JP6322308B2 - 溶液とその製造方法、混合粉体、及び、金属化合物薄膜とその製造方法 - Google Patents

溶液とその製造方法、混合粉体、及び、金属化合物薄膜とその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、溶液とその製造方法、混合粉体、及び、金属化合物薄膜とその製造方法に関する。
近年、金属カチオンと一価アニオンとの化合物が、半導体材料など様々な用途、特に太陽電池材料として注目されている。例えば非特許文献1では、メチルアミンとヨウ化水素との塩(以降、MAIとも記す。)と、ヨウ化鉛(以降、PbI2とも記す。)との反応物である、金属カチオンと一価アニオンとの化合物(以降、MAPbI3と記す)が、太陽電池材料として機能することが記載されている。この非特許文献1では、非プロトン性有機溶媒にPbI2のみを溶解させた溶液を基板上にスピンコートし、加熱することでPbI2薄膜を調製し、このPbI2薄膜に対し、MAIを溶解させた溶液と反応させることで、MAPbI3を調製している。
H. J. Snath et al., Science 2012, 338, 644.
太陽電池用材料の様な光吸収を利用する材料は、より多くの光を吸収ができる特性を有することが好ましい。しかしながら、非特許文献1に記載の方法で調製したMAPbI3薄膜は、光吸収特性において不十分である。そのために、より光吸収特性に優れる材料及びその製造方法が求められている。
本発明は、上述した従来技術が有する課題に鑑みてなされたものであり、光吸収特性に優れる金属化合物薄膜、並びにその製造に利用しうる溶液及び混合粉体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術の課題を解決すべく鋭意研究し実験を重ねた結果、アンモニウムと一価アニオンとの化合物を所定の金属カチオンと一価アニオンとの化合物と共に含む溶液を原料に用いることで、より光吸収特性に優れる金属化合物薄膜を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記のとおりのものである。
[1]
第13族から第15族のいずれかの金属カチオンと一価アニオンとの化合物Aと、アンモニウムと一価アニオンとの化合物Bと、非プロトン性極性溶媒とを含み、
前記化合物Aの濃度が、0.6mol/L以上5.0mol/L以下であり、かつ、前記化合物Bの濃度が、0.1mol/L以上5.0mol/L以下である、溶液。
[2]
前記化合物Aを構成する一価アニオンが、第17族元素アニオンである、[1]に記載の溶液。
[3]
前記化合物Bを構成する一価アニオンが、第17族元素アニオンである、[1]又は[2]に記載の溶液。
[4]
前記化合物Aの濃度が、1.1mol/L以上4.0mol/L以下である、[1]〜[3]のいずれかに記載の溶液。
[5]
前記化合物Bの濃度が、0.5mol/L以上4.0mol/L以下である、[1]〜[4]のいずれかに記載の溶液。
[6]
前記化合物Aと前記化合物Bのモル濃度比(金属カチオンのモル濃度/アンモニウムカチオンのモル濃度)が0.12以上50以下である、[1]〜[5]のいずれかに記載の溶液。
[7]
前記化合物Aを構成する、一価アニオンが、塩素、臭素又はヨウ素のアニオンである、[1]〜[6]のいずれかに記載の溶液。
[8]
前記化合物Bを構成する、一価アニオンが、塩素、臭素又はヨウ素のアニオンである、[1]〜[7]のいずれかに記載の溶液。
[9]
前記化合物Aを構成する、一価アニオンが、前記化合物Bを構成する、一価アニオンと同じである、[1]〜[8]のいずれかに記載の溶液。
[10]
前記非プロトン性極性溶媒が、ジメチルホルムアミドである、[1]〜[9]のいずれかに記載の溶液。
[11]
第13族から第15族のいずれかの金属カチオンと一価アニオンとの化合物Aと、アンモニウムと一価アニオンとの化合物Bを含む混合粉体であって、
前記化合物Aと前記化合物Bのモル濃度比が、金属/アンモニウムとして、0.12以上50以下である、混合粉体。
[12]
[1]〜[10]のいずれかに記載の溶液の製造方法であって、
第13族から第15族のいずれかの金属カチオンと一価アニオンとの化合物Aと、アンモニウムと一価アニオンとの化合物Bを含む混合粉体であり、前記化合物Aと前記化合物Bのモル濃度比が、金属カチオンのモル濃度/アンモニウムカチオンのモル濃度として、0.12以上50以下である、混合粉体を、非プロトン性極性溶媒に溶解させる工程を含む、溶液の製造方法。
[13]
第13族から第15族のいずれかの金属カチオンと一価アニオンとの化合物Aと、アンモニウムと一価アニオンとの化合物Bを含む、金属化合物薄膜。
[14]
第13族から第15族のいずれかの金属カチオンと一価アニオンとの化合物Aと、アンモニウムと一価アニオンとの化合物Bを含む、金属化合物薄膜であって、
[1]〜[10]のいずれかに記載の溶液を用いて作製された、金属化合物薄膜。
[15]
前記化合物A及び前記化合物Bと、ブレンステッド塩基と一価アニオンを含むブレンステッド酸との塩である化合物Cとの反応物をさらに含む、[14]に記載の金属化合物薄膜。
[16]
前記化合物Cのブレンステッド塩基が有機物塩基である、[15]に記載の金属化合物薄膜。
[17]
前記有機物塩基の炭素数が1以上10以下である、[16]に記載の金属化合物薄膜。
[18]
前記有機物塩基がアミンである、[16]又は[17]に記載の金属化合物薄膜。
[19]
前記化合物Cを構成する前記ブレンステッド酸が、ハロゲン化水素である、[15]〜[18]のいずれかに記載の金属化合物薄膜。
[20]
[14]〜[19]のいずれかに記載の金属化合物薄膜から、前記化合物Bが除かれた、金属化合物薄膜。
[21]
第13族から第15族のいずれかの金属カチオンと一価アニオンとの化合物Aと、アンモニウムと一価アニオンとの化合物Bを含む、金属化合物薄膜の製造方法であって、
