次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、画像形成装置の一例としてのレーザプリンタ1の概略構成について説明した後、本発明の特徴部分について説明する。
また、以下の説明において、方向は、レーザプリンタ1を使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における右側を「前」、左側を「後」とし、手前側を「左」、奥側を「右」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
図1に示すように、レーザプリンタ1は、筐体2と、シートの一例としての用紙Sを供給する給紙部3と、露光部の一例としての露光装置5と、用紙S上にトナー像を転写するプロセスカートリッジ10と、用紙S上のトナー像を熱定着する定着器8とを主に備えている。
給紙部3は、筐体2内の下部に設けられ、給紙トレイ31と、用紙押圧板32と、符号を省略して示す給紙ローラ等からなる給紙機構33と、レジストローラ34と、センサ35とを主に備えている。
レジストローラ34は、給紙機構33よりも用紙Sの搬送方向下流側に配置されている。レジストローラ34は、給紙機構33から送られてきた用紙Sをプロセスカートリッジ10へ供給する前に、回転停止した状態で用紙Sの先端が当てられることで用紙Sを一旦停止させ、これにより用紙Sの斜行を修正するとともに、用紙Sにおける画像形成のタイミング等を調整するものである。
センサ35は、レジストローラ34よりも用紙Sの搬送方向下流側に設けられ、用紙Sを検知するように構成されている。センサ35は、公知の構成を備え、用紙Sの先端が通過したときに、後述する制御部100にON信号を出力するようになっている。
給紙部3では、給紙トレイ31内の用紙Sが、用紙押圧板32によって上方に設けられた給紙機構33に寄せられる。そして用紙Sは、給紙機構33によってレジストローラ34に送り出され、レジストローラ34によってプロセスカートリッジ10に供給される。
露光装置5は、筐体2内の上部に配置され、図示されないレーザ発光部やポリゴンミラー、レンズ、反射鏡などを備えている。この露光装置5では、レーザ発光部から出射される画像データに基づくレーザ光(鎖線参照)が、プロセスカートリッジ10の感光ドラム61の表面の露光位置Pで高速走査されることで、感光ドラム61の表面を露光する。
プロセスカートリッジ10は、筐体2の手前側のフロントカバー2Aを適宜開放することで、筐体2に対して着脱可能となっている。このプロセスカートリッジ10は、ドラムユニット6と現像カートリッジ7とで主に構成されている。
ドラムユニット6は、感光体の一例としての感光ドラム61と、帯電器62と、転写部の一例としての転写ローラ63とを主に備えている。
現像カートリッジ7は、ドラムユニット6に対して着脱可能となっており、ドラムユニット6に装着された状態、すなわち、プロセスカートリッジ10として筐体2に対し着脱可能に装着されるように構成されている。この現像カートリッジ7は、現像ローラ18と、供給ローラ19と、層厚規制ブレード14と、現像剤の一例としてのトナーを収容するように構成されたトナー収容部15と、アジテータ16とを主に備えている。
この現像カートリッジ7は、トナーを収容する現像剤収容器の一例である。また、本実施形態において、現像ローラ18は、感光ドラム61と接触しながら回転するように、感光ドラム61に対向して配置されている。また、層厚規制ブレード14は、先端部に現像ローラ18の周面に接触する規制部14Aを有し(図4(c)参照)、この規制部14Aにより、現像ローラ18上のトナー層の厚さを規制するようになっている。
プロセスカートリッジ10では、感光ドラム61の表面が、帯電器62により一様に帯電された後、露光装置5からのレーザ光の高速走査によって露光されることで、感光ドラム61上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、トナー収容部15内のトナーは、アジテータ16によって撹拌されながら、まず供給ローラ19に供給され、次いで供給ローラ19から現像ローラ18に供給される。そして、現像ローラ18の回転に伴って、現像ローラ18と層厚規制ブレード14の間に進入して一定厚さの薄層として現像ローラ18上に担持される。
現像ローラ18上に担持されたトナーは、現像ローラ18から感光ドラム61上に形成された静電潜像に供給される。これにより、静電潜像が可視像化され、感光ドラム61上に現像剤像の一例としてのトナー像が形成される。その後、感光ドラム61と転写ローラ63の間を用紙Sが搬送されることで感光ドラム61上のトナー像が用紙S上に転写される。
定着器8は、プロセスカートリッジ10の後方に配置され、プロセスカートリッジ10でトナー像が形成された用紙Sを加熱する加熱ローラ81と、この加熱ローラ81を押圧する加圧ローラ82とを主に備えている。この定着器8では、用紙S上に転写されたトナー像を、用紙Sが加熱ローラ81と加圧ローラ82との間を通過する間に熱定着させている。トナー像が熱定着された用紙Sは、排紙ローラ23や定着排紙ローラ24によって排紙トレイ22上に排出される。
