JP5696641B2 - 加熱炉における空気予熱器の冷却方法 - Google Patents

加熱炉における空気予熱器の冷却方法 Download PDF

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Description

本発明は、スラブ等の鋼片を加熱する加熱炉に備えられている空気予熱器の冷却方法に関し、特に、蓄熱式バーナと連続燃焼式バーナを併有する連続式加熱炉に備えられている空気予熱器の冷却方法に関する。
連続鋳造機によって鋳造されたスラブ等の鋼片は、連続式加熱炉により目標抽出温度まで加熱された後、熱間圧延機により所定の形状に成形される。鋼片の加熱を行う従来の連続式加熱炉の一例を図4に示す。連続式加熱炉50は、鋼片Sの装入口から抽出口に向けて順に予熱帯、加熱帯、均熱帯にゾーンニングされ、複数の連続燃焼式バーナ51が各ゾーンに設置されている。各ゾーンで発生した燃焼排ガスは、炉尻(装入口側)に備えられた煙道56を流れ、煙道56の末端に設置された煙突57から大気中に放出される。
煙道56の途中には、煙道56を流れる燃焼排ガスの廃熱を利用して、連続燃焼式バーナ51に供給される燃焼空気を予熱する空気予熱器54(エアレキュペレータ)が設置されている。燃焼空気は、燃焼空気供給系52の始端に設置された燃焼空気ブロワ55から燃焼空気供給系52に導入され空気予熱器54により予熱された後、流量制御弁53を経由して各連続燃焼式バーナ51に供給される。なお、図4では、描線が錯綜しないように、一部の連続燃焼式バーナのみ燃焼空気供給系を示しているが、その他の連続燃焼式バーナにも同様の燃焼空気供給系が接続されている。
連続式加熱炉50では、空気予熱器54の耐熱温度(800〜900℃程度)を超える燃焼排ガスが空気予熱器54に流入して空気予熱器54が溶損するのを防止するため、空気予熱器54を冷却するための常温空気供給系58が、空気予熱器入側54aの煙道56に接続されている。冷却空気ブロワ59により常温空気供給系58に導入された常温空気は、空気予熱器入側54aに設置された温度計61の出力値と連動する流量調整弁60を経由して空気予熱器入側54aの煙道56に供給される。
しかし、こうした常温空気を用いて燃焼排ガスを希釈する方法の場合、燃焼排ガス温度が高くなるにつれて、燃焼排ガスを希釈するために必要となる常温空気量は増加する。その結果、容量の大きな冷却空気ブロワ59が必要となるだけでなく、常温空気量の増加による排ガス量の増加を考慮した煙突57の設計が必要となる。
他方、特許文献1では、予熱帯に蓄熱式バーナ、加熱帯及び均熱帯に連続燃焼式バーナを設置した加熱炉において、蓄熱式バーナから排出される熱交換後の低温燃焼排ガスを空気予熱器入側の燃焼排ガス中に導入する方法が開示されている。この方法では、燃焼排ガスを希釈する常温空気の代わりに、蓄熱式バーナから排出される低温燃焼排ガスを使用する。そのため、必要以上に排ガス量が増加することもなく、加熱炉の操業条件への影響を最小限に止めることができる。しかし、加熱炉から煙道に流れる燃焼排ガスの温度が低く燃焼排ガスの冷却が不要な場合でも、蓄熱式バーナから排出される熱交換後の低温燃焼排ガスの全量が空気予熱器入側の燃焼排ガス中に導入されるため、燃焼排ガス温度がさらに低下し、空気予熱器による熱交換効率が低下するという問題がある。
そこで、特許文献2では、蓄熱式バーナと連続燃焼式バーナを併有する加熱炉において、蓄熱式バーナから排出される熱交換後の低温燃焼排ガスを導入する系統を空気予熱器の入側と出側のそれぞれに設置し、そのいずれかの系統又は両方の系統に流量調整手段を設ける発明が開示されている。特許文献2には、この発明の効果として、空気予熱器を通過する燃焼排ガスの温度が空気予熱器の耐熱温度を超えないように燃焼排ガスの冷却を行うだけでなく、燃焼排ガスの過剰な冷却を防止して熱損失の低下を抑制することができると記載されている。
特開平8−199231号公報 特開2002−81641号公報
