JP6338477B2 - 測長器 - Google Patents

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本発明は、アブソリュート型の測長器に関する。
スケールが設けられた軸線方向に移動可能なスピンドルを測定対象物に当接させ、スピンドルの軸線方向に生じた変位をスケールに配置された光透過部を透過した光を受光するパターン読取部で読み取ることで測長する測長器が知られている。このような測長器は、変位測定器、変位検出器、ダイヤルゲージ、リニアゲージ、マイクロメータ(電気マイクロメータ)、光学式エンコーダなどとも称される。
光学式エンコーダの1つであるアブソリュート(absolute、絶対位置検出型)エンコーダが知られている。特許文献1にはM系列パターン等の絶対位置データに対応付けられた符号ビット系列を示すパターンを有するスケールを有するスケール部と、スケールを読み取るパターン読取部とを有するアブソリュートエンコーダである測長器が記載される。特許文献1に記載される測長器は、パターン読取部が読み取ったスケールに対応するアブソリュートコード列を位置データに変換テーブルを使用して変換する。
また、特許文献2には、絶対位置データの演算に必要なnビットのパターン長に加え、それに隣接するパターン部分をkビットの冗長パターンとして読み取るパターン読取部を有する測長器が記載されている。特許文献2に記載される測長器は、パターン検出部が読み取ったkビットの冗長パターンを含むパターンの一部から一続きの絶対位置データの演算に必要なパターン長nビットのパターンを順次抽出する。そして、特許文献2に記載される測長器は、抽出したnビットのパターンに対応する絶対位置データが連続的に変化するか否かによって、パターン検出部が読み取ったパターンデータに誤りがあるか否かを判定する。
特開平5−312592号公報 特許第4223195号
「1 トラックアブソリュートエンコーダ」大野康、松本豪、今井基勝、山崎雄二著、公益社団法人精密工学会、精密工学会誌57(8), 1369-1374, 1991-08-05 「アブソリュートエンコーダの高性能化技術」大野康、今井基勝著公益社団法人精密工学会、精密工学会誌61(3), 359-362, 1995-03-05
特許文献1は、パターン検出部が読み取ったパターンデータに誤りがあるか否かの判定が容易ではないという欠点があり、特許文献2に記載される測長器では、誤り判定処理を実行するために、k回に亘ってパターンに対応する絶対位置データを演算する判断ルーチンを繰り返す必要があるので、誤り判定処理に多くの時間を要するという問題があった。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、パターンに対応する絶対位置データを複数回に亘って演算することなく誤り判定処理を容易に実行することができる測長器を提供することにある。
上記目的を実現するために、本発明によれば、測長用の所定の連続的なパターンが記録されたスケールを備えたスケール部と、該スケール部のスケールを読み取る読取部が設けられるパターン読取部とを有し、スケール部とパターン読取部とが、互いの位置関係がパターン方向に変化可能に配置され、位置関係の変化に応じたパターン読取部の読み取り情報に基づき、スケール部とパターン読取部との変位量を算出するように構成された測長器において、パターン読取部は、スケールの所定長部分を、スケール部とパターン読取部の位置関係に応じた絶対位置パターンとして読み取る絶対位置読取部と、前記スケールの所定長部分と異なる部分を、前記所定長部分に応じた冗長パターンとして読み取る冗長読取部とを有し、前記絶対位置読取部が読み取った絶対位置データと、前記冗長読取部が読み取った冗長データとに基づき、所定の絶対位置データに対して所定の冗長データが対応して読み取られているか否かによって、前記絶対位置読取部が読み取った前記絶対位置データの誤りを判定するように構成された。
ここで、測長器は、スケールが光の透過部と不透過部とが所定のパターンで連続的に配置されて構成され、前記パターン読取部が、スケール部に対して照射される光を、スケールを介して受光する受光素子から構成されてもよい。
