JP6312939B2 - 地下式避難用シェルター - Google Patents

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Description

本発明は、既設建築物の建物に隣接して設置可能な防災用避難用の地下式避難用シェルターに関する。
近々に発生が予測される「南海トラフ大地震」に備え、地震対策及び津波対策として避難用のシェルターを付した住宅の開発を課題とする。南海トラフ巨大地震での津波による死亡予想者数は、2003年の中央防災会議の想定と比べて2013年の内閣府発表では、死者は13倍と大幅に増加している。このうち津波による死者は全体の7割を占めている。このため、地震・津波対策に対する意識は近年高まってきている。
シェルターを基礎に固定する方式の発明が特許文献1〜4等に示すように種々提案されている。
特許文献1の発明によれば、鉄筋コンクリートのシェルター6に、衝撃的水圧に耐える引き戸1と、耐圧マンホールを改良した覗き窓と補助避難のためのマンホール2を、壁・屋根に設置する発明が提案されている。
特許文献2によれば、プレキャスト・プレストレストコンクリートを素材とし、全体の形状が船底を逆にした形状の低層系の建屋本体1を設けるに際し、該建屋本体1の基礎部を、地面を掘り下げ、高強度鉄筋コンクリートを素材とするベタ基礎2を設け、ベタ基礎2上に、複数個の免震装置3を介して、適宜の大きさに仕切られる格子状の枠体4aを形成し、これら各枠体4aによって仕切られた溝4b内に、埋戻土Xを充填した基礎スラブ4を設け、該基礎スラブ4上に前記建屋本体1を設ける免震構造とした発明が提案されている。
特許文献3によれば、コンクリート基礎4に固着した地下シェルターであって、上方には脱出エントランス6を有し、下方には非コンクリート製の繊維強化プラスチック、カーボン繊維、ケプラー繊維、ポリカーボネートコンクリート、金属の内の1種又は2種以上からなるシェルター本体1を備え、脱出エントランス6とシェルター本体1の間には脱出ハッチ5と脱出チューブ20によってつながる地下シェルターを構成した発明が提案されている。
特許文献4によれば、津波シェルター本体1の入り口2の天井最下部15より避難室3の床12を高くすることにより被災時の内部に侵入した海水面13が避難室3に入り込まず、酸素ボンベ又はエアーボンベの放出14により避難者16を保護する。避難室3の気密性が入り口扉8の開閉に左右されないので避難時に扉8を閉める必要がなく、脱出時に入り口2が塞がれる恐れがない。外壁に傾斜を付けることと津波シェルター1自体の十分な自重と地盤への固定5より津波の圧力や津波に押し流された瓦礫などの衝突18に耐える機能を有する発明が提案されている。
特開2013−160037号公報 実用新案登録第3178495号公報 特開2014−80847号公報 特開2012−233385号公報
しかしながら、従来技術には、次のような不都合が指摘される。
(1) 入口から水が侵入すると全部が水没してしまい、生存確率が低くなる。 沿岸部地域に居住か今後居住予定の人に対して津波の心配を解消した安心・安全な住宅を提供する課題がある。
(2)安全性を考慮すると、シェルター建設のコストが高く工期が長くなるため、一般家庭にまでは普及していないという問題がある。低所得層の人は賃貸住宅への居住が多く、将来の居住費の負担への不安を抱えている。そして、多くの人が土地を所有しておらず、避難のための土地探しから始めなければならない。
(3)地震への不安を持ちながら単なる耐震構造では不満足な方々の要求に応えることができていない。南海トラフ大地震で発生する津波へのシェルター本体の安定性の対策、南海トラフ大地震で発生する津波への耐水圧性能の確保、そして、避難シェルター使用時に必要な安全性及び、良好な居住性を確保する必要がある。震災意識の高まりに伴い個人の家でもシェルターへの必要性は高まってきている。避難場所への到達時間を鑑みると、高齢者、幼児、身体不自由者のいる家庭においてニーズは高いものと思われる。
