JP6317241B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技盤の盤面に遊技球が流下する遊技領域が前面に形成された遊技機に関するものである。
代表的な遊技機であるパチンコ機は、遊技盤の盤面に画成した遊技領域の略中央位置に枠状の装飾部材(所謂センター役物)が配設されており、この装飾部材の開口部を介して複数の図柄を変動表示する液晶式やドラム式等の図柄表示装置を後方から臨ませると共に、該遊技盤における装飾部材の下方位置に、パチンコ球(遊技球)の入賞により図柄表示装置での図柄変動を開始させる始動入賞部や大当り時等に開閉部材を開放する特別入賞部を配設するよう構成されたものが多数提案されている。このようなパチンコ機では、前記遊技領域に打ち出されたパチンコ球が遊技領域内に植設された遊技釘等との接触により跳ね返りながら次第に自重により流下し、該遊技領域を流下する過程で前記始動入賞部に入賞することにより、前記図柄表示装置で図柄変動に伴うリーチ演出等の各種の遊技演出がなされ、該図柄表示装置に図柄が所定の組み合わせで停止することにより所謂大当りが発生し、遊技盤に設けられた特別入賞部の開閉部材が開放作動して多数の賞球を獲得し得るよう構成される。
また、パチンコ機には、前記遊技領域内で上下に貫通する通過口と、該通過口を通過するパチンコ球を検出する球検出センサとを備えたゲート部が遊技盤に配設されて、遊技領域を流下して通過口を通過したパチンコ球を球検出センサが検出することを契機として、所定の制御処理を実行して、当該制御処理結果に応じて遊技が進行するよう構成されたものが知られている(特許文献1参照)。例えば、前記始動入賞部としてパチンコ球が入賞する入球口を開閉自在な開閉部材を備える可変式の始動入賞部を備えるパチンコ機において、前記ゲート部の球検出センサがパチンコ球を検出することを契機として、前記可変式の始動入賞部を開放するかに関する判定処理を行い、その判定結果に応じてソレノイド等の駆動手段を駆動して前記開閉部材を開閉作動するよう構成される。
特開2004−283352号公報
ところで、近年では前記遊技盤に配設される図柄表示装置を大型化したり、該遊技盤に可動演出装置や発光演出装置等の各種演出装置を配設することで、遊技演出を多様化して演出効果を向上することが一般的になっており、遊技盤における遊技球が流下可能な遊技領域が狭くなる傾向にあり、遊技盤に対して各種部材をコンパクトに配置することが求められる。ここで、前記ゲート部の通過口を通過したパチンコ球がそのまま遊技領域を流下するよう構成されることから、特別入賞部や可変式の始動入賞部のような開閉部材を有する可変入球部の上側にゲート部を間隔を詰めて配置すると、当該開閉部材を閉鎖動作した際にゲート部と開閉部材との間にパチンコ球が挟まれて入球口が半開きの状態で保持されたり、ゲート部と開閉部材との間に挟まれたパチンコ球がゲート部の通過口側に逃げて球検出センサで二重に検出されたりすることが懸念される。このため、可変入球部の上側にゲート部を配置する場合には、両部材の間に一定程度の間隔を確保する必要があり、遊技盤のレイアウトが制約される要因となっていた。
そこで本発明は、従来の技術に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、可変入球部およびゲート部の配置の自由度を向上可能な遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願請求項1に係る遊技機は、
遊技盤(20)の遊技領域(22)内で開口する入球口(71,211,251)を開閉部材(73,213,253)で開閉可能に構成された可変入球部(70,210,250)と、前記遊技領域(22)内で貫通するよう設けられた通過口(104)を通過する遊技球を球検出センサ(SE7)で検出可能に構成されたゲート部(100)とを備えた遊技機において、
前記通過口(104)が開口する底面部(102)を前記可変入球部(70,210,250)の入球口(71,211,251)の形成位置に向けた姿勢で前記ゲート部(100)が可変入球部(70,210,250)に隣接して配置され、
前記可変入球部(70,210,250)の入球口(71,211,251)において前記ゲート部(100)が隣接する開口縁部(71a,211a,251a)に対して前記開閉部材(73,213,253)の開閉端部(74,214,254)が近接および離間することで当該入球口(71,211,251)が開閉するよう構成されて、
前記入球口(71,211,251)を開放する開放状態において前記開閉部材(73,213,253)の開閉端部(74,214,254)およびゲート部(100)の底面部(102)に対して遊技球が同時に接触不能となる位置に当該開閉端部(74,214,254)が位置し、
前記可変入球部(70,210,250)の入球口(71,211,251)を前記開閉部材(73,213,253)で閉鎖した状態で、前記ゲート部(100)の底面部(102)において前記通過口(104)を挟んで遊技盤(20)の盤面に沿う方向に対向する一方端部(T1)から他方端部(T2)に近づくにつれて、当該ゲート部(100)の底面部(102)から開閉部材(73,213,253)までの間隔が拡大するよう構成されて当該ゲート部(100)の底面部(102)の一方端部(T1)から前記開閉部材(73,213,253)の開閉端部(74,214,254)までの間隔(H1)が遊技球の直径(L)に満たない間隔となる位置に当該開閉端部(74,214,254)が位置すると共に、当該ゲート部(100)の底面部(102)の他方端部(T2)において開閉部材(73,213,253)の開閉端部(74,214,254)までの間隔を遊技球が通過可能な間隔となる位置に当該開閉端部(74,214,254)が位置するよう構成されたことを要旨とする。
このように、可変入球部の入球口を開閉部材で閉鎖した状態において、ゲート部の底面部の一方端部から他方端部に近づくにつれて開閉部材までの間隔が拡大すると共に、当該ゲート部の底面部の他方端部において開閉部材までの間隔を遊技球が通過可能な間隔となるよう構成することで、閉鎖状態に変位する際にゲート部の底面部側で開閉部材との間に挟まれた遊技球を、ゲート部の他方端部側に逃がすことができるから、開閉部材との間にパチンコ球が挟まれて入球口が半開きの状態で保持されたり、パチンコ球がゲート部の球検出センサで二重に検出されたることを効果的に防止できる。このため、可変入球部に対してゲート部を近接して配置することが可能になり、可変入球部およびゲート部の配置の自由度を向上することができる。
また、入球口を開放する開放状態において開閉部材の開閉端部およびゲート部の底面部に対して遊技球が同時に接触不能となる位置に当該開閉端部が位置することで、開放状態においてゲート部の底面部側で開閉部材との間に遊技球が挟まれるのを防止できる。そして、入球口を閉鎖する閉鎖状態においてゲート部の底面部の一方端部から開閉部材の開閉端部までの間隔が遊技球の直径に満たない間隔となる位置に当該開閉端部が位置すると共に、当該ゲート部の底面部の他方端部から開閉部材の開閉端部までの間隔が遊技球が通過可能な間隔となる位置に当該開閉端部が位置することにより、開放状態から閉鎖状態に開閉部材が変位する際にゲート部の底面部側に遊技球が挟まれたとしても、当該遊技球をゲート部の他方端部側に逃がすことができ、開閉部材との間にパチンコ球が挟まれて入球口が半開きの状態で保持されたり、パチンコ球がゲート部の球検出センサで二重に検出されることを効果的に防止できる。
また、本願には次のような技術的思想が含まれている。
前記ゲート部(100)の底面部(102)が平面状に形成されて、前記可変入球部(70,210,250)の入球口(71,211,251)を閉鎖する閉鎖状態で、当該ゲート部(100)の底面部(102)が位置する平面(M)に対し、開閉動作に伴って前記入球口(71,211,251)の開口縁部(71a,211a,251a)に対して近接および離間するように変位する前記開閉部材(73,213,253)の開閉端部(74,214,254)が傾斜方向に延在するよう構成されたことを要旨とする。
このように、可変入球部の入球口を閉鎖する閉鎖状態で、当該ゲート部の底面部が位置する平面に対し、開閉動作に伴って入球口の開口縁部に対して近接および離間するように変位する開閉部材の開閉端部が傾斜方向に延在するよう構成することで、閉鎖状態に変位する際にゲート部の底面部側で開閉部材との間に遊技球が挟まれた場合に、当該遊技球をゲート部の他方端部側に逃がすことができるから、開閉部材との間にパチンコ球が挟まれて入球口が半開きの状態で保持されたり、パチンコ球がゲート部の球検出センサで二重に検出されたることを効果的に防止できる。
また、本願には次のような技術的思想が含まれている。
前記遊技盤(20)の盤面に固定される同一の取着部(61)に前記可変入球部(70,210,250)およびゲート部(100)が設けられたことを要旨とする。
このように、ゲート部および可変入球部を同一の取着部に形成することにより、ゲート部および可変入球部の相対的な位置関係が一定に維持することができるから、ゲート部および可変入球部の配置関係に起因する不具合が生じることを防止し得る。また、ゲート部および可変入球部を同時に遊技盤に取り付けることができるから、作業性の向上に寄与し得る。
また、本願には次のような技術的思想が含まれている。
前記可変入球部(70)の開閉部材(73)は、前記ゲート部(100)から離間する端部側に位置する軸部(84)を中心として回動可能に軸支されて、自由端部(74)が前記入球口(71)の開口縁部(71a)に近接または当接して当該入球口(71)を閉鎖する閉鎖状態と、自由端部(74)が前記取着部(61)の前方へ離間して入球口(71)を開放する開放状態との間で回動可能に構成され、
前記入球口(71)を開放する開放状態において前記開閉部材(73)の自由端部(74)およびゲート部(100)の底面部(102)に対して遊技球が同時に接触不能となる位置に当該自由端部(74)が位置し、
前記入球口(71)を閉鎖する閉鎖状態において前記ゲート部(100)の底面部(102)の一方端部(T1)から前記開閉部材(73)の自由端部(74)までの間隔(H1)が遊技球の直径(L)に満たない間隔となる位置に当該自由端部(74)が位置すると共に、当該ゲート部(100)の底面部(102)の他方端部(T2)から開閉部材(73)の自由端部(74)までの間隔(H2)を遊技球が通過可能な間隔となる位置に当該自由端部(74)が位置するよう構成されたことを要旨とする。
このように、可変入球部の開閉部材を、前記ゲート部から離間する端部側に位置する軸部を中心として回動可能に軸支する扉式に構成した場合でも、開放状態から閉鎖状態に開閉部材が変位する際にゲート部の底面部側に遊技球が挟まれたとしても、当該遊技球をゲート部の他方端部側に逃がすことができ、開閉部材との間にパチンコ球が挟まれて入球口が半開きの状態で保持されたり、パチンコ球がゲート部の球検出センサで二重に検出されたることを効果的に防止できる。
また、本願には次のような技術的思想が含まれている。
前記可変入球部(210,250)の開閉部材(213,253)は、前記遊技盤(20)の前後方向または左右方向に進退移動可能に構成されて、当該開閉部材(213,253)の前側端部(214,254)が前記入球口(211,251)の開口縁部(211a,251a)に近接または当接することで当該入球口(211,251)を閉鎖する閉鎖状態と、当該開閉部材(213,253)の前側端部(214,254)が閉鎖状態において対応する入球口(211,251)の開口縁部(211a,251a)から離間することで入球口(211,251)を開放する開放状態との間で移動可能に構成され、
前記入球口(211,251)を開放する開放状態において前記開閉部材(213,253)の前側端部(214,254)およびゲート部(100)の底面部(102)に対して遊技球が同時に接触不能となる位置に当該前側端部(214,254)が位置し、
前記入球口(211,251)を閉鎖する閉鎖状態において前記ゲート部(100)の底面部(102)の一方端部(T1)から前記開閉部材(213,253)の前側端部(214,254)までの間隔(H1)が遊技球の直径(L)に満たない間隔となる位置に当該前側端部(214,254)が位置すると共に、当該ゲート部(100)の底面部(102)の他方端部(T2)から開閉部材(213,253)の前側端部(214,254)までの間隔(H2)を遊技球が通過可能な間隔となる位置に当該前側端部(214,254)が位置するよう構成されたことを要旨とする。
このように、可変入球部の開閉部材を、遊技盤の前後方向または左右方向に進退移動可能なスライド式に構成した場合でも、開放状態から閉鎖状態に開閉部材が変位する際にゲート部の底面部側に遊技球が挟まれたとしても、当該遊技球をゲート部の他方端部側に逃がすことができ、開閉部材との間にパチンコ球が挟まれて入球口が半開きの状態で保持されたり、パチンコ球がゲート部の球検出センサで二重に検出されたることを効果的に防止できる。
また、本願には次のような技術的思想が含まれている。
