JP6336894B2 - 試料作製装置 - Google Patents

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Description

本発明は、試料作製装置に関する。
電子顕微鏡や、電子プローブマイクロアナライザー(EPMA)、オージェマイクロプローブ等で観察や分析の対象となる試料の断面を作製する装置として、イオンビームを用いた試料作製装置(イオンビーム加工装置)が知られている。
例えば、特許文献1には、試料の一部を遮蔽材で覆い、当該遮蔽材の端縁部を含めて遮蔽材側から試料にイオンビームを照射することにより、試料の遮蔽材に遮蔽されない部分をイオンビームによって切削して、試料の断面を作製する試料作製装置が開示されている。
特許第4922632号公報
このような試料作製装置では、イオンビームは真空チャンバー内で試料に照射されるが、試料に照射されずに通過したイオンビームが真空チャンバーの内底面に照射され、当該内底面がスパッタされて試料が汚染されるという問題がある。以下、この問題点について図面を参照しながら説明する。
図13および図14は、試料作製装置の真空チャンバー内を模式的に示す図である。
図13に示すように、イオンビーム発生部4で発生したイオンビームを、一部が遮蔽板6で覆われた試料2に照射する。これにより、遮蔽板6で覆われていない試料2の領域が切削され、試料2の断面が作製される。
図14に示すように、試料2が切削された後、イオンビームが真空チャンバーの内底面8を照射すると、真空チャンバーの内底面がスパッタされて、真空チャンバーの内底面を構成する材料が試料2の表面2a(遮蔽板が配置されている側の面とは反対側の面)に付着する。これにより、試料2の表面2aが汚染されてしまう。
このように、従来の試料作製装置では、試料2の表面2aが汚染されてしまうため、例えば、同一試料で断面と表面の両方の観察を行うことができない場合があった。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、試料の汚染を低減させることができる試料作製装置を提供することにある。
(1)本発明に係る試料作製装置は、
イオンビームを照射して試料の断面を作製する試料作製装置であって、
前記イオンビームを発生させるイオンビーム発生部と、
前記試料を保持する試料ホルダーと、
前記イオンビームから前記試料の一部を遮蔽する遮蔽板と、
前記試料の後方であって前記イオンビームの経路上に配置され、前記イオンビームの入射方向に対して傾斜した入射面を有する傾斜板と、
を含む。
このような試料作製装置では、傾斜板が試料の後方であってイオンビームの経路上に配置されているため、例えばイオンビームは真空チャンバーの内底面には照射されない、または真空チャンバーの内底面においてイオンビームが照射される範囲を小さくすることができる。したがって、このような試料作製装置では、イオンビームによって真空チャンバーの内底面がスパッタされて試料の表面に付着することによる試料の汚染を低減させることができる。
(2)本発明に係る試料作製装置において、
前記入射面の垂線方向からみて、前記入射面と前記試料とは重なっていなくてもよい。
このような試料作製装置では、傾斜板の入射面の垂線方向からみて、入射面と試料とは重なっていないため、イオンビームによってスパッタされた傾斜板の材料が試料の表面に付着しないように、または、傾斜板の材料が試料の表面に付着する量を少なくすることができる。
(3)本発明に係る試料作製装置において、
前記入射面の材質は、ダイヤモンドであってもよい。
このような試料作製装置では、入射面の材質がダイヤモンドであるため、傾斜板をイオンビームによってスパッタされにくくすることができる。
(4)本発明に係る試料作製装置において、
前記入射面の垂線方向からみて、前記入射面と前記試料とは重なっていてもよい。
このような試料作製装置では、傾斜板の入射面の垂線方向からみて、入射面と試料とは重なっているため、入射面にイオンビームが照射されてスパッタされた傾斜板の材料を試料の表面に付着させることができる。したがって、このような試料作製装置では、試料の断面を作製しつつ、試料の表面に所望の膜を成膜することができる。
(5)本発明に係る試料作製装置において、
前記入射面の材質は、グラファイトであってもよい。
このような試料作製装置では、入射面の材質がグラファイトであるため、試料の表面にカーボン膜を成膜することができる。したがって、このような試料作製装置では、例えば、電子顕微鏡で観察・分析を行なうための試料の断面の作製と、試料を電子顕微鏡等で観察・分析を行う際の帯電防止のためのカーボン膜の成膜と、を同一工程で行なうことができる。
(6)本発明に係る試料作製装置において、
前記試料が収容される真空チャンバーを含み、
