JP6332106B2 - ラビニヨ型遊星歯車装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の自動変速機等に用いられるラビニヨ型遊星歯車装置に関する。
従来、中心軸にフロントサンギヤおよびリアサンギヤを配置し、各サンギヤと同心に設けたリングギヤとの間にロングピニオンギヤおよびショートピニオンギヤを配置したラビニヨ型遊星歯車装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2005−325966号公報
ラビニヨ型遊星歯車装置は、ロングピニオンギヤやショートピニオンギヤといった長さの異なるギヤが設けられているため、ギヤの噛み合い点がオフセットし、回転時において各ピニオンギヤにモーメント力が発生する。そして、このモーメント力の釣り合いが取れず、各ピニオンギヤの回転軸(支持軸)が傾いてしまうことがある。
ここで、ラビニヨ型遊星歯車装置のピニオンギヤの歯の端面は、通常は面取り加工が施されており、この面取り加工が施されている部分(以下、面取り部という)と、面取り加工が施されていない部分(以下、平面部)との境界に、角部が形成されている。そのため、前記したようにピニオンギヤの回転軸が傾くと、ギヤ端面の角部と、当該ギヤ端面に隣接して配置されている周辺部材(例えばワッシャ、ベアリング等)の接触面との間で局部当たりが発生する。
このとき、前記した周辺部材の接触面が、例えば潤滑油量の不足による潤滑状態の悪化により摩擦係数の高い面となってしまった場合、接触面で受けたトルクの一部が、トルク反力として各ピニオンギヤとそれ以外のギヤとの歯面同士に作用する。そしてその結果、歯面同士に働く面圧が大きくなり、負荷損失が増大する。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、部品間の負荷損失を低減することができるラビニヨ型遊星歯車装置を提供することを課題とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るラビニヨ型遊星歯車装置は、ロングピニオンギヤと、ショートピニオンギヤとを備えるラビニヨ型遊星歯車装置において、前記ロングピニオンギヤおよび前記ショートピニオンギヤの歯の端面に、前記ロングピニオンギヤおよび前記ショートピニオンギヤの内周側から外周側に向かって、かつ歯幅方向の中心に向かって曲率が設けられていることを特徴とする。
これにより、ラビニヨ型遊星歯車装置は、ピニオンギヤの歯の端面に曲率が設けられていることで、周辺部材の接触面と接触する領域が滑らかに傾斜しているため、ピニオンギヤの歯の端面と周辺部材の接触面との接触面積が増大し、局部当たりの発生が防止される。その結果、部品間に働くトルク反力が減少し、このトルク反力による歯面間の面圧が小さくなるため、部品間の負荷損失が低減される。
また、本発明に係るラビニヨ型遊星歯車装置は、前記ショートピニオンギヤの歯の端面に設けられた曲率が、前記ロングピニオンギヤの歯の端面に設けられた曲率よりも大きいことを特徴とする。
これにより、大小2種類のピニオンギヤの歯に設けられる曲率のうち、回転軸がより大きく傾くショートピニオンギヤ側の曲率を大きくすることで、部品間の面圧増加を効果的に抑制し、負荷損失をより低減することができる。
また、本発明に係るラビニヨ型遊星歯車装置は、前記曲率が、前記ロングピニオンギヤおよび前記ショートピニオンギヤの回転時における回転軸の傾斜量に応じた値であることを特徴とする。
これにより、ショートピニオンギヤおよびロングピニオンギヤの回転軸の傾斜量に応じた適切な曲率を設定することで、部品間の面圧増加を効果的に抑制し、負荷損失をより低減することができる。
本発明に係るラビニヨ型遊星歯車装置は、ギヤの歯面間に働くトルク反力を小さくし、歯面間の面圧増加を抑制することができるため、部品間の負荷損失を低減することができる。
図1は、本発明に係るラビニヨ型遊星歯車装置の全体構成を概略的に示す断面図である。 図2Aは、従来のラビニヨ型遊星歯車装置におけるピニオンギヤの歯の端面を概略的に示す拡大図である。 図2Bは、従来のラビニヨ型遊星歯車装置におけるピニオンギヤの歯の端面と、周辺部材の接触面とが接触した様子を概略的に示す拡大図である。 図3Aは、本発明に係るラビニヨ型遊星歯車装置におけるピニオンギヤの歯の端面を概略的に示す拡大図であり、図1のA部およびB部の部分拡大図である。 図3Bは、本発明に係るラビニヨ型遊星歯車装置におけるピニオンギヤの歯の端面と、周辺部材の接触面とが接触した様子を概略的に示す拡大図である。 図4は、従来のラビニヨ型遊星歯車装置におけるピニオンギヤの歯の端面と、本発明に係るラビニヨ型遊星歯車装置におけるピニオンギヤの歯の端面とを比較した様子を概略的に示す拡大図である。