特許文献1や特許文献2などに記載されている、蓄熱式バーナと連続燃焼式バーナを併有する加熱炉では、空気予熱器を通過する燃焼排ガス量は、連続燃焼式バーナで生成された燃焼排ガスの全量と蓄熱式バーナで生成された燃焼排ガスの一部(蓄熱器による熱交換が行われなかった分で、通常10〜20%)の和となる。一方、空気予熱器を通過する燃焼空気は、連続燃焼式バーナで使用される空気量のみである。そのため、加熱炉の運転状態によって、空気予熱器を通過する燃焼排ガス量と燃焼空気量の比率が変動する。特に、連続燃焼式バーナの燃焼量が少なく蓄熱式バーナの燃焼量が多い運転状態の場合、空気予熱器を通過する燃焼排ガス量に比べて、冷却作用のある燃焼空気量(冷却空気量)が少ないため、空気予熱器の冷却が不十分となる。
表1は、上記知見を裏付けるために実施したシミュレーション結果を示したものである。本シミュレーションでは、連続燃焼式バーナの燃焼量が定格燃焼流量(8,000Nm/h)の50%負荷時において、蓄熱式バーナの燃焼量が定格燃焼流量(20,000Nm/h)の30〜80%と変化した各ケースについて、通過排ガス量(空気予熱器を通過する燃焼排ガス量)に対する通過空気量(空気予熱器を通過する燃焼空気量)の比率を計算した。なお、通過空気量は連続燃焼式バーナの燃焼空気量に等しく、通過排ガス量は、連続燃焼式バーナの燃焼排ガス量に蓄熱式バーナの燃焼排ガス量の10%(エスケープ率)を加えたものである。
Figure 0005696641
同表より、蓄熱式バーナの燃焼負荷が増加するにつれて、通過排ガス量に対する通過空気量の比率が低下することがわかる。即ち、蓄熱式バーナと連続燃焼式バーナを併有する加熱炉において、従来の方法で空気予熱器を冷却した場合、加熱炉の運転状態によっては、空気予熱器の冷却が不十分となるおそれがある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、蓄熱式バーナと連続燃焼式バーナを併有する加熱炉において、加熱炉の運転状態が変動しても、空気予熱器に十分な冷却空気を供給して空気予熱器の溶損を防止することができる、加熱炉における空気予熱器の冷却方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、蓄熱式バーナと連続燃焼式バーナとを併有する加熱炉で、該加熱炉の炉尻からの燃焼排ガスを、空気予熱器を介設した煙道を通して外部に排出すると共に、前記蓄熱式バーナから排出される熱交換後の燃焼排ガスを前記空気予熱器の出側の煙道に排出し、更に、前記連続燃焼式バーナに供給する燃焼空気を前記空気予熱器に通して該空気予熱器を冷却する方法において、
前記空気予熱器をその耐熱温度以下に冷却するために必要な冷却空気量A0を、前記空気予熱器を通過する燃焼排ガス量と前記空気予熱器の入側の燃焼排ガス温度より算出し、
前記連続燃焼式バーナに供給される燃焼空気量を測定して、その実測値A1が前記冷却空気量A0未満である際、前記空気予熱器によって予熱された燃焼空気の一部を大気放散することを特徴としている。その際、大気放散する前記燃焼空気の容量A2は(A0−A1)以上であることが望ましい。
本発明では、予熱された燃焼空気の一部を大気放散して新たな燃焼空気(冷却空気)が空気予熱器に供給されることにより、空気予熱器を冷却する冷却空気量の増大を図っている。具体的には、空気予熱器を通過する燃焼排ガス量と燃焼排ガス温度に基づいて、空気予熱器をその耐熱温度以下に冷却するために必要な冷却空気量A0を算出し、連続燃焼式バーナに供給される燃焼空気量が冷却空気量A0未満であるとき、予熱された燃焼空気の一部を大気放散する。これにより、燃焼空気供給系の圧力が低下し、冷却作用のある新たな燃焼空気が空気予熱器に供給される。
なお、空気予熱器を冷却する際の空気予熱器温度の下限値は、(耐熱温度−50℃)程度とすることが望ましい。空気予熱器の温度がこれより低下すると、廃熱回収上、不利になるためである。また、本明細書における「排ガス量」及び「空気量」は、それぞれ単位時間当たりの排ガス量及び空気量のことである。