前記傾斜板は、前記試料と前記真空チャンバーの内底面との間に配置されてもよい。
このような試料作製装置では、傾斜板が試料と真空チャンバーの内底面との間に配置されているため、例えばイオンビームが真空チャンバーの内底面には照射されない、または真空チャンバーの内底面においてイオンビームが照射される範囲を小さくすることができ
る。したがって、イオンビームによって真空チャンバーの内底面がスパッタされて試料の表面に付着することによる試料の汚染を低減させることができる。
(7)本発明に係る試料作製装置において、
前記入射面の前記イオンビームに対する傾斜角度が可変となるように、前記傾斜板を支持する傾斜板支持部を含んでいてもよい。
このような試料作製装置では、入射面の傾斜角度を可変とすることができる。
(8)本発明に係る試料作製装置は、
イオンビームを照射して試料の断面を作製する試料作製装置であって、
前記イオンビームを発生させるイオンビーム発生部と、
前記試料を保持する試料ホルダーと、
前記イオンビームから前記試料の一部を遮蔽する遮蔽板と、
前記試料の後方であって前記イオンビームの経路上に配置され、前記イオンビームが入射する入射面を有する傾斜板と、
前記入射面の前記イオンビームに対する傾斜角度が可変となるように、前記傾斜板を支持する傾斜板支持部と、
を含む。
このような試料作製装置では、傾斜板が試料の後方であってイオンビームの経路上に配置されているため、例えばイオンビームは真空チャンバーの内底面には照射されない、または真空チャンバーの内底面においてイオンビームが照射される範囲を小さくすることができる。したがって、このような試料作製装置では、イオンビームによって真空チャンバーの内底面がスパッタされて試料の表面に付着することによる試料の汚染を低減させることができる。
また、このような試料作製装置では、例えば、傾斜板支持部によって、傾斜板の入射面の垂線方向からみて入射面と試料とが重ならないように傾斜板を支持することができるため、イオンビームによってスパッタされた傾斜板の材料が試料の表面に付着しないように、または、傾斜板の材料が試料の表面に付着する量を少なくすることができる。
さらに、このような試料作製装置では、例えば、傾斜板支持部によって、傾斜板の入射面の垂線方向からみて入射面と試料とが重なるように傾斜板を支持することができるため、入射面にイオンビームが照射されてスパッタされた傾斜板の材料を試料の表面に付着させることができる。したがって、このような試料作製装置では、試料の断面を作製しつつ、試料の表面に所望の膜を成膜することができる。
(9)本発明に係る試料作製装置において、
前記入射面の材質は、ダイヤモンドライクカーボンであってもよい。
このような試料作製装置では、入射面の材質がダイヤモンドライクカーボンであるため、傾斜板支持部が傾斜板の入射面の垂線方向からみて入射面と試料とが重ならないように傾斜板を支持する場合に、傾斜板をイオンビームによってスパッタされにくくすることができる。
また、このような試料作製装置では、入射面の材質がダイヤモンドライクカーボンであるため、傾斜板支持部が傾斜板の入射面の垂線方向からみて入射面と試料とが重なるように傾斜板を支持する場合に、試料の表面に導電性の膜を形成することができる。したがって、例えば、電子顕微鏡で観察・分析を行なうための試料の断面の作製と、試料を電子顕
微鏡等で観察・分析を行う際の帯電防止のための導電性の膜の成膜と、を同一工程で行なうことができる。
第1実施形態に係る試料作製装置の構成を模式的に示す図。 第1実施形態に係る試料作製装置を用いた試料作製方法の一例を示すフローチャート。 第1実施形態に係る試料作製装置の動作を説明するための図。 第1実施形態に係る試料作製装置の動作を説明するための図。 第2実施形態に係る試料作製装置の構成を模式的に示す図。 第2実施形態に係る試料作製装置を用いた試料作製方法の一例を示すフローチャート。 第2実施形態に係る試料作製装置の動作を説明するための図。 第2実施形態に係る試料作製装置の動作を説明するための図。 第3実施形態に係る試料作製装置の構成を模式的に示す図。 第4実施形態に係る試料作製装置の構成を模式的に示す図。 第5実施形態に係る試料作製装置の構成を模式的に示す図。 第1実施形態の変形例に係る試料作製装置の構成を模式的に示す図。 試料作製装置の真空チャンバー内を模式的に示す図。 試料作製装置の真空チャンバー内を模式的に示す図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 第1実施形態
まず、第1実施形態に係る試料作製装置について図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る試料作製装置100の構成を模式的に示す図である。
