JP6329357B2 - 建物構造 - Google Patents

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Description

本発明は、建物構造に関する。
例えば地下躯体を有する既存建物とほぼ同平面形状の新築建物を構築する場合、新設基礎及び基礎梁と干渉する既存の地下躯体を撤去しなければならない。
既存の基礎スラブの解体方法として、特許文献1がある。特許文献1では、構真柱を杭中に挿入して構真柱を杭に定着させると共に、構真柱の位置を建物躯体の新規柱としている。
特許第3033538号公報
特許文献1に記載の構真柱は、既存の基礎スラブを削孔して既存の基礎スラブを通して杭中に挿入されるため、既存建物躯体の構造と、構真柱や杭の位置によっては、両者が干渉する範囲が大きくなり、既存建物の解体範囲を小さくするためには改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、既存建物の解体範囲を小さくすることができる建物構造を提供することが目的である。
上記目的を達成するために、請求項1の発明に係る建物構造は、既存地下躯体の外壁の内側に構築された新築建物用の基礎と、前記基礎から前記既存地下躯体の外壁に向かって前記既存地下躯体の外壁の上部が解体及び撤去された部分と重なる位置に延在するように設けられた基礎梁と、前記基礎梁の上に設けられた新築建物用の柱と、を有する。
請求項1に記載の発明によれば、既存地下躯体の外壁の内側に新築建物用の基礎が構築され、基礎から既存地下躯体の外壁に向かって既存地下躯体の外壁の上部が解体及び撤去された部分と重なる位置に延在するように基礎梁が設けられている。さらに、基礎梁の上に新築建物用の柱が設けられている。この構造では、既存地下躯体の外壁の内側に新築建物用の基礎を構築することで、既存地下躯体の外壁を解体して新築建物用の基礎を構築する場合に比べて、新築建物用の基礎及び基礎梁と干渉する既存地下躯体の範囲が少なくなり、既存建物の解体範囲を小さくすることができる。
請求項2の発明に係る建物構造は、既存地下躯体の外壁の内側に構築された新築建物用の基礎と、前記基礎から前記既存地下躯体の外壁に向かって前記既存地下躯体の外壁の上部が解体及び撤去された部分と重なる位置に延在するように設けられたフラットスラブと、前記フラットスラブの上に設けられた新築建物用の柱と、を有する。
請求項2に記載の発明によれば、既存地下躯体の外壁の内側に新築建物用の基礎が構築され、基礎から既存地下躯体の外壁に向かって既存地下躯体の外壁の上部が解体及び撤去された部分と重なる位置に延在するようにフラットスラブが設けられている。さらに、フラットスラブの上に新築建物用の柱が設けられている。この構造では、既存地下躯体の外壁の内側に新築建物用の基礎を構築することで、既存地下躯体の外壁を解体して新築建物用の基礎を構築する場合に比べて、新築建物用の基礎及びフラットスラブと干渉する既存地下躯体の範囲が少なくなり、既存建物の解体範囲を小さくすることができる。
請求項3の発明に係る建物構造は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記基礎は、前記既存地下躯体の外壁の内側に構築された新設杭と、前記新設杭に支持されるフーチング基礎と、で構成されている。
請求項3に記載の発明によれば、既存地下躯体の外壁の内側に構築された新設杭にフーチング基礎が支持されている。このため、既存地下躯体の外壁を撤去して直接基礎を設ける場合に比べて、既存地下躯体の解体範囲が小さくなる。
請求項4の発明に係る建物構造は、請求項に記載の発明において、前記基礎梁の前記柱の位置での曲げモーメントと、前記基礎梁の前記基礎の位置での曲げモーメント、および前記基礎梁の前記基礎間の位置での曲げモーメントが同等となるように前記基礎が配置されている。
請求項4に記載の発明によれば、基礎梁の柱の位置での曲げモーメントと、基礎梁の基礎の位置での曲げモーメント、および基礎梁の基礎間の位置での曲げモーメントが同等となるように基礎が配置されている。基礎から基礎梁が外壁に向かって延在する量が長いなど、曲げモーメントが大きくなる場合に、基礎の位置を調整することで、曲げモーメントの大きさが均等になるようにすることにより、基礎梁の梁せいを小さくすることができる。
