JP3193067U - 津波シェルター - Google Patents
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Abstract
【課題】激流の津波や周囲の火災に遭遇した場合にも、シェルター内部の安全性が高い津波シェルターを提供する。【解決手段】シェルター本体2が地面に掘られた穴に設置される。シェルター本体2は、側面に設けられた側部出入口から人を収容可能で密閉可能である。シェルター本体2は側部出入口の前方を除いて盛土3により覆われる。シェルター本体2は天井部に上部出入口を有する。シェルター本体2は底部に側面より外側に突出する張出部を有する。【選択図】図1
Description
本考案は、津波シェルターに関する。
従来、建物の屋根部がシェルターで形成され、居住部の上方にシェルターが配置された津波シェルターが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の津波シェルターは、居住部からシェルターを分離させて、シェルター本体を水面に浮上させる構造のため、シェルターがどこに流されるかわからず、激流の津波に巻き込まれた場合には、シェルターがきりもみ状態になり、内部の避難者が危険であることが課題であった。また、周囲で火災にあった場合、シェルターが防火構造でも内部は高熱になり、危険であることが課題であった。
本考案は、このような課題に着目してなされたもので、激流の津波や周囲の火災に遭遇した場合にも、シェルター内部の安全性が高い津波シェルターを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本考案に係る津波シェルターは、地面に掘られた穴に設置される、出入口から人を収容可能で密閉可能なシェルター本体を、前記出入口の前方を除いて盛土により半地下状態、地下状態または地上盛土状態で覆って成ることを、特徴とする。
本考案に係る津波シェルターは、シェルター本体が地面に掘られた穴に設置され、出入口の前方を除いて盛土により覆われているので、激流の津波を受けたときでも、津波はシェルター本体の上方を通り過ぎ、シェルター内の安全を図ることができる。また、盛土により覆われているので、周囲が火災にあった場合にも、火災による周囲の高熱からシェルター内を守ることができる。本考案に係る津波シェルターは、シェルター本体が地面に掘られた穴に設置され、盛土により覆われているので、基礎などの構築物が不要で、施工が容易であり、施工コストの低減を図ることができる。シェルター本体は、施工条件によっては平地等に設置し盛土してもよい。
本考案に係る津波シェルターにおいて、前記出入口は前記シェルター本体の側面に設けられ、前記シェルター本体の天井部に上部出入口を有することが好ましい。この場合、避難の際にはシェルター本体の側面の出入口から内部に入る。津波を受けた後、津波の水位が天井部より下がったならば、天井部の上部出入口から外に脱出することができる。
本考案に係る津波シェルターは、前記シェルター本体の底部に側面より外側に突出する張出部を有することが好ましい。この場合、地下水などで浮力が大きいときでも、張出部があるため、その上に被さる盛土によりシェルター本体は上から押さえられ、浮き上がるのを抑えられる。
本考案によれば、激流の津波や周囲の火災に遭遇した場合にも、シェルター内部の安全性が高い津波シェルターを提供することができる。
以下、図面に基づき本考案の実施の形態について説明する。
図1乃至図3は、本考案の実施の形態の津波シェルター1を示している。
図1に示すように、津波シェルター1は、シェルター本体2を盛土3により覆って成る。図2に示すように、シェルター本体2は、複数の分割ユニット11と端部ユニット12と基礎ユニット13とを有している。分割ユニット11は、矩形管状の部材であり、端面の寸法形状がそれぞれ同一である。分割ユニット11の底部から天井部までの高さは、通常の大人の身長以上(一例で210cm)あることが好ましい。分割ユニット11の1つは、天井部に上部出入口14を有し、底部に集水ピット15を有する。上部出入口14は、天井部から上方に突出する管部に蓋を設けて成り、人が通り抜けることができる。集水ピット15は、底部から下方に突出する凹部から成る。集水ピット15と上部出入口14との間には、水中梯子16が設置されている。各分割ユニット11は、端面の4つのコーナーのそれぞれ対応する位置に反対側の端面まで貫通する孔17を有する。各分割ユニット11は、端面で接合されている。
図1乃至図3は、本考案の実施の形態の津波シェルター1を示している。
図1に示すように、津波シェルター1は、シェルター本体2を盛土3により覆って成る。図2に示すように、シェルター本体2は、複数の分割ユニット11と端部ユニット12と基礎ユニット13とを有している。分割ユニット11は、矩形管状の部材であり、端面の寸法形状がそれぞれ同一である。分割ユニット11の底部から天井部までの高さは、通常の大人の身長以上(一例で210cm)あることが好ましい。分割ユニット11の1つは、天井部に上部出入口14を有し、底部に集水ピット15を有する。上部出入口14は、天井部から上方に突出する管部に蓋を設けて成り、人が通り抜けることができる。集水ピット15は、底部から下方に突出する凹部から成る。集水ピット15と上部出入口14との間には、水中梯子16が設置されている。各分割ユニット11は、端面の4つのコーナーのそれぞれ対応する位置に反対側の端面まで貫通する孔17を有する。各分割ユニット11は、端面で接合されている。
