JP6313782B2 - 凹版印刷のための制御プロセスおよびこの目的のための制御ストリップ - Google Patents

凹版印刷のための制御プロセスおよびこの目的のための制御ストリップ Download PDF

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Description

本発明は、凹版印刷のための制御プロセス、並びに、凹版印刷特に紙幣などの印刷紙証券を目的とした制御ストリップに関する。本発明は、また、凹版印刷によって印刷されることを意図する、セキュリティーパターンの印刷適性を確認するための、並びに、凹版印刷機の印刷パラメーターを制御および必要に応じて調節するための、制御ストリップなどの使用並びに応用に関する。
凹版印刷は、彫刻された印刷板(本発明の記載の中で「凹版印刷板」との表現によって示される)による、レリーフ状の印刷パターンから構成される一般的な印刷技術である。凹版印刷板は、1種あるいは複数種のインクにより、その表面にインクが付される。彫刻部外の過剰のインクは、拭き取られ、彫刻部内に押し込まれる。このようにしてインクが付されて拭き取られた印刷板は、高い印刷圧力を働かせるとともに彫刻部からのインクが基板上移るように印刷板に対して基板を押し付けるプレス中で、印刷可能な基板(例えば証券用紙)に対し付着される。その結果は、印刷パターンとマッチングする付加的なレリーフまたはエンボス部を備える彫刻されたパターンを反映した印刷パターンを備える文書であり、そのレリーフまたはエンボス部は彫刻部の深さを反映し、通常それは触ることで認識可能である。
特に紙幣などの印刷紙証券を製造するために使用される凹版印刷プレスは、例えば、すべて本出願人の名前となる、スイス特許No.CH477293A5、No.EP0091709A1、EP0406157A1、EP0415881A2、EP0563007A1、EP0873866A1、EP1602483A1として公開されたヨーロッパ特許出願、および、No.WO01/54904A1、WO03/047862A1、WO2004/026580A1、WO2005/118294A1、WO2011/077348A1、WO2011/077350A1、WO2011/077351A1として公開された国際出願に記載されている。
長い間、凹版印刷板は、例えば、銅、真鍮または他の適切な金属または金属合金などの軟質金属の板に手で彫られていた。彫刻家によって使用されるツールは、通常、端部が先鋭化されている彫刻用たがねまたはスタイラスから構成され、彫刻すべきパターンの望ましい大きさに適合されており、後者のパターンは、基本的に、例えばポートレートなどの彫刻すべき画像のハーフトーンを表現する諧調の変化を造るために、彫刻家によって行われる行動に従って、大きさを調整したラインおよびカーブから構成されている。
最近になって、フォトリソグラフィー技術が、コンピューター支援の彫刻プロセスと同様に、凹版印刷板上の画像の転写を促進するために、提案されてきた。
凹版印刷技術は、証券用紙の印刷の分野で特に紙幣の印刷のために、使用されており、凹版印刷は偽造するためには最も難しい印刷技術の1つとして残っている。
証券用紙の印刷特に紙幣の印刷との関連で、特に、印刷板を製造するための時間と同様に、要求された彫刻時間を減少させるとの観点で、彫刻家の仕事を支援する技術が発達してきた。ごく最近まで採用されたアプローチは、印刷すべき単一の文書を表す1つの彫刻原版を(手彫りまたは技術彫刻手段の支援により)製造し、前記原版と同一のいくつかのレプリカを含む印刷板を製造するために、この原版を必要に応じて何回も複製する、ことから構成されていた。このアプローチによれば、使用された彫刻技術は、基本的に、彫刻家の技術に従っており、すなわち、各パターンは、実質的にベクトル的な方法で、対応するラインまたはカーブの輪郭に従って彫られている(例えば、WO97/48555A1として公開された国際出願を参照のこと)。
本出願人は、凹版印刷板を製造するための革新的なアプローチを提案しており、そのアプローチは、WO03/103962A1として公開された国際出願(その出願は、本明細書に全体を言及することで組み込まれる)に記載されている。このプロセスは、板の表面に彫刻されるべき基本的な点をそれぞれが表すピクセルから構成された3次元デジタルデータのセットを生成することから構成され、彫刻は、3次元デジタルデータに基づき、ピクセル毎に行われる。この技術によれば、印刷板は直接彫刻される。あるいは、印刷板前駆体(好ましくは、ポリマー層を有する金属板)が彫刻される。後者の場合、彫られるのはポリマー層であり、そのため、彫刻された前駆体は、次に、ガルバニ複製によって印刷板を作製するために使用される。さらにまた、彫刻は、好ましくはレーザーによって行われる。直接または間接を問わず、この彫刻プロセスは、ブランド名「CTiP(商標)(凹板用コンピューター(商標))」により出願人によって市場で実現されており、証券印刷業界において、いわばスタンダードとなっている。
印刷すべき単一の文書を表す1つの彫刻原版を複製することから構成される上述したアプローチに反して、板は、全体として、原版を複製する退屈なプロセスを行うことなく、単一のフェーズで彫刻される。WO03/103962A1として公開された国際出願に記載された技術によれば、板上の原版の複製はデジタル環境内で実行され、そのため、特に、前回使用した技術によっては不可能な、凹版印刷中に起きる紙の歪みの補正を可能とする。さらにまた、WO03/103962A1として公開された国際出願に記載された技術は、途切れなく1つの紙幣から他の紙幣へと延びるパターン、すなわち、途切れなく紙幣の端部まで延びるパターン(以下に更に議論する図1の実例からわかるように)、を生成することを可能とする。
上述した技術の重要な効果は、従来技術は実行すべき彫刻の複雑さのレベルに依存するのに対し、彫刻すべきパターンの複雑性に実質的に依存しないという事実にある。
凹版印刷板の直接彫刻のための、WO03/103962A1として公開された国際出願に記載された技術の進化は、WO2009/138901A1として公開された国際出願(この出願も、また、本明細書に全体を参照することで組み込まれる)に記載されている。
これらの種々のコンピューター支援技術は、凹版印刷の有利な特性、中でも特に、凹版インク、連続背景、潜像、ポジ/ネガのマイクロプリント、触覚要素などの、トーン値の変化を使用するデュアルトーンまたはマルチトーンの要素、を利用してセキュリティー要素の多様な開発を可能としている。これらの技術のおかげで、偽造に効果的に対抗可能な、高い複雑性のセキュリティー要素が生成される。実施例は、特に、WO2005/090090A1およびWO2007/119203A1として公開された国際出願に存在する。
図1は、一例として、出願人によって作製され、モントルー(スイス)で2003年5月に開催された、インターグラフ(www.intergraf.eu)による第19回国際セキュリティープリンターカンファレンスの場で公衆に配布された、紙幣見本の白黒の複製物を示している。バイロン卿を表すこの見本は、前述のCTiP(商標)プロセスに従って作製されており、図1上に見える要素のセットは、凹版印刷によって印刷された、多色の要素から構成されている。特に、CTiP(商標)技術によって提供された可能性の効果を考慮する他の凹版要素のセットだけでなく、「CTiP」および「COMPUTER TO INTAGLIO PLATE」(左側)の銘の周りおよび下とともに、バイロン卿のポートレート(右側)の周りおよび下にマルチトーン要素を認識できる。この見本は、凹版印刷によって、特に、前述したCTiP(商標)プロセスによって、生成される要素の複雑性の程度を示している。
凹版要素を生成可能とする近代技術の有用性に起因する困難性は、彫刻家(現在のように、凹版セキュリティーパターンがコンピューター環境で生成されている限り「デザイナー」と呼ぶ)が、特に、彫刻のプロファイル(四角形、「U形状」、「V形状」など)および寸法の定義(ライン幅、深さなど)に対し、ほぼ無制限の自由を有しているとの事実にある。いずれにせよ、この自由は直接的に印刷に置き換えることはできず、すなわち、彫刻のすべてのタイプのものが必ずしも印刷可能ではない。凹版印刷は、免除されることができない、物理的および機械的な制約を受けたまま残る。極端な例として、細い幅および大きい深さの彫刻部、例えば、100μmの深さに対し10μmの線幅を示す彫刻部を設計して作業することは理論的に可能だが、そのような構成は、彫刻部内にインクを「入れる」ために、基板が変形できない限り、彫刻部内にインクを入れることは難しく、正確に印刷することはできない。同様に、大きい表面積(数mm)の彫刻部は、彫刻部内にインクを保持するための適切な構造が提供されない限り、印刷することができない。実際に、そのようなインク保持構造がないと、凹版印刷板の拭き取りは、彫刻部内に供給されたインクの過度に重大な除去となる。妥協はそのため実際に行わなければならず、これらの妥協は、1つの特定の要素がある印刷パラメーターで印刷できる可能性があっても、これらの印刷パラメーターはセキュリティーパターンの他の要素を印刷するために十分に適合しない場合があるため、凹版印刷すべきすべてのセキュリティーパターンを考慮しなければならない。凹版印刷の品質は、したがって、板の実現の品質に直接的に関連している。また、以下に述べる他のファクターが凹版印刷の品質に影響を与えることも言及する価値がある、すなわち、特に:
−印刷すべき基板の品質および複雑性、特に、大きく変化する数多くのセキュリティー要素の統合;
−通常、粘性の変化、異なる公式化、種々の乾燥特性などを示す凹版インク;
−特に、印刷圧、インキング、接触の設定、温度などのマシーンセッティング。
マシーンセッティングに関し、プリンターは、特に、印刷圧の設定(すなわち、凹版印刷板と印刷すべき基板との間に発生する圧力)、インクの被覆率(すなわち、凹版印刷板上に適用されたインクの量)、および、拭き取りを行わなければならない。これらの印刷パラメーターは、凹版印刷の結果に顕著に影響する。これら各種の印刷パラメーターをマスターすることは、そのため、特に印刷の良好な再現性を確保して、印刷品質の点で過度の重大な変化を避けるために、重大なことである。
実際に、プリンターはそのため以下の問題点に基本的に突き当たる、ここで:
(i)凹版印刷すべきセキュリティーパターンを形成する彫刻部のセットが、本当に印刷可能かを保証すること(そのため、それは、セキュリティーパターンの印刷適性の確認および彫刻部の検証ということができる);および
(ii)セキュリティーパターンを形成する彫刻要素のセットが、規則性および一定品質で印刷され、これは大量生産に最も好適な印刷パラメーターで行われるかを更に保障する(そのため、それは、印刷の再現性およびばらつきの確認ということができる)。
これは、しかしながら、プリンターが印刷された最終結果におけるこれらの特性を客観的に評価および判定する位置に存在できること、を必要とする。
本発明の目的はこれらの必要性を満足させることにある。
本発明の一般的な目的は、そのため、先行技術の手法および解法を向上させることである。
より詳細には、本発明の目的は、凹版印刷によって印刷されるべきセキュリティーパターンの能力をプリンターが客観的に(および定量的な方法で)評価および判定することを可能とする解法を提供することである。
さらにまた、本発明の目的は、客観的で判定可能な制御要素に基づき、例えば紙幣などのセキュリティーパターンを印刷するための凹版印刷機の基本的なセッティングをプリンターが客観的に実行することを可能とする解法を提供することである。
本発明の他の目的は、印刷結果における凹版印刷パラメーターの効果を、特に、印刷結果に反映される印刷圧とインク被覆率とのバランスを、プリンターが客観的に(および定量的な方法で)評価および判定することを可能とする解法を提供することである。
本発明の更に他の目的は、プリンターが、予期された結果に対し、品質、濃度、印刷ライン(または「ラインゲイン」)の積極的および消極的な膨らみにおけるこれらのばらつきを定量化すること、および、印刷品質におけるこれらのばらつきの効果を制限あるいは弱めて、それにより良好な印刷の再現性を保証すること、を可能とする解法を提供することである。
本発明の他の目的は、可能性のある印刷の問題の潜在的な原因をプリンターが含ませることまたは除外することを可能とする、客観的で判定可能な制御手段に基づき、可能性のある印刷の問題をプリンターが客観的かつ定量的な方法で特定および診断可能とする解法を提供することである。
本発明は、その特徴が独立クレーム1に記載されている、凹版印刷のための制御プロセスを提供することによって、これらの目的を達成する。
本発明の意味の範囲内の「凹版印刷」により、以下の(i)〜(iii)の工程を含む印刷プロセスを理解すべきである:
(i)少なくとも1つの凹版インクによる、少なくとも1つの凹版印刷板のインク塗布工程;
(ii)そのようにインクを塗布された凹版印刷板の拭き取り工程;および
(iii)そのように拭き取られた凹版印刷板による基板の印刷工程であって、基板の印刷が、印刷圧で基板を凹版印刷板に対し適用することを含む工程。凹版印刷の場合、用いられた印刷圧は通常大変高いことを理解すべきである。凹版印刷の分野において、印刷中に用いられる線圧は、通常、10,000N/cmのオーダーである。例えば、オフセット印刷の分野において用いられる比較的小さい印刷圧とは対照的に、「高い印刷圧」といえる。
この明細書において、印刷圧、インク被覆率および拭き取りは、凹版印刷に影響を与えがちな印刷パラメーターを構成する。
本発明に係るプロセスは、以下の(a)〜(c)の工程を備える:
(a)凹版印刷板上に、特に、基板の印刷工程(iii)の間に適用された印刷圧の効果の評価を可能とし、基板上に対応する印刷された制御ゾーンを作製するために、その制御領域が凹版印刷板の部分において彫刻されている、凹版印刷板のインク塗布工程(i)の間に適用されたインク被覆率の効果の評価を可能とするように設計された制御領域を定義する工程;
(b)(この印刷圧が適切かどうかを決定するために)基板の印刷工程(iii)の間に適用された印刷圧の効果の評価を可能とする、印刷された制御ゾーンにおける測定を実施する工程;および
(c)(このインク被覆率が適切かどうかを決定するために)凹版印刷板のインク塗布工程(i)の間に適用されたインク被覆率の評価を可能とする、印刷された制御ゾーンにおける測定を実施する工程。
好ましくは、印刷圧とインク被覆率とは、印刷された制御ゾーンで実施された測定が印刷圧とインク被覆率との最適なバランスを反映するようになるまで、調整される。そのような最適なバランスは、特に好ましくは、印刷された制御ゾーンにおいて実施された測定に基づき決定され、そのような測定は、光学密度、凹凸および充填量を含む。
インク被覆率に関し、凹版印刷板は、(通常実際の場合はそうであるように)複数の異なるインクによって、インク塗布されるべきであり、制御領域は使用される各インクに対し少なくとも1つの制御領域を備え、印刷された制御ゾーンにおいて実施される測定は、各インク個々に対し実行される。
本発明の好ましい変形例によれば、印刷された制御ゾーンで実施される測定は、決定された測定基準に従って、特にISO/IEC 13660:2001基準または(ISO/IEC 13660:2001基準をキャンセルして置き換えられた)ISO/IEC TS 24790:2012基準に従って、凹凸の測定、充填量の測定および光学密度の測定を含む。好ましくは、光学密度の測定と同様に、凹凸の測定および充填量の測定は、印刷方向に対し実質的に±45°方向づけられるとともに30μmと200μmとの間の範囲のライン幅を好ましくは示す、印刷されたライン上で実施される。
さらにまた、印刷された制御ゾーンにおいて実施される測定は、コントラストの測定を更に含むことが好ましく、この測定はマルチトーン要素の印刷適性の客観的な評価を可能とする。
印刷された制御ゾーンにおいて実施される測定は、好ましくは、変動する深さの彫刻部、特に、その深さが70μm以下の値の範囲内で変化する彫刻部、の印刷を表す測定のサンプリングの構成を可能にすべきである。
本発明の好ましい変形例によれば、プロセスは、さらに、一旦プリンターが印刷パラメーターの望ましいセッティングを行うと、凹版印刷板を用いて凹版印刷機によって、印刷されるべきセキュリティーパターンの印刷適性を確認することから構成される工程を備える。
本発明の他の好ましい変形例によれば、凹版印刷プレス機の印刷パラメーターは、印刷された制御ゾーンで実行された測定に従って、制御され必要ならば調整される。
本発明は、また、その特徴が独立クレーム14に記載されている制御ストリップを提供することによって、前述した目的を達成する。この制御ストリップの好ましい変形例は、以下の記載において、および、従属クレームの主題から、議論される。
本発明に従う制御ストリップは、制御ストリップを備える凹版印刷板を用いて凹版印刷により印刷されるよう意図されたセキュリティーパターンの印刷適性を確認するために、特に好ましく使用される。
本発明に従う制御ストリップは、また、凹版印刷プレス機の印刷パラメーターを特に印刷圧およびインク被覆率を制御する必要ならば長生するために、特に好ましく使用される。
本発明に従う制御ストリップは、同様に、凹版印刷板自身の品質を制御するために、特に好ましく使用される。
本発明は、また、彫刻された板の部分に設けられた前述の制御ストリップを備える、凹版印刷のための彫刻された板、特に、凹版印刷板または凹版印刷板前駆体に関するものであり、制御領域が、彫刻された板の部分に、好ましくは、彫刻された板の立下り部上に余白を形成するための部分に、彫刻されている。
この点で、本発明は、また、本発明による凹版印刷板を用いて印刷された、任意の印刷基板(例えば、印刷シートまたは連続印刷織物)に関するものである。
本発明は、さらに、前述した制御ストリップを表すデジタルデータのセットと同様に、彫刻すべきセキュリティーパターンを表すデジタルデータのセットを備える、凹版印刷板の製造を伊都した任意のデジタル開始ファイルに関するものである。
本発明の他の側面は、従属クレームの主題を形成する。
本発明の特徴および効果は、限定されない例によって単に記載されるとともに以下の添付図面によって描かれた、本発明の実施例の以下の詳細な記載を読むことで、より明らかになるであろう、ここで:
図1は、本出願人によって作成されるとともに2003年に公衆に配布された、バイロン卿のポートレートを有する紙幣試料のハーフトーン画像を示す。 図2は、証券用紙、特に、紙幣の製造のために使用される、凹版印刷プレス機の線図を示す。 図3は、図2に示された印刷プレス機の凹版印刷ユニットの線図を示す。 図4は、本発明に従う制御ストリップを設けた凹版印刷板の線図である。 図5は、本発明の第1実施例に従ういくつかの制御領域を備える制御ストリップの一例を線図的に示す。 図6は、図5の制御ストリップの印刷に起因する、印刷された制御ゾーンを線図的に示す。 図7は、本発明の第2実施例に従ういくつかの制御領域を備える制御ストリップの他の例を線図的に示す。 図8は、本発明の具体的な例に従う、凹版印刷プレス機の印刷パラメーターを調整する目的のプロセス工程を示す線図である。 図9は、制御要素として使用される印刷ラインの光学密度の測定と同様に、凹凸の測定、充填量の測定、を示す線図である。 図10は、図9のI−I線に沿って測定した反射率変化を示す線図である。
図2は、参照数字1によって全体的に示される凹版印刷プレス機を線図的に示している。より具体的には、図2は、印刷すべきシートを供給するためのシート供給機ユニット2と、シートを印刷するための凹版印刷ユニット3と、新しく印刷されたシートを受け取るためのシート配布ユニット4と、を備えるシート供給型の凹版印刷プレス機1を示している。凹版印刷ユニット3は、(本例では、3セグメントシリンダーから構成される)圧胴7と、(本例では、3つの凹版印刷板を担持する3セグメントシリンダーから構成される)版胴8と、版胴8によって担持された凹版印刷板の表面にインクを塗布するための、(ここでは、対応する数のブランケットを担持する3セグメントブランケットシリンダーから構成される)インク収集シリンダー、または、オルロフシリンダー9を備えるインク塗布システムと、シートを印刷する前に、版胴8によって担持された凹版印刷板のインクが塗布された表面を拭き取るためのインク拭き取りシステム10と、を備えている。
シートは、シート供給機ユニット2から供給テーブルまたは供給機上に供給され、次に、1つずつ圧胴7に搬送される。シートは、次に、圧胴7によって、厳密には凹版印刷が起こる、圧胴7と版胴8との間の印刷ニップに移送される。一旦印刷されると、シートは、シート配布ユニット4に移送されて配布されるように、圧胴7からシート移送システム15に搬送される。シート移送システム15は、通常、それらの先頭部分(印刷ユニット3からシート配布ユニット4に向かってのシートの搬送中に下側を向くシートの新しく印刷された側)によってシートを保持する、複数の間隔を開けて設けられたグリッパーバーを駆動する一対の無端チェーンを備えるシート搬送システムを備えており、シートは徐々に搬送システムの対応するグリッパーバーに移送される。
シート配布ユニット4へのそれらの移送の間、新しく印刷されたシートは、好ましくは、光学検査システム5によって検査される。図示した例において、光学検査システム5は、好ましくは、WO2011/161656A1として公開された国際出願に記載されたものに対応する検査システムであり、この検査システム5は、検査シリンダー7とシート移送システム15のチェーンを駆動するチェーンホイールとの間の移送セクションに位置する、搬送メカニズムおよび検査ドラムを備えている。検査システム5は、例えばWO97/36813A1、WO97/37329A1およびWO03/070465A1として公開された国際出願に記載された検査システムのような、シート移送システム15の通路上に配置することもできる。そのような検査システムは、特に、出願人によりNotaSave(商標)の名称の製品として販売されている。
配布の前に、印刷されたシートは、好ましくは、シート搬送システム15の搬送通路に沿って検査システム5の後に配置された乾燥または加硫ユニット6を通って移送される。乾燥または加硫は、必要ならば、シートの光学検査の前に実行される。
図3は、図2の凹版印刷プレス機1の凹版印刷ユニット3の線図である。すでに述べたように、印刷ユニット3の大部分は、圧胴7、その凹版印刷板を有する版胴8、インク収集システム9を有するインク塗布システム、および、インク拭き取りシステム10を備えている。図3からわかるように、圧胴7および版胴8(インク収集シリンダー9に加えて)は、3セグメント7bおよび8bをそれぞれ有するシリンダーであり、各シリンダーは、(圧胴7またはインク収集シリンダー9に関しては)ブランケットを搭載するために必要な、(版胴8に関しては)凹版印刷板を搭載するために必要な、クランプ手段が位置する、シリンダーピット7aおよび8aをそれぞれ示している。
インク塗布システムは、この例において、すべてが版胴8と接触するインク収集シリンダー9と協働する、5つのインク塗布装置20を備えている。従って、図示したインク塗布システムは、インク収集シリンダー9を介して、版胴8すなわち凹版印刷板の間接インキングに適していることがわかる。インク塗布装置20のそれぞれは、この例において、インク塗布ローラー22のペアと協働するインクダクトローラー21を備えるインクダクトを有している。インク塗布ローラー22の各ペアは、インク収集シリンダー9と接触する対応するシャブロンシリンダー23に順にインクを塗布する。この分野で一般的であるように、シャブロンシリンダー23の表面ハエ、インク塗布装置20によって供給された対応する色のインクを受け取るための凹版印刷板の領域に対応する彫刻部を示すよう構成されている。
図2および3に示されているように、圧胴7および版胴8は、両者とも、印刷プレス機1の(メイン)固定フレーム50によって支持されている。インク塗布装置20(インクダクトローラー21およびインク塗布ローラー22を含む)は、移動可能なインク塗布用台車52で支持された部分であり、一方、インク収集シリンダー9およびシャブロンシリンダー23は、インク塗布用台車52および固定フレーム50の間に位置する中間台車51で支持される。インク塗布用台車52および中間台車51は、好ましくは、支持レールに懸架される。図2において、参照数字52´は、点線で示された格納位置におけるインク塗布用台車を指定している。中間台車51もまた移動可能であることが理解されるべきである。
図2および3に示されたような凹版印刷プレス機1の2つの台車構造の大部分は、前提部分ですでに引用した、WO03/047862A1、WO2011/077348A1、WO2011/077350A1およびWO2011/077351A1として公開された国際出願に記載された構成と対応している。
インク拭き取りシステム10は、通常、拭き取りタンク、版胴8と接触するように、拭き取りタンク上に支持されるとともに部分的にその中に位置する拭き取りシリンダー(またはローラー)11、拭き取りシリンダー11の表面から拭き取ったインク残渣を除去するためのクリーニング手段(図示せず)、および、拭き取りシリンダー11の表面から拭き取り液の残渣を除去するため、拭き取りシリンダー11の表面と接触して配置された乾燥ブレード(図示せず)、を備えている。特に好適な拭き取りシステムの例は、WO2007/116353A1として公開された国際出願に記載されている。
参照数字80によって広く指定される、凹版印刷版の線図的な例が、図4に示されている。この印刷板80は、通常、適切な金属(例えば、ニッケルや真鍮、しかしながら他の金属も可能)により製造され、その表面は耐摩耗性のコーティング(例えば、クロームコーティング)を設けている。図示されるように、凹版印刷板80の先端部および後端部(図4の矢印Iで指定される印刷方向に対し)には、凹版印刷プレス機の版胴の周囲に凹版印刷板80の固定を可能とする穴のセットが設けられている(図2および3の版胴8のように)。
適切な手段が、印刷板80の表面に彫刻部を製造するために、実現される。これらの彫刻部は、好ましくは、両者とも出願人によって開発されたCTiP(商標)技術に関し、すでに述べたWO03/103962A1およびWO2009/138901A1として公開された国際出願に開示された方針に従って製造される。他の技術も、しかしながら、これらの彫刻部を製造するために実施することができ、本発明は特定の彫刻技術に特に限定されるものではない。
図4の参照数字100は、製造すべきセキュリティー印刷例えば図1に示されているもののような紙幣に対応する、単純な四角形の形状で線図的に表した、個々のセキュリティーパターンを指定する。参照数字100Aは、シート上に印刷することを意図するマトリックス配列(ここでは、5列および8行を備える)の形式で同様に繰り返される、セキュリティーパターン100のセットを指定する。
参照数字150(参照数字170と同様に)は、その一部について、線図的に示された本発明による制御ストリップを指定し、その本質的な機能は、凹版印刷板80により印刷されたシート上において、凹版印刷に関連する種々の測定をプリンターが実行することを可能とすることである。図4において、制御ストリップ150(170)が、この例において、対応する印刷がシートの後端部に設けられるように、印刷板80の後端部に設けられていることを指摘することができる。
図5は、本発明の第1実施例に従う、参照数字150によって広く指定された、制御ストリップの例を線図的に示しており、変形例も、しかしながら、添付したクレームによって定義された発明の範囲から逸脱しない限り可能である(図7に示された他の例のように)。
