JP6685380B2 - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば吸気弁や排気弁の開閉タイミングを制御する内燃機関のバルブタイミング制御装置に関する。
内燃機関のバルブタイミング制御装置としては、本出願人が先に出願した以下の特許文献1に記載されているものが知られている。
このバルブタイミング制御装置は、チェーンケースに固定されたカバー部材が電動モータのモータハウジングの前端側に所定のクリアランスをもって配置されている。このカバー部材の内面側には、コネクタ部を介して電源バッテリーから通電される一対の給電用ブラシが設けられている。この一対の給電用ブラシは、各先端部が前記クリアランスに臨んでいると共に、互いにカバー部材の径方向線上に並行に配置されている。
一方、モータハウジングの前端部に固定されてカバー部材に対向する給電プレートには、各給電用ブラシの先端部が摺動して電動モータのコイルに給電する一対の給電用スリップリングが設けられている。
そして、電源バッテリーから各給電用ブラシに給電されると、該各給電用ブラシから前記各スリップリングに通電されて、ここから複数の切換用ブラシやコミュテータを介してコイルに通電されて、電動モータを正逆回転駆動させる。これによって、タイミングスプロケットに対するカムシャフトの相対回転角度を制御して吸気弁あるいは排気弁の開閉タイミングを制御するようになっている。
特開2015−14220号公報
しかしながら、前記一対の給電用ブラシは、前述のように、カバー部材の径方向線上に並行に配置されていると共に、互いの間隔が狭くなっている。このため、、対応する一対のスリップリングと摺動している際に発生するカーボンや金属などの摩耗粉が前記各給電用ブラシの先端部の周囲に付着して堆積してしまい、この堆積量が多くなって拡大すると、この摩耗粉によって両方の給電用ブラシが電気的に短絡してしまうおそれがある。
本発明は、前記従来の技術的課題に鑑みて案出されたもので、一対の給電用ブラシの配置を変更することによって、金属などの摩耗粉による短絡を抑制し得る内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供することを目的としている。
本願請求項1に記載の発明は、駆動回転体に固定され、モータ出力軸を回転駆動させることによって前記駆動回転体に対して従動回転体を相対回転させる電動モータと、機関本体またはチェーンケースに固定された固定部材に設けられ、電源から通電される一対の給電用ブラシと、前記電動モータの前記固定部材と対向する部位に内外二重に設けられ、前記各給電用ブラシがそれぞれ電気的に接触する一対のスリップリングと、を備え、
前記各給電用ブラシは、前記固定部材に互いに円周方向へ離間した位置に設けられていると共に、互いに重力方向で重ならない位置に設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、一対の給電用ブラシの配置を変更することにより、スリップリングとの摺動に伴い発生する金属などの摩耗粉による両給電用ブラシ間の短絡を抑制することができる。
本発明に係るバルブタイミング制御装置の第1実施形態を示す縦断面図である。 本実施形態における主要な構成部材を示す分解斜視図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB矢視図である。 本実施形態に供されるスリップリングを示す給電プレートの正面図である。 本実施形態に供されるカバー部材の正面図である。 同カバー部材におけるキャップを外した状態のカバー本体の背面図である。 第2実施形態に供されるカバー部材の正面図である。
以下、本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態では、吸気弁側に適用したバルブタイミング制御装置を示しているが、排気弁側にも適用可能である。
バルブタイミング制御装置は、図1及び図2に示すように、内燃機関のクランクシャフトによって回転駆動する駆動回転体であるタイミングスプロケット1と、シリンダヘッド01上に軸受02を介して回転自在に支持されていると共に、タイミングスプロケット1に相対回転自在に設けられたカムシャフト2と、タイミングスプロケット1とカムシャフト2との間に配置されて、機関運転状態に応じて両者1,2の相対回転位相を変更する位相変更機構3と、該位相変更機構3の前端に配置された固定部材であるカバー部材4と、を備えている。
タイミングスプロケット1は、全体が鉄系金属によって環状一体に形成されており、外径が比較的小径状に形成されたスプロケット本体1aと、該スプロケット本体1aの外周に一体に設けられて、巻回された図外のタイミングチェーンを介してクランクシャフトからの回転力を受ける歯車部1bと、を備えている。
また、スプロケット本体1aの前端側には、内歯構成部5が一体に設けられている。この内歯構成部5は、スプロケット本体1aの前端部外周側に一体に設けられ、位相変更機構3の前方へ延出した円筒状に形成されていると共に、内周には波形状の複数の内歯5aが形成されている。また、この内歯構成部5の軸方向の外端面には、後述する電動モータ12のモータハウジング14が前記各ボルト7を介して軸方向から結合されている。
タイミングスプロケット1は、スプロケット本体1aと、カムシャフト2の軸方向の一端部2aに固定された後述する従動回転体である従動部材9との間に、1つの大径ボールベアリング6が介装されており、この大径ボールベアリング6によって、タイミングスプロケット1が従動部材9(カムシャフト2)に相対回転自在に軸受けされている。
さらに、スプロケット本体1aの内歯構成部5と反対側の後端面には、保持プレート8が固定されている。この保持プレート8は、図1、図2及び図4に示すように、金属板材によって円環状に形成され、外径が前記スプロケット本体1aの外径とほぼ同一に設定されていると共に、中央に有する中央孔8aの内径が前記大径ボールベアリング6の外輪6aの内径よりも小さく形成されて、内周部の内側面が前記外輪6aの軸方向の他端面に微小隙間を介して軸方向から対峙している。
