JP3852258B2 - インクジェット用記録シート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材上にインク受容層を形成させたインクジェット用記録シートに関し、より詳しくは、印刷校正において現在広く行われているオフセット平台印刷校正と同等な高品位な画像で、しかも平台校正刷りと同等な質感を提供するインクジェット用記録シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルカメラ、ビデオ等のカラー画像、或いはコンピューターグラフィックスのカラー画像等からハードコピーする方法として、良好な階調表現が可能で、高速記録が可能で、騒音が少なく、しかも低コストという利点から、インクジェット記録方式が広く利用されている。
【0003】
従来のインクジェット用記録シートとしては、PPCのような通常の紙を使用したものや、鮮明な画像を得るために、基材上にインク吸収を速やかにし、明瞭なインクドットが形成されるように、種々の顔料と樹脂を主成分とするインク受容層を設けたもの、或いは紙自身に多孔質な顔料をすき込んだ記録用シートが提案されている。
【0004】
いわゆるPPCのような通常の紙、或いは紙自身に多孔質な顔料をすき込んだ記録用シートを使用した場合、オフィス等での通常の使用では大きな問題とならないが、高精細な画像の記録の際、インクの滲みが発生し、明瞭なインクドットを形成することは難しいとされている。一方、インク受容層を設けた記録用シートを使用した場合、銀塩写真に匹敵するほどの高精細な画像記録が可能とされている。
【0005】
ところで、現在の印刷物の校正というと、印刷用本紙を使用したオフセット平台印刷校正が一般的である。この方法は、確かに実際の仕上がり印刷物と網点再現性、質感を含めてほとんど相違ないものを得られるため広く使用されているわけであるが、刷版等のコストが高い、また版を造る必要上、入稿から校正物ができあがるまでに時間がかかるといった問題を抱えている。
【0006】
そのような状況から、明瞭なインクドットが形成可能なインク受容層を設けた記録用シートを使用したインクジェット記録方式が、コスト及びアウトプットまでの時間的な面からオフセット平台印刷校正に変わるものとして提案されてきている。
【0007】
しかしながら、インクジェット記録方式及びオフセット平台印刷方式それぞれの出力物を比較した場合、網点再現性はほぼ同じレベルまで可能であるが、インクジェット記録方式の方は表面にインク受容層を設けているために、たとえ印刷用の本紙を基材として使用しても紙本来の地合、手触り感等が異なり、明らかにオフセット平台方式とは質感の異なる出力物となってしまうため、インクジェット記録方式がオフセット平台印刷校正にとって変わることは難しいとされてきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の従来技術の課題を解決しようとするものであり、その目的は、印刷校正において現在広く行われているオフセット平台印刷校正と同等な高品位な画像を形成し、しかも平台校正刷りと同等な質感を与えることが可能なインクジェット用記録シートを提供することにある。
【0009】
【課題を解決しようとする手段】
前記課題を解決する為に本発明が提供する手段は、請求項1に示すように、
基材の少なくとも一方の面にインク受容層を設けてあるインクジェット用記録シートであって、
木材或いは非木材を主原料とするパルプ繊維を該インク受容層中に含有し、
該パルプ繊維が、該インク受容層の乾燥質量全体の0.1〜10.0質量%の範囲で含有されていることを特徴とするインクジェット用記録シートである。
【0010】
また、請求項2に示すように、
前記木材或いは非木材を主原料とするパルプ繊維のフリーネスが、250〜480mlの範囲であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用記録シートである。
【0011】
また、請求項3に示すように、
前記基材が、プラスチックフィルム、レジンコートペーパー、或いは合成紙のうちのいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット用記録シートである。
【0012】
また、請求項4に示すように、
前記インク受容層は、前記基材の少なくとも一方の面に、水性組成物を塗工乾燥して形成されてあることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット用記録シートである。
【0014】
