JP6311071B2 - 内燃機関のバルブタイミング制御装置及び該バルブタイミング制御装置の製造方法 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置及び該バルブタイミング制御装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば吸気弁や排気弁の開閉タイミングを制御する内燃機関のバルブタイミング制御装置及びバルブタイミング制御装置の製造方法に関する。
内燃機関のバルブタイミング制御装置としては、本出願人が先に出願した以下の特許文献1に記載されているものが知られている。
このバルブタイミング制御装置は、直流型の電動モータの回転力を、減速機構を介して従動部材に伝達することによって、タイミングスプロケットに対してカムシャフトを相対回転させるようになっている。
前記減速機構は、ローラ型が用いられ、前記電動モータのモータ出力軸の回転に伴い偏心軸部が偏心回転すると、該偏心軸部の外周側のボールベアリングの外周面と内歯構成部の複数の内歯との間に配置された複数のローラが前記モータ出力軸の1回転毎に保持器のローラ保持孔内で径方向へガイドされながら前記内歯の山部を乗り越えて隣接する他の内歯に転動しながら移動し、これを順次繰り返しながら円周方向へ転接する。これによって、前記モータ出力軸の回転が減速されつつ前記従動部材に伝達されるようになっている。
特開2012−197755号公報
ところで、前記保持器は、各ローラ保持孔の内部で各ローラを転動自在に保持しているが、該ローラ保持孔を含めた保持器を成形加工する際、つまり、各ローラ保持孔を孔開け加工した後に、前記内歯の歯先との間の微小なクリアランス精度を確保するために前記保持器の外周面を研削工具によって仕上げ加工するようになっている。
しかしながら、前記外周面を仕上げ加工する際には、前記研削工具によって前記各ローラ保持孔を含めた外周面全体を加工するようになっていることから、前記研削工具が各ローラ保持孔を通過する際に該ローラ保持孔の開口縁に当たって先端縁が傷つき易くなる。この結果、研削工具の短期間の交換が余儀なくされて、前記研削工具の耐久性の低下を招いている。
本発明は、前記従来の技術的課題に鑑みて案出されたもので、保持器を研削加工する研削工具の耐久性の低下を抑制し得る内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供することを目的としている。
本願請求項1に記載の発明は、クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、該駆動回転体の回転力が伝達され、カムシャフトに一体的に設けられた従動回転体と、回転することによって前記駆動回転体に対して従動回転体を相対回転させる電動モータと、該電動モータのモータ出力軸に設けられ、外周面が回転中心に対して偏心した偏心軸部と、前記駆動回転体に設けられ、前記偏心軸部の外周面に径方向から対向配置された複数の内歯を有する内歯構成部と、前記偏心軸部の外周面と前記内歯構成部の各内歯との間に配置された複数のローラと、前記従動回転体に設けられ、前記複数のローラを保持する複数の貫通部が軸方向の所定領域に形成された円筒状の保持器と、を備え、
前記保持器は、前記各貫通部の各孔縁全体が含まれる領域の外周面あるいは内周面の少なくともいずれか一方に、円環状の凹部を形成したことを特徴としている。
この発明によれば、保持器を研削加工する研削工具の耐久性の低下を抑制することができる。
本発明に係るバルブタイミング制御装置の第1実施形態を示す縦断面図である。 本実施形態における主要な構成部品を示す分解斜視図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB−B線断面図である。 本実施形態に供される給電プレートの背面図である。 本実施形態に供される従動部材と保持器の縦断面図である。 図6のC部拡大図である。 本発明の第2実施形態を示す要部拡大断面図である。
以下、本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態では、バルブタイミング制御装置を吸気弁側に適用したものを示しているが、排気弁側にも適用可能である。
前記バルブタイミング制御装置は、図1及び図2に示すように、内燃機関のクランクシャフトによって回転駆動する第1部材であるタイミングスプロケット1と、シリンダヘッド01上に軸受02を介して回転自在に支持されていると共に、前記タイミングスプロケット1に相対回転自在に設けられ、該タイミングスプロケット1から伝達された回転力によって後述する第2部材である従動部材9を介して回転するカムシャフト2と、前記タイミングスプロケット1とカムシャフト2の間に配置されて、機関運転状態に応じて両者1,2の相対回転位相を変更する位相変更機構3と、該位相変更機構3の前端側に配置されたカバー部材4と、を備えている。
前記タイミングスプロケット1は、全体が鉄系金属によって環状一体に形成され、内周面が段差径状のスプロケット本体1aと、該スプロケット本体1aの外周に一体に設けられて、巻回された図外のタイミングチェーンを介してクランクシャフトからの回転力を受けるギア部1bと、前記スプロケット本体1aの前端側に一体に設けられ、後述する減速機構12の一部を構成する内歯構成部19と、から構成されている。
