JP6337667B2 - 電力変換器の制御装置 - Google Patents
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Description
この種のインバータシステムは、例えば、特許文献1に記載されている。
なお、以下では、直流電源Edの電圧値をその参照符号と同じEdと表記し、同様に、配線インダクタンスLのインダクタンス値をL、配線インダクタンスLsのインダクタンス値をLs、コンデンサCdの容量値をCdとしてそれぞれ表記する。
[数式1]
ΔVCE=Ls・diC/dt
このため、システムの設計上、IGBTには、上記サージ電圧ΔVCEと直流電源電圧Edとを考慮して、(Ed+ΔVCE)の最高到達値以上の耐圧が要求されることになる。
回路内の抵抗分を無視し、IGBTが遮断される際の電流をImax(システムの最大電流)とすると、共振重畳電圧ΔVCdの最大値ΔVCdmaxは数式2となる。
[数式2]
ΔVCdmax=Imax・√(L/Cd)
図13に示すように、コンデンサ電圧VCdの最高到達値は、直流電源電圧Edに、前述した共振による数式2の共振重畳電圧の最大値ΔVCdmaxを加算した値となる。
従って、コンデンサ電圧VCdの波形は図15のようになり、共振重畳電圧の最大値は、数式3に示すごとく、数式2の2倍の最高電圧となる。
[数式3]
2・ΔVCdmax=2・Imax・√(L/Cd)
[数式4]
VCE>Ed+2・ΔVCdmax
[数式5]
VCE=Ed+ΔVCdmax+Vsurge
この数式5において、Vsurgeは、IGBTの遮断により発生したdiC/dtと配線インダクタンスLsによって発生するサージ電圧(Ls・diC/dt)であり、図10,図11におけるΔVCEに等しい。
つまり、上記の動作を考慮した場合にIGBTに要求されるコレクタ−エミッタ間の耐圧は、数式5の電圧値以上となる。
図16は、特許文献2に記載された従来技術の回路図である。図16において、61は直流電源、62はコンデンサ、51〜56はインバータ回路を構成するIGBT、57〜59,63は電流センサ、30は遮断信号生成回路、31は遅延回路、32は過電流検出回路、33は上アーム遮断回路、34は下アーム遮断回路、40は制御部である。
いま、モータMの巻線が二相間でショートしたとすると、電流センサ59を介して過電流検出回路31が動作し、下アーム遮断信号を「Low」レベルにして下アームのIGBT 52,54,56を全て遮断する。また、下アームの遮断から遅延回路32による一定の時間経過後に、上アーム遮断信号を「Low」レベルにして上アームのIGBT 51,53,55を全て遮断する。
前記パワー半導体素子を遮断するタイミングを、前記コンデンサの電圧の微分値がゼロまたは負である時としたことを特徴とする。
前記パワー半導体素子を遮断するタイミングを、前記コンデンサの電圧の大きさが所定の設定値以下である時としたことを特徴とする。
このため、低耐圧かつ小容量のパワー半導体素子やコンデンサを使用することが可能になり、電力変換器全体の小型化、低コスト化を図ることができる。
まず、図1は、本発明の実施形態が適用されるインバータシステムの全体構成図であり、図9と同一の部分には同一の参照符号を付して説明を省略し、以下では異なる部分を中心に説明する。
この実施形態では、制御装置20Aが、IGBT 11〜16を遮断するタイミングを遮断後に発生する共振電圧を考慮したうえで決定する。ここで、上記タイミングは、電圧検出器17,18による電圧検出値に基づいて所定の動作アルゴリズム(以下、遮断アルゴリズムという)により決定するものである。なお、直流電源Edの電圧検出値は、後述する設定値E1,E2の基準値となる。
図2において、制御装置20AによりIGBTに対する遮断指令が出力されると(ステップS1 YES)、図1の電圧検出器18によりコンデンサ電圧VCdを検出し(ステップS2)、更に電圧VCdの微分値(dVCd/dt)を計算する(ステップS3)。なお、VCdの微分値を直接検出できる場合には、ステップS2は不要である。
ここでは、コンデンサ電圧VCdが直流電源電圧Edに等しい状態で時刻t1に所定のIGBTが遮断され、その後の時刻t2で別のIGBTが遮断される場合を想定する。
図6の時刻t1以後、コンデンサ電圧VCdは正の傾き(dVCd/dtは正)で増加し、時刻t2で傾きが0(dVCd/dtは0)となる。時刻t2は、時刻t1から共振電圧の位相差π/2[rad]を経過した時刻であり、時刻t2以後のコンデンサ電圧VCdは数式6によって表される。
[数式6]
VCd=Ed+ΔVCdmax{sinθ+sin(θ−π/2)}
=Ed+√2・ΔVCdmax{sin(θ−π/4)}
また、IGBTの遮断によってコレクタ−エミッタ間に発生するサージ電圧VCEは、時刻t2で最大となり、数式7によって表される。
[数式7]
VCE=Ed+ΔVCdmax+Vsurge
図3において、ステップS3の後に、コンデンサ電圧VCdの微分値(dVCd/dt)が負であった場合(ステップS4a YES)は、電圧VCdの大きさが第1の設定値E1以下であるか否かを判断する(ステップS6)。
