JP6320571B2 - 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、2次元状に配置された複数の画素を有する撮像素子に生じるRTSノイズのような一定範囲内で変動する点滅欠陥ノイズを判定する画像処理装置、画像処理方法およびプログラムに関する。
近年、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子は、画素および該画素から信号を読み出す読み出し回路の微細化が進んでいる。このような微細化では、感度の低下および様々なノイズの増加が問題となっている。感度の低下に対しては、複数の画素を1つの読み出し回路で共有させて信号を読み出す共有画素構造を採用することで、読み出し回路の面積を削減し、各画素の開口率(受光部の割合)を向上させることによって、感度を向上させている。
一方、撮像素子で発生するノイズには、暗電流による暗電流ショットノイズおよび読み出し回路での熱雑音等に起因するランダムノイズがある。また、暗電流ショットノイズおよびランダムノイズ以外にも、画素値が常に異常値を示す欠陥画素、および画素値が撮像毎に変動する点滅欠陥ノイズ等がある。このような点滅欠陥ノイズの中には、読み出し回路に起因するRTS(Random Telegraph Signal)ノイズがある。このRTSノイズを撮像素子の画素毎に検出する技術として、各画像の画素値から画素毎に撮影した複数の画像における画素値の平均値を減算した値を算出し、この値がショットノイズ以上である場合、その値をRTSノイズのノイズレベル(「以下、RTSノイズレベル」という)として検出する技術が知られている(特許文献1参照)。
特開2012−105063号公報
しかしながら、上述した特許文献1では、RTSノイズの検出精度を向上させるため、多くの画像が必要であり、検出に必要な画像を撮影する撮影時間および検出に必要な演算量が増加するという問題点があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、撮影時間および演算量を抑えながら、RTSノイズのような一定範囲内で変動する点滅欠陥ノイズを高精度に検出することができる画像処理装置、画像処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る画像処理装置は、2次元状に配置され、外部から光を受光し、受光量に応じた信号を生成する複数の画素と、所定の画素数毎に共有されて前記信号を画素値として読み出す複数の読み出し回路と、を有する撮像素子によって生成された複数の画像データに対して、前記画素値を前記読み出し回路毎に分類して複数の画素値グループを作成する画素値グループ作成部と、前記画素値グループ作成部が作成した前記複数のグループの各々の画素値の分布に基づいて、前記複数の画素値グループの各々に対して点滅欠陥ノイズが発生するか否かを判定するノイズ判定部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記撮像素子によって生成された複数の画像データに基づいて、傷が生じている画素を欠陥画素として検出する欠陥画素検出部をさらに備え、前記画素値グループ作成部は、前記欠陥画素検出部が検出した前記欠陥画素の画素値を除外して前記複数の画素値グループを作成することを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記欠陥画素は、白傷または黒傷が発生した画素であることを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記欠陥画素検出部は、前記撮像素子によって生成された複数の画像データに基づいて、前記複数の画素の各々から読み出された画素値の平均値を算出し、該平均値に基づき前記欠陥画素を検出することを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記画素値グループ作成部が作成した前記複数の画素値グループの各々のランダムノイズ量と、前記複数の画像データのランダムノイズ量とを算出するランダムノイズ量算出部をさらに備え、前記ノイズ判定部は、前記ランダムノイズ量算出部が算出した前記複数の画素値グループの各々のランダムノイズ量と、前記ランダムノイズ量算出部が算出した前記複数の画像データのランダムノイズ量と、に基づいて、前記複数の画素値グループの各々に対して前記点滅欠陥ノイズが発生するか否かを判定することを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記ランダムノイズ量は、前記画素値の標準偏差、分散、分布範囲の大きさ、最大値および最小値のいずれか1つであることを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記複数の画素値グループの各々の画素値の分布と、予め記録された前記点滅欠陥ノイズのモデルと、に基づいて、前記点滅欠陥ノイズの特徴を示す特徴量を算出する特徴量算出部をさらに備え、前記ノイズ判定部は、前記ランダムノイズ量算出部が算出した前記複数の画素値グループの各々のランダムノイズ量と、前記ランダムノイズ量算出部が算出した前記複数の画像データのランダムノイズ量と、前記特徴量算出部が算出した前記特徴量と、に基づいて、前記複数の画素値グループの各々に対して前記点滅欠陥ノイズが発生するか否かを判定することを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記点滅欠陥ノイズのモデルは、複数の分布からなる混合分布モデルであることを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記特徴量は、前記点滅欠陥ノイズの振幅、前記点滅欠陥ノイズの発生頻度および前記点滅欠陥ノイズの振幅未満の前記点滅欠陥ノイズにおける発生頻度のいずれか1つ以上を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記特徴量は、前記点滅欠陥ノイズを補正する補正値の候補数の数を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記ノイズ判定部による判定結果と、前記複数の読み出し回路の各々の位置情報と、前記特徴量と、を対応付けたノイズ情報を記録するノイズ情報記録部をさらに備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記記録部が記録する前記ノイズ情報に基づいて、前記点滅欠陥ノイズを補正するノイズ補正部をさらに備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記ノイズ判定部は、前記画素値グループ作成部が作成した前記複数の画素値グループの各々の画素値から前記複数の画素の各々に設定された所定値を減算した値の分布に基づいて、前記複数の画素値グループの各々に対して点滅欠陥ノイズが発生するか否かを判定することを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記撮像素子は、暗電流を含む電荷のオフセット検出を行うためのオプティカルブラック画素を有し、前記所定値は、前記オプティカルブラック画素からの画素値に基づく値であることを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記所定値は、前記複数の画素の各々から読み出された画素値の平均値であることを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記点滅欠陥ノイズは、ランダムテレグラフシグナルノイズであることを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記複数の画像データは、同一の露光条件で撮影された画像データであることを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理装置は、上記発明において、前記複数の画像データは、遮光された状態で撮影された画像データであることを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理方法は、2次元状に配置され、外部から光を受光し、受光量に応じた信号を生成する複数の画素と、所定の画素数毎に共有されて前記信号を画素値として読み出す複数の読み出し回路と、を有する撮像素子によって生成された複数の画像データに対して、前記画素値を前記読み出し回路毎に分類して複数の画素値グループを作成する画素値グループ作成ステップと、前記画素値グループ作成ステップで作成した前記複数の画素値グループの各々の画素値の分布に基づいて、前記複数の画素値グループの各々に対して点滅欠陥ノイズが発生するか否かを判定するノイズ判定ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係るプログラムは、2次元状に配置され、外部から光を受光し、受光量に応じた信号を生成する複数の画素と、所定の画素数毎に共有されて前記信号を画素値として読み出す複数の読み出し回路と、を有する撮像素子によって生成された複数の画像データに対して、前記画素値を前記読み出し回路毎に分類して複数の画素値グループを作成する画素値グループ作成ステップと、前記画素値グループ作成ステップで作成した前記複数の画素値グループの各々の画素値の分布に基づいて、前記複数の画素値グループの各々に対して点滅欠陥ノイズが発生するか否かを判定するノイズ判定ステップと、を画像処理装置に実行させることを特徴とする。
本発明によれば、RTSノイズのような一定範囲内で変動する点滅欠陥ノイズの検出を高精度にでき、また検出のための撮影時間および演算時間を短縮することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る撮像システムの構成を模式的に示すブロック図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係る撮像素子の要部の構成を模式的に示す概略図である。 図3は、本発明の実施の形態1に係る撮像素子に光が当たらないように遮光した場合において、RTSノイズが発生しているときに、アンプ部から出力されるアンプ出力の変動を示す図である。 図4は、RTSノイズが発生しているアンプ部を用いて読み出された画素値の分布を示す図である 図5は、本発明の実施の形態1に係る第1画像処理装置が実行する処理の概要を示すフローチャートである。 図6は、図5の孤立点検出・画素値グループ作成処理の概要を示すフローチャートである。 図7は、同じ画素値グループに分類される画素値を出力する撮像素子の画素を模式的に示す図である。 図8は、図5の平均ランダムノイズ量算出・RTSフラグ設定処理の概要を示すフローチャートである。 図9は、図8のRTSフラグ設定処理における処理の概要を示すフローチャートである。 図10は、図5のRTS特徴量算出処理の概要を示すフローチャートである。 図11は、絶対値ヒストグラムの一例を示す図である。 図12は、図5のRTSノイズ判定処理の概要を示すフローチャートである。 図13は、本発明の実施の形態1に係る第2画像処理装置が実行する処理の概要を示すフローチャートである。 図14は、図13の代表値算出処理の概要を示すフローチャートである。 図15は、ランダムノイズモデルの一例を示す図である。 図16は、図13の補正値算出処理の概要を示すフローチャートである。 図17は、絶対値ヒストグラムの混合正規分布近似の一例を示す図である。 図18は、本発明の実施の形態1の変形例2の候補値算出方法2におけるRTS_Valueの輝度分布と候補値との関係を示す図である。 図19は、本発明の実施の形態1の変形例3の候補値算出方法3におけるRTS_Valueのヒストグラフと候補値との関係を示す図である。 図20は、本発明の形態2に係る第1画像処理装置が実行するRTSノイズ判定処理の概要を示すフローチャートである。 図21は、本発明の実施の形態2に係る第2画像処理装置が実行する処理の概要を示すフローチャートである。 図22は、本発明の実施の形態3に係る撮像システムの構成を模式的に示すブロック図である。 図23は、本発明の実施の形態3に係る撮像システムが実行する処理の概要を示すフローチャートである。 図24は、図23の設定処理の概要を示すフローチャートである。 図25は、図23の画像処理の概要を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)について説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。さらに、図面の記載において、同一の部分には同一の符号を付して説明する。
(実施の形態1)
〔撮像システムの構成〕
図1は、本発明の実施の形態1に係る撮像システムの構成を模式的に示すブロック図である。図1に示す撮像システム1は、撮像装置10と、第1画像処理装置20と、第2画像処理装置30と、表示装置40と、を備える。
〔撮像装置の構成〕
まず、撮像装置10の構成について説明する。撮像装置10は、図1に示すように、光学系101と、絞り102と、シャッタ103と、ドライバ104と、撮像素子105と、アナログ処理部106と、A/D変換部107と、操作部108と、メモリI/F部109と、記録媒体110と、揮発メモリ111と、不揮発メモリ112と、バス113と、撮像制御部114と、第1外部I/F部115と、を備える。
光学系101は、複数のレンズを用いて構成される。光学系101は、例えばフォーカスレンズとズームレンズとを用いて構成される。
絞り102は、光学系101が集光した光の入射量を制限することで露出の調整を行う。絞り102は、撮像制御部114の制御のもと、光学系101が集光した光の入射量を制限する。
シャッタ103は、撮像素子105の状態を露光状態または遮光状態に設定する。シャッタ103は、例えばフォーカルプレーンシャッタ等を用いて構成される。
ドライバ104は、後述する撮像制御部114の制御のもと、光学系101、絞り102およびシャッタ103を駆動する。例えば、ドライバ104は、光学系101を光軸O1に沿って移動させることによって、撮像装置10のズーム倍率の変更またはピント位置の調整を行う。
撮像素子105は、後述する撮像制御部114の制御のもと、光学系101が集光した光を受光して画像データ(電気信号)に変換して出力する。撮像素子105は、複数の画素が二次元状に配置されたCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を用いて構成される。この各画素の前面には、ベイヤー配列のRGBフィルタが配置されている。なお、撮像素子105は、ベイヤー配列に限定されず、例えばFovionのような積層型の形式でも勿論かまわない。また、用いるフィルタはRGBに限定されず、補色フィルタ等任意のフィルタを適用できる。また、別途、異なるカラー光を時分割で照射可能な光源を配置し、撮像素子105には、フィルタを配置せず、照射する色を変更しながら順次取り込んだ画像を使用してカラー画像を構成できるようにしてもよい。
ここで、撮像素子105の構成について詳細に説明する。図2は、撮像素子105の要部の構成を模式的に示す概略図である。なお、図2に示す撮像素子105は、画素の開口率向上により感度を向上させるため、複数の画素で読み出し回路を共有している例を示している。なお、図2に示す撮像素子105は、水平方向(横方向)に2画素×垂直方向(縦方向)に4画素の8画素に対して、1つの読み出し回路が配置されている。なお、図2においては、水平方向(横方向)に2画素×垂直方向(縦方向)に4画素の8画素に対して、1つの読み出し回路を1グループとする例を説明したが、本実施の形態1の撮像素子105上には、上述した画素および読み出し回路が、水平方向および垂直方向に並んでいる配置されている。
図2に示すように、撮像素子105は、露光により光を受光し、光電変換を行うことによって、露光量に対応した電荷を発生する複数の画素105a(フォトダイオード)と、複数の画素105aの各々に設けられ、撮像制御部114の制御に応じて開閉する第1スイッチ105bと、複数の画素105aの各々から出力された信号(電荷)を垂直方向に転送する垂直転送線105cと、複数の画素105aの各々から出力された信号を蓄積するFD部105d(Floating Diffusion)と、FD部105dから出力された信号を増幅するアンプ部105eと、撮像制御部114の制御に応じて開閉する第2スイッチ105fと、第2スイッチ105fを制御する制御線105gと、アンプ部105eで増幅された電気信号を転送する転送線105hと、を備える。