また、このタイミングスプロケット1は、スプロケット本体1aと前記カムシャフト2の前端部に設けられた前記従動部材9との間に、1つの大径ボールベアリング43が介装されており、この大径ボールベアリング43によって、タイミングスプロケット1と前記カムシャフト2が相対回転自在に軸受けされている。
前記大径ボールベアリング43は、外輪43a及び内輪43bと、該両輪の間に介装されたボール43cと、から構成され、前記外輪43aがスプロケット本体1aの内周側に固定されているのに対して内輪43bが従動部材9の外周側に圧入固定されている。
前記スプロケット本体1aは、内周側に、前記カムシャフト2側に開口した円環溝状の外輪固定部1bが切欠形成されている。この外輪固定部1bは、段差径状に形成されて、前記大径ボールベアリング43の外輪43aが軸方向から圧入されると共に、この外輪43aの軸方向一方側の位置決めをするようになっている。
前記内歯構成部19は、前記スプロケット本体1aの前端部外周側に一体に設けられ、位相変更機構3の前方へ延出した円筒状に形成されていると共に、内周には波形状の複数の内歯19aが形成されている。
さらに、スプロケット本体1aの内歯構成部19と反対側の後端部には、円環状の保持プレート20が配置されている。この保持プレート20は、金属板材によって一体に形成され、図1及び図4に示すように、外径が前記スプロケット本体1aの外径とほぼ同一に設定されていると共に、内径が前記大径ボールベアリング43の外輪の内径よりも小さい径に設定されている。
前記保持プレート20の内周部20aは、前記外輪43aの軸方向の外端面に当接配置されていると共に、内周縁の所定位置には、径方向内側、つまり中心軸方向に向かって突出したストッパ凸部20bが一体に設けられている。
このストッパ凸部20bは、ほぼ扇状に形成されて、先端縁20cが後述するストッパ溝2bの円弧状内周面に沿った円弧状に形成されている。さらに、前記保持プレート20の外周部には、各ボルト7が挿通する6つのボルト挿通孔20dが周方向の等間隔位置に貫通形成されている。
前記スプロケット本体1a(内歯構成部19)及び保持プレート20の各外周部には、それぞれボルト挿通孔1c、20dが周方向のほぼ等間隔位置に6つ貫通形成されている。なお、前記スプロケット本体1aと内歯構成部19は、後述する減速機構12のケーシングとして構成されている。
前記モータハウジング5は、図1に示すように、鉄系金属材をプレス成形によって有底筒状に形成された前記ハウジング本体5aと、該ハウジング本体5aの前端開口を封止する給電プレート11と、を備えている。
前記ハウジング本体5aは、後端側に円板状の隔壁5bを有し、該隔壁5bのほぼ中央には、後述する偏心軸部39が挿通される大径な軸挿通孔5cが形成されていると共に、該軸挿通孔5cの孔縁にカムシャフト2の軸方向へ突出した円筒状の延出部5dが一体に設けられている。また、前記隔壁5bの外周部の内部には、雌ねじ孔6が軸方向に沿って形成されている。なお、ハウジング本体5aの隔壁5bの後端面には、前記内歯構成部19が軸方向から当接している。
また、前記雌ねじ孔6は、各ボルト挿通孔1c、20dと対応した位置に形成されており、これらに挿通した6本のボルト7によって前記タイミングスプロケット1(内歯構成部19)と保持プレート20及びハウジング本体5aが軸方向から共締め固定されている。
前記カムシャフト2は、外周に図外の吸気弁を開作動させる一気筒当たり2つの駆動カムを有していると共に、前端部に前記フランジ部2aが一体に設けられている。
このフランジ部2aは、図1及び図4に示すように、前端面が、従動部材9に軸方向から当接した状態でカムボルト10によって軸方向から結合されていると共に、外周には、前記保持プレート20のストッパ凸部20bが係入するストッパ凹部2bが円周方向に沿って形成されている。このストッパ凹部2bは、円周方向へ所定長さの円弧状に形成されて、この長さ範囲で回動したストッパ凸部20bの両端縁が周方向の対向縁2c、2dにそれぞれ当接することによって、タイミングスプロケット1に対するカムシャフト2の最大進角側あるいは最大遅角側の相対回転位置を規制するようになっている。
前記カムボルト10は、図1に示すように、頭部10aの軸方向端面が小径ボールベアリング37の内輪を軸方向から支持していると共に、軸部10bの外周に前記カムシャフト2の端部から内部軸方向に形成された雌ねじ2cに螺着する雄ねじ10cが形成されている。
前記従動部材9は、鉄系金属によって一体に形成され、図1に示すように、後端側(カムシャフト2側)に形成された円板状の固定端部9aと、該固定端部9aの内周前端面から軸方向へ突出した円筒部9bと、前記固定端部9aの外周部に一体に形成されて、複数のローラ48を保持する円筒状の保持器41と、から構成されている。
前記固定端部9aは、後端面が前記カムシャフト2のフランジ部2aの前端面に当接配置されて、前記カムボルト10の軸力によってフランジ部2aに軸方向から圧接固定されている。
前記円筒部9bは、図1に示すように、中央に前記カムボルト10の軸部10bが挿通される挿通孔9cが貫通形成されていると共に、外周側にはニードルベアリング38が設けられている。
