JP6336073B2 - 魚釣用リール - Google Patents
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Description
また、クラッチレバーは、リール本体に回転自在に支持されてリール本体から突出する軸部材の端部に固定されている。
また、軸部の端面にネジやボルトなどの締結具が軸方向から螺合し、クラッチレバーが軸部材から脱落しないように締め付けられている。
また、締結具の軸回り方向は、作動部材の回動操作方向と同一方向でないため、作動部材を繰り返し回動操作しても締結具が緩み難い。
さらに、締結具が緩み難いことから、軸部と嵌合部とが隙間なく強固に密着した状態が維持されるため、長期間に亘って作動部材を繰り返し回動操作したとしても、作動部材にがたつきが発生し難い。
実施形態の説明では、本発明をスピニングリール100に適用した例を用いて説明するが、本発明は、スピニングリール100に限定されず、両軸型の魚釣用リールに適用してもよい。
また、実施形態の説明において、「前後」、「上下」とは、図1に示した方向を基準とし、「左右」とは、図2に示した方向を基準とする。
リール本体1内には、巻き取り駆動機構が収容されている。
巻き取り駆動機構は、ハンドル軸4に係合する内歯が形成されたドライブギア7と、ドライブギア7に歯合するピニオンギア9と、を備えている。
螺軸12の前部には、ピニオンギア9に歯合する連動歯車15が設けられており、ハンドル5が回転操作されると、ドライブギア7、ピニオンギア9及び連動歯車15を介して螺軸12が回転駆動する。
螺軸12の外周面には、螺旋状のカム溝12aが形成されており、そのカム溝12aに、摺動体13が保持する係合ピン(図示せず)が係合している。そして、螺軸12が回転駆動するとスプール軸3a(スプール3)が前後に往復動し、スプール3に均等に釣糸が巻回される。
また、スプール軸3aにおいてカラー24に挿通される部位は、非円形状に形成されてカラー24に回り止め嵌合されており、制動部材23の制動力がカラー24を介してスプール軸3aに作用するようになっている。
このサブドラグ機構20によれば、スプール軸3aの回転が許可された状態であっても、スプール3の回転に補助的に制動力が作用する。
支軸40の右端部41と左端部42とは、リール本体1よりも左右方向外側に突出しており、クラッチレバー50に設けられた右嵌合部53、左嵌合部54が嵌合可能になっている。なお、実施形態の右端部41は、請求の範囲に記載される「軸部」に相当する構成である。
図3に示すように、左作動片52には、右側面から右方へ延出し、内周面に雌ねじ部55aが形成された円筒状の連結部55が形成されている。
そして、右作動片51に形成された孔55bを貫通するネジ57が連結部55の雌ねじ部55aに螺合し、右作動片51と左作動片52とが一体となっている。
なお、右作動片51の左側面であって孔55bよりも上方に、円形状の穴部51bが形成されている。また、左作動片52の右側面であって連結部55が形成された箇所よりも上方に、円形状の穴部52bが形成されている。
また、中央作動片56の左側面と右側面とには、右作動片51の穴部51bと、左作動片52の穴部52bとに入り込む円形状の突起56b、56bが設けられている。このため、中央作動片56が連結部55を中心に回動することなく、固定されるようになっている。
なお、ネジ57による右作動片51と左作動片52との一体化は、右嵌合部53と左嵌合部54とを支軸40の右端部41、左端部42のそれぞれに嵌め込んだ後に行う。
これによれば、支軸40の両端を右作動片51と左作動片52とで挟持した状態となり、クラッチレバー50が支軸40から分離し難くなっている。
なお、実施形態の右嵌合部53は、請求の範囲に記載される「嵌合部」に相当する構成である。また、クラッチレバー50と支軸40との固定構造の詳細については後述する。
図1、図3に示すように、作動プレート32は、側面視半円状の部材であり、キック側プレート33の当接部33aに当接する壁部32aを備えている。
この結果、キック側プレート33の当接部33aは、ストッパ部材34の当接部34aに当接し、係合部33bは、キック部材61のカム片61aの回転軌跡内に入り込むようになっている。
また、作動プレート32の回動前の状態と回動後の状態は、作動プレート32とリール本体1との間に設置される振り分けバネ37によって保持される。
よって、図1の矢印に示すように、クラッチレバー50を時計回りに回動させると、作動プレート32及びキック側プレート33も時計回りに回動し、キック側プレート33の当接部33aがストッパ部材34の当接部34aを押圧する。
そして、ストッパ部材34は、スプリング38aの付勢力に抗して反時計まわりに回動し、ラチェット3bから係脱部34bが離脱し、スプール軸3aの回転が許可された状態となる。
そして、ハンドル5が巻取り操作されると、ギヤ70と連結ギヤ72とを介して、キック部材61が回動するようになり、キック部材61のカム片61aの回転軌跡内に入り込んでいるキック側プレート33の係合部33bに接触する。
また、キック側プレート33の当接部33aに、ストッパ部材34の当接部34aが当接しなくなるため、スプリング38aに付勢されているストッパ部材34が時計回り方向に回動する。この結果、係脱部34bがラチェット3bと係合し、スプール3の回転が規制された状態に切換えられる。
