JP6324004B2 - 撮像装置およびその制御方法 - Google Patents
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Description
そこで、撮像装置内部に設置している温度計のうち、外装温度と相関のある温度計の検出温度を用いることで、撮像装置の動作を制限できる。
一方、本体部内の温度計の温度上昇の様子はあまり変化しない。そのため、本体部に装着される外部装置を考慮せず、内部に設置している温度計の出力により一律に撮像装置の動作を制限すると、適切でない動作制限が行われる可能性がある。例えば、金属マウントの望遠レンズを撮像装置の本体部に装着した状態において、外装部の温度が、撮像装置の動作を制限すべき設定温度まで到達する前に、撮像装置の動作が制限されてしまう。
本発明は、撮像装置の本体部に接続される外部装置に対応した動作制御温度を設定して撮像装置の動作制御を行うことを目的とする。
以下、図3を参照して、本発明の第1実施形態に係る撮像装置100について説明する。
撮像装置100において、レンズユニット300内の撮影レンズ310に入射した光束は、絞り312、ミラー130、シャッタ12を通過して撮像素子14上に光学像として結像する。撮像素子14は結像した光学像を電気信号に変換する。A(Analog)/D(Digital)変換器16は撮像素子14が出力するアナログ信号をディジタル信号に変換する。
撮像装置100全体を制御するシステム制御部50は、CPU(中央演算処理装置)を内蔵する。メモリ52は、システム制御部50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶する。不揮発性メモリ56は後述するプログラム等が格納された電気的に消去および記録可能なデバイスである。フラッシュメモリやEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等が用いられる。
電源制御部82は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電対象のブロックを切り替えるスイッチ回路等から構成され、インターフェース部80を介してシステム制御部50に接続される。電源制御部82は、電池の種類、電池残量を検出し、検出結果およびシステム制御部50の指示に従ってDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部に供給する。コネクタ84および86は電源88と接続される。
インターフェース(I/F)部120は、レンズマウント106内で撮像装置100をレンズユニット300と接続する。コネクタ122は撮像装置100をレンズユニット300と電気的に接続する。また、レンズマウント106およびコネクタ122には、レンズユニット300が装着されているか否かを検知するレンズ着脱検知部が設けられる。コネクタ122は撮像装置100とレンズユニット300との間で制御信号、状態信号、データ信号等を送受し、各種電圧の供給機能も備えている。
記録媒体200は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部202、撮像装置100とのインターフェース部204、および撮像装置100との接続を行うコネクタ206を有する。コネクタ206は、対応するコネクタ92を介してインターフェース(I/F)部90に接続される。同様に、記録媒体210は、記録部212、撮像装置100とのインターフェース部214、およびコネクタ216を有する。コネクタ216は、対応するコネクタ96を介してインターフェース(I/F)部94に接続される。記録媒体200,210の着脱状態は、検知部98により検知されて検知信号がシステム制御部50に出力される。
レンズ制御部350はレンズユニット300全体を制御する。レンズ制御部350は、動作用の定数、変数、プログラムや、開放絞り値および最小絞り値、焦点距離等の機能情報、現在や過去の各設定値等を保持する不揮発性メモリを備える。
図2(A)は、横軸にLV動作の継続時間を示し、縦軸は温度を示す。撮像装置100に撮影レンズ(50mm:F1.8)を装着した場合の、外装部の温度上昇曲線を実線のグラフで示す。また、撮像装置100の本体部の内部に設置された温度計(温度センサ201)による、LV動作中の温度上昇曲線を点線のグラフで示す。
撮像装置100の外装温度の最高点の温度上昇変化と、撮像装置100内部の温度センサ201による検出温度の上昇の変化はほぼ一致している。この場合、LV動作を外装温度により制限したい場合、温度センサ201の検出温度を使用して動作制御(動作の制限や禁止等)を実行可能である。LV動作の禁止温度に対応するA点(点線のグラフ参照)とB点(実線のグラフ参照)との時間差は小さいので、許容範囲内(所定の閾値未満)である。
A点は、温度センサ201の検出温度がLV動作の禁止温度に到達した時点を示す。この時点で、外装部の最高温度はまだLV動作の禁止温度に到達していない。この場合、図2(A)に示す、撮影レンズ(50mm:F1.8)を装着した状態での禁止温度を用いて、温度センサ201の検出温度によりLV動作が禁止されたとする。撮影レンズ(70-200mm:F2.8)の場合、外装部の最高温度はC点でLV動作の禁止温度に到達する。つまり、C点までLV動作が可能であるにも関わらず、その手前のA点でLV動作が制限されてしまう。換言すれば、温度センサ201の検出温度に対するLV禁止温度については、撮影レンズ(70-200mm:F2.8)の場合の方が、撮影レンズ(50mm:F1.8)に比べて高く設定することができる。
S1にて撮像装置100の電源が投入された後、S2でシステム制御部50がレンズ制御部350と通信し、S3でレンズユニットの撮影レンズに関するレンズ情報を取得する。その後、システム制御部50はレンズ制御部350より取得したレンズ情報を用いて、レンズ情報の照合を行う(S4)。照合では、受け取ったレンズ情報と一致する撮影レンズのデータが不揮発性メモリ56に記憶されているか否かが判別される。
