JP2018135612A - 印刷用塗工紙 - Google Patents
印刷用塗工紙 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018135612A JP2018135612A JP2017030804A JP2017030804A JP2018135612A JP 2018135612 A JP2018135612 A JP 2018135612A JP 2017030804 A JP2017030804 A JP 2017030804A JP 2017030804 A JP2017030804 A JP 2017030804A JP 2018135612 A JP2018135612 A JP 2018135612A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- paper
- printing
- coating layer
- sizing agent
- pigment
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Paper (AREA)
Abstract
【課題】課題は、オフセット印刷機に対する適性を有する印刷用塗工紙でありながら、インクジェット印刷機に対する耐白筋性、耐光沢感差性および耐滲み性を有する印刷用塗工紙を提供することである。
【解決手段】課題は、原紙と、前記原紙の少なくとも片面に塗工層とを有し、カレンダー処理された印刷用塗工紙であって、前記原紙が内添サイズ剤を含有せず且つ外添サイズ剤を含有し、前記塗工層中、原紙を基準として最外に位置する最外層が顔料、スチレン−ブタジエン共重合体および滑剤を少なくとも含有し、前記顔料中の40質量%以上が炭酸カルシウムである印刷用塗工紙によって達成される。
【選択図】なし
【解決手段】課題は、原紙と、前記原紙の少なくとも片面に塗工層とを有し、カレンダー処理された印刷用塗工紙であって、前記原紙が内添サイズ剤を含有せず且つ外添サイズ剤を含有し、前記塗工層中、原紙を基準として最外に位置する最外層が顔料、スチレン−ブタジエン共重合体および滑剤を少なくとも含有し、前記顔料中の40質量%以上が炭酸カルシウムである印刷用塗工紙によって達成される。
【選択図】なし
Description
本発明は、オフセット印刷機向け印刷用塗工紙でありながらインクジェット印刷機で印刷ができる印刷用塗工紙に関する。
インクジェット記録方式は、インクの液滴を微細なノズルから記録用紙に吐出し、用紙上に付着させることによってインクドットを形成して記録を行う方式である。
インクジェット記録方式は、家庭向けおよびSOHO向けの小型プリンター、POPやポスター製作に用いるワイドフォーマットプリンター、並びに商業印刷物の生産に用いるオンデマンド印刷機に使用される。用いる印刷用塗工紙は、マット調からグロス調まで種々の光沢感のものが存在する。ビジネス文書、DM、書籍、小冊子、チラシ、パンフレット、カタログなどの商業印刷物を生産するための印刷用塗工紙と、インクジェット記録方式において銀塩写真の代替用に開発された写真用紙とは、印刷物のコスト、印刷物生産性および印刷物の扱い方の点で、要求される品質が異なる。
インクジェット記録方式は、家庭向けおよびSOHO向けの小型プリンター、POPやポスター製作に用いるワイドフォーマットプリンター、並びに商業印刷物の生産に用いるオンデマンド印刷機に使用される。用いる印刷用塗工紙は、マット調からグロス調まで種々の光沢感のものが存在する。ビジネス文書、DM、書籍、小冊子、チラシ、パンフレット、カタログなどの商業印刷物を生産するための印刷用塗工紙と、インクジェット記録方式において銀塩写真の代替用に開発された写真用紙とは、印刷物のコスト、印刷物生産性および印刷物の扱い方の点で、要求される品質が異なる。
安価でありながら高速インクジェット印刷適性を有するとともに、一般的な商業印刷であるオフセット印刷適性及び凸版印刷適性を有するオンデマンド印刷用塗工紙として、基紙の少なくとも片面にインク受理層を設け、カレンダー処理してなる印刷用塗工紙であって、前記基紙が内添サイズ剤及び外添サイズ剤を含有せず、かつ、内添紙力増強剤を含有し、前記インク受理層が、顔料とスチレン−ブタジエンラテックスと潤滑剤とを含有し、前記顔料の40質量%以上が炭酸カルシウムであり、枚葉紙では14.85m/分以上、ロール紙では20m/分以上の水性インクを用いた高速インクジェット印刷用であることを特徴とするオンデマンド印刷用塗工紙が公知である(例えば、特許文献1参照)。
オフセット印刷機や凸版印刷機などの刷版印刷機は、印刷画像を形成した「版」を必要とする。一方、オンデマンド印刷機は「版」を必要としない。すなわち、オンデマンド印刷機は、画像に関するデジタル情報に沿って画像形成装置が用紙に直接印刷する。
インクジェット記録方式を使用するオンデマンド印刷機、すなわちインクジェット印刷機が存在する。インクジェット印刷機の例としては、SCREENグラフィックアンドプレシジョンソリューションズ社のTruepressJet、ミヤコシ社のMJPシリーズ、コダック社のProsperおよびVERSAMARK、富士フイルム社のJetPress、Hewlett−Packard社のColorInkjetWebPressなどがある。
