JP6315955B2 - インダクタンス素子 - Google Patents

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Description

本発明は、シート状の磁性体を備えるインダクタンス素子に関する。
この種のインダクタンス素子としては、特許文献1に開示されたものがある。特許文献1のインダクタンス素子は、複数の焼結軟磁性合金層と複数の絶縁層とを交互に積層してなる磁心を備えている。各絶縁層には貫通孔が形成されており、各焼結軟磁性合金層にはその貫通孔よりもサイズの大きな窓(開口)が形成されている。インダクタンス素子のコイルは、複数の貫通導体部(ビア導体)とそれを連結する接続導体部とからなる。各貫通導体部は、絶縁体層の貫通孔と焼結軟磁性合金層の窓を通って、磁心の上下面間に延びている。各接続導体部は、磁心の上面又は下面において2つの貫通導体部を接続している。
特開2002−289419号公報
インダクタンス素子の設計後に、ビア導体の太さを部分的に変更したい場合もある。しかしながら、一部のビア導体の太さを変更すると、インダクタンスが設計当初に想定していた値から大きく外れてしまう可能性がある。
そこで、本発明は、インダクタンスの変動を抑制しつつ異なる太さのビア導体を混在させることのできる条件を満たすインダクタンス素子を提供することを目的とする。
本発明は、第1のインダクタンス素子として、
第1端子と、第2端子と、前記第1端子と前記第2端子との間に接続されたコイルと、シート状又は平板状の磁性体とを備えるインダクタンス素子であって、
前記コイルは、前記磁性体を貫通する複数のビア導体と、前記磁性体の表面に設けられた複数の表面導体とからなり、
前記表面導体の夫々は、前記第1端子に最も近い前記ビア導体を1番目のビア導体とし、前記第2端子に最も近い前記ビア導体である最後のビア導体まで前記コイルに沿って前記ビア導体を順番に数えていった場合において、奇数番目の前記ビア導体の1つと偶数番目のビア導体の1つとを接続しており、
前記磁性体の縁から前記ビア導体までの最短距離をaとし、前記ビア導体の半径をrとした場合に、前記ビア導体の夫々は、3r≦a≦5rの関係を満たしている
インダクタンス素子を提供する。
また、本発明は、第2のインダクタンス素子として、第1のインダクタンス素子であって、
前記奇数番目の前記ビア導体の夫々と、当該ビア導体に最も近い前記偶数番目の前記ビア導体との間の距離は、当該奇数番目の前記ビア導体に関する前記最短距離aと当該偶数番目の前記ビア導体に関する前記最短距離aとの和に等しい
インダクタンス素子を提供する。
また、本発明は、第3のインダクタンス素子として、第1又は第2のインダクタンス素子であって、
前記ビア導体の本数は偶数であり、
奇数番目の前記ビア導体の夫々の中心は第1中心線上に位置しており、
偶数番目の前記ビア導体の夫々の中心は第2中心線上に位置しており、
前記第1中心線は前記第2中心線と平行であり、
前記1番目のビア導体と2番目の前記ビア導体とに接する第1接線と、前記最後のビア導体と最後から2番目の前記ビア導体とに接する第2接線とは平行である
インダクタンス素子を提供する。
また、本発明は、第4のインダクタンス素子として、第1乃至第3のいずれかのインダクタンス素子であって、
前記1番目のビア導体の半径は、他の奇数番目の前記ビア導体の半径よりも太く、
前記最後のビア導体の半径は、他の偶数番目の前記ビア導体の半径よりも太い
インダクタンス素子を提供する。
また、本発明は、第5のインダクタンス素子として、第1乃至第4のいずれかのインダクタンス素子であって、
前記磁性体は、前記第1中心線及び前記第2中心線と直交する所定方向における長さとして所定長さLxを有しており、
前記奇数番目の前記ビア導体の夫々の半径のすべての積Poは下記条件1を満たし、前記偶数番目の前記ビア導体の夫々の半径のすべての積Peは下記条件2を満たしている