次に、本発明の制御部100等について詳細に説明する。
図2に示すように、レーザプリンタ1は、モータMと、変速機構9と、光センサ36と、制御部100とを備えている。
モータMは、感光ドラム61や現像ローラ18等に駆動力を供給するための駆動源である。つまり、感光ドラム61と現像ローラ18は、共通のモータMから駆動力が伝達されるようになっている。モータMと現像ローラ18は、変速機構9を介して連結されている。また、現像ローラ18に伝達されたモータMの駆動力が、アジテータ16等の現像カートリッジ7に設けられる部材にも伝達されるように、現像カートリッジ7にはギヤ列が設けられている。
変速機構9は、現像ローラ18の回転速度を、第1速度V1と、当該第1速度V1よりも遅く、かつ、ゼロよりも大きな第2速度V2とに切り替えるための機構である。変速機構9は、現像ローラ18を第1速度V1で回転させるための伝達比で構成される第1伝達機構91と、現像ローラ18を第2速度V2で回転させるための伝達比で構成される第2伝達機構92と、モータMからの駆動力の伝達経路を第1伝達機構91または第2伝達機構92に切り替えるための電磁クラッチ93とを備えている。この変速機構9では、電磁クラッチ93をOFFにすると、モータMからの駆動力が第2伝達機構92を介して現像ローラ18に伝達され、電磁クラッチ93をONにすると、モータMからの駆動力が第1伝達機構91を介して現像ローラ18に伝達されるようになっている。
光センサ36は、現像カートリッジ7内のトナー量を検知するセンサであって、現像カートリッジ7内のトナー量に応じた信号を制御部100に出力する。なお、現像カートリッジ7が収容しているトナーの残量を検知する手段はこのような構成に限らず、公知の構成を採用することができ、例えば、現像ローラの回転数等によりトナーの残量を推測する構成等であってもよい。
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などを有するコンピュータからなり、予め用意されたプログラムと、レーザプリンタ1に接続されたパーソナルコンピュータ(PC)から入力される画像形成ジョブやセンサ35から入力される信号に基づいて、露光装置5による露光と、現像ローラ18の回転速度を制御する。
具体的に、制御部100は、前記したプログラムにより、感光ドラム61上の画像形成領域の先端が露光位置Pに到達する前に、現像ローラ18を第1速度V1に加速する加速制御と、感光ドラム61上の画像形成領域の後端が転写ローラ63を通過した後に、現像ローラ18を第2速度V2に減速する減速制御とを実行するようになっている。
また、制御部100は、前記したプログラムにより、加速制御の完了時を、感光ドラム61上の用紙Sに対応するシート領域の一例としての用紙領域の先端が露光位置Pを通過した後とする第1制御と、減速制御の開始時を、用紙領域の後端が転写ローラ63を通過する前とする第2制御とを実行するようになっている。なお、本実施形態において、第1制御と第2制御は、現像カートリッジ7内に収容されているトナーの残量が所定値未満である場合に実行される。
また、制御部100は、解析部110、露光制御部120、クラッチ制御部130およびモータ制御部140を主に備えている。
解析部110は、入力された画像形成ジョブに基づいて、画像形成領域の解析を行う構成である。例えば、解析部110は、図3に示すように、用紙Sの搬送方向において、用紙S上に形成される画像Gの先端から後端までの範囲を画像形成領域A1とし、画像形成領域A1の先端から用紙Sの先端までを前側余白領域A2とし、画像形成領域A1の後端から用紙Sの後端までを後側余白領域A3とする。そして、解析部110は、入力された画像形成ジョブに基づいて、画像形成領域の解析が行えない場合には、当該画像形成ジョブの情報に含まれる用紙Sのサイズの全域(つまり、用紙Sの先端から後端まで)を画像形成領域A1とする。画像形成ジョブの情報に含まれる用紙Sのサイズは、一例として、給紙部3から給紙され画像形成される実物の用紙Sのサイズに対して、PCに表示される画像形成の設定画面で設定した用紙Sのサイズが挙げられる。
ここで、解析部110が画像形成領域の解析を行えない場合とは、例えば、CPUの処理能力に対して計算量が多いとして、CPUへの負荷が大きく、解析にかかる時間が所定の時間よりも長い場合等である。より具体的には、例えば、解析部110は、入力された画像形成ジョブのデータ中に画像形成領域A1を指示するデータが含まれていない場合、入力された画像形成ジョブのデータ中に含まれる画像データを解析して画像形成領域A1を特定するが、画像データのサイズが所定以上である等して、この解析にかかる時間が所定の時間より長いと判断されるときには、入力された画像形成ジョブに基づいて、画像形成領域A1の解析を行えないと判断する。あるいは、解析部110は、入力された画像形成ジョブのデータ中に画像形成領域A1を指示するデータが含まれていない場合に、入力された画像形成ジョブに基づいて、画像形成領域A1の解析を行えないと判断してもよい。
