JP6329487B2 - 2型糖尿病の治療プロトコル - Google Patents

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Description

本発明の主題は、2型糖尿病が、少なくとも1つの経口抗糖尿病薬によって十分にコントロールされない2型糖尿病患者の治療に使用する薬学的組み合わせ物(pharmaceutical
combination)であり、該組み合せ物は(a)desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容されるその塩、(b)インスリングラルギン又は/及び薬学的に許容されるその塩、及び(c)メトホルミン又は/及び薬学的に許容されるその塩を含み、ここで2型糖尿病患者の治療は、(i)化合物(b)及び(c)の少なくとも4週間の投与、及び(ii)化合物(a)、(b)及び(c)の投与による継続的な治療のステップを含み、ここでステップ(i)又は/及び(ii)で投与しようとする化合物(b)の量は、所定の空腹時血漿グルコースレベル又は/及び所定の自己測定血漿グルコースレベルに達する又は少なくとも近づく(approximated)ように調節される。
健常人では、膵臓によるインスリンの放出は血糖濃度と厳密に連結している。食後に見られる血糖レベルの増加は、インスリン分泌のそれぞれの増加によって急速に相殺される。絶食状態では、血漿インスリンレベルは、インスリン感受性器官及び組織にグルコースの継続的な供給を確保するのに十分であり、そして夜間の低レベルでの肝臓のグルコース産生を保つのに十分な基底値まで低下する。
1型糖尿病と対照的に、2型糖尿病では一般にインスリンの不足はないが、多くの場合、特に進行性の症例では、必要ならば経口投与の抗糖尿病薬との併用で、インスリンによる治療が、最も適切な療法であると見なされている。
初期症状のない数年にわたる血中グルコースレベルの増加は、重大な健康上のリスクを表す。慢性的に増加した血糖のレベルは糖尿病合併症の発生の主な理由であることが、アメリカ合衆国内の大規模DCCT治験(study)(非特許文献1)によって明確に示された。糖尿病合併症の例は、恐らく網膜症、腎症又は神経障害として現れ、そして失明、腎不全及び四肢喪失に至り、そしてそれは心血管疾患のリスクの増加を伴う、微小及び大血管損傷である。従って、糖尿病の改善された療法は、第一に血糖を生理学的範囲に可能な限り近く保持することを目的にする必要があると結論することができる。
2型糖尿病を患っている肥満患者、例えば、肥満度指数(BMI)≧30の患者、には特別なリスクが存在する。これらの患者では、糖尿病のリスクは肥満のリスクと重なり合い、正常体重の2型糖尿病患者に比べて、例えば、心血管疾患の増加につながる。従って、過剰体重を減らしながら、これらの患者の糖尿病を治療することが特に必要である。
メトホルミンは、食習慣の改善に反応しないインスリン非依存性糖尿病(2型糖尿病)の治療に使用されるビグアナイド血糖降下薬である。メトホルミンは、インスリン感受性を改善すること及びグルコースの腸管吸収を低下させることによって血糖コントロールを改善する。メトホルミンは通常、経口で投与される。しかしながら、メトホルミンによる肥満患者の2型糖尿病のコントロールは、不十分であるかもしれない。従って、これらの患者では、2型糖尿病をコントロールするための追加対策が求められるかもしれない。
インスリンは、51個のアミノ酸残基を有するポリペプチドである。インスリンは21個のアミノ酸残基を有するA鎖、及び30個のアミノ酸残基を有するB鎖から成る。鎖は、2つのジスルフィド架橋によって連結されている。インスリン製剤は、長い間1型及び2型糖尿病の療法に使用されている。最近は、インスリン誘導体及びインスリン類似体が使用されている。
化合物desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2(AVE0010、リキシセナチド)は、エキセンジン−4の誘導体である。リキシセナチドは、特許文献1に配列番号93として開示されている:
配列番号1:リキシセナチド(44AS)
H−G−E−G−T−F−T−S−D−L−S−K−Q−M−E−E−E−A−V−R−L−F−I−E−W−L−K−N−G−G−P−S−S−G−A−P−P−S−K−K−K−K−K−K−NH2
配列番号2:エキセンジン−4(39AS)
H−G−E−G−T−F−T−S−D−L−S−K−Q−M−E−E−E−A−V−R−L−F−I−E−W−L−K−N−G−G−P−S−S−G−A−P−P−P−S−NH2
エキセンジンは、血糖濃度を下げることができる1群のペプチドである。エキセンジン類似体のリキシセナチドは、天然のエキセンジン−4配列のC−末端切断によって特徴付けられている。リキシセナチドは、エキセンジン−4には存在しない6個のC−末端リジン残基を含む。
国際公開公報第01/04156号
The Diabetes Control and Complications Trial Research Group (1993) N. Engl. J. Med. 329, 977-986
本発明の関連において、リキシセナチドは、薬学的に許容されるその塩を含む。当業者はリキシセナチドの薬学的に許容される塩を周知している。本発明で使用されるリキシセナチドの好ましい薬学的に許容される塩は、酢酸塩である。
本発明では、驚くべきことに、インスリングラルギン、メトホルミン及びリキシセナチドの組み合せ物の有効性は、治療をインスリングラルギンとメトホルミンだけ(場合によりチアゾリジンジオンのような更なる抗糖尿病薬と共に)の組み合わせの投与で開始すると改善できることが見出された。そのような導入(run-in)期の後、インスリングラルギン、メトホルミン及びリキシセナチドの組み合せ物が(場合によりチアゾリジンジオンのような更なる抗糖尿病薬と共に)投与される。本発明の実施例では、12週の導入期中に、インスリングラルギンは、それぞれの群の8.6%から、リキシセナチド群で7.56%及びプラセボ群で7.60%に平均HbA1c値の顕著な低下をもたらした。さらなる平均HbA1c値の有意な低下は、24週の無作為化治療期中に両者の治療群で観察された。驚くべきことに、その効果は、プラセボ群(インスリングラルギン、メトホルミン及びプラセボの投与)におけるよりもリキシセナチド群(インスリングラルギン、メトホルミン及びリキシセナチドの投与)において、より大きかった。リキシセナチド群では、HbA1cは、リキシセナチド群で6.96%に、プラセボ群で7.3%に低下した。さらにこの治療プロトコルによって、HbA1c値<7%に達した患者数は、プラセボ群におけるよりもリキシセナチド群で驚くほど多い。24週で、リキシセナチド群の患者の56.3%及びプラセボ群の患者の38.5%が、HbA1c値<7%(p=0.0001)を達成した。
両グループの1日のインスリングラルギン量は、本発明の実施例の24週試験期間中、徐々に増加した。驚くべきことに、リキシセナチド群の患者は、1日のインスリングラルギン量の少ない増加を示したが、一方でHbA1cの大きな低下を達成した(LS平均差対2.24Uのプラセボ、P値=0.0300)。従って、2型糖尿病患者の治療プロトコルによって、本明細書に記述されるように、1日のインスリン量は減少させることができる。この減少は、本明細書に記述されるように、治療プロトコルによる血漿インスリン濃度の改善を示す。
治療プロトコルのさらに驚くべき効果は、本明細書に記述されるように、食後2時間の血漿グルコース(PPG)及び食後のグルコースエクスカーション(glucose excurtion)によって測定されるような、リキシセナチドによる治療で有意に改善された食後の血糖コントロールに言及する。ベースラインから24週までの標準的な試験食後2時間のPPGの統計的に有意な低下は、プラセボ群と比較して、リキシセナチド群で達成された。対応して、グルコースエクスカーションの実質的な低下は、プラセボで治療した患者と比較してリキシセナチドで治療した患者に認められた。
さらに、リキシセナチドによる治療は、7点自己測定血漿グルコース(PMPG)プロファイルの平均がプラセボ群と比較して、統計的に有意な改善を示した。
本発明の第一の側面は、少なくとも1つの経口抗糖尿病薬によって十分にコントロールされない2型糖尿病患者の治療に使用する薬学的組み合わせ物であり、該組み合せ物は、 (a)desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容されるその塩、
(b)インスリングラルギン又は/及び薬学的に許容されるその塩、及び
(c)メトホルミン又は/及び薬学的に許容されるその塩を含み、
ここで2型糖尿病患者の治療は以下のステップ:
(i)化合物(b)及び(c)の少なくとも4週間の投与、及び
(ii)化合物(a)、(b)及び(c)の投与による継続的な治療を含み、
ここでステップ(i)又は/及び(ii)で投与しようとする化合物(b)の量は、所定の空腹時血漿グルコースレベル又は/及び所定の自己測定血漿グルコースレベルに達する又は少なくとも近づくように調節される。
メトホルミンは、1,1−ジメチルビグアナイド(CAS番号657−24−9)の国際的一般名である。本発明では、用語「メトホルミン」は、如何なる薬学的に許容されるその塩をも含む。
本発明では、メトホルミンは、経口的に投与されればよい。当業者は、経口投与による2型糖尿病の治療のために適切なメトホルミンの製剤を知っている。メトホルミンは、それを必要とする対象者に、治療効果を誘導するのに十分な量で投与されればよい。メトホルミンは、少なくとも1.0g/日又は少なくとも1.5g/日の用量で投与されればよい。経口投与のためには、メトホルミンは、錠剤又は丸剤のような固形の剤形に製剤化され得る。メトホルミンは、適切な薬学的に許容される担体、アジュバント、又は/及び補助物質で製剤化され得る。