本発明の建物構造によれば、既存建物の解体範囲を小さくすることができる。
本発明の第1実施形態に係る建物構造を示す立面図である。 本発明の第1実施形態に係る建物構造を示す平面図である。 本発明の第2実施形態に係る建物構造を示す立面図である。 本発明の第2実施形態に係る建物構造を示す平面図である。 本発明の第3実施形態に係る建物構造を示す立面図である。 本発明の第4実施形態に係る建物構造を示す立面図である。 本発明の第4実施形態に係る建物構造を示す平面図である。 本発明の第5実施形態に係る建物構造に用いられる基礎および基礎梁付近を示す立面図である。 本発明の第5実施形態に係る建物構造のモーメント図である。 従来の建物構造を示す立面図である。 従来の建物構造を示す平面図である。
以下、図1および図2を用いて、本発明の建物構造の第1実施形態について説明する。
図1には、本実施形態の建物構造10の基本構成が立面図にて示されており、図2には、図1に示す建物構造10の基本構成が平面図にて示されている。図1に示されるように、建物構造10は、建築物の建替工事において、既存地下躯体42を有する既存建物40とほぼ同平面形状の新築建物12を構築する場合に適用されている。
既存地下躯体42の外壁42Aの内側(内部側)には、新築建物12の杭となる位置に対応する既存地下躯体42の部位42Bが削孔され、この削孔された部位42Bに新設杭としての杭14が挿入されている。
さらに、新築建物12の基礎梁となるべき位置に対応する既存地下躯体42の外壁42A、既存梁および基礎スラブ(図示省略)が解体・撤去された後、杭14の上端部(杭頭)に新設のフーチング基礎16が構築されている。このフーチング基礎16は、既存建物40の既存基礎とは独立して構築されている。既存地下躯体42の外壁42Aは、内側面43Aと外側面43Bを備えており、内側面43Aよりも内側に杭14とフーチング基礎16が構築されている。図2にも示されるように、フーチング基礎16は、既存地下躯体42の外壁42Aの内側に複数配置されている。新築建物12の基礎17は、新設の杭14と、杭14に支持されるフーチング基礎16とで構成されている。
さらに、フーチング基礎16から既存地下躯体42の外壁42Aに向かって延在するように新設の基礎梁18が構築されている。すなわち、基礎梁18は、フーチング基礎16から外壁42Aに向かって跳ね出すように配置された跳ね出し基礎梁である。基礎梁18は、フーチング基礎16の周囲を囲むように井桁状に配置されている(図2参照)。言い替えると、基礎梁18は、平面視にて格子状に配置されている。
より具体的には、建物構造10は、図2に示されるように、複数のフーチング基礎16と交差するように既存地下躯体42の長手方向に沿って配置された縦方向の2本の基礎梁18と、既存地下躯体42の長手方向と直交する方向に沿って、一部が複数のフーチング基礎16と交差するように配置された横方向の5本の基礎梁18と、を備えている。さらに、建物構造10は、既存地下躯体42の長手方向の外壁42Aに沿って配置された縦方向の2本の基礎梁18と、既存地下躯体42の長手方向と直交する外壁42Aに沿って配置された横方向の2本の基礎梁18と、外壁42A(内側面43A)の内側で長手方向に配置された2本の基礎梁18に架け渡された補強用の2本の基礎梁19と、を備えている。ここで、井桁状、もしくは格子状とは、平面視にて、フーチング基礎16は、基礎梁18が十字状に直交する位置、又は基礎梁18と補強用の基礎梁19がT字状に直交する位置に設けられているように、十字状、T字状に限らずフーチング基礎16に基礎梁18が交差して配置されている態様を云い、さらに、フーチング基礎16から外壁42Aに向かって跳ね出すように配置された基礎梁18の先端同士を連結する基礎梁18を設けた態様も含めて云う場合もある。なお、基礎梁19は無くても好適に実施可能である。
なお、基礎梁18、19の配置は、本実施形態に限定されるものではなく、新築建物12の構造により適宜に変更が可能である。