前記遊技盤(20)に演出装置(17)が臨む表示窓部(41)を備えた装飾部材(40)が設けられて、当該装飾部材(40)の左右一側端部側を流下してアウト口(30)に至る第1の流下領域(22a)および装飾部材(40)の左右他側端部側を流下してアウト口(30)に至る第2の流下領域(22b)が前記遊技領域(22)として遊技盤(20)の盤面に画成されると共に、
前記第1の流下領域(22a)および第2の流下領域(22b)の何れかに、前記装飾部材(40)の側端部より下側中央側に位置するよう前記可変入球部(70,210,250)およびゲート部(100)が配設されて、
前記ゲート部(100)は、当該ゲート部(100)が配設された流下領域(22b)を画成する前記装飾部材(40)の側端部側に前記通過口(104)の入口が向くよう傾斜配置されたことを要旨とする。
このように、ゲート部を配設した第1または第2の流下領域を画成する装飾部材の側端部側に、通過口の入口が向くようにゲート部を傾斜配置することで、当該ゲート部が配設された第1または第2の流下領域を流下する遊技球がスムーズにゲート部の通過口を通過することができる。また、ゲート部を傾斜配置することにより、ゲート部の底面部の一方端部から他方端部に近づくにつれて可変入球部の開閉部材までの間隔が拡大するように構成する際に、従来の遊技機における可変入球部の構成をそのまま採用することが可能となり、遊技機の構成の大幅な変更を伴うことなく可変入球部およびゲート部の配置の自由度を向上することができる。
本発明に係る遊技機によれば、可変入球部に対してゲート部を近接して配置することが可能になり、可変入球部およびゲート部の配置の自由度を向上することができる。
本発明の実施例に係るパチンコ機を示す斜視図であって、前枠を開放した状態を示す。 実施例に係る遊技盤を示す正面図である。 (a)は、特別入賞部およびゲート部を備えた入賞ユニットを示す斜視図であり、(b)は、当該入賞ユニットの縦断側面図である。なお、(b)における二点鎖線は、閉鎖位置にある開閉部材を示している。 実施例に係る特別入賞部およびゲート部を備えた入賞ユニットを示す分解斜視図である。 (a)は、ゲート部と特別入賞部の開閉部材との配置関係を示す説明図であって、(b)は、特別入賞部の開閉部材を開放した状態で入賞ユニットを縦断して示す要部拡大図である。 特別入賞部の開閉部材を閉鎖した状態で遊技盤を縦断して示す要部拡大図である。 実施例に係るパチンコ機の制御構成を示すブロック図である。 第2の実施例に係るゲート部および特別入賞部を備えた入賞ユニットを示し、(a)は、特別入賞部の開閉部材を閉鎖した状態で当該入賞ユニットを縦断して示す要部拡大図であり、(b)は、特別入賞部の開閉部材を開放した状態で当該入賞ユニットを縦断した側面図であり、(c)は、ゲート部と特別入賞部の開閉部材との配置関係を示す説明図である。なお、(b)における二点鎖線は、閉鎖位置にある開閉部材を示している。 第3の実施例に係るゲート部および特別入賞部を備えた入賞ユニットを示し、(a)は、特別入賞部の開閉部材を閉鎖した状態で当該入賞ユニットを縦断して示す要部拡大図であり、(b)は、特別入賞部の開閉部材を開放した状態で当該入賞ユニットを縦断した側面図である。なお、(b)における二点鎖線は、閉鎖位置にある開閉部材を示している。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、実施例では、遊技球としてパチンコ球を用いて遊技を行うパチンコ機10を例に挙げて説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、パチンコ機10を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。なお、図中の符号Bは、パチンコ球を示している。
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、所定の当り判定条件(特図当り判定条件)の成立を契機として(後述する第1始動入賞部51の第1始動入賞口51aまたは第2始動入賞部52の第2始動入賞口52aへのパチンコ球の入賞を契機として)、演出用の図柄(以下演出図柄という)を変動表示させて図柄変動演出を行う演出表示手段としての図柄表示装置17が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20の遊技領域22と対応する位置に前後に開口する窓口13aが形成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられている。そして、前枠13には、ガラス板や透明な合成樹脂材で形成された透視保護部材13bが窓口13aを覆うよう配設されており、窓口13aに臨む遊技盤20を前側から透視可能な状態で保護している。なお、図1では、透視保護部材を省略してある。また、前記前枠13における窓口13aの下方位置には、パチンコ球を貯留可能な球受け皿14が設けられており、当該前枠13と一体的に球受け皿14を開閉し得るようになっている。実施例の前枠13には、上下の位置関係で2つの球受け皿14が組み付けられており、図1に上側の球受け皿14のみを図示してある。なお、前記上下の球受け皿14の一方および両方を、前枠13とは個別に中枠12に組み付けるようにしてもよい。また、中枠12や前枠13に、1つの球受け皿14のみを備える構成とすることもできる。なお、実施例では、前記図柄表示装置17としては、液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されているがこれに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置17やドットマトリックス式の表示装置等の演出図柄を変動および停止表示可能な従来公知の各種の装置を採用し得る。
実施例のパチンコ機10の前面右下部(実施例では前枠13の前面右下部)には、図1に示すように、前記中枠12に配設された打球発射装置18を作動させる操作ハンドル16が設けられる。この操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、遊技者が操作レバー16aを右回転するよう回動操作することで打球発射装置18が作動されて、前記上側の球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20に向けて発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置18によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aの回動量を調節することで、前記遊技領域22へ打ち出されたパチンコ球の到達位置を任意に変更し得るようになっている。すなわち、遊技者が操作レバー16aを操作して回動量を調節することで、前記遊技盤20に形成された第1の流下領域22a(後述)にパチンコ球を流下させる所謂「左打ち遊技」と称される遊技形態、該遊技盤20に形成された第2の流下領域22b(後述)にパチンコ球を流下させる所謂「右打ち遊技」と称される遊技形態とに切り替えて遊技を行い得るようになっている。
(遊技盤20について)
実施例の前記遊技盤20は、図2に示すように、パチンコ球が流下可能な遊技領域22が前面側に形成された板状部材(遊技領域形成部材)21と、該板状部材21の裏側に配設されて当該板状部材21との間に収容空間37を画成する設置部材(収容空間画成部材)80とから構成されている。前記板状部材21は、合成樹脂材やベニヤ材等から所定板厚の略矩形状に形成されており、前面(盤面)に配設された略円形状の案内レール23によりパチンコ球が流下可能な遊技領域22が画成されている。ここで、実施例の板状部材21は、アクリル樹脂から形成された透明板であって、前記収容空間37を板状部材21の前面側から透視し得るようになっている。また、前記板状部材21と設置部材35との間の収容空間37には、可動体の動作による演出や発光による演出を行う演出部材38が設置されており、遊技盤20の前面側から収容空間37内に配設した演出部材38を遊技者が目視し得るよう構成されている。また、収容空間37には、前記板状部材21に設けられた入賞部51,52,70,55,56に入賞したパチンコ球を排出する球排出通路(図示せず)が設けられており、入賞したパチンコ球を遊技盤20の外部に排出し得るよう構成されている。なお、前記図柄表示装置17は、設置部材35の裏側に取り付けられて、後述するように設置部材35の後側表示窓部(図示せず)および板状部材21(枠状装飾部材40)の前側表示窓部41(後述)を介して遊技盤20の前側から視認可能に臨むよう構成される。
前記案内レール23は、図2に示すように、板状部材21の左下部から右上部に至るように延在すると共に左方向に膨出する円弧状に形成された外レール部材24と、板状部材21の右上部、右下部および左上部に至るように延在すると共に右方向に膨出する円弧状に形成された内レール部材25とから構成されている。なお、前記内レール部材25は、前記外レール部材24より小径な円弧状に形成されている。そして、前記遊技盤20(板状部材21の前面左端側において外レール部材24の右方(径方向内側)に離間して内レール部材25が位置するよう構成されて、径方向に対向する内外のレール部材24,25により1個のパチンコ球が通過可能な発射通路26を画成するようになっている。ここで、前記内レール部材25は、前記板状部材21の左上部に開放端が臨むよう配置されて、外レール部材24との間に遊技領域22に開口する発射口26aを画成するよう構成され、前記打球発射装置18から発射されたパチンコ球が発射通路26の下方開口から飛翔して、当該発射口26aから遊技領域22内に打ち出されるようになっている。
前記板状部材21には、前後に貫通する装着口が前記遊技領域22内の適宜位置に開設されて、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品が配設されている。なお、実施例の遊技盤20には、遊技盤設置部品として枠状装飾部材40や各種入球部(始動入賞部51,52、特別入賞部70、普通入賞部55,56、ゲート部100等)を設置する装着口が形成されている。そして、前記遊技盤20の板状部材21において遊技領域22の最下部位置に、該遊技領域22の最下部位置まで流下したパチンコ球を遊技盤20の外部に排出するアウト口30が開設されている。すなわち、前記打球発射装置18から発射されて遊技領域22を流下するパチンコ球が前記板状部材21に設けられた入球部(始動入賞部51,52、特別入賞部70、普通入賞部55,56、ゲート部100等)に入球(入賞)することにより、入球した入球部に応じた賞球の払い出しや図柄変動演出の実行等の所定の遊技が行われ、遊技領域22の最下部まで流下したパチンコ球がアウト口30を介して機外に排出されるよう構成される。なお、前記装着口は、板状部材21に対して取り付けられる遊技盤設置部品の配設位置や配設数等に応じて適宜に形成される。
また、前記板状部材21には、前記遊技領域22内に多数の遊技釘32が設けられると共に、遊技領域22を流下するパチンコ球の接触に伴って回転する回転案内部材33が回転自在に支持されており、遊技釘32や回転案内部材33との接触によりパチンコ球の流下方向が不規則に変化するよう構成されている。前記回転案内部材33は、回転中心から放射状に複数(例えば3つ)の接触片を有する所謂「風車」とも称される部材であって、該接触片に対するパチンコ球の接触に伴って回転案内部材33が回転することでパチンコ球を弾くように左右方向へ放出するようになっている。実施例では、後述する枠状装飾部材40の左側方(すなわち第1の流下領域22a)に回転案内部材33を配設してある。
前記設置部材35は、前方に開口した箱状に形成されて、開口前端部を板状部材21の裏面に当接させた状態で、当該板状部材21に対してネジにより固定される。そして、前記設置部材35において前記板状部材21との間に画成される前記収容空間37に、動作により演出を行う可動演出装置や発光により演出を行う発光演出装置等の各種演出部材38(図2参照)や、入賞部に入賞したパチンコ球を排出する球排出ユニット(図示せず)が設置されて、設置部材35を基材とする1つのユニットとして扱い得るようになっている。また、前記設置部材35には、前記板状部材21(枠状装飾部材40)の前側表示窓部41と前後に整列する位置に後側表示窓部が形成されると共に、当該後側表示窓部の後方に表示部17aが臨むよう前記図柄表示装置17が設置部材35の裏側に着脱自在に取り付けられており、前後の表示窓部41を介して図柄表示装置17の表示部17aを遊技盤20の前側から視認し得るよう構成されている。なお、実施例では、前記設置部材35の背面板に対して、前後に開口する略矩形状の開口部を開設することで後側表示窓部を形成している。
