JP2012168002A - 微小試料の加工方法及び微小試料 - Google Patents

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Abstract

【課題】微小試料に生じる歪みを抑制できる微小試料の加工方法及び微小試料を提供する。
【解決手段】本発明の実施態様に係る微小試料の加工方法は、直方体形状を有する透過型電子顕微鏡の観察用の微小試料の加工方法であって、基板上に形成された半導体デバイスから前記透過型電子顕微鏡の観察対象領域を含む前記微小試料を切り出す工程と、前記微小試料の上面側から収束イオンビームを照射して前記微小試料の一部を切削し、前記微小試料の正面側に前記集束イオンビームの照射方向に対して平行な矩形の第1の平面を形成する第1の切削工程と、第1の平面に対して平行な面内において、第1の切削工程とは異なる角度で微小試料へ収束イオンビームを照射して微小試料の一部を切削し、微小試料の裏面側に第1の平面に対して平行な矩形の第2の平面を形成する第2の切削工程と、を有する。
【選択図】図7

Description

この発明の実施形態は、半導体デバイスの研究や製造における観察・分析・評価のために使用する微小試料の加工方法及び微小試料に関する。
半導体デバイスの観察用の微小試料を透過型電子顕微鏡(例えば、STEM(Scanning Transmission Electron Microscope)やTEM)で観察する場合、電子の透過方向に観察したい対象物のみを含むように半導体デバイスが形成された基板を薄く加工した微小試料を作成する必要がある。
微小試料の作成には種々の手法があるが、一般的には、FIB(Focused Ion Beam)カラムから電子線を照射して基板から観察対象領域を含む微小試料を切り出し、この切り出した微小試料を基板から取り出して固定し、さらに微小試料を電子の透過方向に観察したい対象物のみを含むようにFIBにより薄く加工することが行われる(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−194907号公報
近年では、半導体デバイスの微細化に伴い微小試料の厚みも薄くする必要が生じており、場合によっては、20nm以下の厚さまで薄く加工する必要がある。しかしながら、微小試料を20nm以下の厚さまで薄く加工した場合、試料の強度が弱くなり、薄く加工した部分によじれが生じる。このよじれにより微小試料の観察対象領域をSTEMもしくはTEMで観察する場合にフォーカス(焦点)が合わず、半導体デバイスを解析できないという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、微小試料に生じる歪みを抑制できる微小試料の加工方法及び微小試料を提供することである。
本発明の実施形態に係る微小試料の加工方法は、直方体形状を有する透過型電子顕微鏡の観察用の微小試料の加工方法であって、基板上に形成された半導体デバイスから透過型電子顕微鏡の観察対象領域を含む微小試料を切り出す工程と、微小試料の上面側から収束イオンビームを照射して微小試料の一部を切削し、微小試料の正面側に集束イオンビームの照射方向に対して平行な矩形の第1の平面を形成する第1の切削工程と、第1の平面に対して平行な面内において、第1の切削工程とは異なる角度で微小試料へ収束イオンビームを照射して微小試料の一部を切削し、微小試料の裏面側に第1の平面に対して平行な矩形の第2の平面を形成する第2の切削工程と、を有する。
実施形態に係る観察装置の構成を示す図である。 実施形態に係る観察装置の詳細観察系の構成を示す図である。 微小試料の切り出し方法の説明図である。 比較例の微小試料の加工方法の説明図である。 比較例の微小試料の加工方法による問題点の説明図である。 比較例の加工方法で加工した微小試料の画像である。 実施形態の微小試料の第1の加工方法の説明図である。 第1の加工方法による利点の説明図である。 実施形態の微小試料の第2の加工方法の説明図である。 第2の加工方法の利点の説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
(実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る観察装置1の構成を示す図である。図1には、観察装置1の具体例として半導体デバイスの構造解析等に用いられるDualBeamFIB装置を示した。観察装置1は、大きく分けて、処理装置10および制御装置20から構成される。処理装置10は、半導体デバイスが形成されたウェハW(半導体基板)から観察対象領域を含む微小試料を切り出す。そして、切り出した微小試料をFIBにより数十nm程度の厚さに切削加工し、透過型電子顕微鏡(例えば、STEMやTEM(以下、単にTEMと称する))により微小試料の断面を撮像する。制御装置20は、処理装置10全体を制御する。