[1]〜[10]のいずれかに記載の溶液を、スピンコート、スプレーコート、液相反応、含浸又は貧溶媒析出して薄膜を形成する第1の工程を含む、金属化合物薄膜の製造方法。
[22]
前記第1の工程で得られる薄膜を、ブレンステッド塩基と一価アニオンを含むブレンステッド酸との塩である化合物Cとを反応させる第2の工程をさらに含む、[21]に記載の金属化合物薄膜の製造方法。
[23]
前記化合物Cのブレンステッド塩基が有機物塩基である、[22]に記載の金属化合物薄膜の製造方法。
[24]
前記有機物塩基の炭素数が1以上10以下である、[23]に記載の金属化合物薄膜の製造方法。
[25]
前記有機物塩基がアミンである、[23]又は[24]に記載の金属化合物薄膜の製造方法。
[26]
前記化合物Cを構成する前記ブレンステッド酸が、ハロゲン化水素である、[22]〜[25]のいずれかに記載の金属化合物薄膜の製造方法。
[27]
前記化合物Bを除去する第3の工程をさらに含む、[21]〜[26]のいずれかに記載の金属化合物薄膜の製造方法。
[28]
前記第2の工程又は前記第3の工程を経た後の金属化合物薄膜を、有機物塩基が溶解している溶液Aに投入する第4の工程をさらに含む、[22]〜[27]のいずれかに記載の金属化合物薄膜の製造方法。
[29]
前記第4の工程において、前記第2の工程又は前記第3の工程を経た後の金属化合物薄膜を、前記溶液Aに投入後、1秒以上1時間以内維持する、[28]に記載の金属化合物薄膜の製造方法。
[30]
[13]〜[20]のいずれかに記載の金属化合物薄膜の、半導体材料としての使用。
[31]
[13]〜[20]のいずれかに記載の金属化合物薄膜の、太陽電池材料としての使用。
[32]
[13]〜[20]のいずれかに記載の金属化合物薄膜の、太陽電池材料の光吸収層としての使用。
本発明に係る金属化合物薄膜は、光吸収特性に優れる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について、詳細に説明する。以下の本実施形態は本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で種々変形して実施できる。
〔溶液〕
本実施形態の溶液(以下、「原料溶液」ともいう。)は、第13族から第15族のいずれかの金属カチオンと一価アニオンとの化合物Aと、アンモニウムと一価アニオンとの化合物Bと、非プロトン性極性溶媒とを含み、前記化合物Aの濃度が、0.6mol/L以上5.0mol/L以下であり、かつ、前記化合物Bの濃度が、0.1mol/L以上5.0mol/L以下である。このように構成されているため、本実施形態の溶液によれば、光吸収特性に優れる金属化合物薄膜を得ることができる。なお、本実施形態における「光吸収特性に優れる金属化合物薄膜」とは、例えば、750nmの波長において、吸光度が86%以上である薄膜などが挙げられる。
本実施形態において、アンモニウムと一価アニオンとの化合物Bが原料溶液に添加されていることで、光吸収特性に優れる金属化合物薄膜を製造できる。すなわち、本実施形態における原料溶液は、0.6mol/L以上5.0mol/L以下の第13族から第15族のいずれかの元素を含む金属カチオンと一価アニオンとの化合物Aと、0.1mol/L以上5.0mol/L以下のアンモニウムと一価アニオンとの化合物Bを含み、非プロトン性極性を溶剤として構成される。本発明者らは、特定の理論に拘束されることを欲しないが、原料溶液中にアンモニウムと一価アニオンとの化合物Bを含むことで、原料溶液に含まれる各成分の局在的な結晶成長を抑制し、相対的に核生成が促進されるために、より高分散に各成分を基板上に堆積することができるものと推測される。この原料溶液中には、有機アンモニウムなどの分子カチオンや、アルカリ金属カチオンなどの単一元素カチオンなどのカチオンを含むことができ、また、第16族元素からなるアニオンなどのアニオンを含むことができる。特に、原料溶液が、非プロトン性極性溶媒への溶解性が低い、金属ハロゲン化物の水和物や、非極性部位を有する分子カチオンや分子アニオンを含むことは、アンモニウムと一価アニオンとの化合物による光吸収特性に優れる金属化合物薄膜の製造に対し、より効果的にすることができる。本実施形態における有機物及び有機カチオンは、炭素原子を含むものを意味し、アンモニウムカチオン(NH4 +)などの炭素原子を含まないものは指さない。
(化合物A)
本実施形態の第13族から第15族のいずれかの金属カチオンと一価アニオンとの化合物Aは、アニオン及びカチオンを含み、少なくともアニオンの状態にある元素又は分子、及びカチオンの状態にある所定の無機金属種を含む。このカチオンは、第13族から第15族のいずれかの金属カチオン以外にも、単一元素からなるカチオンや、有機分子カチオン、より具体的には有機アンモニウムなどの分子カチオン、およびこれらが共に存在することができる。
化合物Aを構成する一価アニオンとは、価数が1価であるアニオンであり、単一元素アニオンや、分子アニオンなどが挙げられる。具体的な前記単一元素アニオンとは、特に限定されないが、第17族元素アニオンなどが好適に挙げられる。具体的な分子アニオンとしては、特に限定されないが、例えば、有機分子アニオンや無機分子アニオンなどが挙げられる。具体的には、シアン化物アニオン、シアン酸アニオン、チオシアン酸アニオン、セレノシアン酸アニオン、BF4 -アニオン、PF6 -アニオン、酢酸アニオン、CF3COO-アニオン、トリフルオロメタンスルホニルアニオンなどが挙げられる。アニオン自体の熱的安定性に優れる観点から、単一元素アニオンであることが好ましい。単一元素アニオンは、より具体的には、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素といったハロゲンのアニオンなどが挙げられる。イオン結合性が小さいほど、結合解離に有利である観点から、ハロゲンは、ヨウ素、臭素又は塩素であることが好ましく、ヨウ素又は臭素であることがより好ましい。また、単一相のハロゲン化金属及び金属化合物薄膜を得るために有利である観点から、化合物Aの一価アニオンは、後述の化合物Bを構成する一価アニオンと同じであることが好ましい。
