JP6326567B2 - キノコ用の培地の製造方法 - Google Patents
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廃棄物を、微破砕又は微粉砕処理して廃棄物微粉砕培地(素材)を生成する工程と、
廃棄物微粉砕培地に、酵素、又は酵母を添加し、30℃〜40℃の条件下で、発酵処理する工程と、
廃棄物微粉砕培地を、蒸気殺菌、その他の殺菌方法で、殺菌処理する工程と、
で構成したキノコ用の培地の製造方法であり、経験則が生かされる空果房を利用した培地であり、経験が生きる特性と、その利便性が図れること、或いは従来のコーンコブ、その他の培地との混合使用時において、馴染みがあり、最適であることと、又は請求項2とともに混合比を自由に変更できる構造の廃棄物微粉砕培地等を提供する。また、請求項1は、空果房を利用した培地によるキノコの培養期間の短縮化効果と、培地(素材)の低コスト化を図りつつ、キノコ製品の低コスト化を達成できる特徴がある。
廃棄物を、微破砕又は微粉砕処理して廃棄物微粉砕培地(素材)を生成する工程と、
廃棄物微粉砕培地に、微破砕又は微粉砕処理したコーンコブ、コメヌカの培地を混合し、混合した廃棄物微粉砕培地と生成する工程と、
混合した廃棄物微粉砕培地に、酵素、又は酵母を添加し、30℃〜40℃の条件下で、発酵処理する工程と、
混合した廃棄物微粉砕培地を、蒸気殺菌、その他の殺菌方法で、殺菌処理する工程と、
で構成したキノコ用の培地の製造方法であり、請求項1と同じ特徴があり、かつ培養の菌回りの早さが期待できる。
請求項5の発明は、混合した廃棄物微粉砕培地を、0.1mm以上から20mm以下に微粉砕する構成とした請求項2に記載のキノコ用の培地の製造方法であり、請求項2の特徴を達成できること、また、この特徴を達成するに最適なセルロース培地の寸法を提供できる実益がある。
「パーム空果房を使用したコーンコブ代替試験」
従来のコーンコブ培地の一部をパーム空果房で置き換えた培地で、例えば、品種が、種菌SR12のエノキタケを培養して生育状態の比較試験を行った。培地は従来のコーンコブ培地(コントロール)と、コーンコブ空果房20%代替培地(空果房を利用した培地)、コーンコブ空果房50%代替培地の3種類を用意した。
・培養の菌周りの早さは、コーンコブ空果房50%代替培地が一番早く、コーンコブ空果房20%代替培地<コントロール<コーンコブ空果房50%代替培地の順であった。
・生育日数が短かったのはコーンコブ空果房20%代替培地であった。紙巻半分までは同等であったが、その後からコーンコブ空果房20%代替培地が早く伸び始めた。また、コーンコブ50%代替試験が一番遅く生育完了となった。コントロールとコーンコブ空果房20%代替培地より少し短めに収穫したが、それらの収穫物の収量以上となった。
後日、上記試験と同条件で再現試験を行った。結果は以下の通りであった。
・パーム空果房(空果房混合培地)を使用することで菌周りに差が見られ、菌周りが早い順に、コントロール<コーンコブ空果房20%代替培地<コーンコブ空果房50%代替培地となった。前回とはコントロールとコーンコブ空果房20%代替が逆転しているが、パーム空果房使用で同等以上の効果が出る可能性は大きいと考えられる。
・芽出しは、コントロールの伸びが早く、コーンコブ空果房50%代替試験が一番遅く、芽だし完了日数はそれぞれコントロール10日、コーンコブ空果房20%代替10.5日、コーンコブ空果房50%代替11日であった。芽出し以降の抑制は、同等であった。巻き紙半分辺りでコントロールよりコーンコブ空果房20%、コーンコブ空果房50%代替試験の丈がばらつき始めた。
