JP6340338B2 - 薄膜の形成方法 - Google Patents

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Description

この発明は、薄膜の形成方法に関する。
半導体集積回路装置の微細化および三次元化が進展している。微細化および三次元化が進展した半導体集積回路装置においては、例えば、トレンチ、ヴィアおよび溝などに代表されるホール状やライン状の深い凹部、いわゆる“高アスペクト比の凹部”が、加工対象構造体や薄膜に形成される。しかし、高アスペクト比の凹部を形成するためには、フォトリソグラフィ法を用いて形成したレジストマスク膜だけでは、加工対象構造体や薄膜に対して充分なエッチング選択比を確保することが難しくなってきている。
そこで、高アスペクト比の凹部を形成するために、例えば、特許文献1に記載されているように、レジストマスク膜を用いてハードマスク膜を形成し、そして、形成されたハードマスク膜をマスクに用いて加工対象構造体や薄膜を異方性エッチングする手法が採用されている。
また、凹部の高アスペクト比化が進むと、加工対象構造体や薄膜に形成される凹部の側壁にもエッチングが進行し、凹部の側壁が“弓状”に変形する、いわゆる“ボーイング”と呼ばれる現象が顕著になる。
このようなボーイングの発生を抑制する手法の一つとして、例えば、特許文献2に記載されているように、加工対象構造体や薄膜を異方性エッチングする際に、加工対象構造体や薄膜に生ずる凹部の側壁をエッチングから保護する側壁保護膜を形成するための側壁保護膜原料ガスを、エッチングガスとともに供給することが知られている。
特開2012−204652号公報 特開2014−17406号公報
特許文献2においては、加工対象構造体や薄膜を異方性エッチングする際に加工対象構造体や薄膜に生ずる凹部の側壁をエッチングから保護する側壁保護膜を形成するための側壁保護膜原料ガスを、エッチングガスとともに供給する。これにより、高アスペクト比化が進んだ凹部であっても、ボーイングの発生を抑制しつつ形成することができる。
しかしながら、電子機器、例えば、半導体集積回路装置の更なる微細化および三次元が進み、加工対象構造体や、加工対象である薄膜に形成される凹部の高アスペクト比化がさらに進展すると、たとえ側壁保護膜原料ガスを供給したとしても、側壁保護膜原料ガスが凹部の奥深くまで届きにくくなる。このため、凹部の奥深くにおいては、ボーイングの発生を抑制することが難しくなることが懸念されている。
この発明は、加工対象である薄膜に形成される凹部の高アスペクト比化がさらに進展したとしても、ボーイングの発生を抑制することが可能となる薄膜の形成方法を提供する。
また、この発明は、凹部を有した薄膜を形成する薄膜の形成方法であって、上記薄膜に形成される凹部の高アスペクト比化がさらに進展したとしても、ボーイングの発生を抑制しつつ、上記凹部を形成することが可能な薄膜の形成方法を提供する。
この発明の第1の態様に係る薄膜の形成方法は、被処理体の被処理面上に薄膜を形成する薄膜の形成方法であって、前記薄膜を形成する際、前記被処理体の被処理面に対して、(1)前記薄膜の原料となる薄膜原料ガスと、(2)前記薄膜を異方性エッチングする際に前記薄膜に生ずる凹部の側壁を保護する側壁保護膜の原料となる元素を含む側壁保護膜原料ガスとを供給し、前記薄膜中に前記側壁保護膜の原料となる元素を添加しながら、前記薄膜を前記被処理体の被処理面上に形成し、前記薄膜を異方性エッチングする際、前記被処理体の前記被処理面に対して、(3)前記薄膜を異方性エッチングする薄膜エッチングガスと、(4)前記側壁保護膜の原料となる元素を含む側壁保護膜原料ガスとを供給し、(5)さらに、前記異方性エッチングされている前記薄膜から、前記側壁保護膜の原料となる元素を放出させ、前記凹部の側壁上に前記側壁保護膜を形成しながら、前記薄膜を異方性エッチングする。
