JP6316818B2 - 内部電極ペーストおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、内部電極ペーストに関し、特に、例えばフェライトインダクタ、積層セラミックコンデンサ、サーミスタ、圧電素子などの積層デバイスの内部電極に用いられる内部電極ペーストに関する。
フェライトインダクタにおいて内部導体のマイグレーションによるショート不良などを課題として、特開2000−182833公報(特許文献1)には、パラジウム含有量が2〜8重量%の銀パラジウム合金を含むペーストが開示され、特開2000−182832公報(特許文献2)には、フェライトインダクタのフェライト材料として塩素および硫黄の不純物を調整したフェライトシートが開示されている。さらに、特許文献2には、Agを含むペーストが開示されている。
特開2000−182833公報 特開2000−182832公報
フェライトインダクタの内部導体などの内部電極として用いられるペーストがAgを含む場合、Agの拡散によりショート不良が発生することがある。
また、特許文献1に開示されているようにペースト中にパラジウムの微粒添加や特許文献2に開示されているようにフェライトシート原料中の塩素および硫黄の量の調整によってショート不良を抑制しようとする知見があるが、いずれもコストアップが課題となる。
それゆえに、この発明の主たる目的は、コストアップが少なく、積層デバイスの内部電極に用いた場合にAgの拡散によるショート不良を起こしにくい内部電極ペーストを提供することである。
この発明にかかる内部電極ペーストは、内部電極に用いられ、導体としてAgと、樹脂と、溶剤とを含む内部電極ペーストであって、樹脂が空気中での焼成時に導体の焼結開始温度以下の温度域で100%燃焼する、内部電極ペーストである。
この発明にかかる内部電極ペーストは、導体として、導体の焼結開始温度以上の温度域で導体からのSO2およびCO2の発生量が全導体重量に対して0.05wt%以下である導体を使用する。
また、この発明にかかる内部電極ペーストでは、導体として、導体の焼結開始温度以上の温度域で導体からのSO2およびCO2の発生量が全導体重量に対して0.01wt%以下である導体を使用することが好ましい。
さらに、この発明にかかる内部電極ペーストでは、導体として、焼結開始温度が530℃以上の水アトマイズAg粉を使用することが好ましい。
また、この発明にかかる内部電極ペーストでは、導体として、噴霧水として工水を使用したアトマイズ粉を使用し、樹脂として、エチルセルロース樹脂を使用することが特に好ましい。
従来の構成には、ペースト中のAgの拡散がショートの原因であると推定し、ペースト中にパラジウムの微粒添加やフェライトシート原料中の塩素および硫黄の量の調整によってショート不良を抑制しようとするものがあるが、いずれもコストアップが課題となる。
それに対して、この発明では、そのようなショート不良に対して、内部電極ペースト中の樹脂が空気中での焼成時に内部電極中の導体の焼結開始温度以下の温度域で100%燃焼することが好適であることを見出した。そのため、内部電極ペースト中の樹脂が空気中での焼成時に内部電極ペースト中の導体の焼結開始温度以下の温度域で100%燃焼するというコストアップの少ない組成設計にすることによって、Agの拡散によるショート不良を低減することができる。
したがって、この発明にかかる内部電極ペーストでは、コストアップが少なく、積層デバイスの内部電極に用いた場合に、ショート不良の発生が抑制され、ショート不良を起こしにくくなる。
また、ショート不良の内部電極ペーストにおける要因として、高温で残留する内部電極ペーストの導体中のS成分およびC成分がショート不良に影響していることを新たに見出した。そのため、特に内部電極ペースト中の導体の焼結開始温度以上の温度域で残留するS成分およびC成分を低減する組成設計にすることによって、ショート不良を大幅に低減することができる。
この発明にかかる内部電極ペーストでは、導体として、導体の焼結開始温度以上の温度域で導体からのSO2およびCO2の発生量が全導体重量に対して0.05wt%以下である導体を使用するので、ショート不良の発生をさらに抑制することができる。
また、この発明にかかる内部電極ペーストでは、導体として、導体の焼結開始温度以上の温度域で導体からのSO2およびCO2の発生量が全導体重量に対して0.01wt%以下である導体を使用すると、導体の焼結開始温度以上の温度域で導体からのSO2およびCO2の発生量が全導体重量に対して0.05wt%以下である導体を使用する場合と比べて、SO2およびCO2の発生量が少なくなるので、ショート不良の発生をさらに抑制することができる。
