JP2018152568A - 積層セラミックコンデンサ内部電極用ペースト及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄膜化された積層セラミックコンデンサの内部電極層の形成に用いれば、緻密で連続性の高い内部電極層が得られ、クラック等の構造欠陥や容量不足のない積層セラミックコンデンサとなる積層セラミックコンデンサ内部電極用ペースト及びその製造方法を提供する。【解決手段】ニッケル粉末、ビヒクル及び分散剤を主成分とし、分散剤を構成する有機化合物Xiの酸価をXi−ac、有機化合物のアミン価をXi−am、ニッケル粉末100質量部に対する有機化合物の質量部をwiとした場合に、塩基に対する反応性の総量(Σ(Xi−ac・wi))と、酸に対する反応性の総量(Σ(Xi−am・wi))とが所定の関係を満たし、分散剤の含有量(Σwi)が導電性粉末100質量部に対して合計で2.0質量部以下ある導電性ペーストを作製する。【選択図】なし

Description

本発明は、高い導電膜密度が得られる導電性ペースト及びその製造方法、並びに導電性ペーストにより得られた導電膜に関する。特に、積層セラミックコンデンサの内部電極を形成するために用いられる導電性ペースト及びその製造方法、並びに高い導電膜密度を有する導電膜に関する。
積層セラミックコンデンサ(MLCC:multi-layer ceramic capacitor)は、セラミック誘電体層と内部電極層が交互に重ね合され、一体化した構造を有している。積層セラミックコンデンサの内部電極を形成するための導電性粉末として、従来、パラジウム等の貴金属の粉末が用いられている。しかしながら、現在では、低コスト化の観点から、貴金属の粉末に代替して、ニッケル粉末やニッケルを主成分とする合金粉末を用いることが主流となっている。
積層セラミックコンデンサは、一般に、導電性粉末をビヒクル(vehicle)中に分散させた導電性ペーストを、セラミックグリーンシート上に印刷し、これを多層に積み重ねた状態で加熱圧着し、一体化した後、酸化性雰囲気又は不活性雰囲気中において、500℃以下の温度で焼成することによりバインダを除去し(脱バインダ工程)、続いて、内部電極が酸化しないように還元性雰囲気中で焼成することにより得られる(焼成工程)。
ところで、近年、電子機器の小型化に伴って、各種電子部品の小型化が急速に進行しており、積層セラミックコンデンサにおいても、小型化及び高容量化が進められている。具体的には、積層セラミックコンデンサの多層化や、内部電極層の薄層化が進められており、これを構成する誘電体層及び内部電極層についても薄層化を図ることが必要となってくる。積層セラミックコンデンサの誘電体層の薄層化に伴い、焼成後の積層セラミックコンデンサの内部電極の厚みは、現在1μm程度にまで薄くなってきており、更に厚み1μm以下のものまで提供され始めている。
セラミックグリーンシート上に印刷される内部電極層の薄層化を図るためには、内部電極となる導電性ペーストに含まれるニッケル粉末の粒径を小さくする必要がある。そのため、ニッケル粉末として、平均粒径が0.5μm以下のニッケル粉末や、更には0.3μm以下のニッケル粉末が要求されるようになってきている。
更に、積層セラミックコンデンサの内部電極用導電性ペーストに用いられるニッケル粉末には、導電性ペーストを印刷し、乾燥させた導電膜においても、その密度(導電膜密度)が高いことも要求されている。
導電膜密度は、積層セラミックコンデンサ製造時における電極のクラックの発生に大きな影響を与える。ニッケル粉末は、導電性ペーストとされた後に、セラミックグリーンシート上に印刷され、そこで乾燥される。この際に分散性が悪いニッケル粉末若しくはペースト中で、その分散性を維持できず凝集してしまうようなニッケル粉末の場合には、導電膜中に多数の空隙が存在してしまい、その結果として、導電膜が厚くなる。そのため印刷面積は一定であるので、膜厚が厚い場合には、その導電膜の密度が低くなるということである。
低密度の導電膜を積層セラミックコンデンサの製造に用いた場合、その後の焼成工程において、焼結の際にニッケル粉末間の空隙を埋めるべく収縮量が大きくなる。その結果として、誘電体層との収縮量の大きなミスマッチが生じ、クラック等の構造欠陥が多発してしまうという問題が生じることがある。また、導電膜中に多数の空隙が存在することにより、焼結の際の収縮で内部電極層が途切れて、積層セラミックコンデンサの容量が不足するという問題も生じることがある。従って、特に薄層化された内部電極層では、導電膜密度は高密度であることが要求される。
