナ3を安全かつ安定して燃焼させるために、蓄熱式バーナ3の点火点と消火点との間に温度域を設定するものであり、目標温度TU(例えば1000℃)未満の温度であって、第一管理温度T1に対して例えば40℃〜100℃高い温度(つまり、本実施形態の例であれば800℃〜860℃)に予め設定されている。
炉温Tが第二管理温度T2未満であれば(No)ステップS14に移行し、ステップS14では、連続式バーナ2のみによって炉温を制御(以下、「単独制御」ともいう)してステップS11に処理を戻す。炉温が第二管理温度T2以上であれば(Yes)ステップS15に移行する。
ステップS15では、炉温Tが目標温度TUに達している否かを判定する。目標温度TUに達していれば(Yes)ステップS17に移行し、そうでなければ(No)ステップS16に移行し、ステップS16では、連続式バーナ2と蓄熱式バーナ3とを併用して炉温を制御(以下、「併用制御」ともいう)してステップS17に移行する。
ここで、本実施形態では、制御部5は、連続式バーナ2と蓄熱式バーナ3とを併用する併用制御を実行するに際し、以下に示す表1、表2の条件に基づいて、連続式バーナ2の燃料流量と蓄熱式バーナ3の燃料流量とを設定している。
Figure 0006341188
Figure 0006341188
表1は、各バーナ単体における燃料流量の上限と下限について、連続式バーナ2単体における燃料流量の最小値がA、最大値がBであり、蓄熱式バーナ3単体における燃料流量の最小値がC、最大値がDであることを示している。なお、各バーナ単体における燃料流量の最小値とは、各バーナの安定した燃焼状態の維持に必要な最小の燃料流量をいう。
また、各バーナ単体における燃料流量の最大値とは、各バーナの安定した燃焼状態を維持し得る範囲での最大の燃料流量をいう。そして、表2は、各バーナの燃料流量を表1に示す上限と下限にした場合に、予熱帯Z1に供給すべき総流量Qを、各連続式バーナ2と各蓄熱式バーナ3とにどのように振り分けるかを示している。
すなわち、併用制御時において、予熱帯Z1に供給すべき総流量Qが、複数の連続式バーナ2の総燃料流量の最小値ΣAと複数の蓄熱式バーナ3の燃料流量の最小値ΣCとの和(以下、「第一管理流量Q1」ともいう)よりも小さい場合(Q<ΣA+ΣC)には、制御部5は、蓄熱式バーナ3は稼働させずに、連続式バーナ2のみを用いて、各連続式バーナ2の燃料流量を最小値Aから最小値A+C(但し、蓄熱式バーナ3の燃料流量の最小値Cは、連続式バーナ2の燃料流量の最大値Bよりも小さい)の範囲で燃焼させる単独制御を実行する。
また、併用制御時において、供給すべき燃料流量の総流量Qが、第一管理流量Q1以上(Q1=ΣA+ΣC≦Q)、且つ、複数の連続式バーナ2の総燃料流量の最小値ΣAと複数の蓄熱式バーナ3の総燃料流量の最大値ΣDとの和(以下、「第二管理流量Q2」ともいう)よりも小さい場合(Q<ΣA+ΣD=Q2)には、制御部5は、各連続式バーナ2の燃料流量を最小値Aに維持しつつ、各蓄熱式バーナ3の燃料流量を、その最小値Cから最大値Dの範囲で燃焼させる第一の併用制御を実行する。
また、併用制御時において、供給すべき燃料流量の総流量Qが、第二管理流量Q2以上である場合(Q2=ΣA+ΣD≦Q)には、制御部5は、各蓄熱式バーナ3の燃料流量を最大値Dに維持しつつ、各連続式バーナ2の燃料流量を、その最小値Aから最大値Bの範囲で燃焼させる第二の併用制御を実行する。
ステップS17では、加熱炉10全体を管理する上位コンピュータからの新たな制御指令の有無を監視する。つまり、制御指令が上記目標温度TUに維持されていれば(No)ステップS11に処理を戻す。これに対し、炉を降温させて炉温Tを降温目標値TDとする新たな制御指令が入力されていれば(Yes)処理を戻し、図4に示す炉温降温処理に移行する。
制御部5で炉温降温処理が実行されると、図4に示すように、まずステップS21に移行して、上記炉温計1からの炉温情報、各連続式バーナ2と各蓄熱式バーナ3からの燃料流量情報をそれぞれ取得してステップS22に移行する。ステップS22では、降温中の炉温Tが第一管理温度T1に達している否かを判定し、第一管理温度T1に達していれば(Yes)ステップS25に移行し、そうでなければ(No)ステップS23に移行する。