このように構成された撮像素子105は、画素105a(1)〜105a(8)における露光量に対応する信号を画素値として読み出す場合、まず、FD部105dをリセット状態にして、撮像制御部114が第1スイッチ105b(1)のみをオンとすることで、画素105a(1)に発生した電荷をFD部105dに転送する。その後、撮像素子105は、撮像制御部114が第2スイッチ105fをオンとすることで、FD部105dに蓄積された電荷をアンプ部105eによって増幅させて画素値として読み出す(出力する)。次に、撮像素子105は、FD部105dをリセット状態にして、撮像制御部114が第1スイッチ105b(2)のみをオンとすることで、画素105a(2)に発生した電荷をFD部105dに転送する。その後、撮像素子105は、撮像制御部114が第2スイッチ105fをオンとすることで、FD部105dに蓄積された電荷をアンプ部105eによって増幅させて画素値として読み出す。撮像素子105は、このような読み出し動作を順次行うことによって、画素105a(1)〜105a(8)における露光量に対応する信号を順次画素値として出力することができる。なお、本実施の形態1では、アンプ部105eが複数の画素105aの各々から電荷を読み出す読み出し回路として機能する。
図1に戻り、撮像装置10の構成の説明を続ける。
アナログ処理部106は、撮像素子105から入力されるアナログ信号に対して、所定のアナログ処理を施してA/D変換部107へ出力する。具体的には、アナログ処理部106は、撮像素子105から入力されるアナログ信号に対して、ノイズ低減処理およびゲインアップ処理等を行う。例えば、アナログ処理部106は、アナログ信号に対して、リセットノイズ等を低減した上で波形整形を行い、さらに目的の明るさとなるようにゲインアップを行う。
A/D変換部107は、アナログ処理部106から入力されるアナログ信号に対して、A/D変換を行うことによってデジタルの画像データ(以下、「RAW画像データ」という)を生成し、バス113を介して揮発メモリ111に出力する。なお、A/D変換部107は、後述する撮像装置10の各部に対してRAW画像データを直接出力するようにしてもよい。なお、上述したアナログ処理部106とA/D変換部107を撮像素子105に設け、撮像素子105がデジタルのRAW画像データを直接出力するようにしても良い。
操作部108は、撮像装置10の各種の指示を与える。具体的には、操作部108は、撮像装置10の電源状態をオン状態またはオフ状態に切り替える電源スイッチ、静止画撮影の指示を与えるレリーズスイッチ、撮像装置10の各種設定を切り替える操作スイッチおよび動画撮影の指示を与える動画スイッチ等を有する。
記録媒体110は、撮像装置10の外部から装着されるメモリカードを用いて構成され、メモリI/F部109を介して撮像装置10に着脱自在に装着される。また、記録媒体110は、撮像制御部114の制御のもと、メモリI/F部109を介してプログラムおよび各種情報それぞれを不揮発メモリ112に出力してもよい。
揮発メモリ111は、バス113を介してA/D変換部107から入力される画像データを一時的に記憶する。例えば、揮発メモリ111は、アナログ処理部106、A/D変換部107およびバス113を介して、撮像素子105が1フレーム毎に順次出力する画像データを一時的に記憶する。揮発メモリ111は、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)等を用いて構成される。
不揮発メモリ112は、撮像装置10を動作させるための各種プログラム、プログラムの実行中に使用される各種データを記録する。また、不揮発メモリ112は、プログラム記録部112aと、第1外部I/F部115を介して入力される撮像素子105におけるRTSノイズのRTSノイズ位置情報を記録するRTSノイズ情報記録部112bと、ランダムノイズモデルを記録するランダムノイズモデル情報記録部112cと、を有する。不揮発メモリ112は、Flashメモリ等を用いて構成される。
バス113は、撮像装置10の各構成部位を接続する伝送路等を用いて構成され、撮像装置10の内部で発生した各種データを撮像装置10の各構成部位に転送する。
撮像制御部114は、CPU(Central Processing Unit)等を用いて構成され、操作部108からの指示信号やレリーズ信号に応じて撮像装置10を構成する各部に対する指示やデータの転送等を行って撮像装置10の動作を統括的に制御する。例えば、撮像制御部114は、操作部108からセカンドレリーズ信号が入力された場合、撮像装置10における撮影動作を開始する制御を行う。ここで、撮像装置10における撮影動作とは、撮像素子105が出力した画像データに対し、アナログ処理部106およびA/D変換部107が所定の処理を施す動作をいう。このように処理が施された画像データは、撮像制御部114の制御のもと、バス113およびメモリI/F部109を介して記録媒体110に記録される。
第1外部I/F部115は、バス113を介して外部の機器から入力される情報を不揮発メモリ112または揮発メモリ111へ出力する一方、バス113を介して外部の機器へ揮発メモリ111が記録する情報、不揮発メモリ112が記憶する情報および撮像素子105が生成した画像データを出力する。具体的には、第1外部I/F部115は、バス113を介して第1画像処理装置20および第2画像処理装置30に撮像素子105が生成した画像データを出力する。
〔第1画像処理装置の構成〕
次に、第1画像処理装置20の構成について説明する。第1画像処理装置20は、第2外部I/F部201と、RTSノイズ検出部202と、を備える。
第2外部I/F部201は、撮像装置10の第1外部I/F部115を介して撮像素子105によって生成された画像データを取得し、取得した画像データをRTSノイズ検出部202へ出力する。また、第2外部I/F部201は、RTSノイズ検出部202から入力された情報を撮像装置10へ出力する。
RTSノイズ検出部202は、撮像装置10で撮影されたRAW画像に基づいて、撮像素子105に生じるRTSノイズを検出し、この検出結果を第2外部I/F部201、第1外部I/F部115およびバス113を介して不揮発メモリ112に記録する。RTSノイズ検出部202は、孤立点検出部202aと、画素値グループ作成部202bと、平均ランダムノイズ量算出部202cと、RTSノイズ特徴量算出部202dと、RTSノイズ判定部202eと、を有する。
孤立点検出部202aは、撮像素子105を遮光した状態(例えばシャッタ103を閉じた状態、以下、「暗時状態」という)で撮影された複数のRAW画像データに対応する暗時RAW画像(以下、単に「暗時RAW画像」という)に基づいて、孤立点の検出とOB成分の減算を行い、孤立点検出結果と減算後の暗時RAW画像を画素値グループ作成部202bへ出力する。なお、本実施の形態1では、孤立点検出部202aが欠陥画素検出部として機能する。
画素値グループ作成部202bは、孤立点検出部202aによる減算後の複数の暗時RAW画像の画素値に基づいて、孤立点検出された画素の画素値を除外するとともに、撮像素子105の共有画素の方式に基づき、読み出し回路(アンプ部105e)ごとに分類して複数の画素値グループを作成し、この複数の画素値グループを平均ランダムノイズ量算出部202cへ出力する。なお、画素値グループ作成部202bは、孤立点検出部202aによって検出された孤立点の画素の画素値を除外せずに、検出された孤立点に応じて補正した画素値を用いるようにしてもよい。
平均ランダムノイズ量算出部202cは、画素値グループ作成部202bによって作成された複数の画素値グループの各々のランダムノイズ量と、複数の暗時RAW画像のランダムノイズ量とを算出し、この算出した各々のランダムノイズ量をRTSノイズ特徴量算出部202dへ出力する。さらに、平均ランダムノイズ量算出部202cは、上述で算出したランダムノイズ量を用いてRTSノイズが発生する可能性のある画素値グループの特定と、それ以外の画素値グループのランダムノイズ量に基づいて、全ての画素値グループのランダムノイズ量の平均である平均ランダムノイズ量を算出する。なお、本実施の形態1では、平均ランダムノイズ量算出部202cがランダムノイズ量算出部として機能する。
RTSノイズ特徴量算出部202dは、RTSノイズが発生する可能性のある画素値グループに対し、RTSノイズレベルや発生頻度等を示す特徴量であるRTSノイズ特徴量を算出し、この算出したRTSノイズ特徴量をRTSノイズ判定部202eへ出力する。RTSノイズ特徴量算出部202dは、RTSノイズが発生する画素値グループの画素値の分布が後述する図4のようになるため、後述のフィッティング処置等によりRTSノイズ特徴量を算出する。なお、本実施の形態では、RTSノイズ特徴量算出部202dが特徴量算出部として機能する。
RTSノイズ判定部202eは、画素値グループ作成部202bが作成した複数のグループの各々の画素値の分布に基づいて、この複数の画素値グループの各々に対して点滅欠陥ノイズとしてRTSノイズが発生するか否かを判定する。具体的には、RTSノイズ判定部202eは、RTSノイズが発生する可能性のある画素値グループに対して、RTSノイズ特徴量算出部202dによって算出されたRTSノイズ特徴量に基づいて、対応する画素値グループを構成する撮像素子105の画素に対し(同一のアンプ部105e(読み出し回路)を共有している撮像素子105の画素に対し)、補正が必要なレベルのRTSノイズが発生するか否かの判定(検出)を行う。RTSノイズ判定部202eは、RTSノイズが発生している場合には、RTSノイズの検出結果と、対応する撮像素子105の読み出し回路(アンプ部105e)の位置情報(即ち、読み出し回路を共有している画素のみから構成される共有画素ブロックの位置情報)と、RTSノイズ特徴量算出部202dが算出した特徴量と、を関連づけたRTSノイズ情報を撮像装置10の不揮発メモリ112に記録する。なお、本実施の形態では、RTSノイズ判定部202eがノイズ判定部として機能する。
〔第2画像処理装置の構成〕
次に、第2画像処理装置30の構成について説明する。第2画像処理装置30は、第3外部I/F部301と、RTSノイズ補正部302と、画像処理部303と、を備える。
第3外部I/F部301は、撮像装置10の第1外部I/F部115を介して撮像素子105によって生成された画像データおよび不揮発メモリ112から出力されたRTSノイズに関するRTSノイズ情報を取得し、取得した画像データおよびRTSノイズ情報をRTSノイズ補正部302へ出力する。
RTSノイズ補正部302は、撮像装置10の不揮発メモリ112のRTSノイズ情報記録部112bに記録されているRAW画像に対してRTSノイズを補正するRTSノイズ補正処理を行い、この補正を行ったRAW画像を画像処理部303へ出力する。RTSノイズ補正部302は、RTSノイズ画素判定部302aと、候補値算出部302bと、代表値算出部302cと、ランダムノイズ量推定部302dと、補正値算出部302eと、を有する。
RTSノイズ画素判定部302aは、撮像装置10のRTSノイズ情報記録部112bに記録されているRTSノイズ情報を、第3外部I/F部301、第1外部I/F部115およびバス113を介して取得し、取得したRAW画像上の画素においてRTSノイズが発生するか否かを判定し、判定結果を候補値算出部302bおよび代表値算出部302cへ出力する。具体的には、RTSノイズ画素判定部302aに対して画素の位置を入力されると、その画素に対応するRTSノイズ情報が撮像装置10のRTSノイズ情報記録部112bに記録されているか判定し、記録されていればRTSノイズ情報(RTSノイズが有りを示す情報)を出力する一方、撮像装置10のRTSノイズ情報記録部112bに記録されていなければ、RTSノイズが発生しない画素と見なし、RTSノイズ情報を出力しない。
候補値算出部302bは、注目画素のRAW画像における画素値と、RTSノイズ画素判定部302aの判定結果とに基づいて、RTSノイズ画素判定部302aによって注目画素においてRTSノイズが発生すると判定されている場合、注目画素の画素値に対する補正量の候補値を複数算出し、注目画素のRAW画像における画素値と、算出した複数の候補値を代表値算出部302c、ランダムノイズ量推定部302dおよび補正値算出部302eそれぞれへ出力する。
代表値算出部302cは、RTSノイズ画素判定部302aによって注目画素においてRTSノイズが発生すると判定されている場合には、注目画素における周囲の少なくともRTSノイズ画素判定部302aによってRTSノイズが発生しないと判定されている画素と、後述するランダムノイズ量推定部302dが算出した注目画素に対応するランダムノイズ量の参照値とに基づいて、RTSノイズが発生しない場合の画素値に相当する代表値を算出する。代表値算出部302cは、注目画素のRAW画像における画素値と、複数の候補値と、上述で算出した代表値と、を補正値算出部302eへ出力する。
ランダムノイズ量推定部302dは、撮像装置10のランダムノイズモデル情報記録部112cが記録するランダムノイズモデルに基づいて、画素値に対応するランダムノイズ量を推定し、推定結果を代表値算出部302cへ出力する。即ち、ランダムノイズ量推定部302dに対して画素値を入力すると、その画素値に対応するランダムノイズ量が出力される。
補正値算出部302eは、RTSノイズ画素判定部302aによって注目画素においてRTSノイズが発生する可能性がある画素と判定されている場合、候補値算出部302bが算出した複数の候補値に基づいて、注目画素の画素値を補正する。具体的には、補正値算出部302eは、注目画素のRAW画像における画素値と、候補値算出部302bによって算出された複数の候補値と、代表値算出部302cによって算出された代表値と、に基づいて、RTSノイズを補正した画素値を算出して、画像処理部303へ出力する。より具体的には、補正値算出部302eは、候補値算出部302bが算出した複数の候補値の中から、代表値算出部302cが算出した代表値に補正結果が最も近くなるような候補値に基づいて、注目画素の画素値を補正する。これに対して、補正値算出部302eは、RTSノイズ画素判定部302aによって注目画素においてRTSノイズが発生しない画素と判定されている場合、注目画素のRAW画像における画素値をそのまま出力する。
画像処理部303は、RTSノイズ補正部302によってRTSノイズが補正された画像データに対して、所定の画像処理を行って表示装置40へ出力する。ここで、所定の画像処理とは、少なくとも、オプティカルブラック減算処理、ホワイトバランス調整処理、撮像素子がベイヤー配列の場合には画像データの同時化処理、カラーマトリクス演算処理、γ補正処理、色再現処理およびエッジ強調処理、ノイズ低減処理等を含む基本の画像処理を行う。また、画像処理部303は、予め設定された各画像処理のパラメータに基づいて、自然な画像を再現する画像処理を行う。ここで、各画像処理のパラメータとは、コントラスト、シャープネス、彩度、ホワイトバランスおよび階調の値である。
〔表示装置の構成〕
次に、表示装置40の構成について説明する。表示装置40は、第2画像処理装置30から入力される画像データに対応する画像を表示する。表示装置40は、液晶または有機EL(Electro Luminescence)等の表示パネル等を用いて構成される。
以上の構成を有する撮像システム1は、第1画像処理装置20が撮像素子105に発生したRTSノイズを検出し、第2画像処理装置30が第1画像処理装置20によって検出されたRTSノイズを補正し、表示装置40が第2画像処理装置30によって画像処理が施された画像データに対応する画像を表示する。
〔RTSノイズの発生原因と特性〕
次に、RTSノイズの発生原因とRTSノイズの特性について説明する。
図3は、撮像素子105に光が当たらないように遮光した場合において、RTSノイズが発生するときに、アンプ部105eから出力されるアンプ出力の変動を示す図である。図4は、RTSノイズが発生するアンプ部105eを用いて読み出された画素値の分布を示す図である。
RTSノイズは、アンプ部105eにおけるゲート酸化膜にトラップ準位が存在した場合、ランダムなタイミングで、このトラップ準位に電荷が捕獲されたり、放出されたりすることで発生する。このため、図3に示すように、RTSノイズが発生するアンプ部105eでは、アンプ出力が約Vrtsの範囲でランダムに変動する。また、電位の変動は、一瞬で起こらず、わずかな時間τを要する。