インクジェット記録方式を使用するオンデマンド印刷機、すなわちインクジェット印刷機が存在する。インクジェット印刷機の例としては、SCREENグラフィックアンドプレシジョンソリューションズ社のTruepressJet、ミヤコシ社のMJPシリーズ、コダック社のProsperおよびVERSAMARK、富士フイルム社のJetPress、Hewlett−Packard社のColorInkjetWebPressなどがある。
このようなインクジェット印刷機は、印刷諸条件に依存するものの、家庭向けおよびSOHO向け小型インクジェットプリンター、並びにワイドフォーマットインクジェットプリンターに比べてカラー印刷速度が10倍〜数十倍と速く、印刷速度が15m/分以上、より高速では100m/分を超える。このため、インクジェット印刷機は、家庭向けおよびSOHO向け小型インクジェットプリンターおよびワイドフォーマットインクジェットプリンターと区別される。
オンデマンド印刷機の普及に伴い、印刷用塗工紙は、刷版印刷機だけでなくオンデマンド印刷機に対応する必要がある。特に、商業印刷物の生産に多く用いられるオフセット印刷機と、インクジェット印刷機とに適用できる必要がある。
オフセット印刷機は、刷版に付着したインクがブランケットを介して印刷用塗工紙に接触して転写され、印刷物を生産する。インクジェット印刷機は、用紙と非接触である微細なノズルからインク滴を印刷用塗工紙に吐出して、印刷物を生産する。このような印刷機構の違いから、オフセット印刷機のインクは、粘着性を有し且つ色材含有濃度が高い。インクジェット印刷機のインクは、流動性を有し且つ色材含有濃度が低い。
オフセット印刷機は、刷版に付着したインクがブランケットを介して印刷用塗工紙に接触して転写され、印刷物を生産する。インクジェット印刷機は、用紙と非接触である微細なノズルからインク滴を印刷用塗工紙に吐出して、印刷物を生産する。このような印刷機構の違いから、オフセット印刷機のインクは、粘着性を有し且つ色材含有濃度が高い。インクジェット印刷機のインクは、流動性を有し且つ色材含有濃度が低い。
従来のオフセット印刷機向けの印刷用塗工紙は、インクジェット印刷機に使用すると、印刷部分に白筋および白紙部分と印刷部分との間で顕著な光沢感の差を発生する場合がある。特に、インクジェット印刷機が水性顔料インクの場合に光沢感の差は顕著になる。たいていは、印刷部分の光沢感が白紙部分に比べて上昇する。この理由は、インクジェット印刷機のインクに含まれる分散安定剤や固着防止剤などの樹脂成分が紙面上で光沢を増すものと考えられる。「白筋」とは、インクジェット印刷機から吐出されたインク滴が紙面上で十分に拡がらずに乾燥することによって、本来、インクが存在する部分に筋状の色抜けが生じる現象である。印刷部分に白筋の発生および白紙部分と印刷部分との間で光沢感の差は商業印刷物の価値を下げる。
特許文献1のように、原紙が、内添サイズ剤および外添サイズ剤を含有しない場合に水性液に対する浸透の抑制および耐水に乏しく、相対的にインクジェット印刷機のインクに対する吸収性を増す。しかしながら、このような原紙の印刷用塗工紙は、サイズ性が低下して滲みやブリードを発生し易く、また白筋も発生し易い。「ブリード」とは、紙面上で隣接する一方の色が他方の色に滲み出て交じり合い、不鮮明となる現象である。特に、隣接する異なる色間の境界部で発生し易く、商業印刷物の価値を下げる。
本発明の目的は、オフセット印刷機に対する適性を有する印刷用塗工紙でありながらインクジェット印刷機で印刷できることを目指し、インクジェット印刷機に対して下記の品質を有する印刷用塗工紙を提供することである。
(1)印刷部分の白筋の発生が抑制されていること(耐白筋性)
(2)白紙部分と印刷部分との間で光沢感の差が抑制されていること(耐光沢感差性)
(3)滲みやブリードの発生が抑制されていること(耐滲み性)
(1)印刷部分の白筋の発生が抑制されていること(耐白筋性)
(2)白紙部分と印刷部分との間で光沢感の差が抑制されていること(耐光沢感差性)
(3)滲みやブリードの発生が抑制されていること(耐滲み性)
本発明者らは鋭意研究を行った結果、本発明の目的は以下により達成される。
[1]原紙と、前記原紙の少なくとも片面に塗工層とを有し、カレンダー処理された印刷用塗工紙であって、前記原紙が内添サイズ剤を含有せず且つ外添サイズ剤を含有し、前記塗工層中、原紙を基準として最外に位置する最外層が顔料、スチレン−ブタジエン共重合体および滑剤を少なくとも含有し、前記顔料中の40質量%以上が炭酸カルシウムである印刷用塗工紙。
[1]原紙と、前記原紙の少なくとも片面に塗工層とを有し、カレンダー処理された印刷用塗工紙であって、前記原紙が内添サイズ剤を含有せず且つ外添サイズ剤を含有し、前記塗工層中、原紙を基準として最外に位置する最外層が顔料、スチレン−ブタジエン共重合体および滑剤を少なくとも含有し、前記顔料中の40質量%以上が炭酸カルシウムである印刷用塗工紙。
[2]前記滑剤が高級脂肪酸塩である前記[1]に記載の印刷用塗工紙。
本発明により、オフセット印刷機に対する適性を有する印刷用塗工紙でありながら、インクジェット印刷機に対する耐白筋性、耐光沢感差性および耐滲み性を有する印刷用塗工紙を提供することができる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の印刷用塗工紙は、原紙と、前記原紙の少なくとも片面に塗工層とを有する。前記原紙は、内添サイズ剤を含有せず且つ外添サイズ剤を含有し、前記塗工層中、最外層が顔料、スチレン−ブタジエン共重合体および滑剤を少なくとも含有する。