条件1:(Lx/24)≦Po≦(Lx/16)
条件2:(Lx/24)≦Pe≦(Lx/16)
インダクタンス素子を提供する。
各ビア導体から磁性体の縁までの距離がビア導体の半径の3倍以上であるとビア導体の径の大きさがインダクタンスの変動に及ぼす影響を低減することができる。但し、各ビア導体から磁性体の縁までの距離をビア導体の半径の5倍以下とすると、インダクタンス素子の大型化を抑制することができる。このように、本発明によれば、インダクタンス素子の大型化を避けつつ、ビア導体の径の太さがインダクタンスの変動に与える影響を抑制することができる。
本発明の第1の実施の形態によるインダクタンス素子を示す斜視図である。 図1のインダクタンス素子を示す上面図である。 図1のインダクタンス素子を示す側面図である。 図1のインダクタンス素子を示す底面図である。 図1のインダクタンス素子におけるビア導体の径と配置に関する条件を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態によるインダクタンス素子を示す斜視図である。 図6のインダクタンス素子を示す上面図である。 図6のインダクタンス素子を示す側面図である。 図6のインダクタンス素子を示す底面図である。 図6のインダクタンス素子におけるビア導体の径と配置に関する条件を説明するための図である。
図1乃至図4を参照すると、本発明の第1の実施の形態によるインダクタンス素子1は、第1端子2と、第2端子3と、第1端子2と第2端子3との間に接続されたコイル5と、シート状又は平板状の磁性体4とを備えている。
磁性体4は、扁平形状を有する軟磁性金属粉末をバインダ成分によって結着させた磁芯である。本実施の形態による磁性体4は、後述するように弾性を有している。磁性体4は、平板形状を有している。磁性体4の平板形状の厚さは、1mm以下である。
扁平形状の軟磁性金属粉末は、例えば、粒子状の軟磁性金属粉末(材料粉末)を、ボールミルを使用して扁平化することで作製される。材料粉末(即ち、軟磁性金属粉末)は、必要な磁気特性を得るために、Fe系合金からなることが好ましい。更に、軟磁性金属粉末は、Fe−Si系合金からなることが好ましい。更に、軟磁性金属粉末は、Fe−Si−Al系合金(センダスト)又はFe−Si−Cr系合金からなることが好ましい。軟磁性金属粉末がSi及びAlを含んでいる場合、軟磁性金属粉末におけるSiの比率は、3重量%以上かつ18重量%以下であることが好ましく、Alの比率は、1重量%以上かつ12重量%以下であることが好ましい。この場合、磁性体4の結晶磁気異方性定数及び磁歪定数が低下し、磁気特性が向上する。また、磁性体4を作製する際に、軟磁性金属粉末の表面にSi及びAlを含む不動態膜が形成され、磁性体4の電気抵抗が向上する。
扁平形状の軟磁性金属粉末を結着するバインダ成分は、酸化ケイ素を主成分としている。このようなバインダ成分は、Siを含むバインダから得られる。例えば、軟磁性金属粉末に溶媒、増粘剤及びバインダを混合してスラリーを作製する。このとき、バインダとして、例えばメチルフェニル系シリコーンレジンを使用すればよい。塗布したスラリーを加熱して溶媒を揮発させることで磁性体4の材料である予備成型体を作製する。予備成型体は、フェライトと異なり脆性材料から形成されていないため、加圧成型可能である。予備成型体を加圧により圧縮して加圧後の成型体を作製する。加圧後の成型体を高温(例えば、600℃)で熱処理すると、磁性体4が得られる。
予備成型体を加圧により圧縮する際、構造歪みが生じ、これにより比透磁率が低下するおそれがある。本実施の形態によれば、上述の高温での熱処理によって、比透磁率が高い値に回復する。