本発明に係るインクジェット用記録シートの製造方法として、好ましくは、基材の少なくとも一方の面に、水性組成物を塗工乾燥してインク受容層を形成するが、これ以外の方法によっても差し支えない。
【0015】
【発明実施の形態】
本発明のインクジェット用記録シートは、従来の明瞭なインクドット形成可能なインクジェット用記録シート同等に、基材上に少なくとも一方の面にインク受容層を設けた構造から成り、木材或いは非木材を主成分とするパルプ繊維を含有した水性組成物を塗工乾燥してインク受容層を形成させたことを特徴とするものである。
【0016】
オフセット平台印刷校正で重要とされることは、網点再現性と地合、印刷面を含めた質感である。オフセット平台印刷校正品と比較した場合、従来のインクジェット記録品では、PPCのような通常の紙、或いは紙自身に多孔質な顔料をすき込んだ記録用シートを使用した場合には、地合、印刷面を含めた質感は同等であるが、網点再現性が大きく劣るという問題があり、一方、インク受容層を設けた記録用シートには、たとえ基材にオフセット平台印刷校正品と同じ紙を使用しても、網点再現性は可能であるが質感が明らかに異なるという問題があり、双方の特性を得られないという問題があった。これに対し、本発明によれば、基材として紙はもとより、たとえプラスチックフィルムのような紙以外の基材をしようした場合にも、オフセット平台印刷校正品と同等な網点再現性と地合、印刷面を含めた質感を有するように設計することが可能となる。
【0017】
このようにして、本発明を用いると、印刷校正において現在広く行われているオフセット平台印刷校正と同等な高品位な画像を形成し、しかも平台校正刷りと同等な質感を与えることが可能なインクジェット用記録シートが得られる。
【0018】
以下、本発明を図面を参照し、本発明のインクジェット用記録シートをより詳細に説明する。
【0019】
図1は本発明の好ましい態様のインクジェット用記録シートの断面図である。このインクジェット用記録シートは、基材10上にインク受容層20が積層された構造を有する。
【0020】
本発明で使用される基材10には、例えば上質紙、中質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙等の紙類及び含浸紙、ポリエチレン、ポリプロピレン等の不織布、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ジアセテート、アクリル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、セロハン、セルロイド等のプラスチックフィルム、レジンコートペーパー及び合成紙等の何れも使用可能である。
これらの中でも特には、耐水性を有するプラスチックフィルム、レジンコートペーパー、あるいは合成紙が、水性組成物を主成分とするインク受容層を形成する際の塗工適性や、或いは印画の際のボコツキ(コックリング)やカールの発生を抑制したいという観点からも好ましい材料である。
【0021】
基材10の厚さに特に制限はないが、プリンターの搬送性等を考慮すると、一般的には25〜400g/m2 がよく、特に好ましくは75〜200g/m2 である。
【0022】
インク受容層20は本発明の中心であり、従来から提案されているインク受容層を構成する樹脂或いは樹脂と顔料以外に、木材或いは非木材を主成分とするパルプ繊維を含有することが必須である。パルプ繊維を含有させる方法としては、インク受容層を形成させる水性組成物中にパルプ繊維を分散させておき、塗工、乾燥してインク受容層を形成することで容易に含有させることが可能である。
【0023】
使用されるパルプ繊維は、特に限定されるものではないが、木材を原料とするパルプとしては、アカマツ、クロマツ、トドマツ、エゾマツ、カラマツ、モミ、ツガ、スギ、ヒノキ、シラベ、トウヒ、ヒバ、ダクラスファー、ヘムロック、ホワイトファー、スプルース、バルサムファー、シーダ、パイン、メルクシマツ等を原料とする針葉樹クラフトパルプ(NBKP)、ブナ、カバ、ハンノキ、ナラ、タブ、シイ、シラカバ、クリ、ハコヤナギ、ポプラ、ホワイトオーク、アスペン、タモ、ドロヤナギ、ユーカリ、マングローブ、ラワン等を原料とする広葉樹クラフトパルプ(LBKP)を1種或いは2種以上混合して使用することが可能である。
【0024】
非木材を原料とするパルプとしては、ケナフ、砂糖キビ、バガス、コウゾ、ミツマタ、ガンピ、亜麻、大麻、ちょ麻、マニラ麻、ワラ、竹、アシ、綿、エスパルト等を原料とするパルプを1種或いは2種以上混合して使用することが可能である。
【0025】
なお、使用するパルプは、木材を原料とするパルプ、非木材を原料とするパルプの単独の場合は勿論、双方の混合であっても何ら問題はない。