インスリングラルギン(ランタス)は、Gly(A21)−Arg(B31)−Arg(B32)−ヒトインスリンである。本発明では、インスリングラルギンは薬学的に許容されるその塩を含む。
インスリングラルギン又は/及び薬学的に許容されるその塩は、非経口的に、例えば注射(筋肉内又は皮下注射など)によって投与されればよい。当業者は、適切な薬学的に許容される担体、アジュバント、又は/及び補助物質を含む、インスリングラルギンの適切な液体製剤を周知している。適切な注射デバイス、例えば、活性成分を含むカートリッジ及び注射針を含むいわゆる「ペン」、が知られている。本発明では、インスリングラルギン又は/及び薬学的に許容されるその塩は、それを必要とする対象者に、治療効果を誘導するのに十分な量で投与されればよい。インスリングラルギン又は/及び薬学的に許容されるその塩は、例えば投与量当たり15〜80Uの範囲の量で投与されればよい。
本発明では、インスリングラルギン又は/及び薬学的に許容されるその塩は、15〜80Uの範囲の1日量で投与されればよい。インスリングラルギン又は/及び薬学的に許容されるその塩は、1日1回、例えば、1日当たり1回の注射で投与されればよい。
ステップ(i)では、本発明の薬学的組み合わせ物の化合物(b)及び(c)は、少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、又は少なくとも16週間投与されればよい。好ましくは、ステップ(i)は、化合物(b)及び(c)の少なくとも約12週間の投与を含む。
ステップ(i)は、最大約8週間、最大約12週間、最大約16週間、最大約20週間、又は最大約24週間実施されればよい。好ましくは、ステップ(i)の期間は約12週間である。
ステップ(i)は、化合物(a)が投与されないという条件で実施されればよい。本発明の実施例で実証されるように、インスリングラルギン、メトホルミン及びリキシセナチドの組み合わせによる治療は、その治療がインスリングラルギンとメトホルミンだけで開始されるなら、食後血糖コントロール、HbA1c値、及びSMGPを改善することができる。このプロトコルによって、インスリングラルギンの用量を低減することができる。
ステップ(i)又は/及びステップ(ii)は、チアゾリジンジオンのさらなる投与を含んでもよい。ピオグリタゾンなどのチアゾリジンジオン(グリタゾンとも呼ばれる)は、高血糖治療薬であり、それは筋肉、肝臓及び脂肪組織を感作することによってインスリン抵抗性を低減する(Dormandy et al., Lancet 2005, 366:1270-89; Yki-Jarvinen, N Engl J Med 2004, 351: 1106-18)。本発明に関連して、本明細書で用いる「チアゾリジンジオン」は、薬学的に許容されるその塩を含む。グリタゾンは、ピオグリタゾン、トリグリタゾン及びロシグリタゾン並びに薬学的に許容されるそれらの塩から選択されればよい。チアゾリジンジオン、特にピオグリタゾンは、少なくとも10mg/日、少なくとも20mg/日、少なくとも30mg/日、又は少なくとも40mg/日の用量で投与されればよい。チアゾリジンジオン、特にピオグリタゾンの最大1日量は、50mg/日又は60mg/日であればよい。好ましい用量範囲は、10mg/日〜50mg/日又は30mg/日〜40mg/日である。より好ましい用量は、約30mg/日である。ロシグリタゾンは、2mg/日〜10mg/日、又は3mg/日〜8mg/日であればよい。より好ましいロシグリタゾンの用量は、約4mg/日である。経口投与のためには、チアゾリジンジオン、特にピオグリタゾンは、錠剤又は丸剤のような固形の剤形に製剤化され得る。チアゾリジンジオン、特にピオグリタゾンは、適切な薬学的に許容される担体、アジュバント又は/及び補助物質と共に製剤化され得る。
ステップ(i)又は/及びステップ(ii)における投与が毎日行われる、前記請求項のいずれか1項に記載の薬学的組み合わせ物。メトホルミン、リキシセナチド及びインスリングラルギンは、24時間の時間間隔で投与されればよい。メトホルミン、リキシセナチド及びインスリングラルギンはそれぞれ、日に1度の投与量で投与されればよい。メトホルミン、リキシセナチド及びインスリングラルギンは、異なる投与経路で投与されればよい。メトホルミンは経口で投与されればよく、リキシセナチド及びインスリングラルギンは非経口的に投与されればよい。
本発明では、desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容される塩は、インスリングラルギンとメトホルミンの投与に対する付加療法(add-on therapy)で投与されればよい。本発明では、用語「付加(add-on)」、「付加治療(add-on treatment)」及び「付加療法」は、メトホルミン、リキシセナチド及びインスリングラルギンによる2型糖尿病の治療に関する。付加治療は、本明細書に記述されるように、チアゾリジンジオンの投与を含み得る。
2型糖尿病を患っている本発明の薬剤によって治療しようとする対象者は、2型糖尿病が、少なくとも1つの経口抗糖尿病薬のみ、例えば少なくとも1.0g/日のメトホルミン又は少なくとも1.5g/日のメトホルミンで、例えば3か月、又は本明細書で述べたようなチアゾリジンジオンで例えば3か月、又はメトホルミンとチアゾリジンジオンの組み合わせによって、適切にコントロールされない2型糖尿病を患う対象者であればよい。本発明では、その2型糖尿病が適切にコントロールされない対象者は、7%〜10%の範囲又はさらに大きなHbA1c値を有するかもしれない。
本発明の医薬組成物では、ステップ(i)又は/及び(ii)で投与しようとする化合物(b)の量は、所定の空腹時血漿グルコースレベル又は/及び所定の自己測定血漿グルコースレベルに達する又は少なくとも近づくように調節される。ステップ(i)又は/及び(ii)で投与しようとする化合物(b)の量は、血漿グルコース濃度の毎日の測定値に基づいて調節すればよい。特に、ステップ(i)又は/及び(ii)で投与しようとする化合物(b)の量は、約4.4mmol/L〜約5.6mmol/Lの空腹時血漿グルコースレベル又は/及び約8mmol/L(又は140mg/dL)の自己測定血漿グルコースレベル(SMPG)に達する又は少なくとも近づくように調節されればよい。
本明細書で用いる「自己測定血漿グルコースレベル(SMPG)」は、特に「7点自己測定血漿グルコース」である。「7点自己測定血漿グルコース」は特に、1日に7回血漿グルコースを測定し、そしてそこから平均血漿グルコース濃度を算出することを言う。「7点自己測定血漿グルコース」値は、特に空腹時及び食後の状態を含む平均血漿グルコース濃度である。特に、血漿グルコース濃度の測定は、朝食前、朝食後、昼食前、昼食後、夕食前、夕食後及び就寝時に実施される(図6も参照)。本発明の組み合せ物による治療は、本明細書に記述されるように、自己測定血漿グルコースを改善できる。
本明細書に開示された実施例によって実証されるように、本明細書に記述される組み合せ物は、2型糖尿病患者の血糖コントロールを改善するために使用することができる。特に血糖コントロールは、食後血糖コントロールである。より特別の食後血糖コントロールは、食後血漿グルコース又は/及び食後グルコースエクスカーションのコントロールである。
本発明では、「血糖コントロールの改善」又は「血糖コントロール」は、耐糖能の改善、食後血漿グルコース濃度の改善、食後グルコースエクスカーションの改善、空腹時血漿グルコース濃度の改善、HbA1c値の改善又は/及び空腹時血漿インスリン濃度の改善を含む。
特に、耐糖能の改善は、食後血漿グルコース濃度の改善、食後グルコースエクスカーションの改善、又は/及び空腹時血漿インスリン濃度の改善を含む。とりわけ、耐糖能の改善は、食後血漿グルコース濃度の改善を含む。
グルコースエクスカーションの改善は、特にグルコースエクスカーションの減少である。グルコースエクスカーションは、本明細書に記述される治療の前、少なくとも2mmol/L、少なくとも3mmol/L、少なくとも4mmol/L又は少なくとも5mmol/Lであればよい。
特に、食後血漿グルコース濃度の改善は、食後血漿グルコース濃度の低下である。低下とは、特に、血漿グルコース濃度が正常血糖値に達する又は少なくともこれらの値に近づくことを意味する。
特に、空腹時血漿グルコース濃度の改善は、空腹時血漿グルコース濃度の低下である。低下とは特に、血漿グルコース濃度が正常血糖値に達する又は少なくともそれらの値に近づくことを意味する。
特に、HbA1c値の改善は、HbA1c値の低下である。HbA1c値の低下とは特に、例えば、本明細書に記述されるステップ(i)又は/及びステップ(ii)による治療の後、少なくとも2か月、少なくとも3か月、少なくとも4か月、少なくとも5か月、少なくとも6か月又は少なくとも1年で、HbA1c値が6.5%又は7%未満に低下することを意味する。
特に、空腹時血漿インスリン濃度の改善は、空腹時血漿インスリン濃度の低下である。本発明の実施例において、驚くべきことに、インスリングラルギンの用量は、リキシセナチド及びメトホルミンと共に投与した場合、本明細書に記述されるように、インスリングラルギンとメトホルミンだけの投与と比較して、低減できることを見出した。血漿インスリン濃度は、血漿グルコース濃度に連結している。本明細書に記述されるような治療のもとで、空腹状態における血漿インスリンは、インスリン感受性器官および組織にグルコースの継続的な供給を確保する、又は/及び夜間の低レベルの肝臓のグルコース生産を保持する値に到達する又は少なくとも近づき得る。空腹状態で、インスリン濃度は、正常血糖又は正常血糖に近い血漿グルコース濃度と関係がある値に到達又は近づけばよい。
本発明の薬剤によって治療される2型糖尿病を患っている対象者は、肥満対象者であるかもしれない。本発明では、肥満対象者は、少なくとも30kg/m2の肥満度指数を有すればよい。