図5に示された制御ストリップ150は、印刷方向Iと垂直の方向に沿って割り当てられた制御領域のセットを備えている。より具体的には、これらの制御領域は、図5において参照符号A〜Eによって指定された制御要素の所定のセット(ここでは5セット)から構成され、図5の上部に示されているように、印刷方向Iを横断して数回繰り返される。
制御ストリップの種々の制御領域は、それぞれ、決められたインクによりインク塗布されることを意図している。図示の例において、5つのインク(図2および3の凹版印刷プレス機1におけるインク塗布装置20の数に対応する)が存在する。図5における参照符号<1>(「図中の丸付き数字1」を、「<1>」と称す。以下同じ。)から<5>(「図中の丸付き数字1」を、「<5>」と称す。以下同じ。)が、この点で、それにより各制御領域がインク塗布されるインクを指定している。
図5の下側の部分は、制御ストリップ150の左端における、参照数字151から155によって指定された、最初の5か所の制御領域の拡大図である。第1の制御領域151は、第1の制御要素Aの特徴を反映している。同様に、第2から第5の制御領域152から155は、それぞれ、第2から第5の制御要素BからEの特徴を反映している。図5の上側の部分に表されているような、制御領域151の左側の制御ストリップ150の他の制御領域は、それらが領域151から155のものと同じ構成を反映しているため、図5の下側の部分において詳細に説明していない。実例として、各種制御領域の大きさは、高さが4mmで幅が5mmのオーダーである。
より詳しく説明すると、図示の例において、制御ストリップ150の左端における、制御領域154、155、153(それぞれ制御要素D、E、Cに対応する)は、同じ第1の凹版インク<1>によりインク塗布されるセットを形成する。これは制御領域153の右側のインデックスaによって付随的に表されており、対応するインデックスが、各制御領域または制御領域のセットにインクを塗布するために使用される凹版インクを特定するために設けられている。制御領域152(制御要素Bに対応)は、そのため、第2の凹版インク<2>(「図中の丸付き数字2」を、「<2>」と称す。以下同じ。)によってインク塗布され、一方制御領域151(制御要素Aに対応)は第3の凹版インク<3>(「図中の丸付き数字3」を、「<3>」と称す。以下同じ。)によってインク塗布され、これは制御領域152と153のそれぞれの右側のそれぞれに対応するインデックスaとaによって表される。制御要素AからEとインク<1>から<5>との間のこれらの置換は、前制御ストリップ150に亘って連続する。そのため、例えば、制御領域151の右側直近の2つの制御領域(図5の下側の部分には表されていない)は、図5の上側の部分に示されているように、第4の凹版インク<4>(「図中の丸付き数字4」を、「<4>」と称す。以下同じ。)および第5の凹版インク<5>によりそれぞれインク塗布される、制御要素CおよびBに対応する(そして、インクを示すインデックス以外、制御領域153および152のものと同じ構成を示す)。
種々の置換は、制御要素AからEの少なくとも一部が5つの凹版インク<1>から<5>のセットによりインクを塗布された制御領域の形式で再構成されるように、実行される。図5に示された例において、制御要素AからCのみが、5つの凹版インク<1>から<5>によってインクを塗布された制御領域の形式で再構成される。制御要素DおよびEに関しては、第1の凹版インク<1>によってインクを塗布された制御領域の形式でのみ再構成される(制御領域154および155のように)。これは制限されない例であり、制御要素AからEのセットが、全ての5つの凹版インク<1>から<5>によりインクを塗布された制御領域の形式で再構成されることは、付随的かつ完全に可能である。
この後の記載から理解されるように、本発明の文脈の範囲内で、特に、基板の印刷中に印加される印刷圧の効果の評価を可能とし、凹版印刷板80のインク塗布中に与えられるインク被覆理湯の効果の評価を可能とするよう設計された制御領域を提供することが、とりわけ考慮される。これらの目的のため、制御ストリップ150の制御領域は、必要とされた測定の実行を可能とし、方向および大きさの変化を表すラインおよび/またはカーブ(幅および/または深さ)のセットを備える。
本発明の好適な実施例によれば、ラインおよび/またはカーブは、特に、以下の考慮すべき事項について選択される。
まず第1に、凹版印刷は、重要な要因すなわち印刷圧に依存する。印刷圧の効果は、彫刻部内に位置するインクと接触させるために、基板を彫刻部内に事実上深く押し付けることである。過度の印刷圧の効果は、彫刻部の外へのインクのオーバーフロー(そのため通常「スピッティング」と呼ばれる)を場合によっては引き起こし、それは印刷されたラインの鮮明度および清浄度に有害である。このオーバーフローまたはスピッティングは、彫刻部に実際に存在するインクの品質によっても影響を与えられる。
そのため、幅広(および深い)ラインと同様に細い(および浅い)ラインが正確に印刷されることを保証するように、印刷圧とインク被覆率との間のバランスを見つけなければならない。これらの2つの印刷パラメーターは、単独でまたは組み合わされて、彫刻部外へのインクのオーバーフローの原因となるため、スピッティング現象は、実際に、過度のインク被覆率のため、および/または、過度の印刷圧のため、起きる。
これを前提にして、最低レベルを超えるインク被覆率の効果は、軽いインクであっても、これらの彫刻部は通常十分にインクで満たされているため、細くて浅い彫刻部においてほとんど目視することができないことに注意すべきである。インクの量は、彫刻部の容積および拭き取りシリンダーの動きによって決定される。そのため、大量のインクが板に送られたとしても、可能な容積を超えて彫刻部を満たすことはできず、彫刻部の外側の超過分は拭き取りで除去される。言い換えると、特に、細くて浅い彫刻部の印刷を調べることによって印刷圧の効果を評価することができ、これらの彫刻部の印刷品質は、基本的に、細くて浅い彫刻部のインク塗布のために十分な最小のインクレベルを超えるインク被覆率によって影響を受けない。
さらにまた、その粘度が特に変化する、使用された凹版インクの性質がスピッティング現象に影響することは、注意に値する。さらにまた、それらのプロファイル(特に「V形状」、「U形状」または正方形)と同様に凹版印刷板に彫られたライン(またはカーブ)の方向は、問題の彫刻部の印刷適性の程度に影響する。
実際に、コットンベースの信用紙が未だ広く使用されている信用業界において、いわゆる「短粒」紙(または「SG」紙)、すなわち、一旦シート状に切断されると、その方向がシートの最も大きい側面に対し垂直であるファイバーを示す紙(その最も大きい側面はそれ自身通常印刷方向に対し垂直方向である)を使用することが一般的である。言い換えると、信用紙のファイバーは、通常、印刷方向Iに対し実質的に平行な方向(すなわち、印刷方向Iに対し実質的に0°)を向いている。信用紙のファイバーは、ある程度、凹版印刷板の彫刻部における紙の貫通に対する抵抗力を提供する。印刷方向Iに対し0°の紙ファイバーの通常の方向のため、彫刻部内への貫通に対する抵抗力は、実質的に垂直方向を向く彫刻部(すなわち、印刷方向Iと実質的に平行な彫刻部)に対して小さい。一方、彫刻部内への貫通に対する紙の抵抗力は、実質的に水平方向を向く彫刻部(すなわち、印刷方向Iに垂直な彫刻部)に対して小さい。
これを前提として、印刷方向Iはまた拭き取り方向と一致しており、そのため、実質的に垂直方向を向く彫刻部が、拭き取り方向に対し垂直であり、それ故、インクをより良く保持する、実質的に水平方向を向く彫刻部より、より少ないインクを含む結果となる。
これらの一般的な考慮が、そのため、図5に表された制御要素AからEを指定するために行われる。
特に図5において制御領域151の形式で再構成された制御要素Aに関し、目標は水平ライン(すなわち、拭き取り方向Iに対し垂直)のセットを生成することである。実例として、ここでは、100μmのオーダーのライン幅(lw)および100μmのオーダーのラインスペース(Is)、すなわち、50ライン/cmのオーダーのライン密度を表す、約20ラインのセットから構成されている。好ましくは、制御要素Aは4つのクウォーターに再分割され、ライン深さ(ld)は、好ましくは40μmより小さいか同じ値の範囲内で、クウォーター毎に異なっている。一例として、制御要素Aの4つのクウォーターは、12μm、18μm、25μmおよび35μmの深さを表す。
制御要素Aは、制御要素を構成する異なるクウォーター間のコントラスト測定を実施するために主に使用され、それによって、マルチトーン要素の印刷品質を評価する。リマインダーとして、マルチトーン要素は、通常単一の凹版インクにより印刷され、通常数ミクロンから約40μmのオーダーの値の範囲内における彫刻部の深さの変動に起因する、トーンの変動を表す。制御要素Aは、そのため、マルチトーン要素の生成のために使用された、彫刻部の深さの典型的な変動を複製する。