この発明の第2の態様に係る薄膜の形成方法は、被処理体の被処理面上に、凹部を有した薄膜を形成する薄膜の形成方法であって、前記薄膜を異方性エッチングする際、前記被処理体の被処理面に対して、(6)前記薄膜を異方性エッチングする薄膜エッチングガスと、(7)前記凹部の側壁を保護する側壁保護膜の原料となる元素を含む側壁保護膜原料ガスとを供給し、(8)さらに、前記異方性エッチングされている前記薄膜から、前記側壁保護膜の原料となる元素を放出させ、前記凹部の側壁上に前記側壁保護膜を形成しながら、前記薄膜を異方性エッチングする。
この発明によれば、加工対象である薄膜に形成される凹部の高アスペクト比化がさらに進展したとしても、ボーイングの発生を抑制することが可能となる薄膜の形成方法を提供できる。
また、この発明によれば、凹部を有した薄膜を形成する薄膜の形成方法であって、上記薄膜に形成される凹部の高アスペクト比化がさらに進展したとしても、ボーイングの発生を抑制しつつ、上記凹部を形成することが可能な薄膜の形成方法を提供できる。
この発明の一実施形態に係る薄膜の形成方法のシーケンスの一例を示す流れ図 図1に示すシーケンス中の被処理体の状態を概略的に示す断面図 図1に示すシーケンス中の被処理体の状態を概略的に示す断面図 膜の原子組成を示す図 この発明の一実施形態に係る薄膜の形成方法のシーケンスの他例を示す流れ図 図4に示すシーケンス中の被処理体の状態を概略的に示す断面図 図4に示すシーケンス中の被処理体の状態を概略的に示す断面図 参考例に係る薄膜のエッチングの状態を概略的に示す断面図 参考例に係る薄膜のエッチングの状態を概略的に示す断面図 参考例に係る薄膜のエッチングの状態を概略的に示す断面図 一実施形態に係る薄膜のエッチングの状態を概略的に示す断面図 一実施形態に係る薄膜のエッチングの状態を概略的に示す断面図 一実施形態に係る薄膜のエッチングの状態を概略的に示す断面図 膜の特性を示す図 凹部のアスペクト比を説明するための図 一実施形態に係る薄膜の形成方法に従って形成された薄膜をマスクに用いたエッチングの状態を概略的に示す断面図 一実施形態に係る薄膜の形成方法に従って形成された薄膜をマスクに用いたエッチングの状態を概略的に示す断面図 一実施形態に係る薄膜の形成方法に従って形成された薄膜をマスクに用いたエッチングの状態を概略的に示す断面図
以下、この発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。なお、全図にわたり、共通の部分には共通の参照符号を付す。
(薄膜の形成方法:薄膜の成膜)
図1はこの発明の一実施形態に係る薄膜の形成方法のシーケンスの一例を示す流れ図、図2Aおよび図2Bは図1に示すシーケンス中の被処理体の状態を概略的に示す断面図である。
まず、図1中のステップ1に示すように、被処理体を成膜装置の処理室に搬入する。被処理体としては、図2Aに示すように、例えば、シリコンウエハ(以下ウエハという)1が準備される。本例のウエハ1上には、シリコン酸化物膜、例えば、SiO膜2が形成されている。本例の被処理面はSiO膜2が形成された面となる。
次に、図1中のステップ2に示すように、薄膜を被処理体の被処理面上に形成する。本例では薄膜をSiO膜2の表面上に形成する。薄膜を形成する際には、被処理面に対して、薄膜の原料となる薄膜原料ガスと、側壁保護膜の原料となる元素を含む側壁保護膜原料ガスとを供給する。これにより、薄膜は、その中に側壁保護膜の原料となる元素が添加されながら、被処理面上に形成される。
薄膜原料ガスとしては、シリコンと水素との化合物ガス、例えば、シラン系ガスを挙げることができる。本例では、薄膜原料ガスとしてモノシラン(SiH)ガスを用いた。
また、側壁保護膜原料ガスとしては、酸素を含むガス、又は酸素と窒素とを含むガスを挙げることができる。本例では、側壁保護膜原料ガスとしてNOガスを用いた。NOガスの場合、側壁保護膜の原料となる元素は、酸素(O)および窒素(N)となる。また、NOガスの他、酸素のみのOガスも用いることが可能である。