処理装置10は、搬送ロボット101、ハッチ102、載置台103、搬送ロボット104、試料台105、第1のカラム106、第2のカラム107、真空試料室108、真空ポンプ109などを具備する。搬送ロボット101は、カセット台30上に置かれたカセット40内に収容されているウェハWを真空試料室108内の載置台103へと搬送する。
ハッチ102は、搬送ロボット101が載置台103へウェハWを搬送する際にオープン(Open)する。ウェハWが載置台103へ搬送され、搬送ロボット101が安全位置へ退避すると、ハッチ102は、クローズ(Close)する。搬送ロボット104は、載置台103上のウェハWを試料台105上へ搬送する。試料台105は、図示しないステップモータ等により高精度で前後左右へ移動する。試料台105は、ウェハW上の指定箇所が第1のカラム106の真下に来るよう移動する。
第1のカラム106および第2のカラム107は、それぞれの中心軸がウェハW表面付近で一点に交わるように真空試料室108へ取り付けられる。第1のカラム106は、内部にイオン源、このイオン源から放出されるイオンビームを集束するレンズおよびイオンビーム走査偏向器等を具備する。第1のカラム106は、試料台105に載置されたウェハW上へ集束イオンビームを照射する。第1のカラム106から照射される集束イオンビームは、ウェハWからの微小試料の切り出しや、切り出した微小試料の加工に用いられる。
第2のカラム107は、内部に電子銃、この電子銃から放出される電子線を集束する電子レンズおよび電子ビーム走査偏向器等を具備する。第2のカラム107は、切り出した微小試料へ電子線を照射する。第2のカラム107から照射される電子線は、観察対象である微小試料のTEM画像を得るために用いられる。
真空ポンプ109は、真空試料室108内を真空引きし、真空試料室108内を適切な圧力に維持する。尚、第1のカラム106、第2のカラム107にも排気系(図示せず)を個別に具備し、第1のカラム106内、および第2のカラム107内を所望の圧力に維持する。
図2は、第1の実施形態に係る観察装置の観察系の詳細構成を示す図である。
図2に示すように、試料台105の周りには、二次電子検出器110、X線検出器111、プローブ112、ガス供給装置113が配置される。また、真空試料室108の外部には、プローブ112を制御するプローブ制御装置114が配置される。
二次電子検出器110は、ウェハWから放出される二次電子を検出する。二次電子検出器110で検出された二次電子を利用して、微小試料のTEM画像が生成される。X線検出器111は、第2のカラム107から電子線を微小試料へ照射した際に得られるX線(特性X線)を検出する。X線検出器111で検出されたX線を利用して、微小試料のTEM画像が生成される。ガス供給装置113は、ウェハWから切り出した微小試料を固定するための堆積性ガス(例えば、W(タングステン))を供給する。プローブ制御装置114は、プローブ112を制御する。
制御装置20は、例えば、PC(Personal Computer)やCPCI(Compact PCI:登録商標)などであり、ユーザインターフェースとしてのディスプレイ(例えば、LCDやCRT)及び入力手段(例えば、キーボード、マウス)を具備する。ユーザは、制御装置20が具備する入力手段を操作して所望の処理を実現する。
次に、ウェハWから切り出した微小試料の加工について説明する。なお、以下に説明する微小試料の加工は、ユーザが、制御装置20が具備する入力手段を操作することにより実施される。
(微小試料の切り出し)
図3は、ウェハWからの微小試料Sの切り出し方法について説明するための図である(図3のハッチングは、ウェハWの表面(半導体デバイス形成面)を表している)。以下、図2,図3を参照してウェハWからの微小試料Sの切り出しについて説明する。なお、ウェハWが試料台105上へ搬送され、真空試料室108内は、所望の圧力まで真空引きされているものとする。
(第1工程:図3(a)参照)
第1のカラム106から集束イオンビームIをウェハWへ照射してコの字型の溝Cを形成する。
(第2工程:図3(b)参照)
試料台105を傾斜させることによりウェハWを傾斜させ、集束イオンビームIを照射して三角柱の斜面を形成するように加工する。ただし、この状態では、微小試料SとウェハWとは支持部Bで接続されている。なお、図3(b)では、集束イオンビームIが傾斜した状態で記載しているが、実際には、ウェハWが傾斜している。