本発明の薬剤によって治療しようとする2型糖尿病を患っている対象者は、正常な体重を有してもよい。本発明では、正常な体重を有する対象者は、17kg/m2〜25kg/m2、又は17kg/m2〜<30kg/m2の範囲の肥満度指数を有すればよい。
本発明の薬剤によって治療しようとする対象者は、成人対象者であり得る。対象者は、少なくとも18歳の年齢を有する、又は18〜80歳、18〜50歳、若しくは40〜80歳、若しくは50〜60歳の範囲の年齢を有すればよい。対象者は、50歳より若くてもよい。
本発明の薬剤によって治療しようとする対象者は、少なくとも1年間又は少なくとも2年間2型糖尿病を患っているかもしれない。特に、治療しようとする対象者において、2型糖尿病が、本発明の薬剤による治療開始の少なくとも1年又は少なくとも2年前に診断されている。
治療しようとする対象者は、ステップ(i)の開始時に少なくとも約8%又は少なくとも約7.5%のHbA1c値を有すればよい。対象者はまた、約7%〜約10%、又はむしろより大きいHbA1c値を有すればよい。本発明の実施例は、リキシセナチドによる治療が、2型糖尿病患者に改善したHbA1c値をもたらすことを示す。
本発明のさらにもう1つの側面では、本明細書に記述される組み合せ物は、2型糖尿病を患っている患者のHbA1c値を改善するために使用することができる。HbA1c値を改善するということは、HbA1c値が、例えば、少なくとも2か月、又は少なくとも3か月の治療の後に、6.5%又は7%未満に低下することを意味する。
本発明では、正常血糖値は、特に60〜140mg/dL(3,3〜7,8mM/Lに相当する)の血糖濃度である。この範囲は、特に、空腹状態及び食後状態の下での血糖濃度を言う。
治療しようとする対象者は、ステップ(i)の開始時に、少なくとも10mmol/L、少なくとも12mmol/L、又は少なくとも14mmol/Lの食後2時間血漿グルコース濃度を有すればよい。これらの血漿グルコース濃度は、正常血糖濃度を上回る。
治療しようとする対象者は、ステップ(i)の開始時に、少なくとも2mmol/L、少なくとも3mmol/L、少なくとも4mmol/L又は少なくとも5mmol/Lのグルコースエクスカーションを有すればよい。本発明では、グルコースエクスカーションは、特に食後2時間血漿グルコース濃度と食事テストより30分前の血漿グルコース濃度の差である。
「食後」とは、糖尿病学の当業者に良く知られた用語である。用語「食後」は、特に、食事した後又は/及び実験条件下でグルコースに暴露した後の段階を言う。健常人では、この段階は、血糖濃度の増加そしてその後の低下によって特徴付けられる。用語「食後」又は「食後の段階」は、通常、食事の後又は/及びグルコースへの暴露の後2時間までで終わる。
本明細書に開示されるように、治療しようとする対象者は、ステップ(i)の開始時に、少なくとも8mmol/L、少なくとも8.5mmol/L又は少なくとも9mmol/Lの空腹時血漿グルコース濃度を有し得る。これらの血漿グルコース濃度は、正常血糖濃度を上回る。
本明細書に開示されるように、治療しようとする患者は、好ましくはステップ(i)の開始時に、インスリン又は/及び薬学的に許容されるその塩による抗糖尿病治療を受けていない。
本発明の治療は、本明細書に記述されるように、2型糖尿病患者の体重減少を誘導又は/及び体重増加を防止することができる。驚くべきことに、本発明の実施例において、本明細書に記述される治療が体重増加を防止できることが発見された。24週の治療期間に、リキシセナチド治療患者で0.28kg、プラセボ治療患者で1.16kgのLS平均変化で、体重は両群で僅かに増加した。体重増加は、プラセボ群におけるよりリキシセナチド群において統計的に有意に低かった。
本発明の治療は、本明細書に記述されるように、2型糖尿病の患者の低血糖症を防止することができる。特に、薬学的組み合わせ物は、2型糖尿病患者の症候性低血糖症又は/及び重度の症候性低血糖症を防止するために使われる。
本発明では、低血糖症とは、2型糖尿病の患者が経験する、60mg/dL未満(又は3.3mmol/L未満)、50mg/dL未満、40mg/dL未満、又は36mg/dL未満の血漿グルコース濃度の状態である。
本発明の方法によって、本明細書に記述されるように、リキシセナチド又は/及び薬学的に許容されるその塩、インスリングラルギン又は/及び薬学的に許容されるその塩及び場合によりメトホルミン又は/及び薬学的に許容されるその塩の組み合せ物を受ける2型糖尿病の患者の低血糖症は、12%未満に、11%未満に、10%未満に、9%未満に、8%未満に、7%未満に、6%未満に又は5%未満に低下させることができる。
本発明では、「症候性低血糖症」は、血漿グルコース濃度が60mg/dL未満(又は3.3mmol/L未満)、50mg/dL未満、又は40mg/dL未満である、低血糖症に起因する臨床症状を伴う状態である。臨床症状は、例えば、発汗、動悸、空腹、落ち着きのなさ、不安、疲労、過敏性、頭痛、集中力低下、傾眠、精神障害、視力障害、一過性感覚欠陥、一過性運動欠陥、錯乱、痙攣、及び昏睡であり得る。本発明では、本明細書に示される症候性低血糖症の1つ又はそれ以上の臨床症状が選択できる。
症候性低血糖症は、経口的な炭水化物の投与の後、迅速な回復を伴ってもよい。
本発明では、「重度の症候性低血糖症」は、血漿グルコース濃度が36mg/dL未満(又は2.0mmol/L未満)である、本明細書に示されるように、低血糖症に起因する臨床症状を伴う状態である。重度の症候性低血糖症は、低血糖性事象に起因する急性神経性障害と関連し得る。重度の症候性低血糖症では、例えば、急性神経障害の故に患者が患者自身で治療又は助けることができない場合、別の人の援助を必要とする可能性がある。重度の症候性低血糖症の定義は、神経性障害が、自己治療を妨げるのに十分に重篤であり、それは従って患者を患者自身又は他人に対する傷害の危険に置くと思われる、全ての症状の発現を含み得る。急性神経性障害は、傾眠、精神障害、視力障害、一過性感覚欠陥、一過性運動欠陥、錯乱、痙攣、及び昏睡から選択される少なくとも1つであればよい。
重度の症候性低血糖症は、経口的な炭水化物、経静脈的なグルコース又は/及びグルカカゴン投与の後の迅速な回復を伴えばよい。
本発明では、desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容されるその塩は、それを必要とする対象者に、治療効果を誘導するのに十分な量で投与されればよい。
本発明では、desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容されるその塩は、適切な薬学的に許容される担体、アジュバント、又は/及び補助物質によって製剤化され得る。
化合物desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容されるその塩は、非経口的に、例えば注射(筋肉内又は皮下注射など)によって投与されればよい。適切な注射デバイス、例えば、活性成分を含むカートリッジ及び注射針を含むいわゆる「ペン」、が知られている。化合物desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容されるその塩は、適切な量で、例えば用量当たり10〜15μg又は用量当たり15〜20μgの範囲の量で投与されればよい。
本発明では、desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容されるその塩は、1日量が10〜20μgの範囲、10〜15μgの範囲、又は15〜20μgの範囲で投与されればよい。desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容されるその塩は、1日当たり1回の注射で投与されればよい。
本発明では、desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容されるその塩は、液体組成物で提供され得る。当業者は、非経口投与に適切なリキシセナチドの液体組成物を知っている。本発明の液体組成物は、酸性又は生理学的pHを有すればよい。酸性pHは、好ましくはpH1〜6.8、pH3.5〜6.8、又はpH3.5〜5の範囲である。生理学的pHは、好ましくはpH2.5〜8.5、pH4.0〜8.5、又はpH6.0〜8.5の範囲である。pHは、薬学的に許容される希薄な酸(一般にHCl)又は薬学的に許容される希薄な塩基(一般にNaOH)で調整されればよい。
desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容されるその塩を含む液体組成物は、適切な保存料(preservative)を含んでもよい。適切な保存料は、フェノール、m−クレゾール、ベンジルアルコール及びp−ヒドロキシ安息香酸エステルから選択されればよい。好ましい保存料は、m−クレゾールである。
desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容されるその塩を含む液体組成物は、等張化剤を含んでもよい。適切な等張化剤は、グリセロール、乳糖、ソルビトール、マンニトール、グルコース、食塩、CaCl2などのカルシウム又はマグネシウム含有化合物から選択されればよい。グリセロール、乳糖、ソルビトール、マンニトール及びグルコースの濃度は、100〜250mMの範囲であればよい。食塩の濃度は、150mMまでであればよい。好ましい等張化剤は、グリセロールである。
desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容されるその塩を含む液体組成物は、0.5μg/mL〜20μg/mL、好ましくは1μg/mL〜5μg/mLのメチオニンを含んでもよい。好ましくは、液体組成物はL−メチオニンを含む。