また、本実施形態では、既存地下躯体42の部位42Bが削孔され、この削孔された部位42Bに杭14が挿入された後に、新築建物12の基礎梁18となるべき位置に対応する既存地下躯体42の外壁42A、既存梁および基礎スラブ(図示省略)を解体・撤去したが、この順番に限定されるものではない。例えば、既存地下躯体42の部位42Bが削孔される前、又は既存地下躯体42の削孔された部位42Bに杭14が挿入される前に、新築建物12の基礎梁18となるべき位置に対応する既存地下躯体42の外壁42A、既存梁および基礎スラブを解体・撤去してもよい。
さらに、平面視にて外周側に位置する基礎梁18の上には、新築建物12用の複数の柱20が設けられている。複数の柱20の間には、梁22が架け渡されている。本実施形態では、複数の柱20は、外壁42Aの上方に位置する基礎梁18の上に設けられている。
なお、本実施形態では、柱20は、基礎梁18の上に設けられているが、これに限定されず、柱を基礎梁の側面に沿って設けるようにしてもよい。
次に、本実施形態の建物構造10の作用並びに効果について説明する。
図1に示されるように、建物構造10では、既存地下躯体42の外壁42Aの内側で、新築建物12の杭となる位置に対応する既存地下躯体42の部位42Bが削孔され、この削孔された部位42Bに新設の杭14が挿入されており、杭14の上端部に新設のフーチング基礎16が支持されている。フーチング基礎16から既存地下躯体42の外壁42Aに向かって延在するように新設の基礎梁18が構築されており、基礎梁18の上には、新築建物12用の複数の柱20が設けられている。
この建物構造10では、既存地下躯体42の外壁42Aの内側に新設の杭14とフーチング基礎16とで構成された新築建物12用の基礎17を構築することで、既存地下躯体42の外壁42Aを解体して外壁42Aと重なる位置に新築建物用の基礎を構築する場合に比べて、新築建物12用の基礎17(杭14とフーチング基礎16)、および基礎梁18と干渉する既存地下躯体42の範囲が少なくなる。このため、既存建物40の既存地下躯体42の解体範囲を小さくすることができる。
また、新築建物12用の基礎17は、既存地下躯体42の外壁42Aの内側に構築された新設の杭14と、杭14に支持されるフーチング基礎16とで構成されている。これにより、後述する既存地下躯体42の外壁42Aを撤去して基礎を設ける場合に比べて、既存地下躯体42の解体範囲をより小さくする(最小化する)ことができる。
図10及び図11には、比較例の建物構造200が示されている。図10及び図11に示されるように、この建物構造200では、新築建物12の杭となる位置に対応する既存地下躯体42の外壁42Aが解体・撤去された後、その撤去された外壁42Aと重なる部位に新設杭としての杭204が挿入されている。
また、新築建物12のフーチング基礎及び基礎梁となるべき位置に対応する既存地下躯体42の外壁42A、既存梁および基礎スラブ(図示省略)が解体・撤去された後、杭204の上端部(杭頭)に新設のフーチング基礎206が構築されている。このフーチング基礎206は、既存建物40の既存杭(図示省略)とは独立して構築されている。杭204とフーチング基礎206とで基礎207が構成されている。
さらに、フーチング基礎206に跨るように基礎梁208が構築されている。また、平面視にて、外周側に位置する基礎梁208に複数の基礎梁208が架け渡されている。すなわち、平面視にて基礎梁208は格子状に配置されている。平面視にて外周側に位置する基礎梁208上には、新築建物12用の複数の柱20が設けられている。複数の柱20の間には、梁22が架け渡されている。
このような建物構造200では、建替後の新築建物12の柱20の直下に新設の基礎207(杭204とフーチング基礎206)を構築するため、新設の基礎207及び基礎梁208と干渉する既存地下躯体42の範囲が多くなる。このため、既存建物40の既存地下躯体42の解体範囲が大きく、解体コストの増加や、近隣の建物に大きな影響を与えることが考えられる。