(4)大型のものがほとんどであり、たとえば、シェルターの建築面積が10m2を超えると、市役所に確認申請を提出しなければならず、コストや労力が煩雑であるという問題がある。
(5)津波により浮くタイプの移動式シェルターや地震による耐震シェルターでは、避難したその場所にとどまることができず、地震だけでなく、津波そして火災、土石流という二次災害にも耐えられず、そして、高齢者や障碍者も安全に避難することができない。浮くタイプのシェルターでは津波の濁流の中で大きく揺れ居住性は安定しないと思われる。
(6)公共機関や大型施設などの一定の場所に設置され、緊急時にそこまで移動しなければならない不利不便がある。昨今の自然災害(地震、津波、土石流等)に対して、高齢者・障碍者・幼児等は、指定された避難場所まで短時間に移動することは難しい。津波到達までに避難時間を確保できない場合に対応するため、緊急的に津波から逃れるシェルターが検討されている。高知県は南海トラフ巨大地震の発生に備え、室戸市内に津波避難シェルターを設置することとしている。室戸市内の集落の崖地に、トンネルと立て坑からなる施設を検討している状況が避難シェルターの現状である。自宅から避難場所まで10分以上かかることもあり、高齢者・障碍者などは更に時間がかかり、地域住民を全員避難できるかは疑問である。また、避難タワーなど自力で登ることは困難である。自宅隣接で浮くタイプのシェルターもあるが、津波に流された後の捜索は困難が予想される。
上記の諸課題に鑑みて、本発明は、筒型鉄板と天井板と、内部空間を有するシェルター本体と、前記天井板に設けられる鉄板製の蓋と、前記内部空間を第1室と第2室に仕切る仕切壁と、を備え、前記仕切壁の上端部が前記天井板と接続され、前記第1室と第2室の下部が連通空間で連通されていることを特徴とする地下式避難用シェルターである。前記第1室と第2室の内部空間を上下2層に仕切る床を設けている。
前記第1室が前記蓋に隣接して設けられ、該第1室の内部空間を上下2層に仕切る床を設ける。
前記床が上下に昇降する可動床であることが好ましい。
前記外蓋と前記可動床とがリンク機構で連結されて前記可動床の昇降に伴い前記外蓋が連動することが好ましい。
前記可動床が前記シェルター本体の中段から上段まで昇降可能な可動床であることが好ましい。
前記蓋を支持する内蓋固定棒を備えたことが好ましい。
前記可動床により、前記内部空間を二層に床で仕切ることができる。
地下式避難用シェルターは水深20mの水圧に耐え、密閉状態においても、少なくとも3日間生存できる居住環境に設定したことが好ましい。
本発明によれば、次の効果がある。
(1) 災害時に、蓋から浸水し、第1室が水没しても、第2室の上部に空気溜まりが形成されるので、空気溜まりまでは水が浸入せず、生存確率が高くなる。沿岸部地域に居住か今後居住予定の人に対して津波の心配を解消した安心・安全な住宅を提供することができる。
(2)簡易な構造であるため、住宅とセットで建設しコストと工期を抑えることができる。例えば、低所得層に賃貸住宅の家賃並みの価格で安全なシェルター付住宅を提供できる。家の基礎と一体化した構造とすることでシェルター単体での建設よりコストダウンを図ることができる。住宅の庭に避難シェルターを付けた状態で販売が可能となる。これは平均的な建売住宅に避難シェルターという付加価値を提供するものである。また、住宅+土地情報+シェルターをセットにして土地情報も商品の一つとして販売することが可能となる。そして、何よりも、一人でも多くの命を守るとの国家的な使命・役割にも貢献するものである。
(3)地震への不安を払拭でき、ニーズに応えることができる。
(4)シェルター本体を小型にできることによって、シェルターの建築面積を小さくでき、法規制が免除されることで建築コストを削減できる。
(5)避難したその場所にとどまり、地震だけでなく、津波そして火災、土石流という二次災害にも耐えられ、そして、高齢者や障碍者も安全に避難することができる、極端現象が懸念される現代において必要性が高く、革新的でより安心できる性能を提供できる。