一般に、撮像素子105では、画素105aから読み出した画素値からノイズを低減するため、相関二重サンプリング処理(以下、「CDS処理」という)が行われる。CDS処理では、撮像制御部114が撮像素子105のリセットスイッチ(図示せず)をオンにして、FD部105dの電荷をリセットさせ、さらに、撮像制御部114が第2スイッチ105fをオンにして、リセット状態を作り、リセット状態の信号(基準信号)を読み出す(出力する)。次に、CDS処理では、撮像制御部114が第1スイッチ105b(または第1スイッチ105b(1)〜105b(8)のいずれか)のみをオンにして、画素105aで発生した電荷をFD部105dに転送し、さらに第2スイッチ105fをオンにした読み出し状態(出力状態)を作り、読み出し状態の信号を読み出す(出力する)。続いて、CDS処理では、読み出し状態の信号からリセット状態の信号(基準信号)を減算することで得られる信号を画素値として変換する。
図3に示すように、撮像素子105は、CDS処理により、タイミングtr1(リセット状態)およびタイミングts1(読み出し状態)それぞれの信号を読み出すと、タイミングtr1およびタイミングts1それぞれのアンプ出力Vがほぼ同様であるため、主にランダムノイズによる影響を受け、読み出された画素値が図4に示す分布Aのような0を中心とした分布となる。同様に、撮像素子105は、タイミングtr2(リセット状態)とタイミングts2(読み出し状態)でも、タイミングtr2およびタイミングts2それぞれのアンプ出力Vがほぼ同様であるため、読み出された画素値が図4に示す分布Aのようになる。
一方、撮像素子105は、CDS処理により、タイミングtr3(リセット状態)およびタイミングts3(読み出し状態)それぞれの信号を読み出すと、タイミングtr3のアンプ出力と比べタイミングts3のアンプ出力が約Vrts低いため、2つの信号の差をとると、アンプ出力の変化量であるVrtsに対応する画素値であるRTS_Value分マイナス方向にシフトし、読み出された画素値が−RTS_Valueを中心とした分布Bとなる。
これに対して、撮像素子105は、CDS処理により、タイミングtr4(リセット状態)およびタイミングts4(読み出し状態)それぞれの信号を読み出すと、タイミングtr4のアンプ出力に比べてタイミングts4のアンプ出力が約Vrts高いため、2つの信号の差をとるとアンプ出力の変化量であるVrtsに対応する画素値であるRTS_Value分プラス方向にシフトし、読み出された画素値がRTS_Valueを中心とした分布Cとなる。
ここで、図3のアンプ出力の変動は、時間τを要して生じるため、電位が変動している途中で信号を読み出す場合もある。この場合、リセット状態の読み出しタイミングおよび読み出し状態の読み出しタイミングの間で、アンプ出力差が−Vrtsより大きく、Vrtsより小さい。この結果、撮像素子105から読み出された画素値も、−RTS_Valueより大きく、RTS_Valueより小さな値となる。時間τは、撮像素子105の条件(例えば温度や駆動電圧等)が一定であれば、ほぼ一定になると考えられるため、−RTS_Valueより大きくRTS_Valueより小さな画素値が同様の確率で発生する。ここでは、これらの画素値の発生頻度をαnoiseと定義する。また、分布Bおよび分布Cの各々は、中央値のみ異なるが、それ以外は同様の分布となる。このため、以下においては、分布Aに対する分布Bまたは分布Cの割合をαrtsと定義する。このαrtsは、アンプ部105eのアンプ出力の変動周期が短いほど、大きくなる。
このように、CDS処理によりRTSノイズが発生するアンプ部105eを用いて読み出された画素値は、図4のような分布となる。なお、撮像素子105に光が当たっている条件では、読み出し状態の電位が露光量に応じて変化する。しかしながら、RTSノイズによる電位の変化は、露光量によらず一定である。即ち、RTSノイズは、露光量に依存せず、−RTS_Value以上、RTS_Value以下の範囲で正常な画素値に対してランダムに変動する特性を有する。なお、図4において、分布A、分布B、分布Cを模式的に示したが、一般には正規分布となる。
また、RTSノイズは、読み出し回路(アンプ部105e)に起因するノイズであるため、図2に示すように、複数の画素105aの各々が1つの読み出し回路を共有している場合、全ての共有画素(画素105a(1)〜105a(8))において同様の特性のRTSノイズが発生する。
また、図2に示した読み出し回路(アンプ部105e)以外にも、撮像素子105の列方向で共有しているカラムアンプやソースフォロア等においても、RTSノイズが発生する場合がある。この場合、同じカラムアンプおよびソースフォロアを共有する列方向の全ての画素においても同様の特性のRTSノイズが発生する。本実施の形態では、読み出し回路(アンプ部105e)以外の回路で発したRTSノイズにも適用することができる。
このようにRTSノイズは、被写体を固定して同じ条件で撮影した場合、撮影により得られた画像の画素値が一定範囲内(−RTS_Value以上、RTS_Value以下)で振幅(変動)するような点滅欠陥ノイズの一種となる。
〔第1画像処理装置の処理〕
次に、第1画像処理装置20の処理について説明する。図5は、第1画像処理装置20が実行する処理の概要を示すフローチャートであり、第1画像処理装置20が実行するメインルーチンのフローチャートである。なお、図5においては、第1画像処理装置20が実行するRTSノイズを検出するRTSノイズ検出処理について説明する。
図5に示すように、まず、RTSノイズ検出部202は、第2外部I/F部201および第1外部I/F部115を介して、撮像制御部114に遮光画像を撮影する指示信号を出力して、暗時RAW画像を複数枚(例えば250枚)撮影させる(ステップS101)。この場合、撮像制御部114は、RTSノイズ検出部202から入力された指示信号に基づいて、シャッタ103および撮像素子105を制御することによって、撮像素子105に暗時RAW画像を撮影させる。このとき、撮像素子105は、静止画、動画およびライブビュー画像の各々でRAW画像のサイズ、撮影時の撮像素子105の駆動モード(例えば高速読み出しモードまたは画質優先モード)が異なる場合、およびRAW画像の特性(例えばビット数)が異なる場合、それぞれで複数枚の暗時RAW画像を撮影することが好ましい。また、撮像制御部114は、撮像素子105の撮影により得られた複数の暗時RAW画像を、バス113、第1外部I/F部115および第2外部I/F部201を介してRTSノイズ検出部202に出力する。
ここで、RTSノイズ検出部202に出力するRAW画像データは、暗時RAW画像でなくてもよく、同一被写体を撮影した複数のRAW画像データであれば、RTSノイズの検出を行えるが、一般に暗い方がランダムノイズの影響が少ないため、暗時RAW画像を用いることが好ましい。同様な理由から、RTSノイズ検出部202に出力するRAW画像データは、撮像素子105が高温の状態よりも低温(室温以下)の状態で暗時RAW画像を複数撮影する方が、ランダムノイズが少ないため、好ましい。また、RTSノイズ検出部202に出力するRAW画像データは、複数の画素105aの各々から出力された信号でなく、FD部105dのみから出力された信号を用いて構成された複数のRAW画像データであってもよい。
続いて、RTSノイズ検出部202は、撮像装置10から取得した複数の暗時RAW画像を用いて孤立点(欠陥画素)の検出および複数の画素値グループを作成する孤立点検出・画素値グループ作成処理を実行する(ステップS102)。
図6は、図5のステップS102の孤立点検出・画素値グループ作成処理の概要を示すフローチャートである。
図6に示すように、まず、孤立点検出部202aは、上述したステップS101で取得した複数の暗時RAW画像の平均である平均暗時RAW画像を生成する(ステップS201)。具体的には、孤立点検出部202aは、画素毎に全ての暗時RAW画像の画素値を加算し、暗時RAW画像の枚数(例えば250枚)で除算することによって、平均暗時RAW画像を生成する。これにより、平均暗時RAW画像では、ランダムノイズとRTSノイズによる影響を低減することができる。ここで、孤立点検出部202aは、平均暗時RAW画像を上述したステップS101で撮影した暗時RAW画像の一部のみを用いて生成するようにしても良い。これにより、平均暗時RAW画像を作成する時間を削減できる。
また、孤立点検出部202aは、撮像素子105の特性が安定している条件であれば、上述したステップS101の撮影とは異なるタイミングで撮影された別の暗時RAW画像を用いて平均暗時RAW画像を生成するようにしても良い。これにより、孤立点検出部202aは、上述したステップS101とステップS201とを並列に実施し、または、上述したステップS101と後述するステップS203および後述するステップS204を並列に実施することで、上述したステップS101で撮影した全ての暗時RAW画像を必ずしも不揮発メモリ112に記憶させる必要がなくなり、少ない容量の揮発メモリ111であっても画素値グループを作成することができる。
続いて、孤立点検出部202aは、平均暗時RAW画像に基づいて、孤立点画素を判定する(ステップS202)。具体的には、孤立点検出部202aは、平均暗時RAW画像を構成する各画素の画素値に対して、該画素値が所定の閾値(第1の閾値)以上であるか否かを判定し、この所定の閾値(第1の閾値)以上である画素値の画素を孤立点(欠陥画素)として判定(検出)する。ここで、所定の閾値とは、例えば暗時ショットノイズの2倍の画素値程度である。これにより、RTSノイズ検出の精度を低下させる可能性がある孤立点画素(欠陥画素)を正確に検出(判定)することができる。なお、孤立点検出部202aは、孤立点画素として画素値が所定の閾値(第1の閾値)より大きい画素値を出力する画素を白傷画素として検出していたが、画素値が所定の閾値(第2の閾値)より小さくなる、例えば黒傷画素の検出を行ってもよい。ここで、黒傷画素とは、感度が周囲よりも低い感度不良によるもの、またはフォトダイオード(画素105a)の欠陥によるもの等である。感度不良によるものであれば、孤立点画素と検出しなくても、暗時RAW画像を用いているためRTSノイズ検出には影響がないが、画素105aによるものは、上記の白傷同様に検出することが好ましい。よって、孤立点検出部202aは、白傷画素の検出に加えて、さらに均一な被写体を撮影した複数の画像に基づいて、所定値(第2の閾値)以下の画素値の画素を黒傷画素として検出してもよい。これにより、RTSノイズの検出の精度を向上させることができる。
その後、画素値グループ作成部202bは、複数の暗時RAW画像の各々から平均暗時RAW画像を減算する(ステップS203)。具体的には、画素値グループ作成部202bは、各暗時RAW画像を構成する各画素の画素値から、該各画素に対応する平均暗時RAW画像の画素の画素値を減算する。この場合、画素値グループ作成部202bは、減算後の結果において負値も保持する。また、一般に、撮像素子105は、暗電流を含む電荷のオフセット検出(オプティカルブラック検出)を行うためのOB領域(OB画素)を有している。このため、画素値グループ作成部202bは、複数の暗時RAW画像の各々からOB領域における画素値の平均を減算してもよい。なお、平均暗時RAW画像を用いた方が画素毎の暗電流のばらつきによるシェーディング等の影響を排除することができるので、RTSノイズをより正確に検出することができる。
続いて、画素値グループ作成部202bは、ステップS202で孤立点検出部202aが検出した孤立点画素判定結果と、ステップS203で平均暗時RAW画像を減算した複数の暗時RAW画像とに基づいて、画素値を読み出し回路毎(アンプ部105e毎)に分類して複数の画素値グループを作成する(ステップS204)。具体的には、画素値グループ作成部202bは、まず、平均暗時RAW画像を減算した複数の暗時RAW画像の全ての画素の画素値から孤立点画素として判定されている画素から出力された画素値を除外する。次に、画素値グループ作成部202bは、同じ読み出し回路(アンプ部105e)を使用して読み出された画素から出力された画素値毎にグループ分けを行い、このグループそれぞれを画素値グループとして作成する。
図7は、同じ画素値グループに分類される画素値を出力する撮像素子105の画素を模式的に示す図である。図7においては、図2に示した横方向に2画素×縦方向に4画素の8画素に対して、1つの読み出し回路(アンプ部105e)で信号を読み出す共有画素の場合を示す。また、図7において、細線L1で形成された正方形P1が各画素を示し、この白い正方形P1が正常画素を示し、黒色の正方形P2が孤立点画素を示す。さらに、図7において、太線L2の枠が同じ画素値グループに分類される画素値を出力する画素を示す。また、図7において上から順に、W1番目に撮影された画像の一部、W2番目に撮影された画像の一部、W3番目に撮影された画像の一部を示している。
図7に示すように、画素値グループAは、画素値グループ作成部202bが平均暗時RAW画像を減算した複数の暗時RAW画像の各々において、左上の太枠部分L2の各画素から出力された画素値の集合となる。この場合において、画素値グループAは、例えば暗時RAW画像を250枚用いるとき、8×250=2000個の画素値からなる集合となる。また、画素値グループXは、太枠部分の画素において、孤立点(欠陥画素)が検出されていない画素から出力された画素値の集合となる。この場合において、画素値グループXは、例えば暗時RAW画像を250枚用いるとき、(8−1)×250=1750個の画素値からなる集合となる。
ステップS204の後、RTSノイズ検出部202は、図5のメインルーチンへ戻る。
図5に戻り、ステップS103以降の説明を続ける。
ステップS103において、RTSノイズ検出部202は、複数の画素値グループに対して、RTSノイズが発生する可能性を示すRTSフラグの設定および画素値グループの平均ランダムノイズ量を算出する平均ランダムノイズ量算出・RTSフラグ設定処理を実行する。
図8は、図5のステップS103で説明した平均ランダムノイズ量算出・RTSフラグ設定処理の概要を示すフローチャートである。
図8に示すように、まず、平均ランダムノイズ量算出部202cは、各画素値グループのランダムノイズ量を算出する(ステップS301)。具体的には、平均ランダムノイズ量算出部202cは、1つの画素値グループに対して1つのランダムノイズ量を算出する。なお、本実施の形態1では、平均ランダムノイズ量算出部202cは、画素値グループを構成する画素値の標準偏差を算出し、この標準偏差を各画素値グループのランダムノイズ量として算出する。例えば、平均ランダムノイズ量算出部202cは、図7に示した画素値グループAの場合、2000個の画素値の標準偏差を算出し、画素値グループXの場合、1750個の画素値の標準偏差を算出する。なお、平均ランダムノイズ量算出部202cは、ランダムノイズ量として、例えば最大値または、最小値、最大値と最小値の差、分散値等ほかの尺度による値を算出するようにしても良い。
続いて、平均ランダムノイズ量算出部202cは、各画素値グループに対してRTSフラグをクリア状態に設定する(ステップS302)。ここで、RTSフラグとは、各画素値グループに付随する情報であり、クリア状態であればその画素値グループではRTSノイズが発生しないことを示し、セット状態であればその画素値グループではRTSノイズが発生する可能性があることを示す情報である。
その後、平均ランダムノイズ量算出部202cは、RTSフラグがクリア状態に設定されている画素値グループ全ての平均ランダムノイズ量の平均を算出する(ステップS303)。具体的には、平均ランダムノイズ量算出部202cは、ステップS301で算出したRTSフラグがクリア状態に設定されている画素値グループの標準偏差の平均を複数の暗時RAW画像のランダムノイズ量として算出し、その算出結果を平均ランダムノイズ量とする。
続いて、平均ランダムノイズ量算出部202cは、RTSフラグがクリア状態に設定されている画素値グループの各々に対して、画素値グループのランダムノイズ量と平均ランダムノイズ量とを比較し、ランダムノイズ量が大きい場合にRTSフラグを設定するRTSフラグをセット状態に設定するRTSフラグ設定処理を実行する(ステップS304)。
図9は、図8のステップS304のRTSフラグ設定処理における処理の概要を示すフローチャートである。