さらに、この発明にかかる内部電極ペーストでは、導体として、焼結開始温度が530℃以上の水アトマイズAg粉を使用すると、より自由な有機設計が可能になると同時に、Ag粉を小径化しても焼結性が変わらず、内部電極の抵抗を増加させずにショート不良対策が可能になる。
また、この発明にかかる内部電極ペーストでは、導体として、噴霧水として工水を使用したアトマイズ粉を使用し、樹脂として、エチルセルロース樹脂を使用すると、ショート不良の発生を特に抑制することができる。
この発明によれば、コストアップが少なく、積層デバイスの内部電極に用いた場合にAgの拡散によるショート不良を起こしにくい内部電極ペーストが得られる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
この発明が適用されるフェライトインダクタの一例を示す透視斜視図である。
図1は、この発明が適用されるフェライトインダクタの一例を示す透視斜視図である。
図1に示すフェライトインダクタとしての積層型チップコイル部品10は、例えばNi−Zn−Cu系フェライト材料からなる磁性体11と、この磁性体11内に内部電極ペーストで形成されたコイル12と、このコイル12の上下の電極部12A、12Bに接続され且つ磁性体11の両端面を被覆する左右一対の外部電極13A、13Bとを備え、温度特性に優れたフェライトインダクタである。コイル12は、水平方向に上下複数段に渡って形成されたコイル導体121と、上下のコイル導体121を電気的に接続するビアホール導体122とからなり、上下方向に延びる矩形の螺旋状として形成されている。
この積層型チップコイル部品10では、コイル12(コイル導体121およびビアホール導体122)および電極部12A、12Bに用いられる内部電極ペーストとして、導体としてAgと、樹脂と、溶剤とを含む内部電極ペーストであって、樹脂が空気中での焼成時に導体の焼結開始温度以下の温度域で100%燃焼する、この発明にかかる内部電極ペーストが用いられ得る。
この内部電極ペーストでは、導体として、導体の焼結開始温度以上の温度域で導体からのSO2およびCO2の発生量が全導体重量に対して0.05wt%以下である導体を使用することが好ましい。
また、この内部電極ペーストでは、導体として、導体の焼結開始温度以上の温度域で導体からのSO2およびCO2の発生量が全導体重量に対して0.01wt%以下である導体を使用することがさらに好ましい。
さらに、この内部電極ペーストでは、導体として、焼結開始温度が530℃以上の水アトマイズAg粉を使用することが好ましい。
また、この内部電極ペーストでは、導体として、噴霧水として工水を使用したアトマイズ粉を使用し、樹脂として、エチルセルロース樹脂を使用することが特に好ましい。
上述の内部電極ペーストでは、内部電極ペースト中の樹脂が空気中での焼成時に内部電極ペースト中の導体の焼結開始温度以下の温度域で100%燃焼するというコストアップの少ない組成設計にすることによって、Agの拡散によるショート不良を低減することができる。
したがって、この内部電極ペーストでは、コストアップが少なく、フェライトインダクタ(積層型チップコイル部品10)において、ショート不良の発生が抑制され、ショート不良を起こしにくくなる。
また、その内部電極ペーストでは、導体として、導体の焼結開始温度以上の温度域で導体からのSO2およびCO2の発生量が全導体重量に対して0.05wt%以下である導体を使用すると、ショート不良の発生をさらに抑制することができる。
さらに、その内部電極ペーストでは、導体として、導体の焼結開始温度以上の温度域で導体からのSO2およびCO2の発生量が全導体重量に対して0.01wt%以下である導体を使用すると、導体の焼結開始温度以上の温度域で導体からのSO2およびCO2の発生量が全導体重量に対して0.05wt%以下である導体を使用する場合と比べて、SO2およびCO2の発生量が少なくなるので、ショート不良の発生をさらに抑制することができる。
また、その内部電極ペーストでは、導体として、焼結開始温度が530℃以上の水アトマイズAg粉を使用すると、より自由な有機設計が可能になると同時に、Ag粉を小径化しても焼結性が変わらず、内部電極の抵抗を増加させずにショート不良対策が可能になる。
さらに、その内部電極ペーストでは、導体として、噴霧水として工水を使用したアトマイズ粉を使用し、樹脂として、エチルセルロース樹脂を使用すると、0%のショート発生率が得られる場合があり、ショート不良の発生を特に抑制することができる。
次に、上述の積層型チップコイル部品10の製造方法の一例について説明する。