(6)住居に隣接し、短時間で避難できる。公共の避難場所まで避難するのに困難な高齢者・障碍者・幼児を抱える家庭において安心感が増す。これらの避難弱者に対して、自宅などの個人宅に隣接設置が出来る避難シェルターを提供し、高齢者・障碍者・幼児でも、地震警報発生から数分以内に避難できる。
本発明実施形態の地下式避難用シェルター1の設置された敷地の平面図である。 (a)は本発明実施形態の地下式避難用シェルター1の内部構造を示す正面図、(b)は同じく外蓋7とリンク機構15が連結されている部分側面図である。 (a)は本発明実施形態の内蓋5の動作を示す説明図、(b)は地下式避難用シェルター1の平面図である。 地下式避難用シェルター1の上部の分解斜視図である。 (a)は本発明実施形態の床板の設置状態を示す平面図、(b)は床板可動用のレール8の設置状態を示す斜視図である。 本発明実施形態の内蓋固定棒11の設置状態を示す斜視図、(b)は床板固定板の位置を示す平面図である。 本発明実施形態の地下式避難用シェルター1の変更形態を示す上部の正面図である。 本発明実施形態の地下式避難用シェルター1の変更形態を示す縦断面図である。
本発明の好適な実施形態について図面を参照して説明する。図1〜図3に示す通り、本発明実施形態の地下式避難用シェルター1は、コンクリート基礎2に固着して用いるシェルター本体3を備えた地下式避難用シェルター1である。地下式避難用シェルター1の周囲コンクリートの鉄筋と、コンクリート基礎2の鉄筋と、住宅100の鉄筋コンクリート基礎構造101の鉄筋を連結させることも可能である。これにより、想定されている南海トラフ大地震の震度7での液状化現象による沈下を防止する。ここでの例示としては、土地40坪、1F床面積15坪、2F床面積15坪、延べ床面積30坪を挙げて説明する。コンクリート基礎2の厚みは、150mmである。住宅100の他、敷地内には、駐車場200を設け自動車201の区画を設けてある。また、住宅100の外周領域に設けた鉄筋コンクリート構造300の開口部に地下式避難用シェルター1を設け、周囲には、適宜、フェンス400を設けてある。鉄筋コンクリート構造300は、住宅100の鉄筋コンクリート基礎構造101と連結し、これから外周に延長したものである。
本発明の実施形態2の地下式避難用シェルター1について、図1〜図6を参照して説明する。コンクリート基礎2は鉄筋コンクリート構造でも良い。
シェルター本体3はコンクリート基礎2と連結し、角筒型鉄板3aと鉄板製の天井板3bを有し、内部空間9を角柱構造とする構造を有する。シェルター本体3は仕切壁3cを有し、シェルター本体3の外表面は防水塗装仕上げである。天井板3bに設けられる開口4の周縁に鉄板製の内蓋5を丁番で開閉可能に連結し、また、開口4の周縁から上方に起立する立ち上がり部6を設けている。この立ち上がり部6の上面に鉄板製の外蓋7が開閉可能に丁番7aで連結している。シェルター本体3は角筒型鉄板3aの内壁面に上下方向に配置された一対のレール8を備え、このレール8に沿って内部空間9を昇降可能な可動床10を備えている。内部空間9は仕切壁3cにより第1室9aと第2室9bとに分割されている。以下、詳細に説明する。
シェルター本体3の鉄板は厚み9mmが例示されるが、6〜12mmが好ましい。シェルター本体3は平面視で、縦2400mm、横1400mmの寸法が例示される。縦寸法2400mmは変更可能であり、2000mm〜3400mmの範囲が可能である。横寸法1400mmは変更可能であり、1000mm〜2000mmが可能である。深さは2800mmが例示される。大人4人の避難が可能である。また、シェルター本体3の上部はGLから30cm出ている。第1室9aの容積を第2室9bの容積以上になるよう設定が可能である。