また、保持プレート8の中央孔8aの内周縁所定位置には、図4に示す径方向内側、つまり中心軸方向に向かって突出したストッパ凸部8bが一体に設けられている。このストッパ凸部8bは、ほぼ逆台形状に形成されて、先端面8cが後述するアダプタ11のストッパ凹溝11cの円弧状内周面に沿った円弧状に形成されている。
また、内歯構成部5を含むスプロケット本体1a及び保持プレート8の各外周部には、6本のボルト7が挿通する6つのボルト挿通孔1c、8dが周方向のほぼ等間隔位置に貫通形成されている。
前記カムシャフト2は、外周に図外の吸気弁を開作動させる一気筒当たり2つの駆動カムを有していると共に、軸方向の一端部2aにアダプタ11を介して従動部材9がカムボルト10によって軸方向から共締め固定されている。なお、前記従動部材9とアダプタ11とによって従動回転体を構成している。
前記従動部材9は、鉄系金属によって一体に形成され、図1及び図2に示すように、後端側(カムシャフト2側)に形成された円板状の固定端部9aと、該固定端部9aの内周前端面から軸方向へ突出した円筒部9bと、から主として構成されている。
固定端部9aは、外側面がカムシャフト2の一端部2aの前端面側に対向配置され、この外側面のほぼ中央位置に前記アダプタ11の後述する凸状の内周部11bが嵌合する嵌合溝9dが形成されている。
円筒部9bは、図1に示すように、前記固定端部9aを含む内部軸心方向に前記カムボルト10の軸部10bが挿通されるボルト挿通孔9cを有し、外周側には小径ボールベアリング35とニードルベアリング36が軸方向に並列に設けられている。
カムボルト10は、図1に示すように、頭部10aの軸方向端面が小径ボールベアリング35の内輪を軸方向から支持していると共に、軸部10bの外周に前記カムシャフト2の端部から内部軸方向に形成された雌ねじ2cに螺着する雄ねじ10cが形成されている。
アダプタ11は、図1、図2及び図4に示すように、一定の肉厚を有する円盤状の金属板をプレス成形によって縦断面ほぼクランク状に折曲形成され、フランジ状の外周部11aと、電動モータ12方向へ突出した有底円筒状の内周部11bと、から構成されている。
外周部11aは、外径が従動部材9の固定端部9aの外径よりも僅かに大きく形成されて、電動モータ12側の内側面の外周側が、前記大径ボールベアリング6の内輪6bの軸方向他端面に当接して軸方向外側への移動を規制するようになっている。
外周部11aの外周面には、図4に示すように、保持プレート8のストッパ凸部8bが係入するストッパ凹溝11cが円周方向に沿って形成されている。このストッパ凹溝11cは、円周方向へ所定長さの円弧状に形成されて、この長さ範囲で回動したストッパ凸部8bの両側面8e、8fが周方向の対向面にそれぞれ当接することによって、タイミングスプロケット1に対するカムシャフト2の最大進角側、あるいは最大遅角側の相対回転位置を機械的に規制するようになっている。
アダプタ11の内周部11bは、電動モータ12側に突出した有底円筒状の凸状に形成され、反対側の凹溝にカムシャフト2の一端部2aが軸方向から嵌合している共に、中央位置にはカムボルト10の軸部10bが挿通する挿通孔11cが貫通形成されている。
内周部11bは、従動部材9の固定端部9aの前記嵌合溝9d内に軸方向から圧入によって嵌合し、この嵌合した状態で、前記内周部11bの先端壁を、カムボルト10によってカムシャフト2の一端部2aと従動部材9の固定端部9aとの間に挟持状態に結合されている。
位相変更機構3は、従動部材9の円筒部9bの前端側に配置された前記電動モータ12と、該電動モータ12の回転速度を減速してカムシャフト2に伝達する減速機構13と、から主として構成されている。
電動モータ12は、図1に示すように、ブラシ付きのDCモータであって、前記タイミングスプロケット1と一体に回転するヨークである前記モータハウジング14と、該モータハウジング14の内部に回転自在に設けられたアーマチュアとして機能するモータ出力軸15と、モータハウジング14の内周面に固着されたステータであるそれぞれ円弧状の4つの永久磁石16と、モータハウジング14の前端部に固定された前記給電プレート17と、を備えている。
モータハウジング14は、図1に示すように、鉄系金属材をプレス成形によって有底円筒状に形成されて、外径が前記スプロケット本体1aの外径と同じく比較的小径に形成されていると共に、後端側に円板状の底壁としての仕切壁14aが一体に形成されている。
仕切壁14aは、ほぼ中央に有する円筒状の延出部の内周に、前記モータ出力軸15及び偏心軸部37が挿通される大径な軸挿通孔14bが形成されている。また、仕切壁14aの外周部には、各ボルト挿通孔1c、8dと対応した位置に前記各ボルト7の先端部が螺着する6つの雌ねじ孔14cが周方向の等間隔位置に形成されており、これらに挿通、螺着した前記各ボルト7によって前記タイミングスプロケット1(内歯構成部5)と保持プレート8及びモータハウジング14が軸方向から共締め固定されている。
モータ出力軸15は、段差円筒状に形成されて、軸方向のほぼ中央位置に形成された段差部を介してカムシャフト2側の大径部15aと、カバー部材4側の小径部15bと、から構成されている。大径部15aは、外周に鉄心ロータ18が固定されていると共に、軸方向の後端面に減速機構13の一部を構成する偏心カムである偏心軸部37が一体に結合されている。一方、前記小径部15bは、外周に整流子であるコミュテータ20が固定されている。
このコミュテータ20は、導電材によって円環状に形成されて、小径部15bの外周面に圧入された非導電性の円環部材20aの外周に設けられ、前記鉄心ロータ18の極数と同数に分割された各セグメントに後述のコイル19の引き出されたコイル線の端末が電気的に接続されている。