本実施形態における、化合物Aを構成するカチオンの元素は、製造する金属化合物の価電子帯及び/又は伝導帯を構成するためにs2010の電子配置をとれるカチオンであることが重要である観点から、第13族元素〜第15族元素までのいずれかの元素を含む。2価のカチオンとなることで、化合物の自己組織化に有利である観点から、第14族元素であることが好ましい。単一の無機金属元素を含有する化合物Aの具体例としては、以下に限定されないが、ヨウ化鉛、臭化鉛、塩化鉛、Pb(CN)2、Pb(OCN)2、Pb(SCN)2、Pb(SeCN)2、Pb(BF42、Pb(PF62、Pb(CH3COO)2、Pb(CF3COO)2、Pb(CF3SO22、ヨウ化錫、臭化錫、塩化錫、Sn(CN)2、Sn(OCN)2、Sn(SCN)2、Sn(SeCN)2、Sn(BF42、Sn(PF62、Sn(CH3COO)2、Sn(CF3COO)2、Sn(CF3SO22、ヨウ化ゲルマニウム、臭化ゲルマニウム、塩化ゲルマニウム、Ge(CN)2、Ge(OCN)2、Ge(SCN)2、Ge(SeCN)2、Ge(BF42、Ge(PF62、Ge(CH3COO)2、Ge(CF3COO)2、Ge(CF3SO22、ヨウ化タリウム、臭化タリウム、塩化タリウム、Tl(CN)、Tl(OCN)、Tl(SCN)、Tl(SeCN)、Tl(BF4)、Tl(PF6)、Tl(CH3COO)、Tl(CF3COO)、Tl(CF3SO2)、ヨウ化インジウム、臭化インジウム、塩化インジウム、In(CN)、In(OCN)、In(SCN)、In(SeCN)、In(BF4)、In(PF6)、In(CH3COO)、In(CF3COO)、In(CF3SO2)、ヨウ化ガリウム、臭化ガリウム、塩化ガリウム、Ga(CN)、Ga(OCN)、Ga(SCN)、Ga(SeCN)、Ga(BF4)、Ga(PF6)、Ga(CH3COO)、Ga(CF3COO)、Ga(CF3SO2)、ヨウ化ビスマス、臭化ビスマス、塩化ビスマス、Bi(CN)3、Bi(OCN)3、Bi(SCN)3、Bi(SeCN)3、Bi(BF43、Bi(PF63、Bi(CH3COO)3、Bi(CF3COO)3、Bi(CF3SO23、ヨウ化アンチモン、臭化アンチモン、塩化アンチモン、Sb(CN)3、Sb(OCN)3、Sb(SCN)3、Sb(SeCN)3、Sb(BF43、Sb(PF63、Sb(CH3COO)3、Sb(CF3COO)3、Sb(CF3SO23などが挙げられ、ヨウ化鉛、臭化鉛、塩化鉛、Pb(CN)2、Pb(OCN)2、Pb(SCN)2、Pb(SeCN)2、Pb(BF42、Pb(PF62、Pb(CH3COO)2、Pb(CF3COO)2、Pb(CF3SO22、ヨウ化錫、臭化錫、塩化錫、Sn(CN)2、Sn(OCN)2、Sn(SCN)2、Sn(SeCN)2、Sn(BF42、Sn(PF62、Sn(CH3COO)2、Sn(CF3COO)2、Sn(CF3SO22、ヨウ化ビスマス、臭化ビスマス、塩化ビスマス、Bi(CN)3、Bi(OCN)3、Bi(SCN)3、Bi(SeCN)3、Bi(BF43、Bi(PF63、Bi(CH3COO)3、Bi(CF3COO)3、Bi(CF3SO23が好ましく、ヨウ化鉛、臭化鉛、塩化鉛、Pb(CN)2、Pb(OCN)2、Pb(SCN)2、Pb(SeCN)2、Pb(BF42、Pb(PF62、Pb(CH3COO)2、Pb(CF3COO)2、Pb(CF3SO22がより好ましく、ヨウ化鉛、臭化鉛、塩化鉛がさらに好ましい。
上記単一の無機金属元素に係る金属カチオンと共にハロゲン化金属を構成しうるカチオン(以降、「対カチオン」と記す。)は、単一元素のカチオンに比べカチオンとしてのイオン半径が大きい観点から、分子カチオンであることが好ましい。分子カチオンは金属クラスターや、有機分子由来のカチオンであることが好ましい。また、有機アンモニウムカチオンが、構成する窒素元素が豊富である観点や、比較的小さなカチオンである観点から好ましい。分子カチオンの具体例としては、以下に限定されないが、メチルアンモニウムカチオン、エチルアンモニウムカチオン、プロピルアンモニウムカチオン、ブチルアンモニウムカチオン、ペンタアンモニウムカチオン、ヘキサアンモニウムカチオン、アニリンカチオン等が挙げられ、双極子モーメントが大きいほど該化合物の結晶化に有利である観点から、メチルアンモニウムカチオン及びエチルアンモニウムカチオンが好ましく、有効イオン半径が小さいほど、ペロブスカイト構造の形成に有利である観点から、メチルアンモニウムカチオンがより好ましい。
対カチオンが単一元素からなるカチオンの場合、s0の電子配置となることで、対カチオン元素の価電子帯や伝導帯への混成を少なくする観点から、第1族元素〜第3族元素からなる群より選択されるいずれかの元素が好ましく、s0の電子配置となったときのイオン半径が大きくなる観点から、第1族元素及び第2族元素からなる群より選択されるいずれかの元素がより好ましく、第1族元素からなる群より選択されるいずれかの元素がさらに好ましい。具体的には、Li、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba、Y、La、Sm、Ce及びEuが好ましく、Li、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr及びBaがより好ましく、Na、K、Rb及びCsがさらに好ましい。
本実施形態における、原料溶液に含まれる化合物Aは、0.6mol/L以上、5.0mol/L以下である。化合物Aの濃度が大きくなることで、アンモニウムと一価アニオンとの化合物添加の効果が大きくなる観点から、1.1mol/L以上が好ましく、1.3mol/Lがより好ましい。一方、必要とするアンモニウムと一価アニオンとの化合物が少ない観点、適用できる溶剤の種類が多くなる観点から、4.0mol/L以下が好ましく、2.5mol/L以下がより好ましく、2.0mol/Lがさらに好ましい。
(化合物B)