図2に戻り、露光制御部120は、解析部110による解析結果と、センサ35から入力される信号とに基づいて、感光ドラム61上の画像形成領域A1が露光位置Pを通過しているときに、当該画像形成領域A1に静電潜像を形成するように、露光装置5を制御する。
具体的に、露光制御部120は、センサ35がONになってから第2所定時間T2が経過すると、静電潜像を形成するための露光を開始するようになっている。なお、第2所定時間T2は、用紙Sの先端がセンサ35を通過してから感光ドラム61上の画像形成領域A1の先端、すなわち、前側余白領域A2の後端が露光位置Pに到達するまでにかかる時間であり、解析部110による解析結果から求めることができる。
クラッチ制御部130は、解析部110による解析結果と、センサ35から入力される信号とに基づいて、変速機構9の電磁クラッチ93のON・OFFを切り替えて、現像ローラ18の回転速度を変えるように構成されている。
具体的に、クラッチ制御部130は、センサ35がONになってから第1所定時間T1が経過すると、電磁クラッチ93をONにし、センサ35がONになってから第3所定時間T3が経過すると、電磁クラッチ93をOFFにするようになっている。
第1所定時間T1は、感光ドラム61上の画像形成領域A1の先端が露光位置Pに到達する前に、現像ローラ18を第1速度V1にすることができるように、解析部110が解析して得た前側余白領域A2の大きさに応じて設定される。
より詳細に、クラッチ制御部130は、第1所定時間T1を、原則として、図4(c)に示すように、感光ドラム61上の前側余白領域A2が露光位置Pを通過しているときに、現像ローラ18の加速が完了する時間に設定する。
なお、制御部100は、感光ドラム61上の画像形成領域A1の先端が現像ローラ18に対向する位置に到達する時刻から、現像ローラ18の規制部14Aに対応する部分が感光ドラム61と対向する位置に到達するまでにかかる時間以上前に、現像ローラ18の加速を完了させるように、第1所定時間T1を設定する。つまり、制御部100は、現像ローラ18の加速が完了した時点で、感光ドラム61上の前側余白領域A2の後端から現像ローラ18に対向する位置までの感光ドラム61の周面上の長さL1が、現像ローラ18上の規制部14Aが接触する位置から感光ドラム61に対向する位置までの現像ローラ18の周面上の長さL2以上となるように、第1所定時間T1を設定する。これにより、現像ローラ18が第1速度V1で回転しているときに規制部14Aを通過した現像ローラ18上のトナー層が、感光ドラム61上の画像形成領域A1に供給される。
そして、クラッチ制御部130は、光センサ36が検知した現像カートリッジ7が収容しているトナーの残量が所定量以上ある場合には、第1所定時間T1を、トナーの残量が所定量未満である場合よりも短くして、図5(b)に示すように、感光ドラム61上の前側余白領域A2が露光位置Pに到達する前に、現像ローラ18の加速が完了するように設定する。
第3所定時間T3は、用紙Sの先端がセンサ35を通過してから感光ドラム61上の画像形成領域A1の後端が転写ローラ63に到達するまでの時間よりも長い時間である。
より詳細に、クラッチ制御部130は、第3所定時間T3を、原則として、図6(b)に示すように、感光ドラム61上の後側余白領域A3が転写ローラ63を通過しているときに、現像ローラ18の減速が開始するような時間に設定する。そして、クラッチ制御部130は、現像カートリッジ7が収容しているトナーの残量が所定量以上ある場合には、第3所定時間T3を、トナーの残量が所定量未満である場合よりも長くして、図7(b)に示すように、感光ドラム61上の後側余白領域A3が転写ローラ63を通過した後、現像ローラ18の減速が開始するような時間に設定する。
図2に戻り、モータ制御部140は、モータMのON・OFFを制御する。具体的には、モータ制御部140は、画像形成ジョブが入力されるとモータMをONにし、画像形成を終了するときにモータMをOFFにする制御を実行する構成となっている。
次に、制御部100の制御動作について図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
制御部100は、画像形成ジョブが入力されると(S1)、まず、変速機構9の電磁クラッチ93をOFFにした状態で、モータMをONにし(S2)、感光ドラム61を速度VDで回転させるとともに、現像ローラ18を第2速度V2で回転させる。
そして、制御部100は、入力された画像形成ジョブに基づいて画像形成領域A1、前側余白領域A2および後側余白領域A3の解析を行うとともに(S3)、現像カートリッジ7が収容しているトナーの残量を取得する(S4)。