実施例の前記板状部材21には、図2に示すように、前記案内レール23で囲まれた遊技領域22の略中央にセンター役とも称される装飾部材40が取り付けられており、当該装飾部材40に設けられた前側表示窓部(表示窓部)41を介して前側から板状部材21の後方を視認し得るよう構成されている。そして、前記装飾部材40の前側表示窓部41の後方に、前記図柄表示装置17の表示部17aが臨む前記設置部材35の後側表示窓部が位置するように構成されており、当該図柄表示装置17の表示部17aを遊技盤20の前側から目視し得るようになっている。ここで、実施例では、前記図柄表示装置17の表示部17aが臨む前記装飾部材40は、前後に開口する枠状に形成されており、以下の説明では、前側表示窓部41が設けられた装飾部材を枠状装飾部材40と指称するものとする。すなわち、実施例では、前記枠状装飾部材40の前側表示窓部41としての開口部の後方に、前記図柄表示装置17の表示部17aが位置すると共に、前記設置部材35に設けられた演出部材38が位置しており、当該前側表示窓部41を介して図柄表示装置17の表示部17aや演出部材38を前側から視認し得るよう構成されている。なお、枠状装飾部材40は、前後に開口する構成に限られるものではなく、当該開口部を透明パネルで全面的或いは部分的に塞ぐ形態とすることも可能である。
(枠状装飾部材40について)
次に、前記枠状装飾部材40について詳細に説明する。前記枠状装飾部材40は、図2に示すように、前記板状部材21の前面より前方に突出し、前記遊技領域22と図柄表示装置17の表示部17aを区切る区画壁部44と、該区画壁部44の後縁から外方に延出する薄板状の台板部45とを備える。そして、前記台板部45を板状部材21の前面に当接した状態で、ネジ等の固定手段により前側から台板部45を板状部材21に固定することで、枠状装飾部材40が板状部材21に取り付けられて、該枠状装飾部材40の外側(具体的には区画壁部44と案内レール23との間)に、パチンコ球が流下する遊技領域22が画成されるようになっている。なお、前記台板部45は、枠状装飾部材40を板状部材21に取り付けた状態で前面側をパチンコ球が通過可能な厚みで形成されている。
図2に示すように、前記枠状装飾部材40の区画壁部44は、枠状装飾部材40(台板部45)の左側縁の略中間位置から上縁および右下縁に亘って連続して延在するよう設けられており、前記図柄表示装置17における表示部17aの前面側を横切ってパチンコ球が流下(落下)するのを規制している。また区画壁部44は、最上部位置から左右方向に下方傾斜するよう形成されて、遊技領域22に打ち出されたパチンコ球が区画壁部44上で滞ることなく枠状装飾部材40の左側方(第1の流下領域22a)または右側方(第2の流下領域22b)へ誘導案内されるよう形成されている。
すなわち、前記枠状装飾部材40は、当該枠状装飾部材40の左端部側(左右一側端部側)を流下してアウト口30に至る第1の流下領域22aと、当該枠状装飾部材40の右端部側(左右他側端部側)を流下してアウト口30に至る第2の流下領域22bとに前記遊技領域22を区画している。これにより、操作ハンドル16の操作レバー16aを回動操作して打球力を調節することで、パチンコ球を第1の流下領域22aに流下させる遊技形態(左打ち)およびパチンコ球を第2の流下領域22bに流下させる遊技形態(右打ち)の何れかを遊技者が任意に選択し得るようになっている。なお、前記遊技領域22は、前記枠状装飾部材40の下方位置において第1および第2の流下領域22a,22bが合流して、当該第1および第2の流下領域22a,22bが合流する合流領域に前記アウト口30が形成されており、枠状装飾部材40の左側および右側を流下したパチンコ球が同じアウト口30から排出されるよう構成されている。
ここで、前記枠状装飾部材40は、図2に示すように、当該枠状装飾部材40の上部から右側部の間で前記案内レール23に近接するよう構成されている。すなわち、前記第2の流下領域22bは、前記枠状装飾部材40の上方位置で前記第1の流下領域22aに接続すると共にパチンコ球が一列で流下する通路幅に形成された整列流路RAと、当該整列流路RAの下端部に接続すると共に複数のパチンコ球が並列で流下可能な通路幅に形成された拡大流路RBとに分けられて、当該拡大流路RBに複数の入球部(実施例では第2始動入賞部52、特別入賞部70、普通入賞部55,56、ゲート部100等)が集約的に配置されるようになっている。ここで、前記第2の流下領域22bの拡大流路RBにおいて、前記枠状装飾部材40の右側端部から案内レール23(内レール部材25)までの間隔は、第1の流下領域22aにおいて枠状装飾部材40の左側端部から案内レール23(内レール部材25)までの間隔よりも狭くなるよう形成されて、一列で整列流路RAから拡大流路RBに至るパチンコ球が限られた領域内を流下するよう構成されている。すなわち、実施例における前記第2の流下領域22bは、前記第1の流下領域22aと比べて限られた流下経路をパチンコ球が辿って流下するよう形成されている。これにより、前記第2の流下領域22bにパチンコ球を流下させる右打ちの遊技形態で遊技が行われる場合には、前記第1の流下領域22aにパチンコ球を流下させる左打ちの遊技形態で遊技が行われる場合と比べて、遊技盤20の所定位置(例えばアウト口30)までパチンコ球が短時間で流下し得るようになっている。
また、前記枠状装飾部材40には、図2に示すように、前記前側表示窓部41の下側(枠状装飾部材40の内周下縁部)にステージ46が配設されると共に、当該前側表示窓部41の左側部(第1の流下領域22a側の側部)を形成する区画壁部44に、前記遊技領域22に開口すると共にステージ46に連通する球導入部47が設けられ、前記遊技領域22(第1の流下領域22a)を流下するパチンコ球を、当該球導入部47の枠状装飾部材40の内側(ステージ46)に取り込み得るよう構成されている。そして、球導入部47からステージ46に取り込まれたパチンコ球は、ステージ46の上面となる転動面を左右に転動した後に、前記第1始動入賞部51の第1始動入賞口51aの上方で遊技領域22に排出されるようになっている。すなわち、ステージ46によりパチンコ球を第1始動入賞部51の配設位置上方まで誘導することで、球導入部47に取り込まれずに第1の流下領域22aを流下したパチンコ球が第1始動入賞部51に入賞する確率よりも、球導入部47に取り込まれたパチンコ球が第1始動入賞部51に入賞する確率のほうが高くなるようにしている。また、前記ステージ46の後端部には、当該ステージ46の左右方向の全長に亘って転動面から上側に向けて所定高さで立上がる仕切壁48が設けられ、ステージ46上を転動するパチンコ球が図柄表示装置17の表示部17a側に移動するのを該仕切壁48で防止している。また、透明壁の上端縁に、前記前枠13における透視保護部材の裏面に近接する位置(透視保護部材との間をパチンコ球が通過できない隙間となる位置)まで張り出す張出部48aが設けられ、遊技釘32に接触して跳ねたパチンコ球が表示部17a側に移動するのを張出部48aで防止している。
(入球部について)
図2に示すように、前記遊技盤20には、パチンコ球が入賞可能な複数の入球部が前記遊技領域22内に配設されており、パチンコ球が入球した入球部に応じた制御が実行されることで所定の遊技を行い得るようになっている。具体的に、実施例のパチンコ機10では、前記入球部としての第1始動入賞部51が前記第1の流下領域22aに位置するよう配置されると共に、前記入球部としての第2始動入賞部52、特別入賞部70およびゲート部100が前記第2の流下領域22bに位置するよう配置されている。すなわち、実施例に係るパチンコ機10では、前記第1の流下領域22aをパチンコ球が流下する場合(左打ち遊技の場合)に、パチンコ球が第2の流下領域22bを流下する場合に較べて第1始動入賞部51の第1始動入賞口51aにパチンコ球が入賞する可能性が高くなるよう構成されると共に、該第2の流下領域22bをパチンコ球が流下する場合(右打ち遊技の場合)に、パチンコ球が第1の流下領域22aを流下する場合に較べて第2始動入賞部52の第2始動入賞口52aや特別入賞部70の特別入賞口71、ゲート部100のゲート通過口104へパチンコ球が入賞する可能性が高くなるよう構成されている。従って、操作レバー16aの回動操作により左打ち遊技および右打ち遊技に遊技者が能動的に切り替えることで、パチンコ球が入賞可能な入賞部を切り替え得るようになっている。
具体的には、実施例のパチンコ機10では、前記枠状装飾部材40の形状や遊技釘32の配置等により、前記第2の流下領域22bを流下したパチンコ球が第1始動入賞部51に略入賞し得ないよう構成されると共に、前記第1の流下領域22aを流下したパチンコ球が第2始動入賞部52や特別入賞部70、ゲート部100に略入賞し得ないよう構成されている。なお、実施例の遊技盤20には、前記第1および第2の流下領域22a,22bの夫々に位置するよう入球部としての普通入賞部55,56が配置されており、第1および第2の流下領域22a,22bを流下させたパチンコ球が普通入賞部55,56に入賞し得るようになっている。また、実施例では、後述するように、第2の流下領域22bに配設された入賞ユニット60(後述)に対して前記特別入賞部70、ゲート部100および右側の普通入賞部56が設けられている。
(第1始動入賞部51について)
前記第1始動入賞部51は、図2に示すように、前記枠状装飾部材40の下方位置(アウト口30の直上位置)に、パチンコ球が入賞(入球)可能な第1始動入賞口(始動口)51aが上方に開口するよう設けられている。第1始動入賞部51の第1始動入賞口51aは、常に一定の開口幅で開口するよう構成されており、前記第1の流下領域22aを流下するパチンコ球が一定の確率で第1始動入賞口51aに入賞し得るようになっている。すなわち、第1始動入賞部51は、パチンコ球の入賞確率が変化しない固定始動入賞部である。また、前記第1始動入賞部51は、第1始動入賞口51aに入賞したパチンコ球の排出経路(図示せず)に、パチンコ球を検出する検出手段としての第1始動入賞検出センサSE1(図7参照)が配設されている。第1始動入賞検出センサSE1は、前記設置部材35の裏面に配設されたメイン制御基板301に配線接続されており、該第1始動入賞検出センサSE1からの検出信号がメイン制御基板301のメイン制御CPU301aに入力されることを契機として、特別遊技(大当り遊技や小当り遊技)を生起させるかに関する特図当り判定(当り判定)をメイン制御CPU301aが実行すると共に、該メイン制御CPU301aが所定数(例えば3個)の賞球の払い出しを決定するようになっている。そして、賞球の払出決定に基づいてメイン制御基板301から払出制御基板306に対して払出制御信号が出力されて、当該払出制御基板306に基づいて球払出装置(図示せず)が作動されることで前記球受け皿14に賞球が払い出されるようになっている。すなわち、実施例のパチンコ機10では、第1始動入賞口51aへのパチンコ球の入賞(第1始動入賞検出センサSE1からの検出信号の入力)を判定実行条件および賞球の払出条件として設定されている。
(第2始動入賞部52について)
前記第2始動入賞部52は、図2に示すように、パチンコ球が入賞(入球)可能な図示しない第2始動入賞口(始動口)52aと、当該始動入賞口52aを開閉する開閉部材52bとを備えている。そして、駆動手段としての始動入賞ソレノイドSL1(図7参照)の駆動に伴って、パチンコ球が入賞不能となるよう第2始動入賞口52aを閉鎖する閉鎖位置と、パチンコ球が可能となるよう第2始動入賞口52aを第2の流下領域22b内に開口する開放位置とに前記開閉部材52bが開閉変位するよう構成され、当該開閉部材52bが開放位置に変位することで、第2の流下領域22bを流下するパチンコ球が第2始動入賞口52aに入賞し得るようになっている。すなわち、第2始動入賞口52aは、開閉部材52bの開閉に伴ってパチンコ球の入賞確率が変化(可変)する可変始動入賞部である。なお、前記第2始動入賞部52の開閉部材52bは、下端部に位置して前後に延在する回転軸を中心として上端部が左右方向に揺動する羽根状に形成してある。なお、実施例における第2始動入賞部52は、前記第2の流下領域22bを画成する前記枠状装飾部材40の右側部に配設されている。
また、前記第2始動入賞部52は、前記第2始動入賞口52aに入賞したパチンコ球の排出経路(図示せず)に、パチンコ球を検出する検出手段としての第2始動入賞検出センサSE2を備えている。第2始動入賞検出センサSE2は、前記メイン制御基板301に配線接続されており(図7参照)、該第2始動入賞検出センサSE2からの検出信号がメイン制御基板301のメイン制御CPU301aに入力されることを契機として、特別遊技(大当り遊技や小当り遊技)を生起させるかに関する特図当り判定(当り判定)をメイン制御CPU301aが実行すると共に、該メイン制御CPU301aが(例えば3個)賞球の払い出しを決定するようになっている。そして、賞球の払出決定に基づいてメイン制御基板301から払出制御基板306に対して払出制御信号が出力されて、当該払出制御基板306に基づいて球払出装置(図示せず)が作動されることで前記球受け皿14に賞球が払い出されるようになっている。すなわち、実施例のパチンコ機10では、第2始動入賞口52aへのパチンコ球の入賞(第2始動入賞検出センサSE2からの検出信号の入力)を判定実行条件および賞球の払出条件として設定されている。