上記のとおり、本実施形態におけるアンモニウムカチオンと一価アニオンとの化合物である化合物Bは、原料溶液に0.1mol/L以上5.0mol/L以下含まれることで、得られる金属化合物薄膜の光吸収特性が向上する。化合物Bの濃度をより濃くすることで、原料溶液の均一性や透明度を向上でき、金属化合物薄膜の光吸収特性を向上する効果を向上する観点から、0.5mol/L以上が好ましく、0.6mol/L以上がより好ましく、1.1mol/L以上がさらに好ましい。また、化合物Bに対する溶解度の高い溶剤を必要とする観点から、4.0mol/L以下が好ましく、2.5mol/L以下がより好ましく、2.0mol/L以下がさらに好ましい。なお、本実施形態における、原料溶液に含まれる化合物Bの量は、種々公知の方法で評価することができる。例えば、イオンクロマトグラフィーや、元素分析などが挙げられる。
化合物Bを構成する一価アニオンとは、価数が1価であるアニオンであり、単一元素アニオンや、分子アニオンなどが挙げられる。具体的な前記単一元素アニオンとは、特に限定されないが、第17族元素アニオンなどが好適に挙げられる。具体的な分子アニオンとしては、特に限定されないが、例えば、有機分子アニオンや無機分子アニオンなどが挙げられる。具体的には、シアン化物アニオン、シアン酸アニオン、チオシアン酸アニオン、セレノシアン酸アニオン、BF4 -アニオン、PF6 -アニオン、酢酸アニオン、CF3COO-アニオン、トリフルオロメタンスルホニルアニオンなどが挙げられる。アニオン自体の熱的安定性に優れる観点から、単一元素アニオンであることが好ましい。単一元素アニオンは、より具体的には、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。人体への有害性が少ない観点から、前記17族元素は、ヨウ素、臭素又は塩素といったハロゲンのアニオンなどが好ましく、電気陰性度が弱いことで化合物Bの溶解度が向上する観点から、ヨウ素又は臭素がより好ましく、ヨウ素がさらに好ましい。化合物Bの具体例としては、ヨウ化アンモニウム、臭化アンモニウム、塩化アンモニウム、フッ化アンモニウム、NH4(CN)、NH4(OCN)、NH4(SCN)、NH4(SeCN)、NH4(BF4)、NH4(PF6)、NH4(CH3COO)、NH4(CF3COO)、NH4(CF3SO2)、が挙げられ、前記理由から、ヨウ化アンモニウム、臭化アンモニウム、塩化アンモニウムが好ましく、ヨウ化アンモニウム、臭化アンモニウムがより好ましく、ヨウ化アンモニウムがさらに好ましい。
本実施形態における、原料溶液に含まれる化合物Aと化合物Bのモル濃度比(金属カチオンのモル濃度/アンモニウムカチオンのモル濃度)は、堆積する金属化合物薄膜の密度を向上させる観点から、0.12以上が好ましく、0.4以上がより好ましく、1.1以上がさらに好ましい。また、基板上の堆積物を高分散化させる観点から、50以下が好ましく、20以下が好ましく、10以下がさらに好ましい。
(非プロトン性極性溶媒)
本実施形態における原料溶液の溶剤として、ハロゲン化金属及びハロゲン化アンモニウムの溶解度に優れる観点から、非プロトン性極性溶媒を用いることが重要である。非プロトン性極性溶媒としては、特に限定されないが、具体的には、ジメチルホルムアミド(以降、DMFと記す。)、ジメチルスルホキシド又はγブチロラクトンなどが好ましく、化合物Aの溶解に優れる観点から、DMF又はジメチルスルホキシドがより好ましい。
[混合粉体]
本実施形態の混合粉体は、上述した化合物Aと、上述した化合物Bとを含む混合粉体であって、前記化合物Aと化合物Bのモル濃度比が、金属カチオンのモル濃度/アンモニウムカチオンのモル濃度として、0.12以上50以下である。本実施形態の混合粉体によれば、本実施形態の溶液を容易に得ることができる。なお、本実施形態の混合粉体は、例えば、上述した化合物A及び上述した化合物Bの各粉体を混合する操作により製造することができ、より具体的には、ミリング法や共沈法などにより製造することができる。
[溶液の製造方法]
本実施形態の溶液は、例えば、本実施形態の混合粉体を用いて製造することができる。すなわち、本実施形態の溶液の製造方法は、前記化合物Aと前記化合物Bとを含む混合粉体であって、ここで、前記化合物Aと化合物Bのモル濃度比が、金属カチオンのモル濃度/アンモニウムカチオンのモル濃度として、0.12以上50以下である混合粉体を、前記非プロトン性極性溶媒に溶解させる工程を含む。
〔金属化合物薄膜〕
本実施形態の金属化合物薄膜は、上述した化合物Aと上述した化合物Bとを含む。本実施形態の金属化合物薄膜は、本実施形態の溶液を用いて直接製造することができる。すなわち、本実施形態の金属化合物薄膜は、本実施形態の溶液を用いて作製された金属化合物薄膜であることが好ましい。
また、本実施形態の金属化合物薄膜は、原料溶液を用いて製造した金属化合物薄膜をさらにブレンステッド塩基と一価アニオンを含むブレンステッド酸との塩である化合物Cを反応させることなどによっても製造することができる。
金属化合物薄膜を構成するアニオンは、該アニオンの総量(100モル%)に対して、第17族元素を40モル%以上含むことが好ましく、第17族元素を60モル%以上含むことがより好ましい。具体的な第17族元素としては、特に限定されないが、例えば、ヨウ素、臭素、塩素、フッ素が挙げられ、ヨウ素、臭素又は塩素が好ましく、ヨウ素又は臭素がより好ましい。また、該金属化合物薄膜には、分子アニオンを含むことができ、具体的な分子アニオンとして、シアン化物アニオン、シアン酸アニオン、チオシアン酸アニオン、セレノシアン酸アニオン、BF4 -アニオン、PF6 -アニオン、酢酸アニオン、CF3COO-アニオン、トリフルオロメタンスルホニルアニオンなどが挙げられる。