試料作製装置100は、イオンビームを照射して試料2の断面を作製する装置である。試料作製装置100は、例えば、走査電子顕微鏡(SEM)や、透過電子顕微鏡(TEM)、走査透過電子顕微鏡(STEM)、電子プローブマイクロアナライザー(EPMA)、オージェマイクロプローブ等で観察や分析の対象となる試料の断面を作製することができる。
試料作製装置100は、図1に示すように、イオンビーム発生部10と、試料ホルダー20と、遮蔽板30と、遮蔽板保持部32と、遮蔽板位置調整部34と、試料位置調整部40と、試料ステージ50と、傾斜板60と、傾斜板支持部70と、真空チャンバー80と、を含む。
イオンビーム発生部10は、イオンビームを発生させる。イオンビーム発生部10は、真空チャンバー80の上部に取り付けられている。イオンビーム発生部10は、例えば、イオン銃である。イオンビーム発生部10は、所定の加速電圧(例えば2〜6kV程度)でイオンビームを加速させて放出する。イオンビームとしては、例えば、Arイオンビームを用いることができる。イオンビームの径は、例えば、数百μm程度である。
試料ホルダー20は、試料2を保持する。試料ホルダー20は、試料位置調整部40に取り付けられる。試料ホルダー20には、貫通孔22が形成されている。試料2の一部は、貫通孔22上(貫通孔22に重なるように)に配置される。
遮蔽板30は、イオンビームから試料2の一部を遮蔽するための部材である。遮蔽板30は、試料2の非加工領域をイオンビームから遮蔽する。これにより、遮蔽板30で覆われていない試料2の領域が切削されて、試料2の断面が作製される。
遮蔽板保持部32は、遮蔽板30を保持するための部材である。遮蔽板保持部32は、回転軸33まわりに回動することができる。そのため、遮蔽板保持部32では、遮蔽板30を、垂直位置から水平位置、または水平位置から垂直位置に移動させることができる。これにより、遮蔽板30を水平位置にして試料2上に配置したり、遮蔽板30を垂直位置にして試料2上から退避させたりすることができる。
遮蔽板位置調整部34は、遮蔽板30を移動させることができる。遮蔽板位置調整部34を用いて遮蔽板30を水平方向に移動させることにより、試料2の切削される領域を決定することができる。
試料位置調整部40は、試料ホルダー20を水平方向に移動させることができる。試料位置調整部40を用いて試料ホルダー20を移動させることで試料ホルダー20に保持された試料2を移動させることにより、試料2の位置決めを行うことができる。
試料ステージ50は、真空チャンバー80の側壁に取り付けられている。試料ステージ50には、遮蔽板保持部32および試料位置調整部40が取り付けられている。
試料ホルダー20、試料位置調整部40、および試料ステージ50には、それぞれ貫通孔22,42,52が設けられている。試料ホルダー20に設けられた貫通孔22は、試料位置調整部40に設けられた貫通孔42を介して、試料ステージ50に設けられた貫通孔52に連通している。貫通孔22、貫通孔42、および貫通孔52は、イオンビームを通過させるための1つの貫通孔を構成している。
試料2は、イオンビームで加工したい試料端部が貫通孔22上に位置するように試料ホルダー20に載置される。イオンビーム発生部10で発生したイオンビームのうち、試料2に照射されずに(試料2によって遮断されずに)、試料2の近傍を通過したイオンビームは、貫通孔22、貫通孔42、貫通孔52を通って、傾斜板60に照射される。
傾斜板60は、試料2の後方であってイオンビームの経路上に配置される。ここで、試料2の後方とは、試料2よりもイオンビームの下流側に位置していることをいう。また、試料2の後方とは、イオンビーム発生部10に対して、試料2よりも遠方側に位置していることをいう。傾斜板60は、イオンビーム発生部10で発生したイオンビームのうち、試料2に照射されずに、試料2の近傍を通過したイオンビームの経路上に位置している。なお、イオンビームの経路上とは、試料2がイオンビームによって切削されることによりイオンビームの経路上となった位置も含むものとする。
傾斜板60は、図示の例では、試料2と、真空チャンバー80の内底面82と、の間に配置される。傾斜板60は、貫通孔52の下に配置されている。すなわち、イオンビームの進行方向からみて、傾斜板60と貫通孔52とは重なっている。傾斜板60は、例えば、試料2と真空チャンバー80の内底面82との間であって、真空チャンバー80の内底面82側(試料2から遠い位置)に配置されることが望ましい。これにより、イオンビームによって傾斜板60がスパッタされた場合に、例えば傾斜板60が試料2側に配置されている場合と比べて、スパッタされた傾斜板60の材料を、試料2の表面2aに付着しにくくすることができる。