特に図5において制御領域154の形式で再構成された制御要素Dは、より小さいライン幅(lw)(例えば60μmのオーダー)およびより大きなライン密度を表す水平ラインを有するが、いわば制御要素Aと近似している。この点で、制御要素Dは、その形式においてではなく、ライン幅、ライン間スペースおよび深さの値において、マイクロテキストを印刷するための典型的な値を複製する。この制御要素Dは、徐々に印刷適性レベルを低下させた、4つのクウォーターに再分割され、すなわち、低下させた印刷適性は、対応するクウォーターを前のクウォーターよりも印刷をより難しくさせ、そのため、印刷圧の増加を必要とする。制御要素Dは、そのため、4つのレベルで印刷圧の制御を可能とする。図示した例において、制御要素Dは、第1の凹版インク<1>によって印刷されるのみである。制御要素Dの印刷適性は、目視によって、あるいは、好ましくは以下に概説するように充填率の測定によって、評価可能である。制御要素Dを構成する4つのクウォーターの少なくとも1つの、正確なすなわち破れや中断したラインのない印刷は、マイクロテキストなどの精細な要素を印刷するための適切な圧力セッティングの基礎をもたらす。
図5において、特に、制御領域152および153の形式で再構成された、制御要素BおよびCに関する限り、印刷方向I(および拭き取り方向)に対し±45°方向に延びるラインのセットから構成されている。この±45°のライン方向は、本発明の文脈内において、これらのラインが、紙ファイバーの方向に対しておよび拭き取り方向に対して中立である、中央位置を表している限りにおいて、特に好適である。制御要素BおよびCにより実行された測定は、従って、紙ファイバーの効果および拭き取り方向に対しある程度自由とすることを可能とすべきである。これらの制御要素BおよびCは、主として、印刷圧とインク被覆率との間のバランスを測定する働きをする。以下の記載からわかるように、測定は、好ましくは、ラインの凹凸、充填量および光学密度の測定を含んでいる。
特に制御要素Cに関し、図面により、200μmのオーダーのライン幅(lw)および160μmのオーダーのラインスペース(ls)を表す±45°に向くラインのセットを説明できる。制御要素Bに対し、図面により、100μmのオーダーのライン幅(lw)および160μmのオーダーのラインスペース(ls)を表す±45°に向くラインのセットを説明できる。好ましくは、制御要素BおよびCは、また、4つのクウォーターに再分割され、ライン深さ(ld)は、70μmより小さいか同じ値の範囲内で、クウォーター毎に異なる(100μmあるいはそれ以上に達する彫刻版の深さも可能であることを明記する)。これは、印刷適性の点で完全に異なる挙動によって特徴付けられる2つのタイプのラインを表現するサンプル範囲を、ここでは好適に構成する。実際に、幅広のライン(制御要素Cを特徴付けている例のように)は、必然的に、彫刻部内により深く印刷されるべき基板の貫通を可能とする傾向がある。その結果、印刷圧とインク被覆率との間のバランスの崩壊は、制御要素Bの細いライン上よりも制御要素Cの幅広のライン上の方が、より速やかに見えるようになる。言い換えると、制御要素Cを構成する200μmのラインは、制御要素Bを構成する100μmのラインよりも、印刷圧とインク被覆率との間のバランスの変動に対し、より敏感である。さらにまた、制御要素BおよびCを構成する種々のクウォーターは、深さが変動する彫刻部、特に、その深さが70μmより小さいか同じ値の範囲内で変化する彫刻部、の印刷を表す、測定(特に、ラインの凹凸、充填量および光学密度の測定)のサンプリングの構成を可能とする。この場合、各制御要素BおよびCは4つ(各クウォーターに対し1つ)のサンプリングの構成を可能とする。
図5において、特に、制御領域155の形式で再構成された、第5の制御要素Eは、画像パターン(ここでは、ペガサスを表すパターンの部分)と組み合わさった水平ライン(制御要素Dのラインと同程度のライン密度を有する)のセットの図として構成される。この要素は、特に、目視評価によってデュアルトーンパターンの印刷適性の確認を可能とする。
図6は、図5の制御ストリップ150の印刷の一例を線図的に示しおり、制御ストリップ150の印刷は参照数字160によって全体を通して特定される。簡単に理解されるように、上で議論された種々の制御領域は、使用された凹版インク<1>から<5>に対応する種々の色で印刷された、種々の制御要素AからEに対応する、印刷された制御ゾーンのセットの形式で、基本の凹版印刷後、このように再構成される。特に、各制御領域は、符号161−165で示す印刷された制御ゾーンに対応しており、従って、図5の制御領域151から155にそれぞれが対応する印刷された制御ゾーンを指定している。制御領域を構成するラインおよび/またはカーブのセットは、以下に記載されているように、その上で測定を実施することができる、印刷されたラインおよび/またはカーブの対応するセットの形式で、このように再構成される。
図7は、本発明の第2実施例に係る制御ストリップの他の例を線図的に示しており、その制御ストリップは全体を通して参照数字170によって特定される。
図5に示された制御ストリップ150のように、図7に示された制御ストリップ170は、印刷方向Iに対して垂直方向に沿って分布した制御領域のセットを備える。より具体的には、これらの制御領域は、図7において参照符号KからSによって特定される制御要素の所定のセット(ここでは9つ)から構成され、図7の上側の部分に示されているように、印刷方向Iを横切るように数回繰り返される。
制御ストリップの種々の制御領域は、所定のインクによりインクを塗布されることをそれぞれ意図されている。図示の例において、インクの数は同様に5種類であり、参照符号<1>から<5>が、それによって各制御領域がインク塗布されるインクに対し1つの種類を特定する。
図7の下側の部分は、制御ストリップ170の左端において参照数字171から179によって特定された、9つの第1の制御領域の拡大図である。第1の制御領域171は、第1の制御要素Kの特徴を反映している。同様に、第2から第9の制御領域172から179は、第2から第9の制御要素LからSの特徴を反映している。図7の上側の部分に示されているように、制御領域171の右側の、制御ストリップ170の他の制御領域は、それらが制御領域171から179と同様の構成を反映しているため、図7の下側の部分に詳細に示さない。図示のように、制御領域171から177の大きさは、高さが4mmで幅が4mmのオーダーであり、一方、制御ストリップ170の2つの端部のみに存在する、2つの制御領域178および179の大きさは、高さが4mmで幅が5mmのオーダーである。
種々の置換が、制御要素KからSの少なくとも一部が、5種の凹版インク<1>から<5>のセットによってインクを塗布した制御領域の形式で再構成されるように、再び実行される。図5に示された例において、制御要素KおよびMからQのみが、5種の凹版インク<1>から<5>によりインク塗布された制御領域の形式で、再構成される。制御領域L、RおよびSとしては、5種の凹版インク<1>から<5>の単一または部分のみよりインク塗布された制御領域の形式で再構成されている。これは、再び、限定されない例である。
制御ストリップ170の制御領域は、前と同様に、基板の印刷中に印加される印刷圧の効果の評価、および、凹版印刷板80のインク塗布中に与えられるインク被覆率の効果の評価、を可能とする。
前述の考察を考慮すると、制御要素KからSは以下のように設計できる。
図7の制御領域178および179の形式で特に再構成された、制御要素RおよびSに関し、図5の制御要素EおよびDと同じ特徴を反映している。図7の制御領域171の形式で特に再構成された、制御要素Kに関し、その目的は、この例において、制御要素Rを形成するラインのセットと近似した水平ライン(すなわち拭き取り方向Iと垂直)のセットを作ることである。実例として、この他の例においては、60μmのオーダーのライン幅(lw)および60μmのオーダーのラインスペース(ls)を表すラインのセットから構成される。好ましくは、制御要素K(制御要素Rと同様に)は4つのクウォーターに再分割され、ライン深さ(ld)は、40μmより小さい値の範囲において、各クウォーターに対し異なっている。一例として、制御要素K(およびR)の4つのクウォーターは、12μm、18μm、25μmおよび35μmのライン深さ(ld)を表している。図5の制御要素Dと同様に、制御要素KおよびRは、主に、印刷圧の効果を測定するために使用される。
特に、図7の制御領域173から177の形式で再構成された、制御要素MからQとしては、4つのクウォーターに再分割された、印刷方向Iに対し±45°の方向のラインのセットから構成される(図5の制御要素BおよびCのように)。これらは、図示の例において、100μm(要素M)または200μm(要素NからQ)のオーダーのライン幅(lw)および160μmのオーダーのラインスペース(ls)を表し、ライン深さ(ld)が図示の例では8μmから70μmまでの値の範囲内で変動するラインから構成される。