本発明に係る加熱炉における空気予熱器の冷却方法では、連続燃焼式バーナに供給される燃焼空気量が、空気予熱器をその耐熱温度以下に冷却するために必要な冷却空気量未満であるとき、予熱された燃焼空気の一部を大気放散する。これにより、冷却作用のある新たな燃焼空気が空気予熱器に供給されるので、加熱炉の運転状態が変動しても、空気予熱器の溶損を防止することができる。
本発明の一実施の形態に係る加熱炉における空気予熱器の冷却方法が適用される加熱炉の模式図である。 同空気予熱器の冷却方法の手順を説明するためのフローチャートである。 空気予熱器入側の燃焼排ガス温度と空気予熱器をその耐熱温度以下に冷却するために必要な冷却空気量との関係を示す特性線図の一例である。 従来の連続式加熱炉の模式図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態に付き説明し、本発明の理解に供する。
本発明の一実施の形態に係る加熱炉における空気予熱器の冷却方法が適用される加熱炉10の模式図を図1に示す。なお、図1では、描線が錯綜しないように、一部の蓄熱式バーナのみ燃焼空気供給系を示しているが、その他の蓄熱式バーナにも同様の燃焼空気供給系が接続されている。また、図示していないが、各蓄熱式バーナと各連続燃焼式バーナには燃料供給系を介して燃料が供給されている。
加熱炉10は、鋼片Sの装入口から抽出口に向けて順に予熱帯、加熱帯、均熱帯にゾーンニングされた連続式加熱炉である。本加熱炉10では、均熱帯に設置されたバーナの一部が連続燃焼式バーナ12とされ、それ以外の全てのバーナ、即ち、予熱帯と加熱帯に設置された全てのバーナ並びに均熱帯に設置された残りのバーナが蓄熱式バーナ11とされている。装入口から加熱炉10内に装入された鋼片Sは、図示しない搬送装置によって抽出口に向けて搬送される間に、蓄熱式バーナ11及び連続燃焼式バーナ12により目標抽出温度まで加熱される。
予熱帯、加熱帯、及び均熱帯で発生した燃焼排ガス(連続燃焼式バーナ12で生成された燃焼排ガスの全量と蓄熱式バーナ11で生成された燃焼排ガスの一部)は、炉尻(装入口側)に設けられた煙道30を流れ、煙道30の末端に設置された煙突32から大気中に放出される。煙道30の途中には、煙道30を流れる燃焼排ガスの廃熱を利用して、連続燃焼式バーナ12に供給される燃焼空気を予熱する空気予熱器31が設置されている。空気予熱器入側31aの煙道30には、空気予熱器31を通過する燃焼排ガスの温度を測定するための温度計26が設置されている。
連続燃焼式バーナ12には、燃焼空気供給系14を介して燃焼空気が供給される。燃焼空気供給系14の始端には、大気を吸引して、吸引した空気(燃焼空気)を連続燃焼式バーナ12に送給する燃焼空気ブロワ16が設置されている。燃焼空気ブロワ16から燃焼空気供給系14に導入された燃焼空気は、空気予熱器31により予熱された後、燃焼空気流量制御弁21を経由して各連続燃焼式バーナ12に供給される。また、空気予熱器31と燃焼空気流量制御弁21との間の燃焼空気供給系14には、空気予熱器31により予熱された燃焼空気を大気放散するための放散流量制御弁23と、予熱された燃焼空気の容量を測定するための流量計24が設けられている。
蓄熱式バーナ11は、二基の蓄熱式バーナ11を一組として使用し、一組の蓄熱式バーナ11の一方と他方を交互に燃焼させる交番燃焼方式により鋼片Sを加熱する。各蓄熱式バーナ11は、燃焼排ガスの廃熱を蓄熱するための蓄熱体(図示省略)を備えている。一方の蓄熱式バーナ11の燃焼により発生した燃焼排ガスが他方の蓄熱式バーナ11の蓄熱体を通過することにより、燃焼排ガスの廃熱が当該蓄熱体に蓄熱される。他方の蓄熱式バーナ11が燃焼する際、燃焼空気が当該蓄熱体を通過することにより燃焼空気が予熱される。
蓄熱式バーナ11は、燃焼空気供給系13に加えて燃焼排ガス排出系17を備えている。燃焼空気は、燃焼空気供給系13の始端に設けられた燃焼空気ブロワ15から燃焼空気供給系13に導入され、燃焼空気流量制御弁22を経由して蓄熱式バーナ11に供給される。燃焼空気ブロワ15と燃焼空気流量制御弁22との間の燃焼空気供給系13には、蓄熱式バーナ11に供給される燃焼空気量を測定するための流量計25が設けられている。