本発明において、「塗工層を有する」とは、用紙の断面を電子顕微鏡によって観察した際に、原紙と区別できる明確な塗工層を有する用紙を指す。
本発明の印刷用塗工紙は、原紙と、前記原紙の少なくとも片面に塗工層とを有する。前記原紙は、内添サイズ剤を含有せず且つ外添サイズ剤を含有し、前記塗工層中、最外層が顔料、スチレン−ブタジエン共重合体および滑剤を少なくとも含有する。
本発明において、「塗工層を有する」とは、用紙の断面を電子顕微鏡によって観察した際に、原紙と区別できる明確な塗工層を有する用紙を指す。
原紙は、LBKP(Leaf Bleached Kraft Pulp)、NBKP(Needle Bleached Kraft Pulp)などの化学パルプ、GP(Groundwood Pulp)、PGW(Pressure GroundWood pulp)、RMP(Refiner Mechanical Pulp)、TMP(ThermoMechanical Pulp)、CTMP(ChemiThermoMechanical Pulp)、CMP(ChemiMechanical Pulp)、CGP(ChemiGroundwood Pulp)などの機械パルプ、およびDIP(DeInked Pulp)などの古紙パルプから選ばれる少なくとも1種のパルプに、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリンなどの各種填料、さらに、内添サイズ剤を除く、定着剤、歩留まり剤、カチオン性樹脂や多価陽イオン塩などのカチオン化剤、紙力剤などの各種添加剤を必要に応じて配合した紙料を抄造した抄造紙に、外添サイズ剤でサイズ剤処理した上質紙である。さらに原紙には、外添サイズ剤でサイズ処理を施す前後にカレンダー処理した上質紙が含まれる。
紙料中には、その他の添加剤として顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤などの1種または2種以上を、本発明の所望の効果を損なわない範囲で、適宜配合することができる。
本発明の原紙は、内添サイズ剤を含有せず且つ外添サイズ剤を含有する。
外添サイズ剤は、従来公知のものであり、例えば、澱粉類および各種変性澱粉類、カゼイン、ワックスなどの天然物、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ジアルデヒド澱粉、マンナンガラクタン誘導体などの半合成物、ポリビニルアルコールおよび各種変性ポリビニルアルコール、メラミン−ホルマリン樹脂、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ジイソブチレン−マレイン酸共重合体、アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合体、などの合成物を挙げることができる。澱粉類および各種変性澱粉類並びにポリビニルアルコールおよび各種変性ポリビニルアルコールが好ましい。外添サイズ剤の含有量は、片面あたり、0.5g/m2以上3g/m2以下が好ましい。この範囲であると、耐白筋性および耐光沢感差性が良好になる。
外添サイズ剤は、従来公知のものであり、例えば、澱粉類および各種変性澱粉類、カゼイン、ワックスなどの天然物、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ジアルデヒド澱粉、マンナンガラクタン誘導体などの半合成物、ポリビニルアルコールおよび各種変性ポリビニルアルコール、メラミン−ホルマリン樹脂、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ジイソブチレン−マレイン酸共重合体、アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合体、などの合成物を挙げることができる。澱粉類および各種変性澱粉類並びにポリビニルアルコールおよび各種変性ポリビニルアルコールが好ましい。外添サイズ剤の含有量は、片面あたり、0.5g/m2以上3g/m2以下が好ましい。この範囲であると、耐白筋性および耐光沢感差性が良好になる。
内添サイズ剤は、紙料に添加して使用するサイズ剤である。外添サイズ剤は、表面サイズ剤とも呼ばれ、得られた抄造紙の表面に対してサイズプレスなどで付与するサイズ剤である。内添サイズ剤と外添サイズ剤とは、紙料中に配合するか、得られた抄造紙の表面に付与するかによって区別できる。
一般に、内添サイズ剤は、基本的に両親媒性物質であって、パルプ繊維表面に配列することで疎水化してサイズ性を得る薬剤である。内添サイズ剤によって、紙に対する水性液の浸透が抑制される。外添サイズ剤は、基本的に成膜性のある物質であって、紙の表面に塗布して紙の表面に膜を形成してサイズ性を得る薬剤である。外添サイズ剤によって、耐水性、紙の細孔調節および表面強度が得られる。
一般に、内添サイズ剤は、基本的に両親媒性物質であって、パルプ繊維表面に配列することで疎水化してサイズ性を得る薬剤である。内添サイズ剤によって、紙に対する水性液の浸透が抑制される。外添サイズ剤は、基本的に成膜性のある物質であって、紙の表面に塗布して紙の表面に膜を形成してサイズ性を得る薬剤である。外添サイズ剤によって、耐水性、紙の細孔調節および表面強度が得られる。