端部ユニット12は、分割ユニット11の端面外形と同じ大きさの矩形板材から成る。端部ユニット12は、4つのコーナーの、各分割ユニット11の4つの孔17と対応する位置に貫通する孔18を有する。端部ユニット12は、連続した分割ユニット11の両端の端面に接合されている。両端の端部ユニット12とそれらに挟まれた分割ユニット11とは、4つのコーナーの各孔17をそれぞれ貫通するワイヤー19により連結されている。各ワイヤー19は、端部ユニット12の4つの孔18の位置で、ゴムパッキン20、アンカープレート21、グリップ22を順に貫通して、各分割ユニット11と端部ユニット12とを緊結している。
各分割ユニット11の接合部および分割ユニット11と端部ユニット12との接合部の内側には樹脂目地23が設けられ、それら接合部の外側には目地24が設けられている。端部ユニット12には、側部出入口25が設けられている。シェルター本体2は、側面の側部出入口25から人を収容可能である。側部出入口25および上部出入口14は水密性を有し、シェルター本体2は水密的に密閉可能である。図3に示すように、端部ユニット12の前面の、側部出入口25を挟む両側には、端部ユニット12と同じ高さの通路板26が並行に設けられている。通路板26は、側部出入口25を有した出入口ユニット27としてもよい。図3および図4に示すように、出入口ユニット27は、天井を有し、端部にドア28を有している。
基礎ユニット13は、分割ユニット11および端部ユニット12の底部を支持する大きさの矩形板材から成る。基礎ユニット13は、各分割ユニット11および端部ユニット12の下側に設置される。基礎ユニット13の上には、敷モルタル27が設けられる。シェルター本体2は、底部に側面より外側に突出する張出部28を有する。張出部28は、基礎ユニット13の上部に配置される。シェルター本体2は、全体がコンクリート製である。シェルター本体2は、地面に掘られた穴に設置される。シェルター本体2は、通路板26で挟まれる側部出入口25の前方を除いて盛土3により覆われる。
津波シェルター1は、以下のようにして施工される。
まず、地面を1.5m程度の深さで掘削し、その場所に掘削した土を仮置きする。掘削した穴に据え付け用のセメント混錬砂を敷く。次に、分割ユニット11と端部ユニット12と基礎ユニット13とを搬入し、掘削した穴にシェルター本体2の下半分が地下に位置する状態で据え付ける。分割ユニット11の孔17および端部ユニット12の孔18にワイヤー19を通し、緊結する。そして、仮置きした土をシェルター本体2の上に被せ、側部出入口25の前方を除いて盛土3によりシェルター本体2を覆う。
まず、地面を1.5m程度の深さで掘削し、その場所に掘削した土を仮置きする。掘削した穴に据え付け用のセメント混錬砂を敷く。次に、分割ユニット11と端部ユニット12と基礎ユニット13とを搬入し、掘削した穴にシェルター本体2の下半分が地下に位置する状態で据え付ける。分割ユニット11の孔17および端部ユニット12の孔18にワイヤー19を通し、緊結する。そして、仮置きした土をシェルター本体2の上に被せ、側部出入口25の前方を除いて盛土3によりシェルター本体2を覆う。
津波シェルター1は、シェルター本体2が地面に掘られた穴に設置され、側部出入口25の前方を除いて盛土3により覆われているので、激流の津波を受けたときでも、津波はシェルター本体2の上方を通り過ぎ、シェルター内の安全を図ることができる。また、盛土3により覆われているので、周囲が火災にあった場合にも、火災による周囲の高熱からシェルター内を守ることができる。津波シェルター1は、シェルター本体2が地面に掘られた穴に設置され、盛土3により覆われているので、基礎などの構築物が不要で、施工が容易であり、施工コストの低減を図ることができる。
津波シェルター1は、地下水などで浮力が大きいときでも、張出部28があるため、その上に被さる盛土3によりシェルター本体2は上から押さえられ、浮き上がるのを抑えられる。
津波シェルター1は、地下水などで浮力が大きいときでも、張出部28があるため、その上に被さる盛土3によりシェルター本体2は上から押さえられ、浮き上がるのを抑えられる。
シェルター本体2の内部には、炭酸ガス吸着装置、酸素ボンベ、手回し充電機、バッテリー、LED照明器具、薬剤処理式トイレ、備蓄棚兼用2段ベッド、通信モニター、アンテナ、LPガス炊き出しセット、キャンプ用品などの標準備品や、飲料水、非常食、医薬品、着替え、オムツ、生理用品、本などの備蓄品を準備しておいてもよいが、懐中電灯と緊急避難キットのみあれば十分である。
避難の際にはシェルター本体2の側面の側部出入口25から内部に入る。津波を受けた後、津波の水位が天井部より下がったならば、天井部の上部出入口14から外に脱出することができる。津波は一般に2時間で引くといわれているので、津波シェルター1により3日間凌げれば、充分である。予め準備を整えた津波シェルター1に避難した場合、3日間は生存可能である。
津波シェルター1は、幼稚園や保育所、公園などに築山として設置され、滑り台などの遊具が取り付けられてもよい。津波シェルター1は、半地下に設置されるため、平常時にも邪魔にならない。築山として普段から目にしていることで、小さな子供でも怖がらずに避難することができる。津波シェルター1が近くにあることで、すぐさま逃げることができる。津波シェルター1は、堅固に守られた空間のため、安心感があり、突然の地震、津波でもパニックに陥りにくい。