ここで、実施例のパチンコ機10では、第1および第2始動入賞検出センサSE1,SE2によるパチンコ球の検出(第1または第2始動入賞口52a51a,へのパチンコ球の入賞)に伴って各種情報(乱数)が取得され、この取得した情報に基づいて特図当り遊技を生起させるか否かに関する特図当り判定が行われるよう構成されている。そして、特図当り判定の結果に基づいて前記図柄表示装置17において図柄変動演出が実行され、特図当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、該図柄表示装置17での図柄変動演出の結果、該図柄表示装置17の表示部17aに所定の当り表示となる組合せ(例えば同一演出図柄の3つ揃い等)で演出図柄が確定停止表示されることで、遊技者に有利な特別遊技(大当り遊技や小当り遊技等の特別遊技)が付与されるようになっている。そして、特図当り遊技の発生に伴って特別入賞部70の開閉部材73(後述)が作動変位されて、特別入賞口71へのパチンコ球の入賞に伴い遊技者が賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。ここで、前記メイン制御基板301には、前記図柄表示装置17を制御する演出制御基板302が配線接続されており、当該メイン制御基板301から入力される制御信号に基づいて演出制御基板302が図柄表示装置17を制御することで所定の図柄変動演出が実行されるようになっている。
(普通入賞部55,56について)
図2に示すように、前記普通入賞部55,56は、前記遊技領域22の左右下部位置において、パチンコ球が入賞(入球)可能な普通入賞口55a,56aが上方に常時開口するよう前記遊技盤20に設けられており、第1の流下領域22aを流下するパチンコ球および第2の流下領域22bを流下するパチンコ球の夫々が一定の確率で普通入賞口55a,56aに入賞し得るようになっている。すなわち、普通入賞部55,56は、パチンコ球の入賞確率が変化しない固定入賞部である。実施例では、遊技盤20の左下部位置に配設された左側の入賞ユニット58に3つの普通入賞部55が設けられ、遊技盤20の右下部位置に配設された右側の入賞ユニット60に1つの普通入賞部56が設けられている。ここで、前記右側の入賞ユニット60には、前記特別入賞部70およびゲート部100が備えられており、特別入賞部702、ゲート部100および普通入賞部56を備えた複合ユニットとして構成されている。また、前記左側の入賞ユニット58の各普通入賞部55は、各普通入賞口55aに入賞したパチンコ球を合流して通過させる排出経路(図示せず)に、当パチンコ球を検出する入賞検出手段としての普通入賞検出センサSE5(図7参照)を備えると共に、前記右側の入賞ユニット60の普通入賞部56は、普通入賞口56aに入賞したパチンコ球を通過させる排出経路(図示せず)に、パチンコ球を検出する入賞検出手段としての普通入賞検出センサSE6(図7参照)を備えている。前記普通入賞検出センサSE5,SE6は、パチンコ機10の裏側に配設された制御手段としてのメイン制御基板301に配線接続されている。そして、普通入賞検出センサSE5,SE6からの検出信号がメイン制御基板301のメイン制御CPU301aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU301aが所定数(例えば10個)の賞球の払い出しを決定するようになっている。そして、賞球の払出決定に基づいてメイン制御基板301から払出制御基板306に対して払出制御信号が出力されて、当該払出制御基板306に基づいて球払出装置(図示せず)が作動されることで前記球受け皿14に賞球が払い出されるようになっている。
(入賞ユニット60について)
前記入賞ユニット60は、図2〜図6に示すように、前記第2の流下領域22b内に位置するよう前記遊技盤20(板状部材21)の前面に固定される薄板状の取着部61に対して、前記特別入賞部70およびゲート部100が設けられて、当該特別入賞部70およびゲート部100の夫々が第2の流下領域22b内に位置するよう構成されている。すなわち、前記特別入賞部70に設けられたパチンコ球が入賞(入球)可能な特別入賞口(入賞口)60aが第2の流下領域22b内で開口すると共に、前記ゲート部100に設けられたパチンコ球が通過可能なゲート通過口104が第2の流下領域22b内で開口するよう構成されている。具体的には、前記枠状装飾部材40の右下方位置に前記入賞ユニット60が配設されている。すなわち、特別入賞部70とゲート部100とは、1つのユニットとして構成されており、遊技盤20に対して一体的に着脱し得るようになっている。
ここで、前記取着部61は、前記案内レール23(内レール部材25)に沿って上下方向に延在するレール側取着部61aと、当該レール側取着部61aの下端部に連設すると共に案内レール23(内レール部材25)から離間するよう左右方向に延在する入賞部側取着部61bとを備え、当該入賞部側取着部61bに前記特別入賞部70およびゲート部100が設けられている。なお、前記取着部61(入賞ユニット60)を前記板状部材21に取り付けた状態で、第2の流下領域22bを流下するパチンコ球が前面側を通過可能な厚みで取着部61の全体が形成されている。そして、前記入賞ユニット60において、前記レール側取着部61aと入賞部側取着部61bとが繋がる連設部に前記普通入賞部56が設けられている。なお、前記普通入賞部56は、上方および後方へ開口する樋状に形成されて、パチンコ球が入賞(入球)可能な普通入賞口56aが前記取着部61の前側において上方に開口する樋状に形成されている。
(特別入賞部70について)
前記特別入賞部70は、図3、図4に示すように、前記取着部61(入賞部側取着部61b)にパチンコ球が入賞(入球)可能に形成された特別入賞口71と、当該取着部61(入賞部側取着部61b)の後側に配設されて特別入賞口71に連通する入賞空間72aが形成された入賞部本体72と、当該特別入賞口71を開閉する開閉部材73と、当該開閉部材73を開閉作動する駆動部75とから基本的に構成されている。なお、実施例の特別入賞部70を構成する駆動部は、前記入賞部本体72に設けられた駆動手段としての特別ソレノイドSL2(図7参照)と、当該特別ソレノイドSL2および開閉部材73を連係する作動部材(図示せず)とから構成されている。そして、特別入賞ソレノイドSL2の駆動に伴って作動部材が作動することで、パチンコ球が入賞不能となるよう特別入賞口71を閉鎖する閉鎖位置と、パチンコ球が入賞可能となるよう特別入賞口71を開放する開放位置とに前記開閉部材73が開閉変位するよう構成され、当該開閉部材73が開放位置に変位することで、第2の流下領域22bを流下するパチンコ球が特別入賞口71に入賞し得るようになっている。ここで、前記特別入賞口71は、前記取着部61を前後方向に貫通するよう左右方向に幅広な横長矩形状に形成されて、上下開口幅がパチンコ球1個ずつの通過を許容する寸法に設定されると共に、左右開口幅が複数個のパチンコ球を並べることでできる寸法に設定されて、横並び状のパチンコ球が一度に特別入賞口71を通過(入賞)し得るようになっている。
(入賞部本体72について)
図3、図4に示すように、前記入賞部本体72は、前方に開放する入賞空間72aが画成された箱状に形成されており、前記取着部61に開設された特別入賞口71の後方開口に対して入賞空間72aの前方開口を後側から整合させた状態で、当該取着部61に対して入賞部本体72がネジ等により固定されている。ここで、前記入賞空間72aは、前記特別入賞口71に合わせて前方開口の上下開口幅および左右開口幅が設定され、特別入賞口71を一度に入賞した複数個のパチンコ球を受け入れ可能に構成されている。なお実施例の入賞部本体72は、透明な樹脂材により形成された上下のケース体80,82から構成されて、当該入賞部本体72が光を透過可能に構成されている。また、前記入賞部本体72には、パチンコ球の通過を許容する球通過口81が前記入賞空間72aの前方開口に対向する奥側位置に設けられており、入賞空間72aに入賞したパチンコ球が当該球通過口81を介して排出されるようになっている。なお、球通過口81は、入賞空間72aの右側に偏倚した位置に、パチンコ球1個ずつの通過を許容する開口寸法で前後方向に開口するよう設けられている(図5(b)参照)。なお、前記入賞部本体72の左後方位置に、前記特別ソレノイドSL2や作動部材を設置する駆動設置部77が設けられている。
前記入賞部本体72には、図3(b)に示すように、前記球通過口81の後方位置に、当該球通過口81を通過したパチンコ球を図示しない排出通路へ案内する通路画成部78が設けられている。前記通路画成部78は、前方および下方に開口すると共にパチンコ球1個ずつの通過を許容する通路幅に形成されて、前方開口が前記球通過口81の後方に臨むよう構成されて、前方開口から受け入れたパチンコ球を、下方に向けて開口する球出口78aから排出するようになっている。
図3(b)に示すように、前記入賞部本体72には、前記球通過口81と通路画成部78との間にセンサ保持部79が設けられており、当該球通過口81(通路画成部78)を通過するパチンコ球を検出する入賞検出手段としての特別入賞検出センサSE3が当該センサ保持部79に保持されるようになっている。前記特別入賞検出センサSE3は、パチンコ機10の裏側に配設された制御手段としてのメイン制御基板301に配線接続されている。そして、特別入賞検出センサSE3からの検出信号がメイン制御基板301のメイン制御CPU301aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU301aが所定数(例えば15個)の賞球の払い出しを決定するようになっている。そして、賞球の払出決定に基づいてメイン制御基板301から払出制御基板306に対して払出制御信号が出力されて、当該払出制御基板306に基づいて球払出装置(図示せず)が作動されることで前記球受け皿14に賞球が払い出されるようになっている。なお、前記特別入賞検出センサSE3は、当該センサSE3の長手が左右方向に延在すると共に検出口SE3aが前後方向に開口する姿勢でセンサ保持部79に配設されている。
(開閉部材73について)
図3、図4に示すように、前記開閉部材73は、特別入賞口71の開口形状に略合致する横長矩形板状に形成されている。そして、前記特別入賞口71を閉鎖する姿勢において、前記開閉部材73の左側下端部および右側下端部に側方へ開口する軸孔73aが設けられており、当該左右の軸孔73aに挿通した支軸ピン84を、前記入賞部本体72の前側下部位置に、前記入賞空間72aの前方開口を挟むよう左右に離間して設けられた一対の支持部83,83の支軸孔83aに挿通することで、開閉部材73が入賞部本体72に回動自在に支持されるようになっている。そして、開閉部材73の裏面(特別入賞口71を閉鎖した状態で入賞空間72aに臨む面)における左側下端部には、前記作動部材に連係する連係受部73bが形成されており、前記特別ソレノイドSL2の駆動に伴って作動部材が揺動することにより連係受部73bが作動されて、開閉部材73が支軸ピン84を中心として回動(開閉変位)するよう構成されている。
すなわち、前記特別入賞部70の開閉部材73は、前記ゲート部100から離間する下端部側に位置する支軸ピン84を中心として回動可能に軸支されて、支軸ピン84からり関する自由端部74が前記特別入賞口71の開口上縁部(開口縁部)71aに対して近接または当接して当該特別入賞口71を閉鎖する閉鎖状態と、自由端部74が取着部61の前方へ離間するよう揺動して特別入賞口71を開放する開放状態との間で回動するよう構成されている。なお、前記開閉部材73が開放した状態では、特別入賞口71の下側から前方(遊技領域22)へ向けて開閉部材73が延在するよう構成されて、遊技領域22(第2の流下領域22b)を流下するパチンコ球を開閉部材73で受け止めて、特別入賞口71に案内するようになっている。なお、前記取着部61の前面側には、前記特別入賞口71の開口上縁部71a側に、当該特別入賞口71を閉鎖した開閉部材73の自由端部74が嵌まり込む凹部64が形成されており、当該特別入賞口71を閉鎖する閉鎖状態において、開閉部材73の自由端部74に不正器具等を係止させて強制的に開放する不正行為を防止するようになっている。
また、図3(b)、図5(b)に示すように、前記入賞部本体72には、前方へ光を照射する発光体としてのLED86aを備えた発光体基板86が前記通路画成部78の後側に配設されており、当該LED86aの光により通路画成部78を後方から照明し得るよう構成されている。ここで、前記LED86aは、前記球通過口81が形成された高さ位置に位置するよう設けられて、当該球通過口81の後方に位置するよう構成されており、特別入賞検出センサSE3の検出口SE3aおよび球通過口81を介して入賞空間72aの内側を照明し得るようになっている。また、前記取着部61および開閉部材73は、光を透過可能に構成された光透過部が設けられ、入賞空間72aを照らす光により特別入賞口71を閉鎖する開閉部材73の光透過部や、透明な入賞部本体72を透過した光により取着部61の光透過部を照明し得るようになっている。なお、前記通路画成部78には、前記LED86aから照射した光を拡散する所要の光拡散処理が施されており、LED86aの光により入賞空間72aの内部を広範囲に照明し得るようになっている。
(ゲート部100)