図7に示された制御要素Oは、その右下クウォーターがラインで構成されておらず、参照数字180によって特定された固体トーン、すなわち、相対的に大きい表面積の彫刻部(この例において4mmオーダーの表面積を有する)と、55μmから70μmのオーダーの彫刻部の底に構造物または粒子を有する40μmのオーダーの深さと、から構成された、実施的に連続な領域から構成されている点で、構成要素M、N、PおよびQと大きく異なる。この目的は、基本的に、光学密度の測定を実施することができる均一な印刷を生成することである。光学密度の測定は、ライン上で実行されるが、固体トーン180は、光学密度の測定を簡単に実行できる効果を奏する。
制御要素MからQを構成する種々のクウォーターは、好ましくは、深さが変動する彫刻部、特に、その深さが70μmより低いか同等の値の範囲で変動する彫刻部、の印刷を表す測定のサンプリングを構成可能であることを、再び理解できるであろう。本例において、制御要素Mは、その測定が100μmのライン幅(lw)を表す印刷されたライン上で行われる、異なる深さの4つの値(例えば、20μm、35μm、50μmおよび70μm)における、4つの測定のサンプリング(各クウォーターに対し1つ)を構成可能とする。制御要素NからQについては、その測定が200μmのライン幅(lw)を示す印刷されたライン上で行われる、異なる深さの15の値(例えば、8μm、10μm、12μm、15μm、20μm、25μm、30μm、35μm、40μm、45μm、50μm、55μm、60μm、65μmおよび70μm)で実行される、15の測定のサンプリング(固体トーン180を除き、各クウォーターに対し1つ)を構成可能とする。この例において、すでに述べたように、これらのラインは印刷圧とインク被覆率との間のバランスの変動に敏感なため、100μmの幅のラインよりも、200μmのライン幅(lw)を表すラインに関しより重要である。
特に、図7の制御領域172の形式で再構成された、制御要素Lは、印刷方向に対し±45°の方向の破線およびラインのセットから構成され、そのセットは4つのクウォーターに再分割される。この例において、30μmのオーダーのライン幅(lw)およびラインスペース(ls)と、考慮するクウォーターに従って、12μm、16μm、22μmまたは30μmとなるライン深さ(ld)と、を表すラインから構成される。この制御要素Lは、特に、印刷圧の効果を測定するための付加的な制御要素として機能を果たす。
図7の制御ストリップ170の印刷が、使用される凹版インク<1>から<5>に対応する種々の色で印刷された各種の制御要素KからSを反映する印刷された制御ゾーンの対応するセットを生成することは理解されるべきである。制御ストリップ170の制御領域を構成するラインおよび/またはカーブのセットは、そのため、以下に記載するように、その上で測定を実行できる、印刷されたラインおよび/またはカーブの対応するセットの形式で再構成される。これは、また、固体トーン180に対して適用される。
図5および7に示した2つの変形例を超える制御ストリップの他の実施例は、本発明の文脈の中で可能であることが自明である。
図8は、本発明の具体例に従って、凹版印刷プレス機の印刷パラメーターを調整する目的のプロセスの主要工程(例えば、図2および3に示された印刷プレス工程)を示す線図である。
このプロセスは、最初に、本発明に係る制御ストリップ、例えば、上述した制御ストリップ150または170を備える、凹版印刷板(図4に示された凹版印刷板80のような)の準備および提供を含む(ステップ10工程)。
プリンターは、次に、凹版印刷プレス機の、特に印刷圧、インク被覆率および拭き取りの、印刷パラメーターのプリセットを行う(ステップ12工程)。凹版印刷プレス機の製造者から通常勧められ、高品質の凹版印刷の実行を可能とすべき、名目上のパラメーターをここで一旦参照しても、これらのパラメーターのそれに続く調整が通常実際の工程で必要とされることを理解すべきである。
名目上のパラメーターが一旦プリセットされると、プリンターは、制御ストリップを備えた凹版印刷板により、テストシートの印刷を行う(ステップ14工程)。
一旦凹版印刷が実行されると、特に印刷圧とインク被覆率とを確認する目的で(ステップ18工程)、制御ストリップの制御領域に対応する印刷された制御ゾーンにおいて測定を実施し(ステップ16工程)、新しい印刷を始める前に必要があれば対応する調整を行う(ステップ20工程)。
すでに述べたように、プリンターは実際に印刷圧とインク被覆率との間の最適なバランスを見つけ、印刷された制御ゾーンで実行された測定は、特に、この最適なバランスを見つけることを可能とする。例えば、図5の制御ストリップ150を参照すると、制御要素Dは、最低印刷圧値に達した場合、確認を可能とすべきであり、制御要素BおよびCは、定量的にラインの吹き返しの程度を測定することを可能とすべきであり、すなわち、印刷圧とインク被覆率との間のバランスが良くても悪くても、上述したように2つのタイプの特性ライン上において測定すべきである。制御ストリップ150の制御要素Aは、印刷圧とインク被覆率との間のバランスを表す結果としてのコントラスト値の測定を可能とすることによって、解析を完了することを可能とする。
本発明の好適な実施例に従って、印刷方向Iに対し±45°を向くラインを再構成する、印刷された制御ゾーンにおいて前記定量測定を行う(制御ストリップ150の制御要素BおよびCを再構成する印刷された制御ゾーン162、163、または、制御ストリップ170の制御要素MからQを再構成する印刷された制御ゾーン、のように)。
これらの定量測定は、好ましくは、決定された基準に従って、特に、その第1版が2012年8月15日に出版された、ISO/IEC TS 24790:2012基準(国際標準化機構のウェブサイトwww.iso.orgにおいてアクセス可能であり、その基準は本出願中に参照することによって組み込まれる)に従って、凹凸、充填量および光学密度の測定を備える。この基準は、前回の基準ISO/IEC 13660:2001をキャンセルして置き換えたものであり、技術的に更新されたが、本発明の実施のために必要な個所はそのまま残っている。
凹凸は、特に、ISO/IEC TS 24790:2012基準の3.28節および5.3.6節の意味の範囲内で凹凸を決定することによって測定される。充填量に関しては、ISO/IEC TS 24790:2012基準の3.12節および5.3.7節の意味の範囲内で充填量を決定することによって測定される。光学密度に関しては、ISO/IEC TS 24790:2012基準の3.21節および3.26節に従って測定される。図9および10は、話題となっている点を、より具体的な方法で示すことを可能とし、図9は参照数字200によって特定される印刷ラインの部分を線図的に示している。図9は、その光学密度を測定する印刷ライン200を示しているが、光学密度が、任意の印刷された構造物上、特に、図7の固体トーン180の印刷の結果得られる印刷ゾーン上、でも測定できることは明らかに理解することができる。
ISO/IEC TS 24790:2012基準に従う凹凸は、標準化されたエッジしきい値に対するラインの先鋭さの程度の測定である。凹凸の測定は、ISO/IEC TS 24790:2012基準の5.3.6節で記載されたガイドラインに従って実行され、すなわち、まず、図9に線図的に示されているように、最小反射率値Rmin(通常印刷ライン200の測定された反射率に対応)から最大反射率値Rmax(通常基板の未印刷部分の測定された反射率に対応)への移行部分の40%に対応するラインの反射率カーブ(図10参照)において、反射率レベルR40として定義されるエッジしきい値を決定することによって、実行される。実例として、図9の2つの仮想ライン210は、決定された反射率値R40に対応するエッジしきい値を、線図的に示している。次に、凹凸の定量化を行うために、エッジしきい値210に対する、変動の標準偏差の測定または残渣250の測定を行う。
ISO/IEC TS 24790:2012基準に従う充填量は、ISO/IEC TS 24790:2012基準の5.3.7節で記載されたガイドラインに従って実行された、充填量の程度(または率)の測定である。
定量測定のセットは、図9の参照数字500によって広く特定された光学測定装置によって、例えば、出願によって販売されるLabQMD装置によって、実行される。
本発明に従う制御ストリップおよび制御領域の凹版印刷板における転置は、凹版印刷されるべきセキュリティーパターンと共同で、国際出願WO03/103962A1およびWO2009/138901A1ですでに記載された原則に従って実行される。この明細書において、転置は、好ましくは、印刷板に直接的にまたは印刷前駆体を使用して間接的にレーザー彫刻することによって達成され、ここでこの前駆体は次に電気複製によっていくつかの印刷板を製造するために使用される。
国際出願WO03/103962A1で提案されているように、生成されたパターンの転置は、好ましくは、それぞれが印刷板または印刷前駆体の表面に彫られるべき基本の点を表すピクセルから構成された3次元デジタルデータのセットの生成を備え、そのような彫刻はこれらの3次元デジタルデータに基づきピクセル毎に実行される。
本発明は、また、本発明に従う制御ストリップを備える凹版印刷のための任意の彫刻版(特に任意の凹版印刷板または任意の凹版印刷板前駆体)を包含することを、理解すべきである。
同様に、本発明は、また、本発明に従う制御ストリップを表すデジタルデータのセットと同様に、彫刻すべきセキュリティーパターンを表すデジタルデータのセットとともに、彫刻すべきセキュリティーパターンを表すデジタルデータのセットを備える凹版印刷板の製造を意図した任意のデジタル開始ファイルを包含する。