薄膜原料ガスとしてSiHガスを、側壁保護膜原料ガスとしてNOガスを用いることで、図2Bに示すように、薄膜として側壁保護膜の原料となる元素を含有したシリコン膜、本例では酸素および窒素含有シリコン膜3が、被処理面であるSiO膜2上に成膜される。
ステップ2における処理条件の一例は、
SiHガス流量: 1500sccm
Oガス流量: 90sccm
処 理 時 間: 471min
処 理 温 度: 530℃以下の成膜可能な温度
処 理 圧 力: 60Pa(0.45Torr)
(本明細書においては1Torrを約133.3Paと定義する)
である。
このような処理条件によれば、酸素および窒素含有シリコン膜3として、Si、O、Nをそれぞれ
Si: 約89〜91at%
O : 約9〜11at%
N : 約0.005〜0.01at%
程度に含有した、膜厚が500nm程度の酸素および窒素含有シリコン膜3がSiO膜2上に成膜される。また、酸素および窒素含有シリコン膜3は、処理温度、即ち成膜温度を530℃以下として成膜されるので、その状態はアモルファスとなる。
(薄膜の原子組成)
図3は、薄膜の原子組成を示す図である。図3には、SiO膜の原子組成と、一実施形態に従って形成された薄膜の概略的な原子組成とが示されている。
図3に示すように、SiO膜の原子組成は“Si:O=33.3at%:66.7at%”となる。これに対し、一実施形態に従って形成された薄膜の原子組成は“Si:O=33.3at%:66.7at%”にはならず、酸素の組成が66.7at%の約1/3以下に減少される。これは薄膜がシリコンに加えて酸素を含有していたとしても、シリコン膜としての特性を維持させるためである。シリコン膜としての特性を維持する酸素含有上限、並びに後述する利点を維持するための酸素含有下限は、以下の通りである。
<<酸素含有上限>>
一実施形態に従って形成された薄膜の酸素含有上限は、例えば、“O=20at%”である。この場合、上記薄膜の原子組成は“Si:O=約80at%:20at%”となる。なお、Siが約80%とあるのは、薄膜に、酸素に加えて窒素が含有されてもよいことによる。
<<酸素含有下限>>
また、酸素含有下限は、例えば、“O=2at%”である。この場合、薄膜の原子組成は“Si:O=約98at%:2at%”となる。ここにおいても、Siが約98%とあるのは、薄膜に、酸素に加えて窒素が含有されてもよいことによる。
なお、一実施形態に従って形成された薄膜に酸素を含有させる場合、又は酸素と窒素とを含有させる場合、酸素、又は酸素と窒素とのそれぞれの含有量は、シリコン膜に、酸素と窒素とが含有されてもシリコン膜としての特性が維持される範囲内に調節される。シリコン膜として維持されるべき特性の一例としては、例えば、SiO膜に対するエッチング選択比を、実使用上、支障のない範囲で充分に確保できるかを挙げることができる。もしくはノンドープシリコン膜のSiO膜に対するエッチング選択比と同等以上であるか否かを挙げることができる。例えば、本一実施形態では、シリコンは約89〜91at%と薄膜全体の約9/10の割合を占めており、酸素については約9〜11at%と薄膜全体の約1/10の割合、窒素については約0.005〜0.01at%と、薄膜全体の約1/100〜1/200の割合とされている。特に、窒素を含有させる場合には、薄膜全体の約1/100〜1/200の割合というように、極めて微量な量だけ含有されるようにしてもよい。
(薄膜の形成方法:薄膜のエッチング)
次に、一実施形態に係る薄膜の形成方法に従って形成された薄膜のエッチングについて説明する。
図4はこの発明の一実施形態に係る薄膜の形成方法のシーケンスの他例を示す流れ図、図5Aおよび図5Bは図4に示すシーケンス中の被処理体の状態を概略的に示す断面図である。