前記したように、原紙が、内添サイズ剤および外添サイズ剤を含有しない場合、水性液に対する浸透の抑制や耐水が乏しく、相対的にインクジェット印刷機のインクに対する吸収性を増す。しかしながら、このような原紙の印刷用塗工紙は耐滲み性に劣る。原紙が、内添サイズ剤を含有せず且つ外添サイズ剤を含有することによって、印刷用塗工紙は、オフセット印刷機に対する適性を有する印刷用塗工紙でありながらインクジェット印刷機のインクに対する吸収性を得ることができつつ耐滲み性を有し、前記原紙と後記塗工層との相乗効果によって、耐白筋性および耐光沢感差性を得ることができる。
印刷用塗工紙は、原紙の少なくとも片面に塗工層を有する。塗工層中の最外層は、顔料、スチレン−ブタジエン共重合体および滑剤を少なくとも含有し、最外層中の顔料の40質量%以上が炭酸カルシウムである。
塗工層は、塗工層塗工液を塗工および乾燥することによって原紙の少なくとも片面に設けることができる。塗工層は1層または2層以上である。製造コストの観点から、塗工層は1層または2層が好ましい。原紙を基準として最外に位置する層が最外層である。塗工層が1層の場合は当該層が最外層になる。塗工層中の最外層が顔料、スチレン−ブタジエン共重合体および滑剤を少なくとも含有し、最外層中の顔料の40質量%以上が炭酸カルシウムである。塗工層が2層以上の場合、原紙と最外層との間に存在する塗工層は特に限定しない。また、原紙と最外層との間に存在する塗工層は、後記の顔料および後記のバインダの有無および種類について特に限定しない。
塗工層の各塗工量は特に限定しない。好ましい塗工量は、乾燥固形分量で片面あたり5g/m2以上30g/m2以下の範囲である。塗工層が2層以上の場合は、それらの合計の値である。塗工層が2層以上の場合、原紙を基準にして最外層が乾燥固形分量で片面あたり塗工量の70質量%を占めることが好ましい。
塗工層の各塗工量は特に限定しない。好ましい塗工量は、乾燥固形分量で片面あたり5g/m2以上30g/m2以下の範囲である。塗工層が2層以上の場合は、それらの合計の値である。塗工層が2層以上の場合、原紙を基準にして最外層が乾燥固形分量で片面あたり塗工量の70質量%を占めることが好ましい。
塗工層は、原紙の片面または両面に有してよい。また片面の場合は、原紙において塗工層を有する側とは反対面に従来公知のバックコート層を有してよい。
原紙に塗工層を設ける方法は特に限定されない。例えば、製紙分野で従来公知の塗工装置および乾燥装置を用いて、塗工層塗工液を塗工および乾燥する方法を挙げることができる。塗工装置の例としては、コンマコーター、フィルムプレスコーター、エアナイフコーター、ロッドブレードコーター、バーコーター、ブレードコーター、グラビアコーター、カーテンコーター、Eバーコーターなどを挙げることができる。乾燥装置の例としては、直線トンネル乾燥機、アーチドライヤー、エアループドライヤー、サインカーブエアフロートドライヤー等の熱風乾燥機、赤外線加熱ドライヤー、マイクロ波等を利用した乾燥機等の各種乾燥装置を挙げることができる。
印刷用塗工紙は、塗工層を設けた後にカレンダー処理を施す。
カレンダー処理とは、ロール間に紙を通すことによって平滑性や厚みを平均化する処理である。カレンダー処理の装置としては、例えば、マシンカレンダー、ソフトニップカレンダー、スーパーカレンダー、多段カレンダー、マルチニップカレンダーなどを挙げることができる。
本発明の印刷用塗工紙には、最外層がキャスト処理された印刷用塗工紙を含めない。
カレンダー処理とは、ロール間に紙を通すことによって平滑性や厚みを平均化する処理である。カレンダー処理の装置としては、例えば、マシンカレンダー、ソフトニップカレンダー、スーパーカレンダー、多段カレンダー、マルチニップカレンダーなどを挙げることができる。
本発明の印刷用塗工紙には、最外層がキャスト処理された印刷用塗工紙を含めない。
塗工層は、カレンダー処理されることで塗工層中の比較的大きな空隙から潰され比較的小さな空隙が残り且つ表層に存在する空隙から主に潰されるために、インクジェット印刷機のインクが着弾した際にインク滴が拡がる前に吸収されることがなく、結果として耐白筋性を得ることができる。また、インクジェット印刷機のインクの樹脂成分を取り込むことができ、結果として耐光沢感差性を得ることができる。
カレンダー処理の条件は、金属ロールと弾性ロールとを多段(10〜16段)に積み重ねた構造で3ニップ以上、金属ロール温度30℃以上100℃以下、ニップ圧2.9MPa以上7.9MPa以下であることが好ましい。
カレンダー処理の条件は、金属ロールと弾性ロールとを多段(10〜16段)に積み重ねた構造で3ニップ以上、金属ロール温度30℃以上100℃以下、ニップ圧2.9MPa以上7.9MPa以下であることが好ましい。
塗工層の顔料は、製紙分野で従来公知の白色顔料である。白色顔料の例としては、カオリン、炭酸カルシウム、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムなどの無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、スチレン−アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂などの有機顔料を挙げることができる。
顔料として炭酸カルシウムが必須である。炭酸カルシウムは、塗工層中の顔料に対して40質量%以上を占める。