鉄心ロータ18は、複数の磁極を持つ磁性材によって形成され、外周側がコイル19のコイル線を巻回させるスロットを有するボビンとして構成されており、この鉄心ロータ18の内周部が前記モータ出力軸15の段差部外周に軸方向へ位置決めされつつ固定されている。
各永久磁石16は、円周方向に所定隙間をもって配設されて全体が円筒状に形成され、円周方向に複数の磁極を有している。
給電プレート17は、図1及び図2に示すように、鉄系金属材からなる円盤状の金属プレート部17aと、該金属プレート部17aの前後両側面にモールドされた円板状の樹脂部17bと、から構成されている。
金属プレート部17aは、樹脂部17bで覆われていない外周部が前記モータハウジング14の前端部内周に形成された円環状の段差状の凹溝にカシメによって位置決め固定されていると共に、中央部にはモータ出力軸15の小径部15bなどが挿通される軸挿通孔17cが貫通形成されている。また、金属プレート部17aは、軸挿通孔17cの内周縁に連続した所定の位置に図外の2つの保持孔が打ち抜きにより形成されている。
また、給電プレート17には、金属プレート部17aの各保持孔の内側に配置されて、樹脂部17bの前端部に複数のリベットにより固定された銅製筒状の4つのブラシホルダ23a〜23dと、該各ブラシホルダ23a〜23dの内部に径方向に沿って摺動自在に収容配置されて、コイルスプリング24a〜24dのばね力で円弧状の各先端面が前記コミュテータ20の外周面に径方向から弾接する4つの切換用ブラシ25a〜25dと、樹脂部17bの前端部側に、それぞれの外側面を露出した状態でモールド固定され、径方向において内外二重の給電用スリップリング26a,26bと、各切換用ブラシ25a、25bと各スリップリング26a,26bを電気的に接続する図外のハーネスと、が設けられている。
各給電用スリップリング26a、26bは、図5にも示すように、導電材によってそれぞれ円環状に形成されて、互いに径方向の所定の隙間をもって内外二重に離間して配置されている。また、この給電用スリップリング26a、26bは、それぞれの内外周縁の円周方向のほぼ等間隔位置に複数形成された突片26c、26dが前記樹脂部17bに埋設されることによって固定されている。
モータ出力軸15と偏心軸部37は、カムボルト10の軸部10bの外周面に設けられた小径ボールベアリング35と、従動部材9の円筒部9bの外周面に設けられて小径ボールベアリング35の軸方向側部に配置された前記ニードルベアリング36とによって回転自在に支持されている。
また、モータ出力軸15の大径部15aの外周面とモータハウジング14の延出部の内周面との間には、減速機構13の内部から電動モータ12内への潤滑油のリークを阻止する小径なオイルシール38が設けられている。このオイルシール38は、電動モータ12と減速機構13との間をシールするように隔成するものである。
カバー部材4は、図1及び図2に示すように、ほぼ円盤状に形成され、前記給電プレート17の前端側に軸方向から対向して配置されており、円板プレート状のカバー本体28と、該カバー本体28の前端部を覆う合成樹脂製のキャップ部29と、から構成されている。
カバー本体28は、主として合成樹脂材によって所定の肉厚に形成されていると共に、外径が前記モータハウジング14の外径より大きく形成され、内部には金属製の補強プレート28aがモールド固定されている。
また、カバー本体28は、図2にも示すように、外周の4箇所に突設された円弧状のボス部28bに、後述するチェーンカバー22に固定されるボルトが挿通されるボルト挿通孔28cがそれぞれ形成されている。この各ボルト挿通孔28cは、図外の金属製スリーブによってそれぞれ形成されている。なお、このカバー部材28は、機関本体であるシリンダブロックなどに固定されることも可能である。
カバー本体28は、各スリップリング26a、26bと軸方向から対向する位置に銅材からなる内外一対の四角筒状のブラシホルダ30a、30bが軸方向に沿って固定されている。該各ブラシホルダ30a、30bの内部には、該各ブラシホルダ30a、30bの先端側から突出した各先端部の先端面が前記各スリップリング26a、26bに摺接する一対の給電用ブラシ31a、31bが軸方向へ摺動自在に保持されている。
一対の給電用ブラシ31a、31bは、一般的なカーボンブラシであって、外形が各ブラシホルダ30a、30bの内部の断面形状に倣って断面四角形状に形成されている。また、両給電用ブラシ31a、31bは、各ブラシホルダ30a、30bを介して互いに周方向へ離間した位置に配置されている。
すなわち、一対のブラシホルダ30a、30b(一対の給電用ブラシ31a、31b)は、図6及び図7に示すように、カバー本体28の上部側でかつ軸心Pを通る垂線Qを中心とした左右位置に所定の距離をもって円周方向及び径方向へ互いに離間して配置されている。つまり、内周側の第1ブラシホルダ30a(第1給電用ブラシ31a)は、図6中、前記軸心Pを通る水平線Zよりも重力方向上側に配置されていると共に、前記垂線Qよりも右側に配置されている。一方、外周側の第2ブラシホルダ30b(第2給電用ブラシ31b)は、図6中、前記軸心Pを通る水平線Zよりも重力方向上側に配置されていると共に、前記垂線Qよりも左側に配置されている。
したがって、第1、第2給電用ブラシ31a、31bは、互いにカバー本体28の周方向で離間して配置されていると共に、重力方向で重ならない位置に配置されている。これにより、各給電用ブラシ31a、31bの断面四角形状の外面のうち、タイミングスプロケット1(電動モータ12)の回転方向と反対側に位置するそれぞれの一側面31c、31dが互いに周方向で離間していると共に、前記垂線Q上を避けつつ重力方向で重ならない位置に配置されている。
なお、水平線Zは、カバー本体28の内燃機関への取り付け状態により変わり、前記第1、第2給電用ブラシ31a、31bの配置もそれに応じて変更する必要がある。