前記位相変更機構3は、前記従動部材9の円筒部9bの前端側に配置された前記電動モータ8と、該電動モータ8の回転速度を減速してカムシャフト2に伝達する減速機構12と、から主として構成されている。
前記電動モータ8は、図1及び図2に示すように、ブラシ付きのDCモータであって、前記タイミングスプロケット1と一体に回転するヨークであるモータハウジング5と、該モータハウジング5の内部に回転自在に設けられたモータ出力軸13と、モータハウジング5の内周面に接着剤によって固定されたステータであるそれぞれ円弧状の4つの永久磁石14と、モータハウジング5の前端部に固定された前記給電プレート11と、を備えている。
前記モータ出力軸13は、段差円筒状に形成されてアーマチュアとして機能し、軸方向のほぼ中央位置に形成された段差部を介してカムシャフト2側の大径部13aと、そのカバー部材4側の小径部13bと、から構成されている。前記大径部13aは、外周に鉄心ロータ17が固定されていると共に、後端側に減速機構12の一部を構成する偏心軸部39が一体に形成されている。
一方、前記小径部13bは、外周にコミュテータ21が圧入固定されており、このコミュテータ21は、小径部13bの外周に固定された円環部材21aと、該円環部材21aの外周面に固定された円環状の導電部21bと、から構成されている。前記円環部材21aは、その外径が前記大径部13aの外径とほぼ同一に設定されていると共に、小径部13bの軸方向のほぼ中央位置に配置されている。
前記鉄心ロータ17は、複数の磁極を持つ磁性材によって形成され、外周側がコイル18のコイル線を巻回させるスロットを有するボビンとして構成されており、この鉄心ロータ17の内周部が前記モータ出力軸13の段差部外周に軸方向の位置決めされつつ固定されている。
一方、前記コミュテータ21は、導電部21bが前記鉄心ロータ17の極数と同数に分割された各セグメントに前記コイル18の引き出されたコイル線の端末が電気的に接続されている。
前記各永久磁石14は、円周方向に所定隙間をもって配設されて全体が円筒状に形成され、円周方向に複数の磁極を有していると共に、その軸方向の位置が前記鉄心ロータ17の軸方向の中心に対して前記給電プレート11側にオフセット配置されている。
前記給電プレート11は、図1及び図5に示すように、鉄系金属材からなる円盤状の金属プレート部16と、該金属プレート部16の前後両側面に一体に的に設けられた円板状の樹脂部22と、から構成されている。なお、この給電プレート11は、電動モータ8への給電機構の一部として構成されている。
前記金属プレート16は、前記樹脂部22に覆われていない外周部16aが前記モータハウジング5の前端部内周に形成された円環状の段差状の凹溝にかしめによって位置決め固定されていると共に、中央部にはモータ出力軸13の小径部13bなどが挿通される軸挿通孔16bが貫通形成されている。また、金属プレート16は、前記軸挿通孔16bの内周縁に連続した所定の位置に矩形状の2つの保持孔16c、16dが打ち抜きにより形成されており、この各保持孔16c、16dには、後述するブラシホルダ23a、23bが嵌入保持されている。
また、前記給電プレート11には、図1、図5に示すように、前記金属プレート16の各保持孔16c、16dの内側に配置されて、前記樹脂部22の前端部22aに複数のリベット40により固定された銅製筒状の一対のブラシホルダ23a、23bと、該各ブラシホルダ23a、23bの内部に径方向に沿って摺動自在に収容配置されて、コイルスプリング24a、24bのばね力で円弧状の各先端面が前記コミュテータ21の導電部21bの外周面に径方向から弾接する整流子である一対の切換用ブラシ25a、25bと、前記樹脂部22の前端部22a側に、それぞれの外側面を露出した状態でモールド固定された内外二重の給電用スリップリング26a,26bと、前記各切換用ブラシ25a、25bと各スリップリング26a,26bを電気的に接続する導線であるハーネス27a、27bと、が設けられている。
前記内周側の小径なスリップリング26aと、外周側の大径なスリップリング26bは、銅材からなる薄板をプレスによって円環状に打ち抜き形成されている。
前記カバー部材4は、図1及び図2に示すように、ほぼ円盤状に形成されて、前記給電プレート11の前端側に前記ハウジング本体5aの前端部に対向配置されて該前端部を覆う形で配置されており、円板プレート状のカバー本体28と、該カバー本体28の前端部を覆う合成樹脂製のカバー部29と、から構成されている。
前記カバー本体28は、合成樹脂材によって所定の肉厚に形成された外層部28aと、該外層部28aの内部にモールド固定された芯材としての補強部28bとから構成されている。
前記外層部28aは、ほぼ円盤状に形成されて、外径が前記ハウジング本体5aの外径より大きく形成されていると共に、外周部の4箇所に突設された円弧状のボス部28cに、導電性部材であるチェーンケース60に固定されるボルト61が挿通されるボルト挿通孔28dが、樹脂材でモールドされた4つの金属製のスリーブ28e内にそれぞれ形成されている。
また、前記外層部28aの図6中、下側の左右2つのボス部28c、28cには、後述する前記補強部28bに形成されたピン挿通孔28jが臨む円形状の開口窓が形成されている。