図9に示すように、まず、平均ランダムノイズ量算出部202cは、後述するステップS402〜ステップ404の処理を順次行うための注目画素値グループを設定(後述するステップS402〜ステップS404の処理を行うグループを特定するためのポインタを設定)する(ステップS401)。具体的には、平均ランダムノイズ量算出部202cは、撮像素子105において、共有画素ブロック毎(読み出し回路毎)に、左上から右下に向かってラスタ順に、0より大きい整数を1、2、3・・・と順にインデックスとして割り当てる。次に、平均ランダムノイズ量算出部202cは、ステップ401が実行される毎に、カウンタを1ずつ増加させる(RTSフラグ設定処理が開始される時点でカウンタは0にリセットする)。平均ランダムノイズ量算出部202cは、カウンタが示しているインデックスが割り当てられている画素値グループを注目画素値グループとして設定する。即ち、平均ランダムノイズ量算出部202cによってステップS401が最初に実行されると、平均ランダムノイズ量算出部202cが0にリセットされたカウンタを1増加させるため、カウンタが1を示し、左上の画素値グループが注目画素値グループとなる。平均ランダムノイズ量算出部202cがステップS401の処理を2回(2回目)実行すると、カウンタが2を示すため、左上の画素値グループの右側の画素値グループが注目画素値グループとなる。
続いて、平均ランダムノイズ量算出部202cは、注目画素グループのRTSフラグがセット状態であるか否かを判定する(ステップS402)。平均ランダムノイズ量算出部202cが注目画素グループのRTSフラグがセット状態であると判定した場合(ステップS402:Yes)、第1画像処理装置20は、後述するステップS405へ移行する。これに対して、平均ランダムノイズ量算出部202cが注目画素グループのRTSフラグがセット状態でないと判定した場合(ステップS402:No)、第1画像処理装置20は、後述するステップS403へ移行する。
ステップS403において、平均ランダムノイズ量算出部202cは、注目画素値グループのランダムノイズ量が平均ラインダムノイズ量に比べて大きいか否かを判定する。具体的には、平均ランダムノイズ量算出部202cは、注目画素値グループの標準偏差が平均ランダムノイズ量の標準偏差の平均に所定の係数(例えば1.5)を乗じた値よりも大きいが否かを判定する。平均ランダムノイズ量算出部202cが注目画素値グループのランダムノイズ量が平均ラインダムノイズ量に比べて大きいと判定した場合(ステップS403:Yes)、第1画像処理装置20は、は、後述するステップS404へ移行する。これに対して、平均ランダムノイズ量算出部202cが注目画素値グループのランダムノイズ量が平均ラインダムノイズ量に比べて大きくないと判定した場合(ステップS403:No)、第1画像処理装置20は、後述するステップS405へ移行する。
ステップS404において、平均ランダムノイズ量算出部202cは、注目画素値グループのRTSフラグをセット状態に設定する。
続いて、平均ランダムノイズ量算出部202cは、全ての画素値グループに対して、上述したステップS401〜ステップS404の処理が終了したか否かを判定する(ステップS405)。平均ランダムノイズ量算出部202cが全ての画素値グループに対して、上述したステップS401〜ステップS404の処理が終了したと判定した場合(ステップS405:Yes)、第1画像処理装置20は、図8の平均ランダムノイズ量算出・RTSフラグ設定処理へ戻る。これに対して、平均ランダムノイズ量算出部202cが上述したステップS401〜ステップS404の処理が終了していないと判定した場合(ステップS405:No)、第1画像処理装置20は、上述したステップS401へ戻る。
図8に戻り、ステップS305以降の説明を続ける。
ステップS305において、上述したステップS304のRTSフラグ設定処理において、平均ランダムノイズ量算出部202cは、新規にRTSフラグをセット状態に設定したか否かを判定する。具体的には、直前に実行されたステップS304の処理において、平均ランダムノイズ量算出部202cは、上述した図9のステップS404の処理を1回以上実行したか否かを判定する。平均ランダムノイズ量算出部202cが新規にRTSフラグをセット状態に設定した(直前に実行されたステップS304の処理において、上述した図9のステップS404の処理が1回以上実行された)と判定した場合(ステップS305:Yes)、第1画像処理装置20は、ステップS303へ戻る。これに対して、平均ランダムノイズ量算出部202cが新規にRTSフラグをセット状態に設定していない(直前に実行されたステップS304の処理において、上述した図9のステップS404の処理が一回も実行されていない)と判定した場合(ステップS305:No)、第1画像処理装置20は、図5のメインルーチンへ戻る。なお、平均ランダムノイズ量算出部202cは、ステップS305においては、上述した図9のステップS404の実行回数で判定していたが、例えば上述したステップS403〜ステップS405の実行回数が所定回数、例えば3回に達しているか否かを判定するようにしてもよい。
このように平均ランダムノイズ量算出部202cが上述した図8および図9に示す処理を実行すると、上述したステップS302で一旦全ての画素値グループのRTSフラグがクリア状態に設定され、最初に上述したステップS303を実行することによって、全ての画素値グループの平均ランダムノイズ量を算出することができる。RTSノイズが発生する画素値グループでは、ランダムノイズ量が大きいため、平均ランダムノイズ量算出部202cが上述したステップS304において平均ランダムノイズ量と比較することによって、RTSノイズが発生する画素値グループに対してRTSフラグをセット状態に設定する。
しかしながら、RTS_Valueが小さい画素値グループのランダムノイズ量は、RTSノイズが発生しない画素値グループのランダムノイズ量と比べて差が小さいため、平均ランダムノイズ量算出部202cが上述したステップS303およびステップS304を1回実行するだけでは、RTS_Valueが小さい画素値グループにRTSフラグを正しく設定できない(正しくセット状態に設定できない)場合がある。そこで、本実施の形態1では、平均ランダムノイズ量算出部202cが上述したステップS303〜ステップS305を繰り返すことで、RTS_Valueが小さい画素値グループにもRTSフラグを正しく設定することができる。さらに、平均ランダムノイズ量も徐々に収束させることができる。この結果、平均ランダムノイズ量算出部202cは、ランダムノイズと区別可能なレベルのRTSノイズを有する画素値グループ全てに対し、RTSフラグをセット状態に設定することができる。一方、ランダムノイズと区別できないRTSノイズを有する画素値グループ全てに対してRTSフラグがクリア状態に設定されたままになるが、このようなRTSノイズは、ランダムノイズに埋もれてしまうため、検出および補正の必要がない。
また、RTSノイズが発生する画素値グループでは、上述した図3で説明したように、RTSノイズによるRTS_Value分ずれた画素値に分布ができるため、標準偏差が大きくなる。RTSノイズは、全ての読み出し回路(アンプ部105e)で発生する可能性が低いため、平均ランダムノイズ量算出部202cが上述した図8および図9に示す処理を実行することにより、検出および補正が必要となるRTSノイズが発生する可能性がある画素値グループと、検出および補正が必要となるRTSノイズが発生する可能性がない画素値グループとに確実に分類することができる。
図5に戻り、ステップS104以降の説明を続ける。
ステップS104において、RTSノイズ検出部202は、ステップS103でRTSフラグがセット状態に設定されている画素値グループに対して、RTSノイズの特徴を示すRTS特徴量を算出するRTSノイズ特徴量算出処理を実行する(ステップS104)。
図10は、図5のステップS104のRTSノイズ特徴量算出処理の概要を示すフローチャートである。
図10に示すように、まず、RTSノイズ特徴量算出部202dは、RTSフラグがセット状態に設定されている画素値グループの各々に対して、画素値グループ内の各画素値を絶対値に変換したヒストグラムを作成する(ステップS501)。具体的には、RTSノイズ特徴量算出部202dは、画素値グループの分布が上述した図4のようなものであった場合、絶対値に変換して、図11に示すヒストグラムを作成する。ここで、分布B+Cは、図4の分布Bと分布Cとを合わせた分布であるため、分布Aの総数×αRTS×2が分布B+Cの総数となる。また、RTSノイズによるRTS_Value未満の数の分布は、2×αnoiseとなる。RTSノイズ特徴量算出部202dは、このステップS501の処理を行うことで、分布を偏らせることができるため、暗時RAW画像の枚数を増加させることなく、正確な分布を得ることができる。
続いて、RTSノイズ特徴量算出部202dは、RTSフラグがセット状態に設定されている画素値グループの各々に対して、RTSノイズのモデルとフィッティングさせることによって、RTS_Valueを算出する(ステップS502)。具体的には、図4の分布f(x)は、ランダムノイズが標準偏差σの正規分布で発生すると仮定し、画素値グループの総数とf(x)の累積を一致させるための係数kを用いて式(1)、式(2)で表せる。
Figure 0006320571
ここで、αnoiseの発生する範囲は、−RTS_Valueより大きく、RTS_Valueより小さい範囲としているが、式(1)に記載したxの値域には等号を含めている。ここでは、A/D変換部107によるA/D変換によるサンプリングするときの丸めを考量し等号を含めた値域としている。よって、図11の分布g(x)は、式(3)となる。
Figure 0006320571
このように、RTSノイズ特徴量算出部202dは、標準偏差σ、RTS_Value、αRTSおよびαnoiseを変数とし、xを所定の範囲(例えば10bitで0〜RTS_Valueの取り得る最大値の2倍程度の範囲)でg(x)を算出して正規化し、絶対値ヒストグラムとg(x)との誤差が最小になる標準偏差σ、RTS_Value、αRTSおよびαnoiseを算出する。具体的には、RTSノイズ特徴量算出部202dは、標準偏差σ、RTS_Value、αRTSおよびαnoiseを変数とし、xを所定の範囲でg(x)を参照し、上述した所定の範囲で算出したg(x)の総数が画素値グループに含まれる画素値の総数と一致するようにkを設定し、絶対値ヒストグラムとg(x)との誤差が最小になる標準偏差σ、RTS_Value、αRTSおよびαnoiseを算出する(RTS_Valueの算出方法1)。なお、RTSノイズ特徴量算出部202dは、誤差の求め方として、各画素値xの誤差を単純に累積した値のみではなく、画素値xに応じて重み付けして累積した値としてもよい。ここで、ランダムノイズは、撮像素子105内でほぼ同様に発生するため、標準偏差σが平均ランダムノイズ量として算出した平均標準偏差付近の値となる。そのため、標準偏差σは、平均ランダムノイズ量を用いる、即ち、ステップS303で最後に算出された標準偏差を用いるようにしても良い。これにより、演算量を削減することができる。
ステップS502の後、RTSノイズ特徴量算出部202dは、RTSフラグがセット状態に設定されている画素値グループの各々に対して、乖離量を算出する(ステップS503)。ここで、絶対値ヒストグラムにおいて、画素値が大きいほうから、画素値グループに含まれる個数の所定割合(例えば0.1%〜0.2%程度)だけ分布する範囲の中央値を乖離量と定義する(所定割合を1/画素値グループに含まれる画素値の個数とすると、乖離量が画素値グループの最大値と一致する)。RTSノイズ特徴量算出部202dは、αRTSが著しく小さい場合、上述したステップS502のRTSノイズモデルフィッティングのみでは、RTSノイズの特徴量を算出できない可能性があるため、乖離量を用いることで、RTSノイズの特徴量の誤算出を防止することができる。なお、平均ランダムノイズ量算出部202cは、RTSフラグがセット状態に設定されている画素値グループの各々に対して、乖離量を算出し、この乖離量を各画素値グループのランダムノイズ量として、RTSフラグの設定を行ってもよい。これにより、αRTSが著しく小さいRTSノイズの検出漏れを防止することができる。ステップS503の後、第1画像処理装置20は、上述した図5のメインルーチンへ戻る。
図5に戻り、ステップS105以降の説明を続ける。
ステップS105において、RTSノイズ検出部202は、RTSフラグがセット状態に設定されている画素値グループのRTS特徴量に基づいて、各画素値グループで補正が必要なレベルのRTSノイズが発生しているか否かを判定し、この判定結果と、各画素値グループに対応する読み出し回路の位置(即ち、読み出し回路を共有している画素105aから構成される共有画素ブロック図の位置(アドレス))と、を関連付けたRTSノイズ情報を撮像装置10の不揮発メモリ112に記録するRTS判定処理を実行する。ステップS105の後、第1画像処理装置20は、本処理を終了する。
図12は、図5のステップS105のRTSノイズ判定処理の概要を示すフローチャートである。
図12に示すように、まず、RTSノイズ判定部202eは、第2外部I/F部201、第1外部I/F部115およびバス113を介して、不揮発メモリ112に記録されているRTSノイズ情報をクリアする(ステップS601)。
続いて、RTSノイズ判定部202eは、後述するステップS603〜ステップ605の処理を順次行うための注目画素値グループを設定する(ステップS602)。具体的には、RTSノイズ判定部202eは、後述するステップS603〜ステップS605の処理を行うグループを特定するためのポインタを設定する。例えば、RTSノイズ判定部202eは、予め撮像素子105において、共有画素ブロック毎に左上から右下に向かってラスタ順に、0より大きい整数を1、2、3、・・・と順にインデックスとして割り当てる。次に、RTSノイズ判定部202eは、ステップS602を実行する毎にカウンタを1ずつ増加させる(図12のRTSノイズ判定処理が開始される時点でカウンタは0にリセットする)。このカウンタが示しているインデックスが割り当てられている画素値グループを注目画素値グループとする。即ち、RTSノイズ判定部202eによってステップS602が最初に実行されると、RTSノイズ判定部202eが0にリセットされたカウンタを1増加させるため、カウンタが1を示し、左上の画素値グループが注目画素値グループとなる。RTSノイズ判定部202eがステップS602の処理を2回(2回目)実行すると、カウンタが2を示すため、左上の画素値グループの右側の画素値グループが注目画素値グループとなる。
その後、RTSノイズ判定部202eは、注目画素値グループに設定されている画素値グループに対して、RTSフラグがセット状態に設定されているか否かを判定する(ステップS603)。RTSノイズ判定部202eが注目画素値グループに設定されている画素値グループに対して、RTSフラグがセット状態に設定されていると判定した場合(ステップS603:Yes)、第1画像処理装置20は、後述するステップS604へ移行する。これに対して、RTSノイズ判定部202eが注目画素値グループに設定されている画素値グループに対して、RTSフラグがセット状態に設定されていないと判定した場合(ステップS603:No)、第1画像処理装置20は、後述するステップS608へ移行する。
ステップS604において、RTSノイズ判定部202eは、上述した図10のステップS502でRTSノイズ特徴量算出部202dによって算出されたRTS_Valueが所定以上、例えばThValue以上であるか否かを判定する。ここで、ThValueとは、小さいRTSノイズについてはランダムノイズにより人間が知覚できないため、平均ランダムノイズ量に所定の係数(例えば2.0)を乗じた値である。なお、ステップS604においては、RTSノイズ判定部202eがRTS_ValueとThValueとを比較していたが、例えばRTS_Valueが乖離量と著しく異なる場合、上述した図10のステップS502でRTSノイズ特徴量算出部202dによるフィッティングが失敗している可能性もある。このため、RTSノイズ判定部202eは、RTS_Valueと乖離量との差が小さいか否かの判定をさらに行うようにしてもよい。RTSノイズ判定部202eによってRTS_ValueがThValue以上であると判定された場合(ステップS604:Yes)、第1画像処理装置20は、後述するステップS605へ移行する。これに対して、RTSノイズ判定部202eによってRTS_ValueがThValue以上でないと判定された場合(ステップS604:No)、第1画像処理装置20は、後述するステップS606へ移行する。
ステップS606において、RTSノイズ判定部202eは、上述したステップS503でRTSノイズ特徴量算出部202dによって算出された注目画素グループの乖離量が所定以上、例えばThMax以上であるか否かを判定する。具体的には、RTSノイズ判定部202eは、発生頻度は低いRTSノイズを検出(判定)するため、乖離量により判定を行う。なぜなら、発生頻度が低い場合、さらにランダムノイズより人間が知覚できないためである。ここで、ThMaxは、ThValue以上の値とすることが好ましい。RTSノイズ判定部202eによって注目画素グループの乖離量がThMax以上であると判定された場合(ステップS606:Yes)、第1画像処理装置20は、後述するステップS607へ移行する。これに対して、RTSノイズ判定部202eによって注目画素グループの乖離量がThMax以上でないと判定された場合(ステップS606:No)、第1画像処理装置20は、後述するステップS608へ移行する。