当業者にとって自明の各種の変形および/または改良が、添付クレームによって定義された本発明の範囲から逸脱することなく、本発明に記載された実施例に対し行うことができることを、通常、理解することができる。
特に、本発明は、図5および7に具体的に示された、制御ストリップおよび制御領域に限定されない。可能ならばより複雑な他の制御パターンも、制御領域が基本的に凹版印刷パラメーターの効果特に印刷圧およびインク被覆率の測定を可能とすべきであることを心に留めておけば、使用可能である。さらにまた、制御ストリップは、必要に応じて、凹版印刷板上に塗布されたインクの数に適合させることができる。本発明は、使用するインクの数がどのようでも適用可能である。
さらにまた、上述したように、セキュリティーパターンの余白部に配置された制御ストリップの制御領域の代わりにあるいはそれに加えて、印刷すべきセキュリティーパターンに少なくともある制御領域を直接的に定義することができる。クレームした制御プロセスは、そのため、特定の制御ストリップの使用に限定されないが、しかしながら、セキュリティーパターンの余白に配置された特定の制御ストリップは、そのようなセキュリティーパターンに悪影響を与えずおよびデザイナー選択を限定しない効果を有すること、に注意すべきである。
印刷された制御ゾーンで実行された前述の測定は、任意の適切な測定ツールによって実施できることも、また、理解すべきである。それは、上述したLabQMD装置、または、WO2012/131581A1として公開された国際出願に記載され、ColorCheckIIIの名称で出願人により販売されるタイプの検出テーブル、を構成する。この目的のため、凹版印刷の品質の自動的なまたは半自動的な制御が、本発明の文脈内で完全に可能である。また、凹版印刷中、例えば、図2に示された検査システム5のような、凹版印刷プレス機に位置する適切な検査装置により、これらのインラインの測定を実施することができる。
さらにまた、他のパラメーターで凹版印刷を特徴づけることで、印刷板の拭き取りの評価および測定を可能とする制御領域を提供する可能性もある。そうはいっても、全印刷上の拭き取りの品質を評価して、必要なれば、対応する調整を行うことが好ましい。1つあるいはいくつかの制御領域による拭き取りの測定は、必然的に、全印刷基板の拭き取り品質を表しているわけではない。
最後に、本発明は、上述したタイプの測定によって限定されるものではなく、凹版印刷の品質を定量化できる任意の他の測定も可能である。例えば、凹版印刷の品質を評価するための手段として、WO2008/146262A2およびWO2011/018764A2で公開された国際出願に記載された技術を採用することも予想される。凹凸、充填量、光学密度の測定および必要に応じて上述したコントラストは、凹版印刷の品質を定量化するために、本発明の文脈内において、大変有利であることが判明している。
1 シート供給型凹版印刷プレス機
2 シート供給機ユニット
3 凹版印刷ユニット
4 シート配布ユニット(3つのパイルを有する)
5 光学検査システム(例えばNotaSave(商標))
6 乾燥または加硫ユニット
7 圧胴(3セグメントシリンダー)
7a 圧胴7のシリンダーピット
7b 圧胴7のセグメント
8 版胴(3つの凹版印刷板を備える3セグメントシリンダー)
8a 版胴8のシリンダーピット
8b 版胴8のセグメント
9 インク収集シリンダー/オルロフシリンダー(3セグメントシリンダー)
10 インク拭き取りシステム
11 インク拭き取りシステム10(版胴8の外周と協働する)の回転可能な拭き取りシリンダー(またはローラー)
15 シート移送システム(先端部によってシートを保持する複数の間隔を開けてグリッパーバーを駆動する一対の無端チェーンを備える、シートを搬送するためのシステム)
20 (5つの)インク塗布装置
21 インクダクト
22 インク塗布ローラー
23 (5つの)インクをインク収集シリンダー9に移送するための、シャブロンシリンダー/カラー選択シリンダー
50 圧胴7、版胴8および拭き取りシステム10を支持する固定フレーム
51 インク収集シリンダー9およびシャブロンシリンダー23を支持する中間台車
52 インク塗布装置20を支持するインク塗布用台車
52’ 格納位置におけるインク塗布用台車52
80 凹版印刷板/彫刻板
I 印刷方向(また拭き取り方向に対応する)
100 セキュリティーパターン(個々の)
100A 同じ凹版印刷板80上に備えられたセキュリティーパターン100のセット
150 制御ストリップ(第1の変形例)
151〜155 制御ストリップ150の制御領域(制御要素A〜E)
160 制御ストリップ150に対応する印刷
161〜165 制御領域151〜155(制御要素A〜E)の印刷に対応する印刷された制御ゾーン
A〜E 制御ストリップ150の第1〜第5制御要素(制御領域151〜155/印刷された制御ゾーン161〜165)
170 制御ストリップ(第2の変形例)
171〜179 制御ストリップ170の制御領域(制御要素K〜S)
K〜S 制御ストリップ170の第1〜第9制御要素(制御領域171〜179)
a1 カラー/シャブロンインデックス(第1の凹版インク/第1のシャブロンシリンダー)
a2 カラー/シャブロンインデックス(第2の凹版インク/第2のシャブロンシリンダー
a3 カラー/シャブロンインデックス(第3の凹版インク/第3のシャブロンシリンダー
a4 カラー/シャブロンインデックス(第4の凹版インク/第4のシャブロンシリンダー
a5 カラー/シャブロンインデックス(第5の凹版インク/第5のシャブロンシリンダー
<1>(「図中の丸付き数字1」) 第1の凹版インクでインク塗布されたゾーン(第1のシャブロンシリンダー)
<2>(「図中の丸付き数字2」) 第2の凹版インクでインク塗布されたゾーン(第2のシャブロンシリンダー)
<3>(「図中の丸付き数字3」) 第3の凹版インクでインク塗布されたゾーン(第3のシャブロンシリンダー)
<4>(「図中の丸付き数字4」) 第4の凹版インクでインク塗布されたゾーン(第4のシャブロンシリンダー)
<5>(「図中の丸付き数字5」) 第5の凹版インクでインク塗布されたゾーン(第5のシャブロンシリンダー)
S10 本発明に係る制御ストリップを備える凹版印刷板の準備
S12 凹版印刷プレス機の印刷パラメーター(名目印刷パラメーター)のプリセット
S14 制御ストリップ150を備える凹版印刷板による基板の印刷
S16 制御ストリップの印刷に由来する印刷された制御ゾーンで実行された測定
S18 印刷パラメーターの評価(印刷圧、インク被覆率、拭き取り)
S20 印刷パラメーターの調整
200 印刷ライン(例えば印刷方向Iに対して±45°を向いた印刷ライン)
Iw ライン幅
Is ラインスペース
Id ライン深さ
min ISO/IEC TS 24790:2012基準(3.32節、アネックスD)に従って測定された最小反射率値(印刷ゾーン)
max ISO/IEC TS 24790:2012基準(3.30節、アネックスD)に従って測定された最大反射率値(未印刷ゾーン)
210 ISO/IEC TS 24790:2012基準(「エッジしきい値R40」(3.11節)に従って決定されたエッジしきい値200/凹凸(5.3.6節)の測定のために対応
250 エッジしきい値210と一致するラインの各端部の残渣/凹凸(5.3.6節)の測定ために対応
500 測定装置(ISO/IEC TS 24790:2012基準に適合)

Claims (29)

  1. 凹版印刷特に紙幣などの印刷紙証券のための制御プロセスであって、前記凹版印刷が:
    (i)少なくとも1つの凹版インクで少なくとも1つの凹版印刷板(80)のインク塗布工程;
    (ii)そのようにインクを塗布された凹版印刷板(80)の拭き取り工程;および
    (iii)そのように拭き取られた凹版印刷板(80)による基板の印刷工程であって、基板の印刷が、印刷圧で基板を凹版印刷板(80)に対し適用する印刷工程;を含み、
    印刷圧、インク被覆率および拭き取りが、前記凹版印刷に影響を与えやすい印刷パラメーターを構成する制御プロセスにおいて、
    制御プロセスが:
    (a)凹版印刷板(80)に彫刻される制御領域(150、151−155;170、171−179)を提供する工程であって、当該制御領域が、前記基板の印刷工程(iii)の間に適用された印刷圧の効果の評価と、前記凹版印刷板(80)のインク塗布工程(i)の間に適用されたインク被覆率の効果の評価とを可能にするように設計されており、前記制御領域(150、151−155;170、171−179)が、前記基材上に対応する印刷された制御ゾーン(160、161−165)を作製するために前記凹版印刷板(80)の一部において彫刻される工程;
    (b)前記印刷された制御ゾーンにおいて測定を実施して、前記基板の印刷工程(iii)の間に適用された印刷圧の効果の評価を可能とする工程;および
    (c)前記印刷された制御ゾーンにおいて測定を実施して、前記凹版印刷板(80)のインク塗布工程(i)の間に適用されたインク被覆率の評価を可能とする工程、を含み、