ここで、測長器は、所定の絶対位置データに対して所定の冗長データが対応付けられたテーブルを有し、所定の絶対位置データに対応して読み取られた冗長データと、前記テーブルによって絶対位置データに対応付けられている冗長データとが一致することによって、読み取られた絶対位置データに誤りがないことを判定する誤り判定部を設けてもよい。
また、前記冗長パターンは、前記絶対位置パターンに隣接するパターンにしてもよい。
本発明によれば、絶対位置パターン及び絶対位置パターンと所定の位置関係を有する冗長パターンから生成されたデータが対応しているか否かを判定することにより誤り判定処理を実行するので、絶対位置データを複数回に亘って演算する必要はない。また、絶対位置データと冗長データとを対応付けるテーブルを使用して誤り判定をすることによって、複雑な演算処理を行うことなく誤り判定処理を容易に実行できる。
本発明の実施例による測長器の軸線方向の断面図である。 本発明の実施例による測長器の半径方向の断面図である。 本発明の実施例による測長器におけるスピンドルを示す上面図である。 本発明の実施例による測長器の側面図である。 本発明の実施例による測長器の斜視図(その1)である。 本発明の実施例による測長器の斜視図(その2)である。 本発明の実施例によるスケール部の拡大平面図である 本発明の実施例によるパターン読取部の平面概略図である。 発明の実施例による測長器の第1絶対位置受光列及び第1冗長受光列が読み込むパターンに対応するデータを部分的に示す図である。 発明の実施例による測長器のパターン読取部の機能ブロック図である。 発明の実施例による測長器の誤り判定参照テーブルを部分的に示す図である。 発明の実施例によるパターン読取部の信号処理フローを示すフローチャートである。
図1は、本発明の実施例による測長器の軸線方向の断面図であり、図2は、本発明の実施例による測長器の半径方向の断面図であり、図3は、本発明の実施例による測長器におけるスピンドルを示す上面図であり、図4は、本発明の実施例による測長器の側面図であり、図5及び図6は、本発明の実施例による測長器の斜視図である。以降、異なる図面において同じ参照符号が付されたものは同じ機能を有する構成要素であることを意味する。
本発明の実施例による測長器1は、スピンドル11と、軸受12と、スケール部13と、スケール読取部14と、測定子15と、バネ16と、回転防止手段17と、を備える。
スピンドル11は、摺動軸11−1と測定子軸11−2とからなり、摺動軸11−1が、軸線方向に離間した2つの軸受12によって本体ケース30に軸線方向に摺動可能に支持されている。摺動軸11−1の先端に測定子軸11−2の基端部が固定されている。摺動軸11−1及び測定子軸11−2は、半径方向に沿った断面は略円形状である。
本体ケース30の先端側(図1において右向き)にはキャップ18が設けられている。キャップ18によって測定子軸11−2の基端部側(図1において左向き)が覆われている。
摺動軸11−1の両軸受12の間には、摺動軸11−1の外周面に対して半径方向に凹んだ凹部22と、凹部22の底面からスピンドル11の半径方向へ貫通した開口部21と、が形成される。凹部22は、摺動軸11−1の外周面の一部を平面状に切り欠き加工することによって形成される。
測定子15は、スピンドル11の測定子軸11−2の先端に設けられ、測定対象物に当接する。
スケール部13は、測長用の所定の連続的なパターンを有するスケールが形成されたガラス板状の光透過型スケールとして構成している。スケール部13は、摺動軸11−1の外周面から突出せず且つ開口部21を塞ぐように、凹部22内に設置される。したがって、スケール部13は摺動軸11−1の外周面から半径方向外側に突出しない。
スケール読取部14は、スケール部13に向けて光を照射するLEDなどの発光素子14−1と、スケール部13を間に挟むように発光素子14−1と対向し、スケール部13を透過した光を受光するパターン読取部14−2とを備える。発光素子14−1及びパターン読取部14−2は本体ケース30側に固定されている。発光素子14−1から発せられた光は、開口部21を通ってスケール部13を透過した後、パターン読取部14−2に到達してパターン読取部14−2により受光される。スケール読取部14は、パターン読取部14−2が受光した光を用いて、スケール部13に描かれたスケールのパターンを読み取り、外部計算装置(図示せず)へ出力する。