前記ゲート部100は、図3〜図6に示すように、前記特別入賞部70の上側に位置するよう前記取着部61(入賞部側取着部61b)の前側に設けられた本体部103と、前記遊技領域22(第2の流下領域22b)内でパチンコ球が通過(入球)可能な入口および出口が開口するよう本体部103に貫通形成されたゲート通過口(通過口)104と、当該ゲート通過口104を通過するパチンコ球を検出するゲートセンサ(球検出センサ)SE7とを備えている。なお、以下の説明では、前記ゲート部100においてゲート通過口104の入口104aが形成された面を上面部101と指称し、ゲート通過口104の出口104bが形成された面を底面部102と指称して区別する場合がある。
また、図4に示すように、前記取着部61(入賞部側取着部61b)には、前記ゲート部100の形成位置に、前後に貫通するセンサ挿通口105が開設されている。そして、前記ゲートセンサSE7の長手を前後方向に延在させると共にパチンコ球の通過を検出する検出口SE7aを前側に位置させた姿勢で、前記センサ挿通口105の後方からゲートセンサSE7を差し込むことで、当該検出口SE7aを取着部61の前側に臨ませるよう構成される。なお、前記センサ挿通口105に挿通したゲートセンサSE7は、前記本体部103の後述する左右のガイド部107,108により左右位置が位置決めされ、当該本体部103の前側受け部109により左右位置が位置決めされるようになっている。また、前記取着部61の裏面には、当該取着部61の裏側に突出するゲートセンサSE7を支持するセンサ支持部(図示せず)が設けられると共に、前記センサ挿通口105に差し込んだゲートセンサSE7の後端部に対して係脱可能に係合する係合爪部106が設けられており、当該係合爪部106がゲートセンサSE7の後端部に係合することで、センサ挿通口105からゲートセンサSE7が抜け落ちるのを防止するようになっている。なお、前記係合爪部106は、前記ゲートセンサSE7の後端部から離脱して係合が解除される位置に弾性変形可能に構成されて、当該係合爪部106を弾性変形することで、センサ挿通口105の後方へゲートセンサSE7を抜き出し得るようになっている。
前記センサ挿通口105は、図6に示すように、前記検出口SE7aの中心を通る直線が左右方向に傾斜する姿勢で前記ゲートセンサSE7を差し込み得るよう開設されている。具体的には、前記検出口SE7aにおいてパチンコ球が通入する入口側が右上方(ゲート部100が配設された第2の流下領域22bを画成する枠状装飾部材40の右側端部側)を向くと共にパチンコ球が通出する出口側が左下方を向く姿勢でゲートセンサSE7を差し込み得るよう構成されている。なお、前記検出口SE7aの中心を通る直線は、前記取着部61(遊技盤20)に対しては略平行な姿勢で保持される。
ここで、前記ゲートセンサSE7は、前記メイン制御基板301(図7参照)に配線接続されており、該ゲートセンサSE7からメイン制御基板301への球検出信号の入力(すなわちパチンコ球の検出)に伴って普図当り判定条件(第2の当り判定条件)が成立するようになっている。そして、普図当り判定条件の成立に伴って普図当り遊技を生起させるか否かに関する普図当り判定が行われ、該普図当り判定の結果に応じて前記第2始動入賞部52の始動入賞ソレノイドSL1が駆動制御されて、当該第2始動入賞部52の開閉部材52bが開閉動作するようになっている。すなわち、実施例のパチンコ機10は、ゲートセンサSE7によるパチンコ球の検出を契機として行われる普図当り判定の判定結果が当りの判定である場合に、前記第2始動入賞部52の第2始動入賞口52aを所定の開放条件で開放する普図当り遊技が行われて、当該第2始動入賞口52aへパチンコ球を入賞させ得る機会が与えられるようになっている。
(本体部103について)
図4に示すように、前記ゲート部100の本体部103は、前記取着部61の前方へ突出すると共に相互に対向する一対のガイド部107,108と、当該一対のガイド部107,108の前端部に連設するよう設けられた前側受け部109とを備え、当該取着部61、一対のガイド部107,108および前側受け部109により前記ゲート通過口104を画成するよう形成されている。ここで、ゲート通過口104は、1個のパチンコ球が通過可能な開口幅となる大きさで形成されている。なお、実施例では、前記本体部103は、前記取着部61に対して一体的に樹脂成形されているが、当該本体部103を取着部61とは別に形成して、ネジ等に寄り固定することが可能である。
前記一対のガイド部107,108の夫々は、図5に示すように、前後に延在するガイド溝107a,108aが対向面側に形成された断面コ字状に形成されており、前記センサ挿通口105に差し込まれたゲートセンサSE7において検出口SE7aを挟んで対向する左右の側部がガイド溝107a,108aに嵌合して保持されるようになっている。すなわち、前記ゲートセンサSE7の左右の側部がガイド溝107a,108aに嵌まり込むと共に、ゲートセンサSE7の前端部が前記前側受け部109の後面に当接することで、前記検出口SE7aが前記ゲート通過口104に整合する位置(第2の流下領域22b内で開口する位置)に、当該ゲートセンサSE7の左右位置および前側位置が位置決めされるようになっている。なお、以下の説明では、前記ゲート通過口104を挟んで対向する一対のガイド部107,108の内で、左上側に位置するガイド部を左ガイド部107と指称し、右下側に位置するガイド部を右ガイド部108と指称して区別する場合がある。すなわち、前記左右のガイド部107,108において、前記ゲートセンサSE7の上面側に当接して前記ゲート通過口104の入口104aを形成する支持片が前記ゲート部100の上面部101を形成し、当該ゲートセンサSE7の下面側に当接してゲート通過口104の出口104bを形成する支持片が前記ゲート部100の底面部102を形成している。
(球誘導部62について)
前記入賞ユニット60には、図3、図4、図6に示すように、前記レール側取着部61aの上部に、当該レール側取着部61aの前方へ突出する球誘導部62が形成されている。そして、前記球誘導部62の上面62aは、前記案内レール23(内レール部材25)から離間する方向(すなわち実施例では左方向)へ下方傾斜するよう傾斜形成されて、前記枠状装飾部材40の右側端部側を流下するパチンコ球を、前記特別入賞部70やゲート部100の配設位置へ向けて誘導し得るよう構成されている。すなわち、前記球誘導部62は、パチンコ球を前記ゲート部100に向けて誘導する誘導手段の一部を構成している。なお、前記球誘導部62は、上面62aの傾斜上端部(右端部)が前記案内レール23(内レール部材25)に対して近接位置しており、当該球誘導部62と案内レール23との間をパチンコ球が通過不能となるよう構成されている。
また、図6に示すように、前記遊技盤20(板状部材21)には、前記ゲート部100が配置されている第2の流下領域22bに、前記入賞ユニット60に設けられた球誘導部62の傾斜下端部に連続するよう複数の遊技釘32が配置されている。前記球誘導部62に連続する複数の遊技釘32は、前記ゲート部100へ向けて下方傾斜するよう連続して設けられており、前記第2の流下領域22bを流下するパチンコ球をゲート部100へ向けて誘導し得るようになっている。すなわち、前記球誘導部62の傾斜方向に直線状に連続するよう設けられた複数(実施例では6本)の遊技釘32は、パチンコ球を前記ゲート部100に向けて誘導する誘導手段の一部を構成している。ここで、以下の説明において、前記球誘導部62の傾斜方向にゲート部100へ向けて直線状に連続した遊技釘群を誘導連釘32Aと指称する場合がある。なお、前記誘導連釘32Aは、所定位置にパチンコ球が通過可能な間隔で上下に開口する間隙Sが形成されるよう遊技釘32が配置されており、当該誘導連釘32A上を転動するパチンコ球が当該間隙Sを介してゲート部100から逸れるように流下し得るようになっている。そして、誘導連釘32Aの間隙Sの下方に前記普通入賞部56が位置するよう構成され、当該間隙Sをパチンコ球が通過することで普通入賞部56の普通入賞口56aに入賞し得るようになっている。
ここで、前記ゲート部100は、図6に示すように、前記入賞ユニット60を遊技盤20に配設した状態で、前記ゲート通過口104の入口104aが前記誘導連釘32Aの傾斜下端部側に向くように傾斜した姿勢で固定される。すなわち、前記ゲート部100は、当該ゲート部100が配設された第2の流下領域22bを画成する前記枠状装飾部材40の右側端部側に、前記ゲート通過口104の入口104aが向くよう傾斜配置されている。このように、ゲート通過口104が鉛直方向に貫通する姿勢でゲート部100を設ける構成と比べて、当該ゲート部100を傾斜姿勢で取り付けることにより、前記誘導連釘32Aに沿って誘導されたパチンコ球がゲート通過口104に入り易くしている。なお、前記遊技盤20(板状部材21)には、前記ゲート部100のゲート通過口104の入口104a側に、当該ゲート部100を保護する一対の遊技釘32がゲート通過口104の開口幅に合わせて設けられており、前記誘導連釘32Aに沿って誘導されたパチンコ球がゲート部100の上面部101に直接接触して損傷するのを防止するよう構成されている。また、前記誘導連釘32Aの傾斜下端部と、ゲート部100を保護する遊技釘32との間には、誘導連釘32Aが形成する直線の延長線より上側に遊技釘32が位置するよう設けられており、誘導連釘32Aに沿って誘導されたパチンコ球がゲート通過口104に流入する割合を調節するようにしている。
(特別入賞部70およびゲート部100の関係について)
次に、前記特別入賞部70およびゲート部100の配置関係について説明する。なお、特別入賞部70およびゲート部100の配置関係に関する説明では、特に断りのない限り、当該特別入賞部70の開閉部材73が特別入賞口71を閉鎖した状態を基準に説明する。図5に示すように、前記ゲート部100は、前記特別入賞口71の上側で、かつ当該特別入賞口71における左右方向の開口範囲内に前記ゲート通過口104が位置するよう隣接して前記取着部61に配置されている。具体的には、前記ゲート通過口104の出口104bが開口する底面部102を前記特別入賞部70の特別入賞口71が開口する形成位置に向けた姿勢で前記ゲート部100が特別入賞部70に隣接して配置されており、当該特別入賞部70の開閉部材73が特別入賞口71を開放した状態でゲート通過口104を通過したパチンコ球が当該開閉部材73に受け止められて特別入賞口71に入賞し得るよう構成されている。ここで、前記遊技盤20(板状部材21)においてゲート部100(本体部103)から特別入賞部70の特別入賞口71に至るまでの間に、遊技釘28や風車などのパチンコ球の流下方向に変化を与える部品を配置しないよう構成され、ゲート通過口104を通過したパチンコ球がそのまま開閉部材73上に落下し得るようになっている。実施例では、前記特別入賞口71に形成された前記球通過口81の前側上方に位置するよう前記ゲート部100のゲート通過口104が位置するようゲート部100(本体部103)が設けられており、当該ゲート通過口104を通過したパチンコ球が、球通過口81の前側左側方に落下するようになっている。すなわち、前記特別入賞部70が備える前記LED86aの光が、前記ゲート通過口104を通過したパチンコ球により遮られるのを防止するようになっており、当該LED86aの光による装飾効果や演出効果を損なわないようにしている。
ここで、前記ゲート部100は、図5に示すように、前記ゲート通過口104の出口104bが開口する底面部102が右下がりに傾斜するよう構成されている。一方で、前述のように、前記特別入賞部70は、前記特別入賞ソレノイドSL2の駆動に伴う開閉動作により前記特別入賞部70の開口上縁部71aに対して近接および離間するように変位する前記開閉部材73の自由端部74が左右方向に直線状に延在するよう構成されている。すなわち、前記ゲート部100の底面部102が位置する仮想面(平面)Mに対し、特別入賞部70の開閉部材73の自由端部74が傾斜方向に延在するようされている。このように、ゲート部100の底面部102が位置する仮想面Mと、特別入賞部70の開閉部材73の自由端部74とが傾斜状に交差するようにすることで、当該開閉部材73の自由端部74に対する底面部102の傾斜上端側に、パチンコ球が退避可能な空間を形成するよう構成され、当該底面部102の傾斜下端側において開閉部材73の自由端部74とゲート部100とに同時に接触したパチンコ球が挟まれるのを防ぐようになっている。
具体的に、前記特別入賞部70およびゲート部100は、図5に示すように、当該ゲート部100の底面部102の右下端部T1(ゲート部100の底面部102においてゲート通過口104を挟んで遊技盤20の盤面に沿う方向に対向する一方端部)から、当該特別入賞部70の開閉部材73の自由端部74までの間隔が最も狭くなるよう構成される。そして、前記ゲート部100の底面部102の左上端部T2(ゲート部100の底面部102においてゲート通過口104を挟んで遊技盤20の盤面に沿う方向に対向する他方端部)から近づくにつれて、当該底面部102から開閉部材73の自由端部74までの間隔が拡大するようになっており、当該底面部102の左上端部T2において特別入賞部70の開閉部材73の自由端部74までの間隔が最も広くなるよう構成される。