蓄熱式バーナ11で生成された燃焼排ガスの大半(80〜90%程度)は、燃焼排ガス排出系17の途中に設置された燃焼排ガスファン18により吸引され、蓄熱体に廃熱を供給した後、燃料排ガス流量制御弁20を経由し、空気予熱器出側31bの煙道30に排出される。本加熱炉10では、蓄熱式バーナ11から排出される熱交換後の低温燃焼排ガスの全量を空気予熱器出側31bの煙道30に排出するので、空気予熱器入側31aの煙道30を流れる燃焼排ガスが過剰に冷却されることがなく、空気予熱器31による熱交換効率の低下を防止することができる。
一方、蓄熱式バーナ11で生成された残りの燃焼排ガスは、連続燃焼式バーナ12で生成された燃焼排ガスと共に煙道30を流れ、空気予熱器31を通過した後、煙突32から大気中に放出される。
本加熱炉10は、連続燃焼式バーナ12に供給される燃焼空気量が、空気予熱器31をその耐熱温度以下に冷却するために必要な冷却空気量未満であるとき、空気予熱器31によって予熱された燃焼空気の一部を大気放散するための制御部27を備えている。制御部27には、連続燃焼式バーナ12に供給される燃焼空気量を測定する流量計24、蓄熱式バーナ11に供給される燃焼空気量を測定する流量計25、空気予熱器入側31aにおける燃焼排ガス温度を測定する温度計26、及び燃焼空気供給系14からの大気放散量を測定する流量計25aの各出力が入力されると共に、予熱された燃焼空気の大気放散量を制御するための制御信号が放散流量制御弁23に出力される。
次に、上記構成を有する加熱炉10における空気予熱器31の冷却方法について説明する。図2に、空気予熱器31の冷却方法の手順を説明するためのフローチャートを示す。
(ST00)蓄熱式バーナ11及び連続燃焼式バーナ12に使用される燃料(例えばコークス炉ガス)の燃料組成に基づいて、理論燃焼空気量Lと理論湿り燃焼排ガス量G0を予め計算しておく。
(ST10)制御部27において、流量計24より得られた連続燃焼式バーナ12に供給される燃焼空気量Air1と、図示しない燃料供給系に設置された流量計より得られた連続燃焼式バーナ12に供給される燃料の容量COG1に基づいて、連続燃焼式バーナ12で生成される燃焼排ガス量G1が(1)式より算出される。
G1=G01×COG1 ・・・・(1)
ここで、G01は、連続燃焼式バーナ12で生成される理論湿り燃焼排ガス量であり、(2)式で与えられる。
G01=G0+(Air1/(COG1×L)−1)×L ・・・・(2)
(ST11)制御部27において、流量計25より得られた蓄熱式バーナ11に供給される燃焼空気量Air2と、図示しない燃料供給系に設置された流量計より得られた蓄熱式バーナ11に供給される燃料の容量COG2に基づいて、蓄熱式バーナ11で生成される燃焼排ガス量G2が(3)式より算出される。
G2=G02×COG2 ・・・・(3)
ここで、G02は、蓄熱式バーナ11で生成される理論湿り燃焼排ガス量であり、(4)式で与えられる。
G02=G0+(Air2/(COG2×L)−1)×L ・・・・(4)
(ST12)制御部27において、空気予熱器31を通過する燃焼排ガス量Gが(5)式より算出される。なお、式中のエスケープ率は、蓄熱式バーナ11で生成される燃焼排ガスのうち、燃焼排ガス排出系17に吸引されず、煙道30を流れる燃焼排ガス量の割合(10〜20%程度)のことである。
G=G1+G2×エスケープ率 ・・・・(5)
(ST13)温度計26により測定された空気予熱器入側31aの燃焼排ガス温度TGが制御部27に入力される。
(ST14)空気予熱器入側の燃焼排ガス温度と空気予熱器を冷却するために必要な冷却空気量との関係を表した特性線図を用いて、空気予熱器31を通過する燃焼排ガス量Gと空気予熱器入側31aの燃焼排ガス温度TGより、空気予熱器31をその耐熱温度以下に冷却するために必要な冷却空気量A0が制御部27において決定される。