金属化合物薄膜の結晶構造は限定されないが、ペロブスカイト構造を有することが好ましい。ペロブスカイト構造とは、3次元構造、層状構造等の2次元構造、1次元構造のいずれの構造も含む、構造である。ペロブスカイト構造を有する化合物は、例えば一般式ABX3として表すことができ、その場合には、Aサイトのカチオン(以下、単に「Aサイトカチオン」ともいう。)及びBサイトのカチオン(以下、単に「Bサイトカチオン」ともいう。)と、Xサイトのアニオン(以下、単に「Xサイトアニオン」ともいう。)とから構成される。Bサイトカチオンは、Xサイトアニオンに6配位で結合しており、対称又は非対称な8面体を形成している。前記3次元構造、および2次元構造のペロブスカイト構造とは、前記8面体構造をそれぞれ3次元または2次元に連なる構造を有する結晶構造などを意味する。この一般式は、BサイトカチオンとXサイトアニオンとのユニットの配列が変化することで、異なる組成を取り得るため、一般式がA2BX4、A227等の組成として、ABX3以外の組成としても表される。
ペロブスカイト構造を構成する、Aサイトカチオンの平均価数は0.7価以上1.3価以下であることが好ましく、Bサイトカチオンの平均価数は1.4価以上2.6価以下であることが好ましく、Xサイトアニオンの平均価数が0.7価以上、1.3価以下であることが好ましい。ここにおける平均価数とは、ペロブスカイト構造を有する化合物において、各サイトに存在するカチオン及びアニオンの価数の平均値である。構成するAサイトカチオン、Bサイトカチオン、及びアニオンは、1種のものに限らず、複数種のカチオン又はアニオンから構成することができる。
ペロブスカイト構造を有する化合物のAサイトカチオンは、原料の塩基及びハロゲン化水素の塩を構成する、塩基のカチオンであることが好ましい。具体的な塩基は有機物及び無機物が挙げられ、有機物としては、特に限定されないが、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンタアミン、ヘキサアミン、アニリン等のアミンが好ましく、無機物としては、特に限定されないが、例えば、Li、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Baが好ましい。また、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、アニリン、Rb、Csがより好ましく、メチルアミンがさらに好ましい。
ペロブスカイト構造を有する化合物のBサイトカチオンは、Aサイトカチオン及びBサイトカチオンの総量(100モル%)に対して、金属のカチオンを40モル%以上含むことが好ましい。d軌道に電子を有する金属であると、化合物の形成にd軌道を利用できる観点から、第3族元素〜第16族元素の元素が好ましく、第10族元素〜第16族元素の元素がより好ましく、第13族〜第16族の元素のいずれかの金属であることがよりさらに好ましい。一方、電気陰性度が大きい元素のカチオンである方が、化合物のイオン結合性は小さくなり、イオン結合が弱すぎると、生成したペロブスカイト構造を有する化合物結合解離が容易になりすぎてしまい、不安定になる観点から、無機金属種は、第13族元素〜第15族元素が好ましく、第13族元素がより好ましい。具体的な金属としては、特に限定されないが、例えば、鉛、錫、ゲルマニウム、タリウム、インジウム、ガリウム、ビスマス、及びアンチモンが挙げられ、鉛、錫、ゲルマニウム、タリウム、インジウム、及びビスマスが好ましく、鉛、及び錫がより好ましい。
本実施形態の金属化合物薄膜は、価電子帯と伝導帯との間にバンドギャップを有することが好ましく、半導体材料として利用することが好ましい。
本実施形態における金属化合物薄膜の吸光度が高くなることで、光電変換デバイスとして、利用できる光量が増加する観点から有利となる。例えば、メチルアンモニウムカチオンと、鉛カチオンと、ヨウ素アニオンを含む化合物では、750nmの波長において、吸光度は86%以上が好ましく、91%以上であることが好ましい。
金属化合物薄膜は、積層が容易であり、対極との短絡が少なくなる観点から、薄膜形状である。薄膜の膜厚は、膜厚が厚いほど、光吸収に有利である観点から、10nm以上が好ましく、100nm以上がより好ましく、600nm以上がさらに好ましく、800nm以上がよりさらに好ましい。膜厚が厚くなると、対極までの正孔、又は電子の必要となる拡散距離が増加する観点から、薄膜の膜厚は、10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、2μm以下がさらに好ましい。薄膜中には、相分離した別の材料を含むことができる。前記膜厚は、相分離した別の材料を含む範囲も含んだ膜厚を示す。上記では薄膜形状の金属化合物(すなわち金属化合物薄膜)について説明したが、本実施形態の溶液を用い、粉体の形状を有する金属化合物とすることもできる。
金属化合物薄膜に含まれる化合物Aを構成する金属カチオンと化合物Bを構成するアンモニウムカチオンのモル濃度比(金属カチオンのモル濃度/アンモニウムカチオンのモル濃度)は、金属化合物薄膜の密度を向上させる観点から、0.12以上が好ましく、0.4以上がより好ましく、1.1以上がさらに好ましい。また、基板上の堆積物を高分散化させる観点から、50以下が好ましく、20以下が好ましく、10以下がさらに好ましい。このモル濃度比は、金属化合物薄膜を溶解させた溶液をICPで評価することなどによって求めることができる。
(金属化合物薄膜の製造方法)
本実施形態の金属化合物薄膜は、原料溶液を用いて製造できる。例えば、スピンコート法、スプレー法、液相反応法、含浸法、貧溶媒析出法などを用いて製造することができる。すなわち、本実施形態に係る金属化合物薄膜の製造方法は、第13族から第15族のいずれかの金属カチオンとアンモニウムカチオンと一価アニオンとを含む金属化合物薄膜の製造方法であって、本実施形態の溶液をスピンコート、スプレーコート、液相反応、含浸又は貧溶媒析出して薄膜を形成する第1の工程を含む。薄膜の形成方法としては、原料溶液の引火などの危険性が少なく、及び/又は調製方法の調整が容易である観点から、スピンコート法が好ましい。
金属化合物の純度を向上できる観点から、前記方法などにより製造した金属化合物薄膜を、溶液などで洗浄することが好ましい。洗浄操作に用いる溶液は、特に限定されず、例えば、アルコール、ケトン、炭化水素、水などが挙げられるが、製造した金属化合物との反応性や溶解度が低く、かつ化合物Bの溶解度が高い観点から、アルコールが好ましく、イソプロパノールがより好ましい。