内蓋5を支持する内蓋固定棒11を備えたことが好ましい。内蓋固定棒11は伸縮可能な構造である。図6(a)に示す通り、平常時は角筒型鉄板3aの内壁に固定しておき、使用時は、内蓋5を閉じた状態で、可動床10の切り欠き10aを貫通し、立設状態で内蓋5を下方から支持する。図3(a)に示す通り、内蓋5の開閉の際に、開閉支援のため、内蓋5はヒモ又はチェーン12に連結され、天井板3bの下面に吊り下げ部13(滑車又はスプロケット)で吊り下げられ、その端部が操作部14を構成している。操作部14を引き下げたり、解放することで、内蓋5が開閉するようになっている。
前記外蓋7と前記可動床10とがリンク機構15で連結されて可動床10の昇降に伴い外蓋7が連動するように構成されている。リンク機構15は自在関節のアーム2本で構成されている。外蓋固定部材16が天井板3bの外面に固定され、外蓋7が開いた時に、外蓋7が起立状態で外蓋固定部材16に脱着自在に固定できるようになっている。外蓋7はハッチ式の開閉構造である。外蓋7は鉄板と防耐火ボードの二重構造が好ましい。外蓋7の開閉部分に安全センサー(図示略)を設置している。
図2に示す通り、仕切壁3cは、その下端は自由端部となっているので、連通空間3dを介して人間が第1室9aと第2室9bとを行き来できる構造である。天井板3bに内蓋5と外蓋7とから構成される出入口を1つ設けたが、2つの出入口設け、第1室9a、第2室9bにそれぞれ上部から入ることができるようにしても良い。2個の出入口がある場合、大きい方が通常の出入口、狭い方は万が一のため予備の出入口として、通常は閉鎖されているものとすることも可能である。万が一、通常の出入口から水が入ったとしても、第2室9bの上が空気溜まりになることができるので、水が第2室9bに浸入してこない構造である。水が侵入すれば、溺死してしまうおそれがあるが、空気溜まりが形成されることで、溺死を防止できる点で有用である。空気が不足すれば手動又は自動の空気発生装置(図示略)、例えば、酸素ボンベ等を作動させれば、安全性が高くなる。
仕切壁3cは、鉄板が好ましい。また、仕切壁3cは固定でもよいし、可変構造でもよい。仕切壁3cが固定構造であると、内部が狭く感じることもある。そこで、仕切壁3cを角筒型鉄板3aとは別体として構成し、仕切壁3cの一側端部に縦方向に丁番を設け、この丁番をシェルター本体3の内壁にも取り付け、仕切壁3cの他端部を回動可能にして、この他端部を内壁にロック装置でロックまたはロック解除できるようにしてもよい。これにより、仕切壁3cが邪魔にならず、内部空間9を広い状態でも利用できる。この仕切壁3cが邪魔にならなければ、書斎などに使用できる。なお、仕切壁3cが可変構造の場合には、パッキン等のシール材でシール状態とすることで、水が浸入しないようにしてある。
可動床10がシェルター本体3の内部空間9の中段から上段まで昇降可能である。図6(b)に示す通り、角筒型鉄板3aの内壁の中段に固定床板17が固定されており、その開口17aを塞ぐように面一で可動床10が位置することができる。そのため、隙間18が形成される。隙間18は、人がそこから下層に降りることができる寸法に設定されている。
可動床10を支持するため、床板固定用パイプ19が固定されている。可動床10の端部には、床板可動用のレール8の歯に歯合することができる構造を備えている。そのため、可動床10は緩やかに昇降が可能である。レール8上を可動床10が可動して1400mmまで下降することができる。可動床10の動力は電動(バッテリーで駆動)である。可動床10が電動で駆動不能の場合、手動用クランク20が併設してある。床板固定用パイプ21を備え、可動床10が上段にあるときに、可動床10を支持することができる。可動床10により、内部空間9を2階構造とし、人の行き来ができるように上下に仕切る。
地下式避難用シェルター1の寸法例としては、高さ3,100mm、横×縦が1400mm×2400mm、角筒型鉄板3aの高さ2,800mm、立ち上がり部6の高さ300mm、外蓋7が縦900mm、横700mmが例示される。内部空間9内に大人4人まで収容可能である。収容人数を多くする際には、拡張や増設が可能である。