バネ16は、摺動軸11−1の基端部側(図1において左向き)と本体ケース30との間に、スピンドル11を先端側(図1において右向き)に摺動する方向に付勢するように設けられている。スピンドル11の基端部側への摺動は、バネ16の付勢力に抗して弾力的に行われる。
回転防止手段17は、摺動軸11−1上に設けられる回り止めピン17−1と、本体ケース30上に設けられる回り止めガイド17−2とで構成される。回り止めピン17−1は、摺動軸11−1の半径方向外向きに、本体ケース30から突出する。回り止めガイド17−2は、回り止めピン17−1が貫通できるよう設けられた本体ケース上の開口溝の両側に設けられ、回り止めピン17−1が挿入されるスリットを形成し、回り止めピン17−1の軸方向への移動を許容し、半径方向には動かないようガイドする。これにより、スピンドル11は半径方向への回転が規制され、軸線方向への移動が許容される。
上述した構成を有する測長器1において、測定子15に測定対象物が当接すると、スピンドル11が測定対象物に追従して軸線方向に摺動する。スピンドル11の軸線方向への摺動によって、スケール部13がスピンドル11と一体的に移動し、スケール読取部14が読み取るスケールのパターンが変化する。このときのスケールのパターンをスケール読取部14で読み取ることによって、外部計算装置は、スケール読取部14から得られたスケールのパターンの読み取り情報を用いて、パターン読取部14−2に対するスケール部13の変位量を算出し、スピンドル11の軸線方向の変位を算出して、測定対象物の長さを計測することができる。
図7は、スケール部13の拡大平面図である。図7において矢印はスピンドル11の軸方向を示す。
スケール部13は、それぞれが光の透過部と不透過部とが所定のパターンで連続的に配置される第1スケール31、第2スケール32及び第3スケール33が並設される。図7において、光の透過部は白地で示され、光の不透過部は砂地で示される。第1スケール31、第2スケール32及び第3スケール33のそれぞれは、それぞれが有するパターンが延伸するパターン方向と、スケール部13を固定するスピンドル11の軸方向とが一致するように形成されている。
第1スケール31は10次のM系列符号のポジティブパターンが形成され、第2スケール32は10次のM系列符号のネガティブパターンが形成される。第1スケール31及び第2スケール32のそれぞれが10次のM系列符号のポジティブパターン及びネガティブパターンを有するので、第1スケール31と第2スケール32とは透過部と不透過部とが互いに反転する同一パターンを有する。第1スケール31及び第2スケール32は、アブソリュートスケールとして、隣接する10個のパターンを異なる位置で読み取ったときに互いに相違するパターンが読み取られる。第3スケール33は、インクリメンタルスケールとして、透過部と不透過部とが交互に配置されたパターンを有する。
図8は、パターン読取部14−2の平面概略図である。図8において矢印はスケール部13の移動方向を示す。
パターン読取部14−2は、スケール部13に対して発光素子14−1から照射される光を、第1スケール31、第2スケール32及び第3スケール33の透過部を介して受光する受光部が、各スケールに対応して並設される。パターン読取部14−2は、第1絶対位置受光列41と、第2絶対位置受光列42と、インクリメント受光列43と、第1冗長受光列51と、第2冗長受光列52とを有する。
第1絶対位置受光列41は、スケール部13の第1スケール31を読み取るように配置され且つ互いに同一の平面形状を有する10個の受光素子41−0〜41−9からなる。受光素子41−0〜41−9のそれぞれは、第1絶対位置受光列41及び第2絶対位置受光列42の並び方向、すなわち受光素子41−0〜41−9の並び方向に直交する方向に長手方向が延伸する略長方形状の平面形状を有する。