これに対して、本実施形態の建物構造10では、既存地下躯体42の外壁42Aの内側に新設の杭14とフーチング基礎16とで構成された新築建物12用の基礎17を構築することで、新築建物12用の基礎17(杭14とフーチング基礎16)、および基礎梁18と干渉する既存地下躯体42の範囲が少なくなる。このため、既存建物40の既存地下躯体42の解体範囲を小さくすることができる。
次に、本発明の第2実施形態の建物構造70について説明する。なお、第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図3及び図4に示されるように、建物構造70は、既存地下躯体42の外壁42Aの内側(内部側)に、基礎としてのべた基礎72が設けられている。べた基礎72は、平面視にて既存地下躯体42の外壁42Aの内側の所定の範囲に配置された基礎スラブ72Aと、基礎スラブ72Aの側部に配設された立上がり部72Bと、を備えている。基礎スラブ72Aは、既存地下躯体42の外壁42Aの内側の所定の範囲に鉄筋を配筋し、所定の範囲のほぼ全面(底板全面)にコンクリートを打設することで構築されている。なお、図4では、平面視にて基礎スラブ72Aの幅方向両側に長手方向(図4中の縦方向)に沿って2本の立上がり部72Bが設けられている。本実施形態では、基礎スラブ72Aは、既存地下躯体42の上方側に埋め戻された埋戻し土の上部に設けられている。図示を省略するが、基礎スラブ72Aの下面側と既存地下躯体42の上方側の埋戻し土との間には、下側から順に図示しない敷砂利または割栗と、捨てコンクリートが配置されている。なお、べた基礎72の形状及び位置は、本実施形態に限定されるものではなく、適宜に変更が可能である。また、敷砂利や割栗また捨てコンクリートを省略しても好適に実施可能である。
また、新築建物12の基礎梁となるべき位置に対応する既存地下躯体42の外壁42A、既存梁および基礎スラブ(図示省略)が解体・撤去された後、べた基礎72から既存地下躯体42の外壁42Aに向かって延在するように新設の基礎梁76が構築されている。基礎梁76は、べた基礎72の周囲を囲むように井桁状に配置されている(図4参照)。また、長手方向と直交する方向に配置される中間部の複数の基礎梁76は、ベタ基礎72と交差するように配置されている。外壁42A(内側面43A)の内部に長手方向に配置される2本の基礎梁76には、補強用の2本の基礎梁77が架け渡されている。
なお、基礎梁76、77の配置は、本実施形態に限定されるものではなく、新築建物12の構造により適宜に変更が可能である。
さらに、平面視にて外周側に位置する基礎梁76の上には、新築建物12用の複数の柱20が設けられている。
このような建物構造70では、既存地下躯体42の外壁42Aの内側(内部側)に、べた基礎72が設けられており、べた基礎72から既存地下躯体42の外壁42Aに向かって延在するように新設の基礎梁76が構築されている。基礎梁76の上には、新築建物12用の複数の柱20が設けられている。このため、既存地下躯体42の外壁42Aを解体して外壁42Aと重なる位置に新築建物用の基礎を構築する場合に比べて、新築建物12用のべた基礎72、および基礎梁76と干渉する既存地下躯体42の範囲が少なくなる。このため、既存建物40の既存地下躯体42の解体範囲を小さくすることができる。
次に、本発明の第3実施形態の建物構造90について説明する。なお、第1及び第2実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図5に示されるように、建物構造90は、既存地下躯体42の外壁42Aの内側(内部側)に、基礎としての布基礎92が設けられている。布基礎92は、フーチング92Aと、フーチング92Aの幅方向中央部から略逆T字状に延びた立上がり部92Bと、を備えている。すなわち、布基礎92は、断面が略逆T字状の鉄筋コンクリートが連続して設けられた構成とされており、例えば、平面視にて立上がり部92Bが枠状に配置されている。また、本実施形態では、フーチング92Aは、既存地下躯体42の上方側に埋め戻された埋戻し土の上部に設けられている。図示を省略するが、フーチング92Aの下面側と既存地下躯体42の上方側の埋戻し土との間には、下側から順に図示しない敷砂利または割栗と、捨てコンクリートが配置されている。