ステップS23では、連続式バーナ2の燃料流量を最小値Aに設定し、続くステップS24では、炉温Tを降温目標値TDとすべく、蓄熱式バーナ3の燃料流量を目標流量に減少させて処理をステップS21に戻す。ステップS25では、連続式バーナ2の単独制御により炉温Tを降温目標値TDとすべく、蓄熱式バーナ3を消火し、連続式バーナ2の燃料流量を目標流量に減少させてステップS26に移行する。ステップS26では、炉温Tが降温目標値TDに達したか否かを判定し、降温目標値TDに達したならば(Yes)処理を戻し、そうでなければ(No)ステップS25に戻って降温目標値TDに達するまで、連続式バーナ2の燃料流量を目標流量に減少させる単独制御を続行する。
次に、上記加熱炉10の動作および作用効果について説明する。
この加熱炉10は、複数の制御帯として、独立に炉温制御可能な予熱帯Z1、加熱帯Z2および均熱帯Z3を有し、被加熱材Sを搬送装置により搬送方向Hに沿って搬送し、被加熱材Sを抽出目標温度に加熱して下流側の圧延機等に送出する。
この加熱炉10によれば、加熱帯Z2や均熱帯Z3からの燃焼排ガスの流れにより、予熱帯Z1の炉温を他の制御帯Z2、Z3よりも高く設定できる。そのため、被加熱材Sが予熱帯Z1で急速に加熱され、加熱帯Z2に向けて熱的条件がほぼ均一化されるため生産性が向上する。そして、加熱炉10の各制御帯Z1、Z2、Z3毎に、各制御帯のバ−ナの燃焼量を制御して、各制御帯の炉温を所定温度に調整するので、加熱炉10全体として所望の炉内温度パタ−ンに制御できる。そのため、炉内温度分布のバラツキが少なく被加熱材Sの均熱性が良い。
そして、この加熱炉10によれば、複数の制御帯Z1、Z2、Z3のうちの一の制御帯である予熱帯Z1に、連続式バーナ2と蓄熱式バーナ3とを併設しており、予熱帯Z1の制御部5は、予熱帯Z1に供給すべき燃料流量の総流量Qまたは炉温Tに基づいて、連続式バーナ2のみを稼働させる単独制御および連続式バーナ2と蓄熱式バーナ3とを共に稼働させる併用制御のいずれか一方を選択して炉温Tを制御するので、連続式バーナ2と蓄熱式バーナ3との効果的な運用により、予熱帯Z1での消費燃料を抑制しつつ目標炉温を達成することができる。
すなわち、図5において、加熱炉10全体を管理する上位コンピュータから、予熱帯Z1の目標温度TUを設定する制御指令がP0の時点で出力されたとき、制御部5は、上述した炉温制御処理を実行する。P0の時点では、炉温Tが第一管理温度T1未満なので、連続式バーナ2のみを稼働させる単独制御により昇温が開始される。
このように、この加熱炉10によれば、炉温Tが燃料の自己着火する第一管理温度T1(例えば760℃)未満の場合には、連続式バーナ2のみを用いて炉温Tを制御するため、燃料の自己着火が困難な炉温のときは、パイロットバーナを有する連続式バーナ2のみを用いて燃焼させるので、未燃を発生させることなく確実に燃料を燃焼させることができる。
特に、図5に示すように、本実施形態では、昇温時には、炉温Tが第一管理温度T1以上となるP1の時点を超えた場合であっても、炉温Tが第二管理温度T2に達するP2の時点までは単独制御により昇温される。
つまり、目標温度TUに向けて炉温Tを昇温する際には、炉温計1の測定値が第二管理温度T2未満の場合には、第一管理温度T1を超えても、連続式バーナ2の燃焼のみによって炉温が制御され、炉温Tが第二管理温度T2を超えたときに蓄熱式バーナ3の使用を開始する。そのため、この加熱炉10によれば、装入口10aの開閉等で予熱帯Z1の炉温Tが変動した際も、蓄熱式バーナ3が点火・消火を繰り返すチャタリング動作を起こすことなく、安定してバーナの流量および炉温を制御しつつ単独制御から併用制御に移行することができる。
そして、この加熱炉10によれば、炉温Tが第二管理温度T2を超えたときに、予熱帯Z1を目標温度TUに維持する制御指令が出力されている間(図5でのP2〜P4)は、表2に示した流量管理に基づく併用制御に移行する。すなわち、流量管理に基づく併用制御は、表2に示したように、予熱帯Z1に供給すべき燃料流量の総流量Qが、第一管理流量Q1未満の場合(Q<ΣA+ΣC)には、連続式バーナ2のみを用いた単独制御により炉温を制御する。