傾斜板60は、板状の部材である。傾斜板60の形状は特に限定されず、直方体、円柱、多角柱等であってもよい。傾斜板60は、試料2に照射されずに通過したイオンビームが照射される(入射する)入射面62を有している。入射面62は、傾斜板60を構成している面のうち、イオンビームが照射される領域をいうことができる。入射面62は、平滑な面である。
入射面62は、イオンビームの入射方向に対して傾斜している。すなわち、入射面62とイオンビームの光軸(イオンビームの中心軸)Lとがなす角度(傾斜角度)θは、θ≠0°,90°である。傾斜板60の入射面62は、試料2の方を向かないように配置されている。すなわち、入射面62の垂線方向からみて、入射面62と試料2とは重ならない。
入射面62の材質は、例えば、ダイヤモンドである。傾斜板60の全体がダイヤモンドであってもよいし、傾斜板60の、入射面62を構成している部分が、ダイヤモンドであってもよい。入射面62の材質はダイヤモンドに限定されない。入射面62の材質は、硬質な単結晶材料やアモルファス材料などのイオンビームに対してスパッタ(エッチング)されにくい材質であることが望ましい。
傾斜板支持部70は、傾斜板60を支持する。傾斜板支持部70は、図示の例では、真空チャンバー80の内底面82に取り付けられている。なお、傾斜板支持部70は、傾斜板60を支持することができれば、試料ステージ50や、試料位置調整部40、試料ホルダー20等に取り付けられていてもよい。
傾斜板支持部70は、傾斜板60を取り付けるための傾斜板ホルダー72を有している。傾斜板ホルダー72には、傾斜板60が交換可能に取り付けられる。そのため、試料作製装置100では、傾斜板60の交換が容易である。
真空チャンバー80は、図示しない真空排気装置によって真空排気される。これにより、真空チャンバー80内の加工室84を真空状態(減圧状態)にすることができる。加工室84には試料2が収容され、試料2は加工室84においてイオンビームが照射されて加工される。
次に、試料作製装置100の動作について説明する。図2は、試料作製装置100を用いた、試料作製方法の一例を示すフローチャートである。図3および図4は、試料作製装置100の動作を説明するための図である。なお、図3および図4では、遮蔽板30、遮蔽板保持部32、傾斜板60、および傾斜板支持部70以外の試料作製装置100の構成部材の図示を省略している。
まず、試料2の位置決めを行う(ステップS10)。
具体的には、まず、試料2を試料ホルダー20に取り付ける。試料2は、貫通孔22上に位置するように試料ホルダー20に取り付けられる。次に、試料位置調整部40により試料2を移動させて、イオンビームが試料2の切削したい領域に照射されるように、試料2の位置決めを行う。
次に、試料2上に遮蔽板30を配置する(ステップS11)。
具体的には、遮蔽板保持部32に保持された遮蔽板30を、垂直位置から水平位置に移動させることで、遮蔽板30を試料2上に配置する。次に、遮蔽板位置調整部34により遮蔽板30を移動させて、遮蔽板30の位置決めを行う。
次に、傾斜板60の入射面62が、試料2の方を向かないように傾斜板60を配置する(ステップS12)。
図3に示すように、傾斜板62の垂線方向からみて(図3の矢印参照)、入射面62と試料2とが重ならないように、傾斜板60を配置する。これにより、傾斜板60の入射面62が、試料2の方を向かないように傾斜板60を配置することができる。さらに、傾斜板60を、試料2の後方であってイオンビームの経路上に配置する。また、傾斜板60を、入射面62がイオンビームの入射方向に対して傾斜するように配置する。傾斜板60を傾斜板ホルダー72に取り付けることで、傾斜板60を所定の位置に配置することができる。
なお、傾斜板60を配置する工程(ステップS12)は、イオンビームを照射する工程(ステップS13)の前に行われればその順序は限定されず、例えば試料2の位置決め(ステップS10)を行う前に行われてもよい。
次に、試料2にイオンビームを照射する(ステップS13)。
イオンビーム発生部10でイオンビームを発生させることで、試料2にイオンビームが照射される。
図4に示すように、試料2の遮蔽板30から露出した部分は、イオンビームによって徐々に切削されていく。例えば、最終的には、試料2の遮蔽板30から露出した部分が削り落とされるまで、イオンビームが照射される。
イオンビームが照射されて試料2が切削されていくに従って、試料2の近傍を通過するイオンビームが増加する。試料2を通過したイオンビームは、貫通孔22、貫通孔42、貫通孔52を通って、傾斜板60に照射される。
傾斜板60の入射面62にイオンビームが照射されることにより、傾斜板60の材料がスパッタされる。このとき、スパッタされた傾斜板60の材料の多くは、図4に示すように、入射面62の垂線方向に向かって進行する。傾斜板60は、入射面62が入射面62の垂線方向からみて試料2とは重ならないように配置されているため、スパッタされた傾斜板60の材料が試料2の表面2aに付着しないようにすることができる。なお、傾斜板60が配置されていることにより、真空チャンバー80の内底面82には、イオンビームが照射されない、または傾斜板60が配置されていない場合と比べて、イオンビームが照射される領域を小さくすることができる。