受光素子41−0〜41−9のそれぞれは、図8において矢印で示される方向にスケール部13が移動すると、第1スケール31の移動量に対応した位置で第1スケール31のM系列符号のパターンを読み取る。このパターンを構成する各要素(光の透過部と不透過部)は、連続する10個の要素が、前記移動量に対応する異なる位置で読み取ったときに互いに相違するパターンを形成するため、読み取られるパターンによって、パターン読取部14−2に対するスケール部13の絶対位置が定まる。第1絶対位置受光列41が読み取るデータは、パターン読取部14−2とスケール部13との間で予め定められる基準位置(0点)に対するスケール部13の絶対的な位置に対応する絶対位置パターンに応じた絶対位置データを構成する。受光素子41−9は、第1スケール31が示す絶対位置データの最上位ビット(Most Significant Bit、MSB)に対応する値を読み取る。受光素子41−8は、第1スケール31が示す絶絶対位置データの最上位ビットの1ビット下位のビットに対応する値を読み取る。以降、受光素子41−7〜41−2は第1スケール31が示す絶絶対位置データの各ビットに対応する値を読み取り、受光素子41−0は第1スケール31が示す絶絶対位置データの最下位ビット(Least Significant Bit、LSB)に対応する値を読み取る。
第2絶対位置受光列42は、スケール部13の第2スケール32を読み取るように配置され且つ互いに同一の平面形状を有する10個の受光素子42−0〜42−9からなる。受光素子42−0〜42−9のそれぞれは、受光素子41−0〜41−9と同一の平面形状を有し、第1絶対位置受光列41の受光素子41−0〜41−9のそれぞれから第1絶対位置受光列41及び第2絶対位置受光列42の並び方向に離隔して配置される。受光素子42−0〜42−9のそれぞれは、図8の矢印で示される方向にスケール部13が移動すると、第2スケール32の移動量に対応する絶対位置パターンに応じた絶対位置データを読み取る。受光素子42−9は第2スケール32が示す絶対位置データの最上位ビットに対応する値を読み取り、受光素子42−0は第2スケール32が示す絶対位置データの最下位ビットに対応する値を読み取る。
インクリメント受光列43は、第1絶対位置受光列41と第2絶対位置受光列42との間にスケール部13の第3スケール33を読み取るようにそれぞれ配置され且つ互いに同一の平面形状を有する複数の受光素子からなる。インクリメント受光列43の複数の受光素子それぞれは、第1絶対位置受光列41及び第2絶対位置受光列42の並び方向に長手方向が延伸する略長方形状の平面形状を有する。
第1冗長受光列51は、第1絶対位置受光列41と同様にスケール部13の第1スケール31を読み取るように配置され且つ第1絶対位置受光列41の受光素子41−0〜41−9と同一の平面形状を有する6個の受光素子51−0〜51−5からなる。受光素子51−0〜51−5のそれぞれは、図8において矢印で示される方向にスケール部13が移動すると、第1絶対位置受光列41が読み取る絶対位置パターンに隣接するパターンを冗長パターンとして読み取る。受光素子51−0〜51−5は、冗長パターンに対応する冗長データとして、絶対位置データの最下位ビットの1ビット下位のビットに対応する値から、絶対位置データの最下位ビットの6ビット下位のビットに対応する値までを各々読み取る。
第2冗長受光列52は、第2絶対位置受光列42と同様にスケール部13の第2スケール32を読み取るように配置され且つ第2絶対位置受光列42の受光素子42−0〜42−9と同一の平面形状を有する6個の受光素子52−0〜52−5からなる。受光素子52−0〜52−5のそれぞれは、図8において矢印で示される方向にスケール部13が移動すると、第2スケール32の絶対位置パターンに隣接する冗長パターンに応じた冗長データを読み取る。
図9は、図8において矢印で示される方向にスケール部13が移動するときに、スケール部13の移動量に応じて第1絶対位置受光列41が読み取る絶対位置データ及び第1冗長受光列51が読み取る冗長データを部分的に示す図である。図9において、「位置番号」は、スケール部13の移動量に応じた番号である。「位置番号」が「0」のときは、スケール部13がパターン読取部14−2に対して移動した移動量は「0」であることを示し、例えば前記基準位置(0点)とすることができる。「位置番号」の1の変化は、スケール部13が、パターン読取部14−2に対してMSBが1ビット分変化した絶対位置パターンが読み込まれる所定の量を移動したことを示す。図9では、「位置番号」は「31」まで例示している。図9において、「絶対位置データ」及び「冗長データ」は、2進数及び10進数で示す。
