JP6340944B2 - 液体吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置 - Google Patents

液体吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は液体吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置に関する。
画像形成装置として、例えば液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)からなる記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置、例えばインクジェット記録装置が知られている。
従来の液体吐出ヘッドの製造方法として、液滴を吐出するノズルが通じる個別液室を形成する流路板を、複数の板状部材で構成し、板状部材にはプレス加工で個別液室となる貫通穴や凹部を形成し、研磨紙を用いた研磨加工によってバリや変形を除去するものが知られている(特許文献1)。
また、ノズルを形成するノズル板をプレス加工で形成し、化学研磨加工又は電解研磨加工を行ってバリや変形を除去するものが知られている(特許文献2)。
特開2012−013771号公報 特開2009−006641号公報
上述したように、SUSなどの金属部材からなる板状部材にプレス加工で圧力室(個別液室)などの流路となる貫通穴や凹部を形成し、1枚の板状部材或いは複数枚の板状部材を積層接合して流路板を構成する場合、板状部材の平面性を確保するための研磨加工を行う。
この場合、流路板にあっては、流路間の隔壁となる貫通穴や凹部の隔壁は剛性が低いために、研磨加工によってねじれや厚みばらつきが発生しやすく、他の部材との接合不良や接合強度の低下が生じるという課題が生じる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、接合信頼性を向上することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の請求項1に係る液体吐出ヘッドの製造方法は、
液滴を吐出するノズルが通じる複数の流路を形成する流路板を他の部材と接合して液体吐出ヘッドを製造する方法であって、
板状部材をプレス加工して、前記複数の流路となる凹部又は貫通穴を形成する工程と、
前記プレス加工後に、前記板状部材の前記他の部材と接合する接合面側に化学研磨加工を施す工程と、
を行って前記流路板を形成し、
前記化学研磨加工は、前記板状部材の厚み方向で前記接合面側の一部のみに施す
構成とした。
本発明によれば、接合信頼性を向上することができる。
本発明を適用する液体吐出ヘッドの一例の分解斜視説明図である。 同ヘッドの各部材をノズル側から見た平面説明図である。 同ヘッドの各部材を圧電アクチュエータ側からみた平面説明図である。 同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図である。 同ヘッドのノズル配列方向に沿う断面説明図である。 本発明における流路板の製造に使用する一般的なプレス装置のせん断型部分の説明図である。 プレス加工によるせん断面の説明に供する説明図である。 同じくバリの発生の説明に供する説明する。 一般的な機械研磨加工の説明に供する斜視説明図である。 隔壁にねじれが発生している流路板を使用したヘッドの説明に供するノズル配列方向に沿う断面説明図である。 比較例における研磨工程の説明に供する説明図である。 本発明の第1実施形態における研磨工程の説明に供する説明図である。 同第1実施形態で形成した流路板を使用した液体吐出ヘッドのノズル配列方向に沿う断面説明図である。 本発明に係る画像形成装置の一例の機構部を説明する側面説明図である。 同機構部の要部平面説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明を適用する液体吐出ヘッドの一例について図1ないし図5を参照して説明する。図1は同ヘッドの分解斜視説明図、図2は同ヘッドの各部材をノズル側から見た平面説明図、図3は同ヘッドの各部材を圧電アクチュエータ側からみた平面説明図である。図4は同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図、図5は同ヘッドのノズル配列方向に沿う断面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、ノズル板1と、流路板2と、壁面部材である振動板部材3とを積層して接着剤で接合している。そして、振動板部材3を変位させる圧力発生手段としての圧電アクチュエータ11と、共通液室部材としてのフレーム部材20とを備えている。
ノズル板1には、液滴を吐出する複数のノズル4が配列されている。このノズル板1はNi電鋳で形成しているが、これに限るものではない。例えば、ステンレスのプレス加工、ポリイミド樹脂フィルムなどの樹脂、シリコン、及びそれらの組み合わせからなるものなどを用いることができる。また、ノズル面にはメッキ被膜や撥水剤コーティングなどの周知の方法で撥液膜を形成している。このノズル板1は流路板2に接着剤接合している。
流路板2は、ノズル4が通じる流路である個別液室6、個別液室6に液体を供給する液体供給路となる流体抵抗部7、流体抵抗部7の上流側の液導入部8を形成している。個別液室6は隔壁6Aによって隔てられている。この流路板2は、例えばステンレス(SUS304など)を用いてプレス加工で形成している。
振動板部材3は、個別液室6の一部の壁面を変位可能な振動領域3aを有する。また、振動板部材3には、共通液室10に臨み、共通液室10と各個別液室6の入口側である液導入部8とを通じる開口部9が形成されている。この振動板部材3は、二層構造をなし、Ni電鋳で形成している。