(第3工程:図3(c)参照)
試料台105の傾斜を戻した後、プローブ112を微小試料Sの端部に接触させた状態で、ガス供給装置113からWガスを供給しながら、プローブ112の先端と微小試料Sとの接触点に集束イオンビームIを照射するイオンビームアシスト接着により接触点にWの堆積膜Tを形成して、プローブ112の先端を微小試料Sの端部に接合し一体化する。その後、支持部Bを集束イオンビームIで切断する。
(第4工程:図3(d)参照)
最後に、プローブ112を操作して、微小試料SをウェハWから取り出して、微小試料Sの切り出しが完了する。切り出された微小試料Sは、図示しないタングステン(W)等からなるTEMホルダに載置された後、集束イオンビームIにより所望の形状(例えば、立方体)に切削加工される。
なお、図3の説明では、集束イオンビームにより微小試料SをウェハWから切り出す場合について説明したが、ウェハW表面にダイアモンドペン等で傷を付けて劈開するかダイシングソ−を用いて観察対象領域を含む領域を分断した後、この分断した領域をダイヤモンドカッターでスライスし、さらに所望の厚みまで研磨盤上で薄く研磨したものを微小試料Sとしてもよい。なお、このように作製した微小試料Sは、上述のTEMホルダに載置された後、真空試料室108内へ搬送される。
また、図3では、形状が三角柱となるように微小試料Sを切り出しているが、切り出す微小試料Sの形状は、三角柱に限られない。
(微小試料の加工)
次に、切り出した微小試料Sの加工方法について説明する。初めに比較例の加工方法とその問題点ついて説明した後、本実施形態での加工方法について説明する。なお、以下の説明では、切り出した微小試料の形状が集束イオンビームにより直方体に切削されているものとする。
(比較例の加工方法)
図4は、比較例の微小試料Sの加工方法の説明図である。
以下、図4を参照して比較例の加工方法について説明する。
(第1の切削工程:図4(a)参照)
上面F1側から集束イオンビームIを照射して、微小試料Sの正面F2側の一部を切削する。
(第2の切削工程:図4(b)参照)
上面F1側から集束イオンビームIを照射して、観察対象領域Xの厚みが所望の厚みとなるように微小試料Sの裏面F3側の一部を切削する。
(比較例の加工方法の問題点)
次に、比較例の加工方法の問題点について説明する。
図5は、比較例の加工方法による問題点の説明図である。既に述べたように、半導体デバイスの観察用の微小試料をTEMで観察する場合、電子の透過方向に観察したい対象物のみを含むように加工する必要がある。そして、半導体デバイスの微細化に伴い、この厚みも薄くする必要が生じており、場合によっては、20nm以下の厚さまで薄く加工する必要がある。
しかしながら、観察対象領域Xの材質や大きさにもよるが、観察対象領域Xの厚みD1が20nm以下の厚さになると強度が弱くなるため、観察対象領域Xによじれ(図5の一点鎖線で囲まれた領域A)が生じる。このよじれにより微小試料の観察対象領域をTEMで観察する場合にフォーカス(焦点)が合わず、半導体デバイスを観察できないという問題が生じる。
図6は、比較例の加工方法で加工した微小試料の画像である。図6には、観察対象領域の厚みを10nmまで薄く加工した微小試料の画像を示した。なお、図6は、微小試料の上面から撮像した画像である。図6からは、一点鎖線で囲まれた領域Aによじれが生じていることがわかる。
(本実施形態の第1の加工方法)
図7は、本実施形態の微小試料Sの第1の加工方法を説明する図である。
以下、図7を参照して本実施形態の微小試料Sの第1の加工方法を説明する。
(第1の切削工程:図7(a)参照)
上面F1側から集束イオンビームIを照射して、微小試料Sの正面F2側の一部を切削し、微小試料Sの正面F2側に集束イオンビームIの照射方向に対して平行な四角形の第1の平面P1を形成する。なお、第1の平面P1を形成する際には、微小試料Sの底面F4側の一部を残すことに留意する。
正面F2側の切削が完了したら、プローブ112を操作して、微小試料の底面F4が上側となるように微小試料Sを180°回転させる。
(第2の切削工程:図7(b)参照)
底面F4側から集束イオンビームIを照射して、微小試料Sの裏面F3側に第1の平面P1に対して平行な四角形の第2の平面P2を形成する。なお、第2の平面P2を形成する際には、微小試料Sの上面F1側の一部を残すことに留意する。また、微小試料Sを切削する際には、第1の平面及び第2の平面との間に観察対象領域が挟まれるように微小試料を加工することに留意する。
(本実施形態の第1の加工方法による利点)