本実施形態においては、第1スケール31は10次のM系列符号のパターンが形成されるので、スケール部13のパターン読取部14−2に対する位置番号が「0」のとき、第1絶対位置受光列41が、絶対位置データとして「0000000000」(10進数「0」)を読み取ると、第1冗長受光列51は冗長データとして「100110」(10進数「38」)を読み取る。スケール部13の所定量の移動によって位置番号が「1」のとき、第1絶対位置受光列41は1ビットシフトしたビット列を絶対位置パターンとして、絶対位置データ「0000000001」(10進数「1」)を読み取り、第1冗長受光列51は1ビットシフトしたビット列を冗長パターンとして、冗長データ「001101」(10進数「13」)を読み取る。以降、スケール部13がパターン読取部14−2に対して前記所定量を移動する毎に、第1絶対位置受光列41は、1ビットずつシフトしたビット列を絶対位置パターンとして絶対値データを読み取り、第1冗長受光列51は、1ビットずつシフトしたビット列を冗長パターンとして冗長データを読み取る。
第1スケール31が10次のM系列符号のパターンからなるため、第1絶対位置受光列41が読み取る絶対位置パターンが決定されると、第1冗長受光列51が読み取る冗長パターンは一意に決定される。例えば、位置番号が「0」のときに、絶対位置パターンが10進数「0」で示される絶対位置データに対応するパターンになると、冗長パターンは、10進数「38」で示される冗長データに対応する冗長パターンになる。
第2絶対位置受光列42及び第2冗長受光列52のそれぞれは、スケール部13が移動するときにスケール部13の移動量に応じて第1絶対位置受光列41及び第1冗長受光列51のそれぞれが読み取る絶対値位置データ及び冗長データとは反転したデータの値を読み取る。
図10は、パターン読取部14−2の機能ブロック図である。
パターン読取部14−2は、第1絶対位置受光列41、第2絶対位置受光列42、インクリメント受光列43、第1冗長受光列51及び第2冗長受光列52に加えて、絶対位置データ変換部61と、冗長データ変換部62とを有する。パターン読取部14−2は、誤り判定部63と、誤り判定参照テーブル64と、信号出力部65とを有する。
本実施形態においては、絶対位置データ変換部61によって、第1絶対位置受光列41が読み取った絶対位置データの値と、第2絶対位置受光列42が読み取った絶対位置データの値と、インクリメント受光列43が読み取ったデータとに基づき、絶対位置データを生成する。絶対位置データ変換部61は、生成した絶対位置データを誤り判定部63に出力する。
冗長データ変換部62は、第1冗長受光列51が読み取った冗長データの値と、第2冗長受光列52が読み取った冗長データの値と、インクリメント受光列43が読み取ったデータとに基づき、冗長データを生成し、誤り判定部63に出力する。
誤り判定部63は、絶対位置データ変換部61が生成した絶対位置データと、冗長データ変換部62が生成した冗長データとが対応しているか否かを判定することによって、前記絶対位置データが誤っているか否かを判定する。誤り判定部63は、絶対位置データと冗長データとの相関関係が示される誤り判定参照テーブル64を参照して、絶対位置データ変換部61が生成した絶対位置データに、冗長データ変換部62が生成した冗長データが対応しているか否かを判定する。
図11は、誤り判定参照テーブル64を部分的に示す図である。
誤り判定参照テーブル64では、位置番号と、絶対位置データ変換部61が生成した絶対位置データと、冗長データとが互いに対応付けられて記憶される。例えば、位置番号「0」と、絶対位置データ「0000000000」(10進数「0」)と、冗長データ「100110」(10進数「38」)とは互いに対応付けられて記憶される。また、位置番号「85」と、絶対位置データ「0000000011」(10進数「3」)と、冗長データ「010111」(10進数「23」)とは互いに対応付けられて記憶される。誤り判定部63は、絶対位置データ変換部61が生成した絶対位置データが入力されると、入力された絶対位置データに対応付けられた冗長データを誤り判定参照テーブル64から取得する。