また、カバー本体28は、図1及び図5に示すように、ほぼ中央位置に窓孔44が貫通形成されている。この窓孔44は、円形状に形成されて、内径が後述する被検出部51の先端部51bの外径よりも大きく形成されて、前記先端部51bが嵌入可能に形成されている。
また、この窓孔44のモータ出力軸15側の孔縁には、窓孔44の内径よりも大きな大径溝44aが形成されている。この大径溝44aは、前記カバー部材4を電動モータ12の前端側に組み付けた際に、後述する被検出部51のフランジ部51cが嵌入する逃げ部として機能するようになっている。
さらに、カバー本体28は、図7に示すように、キャップ部29側の外端面のほぼ中央位置に矩形状の凹溝45が形成されている。該凹溝45の側方位置と上方位置に離間して形成された矩形状の2つの収容溝28g、28fの内部には、各給電用ブラシ31a、31bを前記スリップリング26a、26b方向へ付勢する付勢部材であるの一対の捩りコイルばね32a、32bが収容されている。
凹溝45は、細長い長方形状に形成されて、窓孔44に位置する一端部側から後述する各コネクタ33,34側へ径方向に沿って延出している。
また、各捩りコイルばね32a、32bは、図7に示すように、収容溝28g、28f内に固定された支持部43a、43bによって支持されて、各巻き線部から延びた各一端部が前記各給電用ブラシ31a、31bの後端面に弾接している一方、各他端部32c、32dが各収容溝28g、28fの段差面に係止して付勢力を付与している。また、内側の捩りコイルばね32aの他端部32cは、カバー本体28外周側に位置しているのに対して、外側の捩りコイルばね32bの他端部32dは、カバー本体28の内周側に位置している。
さらに、各捩りコイルばね32a、32bは、各収容溝28g、28fが周方向へ離間した位置に形成されていることによって、互いに周方向へ離間した位置に配置されており、径方向では互いに重ならない位置となっている。
また、カバー本体28の下端部には、図2に示すように、各給電用ブラシ31a、31bに図外のコントロールユニットを介して電源バッテリーから電流を供給する給電用コネクタ33が一体に設けられている。また、カバー本体28の下端部には、回転角度信号を前記コントロールユニットに出力する信号用コネクタ34が前記給電用コネクタ33と並行かつ径方向に沿って突設されている。
給電用コネクタ33は、図7に示すように、部分的にカバー本体28の内部に埋設された導電材である一対の端子片の各一端部33a、33bが各ピグテールハーネス46a、46bを介して前記第1、第2給電用ブラシ31a、31bの後端部に接続されている。また、各ピグテールハーネス46a、46bの外部に露出した図外の他端部が、コントロールユニット側の図外の雌コネクタ端子に接続されるようになっている。
なお、給電用コネクタ33の各一端部33a、33bと他端部との間に長さ方向及び巾方向に一定の距離をもって離間した4つの接続部が露出形成されている。この各接続部の間には、一対の電磁ノイズ抑制機構47a、47bが設けられている。この電磁ノイズ抑制機構47a、47bは、図7に示すように、通電されることによって周囲に磁場を発生させる2つのインダクタンス48a、48bと、容量性素子である2つのコンデンサ49a、49bと、から構成されている。
各インダクタンス48a、48bは、円柱状の鉄心の外周にコイルが巻回されてなり、該コイルの一端部が前記給電用コネクタ33の端子片33aの一方の接続部にそれぞれ接続されている。また、コイルの他端部が他方の接続部にそれぞれ接続されている。各コンデンサ49a、49bは、それぞれ2本の脚端子のうち一方側の脚端子が前記一方側の接続部にそれぞれ接続されていると共に、他方側の脚端子が各他方側の接続部の露出した上面に半田付けなどによって接続されている。
一方、信号用コネクタ34は、図1に示すように、カバー本体28内に埋設された各一端部34aの露出した各端子片が後述する角度センサ50のプリント基板55の集積回路56に電気的に接続されている。また、外部に露出した他端部34bは、コントロールユニット側の図外の雌コネクタ端子に接続されている。
キャップ部29は、異形状の円盤プレート状に形成されて、外周縁に一体に形成されたフック状の係止凸部29aがカバー本体28の外周部側に一体に形成された環状突部内の係止溝28hに軸方向から係止固定されている。
そして、モータ出力軸15の小径部15bとカバー本体28との間には、モータ出力軸15の回転角度位置を検出する回転角検出機構である角度センサ50が設けられている。
この角度センサ50は、電磁誘導型であって、図1及び図2に示すように、前記モータ出力軸15の小径部15b内に固定された被検出部51と、前記カバー本体28のほぼ中央位置に固定されて、前記被検出部51からの検出信号を受信する検出回路52と、から構成されている。
被検出部51は、図1、図5に示すように、合成樹脂材からなるほぼ有底円筒状の支持部51aと、該支持部51aの軸方向の先端部51bの先端面に固定された3葉形状の薄板磁性材である3つの被検出ロータ53a、53b、53cと、支持部51aの後端部外周に前記モータ出力軸15の小径部15bの内部に圧入される円環状のフランジ部51cと、を有している。
また、支持部51aは、図2にも示すように、フランジ部51cよりも後端側の軸方向のほぼ中央位置の外周に形成された環状シール溝にオイルシール54が嵌着固定されている。このオイルシール54によって、後端側のほぼ全体がモータ出力軸15の小径部15b内に挿入された状態で、小径部15bの内周面と先端部51b側との間がシールされるようになっている。
被検出ロータ53a〜53cは、励起導体によって形成されて、先端部51bの前端面にオーム形状の3つの磁性材を円周方向の120°位置に配置されてなり、全体の外径が前記支持部51aの先端部51bの外径とほぼ同じに形成されていると共に、該先端部51bの前端面から露出した状態でモールド固定されている。