前記補強部28bは、アルミニウム合金材によって一体に形成され、外層部28aの外径よりも小さなほぼ円盤形の平板状に形成されていると共に、外周縁の所定位置には、図外のほぼU字形状の2つの延出部が径方向に沿って突設されている。この各延出部には、前記外層部28aの各開口窓に対応した位置に位置決め用の前記ピン挿通孔28j、28jが貫通形成されている。
前記各ピン挿通孔28jは、前記カバー部材4をチェーンケース60にボルト61によって取り付ける際に、位置決め凸部である2本の位置決めピン62、62を挿通させてチェーンケース60に対するカバー本体28の位置決めに供されるようになっている。
前記チェーンケース60は、アルミニウム合金材によって一体に形成され、前記タイミングスプロケット1や電動モータ8などの位相変更機構3やシリンダブロックから突出したクランクシャフトの先端部などの外周全体を覆うように配置されている。また、このチェーンケース60は、図1に示すように、円環状の前端部60aの前端面60cの所定位置に、前記ボルト61の先端部が螺着する4つの雌ねじ孔60bが形成されていると共に、前端面60cの下部位置に、図外の2つのピン圧入用孔が形成されている。一方、後端部が内燃機関のアルミ合金材からなる導電性の図外のシリンダヘッドにボルトによって固定されている。
前記外層部28aの外周部一端面には、図8に示すように、シール溝28kが形成され、このシール溝28k内に前記チェーンケース60の前端部60aの前端面60cとの間をシールする合成ゴム製のシール部材55が嵌着固定されている。
前記カバー部29は、外周形状が前記収容溝49の内周形状に沿ったほぼU字形状に形成されて、外周縁に一体に形成された円環状の係止凸部29aが前記カバー本体28の収容溝の周縁部に形成された係止溝に軸方向から圧入によって嵌合固定されている。
前記カバー本体28は、図2に示すように、前記各スリップリング26a、26bと軸方向から対向する位置に銅製の一対の角筒状の前記ブラシホルダ30a、30bが軸方向に沿って固定されている。この各ブラシホルダ30a、30bの内部には、各先端面が前記各スリップリング26a、26bに摺接する一対の給電用ブラシ31a、31bが軸方向へ摺動自在に保持されている。
前記ブラシホルダ30a、30b及び給電用ブラシ31a、31bは、カバー本体28の内側と外側に並設されていると共に、それぞれの後端部が前記カバー本体28の外側面に臨んでいる。
また、前記カバー本体28の電動モータ8側の内端面のほぼ中央位置には、図1に示すように、円形状の凹溝36aが形成されている。この凹溝36aは、カバー本体28の軸方向外側に凹んで形成され、内径が後述する被検出部50の先端部50bの外径よりも大きく形成されていると共に、その深さは前記カバー本体28の軸方向の幅長さよりも僅かに小さく形成されて、薄肉な底壁を有している。
前記各給電用ブラシ31a、31bは、カバー部材4の前端面に設けられた図外の捩りコイルばねによって各スリップリング方向へ付勢されている。
捩りコイルばねは、前記各給電用ブラシ31a、31bに対して平行かつ直線状に配置されている
前記各ブラシホルダ30a、30bは、前後端に開口部が形成されて、前端側の開口部から前記各給電用ブラシ31a、31bの先端部が進退自在になっていると共に、各一側壁の長手方向に形成された図外のスリット孔を介して各給電用ブラシ31a、31aの後端側部にピグテールハーネスの一端部が接続するようになっている。
前記各給電用ブラシ31a、31bは、角柱状に形成されて所定の軸方向長さに設定されていると共に、平坦な各先端面が前記各スリップリング26a,26bに軸方向からそれぞれ当接するようになっている。
また、前記カバー本体28の下端部には、前記各給電用ブラシ31a、31bに図外のコントロールユニットを介してバッテリーから電流を供給する給電用コネクタ33が一体に設けられていると共に、前記検出部51で検出された回転角度信号を前記コントロールユニットに出力する信号用コネクタ34が前記給電用コネクタ33と並行かつ径方向に沿って突設されている。
前記給電用コネクタ33は、その開口部がカバー本体28の外周側下端部からほぼ径方向に沿って突出していると共に、前記カバー本体28の内部に埋設された導電材である細長い一対の端子片の外部に露出した前記各一端部が前記ピグテールハーネスに接続されている。また、前記開口部の内部に配置されて外部に露出した他端部が、コントロールユニット側の雌コネクタ端子に接続されるようになっている。
一方、前記信号用コネクタ34は、図1に示すように、開口部がカバー部材4の外周側下端部にほぼ径方向に沿って形成されて、前記給電用コネクタ33の開口部と並行に形成されていると共に、全体の巾長さがカバー部材4の巾長さとほぼ同じ長さになっている。また、この信号用コネクタ34は、カバー本体28内に部分的に埋設された導電材である複数の端子片34aを有し、外部に露出された3つの接続端部34bがプリント基板53の集積回路54に接続されていると共に、他端部34cがコントロールユニット側の図外の雌コネクタ端子に接続されるようになっている。
前記モータ出力軸13の小径部13bと、前記カバー本体28の凹溝36aの底壁を挟んだ中央部との間には、モータ出力軸13の回転角度位置を検出する角度検出機構である前記角度センサ35が設けられている。
この角度センサ35は、電磁誘導型であって、図1に示すように、前記モータ出力軸13の小径部13b内に固定された被検出部50と、前記カバー本体28のほぼ中央位置に固定されて、前記被検出部50からの検出信号を受信する検出部51と、から構成されている。