そして、振動板部材3の個別液室6と反対側には、共通液室部材20を接合している。
また、振動板部材3の振動領域3aの個別液室6とは反対側に圧電アクチュエータ11を配置している。
圧電アクチュエータ11は、ベース部材13に柱状の圧電素子(圧電柱)12A、12Bを形成した圧電部材12を接合している。そして、圧電部材12の圧電柱12Aは、振動板部材3の振動領域3aに形成された島状凸部3bに接合され、配線部材であるFPC16を介して駆動信号が与えられる。圧電部材12の圧電柱12Bは隔壁6Aに対応する振動板部材3の凸部3cに接合されている。
なお、圧電部材12はベース部材13に接合固定して溝加工(スリット加工)によって分断することのない溝を形成することで、柱状の圧電素子である複数の柱状圧電素子(圧電柱)12A、12Bを形成したものである。
また、圧電部材12としては、厚さ10〜50μm/1層のチタン酸ジルコン酸(PZT)と、厚さ数μm/1層の銀・パラジューム(AgPd)からなる内部電極とを交互に積層した積層型圧電部材を用いている。
この圧電アクチュエータ11は、共通液室部材20に設けたアクチュエータ挿入穴21内に挿入されて配置されている。
共通液室部材20には、各個別液室6に液体を供給する共通液室10が形成されている。そして、共通液室10に外部から液体を供給する液体供給口部22が形成されている。
また、共通液室10の一部の壁面は振動板部材3の一部の層で形成した変形可能なダンパ領域31としている。そして、流路板2には、ダンパ領域31に対応して、つまり、ダンパ領域31を挟んで共通液室10と反対側にダンパ室32を形成している。
この液体吐出ヘッドでは、例えば圧電柱12Aに印加する電圧を基準電位から下げることによって圧電柱12Aが収縮し、振動板部材3の振動領域3aが変形して個別液室6の容積が膨張することで、個別液室6内に液体(インク)が流入し、その後圧電柱12Aに印加する電圧を上げて駆動柱12Aを積層方向に伸長させ、振動領域3aをノズル4方向に変形させて個別液室6内のインクを加圧することで、ノズル4からインク滴が吐出される。
そして、圧電柱12Aに印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動領域3aが初期位置に復元し、個別液室6が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室10から個別液室6内にインクが充填される。そこで、ノズル4のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行うこともできる。
次に、本発明における流路板の製造に使用する一般的なプレス装置について図6を参照して説明する。図6は同プレス装置のせん断型部分の説明図である。
プレス加工におけるせん断型は、プレス機械のスライドに取りつけられて上下運動する上型58と、ボルスターに固定されて用いられる下型59とで構成される。
上型58が下型59側に下降することにより、流路板2となるワーク(板状部材)Wをせん断加工して、前述した個別液室6、流体抵抗部7、液導入部8などとなる貫通穴(凹部であってもよい。)を形成することができる。
ここで、上型は、ダイセット60A、ストリッパプレート61、パンチ62、サブガイドポスト63、パンチプレート64、図示しないバッキングプレート、ショルダーボルト、で構成される。
下型59は、ダイ65、サブガイドブッシュ66、ロケーションピン67、ダイプレート68、ダイセット60Bにより構成される。
パンチ62とダイ65は、同じ形状に精密に機械加工され、適正クリアランスを保つように固定される。ストリッパプレート61は、ダイプレート68とともにワークWを挟み込み固定することにより、ワークWとパンチ62を所定の位置に案内することができる。また、パンチ62が退避するときにワークWが付いて上がるのをはぎ取る役目がある。
ダイセット60Bは、サブガイドブッシュ66とサブガイドポスト63よって上下の金型の芯合せを容易かつ確実にし、段取り替えを短時間で行うために使用される。プレスの形状精度は、せん断切り口面の形状と湾曲とで判断され、通常は、せん断面が大きく、だれ、破断面、かえり、湾曲の小さいことが好ましい。
次に、プレス加工によるせん断面について図7及び図8を参照して説明する。図7はプレス加工によるせん断面の説明に供する説明図、図8は同じくバリの発生の説明に供する説明する。
プレス加工によるせん断面は、図7に示すように、だれ、せん断面、破断面及びバリの4つの部分に分けられる。この4つの部分の大きさは、板材(板状部材)の材質や形状、クリアランス、せん断プレードの摩耗によって左右される。
そして、図8に示すように、せん断機構から板厚の1〜2%の高さのバリが必然的に発生する。
このプレスによるバリが発生したまま、接合を行うと、接合信頼性、接合力にバラツキが発生し、液体吐出ヘッドにおけるノズル配列方向の各チャンネルの滴吐出特性のバラツキが発生する。そこで、研磨加工して、バリを取ることが行われる。
次に、一般的な機械研磨加工について図9を参照して説明する。図9は同研磨加工の説明に供する斜視説明図である。
図9(a)に示すように、高精度に平坦化した高精度平坦化治具500に研磨紙501を配置し、その上に研磨対象部品である流路板2となる板状部材600を流路板保持治具502に取り付ける。
そして、図9(b)に示すように、板状部材600を研磨紙501に押し付けた状態で、ノズル配列方向と直交する方向である矢印Cで示す方向に往復させることによって研磨する。