まず、図4中のステップ3に示すように、被処理体をエッチング装置の処理室に搬入する。被処理体としては、図5Aに示すように、図1を参照して説明したシーケンスに従って形成された薄膜を有したウエハ1が準備される。本例で、は図2Bに示したウエハ1の酸素および窒素含有シリコン膜3上に、例えば、SiO膜4からなるハードマスク膜が形成されたものが準備される。ハードマスク膜であるSiO膜4には、トレンチ、ヴィアおよび溝などに代表されるホール状やライン状の開孔パターンとして、凹部5が形成されている。本例の被処理面は、凹部5を有したSiO膜4が形成されている面となる。
次に、図4中のステップ4および図5Bに示すように、薄膜を異方性エッチングする。異方性エッチングの一例は、反応性イオンエッチング(RIE)である。薄膜をエッチングする際には、被処理面に対して、薄膜を異方性エッチングする薄膜エッチングガスと、側壁保護膜の原料となる元素を含む側壁保護膜原料ガスとを供給する。さらに、異方性エッチングされている薄膜から、側壁保護膜の原料となる元素を放出させる。これにより、側壁保護膜が、異方性エッチングされている薄膜に生じる凹部の側壁上に形成されながら、薄膜が異方性エッチングされる。本例では、SiO膜4をマスクに用いて、酸素および窒素含有シリコン膜3の、凹部5に対応した部分が異方性エッチングされる。これにより、酸素および窒素含有シリコン膜3には、凹部5に対応した凹部6が形成される。
薄膜エッチングガスとしては、シリコンをエッチングすることが可能なガスが選ばれる。そのようなガスの例は、HBrを含むガス、およびNFを含むガスである。これらはどちらか一つを単体で被処理面に供給してもよく、双方とも被処理面に供給してもよい。本例では、HBrを含むガス、およびNFを含むガスの双方を被処理面に供給した。
また、側壁保護膜原料ガスとしては、酸素を含むガス、又は酸素と窒素とを含むガスを挙げることができる。本例では、側壁保護膜原料ガスとしてOガスを用いた。Oガスの場合、側壁保護膜の原料となる元素は、酸素(O)となる。
なお、図1中のステップ2において使用した側壁保護膜原料ガスと、図4中のステップ4において使用する側壁保護膜原料ガスは同じ、例えば、ステップ2およびステップ4の双方でNOガス、又はOガスとしても、本例のようにステップ2ではNOガス、ステップ4ではOガスのように異ならせてもよい。
ステップ4における処理条件の一例は、
HBrガス流量: 525sccm
NFガス流量: 30sccm
ガス流量: 14sccm
処 理 時 間: 133sec
処 理 温 度: 80℃
処 理 圧 力: 17.3Pa(0.13Torr)
である。
(エッチングのメカニズム)
次に、ステップ4におけるエッチングのメカニズムについて説明する。
図6A〜図6Cは参考例に係る薄膜のエッチングの状態を概略的に示す断面図、図7A〜図7Cは一実施形態に係る薄膜のエッチングの状態を概略的に示す断面図である。
<<参考例の場合>>
参考例は、シリコン膜3a中に、側壁保護膜の原料となる元素が含まれていない場合である。このような参考例では、図6Aに示すように、エッチングの初期段階では、薄膜エッチングガス(HBr、NF)とともに側壁保護膜原料ガス(O)が被処理面に供給されている。このため、凹部6の内部で、エッチングされたSiとOとが反応して活性なSiOが生成され、これが凹部6の側壁上に、例えば、シリコン酸化物からなる側壁保護膜6aを形成する。
しかし、エッチングが進むと、側壁保護膜原料ガス(O)が凹部6の奥深くに届きにくくなる。このため、シリコン酸化物からなる側壁保護膜6aが形成され難くなり、エッチングが進むにつれ、ほぼ形成されなくなる。凹部6の側壁に側壁保護膜6aが、ほぼ形成されなくなる結果、凹部6の側壁が保護されなくなる。やがて、凹部6の側壁に露出したシリコン膜3aを、例えば、活性なFがエッチングしだす。
この結果、図6C中の参照符号7により示されるように、凹部6には、その側壁が“弓状”に変形する、いわゆる“ボーイング”が発生する。
<<一実施形態の場合>>
これに対し、一実施形態に従って形成された酸素および窒素含有シリコン膜3では、参考例と同様に、薄膜エッチングガス(HBr、NF)とともに側壁保護膜原料ガス(O)が被処理面に供給されているので、図7Aに示すように、エッチングの初期段階では、例えば、参考例と同様にして、凹部6の側壁上に、シリコン酸化物からなる側壁保護膜6aが形成される。