ステップS607において、RTSノイズ判定部202eは、上述したステップS503でRTSノイズ特徴量算出部202dによって算出された注目画素グループの乖離量を、注目画素値グループのRTS_Valueとして設定する(乖離量の値をRTS_Valueの値として複製する)。ステップS607の後、第1画像処理装置20は、ステップS608へ移行する。
続いて、RTSノイズ判定部202eは、RTS_ValueをRTSノイズレベルと見なし、注目画素値グループとして設定されている画素値グループを構成する画素値を出力する読み出し回路(アンプ部105e)の位置情報(アドレス情報)、即ち、その読み出し回路を共有している画素のみから構成される共有画素ブロックの位置情報(アドレス情報)と、RTS_Valueと、を対応付けて、撮像装置10の揮発メモリ111に一時的に記憶する(ステップS605)。
その後、RTSノイズ判定部202eは、注目画素値グループの設定と、上述したステップS603〜ステップS605の処理を全画素値グループに対して実施したか否かを判定する(ステップS608)。RTSノイズ判定部202eによって全画素値グループに対して実施したと判定された場合(ステップS608:Yes)、第1画像処理装置20は、後述するステップS609へ移行する。これに対して、RTSノイズ判定部202eによって全画素値グループに対して実施していないと判定された場合(ステップS608:No)、第1画像処理装置20は、ステップS602へ戻る。
ステップS609において、RTSノイズ判定部202eは、第2外部I/F部201、第1外部I/F部115およびバス113を介して、撮像装置10の揮発メモリ111に一時的に記憶されたRTS_Valueの最大値と、RTS_Valueのヒストグラムとを算出する。そして、RTSノイズ判定部202eは、揮発メモリ111に一時的に記憶された共有画素ブロックの位置情報とRTS_Valueの対応関係と、RTS_Valueの最大値と、RTS_Valueのヒストグラムと、を対応付けてRTSノイズ情報として不揮発メモリ112のRTSノイズ情報記録部112bに記録する。ここで、共有画素ブロックの位置情報とRTS_Valueの対応関係とは、RTSノイズが発生する可能性がある共有ブロックの位置情報と、その共有ブロックそれぞれに対するRTS_Valueである。ステップS609の後、第1画像処理装置20は、図5のメインルーチンへ戻り、本処理を終了する。なお、RTSノイズ判定部202eは、RTSノイズ情報として、共有画素ブロックの位置情報(読み出し回路(アンプ部105e)の位置情報)と、RTSノイズ特徴量と、を対応づけて不揮発メモリ112のRTSノイズ情報記録部112bに記録した。各画素はいずれかの共有画素ブロックに属するため、複数の画素の各々の位置情報(画素の座標に関する情報)と、RTSノイズ特徴量と、を対応づけたRTSノイズ情報として不揮発メモリ112に記録するようにしても良い。その場合、画素数が共有画素ブロック数以上であるため、不揮発メモリ112に記録するデータ量が増えてしまうが、RTSノイズを補正する際に各画素と共有画素ブロックの対応を考慮する必要がなくなる。また、RTSノイズ特徴量とは、RTS_Valueの対応関係、RTS_Valueの最大値およびRTS_Valueのヒストグラムである。
また、上述した図12において、RTSノイズ判定部202eは、撮像装置10の不揮発メモリ112のRTSノイズ情報記録部112bに記録されているRTSノイズ情報をクリアした後に、上述したステップS602〜ステップS607で検出したRTSノイズ情報を不揮発メモリ112に記録していたが、RTSノイズは、撮像素子105を製造する段階で生じるもののみでなく、経年劣化によって発生し、徐々に増加する可能性がある。このため、RTSノイズ判定部202eは、撮像装置10の不揮発メモリ112のRTSノイズ情報記録部112bが記録するRTSノイズ情報をクリアせずに、新たに検出したRTSノイズ情報を加えてRTSノイズ情報を更新してもよい。
〔第2画像処理装置の処理〕
次に、第2画像処理装置30が実行する処理について説明する。図13は、第2画像処理装置30が実行する処理の概要を示すフローチャートであり、第2画像処理装置30が実行するメインルーチンのフローチャートである。
まず、RTSノイズ補正部302は、後述するステップS702〜ステップS705の処理を順次行うための注目画素を設定する(ステップS701)。なお、RTSノイズ補正部302は、RAW画像における画素毎に左上から右下に向かってラスタ順に、0より大きい整数を1、2、3、・・・と順にインデックスとして割り当てる。次に、RTSノイズ補正部302は、ステップS701が実行される毎に、カウンタを1ずつ増加させる(図13の処理が開始される時点でカウンタは0にリセットする)。RTSノイズ補正部302は、カウンタが示しているインデックスが割り当てられている画素を注目画素として設定する。即ち、RTSノイズ補正部302によってステップS701が最初に実行されると、RTSノイズ補正部302が0にリセットされたカウンタを1増加させるため、カウンタが1を示し、左上の画素が注目画素となる。RTSノイズ補正部302がステップS701の処理を2回(2回目)実行すると、カウンタが2を示すため、左上の画素の右側の画素が注目画素となる。
続いて、RTSノイズ画素判定部302aは、第3外部I/F部301、第1外部I/F部115およびバス113を介して、撮像装置10の不揮発メモリ112のRTSノイズ情報記録部112bが記録するRTSノイズ情報を取得し、取得したRTSノイズ情報に基づいて、注目画素においてRTSノイズが発生している可能性があるか否かを判定する(ステップS702)。即ち、RTSノイズ画素判定部302aは、注目画素が含まれる共有画素ブロックの位置情報が、RTSノイズ情報に含まれているか否か判定する。具体的には、RTSノイズ画素判定部302aは、注目画素が含まれる共有ブロックの位置情報が、RTSノイズが発生する可能性がある共有ブロックとしてRTSノイズ情報に含まれているか否かを判定する。RTSノイズ画素判定部302aによって注目画素においてRTSノイズが発生する可能性がありと判定(注目画素が含まれる共有画素ブロックの位置情報が、RTSノイズ情報に含まれていると判定)された場合(ステップS702:Yes)、第2画像処理装置30は、後述するステップS703へ移行する。これに対して、RTSノイズ画素判定部302aによって注目画素においてRTSノイズが発生している可能がないと判定(注目画素が含まれる共有画素ブロックの位置情報が、RTSノイズ情報に含まれていないと判定)された場合(ステップS702:No)、第2画像処理装置30は、後述するステップS706へ移行する。この場合において、RTSノイズ画素判定部302aは、注目画素においてRTSノイズが発生している可能性がないと判定した場合、この注目画素のRAW画像における画素値をそのまま補正後の画素値として代表値算出部302cへ出力する。
ステップ703において、候補値算出部302bは、RTSノイズを補正するための補正量の候補値を複数算出する。具体的には、候補値算出部302bは、注目画素に対応するRTS_Value(RTSノイズ画素判定部302aから出力されるRTSノイズに含まれるRTSノイズ情報に含まれている)に基づいて、0以上RTS_Value以下の画素値として取り得る値全て(RAW画像として整数のみを取り得る場合、0以上RTS_Value以下の全ての整数)を候補値とする(候補値算出方法1)。なお、候補値算出部302bは、撮像制御部114によって撮像素子105のカラムアンプ等に設定されたアンプゲイン値が、RTSノイズ検出時(アンプゲイン値=G0とする)と、RTSノイズ補正時(アンプゲイン値=G1とする)とで異なる場合、RTS_Valueを、RTSノイズ補正時のアンプゲイン値とRTSノイズ検出時のアンプゲイン値との比(G=G1/G0)に対してRTS_Valueを乗算した値に置き換えてもよい。また、候補値算出部302bは、予め設定しうるアンプゲイン値毎のRTS_ValueをRTSノイズ情報に持たせ、この設定しているアンプゲイン値に応じたRTS_Valueを用いてもよい。
続いて、代表値算出部302cは、注目画素周辺のRAW画像の画素値に基づいて、代表値(注目画素において、RTSノイズが発生していない場合における予測されるRAW画像の画素値)を算出する代表値算出処理を実行する(ステップS704)。ステップS704の後、第2画像処理装置30は、後述するステップS705へ移行する。
図14は、図13のステップS704の代表値算出処理の概要を示すフローチャートである。
図14に示すように、まず、代表値算出部302cは、注目画素を基準に、代表値算出の対象とする最小の算出範囲を設定する(ステップS801)。具体的には、代表値算出部302cは、例えば注目画素を中心として対象の範囲で最大7×7の範囲を算出範囲とする場合、7×7以下の最小の範囲である3×3を最小の算出範囲として設定する。
続いて、代表値算出部302cは、注目画素近傍で発生するRAW画像におけるランダムノイズ量を算出するための参照値を算出する(ステップS802)。具体的には、代表値算出部302cは、注目画素のRAW画像における画素値を参照値として算出する(参照値参照方法1)。
その後、ランダムノイズ量推定部302dは、第3外部I/F部301、第1外部I/F部115およびバス113を介して不揮発メモリ112に記録されているランダムノイズモデルを取得し、注目画素の画素値または注目画素の近傍のRAW画像における参照値に応じたランダムノイズ量を算出する(ステップS803)。
図15は、ランダムノイズモデルの一例を示す図である。図15において、縦軸がノイズ量を示し、横軸が画素値を示す。なお、図15においては、縦軸のランダムノイズ量として画素値の標準偏差を用い、撮像素子105の特性に応じたランダムノイズモデルを示す。
図15の曲線L10に示すように、撮像素子105におけるランダムノイズ量は、画素値が大きくなるに従って増加する。このため、本実施の形態1におけるランダムノイズ量推定部302dは、図15の曲線L10のランダムノイズモデルに基づいて、ランダムノイズ量を算出する(標準偏差を算出する)。なお、図15に示した曲線以外にも、ランダムノイズモデルを近似式や折れ線で近似した特性であってもよい。
続いて、代表値算出部302cは、算出範囲内のRAW画素の画素値に基づいて、代表値算出に使用可能な画素値の範囲である許容範囲(有効範囲)を算出する(ステップS804)。具体的には、代表値算出部302cは、許容範囲(有効範囲)の上限を以下の式(4)によって算出する。
参照値+ランダムノイズ量(標準偏差)×R+RTS_Value ・・・(4)
ここで、Rは、所定の係数であり、ランダムノイズに対してRTSノイズが視覚的にどの程度把握できるかに応じて設定する。例えばRの係数としては、2前後の値が好ましい。また、代表値算出部302cは、許容範囲の下限を以下の式(5)によって算出する。
参照値−ランダムノイズ量(標準偏差)×R−RTS_Value ・・・(5)
なお、RTS_Valueに換えて、複数の候補値の最大値を用いてもよい。また、式(4)および式(5)における参照値は、上述したステップS803においてランダムノイズ量推定部302dによるランダムノイズ量を推定するための使用された参照値と異なる参照値方法により得られた参照値としてもよい。このように、代表値算出部302cは、注目画素のRTSノイズと、この注目画素の近辺のランダムノイズを考慮した許容範囲を算出することができる。
その後、代表値算出部302cは、算出範囲内において注目画素以外のRAW画像の画素値(カラーフィルタを用いた撮像素子105の場合、注目画素と同色の画素値)の各々に対して、上述したステップS804で算出した許容範囲内であるか否かを判定し、この許容範囲内の画素値の個数をカウントする(ステップS805)。このステップS805で得られるカウント値は、平坦な被写体の場合ほど大きく、エッジを含む被写体の場合ほど小さくなる傾向がある。なお、算出範囲内においてRTSノイズが発生している可能性がある画素は、カウントしないようにしても良い。
続いて、上述したステップS805でカウントしたカウント値が所定の値ThRefより大きい場合(ステップS806:Yes)、第2画像処理装置30は、後述するステップS809へ移行する。ここで、所定の値ThRefは、代表値算出部302cが注目画素の周辺画素から代表値を算出するため、1以上とすることが好ましい。これに対して、上述したステップS805でカウントしたカウント値が所定の値ThRefより大きくない場合(ステップS806:No)、第2画像処理装置30は、後述するステップS807へ移行する。
ステップS807において、代表値算出の対象とする算出範囲が最大である場合(ステップS807:Yes)、第2画像処理装置30は、後述するステップS809へ移行する。これに対して、代表値算出の対象とする算出範囲が最大でない場合(ステップS807:No)、第2画像処理装置30は、後述するステップS808へ移行する。
ステップS808において、代表値算出部302cは、代表値を算出する算出範囲を拡大する(ステップS808)。具体的には、代表値算出部302cは、代表値算出の対象とする算出範囲を最大の範囲内に収まる範囲で、水平または垂直方向に1画素以上拡大する。例えば、代表値算出部302cは、算出範囲として注目画素を中心とした3×3の範囲を設定している場合、注目画素を中心とした5×5の範囲を算出範囲に設定し直す。ステップS808の後、第2画像処理装置30は、ステップS802へ戻る。なお、ステップS808においては、代表値算出部302cは、3×3または5×5の範囲を算出範囲に設定していたが、例えば、水平または垂直だけ拡大し、5×3や3×5の範囲を算出範囲に設定するようにしても良い。
ステップS809において、代表値算出部302cは、代表値を算出する(ステップS809)。具体的には、代表値算出部302cは、まず、算出範囲内における注目画素以外のRAW画像の画素値に対して、許容範囲内(有効範囲内)に含まれている画素値(カラーフィルタを用いた撮像素子105の場合、注目画素と同色の画素値)を選択する。その後、代表値算出部302cは、選択した画素数が所定の値ThRef以上の場合、この選択した画素値の中央値を代表値として算出(決定)する。なお、代表値算出部302cは、選択した画素値の数が偶数の場合、注目画素のRAW画像における画素値に近い側の中央値を代表値として算出する。この場合、過補正を防止することができる。また、代表値算出部302cは、選択した画素数が所定の値ThRef未満の場合、注目画素のRAW画像における画素値に最も近い画素値を有する算出範囲内における注目画素以外のRAW画像の画素値を代表値とする。なお、代表値算出部302cは、中央値を用いて代表値を算出していたが、例えば平均や分布の中間値等の他の方法で算出するようにしてもよい。また、代表値算出部302cは、算出範囲内のエッジ方向判別を行い、このエッジ方向判別の結果に基づいて、最も相関の高い方向の周辺画素値を代表値として算出してもよい。さらに、代表値算出部302cは、注目画素以外の算出範囲内の画素においてRTSノイズが発生している可能性がある画素は除外するようにしても良い。このとき、代表値算出部302cは、ステップS809が実行される時点での算出範囲内において、RTSノイズが発生している可能性がない画素が全くない場合には、注目画素の画素値を代表値とする。ステップS809の後、第2画像処理装置30は、上述した図13のメインルーチンへ戻る。
このように、代表値算出部302cは、上述した代表値算出処理において、注目画素の近傍を優先して代表値を算出する。さらに、代表値算出部302cは、エッジ等により代表値が変動しないように、ランダムノイズ量推定部302dが推定したランダムノイズ量に基づいて、注目画素の周辺画素の範囲を制限して、代表値を算出する。さらに、RTSノイズが発生している可能性がある近傍画素は除外して代表値を算出するようにしても良い。
図13に戻り、ステップS705以降の説明を続ける。
ステップS705において、補正値算出部302eは、上述したステップS703で候補値算出部302bによって算出された複数の候補値と、上述したステップS704で代表値算出部302cによって算出された代表値とに基づいて、注目画素におけるRTSノイズが補正されたRAW画素の画素値を算出する補正値算出処理を実行する。ステップS705の後、第2画像処理装置30は、後述するステップS706へ移行する。