ところが、個別液室6の隔壁6Aは非常に剛性が低いために、研磨加工による外力をうけてねじれが発生する。隔壁6Aのねじれが発生すると、目標とする接合位置からのズレが発生するために、滴吐出特性が大きな影響を受けることになる。
すなわち、図10に示すように、隔壁6Aの目標とする接合位置は、破線で示すように支柱となる圧電柱12Bに対応する位置である。
しかしながら、隔壁6Aにねじれが発生していると、図10に示すように、目標とする接合位置から外れて接合され、支柱となる圧電柱12Bで支持されるべき位置に隔壁6Aがなくなり、隔壁の押さえが弱い状態となる。
その結果、滴吐出に伴う圧力変動によって隔壁6Aが変形し、隣接クロストーク(隣り合う個別液室間での干渉)が発生し易くなり、滴吐出特性にばらつきが生じる。
また、個別液室の配列方向において、中央領域では研磨による加圧によって、隔壁6Aが変形しやすく、端部領域では変形しにくいために、中央部では隔壁6Aの研磨量が大きくなり、端部で隔壁6Aの研磨量が小さくなる。
そのため、隔壁6Aにバラツキが発生し、他の部材と接合したときの接合信頼性が低下する。
そこで、本発明においては、流路板を形成する板状部材の接合面側に化学研磨加工を行うようにしている。
ここで、まず、比較例について図11を参照して説明する。図11は同比較例における研磨工程の説明に供する説明図である。
まず、図11(a)に示すように、板状部材600にプレス加工を行って流路である個別液室6などとなる貫通穴606を形成している。このとき、板状部材600にはプレス加工によって個別液室6間の隔壁6Aとなる貫通穴606間の隔壁606Aにバリ634が生じる。
ここで、板状部材600のバリ634が生じている面側がノズル板1又は振動板部材3に接合される接合面となる。
そこで、プレス加工後、図11(b)に示すように、板状部材600全体を化学研磨液635に浸漬して板状部材600の表面を溶かす。なお、化学研磨液は、例えば、塩酸若しくは硝酸等の酸性溶液であり、図11に示すように液槽700内に貯留されている。
このとき、化学研磨液635に触れている所は、均一にエッチングされるので、個別液室6間の隔壁6Aとなる貫通穴606間の隔壁606Aのバリ634も除去される。また、機械加工研磨の様な外力が加わらないために、隔壁606Aにねじれも発生することがない。
これにより、図11(c)に示すように、隔壁6Aにバリやねじれのない流路板2が得られる。
しかしながら、この比較例のように板状部材600全体を化学研磨液に浸漬して研磨を行うと、上述したように、バリ634を完全に除去するために隔壁606A全体が研磨されて、隔壁606Aの剛性が低下するおそれがある。
次に、本発明の第1実施形態について図12を参照して説明する。図12は同実施形態における研磨工程の説明に供する説明図である。
本実施形態では、図12(a)、(b)に示すように、板状部材600の厚み方向でバリを生じている接合面側の一部のみを液槽700内に貯留された化学研磨液635に浸漬して化学研磨加工を行っている。ここでは、バリが生じている接合面側をノズル板1と接合する接合面側とする。
この場合、化学研磨液635が触れている部分のみがエッチングされるために、図12(c)に示すように、ノズル板1と接合するノズル板側隔壁部分6A1と、振動板部材3と接合する振動板側隔壁部分6A2とでノズル配列方向の幅が異なる隔壁6Aが形成された流路板2を得ることができる。
ここで、流路板2を形成するプレス用の板状部材600としては、200μm以下の非常に薄い板厚のものを用いるが、このような板状部材600は20%の板厚公差のばらつきがある。
そのため、バリが発生している場合について、バリが発生している表面側のみを化学研磨するためには、全体の板厚の50%を浸漬して化学研磨をする必要がある。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
プレス後の板状部材600には、板厚のバラツキの他に、それまでの工程で反り等が発生する場合があるために、ノズル配列方向における中央部のみを浸漬して化学研磨する工程と、端部のみ浸漬して化学研磨する工程との2段階の工程に分けて化学研磨を行うこともできる。
そこで、本実施形態では、板状部材600を化学研磨液635に接触した状態で液槽700に対して回転可能に保持する。
そして、まず、板状部材600の中央部のみを化学研磨液635に所定時間浸漬させて、中央部のバリを溶解させる。
次いで、板状部材600の端部のみが化学研磨液635に浸漬するように板状部材600を回転させる。この状態で所定時間浸漬させて、板状部材600の端部のバリを溶解させる。
このようにして、板状部材600の中央部と端部のバリを溶解した後、板状部材600が化学研磨液635に接触しない位置まで回転させて、液槽700から板状部材600を取り出す。
なお、化学研磨液に板状部材600の中央部又は端部を浸漬させてバリを溶解する場合は、上記実施形態のように、板状部材の厚み方向で接合面側の一部のみ浸漬させてバリを除去する。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態も、板状部材の中央部と端部とで工程を分ける例である。
ここでは、板状部材600と化学研磨液635の液面との距離(液槽の深さ方向における距離)を変更できるステージを液槽700に対して取り付ける。
そして、まず板状部材600の中央部のみが化学研磨液635に浸漬する位置までステージを移動させる。この状態で板状部材600を化学研磨液635に所定時間浸漬させて、中央部のバリを溶解させる。
次いで、中央部のバリを溶解させた後、板状部材600を化学研磨液635から引き揚げて、化学研磨液635に溶解しないレジスト膜を中央部に成膜する。
このレジスト膜を成膜した状態で板状部材600の端部が化学研磨液635に浸漬する位置までステージを移動させる。このとき、中央部も化学研磨液635に浸漬するが、レジスト膜によって中央部の浸漬している部分は溶解されない。