積層セラミックコンデンサに使用するニッケル粉末への要求に対して、例えば、特許文献1では、粒度分布が(d10+d90)/d50で3.0〜6.0であり、比表面積が1.0m/g〜1.6m/gであることを特徴とするニッケル粉末が提案されている。特許文献1では、ニッケル粉末の焼結挙動の改善のために、ニッケル粉末の、特にCV値とタップ密度とを増加させることに注目している。
特許文献2では、嵩密度が1.7g/cm〜3.5g/cmであり、レーザー回折散乱式粒度分布測定による平均粒子径(d50値)の1.5倍以上の粒子径を持つ粒子個数が全粒子個数の20%以下であり、平均粒子径(d50値)の0.5倍以下の粒子径を持つ粒子個数が全粒子個数の5%以下であるニッケル粉が提案されている。特許文献2では、ビヒクル中への分散性に優れ、導電性ペースト中の充填率が高く、更には粒度分布特性に優れており、絶縁破壊の起こりにくい特性を有しているとされている。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載のニッケル粉末は、分散性について十分に考慮されたものではなく、薄層化された内部電極層の形成に用いた場合に、必ずしも高い導電膜密度が得られることはなく、クラック等の構造欠陥や容量不足が生じることがある。
特許文献3では、平均粒径が0.1μm〜0.4μmであり、水分含有量が1.2質量%以下であり、且つ酸素含有量が2.0質量%以下のニッケル粉末が提案されている。特許文献3では、導電膜密度を低下させる要因となる水分と、ニッケル粉末に含まれる酸化ニッケルや水酸化ニッケルの含有率を低減させ、更にこれらの含有で生じる分散性の悪化を防ぐことで、高い導電膜密度が得られるとしている。
以上で説明した特許文献1〜特許文献3は、ニッケル粉末に着目しているが、これらの内容から、導電性ペーストの構成成分によりニッケル粉末の分散性も影響を受けることは容易に想定できることである。
特許文献4には、緻密且つ連続性に優れた内部電極層を得るために、炭素成分の含有質量比率が0.06%以下で、平均粒径が0.20μm未満のニッケル粉末と、平均粒径が0.10μm未満のセラミック粉末とを少なくとも含有する導電性ペーストが提案されている。しかしながら、特許文献4では、導電性ペーストの構成成分とニッケル粉末の分散性との関連性については特に触れられておらず、単に溶剤がニッケル粉末等の無機成分をペースト中に分散させる機能があることや、導電性ペーストの構成成分として分散剤を添加できることが記載されているに過ぎない。
特開2005−248198号公報 特開2001−266653号公報 特開2011−174121号公報 特開2008−277066号公報
そこで本発明は、薄膜化された積層セラミックコンデンサの内部電極層の形成に用いれば、緻密で連続性の高い内部電極層が得られ、クラック等の構造欠陥や容量不足のない積層セラミックコンデンサとなる導電性ペースト及びその製造方法、並びに高い導電膜密度を有する導電膜を提供することを目的とする。
本発明者は、上記従来技術の問題点に鑑み、積層セラミックコンデンサの形成に用いる導電性ペーストについて鋭意研究を重ねた。その結果、本発明者は、導電性ペースト中の分散剤の物性値を特定の範囲とすることにより、上述した問題を同時に解決することができるとの知見を得た。本発明は、この知見に基づき完成されたものである。
即ち、上記目的を達成するための本発明に係る積層セラミックコンデンサ内部電極用ペーストは、ニッケル粉末とビヒクルと分散剤を主成分とする積層セラミックコンデンサ内部電極用ペーストであって、分散剤を構成する有機化合物X,X,・・・,X(nは1以上の自然数)の酸価をXi−ac、有機化合物のアミン価をXi−am、ニッケル粉末100質量部に対する有機化合物の質量部をw(i=1〜n)とした場合に下記式(I)及び(II)を満たし、分散剤の含有量(Σw)がニッケル粉末100質量部に対して合計で2.0質量部以下であり、少なくとも、粘度調整剤、難燃剤、沈降防止剤の何れかが添加されていることを特徴とする。または、本発明に係る積層セラミックコンデンサ内部電極用ペーストは、ニッケル粉末とビヒクルと分散剤と誘電体粉末を主成分とする積層セラミックコンデンサ内部電極用ペーストであって、分散剤を構成する有機化合物X,X,・・・,X(nは1以上の自然数)の酸価をXi−ac、有機化合物のアミン価をXi−am、ニッケル粉末100質量部に対する有機化合物の質量部をw(i=1〜n)とした場合に下記式(I)及び(II)を満たし、分散剤の含有量(Σw)がニッケル粉末100質量部に対して合計で2.0質量部以下であり、少なくとも、粘度調整剤、難燃剤、沈降防止剤の何れかが添加されていることを特徴とする。
Figure 2018152568
Figure 2018152568