    前記印刷圧とインク被覆率が、前記印刷された制御ゾーンで実施された測定が印刷圧とインク被覆率との最適なバランスを反映するようになるまで、調整されることを特徴とする制御プロセス。
  2. 凹版印刷板(80)は、複数の異なるインクによってインク塗布され、前記制御領域(150、151−155;170、171−179)は使用される各インクに対し少なくとも1つの制御領域(151−153;171−176)を備え、
    前記印刷された制御ゾーンにおいて実施される測定は、各インク個々に対し実行されることを特徴とする請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記印刷された制御ゾーンで実施される前記(b)および(c)における測定は、決定された測定基準に従って、凹凸の測定、充填量の測定および光学密度の測定を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のプロセス。
  4. 前記決定された測定基準は、ISO/IEC 13660:2001基準またはISO/IEC TS 24790:2012基準であることを特徴とする請求項3に記載のプロセス。
  5. 凹凸の測定、充填量の測定および光学密度の測定は、印刷方向(I)に対し実質的に±45°方向づけられた、印刷されたライン上で実施されることを特徴とする請求項3または4に記載のプロセス。
  6. 凹凸の測定、充填量の測定および光学密度の測定を実施した印刷されたラインは、30μmと200μmとの間の範囲のライン幅(lw)を示すことを特徴とする請求項5に記載のプロセス。
  7. 前記印刷された制御ゾーンにおいて実施される前記(b)および(c)における測定は、コントラストの測定を更に含むことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載のプロセス。
  8. 前記印刷された制御ゾーンにおいて実施される前記(b)および(c)における測定は、変動する深さの彫刻部の印刷を表す測定のサンプリングの構成を可能とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のプロセス。
  9. 前記印刷された制御ゾーンにおいて実施される前記(b)および(c)における測定は、その深さが70μmより小さいか同じ値の範囲内で変化する彫刻部の印刷を表す測定のサンプリングの構成を可能とする請求項8に記載のプロセス。
  10. プロセスは、さらに、一旦プリンターが前記印刷パラメーターの望ましいセッティングを行うと、凹版印刷板(80)を用いて凹版印刷機によって印刷されるべきセキュリティーパターン(100、100A)の印刷適性を確認することから構成される工程を備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のプロセス。
  11. 凹版印刷プレス機(1)の印刷パラメーターは、印刷された制御ゾーンで実行された測定に従って、制御され必要ならば調整されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のプロセス。
  12. 制御領域は、セキュリティーパターン(100、100A)の余白に位置する制御ストリップ(150;170)の制御領域、および/または、セキュリティーパターン(100、100A)内に直接定義された制御領域、を備えることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のプロセス。
  13. 凹版印刷特に紙幣などの印刷紙証券のための制御ストリップ(150;170)であって、前記凹版印刷が:
    (i)少なくとも1つの凹版インクで少なくとも1つの凹版印刷板(80)のインク塗布工程;
    (ii)そのようにインクを塗布された凹版印刷板(80)の拭き取り工程;および
    (iii)そのように拭き取られた凹版印刷板(80)による基板の印刷工程であって、基板の印刷が、印刷圧で基板を凹版印刷板(80)に対し適用する印刷工程;を含み、
    印刷圧、インク被覆率および拭き取りが、前記凹版印刷に影響を与えやすい印刷パラメーターを構成し、
    制御ストリップ(150;170)は、凹版印刷板(80)の部分に彫られて、印刷された基板上に、対応する複数の印刷された制御ゾーン(161−165)を形成することを意図した、複数の制御領域(151−155;171−179)を備え、
    前記制御領域(151−155;171−179)は、凹版印刷板(80)のインク塗布工程(i)の間に適用されたインク被覆率の効果とともに基板の印刷工程(iii)の間に適用された印刷圧の効果の前記印刷された制御ゾーンにおける評価および測定を特に可能とするように設計されており、
    前記制御領域(151−155;179−179)が、互いに異なる深さ(ld)のラインおよび/またはカーブのセットを備えることを特徴とする制御ストリップ。
  14. 前記制御領域(151−155;171−179)のラインおよび/またはカーブの深さ(ld)は、70μmより小さいか同じ値の範囲内で異なることを特徴とする請求項13に記載の制御ストリップ。
  15. 前記制御領域(151−155;171−179)は、異なる深さの彫刻部の印刷を表す測定のサンプリングの構成を可能とするよう設計され、4つの区画に区分されており、各区分において線の深さ(ld)が異なることを特徴とする請求項13または14に記載の制御ストリップ。
  16. 前記制御領域(151−155;171−179)は、その深さが70μmより小さいか同じ値の範囲内で異なる彫刻部の印刷を表す測定のサンプリングの構成を可能とするよう設計され、4つの区画に区分されており、各区分において線の深さ(ld)が異なることを特徴とする請求項15に記載の制御ストリップ。
  17. 前記ラインおよび/またはカーブの各々は、また、ライン幅(lw)が異なることを特徴とする請求項13〜16のいずれか1項に記載の制御ストリップ。
  18. 前記ラインおよび/またはカーブの各々のライン幅(lw)は、30μmと200μmとの間の値の範囲内で異なることを特徴とする請求項17に記載の制御ストリップ。
  19. 前記制御領域(151−155;171−179)の間の少なくとも1つの制御領域(151、154、155;171、178、179)は、印刷方向(I)に垂直な方向の沿って方向付けられたラインを備えることを特徴とする請求項13〜18のいずれか1項に記載の制御ストリップ。
  20. 前記制御領域(151−155;171−179)の間の少なくとも1つの制御領域(152、153;172−177)は、印刷方向(I)に対し実質的に±45°方向づけられたラインを備えることを特徴とする請求項13〜19のいずれか1項に記載の制御ストリップ。
  21. 前記制御領域(151−155;171−179)は:
    −印刷圧を制御するための少なくとも1つの制御領域(151、154;171、179);および
    −使用される各インクに対し、印刷圧とインク被覆率との間のバランスを制御するための少なくとも1つの制御領域(152、153;172−177);
    を備えることを特徴とする請求項13〜20のいずれか1項に記載の制御ストリップ。
  22. 印刷圧を制御するための前記制御領域(151、154;171、179)は、細くて浅いラインおよび/またはカーブ、特に、60μmより小さいか同等のライン幅および40μmより小さいか同等のライン深さを表すラインおよび/またはカーブ、のセットを備えることを特徴とする請求項21に記載の制御ストリップ。
  23. 印刷圧とインク被覆率との間のバランスを制御するための前記制御領域(152、153;172−177)は、変動する深さのラインおよび/またはカーブ、特に、100μmより大きいか同等のライン幅および70μmより小さいか同等の値の範囲内で変動するライン深さを表すラインおよび/またはカーブ、のセットを備えることを特徴とする請求項21または22に記載の制御ストリップ。
  24. 凹版印刷プレス機(1)の印刷パラメーターを制御して必要に応じて調整するための、請求項13〜23のいずれか1項に記載の制御ストリップ(150;170)の使用。
  25. 彫刻板(80)において、
    前記彫刻板(80)の部分に備えられ、前記制御領域(151−155;171−179)が前記彫刻板(80)の部分に彫られる、請求項13〜23のいずれか1項に記載の制御ストリップ(150;170)を備える凹版印刷のための彫刻板(80)。
  26. 前記制御領域(151−155;171−179)は、彫刻板の印刷方向に対する後端部分の余白を形成する部分に彫刻されていることを特徴とする請求項25に記載の彫刻板。
  27. 彫刻板が凹版印刷板であることを特徴とする請求項25または26に記載の彫刻板。
  28. 前記彫刻板の材料が凹版印刷板前駆体であることを特徴とする請求項25または26に記載の彫刻板。
  29. 請求項27に記載の凹版印刷板(80)により印刷された基板。
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