すなわち、第2の時刻以後のコンデンサ電圧VCdは数式8によって表される。
[数式8]
VCd=Ed+ΔVCdmax{sinθ+sin(θ−3π/2)}
=Ed+√2・ΔVCdmax{sin(θ−3π/4)}
また、IGBTの遮断によってコレクタ−エミッタ間に発生するサージ電圧VCEは、VCd=Edの時に最大となり、数式9によって表される。
[数式9]
VCE=Ed+Vsurge
図4において、ステップS3の後に、コンデンサ電圧VCdの微分値(dVCd/dt)が負であった場合(ステップS4a YES)は、電圧VCdの大きさが第2の設定値E2以上で第1の設定値E1以下の範囲、つまり所定の設定範囲内にあるか否かを判断する(ステップS7)。
ここでは、第1,第2の設定値E1,E1による設定範囲が直流電源電圧Ed付近であるものとして説明を続ける。
図7において、最初に所定のIGBTを遮断した時刻t1からコンデンサ電圧VCdが増加してその微分値(dVCd/dt)がやがて0になり、その後に電圧VCdの減少により微分値(dVCd/dt)が負になってVCdが上記設定範囲内(直流電源電圧Ed付近)となる時刻t2(図4のステップS7がYESとなる時刻)は、時刻t1から共振電圧の位相差π[rad]を経過した時刻である。
このため、図4のステップS7に示したように、コンデンサ電圧VCdが上記設定範囲内となったときにIGBTを遮断した場合、コンデンサ電圧VCdの最高到達値は、共振重畳電圧の最大値ΔVCdmaxを直流電源電圧Edに加算したものとなり、数式10によって表される。
[数式10]
VCd=Ed+ΔVCdmax
[数式11]
VCE=Ed+Vsurge
図5において、ステップS2によりコンデンサ電圧VCdを検出し、その後、電圧VCdの大きさが第1の設定値E1以下であるか否かを判断する(ステップS6)。電圧VCdの大きさが設定値E1以下である場合(ステップS6 YES)には、IGBTを遮断するための制御信号を生成し、前記同様に遮断動作を実施する(ステップS5)。また、電圧VCdの大きさが設定値E1を超える場合(ステップS6 NO)には、設定値E1以下になるまで、それ以前のIGBTのスイッチ状態を維持する。
すなわち、第2の時刻以後のコンデンサ電圧VCdは数式12によって表される。
[数式12]
VCd=Ed+ΔVCdmax(sinθ+sin(θ−2π))
=Ed+2・ΔVCdmax
また、IGBTの遮断によってコレクタ−エミッタ間に発生するサージ電圧VCEは、VCd=Edの時に最大となり、数式13によって表される。
[数式13]
VCE=Ed+Vsurge
このため、IGBT及び直流部のコンデンサの低耐圧化による小型化、低価格化を期待することができる。
また、本発明は、IGBT以外のパワー半導体素子を用いた電力変換器にも適用することができる。
Cd:コンデンサ
L,Ls:配線インダクタンス
10:インバータ回路
11〜16:IGBT
11a:ゲート駆動回路
17,18:電圧検出器
20A:制御装置
Claims (6)
- パワー半導体素子のスイッチング動作により電力変換動作を行い、かつ、直流部に接続されたコンデンサによって前記スイッチング動作のたびに前記直流部に共振現象が発生する電力変換器の制御装置であって、前記パワー半導体素子をスイッチングするための制御信号を生成する制御装置において、
前記パワー半導体素子を遮断するタイミングを、前記コンデンサの電圧の微分値がゼロまたは負である時としたことを特徴とする電力変換器の制御装置。 - 請求項1に記載した電力変換器の制御装置において、
前記タイミングを、前記コンデンサの電圧の微分値が負であり、かつ、前記コンデンサの電圧の大きさが所定の設定値以下である時としたことを特徴とする電力変換器の制御装置。 - 請求項1に記載した電力変換器の制御装置において、
前記タイミングを、前記コンデンサの電圧の微分値が負であり、かつ、前記コンデンサの電圧の大きさが所定の設定範囲内にある時としたことを特徴とする電力変換器の制御装置。 - パワー半導体素子のスイッチング動作により電力変換動作を行い、かつ、直流部に接続されたコンデンサによって前記スイッチング動作のたびに前記直流部に共振現象が発生する電力変換器の制御装置であって、前記パワー半導体素子をスイッチングするための制御信号を生成する制御装置において、
前記パワー半導体素子を遮断するタイミングを、前記コンデンサの電圧の大きさが所定の設定値以下である時としたことを特徴とする電力変換器の制御装置。 - 請求項1〜4の何れか1項に記載したタイミング以外の時点で前記パワー半導体素子を遮断するべき指令が発生した場合に、前記タイミングが到来するまで、前記指令発生前の前記パワー半導体素子のスイッチ状態を維持することを特徴とする電力変換器の制御装置。
- 請求項2または4に記載した電力変換器の制御装置において、
前記設定値が、前記コンデンサに印加される直流電源電圧とほぼ等しいことを特徴とする電力変換器の制御装置。
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