さらに、エッチングが進み、図7Bに示すように、側壁保護膜原料ガス(O)が凹部6の奥深くに届きにくくなったとしても、エッチングされている酸素および窒素含有シリコン膜3から、OおよびNが放出される。このため、凹部6の内部で、放出されたO、同じく放出されたN、並びにエッチングされたSiが反応して、活性なSiOやSiN生成される。これらが凹部6の側壁上に、例えば、シリコン酸化物からなる側壁保護膜6aを形成しだす。
この結果、図7Cに示すように、凹部6の側壁に発生する“ボーイング”が抑制されることとなる。そして、参考例に比較してボーイングが少なく、側壁に、ほぼまっすぐな形状が維持されている凹部6を形成することが可能となる。
このように、一実施形態に係る薄膜の形成方法によれば、加工対象である薄膜に形成される凹部、例えば、トレンチ、ヴィアおよび溝などに代表されるホール状やライン状の深い凹部の高アスペクト比化がさらに進展したとしても、ボーイングの発生を抑制することが可能となる薄膜の形成方法が得られる、という利点を得ることができる。
また、別の視点からみた一実施形態に係る薄膜の形成方法によれば、凹部を有した薄膜を形成する薄膜の形成方法であって、上記薄膜に形成される凹部の高アスペクト比化がさらに進展したとしても、ボーイングの発生を抑制しつつ、上記凹部を形成することが可能な薄膜の形成方法が得られる、という利点についても得ることができる。
(一実施形態に従って形成された薄膜の特性)
図8は、膜の特性を示す図である。図8には、側壁保護膜の原料となる元素が含まれていないノンドープアモルファスシリコン、並びに側壁保護膜の原料となる元素が含まれているNOドープアモルファスシリコンの特性が、それぞれアニール無およびアニール有の場合について示されている。
なお、図8に示すNOドープアモルファスシリコンの原子組成は、おおよそ“Si:O:N=約90at%:約10at%:約0.005at%”である。
<<シリコンエッチングレート>>
図8に示すように、シリコンエッチングレートは、ノンドープアモルファスシリコン、およびNOドープアモルファスシリコンの双方とも約610nm/minであった。なお、薄膜エッチングガスは、ノンドープアモルファスシリコン、およびNOドープアモルファスシリコンの双方ともHBrガス+NFガスである。
このようにNOドープアモルファスシリコンは、ノンドープアモルファスシリコンと同等にエッチングしやすいことが確認された。
<<マスク残量(対TEOS)>>
マスク残量(対TEOS)は、ノンドープアモルファスシリコン、およびNOドープアモルファスシリコンをそれぞれハードマスク膜として用いて、TEOS-SiO膜をエッチングしたとき、どのくらい膜が残るかを調べたものである。
図8に示すように、ノンドープアモルファスシリコンの場合、アニール無で約154nm、アニール有で約149nmのマスク残量が確認された。
これに対し、NOドープアモルファスシリコンによれば、アニール無で約173nm、アニール有で約171nmのマスク残量が確認された。
このように、シリコン膜をマスクに用いてTEOSを用いて成膜されたシリコン酸化物膜をエッチングする場合、マスクの性能としては、NOドープアモルファスシリコンが、ノンドープシリコンに比較して優れている、という結果が見出された。この理由の一つとしては、NOドープアモルファスシリコンは、NやOを含有しているため、アモルファスの度合いがノンドープシリコンに比較して、より強くなることを挙げることができる。アモルファスの度合いが強いということは部分的な結晶化が抑制されている、ということである。部分的な結晶化が進行したシリコン膜と、部分的な結晶化が抑制されたシリコン膜とでは、エッチングされる際に、例えば、結晶化した部分において、エッチングが大きく進行することが抑制される。