まず、例えばNi−Zn−Cu系フェライト材料のフェライト原料を含むスラリーをドクターブレード法によってシート成形し、複数のセラミックグリーンシートを作製する。次いで、適宜のセラミックグリーンシートの所定位置に、ビアホールを形成した後、セラミックグリーンシートの上面に、表1に示す組成(Ag粉A〜E、樹脂A、Bおよび溶剤)の実施例1〜3および比較例1〜4の内部電極ペーストを、スクリーン印刷法等を用いて印刷し、所定のコイルパターンを形成する。
Figure 0006316818
実施例1〜3および比較例1〜4の内部電極ペーストに用いられるAg粉は、表1および表2に示すように、Ag粉A、Ag粉B、Ag粉C、Ag粉DおよびAg粉Eの5種類である。
Figure 0006316818
ここで、Ag粉Aとしては、平均粒径が2.5μmで噴霧水として工水を使用したアトマイズ粉を使用し、Ag粉Bとしては、平均粒径が2.5μmで噴霧水として純水を使用したアトマイズ粉を使用し、Ag粉C、Dに関しては、平均粒径が2.5μm程度の湿式合成粉を使用し、Ag粉Eに関しては、平均粒径が2.5μm程度の湿式合成Ag粉をセラミックコートしたものを使用した。
Ag粉A〜Eの物性の評価方法について
Ag粉A〜Eの表2に示す焼結開始温度(℃)は、TMA(Rigaku社製)により収縮量が1%を超えた温度とした。この場合、測定条件として、測定温度を室温〜900℃とし、測定雰囲気を空気流量200ml/分とし、昇温速度を10℃/分とした。
また、Ag粉A〜Eの表2に示す焼結開始温度以上の温度でのガス発生量(wt%)は、TG−MS(Rigaku社製)によりAg粉の粉体からのガス発生量を測定した。この場合、測定条件として、温度範囲を室温〜900℃とし、測定雰囲気をHe流量150ml/分とし、昇温速度を1℃/分とした。TG−MSの検出下限は、0.01wt%であるので、TG−MSの検出下限以下だった粉体に関しては、追加で炭素硫黄分析装置(堀場製作所製)を用いてガス発生量を測定した。炭素硫黄分析装置で測定した測定値については、右側に※を付けて記載した。また、炭素硫黄分析装置の検出下限は、0.005wt%であり、その炭素硫黄分析装置で測定した結果がその炭素硫黄分析装置の検出下限以下のものについては、表2に「N.D.」と記載した。
また、実施例1〜3および比較例1〜4の内部電極ペーストに用いられる樹脂は、表3に示すように、樹脂Aおよび樹脂Bの2種類である。
Figure 0006316818
ここで、樹脂Aとしては、エチルセルロース樹脂を用い、樹脂Bとしては、合成したアクリル樹脂を用いた。
樹脂A、Bの燃焼完了温度の測定方法について
樹脂A、Bの表3に示す燃焼完了温度は、TG−DTA(Rigaku社製)により測定した。この場合、測定条件として、測定温度を室温〜900℃とし、測定雰囲気を空気流量200ml/分とし、昇温速度を10℃/分とした。また、樹脂A(B)の重量減少が99.9%以上になった温度を、樹脂A(B)の100%燃焼した燃焼完了温度と定義した。
また、実施例1〜3および比較例1〜4の内部電極ペーストに用いられる溶剤は、ターピネオールを用いた。
内部電極ペーストの作製について
表1に示す組成物を各種調合し、プラネタリーミキサーで撹拌後、ロール分散により実施例1〜3および比較例1〜4の内部電極ペーストを得た。
また、内部電極ペーストの印刷は、スクリーン印刷版を用いて行われ、内部電極の平均メタル厚は、10μmであった。
所定のコイルパターンが形成されたセラミックグリーンシートを、必要枚数積層するとともに、その上下の両面にコイルパターンが形成されていないセラミックグリーンシートを積層した後、これを例えば98MPaの圧力で圧着して圧着ブロックを形成した。これにより、各層のコイルパターンがビアホールによって接続されて積層型のコイルを形成する。
そして、この圧着ブロックを所定サイズにカットして積層体を得た。次いで、この積層体を脱脂処理した後、脱脂後の積層体を900℃で焼成してフェライト焼結体(磁性体)を得る。そして、この磁性体の端面処理を行った後、その両端面に導電ペーストを塗布し、700℃で焼き付けて、外部電極をそれぞれ形成した。これにより、磁性体内にコイルを内蔵する積層型チップコイル部品を得る。
実施例1〜3および比較例1〜4の内部電極ペーストを用いた積層型チップコイル部品について、焼結開始温度以上の温度でのガス発生の有無、焼結開始温度以上の温度での残留する樹脂の有無、および、ショート発生率について調べ、それらの結果を表1に示した。
ここで、ショート不良率の測定については、焼成して得た積層型チップコイル部品(フェライトインダクタ)10000個のL値を測定し、L値が基準よりも20%低下しているものをショート発生品とみなし、ショート発生率を算出した。