上述の高温での熱処理によって、メチルフェニル系シリコーンレジンの有機成分は分解する。また、メチルフェニル系シリコーンレジンの固形分は、酸化ケイ素を主成分とするガラス質からなるバインダ成分となり、軟磁性金属粉末を結着する。即ち、軟磁性金属粉末は無機物によって結着されているため、このようにして作製された磁性体4は、260℃程度の高温によるリフローにも耐えることができる。また、軟磁性金属粉末は絶縁体によって結着されているため、磁性体4は、優れた周波数特性と、10kΩ・cm以上の高い電気抵抗率を有する。
上述の高温での熱処理によって、バインダの有機成分が失われる。このため、バインダは加熱減量し、磁性体4の内部に空孔が形成される。即ち、磁性体4は、軟磁性金属粉末と、バインダ成分と、空孔とを含んでいる。
上述の高温での熱処理において、成型体の部位によって温度が異なるため、部位によって熱膨張の大きさが異なる。また、部位によってバインダが収縮する大きさやバインダが分解する速度が異なる。このため、加圧後の成型体の厚さが大きい場合、大きな内部応力が発生してクラックや剥離が生じるおそれがある。更に、上述の高温での熱処理において、成型体の内部には、バインダの分解に伴ってガスが生じる。加圧後の成型体の厚さが大きい場合、成型体の奥部に生じるガスが、外部に放散されにくい。このため、成型体内部でガスの圧力が高まって、クラックや剥離が生じるおそれがある。加圧後の成型体の厚さが1mm以下であれば、上述の高温での熱処理においても、クラックや剥離が生じない。従って、加圧後の成型体の厚さは、1mm以下であることが望ましい。加圧後の成型体の厚さは、0.7mm以下であることが更に望ましい。
磁気特性を向上させるためには、磁性体4は、60体積%以上の軟磁性金属粉末を含んでいることが望ましい。この場合、磁性体4は、高い飽和磁束密度と、フェライト相当の高い透磁率を有する。具体的には、0.5T以上の飽和磁束密度を有する磁性体4を得ることができる。即ち、本実施の形態による磁性体4は磁気飽和し難いため、小型化可能である。また、1MHzの周波数における比透磁率の実数成分が50以上である磁性体4を得ることができる。更に、1MHzの周波数における比透磁率の実数成分が100以上である磁性体4も得ることができる。詳しくは、本実施の形態によれば、初透磁率範囲における比透磁率の実数成分が、1MHz以上の所定の周波数(X MHz)において磁気共鳴により極大値(Y)となる。この所定の周波数(X MHz)及び極大値(Y)は、X×Y≧300の条件式を満たす。このため、渦電流損失の増大、コアロスの増大、及びノイズ吸収性能の低下を防止することができる。
本実施の形態の磁性体4の軟磁性金属粉末(扁平粉末)は、厚み方向(又は上下方向)に直交するように配向されている。換言すれば、軟磁性金属粉末は、厚み方向と直交する水平面(所定面)と平行になるように配向されている。このため、所定面と平行な方向における反磁界係数が小さくなり、上述のように比透磁率を高めることができる。即ち、磁性体4の磁化容易軸は、所定面と平行な方向に延びている。所定面と平行な方向における比透磁率をより高めるためには、軟磁性金属粉末の平均アスペクト比は、10以上であることが好ましい。
更に、軟磁性金属粉末は、所定面と平行な方向において互いにずれつつ、厚み方向に積み重なっている。このため、仮にクラックが発生したとしてもクラックの進行を防止することができる。即ち、本実施の形態によれば、例えば1.0mm以下あるいは0.5mm以下の厚さを有し、且つ、セラミック材料であるフェライトと比較して高い靭性を有する磁性体4が得られる。
本実施の形態において、磁性体4は、10体積%以上かつ25体積%以下の空孔を含んでいることが望ましい。換言すれば、磁性体4に含まれる空孔の体積比率(空孔率)は、10体積%以上かつ25体積%以下であることが好ましい。スラリーを作製する際のバインダの量や、予備成型体を加圧により圧縮する際の圧力を調整することで、所望の空孔率を得ることができる。空孔率が10体積%以上である場合、磁性体4は弾性を有し、磁性体4を様々に加工することが容易になる。空孔率が25体積%以下である場合、磁性体4は、十分な軟磁性金属粉末を含むことができる。