S6でシステム制御部50は、撮像装置100の本体部に装着されたレンズユニットに対して、適切な温度情報を使用して動作制御を行う。具体的には、表1に示すように、該当するレンズユニットに応じてLV可能温度およびLV停止温度を参照してLV動作の開始や継続の可否が判断される。S7でシステム制御部50は、撮像レンズに対して、デフォルト設定での温度情報、つまりLV可能温度およびLV停止温度を参照して動作制御を行う。
本実施形態では、撮像装置に装着して使用可能なレンズユニットごとに最適な動作制御温度を記憶しておき、撮像装置の電源投入後、装着されたレンズユニットと通信を行い、レンズユニットを特定する。レンズユニットに応じて最適な動作制御温度を設定することができるので、レンズユニットごとに最適な設定温度で撮像装置100の動作制御を行える。よって、LV動作可能時間を従来に比べて延ばすことができる。
本実施形態によれば、撮像装置の本体部に装着されるレンズユニットの撮影レンズを特定して、最適な動作制御温度を設定することにより、撮像装置の動作制御を行える。
次に本発明の第2実施形態を説明する。
第1実施形態では撮像装置100の不揮発性メモリ56に、レンズユニットの情報および対応する制御情報を記憶させている。しかし、制御情報が無いレンズユニットが本体部に装着された場合、デフォルトの設定値を使用した動作制御が行われるので、撮像装置100より後発のレンズユニットには対応できない。そこで、第2実施形態では、撮像装置100がレンズユニットのレンズ制御部350から、レンズ情報としてレンズ名称等の識別情報に加えて、動作制御温度情報を受け取る。システム制御部50は動作制御温度のテーブルを用意しており、システム制御部50はレンズ制御部350から取得したレンズ情報内にある温度制御テーブル情報を用いて撮像装置100の動作制御を行う。なお、本実施形態において第1実施形態の場合と同様の構成部については既に使用した符号を用いることにより、それらの詳細な説明を省略し、主に相違点を説明する。このような説明の省略については後述の実施形態でも同様である。
S8にて撮像装置100の電源が投入されると、S9でシステム制御部50はレンズ制御部350と通信し、S10でレンズ情報を取得する。システム制御部50は、取得したレンズ情報を照合し(S11)、撮像装置100の動作制御のためのテーブル情報が含まれているか否かを判定する(S12)。システム制御部50はレンズ制御部350より取得したレンズ情報の中に動作制御のためのテーブル情報があると判定した場合、S13に処理を進め、レンズ情報の中に動作制御のためのテーブル情報がないと判定した場合、S14に処理を進める。
S13でシステム制御部50は、取得した動作制御用のテーブル情報に従い、動作制御温度を設定して撮像装置100の動作制御を行う。一方、S14でシステム制御部50はデフォルトの動作制御温度設定で撮像装置100の動作制御を行う。なお、動作制御温度が決定された後の撮像装置100の動作制御については第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
本実施形態によれば、既に発売された通信可能なレンズユニットに対して、大幅な改変を伴わずに最適な動作制御温度で動作制御を行える。また、撮像装置100の後に発売されるレンズユニットについても最適な動作制御温度をメモリに記憶させるだけ済み、LV動作等の可能時間を従来の制御に比べて延ばすことができる。
次に本発明の第3実施形態を説明する。前記実施形態では、レンズユニット300が撮像装置100と通信する機能をもたない場合、デフォルトの動作制御温度の設定となる。レンズマウントには金属製と樹脂製があり、外装温度が上昇し易い樹脂製のレンズマウントの場合の外装温度上昇を考慮してデフォルトの禁止温度が設定される。しかし、撮像装置100との通信機能をもたない金属製マウントのレンズユニットを本体部に装着して使用する場合、LV動作を制限すべき外装温度に到達する前に、LV動作が禁止されてしまう可能性がある。換言すれば、金属製マウントのレンズユニットは、樹脂製マウントのレンズユニットに比較して、動作制御温度の余裕度が大きい。
図3に示す撮像装置100のブロック図において、前記実施形態との相違点は、判別回路901である。判別回路901は、撮像装置100のレンズマウント部分にある、レンズを固定するためのレンズロックピン部分に接続されている。
レンズロックピンはシステム制御部50と電気的に接続されており、システム制御部50はマウントの材質判別時に、抵抗RCAMERAのロックピン部側の電位を検出して閾値と比較することでレンズマウント材質を判別する。レンズ側のロックピン穴部は、レンズマウント材質が金属の場合、抵抗RLENSの抵抗値が小さい。よって、カメラ側のレンズロックピン部でシステム制御部50と接続されている端子の電位は接地(GND)レベルとなる。一方、レンズマウント材質が樹脂の場合、抵抗RLENSの抵抗値が大きい。よって、カメラ側のレンズロックピン部でシステム制御部50と接続されている端子の電位は3.3Vに近い値となる。
撮像装置100に電源が投入されると、システム制御部50がレンズユニット300と通信を行おうとするが、この場合、レンズ通信ができないので、レンズマウントの材質判別処理を開始する(S26)。システム制御部50が判別回路901に電源を供給する(S27)と、図5に示す電源電圧3.3Vが抵抗RCAMERAにかかる。
S31でシステム制御部50は、本体部に装着されているレンズユニット300のレンズマウントの材質が樹脂であると判断し、デフォルトの動作制御温度の設定で動作制御を行う。一方、S30でシステム制御部50は、本体部に装着されているレンズユニット300のレンズマウントの材質が金属であると判断し、金属製マウントに対応する動作制御温度の設定で動作制御を行う。動作制御温度を下表3に例示する。