ここで、位置番号が「0」のときに絶対位置パターンのLSBを誤って読み取った場合を例として、読取誤り判定方法を説明する。位置番号が「0」のときに、絶対位置データと冗長データとが読み取られると、誤りがない場合には絶対位置データ変換部61から、10進数「0」に対応する絶対位置データが出力され、冗長データ変換部62から、10進数「38」に対応する冗長データが出力される。誤り判定部63は、絶対位置データ変換部61から入力された絶対位置データ「0」に対応付けられた冗長データ「38」を誤り判定参照テーブル64から取得し、誤り判定参照テーブル64から取得された冗長データ「38」と、冗長データ変換部62から出力された冗長データ「38」とを比較し、両者の一致によって、絶対位置データ変換部61から出力された絶対位置データに誤りがないと判定する。一方、位置番号が「0」のときに、例えば、10進数「1」に対応する絶対位置データが出力され、10進数「38」に対応する冗長データが出力されると、誤り判定部63は、絶対位置データ変換部61から入力された絶対位置データ「1」に対応付けられた冗長データ「13」を誤り判定参照テーブル64から取得し、誤り判定参照テーブル64から取得された冗長データ「13」と、冗長データ変換部62から出力された冗長データ「38」とを比較して、両者は一致していないと判定し、絶対位置データ変換部61から出力された絶対位置データは誤りであると判定する。
絶対位置データ変換部61から出力された絶対位置データが正しい場合は、絶対位置データとインクリメント受光列43が読み取ったデータとに基づき、スピンドル11の軸線方向の変位を算出して信号出力部65に出力して表示させる。これにより測定対象物の長さ等を高精度に計測することができる。なお、誤り判定部63は、絶対位置データ変換部61から出力された絶対位置データが誤りであると判定すると、絶対位置データが誤りであることを示す読取誤り信号やエラー信号等を信号出力部65に出力し、エラー等を表示させてもよい。
図12は、パターン読取部14−2の信号処理フローを示すフローチャートである。
まず、第1絶対位置受光列41、第2絶対位置受光列42、インクリメント受光列43、第1冗長受光列51及び第2冗長受光列52のそれぞれは、スケール部13の移動量に応じた各々対応するパターンに対応するデータを読み取る(S101)。
次いで、絶対位置データ変換部61及び冗長データ変換部62は、絶対位置データと冗長データとを誤り判定部63に出力する(S102)。
次いで、誤り判定部63は、絶対位置データ変換部61が出力した絶対位置データの誤りを、冗長データ変換部62が生成した冗長データと誤り判定参照テーブル64から取得された冗長データとに基づき判定する。
そして、絶対位置データ変換部61が出力した絶対位置データに誤りがない場合は、信号出力部65は、スピンドル11の軸線方向の変位を出力して表示する(S104)。なお、絶対位置データ変換部61が出力した絶対位置データに誤りがある場合、信号出力部65に、エラー等の表示を出力させることもできる(S105)。
以上説明したように、本発明によれば、絶対位置パターンに対応する絶対位置データを、冗長パターンに対応する冗長データに基づき、所定の絶対位置データに対して所定の冗長データが対応して読み取られているか否かによって、絶対位置データの誤りを判定するように構成されるので、絶対位置データを複数回に亘って演算する必要はない。
また、測長器1では、絶対位置データと冗長データとが互いに対応付けられて記憶される誤り判定参照テーブル64を使用して絶対位置データと、冗長データとが対応しているか否かを判定するので、複雑な演算処理を行くことなく誤り判定処理を容易に実行できる。
測長器1では、スケール部13は、M系列符号のポジティブパターンを有するスケール、M系列符号のネガティブパターンを有するスケール及びインクリメンタルスケールを有するが、他の形式のスケールを付加又は置換してもよい。例えば、スケール部は、M系列符号パターンを有するスケール以外の他のアブソリュートスケールを有してもよい。