図16は、図13のステップS705の補正値算出処理の概要を示すフローチャートである。
図16に示すように、まず、補正値算出部302eは、上述した図14のステップS803でランダムノイズ量推定部302dによって推定されたランダムノイズ量(本実施の形態1では、標準偏差)と、上述した図13のステップS703で候補値算出部302bによって算出された候補値の最大値とに基づいて、候補値の最大値が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS901)。ここで、閾値は、以下の式(6)によって設定される。
ランダムノイズ量×Rm ・・・(6)
Rmは、所定の係数である。なお、Rmは、ランダムノイズに対してRTSノイズが視覚的にどの程度見えるかに応じて決定される、例えば、Rmの値は、2前後が好ましい。補正値算出部302eが候補値の最大値が閾値以上であると判定した場合(ステップS901:Yes)、第2画像処理装置30は、後述するステップS902へ移行する。これに対して、補正値算出部302eが候補値の最大値が閾値以上でないと判定した場合(ステップS901:No)、第2画像処理装置30は、後述するステップS903へ移行する。なお、補正値算出部302eは、候補値の最大値の代わりに注目画素のRTS_Valueを用い、注目画素のRTS_Valueと閾値を比較するようにしても良い。
ステップS902において、補正値算出部302eは、画素値を補正する。具体的には、補正値算出部302eは、まず、以下の式(7)によってΔを算出する。
Δ=注目画素のRAW画像における画素値−代表値 ・・・(7)
次に、補正値算出部302eは、Δの絶対値と、上述した図13のステップS703で候補値算出部302bが算出した1つ以上の候補値とを比較し、最もΔの絶対値に近い候補値を選択し、この候補値をδとする。なお、補正値算出部302eは、最もΔの絶対値に近い候補値が複数ある場合、過補正を防止するため、複数の候補値のうち最も小さい候補値をδとして選択する。
最後に、補正値算出部302eは、以下の式(8),(9)によって、注目画素のRAW画像における画素値を代表値方向にδだけ近づけて補正し、この補正した注目画素の画素値を画像処理部303へ出力する。
Δ<0の場合
注目画素のRAW画像における画素値+δ ・・・(8)
Δ≧0の場合
注目画素のRAW画像における画素値−δ ・・・(9)
ステップS902の後、第2画像処理装置30は、図15のメインルーチンへ戻る。なお、ステップS902において、補正値算出部302eは、Δを算出して複数の候補値の中から最も小さい候補値を選択していたが、注目画素のRAW画像における画素値に対して、複数の候補値の各々を個別に加算または減算した値を算出し、この算出により得られる複数の加算または減算した値の中で最も近い代表値を選択してもよい。また、ステップS902において、補正値算出部302eは、同じ結果が得られれば、別の演算および比較方を用いてもよい。さらにまた、補正値算出部302eは、補正された注目画素の画素値として、代表値を注目画素のRAW画像における画素値−RTS_Value以上、注目画素のRAW画像における画素値+RTS_Value以下にクリップした値とすることと等価になる。
ステップS903において、補正値算出部302eは、注目画素のRAW画像における画素値をそのまま画像処理部303に出力する。ステップS903の後、第2画像処理装置30は、図15のメインルーチンへ戻る。
図13に戻り、ステップS706以降の説明を続ける。
ステップS706において、RTSノイズ補正部302は、全ての画素に対して上述したステップS701〜ステップS705の処理が終了したか否かを判定する(ステップS706)。RTSノイズ補正部302が全ての画素に対して上述した処理が終了したと判定した場合(ステップS706:Yes)、第2画像処理装置30は、本処理を終了する。これに対して、RTSノイズ補正部302が全ての画素に対して上述した処理が終了していないと判定した場合(ステップS706:No)、第2画像処理装置30は、上述したステップS701へ戻る。
以上説明した本発明の実施の形態1によれば、画素値グループ作成部202bが読み出し回路(アンプ部105e)ごとに分類して複数の画素値グループを作成することで暗時RAW画像の枚数を増やすことなく高精度にRTSノイズを検出することが可能になる。その結果、検出用の暗時RAW画像を撮影する時間、および検出時に暗時RAW画像を読み込む時間などを削減でき、RTSノイズの検出に必要な時間を短縮しながら高精度に、RTSノイズのような一定範囲内で画素値が変動する点滅欠陥ノイズを検出することができる。
また、本発明の実施の形態1によれば、RTSノイズ特徴量算出部202dがRTSノイズの検出において、画素値グループ内の各値を絶対値に変換したヒストグラフを用いることで分布の精度を向上させ、また、分布の範囲を半分にすることができるため、フィッティングによる誤差算出における演算量を、絶対値を用いない場合の約半分に削減できる。よって、高速かつ高精度に、RTSノイズのような一定範囲内で画素値が変動するノイズを検出することができる。
さらに、本発明の実施の形態1によれば、RTSノイズの検出において、画素値グループ作成部202bが孤立点検出部202aによって検出された孤立点と画素を除外しているため、孤立点の発生によりRTSノイズを誤検出することを防止できる。よって、高精度に、RTSノイズのような一定範囲内で画素値が変動するノイズを検出することができる。
さらにまた、本発明の実施の形態1によれば、RTSノイズの検出において、画素値グループのノイズレベルを用い、RTSノイズが発生している可能性があるか判定するため、全ての画素値グループに対してフィッティング等によりRTSノイズ特徴量を算出する必要が無いため、演算量を削減することができる。
また、本発明の実施の形態1によれば、RTSノイズ補正において、補正値算出部302eが候補値算出部302bによって算出された複数の候補値を用いることでRTS_Value未満のRTSノイズが発生した場合において過補正することなく、適切にRTSノイズのような一定範囲内で画素値が変動するノイズを補正することができる。
さらに、本発明の実施の形態1によれば、RTSノイズ補正において、ランダムノイズ量推定部302dが推定したランダムノイズ量に基づき、補正値算出部302eが適切な周辺画素から代表値を算出することで、注目画素がエッジ部近辺であってもエッジの影響を最小限に抑え、適切にRTSノイズのような一定範囲内で画素値が変動するノイズを補正することができる。
さらに、本発明の実施の形態1によれば、RTSノイズ補正において、RTSノイズがランダムノイズにまぎれて知覚できないような場合には、補正値算出部302eがRTSノイズを補正する処理を行わないため、過補正することなく、適切にRTSノイズのような一定範囲内で画素値が変動するノイズを補正することができる。
(実施の形態1の変形例1)
本発明の実施の形態1の変形例1に係るRTSノイズ特徴量算出部202dは、別の算出方法によって、RTS_Valueを算出することができる。具体的には、上述した図11の絶対値ヒストグラフ(点滅欠陥ノイズのモデル)を、図17に示すように3つの異なる特性を有する正規分布から成る混合正規分布とみなし、絶対値ヒストグラフと混合正規分布との差が最小となるような各正規分布の中央値、標準偏差と、3つの分布の割合を求め、分布2の中央値をRTS_Valueとして算出してもよい。この場合、RTSノイズ特徴量算出部202dは、公知のEMアルゴリズム等を用いることによって、演算量を低減することができる。
(実施の形態1の変形例2)
本発明の実施の形態1の変形例2に係る候補値算出部302bは、別の候補値算出方法(候補値算出方法2)によって、RTSノイズを補正するための補正量の候補値を複数算出する(上述した図13のステップS703)。
〔候補値算出方法2〕
候補値算出部302bは、注目画素に対応するRTS_Valueに基づいて、0以上RTS_Value以下の値を所定の間隔で抜き出した値を候補値として算出する。例えば、平均ランダムノイズ量に基づく値として平均標準偏差を用いて、RTS_Value以下の平均標準偏差×r×n(nは0以上の整数)を候補値として算出する。ここで、ランダムノイズに対してRTSノイズが視覚的にどの程度見えるからに応じて、rを決定する。rは2前後の値が好ましい。
また、候補値算出部302bは、RTS_Valueの最大値と、ハードウェア制限(メモリや回路規模等の制限)から決まる候補値の最大数Maxとに基づいて、RTS_Value以下のRTS_Value最大値÷(Max−1)×n(nは0以上Max−1以下の整数)を候補値として算出してもよい。
図18は、候補値算出方法2におけるRTS_Valueのヒストグラフと候補値との関係を示す図である。図18に示すように、太線L11は、RTS_Valueのヒストグラフの例を示す。最大数Maxが7の場合、点線で示した値が候補値となり得る値を示し、実際の候補値は、注目画素に対応するRTS_Value以下の点線で示した値である。
以上説明した本実施の形態1の変形例2によれば、候補値算出部302bがハードウェア制限を考慮しながら、RTSノイズを補正するための補正量の候補値を複数算出する。これにより、撮像素子105で生じるRTSノイズに対して効果的に補正することができる。
(実施の形態1の変形例3)
本発明の実施の形態1の変形例3に係る候補値算出部302bは、別の候補値算出方法(候補値算出方法3)によって、RTSノイズを補正するための補正量の候補値を複数算出する(上述した図13のステップS703)。
〔候補値算出方法3〕
候補値算出部302bは、ハードウェア制限から決まる候補値の最大数Maxによって、RTS_Valueのヒストグラムの頻度を等分するように分割し、注目画素に対応するRTS_Value以下の値を候補値として算出する。
図19は、候補値算出方法3におけるRTS_Valueのヒストグラフと候補値との関係を示す図である。図19に示すように、太線L12は、RTS_Valueのヒストグラフの例を示す。点線で示した値が候補値となり得る値を示し、RTS_Valueのヒストグラムの頻度を等分する位置としている。実際の候補値は、注目画素に対応するRTS_Value以下の点線で示した値となる。
このように、本実施の形態1の変形例3によれば、候補値算出部302bがハードウェア制限を考慮しながら、RTSノイズの分布に考量してRTSノイズを補正するための補正量の候補値を算出する。これにより、撮像素子105で生じる全てのRTSノイズに対して効果的に精度よく補正することができる。
(実施の形態1の変形例4)
本発明の実施の形態1の変形例4に係る候補値算出部302bは、別の候補値算出方法(候補値算出方法4)によって、RTSノイズを補正するための補正量の候補値を複数算出する(上述した図13のステップS703)。
〔候補値算出方法4〕
候補値算出部302bは、注目画素に対応するRTS_Valueに基づいて、0以上RTS_Value以下の値を所定の間隔で抜き出した値を候補値として算出する。上述した候補値算出方法2や候補値算出方法3との差は、所定の間隔を画素値に応じて変更する点である。具体的には、候補値算出部302bは、ランダムノイズ量推定部302dが算出した注目画素または該注目画素の近傍のRAW画像における画素値に応じたランダムノイズ量(本実施の形態1の変形例4では標準偏差)に基づいて、注目画素に対応する候補値を算出する。より具体的には、候補値算出部302bは、注目画素のRAW画像における画素値、該注目画素の近傍(周辺)のRAW画像における画素値(カラーフィルタを用いた撮像素子105の場合には、注目画素と同色の画素値)の平均等に基づいて、ランダムノイズ量推定部302dが算出したランダムノイズを取得し、このランダムノイズ量を使用し、RTS_Value以下の標準偏差×r×n(nは0以上Max−1以下の整数)を候補値として算出する。
以上説明した本実施の形態1の変形例4によれば、候補値算出部302bがランダムノイズ量推定部302dによって算出された注目画素または該注目画素の近傍のRAW画像における画素値に応じたランダムノイズ量に基づいて、注目画素に対応する候補値を算出する。ランダムノイズにまぎれてしまうような細かな精度の補正を行うと演算量が増加する一方、その演算量の増加に見合う補正効果が得られない。しかしながら、本実施の形態1の変形例4の手法を用いることにより、ランダムノイズに紛れずに違和感があるようなレベルのRTSノイズを、最小限の候補値の数で十分に補正することができる。
(実施の形態1の変形例5)
本発明の実施の形態1の変形例5に係る代表値算出部302cは、別の参照値算出方法(参照値算出方法2)によって、注目画素近傍で発生するRAW画像におけるランダムノイズ量を算出するための参照値を算出する(上述した図14のステップS802)。
〔参照値算出方法2〕
代表値算出部302cは、算出範囲内のRAW画像における画素値(カラーフィルタを用いた撮像素子105の場合には注目画素と同色の画素値)の最大値、平均および中央値のいずれかを参照値として算出する。
以上説明した本実施の形態1の変形例5によれば、RAW画像における画素値がRTSノイズにより本来の画素値よりも小さい場合、代表値算出部302cが注目画素の周辺の画素値を使用して参照値を算出するため、ランダムノイズ量推定部302dが算出するランダムノイズ量が小さく算出されることを防止することができる。
(実施の形態1の変形例6)
本発明の実施の形態1の変形例6に係る代表値算出部302cは、別の参照値算出方法(参照値算出方法3)によって、注目画素近傍で発生するRAW画像におけるランダムノイズ量を算出するための参照値を算出する(上述した図14のステップS802)。
〔参照値算出方法3〕
代表値算出部302cは、算出範囲内において、RTSノイズ画素判定部302aにおいてRTSノイズが発生していないと判定された画素のRAW画像における画素値(カラーフィルタを用いた撮像素子105の場合には注目画素と同色の画素値)の最大値、平均および中央値のいずれかを参照値として算出する。なお、代表値算出部302cは、RTSノイズ画素判定部302aによって算出範囲内の全ての画素でRTSノイズが発生していると判定された場合、上述した参照値算出方法1または参照値算出方法2を用いて算出する。
以上説明した本発明の実施の形態1の変形例6によれば、RAW画像における画素値がRTSノイズにより本来の画素値よりも小さい場合、代表値算出部302cが注目画素の周辺の画素値を使用して参照値を算出するため、ランダムノイズ量推定部302dが算出するランダムノイズ量が小さく算出されることを防止することができる。
(実施の形態1の変形例7)
本発明の実施の形態1の変形例7に係る代表値算出部302cは、別の参照値算出方法(参照値算出方法4)によって、注目画素近傍で発生するRAW画像におけるランダムノイズ量を算出するための参照値を算出する。
〔代表値算出方法4〕
代表値算出部302cは、代表値を用いてランダムノイズ量推定部302dでランダムノイズ量を算出し、参照値ではなく代表値に基づくランダムノイズ量を用いて上述したステップS901における閾値を決定する。
以上説明した本発明の実施の形態1の変形例7によれば、注目画素においてRTSノイズが発生していた場合に、閾値が小さく算出されたり大きく算出されたりすることを防止することができる。
(実施の形態1の変形例8)
本発明の実施の形態1では、平均ランダムノイズ量算出部202cが複数の画素値グループの各々のランダムノイズ量と、RTSフラグがクリア状態に設定されている画素値グループ全ての平均ランダムノイズ量の平均とを算出していたが、複数の画素値グループの各々のランダムノイズ量と、複数の暗時RAW画像においてRTSフラグがクリア状態に設定されている画素値グループに対応する画素のランダムノイズ量を複数の暗時RAW画像のランダムノイズ量として算出してもよい。この場合、RTSノイズ判定部202eは、平均ランダムノイズ量算出部202cが算出した複数の画素値グループの各々のランダムノイズ量と、平均ランダムノイズ量算出部202cが算出した複数の暗時RAW画像のランダムノイズ量と、RTSノイズ特徴量算出部202dによって算出された特徴量と、に基づいて、複数の画素値グループの各々に対してRTSノイズが発生するか否かを判定すればよい。これにより、より正確な複数の暗時RAW画像のランダムノイズ量を算出することができる。この結果、RTSノイズが発生する画素値グループか否かをより正確に判定することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。上述した実施の形態1は、RTSノイズを検出する際にRTS_Valueを記録し、この記録したRTS_Valueに基づいて補正量の候補値を複数算出していた。これに対して、本実施の形態2では、RTSノイズの検出結果として、まず、画像全体で共通に使用する補正量の候補値となり得る全ての数を算出する。次に、RTSノイズが発生する共有画素ブロックにおいて、この補正量の候補値となり得る全ての数のうち、補正量の候補値として小さい方から使用して補正するとともに、補正量の候補値の数を記録する。具体的には、上述した実施の形態1の図12のRTSノイズ判定処理におけるステップS609および図13のステップS703の各々の内容のみ異なる。このため、以下においては、本実施の形態2に係るステップS609およびステップS703について説明する。なお、上述した実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