本実施形態の金属化合物薄膜は、上記のようにして得られた金属化合物薄膜をブレンステッド塩基と一価アニオンを含むブレンステッド酸との塩である化合物Cと反応させることや、前記原料溶液から溶剤を除去すること、などによっても製造することができる。すなわち、本実施形態に係る金属化合物薄膜の製造方法は、第1の工程で得られる薄膜をブレンステッド塩基と一価アニオンを含むブレンステッド酸との塩である化合物Cと反応させる第2の工程をさらに含むことが好ましい。すなわち、本実施形態の金属化合物薄膜は、化合物A及び化合物Bと、ブレンステッド塩基と一価アニオンを含むブレンステッド酸との塩である化合物Cとの反応物をさらに含むことが好ましい。
金属化合物薄膜と反応させる化合物Cとしては、塩基及びハロゲン化水素の塩、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物などが挙げられる。金属化合物薄膜との反応性が高い観点、溶剤への溶解性が高い観点から、化合物Cは塩基及びハロゲン化水素の塩であることが好ましく、より好ましくは有機物塩基及びハロゲン化水素の塩である。
化合物Cは、ブレンステッド塩基と一価アニオンを含むブレンステッド酸との塩である。一価アニオンを含むブレンステッド酸とは、プロトンと一価アニオンから構成されるブレンステッド酸であり、前記一価アニオンには、単一元素アニオンや分子アニオンが挙げられる。前記一価アニオンが単一元素アニオンであるブレンステッド酸には、ハロゲン化水素などが好適に挙げられる。また、上記ハロゲン化水素とは、プロトンと、新IUPACの周期表における第17族元素のアニオンとの化合物である。また、前記一価アニオンが分子アニオンであるブレンステッド酸には、HCN、HBF4、HPF6、CH3COOH、CF3COOH、HCF3SO2などが挙げられる。具体的なハロゲン化水素としては、特に限定されないが、例えば、フッ化水素、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素が挙げられ、イオン結合性が小さいほど、結合解離に有利である観点から、ヨウ化水素、臭化水素、塩化水素が好ましく、ヨウ化水素、臭化水素が好ましい。
上記塩基は、有機物を含む塩基(以下、有機物塩基ともいう)、無機物のみからなる塩基等のいずれも適用することができる。有機物塩基は、塩基性を有する官能基を含むことが好ましい。具体的な有機物塩基としては、以下に限定されないが、例えば、アミン基、チオール基、ホスフィン基等を有する塩基が挙げられ、においが強くない観点や、爆発の危険性が比較的少ない観点から、アミン基を有する塩基(以下、アミンともいう)が好ましい。
上記有機物を含む塩基を構成する官能基の数は、1以上4以下が好ましい。生成物にペロブスカイト構造を有する化合物を形成するために有利である観点から、塩基を構成する官能基の数は、2以下がより好ましく、3次元構造のペロブスカイト構造を形成するのに有利である観点から1以下がさらに好ましい。有機物塩基の炭素鎖は、飽和結合、又は不飽和結合を有していてもよい。ペロブスカイト構造を有する化合物の、アニオンを6配位するカチオンユニットに対し、電子閉じ込め効果に有利である観点から、飽和結合を有することが好ましい。有機物塩基の炭素数は、1以上20以下が好ましい。炭素数が少ないほど、固相反応における塩基の拡散に有利である観点から、炭素数は10以下がより好ましく、6以下がさらに好ましく、3以下がよりさらに好ましい。より具体的に、飽和結合又は不飽和結合の炭素鎖を有する塩基は、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンタアミン、ヘキサアミン、アニリン、及びこれらの異性体が好ましい。
塩基及びハロゲン化水素の塩としては、特に限定されないが、例えば、メチルアミン・ヨウ化水素塩、メチルアミン・臭化水素塩、メチルアミン・塩化水素塩、エチルアミン・ヨウ化水素塩、エチルアミン・臭化水素塩、エチルアミン・塩化水素塩、プロピルアミン・ヨウ化水素塩、プロピルアミン・臭化水素塩、プロピルアミン・塩化水素塩、ブチルアミン・ヨウ化水素塩、ブチルアミン・臭化水素塩、ブチルアミン・塩化水素塩、ペンタアミン・ヨウ化水素塩、ペンタアミン・臭化水素塩、ペンタアミン・塩化水素塩、ヘキサアミン・ヨウ化水素塩、ヘキサアミン・臭化水素塩、ヘキサアミン・塩化水素塩、アンモニア・ヨウ化水素塩、アンモニア・臭化水素塩、アンモニア・塩化水素塩、アニリン・ヨウ化水素塩、アニリン・臭化水素塩、アニリン・塩化水素塩、などが挙げられ、中でも、メチルアミン・ヨウ化水素塩、メチルアミン・臭化水素塩、メチルアミン・塩化水素塩、エチルアミン・ヨウ化水素塩、エチルアミン・臭化水素塩、エチルアミン・塩化水素塩、プロピルアミン・ヨウ化水素塩、プロピルアミン・臭化水素塩、プロピルアミン・塩化水素塩が好ましい。
上記アルカリ金属ハロゲン化物のアルカリ金属は、電気陰性度が弱く、カチオン性が強い観点から、水素を除く第1〜3族が好ましく、水素を除く第1及び2族がより好ましく、水素を除く第1族がさらに好ましい。具体的な塩基としては、Li、Na、K、Rb、Cs、が好ましく、Rb、Csがより好ましく、Csがさらに好ましい。
金属化合物薄膜を前記化合物Cと反応させる工程において、金属化合物薄膜と均一に反応させることに有利である観点から、反応させるハロゲン化物は溶剤に溶解させたものを用いることが好ましい。反応させる化合物Cの溶剤は、製造した金属化合物との反応性や溶解度が低く、かつハロゲン化アンモニウムの溶解度が高い観点から、アルコールが好ましく、イソプロパノールがより好ましい。本実施形態では、上記のような操作等を行うことで、金属化合物薄膜から化合物Bを除去することが好ましい。すなわち、本実施形態に係る金属化合物薄膜の製造方法は、化合物Bを除去する第3の工程をさらに含むことが好ましい。また、本実施形態に係る金属化合物薄膜は、化合物Aと化合物Bとを含み、本実施形態の溶液を用いて作製された金属化合物薄膜から、前記化合物Bが除かれた、金属化合物薄膜であることが好ましい。