ここで、図5に示すように、前記ゲート部100における底面部102の右下端部T1から前記特別入賞部70の開閉部材73の自由端部74までの間隔H1は、パチンコ球の直径L(略11mm)に満たない間隔(H1<L)となるよう設定されている。そして、前記ゲート部100における底面部102の左上端部T2から前記特別入賞部70の開閉部材73の自由端部74までの間隔H2は、パチンコ球の直径L以上の間隔(H2≧L)となるよう設定されている。すなわち、前記特別入賞部70の開閉部材73が開放位置から閉鎖位置に変位する際に、前記底面部102の右下端部T1および開閉部材73の自由端部74に同時に接触する一方で、底面部102の左上端部T2および開閉部材73の自由端部74の間にパチンコ球が挟まれないように構成されている。言い換えると、前記ゲート部100における底面部102の右下端部T1に対して左側(左上端部T2側)に、当該右下端部T1および自由端部74の間に同時に接触したパチンコ球が退避可能な空間が画成されるよう構成されている。ここで、前記底面部102の左上端部T2から前記開閉部材73の自由端部74までの間隔H2をパチンコ球の直径Lを超える間隔(H2>L)となるよう設定することで、右下端部T1と自由端部74との間に挟まれたパチンコ球をより確実に逃がすことが可能となる。なお、実施例では、前記底面部102の右下端部T1から開閉部材73の自由端部74までの間隔H1は3mm程度に設定され、底面部102の左上端部T2から開閉部材73の自由端部74までの間隔H2は15mm程度に設定されている。
また、実施例のゲート部100は、図5に示すように、前記底面部102におけるゲート通過口104の右側開口縁部N1(右下端部T1に近接する開口縁部)から前記特別入賞部70の開閉部材73の自由端部74までの間隔H3がパチンコ球の直径L以下の間隔(H3≦L)となる位置に配置されている。すなわち、記特別入賞部70の開閉部材73が開放位置から閉鎖位置に変位する際に、前記底面部102において右下端部T1から右側開口縁部N1までの間に位置する部位(以下、右底面部102Aという場合がある)に対し、当該開閉部材73の自由端部74に接触するパチンコ球が同時に接触し得る間隔で、ゲート部100および特別入賞部70が近接配置されている。
更に、実施例のゲート部100は、図5に示すように、前記底面部102におけるゲート通過口104の左側開口縁部N2(左上端部T2に近接する開口縁部)から前記特別入賞部70の開閉部材73の自由端部74までの間隔H4がパチンコ球の直径L以上の間隔(H4≧L)となる位置に配置されている。すなわち、記特別入賞部70の開閉部材73が開放位置から閉鎖位置に変位する際に、前記底面部102において左上端部T2から左側開口縁部N2までの間に位置する部位(以下、左底面部102Bという場合がある)に対し、当該開閉部材73の自由端部74に接触するパチンコ球が同時に接触して挟まれないように構成されている。ここで、前記底面部102の左側開口縁部N2から前記開閉部材73の自由端部74までの間隔H4をパチンコ球の直径Lを超える間隔(H4>L)となるよう設定することで、左側開口縁部N2と自由端部74との間にパチンコ球が挟まれるのをより確実に防ぐことが可能となる。すなわち、実施例では、前記ゲート部100の右底面部102A(右下端部T1)および開閉部材73の自由端部74に同時に接触したパチンコ球が退避可能な空間が、当該ゲート部100の左底面部102Bおよび開閉部材73の間に画成されて、ゲート部100と開閉部材73との間でのパチンコ球の挟み込みを防ぐようになっている。なお、実施例では、前記底面部102の左側開口縁部N2から開閉部材73の自由端部74までの間隔H4は11.5mm程度に設定されている。
(実施例の作用)
次に、前述のように構成された実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
前記パチンコ機10の前面側に設けられた前記操作ハンドル16を遊技者が回転操作すると、前記打球発射装置18から発射されたパチンコ球が前記遊技盤20に設けた案内レール23により画成された遊技領域22に打ち出されて、遊技釘32等に接触して流下方向を変更しながら遊技領域22(第1の流下領域22aまたは第2の流下領域22b)内を流下する。そして、前記遊技領域22の第1の流下領域22aや第2の流下領域22bを流下するパチンコ球が前記第1始動入賞部51や第2始動入賞部52に入賞することを契機として特図当り判定が行われると共に前記図柄表示装置17での図柄変動演出が開始され、図柄変動演出の結果、図柄表示装置17に所定の当り表示となる組合せ(例えば同一演出図柄の3つ揃い等)で演出図柄が確定停止表示されることで、遊技者に有利な特別遊技(大当り遊技や小当り遊技等の特別遊技)が発生する。そして、特別遊技が発生すると、前記遊技盤20に設けられた特別入賞部70の特別入賞ソレノイドSL2が駆動され、当該特別入賞部70の開閉部材73が所定のタイミングで開閉作動されて特別入賞口71が遊技領域22(第2の流下領域22b)に開口することでパチンコ球の入賞が許容されると共に、図柄表示装置17において特別遊技演出が行われる。また、前記遊技領域22の第2の流下領域22bを流下するパチンコ球が前記ゲート部100のゲート通過口104を通過することを契機として普図当り判定が行われ、当該普図当り判定の結果に応じて前記第2始動入賞部52の始動入賞ソレノイドSL1が駆動されて開閉部材52bが開閉作動されることで、第2始動入賞口52aが遊技領域22(第2の流下領域22b)に開口してパチンコ球の入賞が許容される。
ここで、前記特別入賞部70における特別入賞口71の上側に、前記ゲート通過口104の出口104bを特別入賞口71の形成位置に向けた姿勢でゲート部100が隣接して位置し、当該ゲート通過口104を通過したパチンコ球が特別入賞口71の開口前側を通過し得るようにしたことで、当該特別入賞部70の開閉部材73が開放状態にある場合には、ゲート通過口104を通過したパチンコ球を当該開閉部材73で受け止めて特別入賞口71に入賞させることができる。このように、ゲート部100のゲート通過口104を通過したパチンコ球が特別入賞口71に入賞し得るようにすることで、1つのパチンコ球でゲート通過口104の通過に伴う第2始動入賞部52の開閉部材52bの開放契機(普図当り判定の実行契機)と、特別入賞口71への入賞に伴う所定数(例えば15個)の賞球の払い出し契機を実現することができる。
また、特別入賞部70の特別入賞口71の上側でパチンコ球を導くガイドとしてゲート部100が機能することで、遊技釘32や回転案内部材33等の遊技領域22でパチンコ球を案内する遊技部品に代えて、特別入賞部70の特別入賞口71の上側にゲート部100を近接して配設することが可能となり、遊技領域22においてゲート部100および特別入賞部70を狭い範囲にコンパクトに配置することが可能となる。従って、ゲート部100および特別入賞部70を設置するスペースを必要最小限にすることができるから、パチンコ球が流下可能なスペースを確保することができる。
ここで、実施例では、前記ゲート部100から離間する端部側に位置する支軸ピン84を中心として特別入賞部70の開閉部材73を回動可能に軸支する扉式に特別入賞部70を構成し、特別入賞口71を開閉部材73で閉鎖する閉鎖状態で、前記ゲート部100の底面部102が位置する仮想面Mに対し、開閉動作に伴って特別入賞口71の開口上縁部71aに対して近接および離間するように変位する開閉部材73の自由端部74が傾斜方向に延在するよう構成してある。すなわち、特別入賞部70の特別入賞口71を開閉部材73で閉鎖した状態において、ゲート部100の底面部102の右下端部T1から左上端部T2に近づくにつれて開閉部材73までの間隔が拡大すると共に、当該ゲート部100の底面部102の左上端部T2において開閉部材73までの間隔H2がパチンコ球の直径L以上の間隔となるよう構成してあるから、開放状態から閉鎖状態に開閉部材73を変位する際に、前記ゲート部100の底面部102と開閉部材73の自由端部74との間にパチンコ球が同時に接触して挟まれた場合に、当該パチンコ球をゲート部100の側方(左上端部T2側)に逃がすことができるから、開閉部材73との間にパチンコ球が挟まれて特別入賞口71が半開きの状態で保持されるのを防止することができる。また、挟まれたパチンコ球をゲート部100の側方(左上端部T2側)に逃がすようにすることで、当該パチンコ球がゲート通過口104の下方から進入するのを防ぐことができるから、当該ゲート通過口104を通過してゲートセンサSE7で検出されたパチンコ球を当該ゲートセンサSE7で二重に検出することを効果的に防止できる。このため、特別入賞部70に対してゲート部100を近接して配置することが可能になり、特別入賞部70およびゲート部100の配置の自由度を向上することができる。
ここで、実施例では、特別入賞口71を開閉部材73で閉鎖する閉鎖状態において、ゲート部100の底面部102の右下端部T1から開閉部材73の自由端部74までの間隔H1がパチンコ球の直径Lに満たない間隔となる位置に当該自由端部74が位置すると共に、当該ゲート部100の底面部102の左上端部T2から開閉部材73の自由端部74までの間隔H2がパチンコ球の直径L以上の間隔となる位置に当該自由端部74が位置している。すなわち、前記ゲート部100をパチンコ球の直径Lに満たない間隔となる位置まで特別入賞部70(開閉部材73)に対して近接配置することができ、特別入賞口71が半開きの状態での保持や、パチンコ球の二重検出を防止しつつ遊技盤20(遊技領域22)のスペースの有効利用に寄与することができる。また、前記特別入賞口71を開閉部材73が開放する開放状態では、当該開閉部材73の自由端部74およびゲート部100の底面部102に対してパチンコ球が同時に接触不能となる位置に当該自由端部74が位置するようにしたから、当該開放状態においてゲート部100の底面部102と開閉部材73との間にパチンコ球が挟まれるのを防止でき、ゲート通過口104を通過したパチンコ球をスムーズに特別入賞口71へ入賞させることができる。
また、実施例では、前記ゲート部100における右下端部T1からゲート通過口104の右側開口縁部N1までの間に位置する右底面部102Aから、前記特別入賞部70の開閉部材73の自由端部74までの間隔がパチンコ球の直径L以下の間隔となるよう構成してある。すなわち、特別入賞部70の開閉部材73が開放状態から閉鎖状態に変位する際に、ゲート部100および開閉部材73の自由端部74に同時に接触したパチンコ球を、ゲート部100の右底面部102Aの傾斜に沿って押し出されるように左上端部T2に移動させることができる。このため、ゲート部100および開閉部材73の自由端部74に同時に接触したパチンコ球が挟まれて特別入賞口71が半開きになるのを効果的に防止できる。
更に、前記ゲート部100における左上端部T2からゲート通過口104の左側開口縁部N2までの間に位置する左底面部102Bから、前記特別入賞部70の開閉部材73の自由端部74までの間隔がパチンコ球の直径L以上の間隔となるよう構成してある。このため、特別入賞部70の開閉部材73が開放状態から閉鎖状態に変位する際に、ゲート部100の左底面部102Bおよび開閉部材73の自由端部74にパチンコ球が同時に接触するのを防止できるから、当該左底面部102Bおよび開閉部材73の自由端部74の間にパチンコ球が挟まれるのを防ぐことができる。また、ゲート通過口104の左側開口縁部N2と開閉部材73の自由端部74との間にパチンコ球が挟まれないから、前記ゲート通過口104を通過したパチンコ球が左側開口縁部N2と開閉部材73の自由端部74とに挟まれてゲート通過口104の下方から進入するのを効果的に防ぐことができる。また、ゲート通過口104を通過したパチンコ球を確実に流下させ得るから、ゲート部100および特別入賞部70を近接配置することにより当該ゲート部100で球詰まりすることを防止できる。
また、実施例の入賞ユニット60は、ゲート部100および特別入賞部70を同一の取着部61(入賞部側取着部61b)に設けてあるから、当該ゲート部100および特別入賞部70の相対的な位置関係が一定に維持することができる。このため、ゲート部100や特別入賞部70の組み付け誤差等による配置関係のずれに起因して、開閉部材73との間にパチンコ球が挟まれて特別入賞口71が半開きの状態で保持されたり、当該ゲート通過口104を通過したパチンコ球をゲートセンサSE7で二重に検出する不具合が生じるのを防止し得る。また、ゲート部100および特別入賞部70を同時に遊技盤に取り付けることができるから、作業性の向上に寄与し得る。
また、前記ゲート部100は、当該ゲート部100が配設された第2の流下領域22bを画成する枠状装飾部材40の右側端部側に、ゲート通過口104の入口104aが向くように配置したから、ゲート通過口104を鉛直方向に開口させるよう構成した場合と比べて、当該第2の流下領域22bを流下するパチンコ球をゲート通過口104にスムーズに通過させることができる。また、ゲート部100を傾斜配置することにより、ゲート部100の底面部102の右下端部T1から左上端部T2に近づくにつれて特別入賞部70の開閉部材73までの間隔が拡大するように構成する場合に、従来のパチンコ機10の構成を変更する必要がない。すなわち、一般的なパチンコ機10における開閉扉タイプの特別入賞部70の構成と同様に、前後に開口する特別入賞口71を下端部側で左右方向に延在する支軸ピン84で揺動可能に支持する構成をそのまま採用しつつ、ゲート部100を近接配置することができる。そして、ゲート部100は、ゲートセンサSE7を保持する簡単な構成であるため、当該ゲート部100を傾斜配置するためにパチンコ機10の構成の大幅な変更を伴う必要がなく、特別入賞部70およびゲート部100の配置の自由度を向上することができる。