フランジ部51cは、支持部51aと同じく絶縁材の合成樹脂材によって一体に形成され、その外径がモータ出力軸15の小径部15bの外径よりも大きく形成されている。そして、フランジ部51cは、支持部51aの後端部が小径部15bの内部に最大に挿入された際に、内側面が前記小径部15bの先端縁に軸方向から当接してそれ以上の挿入を規制するようになっている。
また、支持部51aは、フランジ部51cを介してモータ出力軸15の小径部15bの先端から突出した先端部51bの一部が、カバー本体28の窓孔44内に挿入配置されている。これによって、被検出ロータ53が、窓孔44を介して検出回路52の後述するプリント基板55の受信コイル57aと励磁回路57bに軸方向から微少クリアランスを介して対向配置されている。
検出回路52は、図1及び図7に示すように、カバー本体28の凹溝45の内部に収容固定されて、該凹溝45の内部形状に倣ったほぼ長方形状の回路基板であるプリント基板55と、該プリント基板55の長手方向の一端部外面に設けられた3つの集積回路(ASIC)56と、該集積回路56と同じ外面の他端部側に設けられた受信コイル57a及び励磁コイル57bと、を備えている。
プリント基板55は、受信コイル57aと励磁コイル57bが設けられた長手方向の他端部の両角部、つまり、受信、励磁コイル57a、57bを避けた両角部位置と、集積回路56側の中央位置の3箇所で突起部や孔によって位置決めされながら凹溝45の底面に接着剤などによって固定されている。
また、位置決め固定されたプリント基板55の受信、励磁コイル57a、57bは、窓孔44を介して被検出ロータ53と軸方向から微小クリアランスを介して直接的に対峙している。
そして、検出部51は、受信コイル57a及び励磁コイル57bと、被検出ロータ53と受信コイル57aとの間のインダクタンスの変化を検出してモータ出力軸15の回転角度を集積回路56が検出するようになっている。つまり、励磁コイル57bと被検出ロータ53との間に誘導電流が流れて、この電磁誘導作用によって集積回路56がモータ出力軸15の回転角度位置を検出する。この情報信号をコントロールユニットに出力するようになっている。
コントロールユニットは、図外のクランク角センサやエアーフローメータ、水温センサ、アクセル開度センサ、さらに角度センサ50など各種のセンサ類からの情報信号に基づいて現在の機関運転状態を検出し、これに基づいて機関制御を行うと共に、前記給電用ブラシ31a、31bや各スリップリング26a,26b、切換用ブラシ25a、25b、コミュテータ20などを介してコイル19に通電してモータ出力軸15の回転制御を行い、減速機構13によってカムシャフト2のタイミングスプロケット1に対する相対回転位相を制御するようになっている。
減速機構13は、図1〜図3に示すように、偏心回転運動を行う偏心軸部37と、該偏心軸部37の外周に設けられた中径ボールベアリング39と、該中径ボールベアリング39の外周に設けられ、内歯構成部5の各内歯5a内に転動自在に保持された前記ローラ40と、該ローラ40を転動方向に保持しつつ径方向の移動を許容する前記保持器41と、該保持器41と一体の前記従動部材9と、から主として構成されている。
偏心軸部37は、モータ出力軸15の大径部15aに軸方向から一体に設けられた円筒状に形成されて、外周面に形成されたカム面37aの回転軸心Yがモータ出力軸15の回転軸心Xから径方向へ僅かに偏心して、いる。
中径ボールベアリング39は、ニードルベアリング36の径方向位置で全体がほぼオーバーラップする状態に配置され、内輪39aと外輪39b及び該両輪39a、39bとの間に介装されたボール39cと、該ボール39cを保持する図外のケージと、から構成されている。
内輪39aは、偏心軸部37の外周面に圧入固定されているのに対して、外輪39bは、軸方向で固定されることなくフリーな状態になっている。つまり、この外輪39bは、軸方向の電動モータ12側の一端面がどの部位にも接触せず、また軸方向の他端面がこれに対向する保持器41の背面との間に形成された微小なクリアランスを介してフリーな状態になっている。
外輪39bは、その外周面に各ローラ40の外周面が転動自在に当接していると共に、この外周面と保持器41のローラ保持部41bの内面との間に、円環状のクリアランスが形成されて、このクリアランスを介して中径ボールベアリング39全体が前記偏心軸部37の偏心回転に伴って径方向へ移動可能、つまり偏心動可能になっている。
保持器41は、固定端部9aの外周部に一体に設けられて該固定端部9aの外周部前端から前方へ断面ほぼL字形状に折曲形成されて、固定端部9aの外周部前端側に径方向に沿って延出した円環状の伝達基部41aと、該伝達基部41aの外端からほぼ軸直角方向へ延出した円筒状のローラ保持部41bと、から主として構成されている。
ローラ保持部41bは、先端部が内歯構成部5やモータハウジング14の仕切壁14aなどによって隔成された円環凹状の収容空間を介して仕切壁14a方向へ延出している。また、ローラ保持部41bは、周方向のほぼ等間隔位置に複数のローラ40をそれぞれ転動自在に保持するほぼ長方形状の複数のローラ保持孔41cが形成されている。このローラ保持孔41cは、先端部側が閉塞されて前後方向に細長い長方形状に形成され、その全体の数(ローラ40の数)が内歯構成部5の内歯5aの全体の歯数よりも少なくなっており、これによって、所定の減速比を得るようになっている。
各ローラ40は、鉄系金属によって形成され、中径ボールベアリング39の偏心動に伴って径方向へ移動しつつ内歯構成部5の内歯5aに嵌入すると共に、保持器41のローラ保持孔41cの両側縁によって周方向にガイドされつつ径方向へ揺動運動するようになっている。