【0026】
インク受容層の乾燥質量の全体に対する木材或いは非木材を主成分とするパルプ繊維の含有量は、使用するパルプ繊維の種類によって異なる為に、必ずしも全てのケースについて一概には限定しがたい面もあるが、通常は0.03〜25.00質量%ていどが適当である。もし0.03質量%を下回ると、高品位な画像を提供することはできるが、従来からのインクジェット用記録シートで得ることができなかった、紙自身に平台印刷校正刷りした場合にもつ地合等の質感を提供することが不可能になる。一方、もし25.00質量%を上回ると、画像に滲みが発生し、高品位な画像を提供することが不可能になる。
【0027】
尚、さらに言及すれば、インク受容層の乾燥質量の全体に対する、木材或いは非木材を主成分とするパルプ繊維の含有量は、特には0.1〜10.0質量%の範囲とするとより好ましい。その理由は、もし0.1質量%を下回ると、特に中質紙などの地合の強い紙に平台印刷校正刷りにした場合に持つ地合の質感を提供することが難しくなる為であり、逆に、もし10.0質量%を上回ると、特に塗工液の安定性が低下する為、分散剤等の助剤を添加する量を増大させざるを得なくなる為である。
【0028】
使用する木材或いは非木材を主成分とするパルプ繊維のフリーネスについても、パルプ繊維の種類により異なるため特に限定することはできないが、通常は、150〜600mlである。もし150mlを下回ると、インク受容層表面にザラツキが発生し、高品位な画像を提供することが難しくなる。一方、もし600mlを上回ると、叩解にかかるコストが非常に大きくなり、実用的でなくなるためである。
【0029】
なお、コスト等の面から、使用する木材或いは非木材を主成分とするパルプ繊維のフリーネスについては、250〜480mlの範囲とすると、より好ましい。
【0030】
インク受容層20を構成する他のものとしては、水性樹脂と顔料があげられる。ちなみに、顔料はインクの吸収を補助する目的であるため、水性樹脂だけの場合も存在する。
【0031】
本発明で使用される水性樹脂としては、例えば、
・ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピリジウムハライド、4級化ポリビニルピロリドン等のビニル系水溶性樹脂、
・メチルセルロース、エチルセルロース、メチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース系水性樹脂、
・ポリアクリル酸又はその共重合体、アクリル酸エステル系樹脂、アクリルアミド樹脂等のアクリル系水溶性樹脂、
・カチオン澱粉、両性澱粉、エステル化澱粉、酸化変性澱粉等の変性澱粉、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム等の天然水溶性樹脂、
・ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンイミン等の合成水溶性樹脂、あるいは、
・スチレン−ブタジエン共重合体、ポリ酢酸ビニル、アクリル酸及びメタアクリル酸エステルの共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の水性エマルジョン型ラテックス、
等を挙げることが出来、適宜、これらの水性樹脂を1種だけ使用するか、或いは2種以上を混合して使用することができる。
【0032】
本発明に使用される顔料としては、例えば、シリカ、タルク、カオリン、クレー、デラミカオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、硫酸カルシウム、セリサイト、ベントナイト、スメクタイト、ベンゾグアナミン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、等を挙げることが出来、適宜、これらの顔料を1種だけ使用するか、或いは2種以上を混合して使用することができる。
【0033】
また、本発明においては、必要に応じて適宜、インク受容層を形成する水性組成物中に上記パルプ繊維や水性樹脂及び顔料の他に、例えば、定着剤、増粘剤、湿潤剤、熱ゲル化剤、消泡剤、抑泡剤、発泡剤、着色剤、蛍光増白剤、紫外線防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、クエンチャー剤、防腐剤、架橋剤、分散剤、滑剤、可塑剤、pH調整剤、流動性改良剤、固化促進剤、あるいは耐水化剤、等の各種の助剤を添加することが可能である。
【0034】