磁性体4に含まれるバインダ成分の体積比率は、10体積%以上かつ30体積%以下であることが好ましい。バインダ成分の体積比率が10体積%よりも小さい場合、磁性体4は、十分な強度を有しない。また、バインダ成分の体積比率が30体積%よりも大きい場合、軟磁性金属粉末の体積比率を60体積%以上とし、空孔率を10体積%以上とすることができない。
纏めると、本実施の形態による磁性体4は、60体積%以上の軟磁性金属粉末と、10体積%以上かつ30体積%以下のバインダ成分と、10体積%以上かつ25体積%以下の空孔とを含んでいる。また、磁性体4のISO7619−typeDによるゴム硬度は、92以上かつ96以下である。即ち、磁性体4は、弾性変形可能である。
磁性体4は弾性体であるため、以下のようにヤング率を測定することができる。まず、幅(w)、厚さ(t)を有する平板状の磁性体4を用意する。次に、磁性体4の2つの被支持部を下方から支持する。このとき、被支持部は、磁性体4の長手方向において距離(L)だけ離れている。次に、被支持部の間に位置する被押圧部を上方から荷重(P)によって押圧する。荷重(P)によって生じたひずみ(δ)を測定する。よく知られているように、上述の幅(w),厚さ(t),距離(L),荷重(P)及びひずみ(δ)からヤング率を計算することができる。本実施の形態によれば、ヤング率が10GPa以上かつ90Gpa以下である磁性体4を得ることができる。また、主として磁性体4の空孔率を調整することにより、ヤング率が20GPa以上かつ50Gpa以下である磁性体4を得ることができる。
コイル5は、磁性体4を貫通する複数のビア導体6,6,6,6と、磁性体4の表面に設けられた複数の表面導体7とからなる。
上述のように磁性体4は適度な空孔を含んでいることから磁性体4を弾性変形することも可能であり、加工することも容易なものである。その加工性を活かして、本実施の形態による磁性体4には複数の貫通孔が形成されている。ビア導体6,6,6,6は磁性体4に形成された貫通孔に夫々挿入され保持されている。保持の形態は、接着剤等による接着でもよいし、弾性を利用して圧入することとしてもよい。また、上述したように、本実施の形態の磁性体4は、絶縁性が高い(電気抵抗率が高い)ことから、ビア導体6,6,6,6を保持したとしてもビア導体6,6,6,6間にリーク電流が流れてしまったりする問題を生じさせることがない。そのため、導電体であるビア導体6,6,6,6を磁性体4に直接接触させることができる。
各表面導体7は、2つのビア導体6,6,6,6を接続しており、それによってコイル5が形成されている。ビア導体6,6,6,6は、第1端子2に最も近いものを1番目のビア導体6とし、コイル5の通電経路に沿って順番に数えていくこととする。何番目のビア導体であるかは、参照符号6に対して添え字を付して示す。本実施の形態において、第2端子3に最も近いビア導体である最後のビア導体は、ビア導体6である。このことから明らかなように、各表面導体7は、奇数番目のビア導体6,6の1つと偶数番目のビア導体6,6の1つとを接続している。
磁性体4の縁からビア導体6,6,6,6までの最短距離をaとし、ビア導体6,6,6,6の半径をrとした場合に、ビア導体6,6,6,6は、夫々、3r≦a≦5rの関係を満たしている。具体的には、図5に示されるように、第1番目のビア導体6から磁性体4の縁までの最短距離aと第1番目のビア導体6の半径rは、3r≦a≦5rの関係を満たしている。同様に、第2番目のビア導体6から磁性体4の縁までの最短距離aと第2番目のビア導体6の半径rは、3r≦a≦5rの関係を満たしており、第3番目のビア導体6から磁性体4の縁までの最短距離aと第3番目のビア導体6の半径rは、3r≦a≦5rの関係を満たしており、第4番目のビア導体6から磁性体4の縁までの最短距離aと第4番目のビア導体6の半径rは、3r≦a≦5rの関係を満たしている。すべてのビア導体6,6,6,6について3r≦a≦5rの関係を満たしていると、インダクタンス素子の大型化を招くことなくインダクタンスの変動を抑えつつ、太さの異なるビア導体6,6,6,6を混在させることが可能となる。