本発明の別の側面は、少なくとも1つの経口抗糖尿病薬によって十分にコントロールされない2型糖尿病患者を治療するための方法であって、その方法は組み合せ物の投与を含み、該組み合せ物は、
(a)desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容されるその塩、
(b)インスリングラルギン又は/及び薬学的に許容されるその塩、及び
(c)メトホルミン又は/及び薬学的に許容されるその塩を含み、
ここでその組み合せ物の投与は以下のステップ:
(i)化合物(b)及び(c)の少なくとも4週間の投与、及び
(ii)化合物(a)、(b)及び(c)の投与による継続的な治療を含み、
ここでステップ(i)又は/及び(ii)で投与しようとする化合物(b)の量は、所定の空腹時血漿グルコースレベル又は/及び所定の自己測定血漿グルコースレベルに達する又は少なくとも近づくように調節される。
特に、本発明の方法では、本明細書に記述される組み合せ物が投与できる。とりわけ、化合物(a)、(b)及び(c)は、本明細書に定義される化合物である。特に、患者は、本明細書に定義される患者である。さらに、ステップ(i)及び(ii)は、特に本明細書に記述されるように実施される。さらにその上、ステップ(i)及び(ii)で投与しようとする化合物(b)の調節は、特に本明細書に記述されるように実施される。
本発明のさらに別の側面は、2型糖尿病が少なくとも1つの経口抗糖尿病薬によって十分にコントロールされない2型糖尿病患者の治療用の薬剤を製造するための、
(a)desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容されるその塩、
(b)インスリングラルギン又は/及び薬学的に許容されるその塩、及び
(c)メトホルミン又は/及び薬学的に許容されるその塩、
を含む組み合せ物の使用であり、そしてここで組み合せ物による治療は以下のステップ:
(i)化合物(b)及び(c)の少なくとも4週間の投与、及び
(ii)化合物(a)、(b)及び(c)の投与による継続的な治療を含み、
ここでステップ(i)又は/及び(ii)で投与しようとする化合物(b)の量は、所定の空腹時血漿グルコースレベル又は/及び所定の自己測定血漿グルコースレベルに達する又は少なくとも近づくように調節される。
特に、本発明の使用では、本明細書に記述される組み合せ物が投与できる。とりわけ、化合物(a)、(b)及び(c)は本明細書に定義される化合物である。特に、本明細書に定義される患者は、薬剤によって治療できる。さらに、ステップ(i)及び(ii)は特に本明細書に定義されるように実施される。なおその上、ステップ(i)及び(ii)で投与しようとする化合物(b)の調節は、特に本明細書に開示されるように行われる。
本発明はさらに、以下の実施例及び図面によって説明される。
治験(study)デザイン。導入(run-in)期について、±3日の来診時間枠(visit window)は、来診(visit)2の日付を参照として使用することによって容認できる。無作為化二重盲検治療期間中の、来診15(2週)までの±3日及び来診15後±5日の来診時間枠は、来診13の日付を参照として使用することによって容認できる。−1日又は+3日の来診時間枠は、来診22の日付を参照として使用し、治療後のフォローアップ来診として容認できる。*:量を一致させたプラセボ。 何らかの理由による治療中止までの時間のカプラン・マイヤープロット−無作為化集団。 来診によるベースラインからのHbA1cの平均変化(%)のプロット−mITT集団。LOCF=繰り越された最終観察。注記:プロットは、救済投薬の導入後及び/又は治療中止プラス14日の後に得られた測定値(measurements)は除外した。 来診による平均HbA1c(%)のプロット−mITT集団。LOCF=繰り越された最終観察。注記:プロットは、救済投薬の導入後及び/又は治療中止プラス14日の後に得られた測定値は除外した。 来診によるベースラインからの平均7点自己測定血漿グルコース(SMPG)(mmol/L)の平均変化のプロット−mITT集団。LOCF=繰り越された最終観察。注記:プロットは、救済投薬の導入後及び/又は治療中止後に得られた測定値は除外した。 それぞれの時点、ベースライン及び24週(LOCF)による、平均7点自己測定血漿グルコース(SMPG)(mmol/L)のプロット−mITT集団。注記:ベースライン値は、二重盲検治験薬(investigational product)の最初の注射より前の、最後に得られる値として定義される。プロットは、救済投薬の導入後及び/又は治療中止後に得られた測定値は除外した。 来診によるベースラインからの体重(kg)の平均変化のプロット−mITT集団。LOCF=繰り越された最終観察。注記:プロットは、救済投薬の導入後及び/又は治療中止プラス3日の後に得られた測定値は除外した。 来診によるベースラインからのインスリングラルギン投与量(U)の平均変化のプロット−mITT集団。LOCF=繰り越された最終観察。Bas.=ベースライン。注記:プロットは、救済投薬の導入後及び/又は治療中止後に得られた測定値は除外した。 来診によるベースラインからの空腹時血漿グルコース(mmol/L)の平均変化のプロット−mITT集団。LOCF=繰り越された最終観察。注記:プロットは、救済投薬の導入後及び/又は治療中止プラス1日の後に得られた測定値は除外した。
要約
実施例は、2型糖尿病の患者においてTZD(チアゾリジンジオン)との配合の有り無しで、インスリングラルギン及びメトホルミンへの付加治療としてプラセボと対比したリキシセナチドの有効性及び安全を評価する、無作為、二重盲検、プラセボ対照、2治療群(2-arm)、並行群、多国籍治験に言及する。患者あたりの凡その最大治験期間は、39週間[14週までのスクリーニング期間(2週間までのスクリーニング期及び12週間の導入期を含む)+24週間の二重盲検、プラセボ対照治療期間+3日間のフォローアップ期間]であった。治験は、25か国の140のセンターで実施した。この治験の主な目的は、リキシセナチドの血糖コントロールに対する効果を、インスリングラルギン及びメトホルミンへの付加治療としてプラセボと対比し、24週の期間にわたるHbA1c変化に関して評価することであった。
合計446人の患者を、2つの治療群の1つに無作為に割り付け(リキシセナチド群に223人及びプラセボ群に223人)、そして無作為に割り当てられた患者の全てに治験薬(IP)を投与した。人口統計及びベースライン特性は、一般に治療群間で類似していた。有効性解析のためのmITT集団から除外された患者は無かった。治験治療期間中、29人(13.0%)のリキシセナチド治療患者は、時期を早めてIPを中止したが、一方12人(5.4%)プラセボ治療患者がIPを中止した。両治療群について、治療中止の主な理由は「有害事象」(リキシセナチドの8.5% 対プラセボの4%)であり、続いて「他の理由」(リキシセナチドの3.6% 対プラセボの1.3%)であった。注目すべきは、GIに関わるAEが、リキシセナチドのIP中止(10人の患者[4.5%])に至る主なTEAEであった。
HbA1cは、リキシセナチド群でベースライン時の7.56%の値から24週(LOCF)の6.96%に、プラセボ群で7.60%から7.30%に、両治療グループで低下した。リキシセナチドのHb1Ac低下は、プラセボと比較して有意に大きかった: ベースラインから24週までの最小二乗(LS)平均変化は、それぞれ−0.71%及び−0.40%であり、そしてLS平均差対プラセボは−0.32%、p値<0.0001であった。これは、プロトコルによって、空腹時血漿グルコースを目標に維持するためのインスリン用量調整が治験を通じて両治療群で可能であることは注目に価する。
リキシセナチド群の合計121人(56.3%)の患者は、プラセボ群の85人(38.5%)と比較して、24週にHbA1c<7%を達成し、そして69人(32.1%)のリキシセナチド治療患者がHbA1c≦6.5%を有したのと比較して、プラセボ治療患者は36人(16.3%)であった。コクラン・マンテル・ヘンツェル(CMH)法を用いたHbA1c応答者の解析(24週時でHbA1c≦6.5%又は<7%)は、24週時におけるリキシセナチドとプラセボの間に有意な治療差を示した(それぞれp値<0.0001及びp値 =0.0001)。
食後2時間の血漿グルコース(PPG)及び食後グルコースエクスカーションによって測定されるように、リキシセナチドによる治療により、食後血糖コントロールが著しく改善した。ベースラインから24週までの標準的な試験食後の統計的に有意な2時間PPGの減少は、プラセボ群と比較して、−3.16mmol/L(p値<0.0001)のLS平均差で、リキシセナチド群で達成された。対応して、グルコースエクスカーションの実質的な低下が、プラセボで治療された患者と比較して、リキシセナチドで治療された患者に認められた(LS平均差=−3.09mmol/L、95%CI=−3.842〜−2.331)。
さらに、リキシセナチドによる治療は、プラセボ群と比較して、7点自己測定血漿グルコース(SMPG)のプロファイルの平均において統計的に有意な改善を示した(−0.39mmol/LのLS平均差、p値=0.0071)。
統計的に有意な小さい体重増加は、プラセボ群よりもリキシセナチド群で観察された(ベースラインから24週までのLS平均体重変化は、リキシセナチドで治療された患者で0.28kg及びプラセボで治療された患者で1.16kg;LS平均差対プラセボ=−0.89kg、p値=0.0012)。