そして、キック部材61が更に回転することで、係合部33bとカム片61aとの当接(接触)が終了した場合、フリクッションバネ(不図示)の付勢力によって、キック側プレート33が反時計回りに回動する。そして、キック側プレート33の当接部33aが作動プレート32の壁部32aに当接することで、キック側プレート33が回り止めする。
図3、図5に示すように、支軸40の右端部41の外周面には、相反する方向(前後方向)を向く平坦面41a、41bが形成されている。これにより、右端部41は、側面視で略小判状に形成され、非円形状となっている。
また、左端部42の外周面は、相反する方向を向く平坦面42a、42bが形成されている。これにより、左端部42は、側面視で略小判状に形成され、非円形状となっている。
さらに、右端部41には、前後方向に延びて平坦面42a、42bを貫通する雌ねじ部43が形成されている。
なお、右嵌合部53、左嵌合部54は、右端部41、左端部42と同形状になっているものの、嵌め合い公差の観点から僅かに右端部41、左端部42よりも大きい。
このため、右嵌合部53、左嵌合部54を右端部41、左端部42に嵌め込んだ場合、右嵌合部53の内周面と右端部41の外周面との間には、図示しない隙間が生じている。
なお、締結具Tが緩み難いことから、平坦面41aと平坦面53aとの強固に密着した状態が長期に亘って維持され、クラッチレバー50にがたつきが発生し難くなっている。
ここで、図2、図3に示すように、キック側プレート33の当接部33aを押圧する作動プレート32は、支軸40において中央部よりも右寄りに設けられており、右作動片51よりもの左作動片52に作用する負荷(荷重)が小さい。
このため、左端部42の平坦面42a、42bと、これに対向する平坦面54a、54bとの間には僅かな隙間があるのもの、左作動片52にがたつきが発生し難くなっている。
本実施形態では、支軸40とクラッチレバー50とに本発明に係る固定構造を適用した例を説明したが、本発明は、他の部分に適用することができる。たとえば、ロータ2のアーム部の側面から突出する軸部と、この軸部に回動自在に嵌め込まれるベール支持部材と、に本発明を適用してもよい。つまり、本発明は、リール本体1の外側に突出する軸部と、その軸部に回動自在に嵌め込まれる部材とに対して適用可能である。
この場合、締結具Tによって、右作動片51が軸部材(支軸40)と直交する方向に締め付けられ、平坦面41a、41b同士が近接するように潰れる。
そして、右端部41の平坦面41aと右作動片51の平坦面53aとの隙間がなくなるとともに、右端部41の平坦面41bと右作動片51の平坦面53bとの隙間もなくなり、支軸40と右作動片51とが強固に密着する。
この結果、クラッチレバー50を回動操作しても、クラッチレバー50にがたつきが発生することなく平坦面41a、41bと平坦面53a、53bとが係り合い、支軸40がスムーズに回動する。
たとえば、図6に示すように、軸部材40Aの右端部41Aが側面視略正六角形状に形成され、一方で、作動部材50Aの右嵌合部53Aの形状が側面視略円形状であってもよい。当該形状によれば、締結具Tの頭部に締め付けられた右嵌合部53Aの内周面に、右端部41Aに形成された6つの角部のうち2つの角部42Aが強固に引っ掛かった状態で係合する。そして、当該構成であっても、実施形態と同等にがたつきの発生を抑制し、作動部材50Aの回動操作をスムーズに行うことができる。
また、このような構成の場合、支軸40の右嵌合部53Bに締結具Tが貫通する貫通孔58Bを形成し、クラッチレバー50Bの軸部41Bに締結具Tが螺合する雌ねじ部43Bを形成する。以上の構成であっても、実施形態に係る構成と同様な作用効果を発揮することができる。
1 リール本体
3a スプール軸
4 ハンドル軸
7 ドライブギア
30 切換機構
32 作動プレート
33 キック側プレート
34 ストッパ部材
40、40A、40B 支軸(軸部材)
41 右端部(軸部)
42 左端部
50、50A、50B クラッチレバー(作動部材)
53 右嵌合部(嵌合部)
54 左嵌合部
60 復帰機構
T 締結具
Claims (3)
- 回動自在にリール本体に支持され、端部がリール本体から突出する軸部材と、
前記端部に取り付けられ、繰り返し作動する作動部材と、
締結具と、
を備える魚釣用リールであって、
前記軸部材と前記作動部材との一方には、軸部が設けられ、
前記軸部材と前記作動部材との他方には、前記軸部が嵌合する嵌合部が設けられ、
前記締結具は、前記軸部材と直交する方向に前記嵌合部を貫通して前記軸部に係合していることを特徴とする魚釣用リール。 - 前記軸部の外周面と前記嵌合部の内周面との少なくとも一方は、非円形状に形成されて対向する面に係合していることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の魚釣用リール。
- 前記締結具は、前記軸部と螺合していることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載の魚釣用リール。
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