次に、本実施形態の第1の加工方法による利点について説明する。図8は、本実施形態の第1の加工方法による利点を説明するための図である。図8(a)は、図7を参照して説明した切削後の微小試料Sを上面F1側から見た図である。図8(b)は、図8(a)の線分L−Lにおける微小試料Sの断面図である。図8(c)は、図7を参照して説明した切削後の微小試料Sを右側面F5側から見た図である。図8(d)は、図8(c)の線分L−Lにおける微小試料Sの断面図である。
図8(b)からわかるように、集束イオンビームにより薄く加工された観察対象領域X(ハッチング部)の厚みD1に比べ、上面F1側及び底面F4側における微小試料の厚みD2,D3が厚くなっている。さらに、図8(d)からわかるように、集束イオンビームにより薄く加工された観察対象領域Xの厚みD1に比べ、右側面F5側及び左側面F6側における微小試料の厚みD4,D5が厚くなっている。
すなわち、観察対象領域Xを囲む領域である上面F1側,底面F4側、右側面F5側及び左側面F6側における厚みD2〜D5が観察対象領域Xの厚みD1に比べて厚いため観察対象領域Xの強度が補強される。このため、観察対象領域Xの厚みD1を20nm以下の厚みにまで切削しても観察対象領域Xによじれ等が生じるのを抑制でき、微小試料Sの観察対象領域XをTEMで観察する場合にフォーカス(焦点)が合わず、半導体デバイスを解析できないという問題を低減することができる。なお、微小試料Sの材質や観察対象領域Xの横幅等にもよるが、厚みが20nm以下になると切削した箇所によじれが生じやすいことから、D2〜D5の厚みは、20nmより厚いことが好ましい。
(本実施形態の第2の加工方法)
図9は、本実施形態の微小試料Sの第2の加工方法を説明する図である。
以下、図9を参照して本実施形態の微小試料Sの第2の加工方法を説明する。
(第1の切削工程:図9(a)参照)
上面F1側から集束イオンビームIを照射して、微小試料Sの正面F2側の一部を切削し、微小試料Sの正面F2側に集束イオンビームIの照射方向に対して平行な四角形の第1の平面P1を形成する。
正面F2側の切削が完了したら、プローブ112を操作して、微小試料の右側面F5又は左側面F6が上側となるように微小試料Sを90°回転させる。なお、図9(a)では、右側面F5側が上側となるように微小試料Sを90°回転させた場合を示した。
(第2の切削工程:図9(b)参照)
右側面F5側又は左側面F6から集束イオンビームIを照射して、微小試料Sの裏面F3側に第1の平面P1に対して平行な四角形の第2の平面P2を形成する。図9(b)では、右側面F5側の一部を切削した場合を示した。なお、微小試料Sを切削する際には、第1の平面及び第2の平面との間に観察対象領域が挟まれるように微小試料を加工することに留意する。
この第2の加工方法では、図7を参照して説明した第1の加工方法と異なり、第1の平面P1を形成する際に微小試料Sの底面F4側の一部を残す必要はない。また、第2の平面P2を形成する際にも、微小試料Sの右側面F5側(左側面F6側から切削した場合)又は左側面F6側(右側面F5側から切削した場合)の一部を残す必要はない。
(本実施形態の第2の加工方法による利点)
次に、本実施形態の第2の加工方法による利点について説明する。図10は、本実施形態の第2の加工方法による利点を説明するための図である。図10(a)は、図9を参照して説明した切削後の微小試料Sを上面F1側から見た図である。図10(b)は、図10(a)の線分L−Lにおける微小試料Sの断面図である。図10(c)は、図9を参照して説明した切削後の微小試料Sを右側面F5側から見た図である。図10(d)は、図10(c)の線分L−Lにおける微小試料Sの断面図である。
図10(b)からわかるように、集束イオンビームにより薄く加工された観察対象領域X(ハッチング部)の厚みD1に比べ、上面F1側及び底面F4側における微小試料の厚みD2,D3が厚くなっている。さらに、図10(d)からわかるように、集束イオンビームにより薄く加工された観察対象領域Xの厚みD1に比べ、右側面F5側及び左側面F6側における微小試料の厚みD4,D5が厚くなっている。
すなわち、観察対象領域Xを囲む領域である上面F1側,底面F4側、右側面F5側及び左側面F6側における厚みD2〜D5が観察対象領域Xの厚みD1に比べて厚いため観察対象領域Xの強度が補強される。このため、観察対象領域Xの厚みD1を20nm以下の厚みにまで切削しても観察対象領域Xによじれ等が生じるのを抑制でき、微小試料Sの観察対象領域XをTEMで観察する場合にフォーカス(焦点)が合わず、半導体デバイスを解析できないという問題を低減することができる。なお、微小試料Sの材質や観察対象領域Xの横幅等にもよるが、厚みが20nm以下になると切削した箇所によじれが生じやすいことから、D2〜D5の厚みは、20nmより厚いことが好ましい。