前記被検出部50は、合成樹脂材からなるほぼ有底円筒状に形成され、軸方向先端部の底壁外面に3葉形状の薄板な被検出ロータ52が固定されていると共に、後端部外周に前記モータ出力軸13の小径部13bの内部に圧入される円環状の突起50aが一体に設けられている。
また、前記被検出部50は、外径が前記凹溝36aの内径よりも小さく形成されて、前記モータ出力軸13の小径部13bの先端から突出した先端部が前記カバー本体28の前記凹溝36a内に挿入配置されて、前記被検出ロータ52が凹溝36aの薄肉な底壁の底面に微少隙間Cを介して対向配置されている。
前記検出部51は、前記カバー本体28のほぼ中央位置から径方向に延設されたほぼ長方形状のプリント基板53と、該プリント基板53の長手方向の一端部外面に設けられた集積回路(ASIC)54と、該集積回路54と同じ外面の他端部側に設けられた図外の受信回路及び発振回路と、を備えている。
前記プリント基板53は、図外の前記受信、発振回路の中央に位置決め用小孔が形成されており、この位置決め用小孔が前記位置決め用突起28nに圧入嵌合して前記被検出ロータ52の中心と受信、発振回路の中心が位置決めされるようになっている。
また、このプリント基板53は、前記カバー本体28の前端面に対してビスなどの所定の固定手段によって固定されており、前記受信、発振回路は、前記凹溝36aの底壁と微少隙間Cを介して前記被検出ロータ52に軸方向から対峙している。
よって、前記モータ出力軸13の回転に伴って前記被検出ロータ52が回転することにより、図外の前記受信、発信回路と前記被検出ロータ52との間に誘導電流が流れて、この電磁誘導作用によって前記集積回路54がモータ出力軸13の回転角度を検出し、この検出信号をコントロールユニットに出力するようになっている。
前記モータ出力軸13と偏心軸部39は、前記カムボルト10の軸部10b外周面に設けられた小径ボールベアリング37と、前記従動部材9の円筒部9bの外周面に設けられて小径ボールベアリング37の軸方向側部に配置された前記ニードルベアリング38とによって回転自在に支持されている。
前記ニードルベアリング38は、偏心軸部39の内周面に圧入された円筒状のベアリングリテーナ38aと、該ベアリングリテーナ38aの内部に回転自在に保持された複数の転動体であるニードルローラ38bと、から構成されている。このニードルローラ38bは、前記従動部材9の円筒部9bの外周面を転動している。
また、前記モータ出力軸13(偏心軸部39)の外周面と前記モータハウジング5の延出部5dの内周面との間には、減速機構12の内部から電動モータ8内への潤滑油のリークを阻止する小径なオイルシール46が設けられている。
前記コントロールユニットは、図外のクランク角センサやエアーフローメータ、水温センサ、アクセル開度センサなど各種のセンサ類からの情報信号に基づいて現在の機関運転状態を検出し、この検出情報に基づいて機関制御を行うと共に、前記給電用ブラシ31a、31bや各スリップリング26a,26b、切換用ブラシ25a、25b、コミュテータ21などを介してコイル18に通電してモータ出力軸13の回転制御を行い、減速機構12によってカムシャフト2のタイミングスプロケット1に対する相対回転位相を制御するようになっている。
前記減速機構12は、図1〜図3に示すように、前記モータ出力軸13に一体に結合されて偏心回転運動を行う前記偏心軸部39と、該偏心軸部39の外周に設けられた中径ボールベアリング47と、該中径ボールベアリング47の外周に設けられた前記ローラ48と、該ローラ48を転動方向に保持しつつ径方向の移動を許容する前記保持器41と、該保持器41と一体の前記従動部材9と、から主として構成されている。
前記偏心軸部39は、図1に示すように、外周面に形成されたカム面39aの軸心がモータ出力軸13の軸心から径方向へ僅かに偏心している。
前記中径ボールベアリング47は、前記ニードルベアリング38の径方向位置で全体がほぼオーバーラップする状態に配置され、内輪47aと外輪47b及び該両輪47a、47bとの間に介装されたボール47cとから構成されている。前記内輪47aは、前記偏心軸部39の外周面に圧入固定されているのに対して、前記外輪47bは、軸方向で固定されることなくフリーな状態になっている。つまり、この外輪47bは、軸方向の電動モータ8側の一端面がどの部位にも接触せず、また軸方向の他端面がこれに対向する前記保持器41の基部41a内側面との間に微小な第1隙間C1が形成されてフリーな状態になっている。
また、この外輪47bの外周面には、前記各ローラ48の外周面が転動自在に当接していると共に、この外輪47bの外周面と前記保持器41の筒状部41bとの間には、円環状の第2隙間C2が形成されて、この第2隙間C2によって中径ボールベアリング47全体が前記偏心軸部39の偏心回転に伴って径方向へ移動可能、つまり偏心動可能になっている。
前記各ローラ48は、鉄系金属によって形成され、前記中径ボールベアリング47の偏心動に伴って径方向へ移動しつつ前記内歯構成部19の内歯19aに嵌入すると共に、前記保持器41のローラ保持孔41cの両側縁によって周方向にガイドされつつ径方向へ揺動運動させるようになっている。