ステップS3,S4の後、解析部110は、解析した画像形成領域A1、前側余白領域A2および後側余白領域A3と取得したトナーの残量に基づいて、第1所定時間T1、第2所定時間T2および第3所定時間T3を決定する(S5)。
次に、制御部100は、センサ35がONになったか否かを判定する(S6)。ステップS6でセンサ35がONになっていないと判定されると(S6,No)、制御部100は、センサ35がONになるまで待機する。ステップS6でセンサ35がONになったと判定されると(S6,Yes)、制御部100は、センサ35がONになってから第1所定時間T1が経過したか否かを判定する(S7)。
ステップS7において、センサ35がONになってから第1所定時間T1が経過していないと判定すると(S7,No)、制御部100は、センサ35がONになってから第1所定時間T1が経過するまで待機する。
一方、ステップS7において、センサ35がONになってから第1所定時間T1が経過したと判定すると(S7,Yes)、制御部100は、電磁クラッチ93をONにして現像ローラ18を第1速度V1に向けて加速し始める(S8)。
そして、制御部100は、センサ35がONになってから第2所定時間T2が経過したか否かを判定する(S9)。
ステップS9において、センサ35がONになってから第2所定時間T2が経過してないと判定すると(S9,No)、制御部100は、センサ35がONになってから第2所定時間T2が経過するまで待機する。
ステップS9において、センサ35がONになってから第2所定時間T2が経過したと判定すると(S9,Yes)、制御部100は、露光装置5を制御して、感光ドラム61に静電潜像を形成するための露光を開始する(S10)。
そして、制御部100は、センサ35がONになってから第3所定時間T3が経過したか否かを判定する(S11)。
ステップS11において、センサ35がONになってから第3所定時間T3が経過していないと判定すると(S11,No)、制御部100は、センサ35がONになってから第3所定時間T3が経過するまで待機する。
一方、ステップS11において、センサ35がONになってから第3所定時間T3が経過したと判定すると(S11,Yes)、制御部100は、電磁クラッチ93をOFFにして、現像ローラ18を第2速度V2に向けて減速し始める(S12)。
そして、制御部100は、入力された画像形成ジョブに次のページの画像形成情報が存在しないか否かを判断することにより、画像形成が完了したが否かを判定する(S13)。このとき、入力された画像形成ジョブに次のページの画像形成情報が存在しないと判断することにより、画像形成が完了したと判定すると(S13,Yes)、制御部100は、モータMをOFFにして(S14)、感光ドラム61および現像ローラ18を停止し、制御を終了する。
一方、ステップS13において、入力された画像形成ジョブに次のページの画像形成情報が存在すると判断することにより、画像形成が終了していないと判定すると(S13,No)、制御部100は、ステップS3に戻って、制御を続行する。
次に、レーザプリンタ1の動作について、図9のタイミングチャートを適宜参照しながら説明する。
制御部100は、画像形成ジョブが入力されると、まず、電磁クラッチ93をOFFにした状態でモータMをONにする(時刻ゼロ)。これにより、モータMの駆動力が第2伝達機構92を介して現像ローラ18に伝達され、図4(a)に示すように、現像ローラ18が第2速度V2で回転する。また、感光ドラム61が速度VDで回転する。
そして、給紙部3で用紙Sが給紙され、用紙Sの先端がレジストローラ34を通過すると、センサ35がこの用紙Sの先端を検知してONになる(時刻t1)。
そして、センサ35がONになってから第1所定時間T1が経過すると、制御部100は、電磁クラッチをONにする(時刻t2)。これにより、モータMの駆動力が第1伝達機構91を介して現像ローラ18に伝達されるようになるので、現像ローラ18が第2速度V2から第1速度V1に向けて加速する。
トナーの残量が所定量未満である場合には、制御部100が第1制御を実行し、図4(b)に示すように、感光ドラム61上の前側余白領域A2の先端が露光位置Pに到達する前に、電磁クラッチ93がONに切り替わって現像ローラ18の加速が始まり、図4(c)に示すように、前側余白領域A2が露光位置Pを通過している間に、現像ローラ18の加速が完了する(時刻t3)。
一方、トナーの残量が所定量以上である場合には、制御部100は、第1制御を実行せず、図5(a),(b)に示すように、感光ドラム61上の用紙領域の先端、すなわち、前側余白領域A2の先端が露光位置Pに到達する前に、現像ローラ18の加速制御を完了させる。
そして、現像ローラ18の加速完了から、感光ドラム61の周面上の一地点が、現像ローラ18が第1速度V1で回転しているときに長さL1分移動するのにかかる時間である第4所定時間T4が経つと、図4(d)に示すように、感光ドラム61上の画像形成領域A1の先端が露光位置Pに到達し、露光装置5がONになって、感光ドラム61上に静電潜像が形成される(時刻t4)。