積層セラミックコンデンサ内部電極用ペーストの製造方法は、ニッケル粉末とビヒクルと分散剤とを含有する積層セラミックコンデンサ内部電極用ペーストの製造方法であって、ビヒクルに、ニッケル粉末と分散剤とを添加し、これらの混合物を混練することを特徴とする。
本発明によれば、得られた導電性ペーストを薄膜化された積層セラミックコンデンサの内部電極層に用いることで、緻密で連続性の高い内部電極層が得られ、クラック等の構造欠陥や容量不足のない積層セラミックコンデンサを実現することが可能となる。
本発明によれば、分散剤を吸着した導電性粉末を含む導電膜においても、高い導電膜密度を得ることができる。
本発明を適用した具体的な実施の形態(以下、「本実施の形態」という。)について、以下の項目に沿って詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることが可能である。
1.導電性ペースト
1−1.導電性粉末
1−2.ビヒクル
1−3.分散剤
1−4.他の構成成分
2.導電性ペーストの製造方法
3.積層セラミックコンデンサの製造方法
[1.導電性ペースト]
本実施の形態に係る導電性ペーストは、導電性粉末、分散剤及びその他の成分をビヒクル中に分散させたものである。以下、導電性ペーストについて、その構成成分ごとに分けて説明する。
(1−1.導電性粉末)
導電性粉末としては、ニッケル(Ni)粉末、銅(Cu)粉末、パラジウム(Pd)粉末、銀(Ag)粉末から選択される少なくとも1種の粉末を用いることができる。また、導電性粉末は、これらの金属種を主成分とする合金粉末でもよい。これらの中でも、低コストのニッケル粉末又は銅粉末がより好ましい。
導電性粉末の平均粒径等によって導電性ペーストが制限されることはないが、内部電極層の薄層化を図る観点から、導電性粉末として、平均粒径が1.0μm以下のものを用いることが好ましく、より好ましくは0.5μm以下のもの、更に好ましくは0.3μm以下のものを用いる。
平均粒径が1.0μmを超えるような導電性粉末では、粗大粒子の割合が多く、積層セラミックコンデンサの薄層化に不利であるばかりでなく、内部電極層中の粗大粒子がセラミック誘電体層を貫通することで電気的にショートし、容量不足となる場合がある。平均粒径の下限は特に制限するものではないが、0.05μmを下回ると、金属粉の表面活性が高くなりすぎて、適正な粘度特性が得られず、導電性ペーストの長期保存中に変質する虞がある。
従って、導電性粉末の平均粒径は、0.05μm〜1.0μmであることが好ましい。また、導電性粉末の平均粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)写真により求めることができる。
(1−2.ビヒクル)
ビヒクルとしては、特に制限されることはなく、溶剤とバインダとを均一に混合したものを使用することができる。例えば、溶剤としては、ターピネオール、ブチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトール、ジヒドロターピネオール、ジヒドロターピネオールアセテート等を使用することができる。また、バインダとしては、エチルセルロース等のセルロース類、ポリビニルブチラール等を使用することができる。
ビヒクル中におけるバインダの含有量は、特に制限されることはなく、その用途や要求される特性に応じて適宜選択されるべきものであるが、上述した導電性粉末100質量部に対して、1質量部〜7質量部に調整することが好ましく、1.5質量部〜6質量部に調整することがより好ましい。
導電性ペースト中のビヒクルの含有量は、各構成成分が均一に分散される限り、特に制限されることはないが、概ね、40質量部〜80質量部とすることが好ましく、45質量部〜65質量部とすることがより好ましく、50質量部〜60質量部とすることが更に好ましい。
(1−3.分散剤)
分散剤としては、少なくとも塩基に対する反応性を有する酸性の有機化合物と、酸に対する反応性を有する塩基性の有機化合物とを必要とする。
上述の通り、導電性粉末は、その平均粒径が1μm以下と小粒径であるため、表面の反応性が高い。そのため、従来から導電性粉末の分散性を高めるために、塩基に対する反応性を有する酸性の有機化合物からなる分散剤が、主として用いられてきた。
ところが、導電性粉末の表面は、酸と反応する塩基性反応点と塩基と反応する酸性反応点の両方を有している。従って、塩基に対して反応性を有する酸性の分散剤に、酸に対して反応性を有する塩基性の分散剤を共存して用いることで、導電性粉末の表面の塩基性反応点だけでなく、酸性反応点にも分散剤を吸着させることができる。この作用により、導電性ペーストをセラミックグリーンシートに印刷後に溶剤が蒸発する過程で、導電性粉末やバインダ等の不揮発成分の凝集が防止され、導電膜密度が高くなるという効果がある。