また、本実施の形態において、奇数番目のビア導体6,6の夫々と、そのビア導体6,6に最も近い偶数番目のビア導体6,6との間の距離は、その奇数番目のビア導体6,6に関する最短距離a,aとその偶数番目のビア導体6,6に関する最短距離a,aとの和に等しい。例えば、1番目のビア導体6に最も近い偶数番目のビア導体は2番目のビア導体6であるが、この場合、ビア導体6とビア導体6との間の距離は、a+aとなる。また、3番目のビア導体6に最も近い偶数番目のビア導体は4番目のビア導体6であるが、この場合、ビア導体6とビア導体6との間の距離は、a+aとなる。この要件を満たしていると、磁性体4の大型化を避けつつ、奇数番目のビア導体6,6の夫々と、そのビア導体6,6に最も近い偶数番目のビア導体6,6とが相互に及ぼす影響を軽減することができる。
より具体的には、本実施の形態のビア導体6,6,6,6の本数は偶数であり、次の条件を満たしている。即ち、奇数番目のビア導体6,6の夫々の中心は第1中心線C1上に位置しており、偶数番目のビア導体6,6の夫々の中心は第2中心線C2上に位置しており、また、第1中心線C1は第2中心線C2と平行である。更に、1番目のビア導体6と2番目のビア導体6とに接する第1接線T1と、最後のビア導体(即ち、4番目のビア導体6)と最後から2番目のビア導体(即ち、3番目のビア導体6)とに接する第2接線T2とは平行である。第1中心線C1と第2中心線C2とが平行であり且つ第1接線T1と第2接線T2とが平行であると、ビア導体6,6,6,6の半径r,r,r,rを変更しても変更前の状態のインダクタンスからの変動を抑えることができる。
本実施の形態において、1番目のビア導体6の半径rは、他の奇数番目のビア導体6の半径rよりも太く、最後のビア導体(即ち、4番目のビア導体6)の半径rは、他の偶数番目のビア導体6の半径rよりも太い。換言すると、第1端子2及び第2端子3に接続されたビア導体6,6の半径r,rは他のビア導体6,6の半径r,rよりも太い。そのため、ビア導体6,6の強度は他のビア導体6,6の強度よりも高く、従って、第1端子2及び第2端子3をビア導体6,6に夫々溶接するためにビア導体6,6に対して夫々必要とされる強度を確保することができる。
更に、本実施の形態のビア導体6,6,6,6は、第1中心線C1及び第2中心線C2と直交する方向(所定方向)における磁性体4の長さである所定長さLxに関して、次の条件を満たしている。即ち、奇数番目のビア導体6,6の夫々の半径r,rのすべての積Po(=r×r)は下記条件1を満たしており、偶数番目のビア導体6,6の夫々の半径r,rのすべての積Pe(=r×r)は下記条件2を満たしている。
条件1:(Lx/24)≦Po≦(Lx/16)
条件2:(Lx/24)≦Pe≦(Lx/16)
ビア導体6,6,6,6の半径r,r,r,rを変更する際に、これら条件1及び条件2をいずれも満たすように留意することとすると、ビア導体6,6,6,6の半径r,r,r,rを変更しても変更前の状態のインダクタンスからの変動を更に抑えることができる。
図6乃至図9を参照すると、本発明の第2の実施の形態によるインダクタンス素子1Aは、第1端子2と、第2端子3と、第1端子2と第2端子3との間に接続されたコイル5Aと、シート状又は平板状の磁性体4とを備えている。
コイル5Aは、磁性体4を貫通する複数のビア導体6,6,6,6,6,6と、磁性体4の表面に設けられた複数の表面導体7とからなる。ビア導体6,6,6,6,6,6は、夫々、磁性体4に形成された貫通孔に挿入され保持されている。
各表面導体7は、2つのビア導体6,6,6,6を接続しており、それによってコイル5Aが形成されている。ビア導体6,6,6,6の添え字は、上述した第1の実施の形態と同様の規則に従って付されている。即ち、第1端子2に最も近いビア導体を1番目のビア導体6とする。本実施の形態において、最後のビア導体は、ビア導体6である。