24週の実治療期間(on-treatment period)にわたって、両者の群では、毎日のインスリン用量は徐々に増加したが、それはFPGを100mg/dと80mg/d(5.6mmmol/Lと4.4mmmol/L)の間に維持するためにプロトコルで認められている(ベースラインからのLS平均変化はリキシセナチド群で3.10U及びプラセボ群で5.34であった)。しかしながら、リキシセナチド群の患者は、1日のインスリングラルギンの量で有意に僅かの増加しか示さなかったが、一方HbA1cでは大きな低下を達成した(LS平均差対プラセボ=−2.24U;p値=0.0300)。
空腹時血漿グルコースについては、治療群の間に統計的有意差は見られなかった(LS平均差対プラセボ=−0.12mmol/L;p値=0.5142)。合計2人の患者(それぞれの群で1人[0.4%])が救援療法を受けた。
リキシセナチドは、良好な耐容性を示した。リキシセナチド群の安全性プロファイルは、治療により発現した有害事象(TEAE)のある患者の数がプラセボ群[152人(68.2%)]よりもリキシセナチド群[178人(79.8%)]で僅かに高かったが、一般的にプラセボ群と同程度であった。このTEAEのある患者数の不均衡(リキシセナチドの39.9%対プラセボの16.1%)は、主としてGI関連のAEによって動かされた(driven)。
プラセボ群の2名及びリキシセナチド群の0名の患者が、死亡に至るTEAEを有した。
重度のTEAEのある患者の数は、リキシセナチド群で17人(7.6%)及びプラセボ群で10人(4.5%)であり、特定の器官別大分類(SOC)に注目すべき発生の増加は無かった。
50人(22.4%)のリキシセナチドで治療された患者及び30人(13.5%)のプラセボ群の患者が、実治療期間中にプロトコルに定義された症候性低血糖の事象を報告した。リキシセナチド群の1人(0.4%)及びプラセボ群の0人の患者は、プロトコル定義による重度の症候性低血糖症の1つの事象を経験した。
低血糖症とは別に、最も高頻度に報告されたTEAEは、リキシセナチド群の吐き気(27.4%)及びプラセボ群のインフルエンザ(6.3%)であった。
合計4人の患者(3人[1.3%]のリキシセナチドで治療された患者及び1人[0.4%]のプラセボで治療された患者)はアレルギー反応評価委員会(ARAC)によってアレルギー反応として裁定された4例のTEAEを報告し、そしてこれらの事象の中の3つ(リキシセナチド群で蕁麻疹の2つの事象及びプラセボ群で皮膚炎の1つの事象)は、おそらくIPに関係すると裁定された。リキシセナチド群の15人(6.7%)の患者及びプラセボ群の5人(2.2%)の患者は、注射部位反応のAEを経験した。
プラセボ群で、1人の患者は膵炎を疑わせる1つのTEAEを、そして2人の患者は血中カルシトニン増加の2つのTEAEを報告したが、それに対してリキシセナチド群では、そのようなTEAEを報告した患者はいない。
1.目的
1.1 主要目的
この治験の主要目的は、リキシセナチドの血糖コントロールに対する効果を、24週の期間にわたるHbA1c変化に関してインスリングラルギン及びメトホルミンへの付加治療としてプラセボと比較して評価することであった。
1.2 一つ又は複数の副次的目的
副次的目的は:
・リキシセナチドの効果を、
−HbA1c<7%及び≦6.5%に到達する患者の割合、
−血漿グルコース(空腹時、標準化した食事負荷試験の間の食後、7点自己測定プロファイル)、
−体重、
−インスリングラルギン用量、
について評価すること、
・リキシセナチドの安全性及び耐容性(抗リキシセナチド抗体評価を含めて)を、インスリングラルギンとメトホルミンへの付加治療として評価すること、
・検証された参加国で糖尿病治療満足度質問票(状態)(DTSQ)を用いて、治療に対するリキシセナチドの効果を評価することである。
2.治験のデザイン
これは、多施設、多国間、二重盲検、1:1無作為化、プラセボ対照、2治療群並行群の第III相治験であった。治験は、アクティブ及びプラセボ治療に関する二重盲検であった。治験薬量(即ち、活性薬又は適合プラセボ(matching placebo)の投与量)は、盲検化されなかった。治験デザインは、図1に図示する。
患者は、導入期の終わりの1週間前に予定された来診12に採集されたグリコシル化ヘモグロビンA1c(HbA1c)値(<8%、≧8%)及びチアゾリジンジオン(TZD)使用(有り、無し)により階層化した。
TZDは、治験期間中継続できるインスリングラルギン及びメトホルミンに対する唯一認められた併用付加糖尿病治療であった。導入期の終わりに、適格患者は、相互作用応答システム(IVRS)を介して、リキシセナチド又はプラセボの何れかにたいして1:1に中心的に無作為化された。強制的な無作為化は許されなかった。
治験は次の3つの期間で構成した:(1)2週までのスクリーニング相並びに導入及びメトホルミン±TZDに加えるインスリングラルギンの用量設定(titration)を含む12週までの導入期を包含する、14週までのスクリーニング期間;患者はインスリングラルギンを1日1回で開始し、導入期間にFPG100〜80mg/dL(5.6〜4.4mmol/L)の血糖目標を達成するための目標達成に向けた治療計画によってインスリン用量を設定した。(2)HbA1c(集中アッセイ)が、≧7%及び≦9%であり、来診12の前7日間の平均空腹時自己測定血漿グルコース(SMPG)が≦140mg/dL(7.8mmol/L)である患者のための24週の二重盲検無作為化治療期間;及び(3)治療来診終了後3(−1/+3)日の安全性電話来診(最終治験来診)を伴うフォローアップ期間。
早期に治験治療を中止した患者は、治験完了の予定日まで試験を継続した。彼らはプロトコルに定められた(食事負荷試験及び治療満足度評価を除いた)治験手順に従って経過観察した。
3. 主要及び重要な副次的評価項目
3.1 主要評価項目
主要有効性項目は、ベースラインから24週までのHbA1cの絶対変化であり、それは、24週時の HbA1c値−ベースラインのHbA1c値として定義される。
患者が、24週二重盲検治療期間中に恒久的に治療を中止したか若しくは救援療法を受けたか、又は24週時のHbA1c値を有さなかった場合、実治療期間の最後のポストベースラインHbA1c測定値を、24週時のHbA1c値として使用した(繰り越された最終観察[LOCF]手法)。
3.2 副次的評価項目
3.2.1 有効性評価項目
副次的有効性項目については、主要有効性項目についてと同じ紛失した評価/早期中止を取り扱う手順を適用した。
連続的な項目
・ベースラインから24週までの、標準試験食事後の2時間PPG(mmol/L)の変化;
・ベースラインから24週までの、標準食事負荷試験後の血中グルコースエクスカーションの変化(2時間PPG−IP投与前の食事テストより30分前の血漿グルコース);
・ベースラインから24週までの、7点SMPGプロフィール(mmol/L)の変化;
・ベースラインから24週までの、FPG(mmol/L)の変化;
・ベースラインから24週までの、体重(kg)の変化;
・ベースラインから24週までの、インスリングラルギンの平均1日量(U)の変化;
・ベースラインから24週までの、治療満足度スコア(DTSQの項目1、4、5、6、7及び8の合計)の変化;
・ベースラインから24週までの、DTSQの個別の項目(項目1から8まで)の変化。
カテゴリー的な項目
・24週時にHbA1c<7%を持つ患者の割合;
・24週時にHbA1c≦6.5%を持つ患者の割合;及び
・実治療期間中に救援療法を必要とした患者の割合。
3.2.2 安全性評価項目
安全性解析は、症候性低血糖症及び重度の症候性低血糖症、注射部位の局所耐容性、アレルギー性事象(ARACによって裁定された)、疑似膵炎、カルシトニン増加、バイタルサイン、12誘導心電図及び臨床検査を含む報告されたTEAE及び他の安全性情報をベースにした。
プロトコルによると:
・症候性低血糖症は、付随した血漿グルコース<60mg/dL(3.3mmol/L)を伴う事象、又は血漿グルコース測定が可能でない場合、経口の炭水化物投与の後の迅速な回復に関連した臨床症状を持つ事象として定義された。
・重度の症候性低血糖症は、低血糖性事象に直接的に起因する急性神経性障害の故に患者が患者自身で治療することができないので、別の人の援助を必要とする臨床症状を持つ事象、及び以下の1つ:
−その事象は、血漿グルコース濃度が36mg/dL(2.0mmol/L)未満に関連した、
−血漿グルコース測定が可能でない場合、その事象は経口炭水化物、経静脈内グルコース又はグルカカゴン投与の後の迅速な回復に関連した、
として定義された。
主な心血管事象も収集し、心血管事象裁定委員会(CAC)による裁定のために送付した。この治験及び他のリキシセナチドの第III相治験からCACによって裁定されそして確認された事象は、解析のためにプールし、リキシセナチドの総合的な心疾患の評価のための統計的解析計画に基づく別の報告書にまとめられる。KRM/CSRは、裁定されそして確認されたこの治験からのCV事象の概要を提供しないだろう。
4.サンプルサイズ計算の前提
サンプルサイズ/検出力計算(power calculation)は、主要項目、ベースラインから24週までのHbA1cの絶対変化に基づいて行った。
450人(1群当たり225人)の患者は、リキシセナチドとプラセボの間でベースラインから24週までのHbA1cの変化に0.5%の差を検出するために98%及び0.4%の差を検出するために90%の検出力をもたらすと予測され、5%有意水準での両側検定で1.3%の共通標準偏差が推定された。
5 統計的方法
5.1 解析集団
mITT集団は、無作為化され、少なくとも1用量の二重盲検治験薬(IP)を受け、そして治験プロトコルの遵守及び手順に関わりなく、主要又は副次的有効性項目の何れかのベースライン評価及び少なくとも1つのポストベースライン評価の両者を有する患者から成った。
安全性集団は、(プロトコルに従って中央無作為化システムを介して)無作為化され、そして投与された治療の量に関わらず、少なくとも1用量の二重盲検IPを投与した全ての患者と定義された合計の治療集団であった。