さらに、津波シェルター1は、以下の利点を有する。
1.シェルター本体2に市販の既製品を用いることができるので、設計コストをかけずに設置することができる。
2.ユニット化した規格品の組立て式とし、分割ユニット11の個数を適宜選択することにより、サイズ、容量を自由に選択可能である。
3.ユニットは、予め工場生産により量産可能であるが、受注生産の場合にも、短期間(一例で、受注後3週間程度)で製造可能である。
4.ユニットの組立て式施工のため、クレーン1台とバックホー1台で容易に施工できる。
5.極めて短期間(一例で、着手から3日間程度)で施工可能である。
6.公園などの小規模用地でも施工可能である。
7.掘り下げた土砂を盛土に使用し場外に搬出しないので、環境への影響が少ない。
8.津波シェルター1は緊急避難施設のため、設備は市販の緊急避難用品程度の必要最小限の設備で充分である。
9.シェルター本体2に規格品を用いることにより、役所の認可の必要書類が少なくて済み、消防署に申請すれば、設置可能である。
10.平常時には、備蓄庫や防災倉庫などに活用可能である。
1.シェルター本体2に市販の既製品を用いることができるので、設計コストをかけずに設置することができる。
2.ユニット化した規格品の組立て式とし、分割ユニット11の個数を適宜選択することにより、サイズ、容量を自由に選択可能である。
3.ユニットは、予め工場生産により量産可能であるが、受注生産の場合にも、短期間(一例で、受注後3週間程度)で製造可能である。
4.ユニットの組立て式施工のため、クレーン1台とバックホー1台で容易に施工できる。
5.極めて短期間(一例で、着手から3日間程度)で施工可能である。
6.公園などの小規模用地でも施工可能である。
7.掘り下げた土砂を盛土に使用し場外に搬出しないので、環境への影響が少ない。
8.津波シェルター1は緊急避難施設のため、設備は市販の緊急避難用品程度の必要最小限の設備で充分である。
9.シェルター本体2に規格品を用いることにより、役所の認可の必要書類が少なくて済み、消防署に申請すれば、設置可能である。
10.平常時には、備蓄庫や防災倉庫などに活用可能である。
1 津波シェルター
2 シェルター本体
3 盛土
11 分割ユニット
12 端部ユニット
13 基礎ユニット
14 上部出入口
15 集水ピット
16 水中梯子
17 孔
18 孔
19 ワイヤー
25 側部出入口
26 通路板
28 張出部
2 シェルター本体
3 盛土
11 分割ユニット
12 端部ユニット
13 基礎ユニット
14 上部出入口
15 集水ピット
16 水中梯子
17 孔
18 孔
19 ワイヤー
25 側部出入口
26 通路板
28 張出部
Claims (3)
- 地面に掘られた穴に設置される、出入口から人を収容可能で密閉可能なシェルター本体を、前記出入口の前方を除いて盛土により半地下状態、地下状態または地上盛土状態で覆って成る津波シェルター。
- 前記出入口は前記シェルター本体の側面に設けられ、前記シェルター本体の天井部に上部出入口を有する請求項1記載の津波シェルター。
- 前記シェルター本体の底部に側面より外側に突出する張出部を有する請求項1または2記載の津波シェルター。
Priority Applications (1)
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JP2014003551U JP3193067U (ja) | 2014-07-03 | 2014-07-03 | 津波シェルター |
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JP2014003551U JP3193067U (ja) | 2014-07-03 | 2014-07-03 | 津波シェルター |
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JP3193067U true JP3193067U (ja) | 2014-09-11 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016118063A (ja) * | 2014-12-22 | 2016-06-30 | 株式会社Jfc | 避難施設 |
JP2016164344A (ja) * | 2015-03-06 | 2016-09-08 | 株式会社クラミー技術研究所 | シェルター |
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2014
- 2014-07-03 JP JP2014003551U patent/JP3193067U/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2016164344A (ja) * | 2015-03-06 | 2016-09-08 | 株式会社クラミー技術研究所 | シェルター |
WO2016143733A1 (ja) * | 2015-03-06 | 2016-09-15 | 株式会社クラミ―技術研究所 | シェルター |
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