本発明の実施形態に係るラビニヨ型遊星歯車装置について、図1〜図4を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
ラビニヨ型遊星歯車装置1は、例えば車両の変速機等に用いられるものであり、図1に示すように、リアサンギヤ11と、フロントサンギヤ12と、中心軸13と、ロングピニオンギヤ14と、支持軸15と、2つの軸受部材16と、スペーサ17と、2つのリング部材18と、キャリア19,20と、ショートピニオンギヤ21と、支持軸22と、2つの軸受部材23と、2つのリング部材24と、キャリア25,26,27と、リングギヤ28と、を備えている。なお、図1では、ラビニヨ型遊星歯車装置1において本発明に関係する構成のみを示しており、その他の構成は図示を省略している。また、実際のラビニヨ型遊星歯車装置1では、各ギヤの歯は噛み合っているが、ここでは説明の便宜上、各ギヤの歯を離して図示している。
リアサンギヤ11およびフロントサンギヤ12は、中心軸13に回転可能に支持されている。また、リアサンギヤ11およびフロントサンギヤ12は、中心軸13において、軸方向にオフセットした位置に設けられている。そして、リアサンギヤ11の周囲にはロングピニオンギヤ14が設けられており、フロントサンギヤ12の周囲には、ロングピニオンギヤ14およびショートピニオンギヤ21が設けられている。
ロングピニオンギヤ14は、キャリア19およびキャリア20間において、支持軸(回転軸)15に回転可能に支持されている。ロングピニオンギヤ14の内部には、2つの軸受部材16とスペーサ17とが設けられている。また、ロングピニオンギヤ14の両端とキャリア19,20との間には、リング部材18がそれぞれ設けられている。そして、これら軸受部材16、スペーサ17およびリング部材18は、支持軸15が挿通されることで支持されている。なお、軸受部材16は、例えばラジアルニードルローラベアリングであり、リング部材18は、例えばワッシャ、スラストニードルローラベアリング等である。
ショートピニオンギヤ21は、キャリア25およびキャリア26間において、支持軸(回転軸)22に回転可能に支持されている。この支持軸22は、ロングピニオンギヤ14の支持軸15と同じ長さである。ショートピニオンギヤ21の内部には、2つの軸受部材23が設けられている。また、ショートピニオンギヤ21の両端とキャリア25,26との間には、リング部材24がそれぞれ設けられている。そして、これら軸受部材23およびリング部材24は、支持軸22が挿通されることで支持されている。なお、軸受部材23は、例えばラジアルニードルローラベアリングであり、リング部材24は、例えばワッシャ、スラストニードルローラベアリングである。
ここで、ショートピニオンギヤ21は、支持軸22の軸方向における一方の端部側に寄せて配置されている。つまり、支持軸22には、軸方向における中央から一方の端部までの間にショートピニオンギヤ21が配置され、軸方向における中央から他方の端部までの間には何も配置されず、空間となっている。また、リングギヤ28は、リアサンギヤ11およびフロントサンギヤ12と同心に設けられており、ロングピニオンギヤ14と噛み合っている。
以下、本発明に係るロングピニオンギヤ14およびショートピニオンギヤ21(以下、適宜ピニオンギヤ14,21と省略する)の具体的構成について説明する。なお、以下では、比較のためにまず従来技術に係る構成を説明し、その後に本発明に係る構成を説明する。
従来のラビニヨ型遊星歯車装置のロングピニオンギヤ114およびショートピニオンギヤ121(以下、適宜ピニオンギヤ114,121と省略する)は、図2Aに示すような構成を備えている。なお、図2Aは、従来のラビニヨ型遊星歯車装置において、図1に示す本実施形態のA部およびB部に相当する拡大図である。