顔料として炭酸カルシウムが必須である。炭酸カルシウムは、塗工層中の顔料に対して40質量%以上を占める。
塗工層は、スチレン−ブタジエン共重合体以外に、製紙分野で従来公知の水分散性バインダおよび水溶性バインダから選ばれる少なくとも1種であるバインダを含有することができる。水分散性バインダの例としては、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体などスチレン−ブタジエン共重合体以外の共役ジエン系共重合体ラテックス、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルの重合体あるいはメチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などのアクリル系共重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などのビニル系共重合体ラテックス、ポリウレタン樹脂ラテックス、アルキド樹脂ラテックス、不飽和ポリエステル樹脂ラテックス、またはこれらの各種共重合体のカルボキシル基などの官能基含有単量体による官能基変性共重合体ラテックス、あるいはメラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂を挙げることができる。水溶性バインダの例としては、澱粉、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉誘導体、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルアルコールまたはシラノール変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール誘導体、カゼインやゼラチンまたはそれらの変性物、大豆蛋白、プルラン、アラビアゴム、カラヤゴム、アルブミンなどの天然高分子樹脂またはこれらの誘導体、ポリアクリル酸ソーダなどのビニルポリマー、アルギン酸ソーダ、無水マレイン酸またはその共重合体などを挙げることができる。
バインダとしてスチレン−ブタジエン共重合体は必須である。塗工層中のバインダに対して60質量%以上を占めることが好ましい。顔料に対するスチレン−ブタジエン共重合体を含むバインダの含有比は、塗工層中の顔料100質量部に対して2質量部以上100質量部以下が好ましい。
バインダとしてスチレン−ブタジエン共重合体は必須である。塗工層中のバインダに対して60質量%以上を占めることが好ましい。顔料に対するスチレン−ブタジエン共重合体を含むバインダの含有比は、塗工層中の顔料100質量部に対して2質量部以上100質量部以下が好ましい。
塗工層の滑剤としては従来公知の、高級脂肪酸塩、ワックス類および有機珪素化合物などを挙げることができる。高級脂肪酸塩としては、例えば、ラウリン酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ミリスチン酸塩などの高級脂肪酸金属塩(例えば、これらのナトリウム塩、カリウム塩、亜鉛塩、カルシウム塩)、また、ラウリン酸アンモニウム、オレイン酸アンモニウム、パルミチン酸アンモニウム、ステアリン酸アンモニウム、ミリスチン酸アンモニウムなどの高級脂肪酸アンモニウム塩である。ワックス類としては、例えば、植物性ワックス、動物性ワックス、モンタンワックス、パラフィンワックス、合成ワックス(炭化水素系合成ワックス、ポリエチレンエマルジョン系ワックス、高級脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、ケトン・アミン類、水素硬化油など)、ポリプロピレンおよびポリテトラフルオロエチレン重合体等の脂肪族炭化水素並びにその誘導体を挙げることができる。有機珪素化合物としては、例えば、ポリアルキルシロキサンおよびその誘導体、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、アルキル・アラルキル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイルなどを挙げることができる。
滑剤は、高級脂肪酸塩が好ましい。この理由は、耐光沢感差性がより良化するからである。
滑剤は、高級脂肪酸塩が好ましい。この理由は、耐光沢感差性がより良化するからである。
塗工層中の滑剤の含有量は、片面あたり0.01g/m2以上1g/m2以下が好ましく、高級脂肪酸塩は、塗工層中の滑剤の30質量%以上を占めることが好ましい。
塗工層が滑剤を含有する方法は、(1)塗工層塗工液に滑剤を配合する方法、(2)滑剤を有しない塗工層を先に設け、従来公知の塗工装置によって滑剤を含有する液をこの塗工層に付与する方法、を挙げることができる。製造が安定する観点から、(1)の方法が好ましい。
印刷用塗工紙は、顔料、スチレン−ブタジエン共重合体および滑剤を含有し且つ塗工層中の顔料の40質量%以上が炭酸カルシウムである塗工層と前記の原紙との相乗効果によって、オフセット印刷機に対する適性を有しながらインクジェット印刷機に対する耐白筋性、耐光沢感差性および耐滲み性を得ることができる。この理由は定かでないが、以下を考える。