以上の工程により、試料作製装置100を用いて、試料2の断面を作製することができる。
試料作製装置100は、例えば、以下の特徴を有する。
試料作製装置100では、試料2の後方であってイオンビームの経路上に配置され、イオンビームの入射方向に対して傾斜した入射面62を有する傾斜板60を含む。
例えば傾斜板60が配置されていない場合、試料2を通過したイオンビームは真空チャンバー80の内底面82を照射するため、真空チャンバー80の内底面82がスパッタされる。これにより、真空チャンバー80の内底面82を構成する材料が試料2の表面2aに付着して、試料2の表面2aが汚染されてしまう。
これに対して、試料作製装置100では、傾斜板60が試料2の後方であってイオンビームの経路上に配置されているため、上述したようにイオンビームは真空チャンバー80の内底面82には照射されない、または真空チャンバー80の内底面82においてイオンビームが照射される範囲を小さくすることができる。したがって、試料作製装置100では、イオンビームによって真空チャンバー80の内底面82がスパッタされて試料2の表面2aに付着することによる試料2の汚染を低減させることができる。そのため、例えば、試料作製装置100で作製した試料は、同一試料で断面と表面2aの両方の観察や分析を行うことができる。
また、試料作製装置100では、傾斜板60の入射面62の垂線方向からみて、入射面62と試料2とは重ならない。そのため、イオンビームによってスパッタされた傾斜板60の材料が試料2の表面2aに付着させない、または傾斜板60の材料が試料2の表面2に付着する量を少なくすることができる。
試料作製装置100では、傾斜板60の入射面62の材質は、ダイヤモンドである。そのため、傾斜板60をイオンビームによってスパッタされにくくすることができる。
試料作製装置100では、試料2が収容される真空チャンバー80を含み、傾斜板60は、試料2と真空チャンバー80の内底面82との間に配置される。そのため、試料作製装置100では、イオンビームが真空チャンバー80の内底面82には照射されない、または真空チャンバー80の内底面82においてイオンビームが照射される範囲を小さくすることができる。
2. 第2実施形態
次に、第2実施形態に係る試料作製装置について図面を参照しながら説明する。図5は、第2実施形態に係る試料作製装置200の構成を模式的に示す図である。以下、第2実施形態に係る試料作製装置200において、上述した第1実施形態に係る試料作製装置100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
上述した試料作製装置100では、図1に示すように、傾斜板60の垂線方向からみて、入射面62と試料2とは重ならないように配置されていた。
これに対して、試料作製装置200では、図5に示すように、傾斜板60は、入射面62が入射面62の垂線方向からみて、試料2と重なるように配置されている。すなわち、傾斜板60は、入射面62が試料2の方を向くように配置されている。
傾斜板60の入射面62の材質は、例えば、グラファイトである。そのため、入射面62にイオンビームが照射されることにより、スパッタされたグラファイトを試料2の表面2aに付着(蒸着)させることができる。入射面62の材質はグラファイトに限定されない。入射面62の材質は、試料2の表面2aに付着させたい材料(表面2aに成膜したい膜の材料)に応じて適宜選択することができる。
次に、試料作製装置200の動作について説明する。図6は、試料作製装置200を用いた、試料作製方法の一例を示すフローチャートである。図7および図8は、試料作製装置200の動作を説明するための図である。なお、図7および図8では、遮蔽板30、遮蔽板保持部32、傾斜板60、および傾斜板支持部70以外の試料作製装置200の構成部材の図示を省略している。
まず、試料2の位置決めを行う(ステップS20)。
試料2の位置決めを行なう工程(ステップS20)は、上述した図2に示す試料2の位置決めを行なう工程(ステップS10)と同様に行なわれる。
次に、試料2上に遮蔽板30を配置する(ステップS21)。
遮蔽板30を配置する工程(ステップS21)は、上述した図2に示す遮蔽板30を配置する工程(ステップS11)と同様に行なわれる。
次に、傾斜板60の入射面62が、試料2の方を向くように傾斜板60を配置する(ステップS22)。