したがって、部分的な結晶化が抑制されるシリコン膜、即ちアモルファスの度合いが強まるNOドープアモルファスシリコンやOドープアモルファスシリコンによれば、エッチング耐性を強化できる、という利点をも得ることができる。
<<ボーイングCD>>
ボーイングCDは、おおよそ50nmの線幅の凹部をシリコン膜に形成したとき、最終的に得られた凹部の線幅がどの程度になるかを調べたものである。
図8に示すように、アニール無の場合、ノンドープアモルファスシリコンでは約52.5nmであったものが、NOドープアモルファスシリコンによれば約50.1nmとなった。即ち、約2.5nmのボーイングが約0.1nmにまで改善された。
また、アニール有の場合においても、ノンドープアモルファスシリコンでは約54.5nmであったものが、NOドープアモルファスシリコンによれば約49.3nmとなった。アニール有の場合においても、約4.5nmのボーイングが約0.7nmにまで改善された。
(凹部のアスペクト比)
次に、この発明を適用するのに好適な凹部のアスペクト比について説明する。
図9は、凹部のアスペクト比を説明するための図である。図9には、凹部の径を“a”、凹部の深さを“b”としたときのアスペクト比“b/a”について“5”、“10”、“20”および“30”の場合が示されている。
上述したように、トレンチ、ヴィアおよび溝などに代表されるホール状やライン状の凹部の高アスペクト比化が進むと、ボーイングが発生しやすくなる。このメカニズムは、図6A〜図6Cを参照して説明した通りである。ボーイングは、おおよそアスペクト比が“10”を超えると発生しだし、アスペクト比が“20”、“30”…というように大きくなるにつれ、顕著になる。
これに対し、一実施形態に係る薄膜の形成方法にしたがって形成された薄膜によれば、この薄膜をエッチングしているとき、薄膜中から、凹部の側壁を保護する側壁保護膜の原料となる元素が放出される。このため、凹部のアスペクト比が“10”、“20”、“30”…というように、高アスペクト比化が進んだとしても、凹部の側壁にボーイングの発生を抑制できる。
したがって、一実施形態に係る薄膜の形成方法は、薄膜に、アスペクト比が“10”以上の有限値となる凹部を形成する場合に、好適に適用することができる。より好ましくはアスペクト比が“20”以上の有限値となる凹部を形成する場合、さらに好ましくはアスペクト比が“30”以上の有限値となる凹部を形成する場合に適用されると、なおよい。
(薄膜の適用例)
一実施形態に係る薄膜の形成方法に従って形成された薄膜は、凹部の側壁にボーイングが発生し難い。このため、エッチング後においても、優れた形状を持つ凹部を維持することができる。このような優れた形状を持つ凹部を有した薄膜は、例えば、ハードマスク膜として使用することが可能である。
図10A〜図10Cは、一実施形態に係る薄膜の形成方法に従って形成された薄膜をマスクに用いたエッチングの状態を概略的に示す断面図である。
図10Aには、SiO膜2上に、凹部6を有した酸素および窒素含有シリコン膜3が示されている。この状態で、図10Bに示すように、酸素および窒素含有シリコン膜3をハードマスク膜に用いてSiO膜2を異方性エッチングする。これにより、凹部6よりも、さらに大きいアスペクト比を有した凹部8が、SiO膜2に形成される。次に、図10Cに示すように、酸素および窒素含有シリコン膜3を除去する。
このように、一実施形態に係る薄膜の形成方法に従って形成された薄膜は、下層にある薄膜や加工対象構造体をエッチングするときのハードマスクとして、好適に適用することができる。
以上、この発明を一実施形態に従って説明したが、この発明は、上記一実施形態に限定されることは無く、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。また、この発明の実施形態は、上記一実施形態が唯一のものでもない。
例えば、上記一実施形態においては、処理条件を具体的に例示したが、処理条件は、上記具体的な例示に限られるものではない。