なお、布基礎92の形状及び位置は、本実施形態に限定されるものではなく、適宜に変更が可能である。また、敷砂利や割栗また捨てコンクリートを省略しても好適に実施可能である。
また、新築建物12の基礎梁となるべき位置に対応する既存地下躯体42の外壁42A、既存梁および基礎スラブ(図示省略)が解体・撤去された後、布基礎92から既存地下躯体42の外壁42Aに向かって延在するように新設の基礎梁96が構築されている。基礎梁96は、布基礎92の周囲を囲むように井桁状に配置されている。
さらに、平面視にて外周側に位置する基礎梁96の上には、新築建物12用の複数の柱20が設けられている。
このような建物構造90では、既存地下躯体42の外壁42Aの内側(内部側)に、布基礎92が設けられており、布基礎92から既存地下躯体42の外壁42Aに向かって延在するように新設の基礎梁96が構築されている。基礎梁96の上には、新築建物12用の複数の柱20が設けられている。このため、既存地下躯体42の外壁42Aを解体して外壁42Aと重なる位置に新築建物用の基礎を構築する場合に比べて、新築建物12用の布基礎92、および基礎梁96と干渉する既存地下躯体42の範囲が少なくなる。このため、既存建物40の既存地下躯体42の解体範囲を小さくすることができる。
次に、本発明の第4実施形態の建物構造110について説明する。なお、第1〜第3実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図6及び図7に示されるように、建物構造110では、既存地下躯体42の外壁42Aの内側(内部側)に、新築建物122の杭となる位置に対応する既存地下躯体42の部位42Bが削孔され、この削孔された部位42Bに新設杭としての杭14が挿入されている。
さらに、新築建物122のフラットスラブ116となるべき位置に対応する既存地下躯体42の外壁42A、既存梁および基礎スラブ(図示省略)が解体・撤去された後、杭14の上端部(杭頭)に新設のフーチング基礎16が構築されている。さらに、フーチング基礎16から既存地下躯体42の外壁42Aに向かって延在するように新設のフラットスラブ116が構築されている。フラットスラブ116は、平面視にて新築建物122の平面形状の範囲のほぼ全面に設けられている。本実施形態では、フラットスラブ116は、既存地下躯体42の外壁42Aの外側まで延在されている。
さらに、平面視にてフラットスラブ116の外周部の上には、新築建物122用の複数の柱20が設けられている。
このような建物構造110では、既存地下躯体42の外壁42Aの内側に新設の杭14とフーチング基礎16とで構成された新築建物122用の基礎17を構築することで、既存地下躯体42の外壁42Aを解体して外壁42Aと重なる位置に新築建物用の基礎を構築する場合に比べて、新築建物122用の基礎17(杭14とフーチング基礎16)、およびフラットスラブ116と干渉する既存地下躯体42の範囲が少なくなる。このため、既存建物40の既存地下躯体42の解体範囲を小さくすることができる。
次に、本発明の第5実施形態の建物構造130について説明する。なお、第1〜第4実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図8に示されるように、本実施形態の建物構造130は、杭14と、杭14の上端部に支持されたフーチング基礎16とで構成された基礎17を備えている。建物構造130では、フーチング基礎16から既存地下躯体の外壁(図示省略)に向かって延在するように新設の鉄筋コンクリート造の基礎梁138が構築されている。基礎梁138と、基礎梁138の上に設けられた柱140と、柱140に架け渡された梁142は、鉄筋コンクリート造で構成されている。すなわち、建物構造130では、鉄筋コンクリート造の柱、梁を有するラーメン構造の基礎梁138が設けられている。また、ラーメン構造は、鉄骨造や、鉄筋コンクリート造と鉄骨造を組み合せた構成であっても好適に実施できる。