センサ35がONになってから第3所定時間T3が経つと、制御部100は、電磁クラッチをOFFにする。これにより、モータMの駆動力が第2伝達機構92を介して現像ローラ18に伝達され、現像ローラ18が第1速度V1から第2速度V2に向けて減速し始める(時刻t5)。
トナーの残量が所定量未満である場合には、制御部100が第2制御を実行し、図6(a),(b)に示すように、感光ドラム61上の後側余白領域A3が転写ローラ63を通過している間に、電磁クラッチ93がOFFに切り替わって現像ローラ18の減速が開始する。そして、図6(c)に示すように、後側余白領域A3が転写ローラ63を通過した後、減速が完了し、現像ローラ18が第2速度V2で回転する。
一方、トナーの残量が所定量以上である場合には、制御部100は、第2制御を実行せず、図7(a),(b)に示すように、感光ドラム61上の用紙領域の後端、すなわち、後側余白領域A3の後端が転写ローラ63を通過した後、現像ローラ18の減速制御を開始する。
図9に示すように、複数枚の用紙Sに画像形成を行う画像形成ジョブが制御部100に入力された場合、1枚目と2枚目の間など後続の用紙Sがある場合には、次の用紙SまでモータMをONにしたまま現像ローラ18の回転速度を第2速度V2に維持する。そして、最後の1枚の用紙Sに画像形成が終了すると、制御部100は、モータMをOFFにする。これにより、現像ローラ18と感光ドラム61が停止する。
以上のような本実施形態におけるレーザプリンタ1の効果を説明する。
レーザプリンタ1では、現像ローラ18と感光ドラム61が同一のモータMから駆動力を伝達されるように構成され、また、現像ローラ18が感光ドラム61に接触しながら回転するので、現像ローラ18の回転速度を切り替えると、現像ローラ18の回転速度変更時に生じる振動が感光ドラム61に伝わるため、感光ドラム61の回転速度が変動する。
本実施形態では、現像ローラ18の第2速度V2から第1速度V1への加速制御を、感光ドラム61上の画像形成領域A1が露光位置Pに到達していないときに行うので、感光ドラム61上に静電潜像を形成しているときに、現像ローラ18の回転速度変更時に生じる振動が感光ドラム61に伝わらない。これにより、形成される画像が乱れるのを抑えることができる。また、現像ローラ18の第1速度V1から第2速度V2への減速制御を、感光ドラム61上の画像形成領域A1が転写ローラ63を通過した後に行うので、感光ドラム61から用紙Sにトナー像を転写しているときに、現像ローラ18の回転速度変更時に生じる振動が感光ドラム61に伝わらない。これにより、形成される画像が乱れるのを抑えることができる。
そして、現像カートリッジ7に収容されているトナーの残量が所定量未満である場合には、現像ローラ18の加速制御を、感光ドラム61上の前側余白領域A2が露光位置Pを通過している間に完了させるので、感光ドラム61上の前側余白領域A2が露光位置Pに到達する前に現像ローラ18の加速制御を完了させる場合に比べて、長い時間、現像ローラ18を第1速度V1より遅い速度で回転させておくことができる。これにより、トナーの劣化をより抑えることができる。
また、現像カートリッジ7に収容されているトナーの残量が所定量未満である場合には、現像ローラ18の減速制御を、感光ドラム61上の後側余白領域A3が転写ローラ63を通過している間に開始するので、感光ドラム61上の後側余白領域A3が転写ローラ63を通過した後に現像ローラ18の減速制御を開始する場合に比べて、長い時間、現像ローラ18を第1速度V1より遅い速度で回転させておくことができる。これにより、トナーの劣化をより抑えることができる。
そして、現像カートリッジ7に収容されているトナーの残量が所定量以上である場合には、現像ローラ18や現像ローラ18とともに回転するアジテータ16等の回転速度を変えたとき、その前後で、モータMへの負荷の変動が大きく、感光ドラム61の回転速度が変動するおそれがある。本実施形態では、現像カートリッジ7に収容されているトナーの残量が所定量以上である場合には、前側余白領域A2が露光位置Pに到達する前に、現像ローラ18の加速制御を完了し、後側余白領域A3が転写ローラ63を通過した後に、現像ローラ18の減速制御を開始するので、感光ドラム61の回転速度が変動しても、画像を乱れにくくすることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。なお、以下の説明において、前記実施形態と略同様の構成要素については、同一符号を付し、その説明は省略する。