次に本発明の第4実施形態を説明する。本実施形態では、本体部に装着されるレンズユニット以外の装置や付属機器への対応について説明する。
例えば、ストロボやバッテリーグリップ等を本体部に接続している場合、撮像装置100の外装部の温度分布が変化する。これを鑑みずに動作制御を行うと、ストロボやバッテリーグリップ等を撮像装置100に接続した場合、制限をかけるべき温度の手前で動作制限が行われてしまうことになる。そこで、本実施形態では、本体部にストロボやバッテリーグリップ等が接続された場合、適切な動作制御温度を選択して動作制御を行う。
S32で撮像装置100の電源が投入された後、S33でシステム制御部50は、アクセサリが接続されているか否かを確認する。例えば、システム制御部50は、バッテリーグリップの接続検知用端子を備えており、電源とのコネクタ84の端子として設けられている。バッテリーグリップ側のコネクタ86ではバッテリーグリップの接続検知用端子がGNDに接続されている。よって、システム制御部50はバッテリーグリップの接続検知用端子の電位を調べることにより、バッテリーグリップの接続の有無を検知できる。
外部装置として本体部に接続されるアクセサリには、例えば外部ストロボ、ワイヤレストランスミッタ、三脚がある。撮像装置100は、本体部に接続された外部装置を判別し、対応する動作制御温度の設定や設定値の変更処理を実行する。また、システム制御部50は、単一の温度設定値に基づき、ヒステリシスなしの動作制御特性を設定し、または、複数の温度設定値を用いてヒステリシスをもつ動作制御特性や不感帯を設定することができる。
56:不揮発性メモリ
100:撮像装置
201:温度センサ
300:レンズユニット
901:判別回路
Claims (12)
- 外部装置を本体部に接続して使用可能な撮像装置であって、
前記撮像装置の内部に設けられた温度検出手段と、
前記温度検出手段により検出される温度検出情報を取得し、前記外部装置の接続を検出して前記撮像装置の動作を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記本体部に接続された前記外部装置を特定し、当該外部装置に対応する動作制御温度を設定して前記撮像装置の動作を制御することを特徴とする撮像装置。 - 前記外部装置に対応して前記撮像装置の動作を制御するための動作制御温度の情報を記憶する記憶手段を備え、
前記制御手段は、前記本体部の外装部と相関する温度検出情報を前記温度検出手段から取得するとともに、前記本体部に接続された前記外部装置を特定して当該外部装置に対応する前記動作制御温度を前記記憶手段から取得し、前記温度検出情報が前記動作制御温度を超えた場合に前記撮像装置の動作を制限し、または禁止することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記制御手段は、前記本体部の外装部と相関する温度検出情報を前記温度検出手段から取得するとともに、前記本体部に接続された前記外部装置から、前記撮像装置の動作を制御するための動作制御温度の情報を取得し、前記温度検出情報が前記動作制御温度を超えた場合に前記撮像装置の動作を制限し、または禁止することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記制御手段は、前記本体部に接続された前記外部装置から、前記動作制御温度の情報を取得し、前記制御手段が保持する動作制御温度の設定値を変更することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
- 前記制御手段は、前記本体部に接続された前記外部装置から、前記動作制御温度の情報として温度値または温度幅を取得することを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
- 前記外部装置は、レンズユニットであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記制御手段は、前記本体部に接続された前記レンズユニットのマウントの材質を判別し、該マウントの材質に対応する前記動作制御温度を設定することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
- 前記外部装置は、バッテリーグリップ、ストロボ、ワイヤレストランスミッタ、または三脚であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記制御手段は、前記本体部に接続された前記外部装置との通信により当該外部装置を特定することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記制御手段は、前記本体部と前記外部装置との接続を検出して当該外部装置を特定することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記制御手段は、前記温度検出情報が前記動作制御温度を超えた場合、撮影画像の表示動作またはレリーズ動作を停止する制御を行うことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 外部装置を本体部に接続して使用可能な撮像装置にて実行される制御方法であって、
前記撮像装置の内部に設けられた温度検出手段により温度を検出する温度検出ステップと、
前記温度検出手段により検出される温度検出情報を取得するとともに、前記本体部への前記外部装置の接続を検出して前記外部装置を特定し、当該外部装置に対応する動作制御温度を設定して前記撮像装置の動作を制御する制御ステップと、を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
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