前記保持器41は、図1及び図6、図7に示すように、前記固定端部9aの外周部前端から前方へ断面ほぼL字形状に折曲されて、前記円筒部9bと同方向へ突出した円筒状に形成されている。
この保持器41は、前記従動部材9の固定端部9aに一体に結合された円筒状の基部41aと、該基部41aから軸方向に延びた筒状部41bと、該筒状部41bの軸方向ほぼ中央位置に貫通形成されて、前記複数のローラ48をそれぞれ転動自在に保持する貫通部である前記ローラ保持孔41cと、を備えている。
前記基部41aは、固定端部9aの前端外周縁から径方向へ延びて、さらに軸方向へL字形に折曲形成され、この軸方向に延びた環状部位である外筒部41dが前記筒状部41bに連続一体に結合されている。
前記筒状部41bは、先端部41eが前記内歯構成部19や隔壁5bなどによって隔成された円環凹状の収容空間を介してモータハウジング5の前記隔壁5b方向へ延出している。
前記ローラ保持部41cは、先端部側が閉塞されて前後方向に細長い長方形状に形成され、円周方向の等間隔位置に複数形成されていると共に、その全体の数(ローラ48の数)が前記内歯構成部19の内歯19aの全体の歯数よりも少なくなっており、これによって、減速比を得るようになっている。
そして、前記筒状部41bの外周面と内周面、つまり前記ローラ保持孔41cの形成部位を含む筒状部41bの内周面と外周面に凹部である逃げ溝42a、42bがそれぞれ切欠形成されている。
この両逃げ溝42a、42bは、図6及び図7に示すように、それぞれ円環凹状に形成されていると共に、前記基部41aの外筒部41dの先端縁からローラ保持孔41cを含む筒状部41bの先端部41eまで延出形成されている。また、この逃げ溝42a、42bの深さ寸法、つまり、前記外筒部41dの内周面と外周面からの深さ寸法D、Dはそれぞれ約0.1〜0.2mmの深さに設定されている。
また、前記外筒部41dの内周面と外周面の面粗度は、前記両逃げ溝42a、42b(筒状部41b)の内周面及び外周面の面粗度よりも高く形成されている。
〔保持器の加工方法〕
すなわち、前記保持器41を成形加工するには、まず、従動部材9の粗材を、プレス成形機によって前述のように断面L字形状に折曲形成し、その後、前記基部41aや筒状部41bの外面全体を切削加工して形状を整える。
次に、前記筒状部41bの内外周面、つまり、前記各ローラ保持孔41cの形成位置を含む内外周面に、約0.1〜0.2mm深さの前記両逃げ溝42a、42bをそれぞれ切削によって荒加工する。
続いて、前記筒状部41bの軸方向のほぼ中央位置に、前記複数のローラ保持孔41cを、例えばエンドミルやプレス成形によって孔開け加工する。
その後、前記基部41aの外筒部41dの内周面41fと外周面41g全体を研削により仕上げ加工する。これによって、該外筒部41dの内外周面41f、41gの面粗度を前記逃げ溝42a、42bよりも十分高くするようになっている。
このように、外筒部41dの内外周面に仕上げ加工を施して面粗度を上げるのは、各ローラ48の外周面と前記各内歯19a及び後述するボールベアリング47の外輪47bとの間の微小クリアランスを得るために、前記該外筒部41bの内周面とボールベアリング47の外輪47bの外周面との間の隙間、並びに、前記外筒部41bの外周面と前記内歯19aの歯先との間の隙間の精度を高めるためである。
また、このようにすることによって、外筒部41dの径方向に肉厚を確保することができ、強度の低下を抑制することができる。
なお、前記減速機構12の内部には、潤滑油給排手段によって潤滑されており、これは前記シリンダヘッド01の軸受02の内部に形成されて、図外のメインオイルギャラリーから潤滑油が供給される油供給通路と、前記カムシャフト2の内部軸方向に形成されて、前記油供給通路にグルーブ溝58aを介して連通した油供給孔58と、前記従動部材9の内部軸方向に貫通形成されて、一端が該油供給孔58に環状溝58bを介して開口し、他端が前記ニードルベアリング38と中径ボールベアリング47の付近に開口した前記小径なオイル孔59と、前記大径ボールベアリング43の内部を介して潤滑油を外部に排出するオイル排出孔62と、から構成されている。
〔バルブタイミング制御装置の作動〕
以下、本実施形態におけるバルブタイミング制御装置の作動について説明すると、まず、機関のクランクシャフトの回転駆動に伴ってタイミングチェーンを介してタイミングスプロケット1が回転し、その回転力が内歯構成部19と雌ねじ形成部6を介してモータハウジング5に伝達されて、該モータハウジング5が同期回転する。一方、前記内歯構成部19の回転力が、各ローラ48から保持器41及び従動部材9を経由してカムシャフト2に伝達される。これによって、カムシャフト2に設けられた複数の駆動カムが各気筒の吸気弁を開閉作動させる。
そして、機関始動後の所定の機関運転時には、前記コントロールユニットから給電用コネクタの各端子片や各ピグテールハーネス及び給電用ブラシ31a、31b、各スリップリング26a,26bなどを介して電動モータ8のコイル18に通電される。これによって、モータ出力軸13が回転駆動され、この回転力が減速機構12を介してカムシャフト2に減速された正逆の回転力が伝達される。
