JP4280154B2 - 塗工紙の紙質の判定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷用塗工紙の紙質の判定方法に関し、さらに詳しくは印刷後の印刷品質を印刷前に予測し得る印刷用塗工紙の紙質の判定方法に関する。
従来、各種印刷用紙として多くの紙が使用されている。これらの紙において、写真調の精細な印刷を施すために、紙基材の面に白色顔料などを含む塗工液を塗工して紙の表面を平滑にした各種塗工紙、例えば、アート紙、コート紙、微塗工紙などが使用されている。上記塗工紙に写真原稿を再現して高精細な写真調印刷を形成するためには、高性能な印刷機、印刷版および印刷インキが要求されるとともに、被印刷体である塗工紙にも高品質が要求されている(特許文献1および2)。
以上のように高精細な印刷を行なうためには、上記の如き全ての条件を満たす必要があるが、塗工紙の技術分野と印刷機の技術分野と印刷インキの技術分野とがそれぞれ異なることから、塗工紙と印刷機(印刷版を含む)と印刷インキとの組み合わせにおいてミスマッチがたびたび生じている。すなわち、印刷機および印刷インキが完璧であって実際に印刷を行なった場合には微妙な印刷むらが発生することがあり、これらの印刷むらの発生を印刷前に予測することが困難であった。
特開平5−321197号公報 特開平5−321194号公報
従って本発明の目的は、印刷用塗工紙、印刷機および印刷インキが個々には全て完璧であっても、それらの組み合わせによって生じる印刷むらを、実際の印刷前に予測可能な塗工紙の紙質の判定方法を提供することである。
上記目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、印刷用の塗工紙の一方の面を、色素水溶液の表面に均一に接触させた後、上記塗工紙の他方の面に浸出した前記色素の着色斑を観察することを特徴とする塗工紙の紙質の判定方法を提供する。
上記本発明においては、前記色素が、セルロース繊維に対して親和性を有さない染料であること;印刷用の塗工紙の一方の面を、色素水溶液の表面に均一に接触させる時間が、上記塗工紙の他方の面に色素水溶液による着色斑が目視されるまでの時間であること;および前記着色斑の記録を写真撮影で行なうことが好ましい。
本発明によれば、印刷用塗工紙、印刷機および印刷インキが個々には全て完璧であってもそれらの組み合わせによって生じる印刷むらを、実際の印刷前に予測可能な塗工紙の紙質の判定方法を提供することができる。この判定方法を用いることにより、印刷業者は顧客に対して予め微妙な印刷むらが発生する可能性があることを知らせることができるので、印刷業者と顧客との間のトラブルを未然に防止することができる。
次に好ましい実施の形態を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。
図1は、塗工紙の断面を強調して表わしたものである。塗工紙1は、紙基材2の少なくとも一方の面に顔料を含む塗工液を塗布および乾燥して塗工層3を形成し、必要に応じて表面平滑化処理を施して構成されている。紙基材2は周知のように各種パルプ繊維を適当なサイジング剤により一定の厚さに抄造されているが、抄紙に際してパルプ繊維の厚さおよび密度が無秩序に変化している。この変化が所謂普通紙感を生じている。このような普通紙に印刷することは勿論可能であるが、紙面を構成している繊維からなる無数の微小凹凸形状のために写真調の高精細な印刷はできない。そのために写真画像を紙面に印刷によって再現するために、上記塗工層を設けて紙基材の表面凹凸を解消しかつ白度を向上させている。本発明における塗工紙とは紙基材の表面に顔料層を設けたものであればよく、例えば、アート紙、コート紙、微塗工紙などの何れの塗工紙でもよい。