5.2 主要有効性解析
主要有効性項目(ベースラインから24週までのHbA1cの変化)は、共分散解析(ANCOVA)モデルを用い、治療群(リキシセナチド及びプラセボ)、来診12HbA1cの無作為化階層(<8.0、≧8.0%)、TZD使用(有り、無し)の無作為化階層、並びに固定効果としての国及び共変量としてのベースラインHbA1cを使って解析した。リキシセナチドとプラセボの間の差及び両側95%信頼区間、並びにp値は、ANCOVAの枠組みの中で推定した。
主要有効性項目についてのベースラインは、二重盲検IP(リキシセナチド又はプラセボ)の初回注射以前の最後に得られる値であった。
LOCF手順は、最後に得られるポストベースラインの実治療HbA1c測定値(救援療法で新しい投薬が開始される以前)を24週のHbA1c値として取ることによって使用した。
主要有効性項目の主要解析は、mITT集団及び有効性項目の実治療期間中に得られた測定値を基に実施した。有効性項目のための実治療期間は、HbA1cについては二重盲検IPの初回投与から二重盲検IPの最終投与後14日まで;中央検査室によるFPGについては1日まで;食事負荷パラメータ、7点SMPG、及びインスリングラルギンについては0日;並びに体重及び治療満足度スコアについては3日まで、又は救援療法の導入までの、いずれか最も早い時として定義された。
5.3 副次的有効性解析
主要項目が、α=0.05で統計的に有意な時点で、試験手順を実施し、以下の優先順位によって以下の副次的有効性の項目を検定した。評価項目がα =0.05で統計的に有意でないことが分かり次第、検定を停止した。
1.ベースラインから24週までの、標準化した食事テスト後の食後2時間血漿グルコース(mmol/L)の変化、
2.ベースラインから24週までの、7点SMPGの日間平均の変化、
3.ベースラインから24週までの、体重(kg)の変化、
4.ベースラインから24週までの、インスリングラルギンの平均1日量(U)の変化、
5.ベースラインから24週までの、FPG(mmol/L)の変化、
6.治療期間中に救援療法を必要とした患者の割合。
上に記されない他の副次的有効性項目について、多重性の調整は行わなかった。
副次的有効性項目のためのベースラインは、インスリングラルギンの用量(ベースラインでの平均1日量は、−1週に行われる来診12の前の週の平均1日量であった)を除いて、二重盲検IP(リキシセナチド又はプラセボ)の初回の注射前の最後に得られた値であった。
24週時の全ての連続的な副次的有効性の項目は、主要有効性評価項目の主要解析について上に説明したのと同様のANCOVAモデルを用いて解析した。リキシセナチドとプラセボの間の治療平均差の推定値及び両側95%信頼区間が与えられた。
以下の24週のカテゴリー的な副次的有効性項目は、無作為化階層(来診12のHbA1c[<8.0、≧8.0%]及びTZDの使用[有り、無し])で階層化したコクラン・マンテル・ヘンツェル(CMH)法を用いて解析した:
・24週時にHbA1c<7.0%をもつ患者の割合、
・24週時にHbA1c≦6.5%をもつ患者の割合、
・治療期間中に救援療法を必要とした患者の割合。
24週時にベースラインから≧5%体重が減少した患者の数及び割合は、治療群によって示される。
5.4 安全性解析
安全性解析は、主として実治療期間に基づいた。安全性解析のための実治療期間は、救援状態の導入に関わらず、二重盲検IPの初回投与から二重盲検IPの最終投与後3日までの期間と定義した。3日の間隔は、二重盲検IPの半減期に基づいて選択された(半減期の約5倍)。
安全性結果の要約(記述統計又は頻度表)は、治療グループによって提示される。
6. 結果
6.1 治験患者
6.1.1 患者に対する説明責任
合計1470人の患者を、25か国(アルゼンチン、ブラジル、カナダ、チリー、台湾、コロンビア、チェコ共和国、デンマーク、エストニア、フランス、ドイツ、ハンガリー、インド、イスラエル、イタリア、マレーシア、メキシコ、オランダ、ポーランド、ルーマニア、ロシア連邦、南アフリカ、スェーデン、ウクライナ及び米国)の140の施設からスクリーニングした。スクリーニングした1470人のうち、898人は12週間の導入期に入った。スクリーニング失敗の主な理由は、スクリーニング来診時のプロトコルで規定された範囲から外れたHbA1c値であった(1470人のスクリーニングした患者のうちの354人[24.1%])。
合計446人の患者は、2つの治療群の1つに無作為に割り当てた。導入失敗の主な理由は、来診12(−1週)時のHbA1c値がプロトコルで規定された範囲から外れていたことであった(1470人のスクリーニングした患者のうちの304人[20.7%])。446人の無作為化された患者すべてにIPを投与した。有効性解析のためのmITT集団から除外された患者は無かった。表1は、各解析集団に含まれる患者の数を提供する。
6.1.2 治験の体内動態(disposition)
表2は、各治療群に対する患者の体内動態の要約を提供する。
24週の治験治療期間中に、29人(13.0%)のリキシセナチド治療患者は早期にIPを中止し、一方12人(5.4%)のプラセボ治療患者がIPを中止した。両治療群について、治療中止の主な理由は「有害事象」(リキシセナチドの19人[8.5%]及びプラセボの9人[4.0%])であった。注目すべきは、GIに関連するAEが、リキシセナチドのIP中止(10人[4.5%]の患者)に至る主なTEAEであった。治療中断の2番目に最も一般的な理由は「他の理由」(リキシセナチドの8人[3.6%]対プラセボの3人[1.3%])であり、ほとんど個人的理由であるが、間違って無作為化された非適格患者の離脱も含んだ(リキシセナチド群で3人及びプラセボ群で1人の患者)。3人の患者が治験中に死亡した:プラセボ群の2人はTEAEで死亡し、リキシセナチド群の1人は治療後の期間中に非TEAEで死亡した。
24週治療期間中のいずれかの理由による治療中止の開始時期は、図2に示される。高い中止の割合はリキシセナチド群に観察された。
6.1.3 人口統計及びベースラインの特性
人口統計及び患者のベースラインの特性は、概して安全性集団(表3)の治療群にわたって類似していた。治験集団の年齢の中央値は57.0歳であった。患者の大多数は、白人(74.4%)であった。
糖尿病歴を含む疾病特性は、表4、5及び6に要約した。糖尿病期間の中央値は、リキシセナチド群(8.12年)がプラセボ群の(7.28年)よりも僅かに高かった。糖尿病性神経障害、網膜症及び腎症を含む糖尿病の慢性合併症は、各治療群の患者の比率の小さな違いで概して一致していた。注記として、11人の患者(リキシセナチドで8人及びプラセボで3人)は、治験の前にGLP−1受容体アゴニストを服用した。
ベースライン(V12、週1)におけるインスリングラルギンの平均1日量(5.3節を参照)は、リキシセナチド群に対して43.44U及びプラセボ群に対して44.24Uであった。平均用量は、無作為化時(V13)に両治療群でほぼ無変化のまま(リキシセナチド群に対して44.08U及びプラセボ群に対して44.95U)であった。
メトホルミンの使用期間及び平均1日量は2つの治療群の間で非常に類似していた;ベースラインでの平均用量は、治験集団で2048.7mgであった。スクリーニング来診時にTZDを使用した72人の患者の内、54人の患者は、ベースラインで両治療群が同一の使用割合(12.1%、表7)でTZDを継続した。「TZD使用の無作為化層」(表3)と「ベースラインでの実際のTZD使用」(表7)の間の患者の数の不一致は、無作為化層別のエラーによるものであった。リキシセナチド群の3人の患者は無作為化時にTZDを使用しなかったが、層別化の「TZD=あり」に無作為化された。8人の患者(リキシセナチドの6人及びプラセボの2人)は、無作為化時にTZDを使用したが、層別化の「TZD=なし」に無作為化された。
ベースライン有効性の項目は、安全性集団の2つの治療群の間で一般的に同程度であった(表8)。2群の治験集団は、HbA1c、FPG、PPG及び7点SMPGを含むベースラインパラメータに関して、平均値でほんの僅かの差はあるが良く一致した。
6.1.4 投与量及び期間
平均のIP(リキシセナチド又はプラセボ)治療暴露は、リキシセナチド群に対して155.8日(22.3週)及びプラセボ群に対して163.4日(23.3週)であった(表9)。446人の患者のうち、リキシセナチド群の143人(64.1%)及びプラセボ群の151人(67.7%)の患者は、少なくとも169日(24週)の治療を受けた。
リキシセナチド群については、196人(87.9%)の患者が、24週二重盲検治療期間の終了時に目標の合計1日量の20μgであった(表10)。プラセボ群については、215人(96.4%)の患者が、24週二重盲検治療期間の終了時に目標の合計1日量の20μgであった(表10)。
6.2 有効性
6.2.1 主要有効性評価項目
主要解析
表11は、主要有効性パラメータ、HbA1cのベースラインから24週(LOCF)までの変化のANCOVAを用いた解析結果を要約する。
12週の導入期の期間のインスリングラルギン治療は、平均HbA1c値をそれぞれの群の8.6%(表34)から、リキシセナチド群で7.56%に、及びプラセボ群で7.60%に著しい低下をもたらした。平均HbA1c値は、24週の無作為化治療期中にさらに、リキシセナチド群で6.96%に、及びプラセボ群で7.30%に両治療群で低下した。無作為化ベースラインから24週までのHbA1cの最小二乗(LS)平均変化は、リキシセナチド群で−0.71%及びプラセボ群で−0.40%であった。事前に特定した主要解析は、ベースラインから24週までのリキシセナチドによる治療が、プラセボによる治療と比較して、HbA1cの統計的に有意な低下をもたらすことを示した(LS平均差対プラセボ群=−0.32%;p値<0.0001)。注目すべきは、プロトコルによって、治験期間中に空腹時血漿グルコースを目標に維持するために両治療群でインスリン用量の調節が出来ることである。