また、前記第2の流下領域22bを流下するパチンコ球をゲート部100に向けて誘導する誘導手段(球誘導部62や誘導連釘32A)を設けたことで、第2の流下領域22bを流下するパチンコ球を、傾斜配置されたゲート部100の通過口に対してスムーズに通過させることが可能となる。すなわち、傾斜配置されたゲート部100に対してパチンコ球が通過し難くなる不都合を効果的に防止できる。
また、実施例のパチンコ機10では、遊技領域22において第1の流下領域22aと比べて第2の流下領域22bの方がパチンコ球の流下経路が制限された領域として形成されており、短時間に同じ経路を辿ってパチンコ球が流下する。このように、パチンコ球の流下経路が制限されて短時間に同じ経路をパチンコ球が通過する第2の流下領域22bに特別入賞部70およびゲート部100を配設することでスピード感に優れた遊技を行い得る一方で、特別入賞部70およびゲート部100の間隔を詰めて近接配置した場合には、パチンコ球の挟み込みが生じる頻度が高くなることが懸念される。そこで、第2の流下領域22bに配設された前記ゲート部100を、底面部102の右下端部T1から左上端部T2に近づくにつれて特別入賞部70の開閉部材73の自由端部74までの間隔が拡大するように相対的に傾斜配置することで、当該ゲート部100と開閉部材73との間でのパチンコ球の挟まれることに起因する不都合を効果的に回避でき、短時間に同じ経路をパチンコ球が通過することでパチンコ球の挟み込みが生じる頻度が高くなり易い第2の流下領域22bに特別入賞部70およびゲート部100を間隔を詰めて近接配置することができる。すなわち、パチンコ球の流下経路が制限されて各種部材の設置スペースが限られた第2の流下領域22bに対して、特別入賞部70やゲート部100を効率よく配置できる。
(第2の実施例について)
次に、第2の実施例に係る入球口を開閉部材で開閉する可変入球部と、遊技領域内で貫通する通過口を有するゲート部とを備えたパチンコ機について説明する。ここで、第2の実施例に係るパチンコ機では、可変入球部として特図当り判定の結果に基づいて特別遊技が付与される場合に入球口としての特別入賞口211を開閉部材213で開閉する特別入賞部210が設けられている。また第2の実施例のゲート部は、前述した実施例のゲート部100と同一の構成であることから、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第2の実施例に係る特別入賞部210は、図8に示すように、前記遊技盤20(板状部材21)の前面に固定される取着部61(入賞部側取着部61b)から前方へ突出する球転動部210aと、当該球転動部210aに上方へ開口するよう設けられてパチンコ球が入賞(入球)可能な特別入賞口211と、当該球転動部210aの下側に配設されて特別入賞口211に連通する入賞空間212aが画成された入賞部本体212と、当該特別入賞口211を開閉する開閉部材213と、当該開閉部材213を開閉作動する駆動部とから基本的に構成されている。なお、第2の実施例の特別入賞部210を構成する駆動部は、前述した実施例の特別入賞部70と同様に、前記入賞部本体212に設けられた駆動手段としての特別ソレノイドSL2と、当該特別ソレノイドSL2および開閉部材213を連係する作動部材とから構成されて、当該特別入賞ソレノイドSL2の駆動に伴って前記開閉部材213が開閉変位するよう構成されている。なお、前記球転動部210aは、左右の一方端部側(右端部側)から他方端部側(左端部側)に向けて下方傾斜するよう形成されており、当該球転動部210a上のパチンコ球が左方向へ転動するようになっている。
ここで、第2の実施例の特別入賞部210の開閉部材213は、特別入賞口211の開口形状に略合致する矩形板状に形成されており、前記取着部61に対して前後に開口するよう形成された開口部を介して遊技盤20(板状部材21)の盤面(具体的には取着部61)に対して出没するよう前後に進退移動可能に構成されている。実施例では、開閉部材213の上面が遊技盤20(板状部材21)に対して略直交するようになっている。そして、前記特別入賞ソレノイドSL2の駆動に伴って、前記取着部61の前側に突出してパチンコ球が入賞不能となるよう特別入賞口211を閉鎖する閉鎖位置と、取着部61の後方へ退避してパチンコ球が入賞可能となるよう特別入賞口211を開放する開放位置とに前記開閉部材213が開閉変位するよう構成され、当該開閉部材213が開放位置に変位することで、第2の流下領域22bを流下するパチンコ球が特別入賞口211に入賞し得るようになっている。すなわち、第2の実施例の特別入賞部210は、前記開閉部材213の前側端部214が前記特別入賞口211の開口前縁部(開口縁部)211aに近接または当接することで、当該特別入賞口211を閉鎖する閉鎖状態となり、当該開閉部材213の前側端部214が特別入賞口211の開口前縁部211aから後方へ離間することで特別入賞口211を開放する開放状態となるよう構成されている。また、前記開閉部材213が前記閉鎖位置にある状態で、当該開閉部材213の上面が前記球転動部210aの上面と略同一面上に位置するようになっており、当該球転動部210aを転動するパチンコ球が開閉部材213上を転動し得るようになっている。
(特別入賞部210およびゲート部100の関係について)
次に、前記特別入賞部210およびゲート部100の配置関係について説明する。なお、特別入賞部210およびゲート部100の配置関係に関する説明では、特に断りのない限り、当該特別入賞部210の開閉部材213が特別入賞口211を閉鎖した状態を基準に説明する。図8に示すように、前記ゲート部100は、前記特別入賞口211の上側で、かつ当該特別入賞口211における左右方向の開口範囲内に前記ゲート通過口104が位置するよう隣接して前記取着部61に配置されている。具体的には、前記ゲート通過口104の出口104bが開口する底面部102を前記特別入賞部210の特別入賞口211が開口する形成位置に向けた姿勢で前記ゲート部100が特別入賞部210に隣接して配置されており、当該特別入賞部70の開閉部材213が特別入賞口211を開放した状態でゲート通過口104を通過したパチンコ球が特別入賞口211に入賞し得るよう構成される。
前記ゲート部100は、図8に示すように、前記ゲート通過口104の出口104bが開口する底面部102が右下がりに傾斜するよう構成されている。一方で、前述のように、前記特別入賞部210は、前記開閉部材213(前側端部214)が右上がり傾斜するよう構成されている。すなわち、前記ゲート部100の底面部102が位置する仮想面(平面)Mに対し、特別入賞部210の開閉部材213の前側端部214が傾斜方向に延在するようされている。このように、ゲート部100の底面部102が位置する仮想面Mと、特別入賞部210の開閉部材213の前側端部214とが傾斜状に交差するようにすることで、当該開閉部材213の前側端部214に対する底面部102の傾斜上端側に、パチンコ球が退避可能な空間を形成するよう構成され、当該底面部102の傾斜下端側において開閉部材213(前側端部214)とゲート部100とに同時に接触したパチンコ球が挟まれるのを防ぐようになっている。具体的に、前記特別入賞部210およびゲート部100は、図8に示すように、当該ゲート部100の底面部102の右下端部T1から、当該特別入賞部210の開閉部材213(前側端部214)までの間隔が最も狭くなるよう構成される。そして、前記ゲート部100の底面部102の左上端部T2から近づくにつれて、当該底面部102から開閉部材213(前側端部214)までの間隔が拡大するようになっており、当該底面部102の左上端部T2において特別入賞部210の開閉部材213(前側端部214)までの間隔が最も広くなるよう構成される。
ここで、第2の実施例に係るパチンコ機における特別入賞部210の開閉部材213とゲート部100との配置間隔は、前述した実施例における特別入賞部70の開閉部材73とゲート部100との配置間隔と基本的に同一である。すなわち、図8に示すように、前記ゲート部100における底面部102の右下端部T1から前記特別入賞部210の開閉部材213までの間隔H1は、パチンコ球の直径L(略11mm)に満たない間隔(H1<L)となるよう設定され、当該底面部102の左上端部T2から開閉部材213までの間隔H2は、パチンコ球の直径L以上の間隔(H2≧L)となるよう設定されている。更に、前記ゲート部100における底面部102の右側開口縁部N1から前記特別入賞部210の開閉部材213までの間隔H3がパチンコ球の直径L以下の間隔(H3≦L)となるよう設定され、当該底面部102の左側開口縁部N2から前側端部214までの間隔H4がパチンコ球の直径L以上の間隔(H4≧L)となるよう設定されている。
すなわち、第2の実施例では、遊技盤の盤面に対して出没するよう開閉部材213を前後に進退移動可能なスライド式に特別入賞部210を構成し、前述した実施例と同様に、特別入賞口211を開閉部材213が閉鎖する閉鎖状態において、ゲート部100の底面部102の右下端部T1から開閉部材213(前側端部214)までの間隔H1を、パチンコ球の直径Lに満たない間隔とすると共に、当該ゲート部100の底面部102の左上端部T2から開閉部材213(前側端部214)までの間隔H2をパチンコ球の直径L以上の間隔としてある。これにより、開放状態から閉鎖状態に開閉部材213が変位する際にゲート部100の底面部102と開閉部材213とにパチンコ球が同時に接触して挟まれたとしても、当該パチンコ球をゲート部100の左上端部T2側に逃がすことができ、パチンコ球が留まって特別入賞口211が半開きの状態で保持されたり、パチンコ球がゲート部100のゲートセンサSE7で二重に検出されたることを効果的に防止できる。また、第2の実施例に係る特別入賞口211を備えたパチンコ機10において、実施例に係る特別入賞部70を備えたパチンコ機10に関して説明したと同様の作用を期待し得る。
(第3の実施例について)
次に、別の実施例に係る入球口を開閉部材で開閉する可変入球部と、遊技領域内で貫通する通過口を有するゲート部とを備えたパチンコ機について説明する。ここで、別の実施例に係るパチンコ機では、可変入球部として特図当り判定の結果に基づいて特別遊技が付与される場合に入球口としての特別入賞口211を開閉部材213で開閉する特別入賞部210が設けられている。また第3の実施例のゲート部は、前述した実施例のゲート部100と同一の構成であることから、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第3の実施例に係る特別入賞部210は、図9に示すように、前記取着部61(入賞部側取着部61b)に対して前後に開口するよう設けられてパチンコ球が入賞(入球)可能な特別入賞口251と、当該取着部61(入賞部側取着部61b)の後側に配設されて特別入賞口251に連通する入賞空間252aが形成された入賞部本体252と、当該特別入賞口251を開閉する開閉部材253と、当該開閉部材253を開閉作動する駆動部とから基本的に構成されている。なお、第3の実施例の特別入賞部250を構成する駆動部は、前述した実施例の特別入賞部70と同様に、前記入賞部本体252に設けられた駆動手段としての特別ソレノイドSL2と、当該特別ソレノイドSL2および開閉部材213を連係する作動部材とから構成されている。
ここで、第3の実施例に係る特別入賞部250の開閉部材253は、前後方向に長尺に形成されて、前記特別入賞口251を介して遊技盤20(板状部材21)の盤面(具体的には取着部61)に対して出没するよう前後に進退移動可能に構成されると共に、上面側にパチンコ球を後方へ誘導する球受け面253aが形成されている。そして、前記特別入賞ソレノイドSL2の駆動に伴って、前記特別入賞口251の開口縁(取着部61)より後方に退避してパチンコ球が入賞不能となるよう特別入賞口211を閉鎖する閉鎖位置と、特別入賞口251の開口縁(取着部61)より前方へ突出してパチンコ球が入賞可能となるよう特別入賞口251を開放する開放位置とに前記開閉部材253が開閉変位するよう構成されている。ここで、前記開放位置では、前記開閉部材253の球受け面253aが第2の流下領域22b内に位置し、流下するパチンコ球を球受け面213aで受け止め得るようになっており、当該球受け面213aで受け止めたパチンコ球が特別入賞口251に誘導されるよう構成されている。すなわち、第3の実施例の特別入賞部250は、前記開閉部材253の前側上端部254が前記特別入賞口251の開口上縁部(開口縁部)251aに近接または当接することで、当該特別入賞口251を閉鎖する閉鎖状態となり、当該開閉部材253の前側上端部254が特別入賞口251の開口上縁部251aから前側に離間することで特別入賞口251を開放する開放状態となるよう構成されている。なお、第3の実施例に係る特別入賞口251の開閉部材253は、特別入賞口251の開口下縁部251bに隣接する位置において前後方向に進退移動するよう構成されて、前記開閉部材253が前記閉鎖位置にある状態で、当該開閉部材253の前側上端部254が前記特別入賞口251の開口上縁部251aに対してパチンコ球が通過不能となる間隔で近接するようになっている。