しかしながら、上記塗工紙にグラビア印刷方式やオフセット印刷方式で高精細画像を印刷すると、印刷機および印刷インキが完璧なものであっても微妙な印刷むらが発生する。本発明者はこれらの微妙な印刷むらについて詳細な検討を行なったところ、上記印刷むらは塗工紙における塗工層の厚みの変化に起因していることを見出した。
すなわち、本発明者の検討によれば、図1に示す矢印Aの部分(紙基材の薄い部分)は、それに反比例して塗工層が厚くなっており、この領域では印刷時において印刷インキの浸み込みが少なく、印刷画像において比較的高濃度部分となる。一方、図1に示す矢印Bの部分(紙基材の厚い部分)は、それに比例して塗工層3が薄くなっており、印刷インキの浸み込みが大きく比較的低濃度部分になること、およびこれらの高・低濃度が印刷むらの原因であることを見出した。
従って印刷業者が顧客に対して顧客の指定した塗工紙に印刷する場合、該塗工紙をその印刷前に上記の如き塗工層の厚みの変化の度合いを知ることにより、印刷物に印刷むらが発生する可能性の大小を事前に知らせることができる。本発明の方法は上記の如き塗工紙の塗工層の厚みの変化を簡便に知ることができる方法である。
図2〜図4は、本発明の方法を図解的に説明する図である。図2に示すように、先ず色素水溶液を調製し、シャーレやパンなどの適当な容器に入れる。この容器の形状は、紙質判定用の塗工紙のサンプル、例えば、10×10cm程度の紙片を色素水溶液の面に接触させる程度のサイズであればよい。また、色素水溶液は、染料の水溶液または顔料の水分散液(特許請求の範囲および明細書において便宜上「色素水溶液」と称する)であればよく、その濃度は肉眼で明瞭に観察できる濃度、例えば0.05〜5質量%であればよく特に限定されない。
上記で使用する染料としては、直接染料、酸性染料、反応性染料、塩基性染料などの何れの染料でもよいが、紙質の判定を良好にするためには、紙を構成しているセルロース繊維に染着しない染料、例えば、酸性染料や塩基性染料の使用が好ましい。また、顔料としては有彩色の有機または無機顔料でよい。染料水溶液を使用すると塗工紙に対する染料水溶液の浸透は非常に速いので、比較的厚い塗工層を有する塗工紙(浸透が遅い)の紙質判定に好適である。また、顔料分散液は紙に対する浸透性が遅いことから、比較的薄い塗工層を有する塗工紙(浸透が速い)の紙質判定に好適である。
次に紙質を判定すべき塗工紙のサンプルを図2に示すように前記色素水溶液の表面に浮かべてサンプルの一方の面を染料水溶液に接触させる。該接触後数秒以内に色素水溶液がサンプルに吸収され、図3に示すようにサンプルの裏面(大気開放面)に着色斑が観察される。この着色斑が観察される時間はサンプルである塗工紙によって異なるが、サンプルの塗工層が薄い微塗工紙の場合には一瞬であり、その後直ちにサンプルの裏面が全て着色され、紙質判定が困難である場合がある。このような場合には色素水溶液として顔料分散液を使用することが好ましい。何れにしても時間経過によりサンプルの裏面全体が着色されるので、その前の着色斑が観察された時点でその斑点模様を記録する必要がある。
上記着色斑の記録方法としては、最も簡便な方法は写真撮影であり、正確な記録が得られる。また、別の方法としては、裏面に着色斑が最初に現れた時点でサンプルをピンセットなどの適当な手段で採取して100℃以上に加熱された乾燥機において乾燥する方法が挙げられる。この方法では乾燥に30秒程度を要するので、その間にサンプルに吸収されている色素水溶液がサンプルの裏面に現れ、その状態で乾燥によって着色斑が固定されたサンプル(すなわち記録)が得られる。
上記記録されたサンプルに現れている斑点模様によって、塗工紙の紙質が判定でき、その後に印刷を行なった場合の印刷むらの発生が予測できる。例えば、図3に示す如く大きな斑点が点在する場合には着色斑の領域は塗工紙の塗工層が薄い領域であり、この領域に印刷された印刷インキの発色濃度は、インクの浸み込みが速いことから印刷物において低濃度領域になり、一方、着色斑が現れていない領域では印刷濃度が高く現れる。従って図3に示す如き着色斑パターンの場合には実際の印刷において印刷むらが発生する可能性が大であると判定できる。