図3及び4は、24週の二重盲検治療期間中の来診によるベースラインからのHbA1cの平均(±SE)変化及び平均(±SE)HbA1c値を図示する。
図3に示すように、両治療は8週から16週にかけて血糖水平域に達し、治療期間の後期に終わりに向かって僅かなHbA1cの増加が観察された。
表12は、24週時にそれぞれHbA1c≦6.5%又は>7%の治療反応を示す患者の比率を要約する。CMH法を用いたHbA1c応答者の解析は、リキシセナチド群とプラセボ群の間に、HbA1cの両カテゴリーで、統計的に有意な治療差を示した(p値<0.0001及びp値=0.0001)。24週時に、32.1%のリキシセナチド治療患者及び16.3%のプラセボ治療患者はHbA1c値≦6.5%を達成し;56.3%のリキシセナチド群の患者及び38.5%のプラセボ群の患者はHbA1c値>7%を達成した。
6.2.2 有効性の副次的評価項目
表13〜16、並びに表18、19及び21はそれぞれ、食後2時間血漿グルコース、グルコースエクスカーション、平均7点SMPG、体重、インスリングラルギン用量、FPG及びDTSQスコアのANCOVA解析を要約する。図5、7〜9は、平均7点SMPG、体重、インスリングラルギン用量及びFPGのベースラインから24週二重盲検治療期間の長期にわたる平均(±SE)変化を図示する。
標準試験食後の食後2時間血漿グルコースの結果は、ベースラインから24週までに、リキシセナチド群がプラセボ群と比較して統計的に有意な改善を示した(LS平均差対プラセボ=−3.16mmol/L;p値<0.0001、表13)。さらにまた、リキシセナチドによる治療は、プラセボによる治療と比較して、ベースラインから24週までの食後血漿グルコースエクスカーションを実質的に低下させた(LS平均差=−3.09mmol/L、95%CI=−3.842〜−2.331)(表14)。
平均7点SMPGについては、ベースラインから24週までの統計的に有意なグルコース低下はプラセボ群と比較してリキシセナチド群で観察された(LS平均差対プラセボ=−0.39mmol/L;p値<0.0071)(表15)。両治療の7点SMPGで測定された全般的な血糖は、24週の治療期間にわたってHbA1cの傾向と一致した(図4)。
ベースライン及びエンドポイントのそれぞれの時点による7点SMPGを図示する図6に示されるように、プラセボ群と比較して、ベースラインから24週までの朝食後に顕著な低下、及び昼食後に中等度の低下がリキシセナチド群で観察され;これに対して、食後グルコースの低下は夕食後及び就寝時に減少したように見えた。
ベースラインから24週までのLS平均体重変化は、リキシセナチド治療患者で0.28kg及びプラセボ治療患者で1.16kgであった。統計的に有意に少ない体重増加は、プラセボ群よりもリキシセナチド群で観察された(LS平均差対プラセボ=−0.89kg、p値 =0.0012)(表16)。プラセボ治療患者(3.2%)より僅かに多いリキシセナチド治療患者(5.1%)は、ベースラインから24週までに5%又はそれ以上の体重減少を有した(表17)。
24週にわたる実治療期間に、両治療群のインスリン1日量は徐々に増加したが、これはFPGを100と80mg/d(5.6と4.4mmol/L)の間に維持するためにプロトコルによって認められた。しかしながら、リキシセナチド群の患者は、インスリングラルギンの1日量の著しく少ない増加を示したが(図8)、一方HbA1cの大きな低下を達成した。エンドポイント(24週)においてリキシセナチド群のインスリン用量の平均変化は、プラセボ群と比較して統計的に有意な差に達した(LS平均差対プラセボ=−2.24U;p値 =0.0300)(表18)。
どちらの治療群の患者も、ベースラインから24週までにFPGの微増を示した(リキシセナチドのLS平均0.34mmol/L対プラセボの0.46mmol/L)が、リキシセナチドとプラセボ群の間に統計的有意差は認められなかった(LS平均差対プラセボ=−0.12mmol/L;p値 =0.5142)(表19)。
多重性を調整する試験戦略により、24週に救援療法を必要とする患者の割合についての推測試験は、前の検定(FPG)で統計的に有意な群間差が示されなかったので、診査的(exploratory)であった。合計2人の患者(プラセボ群及びリキシセナチド群で各1人[0.4%])が、救援療法を受けた(表20)。
6.3 安全性
実治療期間中に観察された有害事象の概要を、表22に提供する。治療下に発現した有害事象(TEAE)のある患者の割合は、リキシセナチド群で79.8%及びプラセボ群で68.2%であった。リキシセナチド群でTEAEのある患者の不均衡な数は、主としてGIに関連したAE(リキシセナチドの33.9%対プラセボの16.1%)によって動かされた。2人の患者(両者ともにプラセボ治療)は死亡につながるTEAEを有した。重大なTEAEを経験した患者の割合は、プラセボ群(4.5%)よりもリキシセナチド群(7.6%)で高かったが、特定の器官別大分類(SOC)に注目すべき増加した発生は無かった。治療中止に至るTEAEの患者の割合は、プラセボ群の3.6%と比較してリキシセナチド群で8.5%であった。最も一般的な治療中止に至るTEAEは、リキシセナチド群では吐き気及び嘔吐(9人[4.0%])であったが、一方プラセボ群では吐き気又は嘔吐のために治療を中止した患者はなかった。表23、24及び25は、死亡に至るTEAE,重大なTEAE、及び治療中止に至るTEAEを、それぞれ主要SOC、高位グループ用語(HLGT)、高位語(HLT)、及び基本語(PT)別に要約する。
付録の表35は、どの治療群であれ、実治療期間中の患者の少なくとも1%に起こるTEAEの発生を示す。両治療群にとって、低血糖症が最も高頻度に報告されたTEAEであった(リキシセナチドの61人[27.4%]及びプラセボの43人[19.3%])。低血糖症とは別に、リキシセナチド群で最も一般的なTEAEはであった(84例[26.0%]対プラセボの22例[13.7%])。リキシセナチド群で次に最も高頻度に報告されたTEAEは、吐き気(リキシセナチドの61人[27.4%]対プラセボの11人[4.9%])、続いて頭痛(リキシセナチドの22人[9.9%]対プラセボの8人[3.6%])、及び嘔吐(リキシセナチドの21人[9.4%]対プラセボの3人[1.3%])であった。
低血糖症は、プロトコルの定義(3.2.2項)に従ってさらに解析した。実治療期間中に、50人(22.4%)のリキシセナチド治療患者が82の症候性低血糖事象を報告し、30人(13.5%)のプラセボ治療患者が53の症候性低血糖事象を報告した(表26)。症候性低血糖症の発生率は、リキシセナチドで100患者年あたり89.8であり、プラセボで100患者年あたり52.5であった。BG<60mg/dLで確認された症候性低血糖症の発生率は、リキシセナチドで100患者年あたり79.5であり、プラセボで100患者年あたり44.3であった。
また、低血糖TEAEを報告した24人(リキシセナチドの11人及びプラセボの13人)の患者(表35)は、プロトコルの定義を満たさなかったので表26には含まれなかった;その中で、23人は60mg/dL(3.3mmol/L)を超える血糖値で低血糖症を報告し、1人の患者は血糖を検査せず、そして炭水化物による何の治療もなしに自然に回復した。
実治療期間中に、全安全性集団の1人の患者[リキシセナチド(0.4%)]がプロトコル定義(3.2.2項を参照)の1件の重大な症候性低血糖症を報告した。この71歳の女性の患者は低血糖性意識喪失の重大なTEAEを有した(表24及び27)。初回IP投与後5日に、13:30頃、歩行中に、彼女は発汗及び口唇のしびれを伴った意識の喪失を経験した。彼女は、そばを通る人に助けられ、チョコレートを食べ、そして14:00に測定した彼女の血糖は134mg/dLであった。彼女の事象前の最後の食事は、同日の8:50であった。治験責任医師はその事象をおそらくIPに関連すると判断し、遅い食事がおそらく低血糖症のための代わりの説明であることを示唆した。この事象のため、IPは永久的に中止された。
リキシセナチド群の15人(6.7%)の患者及びプラセボ群の5人(2.2%)の患者は、実治療期間中に注射部位反応AEを経験した(表28)。注射部位反応AEは、治験責任医師が報告したAEのPT及びARAC診断からコード化されたPTの両者の中の、用語「注射部位」を検索することによって確認した。反応はいずれも強さが重大若しくは重度ではなかった。それでも、リキシセナチド群の2人の患者は、IP中止に至る注射部位関連のTEAEを有した。
実治療期間中に、19人の患者からの25の事象が疑わしいアレルギー事象として治験責任医師によって報告され、裁定のためにARACに送られた。これらのうち、4人の患者(3人[1.3%]のリキシセナチド治療患者及び1人[0.4%]のプラセボ治療患者)の4つの事象は、ARACによってアレルギー反応として裁定され、これらのうちの3つの事象(リキシセナチド群からの2つの事象及びプラセボ群からの1つの事象)はおそらくIPに関連すると裁定された(表29):
・患者840212004(リキシセナチド):異常脂質血症、甲状腺機能低下症及び薬物アレルギーの継続中の病歴を持つ51歳の女性患者は、2010年5月30日(IPに関して4日目)に中等度の強さの蕁麻疹のTEAEを報告した。患者は注射部位(腹部)の痒さ及び腫れの局所反応を訴え、それは2010年6月4日の現場来診中に悪化し、そして治験責任医師によって観察された。2010年6月4日に診療室でIP注射した後、患者は局所的な腫れ並びに局所的及び全身的な痒さを伴った体全体の発疹を起こした。反応中に測定した彼女のBPは110/68mmHg及びHRは68bpmであり、それらは彼女のバイタルサインの記録の範囲内であった。その現場でベタメタゾンの筋肉内及びジフェンヒドラミンの経口による治療を受けた後、彼女は迅速に完全に回復した。IPは、2010年6月4日に中止した。原因の評価は、治験責任医師毎に関係付けられた。ARACによって、アレルギー反応は蕁麻疹でありおそらくIPに関連すると裁定された。