内添サイズ剤を含有しないことで原紙は、水性液に対する浸透性を有してインクに含まれる樹脂成分を塗工層から吸収することができる。外添サイズ剤を有することで原紙は、塗工層からインクの溶媒などの吸収速度を抑えることができる。そして塗工層が、比較的油分の吸収に優れる炭酸カルシウムが40質量%以上を占める顔料と滑剤とを含有することでインクに含まれる樹脂成分を取り込み易くなる。また、顔料に対する吸着性に優れるスチレン−ブタジエン共重合体を塗工層が含有とカレンダー処理とによって、上手く、塗工層中の比較的大きな空隙から潰され比較的小さな空隙が残り且つ表層に存在する空隙から主に潰されて、インクジェット印刷機から吐出されたインク滴が紙面上で拡がり易くなる。これらの複合的な相乗効果によって、印刷用塗工紙は、インクジェット印刷機から吐出されたインク滴が紙面上で十分に拡がって耐白筋性を、インクジェット印刷機のインクに含まれる分散安定剤や固着防止剤などの樹脂成分が印刷用塗工紙の内部に取り込まれて耐光沢感差性を、および原紙がサイズ性を有することで耐滲み性を、得ることができる。
内添サイズ剤を含有しないことで原紙は、水性液に対する浸透性を有してインクに含まれる樹脂成分を塗工層から吸収することができる。外添サイズ剤を有することで原紙は、塗工層からインクの溶媒などの吸収速度を抑えることができる。そして塗工層が、比較的油分の吸収に優れる炭酸カルシウムが40質量%以上を占める顔料と滑剤とを含有することでインクに含まれる樹脂成分を取り込み易くなる。また、顔料に対する吸着性に優れるスチレン−ブタジエン共重合体を塗工層が含有とカレンダー処理とによって、上手く、塗工層中の比較的大きな空隙から潰され比較的小さな空隙が残り且つ表層に存在する空隙から主に潰されて、インクジェット印刷機から吐出されたインク滴が紙面上で拡がり易くなる。これらの複合的な相乗効果によって、印刷用塗工紙は、インクジェット印刷機から吐出されたインク滴が紙面上で十分に拡がって耐白筋性を、インクジェット印刷機のインクに含まれる分散安定剤や固着防止剤などの樹脂成分が印刷用塗工紙の内部に取り込まれて耐光沢感差性を、および原紙がサイズ性を有することで耐滲み性を、得ることができる。
塗工層は、本発明の効果を損なわない範囲且つ必要に応じて塗工紙分野で従来公知の各種添加剤を含有することができる。添加剤の例としては、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、発泡剤、浸透剤、着色顔料、着色染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤等を挙げることができる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は、これらの実施例に限定されない。ここで「質量部」および「質量%」は、乾燥固形分量あるいは実質成分量の各々「質量部」および「質量%」を表す。塗工層の塗工量は乾燥固形分量を表す。
<印刷用塗工紙の作製>
(原紙1)
濾水度450mlcsfのLBKP81質量部、濾水度480mlcsfのNBKP9質量部からなるパルプスラリーに、カチオン澱粉0.6質量部、重質炭酸カルシウム5質量部、軽質炭酸カルシウム5質量部を添加し、該パルプスラリーのpHを8.2に調整してから、長網抄紙機で抄造した。得られた抄造紙に外添サイズ剤をサイズプレスで片面あたり1.5g/m2付与した。その後、カレンダー処理して坪量68g/m2の支持体を得た。
外添サイズ剤には、酸化澱粉を使用した。
(原紙1)
濾水度450mlcsfのLBKP81質量部、濾水度480mlcsfのNBKP9質量部からなるパルプスラリーに、カチオン澱粉0.6質量部、重質炭酸カルシウム5質量部、軽質炭酸カルシウム5質量部を添加し、該パルプスラリーのpHを8.2に調整してから、長網抄紙機で抄造した。得られた抄造紙に外添サイズ剤をサイズプレスで片面あたり1.5g/m2付与した。その後、カレンダー処理して坪量68g/m2の支持体を得た。
外添サイズ剤には、酸化澱粉を使用した。
(原紙2)
濾水度450mlcsfのLBKP81質量部、濾水度480mlcsfのNBKP9質量部からなるパルプスラリーに、カチオン澱粉0.6質量部、重質炭酸カルシウム5質量部、軽質炭酸カルシウム5質量部を添加し、該パルプスラリーのpHを8.2に調整してから、長網抄紙機で抄造した。その後、得られた抄造紙に外添サイズ剤をサイズプレスで付与せずにカレンダー処理して坪量68g/m2の支持体を得た。
濾水度450mlcsfのLBKP81質量部、濾水度480mlcsfのNBKP9質量部からなるパルプスラリーに、カチオン澱粉0.6質量部、重質炭酸カルシウム5質量部、軽質炭酸カルシウム5質量部を添加し、該パルプスラリーのpHを8.2に調整してから、長網抄紙機で抄造した。その後、得られた抄造紙に外添サイズ剤をサイズプレスで付与せずにカレンダー処理して坪量68g/m2の支持体を得た。
(塗工層)
表1に記載した質量部で、カオリン、炭酸カルシウム、澱粉、スチレン−ブタジエン共重合体および滑剤を配合した水を溶媒とする塗工層塗工液を調製した。
表1に記載した質量部で、カオリン、炭酸カルシウム、澱粉、スチレン−ブタジエン共重合体および滑剤を配合した水を溶媒とする塗工層塗工液を調製した。
(塗工)
前記原紙1または原紙2の両面に表1に示した塗工層塗工液を、ブレードコーターを用いて、片面あたり塗工量が15g/m2になるように塗工および乾燥した。乾燥には熱風乾燥機を用いた。次に、得られた紙にカレンダー処理を施して、各実施例および各比較例の印刷用塗工紙を得た。カレンダーは、弾性ロールと金属ロールからなる装置を用いて、ニップ圧は幅方向の厚みプロファイルが適切に得られる範囲において、圧4.9〜6.9PMaの範囲で行った。また金属ロールの温度は30〜95℃の範囲とした。