地下式避難用シェルター1は、外蓋7及び内蓋5が水深20メートルで水圧200kN/mに耐えうるように設計される。また、台風・竜巻にも耐えうる。外蓋7及び内蓋5により、耐激突性能、津波による激突物の衝撃に耐えうるために2重蓋構造とし、耐衝撃性を高めている。
地下式避難用シェルター1の設計は、シェルター本体の構造としては、シェルター本体3の鉛直荷重時、津波荷重時を計算した本体の設計、シェルター本体3設置時の基礎を鉛直荷重時の計算を基に行う。また、津波荷重時の計算に基づき、本体周りのコンクリート打ち及び周辺基礎との連結をおこなうことができる。なお、津波波圧算定式は津波防災地域づくり法告示等の新ガイドラインに従って、算出する。また、基礎の計算は、道路標識に使用される基礎の土中埋め込み式基礎の計算式に従って算出する。
建築面積は建築確認申請が不要な10m以内(たとえば9m)に設定することが好ましい。シェルター本体3のサイズは、1人当たり1.5mの必要空間として換算とする。一般家族用4人の収容とする。4人×1.5m=6.0mとなる。既設建物や収容人数などの条件によってシェルター本体のサイズの変更が可能である。
建物の屋外に埋設する場合を示したが建物の屋内に設置する場合にも適用可能である。
シェルター本体3の平面的な設置場所は、玄関すぐ横、前庭など避難時に飛び込み易い場所を選定する。敷地が広い場合は、建築物基礎以外の既設コンクリート構造物に接合する。この理由は、津波のモーメントに対抗するために少しでも対抗力をもたせるためである。
シェルター本体3の中に酸素ボンベが用意してある。酸素を吹き出すことで、中の気圧が上がっていく。
このシェルター内の酸素容量では、酸素呼吸が持たないので、事前に搭載してある酸素ボンベからの酸素供給を行う。酸素ボンベについては、収容人数、子供、大人などの条件によって異なるので、シェルター内部に滞在できるための容量を確保する。
適切な酸素濃度の確保のため、地下式避難用シェルター1内部の安全・安心な居住性を保つために必要な酸素、二酸化炭素の濃度が室内の濃度計で分かるようにし、適切な基準値でなくなった場合には備え付けの酸素缶を噴射することで酸素濃度の調整を行う事を可能にしている。また、二酸化炭素も同様に濃度調整も可能にしていく。ここでの目標値シェルター内部の酸素濃度20%である。必要な装置としては、酸素供給器具セット、気圧調整器具、二酸化炭素低減器具セット等である。
シェルター本体3の内部の気体の圧力を抜く減圧弁も備えている。水道のパーツも備えている。二酸化炭素の増え過ぎを防止するため、二酸化炭素を消石灰水溶液又はゼオライトで吸着して二酸化炭素を減らすようにしてある。太陽光発電パネルにより蓄電池が満タンになっているので、その蓄電池が消石灰のポンプを駆動させ続けるように構成している。
外部を見るモニターが複数(ここでは2か所)設けている。夜中にモニター見ても真っ暗なので、温度計を外に設置しモニターできるようにしている。外気温、内気温度、酸素濃度、二酸化炭素の濃度を所定時間(たとえば30分)おきに記入できる。真冬の場合、津波が浸入して来たら外気温度計の温度が上がるので、津波が来たのが夜中でもわかる。
シェルター本体3内に携帯電話、衛星電話、トランシーバー等の通信機能を備えている。簡易トイレ、AED、防災グッズ等も備えている。
つぎに工事方法について説明する。基本的に、建築工事に於いて床や下地の撤去が完了していることを前提とする。本体を設置するにあたって地面に縦横の外周ともに地下式避難用シェルター本体1の外部寸法よりも大きい寸法で掘り下げる。深さは、コンクリート基礎2と土圧の関係があるために一定とはならないが、前記算定式に基づいて、掘削を行う。事前調査の場合によっては、土留工事を行う必要となる場合がある。もし必要となれば、土留工事も同時に進める。
続いて、コンクリート基礎2の築造を行う。このとき、必要により、コンクリート基礎2の鉄筋と、住宅100の鉄筋コンクリート基礎構造101と鉄筋で連結してから、コンクリートを打設する。コンクリート材料は、普通ポルトランドセメントを使用する。工事日程の短縮が必要な場合は、早強コンクリートを使用して硬化時間の短縮を行う。基本的には現場施工である。コンクリート基礎2の上に表面保護コンクリートを打設する。コンクリート材料は、普通ポルトランドセメントでよい。