磁性体4の縁からビア導体6,6,6,6,6,6までの最短距離a,a,a,a,a,aと、ビア導体6,6,6,6,6,6の半径r、r、r、r、r、rは、3r≦a≦5rの関係を満たしている。即ち、ビア導体6,6,6,6,6,6は、3r≦a≦5r,3r≦a≦5r,3r≦a≦5r,3r≦a≦5r,3r≦a≦5r,3r≦a≦5rを夫々満たしている。
また、本実施の形態において、奇数番目のビア導体6,6,6の夫々と、そのビア導体6,6,6に最も近い偶数番目のビア導体6,6,6との間の距離は、その奇数番目のビア導体6,6,6に関する最短距離a,a,aとその偶数番目のビア導体6,6,6に関する最短距離a,a,aとの和に等しい。即ち、1番目のビア導体6とそれに最も近い2番目のビア導体6との間の距離は、a+aであり、3番目のビア導体6とそれに最も近い4番目のビア導体6との間の距離は、a+aであり、5番目のビア導体6とそれに最も近い6番目のビア導体6との間の距離は、a+aである。
より具体的には、本実施の形態のビア導体6,6,6,6,6,6の本数は偶数であり、次の条件を満たしている。即ち、奇数番目のビア導体6,6,6の夫々の中心は第1中心線C1上に位置しており、偶数番目のビア導体6,6,6の夫々の中心は第2中心線C2上に位置しており、また、第1中心線C1は第2中心線C2と平行である。更に、1番目のビア導体6と2番目のビア導体6とに接する第1接線T1と、最後のビア導体(即ち、6番目のビア導体6)と最後から2番目のビア導体(即ち、5番目のビア導体6)とに接する第2接線T2とは平行である。第1中心線C1と第2中心線C2とが平行であり且つ第1接線T1と第2接線T2とが平行であると、ビア導体6,6,6,6,6,6の半径r,r,r,r,r,rを変更しても変更前の状態のインダクタンスからの変動を抑えることができる。
更に、本実施の形態のビア導体6,6,6,6,6,6は、第1中心線C1及び第2中心線C2と直交する方向(所定方向)における磁性体4の長さである所定長さLxに関して、次の条件を満たしている。即ち、奇数番目のビア導体6,6,6の夫々の半径r,r,rのすべての積Po(=r×r×r)は下記条件1を満たしており、偶数番目のビア導体6,6,6の夫々の半径r,r,rのすべての積Pe(=r×r×r)は下記条件2を満たしている。
条件1:(Lx/24)≦Po≦(Lx/16)
条件2:(Lx/24)≦Pe≦(Lx/16)
ビア導体6,6,6,6,6,6の半径r,r,r,r,r,rを変更する際に、これら条件1及び条件2をいずれも満たすように留意することとすると、ビア導体6,6,6,6,6,6の半径r,r,r,r,r,rを変更しても変更前の状態のインダクタンスからの変動を更に抑えることができる。
以上、本発明について実施の形態を掲げて具体的に説明してきたが、本発明はこれらに限定されるわけではなく、様々な変形や応用が可能である。
例えば、上述した実施の形態において、磁性体4の平面形状は長方形であったが、ビア導体から縁までの最短距離aとビア導体の半径rとの関係についてすべてのビア導体が3r≦a≦5rの条件を満たしている限り、磁性体4の平面形状は問わない。但し、磁性体4の平面形状が平行四辺形や菱形である場合、インダクタンスを所望の変動内に抑えつつビア導体の半径を変えることを可能とするために、第1中心線C1と第2中心線C2が平行であり且つ第1接線T1と第2接線T2とが平行であるという条件や磁性体の所定長さLxに関する条件1及び条件2を満たしていることが好ましい。
上述した実施の形態の表面導体7の形状は、細長い平板形状であったが、表面導体7の形状はどのようなものであってもよいし、表面導体7のサイズ(面積)にも特に制限はない。