前記原紙1または原紙2の両面に表1に示した塗工層塗工液を、ブレードコーターを用いて、片面あたり塗工量が15g/m2になるように塗工および乾燥した。乾燥には熱風乾燥機を用いた。次に、得られた紙にカレンダー処理を施して、各実施例および各比較例の印刷用塗工紙を得た。カレンダーは、弾性ロールと金属ロールからなる装置を用いて、ニップ圧は幅方向の厚みプロファイルが適切に得られる範囲において、圧4.9〜6.9PMaの範囲で行った。また金属ロールの温度は30〜95℃の範囲とした。
得られた印刷用塗工紙に対して、以下の手順によって耐白筋性および耐光沢感差性を評価した。なお、各実施例および各比較例の用紙を枚葉オフセット印刷機で印刷を行ったところ、ブランケットパイリングなどの不具合が無く、印刷ができた。
<耐滲み性の評価>
ミヤコシ社製インクジェット印刷機MJP20MX−7000を用い、水性顔料インクにて評価画像を100m/分で6000m印刷した。評価画像は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、各単色の50面積%網点パターンおよび文字を並べた画像とした。印刷用塗工紙における滲みやブリードの視認性を下記の基準により目視で判定した。本発明において、2の評価であれば、耐滲み性を有するものとした。
2:実用上の問題となる滲みやブリードが認められない。
1:実用上問題となる滲みやブリードが認められる。
ミヤコシ社製インクジェット印刷機MJP20MX−7000を用い、水性顔料インクにて評価画像を100m/分で6000m印刷した。評価画像は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、各単色の50面積%網点パターンおよび文字を並べた画像とした。印刷用塗工紙における滲みやブリードの視認性を下記の基準により目視で判定した。本発明において、2の評価であれば、耐滲み性を有するものとした。
2:実用上の問題となる滲みやブリードが認められない。
1:実用上問題となる滲みやブリードが認められる。
<耐白筋性の評価>
ミヤコシ社製インクジェット印刷機MJP20MX−7000を用い、水性顔料インクにて評価画像を100m/分で6000m印刷した。ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各単色およびブラックを除く他の3色インクでの2重色(レッド、グリーン、ブルー)の計7色のベタパターンを、3cm×3cm四方で横一列に隙間なく並べて記録するという方法で印刷を行った。印刷用塗工紙における白筋の視認性を下記の基準により目視で判定した。本発明において、3〜5の評価であれば、耐白筋性を有するものとする。
5:白筋が確認できない。
4:白筋が確認できないものの、濃淡差による筋が僅かに確認できる。
3:白筋が確認できないものの、淡い筋が確認できる。
2:薄い白筋が、確認できる。
1:白筋が、はっきり確認できる。
ミヤコシ社製インクジェット印刷機MJP20MX−7000を用い、水性顔料インクにて評価画像を100m/分で6000m印刷した。ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各単色およびブラックを除く他の3色インクでの2重色(レッド、グリーン、ブルー)の計7色のベタパターンを、3cm×3cm四方で横一列に隙間なく並べて記録するという方法で印刷を行った。印刷用塗工紙における白筋の視認性を下記の基準により目視で判定した。本発明において、3〜5の評価であれば、耐白筋性を有するものとする。
5:白筋が確認できない。
4:白筋が確認できないものの、濃淡差による筋が僅かに確認できる。
3:白筋が確認できないものの、淡い筋が確認できる。
2:薄い白筋が、確認できる。
1:白筋が、はっきり確認できる。
<耐光沢感差性の評価>
ミヤコシ社製インクジェット印刷機MJP20MX−7000を用い、水性顔料インクにて評価画像を100m/分で6000m印刷した。
画像作成ソフトを用い、ブラックの100%の色濃度となるような3cm×3cm四方を任意に配置した画像パターンの印刷を行った。
印刷用塗工紙における白紙部分と印刷部分との光沢感差を下記の基準により目視によって判定した。本発明において、3〜5の評価であれば、耐光沢感差性を有するものとする。
5:光沢感差が認識できず、極めて良好なレベル。
4:一見では光沢感差が認識できない程度であり、良好なレベル。
3:光沢感差が僅かに認識できるが、概ね良好なレベル。
2:光沢感差が幾分認められ、良好とはいえず、実用上の下限レベル。
1:光沢感差が認められ、実用上問題となるレベル。
ミヤコシ社製インクジェット印刷機MJP20MX−7000を用い、水性顔料インクにて評価画像を100m/分で6000m印刷した。
画像作成ソフトを用い、ブラックの100%の色濃度となるような3cm×3cm四方を任意に配置した画像パターンの印刷を行った。
印刷用塗工紙における白紙部分と印刷部分との光沢感差を下記の基準により目視によって判定した。本発明において、3〜5の評価であれば、耐光沢感差性を有するものとする。
5:光沢感差が認識できず、極めて良好なレベル。