ここで、導電膜密度(g/cm)とは、下記計算式を用いて、導電膜の重量及び膜厚から算出されたものである。なお、ここでいう「導電膜」とは、基材上に塗布した導電性ペーストを乾燥させることにより得られた乾燥膜のことである。詳細は後述するが、乾燥膜の導電膜密度を測定することにより、積層セラミックコンデンサの内部電極層の特性を推定することができる。
導電膜密度(g/cm
=導電性ペーストの導電膜重量(g)/導電膜の体積(cm
分散剤に用いる有機化合物は、酸及び塩基両方に対して反応性を有する有機化合物であっても、又は塩基に対する反応性を有する有機化合物と酸に対する反応性を有する有機化合物との少なくとも2種類若しくはそれ以上の有機化合物の混合物の何れかであってもよいが、後述する含有比率や分散剤の含有量の上限等を考慮すると混合物の方が好ましい。
導電性粉末の表面には、酸性反応点よりも塩基性反応点が多い傾向がある。よって、導電膜密度を十分に高めるためには、導電性粉末の表面に分散剤が十分に吸着するように、分散剤が有する酸に対する反応性の総量よりも塩基に対する反応性の総量が多いことが好ましい。
更に、導電性粉末の表面の塩基性反応点に相当する以上の塩基に対する反応性の総量を分散剤が有していることが好ましい。これは、導電性粉末の表面の塩基性反応点だけでは説明がつかず、理由は不明ではあるが、導電性粉末の表面の塩基性反応点は、バインダの分解促進にも寄与することが知られているため、バインダを含めた導電性粉末の凝集を抑えるには、導電性粉末の表面の塩基性反応点に相当する量以上の分散剤を必要とするのではないかと考えられる。
有機化合物の塩基及び酸に対する反応性は、それぞれ酸価、アミン価で表すことで数値化することができる。ここで、酸価(mgKOH/g)とは、JIS K0070に準拠して電位差滴定法により求めたものである。また、アミン価(mgKOH/g)とは、0.1Nの塩酸水溶液を用いて電位差滴定法によって求めた後、水酸化カリウムの当量に換算した値とする。もちろん、電位差滴定法以外の公知の方法で酸価及びアミン価を求めてもよい。
また、アミン価を求める酸性溶液も塩酸水溶液に限定されることはなく、測定対象物との溶解性を考慮して公知のものを適宜選択すればよい。これにより、例えば、塩基に対する反応性を有する酸性の有機化合物は、特定の酸価を有している。
酸価及びアミン価を用いれば、分散剤としてn種類(nは1以上の自然数)の有機化合物を使用していたとして、それぞれの有機化合物X,X,・・・,Xの酸価をXi−ac、アミン価をXi−am、導電性粉末100質量部に対する質量部をw(i=1〜n)とした場合、例えば、塩基に対する反応性の総量は、導電性粉末の質量に対して、Σ(Xi−ac・w)と表される。よって、分散剤としては、下記式(I)及び式(II)の関係式を満たすものを用いる。
Figure 2018152568
Figure 2018152568
式(I)において、塩基に対する反応性の総量(Σ(Xi−ac・w))が、酸に対する反応性の総量(Σ(Xi−am・w))との比較で相対的に不足すると十分な分散性が得られず、導電膜密度が低下することがある。
酸に対する反応性の総量(Σ(Xi−am・w))が15mgKOH・質量部/g未満では、酸に対する反応性を有する有機化合物の絶対量が不足して、導電膜密度が低下することがある。なお、酸に対する反応性の総量(Σ(Xi−am・w))は、多いほど分散性が向上する。
式(II)において、塩基に対する反応性の総量が40mgKOH・質量部/g未満では、塩基に対する反応性を有する有機化合物の絶対量が不足して導電膜密度が低下することがある。一方、塩基に対する反応性の総量の上限は、分散剤に用いられる有機化合物の種類と、後述する分散剤の含有量の上限により自ずと決まるので、ここでは特に定めない。
導電性粉末では、その平均粒径が小径化するほど比表面積(m/g)が大きくなるため、式(II)において、相対的に小径化した導電性粉末ほど塩基に対する反応性の総量の値を高くすることが好ましい。
平均粒径が0.5μm以下(0.05μm〜0.5μm)の導電性粉末に対しては、下記式(III)のように、塩基に対する反応性の総量の値は50mgKOH・質量部/g以上とすることがより好ましい。
Figure 2018152568
また、平均粒径が0.3μm以下(0.05μm〜0.3μm)の導電性粉末に対しては、下記式(IV)のように、塩基に対する反応性の総量の値は60mgKOH・質量部/g以上とすることがより好ましい。
Figure 2018152568