前記製造した金属化合物と前記化合物Bとの反応の際に、溶剤の蒸発による金属化合物薄膜の凝集を防ぐ観点や、金属化合物薄膜の核生成を促進する観点から、金属化合物薄膜を、前記化合物Cが溶解した溶液A中に浸すことが好ましい。すなわち、本実施形態に係る金属化合物薄膜の製造方法は、第2の工程又は第3の工程を経た後の金属化合物薄膜を前記有機物塩基が溶解している溶液Aに投入する第4の工程をさらに含むことが好ましい。この際、十分に反応させるために有利である観点から、浸す時間は、1秒以上が好ましく、5秒以上がより好ましく、20秒以上がさらに好ましい。また、金属化合物薄膜の溶液への溶解や剥離を防ぐ観点から、浸す時間は、1時間以下が好ましく、30分以下がより好ましく、5分以下がさらに好ましい。すなわち、本実施形態に係る金属化合物薄膜の製造方法は、第4の工程において、第2の工程又は第3の工程を経た後の金属化合物薄膜を溶液Aに投入後、1秒以上1時間以内、当該溶液A中に維持することが好ましい。
[金属化合物薄膜の用途]
本実施形態の金属化合物薄膜は、前述のとおり、半導体材料として利用することができ、具体的には光電変換素子、発光体等として利用されることができ、より具体的には、太陽電池材料、光センサー、LED等として利用されることができる。製造が他の半導体材料に比べ比較的容易であるため、大面積化に容易である観点から、太陽電池材料として利用することが好ましい。太陽電池材料として利用する際には、金属化合物薄膜は、光吸収層の光吸収剤、集電層の材料、電子輸送材料、正孔輸送材料等として利用されることが挙げられ、太陽光エネルギー変換に適したバンドギャップを有することができる観点から、光吸収層の光吸収剤として利用されることが好ましい。
以下、具体的な実施例及び比較例を挙げて本実施形態をさらに具体的に説明するが、本実施形態はその要旨を超えない限り、これらの実施例と比較例によって何ら限定されるものではない。後述する実施例及び比較例における物性、反応条件、及び生成物の同定は、以下に示す方法により、測定及び設定した。
(金属化合物の形態、及び薄膜の膜厚)
実施例及び比較例における、金属化合物の形態、及び薄膜の膜厚は、下記SEM装置を用いて評価した。形態は、30倍のSEM像にて、凹凸が観測されなかった場合は、平坦な膜と評価し、凹凸が観測された場合は、凹凸の大きな膜と評価した。膜厚は、25000倍の膜の断面SEM像における、異なる箇所3点から観察される膜厚の平均値から、求めた。
[装置]
SEM:SU−70(日立製作所社製)
(吸光度)
実施例及び比較例における、金属化合物薄膜又は金属化合物粒子凝集体の吸光度は、サンプルを、スペクトロフォトメーター U4100(日立製作所社製)を用いて、スキャン速度300nm/分で測定を行い評価した。特に、得られた吸光度曲線の750nmでの吸光度について比較を行った。
下記に示すとおり、実施例1、2、及び3では、原料溶液に化合物Bを添加し、比較例1,2では、化合物Bを添加せずに金属化合物の製造を行った。
<実施例1>
溶剤としてDMFを用い、DMFに1.0mol/Lのヨウ化アンモニウム粉末と1.5mol/Lのヨウ化鉛(PbI2)粉末を、それぞれ溶解させ、溶液1とした。
FTO(フッ素ドープ酸化スズ)を堆積したガラスのFTO面上に、電子輸送材として50nmのTiO2の緻密層、さらにその上に粒子径30nmのTiO2粒子が堆積し、TiCl4処理を施した膜厚400nmの多孔質膜層が堆積された基板(TiO2/FTOガラス)に、窒素雰囲気中で70℃に加熱した溶液1を滴下し、5000rpmで5秒間スピンコートを施すことで、PbI2(ハロゲン化金属)薄膜を堆積させ、70℃で60分加熱した。加熱後のPbI2薄膜を、10g/Lのメチルアミンヨウ化水素塩を溶解させたイソプロパノール溶液に、40秒間浸した後、70℃で30分間加熱した。
<実施例2>
実施例1と同様のスピンコートでPbI2(金属化合物)薄膜を堆積させた後、70℃で30分加熱を行い、次いで、加熱後のPbI2薄膜を室温下でイソプロパノールにより洗浄する操作を追加したこと以外は、実施例1と同様に操作を行った。
<実施例3>
溶液1の代わりに、溶剤としてDMFを用い、DMFに1.0mol/Lのヨウ化アンモニウムと1.5mol/Lのヨウ化鉛となるように、ヨウ化アンモニウム粉体とヨウ化鉛粉体とを混合粉砕させた粉体を溶解させた溶液(溶液2)を用いたこと以外は、実施例1と同様に操作を行った。
<比較例1>
溶剤としてDMFを用い、DMFに1.5mol/Lのヨウ化鉛を混合させて調製した溶液3を、溶液1の代わりに用いたこと以外は実施例1と同様に操作を行った。
<比較例2>
溶剤としてDMFを用い、DMFに1.0mol/Lのヨウ化鉛を溶解させて調製した溶液4を、溶液1の代わりに用いたこと以外は実施例1と同様に操作を行った。
表1に示されるように、本実施形態の構成を満たす原料溶液を用いることで、優れた光吸収特性を有する金属化合物薄膜が得られた。これは、原料溶液中に化合物Bを含むことで、原料溶液に含まれる各成分の局在的な結晶成長を抑制し、相対的に核生成を促進したために、より高分散に各成分を基上に堆積することができたと推測される。なお、比較例1では、凹凸の大きな膜であったため、膜厚の測定が困難であった。

Claims (31)

  1. 第13族から第15族のいずれかの金属カチオンと一価アニオンとの化合物Aと、アンモニウムと一価アニオンとの化合物Bと、非プロトン性極性溶媒とを含み、
    前記化合物Aの濃度が、0.6mol/L以上5.0mol/L以下であり、かつ、前記化合物Bの濃度が、0.1mol/L以上5.0mol/L以下である、金属化合物薄膜形成用溶液。
  2. 前記化合物Aを構成する一価アニオンが、第17族元素アニオンである、請求項1に記載の溶液。
  3. 前記化合物Bを構成する一価アニオンが、第17族元素アニオンである、請求項1又は請求項2に記載の溶液。