図10に示すように、制御部100は、感光ドラム61上の画像形成領域A1の後端、すなわち、後側余白領域A3の先端が転写ローラ63を通過した後であって、用紙S上の画像形成領域A1、すなわち、用紙SのトナーTが載っている範囲が、感光ドラム61よりも用紙Sの搬送方向下流側で用紙Sを搬送する定着器8(搬送部)を通過していないときに減速制御を実行するようにしてもよい。この場合、画像形成領域A1が定着器8を通過している用紙Sの後端が、感光ドラム61と転写ローラ63の間を通過しているときに現像ローラ18が減速しない。これにより、現像ローラ18の減速時の振動が用紙Sに伝わって定着器8における画像の乱れ、例えば、にじみが生じるのを抑えることができる。
また、定着器8の加圧ローラ82がモータMから駆動力を伝達されるように構成されている場合には、用紙S上の画像形成領域A1が定着器8を通過しているときに加圧ローラ82の回転速度が変動しないように、用紙S上の画像形成領域A1が定着器8を通過していないときに、現像ローラ18の加速制御および減速制御を実行することが望ましい。
そして、制御部100は、用紙Sが定着器8を通過していないときに、加速制御および減速制御を実行するように構成されていてもよい。これによれば、用紙Sが定着器8を搬送しているときに、感光ドラム61や加圧ローラ82の回転速度が変化しないので、画像の乱れを抑えることができる。
図11に示すように、制御部100は、連続して搬送される用紙S上の画像形成領域A1の間隔、つまり、感光ドラム61上の先の用紙Sに対応する後側余白領域A3の先端と次の用紙Sに対応する前側余白領域A2の後端の間隔が所定間隔未満である場合、現像ローラ18の減速と加速をする期間が短いので、先の用紙Sに対応する感光ドラム61上の画像形成領域A1の後端が転写ローラ63を通過した後から次の用紙Sに対応する感光ドラム61上の画像形成領域A1が露光位置Pに到達する前の期間に減速制御を行わないようにしてもよい。これにより、感光ドラム61上の次の用紙Sに対応する前側余白領域A2が露光位置Pに到達するときには、確実に現像ローラ18を第1速度V1で回転させておくことができる。
前記実施形態では、感光ドラム61と現像ローラ18を1つずつ備えたモノクロのレーザプリンタ1に本発明を適用したが、図12や図16に示すような、感光ドラム61とこの感光ドラム61に対応する現像ローラ18を複数組備えた画像形成装置の一例としてのカラープリンタ1A,1Bに本発明を適用してもよい。
図12に示すカラープリンタ1Aは、センサ35よりも用紙Sの下流側で前後方向に並ぶ4つの感光ドラム61と、各感光ドラム61に対応して設けられる現像ローラ18を有する4つの現像カートリッジ7と、4つの感光ドラム61の下に設けられる転写ユニット70とを備えている。
転写ユニット70は、公知の駆動ローラ71、従動ローラ72、ベルトの一例としての搬送ベルト73および転写部の一例としての転写ローラ74を備えている。
駆動ローラ71および従動ローラ72は、前後方向に離間して平行に配置され、その間にエンドレスベルトからなる搬送ベルト73が張設されている。駆動ローラ71は、4つの感光ドラム61よりも後側に配置され、従動ローラ72は、4つの感光ドラム61よりも前側に配置されている。搬送ベルト73は、その外側の面のうち上を向く面が各感光ドラム61に接し、感光ドラム61との間で用紙Sを挟むことで用紙Sを搬送する搬送部となっている。また、搬送ベルト73の内側には、各感光ドラム61との間で搬送ベルト73を挟持する転写ローラ74が、各感光ドラム61に対向して4つ配置されている。
このカラープリンタ1Aにおいて、制御部100は、図13(a),(b)に示すように、4つの感光ドラム61のうち最初に感光ドラム61上の画像形成領域A1の先端、つまり、前側余白領域A2の後端が露光位置Pに到達する感光ドラム61に対して、第1制御を実行する。
具体的に、制御部100は、図13(a)に示すように、最初に画像形成領域A1の先端が露光位置Pに到達する感光ドラム61(図13においては、用紙Sの搬送方向における2番目の感光ドラム61)の画像形成領域A1の先端が露光位置Pに到達する前に、すべての現像ローラ18に対して加速制御を開始し、図13(b)に示すように、最初に画像形成領域A1の先端が露光位置Pに到達する感光ドラム61の前側余白領域A2が露光位置Pを通過している間に、すべての現像ローラ18に対する加速制御を完了する。この場合、すべての感光ドラム61上の画像形成領域A1が露光位置Pにないとき、および、すべての感光ドラム61上の画像形成領域A1が転写ローラ74を通過していないときに、すべての現像ローラ18に対して加速制御が実行される。これにより、すべての感光ドラム61の画像形成領域A1が露光位置Pに到達するときには、現像ローラ18が第1速度V1で回転する。
これにより、各感光ドラム61で静電潜像が形成されているとき、および、各感光ドラム61でトナー像が転写されているときに、すべての現像ローラ18が加速しないので、画像が乱れるのを抑えることができる。また、最初に感光ドラム61上の画像形成領域A1の先端が露光位置Pに到達する感光ドラム61に対応する現像ローラ18に対しては第1制御が実行されるので、この現像ローラ18を有する現像カートリッジ7に収容されたトナーの劣化を抑えることができる。