この建物構造130では、図9に示されるように、基礎梁138の柱140の位置での曲げモーメントMbと、基礎梁138の杭14の位置での曲げモーメントMaとがほぼ同等となる(ほぼ等しくなる)ように杭14が配置されている(杭14の位置を調整している)。また、基礎梁138の杭14の位置での曲げモーメントMaと、基礎梁138の隣り合う2つの杭14の中間位置での曲げモーメントMcとがほぼ同等となる(ほぼ等しくなる)ように杭14の間隔を調整している。なお、図9中で示す△印は、基礎梁138の支持点である杭14の位置を示している(図8参照)。また、この基礎梁には、図2では基礎梁18が相当し、図4では基礎梁76が相当し、図5では基礎梁96が相当する。
このような建物構造130では、図8に示されるように、杭14の中心部から基礎梁138の先端までの跳ね出し長さL(基礎梁138の既存地下躯体の外壁に向かって延在する量)が長い場合など、曲げモーメントMaが大きくなる場合に、上記のように杭14の位置を調整することで、曲げモーメントMa、Mb、Mcの大きさがほぼ均等になるようにすることにより、基礎梁138の梁せいを小さくすることができる。
なお、第5実施形態では、杭14とフーチング基礎16とで構成された基礎17を備えているが、これに限定されず、べた基礎、布基礎等の他の基礎を用いてもよい。この場合でも、基礎梁の柱の位置での曲げモーメントと、基礎梁の基礎の位置での曲げモーメント、および基礎梁の基礎間(基礎の中間部)の位置での曲げモーメントがほぼ同等となるように基礎を配置することが好ましい。これによって、基礎から基礎梁が外壁に向かって延在する量が長いなど、曲げモーメントが大きくなる場合に、基礎の位置を調整することで、曲げモーメントの大きさがほぼ均等になるようにすることにより、基礎梁の梁せいを小さくすることができる。
なお、新築建物用の基礎は、第1〜第4実施形態に記載の基礎に限定されるものではなく、他の構造からなる基礎に変更することが可能である。すなわち、本発明の基礎としては、杭基礎、独立フーチング基礎や連続フーチング基礎(布基礎)などのフーチング基礎、べた基礎、パイルド・ラフト基礎などが含まれる。
また、第1〜第3実施形態の建物構造は、建築物の建替工事において、既存地下躯体42を有する既存建物40とほぼ同平面形状の新築建物を構築する場合に適用されているが、これに限定されるものではない。例えば、既存地下躯体42を有する既存建物40より小さい平面形状の新築建物や、既存建物40より大きい平面形状の新築建物を構築する場合にも本発明を適用することができる。
10 建物構造
12 新築建物
14 杭(新設杭)
16 フーチング基礎
17 基礎
18 基礎梁
20 柱
40 既存建物
42 既存地下躯体
42A 外壁
70 建物構造
72 べた基礎(基礎)
76 基礎梁
90 建物構造
92 布基礎(基礎)
96 基礎梁
110 建物構造
116 フラットスラブ
122 新築建物
130 建物構造
138 基礎梁
140 柱

Claims (4)

  1. 既存地下躯体の外壁の内側に構築された新築建物用の基礎と、
    前記基礎から前記既存地下躯体の外壁に向かって前記既存地下躯体の外壁の上部が解体及び撤去された部分と重なる位置に延在するように設けられた基礎梁と、
    前記基礎梁の上に設けられた新築建物用の柱と、
    を有する建物構造。
  2. 既存地下躯体の外壁の内側に構築された新築建物用の基礎と、
    前記基礎から前記既存地下躯体の外壁に向かって前記既存地下躯体の外壁の上部が解体及び撤去された部分と重なる位置に延在するように設けられたフラットスラブと、
    前記フラットスラブの上に設けられた新築建物用の柱と、
    を有する建物構造。
  3. 前記基礎は、
    前記既存地下躯体の外壁の内側に構築された新設杭と、
    前記新設杭に支持されるフーチング基礎と、で構成されている請求項1又は請求項2に記載の建物構造。
  4. 前記基礎梁の前記柱の位置での曲げモーメントと、前記基礎梁の前記基礎の位置での曲げモーメント、および前記基礎梁の前記基礎間の位置での曲げモーメントが同等となるように前記基礎が配置された請求項に記載の建物構造。
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