また、上記一実施形態においては、薄膜としてシリコン膜を例示したが、薄膜はシリコン膜に限られるものではない。薄膜は、その中に薄膜を異方性エッチングする際に前記薄膜に生ずる凹部の側壁を保護する側壁保護膜の原料となる元素を含まれれば、半導体、導電体、および絶縁体のいずれにも用いることができる。
その他、この発明はその要旨を逸脱しない範囲で様々に変形することができる。
1…シリコンウエハ、2…SiO膜、3…酸素および窒素含有シリコン膜、4…SiO膜、5…凹部、6…凹部、6a…側壁保護膜、8…凹部。

Claims (11)

  1. 被処理体の被処理面上に薄膜を形成する薄膜の形成方法であって、
    前記薄膜を形成する際、前記被処理体の被処理面に対して、
    (1) 前記薄膜の原料となる薄膜原料ガスと、
    (2) 前記薄膜を異方性エッチングする際に前記薄膜に生ずる凹部の側壁を保護する側壁保護膜の原料となる元素を含む側壁保護膜原料ガスとを供給し、
    前記薄膜中に前記側壁保護膜の原料となる元素を添加しながら、前記薄膜を前記被処理体の被処理面上に形成し、
    前記薄膜を異方性エッチングする際、前記被処理体の前記被処理面に対して、
    (3) 前記薄膜を異方性エッチングする薄膜エッチングガスと、
    (4) 前記側壁保護膜の原料となる元素を含む側壁保護膜原料ガスとを供給し、
    (5) さらに、前記異方性エッチングされている前記薄膜から、前記側壁保護膜の原料となる元素を放出させ、
    前記凹部の側壁上に前記側壁保護膜を形成しながら、前記薄膜を異方性エッチングすることを特徴とする薄膜の形成方法。
  2. 被処理体の被処理面上に、凹部を有した薄膜を形成する薄膜の形成方法であって、
    前記薄膜を異方性エッチングする際、前記被処理体の被処理面に対して、
    (6) 前記薄膜を異方性エッチングする薄膜エッチングガスと、
    (7) 前記凹部の側壁を保護する側壁保護膜の原料となる元素を含む側壁保護膜原料ガスとを供給し、
    (8) さらに、前記異方性エッチングされている前記薄膜から、前記側壁保護膜の原料となる元素を放出させ、
    前記凹部の側壁上に前記側壁保護膜を形成しながら、前記薄膜を異方性エッチングすることを特徴とする薄膜の形成方法。
  3. 前記薄膜は、前記側壁保護膜の原料となる元素を含有したシリコン膜であることを特徴とする請求項1に記載の薄膜の形成方法。
  4. 前記シリコン膜は、アモルファスであることを特徴とする請求項に記載の薄膜の形成方法。
  5. 前記(2)および前記(4)に記載される前記側壁保護原料ガスは、酸素を含むガスであることを特徴とする請求項は請求項に記載の薄膜の形成方法。
  6. 前記薄膜は、酸素を含有したシリコン膜であり、
    前記酸素を含有したシリコン膜に含まれる酸素の割合は、2at%以上20at%以下であることを特徴とする請求項に記載の薄膜の形成方法。
  7. 前記酸素を含むガスは、さらに窒素を含むことを特徴とする請求項に記載の薄膜の形成方法。
  8. 前記薄膜は、酸素および窒素を含有したシリコン膜であり、
    前記酸素および窒素を含有したシリコン膜に含まれる酸素の割合は、2at%以上20at%以下であることを特徴とする請求項に記載の薄膜の形成方法。
  9. 前記(2)に記載される前記側壁保護原料ガスと、前記(4)に記載される前記側壁保護原料ガスとは異なることを特徴とする請求項から請求項のいずれか一項に記載の薄膜の形成方法。
  10. 前記薄膜は、前記側壁保護膜の原料となる元素を含有したシリコン膜であることを特徴とする請求項2に記載の薄膜の形成方法。
  11. 前記薄膜は、ハードマスク膜として使用されることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の薄膜の形成方法。
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