コンクリート基礎2はスクリューパイルのような羽つきの鋼管杭を、強度を強くするため、地中に打設することもできる。これにより、地下式避難用シェルター1を支持するだけではなく、倒れないようにすることができる。
コンクリートが硬化後に施工するシェルター本体3の施工を行う。現場施工の場合には鉄筋を構築してからコンクリートを打設する。
シェルター本体3は現場施工であるが、工場製造のプレキャストコンクリートとしてもよい。この部品は、重量があるのでトラッククレーンにて、搬入する。先行してコンクリート基礎2に埋めてあるエントランス定着アンカーに合わせて据え付ける。据え付け後は、ナットにて締め付けを行う。ナットの締め付け作業は、すべてのナットが均一になるように、トルク式レンチを使用する。
次に開口4に内蓋5を取付け、また、防火鉄鋼製蓋である外蓋7を立ち上がり部6に取り付ける。
図7は上記実施形態の変更形態の地下式避難用シェルター1であり、鉄筋コンクリート構造300に結合する鉄筋コンクリート30を築造したものである。厚みは10cm〜30cmが好ましい。この鉄筋コンクリート30は天井板3bの上面と立ち上がり部6の側面に築造することが好ましい。鉄筋コンクリート30の鉄筋を立ち上がり部6と天井板3bの外面に溶接固定するものとする。鉄筋コンクリート30の鉄筋は溶接等で鉄筋コンクリート構造300の鉄筋と結合する。
図8は上記実施形態の変更形態の地下式避難用シェルター1であり、コンクリート基礎2に代えて、底板3dを設け、シェルター1を上方から平面視した場合に側壁から放射状に、例えば十字形状に横方向に複数の鉄製の支柱40を突出させたものである。支柱40の固定位置は、上部。例えば、中央から上部以上の位置が好ましい。これによれば、コンクリート基礎2に代えて、例えば、穴を掘削し、シェルター本体3の外周との間にコンクリート500を流し込んで地下式避難用シェルター1を地中に固定してもよい。コスト削減と地下水の浸入をコンクリート500でブロックする目的である。
本実施形態の効果を説明する。
災害時に、内蓋5、外蓋7から浸水し、第1室9aが水没しても、第2室9bの上部に空気溜まりが形成されるので、空気溜まりまでは水が浸入せず、生存確率が高くなる。水圧で空気が下から押され、気圧は上がるが、調整できる。
地下式避難用シェルター1は、避難したその場所にとどまり、地震だけでなく、津波そして火災、土石流という二次災害にも耐えられ、そして、高齢者や障碍者も安全に避難することができる、極端現象が懸念される現代において必要性が高く、革新的でより安心できる性能を提供できる。
建築コストや工期を削減しながら安全なシェルターを提供することができる。また、小型にすることができ、シェルターの建築面積を小さくでき、法規制が免除されることで、建築コストを削減できる。さらに地上から防火鉄鋼製蓋である外蓋7、内蓋5を開けて、中に出入りができる。バリアフリー構造として、板を下にひいて身障者等を収容できる。
住宅とセットで建設しコストを抑えることができる。例えば、年収300万円台から400万円台の所得層に賃貸住宅の家賃並みの価格で安全なシェルター付住宅を提供できる。住宅100の鉄筋コンクリート基礎構造101と一体化した構造とすることでシェルター単体での建設よりコストダウンを図ることができる。例えば、延べ床面積33坪の住宅の庭に避難シェルターを付けた状態で1600万円台での販売が可能となる。これは平均的な建売住宅の住宅に避難シェルターという付加価値を提供するものである。そして、何よりも、一人でも多くの命を守るとの国家的な使命・役割にも貢献できる。さらに、住宅+土地情報+シェルターをセットにして土地情報も商品の一つとして販売することが可能となる。基礎杭が省略できることで、さらにコスト削減が可能である。