図3は、空気予熱器を通過する燃焼排ガス量をパラメータとして、空気予熱器入側の燃焼排ガス温度を横軸に、空気予熱器をその耐熱温度以下に冷却するために必要な冷却空気量を縦軸にとった特性線図の一例である。連続燃焼式バーナ12の燃焼空気量が同図の特性線の上側の領域にある場合、空気予熱器31をその耐熱温度以下に冷却するために必要な冷却空気量は燃焼空気のみで満足されていることを示している。一方、連続燃焼式バーナ12の燃焼空気量が同図の特性線の下側の領域にある場合、予熱した燃焼空気の一部を大気放散して新たな冷却空気を確保する必要がある。
(ST15)連続燃焼式バーナ12に供給される燃焼空気量A1は、燃焼空気量(実測値)Air1として既に制御部27に取り込まれている。
(ST16)制御部27において、連続燃焼式バーナ12に供給される燃焼空気量A1と空気予熱器31を冷却するために必要な冷却空気量A0が比較される。
(ST17)A1≧A0である場合、現状が維持される。一方、A1≧A0でない場合、即ち、A0がA1より大きい場合、制御部27において、空気予熱器31によって予熱された燃焼空気の大気放散量A2が(A0−A1)として算出される。
(ST18)制御部27から放散流量制御弁23に向けて制御信号が出力され、放散流量制御弁23が開き、予熱された燃焼空気からA2が大気中に放出される。予熱された燃焼空気の一部が大気放散されることにより、燃焼空気供給系14内の圧力が低下し、新たな冷却空気(冷却作用のある燃焼空気)が燃焼空気ブロワ16から燃焼空気供給系14に供給され、空気予熱器31を冷却する。
なお、上記実施の形態では、連続燃焼式バーナ12の燃焼排ガス量を算出した後に蓄熱式バーナ11の燃焼排ガス量を算出したが、逆でもよいことは言うまでもない。
以上、本発明の一実施の形態について説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、上記実施の形態では、加熱炉の均熱帯の一部のみに連続燃焼式バーナを使用したが、均熱帯のバーナを全て連続燃焼式バーナとしてもよいし、あるいは予熱帯や加熱帯のバーナの一部を連続燃焼式バーナとしてもよい。要は、蓄熱式バーナと連続燃焼式バーナを併有する加熱炉であればよく、蓄熱式バーナと連続燃焼式バーナの配置や比率を限定するものではない。
また、上記実施の形態では、燃焼空気の大気放散量A2を(A0−A1)としたが、(A0−A1)以上としてもよい。但し、その際、空気予熱器の温度が(耐熱温度−50℃)以上となるようにすることが望ましい。
10:加熱炉、11:蓄熱式バーナ、12:連続燃焼式バーナ、13、14:燃焼空気供給系、15、16:燃焼空気ブロワ、17:燃焼排ガス排出系、18:燃焼排ガスファン、20:燃料排ガス流量制御弁、21、22:燃焼空気流量制御弁、23:放散流量制御弁、24、25、25a:流量計、26:温度計、27:制御部、30:煙道、31:空気予熱器、31a:空気予熱器入側、31b:空気予熱器出側、32:煙突、S:鋼片

Claims (2)

  1. 蓄熱式バーナと連続燃焼式バーナとを併有する加熱炉で、該加熱炉の炉尻からの燃焼排ガスを、空気予熱器を介設した煙道を通して外部に排出すると共に、前記蓄熱式バーナから排出される熱交換後の燃焼排ガスを前記空気予熱器の出側の煙道に排出し、更に、前記連続燃焼式バーナに供給する燃焼空気を前記空気予熱器に通して該空気予熱器を冷却する方法において、
    前記空気予熱器をその耐熱温度以下に冷却するために必要な冷却空気量A0を、前記空気予熱器を通過する燃焼排ガス量と前記空気予熱器の入側の燃焼排ガス温度より算出し、
    前記連続燃焼式バーナに供給される燃焼空気量を測定して、その実測値A1が前記冷却空気量A0未満である際、前記空気予熱器によって予熱された燃焼空気の一部を大気放散することを特徴とする加熱炉における空気予熱器の冷却方法。
  2. 請求項1記載の加熱炉における空気予熱器の冷却方法において、大気放散する前記燃焼空気の容量A2は(A0−A1)以上であることを特徴とする加熱炉における空気予熱器の冷却方法。
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