分散剤として用いられる有機化合物は、分散剤として用いられる少なくとも1成分が、酸価、アミン価として20mgKOH/g〜350mgKOH/gである有機化合物とすることが好ましい。もちろん、これらの有機化合物の酸価又はアミン価が上記範囲内であっても、酸価及びアミン価共に上記範囲内であってもよい。
少なくとも1成分とは、複数の有機化合物を分散剤として用いる場合に、最低1成分がこの範囲内の有機化合物であれば、この範囲から外れる有機化合物を分散剤として用いることも可能であることを意味している。
酸価、アミン価が20mgKOH/g未満の有機化合物のみを分散剤として用いると、式(I)〜式(IV)に示す関係からも分かる通り、分散剤の導電性粉末に対する質量部を増やす必要があり、他の構成成分との関係で、本発明の効果を得ることができなくなる場合がある。
酸価、アミン価が350mgKOH/gを超える有機化合物を分散剤として用いると、この有機化合物は相対的に分子量が小さいことや、導電性粉末との吸着に寄与する以外の官能基の比率が低いことを意味するので、十分な量を含有させても導電性粉末を分散させる効果が発揮されないことがある。
分散剤の含有量(Σw)は、導電性粉末100質量部に対して合計で2.0質量部以下とすることが好ましく、1.5質量部以下とすることがより好ましい。分散剤の含有量が2.0質量部を超えると、他の構成成分との関係で、導電性ペーストの効果を得ることができなくなる場合がある。下限については、分散剤に用いられる有機化合物の種類と、式(I)及び式(II)の関係により自ずと決まるので、ここでは特に定めない。
分散剤に用いられる有機化合物の種類については、以下に限定されるものではないが、塩基に対する反応性を有する酸性の有機化合物としては、脂肪族カルボン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸、n−アシルサルコシン、n−アシルグルタミン酸、アルキルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸及びそれらの誘導体や重合体が好ましい。酸に対する反応性を有する塩基性の有機化合物としては、アルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルアミン、アルキルアミノアミド及びそれらの誘導体や重合体が好ましい。酸及び塩基両方に対して反応性を有する有機化合物としては、アミノ酸及びその誘導体や重合体や酸性の有機化合物と塩基性の有機化合物の塩が好ましい。
(1−4.他の構成成分)
導電性ペーストにおいては、上述した分散剤の他に、その用途に応じて、誘電体粉末、粘度調整剤、難燃剤、沈降防止剤等を添加することもできる。
誘電体粉末は共材とも言われ、焼成時に内部電極層の焼結挙動をセラミックグリーンシートの焼結挙動に合わせる目的で導電性ペーストに含有させることがある。誘電体粉末を含有させる場合には、その構成、粒径及び含有量は、対象となるセラミックグリーンシートや導電性粉末の平均粒径等により適宜選択される。
粘度調整剤は、上述した導電性粉末、ビヒクル及び分散剤のみではセラミックグリーンンシート等の対象物に良好に印刷できない場合に、導電性ペーストの粘度を調整するために添加される成分である。
このような粘度調整剤としては、導電性ペーストに適度な乾燥性と溶解性を付与する観点から、主成分として、石油系炭化水素を用いたものであることが必要である。特に、粘度調整剤としては、沸点が150℃〜260℃の範囲にあるものが好ましく、160℃〜200℃の範囲にあるものがより好ましい。
粘度調整剤の沸点が150℃未満では、乾燥時間が非常に短く、印刷中に導電性ペーストの粘度が急激に上昇するため、所望の内部電極層を形成することが困難となる。一方、沸点が260℃を超えると、乾燥性が著しく悪化し、印刷後の乾燥に長時間を要するようになり、通常の乾燥工程で、この導電性ペーストを乾燥させることが困難となる。
以上の条件満たす粘度調整剤としては、例えば、メチルエチルベンゼン、トリメチルベンゼン、トリデカン、ノナン、シクロヘキサン等を主成分とするもの等が挙げられる。具体的には、出光興産株式会社製のAソルベント(商品名、沸点:150℃〜200℃)、JX日鉱日石エネルギー株式会社製のドライソルベントソフト(商品名、沸点:160℃〜195℃)、Sソルベント(商品名、沸点:200℃〜260℃)等の粘度調整剤を挙げることができる。
粘度調整剤は、導電性ペースト中に少量添加しても効果は現れず、その含有量を、導電性粉末100質量部に対して、好ましくは10質量部〜50質量部、より好ましくは10質量部〜40質量部とする。粘度調整剤の含有量が10質量部未満では、上述した効果を十分に得ることはできない。一方、粘度調整剤の含有量が50質量部を超えると、粘度が著しく低下し、印刷時に導電性ペーストが滲んだり、内部電極層の厚さを所望の範囲に制御することが困難となる。