・収量は、前回の試験と比べ、コーンコブ空果房20%代替はほぼ同等で、コーンコブ空果房50%代替の収量に差が出た。前回のコーンコブ空果房50%代替試験では、生育が遅く、収量が多く収穫できた。今回は生育も遅くなり、収量も少なくなった。
ものの、コーンコブの一部をパーム空果房で代替することで、従来のコーンコブ培地とほぼ同等の結果が得られる配合が見つかると思われる。併せてカット方法や粒度について検討を行うことで、パーム空果房はコーンコブの有望な代替資材となり得ると考えられる。
「ヤシの実かすコメヌカ代替試験」
従来のヤシの実かすの培地の一部をコメヌカで置き換えた培地で、種菌SR12のエノキタケを培養して生育状態の比較試験を行った。培地は従来のヤシの実かす(コントロール)と、コメヌカ50%代替培地、コメヌカ100%代替培地の3種類を用意した。試験規模は、コントロール、コメヌカ50%代替各4ケース、100%代替培地(単独廃棄物微粉砕培地)3ケースの計11ケースであった。
・菌回りについては、ヤシの実かす添加区がコントロールと比較して遅くなる傾向があり、菌掻時はコントロールがビンの側面9割ほど回っており、ヤシの実かす添加区については、ビン側面7割ほど回っていた。
・発芽時は、ヤシの実添加区でやや乾き気味であったが、その後のならし〜収穫にかけて支障はなかった。
・収量は、コントロールと50%代替がほぼ同等で発生日数も差がなかった。100%代替は、ビン内の丈のバラつきが目立ち収量がコントロールよりも少なく、収穫も若干遅れた。
100 カットした空果房(パーム空果房)
101 廃棄物微粉砕培地(素材)
2 幹
200 切り口
5 粉砕機
500 ホッパー
501 刃体
502 出口
502a シュータ
503 筐
504 供給部
Claims (7)
- パームヤシの空果房(EFB:Empty Fruit Bunches)を、熱帯植物の廃棄物から選択し、廃棄物(原料)とする工程と、
前記廃棄物を、微破砕又は微粉砕処理して廃棄物微粉砕培地(素材)を生成する工程と、
前記廃棄物微粉砕培地に、酵素、又は酵母を添加し、30℃〜40℃の条件下で、発酵処理する工程と、
前記廃棄物微粉砕培地を、蒸気殺菌、その他の殺菌方法で、殺菌処理する工程と、
で構成したキノコ用の培地の製造方法。 - パームヤシの空果房(EFB:Empty Fruit Bunches)を、熱帯植物の廃棄物から選択し、廃棄物(原料)とする工程と、
前記廃棄物を、微破砕又は微粉砕処理して廃棄物微粉砕培地(素材)を生成する工程と、
前記廃棄物微粉砕培地に、微破砕又は微粉砕処理したコーンコブ、コメヌカの培地を混合し、混合した廃棄物微粉砕培地と生成する工程と、
前記混合した廃棄物微粉砕培地に、酵素、又は酵母を添加し、30℃〜40℃の条件下で、発酵処理する工程と、
前記混合した廃棄物微粉砕培地を、蒸気殺菌、その他の殺菌方法で、殺菌処理する工程と、
で構成したキノコ用の培地の製造方法。 - 前記混合した廃棄物微粉砕培地の使用分量は、50:25:25の如く、混合比率とする構成とした請求項2に記載のキノコ用の培地の製造方法。
- 前記廃棄物微粉砕培地を、0.1mm以上から20mm以下に微粉砕する構成とした請求項1に記載のキノコ用の培地の製造方法。
- 前記混合した廃棄物微粉砕培地を、0.1mm以上から20mm以下に微粉砕する構成とした請求項2に記載のキノコ用の培地の製造方法。
- 前記廃棄物微粉砕培地を、1mm以上から8mm以下に微粉砕する構成とした請求項1に記載のキノコ用の培地の製造方法。
- 前記混合した廃棄物微粉砕培地を、1mm以上から8mm以下に微粉砕する構成とした請求項2に記載のキノコ用の培地の製造方法。
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