また、予熱帯Zに供給すべき燃料流量の総流量Qが、第一管理流量Q1以上第二管理流量Q2未満の場合(ΣA+ΣC≦Q<ΣA+ΣD)には、各連続式バーナ2の燃料流量を最小値Aで燃焼させつつ、各蓄熱式バーナ3の燃料流量をその最小値Cから最大値Dの範囲で制御する第一の併用制御により炉温Tを制御する。
さらに、予熱帯Zに供給すべき燃料流量の総流量Qが、第二管理流量Q2以上である場合(ΣA+ΣD≦Q)には、各蓄熱式バーナ3の燃料流量を最大値Dで燃焼させつつ、各連続式バーナ2の燃料流量をその最小値Aから最大値Bの範囲で制御する第二の併用制御により炉温Tを制御する。換言すれば、蓄熱式バーナ3の燃料流量が最大値Dに達したら、連続式バーナ2の燃料流量を増加して、炉温Tが目標温度TUになるように制御する。
この炉温制御により、この加熱炉10によれば、パイロットバーナを有しない蓄熱式バーナ3を、常に燃料の自己発火点以上で使用することになり、且つ、各バーナが燃焼に必要な最小流量を常に確保しつつ稼働させることができる。そのため、安全かつ安定した燃焼による炉温制御が可能となり、また、効率の良い蓄熱式バーナ3を優先して使用することができるため、最小限の燃料流量により炉温Tが目標温度TUとなるように制御することができる。
その後、P4の時点にて、加熱炉10全体を管理する上位コンピュータから、予熱帯Z1を降温させる新たな目標温度TDを設定する制御指令が出力されたときは、目標温度自体を下げる降温過程にあっては、第一管理温度T1に達するP5の時点までは、上述した併用制御により炉温Tを降温させるように制御し、炉温Tが第一管理温度T1未満になったときには、単独制御により炉温を制御する。
この例では、P5の時点以降は、降温時の目標温度TDに達するP6の時点まで単独制御により降温される。つまり、炉温が低下し、炉温Tが第一管理温度T1未満になると、蓄熱式バーナ3を消火して、連続式バーナ2のみによって炉温計1の測定値が降温目標値となるように制御部5が制御する。これにより、降温時において、装入口10aの開閉などで炉温Tが変動しても、蓄熱式バーナ3の点火・消火を繰り返すことがなく、安定して炉温を制御することができる。
以上説明したように、この加熱炉10によれば、予熱帯Z1の全ての燃焼過程において、炉温Tが、燃料の自己着火が困難な第一管理温度T1未満では、パイロットバーナを有する連続式バーナ2のみを用いて燃焼し、燃料が自己着火する第一管理温度T1以上のときは、パイロットバーナを有しない蓄熱式バーナ3を適宜に併用して燃焼させるので、未燃を発生させることなく確実に燃料を燃焼させることができる。
また、この加熱炉10によれば、炉温Tが第一管理温度T1以上のとき、連続式バーナと蓄熱式バーナとを併用時には、効率の劣る連続式バーナ2の燃料流量を最小値Aで燃焼しつつ、効率の良い蓄熱式バーナ3の燃料流量の調整により炉温を調整し、その後、蓄熱式バーナ3が最大流量Dに達すると、連続式バーナ2の燃料流量の調整により、炉温Tを制御するので、連続式バーナ2および蓄熱式バーナ3の効果的な運用により、最低限の流量で目標の炉温に制御することができる。
さらに、この加熱炉10によれば、第一管理温度T1と目標温度TUとの間に第二管理温度T2を設定し、昇温時には、炉温Tが第二管理温度T2以上になったときから蓄熱式バーナ3を使用し、降温時には、炉温が第一管理温度T1以下のときに、蓄熱式バーナ3の使用を停止するので、扉の開閉等で炉温Tが変動した際も、蓄熱式バーナ3が点火・消火を繰り返すチャタリング動作を起こすことがなく、安定してバーナの流量および炉温を制御できる。
また、この加熱炉10によれば、連続式バーナ2の燃料流量が、連続式バーナ2の必要最小流量Aと蓄熱式バーナ3の必要最小流量Cとを加算した流量以上になったときに蓄熱式バーナ3を点火するので、連続式バーナ2のみによる単独制御から連続式バーナ2と蓄熱式バーナ3とによる併用制御に移行する際においても、各バーナが安定して燃焼を継続するのに必要な最小流量を確保して、安全かつ安定した炉温制御が可能である。
なお、本発明に係る加熱炉の炉温制御方法および炉温制御装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能であることは勿論である。