すなわち、前記モータ出力軸13の回転に伴い偏心軸部39が偏心回転すると、各ローラ48がモータ出力軸13の1回転毎に保持器41の各ローラ保持孔41cで径方向へガイドされながら前記内歯構成部19の一つの内歯19aを乗り越えて隣接する他の内歯19aに転動しながら移動し、これを順次繰り返しながら円周方向へ転接する。この各ローラ48の転接によって前記モータ出力軸13の回転が減速されつつ前記従動部材9に回転力が伝達される。このときの減速比は、前記内歯19aの数とローラ48の数の差によって任意に設定することが可能である。
これにより、カムシャフト2がタイミングスプロケット1に対して正逆相対回転して相対回転位相が変換されて、吸気弁の開閉タイミングを進角側あるいは遅角側に変換制御するのである。
したがって、吸気弁の開閉タイミングが進角側あるいは遅角側へ最大に変換されて、機関の燃費や出力の向上が図れる。
そして、本実施形態では、前記保持器41の筒状部41bの内外周面に円環状の逃げ溝42a、42bをそれぞれ形成したため、前記基部41aの外筒部41dの内外周面41f、41gを研削工具によって仕上げ加工を行う際に、前記研削工具の刃先が、前記各ローラ保持孔41cを避けて、つまりローラ保持孔41cの各開口縁に対して非接触状態で研削加工を行うことができる。
このため、前記研削工具の刃先(砥石の先端部)に傷などの発生を十分に抑制できることから、研削工具の寿命が長くなって耐久性の向上が図れると共に、研削工具の交換時期を長くできることから、研削加工能率の低下を抑制することができる。
また、前記外筒部41dの内外周面41f、41gの研削加工時に、前記各ローラ保持孔41cの開口縁から突出してバリを同時に取ることができると共に、孔開け時に各ローラ保持孔41cの周囲に発生する残留応力も開放することができる。この残留応力の開放によって、各ローラ保持孔41cの開口精度も向上する。
また、本実施形態では、アルミニウム合金材の前記補強部28bによってカバー部材4の剛性が向上することから熱などによる全体の変形が抑制される。このため、前記外層部28aに対して過度な応力が作用しないことから、クラックや破損などの発生を十分に抑制することができる。
この結果、カバー部材4のシール性能が維持されて電動モータ8内部への水や塵などの浸入を抑制できると共に、耐久性の低下が抑制される。
また、前述のように、前記補強部28bによりカバー部材4全体の熱による変形を十分に抑制することができるから、熱による膨張・収縮の繰り返しによるカバー部材4の中央部が内側または外側へ凸状に変形することも抑制できる。
これによって、前記角度検出センサ35の検出部51周囲の凹凸変形が抑制されて、前記被検出部51の先端部51aとの間の微小隙間Cの距離変化を抑制できる。この結果、前記角度検出センサ35の常時良好な検出精度が得られる。
さらに、前記補強部28bをアルミニウム合金材で形成したことによって、鉄系金属で形成した場合に比較して、カバー部材4全体の軽量化が図れる。この結果、バルブタイミング制御装置の軽量化に伴い車両の軽量化にも貢献できる。
〔第2実施形態〕
図8は第2実施形態を示し、前記保持器41の筒状部41bの内外周面に形成された逃げ溝42a、42bの軸方向長さを、各ローラ保持孔41cの軸方向の長さは含むが前記筒状部41bの先端部41e(環状部位)までは延長しないように設定した。
これによって、前記仕上げ用の研削加工が、環状部位である前記外筒部41dの内外周面41f、41gと、同じく環状部位となる先端部41eの内外周面41h、41iに施されるようになっている。
したがって、この実施形態によれば、研削工具の刃先を前記ローラ保持孔1cの開口縁に非接触状態で研削することができるので、第1実施形態と同様な作用効果が得られる。
しかも、前記先端部41eの内外周面41h、41iは切削加工しないことから、肉厚が確保されて保持器41の剛性の低下を抑制できる。
また、前記研削工具の刃先を、その巾長さが前記外筒部41dから筒状部41bの先端部41eまでの長さのものを用いれば、両内周面41f、41hや、両外周面41g、41iをそれぞれ同時に研削することができるので、研削加工効率が向上する。
本発明は、前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、前記貫通部としては前記ローラ保持孔41cの他に、筒状部41bの先端部41eを切り欠いて長溝に形成することも可能である。また、ローラ保持孔41cの開口面積や筒状部41bの軸方向の長さなどは装置の仕様や大きさなどに応じて任意に変更することが可能である。
また、前記各逃げ溝42a、42bを、筒状部41bの内周面と外周面の両方ではなく、少なくともいずれか一方に形成することも可能である。
また、前記駆動回転体としては、前記タイミングスプロケットの他に、タイミングプーリなどとしても良い。
さらに、前記各実施形態では、電動モータ8をタイミングスプロケット1と一体に設けたものを示したが、別体に設けて、例えば前記チェーンケースに固定することも可能である。

Claims (11)

  1. クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、
    該駆動回転体の回転力が伝達され、カムシャフトに一体的に設けられた従動回転体と、
    回転することによって前記駆動回転体に対して従動回転体を相対回転させる電動モータと、
    該電動モータのモータ出力軸に設けられ、外周面が回転中心に対して偏心した偏心軸部と、