ピニオンギヤ114,121は、歯の端面に面取り加工が施されている。すなわち、ピニオンギヤ114,121の歯の端面は、面取り加工が施されていない平面部114a,121aと、その平面部114a,121aから連続して形成され、かつ歯先面114c,121cへと接続する面取り部114b,121bと、から構成されている。そして、ピニオンギヤ114,121の歯の端面は、平面部114a,121aと面取り部114b,121bとの境界に角部114d,121dが形成されている。
ここで、ラビニヨ型遊星歯車装置は、軸長が同じで幅の異なる複数のピニオンギヤが用いられているため、例えば図1で説明すると、動力伝達の際に、リアサンギヤ11の左側から伝達された動力が、ロングピニオンギヤ14を介し、ショートピニオンギヤ21、フロントサンギヤ12、というように軸方向に位置を変えながら伝達される。そのため、ピニオンギヤ14,21には、軸方向にモーメント力が作用し、ギヤ回転時に回転軸である支持軸15,22が傾いてしまうことがある。
一方、ラビニヨ型遊星歯車装置は、理想状態では各ピニオンギヤにモーメント力は作用しないと考えられているため、その影響で各ピニオンギヤの回転軸が傾くということは軽微と考え、このようなモーメント力の影響を考慮した設計にはなっていなかった。
本発明者らは、図2Aに示すような従来のピニオンギヤ114,121と、その周囲のキャリア(図1のキャリア19,20,25,26に相当)との間に、リング部材(図1のリング部材18,24に相当)としてスラストニードルローラベアリングを用いたラビニヨ型遊星歯車装置を作製し、駆動実験を行った。その結果、スラストニードルローラベアリングのレースの両面、すなわちピニオンギヤ114,121との接触面(レースの一方の面)と、ころ部との接触面(レースの他方の面)の両方において、摩擦によって接触面の全周に強い摺動痕が形成されていることを発見した。
ここで、従来のように、ピニオンギヤ114,121の歯の端面に角部114d,121dが形成されている場合(図2A参照)、図2BのC部に示すように、回転軸が傾いた際に、角部114d,121dがリング部材18,24の接触面Sに接触する。これにより、角部114d,121dとリング部材18,24の接触面Sとの間で局部当たりが発生する。
このような局部当たりが発生すると、ピニオンギヤ114,121の回転軸が本来の設計通りに回転して動力を伝達している場合と比較して、局部当たりの結果生じる荷重の反力(トルク反力)が、ラビニヨ型遊星歯車装置を構成する部品間の接触部(例えばピニオンギヤ114,121とそれ以外のギヤとの歯面)に作用する。その結果、ラビニヨ型遊星歯車装置を構成する部品間の摺動面で発生する面圧が増加し、負荷損失(例えば摩擦損失、摩耗損失)が発生することになる。
なお、ピニオンギヤの回転軸が傾く原因としては、前記したような幅の異なる複数のピニオンギヤを用いているというラビニヨ型遊星歯車装置の構造上の問題以外にも、例えば装置を構成する部品の変形、撓み、装置製造時における組付け誤差、装置を構成する部品の製造上の寸法ばらつき等の要因もある。そのため、局部当たりによる反力の大きさや反力を受ける部品や場所は、ラビニヨ型遊星歯車装置を構成する部品の変形、撓み、組付け誤差、寸法ばらつきの度合いによっても変化する。また、局部当たりによる反力を受ける場所が各ギヤの歯面であれば、ギヤの負荷損失となり、前記反力を受ける場所がラジアルニードルローラベアリング(軸受部材16,23)のころ部であれば軸受損失となる。
そこで、このような従来の問題を解決するために、本実施形態に係るラビニヨ型遊星歯車装置1のピニオンギヤ14,21は、図3Aに示すような構成を備えている。なお、図3Aは、図1に示す本実施形態のA部およびB部の拡大図である。
ピニオンギヤ14,21は、歯の端面に面取り加工が施されている点では従来のピニオンギヤ114,121と同様であるが、歯の端面の具体的形状が従来とは異なる。ピニオンギヤ14,21は、歯の端面に、ピニオンギヤ14,21の内周側から外周側に向かって、かつ歯幅方向の中心に向かって曲率が設けられている。すなわち、ピニオンギヤ14,21の歯の端面は、平面部14a,21aと、その平面部14a,21aから連続して形成され、かつ歯先面14c,21cに接続する曲面部14b,21bと、から構成されている。従って、ピニオンギヤ14,21の歯の端面には、従来のピニオンギヤ114,121のような角部114d,121dが形成されておらず、平面部14a,21aと曲面部14b,21bとの境界が滑らかに形成されている。