(特別入賞部250およびゲート部100の関係について)
次に、前記特別入賞部250およびゲート部100の配置関係について説明する。なお、特別入賞部250およびゲート部100の配置関係に関する説明では、特に断りのない限り、当該特別入賞部250の開閉部材253が特別入賞口251を閉鎖した状態を基準に説明する。図9に示すように、前記ゲート部100は、前記特別入賞口251の上側で、かつ当該特別入賞口251における左右方向の開口範囲内に前記ゲート通過口104が位置するよう隣接して前記取着部61に配置されている。具体的には、前記ゲート通過口104の出口104bが開口する底面部102を前記特別入賞部250の特別入賞口251が開口する形成位置に向けた姿勢で前記ゲート部100が特別入賞部250に隣接して配置されており、当該特別入賞部70の開閉部材253が特別入賞口251を開放した状態でゲート通過口104を通過したパチンコ球が特別入賞口251に入賞し得るよう構成される。
前記ゲート部100は、図9に示すように、前記ゲート通過口104の出口104bが開口する底面部102が右下がりに傾斜するよう構成されている。一方で、前述のように、前記特別入賞部250は、前記開閉部材253(前側上端部254)が右上がり傾斜するよう構成されている。すなわち、前記ゲート部100の底面部102が位置する仮想面(平面)Mに対し、特別入賞部250の開閉部材253の前側上端部254が傾斜方向に延在するようされている。このように、ゲート部100の底面部102が位置する仮想面Mと、特別入賞部250の開閉部材253の前側上端部254とが傾斜状に交差するようにすることで、当該開閉部材253の前側上端部254に対する底面部102の傾斜上端側に、パチンコ球が退避可能な空間を形成するよう構成され、当該底面部102の傾斜下端側において開閉部材253(前側上端部254)とゲート部100とに同時に接触したパチンコ球が挟まれるのを防ぐようになっている。具体的に、前記特別入賞部250およびゲート部100は、図9に示すように、当該ゲート部100の底面部102の右下端部T1から、当該特別入賞部250の開閉部材253(前側上端部254)までの間隔が最も狭くなるよう構成される。そして、前記ゲート部100の底面部102の左上端部T2から近づくにつれて、当該底面部102から開閉部材253(前側上端部254)までの間隔が拡大するようになっており、当該底面部102の左上端部T2において特別入賞部250の開閉部材253(前側上端部254)までの間隔が最も広くなるよう構成される。
ここで、第3の実施例に係るパチンコ機における特別入賞部250の開閉部材253とゲート部100との配置間隔は、前述した実施例における特別入賞部70の開閉部材73とゲート部100との配置間隔と基本的に同一である。すなわち、図9に示すように、前記ゲート部100における底面部102の右下端部T1から前記特別入賞部250の開閉部材253までの間隔H1は、パチンコ球の直径L(略11mm)に満たない間隔(H1<L)となるよう設定され、当該底面部102の左上端部T2から開閉部材253までの間隔H2は、パチンコ球の直径L以上の間隔(H2≧L)となるよう設定されている。更に、前記ゲート部100における底面部102の右側開口縁部N1から前記特別入賞部250の開閉部材253までの間隔H3がパチンコ球の直径L以下の間隔(H3≦L)となるよう設定され、当該底面部102の左側開口縁部N2から前側上端部254までの間隔H4がパチンコ球の直径L以上の間隔(H4≧L)となるよう設定されている。
すなわち、第3の実施例に係る特別入賞部250の開閉部材253を、遊技盤の盤面に対して出没するよう前後に進退移動可能なスライド式に構成した場合でも、前述した実施例と同様に、特別入賞口251を閉鎖する閉鎖状態においてゲート部100の底面部102の右下端部T1から開閉部材253(前側上端部254)までの間隔H1を、パチンコ球の直径Lに満たない間隔とすると共に、当該ゲート部100の底面部102の左上端部T2から開閉部材253(前側上端部254)までの間隔H2をパチンコ球の直径L以上の間隔とすることにより、開放状態から閉鎖状態に開閉部材253が変位する際にゲート部100の底面部102と開閉部材253とにパチンコ球が同時に接触して挟まれたとしても、当該パチンコ球をゲート部100の左上端部T2側に逃がすことができ、パチンコ球が留まって特別入賞口251が半開きの状態で保持されたり、パチンコ球がゲート部100のゲートセンサSE7で二重に検出されたることを効果的に防止できる。また、第3の実施例に係る特別入賞口251を備えたパチンコ機10において、実施例に係る特別入賞部70を備えたパチンコ機10に関して説明したと同様の作用を期待し得る。
(変更例)
なお、遊技機としては、実施例に示したものに限らず、種々の構成を採用可能であり、その一例を説明する。
(1) 実施例では、可変入球部としての特別入賞部に対してゲート部を隣接して配置する構成を示したが、これに限られるものではなく、開閉部材により始動入賞口を開閉する始動入賞部(第2始動入賞部)に対してゲート部を隣接して配置する構成とすることができる。また、可変入球部としては、特別入賞部や始動入賞部のように入球口に入球(入賞)した遊技球が遊技盤の外部に排出される構成に限られるものではなく、ゲート部のように入球口に入球(通過)した遊技球が遊技領域を流下する構成とすることもできる。すなわち、可変入球部としては、遊技領域内で開口する入球口を開閉部材で開閉し得るものであればよい。
(2) 実施例では、可変入球部(特別入賞部)およびゲート部を同一の取着部に対して設けるように構成したが、可変入球部およびゲート部の夫々を固定する取着部を個別に設けるようにして、可変入球部およびゲート部を単独で着脱し得るようにしてもよい。
(3) 実施例では、遊技盤に画成した第2の流下領域に可変入球部およびゲート部を配設するよう構成したが、第1の流下領域に可変入球部およびゲート部を配設することも可能である。また実施例では、第2の流下領域において遊技球が流下可能な流下経路を、第1の流下領域において遊技球が流下経路よりも制限されるよう構成したが、第1および第2の流下領域において遊技球が流下可能な流下経路が等しくなるようにすることも可能である。具体的には、第1および第2の流下領域において、遊技釘や回転案内部材等の遊技球の流下経路を制限する部材を左右対称となるよう遊技盤に配置することで実現できる。
(4) 実施例では、図柄表示装置の表示部が後方から臨む枠状装飾部材により遊技盤の遊技領域を第1の流下領域および第2の流下領域に区画するようにしたが、これに限られるものではなく、可動演出装置や発光装置等を備えた装飾部材により遊技領域を第1および第2の流下領域に区画するようにしてもよい。また、遊技領域を区画する装飾部材としては、単独の部材である必要はなく、複数の装飾部材により遊技領域を区画することができる。更に、実施例では、遊技盤に配設した装飾部材により遊技領域を2つの流下領域に区画するよう構成したが、3つ以上の流下領域に区画することも可能である。
(5) 実施例では、遊技盤に対してゲート部を傾斜配置することで、当該ゲート部の底面部が位置する平面と開閉部材の開閉端部(自由端部や前側端部)とが傾斜状に交差するよう構成したが、ゲート部の底面部が位置する平面に対して、開閉部材の開閉端部(自由端部や前側端部)が相対的に傾斜方向に延在する配置関係とすれば、ゲート部や特別入賞部の配置姿勢を任意に決定できる。すなわち、遊技盤に対してゲート部の底面部を水平な状態で配置すると共に、開閉部材の開閉端部(自由端部や前側端部)を水平方向に対して傾斜するよう延在させることも可能である。
(6) 実施例では、ゲート部の底面部における傾斜下端部(右下端部T1)から可変入球部の開閉部材(開閉端部)までの間隔H1を遊技球の直径Lに満たない間隔となるよう構成したが、当該間隔H1を遊技球の直径L以上の間隔としてもよい。すなわち、ゲート部の底面部における傾斜下端部(右下端部T1)から傾斜上端部(左上端部T2)に近づくにつれて、当該ゲート部の底面部から可変入球部の開閉部材(開閉端部)までの間隔が拡大すると共に、少なくともゲート部の底面部の傾斜上端部において開閉部材(開閉端部)までの間隔が遊技球の直径以上の間隔となるよう構成すればよい。
(7) また、第2の実施例では、遊技盤の盤面に対して可変入球部(特別入賞部)の開閉部材が出没するよう前後に進退移動可能に構成したが、当該開閉部材を入球口(特別入賞口)の上方開口縁に左右方向(遊技盤の盤面に沿う方向)に移動するよう構成してもよい。この場合に、開放位置から閉鎖位置に移動する際に、開閉部材が左から右側に向けて移動するよう構成することで、当該開閉部材の開閉端部(この場合には開閉部材の左端部)とゲート部の底面部とに同時に当接した遊技球を、ゲート部における底面部の傾斜上端側となる左側に押し出すことができるから、ゲート部の底面部と開閉部材との間に遊技球が保持されるのをより効果的に防ぐことができる。
また、実施例からは次のような技術的思想を把握することができる。
(A) 請求項7記載の構成を含む遊技機に関して、
前記ゲート部(100)が配設された流下領域(22b)には、前記装飾部材(40)の側端部を流下した遊技球を前記ゲート部(100)に向けて誘導し得るよう傾斜した誘導手段(32A,62)が設けられて、当該誘導手段(32A,62)の傾斜下方で前記ゲート部(100)の通過口(104)が開口するよう構成されたことを要旨とする。
このように、ゲート部に向けて誘導し得るよう傾斜した誘導手段を設けることで、第1または第2の流下領域を流下する遊技球を、傾斜配置されたゲート部の通過口に対してスムーズに通過させることが可能となる。すなわち、傾斜配置されたゲート部に対して遊技球が通過し難くなる不都合を効果的に防止できる。
(B) 請求項7記載の構成を含む遊技機に関して、
前記可変入球部(70,210,250)およびゲート部(100)は、前記第1の流下領域(22a)および第2の流下領域(22b)の内で、遊技球の流下経路が制限された流下領域(22b)に配設されたことを要旨とする。
このように、遊技球の流下経路が制限されて短時間に同じ経路を遊技球が通過することでゲート部の底面部側と開閉部材との間に遊技球が挟まれる頻度が高くなり易い流下領域に配設された可変入球部およびゲート部を、ゲート部の底面部の一方端部から他方端部に近づくにつれて可変入球部の開閉部材までの間隔が拡大するように構成することで、当該ゲート部の底面部側と開閉部材との間での遊技球の挟まれることに起因する不都合を効果的に回避できる。
20 遊技盤
22 遊技領域
22a 第1の流下領域
22b 第2の流下領域
30 アウト口
40 枠状装飾部材(装飾部材)
41 前側表示窓部(表示窓部)
61 取着部
70,210,250 特別入賞部(可変入球部)
71,211,251 特別入賞口(入球口)
71a,211a,251a 特別入賞口の開口縁部(入球口の開口縁部)
73,213,253 開閉部材
74 開閉部材の自由端部(開閉端部)
84 支軸ピン(軸部)
100 ゲート部
102 底面部
104 ゲート通過口(通過口)
214 開閉部材の前側端部(開閉端部)
254 開閉部材の前側上端部(開閉端部)
SE7 ゲートセンサ(球検出センサ)
H1 底面部の右下端部から開閉部材の開閉端部までの間隔
H2 底面部の左上端部から開閉部材の開閉端部までの間隔
L 遊技球の直径
T1 底面部の右下端部(一方端部)
T1 底面部の左上端部(他方端部)

Claims (1)

  1. 遊技盤の遊技領域内で開口する入球口を開閉部材で開閉可能に構成された可変入球部と、前記遊技領域内で貫通するよう設けられた通過口を通過する遊技球を球検出センサで検出可能に構成されたゲート部とを備えた遊技機において、
    前記通過口が開口する底面部を前記可変入球部の入球口の形成位置に向けた姿勢で前記ゲート部が可変入球部に隣接して配置され、
    前記可変入球部の入球口において前記ゲート部が隣接する開口縁部に対して前記開閉部材の開閉端部が近接および離間することで当該入球口が開閉するよう構成されて、
    前記入球口を開放する開放状態において前記開閉部材の開閉端部およびゲート部の底面部に対して遊技球が同時に接触不能となる位置に当該開閉端部が位置し、
    前記可変入球部の入球口を前記開閉部材で閉鎖した状態で、前記ゲート部の底面部において前記通過口を挟んで遊技盤の盤面に沿う方向に対向する一方端部から他方端部に近づくにつれて、当該ゲート部の底面部から開閉部材までの間隔が拡大するよう構成されて当該ゲート部の底面部の一方端部から前記開閉部材の開閉端部までの間隔が遊技球の直径に満たない間隔となる位置に当該開閉端部が位置すると共に、当該ゲート部の底面部の他方端部において開閉部材の開閉端部までの間隔を遊技球が通過可能な間隔となる位置に当該開閉端部が位置するよう構成された
    ことを特徴とする遊技機。
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