  4. 前記化合物Aの濃度が、1.1mol/L以上4.0mol/L以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の溶液。
  5. 前記化合物Bの濃度が、0.5mol/L以上4.0mol/L以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の溶液。
  6. 前記化合物Aと前記化合物Bのモル濃度比(金属カチオンのモル濃度/アンモニウムカチオンのモル濃度)が0.12以上50以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の溶液。
  7. 前記化合物Aを構成する、一価アニオンが、塩素、臭素又はヨウ素のアニオンである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の溶液。
  8. 前記化合物Bを構成する、一価アニオンが、塩素、臭素又はヨウ素のアニオンである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の溶液。
  9. 前記化合物Aを構成する、一価アニオンが、前記化合物Bを構成する、一価アニオンと同じである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の溶液。
  10. 前記非プロトン性極性溶媒が、ジメチルホルムアミドである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の溶液。
  11. 第13族から第15族のいずれかの金属カチオンと一価アニオンとの化合物Aと、アンモニウムと一価アニオンとの化合物Bを含む、金属化合物薄膜形成用溶液に用いるための混合粉体であって、
    前記化合物Aと前記化合物Bのモル濃度比が、金属/アンモニウムとして、0.12以上50以下である、前記混合粉体。
  12. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の溶液の製造方法であって、
    第13族から第15族のいずれかの金属カチオンと一価アニオンとの化合物Aと、アンモニウムと一価アニオンとの化合物Bを含む混合粉体であり、前記化合物Aと前記化合物Bのモル濃度比が、金属カチオンのモル濃度/アンモニウムカチオンのモル濃度として、0.12以上50以下である、混合粉体を、非プロトン性極性溶媒に溶解させる工程を含む、溶液の製造方法。
  13. 第13族から第15族のいずれかの金属カチオンと一価アニオンとの化合物Aと、アンモニウムと一価アニオンとの化合物Bを含む、金属化合物薄膜。
  14. 第13族から第15族のいずれかの金属カチオンと一価アニオンとの化合物Aと、アンモニウムと一価アニオンとの化合物Bを含む、金属化合物薄膜であって、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の溶液を用いて作製された、金属化合物薄膜。
  15. 前記化合物A及び前記化合物Bと、ブレンステッド塩基と一価アニオンを含むブレンステッド酸との塩である化合物Cとの反応物をさらに含む、請求項14に記載の金属化合物薄膜。
  16. 前記化合物Cのブレンステッド塩基が有機物塩基である、請求項15に記載の金属化合物薄膜。
  17. 前記有機物塩基の炭素数が1以上10以下である、請求項16に記載の金属化合物薄膜。
  18. 前記有機物塩基がアミンである、請求項16又は17に記載の金属化合物薄膜。
  19. 前記化合物Cを構成する前記ブレンステッド酸が、ハロゲン化水素である、請求項15〜18のいずれか一項に記載の金属化合物薄膜。
  20. 第13族から第15族のいずれかの金属カチオンと一価アニオンとの化合物Aと、アンモニウムと一価アニオンとの化合物Bを含む、金属化合物薄膜の製造方法であって、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の溶液を、スピンコート、スプレーコート、液相反応、含浸又は貧溶媒析出して薄膜を形成する第1の工程を含む、金属化合物薄膜の製造方法。
  21. 前記第1の工程で得られる薄膜を、ブレンステッド塩基と一価アニオンを含むブレンステッド酸との塩である化合物Cとを反応させる第2の工程をさらに含む、請求項20に記載の金属化合物薄膜の製造方法。
  22. 前記化合物Cのブレンステッド塩基が有機物塩基である、請求項21に記載の金属化合物薄膜の製造方法。
  23. 前記有機物塩基の炭素数が1以上10以下である、請求項22に記載の金属化合物薄膜の製造方法。
  24. 前記有機物塩基がアミンである、請求項22又は23に記載の金属化合物薄膜の製造方法。
  25. 前記化合物Cを構成する前記ブレンステッド酸が、ハロゲン化水素である、請求項2124のいずれか一項に記載の金属化合物薄膜の製造方法。
  26. 前記化合物Bを除去する第3の工程をさらに含む、請求項2025のいずれか一項に記載の金属化合物薄膜の製造方法。
  27. 前記第2の工程又は前記第3の工程を経た後の金属化合物薄膜を、有機物塩基が溶解している溶液Aに投入する第4の工程をさらに含む、請求項2126のいずれか一項に記載の金属化合物薄膜の製造方法。
  28. 前記第4の工程において、前記第2の工程又は前記第3の工程を経た後の金属化合物薄膜を、前記溶液Aに投入後、1秒以上1時間以内維持する、請求項27に記載の金属化合物薄膜の製造方法。
  29. 請求項13〜19のいずれか一項に記載の金属化合物薄膜の、半導体材料としての使用。
  30. 請求項13〜19のいずれか一項に記載の金属化合物薄膜の、太陽電池材料としての使用。
  31. 請求項13〜19のいずれか一項に記載の金属化合物薄膜の、太陽電池材料の光吸収層としての使用。
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