このようにピニオンギヤ14,21の歯の端面に曲率が設けられている場合、図3BのD部に示すように、回転軸が傾いた際に、リング部材18,24の接触面Sと触れ合う面積が大きくなり、ピニオンギヤ14,21の歯の端面とリング部材18,24の接触面Sとが面当たりで接触することになる。そのため、ピニオンギヤ14,21の歯の端面と、リング部材18,24の接触面Sとの間には、従来のような局部当たりが発生しなくなる。これにより、ラビニヨ型遊星歯車装置1を構成する部品間(例えば各ギヤの歯面間)の摺動面で発生する面圧増加が抑制され、負荷損失が低減される。
なお、前記した接触面Sの具体例としては、例えばワッシャの側面、スラストニードルローラベアリング(リング部材18,24)のレースの側面等が挙げられる。また、例えばピニオンギヤ14,21とキャリア19,20,25,26との間にリング部材18,24を設けないラビニヨ型遊星歯車装置の場合、前記した接触面Sはキャリア19,20,25,26の側面であっても構わない。
ここで、ギヤ間の負荷損失は、例えば参考文献(特開2013−194802号公報)で紹介されているように、以下の式(1)で表すことができる。なお、式(1)におけるWは負荷損失(摩擦損失)、μは摩擦係数、Pはギヤ同士の接触面に作用する荷重、ΔVは一方のギヤの速度と他方のギヤの速度との差から算出される滑り速度、である。
W=μΣP|ΔV| ・・・式(1)
上記式(1)に示すように、ギヤの接触面における摩擦損失Wは、ギヤ同士の接触線に作用する荷重Pが増大することにより増大する。そして、上記参考文献でも述べられているように、ギヤの接触面における摩擦係数μは、ギヤ同士の接触線の長さが長くなることにより減少する。そのため、図3Bに示すように、接触面積(接触線の長さ)の増加によってピニオンギヤ14,21とリング部材18,24との摺動面(接触面S)に発生する面圧が小さくなることで、上記式(1)に示すように、部品間の摩擦係数μが低下し、それに伴って負荷損失Wも低減する。
なお、本実施形態に係るピニオンギヤ14,21と従来のピニオンギヤ114,121の端面を比較すると、例えば図4に示すような関係となる。なお、図4において、破線で示した部分は、ピニオンギヤ114,121の歯の端面の輪郭線である。同図に示すように、ピニオンギヤ14,21は、平面部14a,21aの長さL11が従来の平面部114a,121aの長さL12よりも短く形成され、その分だけ曲面部14b,21bの直線長さL21が従来の面取り部114b,121bの直線長さL22よりも長く形成されている。また、ピニオンギヤ14,21は、その歯幅Wが従来の歯幅Wよりも短く形成されている。
なお、前記したように、従来はピニオンギヤの回転軸が図2Bのように傾くことが想定された設計になっていなかったため、ピニオンギヤ114,121の歯の端面における平面部114a,121aは、その平面度が非常に重視され、当該平面部114a,121aとリング部材(図1のリング部材18,24に相当)の接触面Sとを、可能な限りフラットに接触させることが理想的とされてきた。一方、本実施形態に係るラビニヨ型遊星歯車装置1は、このような従来の既成概念を取り外し、ピニオンギヤ14,21の歯の端面に曲率を形成している。
ピニオンギヤ14,21の歯の端面に設けられた曲面部14b,21bの曲率は、具体的には、ロングピニオンギヤ14およびショートピニオンギヤ21の回転時における支持軸15,22の傾斜量に応じた値とする。すなわち、曲面部14b,21bの曲率は、例えば支持軸15,22の傾斜量に応じて予め実験的に最適な値を求めておき、実際の傾斜量に応じて曲率を設定することが好ましい。このように、ピニオンギヤ14,21の歯の端面に対して適切な曲率を設定することで、部品間の面圧増加を効果的に抑制し、負荷損失をより低減することができる。
ここで、ロングピニオンギヤ14の支持軸15とショートピニオンギヤ21の支持軸22は、前記した特許文献1でも紹介されているように、回転時に撓むことが知られているが、それぞれの撓み量は同じではない。すなわち、ロングピニオンギヤ14の支持軸15とショートピニオンギヤ21の支持軸22は、図1に示すようにそれぞれ同じ軸長である。しかし、ショートピニオンギヤ21は支持軸22の軸方向における一方の端部側に寄せて配置されているため、軸に対するギヤの幅が小さくなり、その分だけ支持軸22の撓み量が増大する。