インク受容層20の形成は、樹脂、顔料、パルプ繊維、必要に応じて添加される助剤及び溶媒である水から成る水性組成物を、基材上に公知の塗工方式により塗工、乾燥することで容易に得ることができる。その場合の塗工方式としては、グラビアコート、マイクログラビアコート、ブレードコート、エアナイフコート、コンマコート、ロールコート、バーコート、リバースロールコート、カーテンコート、ダイスロットコート、チャンプレスクコート、ブラシコート、ツーロールコート、メータリングブレードコート、ゲートロールコート、キャストコート、ビルブレードコート、ショートドウェルコート等の公知の塗工方式が適宜使用される。
【0035】
なおインク受容層20の厚さに特に制限はなく、必要に応じて選択可能であるが、製造上、コスト等の点から3〜100μm程度が一般的である。
【0036】
また必要に応じてインク受容層と基材との間に、密着性を向上させるための層を導入する事も可能であり、ましてはインク受容層を塗工する基材表面を予めコロナ放電処理等によって塗れ易さを改良しても全く問題ない。
【0037】
以上説明した本発明のインクジェット用記録シートは、印刷校正において現在広く行われているオフセット平台印刷校正と同等な高品位な画像を形成し、しかも平台校正刷りと同等な質感を与えることが可能である。
【0038】
【実施例】
以下、実施例を示し、発明をより具体的に説明する。
【0039】
<実施例1>
基材としてコート紙の104.7g/m2 (三菱製紙製:パールコートA)のものを使用し、基材の一方の面に下記インク受容層形成用水性組成物Aを乾燥厚で30μmとなるようにブレードコーターで塗工し、乾燥し、本発明のインクジェット用記録シート(パルプ含有量;約16質量%)を得た。
【0040】
Figure 0003852258
【0041】
得られたインクジェット用記録シートを、インクジェットプリンター(PM−5000C、セイコーエプソン(株)製)高精細モードを使用し、ISO/JIS−SCID高精細カラーデジタル標準画像データ中のNIA.tiff−300dpiの画像で印画を行った。そして、1日間室温で放置したインクジェット用記録シートに関し、滲み等を見る画像評価及び印画表面の地合等の質感を目視、手触り等により評価した。
その結果を表1に示す。なお、表中では結果を印で表記してあり、◎は「非常によい」、○は「良い」、そして△は「劣る」をそれぞれ示してあり、以下でも同様である
【0042】
<実施例2>
基材としてコート紙の104.7g/m2 (三菱製紙(株)製:パールコートA)のものを使用し、基材の一方の面に下記インク受容層形成用水性組成物Bを乾燥厚で30μmとなるようにブレードコーターで塗工、乾燥し、本発明のインクジェット用記録シート(パルプ含有量;約16質量%)を得た。
【0043】
Figure 0003852258
【0044】
得られたインクジェット用記録シートを、実施例1と同様にして評価を行った。その結果を表1に示す。
【0045】
<実施例3>
基材としてコート紙の104.7g/m2 (三菱製紙(株)製:パールコートA)のものを使用し、基材の一方の面に下記インク受容層形成用水性組成物Cを乾燥厚で30μmとなるようにブレードコーターで塗工、乾燥し、本発明のインクジェット用記録シート(パルプ含有量;約8質量%)を得た。
【0046】
Figure 0003852258
【0047】
得られたインクジェット用記録シートを、実施例1と同様にして評価を行った。その結果を表1に示す。
【0048】
<実施例4>
基材としてコート紙の104.7g/m2 (三菱製紙(株)製:パールコートA)のものを使用し、基材の一方の面に下記インク受容層形成用水性組成物Dを乾燥厚で30μmとなるようにブレードコーターで塗工、乾燥し、本発明のインクジェット用記録シート(パルプ含有量;約16質量%)を得た。
【0049】
Figure 0003852258
【0050】
得られたインクジェット用記録シートを、実施例1と同様にして評価を行った。その結果を表1に示す。
【0051】
<実施例5>
基材としてコート紙の104.7g/m2 (三菱製紙(株)製:パールコートA)のものを使用し、基材の一方の面に下記インク受容層形成用水性組成物Eを乾燥厚で30μmとなるようにブレードコーターで塗工、乾燥し、本発明のインクジェット用記録シート(パルプ含有量;約8質量%)を得た。
【0052】
Figure 0003852258
【0053】
得られたインクジェット用記録シートを、実施例1と同様にして評価を行った。その結果を表1に示す。
【0054】
<実施例6>
基材として白PET100μm(三菱化学ポリエステルフィルム製:W400)のものを使用し、基材の一方の面に下記インク受容層形成用水性組成物Fを乾燥厚で30μmとなるようにブレードコーターで塗工、乾燥し、本発明のインクジェット用記録シート(パルプ含有量;約8質量%)を得た。