なお、制御部100は、上記した最初に感光ドラム61上の画像形成領域A1の先端が露光位置Pに到達する感光ドラム61に対応する現像ローラ18に対してのみでなく、他の現像ローラ18に対しても第1制御を実行してもよい。また、制御部100は、各感光ドラム61に対応する現像ローラ18に対して第1制御を実行し、各感光ドラム61上の前側余白領域A2が露光位置Pを通過しているときに、現像ローラ18の加速が完了するように構成されていてもよい。
そして、カラープリンタ1Aにおいて、制御部100は、図14(a),(b)に示すように、4つの感光ドラム61のうち最後に感光ドラム61上の画像形成領域A1の後端、すなわち、後側余白領域A3の前端が転写ローラ74を通過する感光ドラム61に対応する現像ローラ18に対して、第2制御を実行する。
具体的には、制御部100は、図14(a)に示すように、最後に画像形成領域A1の後端が転写ローラ74を通過する感光ドラム61(図14においては、用紙Sの搬送方向における3番目の感光ドラム61)の画像形成領域A1が転写ローラ74を通過しているときには、すべての現像ローラ18を第1速度V1で回転させる。そして、制御部100は、図14(b)に示すように、最後に画像形成領域A1の後端が転写ローラ74を通過する感光ドラム61の後側余白領域A3が転写ローラ74を通過している間に、すべての現像ローラ18に対して減速制御を実行する。この場合、すべての感光ドラム61上の画像形成領域A1が露光位置Pにないとき、および、すべての感光ドラム61上の画像形成領域A1が転写ローラ74を通過していないときに、すべての現像ローラ18に対して減速制御が実行される。
これにより、各感光ドラム61でトナー像の転写が行われているとき、および、各感光ドラム61で静電潜像が形成されているときに、すべての現像ローラ18が減速しないので、画像が乱れるのを抑えることができる。また、最後に感光ドラム61上の画像形成領域A1の後端が転写ローラ74を通過する感光ドラム61に対応した現像ローラ18に対しては第2制御が実行されるので、この現像ローラ18を有する現像カートリッジ7に収容されたトナーの劣化を抑えることができる。
なお、制御部100は、上記した最後に感光ドラム61上の画像形成領域の後端が転写ローラ74を通過する感光ドラム61に対応する現像ローラ18に対してのみでなく、他の感光ドラム61に対応する現像ローラ18に対しても第2制御を実行してもよい。また、制御部100は、各感光ドラム61に対応する現像ローラ18に対して第2制御を実行し、各感光ドラム61上の後側余白領域A3が転写ローラ74を通過しているときに、現像ローラ18の減速を開始するように構成されていてもよい。
また、図15に示すように、制御部100は、用紙Sの画像形成領域A1、つまり、用紙SのトナーTが載っている範囲の全体が、搬送ベルト73の上面(より詳しくは、駆動ローラ71の上端部が接する位置における搬送ベルト73の上面)から離れた後、減速制御を実行するように構成されていてもよい。搬送ベルト73と電気的に引き合っている用紙Sが搬送ベルト73から離れるとき、用紙S上のトナーTが乱れやすいため、用紙Sの画像形成領域が搬送ベルト73から離れた後に減速制御を実行することで、画像の乱れを最小限にすることができる。
また、制御部100は、用紙Sの後端が搬送ベルト73から離れた後に、減速制御を実行してもよい。これによれば、搬送ベルト73上を用紙Sが搬送されているときに、現像ローラ18の回転速度変化時の振動が感光ドラム61を介して搬送ベルト73に伝わらないので、用紙S上のトナーTが乱れるのを抑えることができる。
図16に示すカラープリンタ1Bは、前記実施形態の露光装置5の代わりに感光ドラム61を露光するLEDユニット5Bを備え、転写ユニット70Bは、駆動ローラ71と、従動ローラ72と、中間転写ベルト73Bと、4つの転写部の一例としての転写ローラ74と、2次転写ローラ75とを備えている。
中間転写ベルト73Bは、駆動ローラ71と従動ローラ72との間に張設され、給紙部3から供給された用紙Sを2次転写ローラ75との間で定着器8に向けて搬送する。この中間転写ベルト73Bは、外側の面が各感光ドラム61に接しており、その内側には転写ローラ74が感光ドラム61との間で中間転写ベルト73Bを挟持するように配置されている。2次転写ローラ75は、中間転写ベルト73Bを介して駆動ローラ71と対向配置されている。
各感光ドラム61上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト73B上に順次重ね合わせて転写される。そして、給紙部3から搬送された用紙Sが、中間転写ベルト73Bと転写バイアスが印加された2次転写ローラ75との間を搬送されることで、中間転写ベルト73B上のトナー像が用紙Sに転写される。その後、用紙Sは、定着器8を通過することで、トナー像が熱定着される。