また、測長器1では、スケール部13は、10次のM系列符号のパターンを有するスケールを有するが、測長する対象に応じて9次以下又は11次以上の所定長のM系列符号のパターンを有するスケールを有してもよい。また、測長器1では、6ビットの冗長データを取得するように形成されるが、冗長データは、5ビット以下又は7ビット以上のデータ長を有するように形成してもよい。
また、測長器1では、冗長データは、絶対位置データに対応する絶対位置パターンに隣接するパターンから変換されるが、絶対位置パターンと所定の位置関係を有するパターンから変換してもよい。例えば、冗長データは、絶対位置パターンと一部が重複しているパターンから変換してもよく、絶対位置パターンから離れたパターンから変換してもよい。
測長器1では、絶対位置データ変換部61から出力された絶対位置データが誤っている場合は、絶対位置データ変換部61等において絶対位置データの誤りを訂正するように形成してもよい。
なお、以上の説明では、スケール部とパターン読取部とが、透過型の光学式の例について記載したが、本発明は光の透過型の光学式測長器のものに限定されるものではなく、スケール部が反射した光をパターン読取部が受光するような光反射型や、磁気によって所定のパターンを読み取る磁気方式測長器及び静電容量に応じて所定のパターンを読み取る静電容量方式測長器のスケール部とパターン読取部の平行と傾斜の調整にも適用可能である。
1 測長器
11 スピンドル
11−1 摺動軸
11−2 測定子軸
12 軸受
13 スケール部
14 スケール読取部
14−1 発光素子
14−2 パターン読取部
15 測定子
16 バネ
17 回転防止手段
17−1 回り止めピン
17−2 回り止めガイド
18 キャップ
21 開口部
22 凹部
30 本体ケース
31 第1スケール
32 第2スケール
33 第3スケール
41 第1絶対位置受光列(絶対位置読取部)
42 第2絶対位置受光列(絶対位置読取部)
43 インクリメント受光列
51 第1冗長受光列(冗長読取部)
52 第2冗長受光列(冗長読取部)
61 絶対位置データ変換部
62 冗長データ変換部
63 誤り判定部
64 誤り判定参照テーブル
65 信号出力部

Claims (4)

  1. 測長用の所定の連続的なパターンが記録されたスケールを備えたスケール部と、
    該スケール部のスケールを読み取る読取部が設けられるパターン読取部とを有し、
    前記スケール部と前記パターン読取部とが、互いの位置関係が前記パターン方向に変化可能に配置され、
    前記位置関係の変化に応じた前記パターン読取部の読み取り情報に基づき、前記スケール部と前記パターン読取部との変位量を算出するように構成された測長器において、
    前記パターン読取部は、
    前記スケールの所定長部分を、前記スケール部と前記パターン読取部の位置関係に応じた絶対位置パターンとして読み取る絶対位置読取部と、
    前記スケールの前記所定長部分と異なる部分を、前記所定長部分に応じた冗長パターンとして読み取る冗長読取部とを有し、
    前記絶対位置読取部が読み取った絶対位置データと、前記冗長読取部が読み取った冗長データとに基づき、所定の絶対位置データに対して所定の冗長データが対応して読み取られているか否かによって、前記絶対位置読取部が読み取った前記絶対位置データの誤りを判定するように構成された
    ことを特徴とする測長器。
  2. 前記スケールが光の透過部と不透過部とが所定のパターンで連続的に配置されて構成され、前記パターン読取部が、前記スケール部に対して照射される光を、前記スケールを介して受光する受光素子から構成されたことを特徴とする請求項1に記載の測長器。
  3. 所定の前記絶対位置データに対して所定の前記冗長データが対応づけられたテーブルを有し、
    所定の絶対位置データに対応して読み取られた冗長データが、前記テーブルによって前記絶対位置データに対応付けられている冗長データと一致することによって、読み取られた前記絶対位置データに誤りがないことを判定する誤り判定部を設けた、請求項1又は2に記載の測長器。
  4. 前記冗長パターンは、前記絶対位置パターンに隣接するパターンである、請求項1又は2又は3に記載の測長器。
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