チェーンカバー22は、例えばアルミニウム合金材によって一体に形成され、図1に示すように、シリンダヘッド01と図外のシリンダブロックの前端側にタイミングスプロケット1に巻回された図外のタイミングチェーン全体を覆うように上下方向に沿って配置固定されている。また、このチェーンカバー22とモータハウジング14との間には、オイルシール42が介装されている。このオイルシール42によってチェーンカバー22の内周面とモータハウジング14の外周面との間がシールされている。
〔本実施形態の作動〕
以下、本実施形態におけるバルブタイミング制御装置の作動について簡単に説明すると、まず、機関のクランクシャフトの回転駆動に伴ってタイミングチェーンを介してタイミングスプロケット1が回転する。この回転力が内歯構成部5を介してモータハウジング14に伝達されて、該モータハウジング14が同期回転する。一方、内歯構成部5の回転力が、各ローラ40から保持器41及び従動部材9を経由してカムシャフト2に伝達される。これによって、カムシャフト2のカムが吸気弁を開閉作動させる。
機関始動後の所定の機関運転時には、コントロールユニットからの制御電流が給電用ブラシ31a、31bや各スリップリング26a,26bなどを介して電動モータ12のコイル19に通電されてモータ出力軸15が回転駆動され、この回転力が減速機構13を介してカムシャフト2に対し減速された回転力が伝達される。
これにより、カムシャフト2がタイミングスプロケット1に対して正逆相対回転して相対回転位相が変換されて、吸気弁の開閉タイミングを進角側あるいは遅角側に変換制御するのである。このように、吸気弁の開閉タイミングが進角側あるいは遅角側へ最大に変換されて、機関の燃費や出力の向上が図れる。
そして、本実施形態では、2つの給電用ブラシ31a、31bが、それぞれが保持されるブラシホルダ30a、30bを介してカバー本体28に対して、互いに円周方向へ大きく離間した位置に設けられている。このため、図5に示すように、各先端面と各スリップリング26a、26bとの摺動に伴って発生するカーボンや金属の摩耗粉S、S1が、各給電用ブラシ31a、31bの先端部の一側面31c、31dの周囲にそれぞれ付着して漸次拡大したとしても、これら両方の摩耗粉S、S1の接触を十分に回避することができる。
これによって、両給電用ブラシ31a、31b間の電気的な短絡の発生を抑制することができる。
特に、各給電用ブラシ31a、31bは、図6に示したように、前記垂線Qを挟んだ左右側にそれぞれ配置されて、重力方向には重なることなく互いに十分に周方向へ離れた位置に配置されている。したがって、例えば機関停止時において上側の給電用ブラシ31bに付着して溜まった摩耗粉Sが仮に落下したとしても、この摩耗粉Sが下側にある給電用ブラシ31aに掛かることがない。よって、各摩耗粉S,S1の接触をこの点でも抑制することができる。
しかも、前述のように、両給電用ブラシ31a、31bは、垂線Q上を避けた左右側の位置でかつ大径溝44aを含む窓孔44から左右へ離れた位置に配置されている。このため、該各給電用ブラシ31a、31bにそれぞれ付着した摩耗粉S,S1が落下したとしても、窓孔44に臨む被検出部51の各被検出ロータ53a〜53cへの付着を回避することができる。
すなわち、モータ出力軸15の回転に伴って前記各スリップリング26a、26bが各給電用ブラシ31a、31bの先端面に摺接することにより発生する摩耗粉S,S1は、通常回転時には遠心力によってハウジング本体5aの外側に飛散される。しかし、機関の停止時や始動時などには、上側から振るい落とされて被検出部51の支持部51aの外周面上部側から被検出ロータ53a〜53c側に流れ込んでしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、両給電用ブラシ31a、31bは、前記垂線Q上を避けた左右側の位置でかつ前記大径溝44aを含む窓孔44から左右へ離れた位置に配置されている。また、被検出部51の先端部51bが、窓孔44内に挿入配置されて、被検出ロータ53a〜53cの位置が前記各スリップリング26a、26bと給電用ブラシ31a、31bとの摺接位置よりも外側(キャップ部29側)にオフセット配置されている。このため、被検出ロータ53a〜53cが窓孔44の内周面に覆われた状態になる。したがって、摩耗粉S,S1の被検出ロータ53a〜53cへの付着を十分に抑制することができる。
この結果、斯かる摩耗粉S、S1の影響による角度センサ50の回転検出精度の低下を抑制することができると共に、耐久性の向上が図れる。
また、窓孔44の内側孔縁に形成された大径溝44aに被検出部51のフランジ部51cを嵌入させることによって、この嵌入分だけ被検出部51の先端部51bを窓孔44の奥深くまで挿入できるので、装置の軸方向の長さをさらに短くすることができる。
しかも、先端部51bの各被検出ロータ53a〜53cが、樹脂材などの介在物を介さずに微小クリアランスを介して直接的に前記受信コイル57aと励磁コイル57bに対峙している。このため、角度センサ50の出力を高めることができるので、モータ出力軸15の回転検出精度の向上が図れる。
また、カバー部材4は、軸方向の幅が薄型に形成されているので、この点でもバルブタイミング制御装置全体の軸方向の長さを十分に短くすることができる。このため、装置の小型化が図れてエンジンルーム内への装置の搭載性がさらに向上する。
さらに、各給電用ブラシ31a、31bを周方向へ離間して設けたことに起因して、各捩りコイルばね32a、32bも各収容溝28g、28fを介して互いに径方向で重ならないように配置されている。このため、カバー本体28を径方向へ大きくする必要がなくなり、これ点でカバー部材4全体のコンパクト化が図れる。
また、外側の捩りコイルばね32bの他端部32dは、カバー本体28の内周側に配置されていることから、この点でもカバー部材4のコンパクト化が図れる。
〔第2実施形態〕