このカラープリンタ1Bにおいても、制御部100は、4つの感光ドラム61のうち最初に感光ドラム61上の画像形成領域A1の先端が露光位置に到達する感光ドラム61に対して、第1制御を実行する。具体的に、制御部100は、図17(a)に示すように、最初に画像形成領域A1の先端が露光位置に到達する感光ドラム61(図17においては、中間転写ベルト73Bの移動方向における1番目の感光ドラム61)の画像形成領域A1の先端が露光位置に到達する前に、すべての現像ローラ18に対する加速制御を開始する。そして、制御部100は、図17(b)に示すように、最初に画像形成領域A1の先端が露光位置に到達する感光ドラム61の前側余白領域A2が露光位置を通過している間に、すべての現像ローラ18に対する加速制御を完了させる。
また、制御部100は、4つの感光ドラム61のうち最後に感光ドラム61上の画像形成領域A1の後端が転写ローラ74を通過する感光ドラム61に対応する現像ローラ18に対して、第2制御を実行する。具体的に、制御部100は、図18(a)に示すように、最後に画像形成領域A1の後端が転写ローラ74を通過する感光ドラム61(図18においては、中間転写ベルト73Bの移動方向における4番目の感光ドラム61)の画像形成領域A1が転写ローラ74を通過しているときには、すべての現像ローラ18を第1速度V1で回転させる。そして、制御部100は、図18(b)に示すように、最後に画像形成領域A1の後端が転写ローラ74を通過する感光ドラム61の、後側余白領域A3が転写ローラ74を通過している間に、すべての現像ローラ18に対する減速制御を開始する。
そして、カラープリンタ1Bでは、用紙Sにトナー像が転写されているときに、現像ローラ18の回転速度変化時に生じる振動が中間転写ベルト73Bに伝わらないように、制御部100は、複数枚の用紙Sに画像形成を行う画像形成ジョブが入力された場合、1枚目の用紙Sに画像形成を行うときのみ現像ローラ18の加速制御を実行し、最後の1枚の用紙Sに画像形成を行うときのみ減速制御を行うようにするのが望ましい。また、この場合には、中間転写ベルト73B上の画像形成領域、つまり、トナーTが載っている範囲の後端が2次転写ローラ75を通過した後に、減速制御を実行してもよい。
前記実施形態や前記した変形例では、搬送部として、定着器8や搬送ベルト73を例示したが、搬送部はこれに限定されず、感光ドラム61よりも用紙Sの搬送方向下流側で用紙Sを搬送する搬送ローラや他の感光ドラムであってもよい。
前記実施形態では、制御部100が、第1制御と第2制御の両方を実行していたが、制御部による制御はこれに限定されるものではない。例えば、制御部は、第1制御のみ、または、第2制御のみを実行するように構成されていてもよい。また、制御部は、トナーの残量が所定量未満であれば、第1制御と第2制御の両方を実行し、トナーの残量が所定量以上であれば、第1制御のみ、または、第2制御のみを実行するように構成されていてもよい。また、制御部は、トナーの残量に関わらず、第1制御と第2制御の両方や第1制御のみ、または、第2制御のみを実行してもよい。
また、カラープリンタ1A,1Bにおいては、制御部は、単色で画像形成を行う場合、つまり、画像形成に一組の現像ローラ18と感光ドラム61のみを使用する場合にのみ、第1制御と第2制御の少なくとも一方を実行し、画像形成に二組以上の現像ローラ18と感光ドラム61を使用する場合には、第1制御と第2制御を行わなくてもよい。これによれば、制御部による制御を簡単することができる。
前記実施形態では、現像ローラ18と感光ドラム61が共通のモータMから駆動力が伝達されるようになっていたが、現像ローラ18を駆動するためのモータと感光ドラム61を駆動するためのモータを別個に設けてもよい。
前記実施形態では、第1制御を実行した場合、現像ローラ18の加速が、感光ドラム61上の前側余白領域A2の先端が露光位置Pに到達する前に開始していたが、現像ローラ18の加速を開始するタイミングはこれに限定されるものではない。例えば、感光ドラム61上の前側余白領域A2の先端が露光位置Pを通過した後に、現像ローラ18の加速を開始してもよい。
前記実施形態では、第2制御が実行された場合、現像ローラ18の減速が、感光ドラム61上の後側余白領域A3が転写ローラ63を通過した後に完了していたが、現像ローラ18の減速が完了するタイミングはこれに限定されるものではない。例えば、感光ドラム61上の後側余白領域A3が転写ローラ63を通過している期間内に現像ローラ18の減速が完了してもよい。
前記実施形態では、現像ローラ18の回転速度を切り替える機構として、第1伝達機構91、第2伝達機構92および電磁クラッチ93を有する変速機構9を例示したが、現像ローラ18の回転速度を切り替える機構はこれに限定されるものではない。例えば、変速機構は、電磁クラッチ93に代えて、遊星歯車機構や振り子ギヤ等を備える公知の構成であってもよい。また、回転速度の異なる2つのモータを設けて、現像ローラ18に駆動力を伝達するモータを適宜切り替えるように構成してもよい。