磁性体4の表面の全部又は一部を絶縁樹脂によって覆ってもよい。絶縁樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂やポリオフィン系樹脂を使用することができる。このように構成することで、磁性体4の表面の絶縁性が更に向上する。更に、仮にクラックが発生したとしても、クラックの進行をより確実に防止できる。また、絶縁樹脂の一部は、磁性体4の表層に含浸する。このため、クラックの発生及び進行を更に確実に防止できる。
加えて、磁性体4は、単層構造を有していてもよいし、複数のシートを積層してなる積層構造を有していてもよい。
1,1A インダクタンス素子
2 第1端子
3 第2端子
4 磁性体
5,5A コイル
6(6,6,6,6,6,6) ビア導体
7 表面導体
C1 第1中心線
C2 第2中心線
T1 第1接線
T2 第2接線
Lx 所定長さ

Claims (5)

  1. 第1端子と、第2端子と、前記第1端子と前記第2端子との間に接続されたコイルと、シート状又は平板状の磁性体とを備えるインダクタンス素子であって、
    前記コイルは、前記磁性体を貫通する複数のビア導体と、前記磁性体の表面に設けられた複数の表面導体とからなり、
    前記第1端子と前記第2端子は、夫々、前記磁性体の縁を覆わないように前記磁性体の一の主面上に配置されており、
    前記表面導体の夫々は、前記第1端子に最も近い前記ビア導体を1番目のビア導体とし、前記第2端子に最も近い前記ビア導体である最後のビア導体まで前記コイルに沿って前記ビア導体を順番に数えていった場合において、奇数番目の前記ビア導体の1つと偶数番目のビア導体の1つとを接続しており、
    奇数番目の前記ビア導体の夫々の中心は第1中心線上に位置しており、
    偶数番目の前記ビア導体の夫々の中心は第2中心線上に位置しており、
    前記第1中心線は前記第2中心線と平行であり、
    前記第1番目のビア導体と前記最後のビア導体は、残りの前記ビア導体よりも太く、
    前記1番目のビア導体と前記最後のビア導体は、夫々、前記磁性体の縁から当該第1番目のビア導体又は当該最後のビア導体までの最短距離をaとし、前記ビア導体の半径をrとした場合に3r≦a≦5rの関係を満たしている
    インダクタンス素子。
  2. 請求項1記載のインダクタンス素子であって、
    前記奇数番目の前記ビア導体の夫々と、当該ビア導体に最も近い前記偶数番目の前記ビア導体との間の距離は、当該奇数番目の前記ビア導体に関する前記最短距離aと当該偶数番目の前記ビア導体に関する前記最短距離aとの和に等しい
    インダクタンス素子。
  3. 請求項1又は請求項2記載のインダクタンス素子であって、
    前記ビア導体の本数は偶数であり
    前記1番目のビア導体と2番目の前記ビア導体とに接する第1接線と、前記最後のビア導体と最後から2番目の前記ビア導体とに接する第2接線とは平行である
    インダクタンス素子。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインダクタンス素子であって、
    前記磁性体の前記第1中心線及び前記第2中心線の延びる方向の長さは、前記磁性体の前記第1中心線及び前記第2中心線の延びる方向に直交する所定方向における長さよりも短い
    インダクタンス素子。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のインダクタンス素子であって、
    前記磁性体は、扁平形状を有する軟磁性金属粉末をバインダ成分によって結着させたものであり、
    前記磁性体は、弾性を有しており、
    前記磁性体は、60体積%以上の前記軟磁性金属粉末と、10体積%以上かつ25体積%以下の空孔とを含んでおり、
    前記バインダ成分は、酸化ケイ素を主成分としている
    インダクタンス素子。
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