地下式避難用シェルター1は、自宅などの住宅100に隣接しているため、緊急時にすぐに避難できる。高齢者・障碍者・幼児でも、地震警報発生から3分以内に避難でき、津波に対しては水没をしても、少なくとも3日間は酸素等、生命維持に必要なものを確保できるものとし、安全・安心に暮らせる環境を提供することができる。
特に、沿岸部地域に居住、或いは、居住を希望されている人に対して津波の心配を解消した安心・安全な住宅を提供することができる。
耐水圧性能が2気圧(水深20m相当)であり、シェルターが水没した時を想定して酸素等の空気調整機能を持つので、例えば、大人4人でも、少なくとも3日間はシェルター内で暮らせる食糧、水を保管できる。
シェルター本体3がプレキャストコンクリートであると、仮枠を作って外す手間や廃棄代金を省略できる。
図8に示す通り、吊り下げ工法にすると、図2に示すコンクリート基礎2を不要にでき、工期の短縮、コストの削減を実現できる。
鉄筋コンクリート30と鉄筋コンクリート構造300とを連結したので、地下式避難用シェルター1の沈下を防止できる。
外蓋7を鉄板の防耐火ボードの二重構造としたので、防耐火性能が高まる。また地下式避難用シェルター1の上部を鉄筋コンクリート30で被覆したので、強度、防耐火性能が向上する。
可動床10を下降することで、人が可動床10に乗りながら移動することができるとともに、内部空間9を2階に仕切ることができる。
可動床10に外蓋7が連動することで、自動的に外蓋7を閉めることができる。
内蓋固定棒11で内蓋5を支持することで安全性を高めることができる。
図8に示す変更形態によれば、コストを削減できる上、地下水の浸入を防止できる。
以上の実施形態は、本発明の実施のための好ましい実施形態の例示である。また、当業者は、本発明の開示に鑑みて、本発明の要旨から離れることなく多数の改良、変更、置換、欠失、追加等が可能である。
本実施形態ではシェルター本体3は角筒、内部空間9を角柱としたが、それぞれ、円筒、円柱、小判形状、団子形状等、種々の形状で実施が可能である。
家庭用の避難シェルターを安価で工期も短縮して提供でき、津波、火災、竜巻等に対して安心安全な環境を提供できる。特に、沿岸部において、その産業上の利用価値は大である。
1・・・地下式避難用シェルター
2・・・コンクリート基礎
3・・・シェルター本体
100・・・住宅
101・・・鉄筋コンクリート基礎構造
200・・・駐車場
201・・・自動車
300・・・鉄筋コンクリート構造
400・・・フェンス
3a・・・角筒型鉄板
3b・・・天井板
3c・・・仕切壁
3d・・・連通空間
4・・・開口
5・・・内蓋
6・・・立ち上がり部
7・・・外蓋
7a・・・丁番
8・・・レール
9・・・内部空間
9a・・・第1室
9b・・・第2室
10・・・可動床
10a・・・切り欠き
11・・・内蓋固定棒
12・・・ヒモ又はチェーン
13・・・吊り下げ部
14・・・操作部
15・・・リンク機構
16・・・外蓋固定部材
17・・・固定床板
17a・・・開口
18・・・隙間
19・・・床板固定用パイプ
20・・・手動用クランク
21・・・床板固定用パイプ
30・・・鉄筋コンクリート
40・・・支柱
500・・・コンクリート

Claims (3)

  1. 筒型鉄板と天井板と、内部空間を有するシェルター本体と、
    前記天井板に設けられる鉄板製の蓋と、
    前記内部空間を第1室と第2室に仕切る仕切壁と、を備え、
    前記仕切壁の上端部が前記天井板と接続され、
    前記第1室と第2室の下部が連通空間で連通されており、
    前記第1室が前記蓋に隣接して設けられ、該第1室の内部空間を上下2層に仕切る床が設けられ、
    前記床が上下に昇降する可動床であることを特徴とする地下式避難用シェルター。
  2. 前記蓋と前記可動床とがリンク機構で連結されて前記可動床の昇降に伴い前記蓋が連動する請求項1の地下式避難シェルター。
  3. 前記可動床が前記シェルター本体の中段から上段まで昇降可能な可動床である請求項1又は2の地下式避難シェルター。
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