【0055】
Figure 0003852258
【0056】
得られたインクジェット用記録シートを、実施例1と同様にして評価を行った。その結果を表1に示す。
【0057】
<比較例1>
基材として上質紙の127.9g/m2 (王子製紙(株)製:OKプリンス上質紙)のものを使用し、インク受容層を形成することなく、比較のためのインクジェット用記録シートとした。
【0058】
この比較のためのインクジェット用記録シートを、実施例1と同様にして評価を行った。
その結果を表1に示す。
【0059】
<比較例2>
基材としてコート紙の104.7g/m2 (三菱製紙(株)製:パールコートA)のものを使用し、基材の一方の面に下記インク受容層形成用水性組成物Gを乾燥厚で30μmとなるようにブレードコーターで塗工、乾燥し、比較のためのインクジェット用記録シートを得た。
【0060】
Figure 0003852258
【0061】
この比較のためのインクジェット用記録シートを、実施例1と同様にして評価を行った。
その結果を表1に示す。
【0062】
<比較例3>
基材としてコート紙の104.7g/m2 (三菱製紙(株)製:パールコートA)のものを使用し、前記実施例1で使用しているISO/JIS−SCID高精細カラーデジタル標準画像データ中のNIA.tiff−300dpiの画像をイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色にカラー分解して、175線からなるオフセット平台印刷用の版を作成し、実際にオフセット平台校正刷りを行い、実施例1と同様な評価を行った。
その結果は表1に示す。
【0063】
【表1】
Figure 0003852258
【0064】
表1から明らかなように、実施例1から6にかかるインクジェット用記録シートを用いると、比較例2にかかるような従来からのインクジェット用記録シートでは難しいとされてきた、校正刷りに必要とされる地合や印画面に現れる質感を得られることが解り、比較例3にかかるようなオフセット平台印刷校正刷り品と比較してもほぼ同等なものが得られることが解った。
【0065】
特に、実施例3のように、パルプ繊維の含有量を0.1〜10.0質量%の範囲にすることで、より平滑なインク受容層をもつインクジェット用記録シートを提供できることが解った。
【0066】
また、実施例4、5のように、パルプ繊維のフリーネスを250〜480の範囲にすることで、より平滑な中にも地合をもち、校正刷りのような質感のインクジェット用記録シートを提供できることが解った。
【0067】
さらに、実施例6のように、基材を耐水性のあるプラスチックフィルム等にすることで、
歪みやカールが全くないインクジェット用記録シートを提供できることが解った。
【0068】
【発明の効果】
本発明のインクジェット用記録シートは、印刷校正において現在広く行われているオフセット平台印刷校正と同等な高品位な画像を形成し、しかも平台校正刷りと同等な質感を与えることが可能なインクジェット画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット用記録シートの一例を表す概略断面図である。
【符号の説明】
10・・・基材
20・・・インク受容層

Claims (4)

  1. 基材の少なくとも一方の面にインク受容層を設けてあるインクジェット用記録シートであって、
    木材或いは非木材を主原料とするパルプ繊維および水性樹脂を該インク受容層中に含有し、
    該パルプ繊維が、該インク受容層の乾燥質量全体の0.1〜10.0質量%の範囲で含有されていることを特徴とするインクジェット用記録シート。
  2. 前記木材或いは非木材を主原料とするパルプ繊維のフリーネスが、250〜480mlの範囲であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用記録シート。
  3. 前記基材が、プラスチックフィルム、レジンコートペーパー、或いは合成紙のうちのいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット用記録シート。
  4. 前記インク受容層は、前記基材の少なくとも一方の面に、水性組成物を塗工乾燥して形成されてあることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット用記録シート。
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