以上のように、本実施形態の加工方法は、ウェハWから切り出した透過型電子顕微鏡による観察対象領域を含む微小試料Sに対して、上面F1側から収束イオンビームIを照射して微小試料Sの一部を切削し、微小試料Sの正面F2側に集束イオンビームIの照射方向に対して平行な第1の平面P1を形成する第1の工程と、第1の平面P1に対して平行な面内において、第1の工程とは異なる角度で微小試料Sへ収束イオンビームIを照射して微小試料Sの一部を切削し、微小試料Sの裏面F3側に第1の平面P1に対して平行な第2の平面P2を形成する第2の工程とから構成される。
このように切削することで観察対象領域Xを囲む領域の厚みを観察対象領域Xの厚みD1に比べて厚くすることができ、観察対象領域Xの強度が補強される。このため、観察対象領域Xの厚みD1を薄く(例えば、厚み20nm以下)した場合でも観察対象領域Xによじれ等が生じるのを抑制でき、微小試料Sの観察対象領域XをTEMで観察する場合にフォーカス(焦点)が合わず、半導体デバイスを解析できないという問題を低減することができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。例えば、図7,図9では、立体形状が直方体の微小試料Sを切削しているが、上記本実施形態の第1,第2の加工方法は、他の立体形状(例えば、円柱や四面体)の微小試料の加工においても適用可能である。
また、第2の切削工程における集束イオンビームを照射する角度は、第1の平面P1に対して平行な面内において、第1の切削工程と180°又は90°異なる角度に限られない。微小試料Sの正面F1又は裏面F2の少なくとも一方に観察対象領域Xよりも厚みが厚い部分が観察対象領域Xを取り囲むように形成されていれば180°又は90°以外の角度(例えば、45°)でもよい。
1…観察装置、10…処理装置、20…制御装置、21…本体部、22…モニタ、23…入力部、30…カセット台、40…カセット、101…搬送ロボット、102…ハッチ、103…載置台、104…搬送ロボット、105…試料台、106…第1のカラム、107…第2のカラム、108…真空試料室、109…真空ポンプ、110…二次電子検出器、111…X線検出器、112…プローブ、113…ガス供給装置、114…プローブ制御装置、A…領域、B…支持部、C…溝、D…厚み、F1…上面、F2…正面、F3…裏面、F4…底面、F5…右側面、F6…左側面、I…集束イオンビーム、P1…第1の平面、P2…第2の平面、S…微小試料、T…堆積膜、W…ウェハ、X…観察対象領域。

Claims (5)

  1. 直方体形状を有する透過型電子顕微鏡の観察用の微小試料の加工方法であって、
    基板上に形成された半導体デバイスから前記透過型電子顕微鏡の観察対象領域を含む前記微小試料を切り出す工程と、
    前記微小試料の上面側から収束イオンビームを照射して前記微小試料の一部を切削し、前記微小試料の正面側に前記集束イオンビームの照射方向に対して平行な矩形の第1の平面を形成する第1の切削工程と、
    前記第1の平面に対して平行な面内において、前記第1の切削工程とは異なる角度で前記微小試料へ収束イオンビームを照射して前記微小試料の一部を切削し、前記微小試料の裏面側に前記第1の平面に対して平行な矩形の第2の平面を形成する第2の切削工程と、
    を有する微小試料の加工方法。
  2. 前記第1,第2の平面の少なくとも一部が、前記観察対象領域を挟んで互いに対向する請求項1記載の微小試料の加工方法。
  3. 前記角度が、90°又は180°である請求項1又は請求項2に記載の微小試料の加工方法。
  4. 前記第1,第2の平面間の距離か20nm以下である請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の微小試料の加工方法。
  5. 直方体形状を有する透過型電子顕微鏡の観察用の微小試料であって、
    前記微小試料の正面側に、前記微小試料の上面側から収束イオンビームを照射して形成された前記集束イオンビームの照射方向に対して平行な矩形の第1の平面と、
    前記微小試料の裏面側に、前記第1の平面に対して平行な面内において、前記第1の切削工程とは異なる角度で前記微小試料へ収束イオンビームを照射して形成された前記第1の平面に対して平行な矩形の第2の平面と、
    を具備する微小試料。
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