4:一見では光沢感差が認識できない程度であり、良好なレベル。
3:光沢感差が僅かに認識できるが、概ね良好なレベル。
2:光沢感差が幾分認められ、良好とはいえず、実用上の下限レベル。
1:光沢感差が認められ、実用上問題となるレベル。
評価結果を表1に示す。
表1から、本発明に該当する実施例1〜19は、耐白筋性、耐光沢感差性および耐滲み性を有することが分かる。一方、本発明の構成を満足しない比較例1〜6は、これらの効果の全てを有することができないと分かる。
主に、実施例3、7および9〜13の間の対比から、滑剤は高級脂肪酸塩が好ましいと分かる。
主に、実施例3、7および9〜13の間の対比から、滑剤は高級脂肪酸塩が好ましいと分かる。
Claims (2)
- 原紙と、前記原紙の少なくとも片面に塗工層とを有し、カレンダー処理された印刷用塗工紙であって、前記原紙が内添サイズ剤を含有せず且つ外添サイズ剤を含有し、前記塗工層中、原紙を基準として最外に位置する最外層が顔料、スチレン−ブタジエン共重合体および滑剤を少なくとも含有し、前記顔料中の40質量%以上が炭酸カルシウムである印刷用塗工紙。
- 前記滑剤が高級脂肪酸塩である請求項1に記載の印刷用塗工紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017030804A JP2018135612A (ja) | 2017-02-22 | 2017-02-22 | 印刷用塗工紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017030804A JP2018135612A (ja) | 2017-02-22 | 2017-02-22 | 印刷用塗工紙 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018135612A true JP2018135612A (ja) | 2018-08-30 |
Family
ID=63365410
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017030804A Pending JP2018135612A (ja) | 2017-02-22 | 2017-02-22 | 印刷用塗工紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018135612A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2020059635A1 (ja) * | 2018-09-21 | 2021-01-07 | 日本製紙株式会社 | 紙筒 |
-
2017
- 2017-02-22 JP JP2017030804A patent/JP2018135612A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2020059635A1 (ja) * | 2018-09-21 | 2021-01-07 | 日本製紙株式会社 | 紙筒 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9174479B2 (en) | Coated printing paper and method for forming printed images | |
KR20060043306A (ko) | 잉크젯 기록 용지 | |
JP6785713B2 (ja) | 印刷用塗工紙 | |
JP6824221B2 (ja) | 印刷用塗工紙 | |
JP2018135612A (ja) | 印刷用塗工紙 | |
JP3770745B2 (ja) | インクジェット記録シートの製造方法 | |
JP6633895B2 (ja) | 輪転方式の産業用インクジェット印刷機向け印刷用紙および印刷物製造方法 | |
JP6261126B2 (ja) | インクジェット記録媒体 | |
JP2015190087A (ja) | 書籍用紙 | |
JP4050475B2 (ja) | インクジェット記録用紙 | |
JP5517161B2 (ja) | インクジェット用葉書の製造方法 | |
JP7102122B2 (ja) | 印刷用塗工紙 | |
JP2012077394A (ja) | 印刷用塗工紙 | |
JP2008049541A (ja) | インクジェット記録媒体及びインクジェット記録方法 | |
JP2005280035A (ja) | インクジェット記録媒体 | |
JP6542558B2 (ja) | インクジェット記録媒体 | |
JP2006281606A (ja) | インクジェット記録媒体 | |
JP6890462B2 (ja) | 印刷用塗工紙 | |
JP2018188762A (ja) | 印刷用紙 | |
JP2018188758A (ja) | 印刷用紙 | |
JP4195765B2 (ja) | インクジェット印字用シート | |
JP6815341B2 (ja) | インクジェット記録用紙及びその製造方法 | |
JP2018188761A (ja) | 印刷用塗工紙 | |
JP2006192640A (ja) | インクジェット記録材料 | |
JP2015164777A (ja) | 産業用インクジェット印刷機向け印刷用塗工紙 |