そのため、図1に示すように、回転時におけるショートピニオンギヤ21の支持軸22の撓み量Bdは、ロングピニオンギヤ14の支持軸15の撓み量Bdよりも大きくなり、支持軸22が支持軸15よりも大きく傾くことになる。そしてその結果、ロングピニオンギヤ14と比較して、ショートピニオンギヤ21とリング部材18,24の接触面S(図3B参照)との間の当たりが強くなり、その分だけショートピニオンギヤ21側に作用するトルク反力が大きくなる。なお、図1に示した撓み量Bd,撓み量Bdは、説明のために誇張して示しており、実際の撓み量とは異なる。
そこで、ショートピニオンギヤ21の歯の端面に設けられた曲率は、ロングピニオンギヤ14の歯の端面に設けられた曲率よりも大きくすることが好ましい。このように、大小2種類のピニオンギヤ14,21の歯に設けられる曲率のうち、回転軸がより大きく傾くショートピニオンギヤ21側の曲率を大きくすることで、部品間の面圧増加を効果的に抑制し、負荷損失をより低減することができる。
また、ショートピニオンギヤ21は支持軸22の軸方向における一方の端部側に寄せて配置されているため、ショートピニオンギヤ21の歯の端面が、支持軸22の軸方向における一方の端部側(すなわち図1の右側)に設けられたリング部材24の接触面Sから受けるトルク反力は、支持軸22の軸方向における他方の端部側(すなわち図1の左側)に設けられたリング部材24の接触面Sから受けるトルク反力よりも大きくなる。
そこで、ショートピニオンギヤ21の歯の端面に設けられた曲率のうち、支持軸22の軸方向における一方の端部側の端面に設けられた曲面部21bの曲率は、支持軸22の軸方向における他方の端部側の端面に設けられた曲面部21bの曲率よりも大きくすることが好ましい。このように、ショートピニオンギヤ21の歯の2つの端面に設けられる曲率のうち、周辺部材の接触面Sから受けるトルク反力が大きい側の曲率を大きくすることで、部品間の面圧増加を効果的に抑制し、負荷損失をより低減することができる。
以上のような構成を備えるラビニヨ型遊星歯車装置1は、ピニオンギヤ14,21の歯の端面に曲率が設けられていることで、周辺部材(例えばリング部材18,24)の接触面Sと接触する領域が滑らかに傾斜しているため、ピニオンギヤ14,21の歯の端面と周辺部材の接触面Sとの接触面積が増大し、局部当たりの発生が防止される。その結果、ラビニヨ型遊星歯車装置1は、部品間に働くトルク反力が減少し、このトルク反力による歯面間の面圧が小さくなるため、部品間の負荷損失が低減される。
以上、本発明に係るラビニヨ型遊星歯車装置について、発明を実施するための形態により具体的に説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変等したものも本発明の趣旨に含まれることはいうまでもない。
1 ラビニヨ型遊星歯車装置
11 リアサンギヤ
12 フロントサンギヤ
13 中心軸
14 ロングピニオンギヤ
14a 平面部
14b 曲面部
14c 歯先面
15 支持軸(回転軸)
16 軸受部材
17 スペーサ
18 リング部材
19,20 キャリア
21 ショートピニオンギヤ
21a 平面部
21b 曲面部
21c 歯先面
22 支持軸(回転軸)
23 軸受部材
24 リング部材
25,26,27 キャリア
28 リングギヤ
114 ロングピニオンギヤ
114a 平面部
114b 面取り部
114c 歯先面
114d 角部
121 ショートピニオンギヤ
121a 平面部
121b 面取り部
121c 歯先面
121d 角部
S 接触面

Claims (2)

  1. ロングピニオンギヤと、ショートピニオンギヤとを備えるラビニヨ型遊星歯車装置において、
    前記ロングピニオンギヤおよび前記ショートピニオンギヤの歯の端面に、前記ロングピニオンギヤおよび前記ショートピニオンギヤの内周側から外周側に向かって、かつ歯幅方向の中心に向かって曲率が設けられており、
    前記ショートピニオンギヤの歯の端面に設けられた曲率は、前記ロングピニオンギヤの歯の端面に設けられた曲率よりも大きいことを特徴とするラビニヨ型遊星歯車装置。
  2. 前記曲率は、前記ロングピニオンギヤおよび前記ショートピニオンギヤの回転時における回転軸の傾斜量に応じた値であることを特徴とする請求項1に記載のラビニヨ型遊星歯車装置。
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