図8は本発明の第2実施形態を示し、一対の給電用ブラシ31a、31bの配置を各ブラシホルダ30a、30bを介して変更したものである。基本的には、垂線Qを挟んだ周方向の左右両側にそれぞれ設けられて互いに径方向で重ならないように配置されているが、内側の第1給電用ブラシ31aは、垂線Qに近い図中左側に配置されている一方、外側の第2給電用ブラシ31bは図中右側に配置されている。
このように、本実施形態では、両給電用ブラシ31a、31bを周方向へ互いに離間した位置に変更することによって、バルブタイミング制御装置の仕様や大きさになどによってカバー本体28に対するレイアウトの自由度が向上する。但し、互いに周方向へずらせた配置としていつものの重力方向では重ならないように配置されている。
他の構成は、第1実施形態と同じであるから、第1実施形態を同様の作用効果が得られる。
以上説明した実施形態に基づく内燃機関のバルブタイミング制御装置としては、例えば、以下に述べる態様のものが考えられる。
すなわち、本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置は、その一つの態様において、クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、カムシャフトに固定された従動回転体と、前記駆動回転体に固定され、モータ出力軸を回転駆動させることによって前記駆動回転体に対して従動回転体を相対回転させる電動モータと、機関本体またはチェーンケースに固定されたほぼ円板状の固定部材に設けられ、電源から通電される一対の給電用ブラシと、前記電動モータの前記固定部材と対向する部位に内外二重に設けられ、前記各給電用ブラシがそれぞれ電気的に接触する一対のスリップリングと、を備え、前記各給電用ブラシは、前記固定部材に互いに円周方向へ離間した位置に設けられている。
好ましくは、前記一対の給電用ブラシは、互いに重力方向で重ならない位置に設けられている。
さらに好ましい態様としては、前記モータ出力軸の前記固定部材側の先端部に、前記モータ出力軸の回転検出機構の被検出部が設けられていると共に、前記固定部材に、前記被検出部の回転角度を検出する検出部が設けられ、前記両方の給電用ブラシは、前記被検出部に対して重力方向において重ならない位置に設けられている。
さらに好ましい態様としては、前記一対の給電用ブラシは、前記固定部材に前記モータ出力軸の軸心を通る垂直線を挟んで左右両側の位置に設けられている。
また、好ましくは、前記一対の給電用ブラシは、前記固定部材の前記検出部の周囲に設けられている。
さらに好ましくは、前記固定部材は、前記電源に接続されるコネクタ部と、前記一対の給電用ブラシを保持する保持孔と、前記コネクタ部と前記一対の給電用ブラシを電気的に接続する導電ハーネスと、前記一対の給電用ブラシを前記スリップリング方向へ押圧する一対の付勢部材と、を有し、前記一対の付勢部材は、前記固定部材の径方向において互いに重ならない位置に設けられている。
さらに好ましくは、前記一対の付勢部材は、捩りコイルばねによって形成され、巻き線部の軸方向の一端部が前記給電用ブラシに当接し、他端部が前記固定部材に係止されている。
さらに好ましくは、前記一対の給電用ブラシのうち、前記固定部材の径方向外側に位置する第1給電用ブラシを前記一方のスリップリング方向へ付勢する第1捩りコイルばねは、前記固定部材に組み付けられた状態で、前記一端部よりも他端部の方が前記固定部材の中心側に配置されている。
さらに好ましくは、前記一対の給電用ブラシのうち、前記固定部材の径方向内側に位置する第2給電用ブラシを付勢する第2捩りコイルばねは、前記固定部材に組み付けられた状態で、前記他端部よりも一端部の方が前記固定部材の中心側に配置されている。
さらに好ましい態様としては、前記一対の捩りコイルばねは、巻き線部が周方向において重なるように設けられている。
さらに好ましくは、前記一対の導電ハーネスと前記コネクタ部の一対の端子片との間には、それぞれ前記固定部材に固定されたコイルやコンデンサを有する一対のノイズ抑制機構が介装されていると共に、該両方のノイズ抑制機構が、前記検出部の側部に並行に配置されている。
さらに好ましくは、前記径方向外側に位置する第1給電用ブラシとこれに対応する前記第1ノイズ抑制機構との間の第1導電ハーネスは、前記第2給電用ブラシとこれに対応する前記第2ノズル抑制機構との間の第2導線ハーネスの長さよりも短くした。
別の態様としては、クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、カムシャフトに固定された従動回転体と、前記駆動回転体に固定され、モータ出力軸を回転駆動させることによって前記駆動回転体と従動回転体の相対回転位相を変更する電動モータと、機関本体またはチェーンケースに固定された固定部材と前記電動モータのいずれか一方に設けられた一対のブラシホルダと、該一対のブラシホルダ内にそれぞれ摺動自在に設けられた一対の給電用ブラシと、前記電動モータと前記固定部材のいずれか他方側に設けられ、前記一対の給電用ブラシが接触する平坦な円環状に形成された内外二重のスリップリングと、を備え、前記各給電用ブラシは、断面四角形状に形成されて、前記各ブラシホルダの先端側から突出した各先端面が前記各スリップリングにそれぞれ接触すると共に、断面四角形状のそれぞれの外面のうち、前記駆動回転体の回転方向と反対側に位置する各一側面が、前記固定部材の径方向で互いに重ならないように周方向へ離間した位置に配置されている。
さらに好ましくは、前記一対の給電用ブラシは、前記各ブラシホルダを介して重力方向において重ならない位置に配置されている。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、前記駆動回転体としては、前記タイミングスプロケットの他に、タイミングプーリなどであっても良い。