    前記駆動回転体に設けられ、前記偏心軸部の外周面に径方向から対向配置された複数の内歯を有する内歯構成部と、
    前記偏心軸部の外周面と前記内歯構成部の各内歯との間に配置された複数のローラと、
    前記従動回転体に設けられ、前記複数のローラを保持する複数の貫通部が軸方向の所定領域に形成された円筒状の保持器と、
    を備え、
    前記保持器は、前記各貫通部の各孔縁全体が含まれる領域の外周面あるいは内周面の少なくともいずれか一方に、円環状の凹部を形成すると共に、
    前記凹部以外の環状部位の面粗度を、前記凹部の形成部位よりも高くしたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記凹部を保持器の外周面と内周面の両方に形成したことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  3. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記凹部を、前記保持器の前記従動回転体側の基部以外の軸方向先端部側まで形成したことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  4. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記凹部を、前記保持器の前記従動回転体側の基部と軸方向の先端部との間の領域に形成したことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  5. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記貫通部は、前記保持器を径方向へ貫通した孔によって形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  6. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記貫通部は、前記保持器の先端部側から軸方向へ開口した長溝によって形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  7. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記電動モータは、モータハウジングが前記駆動回転体と一体に回転するように構成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  8. 請求項8に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記電動モータは、モータ出力軸を前記従動回転体に対して正逆両方向へ回転させることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  9. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記電動モータは、前記駆動回転体とは別体に離間して形成されて、機関のシリンダヘッドまたはチェーンケースに固定されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  10. クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、
    該駆動回転体の回転力が伝達され、カムシャフトに一体的に設けられた従動回転体と、
    回転することによって前記駆動回転体に対して従動回転体を相対回転させる電動モータと、
    該電動モータのモータ出力軸に設けられ、外周面が回転中心に対して偏心した偏心軸部と、
    前記駆動回転体に設けられ、前記偏心軸部の外周面に径方向から対向配置された複数の内歯を有する内歯構成部と、
    前記偏心軸部の外周面と前記内歯構成部の各内歯との間に配置された複数のローラと、
    前記従動回転体に設けられ、前記複数のローラを保持する複数の貫通部が軸方向の所定領域に形成された円筒状の保持器と、
    を備えた内燃機関のバルブタイミング制御装置の製造方法であって、
    前記保持器の外周面あるいは内周面の少なくとも一方に円環状の凹部を切欠形成する工程と、
    前記保持器の凹部の形成位置に前記各貫通部を形成する工程と、
    前記保持器に形成された凹部以外の外周面と内周面の少なくともいずれか一方に、面粗度を前記凹部の外周面あるいは内周面の面粗度よりも高くする仕上げ用の研削加工を施す工程と、
    を有することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の製造方法。
  11. 請求項11に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置の製造方法において、
    前記保持器に形成された凹部以外の外周面と内周面の両方に前記研削加工を施す工程を有することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の製造方法。
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