そして、端部のバリを溶解させた後、板状部材600を化学研磨液635から引き揚げて、レジスト膜を除去する。
これにより、板状部材600に反りが発生している場合であっても、化学研磨加工でバリを除去することができる。
なお、化学研磨液に板状部材600の中央部又は端部を浸漬させてバリを除去する場合は、上記実施形態のように、板状部材の厚み方向で接合面側の一部のみ浸漬させてバリを除去する。
また、本実施形態では、中央部のバリ除去を行った後にレジスト膜を成膜したが、化学研磨工程を行う前に中央部にレジスト膜を成膜し、まず端部のバリ除去を行い、その後レジスト膜を除去し、その後に中央部のバリ除去を行う工程順序としても良い。
上述した第1実施形態(他の実施形態でもよい。)で形成した流路板を使用した液体吐出ヘッドについて図13を参照して説明する。図13は同ヘッドのノズル配列方向に沿う断面説明図である。
上述したように流路板2は、振動板部材側隔壁部分6A2はエッチングされていないので、隔壁が狭幅化することがなく、隔壁6Aの剛性や強度を高めることができ、また、狭幅化しないために支持となる圧電柱12Bとの接合位置合わせも容易に行うことができる。
また、上記各実施形態では、流路板が1枚の板状部材で形成されている例で説明しているが、厚み方向で流路の一部を形成する複数枚の流路板(これを「部分流路板」という。)を接合して1つの流路板とする構成とする場合にも同様に適用することができる。
すなわち、化学研磨加工を施す接合面は、ノズル板、壁面部材、部分流路板のいずれであってもよい。
また、上記実施形態では、圧電型ヘッドで説明しているが、発熱抵抗体を設けた基板を壁面部材とするサーマル型ヘッドでも、その他静電型ヘッドであっても、同様に本発明を適用することができる。
また、上述した液体吐出ヘッドとこの液体吐出ヘッドに液体を供給するタンクを一体化することでヘッド一体型液体カートリッジ(カートリッジ一体型ヘッド)を得ることができる。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドを備える本発明に係る画像形成装置の一例について図14及び図15を参照して説明する。なお、図14は同装置の機構部の側面説明図、図15は同機構部の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型画像形成装置である。左右の側板221A、221Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド231、232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ233には、本発明に係る液体吐出ヘッドの製造方法で製造した液体吐出ヘッドと同ヘッドに供給するインクを収容するタンクを一体化した記録ヘッド234a、234bを搭載している。
記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有している。一方の記録ヘッド234aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を吐出する。他方の記録ヘッド234bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を吐出する。なお、ここでは2ヘッド構成で4色の液滴を吐出する構成としているが、1ヘッド当たり4ノズル列配置とし、1個のヘッドで4色の各色を吐出させることもできる。
また、記録ヘッド234のタンク235には各色の供給チューブ236を介して、供給ユニット224によって各色のインクカートリッジ210から各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ202の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙242を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド244を備えている。
そして、給紙された用紙242を記録ヘッド234の下方側に送り込むために、用紙242を案内するガイド245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とを備えている。また、給送された用紙242を静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。
この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト251は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド234で記録された用紙242を排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙242を分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備え、排紙ローラ262の下方に排紙トレイ203を備えている。
また、装置本体の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙242を取り込んで反転させて再度カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。
さらに、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構281を配置している。