・患者616206009(リキシセナチド):高血圧症、異常脂質血症の病歴を持ち、アレルギー歴のない49歳の女性患者は、2011年1月27日(IPに関して22日目)にアレルギー反応のTEAEを報告した。次のIPの投与で、患者は腕及び脚に発疹を示し、全身的な痒さ及び紅潮を訴えた。IPを一時的に6日間停止し、そして患者は治療処置なしに回復した。IPは、最低の用量で再導入し、目標用量の20μgに用量設定した。患者は、さらなる報告されたアレルギー反応無しに治験を完了した。原因の評価は、治験責任医師によってIPに関係付けられた。ARACによって、アレルギー反応は蕁麻疹でありおそらくIPに関連すると裁定された。
・患者170201023(プラセボ): 両側性円錐角膜、痛風、白斑の病歴を持ち、アレルギー病歴のない69歳の男性患者は、2010年11月8日(IPに関して4日目)に皮疹のTEAEを報告した。患者は、右のラム、腹部の左部及び左肘に皮膚発疹紅斑病変を呈した。彼は、また注射部位の痒み及び局所腫脹を訴えた。彼は、カラミン及びカンフルローションで治療し、徐々に、2010年11月25日に3週間内に回復した。患者は、治験を完了し、原因解析は治験責任医師によりIPに関係付けられた。ARACによって、アレルギー反応は皮膚炎でありおそらくIPに関連すると裁定された。
プロトコルによれば、繰り返し測定で確認されたアミラーゼ及び/又はリパーゼの正常範囲の上限値(ULN)の2倍を上回る如何なる増加も、モニターして事前に特定された様式:「疑わしい膵炎用の有害事象記録用紙」に記述されなければならない。実治療期間中に、リキシセナチド治療患者の5人(2.2%)の患者及びプラセボ治療患者の10人(4.5%)の患者は、所定のAE用紙で34のTEAEを報告した(表30)。これらのうち、中等度の強さの「疑わしい膵炎」の1つのTEAEは、プラセボ群で報告された。また、4人(プラセボの2人及びリキシセナチドの2人)の患者は、通常のAE用紙にTEAEとして報告した未確認のリパーゼ増加を有した(表35)。
実治療期間中にリパーゼ又はアミラーゼの少なくとも1つの値≧3ULNを有した患者は表31に要約した。増加したリパーゼ(≧3ULN)を持つ13人(リキシセナチド群の4人[1.8%]及びプラセボ群の9人[4.1%])の患者が観察された。プラセボ群の1人の患者は増加したアミラーゼ(≧3ULN)を有し、リキシセナチド群は1人もいなかった。
プロトコルによれば、繰り返し測定で確認された如何なるカルシトニン値≧20pg/mLも、モニターして、「カルシトニン増加≧20pg/mL」のための所定の有害事象用紙に報告されなければならない。実治療期間中に、プラセボの2人の患者及びリキシセナチドの0人の患者が、血中カルシトニン増加の2つのTEAEを報告した(表32)。また、<20pg/mLのカルシトニン増加の2つのTEAEが、プラセボ群の2人の患者から通常のAE用紙で報告された(表35)。
実治療期間中に測定された少なくとも1つの血清カルシトニン値を持つ患者は、ベースラインのカルシトニンレベルの4つのカテゴリーに従って表33に要約した。実治療期間にわたってカルシトニン値≧20ng/Lを有した患者はリキシセナチド群になかった(表33)。
7.付録

Claims (24)

  1. 2型糖尿病が少なくとも1つの経口抗糖尿病薬によって十分にコントロールされない、2型糖尿病患者の治療に用いる薬学的組み合わせ物であって、該組み合せ物は、
    (a)desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容されるその塩、
    (b)インスリングラルギン又は/及び薬学的に許容されるその塩、及び
    (c)メトホルミン又は/及び薬学的に許容されるその塩、
    を含んでなり、
    ここで、2型糖尿病患者の治療は以下のステップを含み:
    (i)化合物(b)及び(c)の少なくとも4週間の投与、及び
    (ii)化合物(a)、(b)及び(c)の投与による継続的な治療、
    ここで、ステップ(i)及び(ii)で投与しようとする化合物(b)の量は、約4.4mmol/L〜約5.6mmol/Lの所定の空腹時血漿グルコースレベル又は/及び約8mmol/Lの所定の自己測定(self-monitored)血漿グルコースレベルに達する又は少なくとも近づくように調節され、そして
    ここで、ステップ(i)の開始時に、患者が、少なくとも12mmol/Lの食後2時間血漿グルコース濃度、少なくとも5mmol/Lのグルコースエクスカーション、及び少なくとも8%のHbA 1c 値を有し、ここで、グルコースエクスカーションは、食後2時間血漿グルコース濃度と食事テストより30分前の血漿グルコース濃度の差である、
    上記薬学的組み合わせ物。
  2. ステップ(i)が、少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、又は少なくとも16週間の化合物(b)及び(c)の投与を含む、請求項1に記載の薬学的組み合わせ物。
  3. ステップ(i)が、少なくとも約12週間の投与を含む、請求項2に記載の薬学的組み合わせ物。
  4. ステップ(i)が、化合物(a)は投与されないという条件で実施される、請求項1又は3に記載の薬学的組み合わせ物。
  5. ステップ(i)又は/及び(ii)がさらに、チアゾリジンジオンの投与を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の薬学的組み合わせ物。
  6. ステップ(i)又は/及びステップ(ii)における投与が毎日行われる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の薬学的組み合わせ物。
  7. ステップ(i)及び(ii)で投与しようとする化合物(b)の量は、血漿グルコース濃度の毎日の測定値に基づいて調節される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬学的組み合わせ物。
  8. 2型糖尿病患者の治療が2型糖尿病患者の血糖コントロールを改善する、請求項1〜のいずれか1項に記載の薬学的組み合わせ物。
  9. 血糖コントロールは食後血糖コントロールである、請求項に記載の薬学的組み合わせ物。
  10. 食後血糖コントロールがは、食後血漿グルコース又は/及び食後グルコースエクスカーションのコントロールである、請求項に記載の薬学的組み合わせ物。
  11. 2型糖尿病患者の治療が自己測定血漿グルコースを改善する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の薬学的組み合わせ物。
  12. 2型糖尿病患者の治療が体重減少を誘導する又は/及び体重増加を防止する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の薬学的組み合わせ物。
  13. 2型糖尿病患者の治療が低血糖症を防止する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の薬学的組み合わせ物。
  14. 治療しようとする患者が肥満である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の薬学的組み合わせ物。
  15. 治療しようとする患者が少なくとも30kg/m2の肥満度指数を有する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の薬学的組み合わせ物。
  16. 治療しようとする患者が成人患者である、請求項1〜15のいずれか1項に記載の薬学的組み合わせ物。
  17. 治療しようとする患者が、ステップ(i)の開始時に、インスリン又は/及び薬学的に許容されるその塩による治療を受けていない、請求項1〜16のいずれか1項に記載の薬学的組み合わせ物。
  18. 治療しようとする患者において、療法開始の少なくとも1年前又は少なくとも2年前に、2型糖尿病が診断されていたことがある、請求項1〜17のいずれか1項に記載の薬学的組み合わせ物。
  19. ステップ(i)の開始時に、患者が、少なくとも8mmol/Lの空腹時血漿グルコース濃度を有する、請求項1〜18のいずれか1項に記載の薬学的組み合わせ物。
  20. ステップ(i)の開始時に、患者が、少なくとも14mmol/Lの食後2時間血漿グルコース濃度を有する、請求項1〜19のいずれか1項に記載の薬学的組み合わせ物。
  21. desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容されるその塩が、非経口投与用に製造される、請求項1〜20のいずれか1項に記載の薬学的組み合わせ物。
  22. インスリングラルギン又は/及び薬学的に許容されるその塩が、非経口投与用に製造される、請求項1〜21のいずれか1項に記載の薬学的組み合わせ物。
  23. desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2又は/及び薬学的に許容されるその塩が、10μg〜20μgの範囲から選択される1日用量での投与用に製造される、請求項1〜22のいずれか1項に記載の薬学的組み合わせ物。
  24. メトホルミン又は/及び薬学的に許容されるその塩が、経口投与用に製造される、請求項1〜23のいずれか1項に記載の薬学的組み合わせ物。
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