図7に示すように、傾斜板62の垂線方向からみて(図7の矢印参照)、入射面62と試料2とが重なるように、傾斜板60を配置する。これにより、入射面62が試料2の表面2aの方向を向くように傾斜板60を配置することができる。その他の点は、上述した図2に示す傾斜板60を配置する工程(ステップS12)と同様に行なわれる。
なお、傾斜板60を配置する工程(ステップS22)は、イオンビームを照射する工程(ステップS23)の前に行われればその順序は限定されず、例えば試料2の位置決め(ステップS20)を行う前に行われてもよい。
次に、試料2にイオンビームを照射する(ステップS23)。
イオンビーム発生部10でイオンビームを発生させることで、試料2にイオンビームが照射される。
図8に示すように、試料2の遮蔽板30から露出した部分は、イオンビームによって徐々に切削されていく。試料2を通過したイオンビームは、貫通孔22、貫通孔42、貫通孔52を通って、傾斜板60に照射される。
傾斜板60の入射面62にイオンビームが照射されることにより、傾斜板60の材料がスパッタされる。このとき、スパッタされた傾斜板60の材料の多くは、図8に示すように、入射面62の垂線方向に向かって進行する。傾斜板60は、入射面62の垂線方向からみて入射面62と試料2と重なるように配置されているため、スパッタされた傾斜板60の材料を試料2の表面2aに付着させることができる。
以上の工程により、試料作製装置200を用いて、試料2の断面を作製することができる。
試料作製装置200は、例えば、以下の特徴を有する。
試料作製装置200では、試料2の後方であってイオンビームの経路上に配置され、イオンビームの入射方向に対して傾斜した入射面62を有する傾斜板60を含む。そのため、試料作製装置200では、上述した試料作製装置100と同様に、試料2の汚染を低減させることができる。
また、試料作製装置200では、傾斜板60の入射面62の垂線方向からみて、入射面62と試料2と重なっている。そのため、スパッタされた傾斜板60の材料を試料2の表面2aに付着させることができる。したがって、試料作製装置200では、試料2の断面
を作製しつつ、試料2の表面2aに所望の膜を成膜することができる。
試料作製装置200では、傾斜板60の入射面62の材質は、グラファイトである。イオンビームでグラファイトをスパッタすることにより、試料2の表面2aにカーボン膜を成膜することができる。そのため、試料作製装置200では、例えば、電子顕微鏡で観察・分析を行なうための試料2の断面の作製と、試料2を電子顕微鏡等で観察・分析を行う際の帯電防止のためのカーボン膜の成膜と、を同一工程で行なうことができる。
3. 第3実施形態
次に、第3実施形態に係る試料作製装置について図面を参照しながら説明する。図9は、第3実施形態に係る試料作製装置300の構成を模式的に示す図である。以下、第3実施形態に係る試料作製装置300において、上述した第1実施形態に係る試料作製装置100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
試料作製装置300では、図9に示すように、傾斜板支持部70が入射面62の傾斜角度θが可変となるように、傾斜板60を支持している。
傾斜板支持部70は、入射面62の傾斜角度θが可変となるように、傾斜板60を支持する。傾斜板支持部70は、傾斜板60の一方の端部側に設けられた軸74を回転軸として、傾斜板60を傾斜させることができる。
試料作製装置300を用いた試料作製方法は、上述した図2に示す試料作製装置100を用いた試料作製方法と、傾斜板60を配置する工程(ステップS12)において、試料2の形状や加工条件等に応じて、傾斜板60の傾斜角度θを、イオンビームによってスパッタされた傾斜板60の材料がより試料2の表面2aに付着しないような角度に調整する点を除いて、同様でありその説明を省略する。
試料作製装置300では、試料作製装置100と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、試料作製装置300では入射面62の傾斜角度θを可変とすることができるため、例えば試料2の形状や加工条件等に応じて、入射面62の傾斜角度θを、イオンビームによってスパッタされた傾斜板60の材料がより試料2の表面2aに付着しないような角度に調整することができる。
4. 第4実施形態
次に、第4実施形態に係る試料作製装置について図面を参照しながら説明する。図10は、第4実施形態に係る試料作製装置400の構成を模式的に示す図である。以下、第4実施形態に係る試料作製装置400において、上述した第2実施形態に係る試料作製装置200の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
試料作製装置400では、図10に示すように、傾斜板支持部70が入射面62の傾斜角度θが可変となるように、傾斜板60を支持している。