例えば、本発明に係る加熱炉の炉温制御方法および炉温制御装置は、連続式バーナと蓄熱式バーナとが一の制御帯に設置された加熱炉であれば適用可能である。よって、例えば加熱炉として、上記実施形態に示した連続式加熱炉に限らず、圧延加熱炉、鍛造炉、熱処理炉、溶解炉、焼成炉、脱臭炉等の比較的に高温の炉に好適に採用することができる。
また、本発明は、新しく設置する加熱炉に対しては勿論、既設の加熱炉の改造や増設時にも適用できる。
つまり、連続式バーナのみを設置した既設の加熱炉に蓄熱式バーナを増設する場合や、設備スペースの制約から、一つの制御帯に蓄熱式バーナと連続式バーナとを設置しなくてはならない場合等に好適に採用できる。このような既設の加熱炉の改造や増設時において、一の制御帯を所期の炉温に管理するべく、各々のバーナを流量制御する必要がある。しかし、背景技術で説明したように、従来の技術であれば、蓄熱式バーナと比べて効率の劣る連続式バーナを過剰に燃焼すれば、使用する燃料が多くなってしまうという問題がある。また、連続式バーナを設置した加熱炉に、蓄熱式バーナを増設する場合に、設備スペースの制約から、パイロットバーナの設置が困難な場合があり、このような場合には、燃料の自己着火により蓄熱式バーナを点火しなくてはならないことになる。
これに対し、本発明に係る加熱炉の炉温制御方法および炉温制御装置は、一の制御帯において、一の制御帯に供給すべき燃料流量の総流量Qまたは炉温Tに基づいて、連続式バーナ2のみを稼働させる単独制御および連続式バーナ2と蓄熱式バーナ3とを共に稼働させる併用制御のいずれか一方を選択して炉温Tを制御できるので、既設の加熱炉の改造や増設時にも、連続式バーナおよび蓄熱式バーナの効果的な運用により、一の制御帯での消費燃料を抑制しつつ目標炉温を達成できるのである。
1 炉温計
2 連続式バーナ
3 蓄熱式バーナ
5 制御部
10 加熱炉
Z1 予熱帯(一の制御帯)
Z2 加熱帯(制御帯)
Z3 均熱帯(制御帯)
T1 第一管理温度
T2 第二管理温度
TU 目標温度
Q 総流量
Q1 第一管理流量(Q1=ΣA+ΣC)
Q2 第二管理流量(Q2=ΣA+ΣD)

Claims (12)

  1. 独立して炉温を制御可能な複数の制御帯を備え、前記複数の制御帯のうちの一の制御帯に、パイロットバーナを有して連続的に燃焼可能な連続式バーナと、パイロットバーナを有しないで燃焼と排気とを交互に繰り返す交番燃焼が可能な蓄熱式バーナとが設置された加熱炉の炉温を制御する方法であって、
    前記一の制御帯において、前記一の制御帯に供給すべき燃料流量の総流量または炉温に基づいて、前記連続式バーナのみを稼働させる単独制御および前記連続式バーナと前記蓄熱式バーナとを共に稼働させる併用制御のいずれか一方を選択して炉温を制御することを特徴とする加熱炉の炉温制御方法。
  2. 炉温が燃料の自己着火する第一管理温度未満の場合には、前記単独制御により炉温を制御する請求項1に記載の加熱炉の炉温制御方法。
  3. 炉温が前記第一管理温度を超えた場合であって、前記一の制御帯に供給すべき燃料流量の総流量が、第一管理流量未満の場合には、前記単独制御により炉温を制御し、第一管理流量以上の場合には、前記併用制御により炉温を制御する請求項2に記載の加熱炉の炉温制御方法。
    但し、第一管理流量とは、連続式バーナの総燃料流量の最小値と蓄熱式バーナの総燃料流量の最小値との和である。
  4. 炉温が前記第一管理温度を超えた場合であって、前記一の制御帯に供給すべき燃料流量の総流量が、前記第一管理流量以上第二管理流量未満の場合には、前記併用制御として、前記連続式バーナの燃料流量を最小値で燃焼させつつ、前記蓄熱式バーナの燃料流量をその最小値から最大値の範囲で制御する第一の併用制御により炉温を制御する請求項3に記載の加熱炉の炉温制御方法。
    但し、第二管理流量とは、連続式バーナの総燃料流量の最小値と蓄熱式バーナの燃料流量の最大値との和である。
  5. 炉温が前記第一管理温度を超えた場合であって、前記一の制御帯に供給すべき燃料流量の総流量が、前記第二管理流量以上である場合には、前記併用制御として、前記蓄熱式バーナの燃料流量を最大値で燃焼させつつ、前記連続式バーナの燃料流量をその最小値から最大値の範囲で制御する第二の併用制御により炉温を制御する請求項4に記載の加熱炉の炉温制御方法。