表1に示す結果より、実施例1、2は、ともにAg粉の焼結開始温度未満で樹脂が100%燃焼している組成である。実施例1、2は、ショート発生率が何れも0.00%〜0.04%であり、従来組成の比較例1に対して十分なショート抑制効果が見られる。
一方、比較例1、2、4に関しては、Ag粉の焼結開始温度までに樹脂が100%燃焼しておらず、ショート発生率が高くなっている。
また、比較例3に関しては、樹脂は100%燃焼しているものの、Ag粉として湿式合成Ag粉をセラミックコートしたものを用いているため粉体内部からのSO2、CO2発生が見られ、ショート発生率が高い。
この発明の構成であれば、Ag粉の形態は問わないが、特にアトマイズ粉(Ag粉A)は粉霧水として工水を用い、表面にごく薄いカルシア層を形成しているため、内部電極ペースト中の無機不純物由来の抵抗値の上昇がなく、焼結開始温度が高温側にシフトするため、より好適である。また、焼結開始温度が高い方が、樹脂選択の範囲が広がるため、より好適である。
アトマイズ粉と樹脂からなる本発明に類似したペーストとして、特開2009−224201公報に低温焼成多層基板用導電性ペーストが開示されているが、その公報の段落[0015]には、「粒径が0.5μm未満では焼結が早すぎる」との記載があり、「小径にすると焼結が早すぎる」との開示がある。工水を用いて製造したアトマイズ粉は、表面がカルシアによってコートされているため、小径化しても焼結性は変わらない。したがって、その公報の該当の発明は、アトマイズ粉の中でも焼結温度が比較的低いアトマイズ粉を用いている比較例4に該当する例と考えられる。
また、実施例3には、焼結開始温度以上の温度でのCO2発生量が0.05wt%の内部電極ペーストを評価し、比較例2と比較して、Ag粉の焼結開始温度が樹脂Bの焼成完了温度より高いので、ショート発生率が低減した。
また、実施例1、2に示すようにガス発生量を0.01wt%以下にすることで、より大きなショート抑制効果が望める。
以上の結果から、粉体からのガス発生量を減らすほど、ショート発生率の低減に効果が見込めることは明らかである。
実施例1は、請求項1〜5に該当し、最もショート抑制効果が高く、実施例2は、請求項1〜3に該当し、次にショート抑制効果が高く、実施例3は、請求項1、2に該当し、ショート抑制効果が見られるが、若干効果が低い。
なお、上述のフェライトインダクタには、Ni−Zn−Cu系フェライト材料が用いられているが、この発明にかかる内部電極ペーストは、他のフェライト材料が用いられているフェライトインダクタの内部電極にも用いられる。
また、この発明にかかる内部電極ペーストは、フェライトインダクタの内部電極だけでなく、積層セラミックコンデンサ、サーミスタ、圧電素子などの他の積層デバイスの内部電極にも用いられる。
この発明にかかる内部電極ペーストは、特に、例えばフェライトインダクタ、積層セラミックコンデンサ、サーミスタ、圧電素子などの積層デバイスの内部電極に好適に用いられる。
10 積層型チップコイル部品(フェライトインダクタ)
11 磁性体
12 コイル
121 コイル導体
122 ビアホール導体
12A、12B 電極部
13A、13B 外部電極

Claims (4)

  1. 内部電極に用いられ、導体としてAgと、樹脂と、溶剤とを含む内部電極ペーストであって、
    前記樹脂が空気中での焼成時に前記導体の焼結開始温度以下の温度域で100%燃焼するものであり
    前記導体として、前記導体の焼結開始温度以上の温度域で前記導体からのSO2およびCO2の発生量が全導体重量に対して0.05wt%以下である導体を使用する、内部電極ペースト。
  2. 前記導体として、前記導体の焼結開始温度以上の温度域で前記導体からのSO2およびCO2の発生量が全導体重量に対して0.01wt%以下である導体を使用する、請求項1に記載の内部電極ペースト。
  3. 導体としてAgと、樹脂と、溶剤とを調合する工程を含む内部電極ペーストの製造方法であって、
    前記樹脂が空気中での焼成時に前記導体の焼結開始温度以下の温度域で100%燃焼するものであり、
    前記導体として、前記導体の焼結開始温度以上の温度域で前記導体からのSO 2 およびCO 2 の発生量が全導体重量に対して0.05wt%以下であり、かつ、焼結開始温度が530℃以上の水アトマイズAg粉を使用する、
    ことを特徴とする、内部電極ペーストの製造方法
  4. 前記水アトマイズAg粉は、噴霧水として工水を使用したものであり、前記樹脂、エチルセルロース樹脂である、請求項3に記載の内部電極ペーストの製造方法
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