傾斜板支持部70の構成は、上述した第3実施形態に係る試料作製装置300の傾斜板支持部70の構成と同様でありその説明を省略する。
試料作製装置400を用いた試料作製方法は、上述した図6に示す試料作製装置200
を用いた試料作製方法と、傾斜板60を配置する工程(ステップS22)において、試料2の形状や加工条件等に応じて、傾斜板60の傾斜角度θを、イオンビームによってスパッタされた傾斜板60の材料が、より試料2の表面2aに付着するような角度に調整する点を除いて、同様でありその説明を省略する。
試料作製装置400では、試料作製装置200と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、試料作製装置400では入射面62の傾斜角度θを可変とすることができるため、例えば試料2や加工条件等に応じて、入射面62の傾斜角度θを、イオンビームによってスパッタされた傾斜板60の材料がより試料2の表面2aに付着するような角度に調整することができる。
5. 第5実施形態
次に、第5実施形態に係る試料作製装置について図面を参照しながら説明する。図11は、第5実施形態に係る試料作製装置500を模式的に示す図である。以下、第5実施形態に係る試料作製装置500において、上述した試料作製装置100,200,300,400の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
試料作製装置500では、図11に示すように、傾斜板支持部70が入射面62の傾斜角度θが可変となるように、傾斜板60を支持している。傾斜板支持部70では、回転軸74が傾斜板60の中心を通るように配置されている。そのため、傾斜板支持部70では、回転軸74を軸としてシーソーのように傾斜板60を傾けることができる。これにより、傾斜板60を、入射面62が試料2の方を向かないように傾けたり、入射面62が試料2の方を向くように傾けたりすることができる。
また、傾斜板支持部70では、入射面62を水平方向に配置することもできる。すなわち、入射面62の傾斜角度θをθ=90°に配置することもできる。この場合、入射面62が試料2を向くように傾けた場合と同様に、試料2の表面2aに傾斜板60の材料を付着させることができる。
傾斜板支持部70は、傾斜板ホルダー72を有しており、傾斜板60が交換可能に取り付けられる。そのため、傾斜板60の交換が容易である。したがって、傾斜板60の材質の変更も容易であり、傾斜板60の材質としてイオンビームによって削れにくい材料(ダイヤモンド等)を用いることもできるし、傾斜板60の材質として試料2の表面2aに付着させるための材料(グラファイト等)を用いることもできる。
例えば、傾斜面62の材質として、ダイヤモンドライクカーボン(diamond―like carbon)を用いることができる。傾斜面62の材質として、ダイヤモンドライクカーボンを用いることによって、イオンビームによって傾斜面62がスパッタされにくくすることができる。また、ダイヤモンドライクカーボンは、イオンビームによってスパッタされて、試料2の表面2aに導電性の膜を作ることができる。
次に、試料作製装置500の動作について説明する。
試料作製装置500において、傾斜板60の入射面62を試料2の方に向けずに試料作製を行なう場合、上述した試料作製装置100および試料作製装置300を用いた、試料作製方法(図2等参照)と同様に行なわれる。
また、試料作製装置500において、傾斜板60の入射面62を試料2の方に向けて試料作製を行なう場合、上述した試料作製装置200および試料作製装置400を用いた、試料作製方法(図6等参照)と同様に行なわれる。
試料作製装置500では、傾斜板支持部70によって、傾斜板60が試料2の後方であってイオンビームの経路上に配置されているため、上述した試料作製装置100と同様に、試料2の汚染を低減させることができる。
また、試料作製装置500では、傾斜板支持部70によって、入射面62の垂線方向からみて入射面62と試料2とが重ならないように傾斜板60を支持することができるため、上述した試料作製装置100,300と同様に、イオンビームによってスパッタされた傾斜板60の材料が試料2の表面2aに付着しないように、または傾斜板60の材料が試料2の表面2に付着する量を少なくすることができる。
さらに、試料作製装置500では、傾斜板支持部70によって、入射面62の垂線方向からみて入射面62と試料2とが重なるように傾斜板60を支持することができるため、入射面62にイオンビームが照射されてスパッタされた傾斜板60の材料を試料2の表面2aに付着させることができる。したがって、試料作製装置500では、試料2の断面を作製しつつ、試料2の表面2aに所望の膜を成膜することができる。