図20は、本実施の形態2に係る第1画像処理装置20が実行するRTSノイズ判定処理の概要を示すフローチャートである。図20において、第1画像処理装置20は、上述した実施の形態1に係るステップS609の処理に換えて、ステップS609aの処理を行う。
ステップS609aにおいて、RTSノイズ判定部202eは、まず、上述したステップS605で揮発メモリ111に一時的に記憶されたRTS_Valueの最大値を算出する。
その後、RTSノイズ判定部202eは、候補値の最大数Maxに基づいて、下記の式(10)でCn(nは0以上Max未満の整数)を算出する。
Cn=RTS_Valueの最大値÷(Max−1)×n ・・・(10)
ここで、nは、0以上Max未満の整数である。上述した図18においては、式(10)で算出されたCnが点線の位置に対応する。
続いて、RTSノイズ判定部202eは、共有画素ブロックの位置と対応続けられて揮発メモリ111に一時的に記憶されているRTS_Valueに基づいて、RTS_Value以下のCnの個数をカウントする。この場合、RTSノイズ判定部202eは、C0(=0)が必ず含まれるため、カウント値から除外してもよい、また、RTSノイズ判定部202eは、RTS_Valueを超える最小のCnまでの個数をカウントするようにしてもよい。
最後に、RTSノイズ判定部202eは、最大数Maxの数とCnの各々と、共有画素ブロックの位置情報と、カウント値(RTSノイズ補正値の候補値の数)とを対応付けたRTSノイズ情報をRTSノイズ情報記録部112bに記録する。なお、上述した以外にも、RTSノイズ判定部202eは、Cnとして上述した図19の点線で示すような値を用いてもよい。この場合、Cnは、RTS_Valueのヒストグラムの頻度を最大数Max−1等分するような値となる。
図21は、本実施の形態2に係る第2画像処理装置30が実行する処理の概要を示すフローチャートである。図21において、第2画像処理装置30は、上述した実施の形態1に係るステップS703の処理に換えて、ステップS703aの処理を行う。
ステップS703aにおいて、候補値算出部302bは、不揮発メモリ112に記録されている最大数Maxの数とCnの各々を取得し、Cnの小さい方から注目画素に対応する候補値の数分を補正量の候補値とする。なお、候補値算出部302bは、撮像制御部114が撮像素子105のカラムアンプ等に設定したアンプゲイン値がRTSノイズ検出時(アンプゲイン値=G0とする)と、RTSノイズ補正時(アンプゲイン値=G1とする)で異なる場合、補正量の候補値を、RTSノイズ補正時のアンプゲイン値とRTSノイズ検出時のアンプゲイン値との比(G=G1/G0)に対して補正量の候補値を乗算した値に置き換えてもよい。また、候補値算出部302bは、予めアンプゲイン値毎の補正量の候補値を不揮発メモリ112に記録しておき、設定しているアンプゲイン値に応じた補正量の候補値を用いてもよい。また、候補値算出部302bは、候補値の数に0が含まれていない場合、C0と、C1以上の小さい方から候補値の数分を補正量の候補値とする。さらにまた、上述した実施の形態1においては、RTS_Valueを用いる処理があるが、本実施の形態2では、RTS_Valueが不揮発メモリ112に記録されていないため、ステップS703aで算出された最大の候補値をRTS_Valueとして以後の処理に用いることによって、上述した実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
以上説明した本発明の実施の形態2によれば、RTSノイズの検出において、RTS_Valueの分布に基づきRTSノイズ補正において補正量の候補値として取り得る値(Cn)をあらかじめ算出し、RTS_Valueに基づきRTSノイズが発生する共有画素ブロックとRTSノイズ補正において使用する候補値の数を対応づけて記録する。RTSノイズは、撮像素子105の欠陥により発生するため、個体差によりRTSノイズの特性も異なる。上述した実施の形態1のようにRTS_Valueを直接記録する場合には、個体差を加味して想定される最大値までのRTS_Valueを記録するための領域(RTS_Valueの最大ビット数)を確保しておく必要がある。一方、本実施の形態2によれば、最大数Maxまでの値を記録できればよいため、想定外のRTSノイズが発生する場合においても、適切な補正につながるような検出が可能になる。なお、想定外のRTSノイズが発生する場合には、Cnのみを変更すればよい。
また、本発明の実施の形態2によれば、RTSノイズ補正において、あらかじめ算出されたCnと、共有画素ブロックと対応づけられたRTS_Valueに基づく値である候補値の数を用い、候補値の数だけCnから選択するのみでよいため、単純な処理、即ち少ない演算量で補正が可能になる。
なお、本発明の実施の形態2では、候補値算出部302bがRTSノイズの検出結果に基づきCnを算出したが、RTSノイズの特性(特にRTS_Valueのヒストグラム)の個体差が少ない場合、撮像素子105で発生し得るRTSノイズの特性(例えば、平均的なRTS_Valueのヒストグラム等)に基づき、あらかじめCnを算出(決定)しておくようにしても良い。これにより、個体毎(撮像素子105毎)にCnを算出する必要が無く、RTSノイズの検出における演算量を低減できる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について説明する。上述した実施の形態1は、RTSノイズ検出部202およびRTSノイズ補正部302の各々が個別に設けられていたが、本実施の形態3では、撮像装置本体にRTSノイズ検出部202およびRTSノイズ補正部302を設ける。このため、以下においては、上述した実施の形態1に係る撮像システム1と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
〔撮像システムの構成〕
図22は、本発明の実施の形態3に係る撮像システム2の構成を模式的に示すブロック図である。図22に示す撮像システム2は、本体部3と、本体部3に着脱自在に接続可能なレンズ部4と、を備える。
〔本体部の構成〕
本体部3は、シャッタ103と、撮像素子105と、アナログ処理部106と、A/D変換部107と、操作部108と、メモリI/F部109と、記録媒体110と、揮発メモリ111と、不揮発メモリ112と、バス113と、撮像制御部114と、AE処理部116と、AF処理部117と、外部I/F部118と、表示部119と、ドライバ120と、RTSノイズ検出部202と、RTSノイズ補正部302と、を備える。ドライバ120は、撮像制御部114の制御のもと、シャッタ103を駆動する。
AE処理部116は、バス113を介して揮発メモリ111に記憶された画像データを取得し、この取得した画像データに基づいて、静止画撮影または動画撮影を行う際の露出条件を設定する。具体的には、AE処理部116は、画像データから輝度を算出し、算出した輝度に基づいて、例えば絞り値、露光時間、ISO感度等を決定することで撮像システム2の自動露出(Auto Exposure)を行う。
AF処理部117は、バス113を介して揮発メモリ111に記憶された画像データを取得し、取得した画像データに基づいて、撮像システム2の自動焦点の調整を行う。例えば、AF処理部117は、画像データから高周波成分の信号を取り出し、高周波成分の信号に対してAF(Auto Focus)演算処理を行うことによって、撮像システム2の合焦評価を決定することで撮像システム2の自動焦点の調整を行う。なお、撮像システム2の自動焦点の調整方法は、撮像素子105で位相差信号を取得するものであってもよい。
外部I/F部118は、本体部3における各種ブロックにおけるデータの読み書きや、専用のコマンド等による制御などを行える。外部I/F部118は、FPGA、DSPまたはGPU等を搭載した専用の回路やパーソナルコンピュータ(PC)等の外部機器を接続することで、本体部3における各種ブロックを制御が可能なインターフェースである。
表示部119は、液晶または有機EL(Electro Luminescence)等からなる表示パネルを用いて構成される。表示部119は、撮像素子105が生成した画像データに対応する画像を表示する。
〔レンズ部の構成〕
図22に示すように、レンズ部4は、所定の視野領域から集光した被写体像を撮像素子105に結像する。光学系101と、絞り102と、ドライバ104と、を備える。
〔撮像システムの処理〕
次に、撮像システム2が実行する処理について説明する。図23は、撮像システム2が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
図23に示すように、まず、ユーザによって操作部108の電源ボタン(図示せず)が操作されて、本体部3の電源がオンになると、撮像制御部114は、撮像システム2の初期化を行う(ステップS1001)。具体的には、撮像制御部114は、動画の記録中を示す記録中フラグをオフ状態にする初期化を行う。この記録中フラグは、動画の撮影中にオン状態になり、動画を撮影していないときにオフ状態となるフラグであり、揮発メモリ111に記憶されている。
続いて、操作部108の動画ボタンが押された場合(ステップS1002:Yes)、撮像制御部114は、オン状態で動画の記録中であることを示す記録中フラグを反転し(ステップS1003)、撮像制御部114は、撮像システム2が動画記録中であるか否かを判断する(ステップS1004)。具体的には、撮像制御部114は、揮発メモリ111に記憶された記録中フラグがオン状態であるか否かを判定する。撮像制御部114によって撮像システム2が動画記録中であると判断された場合(ステップS1004:Yes)、撮像システム2は、後述するステップS1005へ移行する。これに対して、撮像制御部114によって撮像システム2が動画記録中でないと判断された場合(ステップS1004:No)、撮像システム2は、後述するステップS1006へ移行する。
ステップS1005において、撮像制御部114は、記録媒体110に画像データを時系列に沿って記録するための動画ファイルを生成する。ステップS1005の後、撮像システム2は、後述するステップS1006へ移行する。
ステップS1002において、操作部108の動画ボタンが押されていない場合(ステップS1002:No)、撮像システム2は、ステップS1006へ移行する。
続いて、撮像制御部114は、撮像システム2が動画の記録中であるか否かを判断する(ステップS1006)。撮像制御部114によって撮像システム2が動画の記録中であると判断された場合(ステップS1006:Yes)、撮像システム2は、後述するステップS1017へ移行する。これに対して、撮像制御部114によって動画の記録中でないと判断された場合(ステップS1006:No)、撮像システム2は、後述するステップS1007へ移行する。
ステップS1007において、操作部108の再生ボタンが押された場合(ステップS1007:Yes)、撮像システム2は、記録媒体110に記録された画像データに対応する画像を表示部119に再生させて表示させる(ステップS1008)。ステップS1008の後、撮像システム2は、後述するステップS1009へ移行する
ステップS1007において、操作部108の再生ボタンが押されていない場合(ステップS1007:No)、撮像システム2は、ステップS1009へ移行する。
続いて、操作部108のメニューボタンが押された場合(ステップS1009:Yes)、撮像システム2は、各種設定を行う設定処理を実行する(ステップS1010)。なお、設定処理の詳細は後述する。ステップS1010の後、撮像システム2は、後述するステップS1011へ移行する。
ステップS1009において、操作部108のメニューボタンが押されていない場合(ステップS10009:No)、撮像システム2は、ステップS1011へ移行する。
ステップS1011において、操作部108のレリーズボタンがオフ状態から1st状態に遷移した場合(ステップS1011:Yes)、撮像制御部114は、AE処理部116に露出を調整するAE処理およびAF処理部117にピントを調整するAF処理それぞれを実行させる(ステップS1012)。その後、撮像システム2は、後述するステップS1024へ移行する。
ステップS1011において、操作部108のレリーズボタンがオフ状態から1st状態に遷移していない場合(ステップS1011:No)、撮像システム2は、ステップS1013へ移行する。
続いて、操作部108のレリーズボタンが2nd状態に遷移した場合(ステップS1013:Yes)、撮像制御部114は、メカシャッタによる撮影を実行する(ステップS1014)。具体的には、撮像制御部114は、シャッタ103を制御することによって、撮像素子105に撮影を実行させる。
続いて、撮像システム2は、撮像素子105が生成した画像データに対して、RTSノイズの補正を行った後に、所定の処理を行う画像処理を実行する(ステップS1015)。なお、画像処理の詳細は後述する。
その後、撮像制御部114は、画像処理部303が画像処理を施した画像データを記録媒体110に記録する(ステップS1016)。ステップS1016の後、撮像システム2は、後述するステップS1024へ移行する。
ステップS1013において、操作部108のレリーズボタンが2nd状態に遷移していない場合(ステップS1013:No)、撮像システム2は、ステップS1017へ移行する。
続いて、撮像制御部114は、AE処理部116に露出を調整するAE処理を実行させ(ステップS1017)、AF処理部117にピントを調整するAF処理を実行させる(ステップS1018)。
その後、撮像制御部114は、ドライバ120を介して撮像素子105に露光時間を電子的に制御する、所謂、電子シャッタによる撮影を実行させる(ステップS1019)。電子シャッタによる撮影によって撮像素子105が生成した画像データは、アナログ処理部106およびA/D変換部107およびバス113を介して揮発メモリ111に出力される。
続いて、撮像システム2は、ステップS1015と同様の画像処理を実行する(ステップS1020)。なお、画像処理の詳細は後述する。
その後、撮像システム2は、電子シャッタによる撮影によって撮像素子105が生成した画像データに対応するライブビュー画像を表示部119に表示させる(ステップS1021)。
続いて、撮像システム2が動作記録中である場合(ステップS1022:Yes)、撮像制御部114は、画像データをステップS1010の設定処理により設定した記録形式で図示ない画像圧縮展開部に圧縮させ、この圧縮した画像データを記録媒体110に作成された動画ファイルに動画として記録させる(ステップS1023)。ステップS1023の後、撮像システム2は、ステップS1024へ移行する。
ステップS1022において、撮像システム2が動画記録中でない場合(ステップS1022:No)、撮像システム2は、ステップS1024へ移行する。
続いて、操作部108の電源ボタンが押されて撮像システム2の電源がオフ状態になった場合(ステップS1024:Yes)、撮像システム2は、本処理を終了する。これに対して、撮像システム2の電源がオフ状態になっていない場合(ステップS1024:No)、撮像システム2は、ステップS1002へ戻る。
次に、図23のステップS1010で説明した設定処理について説明する。図24は、設定処理の概要を示すフローチャートである。
図24に示すように、撮像システム2は、表示部119にメニューを表示させる(ステップS1041)。
続いて、操作部108の操作に応じてRTSノイズの検出が選択された場合(ステップS1042:Yes)、RTSノイズ検出部202は、RTSノイズ検出処理を実行する(ステップS1043)。ここで、RTSノイズ検出処理は、上述した実施の形態1に係る第1画像処理装置20が実行する処理に対応するため、説明を省略する。ステップS1043の後、撮像システム2は、ステップS1044へ移行する。