  6. 前記加熱炉が炉温の目標温度に達する前の昇温過程にあっては、炉温が前記第一管理温度を超え且つ前記目標温度未満の第二管理温度に達するまでは、前記単独制御により炉温を制御し、
    前記加熱炉が前記昇温過程にある場合に、炉温が前記第二管理温度を超えたときには、前記併用制御により炉温を制御し、
    前記加熱炉が炉温の目標温度自体を下げる降温過程にあっては、炉温が前記第一管理温度に達するまでは、前記併用制御により炉温を制御し、炉温が前記第一管理温度未満になったときには、前記単独制御により炉温を制御する請求項2〜5のいずれか一項に記載の加熱炉の炉温制御方法。
  7. 独立して炉温を制御可能な複数の制御帯を備え、前記複数の制御帯のうちの一の制御帯に、パイロットバーナを有して連続的に燃焼可能な連続式バーナと、パイロットバーナを有しないで燃焼と排気とを交互に繰り返す交番燃焼が可能な蓄熱式バーナとが設置された加熱炉の炉温を制御する炉温制御装置であって、
    前記一の制御帯内の炉温を検出する炉温計と、前記連続式バーナの燃料流量を検出する連続式バーナ用流量計と、前記蓄熱式バーナの燃料流量を検出する蓄熱式バーナ用流量計と、前記炉温計、連続式バーナ用流量計および蓄熱式バーナ用流量計の検出値が入力されるとともに、前記一の制御帯での前記連続式バーナと前記蓄熱式バーナの燃焼状態および燃料流量を制御可能な制御部とを備え、
    前記制御部は、前記一の制御帯に供給すべき燃料流量の総流量または炉温に基づいて、前記連続式バーナのみを稼働させる単独制御および前記連続式バーナと前記蓄熱式バーナとを共に稼働させる併用制御のいずれか一方を選択して炉温を制御することを特徴とする炉温制御装置。
  8. 前記制御部は、炉温が燃料の自己着火する第一管理温度未満の場合には、前記単独制御により炉温を制御する請求項7に記載の炉温制御装置。
  9. 前記制御部は、炉温が前記第一管理温度を超えた場合であって、前記一の制御帯に供給すべき燃料流量の総流量が、第一管理流量未満の場合には、前記単独制御により炉温を制御し、第一管理流量以上の場合には、前記併用制御により炉温を制御する請求項8に記載の炉温制御装置。
    但し、第一管理流量とは、連続式バーナの総燃料流量の最小値と蓄熱式バーナの総燃料流量の最小値との和である。
  10. 前記制御部は、炉温が前記第一管理温度を超えた場合であって、前記一の制御帯に供給すべき燃料流量の総流量が、前記第一管理流量以上第二管理流量未満の場合には、前記併用制御として、前記連続式バーナの燃料流量を最小値で燃焼させつつ、前記蓄熱式バーナの燃料流量をその最小値から最大値の範囲で制御する第一の併用制御により炉温を制御する請求項9に記載の炉温制御装置。
    但し、第二管理流量とは、連続式バーナの総燃料流量の最小値と蓄熱式バーナの総燃料流量の最大値との和である。
  11. 前記制御部は、炉温が前記第一管理温度を超えた場合であって、前記一の制御帯に供給すべき燃料流量の総流量が、前記第二管理流量以上である場合には、前記併用制御として、前記蓄熱式バーナの燃料流量を最大値で燃焼させつつ、前記連続式バーナの燃料流量をその最小値から最大値の範囲で制御する第二の併用制御により炉温を制御する請求項10に記載の炉温制御装置。
  12. 前記制御部は、前記加熱炉が炉温の目標温度に達する前の昇温過程にあっては、炉温が前記第一管理温度を超え且つ前記目標温度未満の第二管理温度に達するまでは、前記単独制御により炉温を制御し、
    前記加熱炉が前記昇温過程にある場合に、炉温が前記第二管理温度を超えたときには、前記併用制御により炉温を制御し、
    前記加熱炉が炉温の目標温度自体を下げる降温過程にあっては、炉温が前記第一管理温度に達するまでは、前記併用制御により炉温を制御し、炉温が前記第一管理温度未満になったときには、前記単独制御により炉温を制御する請求項8〜11のいずれか一項に記載の炉温制御装置。
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