難燃剤、沈降防止剤等の添加剤(以降単に「添加剤」という)は、所望の目的により添加されるものであるが、分解温度が150℃〜350℃の範囲にあるものが好ましい。分解温度が150℃未満では、混合又は混練時に容易に分解し、添加剤を添加することによる効果を得ることができない場合がある。一方、分解温度が350℃を超えると、積層セラミックコンデンサ製造時の脱バインダ工程又は焼成工程において、これらの他の添加剤が熱分解することで発生するガスによって、クラックや層間剥離等の構造欠陥が発生する虞がある。
添加剤の含有量は、導電性粉末100質量部に対して、合計で、1.0質量部以下とすることが好ましく、0.5質量部以下とすることがより好ましい。添加剤の含有量が1.0質量部を超えると、他の構成成分との関係で、本発明の効果を得ることができなくなる場合がある。
[2.導電性ペーストの製造方法]
本実施の形態に係る導電性ペーストは、上述した構成成分を均一に分散させることができる限り、従来技術と同様の方法により製造することができる。例えば、上述した各構成成分を、3本ロールミル等により所望の粒径になるまで均一に混練することにより製造することができる。
[3.積層セラミックコンデンサの製造方法]
本実施の形態に係る導電性ペーストは、一般的な製法を用いて積層セラミックコンデンサに適用することができる。例えば、導電性ペーストを、セラミックグリーンシート上に印刷し、これを多層に積み重ねた状態で加熱圧着し、一体化した後、酸化性雰囲気又は不活性雰囲気中において、500℃以下の温度で焼成することによりバインダを除去する(脱バインダ工程)。次いで、得られた多層構造体を、内部電極が酸化しないように還元性雰囲気中で焼成する(焼成工程)ことにより、本実施の形態に係る導電性ペーストを適用した積層セラミックコンデンサが得られる。
積層セラミックコンデンサにおいては、セラミックグリーンシート上に導電性ペーストを印刷し、乾燥させた導電膜においても、その密度(導電膜密度)が高いことが要求されている。その理由は、導電膜密度が、積層セラミックコンデンサ製造時における電極のクラックの発生に大きな影響を与えるためである。
そこで、本実施の形態に係る導電性ペーストにおいては、セラミックグリーンシート上に形成された導電膜の導電膜密度を、4.5g/cm以上とすることができる。積層セラミックコンデンサの内部電極層において、導電膜密度が4.5g/cm未満の低密度である場合には、その後の焼成工程において、焼結の際にニッケル粉末間の空隙を埋めるべく収縮量が大きくなる。
その結果として、誘電体層(セラミックグリーンシート)との収縮量の大きなミスマッチが生じ、クラック等の構造欠陥が多発してしまうという問題が生じることがある。また、内部電極層中に多数の空隙が存在することにより、焼結の際の収縮で内部電極層が途切れて、積層セラミックコンデンサの容量が不足するという問題も生じることがある。従って、特に薄層化された内部電極層では、導電膜密度は、4.5g/cm以上の高密度であることが要求される。
ここで、導電膜密度は、下記計算式を用いて、導電膜の重量及び膜厚から導電膜密度(g/cm)を算出することができる。
導電膜密度(g/cm
=導電性ペーストの導電膜重量(g)/導電膜の体積(cm
ここでは、導電膜密度を正確に測定することができれば、その測定方法については特に限定されることはない。例えば、基材上に導電性ペーストを通常の方法で塗布、乾燥した後に、得られた導電膜を基材から剥がして切り出し、その導電膜の重量(g)及び膜厚(cm)を測定する。次いで、測定された重量及び膜厚から、上記計算式を用いて導電膜密度(g/cm)を算出する。基材は、導電膜密度の測定に悪影響を与えるものでなければ特に限定されるものではなく、例えば、セラミックグリーンシートやPETシート等を用いることができる。
積層セラミックコンデンサの製造時においては、セラミックグリーンシート上に所定のパターンで印刷し、乾燥して溶剤を飛ばして内部電極層を形成する。その後、酸化性雰囲気又は不活性雰囲気中にて所定温度で脱バインダを行い、酸化しないように還元性雰囲気中にて所定温度で加熱焼成を行って内部電極層とする。
この時、導電膜密度が高ければ緻密な内部電極層が得られ、静電容量が設計値に近くなる。導電性ペースト中の導電性粉末の凝集性やバインダの安定性が悪ければ、導電膜密度は低下する。従って、導電性ペーストを印刷して乾燥させて得られた導電膜の導電膜密度を測定することにより、積層セラミックコンデンサにおける内部電極層の特性を推定することが可能となる。