ステップS1042において、操作部108の操作に応じてRTSノイズの検出が選択されていない場合(ステップS1042:No)、撮像システム2は、ステップS1044へ移行する。
続いて、操作部108のメニューボタンが押下された場合(ステップS1044:Yes)、撮像システム2は、図23のメインルーチンへ戻る。これに対して、操作部108のメニューボタンが押下されていない場合(ステップS1044:No)、撮像システム2は、上述したステップS1042へ戻る。
次に、図23のステップS1015およびステップS1020で説明した画像処理について説明する。図25は、画像処理の概要を示すフローチャートである。
図25に示すように、RTSノイズ補正部302は、撮像素子105が生成した画像データに対してRTSノイズを補正するRTSノイズ補正処理を実行する(ステップS1051)。ここで、RTSノイズ補正処理は、上述した実施の形態1に係る第2画像処理装置30が実行する処理に対応するため、説明を省略する。
続いて、画像処理部303は、RTSノイズ補正部302がRTSノイズを補正した画像データに対して基本画像処理を実行する(ステップS1052)。ステップS1052の後、撮像システム2は、図23のメインルーチンへ戻る。
以上説明した本発明の実施の形態3によれば、上述した実施の形態1と同様の効果を有する。
(実施の形態1〜3に係る変形例1)
上述した本発明の実施の形態1〜3では、複数の候補値を算出してRTSノイズを補正した。この複数の候補値の数は、上記では特に限定していないが、実質的に異なる候補値の数が複数存在することを意味する。例えば、本発明の実施の形態1〜3において、RTSノイズ補正部302をハードウェアで実現する場合、複数の候補値の数は、固定である方が回路をシンプルに設計することができる。具体的には、上述の最大数Max分の複数の候補値を格納するメモリを用意し、複数の候補値の数がMax未満である場合には、同一の値を複数このメモリに設定するようにすれば良い。この場合、メモリに格納される候補値の数は、Maxであるが、実質的に異なる候補値の数がMax未満ということになる。例えば、上述した本発明の実施の形態2において、注目画素が含まれる共有ブロックのカウント値(0はカウントしないようにした場合)が2、Maxが7の場合には、
C0=0
C1
C2
C2
C2
C2
C2
をメモリに設定するように回路を構成すればよい。
また、注目画素が含まれる共有ブロックのカウント値(0はカウントしないようにした場合)が6の場合には、
C0=0
C1
C2
C3
C4
C5
C6
をメモリに設定するように回路を構成すればよい。
以上説明した本発明の実施の形態1〜3の変形例1によれば、カウント値に応じて選択する対象を変更することなく、回路としては常に固定数(上記例の場合、7個)の候補値から適切な補正量を選択するように実装することができる。
また、本発明の実施の形態1〜3の変形例1によれば、注目画素のRTS_Valueの代わりに候補値の最大値を用いる場合も、上記の例では常に同じ位置(上記例の場合、7番目)の候補値を参照すればよい。
(実施の形態1〜3の変形例2)
上述した本発明の実施の形態1〜3において、RTSノイズ判定部202eがRTSノイズ情報に対して優先順位を付けてRTSノイズ情報記録部112bに記録してもよい。例えば、RTSノイズ判定部202eは、以下のような(A)〜(F)のいずれかを用いて優先順位付けを行ってRTSノイズ情報をRTSノイズ情報記録部112bに記録する。
ラスタ順 ・・・(A)
画像中央部に近い順 ・・・(B)
RTS_Valueの値が大きい順 ・・・(C)
補正量の候補数が大きい順 ・・・(D)
RTSノイズの発生頻度が高い順 ・・・(E)
RTSノイズの発生密度(密集度)が高い順・・・(F)
なお、優先順位の付け方は、1つに限定せず、上述した(A)〜(F)を適宜組合せても良い。例えば、RTSノイズ判定部202eは、優先度を画像中央部に近い順(上述の(B))→RTS_Valueの値が大きい順(上述の(C))または補正量の候補数が大きい順(上述の(D))として、画像中央部からの距離が同じ場合には、RTS_Valueまたは補正量の候補数が大きいほうを優先してRTSノイズ情報記録部112bに記録する。
以上説明した本発明の実施の形態1〜3の変形例2によれば、RTSノイズ情報記録部112bのメモリに記録できるRTSノイズ情報の数に上限がある場合であっても、RTSノイズ判定部202eが使用状況によって目立ちやすいRTSノイズを優先してRTSノイズ情報記録部112bに記録する。これにより、使用状況によって目立ちやすいRTSノイズを優先して補正ができる。
また、本発明の実施の形態1〜3の変形例2では、画像の拡大率の変更または表示位置の変更があらかじめ限定されている場合、RTSノイズ判定部202eが拡大率または表示位置に応じて優先順位を変更し、拡大率または表示位置と対応させてRTSノイズ情報としてRTSノイズ情報記録部112bに記録するようにしても良い。その場合、RTSノイズ補正部302は、設定されている拡大率または表示位置に応じ、対応したRTSノイズ情報を読み込み、補正処理を行えば良い。
(その他の実施の形態)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。例えば、本発明の説明に用いた撮像装置以外にも、携帯電話やスマートフォンにおける撮像素子を備えた携帯機器、ビデオカメラ、内視鏡、監視カメラ、顕微鏡のような光学機器を通して被写体を撮影する撮像装置等、被写体を撮像可能ないずれの機器にも適用できる。
また、本発明は、表示または記録に用いる画像データ以外の画像データ、例えばOB領域の画像データまたは光学的に設計保証されていないイメージサークル外の領域の画像データ等の画像データであっても適用可能である。
また、本明細書において、前述の各動作フローチャートの説明において、便宜上「まず」、「次に」、「続いて」、「その後」等を用いて動作を説明しているが、この順で動作を実施することが必須であることを意味するものではない。
また、上述した実施形態における画像処理装置による各処理の手法、即ち、各フローチャートに示す処理は、いずれもCPU等の制御部に実行させることができるプログラムとして記憶させておくこともできる。この他、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記憶装置の記憶媒体に格納して配布することができる。そして、CPU等の制御部は、この外部記憶装置の記憶媒体に記憶されたプログラムを読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行することができる。
また、本発明は、上述した実施の形態および変形例そのままに限定されるものではなく、実施段階では、発明の要旨を逸脱しない範囲内で構成要素を変形して具体化することができる。また、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明を形成することができる。例えば、上述した実施の形態および変形例に記載した全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、各実施例および変形例で説明した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
また、明細書または図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書または図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。このように、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能である。
1,2 撮像システム
3 本体部
4 レンズ部
10 撮像装置
20 第1画像処理装置
30 第2画像処理装置
40 表示装置
101 光学系
102 絞り
103 シャッタ
104,120 ドライバ
105 撮像素子
105a 画素
105b 第1スイッチ
105c 垂直転送線
105d FD部
105e アンプ部
105f 第2スイッチ
106 アナログ処理部
107 A/D変換部
108 操作部
109 メモリI/F部
110 記録媒体
111 揮発メモリ
112 不揮発メモリ
112a プログラム記録部
112b RTSノイズ情報記録部
112c ランダムノイズモデル情報記録部
113 バス
114 撮像制御部
115 第1外部I/F部
116 AE処理部
117 AF処理部
118 外部I/F部
119 表示部
201 第2外部I/F部
202 RTSノイズ検出部
202a 孤立点検出部
202b 画素値グループ作成部
202c 平均ランダムノイズ量算出部
202d RTSノイズ特徴量算出部
202e RTSノイズ判定部
301 第3外部I/F部
302 RTSノイズ補正部
302a RTSノイズ画素判定部
302b 候補値算出部
302c 代表値算出部
302d ランダムノイズ量推定部
302e 補正値算出部
303 画像処理部

Claims (20)

  1. 2次元状に配置され、外部から光を受光し、受光量に応じた信号を生成する複数の画素と、所定の画素数毎に共有されて前記信号を画素値として読み出す複数の読み出し回路と、を有する撮像素子によって生成された複数の画像データに対して、前記画素値を前記読み出し回路毎に分類して複数の画素値グループを作成する画素値グループ作成部と、
    前記画素値グループ作成部が作成した前記複数の画素値グループの各々の画素値の分布に基づいて、前記複数の画素値グループの各々に対して点滅欠陥ノイズが発生するか否かを判定するノイズ判定部と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記撮像素子によって生成された複数の画像データに基づいて、傷が生じている画素を欠陥画素として検出する欠陥画素検出部をさらに備え、
    前記画素値グループ作成部は、
    前記欠陥画素検出部が検出した前記欠陥画素の画素値を除外して前記複数の画素値グループを作成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記欠陥画素は、白傷または黒傷が発生した画素であることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記欠陥画素検出部は、前記撮像素子によって生成された複数の画像データに基づいて、前記複数の画素の各々から読み出された画素値の平均値を算出し、該平均値に基づき前記欠陥画素を検出することを特徴とする請求項2または3に記載の画像処理装置。
  5. 前記画素値グループ作成部が作成した前記複数の画素値グループの各々のランダムノイズ量と、前記複数の画像データのランダムノイズ量とを算出するランダムノイズ量算出部をさらに備え、
    前記ノイズ判定部は、
    前記ランダムノイズ量算出部が算出した前記複数の画素値グループの各々のランダムノイズ量と、前記ランダムノイズ量算出部が算出した前記複数の画像データのランダムノイズ量と、に基づいて、前記複数の画素値グループの各々に対して前記点滅欠陥ノイズが発生するか否かを判定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  6. 前記ランダムノイズ量は、
    前記画素値の標準偏差、分散、分布範囲の大きさ、最大値および最小値のいずれか1つであることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記複数の画素値グループの各々の画素値の分布と、予め記録された前記点滅欠陥ノイズのモデルと、に基づいて、前記点滅欠陥ノイズの特徴を示す特徴量を算出する特徴量算出部をさらに備え、
    前記ノイズ判定部は、
    前記ランダムノイズ量算出部が算出した前記複数の画素値グループの各々のランダムノイズ量と、前記ランダムノイズ量算出部が算出した前記複数の画像データのランダムノイズ量と、前記特徴量算出部が算出した前記特徴量と、に基づいて、前記複数の画素値グループの各々に対して前記点滅欠陥ノイズが発生するか否かを判定することを特徴とする請求項5または6に記載の画像処理装置。
  8. 前記点滅欠陥ノイズのモデルは、複数の分布からなる混合分布モデルであることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  9. 前記特徴量は、
    前記点滅欠陥ノイズの振幅、前記点滅欠陥ノイズの発生頻度および前記点滅欠陥ノイズの振幅未満の前記点滅欠陥ノイズにおける発生頻度のいずれか1つ以上を含むことを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  10. 前記特徴量は、
    前記点滅欠陥ノイズを補正する補正値の候補数の数を含むことを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  11. 前記ノイズ判定部による判定結果と、前記複数の読み出し回路の各々の位置情報と、前記特徴量と、を対応付けたノイズ情報を取得するノイズ情報取得部をさらに備えたことを特徴とする請求項7、9および10のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  12. 前記ノイズ情報取得部が取得した前記ノイズ情報に基づいて、前記点滅欠陥ノイズを補正するノイズ補正部をさらに備えたことを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 前記ノイズ判定部は、
    前記画素値グループ作成部が作成した前記複数の画素値グループの各々の画素値から前記複数の画素の各々に設定された所定値を減算した値の分布に基づいて、前記複数の画素値グループの各々に対して点滅欠陥ノイズが発生するか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  14. 前記撮像素子は、
    暗電流を含む電荷のオフセット検出を行うためのオプティカルブラック画素を有し、
    前記所定値は、
    前記オプティカルブラック画素からの画素値に基づく値であることを特徴とする請求項13に記載の画像処理装置。
  15. 前記所定値は、前記複数の画素の各々から読み出された画素値の平均値であることを特徴とする請求項13に記載の画像処理装置。
  16. 前記点滅欠陥ノイズは、ランダムテレグラフシグナルノイズであることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  17. 前記複数の画像データは、同一の露光条件で撮影された画像データであることを特徴とする請求項1〜16のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  18. 前記複数の画像データは、遮光された状態で撮影された画像データであることを特徴とする請求項17に記載の画像処理装置。
  19. 2次元状に配置され、外部から光を受光し、受光量に応じた信号を生成する複数の画素と、所定の画素数毎に共有されて前記信号を画素値として読み出す複数の読み出し回路と、を有する撮像素子によって生成された複数の画像データに対して、前記画素値を前記読み出し回路毎に分類して複数の画素値グループを作成する画素値グループ作成ステップと、
    前記画素値グループ作成ステップで作成した前記複数の画素値グループの各々の画素値の分布に基づいて、前記複数の画素値グループの各々に対して点滅欠陥ノイズが発生するか否かを判定するノイズ判定ステップと、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  20. 2次元状に配置され、外部から光を受光し、受光量に応じた信号を生成する複数の画素と、所定の画素数毎に共有されて前記信号を画素値として読み出す複数の読み出し回路と、を有する撮像素子によって生成された複数の画像データに対して、前記画素値を前記読み出し回路毎に分類して複数の画素値グループを作成する画素値グループ作成ステップと、
    前記画素値グループ作成ステップで作成した前記複数の画素値グループの各々の画素値の分布に基づいて、前記複数の画素値グループの各々に対して点滅欠陥ノイズが発生するか否かを判定するノイズ判定ステップと、
    を画像処理装置に実行させることを特徴とするプログラム。
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