一方、図4に示すように着色斑が小さく、サンプル全面に多数現れる場合には、ミクロ的には印刷むらが発生するが、肉眼では印刷むらが識別できず、実質上問題となる印刷むらが現れない塗工紙であると判定できる。図3および図4に示す例は1例であり、1種の塗工紙から複数のサンプルを切り出し、複数回の判定を行なうことで、塗工紙全体における着色むらの発生を予測することができる。以上の如く本発明の方法によれば、実際に印刷された場合における印刷むらを事前に予測することができるので、どの程度の印刷むらが顧客において許容できるかについて予め確認することができ、或いは印刷用塗工紙を変更して印刷むらの発生を最低限とすることができる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。
実施例1
酸性染料(C.I.アシッド レッド−1)を水道水500mlに溶解して1.0質量%の染料水溶液を作成し、大型のシャーレに移した。一方、印刷用塗工紙(商品名 フィネス、UPM(アメリカ)会社製、坪量90g/m2、塗工量20g/m2以上)の一部を10×10cmの正方形に切り取ったサンプルを上記染料水溶液の表面に浮かべたところ、約2秒後にサンプルの裏面(大気開放面)に染料水溶液による斑点が現れた。さらに1秒経過後に図3に示す如き着色斑が現れたところで写真撮影して着色斑を記録した。この操作を同一塗工紙の別の個所から切り出された3個のサンプルについても行なったところ、合計4枚のサンプルはほぼ類似の着色斑を有することが判明した。次に上記の塗工紙に人の顔を撮影した写真原稿を用いてオフセット印刷により原稿画像を再現したところ、中間色領域において僅かであるが印刷むらが認められた。
実施例2
実施例1において染料として塩基性染料(C.I.ベーシックブラック−2)を用い、印刷用塗工紙として商品名 OKトップコートN、王子製紙会社製、坪量84.9g/m2、塗工量20g/m2以上を用いて実施例1と同様にして染料水溶液を吸収させたところ、染料水溶液による微細な着色斑が1秒後に現れた、直ちにサンプルをピンセットで取り出し、150℃の温度で30秒間乾燥したところ、着色斑は図4に示す如く広がっていた。その後は実施例1と同様にして印刷を行なったところ、100倍のルーペにより観察すると微妙な印刷むらが認められたが、肉眼では画像の全領域において印刷むらは認められなかった。
本発明によれば、印刷用塗工紙、印刷機および印刷インキが個々には全て完璧であってもそれらの組み合わせによって生じる印刷むらを、実際の印刷前に予測可能な塗工紙の紙質の判定方法を提供することができる。
塗工紙の断面を強調して示す図。 本発明の方法を図解的に説明する図。 本発明の方法を図解的に説明する図。 本発明の方法を図解的に説明する図。
符号の説明
1:塗工紙(サンプル)
2:紙基材
3:塗工層
4:色素水溶液
5:容器
6:着色斑

Claims (4)

  1. 印刷用の塗工紙の一方の面を、色素水溶液の表面に均一に接触させた後、上記塗工紙の他方の面に浸出した前記色素の着色斑を観察することを特徴とする塗工紙の紙質の判定方法。
  2. 前記色素が、セルロース繊維に対して親和性を有さない染料である請求項1に記載の紙質の判定方法。
  3. 印刷用の塗工紙の一方の面を、色素水溶液の表面に均一に接触させる時間が、上記塗工紙の他方の面に色素水溶液による着色斑が目視されるまでの時間である請求項1に記載の紙質の判定方法。
  4. 前記着色斑の記録を写真撮影で行なう請求項1に記載の紙質の判定方法。
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