以上で説明した通り、本実施の形態に係る導電性ペーストは、導電性粉末とビヒクルと分散剤とを含有する導電性ペーストであって、酸に対する反応性の総量(Σ(Xi−am・w))が、15以上塩基に対する反応性の総量(Σ(Xi−ac・w))未満であり、分散剤の含有量(Σw)が、導電性粉末100質量部に対して合計で2.0質量部以下の条件下で分散剤を添加して得られるものである。
そして、そのような導電性ペーストを、薄膜化された積層セラミックコンデンサの内部電極層に用いることで、緻密で連続性の高い内部電極層が得られ、クラック等の構造欠陥や容量不足のない積層セラミックコンデンサを実現することが可能となる。
また、積層セラミックコンデンサにおいては、本実施の形態に係る導電性ペーストを適用することにより、該導電性ペーストを乾燥し、導電性粉末の表面に分散剤を吸着させて得られた導電膜の導電膜密度を、4.5g/cm以上の高密度とすることができる。
導電性ペーストを用いることにより得られた導電膜の導電膜密度を測定することにより、積層セラミックコンデンサの内部電極層の特性を推定することができるので、本実施の形態に係る導電性ペーストの適用により、優れた特性の内部電極層を得ることができる。
以下の各実施例及び比較例を用いて、本発明を更に詳細に説明する。なお、各実施例及び比較例では、上述した導電性粉末の中でも、ニッケル粉末を使用した場合を例に挙げて本発明を説明している。しかしながら、本発明はこれに限定されることはなく、銅粉末等を使用した場合にも、同様に適用することができる。
[実施例1]
(導電性ペーストの作製)
実施例1では、導電性粉末として、平均粒径が0.2μmのニッケル粉末(住友金属鉱山株式会社製)を用意した。また、実施例1では、ニッケル粉末100質量部に対して、エチルセルロースとターピネオールとを質量比で1:19となるように混合したビヒクルを60質量部(エチルセルロース:3質量部)秤量した。更に、実施例1では、ニッケル粉末100質量部に対して、表1の分散剤を表2の質量部、誘電体粉末として平均粒径が0.07μmのBaTiO粉末を25質量部、それぞれ秤量した。
次に、実施例1では、これらの構成成分を同時に混合し、3本ロールミル(株式会社井上製作所、43/4×11S型ロール機)を用いて、FOGゲージ(粒ゲージ)によって測定される粒径が10μm以下となるまで混練し、導電性ペーストを作製した。
(導電性ペーストの導電膜密度の測定)
実施例1では、得られた導電性ペーストについて、厚さ100μmのPETフィルム上に、200μmの膜厚で導電性ペーストをアプリケーターにより10cm角のサイズに塗布し、真空中、120℃で1時間乾燥した。この導電膜をPETフィルムから剥がし、更に1.5cm角に切り出し、その切り出した膜の重量(g)及び膜厚(cm)を測定し、下記計算式を用いて測定された重量及び膜厚から導電膜密度(g/cm)を算出し、4.5g/cm以上のものを合格とした。
導電膜密度(g/cm
=導電性ペーストの導電膜重量(g)/導電膜の体積(cm
実施例1では、導電性ペーストにおける導電膜密度の測定結果を表2に示した。
[実施例2〜実施例13]
実施例2〜実施例13では、表1の分散剤を表2の質量部、それぞれ秤量した以外は実施例1と同様にして導電性ペーストを作製し、その導電膜密度を測定した。また、実施例2〜実施例13では、得られた導電性ペーストの導電膜密度の測定結果を、それぞれ表2に示した。
[比較例1]
比較例1では、分散剤を用いなかった以外は実施例1と同様にして導電性ペーストを作製し、その導電膜密度を測定した。また、比較例1では、得られた導電性ペーストの導電膜密度の測定結果を表2に示した。
[比較例2〜比較例6]
比較例2〜比較例6では、表1の分散剤を表2の質量部、それぞれ秤量した以外は実施例1と同様にして導電性ペーストを作製し、その導電膜密度を測定した。また、比較例2〜比較例6では、得られた導電性ペーストの導電膜密度の測定結果を、それぞれ表2に示した。
Figure 2018152568
Figure 2018152568
実施例1〜実施例13では、酸に対する反応性の総量(Σ(Xi−am・w))が、15以上塩基に対する反応性の総量(Σ(Xi−ac・w))未満であり、分散剤の含有量(Σw)が、導電性粉末100質量部に対して合計で2.0質量部以下の分散剤を添加した。
表1及び表2に示した結果の通り、実施例1〜実施例13では、分散剤を含有させていない比較例1よりも導電膜密度は10%以上向上し、4.5g/cmを超えて緻密な膜が形成されていた。また、実施例1〜実施例13では、導電膜の連続性も良好であった。
ここで、酸性の分散剤(A−1)の含有量は同一で、塩基性の分散剤と合わせて含有させた実施例2と、塩基性の分散剤を含有させていない比較例2とを比べると、酸性の分散剤と塩基性の分散剤との両方を含有させることで、導電膜密度が著しく向上することが分かった。