試料作製装置500では、入射面62の材質は、ダイヤモンドライクカーボンである。そのため、傾斜板支持部70が入射面60の垂線方向からみて入射面62と試料2とが重ならないように傾斜板60を支持した場合に、傾斜板60をイオンビームによってスパッタされにくくすることができる。
また、試料作製装置500では、入射面62の材質がダイヤモンドライクカーボンであるため、傾斜板支持部70が傾斜板60の入射面62の垂線方向からみて入射面62と試料2とが重なるように傾斜板60を支持した場合に、試料2の表面2aに導電性の膜を形成することができる。したがって、例えば、電子顕微鏡で観察・分析を行なうための試料2の断面の作製と、試料2を電子顕微鏡等で観察・分析を行う際の帯電防止のための導電性の膜の成膜と、を同一工程で行なうことができる。
6. 変形例
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上述した第1実施形態に係る試料作製装置100では、図1および図3に示すように傾斜板60が試料2と真空チャンバー80の内底面82との間に配置される例について説明したが、傾斜板60が配置される位置は試料2と真空チャンバー80の内底面82との間に限定されない。
図10は、第1実施形態の変形例に係る試料作製装置101を説明するための図である。図10に示すように、傾斜板60を配置していない状態において、試料2の後方であってイオンビームの経路上に試料作製装置101の真空チャンバー以外の他の部材90が配置されている場合には、傾斜板60を試料2と当該他の部材90との間に配置することができる。このような場合であっても、上述した試料作製装置100と同様の効果を奏することができる。
なお、この点は、上述した試料作製装置200,300,400,500についても、同様である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
2…試料、2a…表面、4…イオンビーム発生部、6…遮蔽板、8…内底面、10…イオンビーム発生部、20…試料ホルダー、22…貫通孔、30…遮蔽板、32…遮蔽板保持部、33…回転軸、34…遮蔽板位置調整部、40…試料位置調整部、42…貫通孔、50…試料ステージ、52…貫通孔、60…傾斜板、62…入射面、70…傾斜板支持部、72…傾斜板ホルダー、74…軸、80…真空チャンバー、82…内底面、84…加工室、90…他の部材、100,101,200,300,400,500…試料作製装置

Claims (9)

  1. イオンビームを照射して試料の断面を作製する試料作製装置であって、
    前記イオンビームを発生させるイオンビーム発生部と、
    前記試料を保持する試料ホルダーと、
    前記イオンビームから前記試料の一部を遮蔽する遮蔽板と、
    前記試料の後方であって前記イオンビームの経路上に配置され、前記イオンビームの入射方向に対して傾斜した入射面を有する傾斜板と、
    を含む、試料作製装置。
  2. 請求項1において、
    前記入射面の垂線方向からみて、前記入射面と前記試料とは重ならない、試料作製装置。
  3. 請求項2において、
    前記入射面の材質は、ダイヤモンドである、試料作製装置。
  4. 請求項1において、
    前記入射面の垂線方向からみて、前記入射面と前記試料とは重なっている、試料作製装置。
  5. 請求項4において、
    前記入射面の材質は、グラファイトである、試料作製装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、
    前記試料が収容される真空チャンバーを含み、
    前記傾斜板は、前記試料と前記真空チャンバーの内底面との間に配置される、試料作製装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項において、
    前記入射面の前記イオンビームに対する傾斜角度が可変となるように、前記傾斜板を支持する傾斜板支持部を含む、試料作製装置。
  8. イオンビームを照射して試料の断面を作製する試料作製装置であって、
    前記イオンビームを発生させるイオンビーム発生部と、
    前記試料を保持する試料ホルダーと、
    前記イオンビームから前記試料の一部を遮蔽する遮蔽板と、
    前記試料の後方であって前記イオンビームの経路上に配置された前記イオンビームが入射する入射面を有する傾斜板と、
    前記入射面の前記イオンビームに対する傾斜角度が可変となるように、前記傾斜板を支持する傾斜板支持部と、
    を含む、試料作製装置。
  9. 請求項8において、
    前記入射面の材質は、ダイヤモンドライクカーボンである、試料作製装置。
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