この維持回復機構281には、記録ヘッド234の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)282a、282b(区別しないときは「キャップ282」という。)を備えている。
まあ、維持回復機構281は、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード283と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。
また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け288を配置している。この空吐出受け288には記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ202から用紙242が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙242はガイド245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送される。更に、用紙242は先端を搬送ガイド237で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電した搬送ベルト251上に用紙242が給送されると、用紙242が搬送ベルト251に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙242が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙242にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙242を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙242の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙242を排紙トレイ203に排紙する。
このように、この画像形成装置では、本発明に係る液体吐出ヘッドを記録ヘッドとして備えるので、高画質画像を安定して形成することができる。
なお、本願において、「用紙」とは材質を紙に限定するものではなく、OHP、布、ガラス、基板などを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含む。また、画像形成、記録、印字、印写、印刷はいずれも同義語とする。
また、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。
また、「インク」とは、特に限定しない限り、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。
また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を三次元的に造形して形成された像も含まれる。
また、画像形成装置には、特に限定しない限り、シリアル型画像形成装置及びライン型画像形成装置のいずれも含まれる。
1 ノズル板
2 流路板
3 振動板部材
4 ノズル
6 個別液室(流路)
6A 隔壁
10 共通液室
11 圧電アクチュエータ
20 フレーム部材
600 板状部材
634 バリ
645 化学研磨液
233 キャリッジ
234a、234b 記録ヘッド

Claims (5)

  1. 液滴を吐出するノズルが通じる複数の流路を形成する流路板を他の部材と接合して液体吐出ヘッドを製造する方法であって、
    板状部材をプレス加工して、前記複数の流路となる凹部又は貫通穴を形成する工程と、
    前記プレス加工後に、前記板状部材の前記他の部材と接合する接合面側に化学研磨加工を施す工程と、
    を行って前記流路板を形成し、
    前記化学研磨加工は、前記板状部材の厚み方向で前記接合面側の一部のみに施す
    ことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  2. 前記板状部材のノズル配列方向における中央部のみを化学研磨液に浸漬させて化学研磨する工程と、
    前記板状部材のノズル配列方向における端部のみを化学研磨液に浸漬させて化学研磨する工程と、を別工程で行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  3. 前記板状部材は、前記化学研磨液に接触した状態で、前記化学研磨液を溜めている液槽に対して回転可能に保持し、
    前記板状部材のノズル配列方向における中央部のみを化学研磨液に浸漬させて化学研磨する工程を行った後、
    前記板状部材を回転させて、
    前記板状部材のノズル配列方向における端部のみを化学研磨液に浸漬させて化学研磨する工程を行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  4. 前記板状部材のノズル配列方向における中央部のみを化学研磨液に浸漬させて化学研磨する工程を行った後、
    前記板状部材のノズル配列方向における中央部には化学研磨液に溶解されないレジスト膜を成膜する工程を行い、
    その後、前記板状部材を化学研磨液に浸漬し、前記板状部材のノズル配列方向における端部のみを化学研磨する工程を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の液体吐出ヘッドの製造方法で製造された液体吐出ヘッドを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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