一方、酸性の分散剤のみ含有させた比較例2及び塩基性の分散剤のみ含有させた比較例3と、分散剤を含有させていない比較例1とで、導電膜密度について比較すると、比較例2及び比較例3の方が高くなるが、その増加量は小さく、分散剤による効果は限定的であった。
比較例4では、酸性の分散剤及び塩基性の分散剤を共に含有しているが、塩基に対する反応性の総量(Σ(Xi−ac・w))が40mgKOH・質量部/g未満であるため、導電膜密度の向上効果は低かった。
比較例5では、塩基に対する反応性の総量(Σ(Xi−ac・w))は40mgKOH・質量部/g以上であり、分散剤の含有量は実施例2や実施例3と同一であるが、塩基に対する反応性の総量(Σ(Xi−ac・w))が酸に対する反応性の総量(Σ(Xi−am・w))よりも少ないため、導電膜密度は実施例2や実施例3よりも明らかに低かった。
比較例6では、分散剤の含有量が2.0質量部を超えるため、塗布膜の乾燥速度が遅く、PETフィルムから剥がして1.5cm角に切り出す作業が困難であったため、導電膜密度の測定を断念した。
従って、実施例1〜実施例13で得られた導電性ペーストは、緻密で連続性が高く、導電膜密度が4.5g/cm以上の導電膜を得ることができるので、薄膜化された積層セラミックコンデンサの内部電極層に用いた場合には、緻密で連続性の高い内部電極層が得られ、クラック等の構造欠陥や容量不足のない積層セラミックコンデンサを実現することが可能となる。
以上より、本発明に係る導電性ペーストを積層セラミックコンデンサの内部電極用導電性ペーストとして説明したが、本発明は、もちろんこれに限定されることはない。例えば、配線基板の配線層や多層配線基板の層間接続材、太陽電池や電子部品の電極層や配線層、電子部品の導電膜を形成するのに用いられる導電性ペーストに広く適用可能である。また、導電性ペーストの用途に応じて、構成成分を適宜変更し、本発明の導電性ペーストに含有させることを妨げるものではない。

Claims (5)

  1. ニッケル粉末とビヒクルと分散剤を主成分とする積層セラミックコンデンサ内部電極用ペーストであって、
    前記分散剤を構成する有機化合物X,X,・・・,X(nは1以上の自然数)の酸価をXi−ac、該有機化合物のアミン価をXi−am、前記ニッケル粉末100質量部に対する該有機化合物の質量部をw(i=1〜n)とした場合に下記式(I)及び(II)を満たし、
    前記分散剤の含有量(Σw)が前記ニッケル粉末100質量部に対して合計で2.0質量部以下であり、
    少なくとも、粘度調整剤、難燃剤、沈降防止剤の何れかが添加されていることを特徴とする積層セラミックコンデンサ内部電極用ペースト。
    Figure 2018152568
    Figure 2018152568
  2. ニッケル粉末とビヒクルと分散剤と誘電体粉末を主成分とする積層セラミックコンデンサ内部電極用ペーストであって、
    前記分散剤を構成する有機化合物X,X,・・・,X(nは1以上の自然数)の酸価をXi−ac、該有機化合物のアミン価をXi−am、前記ニッケル粉末100質量部に対する該有機化合物の質量部をw(i=1〜n)とした場合に下記式(I)及び(II)を満たし、
    前記分散剤の含有量(Σw)が前記ニッケル粉末100質量部に対して合計で2.0質量部以下であり、
    少なくとも、粘度調整剤、難燃剤、沈降防止剤の何れかが添加されていることを特徴とする積層セラミックコンデンサ内部電極用ペースト。
    Figure 2018152568
    Figure 2018152568
  3. 前記ニッケル粉末の平均粒径は、0.05μm〜1.0μmであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の積層セラミックコンデンサ内部電極用ペースト。
  4. 前記ニッケル粉末の平均粒径は、0.05μm〜0.5μmであり、下記式(III)を満たすことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の積層セラミックコンデンサ内部電極用ペースト。
    Figure 2018152568
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の積層セラミックコンデンサ内部電極用ペーストの製造方法であって、
    前記ビヒクルに、前記ニッケル粉末と前記分散剤とを添加し、これらの混合物を混練することを特徴とする積層セラミックコンデンサ内部電極用ペーストの製造方法。
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