また、一対の給電用ブラシを電動モータ側に設け、内外二重のスリップリングを固定部材側に設ける場合においても、給電用ブラシとスリップリングとの摺動に伴い発生する金属などの摩耗粉による両給電用ブラシ間の短絡の発生を抑制することができる。

Claims (11)

  1. クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、
    カムシャフトに固定された従動回転体と、
    前記駆動回転体に固定され、モータ出力軸を回転駆動させることによって前記駆動回転体に対して従動回転体を相対回転させる電動モータと、
    機関本体またはチェーンケースに固定された固定部材に設けられ、電源から通電される一対の給電用ブラシと、
    前記電動モータの前記固定部材と対向する部位に内外二重に設けられ、前記各給電用ブラシがそれぞれ電気的に接触する一対のスリップリングと、
    を備え、
    前記各給電用ブラシは、前記固定部材に互いに円周方向へ離間した位置に設けられていると共に、互いに重力方向で重ならない位置に設けられていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記モータ出力軸の前記固定部材側の先端部に、前記モータ出力軸の回転検出機構の被検出部が設けられていると共に、
    前記固定部材に、前記被検出部の回転角度を検出する検出部が設けられ、
    前記両方の給電用ブラシは、前記被検出部に対して重力方向において重ならない位置に設けられていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  3. 請求項に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記一対の給電用ブラシは、前記固定部材に前記モータ出力軸の軸心を通る垂直線を挟んで左右両側の位置に設けられていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  4. 請求項に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記一対の給電用ブラシは、前記固定部材の前記検出部の周囲に設けられていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  5. 請求項に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記固定部材は、前記電源に接続されるコネクタ部と、前記一対の給電用ブラシを保持する保持孔と、前記コネクタ部と前記一対の給電用ブラシを電気的に接続する導電ハーネスと、前記一対の給電用ブラシを前記スリップリング方向へ押圧する一対の付勢部材と、を有し、
    前記一対の付勢部材は、前記固定部材の径方向において互いに重ならない位置に設けられていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  6. 請求項に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記一対の付勢部材は、捩りコイルばねによって形成され、巻き線部の軸方向の一端部が前記給電用ブラシに当接し、他端部が前記固定部材に係止されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  7. 請求項に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記一対の給電用ブラシのうち、前記固定部材の径方向外側に位置する第1給電用ブラシを前記一方のスリップリング方向へ付勢する第1捩りコイルばねは、前記固定部材に組み付けられた状態で、前記一端部よりも他端部の方が前記固定部材の中心側に配置されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  8. 請求項に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記一対の給電用ブラシのうち、前記固定部材の径方向内側に位置する第2給電用ブラシを付勢する第2捩りコイルばねは、前記固定部材に組み付けられた状態で、前記他端部よりも一端部の方が前記固定部材の中心側に配置されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  9. 請求項に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記一対の捩りコイルばねは、巻き線部が周方向において重なるように設けられていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  10. 請求項に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記一対の導電ハーネスと前記コネクタ部の一対の端子片との間には、それぞれ前記固定部材に固定されたコイルやコンデンサを有する一対のノイズ抑制機構が介装されていると共に、該両方のノイズ抑制機構が、前記検出部の側部に並行に配置されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  11. 請求項10に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記径方向外側に位置する第1給電用ブラシとこれに対応する前記第1ノイズ抑制機構との間の第1導電ハーネスは、前記第2給電用ブラシとこれに対応する前記第2ノズル抑制機構との間の第2導線ハーネスの長さよりも短いことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
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